説明

感光体ドラム及びこれを用いた画像形成装置

【課題】端面部材と感光スリーブ部材とを連結した状態で、スリーブ内周面押圧部材とスリーブ内周面との当接部に大きな押圧力が不要なときには大きな押圧力を生じさせることなく、スリーブ内周面押圧部材とスリーブ内周面との当接部に一時的に大きな力が作用しても端面部材と感光スリーブ部材との連結を維持することができる感光体ドラム、並びに、この感光体ドラムを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】感光体ドラム100は、スリーブ内周面押圧部材であるアーム部材11が感光スリーブ部材1の内周面に対して接触した後の感光スリーブ部材1に対する第一端面部材であるキャップ部材2の位置の中心線方向外側への変位が、アーム部材11の感光スリーブ部材1の内周面に対する押圧力を大きくするように作用する機構を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真方式の画像形成装置に用いられる感光体ドラム、及びこれを備えた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置に用いられる円筒形状の感光体ドラムは、印刷頁数に応じて表面が磨耗したり、電気的特性が劣化したりするため、定期的に交換が必要な部品である。感光体ドラムとしては、外周面に感光層を備えた円筒状の感光スリーブ部材と、この感光スリーブ部材を画像形成装置本体の駆動軸に連結させるためのホイール部材とから構成されるものがある。感光体ドラムを交換する場合、ホイール部材と感光スリーブ部材とを一体とした感光体ドラムごと交換する構成と、ホイール部材と感光スリーブ部材とを分離して感光スリーブ部材のみを交換し、ホイール部材は繰り返し使用する構成とがある。感光スリーブ部材のみを交換する構成の方が感光体ドラムの交換時に取り替える部材が少なくて済み、画像形成装置のランニングコストの低減を図ることができる。このため、特に、印刷速度が速く、装置の使用開始から装置寿命までの印刷項数が比較的多い画像形成装置においては、感光体ドラムの交換頻度が高いため、コストの観点から感光スリーブ部材のみを交換する構成が選択されている場合が多い。
【0003】
このように、感光体ドラムの交換時に感光スリーブ部材のみを交換する構成の場合、使用済みの感光スリーブ部材の表面を手で触ると感光スリーブ部材の表面上の汚れが手に付着するおそれがある。また、使用前の感光スリーブ部材の表面を手で触ると手の汚れが感光スリーブ表面に付着したり、感光スリーブ表面を傷つけたりすることにより、不良画像の原因となるおそれがある。よって、感光スリーブ部材のみを交換する装置では、交換時に感光スリーブ部材の表面に接触しないように取り扱いには十分な注意が必要である。
このように表面を直接手で触ることができないという事情から、感光スリーブ部材のみを交換する装置では、感光体ドラムの交換作業に時間がかかることが多く、保守コストが大きくなってしまう問題があった。この問題に対し従来から種々の工夫がなされてきている。
【0004】
感光スリーブ部材の表面を触ることなく感光スリーブ部材のみ交換可能な画像形成装置としては例えば、特許文献1に記載された画像形成装置がある。
図15及び図16は、装置本体に対して感光スリーブ部材1が交換可能な感光体ドラム100の一例の説明図である。
図15は従来の感光体ドラム100の中心線を通る断面での断面説明図であり、図16は、感光体ドラム100の中心線に直交する断面での断面説明図である。なお、図16は図15中のA‐A´断面の断面説明図であり、図15は図16中のB‐B´断面の断面説明図である。
また、図17は、図15及び図16に示す感光体ドラム100の感光スリーブ部材1を装置本体側の駆動軸4に対して着脱する手順の説明図である。
【0005】
図15及び図16に示す感光体ドラム100は、中空円筒形状の感光スリーブ部材1、感光スリーブ部材1の中心線方向における一端に嵌合する第一端面部材であるキャップ部材2、および、感光スリーブ部材1の中心線方向における他端に嵌合する第二端面部材であるホイール部材3を有する。感光体ドラム100に駆動を伝達する駆動軸4は、図示は省略する中心線方向両端の軸受部材によって画像形成装置本体に支持されている。また、ホイール部材3は駆動軸4に固定され、キャップ部材2、及び、ハンドル5は駆動軸4に対して脱着自在な構成となっている。
感光スリーブ部材1の円筒形の一端側は駆動軸4の小径部4bに装着されたキャップ部材2の外周と嵌合している。一方、感光スリーブ部材1の円筒形の他端側は駆動軸4の小径部4bと大径部4aとの段差部4cに固定したホイール部材3の外周と嵌合している。そして、ハンドル5を駆動軸4の小径部4bの端部に対してねじ込むことによって、感光スリーブ部材1がキャップ部材2によりホイール部材3側に押し付けられて、感光スリーブ部材1はキャップ部材2のキャップフランジ部2fとホイール部材3のホイールフランジ部3fとの間に狭持され、感光スリーブ部材1の駆動軸4に対する固定が成される。また、ホイール部材3は、感光スリーブ部材1を画像形成装置本体に対して脱着するときのガイド部材となり、感光スリーブ部材1の内周面に沿って延びる複数のリブ30を有している。
【0006】
また、感光スリーブ部材1の内部には感光スリーブ部材1の変形を防止するために、感光スリーブ部材1の内周面の周方向の複数箇所に接触する変形防止部材7が取り付けられている。変形防止部材7は図16に示すように、第一変形防止片71と第二変形防止片72とからなる。第一変形防止片71と第二変形防止片72とは内部に具備した突っ張りバネ73の押圧力によって、凹凸の嵌合部70を中心に第一変形防止片71は図16中矢印C1方向に、第二変形防止片72は図16中矢印C2方向に回転するように広がることで、第一変形防止片71と第二変形防止片72との各接触部(図16中の71b及び72b)が感光スリーブ部材1の内周面に対して押圧するように接触する。
なお、第一変形防止片71と第二変形防止片72とが突っ張りバネ73によって押圧される位置の第一変形防止片71には、第二変形防止片72の嵌合孔に入り込む嵌合芯部71aを備え、突っ張りバネ73は嵌合芯部71aの内部に配置されている。また、第二変形防止片72には、嵌合孔内の嵌合芯部71aの位置を固定する固定ネジ72aを備えており、固定ネジ72aを締めて第二変形防止片72に対する嵌合芯部71aの位置を固定することにより、突っ張りバネ73の押圧力に関係無く第一変形防止片71及び第二変形防止片72の互いの位置関係を固定することができる。このような構成では、突っ張りバネ73を収縮させた状態で固定ネジ72aを締めることで第一変形防止片71と第二変形防止片72とが感光スリーブ部材1の内周面に対して押圧しなくなり、感光スリーブ部材1内から変形防止部材7を取り外すことができる。
【0007】
次に、図15及び図16に示す感光体ドラム100の感光スリーブ部材1を画像形成装置から取り外し、交換する手順について説明する。
感光スリーブ部材1を交換するときには、先ず、図17(a)に示すようにハンドル5を駆動軸4から取り外し、次にキャップ部材2を取り外す。キャップ部材2を取り外すと感光スリーブ部材1の図中左側が開口状態になり、この開口部から作業者が手を入れることにより感光スリーブ部材1内部の変形防止部材7を掴むことが可能となる。このとき、固定ネジ72aは締めておらず、突っ張りバネ73の押圧力によって第一変形防止片71と第二変形防止片72との各接触部(図16中の71b及び72b)が感光スリーブ部材1の内周面に対して押圧するように接触し、変形防止部材7は感光スリーブ部材1に対して固定され、一体化した状態である。このような状態で、作業者が変形防止部材7を把手部材として掴んで図中左側に引っ張ることにより、図17(b)に示すように、感光スリーブ部材1が駆動軸4及びホイール部材3に対して離間し、感光スリーブ部材1を画像形成装置本体から取り外すことができる。
その後、感光スリーブ部材1の内部から変形防止部材7を取り外し、この変形防止部材7を新たな感光スリーブ部材1に付け替えて、新たな感光スリーブ部材1を取り外しとは逆の手順で駆動軸4に固定することにより、感光スリーブ部材1の交換を行うことができる。
【0008】
上述した構成では感光スリーブ部材1のみを交換し、把手部材としての変形防止部材7は再利用できるが、感光スリーブ部材1の内部に配置された把手部材を取り外す作業は困難であり、感光スリーブ部材1の交換作業をいたずらに長引かせるという課題があった。
なお、感光スリーブ部材の内部に配置された把手部材を作業者が掴んで感光スリーブ部材を交換する構成としては、感光スリーブ部材と把手部材とが一体となって、把手部材ごと感光スリーブ部材を交換する構成もあるが、このような構成は、資源保護の観点から把手部材の破棄は無駄となるという課題がある。
【0009】
特許文献2には、操作部材を操作することにより、図15〜図17で示した感光体ドラム100のキャップ部材2に相当する端面部材の感光スリーブ部材に対する連結または連結の解除の切り換えを行う連結手段を備えた構成が記載されている。この連結手段は一方の端面部材に配置されており、操作部材を操作することによって感光スリーブ部材の内周面であるスリーブ内周面に対して接触し押圧する状態と非接触の状態との切り換えを行うことができるスリーブ内周面押圧部材を備える。そして、スリーブ内周面押圧部材がスリーブ内周面に対して非接触の状態では一方の端面部材の感光スリーブ部材に対する連結が解除された状態であり、この連結が解除された状態から操作部材を操作してスリーブ内周面押圧部材をスリーブ内周面に対して接触及び押圧させることによって一方の端面部材と感光スリーブ部材とが連結された状態となる。
特許文献2に記載の構成では、感光スリーブ部材を交換するときには、操作部材を操作して端面部材と感光スリーブ部材とを連結した状態とする。そして、感光スリーブ部材に対して連結した端面部材を中心線方向に引っ張ることで一方の端面部材及び感光スリーブ部材を一体的に他方の端面部材及び駆動軸に対して取り外す。その後、操作部材を操作して端面部材と感光スリーブ部材との連結を解除して、感光スリーブ部材と一体的に駆動軸から取り外した端面部材を感光スリーブ部材から分離して、感光スリーブ部材のみを交換することができる。
このような構成であれば、感光スリーブ部材と一体的に駆動軸から取り外した端面部材が把手部材として機能するため、感光スリーブ部材から把手部材を取り外すために感光スリーブ部材の内部に手を入れる必要が無く、把手部材と感光スリーブ部材とを容易に分離することができ、感光スリーブ部材の交換作業をいたずらに長引かせることがない。さらに、把手部材として機能する端面部材は、新しい感光スリーブ部材に取り付けて再利用できるため、把手部材を破棄する必要が無く、資源保護の観点からも有用である。
なお、特許文献2の構成では、一方の端面部材及び感光スリーブ部材を一体的に他方の端面部材及び駆動軸に対して取り外す構成となっているが、二つの端面部材と感光スリーブ部材とを駆動軸に対して取り外した後に、一方の端面部材及び感光スリーブ部材を一体的に他方の端面部材に対して取り外す構成であってもよい。このような構成の場合、他方の端面部材の駆動軸が抜けた部分を手や工具で固定し、一方の端面部材を他方の端面部材に対して引き離すことで、一方の端面部材及び感光スリーブ部材を一体的に他方の端面部材に対して取り外すことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献2の構成では、スリーブ内周面押圧部材とスリーブ内周面との間の摩擦力によって一方の端面部材と感光スリーブ部材とを連結しており、スリーブ内周面押圧部材によって一方の端面部材に対して感光スリーブ部材を保持する保持力は一定である。このため、感光スリーブ部材と他方の端面部材との嵌合が硬い等の原因により、一方の端面部材及び感光スリーブ部材を一体的に他方の端面部材に対して取り外すときに、設計者が想定した以上の力がスリーブ内周面押圧部材とスリーブ内周面との当接部に一時的に作用し、その力がスリーブ内周面押圧部材とスリーブ内周面との間の最大静止摩擦力を超えると、一方の端面部材と感光スリーブ部材との連結が外れるおそれがある。このように連結が外れると、感光スリーブ部材と他方の端面部材との嵌合を外すことができず、感光スリーブ部材のみの交換が出来なくなったり、一方の端面部材を持った状態で連結が外れると感光スリーブ部材が落下して損傷したりする不具合が起こり得る。
このような不具合を防止するために、スリーブ内周面押圧部材のスリーブ内周面に対する押圧力を生じさせるバネ部材などの付勢部材として付勢力が大きいものを使用し、スリーブ内周面押圧部材のスリーブ内周面に対する押圧力を大きくする構成することが考えられる。しかし、付勢部材の付勢力を大きくすると、スリーブ内周面押圧部材とスリーブ内周面との当接部に大きな押圧力が不要なときも含めて端面部材と感光スリーブ部材とを連結した状態では常に大きな押圧力が生じた状態となる。このため、スリーブ内周面押圧部材とスリーブ内周面との当接部に常に大きな押圧力が生じていても変形が生じないように各部材を高強度にする必要があり、製造コストの増大に繋がる。
【0011】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、端面部材と感光スリーブ部材とを連結した状態で、スリーブ内周面押圧部材とスリーブ内周面との当接部に大きな押圧力が不要なときには大きな押圧力を生じさせることなく、スリーブ内周面押圧部材とスリーブ内周面との当接部に一時的に大きな力が作用しても端面部材と感光スリーブ部材との連結を維持することができる感光体ドラム、並びに、この感光体ドラムを備えた画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、外周面に光導電性を有する中空円筒形の感光スリーブ部材と、該感光スリーブ部材の中心線方向における一端に嵌合する第一端面部材と、該感光スリーブ部材の中心線方向における他端に嵌合する第二端面部材と、該第二端面部材に配置され、操作部材を操作することにより該第一端面部材の該感光スリーブ部材に対する連結または連結の解除の切り換えを行う連結手段とを有し、該連結手段は、該操作部材を操作することによって、該感光スリーブ部材の内周面であるスリーブ内周面に対して接触及び押圧して該第一端面部材と該感光スリーブ部材とを連結する状態と、該感光スリーブ部材の内周面であるスリーブ内周面に対して非接触となって該第一端面部材の該感光スリーブ部材に対する連結を解除する状態との切り換えを行うことができるスリーブ内周面押圧部材を備える感光体ドラムにおいて、該連結手段は該操作部材を操作することによって該感光スリーブ部材の内周面であるスリーブ内周面に対して接触し押圧する状態と非接触の状態との切り換えを行うことができるスリーブ内周面押圧部材を備え、該スリーブ内周面押圧部材が該スリーブ内周面に対して非接触の状態では該第一端面部材の該感光スリーブ部材に対する連結が解除された状態であり、この連結が解除された状態から該操作部材を操作して該スリーブ内周面押圧部材を該スリーブ内周面に対して接触及び押圧させることによって該第一端面部材と該感光スリーブ部材とが連結された状態となる感光体ドラムにおいて、上記スリーブ内周面押圧部材が上記スリーブ内周面に対して接触した後の該感光スリーブ部材に対する上記第一端面部材の位置の中心線方向外側への変位が該スリーブ内周面押圧部材の該スリーブ内周面に対する押圧力を大きくするように作用する機構を有することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の感光体ドラムにおいて、上記連結手段の上記スリーブ内周面押圧部材は一方が他方に対して回転可能となるように接続された二つのアーム部材によって構成し、二つの該アーム部材は、上記感光スリーブ部材の中心線に直交する第一仮想軸を中心に一方が他方に対して回転可能となるように、且つ、該第一仮想軸を中心に回転することによって上記第一仮想軸を含む該中心線に平行な仮想平面を挟んで互いに反対側の上記スリーブ内周面に接触可能に配置され、二つの該アーム部材が該スリーブ内周面に接触した状態で、二つの該アーム部材のそれぞれと該スリーブ内周面との二つの接触点と該第一仮想軸とを結ぶ二本の仮想直線によって形成される該第一仮想軸周りの二つの仮想角のうち、該第一端面部材と対向する仮想角である第一端面側仮想角の角度が180[°]未満となる構成であり、該連結手段は、該第一端面側仮想角の角度を広げるように該アーム部材に対して付勢力を作用させる付勢部材と、上記操作部材の連結を解除する操作によって該付勢部材の付勢力に抗して該第一端面側仮想角の角度を狭めることで該アーム部材と該感光スリーブ部材とを非接触の状態とする付勢防止手段とを備え、該連結手段は、該アーム部材が該スリーブ内周面に接触した状態で該付勢部材が該アーム部材に対して該第一端面側仮想角の角度を広げるように付勢力を作用させることによって、該アーム部材が該スリーブ内周面を押圧して該第一端面部材と該感光スリーブ部材とを連結する構成であり、該第一端面部材は該アーム部材の被保持部で該アーム部材を保持するアーム保持部材を備え、該アーム保持部材は、該被保持部の該第一端面部材に対する中心線方向における位置を固定し、且つ、該第一仮想軸に平行な第二仮想軸を中心に該アーム部材を該第アーム保持部材に対して回転可能に保持する構成であることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の感光体ドラムにおいて、上記アーム部材の上記被保持部は、該アーム部材の上記スリーブ内周面との接触部と二つの該アーム部材を回転可能に接続するアーム接続部との間に設けられたアーム長穴と、該アーム長穴と係合するように上記アーム保持部材に設けられアーム保持軸との接触部であり、該アーム部材は上記第一端面部材に対する該アーム接続部の中心線方向における位置が変位可能であるようにアーム保持部材に保持され、該アーム部材が該スリーブ内周面に接触した状態では、二つの該アーム部材のそれぞれの該アーム長穴の長手方向に平行な2本の仮想直線の交点で形成される該交点周りの二つの仮想角のうち、該第一端面部材と対向しない側の仮想角の角度が180[°]未満となるように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の感光体ドラムにおいて、上記付勢部材は、二つの上記アーム部材の上記アーム接続部と上記アーム長穴との間に一端が固定され、他端が上記第一端面部材に固定されて両端部間の距離を縮める方向付勢力を作用させる弾性部材であることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の感光体ドラムにおいて、上記感光スリーブ部材の中心線方向両端部を上記第一端面部材及び上記第二端面部材が挾持することによって該感光スリーブ部材が該第一端面部材及び該第二端面部材に対して固定され、該第一端面部材及び該第二端面部材の少なくとも一方を画像形成装置本体に設けられた駆動軸に対して固定することによって、該駆動軸に対する固定が成されるように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、外周面に光導電性を有する感光体ドラムと、該感光体ドラムの外周面を帯電する帯電手段と、帯電がなされた該感光体ドラムの外周面に潜像を形成する潜像形成手段と、該感光体ドラムの外周面の潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、該感光体ドラムの外周面のトナー像を記録媒体に転写する転写手段とを有する画像形成装置において、上記感光体ドラムとして請求項1乃至5のいずれか1項に記載の感光体ドラムを用いることを特徴とするものである。
【0013】
本発明によれば、操作部材を操作して第一端面部材と感光スリーブ部材とを連結した当初のスリーブ内周面押圧部材とスリーブ内周面との間の最大静止摩擦力を超える力が作用し、感光スリーブ部材に対する第一端面部材の位置が中心線方向外側へ変位したとしても、この変位がスリーブ内周面押圧部材のスリーブ内周面に対する押圧力を大きくするように作用するため、変位が大きければ大きいほど、スリーブ内周面押圧部材とスリーブ内周面との当接部に大きな押圧力が作用し、第一端面部材と感光スリーブ部材との連結がより強固なものとなる。このため、スリーブ内周面押圧部材とスリーブ内周面との当接部に一時的に大きな力が作用しても第一端面部材と感光スリーブ部材との連結を維持することができる。また、感光スリーブ部材に対する第一端面部材の位置が中心線方向外側へ変位しなければ、スリーブ内周面押圧部材とスリーブ内周面との当接部の押圧力は操作部材を操作して第一端面部材と感光スリーブ部材とを連結した当初の押圧力のままであるので第一端面部材と感光スリーブ部材とを連結した状態で、スリーブ内周面押圧部材とスリーブ内周面との当接部に大きな押圧力が不要なときには大きな押圧力を生じさせる必要がない。
【発明の効果】
【0014】
本発明においては、第一端面部材と感光スリーブ部材とを連結した状態で、スリーブ内周面押圧部材とスリーブ内周面との当接部に大きな押圧力が不要なときには大きな押圧力を生じさせることなく、スリーブ内周面押圧部材とスリーブ内周面との当接部に一時的に大きな力が作用しても第一端面部材と感光スリーブ部材との連結を維持することができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施形態に係るプリンタの概略構成図。
【図2】本実施形態の感光体ドラムをプリンタ本体に配置した状態の側方断面図。
【図3】感光体ドラムを取り外すときにハンドルを取り外した状態の説明図。
【図4】駆動軸に対して感光体ドラムを引き抜いた状態の説明図。
【図5】本実施形態の感光体ドラムの概略側方断面図。
【図6】本実施形態の感光体ドラムの概略正面図。
【図7】感光体ドラムの図6中のi−i´断面の概略側方断面図。
【図8】感光体ドラムの図6中のf−f´断面の概略下方断面図。
【図9】感光体ドラムの図6中のg−g´断面の概略下方断面図。
【図10】ホイール部材に対して感光体ドラムを取り外す状態を図6中のi−i´断面から見た説明図。
【図11】ホイール部材に対して感光体ドラムを取り外す状態を図6中のf−f´断面から見た説明図。
【図12】感光体ドラムに対して第一端面部材を取り外した状態の説明図。
【図13】ヒンジ部材の近傍を図11(a)中の矢印M方向から見た拡大説明図。
【図14】感光スリーブ部材とキャップ部材とが連結した状態のアーム部材近傍の拡大説明図。
【図15】従来の感光体ドラムの中心線を通る断面での断面説明図。
【図16】従来の感光体ドラムの中心線に直交する断面での断面説明図。
【図17】従来の感光体ドラムの装置本体側の駆動軸に対する着脱の手順の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を画像形成装置としてのプリンタ(以下、プリンタ200という)に適用した実施形態について説明する。
図1は、本実施形態のプリンタ200の概略構成図である。
図1にしめすように、プリンタ200は、感光体ドラム100と、感光体ドラム100が回転することによって表面移動する外周面に沿って帯電器19、露光装置20、現像装置21及び転写手段であるコロナ転写器43が配置されている。
帯電器19により感光体ドラム100の表面に一様に電荷が付与された後、画像データに応じて露光装置20によって感光体ドラム100の表面にレーザ光Lが照射される。これにより、感光体ドラム100の表面に静電潜像が形成され、現像装置21により現像されて、感光体ドラム100の表面上にトナー像が形成される。
【0017】
感光体ドラム100とコロナ転写器43とが対向する転写部40に対して、記録媒体である連続ウェブPの搬送方向上流側には、ウェブ供給装置74が配置されている。ウェブ供給装置74は所定の連続ウェブPに対してタイミングで転写部40に向かう搬送力を付与するレジスト装置24、レジスト装置24との間で連続ウェブPに撓みが生じないように連続ウェブPを張架する連続ウェブ張架ローラ23、及び、印刷前の連続ウェブPを収容する収容部から連続ウェブPを搬送する搬送ローラ22(a〜b)等を備える。なお、図1に示す例では、連続ウェブPとして折り目が無いロール紙を用いる例である。ロール紙を用いる場合、プリンタ200本体の筺体の外側に収容部を配置し、図1に示すように連続ウェブPをプリンタ200本体の下を通し、第一搬送ローラ22a、第二搬送ローラ22b、第三搬送ローラ22cの順に掛渡し、連続ウェブ張架ローラ23介して、レジスト装置24のレジストローラ対に連続ウェブPの先端を挟むようにセットする。
なお、連続ウェブPとして折り目がある連続紙を用いる場合は、図中一点鎖線で示す装置内収容部75内にZ字型に折り畳んで収容し、連続ウェブPの先端をレジスト装置24のレジストローラ対に挟むようにセットする。
【0018】
上述の感光体ドラム100の表面上に形成されたトナー像が連続ウェブP上の所定の部分と転写部40で対向するタイミングでレジスト装置24のレジストローラ対を駆動し、転写部40に向けて連続ウェブPが供給される。連続ウェブPの用途としては、ダイレクトメールや請求書、マニュアル、書物等、様々ある。また、用途の拡大に伴い連続ウェブPに用いる紙の種類も多くあり、薄紙から厚紙まで、また、上質紙から粗面紙まで、多種の連続ウェブが使用可能である。特に、連続ウェブPとして用いる連続ウェブの幅方向の長さ(図1の手前奥方向の長さ)も様々であり、連続ウェブPとして用いる連続ウェブを種類の異なるものに切り換える場合は、ウェブ供給装置74が備える各搬送部材(図中の22〜24等)の幅方向の位置を使用する連続ウェブPの幅方向の寸法に合せるように位置調整を行う。
【0019】
転写部40では、感光体ドラム100の表面上に形成されたトナー像がコロナ転写器43によって連続ウェブPの表面上に転写される。そして、転写部40を通過した連続ウェブPは、その後、ウェブ搬送装置25によって定着部50に向けて搬送される。
定着部50に向かって搬送される連続ウェブPがプレヒータ26を通過するときに連続ウェブPの表面上に転写されたトナー像は、トナー樹脂の転移温度付近まで加熱される。さらに、連続ウェブPは、ヒータを内蔵した加熱ローラ27とバックアップローラ28とからなる定着部50に到達する。定着部50では連続ウェブP上のトナー像は、加熱ローラ27とバックアップローラ28とにより加熱及び加圧されて連続ウェブPの表面に溶融固着し、連続ウェブPにトナー像が定着され、トナー像が定着された連続ウェブPは印刷後スタック部90に収納される。
【0020】
なお、両面印刷を行う場合は、上述したプリンタ200を用いて一回目の印刷で連続ウェブPの表の面(第一の面)P1にトナー像を転写及び定着を行う。そして、印刷後スタック部90に収納された連続ウェブPを取り出し、一回目の印刷の印刷とは逆側の面がトナーが転写される面となるように収容部の連続ウェブPをセットする。そして、二回目の印刷で連続ウェブPの裏の面(第二の面)P2にトナー像を転写及び定着を行う。
【0021】
次に、本実施形態のプリンタ200に適用可能な感光体ドラム100について説明する。
図2はプリンタ200内に配置された感光体ドラム100を図1中の右側から見た概略側方断面図である。
図2に示すように、感光スリーブ部材1、第一端面部材であるキャップ部材2及び第二端面部材であるホイール部材3からなる感光体ドラム100は、感光スリーブ部材1に回転駆動を伝達する駆動軸4に係合することでプリンタ200本体に支持された状態となる。また、前カバー210を図2に示すように閉めた状態とすることで、前カバー210に設けられた不図示の軸受によって駆動軸4の軸先端部4eが支持される。
【0022】
先ず、感光体ドラム100をプリンタ200から取り出す手順について説明する。
図3及び図4は、プリンタ200から感光体ドラム100を取り外す手順の説明図である。
図2に示す状態から、図3に示すように、前カバー210を開放し、雄ネジ部4dを備える駆動軸4に対して雌ネジが形成されたハンドル5を緩めて取り外す。
次に、図4に示すように、延長シャフト80を駆動軸4の雄ネジ部4dに取り付け、キャップ部材2を握って図4中矢印D方向に引っ張ることで、図4に示すように駆動軸4に対して感光体ドラム100を引き出す。これにより、図5に示すように、感光スリーブ部材1、キャップ部材2及びホイール部材3からなる感光体ドラム100をプリンタ200本体から取り出すことができる。
【0023】
図5〜図9は、感光体ドラム100単体の概略説明図である。
図5は、感光体ドラム100のみの状態の図2と同様の断面での断面説明図であり、図6は、図5中の矢印E方向から見た感光体ドラム100の正面図である。なお、図5は、感光スリーブ部材1の中心線に平行な仮想平面による断面のうち図6中のh−h´断面の概略側方断面図である。
なお、感光体ドラム100は円筒形状であるが、本実施形態では、図6に示すように、二つの操作部材6が左右対称となり、図5で示すように、第一アーム部材11aが上方、第二アーム部材11bが下方となる位置を感光体ドラム100の正位置とする。以下の説明においては、感光体ドラム100を正位置とした状態で、側方から見た断面図を側方断面図、下方から見た断面図を下方断面図とする。
本実施形態の感光体ドラム100は正位置の状態では中心線を挟んで左右対称となっているが、第一アーム部材11aと第二アーム部材11bとの形状が異なるため正位置の状態では中心線を挟んで上下対称となっていない。また、第一アーム部材11a及び第二アーム部材11bからなるアーム部材11は中心線を挟んで左右に一対配置されている。
【0024】
また、図7、図8及び図9は、感光体ドラム100を図5とは異なる中心線に平行な仮想平面による断面図である。図7は、図6中のi−i´断面の概略側方断面図、図8は、図6中のf−f´断面の概略下方断面図、図9は、図6中のg−g´断面の概略下方断面図である。なお、図8(a)及び図9(a)はそれぞれの断面における感光体ドラム100全体の断面図であり、図8(b)及び図9(b)は、詳細は後述する操作部材6及びアーム部材11近傍の拡大断面図である。
また、図5は、図8及び図9中のH−H´断面の概略側方断面図で、図7は、図8及び図9中のI−I´断面の概略側方断面図であり、図8は、図5及び図7中のF−F´断面の概略側方断面図で、図9は、図5及び図7中のG−G´断面の概略側方断面図である。
【0025】
なお、円筒形状の部材や円錐形状の部材の中心線に平行な仮想平面の断面図では、その断面の位置によって円筒形状の部材や円錐形状の部材の断面の切り口の形が異なる。側方断面図を例に挙げて説明すると、図6中のh−h´断面の場合、感光スリーブ部材1は外径が最大となる位置の断面図であるため図5で示されるような側方断面図となる。一方、図6中のi−i´断面の場合、感光スリーブ部材1は外径がh−h´断面よりも狭い位置の断面図であるため、実際の断面図では感光スリーブ部材1の断面の上下に感光スリーブ部材1の外周面が確認できる断面図となる。しかし、このような実際の断面図であると感光スリーブ部材1の内側の配置された部材の説明が困難である。このため、本実施形態の説明で用いる中心線に平行な断面図(側方断面図及び下方断面図)での円筒形状や円錐形状の部材(感光スリーブ部材1、キャップ部材2、及び、ホイール部材3)の断面はその中心線を通る仮想平面における断面形状で示している。
【0026】
次に、感光スリーブ部材1の交換手順について説明する。
感光体ドラム100をプリンタ200から取り出した後は、図5〜図9に示す状態から図10(図5と同じ断面の概略側方断面図)に示すように六角穴付きボルト9を取り外し、キャップ部材2に設けられた操作部材6の操作レバー部6bを中心線方向における外側に引き上げる操作を行う。
このときの図10中のF−F´断面の概略下方断面図を図11に示す。なお、図11(a)は感光体ドラム100全体の断面図であり、図11(b)は、詳細は後述する操作部材6やアーム部材11近傍の拡大断面図である。
上述したように操作レバー部6bを中心線方向における外側に引き上げると、操作部材6が操作軸60を中心に図11中矢印J方向に回転する。詳細は後述するが、操作部材6をこのように操作することにより、連結部材であるアーム部材11(図中の11a及び11b)の先端が付勢部材であるバネ部材15(図中の15a及び15b)の弾性力によって、図10に示すように感光スリーブ部材1の内周面に接触して押圧する。これより、キャップ部材2と感光スリーブ部材1との連結が成される。
【0027】
また、これと同時に上述した操作部材6の操作によって、操作部材6の偏心カム部6aが回転することによってホイール部材3のキャップ部材側フランジ部3cを押圧し、ホイール部材3からキャップ部材2を離間させる力を作用させる。これにより、キャップ部材2と連結した感光スリーブ部材1がキャップ部材2と一体的にホイール部材3から離間させる。そして、ホイール部材3を固定してキャップ部材2を図10及び図11中の矢印Kで示す方向に引っ張ることで、感光スリーブ部材1及びキャップ部材2をホイール部材3から取り外す。なお、アーム部材11が感光スリーブ部材1の内周面に対して押圧するように付勢力を作用させる部材としては螺旋状のバネ部材15に限るものではなく、キャップ部材2を感光スリーブ部材1に対して固定することができれば、板バネ等のその他の弾性部材を用いることができる。
【0028】
次に、操作部材6を図11中の矢印J方向とは逆方向に回転させる操作を行って元に戻す(操作部材6を図5〜図9で示す状態にする)ことにより、アーム部材11の先端が感光スリーブ部材1の内周面から離間する。これにより、アーム部材11の感光スリーブ部材1内周面に対する押圧が解除され、キャップ部材2と感光スリーブ部材1との連結が解除されるため、キャップ部材2を感光スリーブ部材1から取り外し可能な状態となる。そして、感光スリーブ部材1のホイール部材3と嵌合していた側の開口から手や工具を入れて感光スリーブ部材1を固定して、キャップ部材2を握って感光スリーブ部材1から離間させる方向(中心線方向外側)に引っ張ることで図12に示すように感光スリーブ部材1とキャップ部材2とを分離することができ、使用済みの感光スリーブ部材1のみを回収することができる。なお、図12(a)は図10と同じ断面の概略側方断面図であり、図12(b)は図11と同じ断面の概略下方断面図である。
そして感光スリーブ部材1のみを新しいものに取り替えて、上述した感光スリーブ部材1を取り外す手順とは逆の手順で、感光スリーブ部材1をキャップ部材2及びホイール部材3とで挾持して感光体ドラム100とし、これを駆動軸4に取り付け前カバー210を閉めて感光スリーブ部材1の交換作業を終える。これにより、感光スリーブ部材1の表面に手や工具を接触させることなく、感光スリーブ部材1の交換を行うことができる。
本実施形態の感光体ドラム100は、感光スリーブ部材1に対してキャップ部材2及びホイール部材3が嵌合した状態で、且つ、アーム部材11の感光スリーブ部材1に対する接触が解除された状態で、プリンタ200本体の感光体駆動軸である駆動軸4に取り付けられる構成となっている。
【0029】
次に、感光体ドラム100の詳細について説明する。
感光体ドラム100が備える感光スリーブ部材1は中空円筒形状であり、その中心線方向両端部の内周面にはキャップ部材2のキャップ部材外周部2aの外周面及びホイール部材3のホイール部材外周部3aの外周面がそれぞれ接触するように嵌合する。
詳しくは、キャップ部材2のキャップ部材外周部2aの外周面を感光スリーブ部材1の中心線方向端部の一方の内周面に嵌合させ、操作部材6の操作レバー部6bがキャップ部材2が形成する端面に対して突出するように(図10及び図11で示す状態となるように)操作部材6を操作することでアーム部材11が感光スリーブ部材1の内周面に当接して、キャップ部材2と感光スリーブ部材1とが一体化する。そして、感光スリーブ部材1の中心線方向端部の他方の開口部からホイール部材3のキャップ部材側先端部3dを挿入し、キャップ部材側フランジ部3cが偏心カム部6aに突き当たるまでホイール部材3を感光スリーブ部材1に挿入する。キャップ部材側フランジ部3cが偏心カム部6aに突き当たると、キャップ部材2のキャップ部材内周部2bの内周面とキャップ部材側先端部3dの外周面とが接触し、感光スリーブ部材1の中心線方向端部の他方の内周面とホイール部材3のホイール部材外周部3aの外周面とが接触する。そして、操作レバー部6bがキャップ部材2が形成する端面に沿う位置となるように操作部材6を操作して、偏心カム部6aのキャップ部材側フランジ部3cに対する突き当たりを解除し、感光スリーブ部材1の中心線方向両端側からキャップ部材2及びホイール部材3を押圧する。これにより、感光スリーブ部材1の中心線方向両端部の内周面にキャップ部材外周部2aの外周面及びホイール部材外周部3aの外周面がそれぞれ接触するようにキャップ部材2及びホイール部材3が感光スリーブ部材1に嵌合する。
このとき、キャップ部材内周部2bの内周面とキャップ部材側先端部3dの外周面とが接触するようにキャップ部材2とホイール部材3とが嵌合する。
【0030】
また、キャップ部材2及びホイール部材3が感光スリーブ部材1に嵌合した状態から六角穴付きボルト9によって、キャップ部材2のキャップ部材内周部2bとホイール部材3のキャップ部材側フランジ部3cとをネジ止めすることでホイール部材3に対するキャップ部材2の位置を固定する。また、六角穴付きボルト9を締め付けることで、キャップ部材2とホイール部材3との中心線方向における距離が狭まる方向の力が加わる。これにより、感光スリーブ部材1の中心線方向両端部の端面がキャップ部材外周部2aのキャップフランジ部2fとホイール部材外周部3aのホイールフランジ部3fとにそれぞれ突き当たり、感光スリーブ部材1がキャップ部材2とホイール部材3とによって挾持される。このようにキャップ部材2とホイール部材3とによって感光スリーブ部材1を挾持することによって、ホイール部材3に対する感光スリーブ部材1の位置を固定し、図5〜図9で示すようにプリンタ200本体に対して着脱可能な感光体ドラム100となる。
【0031】
感光体ドラム100をプリンタ200本体に取り付けるときには、図4に示すように、駆動軸4に延長シャフト80を取り付けて、延長シャフト80をホイール部材3の中心の開口部に挿入し、延長シャフト80及び駆動軸4に沿って図4中の矢印D方向とは逆方向に感光体ドラム100をスライドさせる。このスライドにより、ホイール部材3の突き当たり面3bが駆動軸4の小径部4bと大径部4aとの段差部4cに突き当たる。次に、ハンドル5を雄ネジ部4dが形成された駆動軸4にねじ込むことにより、ハンドル5がホイール部材3のキャップ部材側先端部3dに突き当たる。このように、突き当たり面3bの段差部4cに対する突き当たりと、ハンドル5のキャップ部材側先端部3dに対する突き当たりとによって、ホイール部材3の駆動軸4に対する中心線方向における位置が固定される。また、駆動軸4の大径部4aには先端に位置決めピン4pを備える位置決めフレーム4fが設けられており、突き当たり面3bが段差部4cに突き当たるように感光体ドラム100をスライドさせることにより、突き当たり面3bに設けられた不図示の係合孔と位置決めピン4pとが係合する。この突き当たり面3bの係合孔と位置決めピン4pとの係合により、ホイール部材3の駆動軸4に対する回転方向の位置が固定される。このように、ホイール部材3の駆動軸4に対する中心線方向における位置と回転方向の位置とが固定されることにより、ホイール部材3に位置が固定された感光スリーブ部材1の駆動軸4に対する位置が固定される。これにより、駆動軸4を回転駆動することより、感光スリーブ部材1を回転させることができる。
なお、駆動軸4は、中心線方向両端の不図示の軸受によってプリンタ200本体に対して支持されている。
【0032】
また、感光体ドラム100を駆動軸4に固定した状態では、図2及び図3に示すようにホイール部材3のキャップ部材側先端部3dの内周面が駆動軸4の小径部4bに接触し、キャップ部材側先端部3dの外周面にキャップ部材2のキャップ部材内周部2bの内周面が接触することで、円筒形状の感光スリーブ部材1のキャップ部材2側の中心と駆動軸4の回転中心とが一致するように中心位置出しを行っている。また、ホイール部材3の突き当たり面3bを形成する部分の内周面が駆動軸4の小径部4bに接触することで円筒形状の感光スリーブ部材1のホイール部材3側の中心と駆動軸4の回転中心とが一致するように中心位置出しを行っている。
【0033】
次に、操作部材6を操作することによって、アーム部材11が感光スリーブ部材1の内周面に接触し、押圧する構成について、更に詳しく説明する。
アーム部材11は、第一アーム部材11aと第二アーム部材11bとを備え、二つのアーム部材11(11a及び11b)はヒンジ部材14によって互いの一方が他方に対して回転可能に接続されている。また、第一アーム部材11aのヒンジ部材14とは反対側の端部には第一アーム補強シャフト110aが設けられており、中心線を挟んで左右対称に設けられた二つの第一アーム部材11aを接続する構成となっている。また、第二アーム部材11bのヒンジ部材14とは反対側の端部にも同様に、二つの第二アーム部材11bを接続する第二アーム補強シャフト110bが設けられている。なお、アーム部材11のアーム補強シャフト110側の端部はアーム補強シャフト110を中心とした円弧状に形成されている。
また、第一アーム部材11aのヒンジ部材14側の端部には、ヒンジ部材14側からキャップ部材2側に突き出した突起部17が形成されている。
【0034】
キャップ部材2には、アーム部材11を保持するアームホルダ10が固定されている。アームホルダ10は、ヒンジ部材14と係合するホルダ長穴101が設けられている。ホルダ長穴101は中心線方向が長手方向となるように形成されており、キャップ部材2に対するヒンジ部材14の上下方向の位置は固定で中心線方向における位置は変位可能となっている。
また、アームホルダ10は、ホルダ長穴101の上方に第一アーム部材11aの第一アーム長穴12aと係合する第一シャフト13aを備え、ホルダ長穴101の下方に第二アーム部材11bの第二アーム長穴12bと係合する第二シャフト13bを備える。このようなアーム長穴12とシャフト13との係合により、アーム部材11がシャフト13に対してアーム長穴12の長手方向に移動可能で、且つ、回転可能となる。なお、シャフト13の位置はキャップ部材2に対して固定されているため、アーム長穴12におけるシャフト13が係合する位置からキャップ部材2までの中心線方向における距離は一定である。
【0035】
また、第一バネ部材15aの一端は、第一アーム部材11aのヒンジ部材14と第一アーム長穴12aとの間に固定され、他端はキャップ部材2に固定されている。同様に、第二バネ部材15bの一端は、第二アーム部材11bのヒンジ部材14と第二アーム長穴12bとの間に固定され、他端はキャップ部材2に固定されている。二つのバネ部材15は自然長よりも長くなるように固定されており、アーム部材11のアーム長穴12におけるキャップ部材2までの中心線方向における距離は略一定であるので、バネ部材15の付勢力はそれぞれのアーム部材11のヒンジ部材14側の端部をキャップ部材2側に引き付けるように作用する。
【0036】
操作部材6は、偏心カム部6a、操作レバー部6b、及び、突き当て部6cからなり、操作部材6は操作レバー部6bを持って操作することにより、操作軸60を中心に回転可能にキャップ部材2に取り付けられている。なお、操作部材6を図5〜図9に示す状態にしているときは、偏心カム部6aはホイール部材3のキャップ部材側フランジ部3cに対して非接触の状態である。
操作部材6を図5〜図9に示す状態にしているときは、操作部材6の突き当て部6cが第一アーム部材11aの突起部17に突き当たる構造になっている。さらに、操作軸60を中心に回転可能な操作部材6を不図示のロック部材によって図5〜図9に示す状態で固定できる構造になっている。
この突き当たる構造について、図8(b)及び図9(b)の操作部材6及びアーム部材11近傍の拡大断面図を用いて説明する。図8(b)に示す第一バネ部材15a及び図9(b)に示す第二バネ部材15bは自然長よりも長くなっているため、アーム部材11に対して図中の矢印Q方向の付勢力を付与するが、突起部17が突き当て部6cに突き当たるため、図8及び図9に示す状態よりもアーム部材11が図中の矢印Q方向に移動することを阻止している。そして、上述したように図5〜図9に示す状態では、アーム部材11のアーム補強シャフト110側の先端が感光スリーブ部材1の内周面に接触することはなく、キャップ部材2と感光スリーブ部材1との連結が解除された状態が維持される。
また、図8(b)及び図9(b)に示すように、ヒンジ部材14は、感光スリーブ部材1の中心線に対して外側から第二アーム部材11bの軸穴、第一アーム部材11aの軸穴、及び、アームホルダ10のホルダ長穴101を貫通し、その先端部にはヒンジナット140が固定されている。ヒンジ部材14は、二つのアーム部材11を他方に対して回転可能に、且つ、アームホルダ10に対して回転可能に軸支している。さらに、ヒンジ部材14はホルダ長穴101に係合することによって、二つのアーム部材11の軸穴を設けた位置と共にアームホルダ10、及び、アームホルダ10が固定されたキャップ部材2に対して中心線方向に移動可能に構成されている。
【0037】
次に、感光スリーブ部材1を交換するときには、上述した不図示のロック部材の固定を解除し、操作部材6を引き起こして図10及び図11に示す状態とする。操作部材6を引き起こすことによって突き当て部6cの突起部17に対する突き当たりが解除され、図8及び図9に示す状態よりもアーム部材11が図中の矢印Q方向に移動可能となる。これにより、バネ部材15の付勢力によって、アーム部材11はアーム長穴12におけるシャフト13と係合する位置がヒンジ部材14側にスライドしながらシャフト13に対して回転し、ヒンジ部材14がホルダ長穴101に沿ってキャップ部材2側にスライドし、図10で示すように二つのアーム部材11のアーム補強シャフト110側の先端が感光スリーブ部材1の内周面に接触する。また、バネ部材15は図11(b)に示すように図8(b)及び図9(b)の状態よりも収縮した状態となっているが、自然長よりは長い状態であるため、アーム部材11のヒンジ部材14側の端部をキャップ部材2側に引き寄せるようにバネ部材15の付勢力が作用する。この付勢力によって二つのアーム部材11のアーム補強シャフト110側の先端が感光スリーブ部材1の内周面を押圧して、キャップ部材2と感光スリーブ部材1とが連結した状態になる。
なお、図13は、ヒンジ部材14の近傍を図11(a)中の矢印M方向から見た拡大説明図である。図13に示すようにヒンジ部材14はホルダ長穴101に沿って中心線方向に移動可能となっており、これにより、二つのアーム部材11のヒンジ部材14側の端部のキャップ部材2に対する中心線方向における位置が変位可能となっている。
【0038】
図14は図10に示す感光スリーブ部材1とキャップ部材2とが連結した状態のアーム部材11近傍の拡大説明図である。ここで、感光スリーブ部材1とキャップ部材2とが連結した状態で、キャップ部材2を持って図14中矢印N方向に引く動作について説明する。
キャップ部材2を図14中の矢印N方向に引いたときに、キャップ部材2と感光スリーブ部材1とが十分に固定されており、感光スリーブ部材1に対するキャップ部材2の位置が変位しなければ、感光スリーブ部材1はキャップ部材2とともに図14中の矢印N方向に移動する。
一方、キャップ部材2を矢印N方向に引いたときに、感光スリーブ部材1に対するキャップ部材2の位置がN方向に変位すると、キャップ部材2に固定されたアームホルダ10のシャフト13がN方向に移動し、アーム長穴12におけるシャフト13が嵌合する位置でシャフト13がアーム部材11をN方向に引っ張る。
このとき、接触部(図14中の112a及び112b)で感光スリーブ部材1とアーム部材11のアーム補強シャフト110側の端部とが滑らない程度の十分な摩擦力で接触していれば、アーム部材11はアーム補強シャフト110側の端部が感光スリーブ部材1の内周面に沿って転がるように回転する。このとき、アーム部材11のアーム補強シャフト110側の端部はアーム補強シャフト110を中心とした円弧状に形成されているため、二つのアーム部材11はそれぞれのアーム補強シャフト110を中心に回転する。
【0039】
アーム部材11がアーム長穴12の位置で矢印N方向に引っ張られてアーム補強シャフト110を中心に回転すると、ヒンジ部材14の中心線方向における位置がキャップ部材2の中心線方向における移動距離よりも長い移動距離でN方向に移動する。このように、ヒンジ部材14の位置がN方向に移動すると、シャフト13に対するヒンジ部材14の位置が近づく(「シャフト13の移動距離」=「キャップ部材2の移動距離」<「ヒンジ部材14の移動距離」)ため、シャフト13のアーム長穴12における位置がヒンジ部材14側となるように移動して二つのアーム部材11が開く方向に力が作用する。
このような構成により、感光スリーブ部材1対するキャップ部材2の中心線方向における位置の変位が大きければ大きいほど、アーム部材11と感光スリーブ部材1の内周面との接触部112に大きな押圧力が作用し、キャップ部材2と感光スリーブ部材1との連結がより強固なものとなる。このため、接触部112に一時的に大きな力が作用してもキャップ部材2と感光スリーブ部材1との連結を維持することができる。また、感光スリーブ部材1に対するキャップ部材2の位置が中心線方向外側へ変位しなければ、接触部112の押圧力はバネ部材15の付勢力による押圧力のままであるのでキャップ部材2と感光スリーブ部材1とを連結した状態で、接触部112に大きな押圧力が不要なときには大きな押圧力を生じさせる必要がない。
【0040】
図14に示すように、アーム部材11が感光スリーブ部材1の内周面に接触した状態では、二つのアーム部材11(11a、11b)のそれぞれのアーム長穴12(12a、12b)の長手方向に平行な2本の仮想直線(La、Lb)の交点で形成される交点周りの二つの仮想角のうち、キャップ部材2と対向しない側の仮想角θの角度が180[°]未満となるように構成している。つまり、感光スリーブ部材1の中心線に対して90[°]ではなく傾斜するようにアーム長穴12を設けている。
この状態で、キャップ部材2の感光スリーブ部材1に対する位置が図14中の矢印N方向に変位すると、二つのアーム部材11に設けられた2つのアーム長穴12(12a、12b)に対して二つのシャフト13(13a、13b)から分力が作用する。この分力は2つのアーム部材11がお互いに開く方向作用する。
【0041】
アーム長穴12の長手方向の向きはアーム部材11が開く方向に回転するときの力の大きさを決めている。図14で示す向きにアーム長穴12を設けた場合、キャップ部材2が感光スリーブ部材1に対して中心線方向外側に移動すると、シャフト13からアーム部材11に対してアーム部材11が開く方向の分力が作用する。このため、例えば、アーム長穴12の長手方向の向きをアーム部材11の長手方向と平行に設けた場合よりもアーム部材11が少ない力で開く。すなわち、より確実にアーム部材11が動作するように長穴をアーム部材11の長手方向に対して傾けて設けている。
【0042】
また、図14に示すように、二つのアーム部材11が感光スリーブ部材1の内周面に接触した状態では、二つのアーム部材11のそれぞれと感光スリーブ部材1の内周面との二つの接触点(112a、112b)とヒンジ部材14周りでのアーム部材11の回転軸であるヒンジ中心軸14pとを結ぶ二本の仮想直線(L、L)によって形成されるヒンジ中心軸14p周りの二つの仮想角のうち、キャップ部材2と対向する仮想角であるキャップ部材側仮想角θの角度が180[°]未満となる構成である。
【0043】
上述したように、キャップ部材2を矢印N方向に引いたときに、感光スリーブ部材1に対するキャップ部材2の位置がN方向に変位すると、二つのアーム部材11はそれぞれのアーム補強シャフト110を中心にヒンジ部材14がキャップ部材2側に移動するように回転する。このアーム部材11の回転はキャップ部材側仮想角θを開く方向の回転である。
すなわち、キャップ部材2を図14中の矢印N方向に引くと二つのアーム部材11はキャップ部材側仮想角θを開く方向に回転しようとする。しかし、アーム部材11が感光スリーブ部材1の内周面に接触した状態では、その状態以上にキャップ部材側仮想角θを開く方向にアーム部材11を回転させることができない。このため、アーム部材11が感光スリーブ部材1の内周面に接触した状態で感光スリーブ部材1に対するキャップ部材2の位置が図14中の矢印N方向に変位すると、アーム部材11が感光スリーブ部材1の内周面に食い込む方向で押圧力が強まっていく。
このような構成によって、感光スリーブ部材1とキャップ部材2とはより強固に連結される。よって感光スリーブ部材1とキャップ部材2とを確実に一体化した状態で、ホイール部材3から取り外すことが可能となる。
【0044】
本実施形態の感光体ドラム100では、感光スリーブ部材1とキャップ部材2とを連結する構造に、開閉するアーム部材がクサビのように作用するように用いることにより、使用者がキャップ部材2を持って交換作業を行うときに感光スリーブ部材1が落下しようとすると保持力が増化する。このため、感光スリーブ部材1とキャップ部材2とを従来よりも強固に連結することが可能となり、交換作業中に感光スリーブ部材1が落下して感光スリーブ部材1が損傷することを防止できる。
【0045】
なお、図10、図11、図13及び図14に示す状態から、操作部材6を図11中の矢印Jとは逆方向に回転させると、操作部材6の操作部材6の突き当て部6cが第一アーム部材11aの突起部17に突き当たり、突起部17が図中右方向に移動する。これにより、二つのアーム部材11(11a、11b)のヒンジ部材14で接続される端部を図中の右方向へ移動し、二つのアーム部材11がキャップ部材側仮想角θを閉じる方向に回転するため、アーム部材11のアーム補強シャフト110端部は感光スリーブ部材1の内周面から離間し、キャップ部材2と感光スリーブ部材1との連結が解除された状態となる。
【0046】
なお、本実施形態では、本発明の特徴部を備えた感光体ドラム100を適用する画像形成装置として、連続ウェブPに画像形成を行うプリンタ200を用いて説明したが、本発明の感光体ドラム100を適用する画像形成装置としては連続ウェブを用いる構成に限るものではなく、A4やB4等のカット紙を用いた画像形成装置であってもよい。
また、本実施形態では、本発明の特徴部を備えた感光体ドラム100として、スリーブ内周面押圧部材がスリーブ内周面に対して接触した後の感光スリーブ部材1に対するキャップ部材2の位置の中心線方向外側への変位がスリーブ内周面押圧部材のスリーブ内周面に対する押圧力を大きくするように作用する機構として、スリーブ内周面押圧部材がアーム部材11である構成について説明した。しかし、本発明の特徴部を備えた感光体ドラム100としては、スリーブ内周面押圧部材がアーム部材11である構成に限るものではなく、スリーブ内周面押圧部材がスリーブ内周面に対して接触した後の感光スリーブ部材に対する第一端面部材の位置の中心線方向外側への変位がスリーブ内周面押圧部材のスリーブ内周面に対する押圧力を大きくするように作用する機構を備えていればよい。
【0047】
以上、本実施形態によれば、感光体ドラム100は、外周面に光導電性を有する中空円筒形の感光スリーブ部材1と、感光スリーブ部材1の中心線方向における一端に嵌合する第一端面部材であるキャップ部材2と、感光スリーブ部材1の中心線方向における他端に嵌合する第二端面部材であるホイール部材3と、キャップ部材2に配置され、操作部材6を操作することによりキャップ部材2の感光スリーブ部材に対する連結または連結の解除の切り換えを行う連結手段とを有する。また、連結手段は操作部材6を操作することによって感光スリーブ部材1の内周面に対して接触し押圧する状態と非接触の状態との切り換えを行うことができるスリーブ内周面押圧部材であるアーム部材11を備える。また、アーム部材11が感光スリーブ部材1の内周面に対して非接触の状態ではキャップ部材2の感光スリーブ部材1に対する連結が解除された状態であり、この連結が解除された状態から操作部材6を操作してアーム部材11を感光スリーブ部材1の内周面に対して接触及び押圧させることによってキャップ部材2と感光スリーブ部材1とが連結された状態となる。このような感光体ドラム100において、アーム部材11が感光スリーブ部材1の内周面に対して接触した後の感光スリーブ部材1に対するキャップ部材2の位置の中心線方向外側への変位がアーム部材11の感光スリーブ部材1の内周面に対する押圧力を大きくするように作用する機構を有する。このような構成により、操作部材6を操作してキャップ部材2と感光スリーブ部材1とを連結した当初のアーム部材11と感光スリーブ部材1の内周面との間の最大静止摩擦力を超える力が作用し、感光スリーブ部材1に対するキャップ部材2の位置が中心線方向外側へ変位したとしても、この変位がアーム部材11の感光スリーブ部材1の内周面に対する押圧力を大きくするように作用するため、変位が大きければ大きいほど、アーム部材11と感光スリーブ部材1内周面との当接部である接触部(112a、112b)に大きな押圧力が作用し、キャップ部材2と感光スリーブ部材1との連結がより強固なものとなる。このため、接触部(112a、112b)に一時的に大きな力が作用してもキャップ部材2と感光スリーブ部材1との連結を維持することができる。また、感光スリーブ部材1に対するキャップ部材2の位置が中心線方向外側へ変位しなければ、アーム部材11と感光スリーブ部材1の内周面との接触部(112a、112b)での押圧力は操作部材6を操作してキャップ部材2と感光スリーブ部材1とを連結した当初の押圧力のままであるのでキャップ部材2と感光スリーブ部材1とを連結した状態で、アーム部材11と感光スリーブ部材1の内周面との当接部に大きな押圧力が不要なときには大きな押圧力を生じさせる必要がない。よって、感光体ドラム100では、キャップ部材2と感光スリーブ部材1とを連結した状態で、アーム部材11と感光スリーブ部材1の内周面との接触部(112a、112b)に大きな押圧力が不要なときには大きな押圧力を生じさせることなく、接触部(112a、112b)に一時的に大きな力が作用してもキャップ部材2と感光スリーブ部材1との連結を維持することができる。
なお、感光体ドラム100の連結手段は、アーム部材11、アームホルダ10、バネ部材15、及び、ヒンジ部材14等により構成される。
【0048】
また、本実施形態の感光体ドラム100は、スリーブ内周面押圧部材は一方が他方に対して回転可能となるようにヒンジ部材14によって接続された二つのアーム部材11によって構成し、二つのアーム部材11は、感光スリーブ部材1の中心線に直交する第一仮想軸であるヒンジ中心軸14pを中心に一方が他方に対して回転可能となるように、且つ、ヒンジ中心軸14pを中心に回転することによってヒンジ中心軸14pを含む該中心線に平行な仮想平面を挟んで互いに反対側(ヒンジ中心軸14p通る水平面を挟んで上下それぞれの方向)の感光スリーブ部材1の内周面に接触可能に配置されている。また、二つのアーム部材11が感光スリーブ部材1の内周面に接触した状態で、二つのアーム部材11のそれぞれと感光スリーブ部材1の内周面との二つの接触点(112a、112b)とヒンジ中心軸14pとを結ぶ二本の仮想直線(L、L)によって形成されるヒンジ中心軸14p周りの二つの仮想角のうち、キャップ部材2と対向する仮想角であるキャップ部材側仮想角θの角度が180[°]未満となる構成である。また、キャップ部材側仮想角θの角度を広げるようにアーム部材11に対して付勢力を作用させる付勢部材であるバネ部材15と、操作部材6の連結を解除する操作によってバネ部材15の付勢力に抗してキャップ部材側仮想角θの角度を狭めることでアーム部材11と感光スリーブ部材1とを非接触の状態とする付勢防止手段である突き当て部6c及び突起部17とを備える。また、アーム部材11が感光スリーブ部材1の内周面に接触した状態でバネ部材15がアーム部材11に対してキャップ部材側仮想角θの角度を広げるように付勢力を作用させることによって、アーム部材11が感光スリーブ部材1の内周面を押圧してキャップ部材2と感光スリーブ部材1とを連結する構成である。さらに、キャップ部材2はアーム部材11の被保持部として機能するアーム長穴12でアーム部材11を保持するアーム保持部材であるアームホルダ10を備え、アームホルダ10は、アーム長穴12のキャップ部材2に対する中心線方向における位置を固定し、且つ、ヒンジ中心軸14pに平行なシャフト13の中心軸を中心にアーム部材11をアームホルダ10に対して回転可能に保持する構成である。
このような構成では、アーム長穴12におけるシャフト13が接触する被保持部の中心線方向におけるキャップ部材2に対する位置が固定されているため、感光スリーブ部材1に対するキャップ部材2の位置が変位するとアーム部材11は被保持部でキャップ部材2とともに中心線方向に移動しようとする。しかし、アーム部材11のアーム補強シャフト110側の端部が接触部112で感光スリーブ部材1の内周面を押圧するように接触しているので、アーム部材11のアーム補強シャフト110側の端部が摩擦力によって感光スリーブ部材1に対して中心線方向に移動することが抑制されている。このように、アーム部材11には、被保持部では感光スリーブ部材1に対して中心線方向に移動する力が作用し、アーム補強シャフト110側の端部では感光スリーブ部材1に対して静止する力が作用するため、アーム補強シャフト110側の端部近傍を中心に回転しようとするモーメントが作用する。このとき、アーム部材11は被保持部でアームホルダ10に対して回転可能に保持され、ヒンジ部材14によって他方のアーム部材11に対して回転可能に接続されているため、上記モーメントの作用によって、アーム部材11はヒンジ部材14側の端部がキャップ部材2側に移動するように回転する。二つのアーム部材11が共に、アーム補強シャフト110側の端部近傍を中心にヒンジ部材14側の端部がキャップ部材2側に移動するように回転するため、アーム部材11に対してキャップ部材側仮想角θの角度を広げる力が作用する状態となり、アーム部材11が感光スリーブ部材1の内周面を押圧する力が大きくなる。これにより、アーム部材11が感光スリーブ部材1の内周面に対して接触した後の感光スリーブ部材1に対するキャップ部材2の位置の中心線方向外側への変位がアーム部材11の感光スリーブ部材1の内周面に対する押圧力を大きくするように作用する機構を実現することができる。
【0049】
なお、本実施形態の感光体ドラム100では、アーム部材11のヒンジ部材14とアーム補強シャフト110側の端部との間に、アーム長穴12を設け、アームホルダ10がアーム長穴12においてアーム部材11をシャフト13の中心軸(第二仮想軸)周りで回転可能に保持する構成であり、部材の中心軸が第一仮想軸となるヒンジ部材14はキャップ部材2に対して中心線方向に移動可能な構成となっている。すなわち、一方のアーム部材11の他方のアーム部材11に対する回転中心となる第一仮想軸と、アーム部材11のアームホルダ10に対する回転の回転中心となり、キャップ部材2に対する中心線方向における位置が固定された第二仮想軸とがそれぞれ異なる位置となる構成である。
なお、2つのアーム部材を備え、アーム部材11が感光スリーブ部材1の内周面に対して接触した後の感光スリーブ部材1に対するキャップ部材2の位置の中心線方向外側への変位がアーム部材11の感光スリーブ部材1の内周面に対する押圧力を大きくするように作用する機構としては、上述した第一仮想軸と第二仮想軸とが同一の仮想軸となる構成とすることもできる。
第一仮想軸と第二仮想軸とが同一の仮想軸となる構成としては、キャップ部材側仮想角θの角度が180[°]未満となるようにアーム部材11が感光スリーブ部材1の内周面に当接した状態で、ヒンジ部材14のキャップ部材2に対する位置を固定する構成を挙げることができる。このような構成では、ヒンジ部材14のヒンジ中心軸14pが第一仮想軸及び第二仮想軸としての機能を有する。
すなわち、このような構成で、感光スリーブ部材1に対するキャップ部材2の位置が変位すると、アーム部材11に対してヒンジ部材14ではキャップ部材2とともに中心線方向に移動しようとする力が作用し、感光スリーブ部材1との接触部では感光スリーブ部材1に対して静止する力が作用して、感光スリーブ部材1と接触する側の端部近傍を中心に回転しようとするモーメントが作用する。このとき、アーム部材11はヒンジ部材14でキャップ部材2に対して回転可能に保持され、且つ、ヒンジ部材14によって他方のアーム部材11に対して回転可能に接続されているため、上記モーメントの作用によって、二つのアーム部材11が共に、感光スリーブ部材1と接触する側の端部近傍を中心にヒンジ部材14がキャップ部材2とともに移動するように回転するため、アーム部材11に対してキャップ部材側仮想角θの角度を広げる力が作用する状態となり、アーム部材11が感光スリーブ部材1の内周面を押圧する力が大きくなる。これにより、アーム部材11が感光スリーブ部材1の内周面に対して接触した後の感光スリーブ部材1に対するキャップ部材2の位置の中心線方向外側への変位がアーム部材11の感光スリーブ部材1の内周面に対する押圧力を大きくするように作用する機構を実現することができる。
【0050】
また、感光体ドラム100は、アーム部材11の被保持部は、アーム部材11の感光スリーブ部材1の内周面との接触部と二つのアーム部材11を回転可能に接続するアーム接続部を構成するヒンジ部材14との間に設けられたアーム長穴12と、アーム長穴12と係合するようにアームホルダ10に設けられアーム保持軸であるシャフト13との接触部であり、アーム部材11はキャップ部材2に対するヒンジ部材14の中心線方向における位置が変位可能であるようにアームホルダ10に保持され、アーム部材11が感光スリーブ部材1の内周面に接触した状態では、二つのアーム部材11のそれぞれのアーム長穴12の長手方向に平行な2本の仮想直線(La、Lb)の交点で形成される交点周りの二つの仮想角のうち、第一端面部材と対向しない側の仮想角θの角度が180[°]未満となるように構成している。このように構成することにより、アーム部材11が感光スリーブ部材1の内周面に接触した状態で、感光スリーブ部材1に対するキャップ部材2の位置が変位すると、2つのアーム部材11に設けられたアーム長穴12に対して、同じく2つのアーム部材11に通したシャフト13から分力が作用する。この分力はアーム長穴12の傾斜の方向によって二つのアーム部材11がキャップ部材側仮想角θの角度を広げる方向に作用する。これにより、アーム部材11が感光スリーブ部材1の内周面に食い込む方向で押圧力が強まり、キャップ部材2と感光スリーブ部材1との連結がより強固なものとなる。
【0051】
また、感光体ドラム100が備える付勢部材であるバネ部材15は、二つのアーム部材11のヒンジ部材14とアーム長穴12との間に一端が固定され、他端がキャップ部材2に固定されて両端部間の距離を縮める方向付勢力を作用させる弾性部材であるため、バネ部材15の付勢力をアーム部材11に対してキャップ部材側仮想角θが広がる方向に作用させることができる。
【0052】
また、感光体ドラム100は、感光スリーブ部材1の中心線方向両端部をキャップ部材2及びホイール部材3が挾持することによって感光スリーブ部材1がキャップ部材2及びホイール部材3に対して固定され、ホイール部材3を画像形成装置であるプリンタ200本体に設けられた駆動軸4に対して固定することによって、駆動軸4に対する固定が成されるように構成している。このような構成により、駆動軸4に対して感光スリーブ部材1を固定することができ、駆動軸4を回転駆動させることにより、感光スリーブ部材1が表面移動するように感光体ドラム100を回転駆動させることができる。
【0053】
また、プリンタ200は、外周面に光導電性を有する感光体ドラム100と、感光体ドラム100の外周面を帯電する帯電手段である帯電器19と、帯電がなされた感光体ドラム100の外周面に潜像を形成する潜像形成手段である露光装置20と、感光体ドラム100の外周面の潜像を現像してトナー像を形成する現像手段である現像装置21と、感光体ドラム100の外周面のトナー像を記録媒体である連続ウェブPに転写する転写手段であるコロナ転写器43とを有し、感光体ドラム100として図2〜図14を用いて説明した本実施形態の感光体ドラム100を備える。このため、プリンタ200では、感光スリーブ部材1を交換するときに、感光スリーブ部材1の表面に手や工具を接触させることなく、感光スリーブ部材1の交換を行うことができ、さらに、交換作業中に感光スリーブ部材1が落下することを防止することができるので、感光スリーブ部材1の交換作業性の向上を図ることができる。
【符号の説明】
【0054】
1 感光スリーブ部材
2 キャップ部材
2a キャップ部材外周部
2b キャップ部材内周部
2f キャップフランジ部
3 ホイール部材
3a ホイール部材外周部
3b 突き当たり面
3c キャップ部材側フランジ部
3d キャップ部材側先端部
3f ホイールフランジ部
4 駆動軸
4a 大径部
4b 小径部
4c 段差部
4d 雄ネジ部
4e 軸先端部
4f 位置決めフレーム
4p 位置決めピン
5 ハンドル
6 操作部材
6a 偏心カム部
6b 操作レバー部
6c 突き当て部
7 変形防止部材
9 六角穴付きボルト
10 アームホルダ
11 アーム部材
11a 第一アーム部材
11b 第二アーム部材
12 アーム長穴
12a 第一アーム長穴
12b 第二アーム長穴
13 シャフト
13a 第一シャフト
13b 第二シャフト
14 ヒンジ部材
14p ヒンジ中心軸
15 バネ部材
15a 第一バネ部材
15b 第二バネ部材
19 帯電器
20 露光装置
21 現像装置
22 搬送ローラ
22a 第一搬送ローラ
22b 第二搬送ローラ
22c 第三搬送ローラ
23 連続ウェブ張架ローラ
24 レジスト装置
25 ウェブ搬送装置
26 プレヒータ
27 加熱ローラ
28 バックアップローラ
30 リブ
40 転写部
43 コロナ転写器
50 定着部
60 操作軸
70 嵌合部
71 第一変形防止片
71a嵌合芯部
72 第二変形防止片
72a 固定ネジ
73 突っ張りバネ
74 ウェブ供給装置
75 装置内収容部
80 延長シャフト
90 印刷後スタック部
100 感光体ドラム
101 ホルダ長穴
110 アーム補強シャフト
110a 第一アーム補強シャフト
110b 第二アーム補強シャフト
112 接触部
200 プリンタ
210 前カバー
L レーザ光
P 連続ウェブ
θ キャップ部材側仮想角
【先行技術文献】
【特許文献】
【0055】
【特許文献1】特表平2−502130号公報
【特許文献2】特開2008−203425号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周面に光導電性を有する中空円筒形の感光スリーブ部材と、
該感光スリーブ部材の中心線方向における一端に嵌合する第一端面部材と、
該感光スリーブ部材の中心線方向における他端に嵌合する第二端面部材と、
該第二端面部材に配置され、操作部材を操作することにより該第一端面部材の該感光スリーブ部材に対する連結または連結の解除の切り換えを行う連結手段とを有し、
該連結手段は、該操作部材を操作することによって、該感光スリーブ部材の内周面であるスリーブ内周面に対して接触及び押圧して該第一端面部材と該感光スリーブ部材とを連結する状態と、該感光スリーブ部材の内周面であるスリーブ内周面に対して非接触となって該第一端面部材の該感光スリーブ部材に対する連結を解除する状態との切り換えを行うことができるスリーブ内周面押圧部材を備える感光体ドラムにおいて、
上記スリーブ内周面押圧部材が上記スリーブ内周面に対して接触した後の該感光スリーブ部材に対する上記第一端面部材の位置の中心線方向外側への変位が該スリーブ内周面押圧部材の該スリーブ内周面に対する押圧力を大きくするように作用する機構を有することを特徴とする感光体ドラム。
【請求項2】
請求項1の感光体ドラムにおいて、
上記連結手段の上記スリーブ内周面押圧部材は一方が他方に対して回転可能となるように接続された二つのアーム部材によって構成し、
二つの該アーム部材は、上記感光スリーブ部材の中心線に直交する第一仮想軸を中心に一方が他方に対して回転可能となるように、且つ、該第一仮想軸を中心に回転することによって上記第一仮想軸を含む該中心軸に平行な仮想平面を挟んで互いに反対側の上記スリーブ内周面に接触可能に配置され、
二つの該アーム部材が該スリーブ内周面に接触した状態で、二つの該アーム部材のそれぞれと該スリーブ内周面との二つの接触点と該第一仮想軸とを結ぶ二本の仮想直線によって形成される該第一仮想軸周りの二つの仮想角のうち、該第一端面部材と対向する仮想角である第一端面側仮想角の角度が180[°]未満となる構成であり、
該連結手段は、該第一端面側仮想角の角度を広げるように該アーム部材に対して付勢力を作用させる付勢部材と、
上記操作部材の連結を解除する操作によって該付勢部材の付勢力に抗して該第一端面側仮想角の角度を狭めることで該アーム部材と該感光スリーブ部材とを非接触の状態とする付勢防止手段とを備え、
該連結手段は、該アーム部材が該スリーブ内周面に接触した状態で該付勢部材が該アーム部材に対して該第一端面側仮想角の角度を広げるように付勢力を作用させることによって、該アーム部材が該スリーブ内周面を押圧して該第一端面部材と該感光スリーブ部材とを連結する構成であり、
該第一端面部材は該アーム部材の被保持部で該アーム部材を保持するアーム保持部材を備え、該アーム保持部材は、該被保持部の該第一端面部材に対する中心線方向における位置を固定し、且つ、該第一仮想軸に平行な第二仮想軸を中心に該アーム部材を該第アーム保持部材に対して回転可能に保持する構成であることを特徴とする感光体ドラム。
【請求項3】
請求項2の感光体ドラムにおいて、
上記アーム部材の上記被保持部は、該アーム部材の上記スリーブ内周面との接触部と二つの該アーム部材を回転可能に接続するアーム接続部との間に設けられたアーム長穴と、該アーム長穴と係合するように上記アーム保持部材に設けられアーム保持軸との接触部であり、
該アーム部材は上記第一端面部材に対する該アーム接続部の中心線方向における位置が変位可能であるようにアーム保持部材に保持され、
該アーム部材が該スリーブ内周面に接触した状態では、二つの該アーム部材のそれぞれの該アーム長穴の長手方向に平行な2本の仮想直線の交点で形成される該交点周りの二つの仮想角のうち、該第一端面部材と対向しない側の仮想角の角度が180[°]未満となるように構成したことを特徴とする感光体ドラム。
【請求項4】
請求項3の感光体ドラムにおいて、
上記付勢部材は、二つの上記アーム部材の上記アーム接続部と上記アーム長穴との間に一端が固定され、他端が上記第一端面部材に固定されて両端部間の距離を縮める方向付勢力を作用させる弾性部材であることを特徴とする感光体ドラム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の感光体ドラムにおいて、
上記感光スリーブ部材の中心線方向両端部を上記第一端面部材及び上記第二端面部材が挾持することによって該感光スリーブ部材が該第一端面部材及び該第二端面部材に対して固定され、
該第一端面部材及び該第二端面部材の少なくとも一方を画像形成装置本体に設けられた駆動軸に対して固定することによって、該駆動軸に対する固定が成されるように構成したことを特徴とする感光体ドラム。
【請求項6】
外周面に光導電性を有する感光体ドラムと、
該感光体ドラムの外周面を帯電する帯電手段と、
帯電がなされた該感光体ドラムの外周面に潜像を形成する潜像形成手段と、
該感光体ドラムの外周面の潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
該感光体ドラムの外周面のトナー像を記録媒体に転写する転写手段とを有する画像形成装置において、
上記感光体ドラムとして請求項1乃至5のいずれか1項に記載の感光体ドラムを用いることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2010−204211(P2010−204211A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−47265(P2009−47265)
【出願日】平成21年2月27日(2009.2.27)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】