説明

情報記憶装置

【目的】この発明は、操作の進行状況に応じた操作ガイドの表示を可能にした携帯用の情報記憶装置に関するものである。
【構成】入力されたデータを分類別に記憶する情報記憶装置は、データ処理における各ステップの操作に必要な操作ガイド情報をガイド表示メモリ6に記憶し、操作の毎に進行状況を管理する状態メモリ8の内容を更新し、この内容に応して前記操作ガイド情報をガイド表示メモリ6から読出して、表示部10の一部に表示する構成になっている。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、操作の進行状況に応じた操作ガイドの表示を可能にした携帯用の情報記憶装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各種電子機器の取扱方法や操作方法はその機器に添付される取扱説明書を読むことにより修得する方法か、最近では理解を早めるため操作説明用のビデオによる等の方法が取られていた。しかしながら、電子手帳などの携帯用電子機器では常時取扱説明書やビデオを持ち歩くわけにはいかない。この不便さを補うため電子機器によってはHELP機能を装備できるものも開発されていて、使用者はこのHELP機能の助けを借りて操作する方法もあるが、HELP機能の助けを借りる手段は、これから自分が行おうとしていることを見つけ出すこと自体に手間が掛かり、どうしても操作の基本的な部分は、取扱説明書を頼らなければいけないという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記したような実情に鑑みてなされたもので、操作に必要な各種ガイド情報を記憶して置くとともに、操作目的に応じて適切なガイド情報を表示することができる情報記憶装置を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明の情報記憶装置は、複数種のデータを分類して入力する手段と、入力されたデータを分類別に記憶する手段と、記憶されたデータを必要に応じて出力する表示手段とを備えた情報記憶装置において、データ処理における各ステップの操作に必要な操作ガイド情報を記憶する手段と、操作ステップの進行状況を管理する手段と、進行状況に対応して前記操作ガイド情報を上記表示手段の一部に表示する手段とを具備することを特徴としている。
【0005】
【作用】このように構成することにより、操作ステップに対応して次の操作に必要な操作ガイドを表示部の一部に表示できる。
【0006】
【実施例】以下、図面を参照しながらこの発明の一実施例を説明する。図1はこの実施例のハード構成およびモメリ内の構成を示すブロック構成図である。同図において1はキー入力部で、装置を電話モード、スケジュールモード、メモモードにそれぞれ設定するモードキー、TELキー1a,Schキー1b,Memoキー1cのほか、データ入力モードを設定するデータキー1d,データ入力時に次のステップへ移る指示を行うNEXTキー1e,データを登録するSETキー1f,上下に画面をスクロールするスクロールキー1gおよび各モードのメイン項目表示中に操作すると次に必要な操作ガイドを表示するガイド表示キー1hを備えており、このキー入力部1は装置各部を制御するCPU2に接続されている。
【0007】CPU2は、制御プログラムを記憶するプロクラムROM3,入力されたデータを記憶するデータRAM4,各モードの操作のメイン項目表示内容を記憶するメイン項目表示メモリ5,各種のガイド表示内容を記憶しているガイド表示メモリ6,設定された各モード(電話,スケジュール,メモ)を記憶するモードメモリ7,プログラムによる動作の進行状況を記憶する状態メモリ8,メイン項目表示の際指定した項目位置を記憶するポインタメモリ9および入力されているデータや表示ガイドを表示をする12×4行のドットマトリクスの表示部10のそれぞれに接続されて、これらを制御している。上記のように構成された実施例の情報記憶装置のガイド表示動作を図2に示すフローチャートおよび図3に示すガイド表示例により説明する。
【0008】装置の電源を投入するとステップP1においてモード設定待ちになる。この実施例では電話モードが設定されたとしてそのガイド表示の動作を説明する。TELキー1aが操作されるとステップP2で電話モードがモードメモリ7に設定される。次のステップP3では電話モードが設定されたことで、状態メモリ8(ST)に電話モードの初期状態を示すコードが設定される。このコードは例えば、次の通りとする。
電話モード……………「1100」
スケジュールモード…「2100」
メモモード……………「3100」
ステップP3において、電話モードのコードが設定されると、このコードに対応するメイン項目がメイン項目表示メモリ5から読出されて表示部10に表示される。
【0009】次のステップP4,5は、それぞれスクロールキー1gとガイドキー1hの操作待ち状態を示しており、ステップP4においてスクロールキー1gを操作すれば、ステップP6で、例えば[データ読出][データ書込][データ訂正][データ消去]のいづれかを指定でき、ポインタメモリ9のポインタを指定した項目位置のポインタに移動させて書き換える。
【0010】図3(a) はデータ書込を選択している状態を示しており、ここでガイドキー1hを操作すれば、ステップP5からステップP7に進み、スクロールキー1gで指定されたポインタメモリ9のポインタに基づいて、そのメイン項目についてのガイド内容を、ガイド表示メモリ6から図3(b) に示すように表示部10に表示する。
【0011】このガイド表示内容にしたがってデータキー1dを押すと、ステップP8でこのキー入力が判断され、データ書込処理を実行するためのフローに分岐する。この場合はステップP9に進み、状態メモリ8(ST)の状態コードが選択された実行項目に対応して書き換えられる。対応するコードは、例えば次のように設定されている。
【0012】[データ読出]……「1101」
[データ書込]……「1201」
[データ訂正]……「1301」
[データ消去]……「1401」
【0013】選択されたのは、[データ書込]であるのでステップP9において、状態メモリ8(ST)に「1201」が書き込まれ、このコードに対応するガイド内容がガイド表示メモリ6から読出されて、図3(c) に示すよう表示部10に表示される。
【0014】使用者は表示されたガイド内容に基づき、必要なデータをステップP10で入力する。データが入力されると、ステップP11に移り、状態メモリ8(ST)のコードが次のコードに更新される。また、ガイド内容も同図(d) に示すように、次のガイド内容に更新される。
【0015】使用者は、表示されるガイド内容を見て必要に応じて、ステップP12においてNEXTキー1eまたはSETキー1fを押す。NEXTキー1eを押せば、フローはステップP13に進み、状態コードを更新し、次の項目入力のためのガイドが表示される。そして、ステップP10に戻り、再び必要なデータをこのステップP10で入力する。必要なデータの入力を終了したと判断すれば、SETキー1fを押して入力したデータを、ステップP14において、データRAM4の所定位置に登録して、指定したモードについての操作を終了する。なお、この発明は上記実施例に限定されるものではなく、要旨を変更しない範囲で変形して実施できる。
【0016】
【発明の効果】この発明によれば、実際の使用状態において、操作に必要なガイド情報が表示されるので、取扱説明書等を持ち歩かないでもよく、携帯して使用することが多い場合に便利な情報記憶装置を提供すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例のハード構成とメモリの内容構成を示すブロック構成図。
【図2】同実施例のガイド表示動作を説明するフローチャート。
【図3】同実施例のガイド表示内容を説明する表示例。
【符号の説明】
1……キー入力部 1a…TELキー 1b…Schキー
1c…Memoキー 1d…データキー 1e…NEXTキー
1f…SETキー 1g…スクロールキー 1h…ガイドキー
2……CPU 3……プログラムROM 4……データRAM
5……メイン項目表示メモリ 6……ガイド表示メモリ
7……モードメモリ 8…状態メモリ 9……ポインタメモリ
10…表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】複数種のデータを分類して入力する手段と、入力されたデータを分類別に記憶する手段と、記憶されたデータを必要に応じて出力する表示手段とを備えた情報記憶装置において、データ処理における各ステップの操作に必要な操作ガイド情報を記憶する手段と、操作ステップの進行状況を管理する手段と、進行状況に対応して前記操作ガイド情報を上記表示手段の一部に表示する手段とを具備することを特徴とした情報記憶装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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