懸架された物品を搬送するための装置におけるベルトコンベヤ用中間フック
本発明は、懸架された物品、特に衣料品を輸送するための装置におけるベルトコンベヤ(41)用中間フック(1)に関し、該中間フック(1)は、輸送すべき対象物を保持する物品キャリヤ(5)を収容するための収容装置(4)が下面に配置された本体(3)を有し、さらに、搬送方向(8)に対して横方向に延在する、搬送方向(8)において前方及び後方のそれぞれ一つの平坦な、隣の中間フックに対する接触面(10、11)を有しており、さらに、前記ベルトコンベヤ(41)又は前記ベルトコンベヤの輸送部材(44)に取り付けるための、上面から突き出た、少なくとも一つのキャリヤ部材(2)を有している。前記本体(3)は、前記前の接触面(10)と前記後ろの接触面(11)との間に側方の周面(9、9´)を有しており、該周面(9、9´)は長軸(7)に関してほぼ円筒状に構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、懸架された物品、特に衣料品を輸送するための装置内のベルトコンベヤ用中間フックに関する。該中間フックは、下面に物品キャリヤを収容するための収容装置が配置された本体を有しており、該物品キャリヤには輸送すべき対象物が保持され、前記本体には、搬送方向に対して横方向に延在する、搬送方向において前方及び後方のそれぞれ一つの平坦な、隣の中間フックに対する接触面が設けられており、さらに、ベルトコンベヤ又は輸送部材に取り付けるための、上面から突き出た少なくとも一つのキャリヤ部材が設けられている。
【背景技術】
【0002】
特許文献1より、ハンガーフックを収容するためのスリットが設けられた支持板が知られている。該支持板は2つのローラ対を用いてレールに配置されており、支持板の幅が、支持板に収容されるハンガーの最少間隔となる。2つのローラ対が設けられていることにより、支持板は輸送方向に対して常に垂直にされ、また、支持板がカーブを案内されるときでも輸送方向に対して横方向に側方傾斜することは不可能である。この場合ベルトコンベヤは水平にのみ配置されており、傾斜区間はない。
【0003】
特許文献2より、懸架搬送装置で使用するための中間フックが知られており、該中間フックにはフックとして形成された頭部領域が設けられており、該頭部領域はフックボディに接続されている。フックボディは、中間フックに吊り下げられたハンガーの旋回運動を排除できるよう構成されている。
【0004】
特許文献3より、ハンガーにかけられた商品のための懸架搬送装置が知られており、そこでは、ハンガーキャリヤは、互いに接続された2つのホイールを有しており、これら2つのホイールは1本のレール又は平行な2本のレール上を走行する。ハンガーキャリヤは、集積区間においては隣接させて並べることができ、その際、走行レールの下面に対して支えている支持ローラにより、ハンガーキャリヤが搬送方向に対して横方向に振れることが妨げられる。
【0005】
特許文献4においては、可動軌条に掛けることが可能なスライドフックが跳ねたり振れたりしないよう保持されている。
【0006】
特許文献5より、対象物輸送用装置内のベルトコンベヤ用輸送ローラが知られており、そこでは中心軸に沿った貫通孔にハンガーのフックを吊り下げられるようになっている。ローラ自体に軸受けすることにより、吊り下げられたハンガーが輸送方向に対して横方向の動きをすることができ、特にカーブ走行の際にそうなる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】独国特許出願公開第3320434号明細書
【特許文献2】独国特許発明実用新案登録第29516745号明細書
【特許文献3】独国特許発明実用新案登録第29709547号明細書
【特許文献4】独国特許発明実用新案登録第20009785号明細書
【特許文献5】欧州特許出願公開第1013569号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、懸架された厚みのある対象物を、その厚みが、実際の輸送ユニット、つまり、輸送ローラ又は収容フックなどより大きい場合でも、輸送できるようにすることである。このとき特に、コンベヤ装置において輸送手段の強制案内が行われない領域においても、十分な間隔が確保されて高い運転安全性が達成される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題は請求項1により解決される。本発明によると懸架された対象物、特に衣料品を輸送するための装置におけるベルトコンベヤ用の中間フックは、輸送すべき対象物が保持された物品キャリヤを収容するための収容装置が下面に配置された本体を有している。さらに、前記本体には、搬送方向において前方及び後方にそれぞれ一つの、搬送方向に対して横方向に延在する、隣の中間フックに対する平坦な接触面があり、さらに、ベルトコンベヤ又はベルトコンベヤの輸送部材に取り付けるための、上面から突き出た少なくとも一つのキャリヤ部材が設けられている。前記本体は、前方の接触面と後方の接触面との間に側方周面を有しており、これら側方周面は、長軸に関してほぼ円筒状に形成されている。
【0010】
キャリヤ部材は好適に、ベルトコンベヤ又はベルトコンベヤの輸送部材に取り付けるために、搬送方向に対して横方向に、及び、長軸に対して横方向に、可傾式ジョイントを有しており、該可傾式ジョイントは望ましくは本体から離れている。
【0011】
一つの発展形においては、輸送方向において互いに離れて配置された、ベルトコンベヤ又はベルトコンベヤの輸送部材に取り付けるための2つのキャリヤ部材を設けることができ、その際、これらのキャリヤ部材は同じ構造であり、また、これらキャリヤ部材は受け金の両側への想像上の延長線上に配置することができる。
【0012】
さらなる代替的な実施形態においては、前記本体は輸送方向において前部分と後部分とに二分割することができ、前部分は後部分に対して、搬送方向に対して垂直の垂直軸を中心に回転可能であり、また、前部分には一つのキャリヤ部材が、後部分には2つのキャリヤ部材が取り付けられており、また、前記受け金は、輸送すべき対象物が保持されているフックを収容するために後部分に配置されている。これらキャリヤ部材は同じ構造とすることができ、後部分の一つのキャリヤ部材は受け金の上に配置することができる。このとき残りの2つのキャリヤ部材は、輸送方向において受け金の両側への想像上の延長線上に配置することができる。
【0013】
本体の円筒状の外面の半径は好適に15mm〜50mmとすることができる。
【0014】
さらに、キャリヤ部材の、本体に向き合う端には、望ましくはキャリヤ部材に対して回転可能なスリーブを設けることができる。
【0015】
中間フックを重くするために本体に一つの重りを設けることができる。
【0016】
各接触面は好適に40度〜100度の角度にわたって延在することができ、両方の接触面は向かい合わせて本体に配置することができる。
【0017】
一つの好適な発展形においては、ほぼ円筒状である側方のスライド面がさらに球状にされている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】一つのキャリヤ部材を有する、本発明の第1の中間フックの図である。
【図2A】2つのキャリヤ部材を有する、本発明の第2の中間フックの図である。
【図2B】図2Aに図示した中間フックの本体の図である。
【図3A】2部分からなる本体及び3つのキャリヤ部材を有する本発明の第3の中間フックの図である。
【図3B】図3Aの本体の断面図である。
【図4A】斜めに下降するベルトコンベヤ及び図2A、図2Bの中間フックを図式的に表した図である。
【図4B】運転中の傾斜コンベヤにおける図である。
【図5A】中間フックの本体の列を上から見た図であり、一つの本体が列からはみ出しているところを図式的に表した図である。
【図5B】図5Aの一つの中間フック及び列からはみ出た一つの中間フックを搬送方向から見た図である。
【図6】カーブしたベルトコンベヤにおける複数の中間フックの挙動を上から見た図である。
【図7】図3の中間フックのカーブ走行を表した図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて詳細に説明する。
【0020】
図1には本発明の第1の中間フック1が図示されており、該中間フック1は、フックとして構成された一つのキャリヤ部材2及び一つの本体3を有しており、キャリヤ部材2は本体3の上面から突き出ている。本体3の、キャリヤ部材の反対側、つまり本体3の下面には、物品キャリヤ5をフック6を用いてかけるための受け金4の形で、収容装置が設けられている。物品キャリヤ5は衣料品ハンガーとすることができるが、たとえばダッシュボード、フロアマット、車のボディ部品といった組立部品を搬送するためのその他の物品キャリヤとすることもできる。
【0021】
輸送部材2は本体3の長軸7に沿って配置されており、長軸7はまた、収容装置4の長軸でもあり、搬送方向8に対して直角である。搬送方向が水平の場合、長軸7は垂直であり、垂直軸となる。
【0022】
本体3において周面9はほぼ円筒状であるが、搬送方向8において前の接触面10及び後ろの接触面11は周面9を平板化したものとして構成されている。互いに向き合う接触面10、11の間隔は、輸送すべき物品にとって必要な最少間隔が提供されるような寸法となっている。接触面10、11は、本体の円周に関して40度〜100度の角度範囲αにわたって延在している。
【0023】
本体を搬送方向8からはみ出して振れさせるようにキャリヤ部材2にはジョイント12が設けられており、本体3は、本体3に取り付けられた物品キャリヤ5と共に、搬送方向8に平行なジョイント軸13を中心にして旋回できるようになっている。このことは、図示されていない輸送装置に対してはたらく横方向の力を抑制するために重要となる可能性がある。
【0024】
図2A、図2Bには本発明の第2の中間フック21が図示されており、その本体3には2つのキャリヤ部材22、23が設けられており、これらキャリヤ部材22、23も本体3の上面に配置されている。本体3の下面には図1と同様に、物品キャリヤ5のための収容装置4が設けられている。
【0025】
2つのキャリヤ部材22、23は本体3の長軸7に平行に本体3の上面から突き出していて、搬送方向8において長軸7の前後に配置されており、また、接触面10、11の想像上のほぼ中央に位置している。本体3内において2つのキャリヤ部材22、23の間には開口部24があり、この開口部24により、本体3の外寸法が大きくても材料使用を節約することが可能である。2つのキャリヤ部材22、23は本体3に回転可能に軸受させることができる。
【0026】
さらに、2つのキャリヤ部材22、23にはローラ又はスリーブ14を設けることができ、このローラ又はスリーブ14により、ガイドスロープをスライド移動する際に中間フックが旋回することが十分な案内精度で行える。図1に図示した中間フックもそのようなローラ14を有することができる。
【0027】
図2Bには図2の本体3を下から見た図が示されている。この図から、周面9がほぼ円筒状であること、つまり、所与の湾曲をもって長軸7に関して平行であることが分かる。接触面10、11も、湾曲はしていないものの長軸7に関して平行に配置されている。周面9がこのように実施されることにより、斜めになった場合に周面9がスライドスロープを形成し、そのスライドスロープにより、カーブ後又は集積区域において隣接する中間フックの自動センタリングが起こる。これについては後に図5A、図5Bを参照のこと。本体3内には、図示されていないキャリヤ部材22、23のための開口部25、26が設けられており、キャリヤ部材22、23を孔25、26の領域において回転可能に軸受けすることも可能である。
【0028】
本体3にはさらに、搬送する輸送物品が非常に軽量である場合にスライドスロープをより良く下降させるために重りを設けることができる。キャリヤ部材22、23にも、搬送方向に対して横方向の動きを可能にするジョイントを設けることができる。しかし、搬送方向においては遊び以外の動きは不可能である。
【0029】
図3には中間フック31のさらなる実施形態が図示されている。中間フック31は、本体3の上面から延びる3つの輸送部材32を有している。本体3は複数の部分で構成されており、搬送方向8において前に位置する前部分35及び、搬送方向8において後に位置する後部分36を有している。本体3を前部分35と後部分36に分けることにより、中間フックのカーブ走行が可能になる。それは、前部分35と後部分36は、図示されていない回転ジョイントを介して、長軸7を中心に互いに旋回可能であるからである。このとき中央のキャリヤ部材33は長軸7上にあり、また、回転ジョイントの回転点も同様である。図示された実施形態においては後部分に2つのキャリヤ部材が配置されており、前部分35には一つのキャリヤ部材32が配置されている。さらに前部分35には収容装置4も配置されているため、受け金4に輸送物品が吊り下げられている場合に前部分35が第1キャリヤ部材32と一緒に、残りの部分に対して旋回する。このとき旋回角度は15度〜75度、望ましくは20度〜50度の範囲にある。
【0030】
本体3が2つの部分で構成される場合、前接触面10は前部分35に、後接触面11は後部分36にある。前部分35も後部分36も、湾曲した周面9、9´を有しており、周面9、9´は長軸7に関して平行に延在しており、中間フックが望まれずに搬送方向8に対して横方向にずれた場合は、作用する重力の影響により、自動センタリングのためのスライドスロープとなる。
【0031】
後部分36には、前部分35に向かいあった、外側に向かって湾曲した周面37があり、この周面37の湾曲半径は、前部分35の、内側に向かって湾曲した周面38の湾曲半径に対応している。また、前部分35及び後部分36は回転ジョイントの領域内で互いに上下に配置されているため、長軸7上でも互いに支え合っている。
【0032】
図示された実施形態においては受け金4が前部分35に配置されており、これは、図3Bに示されたように、下から少なくとも回転ジョイントまでは前部分35が後部分36をカバーしているためである。図3Bからはまた、自在軸受をキャリヤ部材33から構成できることがわかり、該キャリヤ部材33は、長軸の方向に上下に配置されている、後部分36の孔39及び前部分35の孔50に差し込まれ、固定部材51を介して固定することができる。受け金4に吊り下げられた輸送物品の力を伝達するためには、受け金4に負荷がかかった場合に3つすべてのキャリヤ部材に負荷がかかるように孔39の上面にも固定具52を取り付けることが有意義となり得る。
【0033】
図4Aには、図2A、図2Bの中間フックを用いた、輸送物品の傾斜搬送が図示されている。
【0034】
そのためには搬送方向8において斜めに下るベルトコンベヤ41が用いられており、ベルトコンベヤ41には、本体3.1〜3.3を有する複数の中間フックが、それぞれのキャリヤ部材22、23を介して案内されている。キャリヤ部材は、上ガイド42を設けることなどにより、キャリヤ部材22、23がベルトコンベヤ41から持ち上がるのを回避するように案内される。特許文献5による輸送ローラについては図5Bも参照のこと。
【0035】
キャリヤ部材22、23をこのように案内することにより、本体3.1〜3.3もベルトコンベヤ41に対してほぼ平行となり、このとき互いに隣接する本体3.1〜3.3は接触面10又は接触面11に接して並ぶ。
【0036】
輸送物品は物品キャリヤ5を介して本体下面の受け金4に吊り下げられ、輸送物品は重力により、中間フック21の長軸7に対して角度を成している。
【0037】
図4Bには、中間フックが上に向かって搬送される傾斜コンベヤが図示されている。そのためにはキャリヤ部材22、23と協働する駆動手段40が設けられており、これら駆動手段40はたとえば、図示されていない、駆動されたチェーンに取り付けることができる。図4Aとは異なり、図4Bでは、本体3.1、3.2の間に間隔がある。
【0038】
図5Aは、列になった中間フックの本体3.4から3.7を上から見た図式図であり、本体3.6は搬送方向8に対して横方向にずれている。中間フックの本体3.4から3.7はそれぞれのキャリヤ部材22、23を介してベルトコンベヤ41に取り付けられており、場合によっては図5Bに図示されているように輸送ローラが介在することもある。
【0039】
本体3.6を持つ中間フックは垂線に対して斜めになっているため、重力の影響により、隣接する本体3.5、3.7に力を及ぼすことが自然に理解できる。これら本体はその際、互いに接しながら湾曲した周面9に沿って並んでスライドしている。特に、装置の下降傾斜区域において本体3.6は本体3.5と3.7との間に入り込むため、これら本体は再び接触面10、11で互いに接しながら並ぶ。周面9は、点線で示したように、わずかに球状とすることも、又は、物品キャリヤ5に向かって細くなるよう構成することもできる。
【0040】
図5Bにはこのことが再度明確に図示されている。受け金4にかけられた物品キャリヤ5を有する、列からはみでた本体3.6から、矢印43の方向の復元力がはたらき、この復元力はそれぞれの本体の周面9を介してそれぞれの本体に作用する。このとき周面9の湾曲により、はみでた本体3.6が列に戻る。
【0041】
図示された実施例において中間フックは、特許文献5に記載の輸送ローラとして構成された輸送部材44を介してガイドトラック41上に軸受され、このとき、ガイド42により、輸送部材44がベルトコンベヤ41からはずれることが回避される。それにより図4に示した傾斜搬送が可能になる。
【0042】
図6には湾曲したベルトコンベヤ41における複数の中間フックの挙動を上から見た図が図示されている。この図より、ベルトコンベヤ41の湾曲領域において本体は、接触面の一つの側方エッジのみにおいて互いに接触して並んでいることが分かる。この位置においても重力により、中間フックは引き続きもっとも垂直のままである。
【0043】
図7には、図3Aの中間フックのカーブ走行が図式的に示されている。中間フック31.1から31.3の回転ジョイント71により、前部分が後部分に対してずれることが可能であるため、一つの中間フックあたり3つのキャリヤ部材を有する構成であってもベルトコンベヤ41に沿ったカーブ走行が可能になる。
【符号の説明】
【0044】
1 中間フック、2 キャリヤ部材、3,3.1〜3.7 本体、4 受け金/収容装置、5 物品キャリヤ、6 フック、7 長軸、8 搬送方向、9,9´ 周面、10,11 接触面、12 ジョイント、13 ジョイント軸、14 ローラ又はスリーブ、21 中間フック、22,23 キャリヤ部材、24 開口部、25,26 孔、31,31.1〜31.3 中間フック、32,33 キャリヤ部材、35 前部分、36 後部分、37 外側に湾曲した周面、38 内側に湾曲した周面、39 孔、40 駆動手段、41 ベルトコンベヤ、42 上ガイド、43 矢印、44 輸送部材、50 孔、51 固定部材、52 固定具、71 回転ジョイント
【技術分野】
【0001】
本発明は、懸架された物品、特に衣料品を輸送するための装置内のベルトコンベヤ用中間フックに関する。該中間フックは、下面に物品キャリヤを収容するための収容装置が配置された本体を有しており、該物品キャリヤには輸送すべき対象物が保持され、前記本体には、搬送方向に対して横方向に延在する、搬送方向において前方及び後方のそれぞれ一つの平坦な、隣の中間フックに対する接触面が設けられており、さらに、ベルトコンベヤ又は輸送部材に取り付けるための、上面から突き出た少なくとも一つのキャリヤ部材が設けられている。
【背景技術】
【0002】
特許文献1より、ハンガーフックを収容するためのスリットが設けられた支持板が知られている。該支持板は2つのローラ対を用いてレールに配置されており、支持板の幅が、支持板に収容されるハンガーの最少間隔となる。2つのローラ対が設けられていることにより、支持板は輸送方向に対して常に垂直にされ、また、支持板がカーブを案内されるときでも輸送方向に対して横方向に側方傾斜することは不可能である。この場合ベルトコンベヤは水平にのみ配置されており、傾斜区間はない。
【0003】
特許文献2より、懸架搬送装置で使用するための中間フックが知られており、該中間フックにはフックとして形成された頭部領域が設けられており、該頭部領域はフックボディに接続されている。フックボディは、中間フックに吊り下げられたハンガーの旋回運動を排除できるよう構成されている。
【0004】
特許文献3より、ハンガーにかけられた商品のための懸架搬送装置が知られており、そこでは、ハンガーキャリヤは、互いに接続された2つのホイールを有しており、これら2つのホイールは1本のレール又は平行な2本のレール上を走行する。ハンガーキャリヤは、集積区間においては隣接させて並べることができ、その際、走行レールの下面に対して支えている支持ローラにより、ハンガーキャリヤが搬送方向に対して横方向に振れることが妨げられる。
【0005】
特許文献4においては、可動軌条に掛けることが可能なスライドフックが跳ねたり振れたりしないよう保持されている。
【0006】
特許文献5より、対象物輸送用装置内のベルトコンベヤ用輸送ローラが知られており、そこでは中心軸に沿った貫通孔にハンガーのフックを吊り下げられるようになっている。ローラ自体に軸受けすることにより、吊り下げられたハンガーが輸送方向に対して横方向の動きをすることができ、特にカーブ走行の際にそうなる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】独国特許出願公開第3320434号明細書
【特許文献2】独国特許発明実用新案登録第29516745号明細書
【特許文献3】独国特許発明実用新案登録第29709547号明細書
【特許文献4】独国特許発明実用新案登録第20009785号明細書
【特許文献5】欧州特許出願公開第1013569号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、懸架された厚みのある対象物を、その厚みが、実際の輸送ユニット、つまり、輸送ローラ又は収容フックなどより大きい場合でも、輸送できるようにすることである。このとき特に、コンベヤ装置において輸送手段の強制案内が行われない領域においても、十分な間隔が確保されて高い運転安全性が達成される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題は請求項1により解決される。本発明によると懸架された対象物、特に衣料品を輸送するための装置におけるベルトコンベヤ用の中間フックは、輸送すべき対象物が保持された物品キャリヤを収容するための収容装置が下面に配置された本体を有している。さらに、前記本体には、搬送方向において前方及び後方にそれぞれ一つの、搬送方向に対して横方向に延在する、隣の中間フックに対する平坦な接触面があり、さらに、ベルトコンベヤ又はベルトコンベヤの輸送部材に取り付けるための、上面から突き出た少なくとも一つのキャリヤ部材が設けられている。前記本体は、前方の接触面と後方の接触面との間に側方周面を有しており、これら側方周面は、長軸に関してほぼ円筒状に形成されている。
【0010】
キャリヤ部材は好適に、ベルトコンベヤ又はベルトコンベヤの輸送部材に取り付けるために、搬送方向に対して横方向に、及び、長軸に対して横方向に、可傾式ジョイントを有しており、該可傾式ジョイントは望ましくは本体から離れている。
【0011】
一つの発展形においては、輸送方向において互いに離れて配置された、ベルトコンベヤ又はベルトコンベヤの輸送部材に取り付けるための2つのキャリヤ部材を設けることができ、その際、これらのキャリヤ部材は同じ構造であり、また、これらキャリヤ部材は受け金の両側への想像上の延長線上に配置することができる。
【0012】
さらなる代替的な実施形態においては、前記本体は輸送方向において前部分と後部分とに二分割することができ、前部分は後部分に対して、搬送方向に対して垂直の垂直軸を中心に回転可能であり、また、前部分には一つのキャリヤ部材が、後部分には2つのキャリヤ部材が取り付けられており、また、前記受け金は、輸送すべき対象物が保持されているフックを収容するために後部分に配置されている。これらキャリヤ部材は同じ構造とすることができ、後部分の一つのキャリヤ部材は受け金の上に配置することができる。このとき残りの2つのキャリヤ部材は、輸送方向において受け金の両側への想像上の延長線上に配置することができる。
【0013】
本体の円筒状の外面の半径は好適に15mm〜50mmとすることができる。
【0014】
さらに、キャリヤ部材の、本体に向き合う端には、望ましくはキャリヤ部材に対して回転可能なスリーブを設けることができる。
【0015】
中間フックを重くするために本体に一つの重りを設けることができる。
【0016】
各接触面は好適に40度〜100度の角度にわたって延在することができ、両方の接触面は向かい合わせて本体に配置することができる。
【0017】
一つの好適な発展形においては、ほぼ円筒状である側方のスライド面がさらに球状にされている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】一つのキャリヤ部材を有する、本発明の第1の中間フックの図である。
【図2A】2つのキャリヤ部材を有する、本発明の第2の中間フックの図である。
【図2B】図2Aに図示した中間フックの本体の図である。
【図3A】2部分からなる本体及び3つのキャリヤ部材を有する本発明の第3の中間フックの図である。
【図3B】図3Aの本体の断面図である。
【図4A】斜めに下降するベルトコンベヤ及び図2A、図2Bの中間フックを図式的に表した図である。
【図4B】運転中の傾斜コンベヤにおける図である。
【図5A】中間フックの本体の列を上から見た図であり、一つの本体が列からはみ出しているところを図式的に表した図である。
【図5B】図5Aの一つの中間フック及び列からはみ出た一つの中間フックを搬送方向から見た図である。
【図6】カーブしたベルトコンベヤにおける複数の中間フックの挙動を上から見た図である。
【図7】図3の中間フックのカーブ走行を表した図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて詳細に説明する。
【0020】
図1には本発明の第1の中間フック1が図示されており、該中間フック1は、フックとして構成された一つのキャリヤ部材2及び一つの本体3を有しており、キャリヤ部材2は本体3の上面から突き出ている。本体3の、キャリヤ部材の反対側、つまり本体3の下面には、物品キャリヤ5をフック6を用いてかけるための受け金4の形で、収容装置が設けられている。物品キャリヤ5は衣料品ハンガーとすることができるが、たとえばダッシュボード、フロアマット、車のボディ部品といった組立部品を搬送するためのその他の物品キャリヤとすることもできる。
【0021】
輸送部材2は本体3の長軸7に沿って配置されており、長軸7はまた、収容装置4の長軸でもあり、搬送方向8に対して直角である。搬送方向が水平の場合、長軸7は垂直であり、垂直軸となる。
【0022】
本体3において周面9はほぼ円筒状であるが、搬送方向8において前の接触面10及び後ろの接触面11は周面9を平板化したものとして構成されている。互いに向き合う接触面10、11の間隔は、輸送すべき物品にとって必要な最少間隔が提供されるような寸法となっている。接触面10、11は、本体の円周に関して40度〜100度の角度範囲αにわたって延在している。
【0023】
本体を搬送方向8からはみ出して振れさせるようにキャリヤ部材2にはジョイント12が設けられており、本体3は、本体3に取り付けられた物品キャリヤ5と共に、搬送方向8に平行なジョイント軸13を中心にして旋回できるようになっている。このことは、図示されていない輸送装置に対してはたらく横方向の力を抑制するために重要となる可能性がある。
【0024】
図2A、図2Bには本発明の第2の中間フック21が図示されており、その本体3には2つのキャリヤ部材22、23が設けられており、これらキャリヤ部材22、23も本体3の上面に配置されている。本体3の下面には図1と同様に、物品キャリヤ5のための収容装置4が設けられている。
【0025】
2つのキャリヤ部材22、23は本体3の長軸7に平行に本体3の上面から突き出していて、搬送方向8において長軸7の前後に配置されており、また、接触面10、11の想像上のほぼ中央に位置している。本体3内において2つのキャリヤ部材22、23の間には開口部24があり、この開口部24により、本体3の外寸法が大きくても材料使用を節約することが可能である。2つのキャリヤ部材22、23は本体3に回転可能に軸受させることができる。
【0026】
さらに、2つのキャリヤ部材22、23にはローラ又はスリーブ14を設けることができ、このローラ又はスリーブ14により、ガイドスロープをスライド移動する際に中間フックが旋回することが十分な案内精度で行える。図1に図示した中間フックもそのようなローラ14を有することができる。
【0027】
図2Bには図2の本体3を下から見た図が示されている。この図から、周面9がほぼ円筒状であること、つまり、所与の湾曲をもって長軸7に関して平行であることが分かる。接触面10、11も、湾曲はしていないものの長軸7に関して平行に配置されている。周面9がこのように実施されることにより、斜めになった場合に周面9がスライドスロープを形成し、そのスライドスロープにより、カーブ後又は集積区域において隣接する中間フックの自動センタリングが起こる。これについては後に図5A、図5Bを参照のこと。本体3内には、図示されていないキャリヤ部材22、23のための開口部25、26が設けられており、キャリヤ部材22、23を孔25、26の領域において回転可能に軸受けすることも可能である。
【0028】
本体3にはさらに、搬送する輸送物品が非常に軽量である場合にスライドスロープをより良く下降させるために重りを設けることができる。キャリヤ部材22、23にも、搬送方向に対して横方向の動きを可能にするジョイントを設けることができる。しかし、搬送方向においては遊び以外の動きは不可能である。
【0029】
図3には中間フック31のさらなる実施形態が図示されている。中間フック31は、本体3の上面から延びる3つの輸送部材32を有している。本体3は複数の部分で構成されており、搬送方向8において前に位置する前部分35及び、搬送方向8において後に位置する後部分36を有している。本体3を前部分35と後部分36に分けることにより、中間フックのカーブ走行が可能になる。それは、前部分35と後部分36は、図示されていない回転ジョイントを介して、長軸7を中心に互いに旋回可能であるからである。このとき中央のキャリヤ部材33は長軸7上にあり、また、回転ジョイントの回転点も同様である。図示された実施形態においては後部分に2つのキャリヤ部材が配置されており、前部分35には一つのキャリヤ部材32が配置されている。さらに前部分35には収容装置4も配置されているため、受け金4に輸送物品が吊り下げられている場合に前部分35が第1キャリヤ部材32と一緒に、残りの部分に対して旋回する。このとき旋回角度は15度〜75度、望ましくは20度〜50度の範囲にある。
【0030】
本体3が2つの部分で構成される場合、前接触面10は前部分35に、後接触面11は後部分36にある。前部分35も後部分36も、湾曲した周面9、9´を有しており、周面9、9´は長軸7に関して平行に延在しており、中間フックが望まれずに搬送方向8に対して横方向にずれた場合は、作用する重力の影響により、自動センタリングのためのスライドスロープとなる。
【0031】
後部分36には、前部分35に向かいあった、外側に向かって湾曲した周面37があり、この周面37の湾曲半径は、前部分35の、内側に向かって湾曲した周面38の湾曲半径に対応している。また、前部分35及び後部分36は回転ジョイントの領域内で互いに上下に配置されているため、長軸7上でも互いに支え合っている。
【0032】
図示された実施形態においては受け金4が前部分35に配置されており、これは、図3Bに示されたように、下から少なくとも回転ジョイントまでは前部分35が後部分36をカバーしているためである。図3Bからはまた、自在軸受をキャリヤ部材33から構成できることがわかり、該キャリヤ部材33は、長軸の方向に上下に配置されている、後部分36の孔39及び前部分35の孔50に差し込まれ、固定部材51を介して固定することができる。受け金4に吊り下げられた輸送物品の力を伝達するためには、受け金4に負荷がかかった場合に3つすべてのキャリヤ部材に負荷がかかるように孔39の上面にも固定具52を取り付けることが有意義となり得る。
【0033】
図4Aには、図2A、図2Bの中間フックを用いた、輸送物品の傾斜搬送が図示されている。
【0034】
そのためには搬送方向8において斜めに下るベルトコンベヤ41が用いられており、ベルトコンベヤ41には、本体3.1〜3.3を有する複数の中間フックが、それぞれのキャリヤ部材22、23を介して案内されている。キャリヤ部材は、上ガイド42を設けることなどにより、キャリヤ部材22、23がベルトコンベヤ41から持ち上がるのを回避するように案内される。特許文献5による輸送ローラについては図5Bも参照のこと。
【0035】
キャリヤ部材22、23をこのように案内することにより、本体3.1〜3.3もベルトコンベヤ41に対してほぼ平行となり、このとき互いに隣接する本体3.1〜3.3は接触面10又は接触面11に接して並ぶ。
【0036】
輸送物品は物品キャリヤ5を介して本体下面の受け金4に吊り下げられ、輸送物品は重力により、中間フック21の長軸7に対して角度を成している。
【0037】
図4Bには、中間フックが上に向かって搬送される傾斜コンベヤが図示されている。そのためにはキャリヤ部材22、23と協働する駆動手段40が設けられており、これら駆動手段40はたとえば、図示されていない、駆動されたチェーンに取り付けることができる。図4Aとは異なり、図4Bでは、本体3.1、3.2の間に間隔がある。
【0038】
図5Aは、列になった中間フックの本体3.4から3.7を上から見た図式図であり、本体3.6は搬送方向8に対して横方向にずれている。中間フックの本体3.4から3.7はそれぞれのキャリヤ部材22、23を介してベルトコンベヤ41に取り付けられており、場合によっては図5Bに図示されているように輸送ローラが介在することもある。
【0039】
本体3.6を持つ中間フックは垂線に対して斜めになっているため、重力の影響により、隣接する本体3.5、3.7に力を及ぼすことが自然に理解できる。これら本体はその際、互いに接しながら湾曲した周面9に沿って並んでスライドしている。特に、装置の下降傾斜区域において本体3.6は本体3.5と3.7との間に入り込むため、これら本体は再び接触面10、11で互いに接しながら並ぶ。周面9は、点線で示したように、わずかに球状とすることも、又は、物品キャリヤ5に向かって細くなるよう構成することもできる。
【0040】
図5Bにはこのことが再度明確に図示されている。受け金4にかけられた物品キャリヤ5を有する、列からはみでた本体3.6から、矢印43の方向の復元力がはたらき、この復元力はそれぞれの本体の周面9を介してそれぞれの本体に作用する。このとき周面9の湾曲により、はみでた本体3.6が列に戻る。
【0041】
図示された実施例において中間フックは、特許文献5に記載の輸送ローラとして構成された輸送部材44を介してガイドトラック41上に軸受され、このとき、ガイド42により、輸送部材44がベルトコンベヤ41からはずれることが回避される。それにより図4に示した傾斜搬送が可能になる。
【0042】
図6には湾曲したベルトコンベヤ41における複数の中間フックの挙動を上から見た図が図示されている。この図より、ベルトコンベヤ41の湾曲領域において本体は、接触面の一つの側方エッジのみにおいて互いに接触して並んでいることが分かる。この位置においても重力により、中間フックは引き続きもっとも垂直のままである。
【0043】
図7には、図3Aの中間フックのカーブ走行が図式的に示されている。中間フック31.1から31.3の回転ジョイント71により、前部分が後部分に対してずれることが可能であるため、一つの中間フックあたり3つのキャリヤ部材を有する構成であってもベルトコンベヤ41に沿ったカーブ走行が可能になる。
【符号の説明】
【0044】
1 中間フック、2 キャリヤ部材、3,3.1〜3.7 本体、4 受け金/収容装置、5 物品キャリヤ、6 フック、7 長軸、8 搬送方向、9,9´ 周面、10,11 接触面、12 ジョイント、13 ジョイント軸、14 ローラ又はスリーブ、21 中間フック、22,23 キャリヤ部材、24 開口部、25,26 孔、31,31.1〜31.3 中間フック、32,33 キャリヤ部材、35 前部分、36 後部分、37 外側に湾曲した周面、38 内側に湾曲した周面、39 孔、40 駆動手段、41 ベルトコンベヤ、42 上ガイド、43 矢印、44 輸送部材、50 孔、51 固定部材、52 固定具、71 回転ジョイント
【特許請求の範囲】
【請求項1】
懸架された物品、特に衣料品を輸送するための装置におけるベルトコンベヤ(41)用中間フック(1;21;31)であって、輸送すべき対象物が保持されている物品キャリヤ(5)を収容するための収容装置(4)が下面に配置された本体(3;3.1〜3.3;3.4〜3.7)を有し、さらに、搬送方向(8)に対して横方向に延在する、搬送方向(8)において前方及び後方の、それぞれ一つの平坦な、隣の中間フックに対する接触面(10、11)を有し、さらに、前記ベルトコンベヤ(41)又は前記ベルトコンベヤの輸送部材(44)に取り付けるための、上面から突き出た、少なくとも一つのキャリヤ部材(2;22、23;32〜34)を有している、中間フックにおいて、前記本体(3;3.1〜3.3;3.4〜3.7)が前記前の接触面(10)と前記後の接触面との間に側方の周面(9、9´)を有しており、該周面(9、9´)は長軸(7)に関してほぼ円筒状に構成されていることを特徴とする、中間フック(1;21;31)。
【請求項2】
請求項1に記載の中間フック(1)であって、
前記キャリヤ部材(2)が、前記ベルトコンベヤ(41)又は前記ベルトコンベヤの輸送部材(44)に取り付けるために、搬送方向(8)に対して横方向及び長軸(7)に対して横方向の可傾式ジョイント(12)を有しており、前記可傾式ジョイントは望ましくは本体(3)から離間していることを特徴とする、請求項1に記載の中間フック。
【請求項3】
請求項1に記載の中間フック(21)であって、
前記本体(3)に、前記ベルトコンベヤ(41)又は前記ベルトコンベヤの輸送部材(44)に取り付けるための、搬送方向において互いに間隔をおいて配置された2つのキャリヤ部材(22、23)が設けられており、該キャリヤ部材は構成が同じであり、また、該キャリヤ部材はその想像上の延長線上において前記受け金(4)の両側に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の中間フック。
【請求項4】
請求項1に記載の中間フック(31)であって、
前記本体(3)が輸送方向において前部分(35)及び後部分(36)に二分割されており、前記前部分(35)は前記後部分(36)に対して、搬送方向(8)に対して垂直である垂直軸を中心に回転可能であり、また、前記前部分(35)には一つのキャリヤ部材(32)が取り付けられ、前記後部分(36)には2つのキャリヤ部材(33、34)が取り付けられており、また、輸送すべき対象物が保持されるフックを収容するための前記受け金(4)が前記後部分(36)に配置されており、前記キャリヤ部材(32〜34)は構成が同じであり、また、前記後部分(36)の一つのキャリヤ部材(33)が前記受け金(4)の上に配置されており、また、その他の2つのキャリヤ部材(32、34)はその想像上の延長線上において、搬送方向(8)において前記受け金(4)の両側に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の中間フック。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の中間フック(1;21;31)であって、
前記本体(3;3.1〜3.3;3.4〜3.7)の前記円筒状の外面(9、9´)の半径が15mm〜50mmであることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の中間フック。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の中間フック(1;21;31)であって、
前記キャリヤ部材(2;22、23;32〜34)が前記垂直軸を中心に回転可能に前記本体(3;3.1〜3.3;3.4〜3.7)に軸受されていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の中間フック。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の中間フック(1;21;31)であって、
前記キャリヤ部材(2;22、23;32〜34)の、前記本体(3;3.1〜3.3;3.4〜3.7)に向き合う端に、望ましくは前記キャリヤ部材に対して回転可能であるスリーブ(14)が設けられていることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の中間フック。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の中間フック(1;21;31)であって、
前記中間フックを重くするために前記本体(3;3.1〜3.3;3.4〜3.7)に重りが設けられていることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の中間フック。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の中間フック(1;21;31)であって、
各接触面(10、11)が40〜100度の角度にわたって延在していること、及び、両方の接触面(10、11)が互いに向き合って前記本体(3;3.1〜3.3;3.4〜3.7)に配置されていることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の中間フック。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の中間フック(1;21;31)であって、
前記ほぼ円筒状の側方のスライド面(9、9´)が球状であることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の中間フック。
【請求項1】
懸架された物品、特に衣料品を輸送するための装置におけるベルトコンベヤ(41)用中間フック(1;21;31)であって、輸送すべき対象物が保持されている物品キャリヤ(5)を収容するための収容装置(4)が下面に配置された本体(3;3.1〜3.3;3.4〜3.7)を有し、さらに、搬送方向(8)に対して横方向に延在する、搬送方向(8)において前方及び後方の、それぞれ一つの平坦な、隣の中間フックに対する接触面(10、11)を有し、さらに、前記ベルトコンベヤ(41)又は前記ベルトコンベヤの輸送部材(44)に取り付けるための、上面から突き出た、少なくとも一つのキャリヤ部材(2;22、23;32〜34)を有している、中間フックにおいて、前記本体(3;3.1〜3.3;3.4〜3.7)が前記前の接触面(10)と前記後の接触面との間に側方の周面(9、9´)を有しており、該周面(9、9´)は長軸(7)に関してほぼ円筒状に構成されていることを特徴とする、中間フック(1;21;31)。
【請求項2】
請求項1に記載の中間フック(1)であって、
前記キャリヤ部材(2)が、前記ベルトコンベヤ(41)又は前記ベルトコンベヤの輸送部材(44)に取り付けるために、搬送方向(8)に対して横方向及び長軸(7)に対して横方向の可傾式ジョイント(12)を有しており、前記可傾式ジョイントは望ましくは本体(3)から離間していることを特徴とする、請求項1に記載の中間フック。
【請求項3】
請求項1に記載の中間フック(21)であって、
前記本体(3)に、前記ベルトコンベヤ(41)又は前記ベルトコンベヤの輸送部材(44)に取り付けるための、搬送方向において互いに間隔をおいて配置された2つのキャリヤ部材(22、23)が設けられており、該キャリヤ部材は構成が同じであり、また、該キャリヤ部材はその想像上の延長線上において前記受け金(4)の両側に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の中間フック。
【請求項4】
請求項1に記載の中間フック(31)であって、
前記本体(3)が輸送方向において前部分(35)及び後部分(36)に二分割されており、前記前部分(35)は前記後部分(36)に対して、搬送方向(8)に対して垂直である垂直軸を中心に回転可能であり、また、前記前部分(35)には一つのキャリヤ部材(32)が取り付けられ、前記後部分(36)には2つのキャリヤ部材(33、34)が取り付けられており、また、輸送すべき対象物が保持されるフックを収容するための前記受け金(4)が前記後部分(36)に配置されており、前記キャリヤ部材(32〜34)は構成が同じであり、また、前記後部分(36)の一つのキャリヤ部材(33)が前記受け金(4)の上に配置されており、また、その他の2つのキャリヤ部材(32、34)はその想像上の延長線上において、搬送方向(8)において前記受け金(4)の両側に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の中間フック。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の中間フック(1;21;31)であって、
前記本体(3;3.1〜3.3;3.4〜3.7)の前記円筒状の外面(9、9´)の半径が15mm〜50mmであることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の中間フック。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の中間フック(1;21;31)であって、
前記キャリヤ部材(2;22、23;32〜34)が前記垂直軸を中心に回転可能に前記本体(3;3.1〜3.3;3.4〜3.7)に軸受されていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の中間フック。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の中間フック(1;21;31)であって、
前記キャリヤ部材(2;22、23;32〜34)の、前記本体(3;3.1〜3.3;3.4〜3.7)に向き合う端に、望ましくは前記キャリヤ部材に対して回転可能であるスリーブ(14)が設けられていることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の中間フック。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の中間フック(1;21;31)であって、
前記中間フックを重くするために前記本体(3;3.1〜3.3;3.4〜3.7)に重りが設けられていることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の中間フック。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の中間フック(1;21;31)であって、
各接触面(10、11)が40〜100度の角度にわたって延在していること、及び、両方の接触面(10、11)が互いに向き合って前記本体(3;3.1〜3.3;3.4〜3.7)に配置されていることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の中間フック。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の中間フック(1;21;31)であって、
前記ほぼ円筒状の側方のスライド面(9、9´)が球状であることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の中間フック。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【公表番号】特表2012−508680(P2012−508680A)
【公表日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−543764(P2011−543764)
【出願日】平成21年11月17日(2009.11.17)
【国際出願番号】PCT/EP2009/065277
【国際公開番号】WO2010/055167
【国際公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【出願人】(511118779)ペーエスベー・ジステムテヒニーク・ゲーエムベーハー (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月17日(2009.11.17)
【国際出願番号】PCT/EP2009/065277
【国際公開番号】WO2010/055167
【国際公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【出願人】(511118779)ペーエスベー・ジステムテヒニーク・ゲーエムベーハー (1)
【Fターム(参考)】
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