成績処理システム
【課題】学校等の教育の現場で使用されるテストに基づいて、児童・生徒の成績を処理して、学習の達成度等を管理、評価するための成績処理システムを提供する。
【解決手段】主体側装置10と補助側装置20と、を有し、主体側装置10の識別情報整合部101が、入力識別情報192と記識別情報130aとを比較して、整合していると判断すると、主体側装置10の補助側記憶設定部105が、任意の教科別成績データ162aを複数の補助側装置20から選択された特定の補助側装置20の補助側記憶部9aに教科別作業用成績データ162a’として記憶する成績処理システム。
【解決手段】主体側装置10と補助側装置20と、を有し、主体側装置10の識別情報整合部101が、入力識別情報192と記識別情報130aとを比較して、整合していると判断すると、主体側装置10の補助側記憶設定部105が、任意の教科別成績データ162aを複数の補助側装置20から選択された特定の補助側装置20の補助側記憶部9aに教科別作業用成績データ162a’として記憶する成績処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、学校等の教育の現場で使用されるテストに基づいて、児童・生徒の成績を処理して、学習の達成度等を管理、評価するための成績処理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
教育現場において、児童・生徒等の学習の達成度を知るために、国語、算数、理科、社会等の教科別にテストが行われている。そして、このようなテストを採点し、その結果を記録し、集計して、児童・生徒の達成度を評価することは、指導者が日常的に行っている作業である。そして、このような評価の結果を児童・生徒の個人の教育指導に役立つ情報として指導者に提供することができれば、指導を受ける側に、どの部分の学習を重点的に補う必要があるかを伝え、個別対応の学習指導をすることができるようになる。
【0003】
しかし、このような教科別のテストは、一年間を通じて、様々なテストを行うことになる。そして、このような様々なテストの結果を、多数の児童・生徒ごとに記録しつつ、適切な、誤りのない評価を行い、指導していかなければならず、教育現場の指導者の負担や、事務作業の効率等を考えると、全ての作業を指導者が手作業で行うことは困難である。
また、近年では、このような様々なテストの導入準備や、採点・集計作業等の手間や、それらと学習指導要領に基づく観点からの評価に反映さる作業や、指導に関する記録の作成、及び、個々の児童・生徒の進捗度合いに合わせた個別対応指導等、指導者に課せられる負担は、益々膨大となっている。
【0004】
そこで、児童・生徒の教育に携わる指導者の負担を一部でも軽減しようとする試みがなされている(例えば、特許文献1)。
例えば、教科別に、教科書の単元ごと、または、観点に準拠したテストに対応する評価システムであって、テストの結果である得点を入力して、その得点により、複数のレベルに分類する。そして、その分類に応じて、複数のレベルに対応した児童・生徒用のアドバイス文を出力できるようになっている。また、そのテストの結果を集計して、適切なアドバイス文等を出力し、児童・生徒に個別指導を行う際の資料とすることができるようになっている。
【特許文献1】特開2004−333552号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そして、通常、このような得点の入力は、児童・生徒の担任が行っている場合が多く、全ての教科毎のテスト結果の入力や集計等は、1つの端末で作業されることが多かった。しかし、最近では、例えば、教科別の担任が、学年毎に採点したり、あるいは、担任が学校内ネットワークに接続されている端末以外の端末でデータ入力作業を行いたい場合等があり、必ずしも1つの端末のみで全ての作業をすることが困難な状況になってきている。また、特に、最近では、個人ごとに操作端末を管理している場合があり、個人情報等を管理している端末を、共用で使用することは少なくなってきている。仮に、共同で使用する場合には、データ管理等を慎重に行う必要がある。そして、このように、共用して使用する場合等、通常、データ管理を行う必要のある場合には、そのデータにアクセス制限を掛けたり、または、パスワード設定等をして、容易に担当者以外は、見られないように工夫されている。
しかし、このようにアクセス制限されたり、パスワード設定をしたりして、データが見られないようにしたり、データを担当者以外の者が、全く変更できない機能になっていると、教科毎のデータ入力や管理を全て一人の担当者が行わなければならず、作業効率が悪い。また、仮に、担当者が、そのデータへのアクセス権限を他の者に与えること等も考えられるが、作業を依頼したデータ以外にもアクセスできるようになってしまったり、それを防ぐために、階層分けしてアクセス権限を設定しなければならない等、データ管理が複雑になってしまうという問題もある。
【0006】
そこで、本発明は、上記課題を解決するために、メインの作業用の主体側装置と、例えば、必要なデータのみを、別の記憶装置に移して作業できるように補助側装置が設定できるようになっている成績処理システムに関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題は、第1の発明によれば、相互に教科別成績データが交換可能な主体側装置と補助側装置とを有する成績処理システムであって、前記主体側装置は、前記補助側装置が複数接続可能となっており、少なくとも、学習指導する指導者のデータである指導者データとその学習指導を受ける受講者のデータである受講者データとが関連づけられて複数のクラス情報データとして記憶されているクラス情報記憶部と、少なくとも、受講者毎の成績評価データを作成するために受講者に対して実施される教科別のテストの結果である教科別テストデータと、前記受講者データと、前記クラス情報データ毎に関連して前記教科別テストデータと前記受講者データとが教科別の教科別成績データとして記憶されている成績情報記憶部と、前記教科別成績データに基づいて前記成績評価データを作成する成績処理部と、前記成績評価データを作成する際に選択された選択クラス情報データと前記クラス情報データとを比較して整合させるために予め設定された識別情報を前記クラス情報データ毎に対応するように記憶する識別情報記憶部と、前記識別情報と前記主体側装置の入力部から入力された入力識別情報とを比較して整合する識別情報整合部と、複数の前記補助側記憶装置から特定の前記補助側装置を選択する補助側記憶選択部と、を有しており、前記補助側記憶選択部によって選択された特定の前記補助側記憶装置は、少なくとも1つの前記教科別成績データを一時的に教科別作業用成績データとして補助側記憶部に記憶するようになっており、前記主体側装置の前記識別情報整合部が、前記入力識別情報と前記識別情報記憶部に記憶されている前記識別情報とを比較して、整合していると判断すると、前記主体側装置の補助側記憶設定部が、前記主体側装置の1つの前記教科別成績データ毎に異なる前記補助側装置の前記補助側記憶部に前記教科別作業用成績データとして記憶するようになっていること、を特徴とする成績処理システムにより達成される。
【0008】
第1の発明の構成によれば、成績処理システムは、相互に教科別成績データが交換可能な主体側装置と補助側装置とを有している。そして、主体側装置は、補助側装置と複数接続可能になっており、少なくとも1つの教科別成績データ毎に異なる補助側装置の補助側記憶部に一時的に教科別作業用成績データとして記憶することができるようになっている。また、主体側装置のクラス情報記憶部には、学習指導する指導者と学習指導を受ける受講者とのデータは関連して複数のクラス情報データを構成してクラス情報記憶部に記憶されている。主体側装置の成績処理情報記憶部には、受講者に対して実施される教科別のテストの結果である教科別テストデータが、受講者データと関連して、クラス情報データ毎に教科別の教科別成績データとして対応して記憶されている。そして、主体側装置は、教科別成績データに基づいて成績評価データを作成する成績処理部を有している。また、主体側装置には、成績評価データを作成する際に選択される選択クラス情報データとクラス情報データとを比較して整合するための識別情報が、クラス情報データ毎に記憶されている。そして、主体側装置は、識別情報と主体側の入力部から入力された入力識別情報とを比較して、整合する識別情報整合部を有している。また、主体側装置の補助側記憶選択部は、複数の補助側記憶装置から特定の補助側記憶装置を選択する。そして、主体側装置の補助側記憶設定部は、主体側装置の識別情報整合部が、入力識別情報と識別情報とを比較して、整合していると判断すると、選択された補助側記憶装置の補助側記憶部に1つの教科別成績データ毎に異なる補助側装置の補助側記憶部に一時的に教科別作業用成績データとして記憶する。
【0009】
つまり、主体側装置の教科別成績データは、識別情報と入力識別情報とが整合された際には、任意の選択された補助側装置の補助側記憶部に教科別成績データを一時的に記憶することができる。そのため、指導者は、教科毎に成績データの入力等の作業を分担して行うことができる。そして、その教科毎の成績データを補助側装置の補助側記憶部に記憶させる際には、識別情報が必要であるので、識別情報で整合性が取れない場合には、補助側装置の補助側記憶部にデータを記憶させることができないので、情報を管理することができる。
しかも、この成績処理システムは、相互に教科別成績データを交換可能な主体側装置と補助側装置とを有しており、主体側装置が複数の補助側装置と接続可能であり、補助側記憶選択部は、複数の補助側装置から特定の補助側装置を選択できる。そして、補助側記憶設定部は、教科別成績データ毎に異なる補助側装置の補助側記憶部に一時的に教科別作業用成績データとして記憶させることができる。
そのため、例えば、メモリー装置や、ネットワーク上の記憶部にその情報を一時的に記憶させることもでき、指導者が、複数の場合にも、一部を共通の情報として共有化することが可能となるので、分業化でき、作業効率の向上が図れる。
【0010】
好ましくは、第2の発明は、第1の発明の構成において、前記補助側記憶設定部が、前記補助側記憶部に少なくとも前記教科別成績データを教科別作業用成績データとして記憶した際には、前記主体側装置の抽出教科鍵情報設定部が、前記主体側装置の前記成績情報記憶部に記憶されている前記教科別成績データの内で前記補助装置側の前記補助側記憶部に記憶された前記教科別作業用成績データと対応する前記教科別成績データであることを識別して、その教科別成績データに更新作業を禁止するための鍵情報を付して鍵情報付教科別成績データとして前記成績情報記憶部に記憶するようになっている。
【0011】
つまり、第2の発明の構成によれば、補助側記憶設定部が、補助側記憶装置に少なくとも1つの教科別作業用成績データを記憶している場合には、主体側装置の抽出教科鍵情報設定部は、その補助側記憶設定部に記憶されている教科別作業用成績データに対応する主体側装置の教科別成績データを識別して、その主体側装置の教科別成績データに更新作業を禁止するための鍵情報を付して鍵情報付教科別成績データとして記憶する。
【0012】
このため、任意の補助側装置の補助側記憶部にどの教科別成績データが教科別作業用成績データとして一時的に記憶されているかが、主体側装置でも識別することができる。従って、どの教科別成績データが持出されているかを容易に判断できる。
また、どの教科別成績データが補助側装置に持出されているかが成績処理システムの使用者である指導者に不明であると、その使用者が誤って、主体側装置で教科別成績データを更新してしまい、実際の作業が主体側装置と補助側装置のどちらで進めているか混乱してしまう場合もありうる。
しかし、このように鍵情報が主体側装置の教科別成績データに付されており、鍵情報付教科別成績データとして記憶されていれば、主体側装置では、補助側装置で作業中であることが容易に判断できる。また、その主体側装置の教科別成績データには、このように鍵情報が付された鍵情報付教科別成績データとなっているので、主体側装置では、更新作業ができないようにロックされている。そのため、どちらで作業が行われているか、混乱をきたすことがなく、作業の効率化が図れるので、使用者である指導者にとっての使い勝手の良いものとなっている。
【0013】
好ましくは、第3の発明は、第1または第2の発明の構成において、前記補助側記憶設定部は、前記教科別作業用成績データを前記クラス情報データに関連付けて、前記補助側装置の前記補助側記憶部に記憶する。
つまり、第3の発明の構成によれば、補助側記憶設定部は、教科別作業用成績データとクラス情報データとを関連付けて補助側装置の補助側記憶部に記憶されている。このため、持出先である補助側装置においても、クラス情報データと関連して教科別作業用成績データが記憶されるので、クラス毎に整理することができ、使用者である指導者は、データの管理が容易となる。
【0014】
好ましくは、第4の発明は、第1乃至第3のいずれかの発明の構成において、前記主体側装置では、前記補助側装置に前記教科別成績データを一時的に記憶することを選択したことを識別するための持出識別情報を設定する持出識別情報設定部を有しており、前記主体側装置の持出識別情報整合部が、前記持出識別情報と前記入力部から入力された入力識別情報とを比較して、整合していると判断すると、前記補助側記憶設定部が、前記補助側装置の前記補助側記憶部に前記主体側の前記教科別成績データを前記教科別作業用成績データとして記憶するようになっている。
【0015】
つまり、第4の発明の構成によれば、主体側装置では、持出識別情報設定部を有しているので、補助側装置に教科別成績データを一時的に記憶するとこを選択したことを識別するための持出識別情報が設定できる。また、持出識別情報設定部が設定した持出識別情報と入力部から入力された入力識別情報とを比較して、整合していると判断すると、補助側記憶設定部が、補助側装置の補助側記憶部に主体側の教科別成績データを教科別作業用成績データとして記憶する。
このため、補助側装置の補助側記憶部に教科別成績データを持出す際に、持出識別情報の設定が可能であるので、その持出識別情報で整合性が取れた際には、補助側装置の補助側記憶部に教科別作業用成績データとして記憶される。
従って、識別情報と持出識別情報とを変えて設定することができるので、補助側装置の補助側記憶部に記憶する際には、情報の秘密性を保つことができる。
【0016】
好ましくは、第5の発明は、第4の発明の構成において、前記主体側装置の前記持出識別情報設定部は、前記識別情報を前記持出識別情報として設定することを選択することができるようになっている。
つまり、第5の発明の構成によれば、持出識別情報を識別情報と区別せずに設定することもできるので、例えば、主体側装置でデータを管理する担当者と補助側装置でデータを管理する担当者とが同一の指導者である場合等、識別情報を分けて設定したくない場合に有効である。
【0017】
好ましくは、第6の発明は、第2乃至第5のいずれかの発明の構成において、前記補助側装置の前記教科別作業用成績データと前記主体側装置の前記教科別成績データとが、差し替えられると、前記成績情報記憶部に記憶されている前記鍵付教科別成績データの鍵情報が解除されるようになっている。
【0018】
つまり、第6の発明の構成によれば、補助側装置の教科別作業用成績データと主体側装置の教科別成績データとが、差し替えられると、成績情報記憶部に記憶されている鍵付教科別成績データの鍵情報が解除される。
このため、補助側装置で作業が終了して、主体側装置にその作業後の教科別作業用成績データを戻した場合に、主体側装置の鍵付教科別成績データの鍵情報が解除され、教科別成績データとされた後は、その教科別成績データを使用して、成績評価データを作成することが可能となる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の成績処理システムは、主体側装置でのデータ入力作業の一部を任意の他の補助側装置で行うことができるようになっているので、データの入力作業を他の者と分担したり、学校内ネットワーク等に接続されていない装置等を用いて別の場所でもデータの入力作業等を行うことができる。更に,その時のアクセス管理を行うことができるので、指導者にとって入力作業の負担を軽減し,データを安全に管理することができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、この発明の好適な実施の形態を添付図面等を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0021】
図1は、本発明の実施形態に係る成績処理システム1の全体を示す概略概念図である。また、図2は、本発明の実施形態に係る成績処理システム1のデータ等の移動を説明するための概略概念図である。
【0022】
図3乃至図6は、成績処理システム1の主なソフトウェア構成等を示す概略図である。
図3は、メインプログラム11(11a)に含まれる各種プログラムの概略概念図であり、図4は、メイン側装置10のメインデータ記憶部9内の各データの概略概念図である。
また、図5は、図4のメインデータ記憶部9内の一部のデータであるクラスデータベース15のみを取り出して示している。また、図6は、持出先側装置20に持出されたデータが記憶された状態である持出データ記憶部9a内の各データを示す概略概念図となっている。
本発明のデータ等やプログラム等は分けて記載されているが、説明の便宜上分けたものであって、実際にはこのように分けて記憶されていなくてもよい。
【0023】
そして、後述するように、本実施形態の成績処理システム1は、図3のメインプログラム11(11a)内の各プログラムが、図4のメインデータ記憶部9内の各データを処理して、成績評価を行うようになっている。
また、図6の持出データ記憶部9a内の各データは、持出先側装置20が設定された場合に、図4のメインデータ記憶部9内の各データの一部が持出されて、記憶されたものである。
ここで、後述するように、図4のメインデータ記憶部9内の各データのうち、図6の持出データ記憶部9aに記憶されたデータは、持出されたことが識別できるようになっている。
図4および図6に一例を示すように、例えば、メインデータ記憶部9の成績データ162内の国語データ162aが、持出データ記憶部9aの持出成績データ162’内の持出国語データ162a’として、記憶されている。そのため、図5に示すように、メインデータ記憶部9の成績データ162内の国語データ162aには、持出されていることが識別できるように持出識別データ162a2が付されるようになっている。図5は、後述するように、成績データ162の国語データ162aが、持出先側装置20に持出された後であり、鍵情報の一例である持出時ロック情報データ142として、持出識別データ162a2を国語データ162aに付した状態を示す概略概念図である。
また、持出先側装置20が設定されると、メインプログラム11内の各プログラムが、持出先側装置20に記憶され、持出先側装置20のメインプログラム11aを構成する(図2参照)。そして、持出先側装置20の持出データ記憶部9a内に各データが記憶される(図2及び図6参照)。
【0024】
また、図7、図8は、本実施形態の成績処理システム1の処理を示す概略フロー図である。そして、図9は、他のパーソナルコンピュータ(以下「PC」という)での作業モードが実行された場合の概略フロー図であり、図10及び図11は、持出処理が開始された場合の概略フロー図、図12は、返却処理が開始された場合の概略フロー図である。
これらの一連のフロー図は、図3及び図6の各プログラム、各データ等を参照しつつ、説明するが、その前に、本発明の実施形態に係る成績処理システム1の全体を図1及び図2等を使用して説明する。
【0025】
図1に示すように、本発明の実施形態に係る成績処理システム1は、メイン側装置10と持出先側装置20を含んで構成されている。そして、図2に示すように、メイン側装置10には、各プログラム、各データ等が記憶されている。後述するように、メイン側装置10のデータ等の一部を持ち出して補助側の装置等で作業を行いたい場合には、その選択されたメイン側装置10のデータ等が任意の持出先側装置20に記憶できる構成とされている。そして、持出先側装置20に記憶されたデータ等は、持出先側として、例えば、A先生用別PC3で、そのデータ等を更新したり、入力したりすることができる。あるいは、別の持出先側装置20に記憶されたデータ等は、他の先生、例えば、B先生によって、学校内ネットワークに接続されているB先生用PC6の端末から更新されたり、入力されたりすることができる。そして、このように持出先側装置20に記憶されたデータ等は、更新されたり、入力されたりしたデータ等となり、後述するようにメイン側装置10に戻すことができる。
【0026】
図1に示すように本発明の成績処理システム1は、例えば、学校等の教育現場等で使用されるものである。そして、例えば、メイン側装置10は、学校等に設置されているサーバー2と各先生が使用するPC5、6、7とを含む構成である。ここで、サーバー2は、例えば、各先生のデータとして、クラスAデータ16、クラスBデータ17、クラスCデータ18等が記憶されているメインデータ記憶部9(図2、図4参照)とメインプログラム11等(図2、図3参照)を共に有している。
そして、各先生用のPC、例えば、A先生用PC5、B先生用PC6、C先生用PC7から、それぞれサーバー2にアクセスし、それぞれ、メインプログラム11の各プログラムや、メインデータ記憶部9等の各データ等を使用して、学習指導を受ける受講者である児童・生徒の成績処理を行い、個人の成績評価データを作成することができる。
また、後述するように、メイン側装置10から、持出先側装置20の一例である例えばUSBメモリー等の外部記憶装置を用いてデータを持出すことができる。
このため、例えば、A先生を例にとって説明すると、持出先側装置20に、A先生の算数データ162bを記憶させて、学校内ネットワークに接続されていない別の端末を例えば、教室などに持っていき、その場所でデータ処理等の作業を継続することができる。また、A先生の持出先側装置20に、A先生の国語データ162aを記憶させて、この国語データ162aを例えば、B先生に渡して、B先生用PC端末からテスト成績の結果を入力してもらったりすることができる。
【0027】
そして、後述するように、再び、更新されたデータ(図面では、国語データ162a、算数データ162b)等は、持出先側装置20から、メイン側装置10に戻され、そのデータが記憶されているメインデータ記憶部9等に記憶される。
このようにすれば、各先生が、担任をしている児童・生徒の全ての成績結果を把握することができる。その一方で、個々のテストの成績の結果が、学校内ネットワークに接続されていない別のPCでも入力作業を行うことができたり、または、担任以外の先生が、ある教科を担当していた場合に、担任以外の先生に入力操作を行ってもらったりなど、一人で入力したりしなくても良い。
ここで、成績処理システム1のメインプログラム11等は、個々の各先生用のPC、例えばA先生用PCに、これらのメインプログラム11等を記憶させて使用することもできる。また、持出先側20を図面上では、USBメモリー等の外部記憶装置を持出先側装置20としているが、後述するように、例えば、A先生用PCのハードディスク上や、ローカルディスクや他の記録媒体、あるいは、サーバー2上のフォルダ等を選択することも可能である。
【0028】
以下、図3乃至図6の各プログラム、各データ構成について、簡単に説明してから、図7乃至図12のフローチャートに従って、本実施形態にかかる成績処理システム1の動作等を説明し、その関連で図3乃至図6の各種プログラムや各種データ等についても説明する。
【0029】
図3のメインプログラム11(11a)は、成績処理システム1に係る各プログラムであり、入力されたテストの結果を集計したり、解析したりして、児童・生徒である受講者の成績を処理する。メインプログラム11は、メイン側装置10のデータであり、メインプログラム11aは、持出先側装置20にメインプログラム11を持ち出した場合のデータ(図2参照)であり、外部記憶装置等の持出先側装置20に必要なデータをコピーする際に、受け側にコピーされる。
ログイン/ログアウトプログラム101は、本実施形態に係る成績処理システム1の成績処理等を実行する際に、クラス毎に管理するために、この成績データ162等にアクセスする権限があるか否か等、使用者であるA先生の権限を確認するためのプログラムである。また、成績処理プログラム103は、クラス毎にテストの結果等を入力し、その入力されたデータを集計するためのプログラムであり、成績処理に関するプログラムである。このプログラムは、成績データ162等が更新されると、その更新されたデータを使用して、個人別成績評価データ165等を構築することができるようになっている。
【0030】
また、図3のクラス設定プログラム102は後述するように図4の設定データベース13内に各クラスの設定データやクラスデータベース15の各クラス、例えば、クラスAデータ16のクラスデータ161等を設定する。そして、図3のクラス設定確認プログラム104は、図4のログイン/持出用データベース19のクラス選択データ191に記憶されたクラスを確認し、どのクラスの処理を行うかを確認する。つまり、新規にクラスのデータを設定するものではなく、継続処理または上書処理等を行うかを判別することができる。
図3のメインプログラム11(11a)には、他のPC作業プログラム105は、持出処理や返却処理をする為の他のPC作業画面(図14参照)で操作する際に参照されるプログラムであり、その処理を選択する際に起動する処理選択プログラム106、返却処理が選択された際に起動する返却処理プログラム107、持出処理が選択された際に起動する持出処理プログラム110が記憶されている。また、返却処理プログラム107、持出処理プログラム110は、各処理に必要な各プログラムを有している。
以上のように、図3のメインプログラム11(11a)の各データは構成されている。
【0031】
図4のメインデータ記憶部9は、メイン側装置10の記憶部を示す概略説明図であり、予め設定されているデータや入力したデータを記憶している。
その中の基本データベース記憶部12は、予め設定されているデータを記憶している記憶部であり、ここには、テスト基本情報データ121や所見文情報データ122等が予め記憶されている。
テスト基本情報データ121は、成績を評価する為に使用するテスト自体に関するデータであり、例えば、どの単元のテストか、どのような目的で実行するテストであるか、等の情報である。
また、所見文情報データ122は、実行したテストの結果に合わせた児童・生徒である受講者に対するアドバイス等の所見文が記憶されている。つまり、メインプログラム11の成績処理プログラム103が、入力されたテスト結果の集計処理を行うと、所見文情報データ122から集計結果に合致した適切なアドバイス等の所見文を選択できるようになっている。この所見文情報データ122には、所見文がランク付けされて記憶されている。従って、児童・生徒の指導をする際や、テストを返却する際に、児童・生徒の成績に合わせて、個人個人に所見文を示して指導ができる。そして、この所見文は、成績処理プログラム103が、テスト結果に合わせて選択するものであるが、指導者である担任の先生が、児童・生徒等の受講者に提示する際に、書き替えて使用することもできる。
【0032】
また、持出時ロック情報データ142は、どの教科のデータが現在、持出先側装置20に持出中であるかを示唆するためのデータであり、クラスデータ161、171、181等と、どの教科の成績データ162、172、182等が持出されたかを記憶している。持出時ロック情報データ142にクラスデータ161等と、どの教科の成績データ162等が持出されたかが記憶されると、クラスデータベース15内の何れかのクラスの成績データ162等内の何れかの持出された教科に、持出中であるデータの例えば、持出識別データ162a2等(図5参照)が付される。設定データベース13は、クラス毎に設定されたデータを記憶する記憶部であり、図面上では、クラスA設定データ130、クラスB設定データ131、クラスC設定データ132の3つを設定した例で記載しているが、クラスの数等にあわせて増減は可能である。そして、クラスA設定データ130等には、それぞれ、ログインパスワードデータ130a、131a、132a、パスワード表示用データ(質問/回答)130b、131b、132b、持出パスワードデータ130c、131c、132cが記憶されている。これらのクラスA設定データ130、クラスB設定データ131、クラスC設定データ132に記憶されている各データは、それぞれ各クラスごとに使用者である担任の先生等により入力等され設定されるデータであるが、同様な構成であるので、クラスA設定データ130を中心に概要を説明する。
【0033】
ログインパスワードデータ130a等は、各クラスデータ毎に設定、記憶されているデータであり、使用者が設定するデータである。そして、これらのデータ等は、メインプログラム11を起動して、成績処理を行う際に、最初に確認されるデータの1つである。
パスワード表示用データ(質問/回答)130b等は、ログインパスワードを使用者が万一、忘れてしまった場合にログインパスワードを使用者に表示して知らせるための対応データである。パスワード表示用データ(質問/回答)130b等は、例えば、使用者が質問事項を選択し、それに対する回答を入力して記憶させたものであり、選択した質問事項と回答が関連付けられて記憶されている。また、パスワード表示用データ(質問/回答)130b等は、ログインパスワードデータ130a等と関連付けられている。持出パスワードデータ130cは、成績データ162等を持出す際に、設定されるデータであり、新たに設定することもできるし、ログインパスワードと同じデータとすることもできる。
【0034】
クラスデータベース15は、クラス毎に入力されたデータであり、クラスの数の増減に合わせて設定することができる。図面上では、クラスAデータ16、クラスBデータ17、クラスCデータ18の3つのクラスが入力されている。
このクラスAデータ16、クラスBデータ17、クラスCデータ18は、クラス設定データで設定されたクラス毎に記憶するための記憶部である。そして、クラスAデータ16、クラスBデータ17、クラスCデータ18は、クラスデータ(年、組、担任氏名)161、171、181と成績データ162、172、182と、使用データ163、173,183と、所見文データ164、174,184と個人別成績評価データ165、175、185が記憶されている。
このように、クラスAデータ16、クラスBデータ17、クラスCデータ18は、同様な構成のデータを含むデータであるので、以下では、クラスAデータ16を中心に説明する。
【0035】
クラスAデータ16等のクラスデータ(年、組、担任氏名)161等と成績データ162等は、関連付けされて記憶されている。そして、このクラスデータ(年、組、担任氏名)161等により、後述する持出処理や、入力処理の際のデータが識別されるようになっている。成績データ162は、複数のデータで構成されており、教科毎に入力されたデータであり、主にテスト結果である。このテスト結果は、教科別テストデータともなっている。そして、図面上では、国語データ162a、算数データ162b、理科データ162c、社会データ162dが入力されているが、使用する教科の数により増減が可能である。ここで、各教科毎のデータは、そのテストを受けた児童・生徒の名前毎に対応して記憶されており、教科毎に成績評価を行うことができ、更に、児童毎に成績評価を行うこともできる。このため児童・生徒毎に、学習指導等を行うこともできる。
使用テストデータ163等は、教科毎に実施されたテストの情報であり、入力されている成績データ162等が、どのテストに基づくものであるかを示す情報が記憶されている。所見文データ164等は、使用テストデータ163等に記憶されているテストごとに記憶されている所見文であり、基本データベース12の所見文情報データ122から使用テスト163等により抽出されたデータを記憶したデータである。また、図5には、図4で示すメインデータ記憶部9の中で、成績データ162の一部、例えば、国語データ162aが持出されたことを識別するための持出識別データ162a2が付された状態を示している。
【0036】
ログイン/持出用データベース19は、後述する成績処理システム1のメインプログラム11(11a)を開始する際や、持出処理や返却処理をする際に、使用者が、PC等の端末を使用して入力するパスワード等を一時的に記憶しておく。入力パスワードデータ192は、ログイン時に入力するパスワードのデータであり、入力表示用データ193は、ログインパスワードを忘れた場合に、パスワード表示用データ130b等の質問に対して入力した回答のデータであり、入力持出パスワードデータ194は、後述する持出処理や返却処理を行う際に入力するパスワードのデータである。
これらのログイン/持出用データベース19内の各データは、それぞれ、クラス選択データ191に記憶されたクラスの情報と関連している。つまり、クラス選択データ191に記憶されたクラスの情報により、これらのログイン/持出用データベース19内の各データが、クラスA設定データ130等に記憶されている各データと、整合しているか否かの判断ができるようになっている。
以上のように、メインデータ記憶部9の各データは構成されている。
【0037】
また、図6は持出データ記憶部9aの各データを示しており、基本的には、図4のメインデータ記憶部9内の各データの一部が記憶されているものである。
すなわち、ログイン/持出用データベース19aには、クラス選択データ191、入力持出パスワードデータ194が記憶されている。そして、設定データベース13aには、クラスA設定データ130の各データ130a、130b、130c、クラスデータベース15aには、クラスAデータ16aのクラスデータ161と持出成績データ162’の持出国語データ162a’、使用テストデータ163、所見文データ164等が記憶されている。図4のメインデータ記憶部9と同一符号であるものは、同一の構成のデータとなっている。
以上のように、持出データ記憶部9aの各データは構成されている。
【0038】
以下、本発明の実施形態に係る成績処理システム1を図7乃至図12の概略フロー図に従って、説明する。
この実施の形態においては、成績処理システム1は、学校に設置されている各先生のPC5乃至7やそれらと接続されているサーバー2等により構成されている。そのサーバー2には、図3等で示すメインプログラム11がインストールされている。そして、各先生、例えばA先生が、A先生用PC5から、成績処理システム1のメインプログラム11に接続すると開始される。この場合、例えば、成績処理システム1のメインプログラム11が、アイコン等でA先生用PC5の画面上に示されている。そして、A先生が、そのA先生用PC5(図1参照)のアイコン等をダブルクリックすると開始画面が開かれ開始される。
そして、上記の説明では、メインプログラム11が、サーバー2にインストールされた例を説明しているが、各先生用のPC5乃至7に、メインプログラム11がインストールされていてもよい。また、このような場合に、成績処理システム1は、各先生用のPC5乃至7から構成されるものであってもよい。
【0039】
開始されると、先ず、図7のST1で、図4のログイン/持出用データベース19内のクラス選択データ191にクラスが設定されているか否かが確認される。つまり、例えば、メイン側装置10であるサーバー2内に記憶されているメインプログラム11(図3参照)のクラス設定確認プログラム104が、同じくメイン側装置10のサーバー2内のメインデータ記憶部9内のログイン/持出用データベース19内のクラス選択データ191を確認する。つまり、設定データベース13のクラスA設定データ130(図4参照)が選択されているとのデータがクラス選択データ191に記憶されているか否かを確認する。
クラス設定確認プログラム104は、図4のログイン/持出用データベース19内のクラス選択データ191にデータが記憶されているかを確認して、以後、どのクラスの処理が行われるかを判別するための判別手段の一例となっている。
また、設定データベース13には、各クラスのデータ、例えば、クラスA設定データ130が記憶されている。そして、このクラスA設定データ130は、これから処理を行うためのログインパスワードデータ130a、利用者がパスワードを忘れてしまった場合に、設定されているログインパスワードデータ130aを引出して、PC画面上に表示し、使用者(指導者)であるA先生に知らせるための質問と回答のデータ(パスワード表示用データ130b)や、一部のデータをメイン側から引出し、持出すための持出パスワードデータ130c等が関連付けされて記憶されている。
従って、このログイン/持出用データベース19内のクラス選択データ191に、設定データベース13のクラスA設定データ130(図4参照)が選択されたとの情報が記憶されていれば、以後、ログイン等を行う際に、入力されたログインパスワードデータとクラスA設定データ130に記憶されているログインパスワードデータ130a等とを比較することができる。
【0040】
ST1で、クラスが設定されていない場合、つまり、A先生のクラスが設定されていない場合には、ST2に進み、図示しないクラスの設定画面を表示させる。そして、ST3で、他のクラスの設定が選択されたか否かを確認する。
つまり、ST3では、ST2の設定画面で使用者である、例えば、B先生によって他のクラスが選択されると、図3のクラス設定確認プログラム104が、図4のメインデータ記憶部9内の設定データベース13のどのクラスが設定されたかを参照し、ここでは、B先生のクラス、を確認する。
そして、ST3で、図4の設定データベース13内のどのクラスにも該当しない場合、つまり、その選択されたクラスの設定がなされていない場合には、ST4に進む。
そして、ST4では、新規クラスの設定を行うため、年、組、担任氏名、パスワード、秘密の質問及び解答の図示しない入力画面を表示する。
具体的には、図3のクラス設定プログラム102が、年、組、担任氏名、パスワード、秘密の質問及び解答の入力画面を表示する。そして、使用者である、例えば、B先生は、B先生用PC6から、各データの入力を行い設定する。そして、図4の設定データベース13に、例えば、B先生のクラスの設定データが、クラスB設定データ131のログインパスワードデータ131a、パスワード表示データ131b等が記憶され、また、クラスデータベース15のクラスBデータ17のクラスデータ171が設定される。
次いで、ST5に進み、図3のクラス設定プログラム102によって入力画面上の各項目の入力が終了したか否かが判断される。全ての項目の入力が終了したと判断されると、ST6に進む。
一方、全ての項目の入力がされていない場合には、ST4に戻り、全ての項目の入力がなされるまで、待機する。
【0041】
また、ST1で、クラスが設定されている場合、つまり、A先生のクラスが設定されている場合には、ST6に進む。
ST6では、ログイン画面を表示してパスワードの図示しない入力画面を表示する。具体的には、図3のログイン/ログアウトプログラム101が図示しないログイン画面を表示する。
ついで、ST7に進み、パスワードの入力がされたか否かの判断を行う。具体的には、ST6で表示された画面に、使用者であるA先生は、A先生用PCの例えば、キーボードを使用して、パスワードを入力する。すると、入力されたパスワードは、一旦、図4のログイン/持出用データベース19の入力パスワードデータ192に記憶される。そして、ログイン/ログアウトプログラム101がログイン/持出用データベース19の入力パスワードデータ192に記憶されたかを判断する。ここで、キーボードは入力部の一例である。
そして、ST8に進み、入力されたパスワードが正しいか否かを判断する。具体的には、ログイン/ログアウトプログラム101が入力パスワードデータ192とクラスA設定データ130のログインパスワードデータ130aとを比較し、正誤性を判断する。そして、ログイン/ログアウトプログラム101が入力パスワードデータ192とログインパスワードデータ130aとが合っていると判断すると、ST9に進み、メイン画面30を表示する(図13参照)。
【0042】
一方、ST7で、パスワードが入力されない、または、ST8で、入力されたパスワードが正しくないと判断されると、ST10に進む。
ST10では、秘密の質問と回答の図示しない入力画面を表示する。この秘密の質問と回答は、使用者であるA先生が、最初に成績処理システム1を使用する際に、ログインパスワードデータ130aを設定する時に、設定できるものである。秘密の質問、例えば、最初に購入した車の色や車種等、本人しか分からないような質問の項目を設定でき、それに対する回答を記憶することができる。そして、この質問と回答が、パスワード表示用データ(質問/回答)130bとして、クラスA設定データ130に記憶される(図4参照)。
従って、ST10では、このパスワード表示用データ(質問/回答)130bの質問が表示されるので、使用者であるA先生は、その質問に対する回答を入力する。すると、入力された回答が、ログイン/持出用データベース19の入力表示用データ193として記憶される。
【0043】
次に、ST11に進む。ST11では、質問に対する回答が正しいか否かが判断される。具体的には、ログイン/ログアウトプログラム101が、パスワード表示用データ(質問/回答)130bの回答と、入力表示用データ193とが一致しているか否かを判断する。そして、正しいと判断すると、ST12に進み、ログインパスワードを画面上に表示し、ST6に戻る。
一方、ログイン/ログアウトプログラム101が、正しくないと判断すると、ST19に進み、「回答が正しくありません」と表示して、終了する(図8参照)。
【0044】
また、ST9で、メイン画面30(図13参照)が表示されると、ST13に進む。
ST13では、使用者であるA先生が、入力画面/集計画面/他のPCでの作業画面/設定変更用/所見DBの活用等から、他のPCでの作業画面が選択されたかが判断される。
つまり、メイン画面30(図13参照)の上には、入力画面設定ボタン42である得点入力31、関意態入力32等や、集計画面設定ボタン43である学級集計33、個人集計34、学年集計35等や、設定変更36のボタン、他のPCで作業37のボタン、他のDBからの活用38、ヘルプ39、ログアウト40等を設定する各ボタンがメインメニューとして配置されている。
そして、他のPCで作業37の設定ボタン以外が、押されるとST18に進む。ST18では、その押された画面を表示する。つまり、ST18に進み、選択された画面を表示する。そして、使用者であるA先生は、その選択した画面で、作業を行うことができる。ついで、後述するST16に進む。
一方、ST13で、他のPCで作業37の設定ボタンを使用者であるA先生が押すと、ST14に進み、他のPCでの作業画面50(図14参照)を表示する。
【0045】
ついで、ST15に進み、他のPCでの作業モードが開始される。ここで、ST15の他のPCでの作業モードの詳細は、後述する。そして、他のPCでの作業モードが終了すると、ST16に進む。
ST16では、ログアウトボタンが押されたか否かが判断される。つまり、図13の画面例で示すように、画面の上部右側には、「ログアウト」ボタン40が配置されている。従って、使用者であるA先生は、作業を終了したい場合には、この「ログアウト」ボタン40を押す。すると、成績処理プログラム103が、作業していた成績データ162等の作業状態を保存し、その成績データ162等に係わる個人別成績評価データ165等の更新や変更を保存する。そして、ログイン/ログアウトプログラム101が、「ログアウト」ボタン40が押されたことを認識すると、ST17に進み、ログアウトを実行して、終了する。
【0046】
このように、成績データ162等が、変更や更新されると、それに伴って、個人別成績評価データ165等が、更新されるので、成績データ162等のデータを速やかに反映させることができる。そのため、成績の評価を行う際に、使用者であるA先生は、この成績処理システム1を使用すれば、成績評価の際に時間短縮等ができ、正確に、成績評価を行うことができる。また、ここで、成績データ162に各教科別の成績を入力する際に、予めどのようなテストを実施し、成績評価を行っているかがわかるように、使用テストデータ163には、基本データベース12のテスト基本情報データ121から選択された情報が書き込まれている。これは、最初に、成績データ162の例えば、国語データ162a等を入力する際に予め、使用者であるA先生が、テスト基本情報データ121から選択したデータが、使用テストデータ163として記憶されているものである。そして、この使用テストデータ163は、成績処理プログラム103が、成績データ162内の国語データ162a等から、個人別成績評価データ165を作成する際に、参照するデータとなっている。
つまり、この使用されているテストのデータである使用テストデータ163が分かると、実施されたテストの結果が、個人別成績評価データ165に反映される。そして、使用テストデータ163の結果から所見文情報データ122が抽出され、所見文データ164に記憶される。そのため、成績データ162等が、変更や更新されると、それに伴って、所見文データ164や個人別成績評価データ165も連動して更新されるようになっている。
【0047】
(他のPC作業モード)
次に、上述のST15で他のPCでの作業モードが開始された後を図9の概略フローチャート等を用いて説明する。
上述のST15で他のPCでの作業モードが開始されると、図9の概略フローチャートに進む。つまり、図3のメインプログラム11のうちで、他のPC作業プログラム105が開始される。他のPC作業プログラム105が開始されると、画面上には図14の他のPC作業画面50が表示される。
【0048】
以下、図14の他のPC作業画面50、図3乃至6、及び図9乃至11を使用して、他のPC作業プログラム105を説明する。
先ず、他のPC作業画面50には、画面左側にメイン側項目51が配置され、画面中央には、持出先側項目52が配置されている。持出先側項目52の左上部には、持出先ボタン60が配置されている。そして、メイン側項目51と持出先側項目52には、各教科毎の項目が並んでいる。また、メイン側項目51の各教科には、例えば、待機中や持出中の表示がなされており、ここでは、一例として、国語に持出中と表示されている。そして、持出先側項目52の国語には、外部作業中との表示と日付が記載されている。これは、現在、国語の成績データ162aが、外部記憶装置の一例であるUSBメモリーの持出先側装置20に持出されている状態を表示する一例となっている。
【0049】
図9のST30では、持出処理が選択されたか否かが判断される。具体的には、図3の他のPC作業プログラム105の処理選択プログラム106が、持出処理が選択されたか否かの判断を行う。そして、処理選択プログラム106が、持出処理を選択すると、ST33に進み、持出処理が開始され、図3の持出処理プログラム110が起動して、後述する図10及び図11の持出処理開始モードに入る。
一方、ST30で、処理選択プログラム106が、持出処理が選択されていないと判断すると、ST31に進む。ST31では、返却処理が選択されたか否かの判断を行う。そして、処理選択プログラム106が、返却処理が選択されていないと判断すると、他のPCの作業モードは終了し、前述したように、再び、図8の概略フローチャートのST16に進む。
また、ST31で、返却処理が選択されたと判断れると、ST32に進み、返却処理が開始され、図3の返却処理プログラム107が起動して、後述する図12の返却処理モードに入る。
【0050】
そして、ST33またはST32で、それぞれの処理モードが終了すると、ST34に進み、画面の更新を行う。つまり、ST32で、返却処理のモードが終了した場合には、図14の他のPC作業画面50の画面で、持出中となっているデータがメイン側に返却されたことになるので、その持出中の表記が待機中に変更される。そして、返却された成績データ162が更新されるので、その成績データ162と連動する、各集計データや、生徒の個人の成績評価結果に自動的に反映されるようになっている。
また、ST33で、持出処理のモードが終了すると、図14の他のPC作業画面50の画面で、メイン側項目51のうちの持出選択された教科の待機中との表示が持出中に変更される。そして、持出先側項目52の持出選択された教科に、外部作業中との表示とその日付が表示される。この場合は、ST111で後述するように、この選択された教科と連動する成績データ162のうちの、例えば、国語データ162aには、持出識別データ162a2が付される(図5参照)。すると、使用者であるA先生は、メイン側装置10の端末であるA先生用PC5からサーバー2のクラスAデータ16内の成績データ162の国語データ162aにアクセスしても更新や入力等の作業が行えない。
このため、外部作業中、つまり、成績データ162が持出されている場合に、メイン側装置10で、誤って、その成績データ162を更新してしまうことを防止できる。
【0051】
(持出処理)
次に、図9の他のPCでの作業モードの概略フローチャートのST33で、図3の持出処理プログラム110が起動し、持出処理開始モードか開始された状態を図10、図11の概略フローチャートを使用して説明する。
図10のST101では、持出先フォルダ/持出先教科が選択されたか否かが判断される。具体的には、持出処理プログラム110が、持出先フォルダ/持出先教科が選択されたかを判断する。つまり、図14の他のPC作業画面50の持出先側項目52の左上側に持出先ボタン60が配置されている。そして、持出先ボタン60が押されると、持出先側として、いくつかの外部記憶装置、外部記録媒体のフォルダや、サーバー2を介して繋がれているPCのフォルダ等の選択画面が表示される。そして、例えば、外部記憶装置の一例であるUSBメモリーが選択されると、再び、図14の他のPC作業画面50に戻り、メイン側項目51の項目から、教科を選択する。例えば、図14では、国語を選択したので、国語と記載された項目の枠を太線で表示している。そして、この選択した状態で、ST102に進む。
ここで、持出処理プログラム110は、補助側記憶選択部の一例となっている。そして、いくつかの外部記憶装置、外部記録媒体のフォルダや、サーバー2を介して繋がれているPCのフォルダ等は、複数の補助側記憶部の一例であり、選択された外部記憶装置の一例であるUSBメモリーは、任意の補助側記憶部を有する補助装置の一例となっている。例えば、サーバー2を介して繋がれているPCのフォルダ等が選択された場合には、そのフォルダが補助側記憶部の一例であり、そのPCは補助装置の一例となる。そして、成績データ162は、教科別に補助記憶部に持ち出すことができ、また、教科別に任意の異なる補助記憶部を選択して異なる補助側記憶装置に持ち出すことができる。具体的には、国語データ162aは、例えば、USBメモリーを選択して持ち出し、算数データ162bは、サーバー2を介して接続されているB先生のフォルダを選択して、このフォルダに持ち出すことができる。このように、教科毎の成績データ162は、任意の補助記憶部を選択して異なる補助記憶部に別々に持ち出すことができるので、使用者であるA先生等にとって、便宜のよいものとなっている。
【0052】
ST102では、パスワードが設定されたか否かが判断される。具体的には、図3の持出処理プログラム110のパスワード設定/確認プログラム111が図4の設定データベース13内に持出パスワードデータ130cがあるか否かを判断する。
そして、パスワード設定/確認プログラム111が、パスワードデータ130cが設定されていないと判断すると、ST103に進む。ST103では、パスワード設定/確認プログラム111は、ログインパスワード130aを持出パスワード130cとして設定し、後述するST105に進む。この場合、図14の他のPC作業画面50上で表示されているパスワード設定項目59の「ログイン時のパスワードを使用する」との項目にチェックをいれれば、持出時のパスワードとして、ログインパスワード130aを設定することができる。
【0053】
一方、ST102で、パスワード設定/確認プログラム111が図4の設定データベース13内に持出パスワードデータ130cがあると判断すると、ST104に進む。ST104では、設定されたパスワードが持出パスワードとされる。
つまり、図14の他のPC作業画面上のパスワード設定項目59が表示されているので、使用者であるA先生は、持出時のパスワードを設定したい場合には、「持出時専用パスワードを設定する」にチェックを入れれば、持出時のパスワードを入力して設定することができる。そして、これが、持出パスワードデータ130cとして記憶される。
【0054】
そして、ST105に進み、図14の「外部へ」ボタン54が押されたかを判断する。
「外部へ」ボタン54が押されると、ST106に進み、パスワード設定/確認プログラム111が、ST104で、持出パスワードデータ130cが設定されているか否かを確認する。そして、確認できない場合は、持出処理プログラム110が終了する。
一方、ST106で、パスワード設定/確認プログラム111が、持出パスワードデータ130cが設定されていることを確認できた場合は、ST107に進み、持出先のフォルダにファイルがあるか否かを確認する。具体的には、図3の持出処理プログラム110が、図6の持出データ記憶部9aの設定データベース13aとクラスデータベース15a内にデータが記憶されているか否かを確認する。
【0055】
そして、設定データベース13aとクラスデータベース15a内にデータが記憶されていると確認されると、ST112に進む。
ST112では、持出先のフォルダに持出すファイルと同名のファイルがあるか否かが判断される。具体的には、上書持出処理プログラム116が、図6の持出データ記憶部9aの設定データベース13aとクラスデータベース15a内に記憶されているクラスデータがあるか否かの判断を行う。ここで、ST112で、持出先のフォルダに持出ファイルと同名のファイルがあると判断されると、後述するST108に進む。
一方、ST112で、上書持出処理プログラム116が、クラスデータがあると判断すると、ST113に進み、そのクラスデータが同じかどうかを判断する。具体的には、図3の持出クラスデータ確認プログラム117が、持出データ記憶部9aのクラスAデータ16aを確認し、メインデータ記憶部9の持出を行う予定の成績データ162のクラスAデータ16と同一か否かを判断する。
【0056】
ST113で、同一でないと判断されると、ST116に進む。
ST116では、持出を行う予定の成績データ162が、他のクラスの場合であるので、「他のクラスのデータを持出せません」と表示して、終了する。
このような表示がなされると、使用者であるA先生は、他のクラスのデータを誤って選択していることが分かる。また、クラスデータベース15が、クラス単位で、関連付けて記憶されているので、他のクラスのデータを勝手に持出すことができない。これにより、個人情報の保護が図れる。また、そのクラスの担任等が、一括して成績を管理することができる。
【0057】
一方、ST113で、同一であると判断されると、ST114に進む。ST114では、入力されたパスワードが持出パスワードと同じか否かが判断される。図示しない画面上で、持出を行う際には、持出パスワードの入力画面が表示されるので、使用者であるA先生は、その画面の指示にしたがって、パスワードを入力する。
具体的には、図3の持出パスワード確認プログラム118が、持出データ記憶部9aの設定データベース13a内の持出パスワードデータ130cのパスワードと入力されたパスワードが同一であるかを判断する。つまり、使用者であるA先生は、持出パスワードを入力し、この入力されたパスワードが図3のログイン/持出用データベース19の入力持出パスワードデータ194に一次的に記憶される。そして、持出パスワード確認プログラム118が、持出データ記憶部9aの持出パスワードデータ130cと入力持出パスワードデータ194とを比較し、同一か否かを判断する。ST114で、持出パスワードが同一でないと判断されると、ST117に進み、「パスワードが違います」と画面に表示して、使用者であるA先生に通知し、持出処理を終了する。
【0058】
一方、同一である場合には、ST115に進み、持出用クラスデータベースに指定された教科のデータを追加(上書き)する。具体的には、図3の設定教科上書プログラム119が、図6の持出データ記憶部9aの持出成績データ162’の教科データ、例えば、持出国語データ162a’に、メインデータ記憶部9の成績データ162の国語データ162aのデータを上書する。そして、後述するST111に進む。
【0059】
また、ST107で、持出先のフォルダにファイルがないと判断されると、ST108に進む。
ST108では、新規持出処理プログラム113が、持出先側装置20に持出先用起動ランチャー21、持出先用設定ファイル22、メインプログラム11aを複写して、ファイルを作成する。
次に、ST109に進む。
ST109では、クラスのデータとして、●年●組●●先生のデータをメインデータ記憶部から、持出データ記憶部にコピーする。具体的には、クラスデータ抽出プログラム114が、クラスのデータとして、メインデータ記憶部9からクラスAデータ16を複写し、持出データ記憶部9aのクラスデータベース15aのクラスAデータ16aとして複写する。
【0060】
ついで、ST110に進み、持出指定された教科のデータをメインデータ記憶部から引出して、持出データ記憶部に持出す。
具体的には、設定教科抽出プログラム115が持出指定された教科のデータ、例えば、国語データ162aをメインデータ記憶部9から引出し、持出データ記憶部9aのクラスデータベース16aの持出成績データ162’の持出国語データ162a’としてコピーする。
【0061】
次に、ST111に進み、メインデータ記憶部9から持出データ記憶部9aに持出された教科のデータ、ここでは、国語データ162aに、ロック情報を書き込む。
具体的には、図3の抽出教科ロック設定プログラム112が、持出された教科の成績データ、例えば、国語データ162aに、持出時ロック情報データ142を持出識別データ162a2として付す。これにより、メインデータ記憶部9の国語データ162aには、書込みが禁止されるので、持出中に、メインデータ記憶部9の成績データ162を更新することできないため、識別すると作業が混乱しない。
上記の工程が終了すると、持出処理が終了し、前述する図8のST16に進む。
【0062】
(返却処理)
次に、図9の他のPCでの作業モードの概略フローチャートのST32で、返却処理の開始がされた場合を、図12の概略フローチャートや、図3等を使用して説明する。
ST200では、持出先フォルダが選択されたか否かが判断される。
具体的には、図3の返却処理プログラム107が、持出先フォルダ、つまり、持出先側装置20が選択されたか否かを判断する。選択されたと判断されると、ST201に進む。
ST201では、返却教科の選択とパスワードが入力されたか否かが確認される。
ここで、このパスワードは、持出処理を行う際に設定されたパスワードであり、持出パスワードデータ130cのことである。そして、入力されたパスワードは、メインデータ記憶部9の入力持出パスワードデータ194に一時的に記憶される。
そして、入力されたと判断されると、ST202に進む。
ST202では、返却処理プログラム107が、メイン側装置10で表示される画面、図14の他のPCでの作業画面50の「戻す」ボタン55を有効にする。
【0063】
そして、ST203に進み、返却処理プログラム107が、「戻す」ボタン55が押されたか否かを確認する。そして、押されたことが確認できると、ST204に進み、ST201で入力されたパスワードが正しいか否かが判断される。
図3の返却クラスデータ確認プログラム108が、図6の入力持出パスワードデータ194と持出パスワードデータ130cが一致しているか否かを確認する。そして、入力持出パスワードデータ194と持出パスワードデータ130cが一致していない場合には、ST209に進み、画面に「パスワードが違います」と表示して、使用者であるA先生に通知する。
入力持出パスワードデータ194と持出パスワードデータ130cが一致している場合には、ST205に進む。
ST205では、持出先のクラスデータベースの情報を持ち出した教科のメインデータ記憶部9上のクラスデータベースの情報に上書きする。具体的には、持出教科統合プログラム109が、持出データ記憶部9aの持出成績データ162’をメインデータ記憶部9の成績データ162に上書する。
ST206は、メインデータ記憶部9の持出時ロック情報データ142が付された国語データ162aの持出識別データ162a2を削除する。
次に、ST207で、持出成績データ162’を削除して、返却処理を終了する。
【0064】
ここで、クラスデータ161、171、181は、学習指導する指導者のデータである指導者データとその学習指導を受ける受講者のデータである受講者データとが関連づけられた複数のクラス情報データの一例である。
また、個人別成績評価データ165、175、185は、受講者毎の成績評価データの一例である。
そして、成績データ162、172、182は、受講者に対して実施されるテストの結果が受講者データと関連して、クラスデータ161等に対応するように記憶されている。
また、成績処理プログラム103は、成績データ162等の教科別成績データである国語データ162aを処理して個人別成績評価データ165等を作成する成績処理部の一例である。
クラス選択データ191は、個人別成績評価データ165等(成績評価データの一例)を作成する際に選択された選択クラス情報データの一例である。
ログインパスワードデータ130a、パスワード表示用データ130b等は、クラス選択データ191(選択クラス情報データの一例)とクラスデータ161(クラス情報データの一例)とを整合させるために予め設定された識別情報である。
設定データベース13は、ログインパスワードデータ130a等(識別情報の一例)をクラスA設定データ130等(クラス情報データ等の一例)毎に対応するように記憶している識別情報記憶部の一例である。
また、ログイン/ログアウトプログラム101は、ログインパスワードデータ130a等(識別情報の一例)と入力パスワードデータ192等(入力識別情報の一例)とを整合する識別情報整合部の一例である。
そして、メイン側装置10は、複数の補助側装置と接続可能な主体側装置の一例である。
【0065】
また、持出先側装置20は、補助側装置の一例である。そして、持出先側装置20は、成績データ162等の例えば国語データ162a(教科別成績データの一例)を一時的に持出成績データ162’の持出国語データ162a’(教科別作業用成績データの一例)として記憶する任意の持出データ記憶部9a(補助記憶部の一例)を有する。
ログイン/ログアウトプログラム101(識別情報整合部の一例)が、入力パスワードデータ192(入力識別情報の一例)と設定データベース13(識別情報記憶部の一例)に記憶されているログインパスワードデータ130a等(識別情報の一例)とを比較して、整合していると判断すると、他のPC作業プログラム105(補助側記憶設定部の一例)が、メイン側装置10(主体側装置の一例)の任意の成績データ162(教科別成績データの一例)を持出データ記憶部9a(補助記憶部の一例)に持出成績データ162’(教科別作業用成績データの一例)として記憶する。
【0066】
このため、複数の補助側装置から選択された特定の補助装置の一例であるの持出データ記憶部9aに成績データ162の国語データ162aを一時的に記憶することができるので、指導者であるA先生は、教科毎に成績データ162の入力等の作業を行うことができる。
そして、その教科毎の成績データ162を持出側装置20の持出データ記憶部9aに記憶させる際には、ログインパスワードデータ130a等が必要であるので、ログインパスワードデータ130a等で整合性が取れない場合には、持出側装置20の持出データ記憶部9aにデータを記憶させることができないので、情報を管理することができる。
しかも、持出側装置20は、任意のものを選ぶことができるので、例えば、外部記憶装置や、ネットワーク上の別のPCにその情報を一時的に記憶させることもでき、指導者が、複数の場合にも、データの一部を共通の情報として共有化することが可能となるので、入力作業を分業化でき、作業効率の向上が図れる。
【0067】
また、持出処理プログラム110(補助側記憶設定部の一例)が、持出データ記憶部9a(補助記憶部の一例)に少なくとも成績データ162の国語データ162a(教科別成績データの一例)を持出成績データ162’の持出国語データ162a’(教科別作業用成績データの一例)として記憶した際には、抽出教科ロック設定プログラム112(抽出教科鍵情報設定部の一例)が、メイン側装置10(主体側装置の一例)のメインデータ記憶部9の国語データ162a(教科別成績データの一例)は、持出データ記憶部9a(補助側記憶部の一例)の、持出国語データ162a’と対応するデータであることを識別して、国語データ162aに更新作業を禁止するための鍵情報の一例である持出識別データ162a2を付した国語データ162a(鍵情報付教科別成績データの一例)として記憶する。
【0068】
そのため、複数の補助側装置から選択された特定の補助装置の一例である外部記憶装置の持出先側装置20の持出データ記憶部9aにどのデータが一時的に記憶されているかの情報が、主体側装置の一例であるメイン側装置10でも、視認することができる。そして、どのデータが持出されているかが容易に判断できるようになっている。持出されているデータを誤って更新してしまったりして、実際の成績データの入力作業が行われているのが、どちらであるかが混乱してしまう場合もありうるが、このように鍵情報が付されていれば、メイン側装置10で持出先側装置20で作業中であることが分かる。そして、その情報をメイン側装置10では、更新作業ができないようにロックしているので、作業に混乱をきたすことがなく、作業の効率化が図れる。
【0069】
他のPC作業プログラム105は、持出成績データ162’をクラスデータ161等に関連付けて、持出先側装置20の持出データ記憶部9aに記憶する。そのため、持出先である持出先側装置20(補助装置の一例)側においても、クラスデータ161等と関連して記憶されるので、クラス毎に整理することができ、データの管理が容易となる。
【0070】
パスワード設定/確認プログラム111は、持出パスワード130c(持出識別情報の一例)を設定する持出識別情報設定部の一例である。
持出パスワード確認プログラム118は、持出識別情報整合部の一例である。また、入力持出パスワードデータ194は、入力識別情報の一例である。
そして、持出パスワード確認プログラム118が、持出パスワード130cと入力された入力持出パスワードデータ194とを比較して、整合していると判断すると、他のPC作業プログラム105(補助側記憶設定部の一例)が、持出先側装置20の持出データ記憶部9aにメイン側装置10の成績データ162を持出成績データ162’として記憶する。
このため、持出先側装置20の持出データ記憶部9aに教科別成績データを持出す際に、持出パスワード130c(持出識別情報の一例)の設定が可能であり、入力された入力持出パスワード194と整合性が取れた場合に、持出データ記憶部9aに教科別成績データを持出すことができる。
従って、ログイン時のパスワードと持出時のパスワードとを変えて設定することができるので、情報の秘密性をより保つことができる。
【0071】
また、パスワード設定/確認プログラム111は、持出パスワード130cにログインパスワードデータ130a等を設定することもできる。このため、例えば、A先生が、職員室等に設置されており、学校内ネットワークに接続されているA先生用PC5で、成績データの入力が終わらずに、例えば、職員室以外の場所でA先生用別PC3で成績データ等の入力等の続きを行いたい場合等、メイン側装置10でデータを管理する担当者と持出先側20でデータを管理する担当者とが、共にA先生で同一である場合等、パスワードを区分して設定したくない場合に、有効である。
【0072】
返却処理プログラム108および持出教科統合プログラム109が実行され、持出先側装置20の持出成績データ162’とメイン側装置10の成績データ162とが、差し替えられると、国語データ162aの持出識別データ162a2が解除される。
これにより、持出先側装置20で国語データ162a’の作業が終了し、メイン側装置10に国語データ162a’を戻した場合に、国語データ162aに付されていた持出識別データ162a2が解除されていれば、成績データ162を更新して、個人別成績評価データを更新した成績データを作成することができる。
【0073】
以上のように本発明の実施形態に係る成績処理システム1と各プログラムからなる成績処理ソフトウェアによれば、使用者であるA先生が、各児童・生徒である受講者に実施したテストの結果を用いて成績の評価データを作成する際に使用でき、また、各データを入力する際に、一度に一人で行ったり、学校内ネットワークに接続されていない端末以外の端末等を使用して入力操作等を行うこともできるので、使用者であるA先生等にとって便利である。
また、他の外部記憶装置である持出先側装置20に成績データ162等を持出ていることが、メイン側装置10側でも、識別でき、そして、メイン側装置10側では、その持出された成績データ162等は、更新等することができないようにするための識別情報として、持出識別データ162a2が付されている。従って、持出データ記憶部9aの持出成績データ162’に、例えば、持出国語データ162a’が記憶されている間は、メインデータ記憶部9の成績データ162の国語データ162aは更新することができない。そのため、成績のデータを一元的に管理することができつつ、入力作業等の振り分けを行うことができる。
【0074】
本発明は、上述の実施の形態に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の実施形態に係る成績処理システムの全体を説明する概略概念図である。
【図2】図1の成績処理システムのデータ等の移動を説明するための概略概念図である。
【図3】図1の成績処理システムの各種プログラムの概略概念図である。
【図4】図1の成績処理システムのメイン側装置の各データの概略概念図である。
【図5】図1の成績処理システムの一部のデータを示す略概念図である。
【図6】図1の成績処理システムの持出先側装置の各データを示す概略概念図である。
【図7】図1の成績処理システムの処理を示す概略フロー図である。
【図8】図1の成績処理システムの処理を示す概略フロー図である。
【図9】図1の成績処理システムの処理を示す概略フロー図である。
【図10】図1の成績処理システムの処理を示す概略フロー図である。
【図11】図1の成績処理システムの処理を示す概略フロー図である。
【図12】図1の成績処理システムの処理を示す概略フロー図である。
【図13】図1の成績処理システムの画面例を示す概略説明図である。
【図14】図1の成績処理システムの画面例を示す概略説明図である。
【符号の説明】
【0076】
1・・・成績処理システム
2・・・サーバー
10・・・メイン側装置
11、11a・・・メインプログラム
12、12a・・・基本データベース
13、13a・・・設定データベース
15、15a・・・クラスデータベース
16,16a・・・クラスAデータ
17・・・クラスBデータ
18・・・クラスCデータ
19、19a・・・ログイン/持出データベース
20・・・持出先側装置
105・・・他のPC作業プログラム
106・・・処理選択プログラム
107・・・返却処理プログラム
110・・・持出処理プログラム
113・・・新規持出処理プログラム
116・・・上書持出処理プログラム
162a2・・・持出識別データ
【技術分野】
【0001】
本発明は、学校等の教育の現場で使用されるテストに基づいて、児童・生徒の成績を処理して、学習の達成度等を管理、評価するための成績処理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
教育現場において、児童・生徒等の学習の達成度を知るために、国語、算数、理科、社会等の教科別にテストが行われている。そして、このようなテストを採点し、その結果を記録し、集計して、児童・生徒の達成度を評価することは、指導者が日常的に行っている作業である。そして、このような評価の結果を児童・生徒の個人の教育指導に役立つ情報として指導者に提供することができれば、指導を受ける側に、どの部分の学習を重点的に補う必要があるかを伝え、個別対応の学習指導をすることができるようになる。
【0003】
しかし、このような教科別のテストは、一年間を通じて、様々なテストを行うことになる。そして、このような様々なテストの結果を、多数の児童・生徒ごとに記録しつつ、適切な、誤りのない評価を行い、指導していかなければならず、教育現場の指導者の負担や、事務作業の効率等を考えると、全ての作業を指導者が手作業で行うことは困難である。
また、近年では、このような様々なテストの導入準備や、採点・集計作業等の手間や、それらと学習指導要領に基づく観点からの評価に反映さる作業や、指導に関する記録の作成、及び、個々の児童・生徒の進捗度合いに合わせた個別対応指導等、指導者に課せられる負担は、益々膨大となっている。
【0004】
そこで、児童・生徒の教育に携わる指導者の負担を一部でも軽減しようとする試みがなされている(例えば、特許文献1)。
例えば、教科別に、教科書の単元ごと、または、観点に準拠したテストに対応する評価システムであって、テストの結果である得点を入力して、その得点により、複数のレベルに分類する。そして、その分類に応じて、複数のレベルに対応した児童・生徒用のアドバイス文を出力できるようになっている。また、そのテストの結果を集計して、適切なアドバイス文等を出力し、児童・生徒に個別指導を行う際の資料とすることができるようになっている。
【特許文献1】特開2004−333552号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そして、通常、このような得点の入力は、児童・生徒の担任が行っている場合が多く、全ての教科毎のテスト結果の入力や集計等は、1つの端末で作業されることが多かった。しかし、最近では、例えば、教科別の担任が、学年毎に採点したり、あるいは、担任が学校内ネットワークに接続されている端末以外の端末でデータ入力作業を行いたい場合等があり、必ずしも1つの端末のみで全ての作業をすることが困難な状況になってきている。また、特に、最近では、個人ごとに操作端末を管理している場合があり、個人情報等を管理している端末を、共用で使用することは少なくなってきている。仮に、共同で使用する場合には、データ管理等を慎重に行う必要がある。そして、このように、共用して使用する場合等、通常、データ管理を行う必要のある場合には、そのデータにアクセス制限を掛けたり、または、パスワード設定等をして、容易に担当者以外は、見られないように工夫されている。
しかし、このようにアクセス制限されたり、パスワード設定をしたりして、データが見られないようにしたり、データを担当者以外の者が、全く変更できない機能になっていると、教科毎のデータ入力や管理を全て一人の担当者が行わなければならず、作業効率が悪い。また、仮に、担当者が、そのデータへのアクセス権限を他の者に与えること等も考えられるが、作業を依頼したデータ以外にもアクセスできるようになってしまったり、それを防ぐために、階層分けしてアクセス権限を設定しなければならない等、データ管理が複雑になってしまうという問題もある。
【0006】
そこで、本発明は、上記課題を解決するために、メインの作業用の主体側装置と、例えば、必要なデータのみを、別の記憶装置に移して作業できるように補助側装置が設定できるようになっている成績処理システムに関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題は、第1の発明によれば、相互に教科別成績データが交換可能な主体側装置と補助側装置とを有する成績処理システムであって、前記主体側装置は、前記補助側装置が複数接続可能となっており、少なくとも、学習指導する指導者のデータである指導者データとその学習指導を受ける受講者のデータである受講者データとが関連づけられて複数のクラス情報データとして記憶されているクラス情報記憶部と、少なくとも、受講者毎の成績評価データを作成するために受講者に対して実施される教科別のテストの結果である教科別テストデータと、前記受講者データと、前記クラス情報データ毎に関連して前記教科別テストデータと前記受講者データとが教科別の教科別成績データとして記憶されている成績情報記憶部と、前記教科別成績データに基づいて前記成績評価データを作成する成績処理部と、前記成績評価データを作成する際に選択された選択クラス情報データと前記クラス情報データとを比較して整合させるために予め設定された識別情報を前記クラス情報データ毎に対応するように記憶する識別情報記憶部と、前記識別情報と前記主体側装置の入力部から入力された入力識別情報とを比較して整合する識別情報整合部と、複数の前記補助側記憶装置から特定の前記補助側装置を選択する補助側記憶選択部と、を有しており、前記補助側記憶選択部によって選択された特定の前記補助側記憶装置は、少なくとも1つの前記教科別成績データを一時的に教科別作業用成績データとして補助側記憶部に記憶するようになっており、前記主体側装置の前記識別情報整合部が、前記入力識別情報と前記識別情報記憶部に記憶されている前記識別情報とを比較して、整合していると判断すると、前記主体側装置の補助側記憶設定部が、前記主体側装置の1つの前記教科別成績データ毎に異なる前記補助側装置の前記補助側記憶部に前記教科別作業用成績データとして記憶するようになっていること、を特徴とする成績処理システムにより達成される。
【0008】
第1の発明の構成によれば、成績処理システムは、相互に教科別成績データが交換可能な主体側装置と補助側装置とを有している。そして、主体側装置は、補助側装置と複数接続可能になっており、少なくとも1つの教科別成績データ毎に異なる補助側装置の補助側記憶部に一時的に教科別作業用成績データとして記憶することができるようになっている。また、主体側装置のクラス情報記憶部には、学習指導する指導者と学習指導を受ける受講者とのデータは関連して複数のクラス情報データを構成してクラス情報記憶部に記憶されている。主体側装置の成績処理情報記憶部には、受講者に対して実施される教科別のテストの結果である教科別テストデータが、受講者データと関連して、クラス情報データ毎に教科別の教科別成績データとして対応して記憶されている。そして、主体側装置は、教科別成績データに基づいて成績評価データを作成する成績処理部を有している。また、主体側装置には、成績評価データを作成する際に選択される選択クラス情報データとクラス情報データとを比較して整合するための識別情報が、クラス情報データ毎に記憶されている。そして、主体側装置は、識別情報と主体側の入力部から入力された入力識別情報とを比較して、整合する識別情報整合部を有している。また、主体側装置の補助側記憶選択部は、複数の補助側記憶装置から特定の補助側記憶装置を選択する。そして、主体側装置の補助側記憶設定部は、主体側装置の識別情報整合部が、入力識別情報と識別情報とを比較して、整合していると判断すると、選択された補助側記憶装置の補助側記憶部に1つの教科別成績データ毎に異なる補助側装置の補助側記憶部に一時的に教科別作業用成績データとして記憶する。
【0009】
つまり、主体側装置の教科別成績データは、識別情報と入力識別情報とが整合された際には、任意の選択された補助側装置の補助側記憶部に教科別成績データを一時的に記憶することができる。そのため、指導者は、教科毎に成績データの入力等の作業を分担して行うことができる。そして、その教科毎の成績データを補助側装置の補助側記憶部に記憶させる際には、識別情報が必要であるので、識別情報で整合性が取れない場合には、補助側装置の補助側記憶部にデータを記憶させることができないので、情報を管理することができる。
しかも、この成績処理システムは、相互に教科別成績データを交換可能な主体側装置と補助側装置とを有しており、主体側装置が複数の補助側装置と接続可能であり、補助側記憶選択部は、複数の補助側装置から特定の補助側装置を選択できる。そして、補助側記憶設定部は、教科別成績データ毎に異なる補助側装置の補助側記憶部に一時的に教科別作業用成績データとして記憶させることができる。
そのため、例えば、メモリー装置や、ネットワーク上の記憶部にその情報を一時的に記憶させることもでき、指導者が、複数の場合にも、一部を共通の情報として共有化することが可能となるので、分業化でき、作業効率の向上が図れる。
【0010】
好ましくは、第2の発明は、第1の発明の構成において、前記補助側記憶設定部が、前記補助側記憶部に少なくとも前記教科別成績データを教科別作業用成績データとして記憶した際には、前記主体側装置の抽出教科鍵情報設定部が、前記主体側装置の前記成績情報記憶部に記憶されている前記教科別成績データの内で前記補助装置側の前記補助側記憶部に記憶された前記教科別作業用成績データと対応する前記教科別成績データであることを識別して、その教科別成績データに更新作業を禁止するための鍵情報を付して鍵情報付教科別成績データとして前記成績情報記憶部に記憶するようになっている。
【0011】
つまり、第2の発明の構成によれば、補助側記憶設定部が、補助側記憶装置に少なくとも1つの教科別作業用成績データを記憶している場合には、主体側装置の抽出教科鍵情報設定部は、その補助側記憶設定部に記憶されている教科別作業用成績データに対応する主体側装置の教科別成績データを識別して、その主体側装置の教科別成績データに更新作業を禁止するための鍵情報を付して鍵情報付教科別成績データとして記憶する。
【0012】
このため、任意の補助側装置の補助側記憶部にどの教科別成績データが教科別作業用成績データとして一時的に記憶されているかが、主体側装置でも識別することができる。従って、どの教科別成績データが持出されているかを容易に判断できる。
また、どの教科別成績データが補助側装置に持出されているかが成績処理システムの使用者である指導者に不明であると、その使用者が誤って、主体側装置で教科別成績データを更新してしまい、実際の作業が主体側装置と補助側装置のどちらで進めているか混乱してしまう場合もありうる。
しかし、このように鍵情報が主体側装置の教科別成績データに付されており、鍵情報付教科別成績データとして記憶されていれば、主体側装置では、補助側装置で作業中であることが容易に判断できる。また、その主体側装置の教科別成績データには、このように鍵情報が付された鍵情報付教科別成績データとなっているので、主体側装置では、更新作業ができないようにロックされている。そのため、どちらで作業が行われているか、混乱をきたすことがなく、作業の効率化が図れるので、使用者である指導者にとっての使い勝手の良いものとなっている。
【0013】
好ましくは、第3の発明は、第1または第2の発明の構成において、前記補助側記憶設定部は、前記教科別作業用成績データを前記クラス情報データに関連付けて、前記補助側装置の前記補助側記憶部に記憶する。
つまり、第3の発明の構成によれば、補助側記憶設定部は、教科別作業用成績データとクラス情報データとを関連付けて補助側装置の補助側記憶部に記憶されている。このため、持出先である補助側装置においても、クラス情報データと関連して教科別作業用成績データが記憶されるので、クラス毎に整理することができ、使用者である指導者は、データの管理が容易となる。
【0014】
好ましくは、第4の発明は、第1乃至第3のいずれかの発明の構成において、前記主体側装置では、前記補助側装置に前記教科別成績データを一時的に記憶することを選択したことを識別するための持出識別情報を設定する持出識別情報設定部を有しており、前記主体側装置の持出識別情報整合部が、前記持出識別情報と前記入力部から入力された入力識別情報とを比較して、整合していると判断すると、前記補助側記憶設定部が、前記補助側装置の前記補助側記憶部に前記主体側の前記教科別成績データを前記教科別作業用成績データとして記憶するようになっている。
【0015】
つまり、第4の発明の構成によれば、主体側装置では、持出識別情報設定部を有しているので、補助側装置に教科別成績データを一時的に記憶するとこを選択したことを識別するための持出識別情報が設定できる。また、持出識別情報設定部が設定した持出識別情報と入力部から入力された入力識別情報とを比較して、整合していると判断すると、補助側記憶設定部が、補助側装置の補助側記憶部に主体側の教科別成績データを教科別作業用成績データとして記憶する。
このため、補助側装置の補助側記憶部に教科別成績データを持出す際に、持出識別情報の設定が可能であるので、その持出識別情報で整合性が取れた際には、補助側装置の補助側記憶部に教科別作業用成績データとして記憶される。
従って、識別情報と持出識別情報とを変えて設定することができるので、補助側装置の補助側記憶部に記憶する際には、情報の秘密性を保つことができる。
【0016】
好ましくは、第5の発明は、第4の発明の構成において、前記主体側装置の前記持出識別情報設定部は、前記識別情報を前記持出識別情報として設定することを選択することができるようになっている。
つまり、第5の発明の構成によれば、持出識別情報を識別情報と区別せずに設定することもできるので、例えば、主体側装置でデータを管理する担当者と補助側装置でデータを管理する担当者とが同一の指導者である場合等、識別情報を分けて設定したくない場合に有効である。
【0017】
好ましくは、第6の発明は、第2乃至第5のいずれかの発明の構成において、前記補助側装置の前記教科別作業用成績データと前記主体側装置の前記教科別成績データとが、差し替えられると、前記成績情報記憶部に記憶されている前記鍵付教科別成績データの鍵情報が解除されるようになっている。
【0018】
つまり、第6の発明の構成によれば、補助側装置の教科別作業用成績データと主体側装置の教科別成績データとが、差し替えられると、成績情報記憶部に記憶されている鍵付教科別成績データの鍵情報が解除される。
このため、補助側装置で作業が終了して、主体側装置にその作業後の教科別作業用成績データを戻した場合に、主体側装置の鍵付教科別成績データの鍵情報が解除され、教科別成績データとされた後は、その教科別成績データを使用して、成績評価データを作成することが可能となる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の成績処理システムは、主体側装置でのデータ入力作業の一部を任意の他の補助側装置で行うことができるようになっているので、データの入力作業を他の者と分担したり、学校内ネットワーク等に接続されていない装置等を用いて別の場所でもデータの入力作業等を行うことができる。更に,その時のアクセス管理を行うことができるので、指導者にとって入力作業の負担を軽減し,データを安全に管理することができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、この発明の好適な実施の形態を添付図面等を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0021】
図1は、本発明の実施形態に係る成績処理システム1の全体を示す概略概念図である。また、図2は、本発明の実施形態に係る成績処理システム1のデータ等の移動を説明するための概略概念図である。
【0022】
図3乃至図6は、成績処理システム1の主なソフトウェア構成等を示す概略図である。
図3は、メインプログラム11(11a)に含まれる各種プログラムの概略概念図であり、図4は、メイン側装置10のメインデータ記憶部9内の各データの概略概念図である。
また、図5は、図4のメインデータ記憶部9内の一部のデータであるクラスデータベース15のみを取り出して示している。また、図6は、持出先側装置20に持出されたデータが記憶された状態である持出データ記憶部9a内の各データを示す概略概念図となっている。
本発明のデータ等やプログラム等は分けて記載されているが、説明の便宜上分けたものであって、実際にはこのように分けて記憶されていなくてもよい。
【0023】
そして、後述するように、本実施形態の成績処理システム1は、図3のメインプログラム11(11a)内の各プログラムが、図4のメインデータ記憶部9内の各データを処理して、成績評価を行うようになっている。
また、図6の持出データ記憶部9a内の各データは、持出先側装置20が設定された場合に、図4のメインデータ記憶部9内の各データの一部が持出されて、記憶されたものである。
ここで、後述するように、図4のメインデータ記憶部9内の各データのうち、図6の持出データ記憶部9aに記憶されたデータは、持出されたことが識別できるようになっている。
図4および図6に一例を示すように、例えば、メインデータ記憶部9の成績データ162内の国語データ162aが、持出データ記憶部9aの持出成績データ162’内の持出国語データ162a’として、記憶されている。そのため、図5に示すように、メインデータ記憶部9の成績データ162内の国語データ162aには、持出されていることが識別できるように持出識別データ162a2が付されるようになっている。図5は、後述するように、成績データ162の国語データ162aが、持出先側装置20に持出された後であり、鍵情報の一例である持出時ロック情報データ142として、持出識別データ162a2を国語データ162aに付した状態を示す概略概念図である。
また、持出先側装置20が設定されると、メインプログラム11内の各プログラムが、持出先側装置20に記憶され、持出先側装置20のメインプログラム11aを構成する(図2参照)。そして、持出先側装置20の持出データ記憶部9a内に各データが記憶される(図2及び図6参照)。
【0024】
また、図7、図8は、本実施形態の成績処理システム1の処理を示す概略フロー図である。そして、図9は、他のパーソナルコンピュータ(以下「PC」という)での作業モードが実行された場合の概略フロー図であり、図10及び図11は、持出処理が開始された場合の概略フロー図、図12は、返却処理が開始された場合の概略フロー図である。
これらの一連のフロー図は、図3及び図6の各プログラム、各データ等を参照しつつ、説明するが、その前に、本発明の実施形態に係る成績処理システム1の全体を図1及び図2等を使用して説明する。
【0025】
図1に示すように、本発明の実施形態に係る成績処理システム1は、メイン側装置10と持出先側装置20を含んで構成されている。そして、図2に示すように、メイン側装置10には、各プログラム、各データ等が記憶されている。後述するように、メイン側装置10のデータ等の一部を持ち出して補助側の装置等で作業を行いたい場合には、その選択されたメイン側装置10のデータ等が任意の持出先側装置20に記憶できる構成とされている。そして、持出先側装置20に記憶されたデータ等は、持出先側として、例えば、A先生用別PC3で、そのデータ等を更新したり、入力したりすることができる。あるいは、別の持出先側装置20に記憶されたデータ等は、他の先生、例えば、B先生によって、学校内ネットワークに接続されているB先生用PC6の端末から更新されたり、入力されたりすることができる。そして、このように持出先側装置20に記憶されたデータ等は、更新されたり、入力されたりしたデータ等となり、後述するようにメイン側装置10に戻すことができる。
【0026】
図1に示すように本発明の成績処理システム1は、例えば、学校等の教育現場等で使用されるものである。そして、例えば、メイン側装置10は、学校等に設置されているサーバー2と各先生が使用するPC5、6、7とを含む構成である。ここで、サーバー2は、例えば、各先生のデータとして、クラスAデータ16、クラスBデータ17、クラスCデータ18等が記憶されているメインデータ記憶部9(図2、図4参照)とメインプログラム11等(図2、図3参照)を共に有している。
そして、各先生用のPC、例えば、A先生用PC5、B先生用PC6、C先生用PC7から、それぞれサーバー2にアクセスし、それぞれ、メインプログラム11の各プログラムや、メインデータ記憶部9等の各データ等を使用して、学習指導を受ける受講者である児童・生徒の成績処理を行い、個人の成績評価データを作成することができる。
また、後述するように、メイン側装置10から、持出先側装置20の一例である例えばUSBメモリー等の外部記憶装置を用いてデータを持出すことができる。
このため、例えば、A先生を例にとって説明すると、持出先側装置20に、A先生の算数データ162bを記憶させて、学校内ネットワークに接続されていない別の端末を例えば、教室などに持っていき、その場所でデータ処理等の作業を継続することができる。また、A先生の持出先側装置20に、A先生の国語データ162aを記憶させて、この国語データ162aを例えば、B先生に渡して、B先生用PC端末からテスト成績の結果を入力してもらったりすることができる。
【0027】
そして、後述するように、再び、更新されたデータ(図面では、国語データ162a、算数データ162b)等は、持出先側装置20から、メイン側装置10に戻され、そのデータが記憶されているメインデータ記憶部9等に記憶される。
このようにすれば、各先生が、担任をしている児童・生徒の全ての成績結果を把握することができる。その一方で、個々のテストの成績の結果が、学校内ネットワークに接続されていない別のPCでも入力作業を行うことができたり、または、担任以外の先生が、ある教科を担当していた場合に、担任以外の先生に入力操作を行ってもらったりなど、一人で入力したりしなくても良い。
ここで、成績処理システム1のメインプログラム11等は、個々の各先生用のPC、例えばA先生用PCに、これらのメインプログラム11等を記憶させて使用することもできる。また、持出先側20を図面上では、USBメモリー等の外部記憶装置を持出先側装置20としているが、後述するように、例えば、A先生用PCのハードディスク上や、ローカルディスクや他の記録媒体、あるいは、サーバー2上のフォルダ等を選択することも可能である。
【0028】
以下、図3乃至図6の各プログラム、各データ構成について、簡単に説明してから、図7乃至図12のフローチャートに従って、本実施形態にかかる成績処理システム1の動作等を説明し、その関連で図3乃至図6の各種プログラムや各種データ等についても説明する。
【0029】
図3のメインプログラム11(11a)は、成績処理システム1に係る各プログラムであり、入力されたテストの結果を集計したり、解析したりして、児童・生徒である受講者の成績を処理する。メインプログラム11は、メイン側装置10のデータであり、メインプログラム11aは、持出先側装置20にメインプログラム11を持ち出した場合のデータ(図2参照)であり、外部記憶装置等の持出先側装置20に必要なデータをコピーする際に、受け側にコピーされる。
ログイン/ログアウトプログラム101は、本実施形態に係る成績処理システム1の成績処理等を実行する際に、クラス毎に管理するために、この成績データ162等にアクセスする権限があるか否か等、使用者であるA先生の権限を確認するためのプログラムである。また、成績処理プログラム103は、クラス毎にテストの結果等を入力し、その入力されたデータを集計するためのプログラムであり、成績処理に関するプログラムである。このプログラムは、成績データ162等が更新されると、その更新されたデータを使用して、個人別成績評価データ165等を構築することができるようになっている。
【0030】
また、図3のクラス設定プログラム102は後述するように図4の設定データベース13内に各クラスの設定データやクラスデータベース15の各クラス、例えば、クラスAデータ16のクラスデータ161等を設定する。そして、図3のクラス設定確認プログラム104は、図4のログイン/持出用データベース19のクラス選択データ191に記憶されたクラスを確認し、どのクラスの処理を行うかを確認する。つまり、新規にクラスのデータを設定するものではなく、継続処理または上書処理等を行うかを判別することができる。
図3のメインプログラム11(11a)には、他のPC作業プログラム105は、持出処理や返却処理をする為の他のPC作業画面(図14参照)で操作する際に参照されるプログラムであり、その処理を選択する際に起動する処理選択プログラム106、返却処理が選択された際に起動する返却処理プログラム107、持出処理が選択された際に起動する持出処理プログラム110が記憶されている。また、返却処理プログラム107、持出処理プログラム110は、各処理に必要な各プログラムを有している。
以上のように、図3のメインプログラム11(11a)の各データは構成されている。
【0031】
図4のメインデータ記憶部9は、メイン側装置10の記憶部を示す概略説明図であり、予め設定されているデータや入力したデータを記憶している。
その中の基本データベース記憶部12は、予め設定されているデータを記憶している記憶部であり、ここには、テスト基本情報データ121や所見文情報データ122等が予め記憶されている。
テスト基本情報データ121は、成績を評価する為に使用するテスト自体に関するデータであり、例えば、どの単元のテストか、どのような目的で実行するテストであるか、等の情報である。
また、所見文情報データ122は、実行したテストの結果に合わせた児童・生徒である受講者に対するアドバイス等の所見文が記憶されている。つまり、メインプログラム11の成績処理プログラム103が、入力されたテスト結果の集計処理を行うと、所見文情報データ122から集計結果に合致した適切なアドバイス等の所見文を選択できるようになっている。この所見文情報データ122には、所見文がランク付けされて記憶されている。従って、児童・生徒の指導をする際や、テストを返却する際に、児童・生徒の成績に合わせて、個人個人に所見文を示して指導ができる。そして、この所見文は、成績処理プログラム103が、テスト結果に合わせて選択するものであるが、指導者である担任の先生が、児童・生徒等の受講者に提示する際に、書き替えて使用することもできる。
【0032】
また、持出時ロック情報データ142は、どの教科のデータが現在、持出先側装置20に持出中であるかを示唆するためのデータであり、クラスデータ161、171、181等と、どの教科の成績データ162、172、182等が持出されたかを記憶している。持出時ロック情報データ142にクラスデータ161等と、どの教科の成績データ162等が持出されたかが記憶されると、クラスデータベース15内の何れかのクラスの成績データ162等内の何れかの持出された教科に、持出中であるデータの例えば、持出識別データ162a2等(図5参照)が付される。設定データベース13は、クラス毎に設定されたデータを記憶する記憶部であり、図面上では、クラスA設定データ130、クラスB設定データ131、クラスC設定データ132の3つを設定した例で記載しているが、クラスの数等にあわせて増減は可能である。そして、クラスA設定データ130等には、それぞれ、ログインパスワードデータ130a、131a、132a、パスワード表示用データ(質問/回答)130b、131b、132b、持出パスワードデータ130c、131c、132cが記憶されている。これらのクラスA設定データ130、クラスB設定データ131、クラスC設定データ132に記憶されている各データは、それぞれ各クラスごとに使用者である担任の先生等により入力等され設定されるデータであるが、同様な構成であるので、クラスA設定データ130を中心に概要を説明する。
【0033】
ログインパスワードデータ130a等は、各クラスデータ毎に設定、記憶されているデータであり、使用者が設定するデータである。そして、これらのデータ等は、メインプログラム11を起動して、成績処理を行う際に、最初に確認されるデータの1つである。
パスワード表示用データ(質問/回答)130b等は、ログインパスワードを使用者が万一、忘れてしまった場合にログインパスワードを使用者に表示して知らせるための対応データである。パスワード表示用データ(質問/回答)130b等は、例えば、使用者が質問事項を選択し、それに対する回答を入力して記憶させたものであり、選択した質問事項と回答が関連付けられて記憶されている。また、パスワード表示用データ(質問/回答)130b等は、ログインパスワードデータ130a等と関連付けられている。持出パスワードデータ130cは、成績データ162等を持出す際に、設定されるデータであり、新たに設定することもできるし、ログインパスワードと同じデータとすることもできる。
【0034】
クラスデータベース15は、クラス毎に入力されたデータであり、クラスの数の増減に合わせて設定することができる。図面上では、クラスAデータ16、クラスBデータ17、クラスCデータ18の3つのクラスが入力されている。
このクラスAデータ16、クラスBデータ17、クラスCデータ18は、クラス設定データで設定されたクラス毎に記憶するための記憶部である。そして、クラスAデータ16、クラスBデータ17、クラスCデータ18は、クラスデータ(年、組、担任氏名)161、171、181と成績データ162、172、182と、使用データ163、173,183と、所見文データ164、174,184と個人別成績評価データ165、175、185が記憶されている。
このように、クラスAデータ16、クラスBデータ17、クラスCデータ18は、同様な構成のデータを含むデータであるので、以下では、クラスAデータ16を中心に説明する。
【0035】
クラスAデータ16等のクラスデータ(年、組、担任氏名)161等と成績データ162等は、関連付けされて記憶されている。そして、このクラスデータ(年、組、担任氏名)161等により、後述する持出処理や、入力処理の際のデータが識別されるようになっている。成績データ162は、複数のデータで構成されており、教科毎に入力されたデータであり、主にテスト結果である。このテスト結果は、教科別テストデータともなっている。そして、図面上では、国語データ162a、算数データ162b、理科データ162c、社会データ162dが入力されているが、使用する教科の数により増減が可能である。ここで、各教科毎のデータは、そのテストを受けた児童・生徒の名前毎に対応して記憶されており、教科毎に成績評価を行うことができ、更に、児童毎に成績評価を行うこともできる。このため児童・生徒毎に、学習指導等を行うこともできる。
使用テストデータ163等は、教科毎に実施されたテストの情報であり、入力されている成績データ162等が、どのテストに基づくものであるかを示す情報が記憶されている。所見文データ164等は、使用テストデータ163等に記憶されているテストごとに記憶されている所見文であり、基本データベース12の所見文情報データ122から使用テスト163等により抽出されたデータを記憶したデータである。また、図5には、図4で示すメインデータ記憶部9の中で、成績データ162の一部、例えば、国語データ162aが持出されたことを識別するための持出識別データ162a2が付された状態を示している。
【0036】
ログイン/持出用データベース19は、後述する成績処理システム1のメインプログラム11(11a)を開始する際や、持出処理や返却処理をする際に、使用者が、PC等の端末を使用して入力するパスワード等を一時的に記憶しておく。入力パスワードデータ192は、ログイン時に入力するパスワードのデータであり、入力表示用データ193は、ログインパスワードを忘れた場合に、パスワード表示用データ130b等の質問に対して入力した回答のデータであり、入力持出パスワードデータ194は、後述する持出処理や返却処理を行う際に入力するパスワードのデータである。
これらのログイン/持出用データベース19内の各データは、それぞれ、クラス選択データ191に記憶されたクラスの情報と関連している。つまり、クラス選択データ191に記憶されたクラスの情報により、これらのログイン/持出用データベース19内の各データが、クラスA設定データ130等に記憶されている各データと、整合しているか否かの判断ができるようになっている。
以上のように、メインデータ記憶部9の各データは構成されている。
【0037】
また、図6は持出データ記憶部9aの各データを示しており、基本的には、図4のメインデータ記憶部9内の各データの一部が記憶されているものである。
すなわち、ログイン/持出用データベース19aには、クラス選択データ191、入力持出パスワードデータ194が記憶されている。そして、設定データベース13aには、クラスA設定データ130の各データ130a、130b、130c、クラスデータベース15aには、クラスAデータ16aのクラスデータ161と持出成績データ162’の持出国語データ162a’、使用テストデータ163、所見文データ164等が記憶されている。図4のメインデータ記憶部9と同一符号であるものは、同一の構成のデータとなっている。
以上のように、持出データ記憶部9aの各データは構成されている。
【0038】
以下、本発明の実施形態に係る成績処理システム1を図7乃至図12の概略フロー図に従って、説明する。
この実施の形態においては、成績処理システム1は、学校に設置されている各先生のPC5乃至7やそれらと接続されているサーバー2等により構成されている。そのサーバー2には、図3等で示すメインプログラム11がインストールされている。そして、各先生、例えばA先生が、A先生用PC5から、成績処理システム1のメインプログラム11に接続すると開始される。この場合、例えば、成績処理システム1のメインプログラム11が、アイコン等でA先生用PC5の画面上に示されている。そして、A先生が、そのA先生用PC5(図1参照)のアイコン等をダブルクリックすると開始画面が開かれ開始される。
そして、上記の説明では、メインプログラム11が、サーバー2にインストールされた例を説明しているが、各先生用のPC5乃至7に、メインプログラム11がインストールされていてもよい。また、このような場合に、成績処理システム1は、各先生用のPC5乃至7から構成されるものであってもよい。
【0039】
開始されると、先ず、図7のST1で、図4のログイン/持出用データベース19内のクラス選択データ191にクラスが設定されているか否かが確認される。つまり、例えば、メイン側装置10であるサーバー2内に記憶されているメインプログラム11(図3参照)のクラス設定確認プログラム104が、同じくメイン側装置10のサーバー2内のメインデータ記憶部9内のログイン/持出用データベース19内のクラス選択データ191を確認する。つまり、設定データベース13のクラスA設定データ130(図4参照)が選択されているとのデータがクラス選択データ191に記憶されているか否かを確認する。
クラス設定確認プログラム104は、図4のログイン/持出用データベース19内のクラス選択データ191にデータが記憶されているかを確認して、以後、どのクラスの処理が行われるかを判別するための判別手段の一例となっている。
また、設定データベース13には、各クラスのデータ、例えば、クラスA設定データ130が記憶されている。そして、このクラスA設定データ130は、これから処理を行うためのログインパスワードデータ130a、利用者がパスワードを忘れてしまった場合に、設定されているログインパスワードデータ130aを引出して、PC画面上に表示し、使用者(指導者)であるA先生に知らせるための質問と回答のデータ(パスワード表示用データ130b)や、一部のデータをメイン側から引出し、持出すための持出パスワードデータ130c等が関連付けされて記憶されている。
従って、このログイン/持出用データベース19内のクラス選択データ191に、設定データベース13のクラスA設定データ130(図4参照)が選択されたとの情報が記憶されていれば、以後、ログイン等を行う際に、入力されたログインパスワードデータとクラスA設定データ130に記憶されているログインパスワードデータ130a等とを比較することができる。
【0040】
ST1で、クラスが設定されていない場合、つまり、A先生のクラスが設定されていない場合には、ST2に進み、図示しないクラスの設定画面を表示させる。そして、ST3で、他のクラスの設定が選択されたか否かを確認する。
つまり、ST3では、ST2の設定画面で使用者である、例えば、B先生によって他のクラスが選択されると、図3のクラス設定確認プログラム104が、図4のメインデータ記憶部9内の設定データベース13のどのクラスが設定されたかを参照し、ここでは、B先生のクラス、を確認する。
そして、ST3で、図4の設定データベース13内のどのクラスにも該当しない場合、つまり、その選択されたクラスの設定がなされていない場合には、ST4に進む。
そして、ST4では、新規クラスの設定を行うため、年、組、担任氏名、パスワード、秘密の質問及び解答の図示しない入力画面を表示する。
具体的には、図3のクラス設定プログラム102が、年、組、担任氏名、パスワード、秘密の質問及び解答の入力画面を表示する。そして、使用者である、例えば、B先生は、B先生用PC6から、各データの入力を行い設定する。そして、図4の設定データベース13に、例えば、B先生のクラスの設定データが、クラスB設定データ131のログインパスワードデータ131a、パスワード表示データ131b等が記憶され、また、クラスデータベース15のクラスBデータ17のクラスデータ171が設定される。
次いで、ST5に進み、図3のクラス設定プログラム102によって入力画面上の各項目の入力が終了したか否かが判断される。全ての項目の入力が終了したと判断されると、ST6に進む。
一方、全ての項目の入力がされていない場合には、ST4に戻り、全ての項目の入力がなされるまで、待機する。
【0041】
また、ST1で、クラスが設定されている場合、つまり、A先生のクラスが設定されている場合には、ST6に進む。
ST6では、ログイン画面を表示してパスワードの図示しない入力画面を表示する。具体的には、図3のログイン/ログアウトプログラム101が図示しないログイン画面を表示する。
ついで、ST7に進み、パスワードの入力がされたか否かの判断を行う。具体的には、ST6で表示された画面に、使用者であるA先生は、A先生用PCの例えば、キーボードを使用して、パスワードを入力する。すると、入力されたパスワードは、一旦、図4のログイン/持出用データベース19の入力パスワードデータ192に記憶される。そして、ログイン/ログアウトプログラム101がログイン/持出用データベース19の入力パスワードデータ192に記憶されたかを判断する。ここで、キーボードは入力部の一例である。
そして、ST8に進み、入力されたパスワードが正しいか否かを判断する。具体的には、ログイン/ログアウトプログラム101が入力パスワードデータ192とクラスA設定データ130のログインパスワードデータ130aとを比較し、正誤性を判断する。そして、ログイン/ログアウトプログラム101が入力パスワードデータ192とログインパスワードデータ130aとが合っていると判断すると、ST9に進み、メイン画面30を表示する(図13参照)。
【0042】
一方、ST7で、パスワードが入力されない、または、ST8で、入力されたパスワードが正しくないと判断されると、ST10に進む。
ST10では、秘密の質問と回答の図示しない入力画面を表示する。この秘密の質問と回答は、使用者であるA先生が、最初に成績処理システム1を使用する際に、ログインパスワードデータ130aを設定する時に、設定できるものである。秘密の質問、例えば、最初に購入した車の色や車種等、本人しか分からないような質問の項目を設定でき、それに対する回答を記憶することができる。そして、この質問と回答が、パスワード表示用データ(質問/回答)130bとして、クラスA設定データ130に記憶される(図4参照)。
従って、ST10では、このパスワード表示用データ(質問/回答)130bの質問が表示されるので、使用者であるA先生は、その質問に対する回答を入力する。すると、入力された回答が、ログイン/持出用データベース19の入力表示用データ193として記憶される。
【0043】
次に、ST11に進む。ST11では、質問に対する回答が正しいか否かが判断される。具体的には、ログイン/ログアウトプログラム101が、パスワード表示用データ(質問/回答)130bの回答と、入力表示用データ193とが一致しているか否かを判断する。そして、正しいと判断すると、ST12に進み、ログインパスワードを画面上に表示し、ST6に戻る。
一方、ログイン/ログアウトプログラム101が、正しくないと判断すると、ST19に進み、「回答が正しくありません」と表示して、終了する(図8参照)。
【0044】
また、ST9で、メイン画面30(図13参照)が表示されると、ST13に進む。
ST13では、使用者であるA先生が、入力画面/集計画面/他のPCでの作業画面/設定変更用/所見DBの活用等から、他のPCでの作業画面が選択されたかが判断される。
つまり、メイン画面30(図13参照)の上には、入力画面設定ボタン42である得点入力31、関意態入力32等や、集計画面設定ボタン43である学級集計33、個人集計34、学年集計35等や、設定変更36のボタン、他のPCで作業37のボタン、他のDBからの活用38、ヘルプ39、ログアウト40等を設定する各ボタンがメインメニューとして配置されている。
そして、他のPCで作業37の設定ボタン以外が、押されるとST18に進む。ST18では、その押された画面を表示する。つまり、ST18に進み、選択された画面を表示する。そして、使用者であるA先生は、その選択した画面で、作業を行うことができる。ついで、後述するST16に進む。
一方、ST13で、他のPCで作業37の設定ボタンを使用者であるA先生が押すと、ST14に進み、他のPCでの作業画面50(図14参照)を表示する。
【0045】
ついで、ST15に進み、他のPCでの作業モードが開始される。ここで、ST15の他のPCでの作業モードの詳細は、後述する。そして、他のPCでの作業モードが終了すると、ST16に進む。
ST16では、ログアウトボタンが押されたか否かが判断される。つまり、図13の画面例で示すように、画面の上部右側には、「ログアウト」ボタン40が配置されている。従って、使用者であるA先生は、作業を終了したい場合には、この「ログアウト」ボタン40を押す。すると、成績処理プログラム103が、作業していた成績データ162等の作業状態を保存し、その成績データ162等に係わる個人別成績評価データ165等の更新や変更を保存する。そして、ログイン/ログアウトプログラム101が、「ログアウト」ボタン40が押されたことを認識すると、ST17に進み、ログアウトを実行して、終了する。
【0046】
このように、成績データ162等が、変更や更新されると、それに伴って、個人別成績評価データ165等が、更新されるので、成績データ162等のデータを速やかに反映させることができる。そのため、成績の評価を行う際に、使用者であるA先生は、この成績処理システム1を使用すれば、成績評価の際に時間短縮等ができ、正確に、成績評価を行うことができる。また、ここで、成績データ162に各教科別の成績を入力する際に、予めどのようなテストを実施し、成績評価を行っているかがわかるように、使用テストデータ163には、基本データベース12のテスト基本情報データ121から選択された情報が書き込まれている。これは、最初に、成績データ162の例えば、国語データ162a等を入力する際に予め、使用者であるA先生が、テスト基本情報データ121から選択したデータが、使用テストデータ163として記憶されているものである。そして、この使用テストデータ163は、成績処理プログラム103が、成績データ162内の国語データ162a等から、個人別成績評価データ165を作成する際に、参照するデータとなっている。
つまり、この使用されているテストのデータである使用テストデータ163が分かると、実施されたテストの結果が、個人別成績評価データ165に反映される。そして、使用テストデータ163の結果から所見文情報データ122が抽出され、所見文データ164に記憶される。そのため、成績データ162等が、変更や更新されると、それに伴って、所見文データ164や個人別成績評価データ165も連動して更新されるようになっている。
【0047】
(他のPC作業モード)
次に、上述のST15で他のPCでの作業モードが開始された後を図9の概略フローチャート等を用いて説明する。
上述のST15で他のPCでの作業モードが開始されると、図9の概略フローチャートに進む。つまり、図3のメインプログラム11のうちで、他のPC作業プログラム105が開始される。他のPC作業プログラム105が開始されると、画面上には図14の他のPC作業画面50が表示される。
【0048】
以下、図14の他のPC作業画面50、図3乃至6、及び図9乃至11を使用して、他のPC作業プログラム105を説明する。
先ず、他のPC作業画面50には、画面左側にメイン側項目51が配置され、画面中央には、持出先側項目52が配置されている。持出先側項目52の左上部には、持出先ボタン60が配置されている。そして、メイン側項目51と持出先側項目52には、各教科毎の項目が並んでいる。また、メイン側項目51の各教科には、例えば、待機中や持出中の表示がなされており、ここでは、一例として、国語に持出中と表示されている。そして、持出先側項目52の国語には、外部作業中との表示と日付が記載されている。これは、現在、国語の成績データ162aが、外部記憶装置の一例であるUSBメモリーの持出先側装置20に持出されている状態を表示する一例となっている。
【0049】
図9のST30では、持出処理が選択されたか否かが判断される。具体的には、図3の他のPC作業プログラム105の処理選択プログラム106が、持出処理が選択されたか否かの判断を行う。そして、処理選択プログラム106が、持出処理を選択すると、ST33に進み、持出処理が開始され、図3の持出処理プログラム110が起動して、後述する図10及び図11の持出処理開始モードに入る。
一方、ST30で、処理選択プログラム106が、持出処理が選択されていないと判断すると、ST31に進む。ST31では、返却処理が選択されたか否かの判断を行う。そして、処理選択プログラム106が、返却処理が選択されていないと判断すると、他のPCの作業モードは終了し、前述したように、再び、図8の概略フローチャートのST16に進む。
また、ST31で、返却処理が選択されたと判断れると、ST32に進み、返却処理が開始され、図3の返却処理プログラム107が起動して、後述する図12の返却処理モードに入る。
【0050】
そして、ST33またはST32で、それぞれの処理モードが終了すると、ST34に進み、画面の更新を行う。つまり、ST32で、返却処理のモードが終了した場合には、図14の他のPC作業画面50の画面で、持出中となっているデータがメイン側に返却されたことになるので、その持出中の表記が待機中に変更される。そして、返却された成績データ162が更新されるので、その成績データ162と連動する、各集計データや、生徒の個人の成績評価結果に自動的に反映されるようになっている。
また、ST33で、持出処理のモードが終了すると、図14の他のPC作業画面50の画面で、メイン側項目51のうちの持出選択された教科の待機中との表示が持出中に変更される。そして、持出先側項目52の持出選択された教科に、外部作業中との表示とその日付が表示される。この場合は、ST111で後述するように、この選択された教科と連動する成績データ162のうちの、例えば、国語データ162aには、持出識別データ162a2が付される(図5参照)。すると、使用者であるA先生は、メイン側装置10の端末であるA先生用PC5からサーバー2のクラスAデータ16内の成績データ162の国語データ162aにアクセスしても更新や入力等の作業が行えない。
このため、外部作業中、つまり、成績データ162が持出されている場合に、メイン側装置10で、誤って、その成績データ162を更新してしまうことを防止できる。
【0051】
(持出処理)
次に、図9の他のPCでの作業モードの概略フローチャートのST33で、図3の持出処理プログラム110が起動し、持出処理開始モードか開始された状態を図10、図11の概略フローチャートを使用して説明する。
図10のST101では、持出先フォルダ/持出先教科が選択されたか否かが判断される。具体的には、持出処理プログラム110が、持出先フォルダ/持出先教科が選択されたかを判断する。つまり、図14の他のPC作業画面50の持出先側項目52の左上側に持出先ボタン60が配置されている。そして、持出先ボタン60が押されると、持出先側として、いくつかの外部記憶装置、外部記録媒体のフォルダや、サーバー2を介して繋がれているPCのフォルダ等の選択画面が表示される。そして、例えば、外部記憶装置の一例であるUSBメモリーが選択されると、再び、図14の他のPC作業画面50に戻り、メイン側項目51の項目から、教科を選択する。例えば、図14では、国語を選択したので、国語と記載された項目の枠を太線で表示している。そして、この選択した状態で、ST102に進む。
ここで、持出処理プログラム110は、補助側記憶選択部の一例となっている。そして、いくつかの外部記憶装置、外部記録媒体のフォルダや、サーバー2を介して繋がれているPCのフォルダ等は、複数の補助側記憶部の一例であり、選択された外部記憶装置の一例であるUSBメモリーは、任意の補助側記憶部を有する補助装置の一例となっている。例えば、サーバー2を介して繋がれているPCのフォルダ等が選択された場合には、そのフォルダが補助側記憶部の一例であり、そのPCは補助装置の一例となる。そして、成績データ162は、教科別に補助記憶部に持ち出すことができ、また、教科別に任意の異なる補助記憶部を選択して異なる補助側記憶装置に持ち出すことができる。具体的には、国語データ162aは、例えば、USBメモリーを選択して持ち出し、算数データ162bは、サーバー2を介して接続されているB先生のフォルダを選択して、このフォルダに持ち出すことができる。このように、教科毎の成績データ162は、任意の補助記憶部を選択して異なる補助記憶部に別々に持ち出すことができるので、使用者であるA先生等にとって、便宜のよいものとなっている。
【0052】
ST102では、パスワードが設定されたか否かが判断される。具体的には、図3の持出処理プログラム110のパスワード設定/確認プログラム111が図4の設定データベース13内に持出パスワードデータ130cがあるか否かを判断する。
そして、パスワード設定/確認プログラム111が、パスワードデータ130cが設定されていないと判断すると、ST103に進む。ST103では、パスワード設定/確認プログラム111は、ログインパスワード130aを持出パスワード130cとして設定し、後述するST105に進む。この場合、図14の他のPC作業画面50上で表示されているパスワード設定項目59の「ログイン時のパスワードを使用する」との項目にチェックをいれれば、持出時のパスワードとして、ログインパスワード130aを設定することができる。
【0053】
一方、ST102で、パスワード設定/確認プログラム111が図4の設定データベース13内に持出パスワードデータ130cがあると判断すると、ST104に進む。ST104では、設定されたパスワードが持出パスワードとされる。
つまり、図14の他のPC作業画面上のパスワード設定項目59が表示されているので、使用者であるA先生は、持出時のパスワードを設定したい場合には、「持出時専用パスワードを設定する」にチェックを入れれば、持出時のパスワードを入力して設定することができる。そして、これが、持出パスワードデータ130cとして記憶される。
【0054】
そして、ST105に進み、図14の「外部へ」ボタン54が押されたかを判断する。
「外部へ」ボタン54が押されると、ST106に進み、パスワード設定/確認プログラム111が、ST104で、持出パスワードデータ130cが設定されているか否かを確認する。そして、確認できない場合は、持出処理プログラム110が終了する。
一方、ST106で、パスワード設定/確認プログラム111が、持出パスワードデータ130cが設定されていることを確認できた場合は、ST107に進み、持出先のフォルダにファイルがあるか否かを確認する。具体的には、図3の持出処理プログラム110が、図6の持出データ記憶部9aの設定データベース13aとクラスデータベース15a内にデータが記憶されているか否かを確認する。
【0055】
そして、設定データベース13aとクラスデータベース15a内にデータが記憶されていると確認されると、ST112に進む。
ST112では、持出先のフォルダに持出すファイルと同名のファイルがあるか否かが判断される。具体的には、上書持出処理プログラム116が、図6の持出データ記憶部9aの設定データベース13aとクラスデータベース15a内に記憶されているクラスデータがあるか否かの判断を行う。ここで、ST112で、持出先のフォルダに持出ファイルと同名のファイルがあると判断されると、後述するST108に進む。
一方、ST112で、上書持出処理プログラム116が、クラスデータがあると判断すると、ST113に進み、そのクラスデータが同じかどうかを判断する。具体的には、図3の持出クラスデータ確認プログラム117が、持出データ記憶部9aのクラスAデータ16aを確認し、メインデータ記憶部9の持出を行う予定の成績データ162のクラスAデータ16と同一か否かを判断する。
【0056】
ST113で、同一でないと判断されると、ST116に進む。
ST116では、持出を行う予定の成績データ162が、他のクラスの場合であるので、「他のクラスのデータを持出せません」と表示して、終了する。
このような表示がなされると、使用者であるA先生は、他のクラスのデータを誤って選択していることが分かる。また、クラスデータベース15が、クラス単位で、関連付けて記憶されているので、他のクラスのデータを勝手に持出すことができない。これにより、個人情報の保護が図れる。また、そのクラスの担任等が、一括して成績を管理することができる。
【0057】
一方、ST113で、同一であると判断されると、ST114に進む。ST114では、入力されたパスワードが持出パスワードと同じか否かが判断される。図示しない画面上で、持出を行う際には、持出パスワードの入力画面が表示されるので、使用者であるA先生は、その画面の指示にしたがって、パスワードを入力する。
具体的には、図3の持出パスワード確認プログラム118が、持出データ記憶部9aの設定データベース13a内の持出パスワードデータ130cのパスワードと入力されたパスワードが同一であるかを判断する。つまり、使用者であるA先生は、持出パスワードを入力し、この入力されたパスワードが図3のログイン/持出用データベース19の入力持出パスワードデータ194に一次的に記憶される。そして、持出パスワード確認プログラム118が、持出データ記憶部9aの持出パスワードデータ130cと入力持出パスワードデータ194とを比較し、同一か否かを判断する。ST114で、持出パスワードが同一でないと判断されると、ST117に進み、「パスワードが違います」と画面に表示して、使用者であるA先生に通知し、持出処理を終了する。
【0058】
一方、同一である場合には、ST115に進み、持出用クラスデータベースに指定された教科のデータを追加(上書き)する。具体的には、図3の設定教科上書プログラム119が、図6の持出データ記憶部9aの持出成績データ162’の教科データ、例えば、持出国語データ162a’に、メインデータ記憶部9の成績データ162の国語データ162aのデータを上書する。そして、後述するST111に進む。
【0059】
また、ST107で、持出先のフォルダにファイルがないと判断されると、ST108に進む。
ST108では、新規持出処理プログラム113が、持出先側装置20に持出先用起動ランチャー21、持出先用設定ファイル22、メインプログラム11aを複写して、ファイルを作成する。
次に、ST109に進む。
ST109では、クラスのデータとして、●年●組●●先生のデータをメインデータ記憶部から、持出データ記憶部にコピーする。具体的には、クラスデータ抽出プログラム114が、クラスのデータとして、メインデータ記憶部9からクラスAデータ16を複写し、持出データ記憶部9aのクラスデータベース15aのクラスAデータ16aとして複写する。
【0060】
ついで、ST110に進み、持出指定された教科のデータをメインデータ記憶部から引出して、持出データ記憶部に持出す。
具体的には、設定教科抽出プログラム115が持出指定された教科のデータ、例えば、国語データ162aをメインデータ記憶部9から引出し、持出データ記憶部9aのクラスデータベース16aの持出成績データ162’の持出国語データ162a’としてコピーする。
【0061】
次に、ST111に進み、メインデータ記憶部9から持出データ記憶部9aに持出された教科のデータ、ここでは、国語データ162aに、ロック情報を書き込む。
具体的には、図3の抽出教科ロック設定プログラム112が、持出された教科の成績データ、例えば、国語データ162aに、持出時ロック情報データ142を持出識別データ162a2として付す。これにより、メインデータ記憶部9の国語データ162aには、書込みが禁止されるので、持出中に、メインデータ記憶部9の成績データ162を更新することできないため、識別すると作業が混乱しない。
上記の工程が終了すると、持出処理が終了し、前述する図8のST16に進む。
【0062】
(返却処理)
次に、図9の他のPCでの作業モードの概略フローチャートのST32で、返却処理の開始がされた場合を、図12の概略フローチャートや、図3等を使用して説明する。
ST200では、持出先フォルダが選択されたか否かが判断される。
具体的には、図3の返却処理プログラム107が、持出先フォルダ、つまり、持出先側装置20が選択されたか否かを判断する。選択されたと判断されると、ST201に進む。
ST201では、返却教科の選択とパスワードが入力されたか否かが確認される。
ここで、このパスワードは、持出処理を行う際に設定されたパスワードであり、持出パスワードデータ130cのことである。そして、入力されたパスワードは、メインデータ記憶部9の入力持出パスワードデータ194に一時的に記憶される。
そして、入力されたと判断されると、ST202に進む。
ST202では、返却処理プログラム107が、メイン側装置10で表示される画面、図14の他のPCでの作業画面50の「戻す」ボタン55を有効にする。
【0063】
そして、ST203に進み、返却処理プログラム107が、「戻す」ボタン55が押されたか否かを確認する。そして、押されたことが確認できると、ST204に進み、ST201で入力されたパスワードが正しいか否かが判断される。
図3の返却クラスデータ確認プログラム108が、図6の入力持出パスワードデータ194と持出パスワードデータ130cが一致しているか否かを確認する。そして、入力持出パスワードデータ194と持出パスワードデータ130cが一致していない場合には、ST209に進み、画面に「パスワードが違います」と表示して、使用者であるA先生に通知する。
入力持出パスワードデータ194と持出パスワードデータ130cが一致している場合には、ST205に進む。
ST205では、持出先のクラスデータベースの情報を持ち出した教科のメインデータ記憶部9上のクラスデータベースの情報に上書きする。具体的には、持出教科統合プログラム109が、持出データ記憶部9aの持出成績データ162’をメインデータ記憶部9の成績データ162に上書する。
ST206は、メインデータ記憶部9の持出時ロック情報データ142が付された国語データ162aの持出識別データ162a2を削除する。
次に、ST207で、持出成績データ162’を削除して、返却処理を終了する。
【0064】
ここで、クラスデータ161、171、181は、学習指導する指導者のデータである指導者データとその学習指導を受ける受講者のデータである受講者データとが関連づけられた複数のクラス情報データの一例である。
また、個人別成績評価データ165、175、185は、受講者毎の成績評価データの一例である。
そして、成績データ162、172、182は、受講者に対して実施されるテストの結果が受講者データと関連して、クラスデータ161等に対応するように記憶されている。
また、成績処理プログラム103は、成績データ162等の教科別成績データである国語データ162aを処理して個人別成績評価データ165等を作成する成績処理部の一例である。
クラス選択データ191は、個人別成績評価データ165等(成績評価データの一例)を作成する際に選択された選択クラス情報データの一例である。
ログインパスワードデータ130a、パスワード表示用データ130b等は、クラス選択データ191(選択クラス情報データの一例)とクラスデータ161(クラス情報データの一例)とを整合させるために予め設定された識別情報である。
設定データベース13は、ログインパスワードデータ130a等(識別情報の一例)をクラスA設定データ130等(クラス情報データ等の一例)毎に対応するように記憶している識別情報記憶部の一例である。
また、ログイン/ログアウトプログラム101は、ログインパスワードデータ130a等(識別情報の一例)と入力パスワードデータ192等(入力識別情報の一例)とを整合する識別情報整合部の一例である。
そして、メイン側装置10は、複数の補助側装置と接続可能な主体側装置の一例である。
【0065】
また、持出先側装置20は、補助側装置の一例である。そして、持出先側装置20は、成績データ162等の例えば国語データ162a(教科別成績データの一例)を一時的に持出成績データ162’の持出国語データ162a’(教科別作業用成績データの一例)として記憶する任意の持出データ記憶部9a(補助記憶部の一例)を有する。
ログイン/ログアウトプログラム101(識別情報整合部の一例)が、入力パスワードデータ192(入力識別情報の一例)と設定データベース13(識別情報記憶部の一例)に記憶されているログインパスワードデータ130a等(識別情報の一例)とを比較して、整合していると判断すると、他のPC作業プログラム105(補助側記憶設定部の一例)が、メイン側装置10(主体側装置の一例)の任意の成績データ162(教科別成績データの一例)を持出データ記憶部9a(補助記憶部の一例)に持出成績データ162’(教科別作業用成績データの一例)として記憶する。
【0066】
このため、複数の補助側装置から選択された特定の補助装置の一例であるの持出データ記憶部9aに成績データ162の国語データ162aを一時的に記憶することができるので、指導者であるA先生は、教科毎に成績データ162の入力等の作業を行うことができる。
そして、その教科毎の成績データ162を持出側装置20の持出データ記憶部9aに記憶させる際には、ログインパスワードデータ130a等が必要であるので、ログインパスワードデータ130a等で整合性が取れない場合には、持出側装置20の持出データ記憶部9aにデータを記憶させることができないので、情報を管理することができる。
しかも、持出側装置20は、任意のものを選ぶことができるので、例えば、外部記憶装置や、ネットワーク上の別のPCにその情報を一時的に記憶させることもでき、指導者が、複数の場合にも、データの一部を共通の情報として共有化することが可能となるので、入力作業を分業化でき、作業効率の向上が図れる。
【0067】
また、持出処理プログラム110(補助側記憶設定部の一例)が、持出データ記憶部9a(補助記憶部の一例)に少なくとも成績データ162の国語データ162a(教科別成績データの一例)を持出成績データ162’の持出国語データ162a’(教科別作業用成績データの一例)として記憶した際には、抽出教科ロック設定プログラム112(抽出教科鍵情報設定部の一例)が、メイン側装置10(主体側装置の一例)のメインデータ記憶部9の国語データ162a(教科別成績データの一例)は、持出データ記憶部9a(補助側記憶部の一例)の、持出国語データ162a’と対応するデータであることを識別して、国語データ162aに更新作業を禁止するための鍵情報の一例である持出識別データ162a2を付した国語データ162a(鍵情報付教科別成績データの一例)として記憶する。
【0068】
そのため、複数の補助側装置から選択された特定の補助装置の一例である外部記憶装置の持出先側装置20の持出データ記憶部9aにどのデータが一時的に記憶されているかの情報が、主体側装置の一例であるメイン側装置10でも、視認することができる。そして、どのデータが持出されているかが容易に判断できるようになっている。持出されているデータを誤って更新してしまったりして、実際の成績データの入力作業が行われているのが、どちらであるかが混乱してしまう場合もありうるが、このように鍵情報が付されていれば、メイン側装置10で持出先側装置20で作業中であることが分かる。そして、その情報をメイン側装置10では、更新作業ができないようにロックしているので、作業に混乱をきたすことがなく、作業の効率化が図れる。
【0069】
他のPC作業プログラム105は、持出成績データ162’をクラスデータ161等に関連付けて、持出先側装置20の持出データ記憶部9aに記憶する。そのため、持出先である持出先側装置20(補助装置の一例)側においても、クラスデータ161等と関連して記憶されるので、クラス毎に整理することができ、データの管理が容易となる。
【0070】
パスワード設定/確認プログラム111は、持出パスワード130c(持出識別情報の一例)を設定する持出識別情報設定部の一例である。
持出パスワード確認プログラム118は、持出識別情報整合部の一例である。また、入力持出パスワードデータ194は、入力識別情報の一例である。
そして、持出パスワード確認プログラム118が、持出パスワード130cと入力された入力持出パスワードデータ194とを比較して、整合していると判断すると、他のPC作業プログラム105(補助側記憶設定部の一例)が、持出先側装置20の持出データ記憶部9aにメイン側装置10の成績データ162を持出成績データ162’として記憶する。
このため、持出先側装置20の持出データ記憶部9aに教科別成績データを持出す際に、持出パスワード130c(持出識別情報の一例)の設定が可能であり、入力された入力持出パスワード194と整合性が取れた場合に、持出データ記憶部9aに教科別成績データを持出すことができる。
従って、ログイン時のパスワードと持出時のパスワードとを変えて設定することができるので、情報の秘密性をより保つことができる。
【0071】
また、パスワード設定/確認プログラム111は、持出パスワード130cにログインパスワードデータ130a等を設定することもできる。このため、例えば、A先生が、職員室等に設置されており、学校内ネットワークに接続されているA先生用PC5で、成績データの入力が終わらずに、例えば、職員室以外の場所でA先生用別PC3で成績データ等の入力等の続きを行いたい場合等、メイン側装置10でデータを管理する担当者と持出先側20でデータを管理する担当者とが、共にA先生で同一である場合等、パスワードを区分して設定したくない場合に、有効である。
【0072】
返却処理プログラム108および持出教科統合プログラム109が実行され、持出先側装置20の持出成績データ162’とメイン側装置10の成績データ162とが、差し替えられると、国語データ162aの持出識別データ162a2が解除される。
これにより、持出先側装置20で国語データ162a’の作業が終了し、メイン側装置10に国語データ162a’を戻した場合に、国語データ162aに付されていた持出識別データ162a2が解除されていれば、成績データ162を更新して、個人別成績評価データを更新した成績データを作成することができる。
【0073】
以上のように本発明の実施形態に係る成績処理システム1と各プログラムからなる成績処理ソフトウェアによれば、使用者であるA先生が、各児童・生徒である受講者に実施したテストの結果を用いて成績の評価データを作成する際に使用でき、また、各データを入力する際に、一度に一人で行ったり、学校内ネットワークに接続されていない端末以外の端末等を使用して入力操作等を行うこともできるので、使用者であるA先生等にとって便利である。
また、他の外部記憶装置である持出先側装置20に成績データ162等を持出ていることが、メイン側装置10側でも、識別でき、そして、メイン側装置10側では、その持出された成績データ162等は、更新等することができないようにするための識別情報として、持出識別データ162a2が付されている。従って、持出データ記憶部9aの持出成績データ162’に、例えば、持出国語データ162a’が記憶されている間は、メインデータ記憶部9の成績データ162の国語データ162aは更新することができない。そのため、成績のデータを一元的に管理することができつつ、入力作業等の振り分けを行うことができる。
【0074】
本発明は、上述の実施の形態に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の実施形態に係る成績処理システムの全体を説明する概略概念図である。
【図2】図1の成績処理システムのデータ等の移動を説明するための概略概念図である。
【図3】図1の成績処理システムの各種プログラムの概略概念図である。
【図4】図1の成績処理システムのメイン側装置の各データの概略概念図である。
【図5】図1の成績処理システムの一部のデータを示す略概念図である。
【図6】図1の成績処理システムの持出先側装置の各データを示す概略概念図である。
【図7】図1の成績処理システムの処理を示す概略フロー図である。
【図8】図1の成績処理システムの処理を示す概略フロー図である。
【図9】図1の成績処理システムの処理を示す概略フロー図である。
【図10】図1の成績処理システムの処理を示す概略フロー図である。
【図11】図1の成績処理システムの処理を示す概略フロー図である。
【図12】図1の成績処理システムの処理を示す概略フロー図である。
【図13】図1の成績処理システムの画面例を示す概略説明図である。
【図14】図1の成績処理システムの画面例を示す概略説明図である。
【符号の説明】
【0076】
1・・・成績処理システム
2・・・サーバー
10・・・メイン側装置
11、11a・・・メインプログラム
12、12a・・・基本データベース
13、13a・・・設定データベース
15、15a・・・クラスデータベース
16,16a・・・クラスAデータ
17・・・クラスBデータ
18・・・クラスCデータ
19、19a・・・ログイン/持出データベース
20・・・持出先側装置
105・・・他のPC作業プログラム
106・・・処理選択プログラム
107・・・返却処理プログラム
110・・・持出処理プログラム
113・・・新規持出処理プログラム
116・・・上書持出処理プログラム
162a2・・・持出識別データ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
相互に教科別成績データが交換可能な主体側装置と補助側装置とを有する成績処理システムであって、
前記主体側装置は、前記補助側装置が複数接続可能となっており、
少なくとも、学習指導する指導者のデータである指導者データとその学習指導を受ける受講者のデータである受講者データとが関連づけられて複数のクラス情報データとして記憶されているクラス情報記憶部と、
少なくとも、受講者毎の成績評価データを作成するために受講者に対して実施される教科別のテストの結果である教科別テストデータと、前記受講者データと、前記クラス情報データ毎に関連して前記教科別テストデータと前記受講者データとが教科別の教科別成績データとして記憶されている成績情報記憶部と、
前記教科別成績データに基づいて前記成績評価データを作成する成績処理部と、
前記成績評価データを作成する際に選択された選択クラス情報データと前記クラス情報データとを比較して整合させるために予め設定された識別情報を前記クラス情報データ毎に対応するように記憶する識別情報記憶部と、
前記識別情報と前記主体側装置の入力部から入力された入力識別情報とを比較して整合する識別情報整合部と、
複数の前記補助側記憶装置から特定の前記補助側装置を選択する補助側記憶選択部と、を有しており、
前記補助側記憶選択部によって選択された特定の前記補助側記憶装置は、少なくとも1つの前記教科別成績データを一時的に教科別作業用成績データとして補助側記憶部に記憶するようになっており、
前記主体側装置の前記識別情報整合部が、前記入力識別情報と前記識別情報記憶部に記憶されている前記識別情報とを比較して、整合していると判断すると、前記主体側装置の補助側記憶設定部が、前記主体側装置の1つの前記教科別成績データ毎に異なる前記補助側装置の前記補助側記憶部に前記教科別作業用成績データとして記憶するようになっていること、を特徴とする成績処理システム。
【請求項2】
前記補助側記憶設定部が、前記補助側記憶部に少なくとも前記教科別成績データを教科別作業用成績データとして記憶した際には、
前記主体側装置の抽出教科鍵情報設定部が、前記主体側装置の前記成績情報記憶部に記憶されている前記教科別成績データの内で前記補助装置側の前記補助側記憶部に記憶された前記教科別作業用成績データと対応する前記教科別成績データであることを識別して、その教科別成績データに更新作業を禁止するための鍵情報を付して鍵情報付教科別成績データとして前記成績情報記憶部に記憶するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の成績処理システム。
【請求項3】
前記補助側記憶設定部は、前記教科別作業用成績データを前記クラス情報データに関連付けて、前記補助側装置の前記補助側記憶部に記憶することを特徴とする請求項1又2に記載の成績処理システム。
【請求項4】
前記主体側装置では、前記補助側装置に前記教科別成績データを一時的に記憶する選択をしたことを識別するための持出識別情報を設定する持出識別情報設定部を有しており、前記主体側装置の持出識別情報整合部が、前記持出識別情報と前記入力部から入力された入力識別情報とを比較して、整合していると判断すると、前記補助側記憶設定部が、前記補助側装置の前記補助側記憶部に前記主体側の前記教科別成績データを前記教科別作業用成績データとして記憶するようになっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の成績処理システム。
【請求項5】
前記主体側装置の前記持出識別情報設定部は、前記識別情報を前記持出識別情報として設定することを選択することができるようになっていることを特徴とする請求項4に記載の成績処理システム。
【請求項6】
前記補助側装置の前記教科別作業用成績データと前記主体側装置の前記教科別成績データとが、差し替えられると、前記成績情報記憶部に記憶されている前記鍵付教科別成績データの鍵情報が解除されるようになっていることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の成績処理システム。
【請求項1】
相互に教科別成績データが交換可能な主体側装置と補助側装置とを有する成績処理システムであって、
前記主体側装置は、前記補助側装置が複数接続可能となっており、
少なくとも、学習指導する指導者のデータである指導者データとその学習指導を受ける受講者のデータである受講者データとが関連づけられて複数のクラス情報データとして記憶されているクラス情報記憶部と、
少なくとも、受講者毎の成績評価データを作成するために受講者に対して実施される教科別のテストの結果である教科別テストデータと、前記受講者データと、前記クラス情報データ毎に関連して前記教科別テストデータと前記受講者データとが教科別の教科別成績データとして記憶されている成績情報記憶部と、
前記教科別成績データに基づいて前記成績評価データを作成する成績処理部と、
前記成績評価データを作成する際に選択された選択クラス情報データと前記クラス情報データとを比較して整合させるために予め設定された識別情報を前記クラス情報データ毎に対応するように記憶する識別情報記憶部と、
前記識別情報と前記主体側装置の入力部から入力された入力識別情報とを比較して整合する識別情報整合部と、
複数の前記補助側記憶装置から特定の前記補助側装置を選択する補助側記憶選択部と、を有しており、
前記補助側記憶選択部によって選択された特定の前記補助側記憶装置は、少なくとも1つの前記教科別成績データを一時的に教科別作業用成績データとして補助側記憶部に記憶するようになっており、
前記主体側装置の前記識別情報整合部が、前記入力識別情報と前記識別情報記憶部に記憶されている前記識別情報とを比較して、整合していると判断すると、前記主体側装置の補助側記憶設定部が、前記主体側装置の1つの前記教科別成績データ毎に異なる前記補助側装置の前記補助側記憶部に前記教科別作業用成績データとして記憶するようになっていること、を特徴とする成績処理システム。
【請求項2】
前記補助側記憶設定部が、前記補助側記憶部に少なくとも前記教科別成績データを教科別作業用成績データとして記憶した際には、
前記主体側装置の抽出教科鍵情報設定部が、前記主体側装置の前記成績情報記憶部に記憶されている前記教科別成績データの内で前記補助装置側の前記補助側記憶部に記憶された前記教科別作業用成績データと対応する前記教科別成績データであることを識別して、その教科別成績データに更新作業を禁止するための鍵情報を付して鍵情報付教科別成績データとして前記成績情報記憶部に記憶するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の成績処理システム。
【請求項3】
前記補助側記憶設定部は、前記教科別作業用成績データを前記クラス情報データに関連付けて、前記補助側装置の前記補助側記憶部に記憶することを特徴とする請求項1又2に記載の成績処理システム。
【請求項4】
前記主体側装置では、前記補助側装置に前記教科別成績データを一時的に記憶する選択をしたことを識別するための持出識別情報を設定する持出識別情報設定部を有しており、前記主体側装置の持出識別情報整合部が、前記持出識別情報と前記入力部から入力された入力識別情報とを比較して、整合していると判断すると、前記補助側記憶設定部が、前記補助側装置の前記補助側記憶部に前記主体側の前記教科別成績データを前記教科別作業用成績データとして記憶するようになっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の成績処理システム。
【請求項5】
前記主体側装置の前記持出識別情報設定部は、前記識別情報を前記持出識別情報として設定することを選択することができるようになっていることを特徴とする請求項4に記載の成績処理システム。
【請求項6】
前記補助側装置の前記教科別作業用成績データと前記主体側装置の前記教科別成績データとが、差し替えられると、前記成績情報記憶部に記憶されている前記鍵付教科別成績データの鍵情報が解除されるようになっていることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の成績処理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2009−251305(P2009−251305A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−99589(P2008−99589)
【出願日】平成20年4月7日(2008.4.7)
【出願人】(591139138)株式会社新学社 (13)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月7日(2008.4.7)
【出願人】(591139138)株式会社新学社 (13)
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