説明

情報配信システム、情報配信サーバ、情報処理サーバ、情報配信方法、情報処理方法、情報配信プログラム、情報処理プログラム、及び記憶媒体

【課題】 ユーザに、複合商業施設などの案内情報を極めの細かくかつ効率よく提供すること。
【解決手段】 情報配信サーバは、複合商業施設などの案内情報を提供するサーバ装置であって、スキャナによってICチップから読取ったチップIDから携帯電話のメールアドレスを特定し、コンテンツを配信する。ユーザは、例えば、「カップル」、「ファミリ」、「友達」などのカテゴリに分類されており、情報配信サーバは各カテゴリごとに設定されたコンテンツを配信する。ユーザは、コンテンツの配信を受ける前に、自分の属するカテゴリを情報配信サーバに登録する必要がある。これは、「カップル」、「ファミリ」、「友達」などと表示され、カテゴリごとに設置されたスキャナのうち、ユーザが自分の属するカテゴリのスキャナでICチップをスキャンすることにより行われる。情報配信サーバはスキャンしたスキャナからユーザのカテゴリを取得して、これを設定する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は情報配信サーバなどに関し、例えば、登録されたユーザに情報を配信するものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、レストラン、映画館、商品販売店などの複数の店舗が集まった複合商業施設や、各種乗り物やアトラクションが集まったテーマパーク、遊園地などでは、来場した客に、案内表示板、看板、チラシ、パンフレット、場内放送などで案内を行っている。この複合商業施設などを訪れた客は、これらの案内を頼りに、それぞれの好みに応じて、施設内を回遊し、商品やサービスを購入している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した案内方法では、以下に示すような問題点が発生することが考えられる。まず、チラシ、パンフレットを配布したり、看板を掲げたりする場合、案内内容が1度決定してしまうと、途中からの内容変更が困難である。そのため、しばらくは、当初に作成した内容に固定して案内を行わざるをえない。また、チラシ、パンフレット、看板などは、製作するのに時間を要するため、案内内容を事前に計画しておく必要がある。そのため、実際に客に案内する時点と、これらの広告媒体の製作時期に大きな時間差が生じ、タイムリーに案内をすることができない。
【0004】更に、チラシ、パンフレットの配布、看板の提示により案内を行う場合、案内情報を掲載するスペースが限られており、各テナントの細かい内容を掲載することが困難である。加えて、客が自主的にチラシ、パンフレットを入手したり、看板を見つけたりなど、案内情報が客の自主性に任せて伝えられるので、案内情報の伝達が困難である。
【0005】また、複合商業施設で各テナントが単独で行うプロモーション活動は、全館で製作するパンフレットなどの広告媒体には掲載しきれないので、効率的に客を案内することができず、プロモーションロスが生じる。そして、案内表示板、看板、チラシ、パンフレット、場内放送などにより、案内情報を提供する場合、その効果を把握することが困難である。また、複合商業施設に来場する客は、カップル、ファミリ、友達づれなど、様々なカテゴリに属するが、これらの客が属するカテゴリごとに、きめ細かな案内情報を提供することが困難である。
【0006】そこで、本発明の目的は、ユーザにきめの細かい情報を効率よく提供することができる情報配信サーバなどを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、配信先情報取得装置と、前記配信先情報取得装置とネットワークで接続可能に配設された情報配信サーバを含み、ユーザが指定する配信先にコンテンツを配信する情報配信システムであって、前記配信先情報取得装置は、前記ユーザからコンテンツを配信する配信先を特定する配信先情報と、前記ユーザが選択したユーザ属性とを取得する配信先情報取得手段と、前記取得した配信先情報と前記ユーザ属性とを情報配信サーバに送信する送信手段と、を具備し、前記情報配信サーバは、前記配信先情報取得装置から送信される、前記配信先情報と、前記ユーザ属性を受信する配信先情報受信手段と、前記受信した配信先情報と前記ユーザ属性を対応させて、前記配信先と前記ユーザ属性を関連付ける関連付け手段と、前記配信先に、当該配信先に前記関連付けられたユーザ属性に応じたコンテンツを配信する配信手段と、を具備したことを特徴とする情報配信システムを提供する。請求項2に記載の発明では、ユーザが指定する配信先にコンテンツを配信する情報配信サーバであって、コンテンツを配信する配信先を特定する配信先情報を前記ユーザから取得する配信先情報取得装置から、前記取得した配信先情報と、前記ユーザが選択したユーザ属性を受信する配信先情報受信手段と、前記受信した配信先情報と前記ユーザ属性を対応させて、前記配信先と前記ユーザ属性を関連付ける関連付け手段と、前記配信先に、当該配信先に前記関連付けられたユーザ属性に応じたコンテンツを配信する配信手段と、を具備したことを特徴とする情報配信サーバを提供する。請求項3に記載の発明では、前記配信先情報取得装置は、前記ユーザ属性ごとに複数台設けられており、前記配信先情報受信手段は、前記ユーザが選択した配信先情報取得装置から、当該配信先情報取得装置を特定する情報を前記ユーザ属性として受信することを特徴とする請求項2に記載の情報配信サーバを提供する。請求項4に記載の発明では、前記配信先情報取得装置は、ユーザにより複数からの属性情報を選択可能に構成され、前記配信先情報受信手段は、前記ユーザが選択したユーザ属性を受信することを特徴とする請求項2に記載の情報配信サーバを提供する。請求項5に記載の発明では、前記配信手段は、予め配信時刻が設定されているコンテンツを配信することを特徴とする請求項2に記載の情報配信サーバを提供する。請求項6に記載の発明では、前記配信手段は、前記配信先情報取得装置が配信先情報を取得した時刻を起点として計測した所定の時間に配信時間が設定されているコンテンツを配信することを特徴とする請求項2に記載の情報配信サーバを提供する。請求項7に記載の発明では、前記配信先情報受信手段は、前記配信先情報取得装置から送信されてくる配信先情報と当該配信先情報取得装置の識別情報を取得し、前記取得した識別情報に対応付けられたコンテンツを特定するコンテンツ特定手段を具備し、前記配信手段は、前記特定したコンテンツを前記取得した配信先情報で特定される配信先に配信する機能を更に備えたことを特徴とする請求項2に記載の情報配信サーバを提供する。請求項8に記載の発明では、前記配信先情報受信手段は、前記配信先情報取得装置から送信されてくる配信先情報と当該配信先情報取得装置の識別情報を取得し、前記取得した識別情報に対応付けられた情報処理内容を特定する情報処理特定手段と、前記特定した情報処理内容に従って、前記取得した配信先情報に関連付けられた所定の情報を情報処理する情報処理手段と、を更に具備したことを特徴とする請求項2に記載の情報配信サーバを提供する。請求項9に記載の発明では、前記配信先情報は、非接触型ICチップが送出するチップIDであり、前記配信先情報読取装置は、前記非接触型ICチップから前記チップIDを受信するスキャナであり、前記配信手段は、前記取得したチップIDに対応付けられた宛先情報に宛ててコンテンツを配信することを特徴とする請求項2に記載の情報配信サーバを提供する。請求項10に記載の発明では、前記端末装置は、携帯電話であって、前記宛先情報は、前記携帯電話のメールアドレスであることを特徴とする請求項9に記載の情報配信サーバを提供する。請求項11に記載の発明では、ユーザが選択した情報処理を行う情報処理サーバであって、ICチップから読込んだICチップ特定情報と、前記ユーザが選択した情報処理の内容を指定する指定情報とを読取装置から受信する指定情報受信手段と、前記受信したICチップ特定情報を用いて特定される情報を、前記受信した指定情報で指定される情報処理の内容に従って情報処理する情報処理手段と、を具備したことを特徴とする情報処理サーバを提供する。請求項12に記載の発明では、前記読取装置は、情報処理の内容ごとに複数台設けられており、前記指定情報受信手段は、前記ユーザが選択した読取装置から当該読取装置を識別する識別情報を前記指定情報として受信することを特徴とする請求項11に記載の情報処理サーバを提供する。請求項13に記載の発明では、前記読取装置は、ユーザにより複数からの情報処理の内容を選択可能に構成され、前記指定情報受信手段は、前記ユーザが選択した情報処理の内容を前記指定情報として受信することを特徴とする請求項11に記載の情報処理サーバを提供する。請求項14に記載の発明では、前記情報処理の内容は、所定のコンテンツの配信、ユーザに経済的な価値を付与する価値情報の発行のうちの少なくとも1つを含む、2つ以上の内容から構成されていることを特徴とする請求項11に記載の情報処理サーバを提供する。請求項15に記載の発明では、配信先情報取得手段と、送信手段と、を具備した配信先情報取得装置と、配信先情報受信手段と、関連付け手段と、配信手段と、を具備した配信サーバがネットワークで接続可能に配設された情報配信システムにおいて、ユーザが指定する配信先にコンテンツを配信する情報配信方法であって、前記配信先情報取得装置において、前記配信先情報取得手段で、前記ユーザからコンテンツを配信する配信先を特定する配信先情報と、前記ユーザが選択したユーザ属性とを取得する配信先情報取得ステップと、前記送信手段で、前記取得した配信先情報と前記ユーザ属性とを情報配信サーバに送信する送信ステップと、前記情報配信サーバにおいて、前記配信先情報受信手段で、前記配信先情報取得装置から送信される、前記配信先情報と、前記ユーザ属性を受信する配信先情報受信ステップと、前記関連付け手段で、前記受信した配信先情報と前記ユーザ属性を対応させて、前記配信先と前記ユーザ属性を関連付ける関連付けステップと、前記配信手段で、前記配信先に、当該配信先に前記関連付けられたユーザ属性に応じたコンテンツを配信する配信ステップと、から構成されたことを特徴とする情報配信方法を提供する。請求項16に記載の発明では、配信先情報受信手段と、関連付け手段と、配信手段と、を具備したコンピュータにおいて、ユーザが指定する配信先にコンテンツを配信する情報配信方法であって、前記配信先情報受信手段で、コンテンツを配信する配信先を特定する配信先情報を前記ユーザから取得する配信先情報取得装置から、前記取得した配信先情報と、前記ユーザが選択したユーザ属性を受信する配信先情報受信ステップと、前記関連付け手段で、前記受信した配信先情報と前記ユーザ属性を対応させて、前記配信先と前記ユーザ属性を関連付ける関連付けステップと、前記配信手段で、前記配信先に、当該配信先に前記関連付けられたユーザ属性に応じたコンテンツを配信する配信ステップと、から構成されたことを特徴とする情報配信方法を提供する。請求項17に記載の発明では、指定情報受信手段と、情報処理手段と、を具備したコンピュータにおいて、ユーザが選択した情報処理を行う情報処理方法であって、前記指定情報受信手段で、ICチップから読込んだICチップ特定情報と、前記ユーザが選択した情報処理の内容を指定する指定情報とを読取装置から受信する指定情報受信ステップと、前記情報処理手段で、前記受信したICチップ特定情報を用いて特定される情報を、前記受信した指定情報で指定される情報処理の内容に従って情報処理する情報処理ステップと、から構成されたことを特徴とする情報処理方法を提供する。請求項18に記載の発明では、配信先情報取得装置と、前記配信先情報取得装置とネットワークで接続可能に配設された情報配信サーバを含み、ユーザが指定する配信先にコンテンツを配信する情報配信システムに、情報配信機能を実現させるためのプログラムであって、前記配信先情報取得装置に、前記ユーザからコンテンツを配信する配信先を特定する配信先情報と、前記ユーザが選択したユーザ属性とを取得する配信先情報取得機能と、前記取得した配信先情報と前記ユーザ属性とを情報配信サーバに送信する送信機能と、を実現させ、前記情報配信サーバに、前記配信先情報取得装置から送信される、前記配信先情報と、前記ユーザ属性を受信する配信先情報受信機能と、前記受信した配信先情報と前記ユーザ属性を対応させて、前記配信先と前記ユーザ属性を関連付ける関連付け機能と、前記配信先に、当該配信先に前記関連付けられたユーザ属性に応じたコンテンツを配信する配信機能と、を実現させる情報配信プログラムを提供する。請求項19に記載の発明では、ユーザが指定する配信先にコンテンツを配信する情報配信機能をコンピュータに実現させる情報配信プログラムであって、コンテンツを配信する配信先を特定する配信先情報を前記ユーザから取得する配信先情報取得装置から、前記取得した配信先情報と、前記ユーザが選択したユーザ属性を受信する配信先情報受信機能と、前記受信した配信先情報と前記ユーザ属性を対応させて、前記配信先と前記ユーザ属性を関連付ける関連付け機能と、前記配信先に、当該配信先に前記関連付けられたユーザ属性に応じたコンテンツを配信する配信機能と、をコンピュータに実現させる情報配信プログラムを提供する。請求項20に記載の発明では、ユーザが選択した情報処理を行う情報処理機能をコンピュータに実現させる情報処理プログラムであって、ICチップから読込んだICチップ特定情報と、前記ユーザが選択した情報処理の内容を指定する指定情報とを読取装置から受信する指定情報受信機能と、前記受信したICチップ特定情報を用いて特定される情報を、前記受信した指定情報で指定される情報処理の内容に従って情報処理する情報処理機能と、をコンピュータに実現させる情報処理プログラムを提供する。請求項21に記載の発明では、配信先情報取得装置と、前記配信先情報取得装置とネットワークで接続可能に配設された情報配信サーバを含み、ユーザが指定する配信先にコンテンツを配信する情報配信システムに、情報配信機能を実現させるためのプログラムを記憶したコンピュータが読取り可能な記憶媒体であって、前記配信先情報取得装置に、前記ユーザからコンテンツを配信する配信先を特定する配信先情報と、前記ユーザが選択したユーザ属性とを取得する配信先情報取得機能と、前記取得した配信先情報と前記ユーザ属性とを情報配信サーバに送信する送信機能と、を実現させ、前記情報配信サーバに、前記配信先情報取得装置から送信される、前記配信先情報と、前記ユーザ属性を受信する配信先情報受信機能と、前記受信した配信先情報と前記ユーザ属性を対応させて、前記配信先と前記ユーザ属性を関連付ける関連付け機能と、前記配信先に、当該配信先に前記関連付けられたユーザ属性に応じたコンテンツを配信する配信機能と、を実現させる情報配信プログラムを記憶したコンピュータが読取り可能な記憶媒体を提供する。請求項22に記載の発明では、ユーザが指定する配信先にコンテンツを配信する情報配信機能をコンピュータに実現させる情報配信プログラムを記憶したコンピュータが読取り可能な記憶媒体であって、コンテンツを配信する配信先を特定する配信先情報を前記ユーザから取得する配信先情報取得装置から、前記取得した配信先情報と、前記ユーザが選択したユーザ属性を受信する配信先情報受信機能と、前記受信した配信先情報と前記ユーザ属性を対応させて、前記配信先と前記ユーザ属性を関連付ける関連付け機能と、前記配信先に、当該配信先に前記関連付けられたユーザ属性に応じたコンテンツを配信する配信機能と、をコンピュータに実現させる情報配信プログラムを記憶したコンピュータが読取り可能な記憶媒体を提供する。請求項23に記載の発明では、ユーザが選択した情報処理を行う情報処理機能をコンピュータに実現させる情報処理プログラムを記憶したコンピュータが読取り可能な記憶媒体であって、ICチップから読込んだICチップ特定情報と、前記ユーザが選択した情報処理の内容を指定する指定情報とを読取装置から受信する指定情報受信機能と、前記受信したICチップ特定情報を用いて特定される情報を、前記受信した指定情報で指定される情報処理の内容に従って情報処理する情報処理機能と、をコンピュータに実現させる情報処理プログラムを記憶したコンピュータが読取り可能な記憶媒体を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態について、図1から図15を参照して詳細に説明する。
[実施形態の概要]まず、情報配信システムが携帯電話を識別するための非接触型ICチップ(以下ICチップ)をユーザの携帯電話に取り付ける。ICチップは、チップID読取り用のスキャナに近づけると、スキャナにICチップに固有のチップIDを送信する。スキャナは、受信したチップIDを、当該スキャナを識別する情報であるスキャナIDと共に情報配信サーバに送信する。
【0009】情報配信サーバは、チップID、携帯電話のメールアドレス、ユーザのカテゴリ(カップル、ファミリ、友達など)を対応付けるデータベースを有しており、受信したチップIDに対応するメールアドレスに対して、当該メールアドレスが対応付けられているカテゴリ用の情報(例えばカップル用の情報)を送信する。
【0010】チップID、携帯電話のメールアドレス、ユーザのカテゴリの対応付けは、ユーザが以下の登録手続を行うことにより行われる。ユーザはICチップを入手すると、ICチップに添付されているチップIDを本文とする電子メールを情報配信サーバに送信する。情報配信サーバは、受信した電子メールから送信元のメールアドレスとチップIDを抽出し、これを対応付けて登録する。
【0011】ユーザは、ICチップを登録した後、「カップル」、「ファミリ」、「友達」などと、カテゴリが表示された各スキャナのうち、自分の属するカテゴリのスキャナでICチップをスキャンする。スキャナは、チップIDと共にスキャナIDを情報配信サーバに送信する。スキャナIDにはカテゴリが対応付けられており、情報配信サーバは受信したスキャナIDから、スキャンしたスキャナのカテゴリを判断する。そして、当該カテゴリを受信したチップIDと関連付けて記憶する。以上の登録処理により、チップID、携帯電話のメールアドレス、ユーザのカテゴリが対応付けられる。
【0012】スキャナに割り当てるカテゴリは、上記のユーザの属性の他に、例えば、スタンプ発行用、ポイント発行用、情報発信用など、任意のカテゴリを設定することができる。スタンプ発行用、ポイント発行用のスキャナは、例えば店舗のレジに設置される。
【0013】これらのスキャナがスキャンされた場合は、それぞれユーザにスタンプ、ポイントを発行し、スタンプ、ポイントが所定の数量だけ蓄積されると、割引料金にて施設が利用できるなどの特典をユーザに提供することができる。また、情報発信用のスキャナがスキャンされた場合は、ユーザの携帯電話に広告コンテンツなどの情報を送信する。このように、本実施の形態では、スキャナにカテゴリを設定することにより、ユーザに多様なサービスを提供することができる。
【0014】[実施形態の詳細]図1は、本実施の形態に係る情報配信システム1の論理的な構成を示したブロック図である。情報配信システム1は、携帯電話2、ICチップ5、基地局15、ネットワーク8、情報配信サーバ10、商業エリア11などから構成されている。商業エリア11は、テナント3、3、3、・・・、各種のスキャナ7、7、7、・・・、コンピュータ9、ICチップ配布所4などから構成された複合商業施設である。
【0015】ここで、テナント3、3、3、・・・、は、例えば、レストラン、喫茶店、展示場、遊技場、水上バス乗場などの店舗である。以下では、テナント3、3、3、・・・、はテナント3と記し、スキャナ7、7、7、・・・、はスキャナ7と記す。また、図1では、携帯電話2は1台のみ記載してあるが、これは、複数台存在することができる。
【0016】これらの構成要素のうち、情報配信サーバ10、基地局15、スキャナ7は、ネットワーク8によって通信可能となっており、基地局15と携帯電話2、及びスキャナ7とICチップ5は、それぞれ無線により通信可能となっている。
【0017】携帯電話2は、インターネットに接続が可能な携帯電話であって、通常の音声通話を行う通話モードの他に、インターネット上のWebサイトにアクセスしてWebページを閲覧したり、電子メールの作成・送信及び受信を行うインターネットモードを備えている。
【0018】携帯電話2は、固有のメールアドレスを有しており、このメールアドレスを指定することにより、ネットワーク8上のサーバ装置やクライアント端末装置などから携帯電話2に電子メールを送信することができる。通話モード、インターネットモードの何れのモードの場合でも、携帯電話2は、基地局15と無線通信することによりネットワーク8にアクセスする。
【0019】基地局15は、セルと呼ばれる1基地のエリア内にある携帯電話2と無線通信する。基地局15は、同一エリア内にある複数の携帯電話2と同時に通信回線を確立することができる。基地局15は、携帯電話2を通常の公衆回線に接続し、ユーザに音声通話によるサービスを提供する他、携帯電話2をインターネットに接続し、携帯電話2からネット上のWebサーバやメールサーバなどが提供するサービスを利用するようにすることもできる。
【0020】携帯電話2には、ICチップ5が埋め込まれたストラップ6が取り付けられている。これは、ICチップ5を用いたサービスを提供しようとする事業者がICチップ5を埋め込んだストラップ6をICチップ配布所4で配布し、これをユーザが自分の携帯電話2に取り付けたものである。ICチップ5は、印刷技術などを用いて生成した小型のアンテナを有しており、スキャナ7から発せられる電波によってこのアンテナに誘導起電力を生じることができる。そしてICチップ5はこの誘導起電力によって駆動される。
【0021】ICチップ5には、固有のIDであるチップIDが割り当てられている。そしてICチップ5は駆動されると、このチップIDをスキャナ7に送信するようになっている。後述するようにチップIDと携帯電話2のメールアドレスは対応付けられており、チップIDはコンテンツの配信先(メールアドレスで特定される記憶領域)を特定する配信先情報を構成している。
【0022】本実施の形態では、ICチップ5をスキャナ7に10cm程度近づけると、ICチップ5が駆動されるようになっている。このように、ICチップ5をスキャナ7にかざして駆動させる行為をスキャンと呼ぶことにする。なお、このチップIDは、RFID(Radio Frequency Identification)と呼ばれることもある。
【0023】コンピュータ9は、各スキャナ7から出力データを集約し、これに出力データの受信時刻を付加したり、データ形式を送信用に変換したりなど、所定の処理を施して情報配信サーバ10に送信する一種の中継局を構成している。
【0024】スキャナ7は、ICチップ5からチップIDを受信し、これをコンピュータ9を介して情報配信サーバ10に送信する装置である。このスキャナ7は配信先情報取得装置を構成している。スキャナ7は、ICチップ5と無線通信を行うためのアンテナを備えている。このアンテナからは常時電波が放出されており、ユーザがICチップ5をこのアンテナにかざすなどして近づけると、スキャナ7が放射している電波によってICチップ5を駆動することができる。
【0025】本実施の形態では、ICチップ5とスキャナ7との距離が10cm以下程度になると、ICチップ5がスキャナ7にチップIDを送信するように構成したが、技術的にはこの送受信距離を1メートル位まで伸ばすことが可能である。本実施の形態では、送受信距離を10cm程度にすることにより、ユーザがシステム側にアクセスするために自らICチップ5をスキャンする必要があるようにした。即ち、ユーザはシステムとアクセスするかしないかを選択することができる。
【0026】スキャナ7は、コンピュータ9を介してネットワーク8に接続可能となっている。そして、各スキャナ7は、自らを他のスキャナ7から識別するためのスキャナIDを備えている。スキャナ7は、ICチップ5からチップIDを受信すると、受信したチップIDと自己のスキャナIDをネットワーク8経由で情報配信サーバ10に送信する。このように、スキャナ7は情報配信サーバ10にデータを送信する送信手段を備えている。
【0027】スキャナ7には、それぞれカテゴリが設定してある。このカテゴリには、大きく分けて、ユーザの属性を分類するためのユーザカテゴリと、ユーザに対して行う情報処理の種類を指定する処理カテゴリーがある。ユーザカテゴリは、例えば「カップル」、「ファミリ」、「友達」とか、「10代」、「20代」、「30代」とか、あるいは「男性」、「女性」といったように、ユーザ属性を用いてユーザを分類するものである。
【0028】ユーザは、商業エリア11に入場する際に、以下のようにしてこれらカテゴリに分類される。商業エリア11の入口付近に、「カップルのお客様はここでスキャン」、「ファミリのお客様はここでスキャン」、「友達のお客様はここでスキャン」などと表示した3台のスキャナ7を設置し、ユーザに自分の属するカテゴリのスキャナ7でICチップ5をスキャンしてもらう。情報配信サーバ10は、チップIDを送信してきたスキャナ7を認識し、当該ユーザを当該スキャナ7のユーザカテゴリに分類する。
【0029】処理カテゴリーには、例えばスタンプ、ポイント、情報発信などがある。スタンプ用のスキャナ7がスキャンされれるとそのユーザにスタンプが発行される。スタンプは、所定の数量を蓄積するとプレゼントがもらえるなどの特典を受けることができる。ポイント用のスキャナ7がスキャンされた場合、そのユーザにポイントが発行される。ポイントも、所定の数量を蓄積すると特典を受けることができる。
【0030】スタンプ用、ポイント用のスキャナ7は、例えば、テナント3のレジ付近に設置し、ユーザが代金を支払う際に店員が「ここでスキャンするとポイントが発行されますよ」などと声をかけ、ユーザがスキャンするとスタンプやポイントが発行されるようになっている。
【0031】なお、本実施の形態では、スタンプは、ユーザが支払った代金などに関係なく、所定の数量だけ発行されるものとし、ポイントはユーザが支払った金額に応じるなどして発行数が変化するものとする。このように、ポイントやスタンプは、ユーザに経済的な価値を付与する価値情報と言うことができる。このように、1つのICチップ5で複数テナントのポイントを管理することが可能である。
【0032】情報発信用のスキャナ7がスキャンされた場合、当該スキャナ7で特定されるスポットコンテンツが情報配信サーバ10からユーザの携帯電話2に電子メールとして送信される。後述するように、ユーザに配信されるコンテンツには、所定の時間割にしたがって固定的に配信される番組コンテンツと、ユーザが情報発信用のスキャナ7でスキャンした場合に配信されるスポットコンテンツがある。
【0033】情報発信用のスキャナ7は、例えば、展示場で展示品の近くに設置され、このスキャナ7がスキャンされた場合に、当該展示品の詳しい情報をスポットコンテンツとしてユーザに配信する。例えば、くじらの模型が展示品であった場合、当該くじらの体調などのデータを記したテキストデータや、当該くじらの動画や泣き声などをスポットコンテンツとして提供することができる。この他に、看板に情報発信用のスキャナ7を設置し、ユーザが看板をスキャンすると、更に詳しい情報がユーザの携帯電話2に配信されるようにすることもできる。
【0034】以降、スポットコンテンツと番組コンテンツを特に区別しない場合は、単にコンテンツと呼ぶことにし、ユーザカテゴリと処理カテゴリを特に区別しない場合は、単にカテゴリと呼ぶことにする。
【0035】番組コンテンツは、例えば、レストランや喫茶店の割引や混雑具合の案内、ホテルの予約案内、夕日を楽しむための夕日案内、バンジージャンプや利き酒大会などのイベント案内、映画や演劇の開始時間や入場料割引に関する劇場案内、駐車場の混雑具合を知らせる駐車場案内、終電の発車時刻を知らせる終電案内、土産物屋案内、博物館や水上バス乗場など施設に関する施設案内などがある。ユーザは、受信した番組コンテンツに基づいて商業エリア11を回遊することができる。また、これらの番組コンテンツと同内容のものをスポットコンテンツとして配信することもできる。
【0036】スキャナ7の処理カテゴリは、上記のものに限らず、各種のカテゴリを設定することができる。例えば、処理カテゴリ「支払」を設けることができる。これは、ユーザが、予めお金を情報配信システム1側に前払いしておき、買物代金をこの前払い金で決済するものである。ユーザは支払の際に、支払用のスキャナ7でICチップ5をスキャンし、一方店員は支払代金を端末などから入力する。情報配信サーバ10は、チップIDでユーザを特定し、ユーザの前払い金から支払代金を減算する。
【0037】情報配信サーバ10は、スキャナ7からチップIDを受信し、コンテンツを電子メールで携帯電話2に送信するサーバ装置である。情報配信サーバ10は、携帯電話2のメールアドレスとICチップ5のチップIDと、ユーザの属するカテゴリを対応付けたユーザデータを保有している。
【0038】情報配信サーバ10は、スキャナ7からチップIDを受信した場合、このユーザデータを用いて、チップIDに対応する携帯電話2の電子メールアドレスとユーザのカテゴリを特定することができる。メールアドレスとチップIDを対応付けさせる処理は紐付けなどと呼ばれ、本実施の形態では、ユーザが携帯電話2から情報配信サーバ10にアクセスすることにより、情報配信サーバ10側で自動的に行えるようになっている。
【0039】この紐付けは、次のようにして行われる。ユーザがICチップ5をICチップ配布所4からもらった際に、携帯電話2から当該ICチップ5のチップID(例えば、13桁の数値)をメール本文として情報配信サーバ10に送信する。通常、電子メールには、送信元のメールアドレスが自動的に付加されるため、情報配信サーバ10は、受信した電子メールからチップIDとメールアドレスを抽出することができる。そして、抽出したチップIDとメールアドレスを対応付けてユーザデータとして記憶する。
【0040】更に、紐付け時のなりすまし防止などセキュリティを高めたい場合は、チップIDを本文とする電子メールを受信した際に、ワンタイムパスワードを付加したメールアドレス宛てに送信し、このワンタイムパスワードを返信してもらうようにする。このように、ICチップ5の申込時のメールアドレスに、確認用のワンタイムパスワードを送信して更に返信してもらうことにより、最初に登録を申し込んできた端末装置が確かに携帯電話2であることを確認することができる。
【0041】また、情報配信サーバ10は、スキャナIDとカテゴリを対応付けたスキャナデータを持っており、スキャナ7から受信したスキャナIDにより、当該スキャナ7のカテゴリを認識することができる。そして、情報配信サーバ10は、例えば、ユーザが商業エリア11に入場した際にカップル用のスキャナ7をスキャンした場合は、以降、当該ユーザにカップル用の番組コンテンツを配信する。また、スタンプ用スキャナ、ポイント用スキャナがスキャンされた場合は、当該ユーザにそれぞれスタンプ、ポイントを発行する。
【0042】ネットワーク8は、例えば、公衆回線網、携帯電話回線網、光通信網や通信衛星を介した通信網などの通信網から構成されている。ネットワーク8は、電話間の通話やファックスの送受信を媒介する他、携帯電話2などの端末装置に対してWebサイトへのアクセスや電子メールの送受信を媒介するインターネットとしての機能も提供する。
【0043】なお、ICチップ5は、商業エリア11から退出する際に返却又は廃棄しても良いし、再度商業エリア11を訪れるときのために保持しても良い。ICチップ5を保持した場合は、ユーザは再度ICチップ5を登録する必要は無く、前回にエントリしたユーザ属性によって、引き続きサービスを受けることができる。
【0044】図2(a)は、携帯電話2の外観を示した図である。携帯電話2は、各種情報を表示する表示部22、各種文字データなどを入力する際に使用する各種キー24、基地局15と無線通信するためのアンテナ21などの他、インターネットにアクセスするための専用キー23や、電子メールなどの文書を作成編集する際に使用するカーソルキー25などを備えている。また、携帯電話2には、ICチップ5を埋め込んだストラップ6が取り付けられている。
【0045】表示部22は、液晶など表示装置によって構成されており、Webページや電子メールなどの画面データや文字データなどを表示することができる。また、ユーザは、表示部22を見ながら電子メールを作成したり編集したりすることもできる。表示部22は、情報配信サーバ10から配信されてきたコンテンツを表示する。このコンテンツは、文字情報、静止画、動画、音声など各種形態のものが可能である。
【0046】図2(a)では、番組コンテンツのトップページ「お勧めランチ情報」が表示されている。この番組コンテンツは、情報配信サーバ10がフォーメーション(後述するが一種の配信予定表)に従って、午前11時ごろに配信してきたものである。図示しないが、ユーザは、専用キー23を操作してページをめくることにより、レストラン、喫茶店などのテナント3が提供する広告コンテンツを閲覧することができる。
【0047】各種キー24は、携帯電話2に数字や文字あるいは記号などを入力するためのものである。電子メールを作成する場合は、各種キー24を用いて本文や送信先メールアドレスを入力することができる。また、Webサイトにアクセスする場合は、各種キー24を用いてURLを入力することができる。各種キー24で入力した文字や数字、記号などは、表示部22に表示され、ユーザはこれを確認することができる他、文字の削除や挿入などの編集作業も行うことができる。
【0048】専用キー23は、主に携帯電話2をインターネットに接続する際に使用するキーである。専用キー23は、親指などによって上下方向に傾けることができる他、押し下げることもできるようになっている。ユーザは、専用キー23を上下方向に操作することにより表示部22に表示された選択項目を選択したり、ページをめくったりすることができ、専用キー23を押し下げることにより、項目を選択した場合は、その項目の選択を確定することができる。
【0049】図2(b)は、キャラクタシールの1例を示した図である。ユーザは、ストラップ6の代わりにキャラクタシール31を携帯電話2の裏面などに貼り付けても良い。キャラクタシール31は、例えば人気漫画キャラクタなどが描かれたシールであり、内部にはアンテナ32とICチップ33が埋め込まれている。アンテナ32は、キャラクタの輪郭に沿って埋め込まれており、ICチップ33は、キャラクタの鼻の部分に埋め込まれている。
【0050】キャラクタシール31の上部にはチップIDを登録する際の電子メール送信先のメールアドレス34が表示されている。また、キャラクタシール31の下部には、ICチップ33のチップID35が表示されている。ユーザは、チップID35を本文としてメールアドレス34に電子メールを送信することにより、チップID35を登録することができる。また、シールにキャラクタを描くことにより、ユーザに携帯電話2の裏面などに貼り付けたいとの気持ちを起こさせることができる。
【0051】図3は、情報配信サーバ10の論理的な構成の1例を示したブロック図である。情報配信サーバ10は、ユーザ登録部41、配信部42、フォーメーション管理部43、アクセスデータ集計部44などの情報処理を行うモジュール群や、ユーザデータベース70、スキャナデータベース71、スポットコンテンツデータベース72、番組コンテンツデータベース73、履歴データベース74などの情報処理に用いるデータを格納したデータベース群から構成されている。
【0052】これら情報処理を行うモジュール群は、例えば、情報配信プログラムがCPUによって実行されることにより、ソフトウェア的に生成される。また、これらのデータベース群は、例えば、ハードディスクなどの記憶媒体に格納されている。
【0053】ユーザ登録部41は、携帯電話2から受信したチップID登録用の電子メールから、チップIDとメールアドレスを抽出した後、これらを対応付けてユーザデータベース70に格納する。そして、ユーザ登録部41は、エントリ用のスキャナ7からチップIDを取得すると(ユーザがICチップ5をエントリ用のスキャナ7でスキャンしたことによる)、ユーザデータベース70中に格納されている当該スキャナIDに対応付けてスキャナ7に割り振られたユーザカテゴリを関連付ける。このようにユーザ登録部41は、関連付け手段を構成している。
【0054】図4は、ユーザデータベース70に格納されているユーザデータの論理的な構成を表にして示した図である。実際には、ユーザデータベース70はリレーショナルデータベースなどとして構成することができる。図4の表では、1行が1ユーザに関するデータに対応する。ユーザデータでは、表中に示したように、ユーザのメールアドレス、当該ユーザの携帯電話2に取り付けたICチップ5のチップID、当該ユーザの属するユーザカテゴリが対応付けられている。
【0055】情報配信サーバ10のCPUは、メールアドレスからチップID及びユーザカテゴリを特定することができると共に、チップIDからメールアドレスとユーザカテゴリを特定することができる。また、例えば「ファミリ」など、所定のカテゴリに属するユーザを抽出することもできる。
【0056】図5は、スキャナデータベース71に格納されているスキャナデータの論理的な構成を表にして示した図である。実際には、スキャナデータベース71はリレーショナルデータベースなどとして構成することができる。図5の表では、1行が1つのスキャナ7に関するデータに対応する。表中のスキャナIDは、各スキャナ7を識別するための符号である。
【0057】表中のスキャナ名は、各スキャナにつけられた名称である。この名称は、例えば「エントリ」などと、スキャナ7の機能を端的に表すものや、「喫茶ルノー」などと、設置場所を端的に表すものなどが用いられる。システムの管理者などはこれら名称により、スキャナ7を直感的に認識することができる。
【0058】表中のカテゴリは、当該スキャナ7に割り当てられているカテゴリを表している。カテゴリには、「カップル」、「ファミリ」などのユーザの属性を分類するためのユーザカテゴリと、「スタンプ」、「ポイント」、「情報発信」などの、ユーザに対して行う情報処理の種類を指定する処理カテゴリーがある。
【0059】表中のスキャナ付属情報は、スキャナID、スキャナ名、カテゴリ以外で、スキャナ7に付随する情報である。例えば、スタンプ用のスキャナ7の場合、発行するスタンプ数が記憶されており、情報発信用のスキャナ7の場合は、スキャンされた場合に、配信するスポットコンテンツを特定するためのスポットコンテンツIDが記憶されている。
【0060】情報配信サーバ10のCPUは、スキャナ7からスキャナIDを受信すると、このスキャナIDをスキャナデータで検索し、当該スキャナ7に割り振られたカテゴリやその他の情報を特定することができる。例えば、スキャナIDが「001」であった場合、スキャナデータから、このスキャナ7には、ユーザカテゴリ「カップル」が割り振られていることがわかる。
【0061】また、スキャナIDが「009」であった場合、処理カテゴリが情報発信であり、配信するスポットコンテンツのスポットコンテンツIDが02であることが分かる。更に、スキャナIDが「008」であった場合、処理カテゴリがスタンプであり、発行するスタンプ数が2であることが分かる。
【0062】図3に戻り、配信部42は、スポットコンテンツと番組コンテンツを携帯電話2に電子メールとして配信する。配信部42は、スポットコンテンツを配信する場合は、スポットコンテンツをスポットコンテンツデータベース72から検索して所定のメールアドレスに配信し、番組コンテンツを配信する場合は、番組コンテンツ73から番組コンテンツを検索して所定の処理をして(後述)配信する。配信部42は、ユーザ属性と配信先に関する情報を取得する配信先情報受信手段、配信すべきスポットコンテンツを特定するコンテンツ特定手段、これらのコンテンツを配信する配信手段を構成している。
【0063】図6は、スポットコンテンツデータベース72と、番組コンテンツデータベース73の論理的な構成を示したブロック図である。スポットコンテンツデータベース72には、スポットコンテンツ48、48、・・・、(以下スポットコンテンツ48)がスポットコンテンツIDを付して格納されている。
【0064】スポットコンテンツ48はテキストデータ、静止画像データ、動画データ、音声データなどとすることができる。情報配信サーバ10のCPUは、スポットコンテンツIDをキーとしてスポットコンテンツ48を検索することができる。
【0065】番組コンテンツデータベース73には、番組コンテンツ49、49、・・・、(以下番組コンテンツ49)が番組コンテンツIDを付して格納されている。番組コンテンツ49はテキストデータ、静止画像データ、動画データ、音声データなどとすることができるが、本実施の形態では、後にシナリオデータに従って、複数の番組コンテンツを1つの電子メールデータにマージ(合体させる)する関係上、テキストデータであるとする。情報配信サーバ10のCPUは、番組コンテンツIDをキーとして番組コンテンツ49を検索することができる。
【0066】図3に戻り、まず、情報配信サーバ10がスポットコンテンツを配信する場合について説明する。情報配信サーバ10のCPUは、スキャナ7から、チップIDとスキャナIDを取得する。CPUは、スキャナデータベース71でスキャナIDを検索することにより、当該スキャナ7が情報発信用であることを確認すると配信部42を起動する。配信部42は、スキャナデータベース71から配信するスポットコンテンツのスポットコンテンツIDを取得する。また、ユーザデータベース70でチップIDを検索し、コンテンツ配信先のメールアドレスを取得する。そして、配信部42は、スポットコンテンツIDで特定されるスポットコンテンツをスポットコンテンツデータベース72から取得して、検索されたメールアドレスに配信する。
【0067】次に、配信部42が番組コンテンツを配信する場合について説明する。配信部42は、フォーメーション管理部43が作成したフォーメーションに従って、番組コンテンツデータベース73から番組コンテンツを検索し、配信する。フォーメーション管理部43は、配信するコンテンツ、配信時刻、配信対象のユーザカテゴリを管理する。
【0068】図7は、フォーメーション管理部43の機能を説明するための図である。番組コンテンツ49には、カップル用のランチ情報を提供するもの、ファミリ用のランチ情報を提供するもの、また、カップル用の午後の遊び情報を提供するものなど様々なものがある。そこで、フォーメーション管理部43は、複数のコンテンツを送信対象のユーザカテゴリと送信時刻でまとめたシナリオデータ81、82、・・・、を作成する。
【0069】例えば、カップル用ランチ情報を提供する番組コンテンツを、カップル用ランチ情報というシナリオデータ81にまとめる。なお、これは、実際に番組コンテンツをまとめるのではなく、番組コンテンツIDをグループ分けして、例えば情報配信サーバ10のRAMなどに記憶するものである。
【0070】フォーメーション管理部43は、更に、シナリオからフォーメーションを生成する。フォーメーションは、番組コンテンツ49の配信時間の予定表である。フォーメーションは、カップル用フォーメーション85、ファミリ用フォーメーション86、友達用フォーメーション87など、ユーザカテゴリごとに生成される。
【0071】例えば、カップル用フォーメーション85に従えば、10時にシナリオデータ「カップル用店内案内情報」で指定される番組コンテンツ49が配信され、11時にはシナリオデータ81の「カップル用ランチ情報」で指定される番組コンテンツ49が配信される。
【0072】フォーメーション管理部43のフォーメーション作成機能は、全自動とすることもできるし、システム管理者などが編集するように構成することもできる。全自動で行う場合は、番組コンテンツに、例えば「カップル用ランチ情報」などと、シナリオデータ81を作成する際に使用する属性情報を予め与えておけば良い。システム管理者などが編集する場合は、フォーメーション管理部43に、シナリオ編集機能、フォーメーション編集機能を持たせておき、これらの編集機能を用いてシナリオやフォーメーションを編集することができる。
【0073】図3に戻り、配信部42は、番組コンテンツ配信時間になると、フォーメーション管理部43により起動される。まず、カテゴリ「カップル」に分類されるユーザに番組コンテンツ49を配信する場合について説明する。配信部42は、フォーメーション管理部43から当該配信時間におけるカップル用のシナリオデータ81を取得する。
【0074】そして、配信部42は、シナリオデータ81で指定されている番組コンテンツ49を番組コンテンツデータベース73から検索した後、これらをマージ(合体)して1つの電子メールデータにする。次に、配信部42は、ユーザデータベース70からカップルに分類されているメールアドレスを抽出し、これらのメールアドレスに宛てて、マージした番組コンテンツを配信する。配信部42は、カテゴリ「カップル」について配信を終えると、「ファミリ」、「友達」の順序で同様にして番組コンテンツを配信する。
【0075】次に、アクセスデータ集計部44について説明する。アクセスデータ集計部44は、情報配信サーバ10にスキャナ7からアクセスがあるたびに起動され、ユーザごとにアクセスの履歴を履歴データベース74に記録する。また、ユーザに対して発行されたスタンプ、ポイントなども履歴データベース74で蓄積される。このように、アクセスデータ集計部44は、ポイントやスタンプの蓄積処理を行う情報処理手段を構成している。
【0076】図8は、履歴データベース74に格納されている、あるユーザの履歴データを示した図である。図8R>8は履歴データの論理的な構成を表にして表している。実際には、履歴データベースはリレーショナルデータベースなどとして構成することができる。図8の表では、1行が1回のアクセスに関するデータを表している。履歴データは、アクセス日時、アクセスに使用したスキャナ7のスキャナIDとスキャナ名、スキャナに割り振られたカテゴリ、発行したポイント数、及びスタンプ数などから構成されている。
【0077】アクセスデータ集計部44は、アクセスのあったスキャナ7がスタンプ用であった場合、スキャナデータベース71から発行するスタンプ数を取得して履歴データベース74に格納する。また、アクセスのあったスキャナ7がポイント用であった場合は、係員などが端末から入力したポイント数を取得し、履歴データベース74に格納する。このように、アクセスの履歴を記録することにより、ユーザの行動パターンを調査することが可能となる。
【0078】図9は、カップルとしてエントリしたあるユーザが1日のうちに情報配信サーバ10から配信を受けたコンテンツを時系列的に示した図である。このユーザは、まず10時にシナリオデータ「カップル用店内案内情報」に従って店内案内に関する番組コンテンツ49の配信を受けた。11時には、シナリオデータ「カップル用ランチ情報」に従ってランチ情報に関する番組コンテンツ49の配信を受けた。
【0079】その後、このユーザは、情報発信用のスキャナ7でICチップ5をスキャンし、スポットコンテンツ48の配信を受けた。以下、同様に、番組コンテンツ49とスポットコンテンツ48の配信を受け、最後に8時にシナリオデータ「夜景案内情報」に従って夜景案内情報に関する番組コンテンツ49の配信を受けた。
【0080】図10(a)は、情報配信サーバ10の構成の1例を示した図である。情報配信サーバ10は、制御部51、入力装置55、出力装置56、通信制御装置57、記憶装置58、記憶媒体駆動装置61、入出力インターフェース62などがバスライン63を介して接続されて構成されている。
【0081】制御部51は、CPU53、ROM(Read Only Memory)52、RAM(Random Access Memory)54などから構成されており、所定のプログラムにしたがって各種情報処理を行う他、情報配信サーバ10全体を制御する。より詳細には、制御部51は、記憶装置58に格納されている情報配信プログラムに従って、コンテンツの配信、ICチップの登録、アクセス履歴の記録などの各処理を行ったりする。
【0082】ROM52は、CPU53が各種演算や制御を行うための各種プログラム、データ及びパラメータなどを格納したリードオンリーメモリである。CPU53は、ROM52からプログラムやデータ、パラメータなどを読込むことができる。
【0083】RAM54は、CPU53にワーキングメモリとして使用されるランダムアクセスメモリである。CPU53は、RAM54にプログラムやデータなどを書込んだり消去したりすることができる。本実施の形態では、RAM54には、コンテンツを配信するためなどのエリアの確保が可能となっている。
【0084】入力装置55は、例えばキーボードやマウスなどの入力デバイスから構成されている。出力装置56は、例えば、ディスプレイ装置などの表示装置やプリンタなどの印刷装置である。これら入力装置や出力装置は、例えば、システムの管理者などが登録されているユーザのデータを閲覧したり、装備しているプログラムをアップグレードしたりなど、あるいはシナリオデータ81やフォーメーション85を編集したりなどする際に使用する。
【0085】通信制御装置57は、情報配信サーバ10をインターネットやLAN(Local Area Network)などのネットワークに接続するための装置であって、モデム、ターミナルアダプタその他の接続装置によって構成されている。通信制御装置57はCPU53によって制御され、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocl/InternetProtocl)などの所定のプロトコルに従ってネットワーク上のサーバ装置や端末装置などとデータの送受信を行うことができる。通信制御装置57は、スキャナ7と通信したり、携帯電話2と電子メールの送受信を行ったりなどする。
【0086】記憶装置58は、読書き可能な記憶媒体と、その記憶媒体に対してプログラムやデータを読書きするための駆動装置によって構成されている。当該記憶媒体として主にハードディスクが使用されるが、その他に、例えば、光磁気ディスク、磁気ディスク、半導体メモリなどの他の読書き可能な記憶媒体によって構成することも可能である。記憶装置58は、各種プログラムを格納したプログラム格納部59、各種データを格納したデータベース格納部60などから構成されている。
【0087】記憶媒体駆動装置61は、着脱可能な記憶媒体を駆動してCPU53がデータの読書きを行うための駆動装置である。着脱可能な記憶媒体としては、例えば、光磁気ディスク、磁気ディスク、磁気テープ、半導体メモリ、データをパンチした紙テープ、CD−ROMなどがある。なお、CD−ROMや紙テープは、読込みのみ可能である。
【0088】入出力インターフェース62は、例えば、シリアルインターフェースやその他の規格のインターフェースにより構成されている。入出力インターフェース62に当該インターフェースに対応した外部機器を接続することにより、情報配信サーバ10の機能を拡張することができる。このような外部機器として例えば、ハードディスクなどの記憶装置、スピーカ、マイクロフォンなどがある。
【0089】図10(b)は、プログラム格納部59に格納されているプログラムの1例を示した図である。情報配信プログラム66は、スキャナ7から受信したチップIDに紐付けされているメールアドレスに対して所定のコンテンツを送信するプログラムである。情報配信プログラム66がCPU53により実行されると、図3に示したユーザ登録部41、配信部42、フォーメーション管理部43、アクセスデータ集計部44などの各モジュールがソフトウェア的に生成される。
【0090】プログラム格納部59には、これらのプログラムの他に、ファイル管理など、情報配信サーバ10の基本的な機能を実現するOS(Operating System)や、通信制御装置57を機能させる通信制御プログラム、その他のプログラムが格納されている。
【0091】図10(c)は、データベース格納部60に格納されている各種データの1例を示した図である。データベース格納部60には、ユーザデータベース70、スキャナデータベース71、スポットコンテンツデータベース72、番組コンテンツデータベース73、履歴データベース74、その他のデータが格納されている。
【0092】次に、フローチャートを用いて情報配信サーバ10などの動作に付いて説明する。図11は、ユーザがエントリ用のスキャナ7でエントリする場合を説明するためのフローチャートである。なお、ユーザデータベース70におけるチップIDとメールアドレスの登録は終えているものとする。
【0093】まず、ユーザがICチップ5をカップル用、ファミリ用、友達用の何れかのスキャナ7でスキャンする。すると、チップIDがICチップ5からスキャナ7に送信される(ステップ30)。スキャナ7は、ICチップ5から送信されてきたチップIDを受信する(ステップ20)。次に、スキャナ7は、受信したチップIDと自己のスキャナIDを情報配信サーバ10に送信する(ステップ22)。
【0094】情報配信サーバ10のCPU53は、スキャナ7からチップIDとスキャナIDを受信する(ステップ10)。次にCPU53は、受信したスキャナIDをスキャナデータベース71で検索し、スキャナが割り振られているユーザカテゴリ(「カップル」、「ファミリ」、「友達」の何れか)を特定する(ステップ12)。次に、CPU53は、ユーザデータベース70で受信したチップIDを検索し、検索されたチップIDに関連付けて、先に特定したユーザカテゴリを記憶する(ステップ14)。以上の処理により、ユーザに対してユーザカテゴリを設定することができる。
【0095】図12は、情報配信サーバ10が番組コンテンツ49を配信する手順を説明するためのフローチャートである。この処理は、フォーメーション管理部43(図3)がフォーメーションで規定された配信予定時間に配信部42を起動することにより開始する。まず、情報配信サーバ10のCPU53は、コンテンツ配信先のユーザカテゴリを特定する。(ステップ210)。なお、本実施の形態では、カップル、ファミリ、友達の順序で配信することとし、そのため、最初はユーザカテゴリ「カップル」が特定される。
【0096】次に、CPU53は、フォーメーション管理部43が生成したシナリオデータのうち、ステップ210で特定したユーザカテゴリに関するシナリオデータを取得する(ステップ212)。次に、CPU53は、取得したシナリオデータで指定されている番組コンテンツ49を番組コンテンツデータベース73で検索する。そして、検索した番組コンテンツ49(通常複数)をマージするなどして1つの電子メールデータを生成する(ステップ214)。なお、検索した番組コンテンツ49が単数の場合は、これから電子メールデータを生成する。
【0097】次に、CPU53は、ステップ210で特定したユーザカテゴリに属するユーザのメールアドレスをユーザデータベース70で検索して抽出する(ステップ216)。次に、CPU53は、ステップ214で生成した電子メールデータ(番組コンテンツ49)をステップ216で抽出したメールアドレスに宛てて配信する(ステップ218)。そして、携帯電話2は、配信されてきた番組コンテンツ49を受信する(ステップ230)。
【0098】情報配信サーバ10は、ステップ218で番組コンテンツ49を配信した後、配信対象の全てのユーザカテゴリに対して配信を終えたか否かを判断する(ステップ220)。配信を終えた場合は(ステップ220;Y)、番組コンテンツ配信処理を終了する。配信を終えていない場合は(ステップ220;N)、ステップ210に戻り、次のユーザカテゴリに対して同様の配信処理を行う。
【0099】図13は、情報配信サーバ10が、スポットコンテンツ48を配信する手順を説明するためのフローチャートである。まず、ユーザがICチップ5を情報発信用のスキャナ7にかざし、ICチップ5からスキャナ7へチップIDを送信する(ステップ330)。スキャナ7は、ICチップ5からチップIDを受信する(ステップ320)。そして、スキャナ7は、受信したチップIDと、自身のスキャナIDを情報配信サーバ10に送信する(ステップ322)。
【0100】次に、情報配信サーバ10のCPU53は、スキャナ7からチップIDとスキャナIDを受信する(ステップ310)。次に、CPU53は、受信したチップIDをキーとしてユーザデータベース70を検索し、当該チップIDに対応したメールアドレスを特定する(ステップ312)。次に、CPU53は、受信したスキャナIDをキーとしてスキャナデータベース71を検索し、当該スキャナ7に対応付けられたスポットコンテンツIDを取得し、送信すべきスポットコンテンツ48を特定する(ステップ314)。
【0101】次に、CPU53は、取得したスポットコンテンツIDをキーとしてスポットコンテンツデータベース72を検索し、検索されたスポットコンテンツ48を、ステップ312で特定したメールアドレスに宛てて送信する(ステップ316)。次に、携帯電話2は、情報配信サーバ10から配信されてきたスポットコンテンツ48を受信する(ステップ332)。
【0102】図14は、情報配信サーバ10がユーザにスタンプを発行する手順を説明するためのフローチャートである。まず、ユーザがスタンプ発行用のスキャナ7にICチップ5をかざし、ICチップ5からスキャナ7へチップIDを送信する(ステップ430)。スキャナ7は、ICチップ5からチップIDを受信する(ステップ420)。そして、スキャナ7は、受信したチップIDと自身のスキャナIDを情報配信サーバ10へ送信する(ステップ422)。
【0103】情報配信サーバ10のCPU53は、スキャナ7からチップIDとスキャナIDを受信する(ステップ410)。次に、CPU53は、受信したチップIDをキーとしてユーザデータベース70を検索し、当該チップIDに対応するメールアドレスを特定する(ステップ412)。
【0104】次に、CPU53は、受信したスキャナIDをキーとしてスキャナデータベース71を検索し、発行するスタンプ数を特定する(ステップ414)。次に、CPU53は、履歴データベース74で、ステップ412で特定したメールアドレスに係るユーザのアクセス記録を更新し、ステップ414で特定したスタンプ数を記録する(ステップ416)。以上の手順によりスタンプを発行することができる。
【0105】図15は、情報配信サーバ10がユーザにポイントを発行する手順を説明するためのフローチャートである。まず、ユーザがポイント発行用のスキャナ7にICチップ5をかざし、ICチップ5からスキャナ7へチップIDを送信する(ステップ530)。スキャナ7は、ICチップ5からチップIDを受信する(ステップ520)。
【0106】スキャナ7は、例えばキーボードなどのポイント数入力手段を備えており、係員などが所定のポイント数(例えば買物代金の10%)を入力すことにより、スキャナ7は、ポイント数を取得する(ステップ522)。次に、スキャナ7は、受信したチップID、ポイント数と自身のスキャナIDを情報配信サーバ10へ送信する(ステップ524)。
【0107】情報配信サーバ10のCPU53は、スキャナ7からチップID、ポイント数及びスキャナIDを受信する(ステップ510)。次に、CPU53は、受信したチップIDをキーとしてユーザデータベース70を検索し、当該チップIDに対応するメールアドレスを特定する(ステップ512)。次に、CPU53は、履歴データベース74で、ステップ512で特定したメールアドレスに係るユーザのアクセスの記録を更新し、ステップ510で受信したポイント数を記録する(ステップ514)。以上の手順によりポイントを発行することができる。
【0108】以上本実施の形態では、以下の効果を得ることができる。スキャナ7にカテゴリを設定することにより、ユーザに「カップル」、「ファミリ」、「友達」などのカテゴリを容易に設定することができる他、ユーザにスポットコンテンツ48を配信したり、スタンプやポイントを発行することができる。
【0109】案内情報(番組コンテンツ)が時間軸に従って、しかもカテゴリ別に配信することができる。これによって、ユーザは配信された情報を有機的に活用してテナント3の提供するサービスを効率的に楽しむことができると共に、ユーザに回遊行動をもたらすことができる。
【0110】普及の目覚しい携帯電話2をそのまま案内情報受信の端末装置とすることができるため、ユーザは使い慣れた自分の携帯電話2で容易にコンテンツを受信することができると共に、商業エリア11のテナント3と一体感を持ってレジャーなどを楽しむことができる。
【0111】ユーザは、開始時刻が決められている映画、日替わりメニュー、割引、イベントなどの情報を順次取得することができ、これにより、ユーザは、無駄なく商業エリア11を回遊することができる。また、ユーザが、ICチップ5をスキャナ7でスキャンするたびに、ユーザの現在位置を特定することができるので、このデータを用いて、例えばユーザの回遊パターンの分析などの、各種分析を行うことができる。
【0112】なお、本実施の形態では、情報配信サーバ10がスキャナIDからスキャナ7のカテゴリを識別するように構成したが、スキャナ7のカテゴリ識別方法はこれに限定せず、例えば、予めスキャナ自体にカテゴリ情報を格納し、これを情報配信サーバ10に送信するように構成することもできる。また、本実施の形態では、ポイントとスタンプは各テナントで共通としたが、これに限定せず、発行したポイント、スタンプを発行したテナントごとに識別できるようにしても良い。
【0113】また、本実施の形態では、エントリ用のスキャナ7を「カップル」、「ファミリ」、「友達」などと、カテゴリごとに用意して、ユーザがスキャナ7を選択するように構成したが、これに限定せず、例えば、タッチパネル付きのスキャナ7を1台用意しても良い。この場合、ユーザがICチップ5をスキャンすると、タッチパネルに「カテゴリを選択してタッチしてください」という表示の下に「カップル」、「ファミリ」、「友達」などと表示され、ユーザがこの表示にタッチすることにより、カテゴリを選択できるようにしても良い。
【0114】更に、本実施の形態では、ICチップ5を非接触式のICチップによって構成したが、これに限定せず、接触式及びハイブリッド式のICチップを用いることもできる。また、ICチップの代わりに、チップIDのように携帯電話2を特定するための情報を記憶した記憶媒体(磁気テープ、バーコードなど)を使用することもできる。また、1台のスキャナ7に、複数のカテゴリを設定することも可能である。この場合、例えば「情報配信」、「スタンプ」が設定されたスキャナ7がスキャンされると、情報配信サーバ10は、スポットコンテンツ48を配信すると共に、スタンプの発行も行う。
【0115】また、コンテンツの受信端末は、携帯電話2に限定するものではなく、例えばポケットベル、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)などを用いても良い。更に、番組コンテンツやスポットコンテンツの中にURL(UniformResource Locators)を組み込んでおき、ユーザが携帯電話2で当該URLをクリックするとWebサイトにジャンプできるように構成することもできる。
【0116】(実施の形態の変形例)本変形例では、情報配信サーバ10を用いて、ユーザに長崎の観光案内情報を提供する。実施の形態では、情報配信サーバ10は、フォーメーション管理部が43が生成したフォーメーションに従って、定刻の配信時刻になると番組コンテンツ49を配信した。このように、配信時刻が予め固定されているフォーメーションをソリッドフォーメーションと呼ぶことにする。
【0117】一方、本変形例では、ユーザがICチップ5をスキャンした時間を起点とし、その起点時間から計測した時刻に基づいて番組コンテンツ49を配信するオフセットフォーメーションを併用する。以下、本発明の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して説明する。
【0118】図16は、オフセットフォーメーションを説明するための図である。配信状況101は、ソリッドフォーメーションに従って番組コンテンツ49を配信した場合のコンテンツ配信状況を示している。図中で時間は右向きに経過するものとする。配信状況101で示したように、情報配信サーバ10は、定刻になるとシナリオデータで指定された番組コンテンツ49をユーザカテゴリごとに配信する。図16の例では、11時、12時、・・・、と1時間ごとに配信するようになっている。
【0119】一方、オフセットフォーメーションは、ユーザがICチップ5をスキャナ7でスキャンした時刻を起点として、配信時刻を計測する。配信状況102は、オフセットフォーメーションに従ってコンテンツを配信した場合のコンテンツ配信状況を示している。図中で時間は右向きに経過するものとする。配信状況102で示したように、ユーザがスキャンしてから1分後、10分後、20分後、・・・、と所定の時間が経過するたびに番組コンテンツ49が配信される。
【0120】図17は、本変形例に係る情報配信システム100の構成を示したブロック図である。情報配信システム100は、長崎駅エリア、出島エリア、平和公園エリアに設置したスキャナ7、スキャナ7の出力を各エリアごとに集約するコンピュータ9、インターネットや携帯電話網などを形成するネットワーク8、ユーザの携帯電話2にコンテンツを配信する情報配信サーバ10、情報配信サーバ10からコンテンツを受信し、携帯電話2に無線でコンテンツを送信する図示しない基地局などから構成されてる。ユーザは、ICチップ5を携帯電話2に取り付け、既にチップIDとメールアドレスを情報配信サーバ10に登録してあるものとする。
【0121】本変形例では、スキャナ7のカテゴリにオフセットという処理カテゴリを新たに設ける。ユーザが、ICチップ5をオフセット用のスキャナ7でスキャンすると、ユーザの携帯電話2にオフセットフォーメーションにて番組コンテンツ49が送信される。オフセットフォーメーションによるコンテンツ配信は所定の時間、例えば1時間、行われる。本変形例では、オフセットフォーメーションでコンテンツ配信を行っている間は、ソリッドフォーメーションによるコンテンツ配信を停止するものとするが、オフセットフォーメーションによるコンテンツ配信とソリッドフォーメーションによるコンテンツ配信を共に行うように構成しても良い。
【0122】長崎駅エリアには、「カップル」、「ファミリ」、「友人」とユーザカテゴリごとに設置された、エントリ用のスキャナ7の他に、オフセット用のスキャナ7が設置されている。ユーザは、ICチップ5を何れかのエントリ用のスキャナ7にかざすことにより、情報配信システム100にエントリすることができる。そして、ユーザはスキャンしたスキャナ7に設定されているユーザカテゴリに分類され、以降、当該ユーザカテゴリにより、ソリッドフォーメーションによる番組コンテンツ49の配信を受ける。
【0123】ソリッドフォーメーションは、カップル用、ファミリ用、友人用といったように、ユーザカテゴリごとに生成されており、ユーザは、自分のユーザカテゴリに応じた番組コンテンツ49の配信を受ける。ソリッドフォーメーションによって配信される番組コンテンツ49は、例えば、長崎駅、出島、平和公園といったエリアに限定しない、長崎観光全般に関する総合案内情報を含むものにより構成されている。
【0124】ユーザが、長崎駅エリアのオフセット用のスキャナ7をICチップ5でスキャンすると、ソリッドフォーメーションによるコンテンツ配信が一時停止する。そして、スキャンした時刻を起点としてオフセットフォーメーションに基づくコンテンツ配信が開始する。
【0125】このオフセットフォーメーションは、長崎駅エリアを案内するためのローカルな番組コンテンツ49を配信するためのものであって、しかも、ユーザの属性ごとに生成されている。即ち、カップルのユーザカテゴリに属するユーザには、カップル用の長崎駅エリア観光案内情報を含む番組コンテンツ49が配信される。オフセットフォーメーションによるコンテンツ配信は所定の時間継続し、これが終了すると、ソリッドフォーメーションによるコンテンツ配信が再開される。
【0126】出島エリアには、オフセット用のスキャナ7とスタンプ用のスキャナ7が設置してある。ユーザは、出島エリアに到着し、ICチップ5をオフセット用のスキャナ7でスキャンすると、情報配信サーバ10は、ソリッドフォーメーションによるコンテンツ配信を一時停止し、ユーザのカテゴリに対応したオフセットフォーメーションによるコンテンツ配信を開始する。このオフセットフォーメーションによって配信される番組コンテンツ49は、ユーザの属するユーザカテゴリ用に用意された、出島エリア観光案内情報を含むものである。
【0127】スタンプ用のスキャナ7は、ユーザにスタンプを発行するために土産物屋などに設置されており、ユーザがICチップ5をスキャンすると、情報配信サーバ10は、当該ユーザにスタンプを発行する。また、スタンプ発行用のスキャナ7の他にポイント発行用、情報発信用のスキャナ7を設置しても良い。
【0128】平和公園エリアにも、オフセット用のスキャナ7とスタンプ用のスキャナ7が設置してある。ユーザは、平和公園エリアに到着し、ICチップ5をオフセット用のスキャナ7でスキャンすると、情報配信サーバ10は、ソリッドフォーメーションによるコンテンツ配信を一時停止し、ユーザのカテゴリに対応したオフセットフォーメーションによるコンテンツ配信を開始する。このオフセットフォーメーションによって配信される番組コンテンツ49は、ユーザの属するカテゴリ用に用意された、平和公園エリア観光案内情報を含むものである。
【0129】スタンプ用のスキャナ7は、ユーザにスタンプを発行するために土産物屋などに設置されており、ユーザがICチップ5をスキャンすると、情報配信サーバ10は、当該ユーザにスタンプを発行する。また、スタンプ発行用のスキャナ7の他にポイント発行用、情報発信用のスキャナ7を設置しても良い。
【0130】図18は、長崎駅エリア、出島エリア、平和公園エリアの順序で観光した場合に、情報配信サーバ10が配信するコンテンツ配信の状況を示した図である。時間は図中右向きに経過するものとする。
【0131】まず、ユーザは、長崎駅前エリアでエントリ用のスキャナ7でICチップ5をスキャンする。これによって、情報配信サーバ10は、ユーザを所定のユーザカテゴリに分類する。次に、ユーザは、オフセット用のスキャナ7でICチップ5をスキャンする。すると、情報配信サーバ10は、オフセットフォーメーションによるコンテンツ配信を開始し、所定の時間、長崎駅案内110を行う。
【0132】情報配信サーバ10は、ユーザが長崎駅エリアの観光を終えて出島エリアに移動を開始する頃にオフセットフォーメーションを終え、ソリッドフォーメーションによる総合案内112を開始する。このため、ユーザは、移動時間中に総合案内112を受けることができる。
【0133】ユーザが出島エリアに到着し、オフセット用のスキャナ7でICチップ5をスキャンすると、情報配信サーバ10は、オフセットフォーメーションに基づくコンテンツ配信を開始し、ユーザに出島案内114を行う。情報配信サーバ10は、ユーザが出島エリアの観光を終えて移動を開始する頃にオフセットフォーメーションを終え、ソリッドフォーメーションによる総合案内116を開始する。
【0134】ユーザが平和公園エリアに到着し、オフセット用のスキャナ7でICチップ5をスキャンすると、情報配信サーバ10は、オフセットフォーメーションに基づくコンテンツ配信を開始し、ユーザに平和公園案内118を行う。情報配信サーバ10は、ユーザが平和公園エリアの観光を終えて移動を開始する頃にオフセットフォーメーションを終え、ソリッドフォーメーションによる総合案内120を開始する。
【0135】以上に説明した変形例では、以下のような効果を得ることができる。従来のGPS(Global Positioning System)を利用した位置情報システムに対し、ローコストで設置してあるスキャナ7を起点として屋内、屋外を問わないきめの細かい行き先案内を行うことができる。ソリッドフォーメーションとオフセットフォーメーションの併用により、ユーザが移動中の場合は、総合観光案内を行い、目的の観光地では、詳細観光案内を行うことができる。
【0136】以上、本発明の1実施形態及び1変形例について説明したが、本発明は説明した実施形態、変形例に限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲において各種の変形を行うことが可能である。
【0137】
【発明の効果】本発明によれば、ユーザにきめの細かい情報を効率よく提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る1例の、情報配信システムの論理的な構成を示したブロック図である。
【図2】同上、(a)は、携帯電話の外観を示した図であり、(b)は、キャラクタシールの1例を示した図である。
【図3】同上、情報配信サーバの論理的な構成の1例を示したブロック図である。
【図4】同上、ユーザデータベースに格納されているユーザデータの論理的な構成を表にして示した図である。
【図5】同上、スキャナデータベースに格納されているスキャナデータの論理的な構成を表にして示した図である。
【図6】同上、スポットコンテンツデータベースと、番組コンテンツデータベースの論理的な構成を示したブロック図である。
【図7】同上、フォーメーション管理部の機能を説明するための図である。
【図8】同上、履歴データベースに格納されている、あるユーザの履歴データを示した図である。
【図9】同上、カップルとしてエントリしたあるユーザが1日のうちに情報配信サーバから配信を受けたコンテンツを時系列的に示した図である。
【図10】同上、(a)は、情報配信サーバの構成の1例を示した図であり、(b)は、プログラム格納部に格納されているプログラムの1例を示した図であり、(c)は、データベース格納部に格納されている各種データの1例を示した図である。
【図11】同上、ユーザがエントリ用のスキャナでエントリする場合を説明するためのフローチャートである。
【図12】同上、情報配信サーバが番組コンテンツを配信する手順を説明するためのフローチャートである。
【図13】同上、情報配信サーバが、スポットコンテンツを配信する手順を説明するためのフローチャートである。
【図14】同上、情報処理サーバがユーザにスタンプを発行する手順を説明するためのフローチャートである。
【図15】同上、情報処理サーバがユーザにポイントを発行する手順を説明するためのフローチャートである。
【図16】本実施の形態の変形例に係る1例の、オフセットフォーメーションを説明するための図である。
【図17】同上、本変形例に係る情報配信システムの構成を示したブロック図である。
【図18】同上、情報配信サーバが配信するコンテンツ配信の状況を示した図である。
【符号の説明】
1 情報配信システム
2 携帯電話
3 テナント
4 ICチップ配布所
5 ICチップ
6 ストラップ
7 スキャナ
8 ネットワーク
9 コンピュータ
10 情報配信サーバ
11 商業エリア
15 基地局
21 アンテナ
22 表示部
23 専用キー
24 各種キー
25 カーソルキー
31 キャラクタシール
32 アンテナ
33 ICチップ
34 メールアドレス
35 チップID
41 ユーザ登録部
42 配信部
43 フォーメーション管理部
44 アクセスデータ集計部
48 スポットコンテンツ
49 番組コンテンツ
51 制御部
52 ROM
53 CPU
54 RAM
55 入力装置
56 出力装置
57 通信制御装置
59 プログラム格納部
60 データベース格納部
61 記憶媒体駆動装置
62 入出力インターフェース
66 情報配信プログラム
70 ユーザデータベース
71 スキャナデータベース
72 スポットコンテンツデータベース
73 番組コンテンツデータベース
74 履歴データベースース
81 シナリオデータ
82 シナリオデータ
83 シナリオデータ
85 フォーメーション
86 フォーメーション
87 フォーメーション
100 情報配信システム
101 配信状況
102 配信状況
110 長崎駅案内
112 総合案内
114 出島案内
116 総合案内
118 平和公園案内
120 総合案内

【特許請求の範囲】
【請求項1】 配信先情報取得装置と、前記配信先情報取得装置とネットワークで接続可能に配設された情報配信サーバを含み、ユーザが指定する配信先にコンテンツを配信する情報配信システムであって、前記配信先情報取得装置は、前記ユーザからコンテンツを配信する配信先を特定する配信先情報と、前記ユーザが選択したユーザ属性とを取得する配信先情報取得手段と、前記取得した配信先情報と前記ユーザ属性とを情報配信サーバに送信する送信手段と、を具備し、前記情報配信サーバは、前記配信先情報取得装置から送信される、前記配信先情報と、前記ユーザ属性を受信する配信先情報受信手段と、前記受信した配信先情報と前記ユーザ属性を対応させて、前記配信先と前記ユーザ属性を関連付ける関連付け手段と、前記配信先に、当該配信先に前記関連付けられたユーザ属性に応じたコンテンツを配信する配信手段と、を具備したことを特徴とする情報配信システム。
【請求項2】 ユーザが指定する配信先にコンテンツを配信する情報配信サーバであって、コンテンツを配信する配信先を特定する配信先情報を前記ユーザから取得する配信先情報取得装置から、前記取得した配信先情報と、前記ユーザが選択したユーザ属性を受信する配信先情報受信手段と、前記受信した配信先情報と前記ユーザ属性を対応させて、前記配信先と前記ユーザ属性を関連付ける関連付け手段と、前記配信先に、当該配信先に前記関連付けられたユーザ属性に応じたコンテンツを配信する配信手段と、を具備したことを特徴とする情報配信サーバ。
【請求項3】 前記配信先情報取得装置は、前記ユーザ属性ごとに複数台設けられており、前記配信先情報受信手段は、前記ユーザが選択した配信先情報取得装置から、当該配信先情報取得装置を特定する情報を前記ユーザ属性として受信することを特徴とする請求項2に記載の情報配信サーバ。
【請求項4】 前記配信先情報取得装置は、ユーザにより複数からの属性情報を選択可能に構成され、前記配信先情報受信手段は、前記ユーザが選択したユーザ属性を受信することを特徴とする請求項2に記載の情報配信サーバ。
【請求項5】 前記配信手段は、予め配信時刻が設定されているコンテンツを配信することを特徴とする請求項2に記載の情報配信サーバ。
【請求項6】 前記配信手段は、前記配信先情報取得装置が配信先情報を取得した時刻を起点として計測した所定の時間に配信時間が設定されているコンテンツを配信することを特徴とする請求項2に記載の情報配信サーバ。
【請求項7】 前記配信先情報受信手段は、前記配信先情報取得装置から送信されてくる配信先情報と当該配信先情報取得装置の識別情報を取得し、前記取得した識別情報に対応付けられたコンテンツを特定するコンテンツ特定手段を具備し、前記配信手段は、前記特定したコンテンツを前記取得した配信先情報で特定される配信先に配信する機能を更に備えたことを特徴とする請求項2に記載の情報配信サーバ。
【請求項8】 前記配信先情報受信手段は、前記配信先情報取得装置から送信されてくる配信先情報と当該配信先情報取得装置の識別情報を取得し、前記取得した識別情報に対応付けられた情報処理内容を特定する情報処理特定手段と、前記特定した情報処理内容に従って、前記取得した配信先情報に関連付けられた所定の情報を情報処理する情報処理手段と、を更に具備したことを特徴とする請求項2に記載の情報配信サーバ。
【請求項9】 前記配信先情報は、非接触型ICチップが送出するチップIDであり、前記配信先情報読取装置は、前記非接触型ICチップから前記チップIDを受信するスキャナであり、前記配信手段は、前記取得したチップIDに対応付けられた宛先情報に宛ててコンテンツを配信することを特徴とする請求項2に記載の情報配信サーバ。
【請求項10】 前記端末装置は、携帯電話であって、前記宛先情報は、前記携帯電話のメールアドレスであることを特徴とする請求項9に記載の情報配信サーバ。
【請求項11】 ユーザが選択した情報処理を行う情報処理サーバであって、ICチップから読込んだICチップ特定情報と、前記ユーザが選択した情報処理の内容を指定する指定情報とを読取装置から受信する指定情報受信手段と、前記受信したICチップ特定情報を用いて特定される情報を、前記受信した指定情報で指定される情報処理の内容に従って情報処理する情報処理手段と、を具備したことを特徴とする情報処理サーバ。
【請求項12】 前記読取装置は、情報処理の内容ごとに複数台設けられており、前記指定情報受信手段は、前記ユーザが選択した読取装置から当該読取装置を識別する識別情報を前記指定情報として受信することを特徴とする請求項11に記載の情報処理サーバ。
【請求項13】 前記読取装置は、ユーザにより複数からの情報処理の内容を選択可能に構成され、前記指定情報受信手段は、前記ユーザが選択した情報処理の内容を前記指定情報として受信することを特徴とする請求項11に記載の情報処理サーバ。
【請求項14】 前記情報処理の内容は、所定のコンテンツの配信、ユーザに経済的な価値を付与する価値情報の発行のうちの少なくとも1つを含む、2つ以上の内容から構成されていることを特徴とする請求項11に記載の情報処理サーバ。
【請求項15】 配信先情報取得手段と、送信手段と、を具備した配信先情報取得装置と、配信先情報受信手段と、関連付け手段と、配信手段と、を具備した配信サーバがネットワークで接続可能に配設された情報配信システムにおいて、ユーザが指定する配信先にコンテンツを配信する情報配信方法であって、前記配信先情報取得装置において、前記配信先情報取得手段で、前記ユーザからコンテンツを配信する配信先を特定する配信先情報と、前記ユーザが選択したユーザ属性とを取得する配信先情報取得ステップと、前記送信手段で、前記取得した配信先情報と前記ユーザ属性とを情報配信サーバに送信する送信ステップと、前記情報配信サーバにおいて、前記配信先情報受信手段で、前記配信先情報取得装置から送信される、前記配信先情報と、前記ユーザ属性を受信する配信先情報受信ステップと、前記関連付け手段で、前記受信した配信先情報と前記ユーザ属性を対応させて、前記配信先と前記ユーザ属性を関連付ける関連付けステップと、前記配信手段で、前記配信先に、当該配信先に前記関連付けられたユーザ属性に応じたコンテンツを配信する配信ステップと、から構成されたことを特徴とする情報配信方法。
【請求項16】 配信先情報受信手段と、関連付け手段と、配信手段と、を具備したコンピュータにおいて、ユーザが指定する配信先にコンテンツを配信する情報配信方法であって、前記配信先情報受信手段で、コンテンツを配信する配信先を特定する配信先情報を前記ユーザから取得する配信先情報取得装置から、前記取得した配信先情報と、前記ユーザが選択したユーザ属性を受信する配信先情報受信ステップと、前記関連付け手段で、前記受信した配信先情報と前記ユーザ属性を対応させて、前記配信先と前記ユーザ属性を関連付ける関連付けステップと、前記配信手段で、前記配信先に、当該配信先に前記関連付けられたユーザ属性に応じたコンテンツを配信する配信ステップと、から構成されたことを特徴とする情報配信方法。
【請求項17】 指定情報受信手段と、情報処理手段と、を具備したコンピュータにおいて、ユーザが選択した情報処理を行う情報処理方法であって、前記指定情報受信手段で、ICチップから読込んだICチップ特定情報と、前記ユーザが選択した情報処理の内容を指定する指定情報とを読取装置から受信する指定情報受信ステップと、前記情報処理手段で、前記受信したICチップ特定情報を用いて特定される情報を、前記受信した指定情報で指定される情報処理の内容に従って情報処理する情報処理ステップと、から構成されたことを特徴とする情報処理方法。
【請求項18】 配信先情報取得装置と、前記配信先情報取得装置とネットワークで接続可能に配設された情報配信サーバを含み、ユーザが指定する配信先にコンテンツを配信する情報配信システムに、情報配信機能を実現させるためのプログラムであって、前記配信先情報取得装置に、前記ユーザからコンテンツを配信する配信先を特定する配信先情報と、前記ユーザが選択したユーザ属性とを取得する配信先情報取得機能と、前記取得した配信先情報と前記ユーザ属性とを情報配信サーバに送信する送信機能と、を実現させ、前記情報配信サーバに、前記配信先情報取得装置から送信される、前記配信先情報と、前記ユーザ属性を受信する配信先情報受信機能と、前記受信した配信先情報と前記ユーザ属性を対応させて、前記配信先と前記ユーザ属性を関連付ける関連付け機能と、前記配信先に、当該配信先に前記関連付けられたユーザ属性に応じたコンテンツを配信する配信機能と、を実現させる情報配信プログラム。
【請求項19】 ユーザが指定する配信先にコンテンツを配信する情報配信機能をコンピュータに実現させる情報配信プログラムであって、コンテンツを配信する配信先を特定する配信先情報を前記ユーザから取得する配信先情報取得装置から、前記取得した配信先情報と、前記ユーザが選択したユーザ属性を受信する配信先情報受信機能と、前記受信した配信先情報と前記ユーザ属性を対応させて、前記配信先と前記ユーザ属性を関連付ける関連付け機能と、前記配信先に、当該配信先に前記関連付けられたユーザ属性に応じたコンテンツを配信する配信機能と、をコンピュータに実現させる情報配信プログラム。
【請求項20】 ユーザが選択した情報処理を行う情報処理機能をコンピュータに実現させる情報処理プログラムであって、ICチップから読込んだICチップ特定情報と、前記ユーザが選択した情報処理の内容を指定する指定情報とを読取装置から受信する指定情報受信機能と、前記受信したICチップ特定情報を用いて特定される情報を、前記受信した指定情報で指定される情報処理の内容に従って情報処理する情報処理機能と、をコンピュータに実現させる情報処理プログラム。
【請求項21】 配信先情報取得装置と、前記配信先情報取得装置とネットワークで接続可能に配設された情報配信サーバを含み、ユーザが指定する配信先にコンテンツを配信する情報配信システムに、情報配信機能を実現させるためのプログラムを記憶したコンピュータが読取り可能な記憶媒体であって、前記配信先情報取得装置に、前記ユーザからコンテンツを配信する配信先を特定する配信先情報と、前記ユーザが選択したユーザ属性とを取得する配信先情報取得機能と、前記取得した配信先情報と前記ユーザ属性とを情報配信サーバに送信する送信機能と、を実現させ、前記情報配信サーバに、前記配信先情報取得装置から送信される、前記配信先情報と、前記ユーザ属性を受信する配信先情報受信機能と、前記受信した配信先情報と前記ユーザ属性を対応させて、前記配信先と前記ユーザ属性を関連付ける関連付け機能と、前記配信先に、当該配信先に前記関連付けられたユーザ属性に応じたコンテンツを配信する配信機能と、を実現させる情報配信プログラムを記憶したコンピュータが読取り可能な記憶媒体。
【請求項22】 ユーザが指定する配信先にコンテンツを配信する情報配信機能をコンピュータに実現させる情報配信プログラムを記憶したコンピュータが読取り可能な記憶媒体であって、コンテンツを配信する配信先を特定する配信先情報を前記ユーザから取得する配信先情報取得装置から、前記取得した配信先情報と、前記ユーザが選択したユーザ属性を受信する配信先情報受信機能と、前記受信した配信先情報と前記ユーザ属性を対応させて、前記配信先と前記ユーザ属性を関連付ける関連付け機能と、前記配信先に、当該配信先に前記関連付けられたユーザ属性に応じたコンテンツを配信する配信機能と、をコンピュータに実現させる情報配信プログラムを記憶したコンピュータが読取り可能な記憶媒体。
【請求項23】 ユーザが選択した情報処理を行う情報処理機能をコンピュータに実現させる情報処理プログラムを記憶したコンピュータが読取り可能な記憶媒体であって、ICチップから読込んだICチップ特定情報と、前記ユーザが選択した情報処理の内容を指定する指定情報とを読取装置から受信する指定情報受信機能と、前記受信したICチップ特定情報を用いて特定される情報を、前記受信した指定情報で指定される情報処理の内容に従って情報処理する情報処理機能と、をコンピュータに実現させる情報処理プログラムを記憶したコンピュータが読取り可能な記憶媒体。

【図4】
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【図8】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図9】
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【図18】
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【図6】
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【図7】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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