説明

情報記録シンボルリライトシールおよび携行用情報記録シンボルリードライト装置

【課題】良好な書き換え記録が可能な情報記録シンボルリライトシールを提供すること。
【解決手段】加熱によって2次元バーコードの書き換え記録が可能とされたリライト記録層41と、該リライト記録層をその一方面に担持する基材層43と、該基材層の前記リライト記録層41の反対面に形成された断熱層45と、該断熱層上に形成された粘着層46とを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報記録シンボルを書き換え記録可能とされた情報記録シンボルリライトシールおよび、該情報記録シンボルリライトシールにおける情報記録シンボルの書き換え記録を実施するための携行用情報記録シンボルリードライト装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報記録シンボルであるバーコードとしては、2次元バーコードのように、情報記録シンボル中にシンボル化できる情報量が、比較的大きくなってきているとともに、これら2次元バーコードの読み取り機能を備える携帯電話機が普及してきていることから、案内したいサイトのURLの情報がシンボル化された2次元バーコードを雑誌や広告に印刷して、該サイトへのアクセスを容易化したり、又は、名刺等に自身の氏名や電話番号や住所等の情報がシンボル化された2次元バーコードを印刷しておき、これら氏名や電話番号や住所等の情報の入力を容易化すること等が実施されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、これら2次元バーコードや1次元バーコード等は、各種の商品や製品、例えばレンタルビデオやレンタルDVD等の貸出管理や、製品の品質管理、物流管理においても使用されている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
しかしながら、前述した情報記録シンボルの利用形態においては、情報記録シンボルは、予め管理対象とする商品や製品に印刷されているものを使用するか、或いは、バーコードプリンタ等によりラベル等に印刷したものを商品や製品にその都度貼着するか、或いは、商品や製品に直接印刷されている情報記録シンボル若しくは既に貼着されているラベル等に印刷された情報記録シンボルを流用して、これら情報記録シンボルにシンボル化されているID等に対応付けて、管理対象の商品や製品に係わる情報を、例えば、管理コンピュータ等において記憶することで管理する必要があるため、作業現場においては、情報を知りたい商品や製品に付与(直接印刷ならびにラベル貼着を含む)された情報記録シンボルを読み取っても、該読み取った情報記録シンボルにシンボル化されているID等に対応して管理されている情報を、管理コンピュータ等と通信して取得しなければならず、これらの通信システムや管理コンピュータ等の設置に大きなコストがかかるという問題があるとともに、情報記録シンボルが印刷されたラベルをその都度貼着する場合には、どのラベルの情報記録シンボルを読み取れば、所望の管理情報が取得できるのかを特定し難くなってしまうという問題があった。
【0005】
このため、上述した2次元バーコードのように、近年の情報記録シンボルは、シンボル化できる情報量が多くなってきていることから、これら情報記録シンボル自体に各種の管理情報をシンボル化して記憶することで、直接、管理情報を情報記録シンボル自体から取得できるようにするとともに、管理情報に変更が生じた場合等には、情報記録シンボルを書き換え記憶できるようにしたカード状のタグを使用する物流管理システムがある(例えば、特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2005−141626号公報
【特許文献2】特開2001−253514号公報
【特許文献3】特開2002−2916号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、これら特許文献3のカード状のタグは、クレジットカードと同様のプラスチックカードの一面が情報記録シンボルの記録、並びに書き換えが可能とされたカード状タグであって、情報記録シンボルの書き換えを実施する際には、これらカード状タグを流通する商品から取り出して記録装置にて記録するために、これら情報記録シンボルのリライトを実施したカード状タグを取り出した商品とは異なる商品に誤って戻してしまう場合があり、このようなタグによる問題を解消するために、これら情報記録シンボルの書き換え記録が可能なリライト記録層と粘着層とを有するシールをとして商品等に直接貼着することが考えられるが、このようにすると、カードリーダライタの内部のように、カードを記録や消去を実施するサーマルヘッド部に断熱性の高いローラ等によりリライト記録層を押し当てることが可能な場合に比較して、貼着されている商品や製品に、記録時や消去時にリライト記録層に印加した熱が逃げてしまい、良好に記録できない場合があるという問題があるとともに、これら商品や製品に貼着されているシールに直接的に情報記録シンボルの書き換え記録を実施する携行用情報記録シンボルリードライト装置が存在しないという問題があった。
【0008】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、良好な情報記録シンボルの書き換え記録が可能な情報記録シンボルリライトシール並びに該情報記録シンボルリライトシールへの情報記録シンボルの書き換え記録を直接行うことのできる携行用情報記録シンボルリードライト装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の情報記録シンボルリライトシールは、
加熱によって情報記録シンボル(2次元バーコード)の書き換え記録が可能とされたリライト記録層(サーモクロミック層41)と、該リライト記録層をその一方面に担持する基材層(PETフィルム43)と、該基材層の前記リライト記録層の反対面に形成された断熱層(発泡ウレタン層45)と、該断熱層上に形成された粘着層(アクリル粘着剤層46)とから成ることを特徴としている。
この特徴によれば、情報記録シンボルリライトシール(リライトシール40)が商品や製品に貼着されている状態にて書き換え記録がなされても、断熱層を有することによって書き換え記録時おける熱が商品や製品に逃げてしまうことを極力防止でき、情報記録シンボルの書き換え記録を良好に実施できるようになる。
【0010】
本発明の請求項2に記載の情報記録シンボルリライトシールは、請求項1に記載の情報記録シンボルリライトシールであって、
前記断熱層(発泡ウレタン層45)が、発泡により弾性を有する弾性体により形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、発泡による弾性体を用いることで、高い断熱性を保持しつつ、情報記録シンボルリライトシールが貼着されている面の凹凸等が該弾性体により吸収され、リライト記録層と記録ヘッドとを良好に密接させることができるようになるので、これら凹凸等による記録品位の低下を極力回避することができる。
【0011】
本発明の請求項3に記載の情報記録シンボルリライトシールは、請求項1または2に記載の情報記録シンボルリライトシールであって、
前記基材層(PETフィルム43)と前記断熱層(発泡ウレタン層45)との間に、熱線を反射するための熱線反射層(アルミ蒸着層44)を有することを特徴としている。
この特徴によれば、熱線反射層を有することで、更に貼着されている商品や製品への熱拡散を防止することができる。
【0012】
本発明の請求項4に記載の携行用情報記録シンボルリードライト装置1は、
情報記録シンボル(2次元バーコード)の読み取りを行う情報記録シンボル読み取り手段(リーダモジュール33)と、
該情報記録シンボル読み取り手段にて読み取った情報記録シンボルをシンボル化前の未変換データに復号する復号手段(制御ユニット31)と、
該復号手段にて復号された復号データを外部出力する復号データ出力手段(液晶モジュール32、USBインターフェイス13)と、
前記未変換データを情報記録シンボルに変換する変換手段(制御ユニット31)と、
管理対象物に貼着された情報記録シンボルリライトシール(リライトシール40)に設けられた加熱によって情報記録シンボルの書き換え記録が可能とされたリライト記録層(サーモクロミック層41)に、前記変換手段にて変換した情報記録シンボルを、該リライト記録層を加熱することにより書き換え記録する書き換え記録手段(駆動回路35、書き換え記録ヘッド16)と、
外部からの電力供給を受けることなく前記各手段が動作するための電力を供給するための電池手段(電源回路38、電池39)と、
を備え、利用者が携行して利用可能とされていることを特徴としている。
この特徴によれば、情報記録シンボルリライトシールに記録されている情報記録シンボルにシンボル化されている管理情報を、管理コンピュータ等から取得することなく情報記録シンボルから直接取得して外部出力できるようになるとともに、これら管理情報に変更があった場合には、変更のあった管理情報がシンボル化された情報記録シンボルに、書き換えることができる。
【0013】
本発明の請求項5に記載の携行用情報記録シンボルリードライト装置は、請求項4に記載の携行用情報記録シンボルリードライト装置であって、
前記情報記録シンボル読み取り手段として電荷結合素子(CCD)イメージセンサ34を有するとともに、該電荷結合素子(CCD)イメージセンサ34にて撮像した画像を表示可能な表示部5と、前記電荷結合素子(CCD)イメージセンサの撮像領域内の所定位置に前記書き換え記録手段を誘導する誘導手段(スライド路21)を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、電荷結合素子(CCD)イメージセンサにて撮像された情報記録シンボルリライトシールの映像が、表示部の所定位置に表示されるようにすることで、誘導手段によって所定の記録位置に書き換え記録手段が誘導されて、情報記録シンボルリライトシールと書き換え記録手段との位置合わせがなされるようになるので、これら書き換え記録時の位置合わせを簡便に実施することができる。
【0014】
本発明の請求項6に記載の携行用情報記録シンボルリードライト装置は、請求項4または5に記載の携行用情報記録シンボルリードライト装置であって、
前記書き換え記録手段(駆動回路35、書き換え記録ヘッド16)がサーマルヘッド63により形成されており、
前記誘導手段(スライド路21)は、前記サーマルヘッドが携行用情報記録シンボルリードライト装置(ハンディリードライト装置1)の下端面よりも突出するように、前記書き換え記録手段を誘導することを特徴としている。
この特徴によれば、サーマルヘッドと情報記録シンボルリライトシールとを、より強固に密着させることができる。
【0015】
本発明の請求項7に記載の携行用情報記録シンボルリードライト装置は、請求項4〜6のいずれかに記載の携行用情報記録シンボルリードライト装置であって、
前記書き換え記録手段(書き換え記録ヘッド16)には、複数のサーマルヘッド63が並列して面状に形成されているとともに、該面状配列されたサーマルヘッド(面状サーマルヘッド部61)が、前記誘導手段(スライド路21)に対して、回動可能に軸支されていることを特徴としている。
この特徴によれば、情報記録シンボルリライトシールの貼着面が、傾斜または曲率を有していても、該傾斜方向や曲率方向を回動方向とすることで、これら傾斜または曲率を有する貼着面に貼着されている情報記録シンボルリライトシールにも、良好な書き換え記録を実施することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の実施例を以下に説明する。
【実施例】
【0017】
本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、先ず図1は、本実施例の情報記録シンボルリライトシールであるリライトシール40と携行用情報記録シンボルリードライト装置であるハンディリードライト装置1の全体像を示す斜視図である。
【0018】
尚、本実施例では、リライトシール40を、商品であるDVDソフトの製造管理をするためにその収納ケース50に貼着した例を示すが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら収納ケース50以外の商品や製品、業種にも本発明を適用できることは言うまでもない。
【0019】
まず、本実施例のハンディリードライト装置1は、図1に示すように、縦長長方形状の表示部5を有する頭部2と、2次元バーコードの読み取り時に操作される読み取りキースイッチ8や2次元バーコードの書き換え記録時に操作される記録キースイッチ7を含む複数の操作キースイッチを備える操作パネル6を有し、頭部2より細幅とされることで操作者が握り易くされている把手部3とから主に構成された、小型の略羽子板形状とされている。
【0020】
また、頭部2は、図2(c)の側面図にも示すように、把手部3の下面に対して裏面側に突出することで、その厚みが把手部3の厚みよりも厚くされた形状とされているとともに、その長辺となる一方の側面には、図1並びに図2(c)に示すように、スライドボタン10と、該スライドボタン10が移動するスライドボタンガイド溝11が形成されており、該スライドボタン10をスライド操作することで、頭部2内に形成されている収納部20’に収納されている後述する書き換え記録ヘッド16を、書き換え記録時において操作者がスライド移動させることができるようになっている。
【0021】
また、スライドボタン10が形成されている側面と対向する他の側面には、図2(a),(b)に示すように、USB(Universal Serial Bus)インターフェイス13が設けられており、これらインターフェイス13を通じて、例えば、図4に示すように、USB(Universal Serial Bus)インターフェイス102を有する他の機器であるノートパソコン100に、USB(Universal Serial Bus)ケーブル101を介して、該ハンディリードライト装置1にて読み取った書き換え前の読み取りデータや、新たに書き換え記録した書き換え記録データ等を、データ出力可能とされている。
【0022】
そして、ハンディリードライト装置1の頭部2裏面には、図2(b)に示すように、正方形状の開口14を有する凹部20が形成されているとともに、該凹部20の底部には、電荷結合素子(CCD)イメージセンサ34が露出配置された開孔15が穿設されている。
【0023】
尚、図2(b)における12は、把手部3内部に形成された電池収納部を覆う、ハンディリードライト装置1に取外し自在に設けられた蓋材である。
【0024】
ここで、本実施例のハンディリードライト装置1の構成を、図3に基づいて説明すると、表示部5を形成する液晶モジュール32や、前記電荷結合素子(CCD)イメージセンサ34を含むリーダモジュール33や、前記書き換え記録ヘッド16や、該書き換え記録ヘッド16に設けられているサーマルヘッドの駆動回路35や、各種の操作キースイッチを有する操作パネル6や、読み取りや書き換え記録の完了等の報知音を出力するサウンダ30に加えて、これら各部の動作電力を、前記電池収納部に収納されている電池39の電力に基づいて供給する電源回路38や、前述したUSB(Universal Serial Bus)ケーブル101を介してノートパソコン100との間の有線データ通信を行うためのUSBインターフェイス13や、これら各部に図3に示すように接続されることで、その動作を制御してハンディリードライト装置1の各種の機能を提供する制御を行う制御ユニット31から構成されている。
【0025】
この本実施例に用いた制御ユニット31は、図3に示すように、ハンディリードライト装置1の各機能を実現するための制御動作内容が記述された制御プログラムや設定データ等が記憶されるプログラムロム(P−ROM)26や、これら制御プログラムに基づいて読み取った2次元バーコードの復号処理や、2次元バーコードへの変換処理等を実行する制御マイコン(MPU)25や、該制御マイコン(MPU)25が各種の処理を実施する際のワークメモリ等として使用されるメモリ(RAM)27や、その時点の時刻や日付等の日時情報を出力可能な本発明における日時情報出力手段となるリアルタイムクロック(RTC)28や、リーダモジュール33にて読み取って復号された復号データや、書き換え記録した書き換え記録データ等を記憶ためのフラッシュメモリ29を有しており、ハンディリードライト装置1の各部と接続されていることにより、これら接続されている各部の動作を制御できるようになっている。
【0026】
次に、本実施例のハンディリードライト装置1の内部構成を、図5のA−A断面図に基づいて説明すると、ハンディリードライト装置1は、上部筐体9aと下部筐体9bとから構成されており、これら上部筐体9aと下部筐体9bとが、図示しない嵌合爪と嵌合受部とが嵌合することにより一体化するようになっている。
【0027】
この上部筐体9aの内部には、柱状突起にネジ止めされる形態にて、主基板18が固定されている。そして、該主基板18の頭部2に位置する一方面(上面)には、表示部5を成す液晶モジュール32が搭載されているとともに、主基板18の把手部3に位置する一方面には、記録キースイッチ7や読み取りキースイッチ8を含む各種の操作キースイッチを形成するスイッチメンブレンシート6’が搭載されており、該スイッチメンブレンシート6’と主基板18上に形成された櫛歯電極とで、各スイッチが形成されている。
【0028】
また、主基板18の液晶モジュール32が搭載されている面と反対面(下面)には、制御ユニット31が搭載されている。また、下部筐体9bの上面には、前記凹部20に穿設されている開孔15に臨むように、電荷結合素子(CCD)イメージセンサ34を有するリーダモジュール33が設けられているとともに、該リーダモジュール33の把手部3側の領域には、柱状突起にネジ止めされる形態にて、子基板19が固設されていて、該子基板19には、サーマルヘッドの駆動回路35や、電池39の電力を昇圧して供給する電源回路38等が搭載されている。
【0029】
そして、この子基板19の下方位置には、前述した凹部20に連なる内部空隙となる収納部20’が形成されており、書き換え記録時以外においては、該収納部20’内に書き換え記録ヘッド16が収納されるようになっている。
【0030】
この書き換え記録ヘッド16と子基板19とは、該子基板19の下方に形成された連通孔24に挿通されたフラットケーブル23にて接続されており、該書き換え記録ヘッド16が子基板19に搭載されているサーマルヘッドの駆動回路35により駆動制御されるようになっている。
【0031】
また、凹部20並びに収納部20’の両側壁には、書き換え記録ヘッド16をスライド移動させるためのスライド路21が、開口14に向けて傾斜するように形成されており、これらスライド路21に、図6に示すように、書き換え記録ヘッド16の両側面から導出された円筒状の係止ピン22が挿入されることにより、書き換え記録ヘッド16が該係止ピン22を軸として回動可能で且つスライド移送可能とされているとともに、該係止ピン22から延設された連結部材17によりスライドボタン10と係止ピン22とが連結されることで(図2(b)参照)、スライドボタン10をスライド操作することにより、書き換え記録ヘッド16が、スライドボタン10をスライド操作に伴って該スライド路21上を移動するように構成されている。
【0032】
そして、スライド路21を終端位置までスライド移動させたときには、図5(b)に示すように、電荷結合素子(CCD)イメージセンサ34の撮像領域内となる開口14内の所定の印字位置に位置するようになるとともに、該書き換え記録ヘッド16の下端面16’が、ハンディリードライト装置1の下端面よりも突出することで、書き換え記録時において、書き換え記録ヘッド16の下端面16’とリライトシール40の上面とが強固に密接するように構成されている。
【0033】
ここで、本実施例に用いた書き換え記録ヘッド16の構成について、図6を用いて説明すると、書き換え記録ヘッド16は、2次元バーコードに印字面積よりもやや大きい正方形領域に、複数のサーマルヘッド部63が並列配置された面状サーマルヘッド部61と、該面状サーマルヘッド部61の大きさよりも、サーマルヘッド部63の配列方向側がやや大きな四角状凹部62を有する基台60とから構成され、該面状サーマルヘッド部61が、四角状凹部62内をサーマルヘッド部63の配列方向に移動可能に嵌合されている。
【0034】
そして、基台60内部には、面状サーマルヘッド部61を移動させるための図示しないマグネットアクチュエータが内蔵されており、該マグネットアクチュエータにより書き換え記録に際して、図6(a)の状態から図6(b)の状態に、サーマルヘッド部63の配列間隔と同距離だけ移動されることにより、面状にムラ無く消去並びに記録が実施できるようになっていて、これらマグネットアクチュエータによる移動等も、サーマルヘッドの駆動回路35により制御される。
【0035】
次に、本実施例に用いたリライトシール40の構成について、図7に示す断面図に基づいて説明すると、リライトシール40は、該図7に示すように、基材層である所定厚みのポリエチレンテレフタレートフイルム(PETフィルム)43の一面に、本発明における熱線反射層となるアルミ蒸着層44と、本発明における弾性体から成る断熱層となる発泡ウレタン層45と、本発明の粘着層となるアクリル粘着剤層46とが設けられ、その反対面には、アルミ蒸着層42と、所定の加熱により光の透過性が変化するサーモクロミック層41が設けられた構成とされており、アルミ蒸着層42並びにサーモクロミック層41によって本発明におけるリライト記録層が形成されている。
【0036】
このサーモクロミック層41は、周知のリライトカードに使用されているロイコ染料等を利用したものを利用することができ、所定温度である約120℃程度に加熱された部分が、図8(a)に示されるように、その内部に間隙が形成されて透過する光が乱反射されて白く(青く)なり、その他の加熱されない部分とコントラストが形成されて2次元バーコードの記録がなされ、これら印字を消去して書き換えを実施する場合には、これら2次元バーコードの記録部を約90℃程度の温度に加熱することにより、図8(b)に示されるように、前記印字された部分の間隙が元に復元されてコントラストが消失し、該消失した後に、再度、記録部分を所定温度である約120℃程度に加熱することにより、図8(c)のように、2次元バーコードが記録されることで、複数回に亘っての書き換え記録が可能とされている。
【0037】
尚、本実施例では、リライト記録層としてアルミ蒸着層42を有するものを例示しているが、サーモクロミック層41の発色の形態によっては、これらアルミ蒸着層42を設けずとも良い。
【0038】
また、サーモクロミック層41を担持する基材層となるPETフィルム43の厚みとしては、この厚みが厚すぎると得られるリライトシール40の腰が強くなりすぎ、被着面の凹凸に追随できず、良好な粘着力を得ることができない一方、これらPETフィルム43の厚みが薄すぎると、得られるリライトシール40の機械的強度が低くなり、そのハンドリング性が大幅に低下するとともに、貼着時におけるPETフィルム43の伸び等によりサーモクロミック層41の発色性が低下する等の問題を生じる場合があることから、この厚みとしては、0.05ミリメートルから0.5ミリメートルの範囲とすることが好ましく、本実施例では0.125ミリメートルとしている。
【0039】
また、本実施例では、熱線反射層の材質として蒸着により容易に薄膜をPETフィルム43上に形成することが可能であることからアルミを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら熱線反射層の材質としては、PETフィルム43上に薄膜を容易に形成することのできる金属であれば好適に使用することができる。
【0040】
また、本実施例では、断熱層として発泡ウレタン層45を使用しており、その厚みとしては、該発泡ウレタン層45が厚すぎると、リライトシール40が貼着面から大きく突出するようになり、機械的な摺動や剥離力を受けやすくなってしまう一方、該発泡ウレタン層45が薄過ぎると、書き換え記録時においてサーモクロミック層41に印加される熱が、特に、2次元バーコードの周囲領域において被着面に逃げてしまい、良好なコントラストが得られなくなってしまうとともに、被着面の凹凸を該発泡ウレタン層45にて吸収しきれなくなってしまうので、0.1ミリメートルから1.0ミリメートルの範囲とすることが好ましく、本実施例では0.5ミリメートルとしている。
【0041】
また、これら断熱層の材質として、本実施例では、電子線処理により発泡させたポリウレタンシートを使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら断熱層としては、伝熱性が低く、サーモクロミック層41に印加される熱が被着面に逃げないようにできるものであれば良く、好ましくは、厚みが厚すぎると前述したように、破損や剥がれを生じる可能性が大きくなるので、薄くて良好な断熱性を得ることのできるものであれば良く、更には、弾性を有することで被着面の凹凸を有る程度吸収できるものであれば良く、このような観点から、本実施例では発泡プラスチックである発泡ウレタンを使用している。
【0042】
また、本実施例では粘着層としてアクリル粘着剤層46を使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら粘着層の材質としては、良好な粘着力を得ることができるものであれば適宜に選択すれば良い。
【0043】
以下、本実施例のリライトシール40並びにハンディリードライト装置1の使用状況について、これらリライトシール40並びにハンディリードライト装置1をDVDソフトの製造管理に使用した例について説明する。
【0044】
尚、本実施例では、収納ケース50の組み立てラインの各工程の作業者には、個々にハンディリードライト装置1が割り当てられており、これら各工程の作業者が所持するハンディリードライト装置1には、事前に、ノートパソコン100から各工程にて組み立てる対象の部品名やメディア名や等が読み込み記憶されている。
【0045】
まず、無垢の収納ケース50には、テープ状とされた貼着前の多数のリライトシール40に、収納ケース50に挿入する印刷シートや説明書、収納するべきDVDメディアの種別(タイトル等)の情報と個々に固有の商品IDとがシンボル化された2次元バーコードが記録されており、これら2次元バーコードが記録されている各リライトシール40が、図示しないラベルマシンにより無垢の収納ケース50の所定位置に貼着される。
【0046】
そして、これらリライトシール40が貼着された収納ケース50は、次ぎに、DVDタイトル等が印刷された印刷シートが挿入される印刷シート挿入工程に送られて、印刷シートが挿入される。
【0047】
この際、印刷シートの挿入に際して、その挿入する印刷シートがどのタイトルの印刷シートであるかを確認したい場合には、作業者は、リライトシール40に記録されている2次元バーコードを、携行しているハンディリードライト装置1にて読み取ることで、該読み取った2次元バーコードにシンボル化されている種別(タイトル)が表示部5に表示されて該種別(タイトル)を確認することができる。
【0048】
具体的に、読み取り操作においては、ハンディリードライト装置1を動作状態とすることで表示部5に表示されるようになる、電荷結合素子(CCD)イメージセンサ34により撮像された映像として、リライトシール40の2次元バーコードの映像が表示されるように、ハンディリードライト装置1とリライトシール40とを図1に示すように対峙させて、読み取りキースイッチ8を操作する。
【0049】
この読み取りキースイッチ8の操作に応じて制御ユニット31は、リーダモジュール33に対してシンボルデータ要求を出力することで、リーダモジュール33は、その時点において電荷結合素子(CCD)イメージセンサ34にて撮像している2次元バーコードの映像から、2次元バーコードの位置や読み取り方向等を、隅部に形成された所定のマークの配列等から特定して、所定のバーコード配列データとして読み取り、該バーコード配列データを制御ユニット31に対して出力する。
【0050】
そして、該バーコード配列データの出力に応じて制御ユニット31は、該バーコード配列データの2次元バーコードにシンボル化されているデータ、つまり、種別(タイトル等)の情報や商品IDを復号し、該復号したデータを表示するとともに、これら複合化したデータを一時記憶する。
【0051】
そして、これら表示部5の表示にて確認した種別(タイトル)に合致する印刷シートを収納ケース50に挿入した後、該収納ケース50に貼着されているリライトシール40の書き換え記録を実施する。
【0052】
具体的には、動作状態とされて、電荷結合素子(CCD)イメージセンサ34により撮像された映像が逐次、表示部5に更新表示される状態のハンディリードライト装置1において、表示部5に表示されている印字ガイド表示の領域内にリライトシール40の映像が表示されるように、開口14内にリライトシール40が位置するようにハンディリードライト装置1を配置した後、スライドボタン10をスライド操作して、書き換え記録ヘッド16を所定の印字位置にスライド移動させて、書き換え記録ヘッド16の下端面16’をリライトシール40に密着させた状態で、記録キースイッチ7を操作する。
【0053】
この記録キースイッチ7の操作に応じて制御ユニット31は、表示部5に「書き換え記録中」のメッセージ表示を開始させる一方、新たに記録する情報、つまり、読み取った2次元バーコードに記録されていた種別(タイトル等)の情報や商品IDに、当該作業者の作業者名や作業日時等の情報を追加した情報を、新たに記録する情報として特定し、該特定した新たに記録する情報を2次元バーコードの映像データに変換して、該変換した2次元バーコードの映像データを含む書き換え記録要求を、駆動回路35に出力する。
【0054】
この書き換え記録要求の入力に応じて駆動回路35は、まず、2次元バーコードの映像データを一時記憶した後、既にリライトシール40のサーモクロミック層41に記録されている2次元バーコードを、サーマルヘッド部63による所定の消去温度の発熱とマグネットアクチュエータによる面状サーマルヘッド部61の移動とにより、リライトシール40の全面において消去する。
【0055】
そして、該消去を実施した後、一時記憶している2次元バーコードの映像データに基づいて、サーマルヘッド部63による所定の記録温度の発熱とマグネットアクチュエータによる面状サーマルヘッド部61の移動とにより、サーモクロミック層41への2次元バーコードの記録を実施するとともに、記録完了通知を制御ユニット31に出力する。
【0056】
これらサーモクロミック層41への2次元バーコードの消去や記録において、サーモクロミック層41に印加された熱は、アルミ蒸着層44により熱線反射されるとともに、発泡ウレタン層45により、貼着面に逃げることが阻害されることにより、サーモクロミック層41が所定の温度に良好に昇温させることになり、良好な消去並びに記録が実施できるようになる。
【0057】
この記録完了通知の入力に応じて制御ユニット31は、表示部の表示を「書き換え記録中」のメッセージ表示から「書き換え完了」のメッセージ表示に変更するとともに、サウンダ30により完了音を出力して操作者に、書き換え記録が完了したことを報知した後、書き換え前の読み出したデータと、新たにリライトシール40に記録したデータとを、フラッシュメモリ29に、書き換え履歴として記憶する。
【0058】
そして、操作者は、「書き換え完了」のメッセージ表示若しくは完了音により書き換え完了を知覚することにより、スライドボタン10を逆スライド操作して、書き換え記録ヘッド16を収納部20’内に収納するとともに、これらリライトシール40の書き換え記録を実施した収納ケース50を、下流工程であるDVDメディアの装填工程に送る。
【0059】
このDVDメディアの装填工程においても、印刷シートの挿入工程と同様に、リライトシール40の読み取りや書き換え記録が実施されるとともに、装填するDVDメディアの種類(タイトル)と、収納ケース50に挿入されている印刷シートが違っている場合、つまり、間違って印刷シートが挿入されている場合等には、これらリライトシール40を読み取ることで、間違って印刷シートを挿入した作業者を、管理コンピュータ等から情報を取得することなく特定することもできる。
【0060】
また、これらDVDメディアの装填工程後には、更に、説明書等の装填工程に送られるが、該説明書等の装填工程においても、同様にリライトシール40の読み取りや書き換え記録が実施されることで、該収納ケース50の製造において、どの工程の作業を、どの作業者が、いつ実施したのかを、管理コンピュータ等から情報を取得することなく、2次元バーコードを読み取るのみで特定することができる。
【0061】
以上、本実施例のリライトシール40によれば、情報記録シンボルリライトシールであるリライトシール40が商品や製品に貼着されている状態にて書き換え記録がなされても、断熱層である発泡ウレタン層45を有することによって書き換え記録時おける熱が商品や製品に逃げてしまうことを極力防止でき、2次元バーコード(情報記録シンボル)の書き換え記録を良好に実施できるようになる。
【0062】
また、本実施例のリライトシール40によれば、発泡による弾性体である発泡ウレタン層45を用いることで、高い断熱性を保持しつつ、リライトシール40が貼着されている面の凹凸等が該発泡ウレタン層45により吸収され、サーモクロミック層41と書き換え記録ヘッド16の下端面16’とを良好に密接させることができるようになるので、これら凹凸等による記録品位の低下を極力回避することができる。
【0063】
また、本実施例のリライトシール40によれば、熱線反射層となるアルミ蒸着層44を有することで、更に貼着されている商品や製品への熱拡散を防止することができる。
【0064】
また、本実施例のハンディリードライト装置1によれば、リライトシール40に記録されている2次元バーコード(情報記録シンボル)にシンボル化されている管理情報を、管理コンピュータ等から取得することなく情報記録シンボルから直接取得して外部出力できるようになるとともに、これら管理情報に変更があった場合には、変更のあった管理情報がシンボル化された2次元バーコード(情報記録シンボル)に、迅速に書き換えることができる。
【0065】
また、本実施例のハンディリードライト装置1によれば、電荷結合素子(CCD)イメージセンサ34にて撮像されたリライトシール40の映像が、表示部5の所定位置に表示されるようにすることで、誘導手段となるスライド路21によって所定の記録位置に書き換え記録手段となる書き換え記録ヘッド16が誘導されて、リライトシール40と書き換え記録ヘッド16との位置合わせがなされるようになるので、これら書き換え記録時の位置合わせを簡便に実施することができる。
【0066】
また、本実施例のハンディリードライト装置1によれば、書き換え記録ヘッド16の下端面16’がハンディリードライト装置1の下端面よりも突出するように、スライド移動させるので、書き換え記録ヘッド16の下端面16’のサーマルヘッド63とリライトシール40とを、より強固に密着させることができる。
【0067】
また、本実施例のハンディリードライト装置1によれば、書き換え記録ヘッド16が回動自在とされているので、リライトシール40の貼着面が、傾斜または曲率を有していても、該傾斜方向や曲率方向を回動方向とすることで、これら傾斜または曲率を有する貼着面に貼着されているリライトシール40にも、良好な書き換え記録を実施することができる。
【0068】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0069】
例えば、上記実施例では、情報記録シンボルとして2次元バーコードを例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら情報記録シンボルとしては、使用に必要な十分な記録データ容量を有するものであれば、1次元や2次元等に限らず、各種の情報記録シンボルを使用することができる。
【0070】
また、前記実施例では、リライト記録層としてアルミ蒸着層42を伴うサーモクロミック層41を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらリライト記録層は、加熱により書き換え記録が可能であって、十分なコントラストや解像度を得ることのできるものであれば、好適に使用することができる。
【0071】
また、前記実施例では、熱線反射層であるアルミ蒸着層44を有する構成としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらアルミ蒸着層44を有しない構成としても良い。
【0072】
また、前記実施例のハンディリードライト装置1では、復号データ出力手段として、液晶モジュール32とUSBインターフェイス13の双方を有する構成としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらのいずれか一方のみとしても良い。
【0073】
また、前記実施例のハンディリードライト装置1では、USBインターフェイス13を使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらUSBインターフェイス13に代えて、ローカルエリアネットワーク(LAN)との通信を有線にて実施できる有線LANモジュールや、外部機器とのデータ通信を非接触にて実施できる、無線LANやPHSデータ通信モジュール(カード)や、携帯電話データ通信モジュール(カード)、小電力近距離高速通信モジュールや、赤外線通信モジュールを使用しても良い。
【0074】
また、前記実施例のハンディリードライト装置1では、複数のサーマルヘッド部63が並列配置された面状サーマルヘッド部61を使用しており、このようにすることで、消去並びに記録をより迅速に完了できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら面状サーマルヘッド部61に代えて、図9の書き換え記録ヘッド16’に示すように、単一のサーマルヘッド部63を有する走査ヘッド65を走査可能に設けて、該走査ヘッド65を走査させることで、消去並びに記録を実施するようにしても良い。
【0075】
また、前記実施例のハンディリードライト装置1では、書き換え記録ヘッド16を電荷結合素子(CCD)イメージセンサ34の撮像範囲内の所定位置にスライド移動させることで、リライトシール40と書き換え記録ヘッド16との位置合わせを容易に実施できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図10に示すハンディリードライト装置1’のように、書き換え記録ヘッド16を、その下端面16’が露出するように、移動付加に固定して配置した構成としても良い。
【0076】
また、前記実施例のハンディリードライト装置1では、発熱体として厚膜抵抗体等を備えるサーマルヘッドを使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらサーマルヘッドに代えて、赤外線を放射出力可能なLEDアレイを使用したヘッドとしても良い。
【0077】
更には、図11に示すハンディリードライト装置1”のように、開口14を塞ぐように、液晶プロジェクタ等に使用されている、耐熱性並びに高解像度を有する小型液晶38を設けるとともに、赤外線ランプ37、反射ミラー36とを設け、前記小型液晶38を液晶シャッタとして形成し、リライトシール40を読み取る際には、小型液晶38の状態を光を透過する状態とすることで、リライトシール40を電荷結合素子(CCD)イメージセンサ34が撮像できるようにする一方、リライトシール40を消去する際には、これら小型液晶38の状態を光を透過する状態とするとともに、消去に応じた熱がリライトシール40のサーモクロミック層41に生成するように、赤外線ランプ37の出力を制御し、更に、2次元バーコードを記録する際には、記録する2次元バーコードの反転画像(ネガ画像)を小型液晶38に表示させるとともに、記録に応じた熱がリライトシール40のサーモクロミック層41に生成するように赤外線ランプ37の出力を制御することで、2次元バーコードの記録を実施するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の実施例におけるリライトシール40とハンディリードライト装置1の全体像を示す斜視図である。
【図2】(a)は、本発明の実施例におけるハンディリードライト装置1の正面図、(a)は、本発明の実施例におけるハンディリードライト装置1の裏面図、(c)は、本発明の実施例におけるハンディリードライト装置1の側面図である。
【図3】本発明の実施例におけるハンディリードライト装置1の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施例におけるハンディリードライト装置1と外部装置であるノートパソコン100との接続状況を示す図である。
【図5】(a)、(b)は、本発明の実施例におけるハンディリードライト装置1のA−A断面図である。
【図6】本発明の実施例に用いた書き換え記録ヘッド16を示す図である。
【図7】本発明の実施例におけるリライトシール40の構成を示す断面図である。
【図8】(a)〜(c)は、本発明の実施例のリライト記録層における書き換え記録の状況を示す説明図である。
【図9】その他の形態の書き換え記録ヘッド16’を示す図である。
【図10】その他の形態のハンディリードライト装置の断面図である。
【図11】その他の形態のハンディリードライト装置の断面図である。
【符号の説明】
【0079】
1 ハンディリードライト装置
2 頭部
3 把手部
5 表示部
6 操作パネル
7 記録キースイッチ
8 読み取りキースイッチ
9a 上部筐体
9b 下部筐体
10 スライドボタン
11 スライドボタンガイド溝
13 USBインターフェイス
14 開口
15 開孔
16 記録ヘッド
17 連結部材
18 主基板
19 子基板
20 凹部
20’ 収納部
21 スライド路
22 係止ピン
23 フラットケーブル
24 連通孔
29 フラッシュメモリ
30 サウンダ
31 制御ユニット
32 液晶モジュール
33 リーダモジュール
34 イメージセンサ
35 駆動回路
38 電源回路
39 電池
40 リライトシール
41 サーモクロミック層
42 アルミ蒸着層
43 PETフィルム
44 アルミ蒸着層
45 発泡ウレタン層
46 アクリル粘着剤層
50 収納ケース
60 基台
61 面状サーマルヘッド部
62 四角状凹部
63 サーマルヘッド部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱によって情報記録シンボルの書き換え記録が可能とされたリライト記録層と、該リライト記録層をその一方面に担持する基材層と、該基材層の前記リライト記録層の反対面に形成された断熱層と、該断熱層上に形成された粘着層とから成ることを特徴とする情報記録シンボルリライトシール。
【請求項2】
前記断熱層が、発泡により弾性を有する弾性体により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の情報記録シンボルリライトシール。
【請求項3】
前記基材層と前記断熱層との間に、熱線を反射するための熱線反射層を有することを特徴とする請求項1または2に記載の情報記録シンボルリライトシール。
【請求項4】
情報記録シンボルの読み取りを行う情報記録シンボル読み取り手段と、
該情報記録シンボル読み取り手段にて読み取った情報記録シンボルをシンボル化前の未変換データに復号する復号手段と、
該復号手段にて復号された復号データを外部出力する復号データ出力手段と、
前記未変換データを情報記録シンボルに変換する変換手段と、
管理対象物に貼着された情報記録シンボルリライトシールに設けられた加熱によって情報記録シンボルの書き換え記録が可能とされたリライト記録層に、前記変換手段にて変換した情報記録シンボルを、該リライト記録層を加熱することにより書き換え記録する書き換え記録手段と、
外部からの電力供給を受けることなく前記各手段が動作するための電力を供給するための電池手段と、
を備え、利用者が携行して利用可能とされていることを特徴とする携行用情報記録シンボルリードライト装置。
【請求項5】
前記情報記録シンボル読み取り手段として電荷結合素子(CCD)イメージセンサを有するとともに、該電荷結合素子(CCD)イメージセンサにて撮像した画像を表示可能な表示部と、前記電荷結合素子(CCD)イメージセンサの撮像領域内の所定位置に前記書き換え記録手段を誘導する誘導手段を備えることを特徴とする請求項4に記載の携行用情報記録シンボルリードライト装置。
【請求項6】
前記書き換え記録手段がサーマルヘッドにより形成されており、
前記誘導手段は、前記サーマルヘッドが携行用情報記録シンボルリードライト装置の下端面よりも突出するように、前記書き換え記録手段を誘導することを特徴とする請求項4または5に記載の携行用情報記録シンボルリードライト装置。
【請求項7】
前記書き換え記録手段には、複数のサーマルヘッドが並列して面状に形成されているとともに、該面状配列されたサーマルヘッドが、前記誘導手段に対して、回動可能に軸支されていることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の携行用情報記録シンボルリードライト装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−52456(P2008−52456A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−227184(P2006−227184)
【出願日】平成18年8月23日(2006.8.23)
【出願人】(500327636)株式会社ブレインズ (11)
【Fターム(参考)】