説明

成形複屈折反射偏光子を含むバックライト

【課題】成形複屈折反射偏光子を含むバックライトを提供する。
【解決手段】バックライトユニットは、
(1)光源と、
(2)光源の方に入射面を有し、かつ屈折率nLGPを有する導光板(LGP)と、
(3)LGPと光学的に接触する成形複屈折を有する反射偏光子であって、少なくとも1つの反射偏光子の光入射角θで、550nmの波長の光に対して、一方の偏光状態でR0>0.8となり、かつ直交する偏光状態でT90>0.8となるように選択される反射偏光子のパラメータを有する層を含む反射偏光子とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概してディスプレイ照明に関し、より詳細には、大きい入射角を有する光に使用するための成形複屈折に基づく反射偏光子を用いるバックライトユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ(LCD)は、様々なディスプレイ装置に広く使用されており、多くのディスプレイ用途向けのより一般的な陰極線管(CRT)モニタと遜色なく競合する。しかしながら、直視型LCDは、解像度、速度および全体的な性能が絶えず良くなっている一方で、ディスプレイの明るさがCRTと比較したときにいまだに満足のいかないことがある。この欠点は、より大きい視野角で特に顕著である。
【0003】
明るさを制限するというLCDディスプレイに固有の問題は、偏光依存と関係する。典型的な用途では、LCD装置自体が、光源から放出された非偏光の光の半分を吸収する一対の吸収偏光子を有する。したがって、より明るい光源が設けられた場合でも、この光のかなりの部分が依然として廃棄される。
【0004】
この問題に対する1つの解決法が、例えばミネソタ州セントポールの3M社によって製造されているVikuiti(商標)デュアル輝度増強フィルムまたはユタ州オレムのMoxtek社(ユタ州オレム)から入手可能なワイヤグリッド偏光子などの反射偏光子を使用することである。これらの装置は、LCDにとって望ましい偏光を有する光だけを透過し、直交偏光の光を反射し、その光は、照明構成要素によって再配向されて最終的に使用される。
【0005】
反射偏光子は、光の一部、特に反射偏光子に対する垂線に近い入射角の光に対してうまく機能する。しかしながら、垂線からそれる角度で入射する光、すなわち大角度の光は、有効に使用されていない。この効率の悪さは、光のいくらかの意図的な散乱が導光板(LGP)の中で典型的に行われるので、改善することが困難である。印刷ドットまたはエッチングパターンなどの散乱要素は、従来のバックライトシステムにおいて光を均一にするために大抵必要である。したがって、均一化要素および偏光要素は、相反する目的で機能する傾向があり、適切な明るさと許容できる均一性の両方を達成するためには、ある程度の妥協を必要とする。
【0006】
反射偏光子または偏光ビームスプリッタを使用する1つの手法は、Liらの米国特許第6,285,423号に開示されているように、この偏光構成要素を、散乱要素のない導光板の底面に配置する(Liらの米国特許第6,285,423号の図1aの符号20を参照)。このタイプの配置では、反射偏光子を透過する光が垂線に近い角度で出力される照明として方向転換される。反射偏光子によって反射された光は、この光の少なくとも一部の偏光を変えるために偏光変換器に向けられ、最終的な出力のために方向転換する。
【0007】
反射偏光子を使用する代替手法は、Saccomannoの米国特許第6,443,585号に開示されているように、この要素を、散乱要素のない導光板の上面に配置する(Saccomannoの米国特許第6,443,585号の図1の符号8を参照)。この手法は、散乱の損失が低減されることによって、より高い光取り出し効率を一般に提供するが、満足のいく偏光効果は提供しない。
【0008】
Liらの米国特許第6,285,423号とSaccomannoの米国特許第6,443,585号の両手法を用いて経験した反射偏光子の使用に関する問題を理解するためには、偏光が照明システムの導光板の中でどのように処理されるのかを観察することが有用である。これを行うために、本開示の図1の概略図を、Liらの米国特許第6,285,423号開示の図1AおよびSaccomannoの米国特許第6,443,585号開示の図1と比較する。光線10が、導光板12の入射平面に配置された光源14から放出される。入射平面での入射角がθであり、θは、最も一般的な場合に0〜90°である。次いで、光線10は、導光板12内で結合されて、反射偏光子20に入射する。偏光状態は、標準的な概略表記法を用いて表されている。すなわち、S偏光が光線に沿って大きな点で表され、P偏光が光線と直交する線で示されている。導光板12の表面でTIRを無効にするための3つの光取り出し構造25が示されており、バックライト照明技術分野でよく知られているいくつかの異なるフィルムまたは構造が、この目的のために利用され得る。4分の1波長フィルムまたは4分の1波長板などの偏光変換器が、底面18または端面19あるいは底面18と端面19の両面に位置している。
【0009】
従来の反射偏光子20の詳細な説明は、Liらの米国特許第6,285,423号開示に見ることができる。簡単に言うと、慣例によれば、反射偏光子20は、米国特許第6,285,423号の図8c、図10cおよび図12cに示されているように、(1)ポリカーボネート基体上に堆積された1.38/2.35誘電体層のスタック、(2)基体上の金属層/誘電体層のスタック、(3)2つの基体の間に挟まれた液晶材料などの複屈折材料の層または(4)複屈折材料と等方性材料の混合物を有する延伸プラスチックフィルムを含むいくつかの可能な構造を有することができる。しかしながら、偏光効果は、光が装置の限られた受光角の範囲内にあるときのみ達成されることが強調されなければならない。Liらの米国特許第6,285,423号開示に示されている構成によれば、受光角(Liらの第6,285,423号特許では入射角と称されている)の範囲は、69°〜79°(Liらの第6,285,423号特許の図9を参照)、62°〜82°(Liらの第6,285,423号特許の図11を参照)または70°〜84°(‘Liらの第6,285,423号特許の図13を参照)のいずれかである。
【0010】
角度θTIRに関して、以下の条件が満たされたときに、反射偏光子は、一方の偏光を透過させ、他方の偏光を全内部反射(TIR)によって反射し、そのときに、導光板内に閉じ込められたすべての光の2つの偏光状態を分離する。
【数1】

式中、nLGPは導光板の基体の屈折率であり、nは異常屈折率であり、nは正常屈折率である。
【0011】
Liらの米国特許第6,285,423号開示で使用されている従来の手法に固有の光入射角に関する制限についてより良く理解するためには、反射偏光子20が異常屈折率nおよび正常屈折率nを有する複屈折材料の層である場合の事例をより詳しく見ることが特に有益である。この特定の事例では、nの方向が光源14と平行であるか、または図1Aに示されている入射面に対して垂直である。例としてLiらの米国特許第6,285,423号で使用されている以下の値を使用する。
=nLGP=1.589および
=1.5
【0012】
導光板に閉じこめられた光は受光角θを有し、受光角θは以下のように境界される。
【数2】

すなわち、屈折率nLGP=1.589を有する基体の場合、
51°≦θ<90°
である。したがって、51〜90度の光は、導光板の受光角の範囲内である。
【0013】
しかしながら、良好な偏光分離は、全内部反射がある場合にしか、すなわち、
【数3】

よりも大きい入射角を有する光に対してしかもたらされない。従来の導光板では、この低い境界は、n=1.5およびnLGP=1.589の場合に71°である。これは、Liらの第6,285,423号特許に開示されている教示によれば、反射偏光子20が51°〜71°の入射角を有する光に対して満足のいく偏光分離効果をもたらさないことを意味する。71〜90度の範囲にある光に対してのみ、許容できる偏光分離がもたらされる。
【0014】
表1ならびに添付の図1B、図1Cおよび図1Dの比較例は、反射偏光子構造に関する従来の手法、例えばLiらの米国特許第6,285,423号開示に記載されている手法の欠点を示す(Liらの米国特許第6,285,423号の第8欄、66〜67行を参照)。これらの例は、nLGP=1.589を有するポリカーボネート基体を示す。図1B〜図1Dでは、様々な受光角θでのS偏光(入射平面に対して垂直に偏光され、図1Aにおいて円で示されている)の光の透過率の値が曲線T90(黒四角)で与えられる。直交する偏光、すなわちP偏光(入射平面と平行に偏光され、図1Aにおいて線で示されている)の反射率が曲線R0(白三角)で与えられる。図1Bにおいて破線枠Qで示されているように、51〜90度の範囲での光の良好な分離が導光板からの光の偏光に好ましい。光分離は、T90の値とR0の値がともに約0.8を上回ったときに、4:1またはそれ以上の偏光分離が達成されたことを示すので、許容できると考えられる。
【0015】
表1では、屈折率nLGP、nおよびnに関して、例示的値が与えられている。深さDは、複屈折偏光材料の厚さである。全体的な性能のために特に重要なのが、重なり角の範囲と最右列に与えられている有効受光角θの範囲である。
【0016】
表に示されかつ本開示の説明に使用されている89度の値は、限界として90度に近づく可能性があるが90度未満である受光角θの角度の値を表すために使用されていることに留意されたい。
【0017】
深さD=5μmを有する図1Bの例では、重なり角θが71°〜89°であり、これは、所望の51〜90度の範囲の約半分である。51°〜71°の光は、十分に偏光されていない。図1Cの例は、非常に低い正常屈折率n=1.389を有する複屈折層を使用することによって、少なくともいくらかの改善を示している。しかしながら、これは、n=1.589を所与として、0.2という非常に大きい複屈折をもたらす理論的材料である。n=1.589を所与として、シート状反射偏光子用にこの値の複屈折を有する使用可能な材料を見いだすことは稀であろう。しかしながら、そのような材料が使用可能な場合でも、重なり角θは61°〜89°しかなく、これは、まだ所望の範囲には及ばない。
【0018】
図1Dの例は、図1Cの例の理論的材料を使用し、かつ複屈折層の深さDをD=0.5μmに変えることによって、所望の性能にほんの少しだけ近づいている。
【0019】
【表1】

【0020】
【特許文献1】米国特許第6,285,423号
【特許文献2】米国特許第6,443,585号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
図1B〜図1Dの比較例が示すように、この制限を改善するための従来の解決法は、光学材料自体の物理的特性によって著しく妨げられる。例えば、71〜90度までの機能的なθの範囲におけるこの制約は、十分に大きい複屈折を有する複屈折材料が使用されれば、いくぶん緩和されるであろう。例えば、0.35より大きい複屈折は、この問題を軽減するであろう。
【0022】
しかしながら、大きい複屈折と他の望ましい特性とを有する材料は、容易に入手できないか、反射偏光子用に使用できないか、あるいは存在さえしない可能性がある。導光板12は、より大きい異常屈折率nおよび正常屈折率nと実質的に同等の屈折率nLGPを有していなければならない。より小さい異常屈折率nおよび正常屈折率nは、通常1.05よりも大きく、そしてそれは、導光板が比較的大きい屈折率nLGP、例えば、1.589というポリカーボネートの屈折率nLGPを有していなければならないことを意味する。しかしながら、これは、最も一般的に使用されている導光板が約1.49の屈折率を有するポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)で製作されているので、望ましくないかまたは実行不可能である。したがって、高レベルの複屈折を使用する解決法は、誘電性材料自体の特性に制約される。
【0023】
明らかに、光源14(図1A)から入射する光のかなりの部分は、Liらによって説明され、かつ米国特許第6,285,423号開示の図1に示されている反射偏光子解決法が用いられたときに、使用されない。さらに、この種の従来の解決法では、θが51〜90度の範囲にある光が利用可能であるが、許容できる偏光分離は、71〜90度の範囲にある光に対してしかもたらされない。導光板に最も一般的に使用されている材料では、導光板の内部で光の角度θaの全範囲にわたって機能する反射偏光子に関する適切な解決法がまだ提供されていない。従来の手法を用いてこの問題を軽減しようとする試みは、光学材料自体の制限によって妨げられている。したがって、従来の反射偏光子技術を用いたときに許容されるよりも広い入射角の範囲にわたって偏光をもたらす照明解決法が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明は、
(1)光源と、
(2)前記光源の方に入射面を有し、かつ屈折率nLGPを有する導光板(LGP)と、
(3)前記LGPと光学的に接触する成形複屈折を有する反射偏光子であって、
(a)屈折率nを有する細長い非導電性の第1の材料と、
(b)前記第1の材料の屈折率と少なくとも0.2の差で異なる屈折率nを有する細長い非導電性の第2の材料とを有し、
前記第1の材料および前記第2の材料が、前記LGPの前記入射面に対してほぼ垂直の方向に配列される層を含む反射偏光子とを順に備え、
(i)前記LGPの前記光入射面と平行な面における前記第1および第2の材料の断面寸法が、それらの幅寸法の100nmよりも小さく、および
(ii)前記反射偏光子のパラメータが、少なくとも1つの反射偏光子の光入射角θで、550nmの波長の光に対して、一方の偏光状態でR0>0.8となり、かつ直交する偏光状態でT90>0.8となるように選択される、バックライトユニットを提供する。
【0025】
本発明の特徴は、本発明が、通常に利用可能な材料を使用して高レベルの偏光分離を得るために成形複屈折を使用することである。
【0026】
本発明の利点は、本発明が、いくつかのディスプレイ用途で導光板とともに使用するために、必要なレベルの偏光分離を示すことができる照明装置のための反射偏光子を提供することである。
【0027】
本発明のこれらのおよびその他の態様、目的、特徴および利点は、好ましい実施形態についての以下の詳細な説明と添付の特許請求の範囲とを検討し、かつ添付図面を参照することによって、より明確に理解され、かつ評価されるであろう。
【0028】
本明細書は、特に本発明の主題を指摘し、かつ明確に主張する請求項で完結するが、本発明は、添付図面に関連して以下の説明がなされたときに、より良く理解されると考えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本説明は、特に本発明による装置の一部を形成する要素または本発明による装置とより直接的に協働する要素を対象とする。具体的に示されていないかまたは説明されていない要素が当業者に周知である様々な形態をとってもよいことが理解されるべきである。
【0030】
本発明の反射偏光子の構造および配置を示す図は、原寸に留意して描かれてはいないが、全体的な構造、構成および機能を示すように提供される。
【0031】
本発明は、成形複屈折の新規な応用を用いることによって、光を導光板の内部で偏光するための角度制限の問題に対処するものである。構造性複屈折とも呼ばれる成形複屈折は、波長よりも小さい特徴と間隔すなわちピッチ寸法とを有するほぼ周期的な構造を有する装置を使用する。成形複屈折の原理は、例えば、十分高い空間周波数を有する導電性ワイヤの回折格子を使用するワイヤグリッド偏光子の形で使用されており、ゼロ次光はもはや回折せず、回折格子特徴と平行な光路長とそれに対して垂直な光路長とが異なるというものである。ワイヤグリッド偏光子の一例が、Kurtzらの「Wire Grid Polarizer」と題する米国特許第6,788,461号に記載されている。これらの従来の解決法は、偏光のために導電性金属ワイヤまたは細長い金属層を用いている。しかしながら、そのような装置は、偏光状態の優れた分離をもたらすことができる一方で、それらの金属材料の使用は、若干の固有光吸収による望ましくない副作用がある。
【0032】
しかしならが、本発明では、反射性および導電性のワイヤを使用するのではなく、光伝播の全体的な方向に沿って延びる、一方が高い屈折率nを有し、他方が低い屈折率nを有する、2つの誘電性/非導電性材料を含む層が形成される。2つの誘電性材料は、等方性または複屈折とすることができる。例示のために、本開示に与えられているすべての実施例は、2つの誘電性材料が等方性であること、すなわち各材料が1つの屈折率しか有していないことを前提とする。本発明で得られる反射偏光子は、成形複屈折がこの配置でもたらされるように構造化され、したがって、層の挙動は、有効な異常屈折率nおよび正常屈折率nを有する高複屈折材料層の挙動とほぼ同じである。この場合、成形複屈折構造の結果として得られた有効な異常屈折率nおよび異常屈折率nは、元の材料の屈折率nおよびnとは一般に異なる。この構造の成形複屈折は、常に負数、すなわちΔn=n−n<0として計算される。しかしながら、実際には、差は対象量であるので、絶対値|Δn|を使用して、複屈折を定量化することができる。比較として、nおよびnの一方または両方が、通常は導電性材料の場合に複素数であり、したがって、成形複屈折もまた複素数である。この配置は、導電性材料を使用した場合に若干の固有吸収があることを意味する。
【0033】
本発明による反射偏光子は、ディスプレイ用途にとって特定の価値のある3つの重要な利点を有する。第1に、この装置は、単一の複屈折材料を使用する従来の反射偏光子で得られる複屈折を優に上回る、0.2〜0.5またはそれ以上の範囲にある高レベルの複屈折|Δn|を提供する。これは、一方が1.0(空気)という低い低屈折率nを有し、他方が1.6〜1.8(一部のプラスチックによる)という大きい屈折率n、あるいは2.35(TiOなどの無機材料を使用)という大きい高屈折率nを有する、2つの等方性材料で可能となる。第2に、有効な正常屈折率nは、低い値に調整することができる。したがって、n=nLGP>n(式中、nLGPはLGP基体の屈折率であり、前述のように、背面照明装置に反射偏光子を使用した場合に重要な関係である)を満たす低屈折率を有するLGP基体を使用することが可能である。第3に、この反射偏光子は、誘電性/非導電性材料の場合にnおよびnがどちらも実数であるので、ほとんど吸収しない。前述のように、これは、若干の固有吸収を示す従来の導電性ワイヤグリッド偏光子とは対照的である。
【0034】
図2Aの斜視図は、本発明による成形複屈折に基づく反射偏光子50と光学的に接触する導光板12を備えるバックライト装置38を示す。導光板12は、光源14に面する入射面16を有する。図2Aに示されているように、反射偏光子50は、導光板12と他の透明基体材料の層、典型的には導光板12と同じ屈折率を有する材料の層との間に挟まれていてもよい。
【0035】
反射偏光子50は、導光板12と光学的に接触している。本開示で使用される用語「光学的接触」は、物理的接触と同等であり、または任意に光学接着剤によって結合することと同等である。反射偏光子50と導光板12との間に空隙はない。
【0036】
反射偏光子50は、入射面16に対してほぼ垂直である長さ方向に延長され、かつ交互パターンで幅方向に分散されている、複数の細長いチャネル31および32を有する。チャネルは、入射面に対して90°であるか、または±15度の範囲内にあれば、ほぼ垂直である。各チャネル31、32は、非導電性または誘電性の光学材料を使用して形成される。図2Aおよび図2Bの断面に示されているように、チャネル31および32は、異なる屈折率nおよびnを有する。寸法に関して、チャネル31および32は、幅が可視波長域の光の波長未満、通常は約150nm未満であり、紙面と平行な方向、すなわち入射面16に対して垂直な方向に反射偏光子50の長さに沿って延びる。したがって、反射偏光子50は、有効な異常屈折率nおよび正常屈折率nを有する。異常屈折率nの方向は、チャネル31および32の長さ方向に対して垂直である。そして、屈折率nは、nに対して垂直な偏光軸を有する光に適用される。
【0037】
比較例では、図2Aに示されている方向と直交する方向、すなわち入射面16と平行な方向に延びるチャネル31および32を検討する。この配置により、異常屈折率nの方向は、光源14の長さ方向に対して垂直になる。したがって、入射平面で偏光された光は、nとnの組み合わせに直面して、反射偏光子の表面で全内部反射を維持することが困難になるはずである。
【0038】
図2Bは、反射偏光子50の偏光挙動を決定するいくつかの重要な寸法を示す。これらは、
:チャネル31の断面幅;
:チャネル32の断面幅;
P:チャネル31および32のピッチ、この場合(w+w)に等しい;
d:チャネル31および32の深さ
を含む。1つの重要な寸法関係が、曲線因子f、すなわちデューティサイクルであり、これは次のように表すことができる。
=w/P
【0039】
本開示との関連で、ピッチPは、製作の結果としてピッチが若干変動し得る場合の平均ピッチを含むものである。
【0040】
図2Cは、反射偏光子50の別の実施形態を示し、この反射偏光子50は、マトリックス材料34の中に埋め込まれた分散材料33を有し、分散材料33は、図2Bの周期的パターンと同じ応答を示すことができるが、非周期的分布のチャネルを有する交互パターンで配置されている。分散材料33は、マトリックス材料34よりも高いまたは低い屈折率を有することができる。埋め込まれた材料の幅寸法は、可視光の波長と比べて小さく、好ましくは150nmより小さく、より好ましくは100nmより小さい。ピッチPは、150nm未満であることが好ましい。埋め込まれた材料の形状は、細長いことが好ましい。マトリックス材料および分散材料は、等方性材料または複屈折材料とすることができる。大きい成形複屈折の値が、この構成からも提供され得る。埋め込まれた(または分散された)材料の体積分率は、図2Bに示されている反射偏光子の曲線因子fに関係する。
【0041】
図2Aおよび図2Bの成形複屈折の実施形態について、図3A〜図3Dのグラフは、有効な異常屈折率nおよび正常屈折率nならびに複屈折Δn=n−nを曲線因子fの関数として示す。垂直入射の下で、有効屈折率nおよびnは、ゼロ次有効媒質理論によって与えられる。
【0042】
【数4】

あるいは、2次有効媒質理論が、以下の計算で使用され得る。
【0043】
【数5】

【0044】
一般に、ゼロ次値は、以下のように、ピッチPが入射光の波長に対して非常に小さい場合に適用されるのが最良である。
【数6】

ピッチP/λが無視できない場合には、2階方程式がより正確になる可能性がある。
【0045】
図3A(ゼロ次の場合)および図3B(2次の場合)では、それぞれの屈折率が、n=2.35、n=1.0である。例えば、図3Aでは、約−0.5という比較的高い複屈折の値が、約0.6の曲線因子fの値を用いて得ることができる。
【0046】
図3C(ゼロ次の場合)および図3B(2次の場合)では、それぞれの屈折率が、n=1.8、n=1.0である。
【0047】
要約すると、図3A〜図3Dから、比較的大きい複屈折値(この場合も絶対値で)が、上述の細長いチャネル配置を用いて、2つの通常の等方性誘電性材料を使用して得ることができることが分かる。
【0048】
図4A〜図4Fおよび図5A〜図5Jは、本発明による成形複屈折をベースとして、屈折率nLGP、n、n、深さdおよび曲線因子fに関していくつかの異なる考えられる値を用いた反射偏光子のいくつかの実施例を示す。図4A〜図4Fの実施例の場合、LGP12の基体は、nLGP=1.589を有するポリカーボネートである。図5A〜図5Jの実施例の場合、LGP12の基体は、nLGP=1.49を有するPMMAである。図4A〜図4Fおよび図5A〜図5Hの実施例では、ピッチPは140nmであり、対象の波長は550nmである。実施例5Iおよび5Jでは、ピッチPは100nmであり、対象の波長は、同様に550nmである。
【0049】
図4A〜図5Jに示されている基準破線枠Qは、対象の受光角θの範囲、この場合には51〜90度を示し、本発明の反射偏光子と先に図1B〜図1Dに示したような従来の反射偏光子との比較を容易にする。
【0050】
解析が、厳密結合波解析(RCWA)を用いてサブ波長構造を完全にモデル化できるようにするGsolverグレーティング解析ソフトウェアツールを用いて、550nmでモデル化された。Gsolverソフトウェアは、テキサス州アレン,P.O.Box 353のGrating Solver Development社から市販されている。
【0051】
ポリカーボネート基体での実施例(図4A〜4F)
図4Aの実施例を参照すると、基体の屈折率は、nLGP=1.589であり、したがって、導光板に閉じこめられた光の受光角θは、先にLiらの第6,285,423号特許で与えられた例を参照して説明し、かつ図1B、図1Cおよび図1Dのグラフで要約したように、51°≦θ<90°で与えられた範囲内にある。高屈折率nは2.35であり、低屈折率nは1.0である。高屈折率材料の曲線因子は、f=0.38である。反射偏光子の厚さは0.5mmである。
【0052】
チャネル31および32と平行な面で偏光された光の場合、その光は、有効な正常屈折率nおよびLGP12の基体の屈折率nLGPに遭遇する。透過率対受光角の挙動は、曲線T90(黒四角)で記載されている。材料の吸収は小さく、ほぼゼロと見なされるので、反射は、R90=1−T90であり、プロットされていない。破線枠Q内に示されているように、透過値T90は、すべての所望の受光角に対して88%を上回っており、この偏光の光は、反射偏光子を実質的に透過することを示す。
【0053】
チャネル31、32に対して垂直な面で偏光された光の場合、有効な異常屈折率nおよび基体の屈折率nLGPが適用される。反射対受光角の特性は、曲線R0(白三角)で表される。この場合も、透過率T0=1−R0はプロットされていない。R0は、58°より大きいすべての入射角に対して90%を上回っており、この偏光の光は、反射偏光子から反射されたことを示す。R0は、51°≦θ<90°に対して80%の閾値を超えており、この反射偏光子は、導光板内で結合された本質的にすべての光に対して十分に機能することを示す。
【0054】
図4Aに示されている性能が与えられると、本発明のこの反射偏光子の実施形態は、図1B〜図1Dを参照して説明したような従来の反射偏光子に対して著しい改善をもたらして、偏光状態が広範囲の受光角θにわたって十分に有効に分離することが分かる。
【0055】
下記の表2は、図4A〜図4Fに適用されているパラメータおよび性能の値の概要を示す。表2の実施例のすべてについて、屈折率は、nLGP=1.589、n=2.35、n=1.0およびピッチP=140nmである。深さdおよび曲線因子fの値は、個々の実施例で異なる。
【0056】
図4Aの曲線を参照して説明する実施例1は、d=0.5μm、f=0.38であり、偏光分離に関して最高の性能をもたらして、重なり角θの範囲(ただし、T90>0.8およびR0>0.8)は、50°から89°まで広がっている。
【0057】
図4Bに示されている実施例2は、曲線因子f=0.30を除いて、実施例1で与えられた値を使用している。重なり角θの範囲は、46°〜82°であり、下限で広がっているが、高角度の光に対しては最適でない。
【0058】
図4Cに示されている実施例3は、曲線因子f=0.50を除いて、実施例1で与えられた値を使用している。重なり角θは、59°〜77°であり、この範囲は、上限に対しても下限に対しても狭くなっている。
【0059】
図4Dに示されている実施例4は、深さd=0.40μmを除いて、実施例1で与えられた値を使用している。重なり角θは、51°〜79°であり、この範囲は、下限がほぼ同じであり、上限が狭くなっている。
【0060】
図4Eに示されている実施例5は、深さd=0.60μmを除いて、実施例1で与えられた値を使用している。重なり角θは、50°〜72°であり、この範囲は、下限がほぼ同じであり、上限が狭くなっている。
【0061】
図4Fに示されている実施例6は、深さd=5.0μmを除いて、実施例1で与えられた値を使用している。重なり角θは、51°〜72°であり、この範囲は、下限および上限が図4Eの実施例とほぼ同じである。
【0062】
【表2】

【0063】
PMMA基体での実施例(図5A〜図5J)
表3に要約されている図5A〜図5Jの実施例は、図4A〜図4Fの実施例で与えられたパラメータとはわずかに異なるパラメータ、とりわけ異なる基体屈折率nLGPを有する本発明による反射偏光子の性能を示す。これらの実施例では、LGP屈折率nLGP=1.49であり、したがって、導光体内に閉じこめられた光の受光角θは、約48°≦θ<90°で与えられる範囲にある。前述したように、最も一般的に使用されている導光板材料は、約1.49の屈折率を有するPMMAである。図5A〜図5Jに示されている基準破線枠Qは、0.8を上回るT90およびR0の値で、対象の受光角θの範囲、約48〜90度を示し、本発明の反射偏光子と、先に図1B〜図1Dに示したような従来の反射偏光子と、図4A〜4Fの本発明の実施例との比較を容易にする。
【0064】
最初に図5Aを参照すると、高屈折率nは1.80であり、低屈折率nは1.0である。ピッチPは、140nmである。高屈折率材料の曲線因子fは、0.524である。反射偏光子の厚さは、0.5mmである。この場合、反射R0は、約59°より大きい受光角θに対して80%を上回っており、この偏光の光は、反射偏光子から反射されたことを示す。したがって、この反射偏光子の設計は、従来の反射偏光子に対して大幅に改善されるが、与えられた先の実施例のうちの一部ほど良くはない。
【0065】
図5Bの実施例では、高い屈折率nは、Liらの米国特許第6,285,423号開示において使用されているもの(米国特許第6,285,423号開示における図12および13を参照)に対応する1.589である。低屈折率nは1.0である。高屈折率材料の曲線因子fは0.787である。チャネル31および32と平行な面で偏光された光の場合、その光は、正常屈折率nおよびLGP12の基体の屈折率nLGPに遭遇する。透過T90は、すべての受光角θに対して95%を上回る。反射R0は、71°より大きい受光角に対して80%を上回る。R0は、67.5°≦θ<90°に対して50%を上回る。この反射偏光子が、より低い屈折率(1.49対1.589)を有する基体を使用するという利点とともに、従来の反射偏光子と同等の偏光分離効果を有することを観察することができる。したがって、受光角θの全範囲が期待はずれであっても、性能は、Liらの米国特許第6,285,423号開示に記載されているものと少なくとも同等であるが、Liらの解決法が用いている一般的ではないポリカーボネート材料ではなく、標準的なLGP12の材料(PMMA)を使用している。
【0066】
図5Cの実施例は、層の厚さdが5μmであり、かつ高屈折率材料の曲線因子fが0.785であることを除いて、図5Bの実施例とほぼ同等である。全体的な分離性能は、Liらの米国特許第6,285,423号開示に記載されているものとほぼ同等である。
【0067】
図5Dの実施例は、図5Bの実施例とほぼ同等であるが、高屈折率nが2.35である。図5Eの実施例は、図5Dの実施例とほぼ同等であるが、曲線因子fが0.45である。図5Fの実施例は、図5Dの実施例とほぼ同等であるが、fが0.6である。この場合、偏光分離が許容できる重なり領域がない。同様に、図5Gは、深さd=0.4μmを有し、かつ重なりのない実施例を示す。図5Hは、図5Gの実施例とほぼ同等の実施例を示すが、深さd=0.6μmを有し、重なりが非常に狭い。図5Iは、類似の実施例を示すが、ピッチPが140nmではなく100nmである。図5Jは、類似の実施例を示すが、曲線因子fが0.534である。曲線因子fがわずかに変化すると、層の厚さが変化することによって、干渉効果を最小限に抑えることに留意されたい。
【0068】
【表3】

【0069】
図4A〜図4Fおよび図5A〜図5Jに与えられている実施例は、限定するものではなく、例示するためのものである。他の多くのパラメータ変動が許容される。例えば、チャネル31、32の形状は、図2Aおよび図2Bに示されている矩形断面と異なることができ、当技術分野で知られる他の形状を使用することもできる。ピッチPは、ゼロ次回折しか生じない限り、長くすることも短くすることもできる。低屈折材料は、空気である必要はなく、比較的低い屈折率を有する、例えばMgFなどの種々の材料のうちのいずれかとすることもできる。高屈折率材料と低屈折率材料は、どちらもそれらの光学軸が平行に向けられている限り、複屈折とすることができる。
【0070】
製作
いくつかの異なる製作技術のうちのいずれかが、反射偏光子50を形成するために使用され得る。チャネル32に空気を用いた一実施形態では、チャネル構造は、標準的なフォトリソグラフィを用いてチャネル31を形成することになる基体に直接パターン化され得る。他の方法では、インクジェット印刷または他の精密堆積技術を用いた、基体上への材料31の堆積を使用することができる。
【0071】
フォトリソグラフィを用いる代替方法では、金属層が、後続のエッチングのためのマスクとして付着され得る。この場合、金属層は、アルミニウムなどの金属を使用して堆積される。堆積法は、熱蒸着やスパッタリングなどのいくつかの標準的な方法のうちの1つとすることができる。次に、金属は、標準的なフォトリソグラフィとそれに続くメタルエッチ(あるいは、CC14、BC13などのドライメタルエッチ)を用いてパターン化されて、マスクパターンを形成する。次いで、チャネル32は、好ましくない材料を除去するようにエッチングされて、所望の空隙を残すことができる。
【0072】
あるいは、誘電体を繰り返しエッチングしたり、イオンビーム加工したりする方法も使用され得る。リフトオフ法も使用され得る。SiO2エッチのためにHFなどのエッチング化合物を用いたウェットエッチが使用され得る。
【0073】
他の実施形態では、複数の誘電性材料層が、チャネル31および32のどちらか一方または両方を形成するように堆積され得る。このタイプの製作では、適正な深さd(図2B)が達成されるまで、堆積プロセスとエッチングプロセスが繰り返される必要がある。
【0074】
図2Cに示されている実施形態を再び参照すると、反射偏光子を製作する別の方法では、ボイド空気が、適切な屈折率を有する無機または有機バインダと混合される。次いで、媒質は、一方向に沿って延伸される。ボイド空気の寸法は、この方向の光の波長よりも小さく、かつ直交方向の光の数波長分よりも大きい。ボイドとバインダの相対比は、有効な異常屈折率nおよび正常屈折率nを決定するチャネルの曲線因子fに等しい。
【0075】
本発明の反射偏光子50は、考えられる様々な実施形態でディスプレイ背面照明として使用することができる。図6Aを参照すると、反射偏光子50が、テーパ状導光板30、およびディスプレイ36内の光方向転換フィルム26と光学的に接触して使用される。この背面照明構成要素の組み合わせは、LCD変調器40によって偏光した光を方向付け、光利用効率を高め、および通常はLCD変調器40の一部として設けられる偏光構成要素の要件を減らす。偏光変換器、例えば4分の1波長フィルムまたは4分の1波長板が、底面18および/または端面19上に配置されることに留意されたい。
【0076】
図6Bは、平坦なまたは非テーパ状の導光板12と光学的に接触して使用される反射偏光子50を示す。破線で示されているような別個のフィルムに接触しているか、あるいは基体表面に直接形成されるかまたは付着された光取り出し構造25が、光取り出し物品となる。図6Aと同様に、この組み合わせもまた、光利用効率を高めるとともにディスプレイシステム内の他の場所にある偏光構成要素の要件を減らすかまたはなくすのに役立つ。
【0077】
反射偏光子50は、考えられる様々な構成で導光板12と組み合わせることができる。図6Aおよび図6Bは、反射偏光子50が導光板12の上面の方に配置されている実施例を示す。
【0078】
図6C、図6Dおよび図6Eは、反射偏光子50が導光板12の底面の方に配置されている実施形態を示す。本発明の反射偏光子50と光方向転換構成要素の位置は、これらの実施形態で適切な性能レベルを得るために重要と思われる。
【0079】
まず、図6Cの例示的な実施例を参照すると、条件nLGP=n>nが満たされている。したがって、チャネルと平行な面で偏光された光は、反射偏光子50を透過し、チャネルに対して垂直に偏光された光は、反射偏光子50によって反射される。しかしながら、どちらの偏光の光も、光取り出し構造25によって方向付けることができ、そのことは、反射偏光子50の機能と矛盾する。したがって、この構成は、ほとんどの反射偏光子用途の要件に対して機能しない。
【0080】
同様に、図6Dでは、条件n>n=nLGPが満たされている。その結果、チャネルと平行な面で偏光された光は、反射偏光子50によって反射され、チャネルに対して垂直に偏光された光は、反射偏光子50を透過する。どちらの偏光の光も、図6Cに示されているものと同様に、光取り出し構造25から出射する。したがって、この構成は、どちらにも適切でない。
【0081】
図6Eは、光取り出し特徴が、導光板12の底面の方に配置された場合に、反射偏光子50を効果的に使用するためにどのように配置されなければならないかを示す。図6Eでは、図6Dと同様に、条件n>n=nLGPが満たされている。しかしながら、この場合、光取り出し構造25aは、導光板12の底面18上に置かれる。光取り出し特徴を光取り出し構造25aとして上面17から底面に移すことにより、チャネルと平行な面で偏光された光は、その偏光が使用可能な状態に変換されるまで、導光板12内に閉じこめられる。この場合は、チャネルに対して垂直な偏光軸を有する光だけが導光板から放出される。
【0082】
先に与えられた背景技術の欄に記載したような従来の反射偏光子の解決法と比較すると、本発明の反射偏光子は、導光板内での様々な角度の光に対して改善された偏光分離をもたらす。成形複屈折を使用することにより、本発明の反射偏光子は、小型で低コストの構成要素の形で高度の偏光分離をもたらす。
【0083】
上記特許の全内容および本明細書で参照された他の出版物は、参照により本明細書に組み込まれる。本発明について、特にその特定の好ましい実施形態を参照しながら詳細に説明してきたが、本発明の精神および範囲内で変更形態および変形形態がもたらされ得ることが理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1A】反射偏光子を有するバックライトユニットの概略断面図を用いて、解決すべき課題を示す図である。
【図1B】反射偏光子に対して従来の方法および材料を使用して達成することができる理論性能を示す比較例のグラフである。
【図1C】反射偏光子に対して従来の方法および材料を使用して達成することができる理論性能を示す比較例のグラフである。
【図1D】反射偏光子に対して従来の方法および材料を使用して達成することができる理論性能を示す比較例のグラフである。
【図2A】本発明による成形複屈折に基づく反射偏光子を有するバックライトユニットを示す概略斜視図である。
【図2B】図2Aに使用されている反射偏光子の一実施形態の斜視図である。
【図2C】図2Aに使用されている反射偏光子の別の実施形態の斜視図である。
【図3A】有効な異常屈折率nおよび正常屈折率nならびに複屈折Δn=n−nを曲線因子fの関数として示す図である。
【図3B】有効な異常屈折率nおよび正常屈折率nならびに複屈折Δn=n−nを曲線因子fの関数として示す図である。
【図3C】有効な異常屈折率nおよび正常屈折率nならびに複屈折Δn=n−nを曲線因子fの関数として示す図である。
【図3D】有効な異常屈折率nおよび正常屈折率nならびに複屈折Δn=n−nを曲線因子fの関数として示す図である。
【図4A】nLGP=1.589での、様々な寸法および光学パラメータを有する反射偏光子の性能を示すグラフである。
【図4B】nLGP=1.589での、様々な寸法および光学パラメータを有する反射偏光子の性能を示すグラフである。
【図4C】nLGP=1.589での、様々な寸法および光学パラメータを有する反射偏光子の性能を示すグラフである。
【図4D】nLGP=1.589での、様々な寸法および光学パラメータを有する反射偏光子の性能を示すグラフである。
【図4E】nLGP=1.589での、様々な寸法および光学パラメータを有する反射偏光子の性能を示すグラフである。
【図4F】nLGP=1.589での、様々な寸法および光学パラメータを有する反射偏光子の性能を示すグラフである。
【図5A】nLGP=1.49での、様々な寸法および光学パラメータを有する実施例の性能を示すグラフである。
【図5B】nLGP=1.49での、様々な寸法および光学パラメータを有する実施例の性能を示すグラフである。
【図5C】nLGP=1.49での、様々な寸法および光学パラメータを有する実施例の性能を示すグラフである。
【図5D】nLGP=1.49での、様々な寸法および光学パラメータを有する実施例の性能を示すグラフである。
【図5E】nLGP=1.49での、様々な寸法および光学パラメータを有する実施例の性能を示すグラフである。
【図5F】nLGP=1.49での、様々な寸法および光学パラメータを有する実施例の性能を示すグラフである。
【図5G】nLGP=1.49での、様々な寸法および光学パラメータを有する実施例の性能を示すグラフである。
【図5H】nLGP=1.49での、様々な寸法および光学パラメータを有する実施例の性能を示すグラフである。
【図5I】nLGP=1.49での、様々な寸法および光学パラメータを有する実施例の性能を示すグラフである。
【図5J】nLGP=1.49での、様々な寸法および光学パラメータを有する実施例の性能を示すグラフである。
【図6A】本発明の一実施形態による、テーパ状導光板および光方向転換フィルムと組み合わせた反射偏光子の使用を示す図である。
【図6B】本発明の他の実施形態による、光取り出し物品と組み合わせた反射偏光子の使用を示す図である。
【図6C】一比較例による、導光板の底面の方に配置された反射偏光子の使用を示す図である。
【図6D】別の比較例による、導光板の底面の方に配置された反射偏光子の別の使用を示す図である。
【図6E】本発明の一実施形態による、導光板の底面の方に配置された反射偏光子の使用を示す図である。
【符号の説明】
【0085】
10 光線
12 導光板
14 光源
16 入射面
17 上面
18 底面
19 端面
20 反射偏光子
25、25a 光取り出し構造
26 光方向転換フィルム
30 テーパ状導光板
31、32 チャネル
33 分散材料
34 マトリックス材料
36 ディスプレイ
38 バックライト装置
40 LCD変調器
50 反射偏光子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(1)光源と、
(2)前記光源の方に入射面を有し、かつ屈折率nLGPを有する導光板(LGP)と、
(3)前記LGPと光学的に接触する成形複屈折を有する反射偏光子であって、
(a)屈折率nを有する細長い非導電性の第1の材料と、
(b)前記第1の材料の屈折率と少なくとも0.2の差で異なる屈折率nを有する細長い非導電性の第2の材料とを有し、
前記第1の材料および前記第2の材料が、前記LGPの前記入射面に対してほぼ垂直の方向に配列される層を含む反射偏光子とを順に備え、
(i)前記LGPの前記光入射面と平行な面における前記第1および第2の材料の断面寸法が、それらの幅寸法の100nmよりも小さく、および
(ii)前記反射偏光子のパラメータが、少なくとも1つの反射偏光子の光入射角θで、550nmの波長の光に対して、一方の偏光状態でR0>0.8となり、かつ直交する偏光状態でT90>0.8となるように選択される、バックライトユニット。
【請求項2】
前記選択されるパラメータが、ピッチ、厚さ、断面幅、n、n、nLGP、反射偏光子の位置および曲線因子を含む、請求項1記載のバックライトユニット。
【請求項3】
前記部分(ii)において選択されるパラメータが、θで少なくとも20°にわたって要件を満たす、請求項1記載のバックライトユニット。
【請求項4】
90°−sin−1(1/nLGP)から89度の角度で前記反射偏光子に入射する一部の光に対して、一方の偏光状態でR0>0.8であり、かつ直交する偏光状態でT90>0.8である、請求項1記載のバックライトユニット。
【請求項5】
前記導光板の入射面と実質的に平行な第1の偏光軸を有する光に対するT0が、0.88を超える、請求項1記載のバックライトユニット。
【請求項6】
前記第1の偏光軸に対して実質的に垂直な第2の偏光軸を有する光に対するR90が、0.88を超える、請求項1記載のバックライトユニット。
【請求項7】
前記反射偏光子が、5ミクロン未満の厚さを有する、請求項1記載のバックライトユニット。
【請求項8】
前記反射偏光子の第1の材料の断面寸法と第2の材料の断面寸法との和に等しいピッチPに対する第1の材料の断面寸法の比が、0.2〜0.8ミクロンの範囲内である、請求項1記載のバックライトユニット。
【請求項9】
前記導光板が、テーパ状である、請求項1記載のバックライトユニット。
【請求項10】
光方向転換フィルムをさらに含む、請求項9記載のバックライトユニット。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図4F】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【図5F】
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【図5G】
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【図5H】
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【図5I】
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【図5J】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図6E】
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【公開番号】特開2009−87921(P2009−87921A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−153293(P2008−153293)
【出願日】平成20年6月11日(2008.6.11)
【出願人】(307010188)ローム アンド ハース デンマーク ファイナンス エーエス (51)
【Fターム(参考)】