説明

所在地表示ないしユーザ・アイデンティティなどの情報を利用するユーザ確認

オンライン・ユーザのユーザ確認のための方法及び装置。1つの実施の形態に係る方法は、ホスト・サーバ上で運営されているオンライン・サービスの1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを許可するよう求めるアクセス要求をオンライン・サービス・プロバイダがユーザから受信するステップと、当該ユーザの所在地を示した所在地表示を取得するステップとを含んでいる。この実施の形態に係る方法は更に、当該ユーザへ混成情報を送信すると共に選択要求を送信するステップを含んでおり、前記混成情報は、前記所在地表示に示された地域に関連した情報である所在地地域関連情報と、前記所在地表示に示された地域に関連しない情報である所在地地域非関連情報とを組合せた情報であり、前記選択要求は、前記混成情報のうちから前記所在地地域関連情報を選択すること、または、前記混成情報のうちから前記所在地地域非関連情報を選択することを当該ユーザに要求するものである。この実施の形態に係る方法は更に、前記オンライン・サービス・プロバイダが当該ユーザから選択結果を受信するステップと、前記選択結果が前記選択要求に正しく対応していた場合に、前記1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを当該ユーザに許可するステップとを含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願開示は広くはオンライン・ユーザのユーザ確認に関するものであり、より具体的には、例えば、ユーザ側から提供された所在地表示に示された地域にユーザが精通しているか否か、ないしは、例えばオンライン・ユーザ・アイデンティティなどのユーザのアイデンティティ表示に関連した情報をユーザが認識しているか否かなどの判断を行うようにしたユーザ確認に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット及びワールド・ワイド・ウェブの利用が急速に拡大しており、その要因の1つに、様々なオンライン・サービスの利用が拡大の一途をたどっていることがある。オンライン・サービスには様々な種類のものがあり、例えば、オンライン・バンキング・サービス、オンライン電子メール・サービス、オンライン画像共有サービス、オンライン出会い系サービス、それに、オンライン・ソーシャル・ネットワーキング・サービスなどがある。1つのオンライン・サービス・プロバイダが、幾種類ものオンライン・サービスを、オンライン・ユーザに提供していることもある。しかるに、オンライン・サービスには、詐用ないしは不正使用されるおそれがあることが問題となっている。例えば、オンライン・ユーザのうちには、あるオンライン・サービスを不正使用または詐用する意図をもって、虚偽情報を用いてそのオンライン・サービスの利用者登録(サインアップ)を行う者がいる。例えば、オンライン電子メール・サービスの利用者登録をして電子メール・アカウントを取得したならば、その電子メール・アカウントを利用して、スパムと呼ばれる勝手に送りつける宣伝用電子メールの作成及び配布を行おうと考えている者もいる。また別の具体例として、あるオンライン・サービスを、そのオンライン・サービスが意図していない配布物の配布に利用するために、虚偽情報を用いてそのオンライン・サービスの利用者登録を行おうとする者もおり、例えば、オンライン・ソーシャル・ネットワーキング・サービスの利用者登録をする者のうちには、そのソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用して、宣伝用配布物を配布しようと考えている者がいるかも知れない。また、このようなオンライン・サービスの不正使用は、自動化した装置によっても行われており、その種の装置のうちには、コンピュータ・プログラムを用いて、オンライン・サービスの利用者登録を行うと共に不正使用を実行するようにしたものがある。
【0003】
このようなオンライン・サービスの詐用ないし不正使用を低減するために、オンライン・サービス・プロバイダは数々の対策を講じている。例えば、ある個人が、あるオンライン・サービスの利用者登録をしようとしたときに、ないしは、あるオンライン・サービスのサービス種目を利用しようとしたときに、その個人がオンライン・サービスを不正使用する意図がないことをある程度の信頼性をもって証明することのできるアクションを実行するよう、オンライン・サービス・プロバイダがその個人に要求するようにした方法がある。例えば、自動化した装置を用いてあるオンライン・サービスのサービス種目にアクセスし、ないしはそのサービス種目を利用しようとする者がいた場合に、そのサービス種目の詐用ないし不正使用を防止できるようにするために、多くのオンライン・サービス・プロバイダがキャプチャ(CAPTCHA)方式を採用している。キャプチャ方式では、ユーザがオンライン・サービスに(またはオンライン・サービスのサービス種目に)アクセスしようとしたときに、ユーザ端末のグラフィカル・ユーザ・インターフェースに、歪んだ文字列を表示する。そして、ユーザがその文字列を正しくユーザ端末に入力して、そのオンライン・サービスへのアクセス状態をモニタしているそのオンライン・サービス・プロバイダのサーバに返信した場合にのみ、そのオンライン・サービス(またはそのオンライン・サービスのサービス種目)へのアクセスを許可する。自動化した装置を用いて行われる不正使用を防止するための方法としては、これ以外にも様々な方法があり、また、手操作による不正使用を防止するための方法としても、様々な方法が存在している。しかしながら、在来のそれら不正使用の防止方法には、オンライン・サービスにアクセスしようとしているユーザが、なりすましではないということを、十分な信頼性をもって保証することができないという問題があった。更に、オンライン・サービスを不正使用する者たちは、キャプチャ方式などの不正使用防止方法を出し抜くために、自動化した装置の性能を増強することに余念がない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の概念的局面として、1つの実施の形態に係る方法は、ホスト・サーバ上で運営されているオンライン・サービスの1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを許可するよう求めるアクセス要求をオンライン・サービス・プロバイダがユーザから受信するステップと、当該ユーザの所在地を示した所在地表示を取得するステップとを含んでいる。この実施の形態に係る方法は更に、当該ユーザへ混成情報を送信すると共に選択要求を送信するステップを含んでおり、前記混成情報は、前記所在地表示に示された地域に関連した情報である所在地地域関連情報と、前記所在地表示に示された地域に関連しない情報である所在地地域非関連情報とを組合せた情報であり、前記選択要求は、前記混成情報のうちから前記所在地地域関連情報を選択すること、または、前記混成情報のうちから前記所在地地域非関連情報を選択することを当該ユーザに要求するものである。この実施の形態に係る方法は更に、前記オンライン・サービス・プロバイダが当該ユーザから選択結果を受信するステップと、前記選択結果が前記選択要求に正しく対応していた場合に、前記1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを当該ユーザに許可するステップとを含んでいる。
【0005】
第2の概念的局面として、1つの実施の形態に係る方法は、ホスト・サーバ上で運営されているオンライン・サービスの1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを許可するよう求めるアクセス要求と、個人のアイデンティティ表示とを、オンライン・サービス・プロバイダがユーザから受信するステップを含んでいる。この実施の形態に係る方法は更に、当該ユーザへ混成情報を送信すると共に選択要求を送信するステップを含んでおり、前記混成情報は、前記個人に関連した情報である個人関連情報と、前記個人に関連しない情報である個人非関連情報とを組合せた情報であり、前記個人関連情報は、前記個人に対応したユーザ・アイデンティティ・プロファイルに基づいて取得される情報であり、前記選択要求は、前記混成情報のうちから前記個人関連情報を選択すること、または、前記混成情報のうちから前記個人非関連情報を選択することを当該ユーザに要求するものである。この実施の形態に係る方法は更に、前記オンライン・サービス・プロバイダが当該ユーザから選択結果を受信するステップと、前記選択結果が前記選択要求に正しく対応していた場合に、前記1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを当該ユーザに許可するステップとを含んでいる。
【0006】
第3の概念的局面として、1つの実施の形態に係る方法は、ホスト・サーバ上で運営されているオンライン・サービスの1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを許可するよう求めるアクセス要求をオンライン・サービス・プロバイダがユーザから受信するステップと、所在地表示を当該ユーザから受信するステップとを含んでいる。この実施の形態に係る方法は更に、当該ユーザへ質問と回答要求とを送信するステップを含んでおり、前記質問は、前記所在地表示に示された地域の言語による質問であり、前記回答要求は、前記質問に回答することを当該ユーザに要求するものである。この実施の形態に係る方法は更に、前記オンライン・サービス・プロバイダが当該ユーザから回答を受信するステップと、前記回答が前記質問に正しく対応していた場合に、前記1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを当該ユーザに許可するステップとを含んでいる。
【0007】
第4の概念的局面として、1つの実施の形態に係る方法は、ホスト・サーバ上で運営されているオンライン・サービスの1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを許可するよう求めるアクセス要求をオンライン・サービス・プロバイダがユーザから受信するステップと、所在地表示を当該ユーザから受信するステップとを含んでいる。この実施の形態に係る方法は更に、当該ユーザへソフトウェアを送信すると共にソフトウェア実行要求を送信するステップを含んでおり、前記ソフトウェアは、無線信号を識別するように構成されたソフトウェアであり、前記ソフトウェア実行要求は、前記ソフトウェアを実行することを当該ユーザに要求するものである。この実施の形態に係る方法は更に、前記ソフトウェアにより識別された1つまたは複数の無線信号を示した情報を受信するステップと、前記ソフトウェアにより識別された無線信号が、前記所在地表示に示された地域に関連した無線信号に正しく対応していた場合に、前記1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを当該ユーザに許可するステップとを含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】1つの実施の形態に係るユーザ確認方法が実行されるネットワークの一例を示したブロック図である。
【図2】1つの実施の形態に係るオンライン・サービスにアクセスしようとしているユーザに対するユーザ確認の方法を示したフローチャートである。
【図3】1つの実施の形態に係るユーザ確認を実行する方法を示したフローチャートである。
【図4】1つの実施の形態に係るユーザ確認を開始する方法を示したフローチャートである。
【図5】1つの実施の形態に係るユーザ確認を実行するために用いられるグラフィカル・ユーザ・インターフェースの一例を示した模式図である。
【図6】1つの実施の形態に係るユーザ確認を実行する方法を示した模式図である。
【図7】1つの実施の形態に係るオンライン・サービスにアクセスしようとしているユーザに対するユーザ確認の方法を示したフローチャートである。
【図8】本明細書に記載の方法を実行するために用いられるコンピュータ・デバイス及びモバイル・コンピュータ・デバイスの具体例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
尚、以上の様々な図面において、互いに同一ないし対応する構成要素には、同一の参照番号を付してある。
【0010】
図1はネットワーク100を示したブロック図である。本明細書で説明する実施の形態に係るユーザ確認方法は、このようなネットワーク100において実行される。例えば、ネットワーク100において、あるユーザ110が(例えばユーザ端末120を介して)オンライン・サービス・プロバイダ130が提供している1つまたは複数のオンライン・サービスに(またはオンライン・サービスのサービス種目に)アクセスしようとしたときなどに、そのユーザ110に対するユーザ確認が実行される。オンライン・サービス・プロバイダ130は、例えば、インターネットないしワールド・ワイド・ウェブに接続されているサーバなどのコンピュータ装置によって運営されている。ユーザ端末120には様々な形態のものがある。例えば、ユーザ端末120は、デスクトップ型コンピュータ、ラップトップ型コンピュータ、無線通信デバイス、インターネット用機器などであってもよく、或いは、更にその他の様々な適宜のデバイスであってもよい。
【0011】
ネットワーク100において、ユーザ110は、ユーザ端末120を用いて、オンライン・サービス・プロバイダ130へアクセス要求140を送信することができる。そのアクセス要求140は、例えば、オンライン・サービス・プロバイダ130が提供しているオンライン・サービス(例えばオンライン電子メール・サービスなど)へのアクセスの許可を求めるものであることもあれば、オンライン・サービス・プロバイダ130が提供しているオンライン・サービスの1つまたは複数のサービス種目を利用することの許可を求めるものであることもある。この実施の形態において、送信されるアクセス要求140には、ユーザ110が所在する地域を示す情報として、ユーザ110側から提供された所在地表示が含まれていることがある。その所在地表示は、ユーザ110によってアクセス要求140に含まれることになった所在地表示であることもあり、また、そのアクセス要求140に付随しているその他の情報から抽出された所在地表示であることもある。例えば、アクセス要求140に付随しているインターネット・プロトコル・アドレス(IPアドレス)から所在地表示を抽出することも可能である。ただし、周知のごとく、伝送されるデータに含まれているIPアドレスは、特に、オンライン・サービスの詐用ないし不正使用に際しては、偽造された「偽装IPアドレス」であることがある。更に、ユーザ110がみずからの所在地表示を提供する場合には、虚偽の所在地表示を提供することはいとも容易である。また、1つの実施の形態として、ユーザ110のユーザ・プロファイルに含まれている情報のうちから所在地表示を抽出することも可能であるが、ただし、オンライン・サービスの不正使用が行われるようなときには、そのユーザ・アイデンティティ・プロファイルが別人のユーザ・プロファイルである可能性もある。
【0012】
この方法では、オンライン・サービス・プロバイダ130が、その所在地表示に示された地域に関連した情報である所在地地域関連情報を利用してユーザ確認を実行し、そのユーザ確認の際に、その所在地表示に示された地域にユーザ110が精通していることを実証するよう、ユーザ110に要求する。もしユーザ110が、みずからの所在する地域を示す所在地表示として真性の所在地表示を提供していなかったならば、その所在地表示に示された地域の情報にユーザ110が精通している確率は低く、従って、ユーザ110がこのユーザ確認をクリアすることは困難なものとなる。
【0013】
また別の方式として、オンライン・サービス・プロバイダ130にとって既知のユーザ・アイデンティティ・プロファイルに対応したオンライン・ユーザ・アイデンティティを、ユーザ110がアクセス要求140の中に表示していることもある。このオンライン・サービス・プロバイダ130にとって既知のユーザ・アイデンティティ・プロファイルとは、例えば、オンライン・サービス・プロバイダ130によって、または、第三者のプロバイダによって維持されているユーザ・アイデンティティ・プロファイルなどである。この方式は、例えば、アクセス要求の中に表示されているユーザ・アイデンティティが、そのアクセス要求より前に、あるオンライン・サービスの1つまたは複数のサービス種目にアクセスするために生成されたユーザ・アイデンティティ・プロファイルに対応したものである場合に利用可能であり、そのようなユーザ・アイデンティティ・プロファイルは、オンライン・サービス・プロバイダ130によって、または、第三者のプロバイダによって、永続的に維持されていることがある。
【0014】
ユーザ・アイデンティティ・プロファイルには、そのユーザ・アイデンティティ・プロファイルに実際に対応している個人の様々な情報が含まれており、それら情報のうちにはその個人の所在地表示も含まれている(ただし、その「個人」が実際にユーザ110であるとは限らない)。また、そのユーザ・アイデンティティ・プロファイルに含まれている様々な情報は、その一部または全てについて、オンライン・サービス・プロバイダ130によって、または、第三者のプロバイダによって、真偽の検証がなされていることもある。
【0015】
ネットワーク100において、ユーザ確認を実行する際に、このようなユーザ・アイデンティティ・プロファイルに含まれている情報を利用できるのは、例えば、そのユーザ・アイデンティティ・プロファイルに対応した個人の所在地表示が、そのユーザ・アイデンティティ・プロファイルに含まれている場合であり、そのような場合には、その所在地表示を用いて、上述の方式と同様の方式でユーザ確認を実行することができる。
【0016】
また別の実施の形態として、ユーザ・アイデンティティ・プロファイルに含まれているその他の情報を利用してユーザ確認を実行することも可能である。例えば、ユーザ・アイデンティティ・プロファイルに対応した個人の写真画像(例えばオンライン・サービス・プロバイダ130が提供しているオンライン画像格納サービスを利用して格納された写真画像など)を、そのユーザ・アイデンティティ・プロファイルに対応した個人のものではない写真画像と組合せて利用することなどが可能である。
【0017】
以上に説明したように、ネットワーク100において、オンライン・サービス・プロバイダ130がアクセス要求140に応答してユーザ確認を実行する際に、ユーザ側から提供された所在地表示及び/またはオンライン・ユーザ・アイデンティティを利用して、そのユーザ確認を実行することができ、それによって、ユーザ110が要求しているオンライン・サービスへのアクセス、または、オンライン・サービスのサービス種目へのアクセスを、当該ユーザ110に許可してよいか否かを判断することができる。尚、ここでいうオンライン・サービスのサービス種目には、オンライン・サービスの種類に応じて様々なものがあり、例えば、商品購入代金の支払手続きや、メッセージの送信などがあり、またその他にも様々なサービス種目がある。また、1つの実施の形態においては、オンライン・サービス・プロバイダ130が、様々な地域の夫々に関連した情報を集めた地域情報150にアクセスできるようにしている。この地域情報150には地域に関連した様々な種類の情報が含まれており、それらのうちには、例えば、夫々の地域のランドマークの画像や、夫々の地域の有名人の肖像画像などがあり、様々な地域の夫々に関連したオーディオ・ファイルや、ビデオ・ファイルなども含まれている。
【0018】
1つの実施の形態においては、地域情報150が、テキストで書き表された質問や、オーディオ・ファイルに録音された質問を、情報として含んでいる。それら質問は、夫々の地域に関連した様々な言語による質問である。ユーザ確認を実行する際に、そのような質問をユーザ110に提示した上で、その質問に回答するようユーザ110に要求する。その回答は、選択肢からの選択によって行うようにしておいてもよく、或いは、回答を(キーボードなどから)打込むようにしておいてもよい。提示した質問に対する回答が行われることによって、その質問の言語にユーザが精通していることが実証される。
【0019】
オンライン・サービス・プロバイダ130が、所在地表示に示された地域に関連した情報である所在地地域関連情報と、所在地表示に示された地域に関連しない情報である所在地地域非関連情報とを組合せた混成情報を、ユーザ110に提示するようにしている場合には、ユーザ端末120上に表示されるグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)を利用して、その混成情報を提示するようにするとよい。別の実施の形態として、オンライン・サービス・プロバイダ130が、質問をユーザ110に提示するようにしている場合にも、ユーザ端末120上のGUIを利用して、その質問を表示させるようにするとよい。或いはまた、オンライン・サービス・プロバイダ130が、ユーザ110にオーディオ・ファイルまたはビデオ・ファイルを提供するようにしている場合にも、そのファイルを、ユーザ端末120上で(例えばGUIによって)再生させるようにするとよい。そして、GUI、オーディオ・ファイル、ないしはビデオ・ファイルが、ユーザ110に対して、混成情報のうちから所在地地域関連情報を選択することや、提示した質問に回答することを要求するようにするとよい。或いは、別の実施の形態として、ユーザ110に対して、混成情報のうちから所在地地域非関連情報を選択することを要求するようにしてもよい。その場合には、例えば、所在地表示に示された地域に関連しない1つの画像と、所在地表示に示された地域に関連した複数の画像とを組合せた混成情報をユーザ110に提示して、それら画像のうちから、所在地表示に示された地域に関連しない1つの画像を選択するようユーザ110に要求すればよい。
【0020】
様々な実施の形態のうちには、ユーザ確認に際してユーザに提示する情報を、先に言及したように、夫々、様々な地域と結び付いている画像の形式の情報としたものもあり、オーディオ・ファイルないしビデオ・ファイルの形式の情報としたものもあり、言語による質問の形式の情報としたものもある。このユーザ確認の方法によれば、不正使用を低減することができ、なぜならば、もしユーザ110がオンライン・サービス・プロバイダ130に提供した所在地表示が、虚偽の所在地表示であったならば、ユーザ110は、その虚偽の所在地表示に示された地域に関連した情報を正しく識別することができない可能性が高く、従って、ユーザ確認に際して提示された混成情報のうちから正しい情報の選択を行うことや、ユーザ確認に際して提示された質問に正しく回答することができない可能性が高い。
【0021】
更に、ユーザ110のユーザ確認を、画像形式の情報、オーディオ形式の情報、ないしビデオ形式の情報を用いて実行することによって、オンライン・サービスの不正使用を特に低減することができ、なぜならば、オンライン・サービスの不正使用を企図しているユーザが、そのユーザ確認をクリアするためにオンライン検索を行おうとしても、これらの形式の情報に基づいてオンライン検索を行なうことは容易でないからである。例えば、ユーザは、画像、オーディオ・ファイル、またはビデオ・ファイルの内容に関連したキーワードが与えられれば、そのキーワードを用いてオンライン検索を実行することで、それら画像、オーディオ・ファイル、またはビデオ・ファイルを発見することはおそらく容易である。これに対して、画像、オーディオ・ファイル、またはビデオ・ファイルが与えられて、それらに基づいてオンライン検索を実行することで、その画像、オーディオ・ファイル、またはビデオ・ファイルの内容を説明している文章を発見することは極めて困難である。オンライン・サービスを不正使用するようなユーザは、その殆どがオンライン・サービス・プロバイダに虚偽情報を提供しており、その所在地表示も虚偽情報であるため、ユーザ確認をこの方式で(即ち、所在地表示に関連した画像、オーディオ・ファイル、またはビデオ・ファイルを用いて)実行することによって、オンライン・サービスの詐用ないし不正使用を劇的に低減することができる。
【0022】
上述のように、ネットワーク100において、オンライン・サービス・プロバイダ130が、オンライン・サービスの1つまたは複数のサービス種目へのアクセスをユーザ110に許可してよいか否かを判断するためにユーザ確認を実行する際に、ユーザ側から提供されたオンライン・ユーザ・アイデンティティに対応したユーザ・アイデンティティ・プロファイルを利用してそのユーザ確認を行うことができる。またそれを可能にするために、1つの実施の形態においては、上述のように、オンライン・サービス・プロバイダ130が、このオンライン・サービス・プロバイダ130によって、または、第三者のプロバイダによって維持されている多数のユーザ・アイデンティティ・プロファイルに、アクセスできるようにしてある。また更に、オンライン・サービス・プロバイダ130が、それら多数のユーザ・アイデンティティ・プロファイルの夫々に関連付けられている夫々のユーザ・アイデンティティ関連情報160にもアクセスできるようにしてある。1つの実施の形態においては、個人が、オンライン・サービス・プロバイダ130が提供している複数のオンライン・サービスの利用登録を行う際に、同一のユーザ・アイデンティティ・プロファイルを用いて、または、同一のオンライン・ユーザ・アイデンティティを用いて、それら複数のオンライン・サービスの利用登録を行うことができるようにしている。
【0023】
1つの実施の形態においては、オンライン・サービス・プロバイダ130が、ソーシャル・ネットワーキング・サービスと、画像共有サービスとを含む、様々なオンライン・サービスを提供しており、個人が、ソーシャル・ネットワーキング・サービスと、画像共有サービスとの両方の利用登録をする場合に、同一のオンライン・ユーザ・アイデンティティを用いてそれらの利用登録を行えるようにしている。ここで、ユーザ110が、このオンライン・サービス・プロバイダ130が提供している、あるオンライン・サービスへのアクセス(またはそのオンライン・サービスのサービス種目の利用)の許可を求めるアクセス要求140を送信した場合に、そのアクセス要求140が、上述のように、ユーザ・アイデンティティ・プロファイルに対応したオンライン・ユーザ・アイデンティティを含んでいるならば、オンライン・サービス・プロバイダ130は、その個人(ユーザ)のソーシャル・ネットワーキング・サービス情報に含まれている情報や、その個人の肖像画像を用いてユーザ確認を実行することができる。例えば、その個人(ユーザ)のユーザ・アイデンティティ・プロファイルに関連付けられているユーザ・アイデンティティ関連情報160(例えばソーシャル・ネットワーキング・サービス情報や、個人の肖像画像などの情報)と、その他の情報とを組合せた混成情報をユーザ110に提示するようにすればよい。ユーザ110と、ユーザ110から提供されたオンライン・ユーザ・アイデンティティに対応した個人とが、別人である場合(即ち、ユーザ110が、そのオンライン・ユーザ・アイデンティティを詐用している場合)には、ユーザ110はその混成情報のうちのユーザ・アイデンティティ関連情報160を特定できないためにユーザ確認をクリアできない確率が高く、そのため、オンライン・サービス・プロバイダ130が提供しているオンライン・サービスが詐用されるのを防止することができる。
【0024】
図2は、本発明の1つの実施の形態に係るユーザ確認を実行する方法を示したフローチャートである。この方法200は、図1のネットワーク100において実施し得るものであるため、以下の説明では引き続き図1も参照しつつ詳述して行く。
【0025】
この方法200のブロック210では、オンライン・サービス・プロバイダ130が、ユーザ110から、例えばオンライン・サービスへのアクセス、または、オンライン・サービスのサービス種目へのアクセスを許容するよう求めるアクセス要求140を受信する。続いて、この方法200のブロック220では、所在地表示を取得する。ブロック220で取得する所在地表示は、ユーザ110がみずからの所在地である地域を明示するためにアクセス要求に含めた所在地表示であることもあり、また、ユーザ・アイデンティティ・プロファイルから抽出された所在地表示であることもある。
【0026】
例えば、ブロック220で取得する所在地表示は、ユーザがみずからの所在地である地域を明示するために提供したものであることもある。ユーザがその地域を明示するために用いる所在地表示は、例えば、街路番地、郵便番号、市名及び州名、電話番号、それに国名などである。また、それらの替わりに、ユーザは、オンライン・サービス・プロバイダ130によってアクセスされ、及び/または、維持されるユーザ・アイデンティティ・プロファイルに対応したオンライン・ユーザ・アイデンティティを、アクセス要求140の中に含めて提供することもある。ユーザ・アイデンティティ・プロファイルには、プロファイルが一致した「個人」(ただしその「個人」は、不正使用が行われる場合には、必ずしもユーザ110であるとは限らない)の所在地表示を含むことができるからである。このようなユーザ・アイデンティティ・プロファイルに含まれている所在地表示を用いて、この方法200のユーザ確認を実行することも可能である。
【0027】
更に別の方式として、アクセス要求140に付随しているIPアドレス(例えばアクセス要求140のデータ・ヘッダーに含まれているIPアドレス)を、ユーザ110の所在地表示として用いることも可能である。ただし、先に言及したように、ユーザ110が送信するデータ(例えばアクセス要求140)に含まれているIPアドレスは、このユーザ110が偽造した「偽装IPアドレス」である可能性もある。従って、もしこのユーザ110が、オンライン・サービス・プロバイダ130が提供しているオンライン・サービスを詐用または不正使用することを企図していた場合には、ユーザ110は、みずからの所在地表示として、虚偽の所在地表示を提供するために、偽装IPアドレスをアクセス要求140に付随させている可能性もある。そのような場合にも、ここに説明しているように、地域情報150のうちの、所在地表示に示された地域に関連した情報を用いてユーザ確認を実行することによって、オンライン・サービスの詐用または不正使用を防止することができる。
【0028】
この方法200のブロック230では、所在地表示に示された地域に関係した情報と、所在地表示に示された地域に無関係な情報とを組合せた混成情報をユーザ110に提示するか、或いは、所在地表示に示された地域の言語による質問をユーザ110に提示するかのいずれかを行うようにしている。例えば、所在地表示に示された混成情報または言語による質問をユーザ110に提示するには、ユーザ端末120の画面に表示されるGUIを利用するとよい。そのようなGUIの1つの具体例が図6に示されており、それについては後に詳細に説明する。1つの実施の形態においては、混成情報をユーザに提示する際に、所在地表示に示された地域のランドマークの1つまたは複数の画像と、所在地表示に示された地域以外の地域のランドマークの1つまたは複数の画像とを組合せた混成情報を提示するようにしている。この実施の形態では、オンライン・サービス・プロバイダ130が、地域情報150のうちから、所在地表示に示された地域のランドマークの画像を選択してユーザ端末120へ送信するようにするとよい。また更に、オンライン・サービス・プロバイダ130が、地域情報150のうちから、所在地表示に示された地域以外の地域のランドマークの画像を選択することによって、所在地表示に関連しない画像を選択するようにするのもよい。
【0029】
別の実施の形態においては、ブロック230で混成情報をユーザに提示する際に、所在地表示に示された地域に関連した有名人の1つまたは複数の肖像画像と、所在地表示に示された地域に関連しない人々の1つまたは複数の肖像画像とを組合せた混成情報を提示するようにしている。所在地表示に示された地域に関連した有名人の肖像画像としては、例えば、地元の有名人の肖像画像などを用いるのもよく、そのような有名人としては、例えばニュースキャスターなどのように人目にさらされている人物であって、その地域に居住している人々の間では広く知られているが、その地域以外の地域の人々の間ではさほど知られていない人物などがよい。また、所在地表示に示された地域に関連しない人々の肖像画像としては、例えば、その地域以外の地域でのみ有名な有名人の肖像画像や、有名人ではなく人目にさらされることのない人物の肖像画像を用いるのもよく、或いは、更にその他の人物の肖像画像を用いるようにしてもよい。オンライン・サービス・プロバイダは、夫々に適当な肖像画像を選択したならば、それら選択した肖像画像を(混成情報として)ユーザ端末120へ送信して、ユーザ110に対して表示させるようにし、それによって、本明細書において説明する方法を用いたユーザ確認を行うことができる。
【0030】
更に別の実施の形態においては、ブロック230で混成情報をユーザに提示する際に、所在地表示に示された地域に関連した消費者製品の1つまたは複数の画像と、所在地表示に示された地域に関連しない消費者製品の1つまたは複数の画像とを組合せた混成情報を提示するようにしている。この方式では、消費者製品の画像を地域情報150のうちから選択するようにするとよい。また、所在地表示に示された地域でのみ販売されている消費者製品の画像と、所在地表示に示された地域以外の地域でのみ販売されている消費者製品の画像とを組合せた混成情報を、ユーザ端末120の画面に表示されるGUIを利用してユーザ110に提示するようにするとよい。
【0031】
更に別の実施の形態においては、ブロック230で混成情報をユーザに提示する際に、所在地表示に示された地域に関連した無線ネットワークの1つまたは複数のサービスセット識別子(SSID)と、所在地表示に示された地域に関連しない1つまたは複数のSSIDとを組合せた混成情報を提示するようにしている。この方式では、様々な地域で運営されている無線ネットワークのSSID情報を収集しておくとよく、その収集は様々な方法を用いて行うことができる。例えば、無線ネットワークを検出してその無線ネットワークのSSIDを記録するように構成したコンピュータ装置を自動車に搭載してもよい。そして、その自動車を、無線ネットワークが運営されている様々な地域で走行させてSSID情報を収集するようにするとよい。こうして様々な地域のSSID情報を収集したならば、それを地域情報150に含めておき、本明細書で説明する方法でユーザ確認を実行する際にそれを利用するようにすればよい。
【0032】
その他の無線信号についての情報も併せて収集しておき、そのような情報を利用してユーザ確認を実行するようにしてもよい。これについては後に詳述するが、ここでその概要を簡単に述べておくと、利用可能な無線信号の具体例としては、例えば、テレビジョン放送信号、ラジオ放送信号、携帯電話通話信号、それにGPS信号などがある。
【0033】
別の実施の形態においては、ブロック230で混成情報をユーザに提示する際に、所在地表示に示された地域に関連した1つまたは複数のオーディオ・ファイルまたはビデオ・ファイルと、所在地表示に示された地域に関連しない1つまたは複数のオーディオ・ファイルまたはビデオ・ファイルとを組合せた混成情報を提示するようにしている。この方式では、所在地表示に示された地域に関連したオーディオ・ファイルまたはビデオ・ファイルとしては、例えば、当該地域に居住している人々の間で広く知られている対象物を収録したオーディオ・ファイルまたはビデオ・ファイルなどを用いるとよく、より具体的には、例えば、地場企業のコマーシャルを収録したオーディオ・ファイルまたはビデオ・ファイル、地元の有名人を収録したオーディオ・ファイルまたはビデオ・ファイル、それに、その地域のランドマークを収録したビデオ・ファイルなどを用いることができる。また、所在地表示に示された地域に関連しないオーディオ・ファイルまたはビデオ・ファイルとしては、例えば、その地域以外の地域の対象物を収録したオーディオ・ファイルまたはビデオ・ファイルであって、その地域に居住している人々の間では知られていない内容を含むものを用いるとよい。先に述べた方式と同様に、この方式で用いるオーディオ・ファイルまたはビデオ・ファイルも、オンライン・サービス・プロバイダ130が地域情報150のうちから選択してユーザ端末120へ送信し、ユーザ端末120の画面上に表示されるGUIの中で、及び/または、ユーザ端末120に装備されているオーディオ・デバイス/ビデオ・デバイスを用いて、ユーザ110に提示するようにするとよい。別の実施の形態として、所在地表示に示された地域の言語で書き表され、または話されている質問をユーザ110に提示するようにしてもよい。そのような質問もまた、オンライン・サービス・プロバイダ130がユーザ端末120へ送信して、ユーザ端末120を利用してユーザに提示するようにすればよい。
【0034】
この方法200のブロック240では、所在地表示に示された地域に関係した情報を混成情報の中から選択するようユーザに要求する場合と、所在地表示に示された地域に関係しない情報を混成情報の中から選択するようユーザに要求する場合と、ユーザに提示した質問に回答するようユーザに要求する場合とがある。1つの実施の形態においては、選択または回答をユーザに要求する際に、オンライン・サービス・プロバイダ130が、GUIの中に、混成情報または質問と共に、ユーザ110に対する選択要求または回答要求を表示させるようにしている。例えば、ネットワーク110を介してユーザ端末120へGUIを伝送することによって、ユーザ110にGUIを提供することができる。ユーザ110は、提供されたそのGUIを利用して、選択結果または質問に対する回答をユーザ端末120に入力することができ、これについては後に図6を参照して更に詳細に説明する。この方法200のブロック250では、オンライン・サービス・プロバイダ130が、(例えばユーザ端末120に入力された)ユーザ110の選択結果または回答を、ネットワーク100を介して受信する。
【0035】
そのユーザ110の選択結果が、所在地表示に示された地域に関連した情報並びに選択要求に正しく対応していた場合には、或いは、そのユーザ110の回答が、提示された質問に正しく回答したものであった場合には、この方法200のブロック260において、オンライン・サービス・プロバイダ130がユーザ110に対して、オンライン・サービスへのアクセスまたはオンライン・サービスのサービス種目へのアクセスを許可する。一方、そのユーザ110の選択結果が、所在地表示に示された地域に関連した情報並びに選択要求に正しく対応していなかった場合には、或いは、そのユーザ110の回答が、提示された質問に正しく回答したものではなかった場合には、この方法200のブロック270において、オンライン・サービス・プロバイダ130がユーザ110に対して、オンライン・サービスへのアクセスまたはオンライン・サービスのサービス種目へのアクセスを拒否する。そのような状況となったときには、即ち、アクセスを拒否したときには、オンライン・サービス・プロバイダ130がユーザ110に対して、更なるユーザ確認を実行するようにしてもよい。そして、ユーザ110が、1回または複数回の更なるユーザ確認をクリアすることができた場合には、ユーザ110が要求した1つまたは複数のオンライン・サービスのサービス種目へのアクセスを、オンライン・サービス・プロバイダ130がユーザ110に対して許可するようにすればよい。
【0036】
図3は1つの実施の形態にかかる方法300を示したフローチャートであり、この方法300は、図2に示して以上に説明した方法200のうちの一部を代替するものである。例えば、1つの実施の形態として、方法200のうちのブロック230、240、及び250の部分を、この方法300で代替するようにしてもよい。ただし、当然のことであるが、この方法300は、その他の利用の仕方をすることも可能である。尚、方法200について説明したときと同様に、この方法300についても、引き続き図1を併せて参照しつつ説明して行く。
【0037】
この方法300のブロック310では、ユーザ110の付近で運用されている無線信号を識別できるように構成されたソフトウェアをユーザ110に提供する。上述のように、そのような無線信号としては、例えば、無線データ通信網信号(例えばSSIDなど)、テレビジョン放送信号、ラジオ放送信号、携帯電話通話信号、それに、GPS信号などがある。例えば、オンライン・サービス・プロバイダ130は、そのソフトウェアを、ネットワーク100を介してユーザ端末120へ伝送することができる。この方法200のブロック320では、提供したソフトウェアをユーザ端末120上で実行するようユーザ110に要求し、それによって、ユーザ110が所在する地域で運用されている無線信号を検出させる。このソフトウェア実行要求は、オンライン・サービス・プロバイダ130がユーザ端末120へGUIを伝送し、そのGUIを介してユーザ端末120上に表示させるようにするとよい。このGUIは例えば図7に示したようなものであり、これについては後に詳述する。
【0038】
この方法300のブロック330では、ソフトウェアによって識別された1つまたは複数の無線信号を示した情報を、オンライン・サービス・プロバイダ130が、ユーザ端末120から受信する。この方式では、地域情報150の中に様々な地域において夫々に運営されている無線信号に関する情報が含まれており、オンライン・サービス・プロバイダ130が(またはその他の何らかの主体が)、ソフトウェアによって識別された無線信号を表す情報を、この地域情報の中に含まれている所在地表示に示された地域に関連した無線信号の情報と比較する。そして、ソフトウェアによって識別された1つまたは複数の無線信号を表す情報と、地域情報150に含まれている所在地表示に示された地域に関連した無線信号の情報との間に、もし一致するものがあったならば、オンライン・サービス・プロバイダ130は、ユーザ110が要求したオンライン・サービスへのアクセスまたはオンライン・サービスのサービス種目へのアクセスを、ユーザ110に対して許可すればよい。一方、ソフトウェアによって識別された無線信号を表す情報と、地域情報150に含まれている所在地表示に示された地域に関連した無線信号の情報との間に、もし一致するものがなかったならば、オンライン・サービス・プロバイダ130は、ユーザ110が要求したオンライン・サービスへのアクセスまたはオンライン・サービスのサービス種目へのアクセスを、ユーザ110に対して拒否すればよい。またその場合には、更なるユーザ確認を実行するのもよい。更に、オンライン・サービス・プロバイダ130が提供したソフトウェアをユーザ110が実行しなかったときにも、オンライン・サービス・プロバイダ130は、ユーザ110が要求したオンライン・サービスへのアクセスまたはオンライン・サービスのサービス種目へのアクセスを、ユーザ110に対して拒否すればよい。
【0039】
図4は、1つの実施の形態に係るユーザ確認を実行する方法400を示したフローチャートである。方法300と同様に、この方法400もまた、図2に示した方法200のうちの一部を代替するものである。ただし、当然のことであるが、この方法400はその他の利用の仕方をすることも可能である。尚、図2及び図3と同様に、図4に示したこの方法400についても、図1のネットワーク100を引き続き参照しつつ説明をして行く。
【0040】
この方法400のブロック410では、オンライン・サービスの利用状況をオンライン・サービス・プロバイダ130がモニタしており、ここでいう利用状況とは、例えば、あるオンライン・サービスへのアクセス要求が初めて許可された後の、そのオンライン・サービスの利用状況などである。ブロック420では、オンライン・サービス・プロバイダ130が、そのオンライン・サービスの利用状況に変化があったか否かを判断している。この判断は、ユーザ110の1つまたは複数のアクションに基づいて行なわれる。例えば、オンライン・サービス・プロバイダ130は、特定の電子メール・アカウントにおける電子メールの送信件数が急増したときなどに、利用状況に変化があったと判断する。更に、この方法400のブロック420では、オンライン・サービスの利用状況に変化があったと判断された場合に、上で説明したものと同様のユーザ確認用の混成情報と、その混成情報のうちから然るべき情報を選択するようユーザ110に要求する選択要求とを(ユーザ端末120を介して)ユーザ110に提示する。
【0041】
この方式を採用することが有用であるのは、例えば、あるオンライン・サービスへのアクセスをある個人に対して許可した後に、その個人になりすました別の個人(例えばユーザ110)が、アクセス許可を得ずにそのオンライン・サービスにアクセスしようとしている場合などである。例えば、ユーザ110が、別のユーザのアカウントを乗っ取って(ハッキングして)、そのオンライン・サービスを不正使用しているときに、オンライン・サービス・プロバイダ130は、そのオンライン・サービスの利用状況の変化を検出したならば、ユーザ110に対して、ユーザ確認を課すようにすればよい。そして、ユーザ110がそのユーザ確認をクリアできなかったならば、そのオンライン・サービスへのアクセスを終了させる(拒否する)ようにすればよい。
【0042】
図5は、1つの実施の形態に係るユーザ確認を実行する方法500を示したフローチャートである。方法200、300、及び400と同様に、この方法500についても、図1のネットワーク100を引き続き参照しつつ説明して行く。
【0043】
この方法500のブロック510では、オンライン・サービス・プロバイダ130が、ユーザ110から、(ユーザ端末120を介して)あるオンライン・サービスのあるサービス種目へのアクセスの許可を求める要求と、ユーザ・アイデンティティの表示とを受信する。この方法500において、そのユーザ・アイデンティティは、ある個人(この個人はユーザ110であるかも知れず、ユーザ110でないかも知れない)のユーザ・アイデンティティ・プロファイルに対応したものであり、そのユーザ・アイデンティティ・プロファイルはオンライン・サービス・プロバイダ130によって維持され、または、アクセス可能なものである。
【0044】
この方法500のブロック520では、オンライン・サービス・プロバイダ130が、そのユーザ・アイデンティティまたはそのユーザ・アイデンティティ・プロファイルに対応した個人に関連した情報と、その個人に関連しない情報とを組合せた混成情報を(ユーザ端末120を介して)ユーザ110へ送信する。より具体的には、例えば、そのユーザ・アイデンティティ・プロファイルに含まれている情報のうちから選択した情報と、その他の情報とを組合せて、ユーザ確認を実行するために利用することができる。別の実施の形態として、ユーザ・アイデンティティ・プロファイルが、そのユーザ・アイデンティティ・プロファイルに対応した個人の履歴情報を含んでいるようにしたものがある。その履歴情報には、所在地表示として、例えば、現住所の街路番地、旧住所の街路番地、現在の勤め先の名称、以前の勤め先の名称、現在の電話番号、以前の電話番号、現在の電子メール・アドレス、以前の電子メール・アドレスなどが含まれ、また更に、そのユーザ・アイデンティティ・プロファイルに対応した個人に関するその他の様々な種類の履歴情報も含まれている。
【0045】
ユーザ・アイデンティティ・プロファイルから抽出して取得したそのような情報と、その他の情報とを組合せた混成情報を(例えばGUIに表示するなどして)ユーザ110に提示することによっても、本明細書に記載の方法に従ってユーザ確認を実行することができる。この方式では、ユーザ110に対して、ユーザ・アイデンティティ・プロファイルから抽出された情報を識別して指摘することを要求するようにする。そして、ユーザ・アイデンティティ・プロファイルから抽出された情報をユーザ110が正しく識別できたならば、オンライン・サービス・プロバイダ130はユーザ110に対して、要求されたオンライン・サービスへのアクセスまたはオンライン・サービスのサービス種目へのアクセスを許可する。一方、ユーザ・アイデンティティ・プロファイルから抽出された情報をユーザ110が正しく識別できなかったならば、オンライン・サービス・プロバイダ130はユーザ110に対して、要求されたオンライン・サービスのサービス種目へのアクセスを拒否する。別法として、ユーザ・アイデンティティ・プロファイルに含まれている所在地表示を利用して、図2〜図4を参照して上述の方法に従って、ユーザ確認を実行することも可能である。また別の実施の形態として、ユーザ確認を実行する際に、ユーザ・アイデンティティ・プロファイルから抽出されたものではない情報を識別して指摘することをユーザに要求するようにしてもよい。そうする場合には、ユーザ・アイデンティティ・プロファイルから抽出されたものではない情報をユーザ110が正しく識別できたならば、オンライン・サービス・プロバイダ130がユーザ110に対して、要求されたオンライン・サービスのサービス種目へのアクセスを許可するようにすればよい。
【0046】
更に別の実施の形態として、アクセス要求に示すものと同じユーザ・アイデンティティ・プロファイルを用いてアクセスされた別のオンライン・サービス(この「別のオンライン・サービス」は、同じオンライン・サービス・プロバイダ130によって提供されているオンライン・サービスであることもある)から抽出した情報を用いて、ユーザ確認を実行することも可能である。例えば、画像共有サービスから抽出した個人の写真画像を、その他の写真画像と組合せて、ユーザ110に提示するようにしてもよい。別の実施の形態として、ソーシャル・ネットワーキング・プロファイルから抽出した情報と、その情報と同種類の情報であって、ただしそのユーザ・アイデンティティ・プロファイル以外の情報ソースから抽出した情報とを組合せて、ユーザ110に提示するようにしてもよい。そして、そのような、別のオンライン・サービスから得られるユーザ・アイデンティティ・プロファイルと関連した情報をユーザ110が正しく識別できたならば、オンライン・サービス・プロバイダ130がユーザ110に対して、要求されたオンライン・サービスへのアクセス(またはオンライン・サービのサービス種目へのアクセス)を許可するようにすればよい。一方、そのような、別のオンライン・サービスから抽出された情報をユーザ110が正しく識別できなかったならば、オンライン・サービス・プロバイダ130がユーザ110に対して、要求されたオンライン・サービスへのアクセスを拒否し、及び/または、更なるユーザ確認を実行するようにすればよい。
【0047】
この方法500のブロック530、540、550、及び560で実行される動作は、夫々、図2に示した方法200のブロック240、250、260、及び270で実行される動作と同様のものである。そのため、この方法500のブロック530〜560の動作は、方法200のブロック240〜270の動作と同様にして実行することができる。それゆえ、説明を簡潔且つ明瞭にするために、それら動作についての説明をここで反復することを控える。尚、この方法500にも、方法200と同様に、図3に示した方法300ないし図4に示した方法400を組込むことができる。
【0048】
図6は、1つの実施の形態に係るGUI600を示した模式図である。このGUI600は、本明細書で説明している様々な方法を用いてユーザ確認を実行する際に用いられるものである。図1〜図5の場合と同様に、この図6についても、先に説明した図1のネットワーク100を引き続き参照しつつ説明をして行く。
【0049】
オンライン・サービス・プロバイダ130は、このGUI600を、ネットワーク100を介してユーザ端末120へ伝送することにより、ユーザ110に提供することができる。このGUI600を用いて、先に述べたように、ユーザ確認のための混成情報や、所在地表示に示された地域の言語による質問を、ユーザ端末120上に表示させることができ、それによって混成情報や質問をユーザ110に提示することができる。例えば、GUI600は、ユーザ選択アイテム610、620、630、及び640を含むものとすることができる。そして、例えば、図2に示した方法200に関しては、ブロック230でユーザに提示するユーザ確認用の混成情報を、それらユーザ選択アイテム610〜640によって表示するとよい。また同様に、方法500に関しては、ブロック520でユーザに提示するユーザ確認用の混成情報を、それらユーザ選択アイテム610〜640によって表示するとよい。また、別の実施の形態として、このGUI600に、それらのユーザ選択アイテム610〜640のうちの1つだけを表示するようにし、その1つのユーザ選択アイテムによって、所在地表示に示された地域の言語による質問を表示するようにするのもよい。
【0050】
1つの実施の形態においては、ユーザ選択アイテム610〜640を、図2〜図5を参照して先に説明したところの、画像、オーディオ・ファイル、ビデオ・ファイル、SSID、無線信号、ないしは、アクセス要求に表示されたオンライン・ユーザ・アイデンティティに対応したユーザ・アイデンティティ・プロファイルから抽出された個人の履歴事項を表示するものとしている。その他の様々な実施の形態のうちには、ユーザ選択アイテム610〜640を、本明細書に記載している方法に従ってユーザ確認を実行するための、その他の適宜のアイテムとしたものもある。
【0051】
例えば、ユーザ選択アイテム610〜640をランドマークの画像とする場合には、それらユーザ選択アイテム610〜640のうちの1つまたは幾つかを、オンライン・サービスへのアクセス要求に含まれている所在地表示に示された地域、または、ユーザ・アイデンティティ・プロファイルから抽出された所在地表示に示された地域にあるランドマークの画像とし、残りのユーザ選択アイテムを、その地域にないランドマークの画像とすればよい。
【0052】
図示例のGUI600には、更に、ユーザ110に対する選択要求650が表示されるようにしてあり、この選択要求650は、例えば、ユーザ選択アイテム610〜640のうちから、オンライン・サービスへのアクセス要求に含まれている所在地表示に示された地域、または、そのアクセス要求に関連したユーザ・アイデンティティ・プロファイルから抽出された所在地表示に示された地域にあるランドマークの画像を選択するよう、ユーザ110に要求するものである。ユーザ110は、ユーザ端末620の画面上に表示されているカーソル660を操作することで、GUI600における選択を行なうことができる。別の実施の形態として、このGUI600を利用して、先に説明したようにユーザに対する質問を表示すると共に、回答要求650によって、ユーザ端末120を操作してその質問に対する回答を選択肢から選択するかまたは入力するようユーザ110に要求するようにするのもよい。更に別の実施の形態として、GUI600に選択要求650を表示し、それによって、ユーザ選択アイテム610〜640のうちから、オンライン・サービスへのアクセス要求に含まれている所在地表示に示された地域、または、そのアクセス要求に関連したユーザ・アイデンティティ・プロファイルから抽出された所在地表示に示された地域にないランドマークの画像を選択するよう、ユーザ110に要求するようにするのもよい。ユーザ110が選択を行なったならば、ないしは回答を入力したならば、ユーザ端末120はその選択結果ないし回答を、オンライン・サービス・プロバイダ130へ伝送する。オンライン・サービス・プロバイダは、ユーザ110の選択結果ないし回答を受信したならば、ユーザ110が正しくアイテムを選択したか否か、ないしは、ユーザ110が提示された質問に対して正しく回答したか否かを判別し、その判別結果に応じて、上述のように、オンライン・サービスへのアクセスまたはオンライン・サービスのサービス種目へのアクセスを許可するか、或いは拒否すればよい。
【0053】
図7は、図3を参照して上で説明した方法300に関連して用いられるGUI700を示した模式図である。図1〜図6と同様に、この図7のGUI700についても、図1のネットワーク100を引き続き参照しつつ説明して行く。図3に示したように、方法300のブロック310では、オンライン・サービス・プロバイダ130が、ユーザ110の所在地の地域で運用されている無線信号を識別できるように構成されたソフトウェアをユーザ端末120に提供する。そこで、1つの実施の形態においては、オンライン・サービス・プロバイダ130が、そのソフトウェアをユーザ端末120に提供する際に、併せてGUI700もユーザ端末120に提供することで、そのGUI700をユーザ110に対して表示させるようにしている。
【0054】
図7に示したように、GUI700は、ダイアログ・ボックス710を含んでおり、このダイアログ・ボックス710には、提供したソフトウェアを実行することによって、ユーザ110の所在地の地域で運用されている無線信号を識別するようユーザ110に要求する実行要求が表示される。ユーザ110は、このダイアログ・ボックス710に表示された実行要求に応えてカーソル740を操作し、「OK」ボタン720または「キャンセル」ボタン730をクリックする。ユーザ110が「OK」ボタン720を選択してクリックしたならば、提供されたソフトウェアがユーザ端末120上で実行される。
【0055】
図示例では、提供されたソフトウェアは、ユーザ110の所在地の地域で運用されている無線信号を識別した上で、その識別した無線信号を表わす情報を、ネットワーク100を介してオンライン・サービス・プロバイダ130へ送信する。先に述べたように、オンライン・サービス・プロバイダ130は、こうして検出された無線信号を表す情報と、地域情報150に含まれている、所在地表示に示された地域で運用されている無線信号のリストとを突き合わせ、そして、それらを突き合わせた結果に応じて、要求されたオンライン・サービスへのアクセスまたはオンライン・サービスのサービス種目へのアクセスを、許可或いは拒否するようにする。
【0056】
図8に示したのは、本明細書に記載した方法を実行するために用いることのできる、コンピュータ・デバイス800及びモバイル・コンピュータ・デバイス850の概念図である。コンピュータ・デバイス800は、様々な型式のデジタル・コンピュータを概念的に表わしたものであり、ここでいう様々な型式のデジタル・コンピュータとは、例えば、ラップトップ型コンピュータ、デスクトップ型コンピュータ、ワークステーション、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、サーバ、ブレード・サーバ、メインフレーム、それに、その他の適宜のコンピュータなどである。モバイル・コンピュータ・デバイス850は、様々な型式のモバイル機器を概念的に表わしたものであり、ここでいう様々な型式のモバイル機器とは、例えば、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、携帯電話機、スマートフォン、それに、その他の同様のコンピュータ・デバイスなどである。尚、図7に示した様々な構成要素、それら構成要素間の接続及び相互配置、及びそれら構成要素の機能は、あくまでも具体例を提示することを目的としたものであり、本願の明細書及び/または本願の特許請求の範囲に記載している発明の構成を限定するものではない。
【0057】
コンピュータ・デバイス800は、プロセッサ802、メモリ804、ストレージ・デバイス806、メモリ804及び高速拡張ポート810が接続された高速インターフェース808、それに、低速バス814及びストレージ・デバイス806が接続された低速インターフェース812を備えている。これら構成要素802、804、806、808、810、812、814は、様々な種類のバスを介して相互接続されており、また、これら構成要素は、共通のマザーボード上に搭載してもよく、或いは、その他の適宜の搭載形態としてもよい。プロセッサ802は、コンピュータ・デバイス800の内部で実行される様々な命令を処理する能力を有しており、それら命令のうちには、メモリ804ないしストレージ・デバイス806に格納されている命令もあり、また、高速インターフェース808に接続されているディスプレイ816などの外部の入出力装置にGUIのグラフィック情報を表示させるための命令などもある。これとは別の1つの構成例として、複数のプロセッサ及び/または複数のバスを適宜用いるようにしてもよく、また、それと共に、複数のメモリを用いるのもよく、また複数種類のメモリを用いるのもよい。更に、複数台のコンピュータ・デバイス800を相互に接続して、それらが必要な動作を分担する構成(例えば、サーバ・バンク、ブレード・サーバの集合体、或いは、マルチ・プロセッサ・システムなどの形態の構成)としてもよい。
【0058】
メモリ804は、コンピュータ・デバイス800の内部にデータを格納するためのものである。1つの構成例では、このメモリ804を揮発性記憶装置としている。別の1つの構成例では、このメモリ804を不揮発性記憶装置としている。このメモリ804は、更にその他の形態の、コンピュータ読取り可能な媒体としてもよく、例えば磁気ディスクや光ディスクとしてもよい。
【0059】
ストレージ・デバイス806は、コンピュータ・デバイス800のための大容量記憶装置として機能するものである。1つの構成例では、このストレージ・デバイス806を、コンピュータ読取り可能な媒体、または、コンピュータ読取り可能な媒体を内蔵した装置とするようにしており、より具体的には、例えば、フロッピー(登録商標)・ディスク・デバイス、ハード・ディスク・デバイス、光ディスク・デバイス、テープ・デバイス、それに、フラッシュ・メモリなどの個体メモリ・デバイスとすることができ、また更に、それらデバイスのアレイであって、ストレージ・エリア・ネットワークなどの形態の複数のデバイスから成るものとすることもできる。データ格納媒体にデータを格納することによって、実体を有する製品であるコンピュータ・プログラム製品が得られる。かかるコンピュータ・プログラム製品は、本明細書に記載した方法のうちの1つまたは幾つかを実施するために実行される命令をデータとして格納したものとすることができる。また、そのデータ格納媒体は、コンピュータ読取り可能な媒体、ないしは、マシン読取り可能な媒体と呼ばれるものであり、メモリ804、ストレージ・デバイス806、それにプロセッサ802上に搭載されているメモリなどもそのようなデータ格納媒体である。
【0060】
高速コントローラ808は、コンピュータ・デバイス800の様々な動作のうち、広い帯域を必要とする動作を管理している。低速コントローラ812は、それほど広い帯域を必要としない動作を管理している。ただし、このような機能分担は、あくまでも1つの具体例に過ぎない。1つの構成例においては、高速コントローラ808を、メモリ804、ディスプレイ816、及び高速拡張ポート810に接続した構成としており、ディスプレイ816への接続は、例えば、グラフィックス・プロセッサまたはアクセラレータを介したものとしている。また、高速拡張ポート810は、様々な拡張カード(不図示)を装着するためのポートである。この構成例では、低速コントローラ812は、ストレージ・デバイス806及び低速拡張ポート814に接続した構成としている。この低速拡張ポート814は、様々な通信ポート(例えば、USB、ブルートゥース、イーサネット(登録商標)、無線イーサネット(登録商標)、等々)を備えたものとすることができ、この低速拡張ポート814には、例えば、キーボード、ポインティング・デバイス、スキャナなどの入出力デバイスを接続することができ、また、スイッチやルータなどのネットワーク構築用デバイスを、ネットワーク・アダプタを介して接続することができる。
【0061】
コンピュータ・デバイス800は、図示したように様々な形態に構成することが可能である。例えば、標準的なサーバ820の形態に構成することもでき、また、複数台の標準的なサーバから成るサーバ群の形態に構成することもできる。或いは、ラック・サーバ・システム824の一部として構成することも可能である。更には、例えばラップトップ型コンピュータ822などのパーソナル・コンピュータに組込むことも可能である。更に別の形態として、コンピュータ・デバイス800の様々な構成要素を、図示したモバイル・コンピュータ・デバイス850などの、モバイル・コンピュータ・デバイスの構成要素と組合せるようにしてもよい。そのようなデバイスは、その各々が1台または複数台のコンピュータ・デバイス800、850を含み、そのシステムの全体が、互いにコミュニケートする複数台のコンピュータ・デバイス800、850で構成されたものとなる。
【0062】
コンピュータ・デバイス850は、プロセッサ852、メモリ864、ディスプレイ854などの入出力デバイス、通信インターフェース866、送受信部868、及びその他の様々な構成要素を備えている。コンピュータ・デバイス850は更に、記憶容量を増大させるために、例えばマイクロドライブなどのストレージ・デバイスを備えたものとするのもよい。これら構成要素850、852、864、854、866、及び868は、様々な種類のバスを介して相互接続されており、また、これら構成要素は、それらのうちの幾つかを共通のマザーボード上に搭載してもよく、或いはその他の適宜の搭載形態としてもよい。
【0063】
プロセッサ852は、コンピュータ・デバイス850の内部で様々な命令を実行する能力を有しており、それら命令のうちにはメモリ864に格納されている命令などがある。プロセッサ852は複数のチップを組合せたチップセットで構成することができ、それら複数のチップは互いに独立した複数のアナログ・プロセッサ及びデジタル・プロセッサを含むものである。プロセッサ852は、例えば、コンピュータ・デバイス850の他の構成要素をコーディネートする機能などを有しており、より具体的には、ユーザ・インターフェースの制御、コンピュータ・デバイス850で実行される様々なアプリケーションの制御、それに、コンピュータ・デバイス850による無線通信の制御などを行うものである。
【0064】
プロセッサ852は、制御インターフェース858と、ディスプレイ854に結合されたディスプレイ用インターフェース856とを介して、ユーザとコミュニケートする。ディスプレイ854は、例えば、TFT−LCD(薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ)、OLED(有機発光ダイオード)ディスプレイ、あるいはその他の適宜の型式のディスプレイとすることができる。ディスプレイ用インターフェース856は、グラフィック情報及びその他の情報をユーザに提示するためにディスプレイ854を駆動する適宜の回路を備えたものである。制御インターフェース858は、ユーザからコマンドを受取り、受取ったコマンドを適切な型式に変換した上でプロセッサ852へ共有する。更に、外部インターフェース862が、プロセッサ852とコミュニケートするようにしてあり、これによって、コンピュータ・デバイス850と他のデバイスとの間の近距離コミュニケーションが可能となっている。様々な実施の形態のうちには、この外部インターフェース862を、有線コミュニケーション(有線通信)用のインターフェースとしたものもあれば、無線コミュニケーション(無線通信)用のインターフェースとしたものもある。また、この外部インターフェース862は、複数のインターフェースを組合せたものとしてもよい。
【0065】
メモリ864は、コンピュータ・デバイス850の内部にデータを格納するためのものである。メモリ864の具体的な構成は、例えば、1つまたは複数のコンピュータ読取り可能な媒体、揮発性記憶装置、または不揮発性記憶装置とするというものである。コンピュータ・デバイス850には、更に、拡張メモリ874を装備するようにしてもよく、この拡張メモリ874は、拡張インターフェース872を介してコンピュータ・デバイス850に接続され、この拡張インターフェース872は、例えばSIMM(シングル・インライン・メモリ・モジュール)カード・インターフェースなどとすることができる。このような拡張メモリ874は、コンピュータ・デバイス850の記憶空間を拡大するために利用することもでき、また、コンピュータ・デバイス850にアプリケーションなどのデータを格納しておくためにも利用することができる。具体的には、拡張メモリ874は、上述のプロセスを実行するか補うための命令を格納し、セキュリティ情報も格納することができる。このように、例えば、拡張メモリ874をコンピュータ・デバイス850のセキュリティ・モジュールとして装備してもよく、コンピュータ・デバイス850の安全な使用を許可する命令を備えたプログラムとしてもよい。更に、SIMMカードを介してセキュリティ用アプリケーションが提供されるようにし、例えばそのSIMMカードに識別情報を提供することで、ハッキングを防止するようにするのもよい。
【0066】
メモリ864は、例えば、フラッシュ・メモリ、及び/または、NVRAMから成るものとすることができ、これについては以下に説明する通りである。1つの実施の形態として、データ格納媒体にデータを格納することで、実体を有する製品であるコンピュータ・プログラム製品としたものがある。かかるコンピュータ・プログラム製品は、本明細書に記載した方法のうちの1つまたは幾つかを実施するために実行される命令をデータとして格納したものである。また、そのデータ格納媒体は、コンピュータ読取り可能な媒体、ないしは、マシン読取り可能な媒体と呼ばれるものであり、メモリ864、拡張メモリ874、それにプロセッサ852上に搭載されたメモリなどのようなデータ格納媒体であり、それらは送受信部868または外部インターフェース862を介して受取ることができる。
【0067】
コンピュータ・デバイス850は通信インターフェース866を介して無線通信を行うことができ、この通信インターフェース866は必要に応じてデジタル信号処理回路などを用いて構成される。通信インターフェース866は、様々なモードないしプロトコルの通信機能を提供するものであり、それらモードないしプロトコルには、例えば、音声コールのためのGSM(登録商標)もあれば、メッセージ・サービスのためのSMS、EMS、またはMMSなどもあり、また、CDMA、TDMA、PDC、WCDMA、CDMA2000、GPRSなどもあり、更にその他の様々なものがある。これらモードないしプロトコルによる通信は、例えば、無線周波数送受信部868などを介して行うことができる。更に、ブルートゥース送受信部(不図示)やWiFi送受信部(不図示)を介して近距離通信を行えるようにしてある。更に、GPS受信モジュール870が、ナビゲーション並びに測位に関係した無線通信データを受信してコンピュータ・デバイス850に供給できるようにしてあり、供給されたデータはコンピュータ・デバイス850で実行されているアプリケーションによって適宜利用される。
【0068】
コンピュータ・デバイス850は更に、オーディオ・コーデック860を利用して音声通信を行えるように構成されている。オーディオ・コーデック860は、ユーザから音声という形でデータを受取り、それをデジタル・データに変換する。また一方で、オーディオ・コーデック860は、ユーザが聴取可能な音声ないし音響を生成し、この音声ないし音響は例えばコンピュータ・デバイス850のハンドセットのスピーカから発せられる。この音声ないし音響は、電話の通話音声であることもあれば、録音された音声ないし音響(例えば、音声メッセージ、音楽ファイル、等々)であることもあり、或いはまた、コンピュータ・デバイス850で実行されるアプリケーションが生成する音響であることもある。
【0069】
コンピュータ・デバイス850は、図示したように様々な形態に構成することが可能である。例えば、携帯電話端末880の形態に構成することもできる。また、スマートフォン882の一部として構成することも可能であり、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)や、その他の同様のモバイル型のデバイスとして構成することも可能である。
【0070】
本明細書に記載するシステム及び方法は、様々な形態で実施し得るものであり、例えばデジタル電子回路、集積回路、特別に設計されたASIC(特定用途向け集積回路)、コンピュータのハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/または、それらの組合せの形態などとして実施することができる。そのような様々な実施の形態のうちには、プログラム可能なシステムにおいて実行可能及び/または解釈可能な1つまたは複数のコンピュータ・プログラムの形態としたものが含まれ、ここでいうプログラム可能なシステムには、少なくとも1つのプログラマブル・プロセッサを備えたものであり、かかるプロセッサは、専用プロセッサでも汎用プロセッサでもよく、また、例えば、ストレージ・システム、少なくとも1つの入力デバイス、及び、少なくとも1つの出力デバイスに接続されて、それらとの間でデータの送受信を行えるようにしたものなどとすることができる。
【0071】
かかるコンピュータ・プログラム(単にプログラムと呼ばれることもあり、ソフトウェア、ソフトウェア・アプリケーション、コードなどと呼ばれることもある)は、プログラム可能なプロセッサのためのマシン命令などから成るものであり、ハイレベル言語である手続き型言語ないしオブジェクト指向プログラミング言語、及び/または、アセンブリ言語ないしマシン言語などで書かれたものとすることができる。尚、本明細書で使用している「マシン読取り可能な媒体」及び「コンピュータ読取り可能な媒体」とは、プログラム可能なプロセッサにマシン命令及び/またはデータを提供するために用いられる任意のコンピュータ・プログラム製品、コンピュータ装置、及び/または、コンピュータ・デバイス(例えば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラマブル・ロジック・デバイス(PLD)など)をいうものであり、マシン命令をマシン読取り可能な信号として受取るマシン読取り可能な媒体を含むものである。また、ここで「マシン読取り可能な信号」とは、マシン命令及び/またはデータをプログラム可能なプロセッサに提供するために用いられる任意の信号をいうものである。
【0072】
ユーザとの間のインターアクションを可能にするために、本明細書に記載するシステム及び方法は、ユーザに対して情報を表示するためのディスプレイ・デバイス(例えばCRT(陰極線管)やLCD(液晶ディスプレイ)など)と、ユーザがコンピュータに対して入力を行うためのキーボード及びポインティング・デバイス(例えばマウスやトラックボールなど)とを備えたコンピュータによって実施するものとするのがよい。ユーザとの間のインターアクションを可能にするその他の種類のデバイスを用いることも可能であり、例えば、ユーザに対するフィードバックは、センサを用いた任意の形態のフィードバック(例えば視覚フィードバック、聴覚フィードバック、触覚フィードバックなど)とすることができ、また、ユーザからの入力も任意の形態の入力とすることができ、例えば、音響入力、音声入力、触覚入力などとすることができる。
【0073】
本明細書に記載のシステム及び方法は、コンピュータ・システムを用いて実施することのできるものであり、用いるコンピュータ・システムは、バック・エンド・コンポーネント(例えばデータ・サーバなど)を備えたシステムとすることもでき、ミドルウェア・コンポーネント(例えばアプリケーション・サーバなど)を備えたシステムとすることもでき、或いはまた、フロント・エンド・コンポーネント(例えば、グラフィカル・ユーザ・インターフェースを備えたクライアント・コンピュータ、または、ユーザと本明細書に記載のシステム及び方法の実施の形態との間のインターアクションを可能にするウェブ・ブラウザなど)を備えたシステムとすることもでき、更には、それらバック・エンド・コンポーネント、ミドルウェア・コンポーネント、フロント・エンド・コンポーネントを任意に組合せて備えたものとすることができる。かかるシステムのコンポーネントは、任意の形態及び任意の媒体のデジタル・データ通信手段(例えば通信ネットワークなど)によって相互接続することができる。また、そのような通信ネットワークの具体例としては、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、それにインターネットなどがある。
【0074】
また、本発明を実施するために用いるコンピュータ・システムは、複数のクライアントと複数のサーバとを含むシステムとすることができる。クライアントとサーバとは一般的に互いに離隔した遠隔地に設置され、多くの場合、通信ネットワークを介してインターアクションを行う。クライアントとサーバとの間の相互関係は、夫々のコンピュータ上で実行されるとともに互いにクライアント・サーバ関係を有するコンピュータ・プログラムによって決められるものである。
【0075】
第1の概念的局面として、1つの実施の形態に係る方法は、ホスト・サーバ上で運営されているオンライン・サービスの1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを許可するよう求めるアクセス要求をオンライン・サービス・プロバイダがユーザから受信するステップと、当該ユーザの所在地を示した所在地表示を取得するステップとを含んでいる。この実施の形態に係る方法は更に、当該ユーザへ混成情報を送信すると共に選択要求を送信するステップを含んでおり、前記混成情報は、前記所在地表示に示された地域に関連した情報である所在地地域関連情報と、前記所在地表示に示された地域に関連しない情報である所在地地域非関連情報とを組合せた情報であり、前記選択要求は、前記混成情報のうちから前記所在地地域関連情報を選択すること、または、前記混成情報のうちから前記所在地地域非関連情報を選択することを当該ユーザに要求するものである。この実施の形態に係る方法は更に、前記オンライン・サービス・プロバイダが当該ユーザから選択結果を受信するステップと、前記選択結果が前記選択要求に正しく対応していた場合に、前記1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを当該ユーザに許可するステップとを含んでいる。
【0076】
この方法は一種の認証方法であると考えられる。この認証方法は、一人の不正使用企図者によって多数のユーザ・アカウントが不正使用されるのを防止する上で効果的である。それは、一人の不正使用企図者が多数のユーザの各々の所在地に関連した情報を追跡し続けることは困難だからである。この方法によって得られる効果は、特にパスワード方式と比べたときに顕著である。また特に、オンライン・サービス・プロバイダが維持していなければならないセキュリティ情報の情報量を低減することができ、なぜならば、オンライン・サービス・プロバイダは各々のユーザごとのデータを維持する必要がなく、夫々の地域ごとのデータを維持しておけばよいからである。更に、一人の不正使用企図者が多数のユーザ・アカウントを不正使用する場合には、それら多数のユーザ・アカウントのパスワードを同一にしておくと、すこぶる楽であるのに対して、多数のユーザの各々の所在地を追跡し続けなければならないとなれば、それはかなり面倒なことである。
【0077】
この方法は、パスワード方式の認証方法と併用するようにしてもよい。これら2つの方法を併用することによって、技術上の相乗効果が得られ、オンライン・サービスのセキュリティが向上し、オンライン・サービスの不正使用が低減される。
【0078】
様々な実施の形態のうちには、前記所在地表示を、当該ユーザから提供された街路番地と、当該ユーザから提供された郵便番号と、当該ユーザから提供された市名及び州名と、当該ユーザから提供された国名と、当該ユーザから提供された電話番号と、前記アクセス要求に関連したインターネット・プロトコル・アドレス(IPアドレス)とから成る部類中から選択された所在地表示とするようにしたものがある。
【0079】
更に、前記混成情報の送信の際に、グラフィカル・ユーザ・インターフェースに表示させることのできる混成情報を前記オンライン・サービス・プロバイダが提供するようにするのもよい。
【0080】
様々な実施の形態のうちには、前記混成情報の送信に際して、前記所在地表示に示された地域に関連したランドマークの1つまたは複数の画像と、前記所在地表示に示された地域に関連しないランドマークの1つまたは複数の画像とを組合せた混成情報を提供するようにしたものがある。
【0081】
また、前記混成情報の送信に際して、前記所在地表示に示された地域に関連した有名人の1つまたは複数の肖像画像と、前記所在地表示に示された地域に関連しない人々の1つまたは複数の肖像画像とを組合せた混成情報を提供するようにするのもよい。
【0082】
更に、前記混成情報の送信に際して、前記所在地表示に示された地域に関連した消費者製品の1つまたは複数の画像と、前記所在地表示に示された地域に関連しない消費者製品の1つまたは複数の画像とを組合せた混成情報を提供するようにするのもよい。
【0083】
更に加えて、前記混成情報の送信に際して、前記所在地表示に示された地域に関連した無線ネットワークの1つまたは複数のサービスセット識別子(SSID)と、前記所在地表示に示された地域に関連しない無線ネットワークの1つまたは複数のSSIDとを組合せた混成情報を提供するようにするのもよい。
【0084】
また、前記混成情報の送信に際して、前記所在地表示に示された地域に関連した1つまたは複数のオーディオ・ファイルと、前記所在地表示に示された地域に関連しない1つまたは複数のオーディオ・ファイルとを組合せた混成情報を提供するようにするのもよい。
【0085】
様々な実施の形態のうちには、前記混成情報の送信に際して、前記所在地表示に示された地域に関連した1つまたは複数のビデオ・ファイルと、前記所在地表示に示された地域に関連しない1つまたは複数のビデオ・ファイルとを組合せた混成情報を提供するようにしたものがある。
【0086】
前記混成情報として、画像、オーディオ・ファイル、またはビデオ・ファイルを用いることによって、オンライン・サービスの不正使用を低減できるという技術上の効果が得られ、なぜならば、画像、オーディオ・ファイル、またはビデオ・ファイルに基づいてオンライン検索を行うことは非常に困難だからである。前記混成情報は、1つまたは複数の画像、1つまたは複数のオーディオ・ファイル、ないしは、1つまたは複数のビデオ・ファイルを含むものとすることができる。画像、オーディオ・ファイル、またはビデオ・ファイルを用いることにより、更に信頼性の高い認証を行うことができるという技術的効果が得られる。なぜならば、画像情報、オーディオ情報、またはビデオ情報は、一般的に、ユーザにとって、テキスト情報(例えばパスワード)よりも、思い出し易いからである。また、画像情報、オーディオ情報、またはビデオ情報を用いて認証を行うシステムは、一般的に知られている不正使用のための技法によって破られにくいことも、信頼性の高い認証を行えることの要因の一つである。
【0087】
また、前記方法は、前記オンライン・サービスの利用状況を前記オンライン・サービス・プロバイダがモニタするステップと、当該ユーザの1つまたは複数のアクションに基づいて前記オンライン・サービスの利用状況の変化を判別し、当該利用状況の変化の判別結果に応じて前記混成情報の送信及び前記選択要求の送信を実行するステップとを更に含むものとするのもよい。
【0088】
第2の概念的局面として、1つの実施の形態に係る方法は、ホスト・サーバ上で運営されているオンライン・サービスの1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを許可するよう求めるアクセス要求と、個人のアイデンティティ表示とを、オンライン・サービス・プロバイダがユーザから受信するステップを含んでいる。この実施の形態に係る方法は更に、当該ユーザへ混成情報を送信すると共に選択要求を送信するステップを含んでおり、前記混成情報は、前記個人に関連した情報である個人関連情報と、前記個人に関連しない情報である個人非関連情報とを組合せた情報であり、前記個人関連情報は、前記個人に対応したユーザ・アイデンティティ・プロファイルに基づいて取得される情報であり、前記選択要求は、前記混成情報のうちから前記個人関連情報を選択すること、または、前記混成情報のうちから前記個人非関連情報を選択することを当該ユーザに要求するものである。この実施の形態に係る方法は更に、前記オンライン・サービス・プロバイダが当該ユーザから選択結果を受信するステップと、前記選択結果が前記選択要求に正しく対応していた場合に、前記1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを当該ユーザに許可するステップとを含んでいる。
【0089】
様々な実施の形態のうちには、前記混成情報の送信に際して、前記個人に関連した1つまたは複数の画像と、前記個人に関連しない1つまたは複数の画像とを組合せた混成情報を提供するようにしたものがある。
【0090】
また、前記混成情報の送信に際して、前記個人に関連した1つまたは複数の履歴情報と、前記個人に関連しない1つまたは複数の情報とを組合せた混成情報を提供するようにするのもよい。
【0091】
更に、前記1つまたは複数の履歴情報を、前記個人の旧住所、前記個人の以前の電話番号、前記個人の以前の電子メール・アドレス、及び前記個人の以前の勤め先の名称のうちの少なくとも1つを含むものとするのもよい。
【0092】
この方法においては、前記個人のアイデンティティを、前記個人の所在地を示した所在地表示を含むユーザ・アイデンティティ・プロファイルに対応したものとし、前記混成情報の送信の際に、前記所在地表示に示された地域に関連した情報である所在地地域関連情報と、前記所在地表示に示された地域に関連しない情報である所在地地域非関連情報とを組合せた混成情報を提供するようにするとよい。
【0093】
また別の局面として、コンピュータ・デバイスにより実行される複数の命令が記録されて格納されている記録可能な格納媒体が提供される。前記複数の命令は、それら命令がコンピュータ・デバイスにより実行されるときに、当該コンピュータ・デバイスが、オンライン・サービスの1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを許可するよう求めるアクセス要求をユーザから受信するアクションと、当該ユーザの所在地を示した所在地表示を取得するアクションとを実行するようにするところの命令である。前記複数の命令は、更に、当該コンピュータ・デバイスが、当該ユーザへ混成情報を送信すると共に選択要求を送信するアクションを実行するようにするところの命令であって、前記混成情報は、前記所在地表示に示された地域に関連した情報である所在地地域関連情報と、前記所在地表示に示された地域に関連しない情報である所在地地域非関連情報とを組合せた情報であり、前記選択要求は、前記混成情報のうちから前記所在地地域関連情報を選択すること、または、前記混成情報のうちから前記所在地地域非関連情報を選択することを当該ユーザに要求するものである。前記複数の命令は、更に、当該ユーザから選択結果を受信するアクションと、前記選択結果が前記選択要求に正しく対応していた場合に、前記1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを当該ユーザに許可するアクションとを実行するようにするところの命令である。
【0094】
様々な実施の形態のうちには、前記混成情報の送信に際して、前記所在地表示に示された地域に関連した1つまたは複数の画像と、前記所在地表示に示された地域に関連しない1つまたは複数の画像とを組合せた混成情報を提供するようにしたものがある。
【0095】
更に、前記混成情報の送信に際して、前記所在地表示に示された地域に関連した無線ネットワークの1つまたは複数のサービスセット識別子(SSID)と、前記所在地表示に示された地域に関連しない無線ネットワークの1つまたは複数のSSIDとを組合せた混成情報を提供するようにするのもよい。
【0096】
更に加えて、前記混成情報の送信に際して、前記所在地表示に示された地域に関連した1つまたは複数のオーディオ・ファイルまたはビデオ・ファイルと、前記所在地表示に示された地域に関連しない1つまたは複数のオーディオ・ファイルまたはビデオ・ファイルとを組合せた混成情報を提供するようにするのもよい。
【0097】
また、前記複数の命令は、それら命令が実行されるときに、更に、前記オンライン・サービスの利用状況をモニタすることと、当該ユーザの1つまたは複数のアクションに基づいて前記オンライン・サービスの利用状況の変化を判別し、当該利用状況の変化の判別結果に応じて前記混成情報の送信及び前記選択要求の送信を実行することとが行われるようにするところの命令とするのもよい。
【0098】
更に別の局面として、オンライン・サービス・プロバイダ・システムが提供される。このシステムは、プロセッサと、前記プロセッサに作用的に結合されたプログラム格納メモリとを備えている。前記プログラム格納メモリには、複数の命令が格納されており、それら命令は、それら命令が前記プロセッサにより実行されるときに、オンライン・サービスの1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを許可するよう求めるアクセス要求と、個人のアイデンティティ情報とを、ユーザから受信するステップが実行されるようにするところの命令である。前記複数の命令は、更に、当該ユーザへ混成情報を送信すると共に選択要求を送信するステップであって、前記混成情報は、前記個人に関連した情報である個人関連情報と、前記個人に関連しない情報である個人非関連情報とを組合せた情報であり、前記個人関連情報は、前記個人に対応したユーザ・アイデンティティ・プロファイルに基づいて取得される情報であり、前記選択要求は、前記混成情報のうちから前記個人関連情報を選択すること、または、前記混成情報のうちから前記個人非関連情報を選択することを当該ユーザに要求するものである、送信ステップが実行されるようにするところの命令である。前記複数の命令は、更に、当該ユーザから選択結果を受信するステップが実行され、また更に、前記選択結果が前記選択要求に正しく対応していた場合に、前記1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを当該ユーザに許可するステップが実行されるようにするところの命令である。
【0099】
様々な実施の形態のうちには、前記複数の命令を、それら命令が前記プロセッサにより実行されるときに、前記オンライン・サービスの利用状況をモニタするステップと、当該ユーザの1つまたは複数のアクションに基づいて前記オンライン・サービスの利用状況の変化を判別し、当該利用状況の変化の判別結果に応じて前記混成情報の送信及び前記選択要求の送信を実行するステップとが、更に実行されるようにするところの命令としたものがある。
【0100】
第3の概念的局面として、1つの実施の形態に係る方法は、ホスト・サーバ上で運営されているオンライン・サービスの1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを許可するよう求めるアクセス要求をオンライン・サービス・プロバイダがユーザから受信するステップと、所在地表示を当該ユーザから受信するステップとを含んでいる。この実施の形態に係る方法は更に、当該ユーザへ質問と回答要求とを送信するステップを含んでおり、前記質問は、前記所在地表示に示された地域の言語による質問であり、前記回答要求は、前記質問に回答することを当該ユーザに要求するものである。この実施の形態に係る方法は更に、前記オンライン・サービス・プロバイダが当該ユーザから回答を受信するステップと、前記回答が前記質問に正しく対応していた場合に、前記1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを当該ユーザに許可するステップとを含んでいる。
【0101】
様々な実施の形態のうちには、前記質問を送信する際に、ユーザ端末において再生可能なように構成されたオーディオ・ファイルを提供するようにしたものがある。
【0102】
第4の概念的局面として、1つの実施の形態に係る方法は、ホスト・サーバ上で運営されているオンライン・サービスの1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを許可するよう求めるアクセス要求をオンライン・サービス・プロバイダがユーザから受信するステップと、所在地表示を当該ユーザから受信するステップとを含んでいる。この実施の形態に係る方法は更に、当該ユーザへソフトウェアを送信すると共にソフトウェア実行要求を送信するステップを含んでおり、前記ソフトウェアは、無線信号を識別するように構成されたソフトウェアであり、前記ソフトウェア実行要求は、前記ソフトウェアを実行することを当該ユーザに要求するものである。この実施の形態に係る方法は更に、前記ソフトウェアにより識別された1つまたは複数の無線信号を示した情報を受信するステップと、前記ソフトウェアにより識別された無線信号が、前記所在地表示に示された地域に関連した無線信号に正しく対応していた場合に、前記1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを当該ユーザに許可するステップとを含んでいる。
【0103】
以上に数々の実施の形態について説明した。ただし本発明はそれら実施の形態に限定されず、本発明の概念及び範囲から逸脱することなく様々な変更形態で実施することが可能である。
【0104】
更に、添付図面のフローチャートにブロックで示した一連の動作ステップは、必ずしも図示した通りの順序で実行しなければならないものではなく、それとは異なった順序で実行して所要の結果を得ることも可能である。更に、以上に説明した方法に対して、動作ステップの追加や削除を施すことも、また、以上に説明したシステムに対して、コンポーネントの追加や削除を施すことも可能である。従って、特許請求の範囲に記載した範囲の中でその他の様々な形態で実施することが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータにより実行される方法(200)において、
ホスト・サーバ上で運営されているオンライン・サービスの1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを許可するよう求めるアクセス要求(140)をオンライン・サービス・プロバイダ(130)がユーザ(110)から受信する(210)ステップと、
当該ユーザ(110)の所在地を示した所在地表示を取得する(220)ステップと、
当該ユーザ(110)へ混成情報を送信する(230)と共に選択要求を送信する(240)ステップであって、前記混成情報は、前記所在地表示に示された地域に関連した情報である所在地地域関連情報と、前記所在地表示に示された地域に関連しない情報である所在地地域非関連情報とを組合せた情報であり、前記選択要求は、前記混成情報のうちから前記所在地地域関連情報を選択すること、または、前記混成情報のうちから前記所在地地域非関連情報を選択することを当該ユーザ(110)に要求するものである、送信ステップと、
前記オンライン・サービス・プロバイダ(130)が当該ユーザ(110)から選択結果を受信する(250)ステップと、
前記選択結果が前記アクセス要求(140)に正しく対応していた場合に、前記1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを当該ユーザ(110)に許可する(260)ステップと、
を含むことを特徴とするコンピュータにより実行される方法。
【請求項2】
前記所在地表示は、当該ユーザ(110)から提供された街路番地と、当該ユーザ(110)から提供された郵便番号と、当該ユーザ(110)から提供された市名及び州名と、当該ユーザ(110)から提供された国名と、当該ユーザ(110)から提供された電話番号と、前記アクセス要求(140)に関連したインターネット・プロトコル・アドレス(IPアドレス)とから成る部類中から選択された所在地表示であることを特徴とする請求項1記載のコンピュータにより実行される方法。
【請求項3】
前記混成情報の送信(230)に際して、グラフィカル・ユーザ・インターフェースに表示させることのできる混成情報を前記オンライン・サービス・プロバイダが提供することを特徴とする請求項1又は2記載のコンピュータにより実行される方法。
【請求項4】
前記混成情報の送信(230)に際して、前記所在地表示に示された地域に関連したランドマークの1つまたは複数の画像と、前記所在地表示に示された地域に関連しないランドマークの1つまたは複数の画像とを組合せた混成情報を提供することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載のコンピュータにより実行される方法。
【請求項5】
前記混成情報の送信(230)に際して、前記所在地表示に示された地域に関連した有名人の1つまたは複数の肖像画像と、前記所在地表示に示された地域に関連しない人々の1つまたは複数の肖像画像とを組合せた混成情報を提供することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載のコンピュータにより実行される方法。
【請求項6】
前記混成情報の送信(230)に際して、前記所在地表示に示された地域に関連した消費者製品の1つまたは複数の画像と、前記所在地表示に示された地域に関連しない消費者製品の1つまたは複数の画像とを組合せた混成情報を提供することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載のコンピュータにより実行される方法。
【請求項7】
前記混成情報の送信(230)に際して、前記所在地表示に示された地域に関連した無線ネットワークの1つまたは複数のサービスセット識別子(SSID)と、前記所在地表示に示された地域に関連しない無線ネットワークの1つまたは複数のSSIDとを組合せた混成情報を提供することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項記載のコンピュータにより実行される方法。
【請求項8】
前記混成情報の送信(230)に際して、前記所在地表示に示された地域に関連した1つまたは複数のオーディオ・ファイルと、前記所在地表示に示された地域に関連しない1つまたは複数のオーディオ・ファイルとを組合せた混成情報を提供することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項記載のコンピュータにより実行される方法。
【請求項9】
前記混成情報の送信(230)に際して、前記所在地表示に示された地域に関連した1つまたは複数のビデオ・ファイルと、前記所在地表示に示された地域に関連しない1つまたは複数のビデオ・ファイルとを組合せた混成情報を提供することを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項記載のコンピュータにより実行される方法。
【請求項10】
前記オンライン・サービスの利用状況を前記オンライン・サービス・プロバイダ(130)がモニタする(410)ステップと、
当該ユーザ(110)の1つまたは複数のアクションに基づいて前記オンライン・サービスの利用状況の変化を判別し(420)、当該利用状況の変化の判別結果に応じて前記混成情報の送信及び前記選択要求の送信を実行するステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項記載のコンピュータにより実行される方法。
【請求項11】
コンピュータにより実行される方法において、
ホスト・サーバ上で運営されているオンライン・サービスの1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを許可するよう求めるアクセス要求(140)と、個人のアイデンティティ表示とを、オンライン・サービス・プロバイダ(130)がユーザ(110)から受信する(510)ステップと、
当該ユーザ(110)へ混成情報を送信する(520)と共に選択要求を送信する(530)ステップであって、前記混成情報は、前記個人に関連した情報である個人関連情報と、前記個人に関連しない情報である個人非関連情報とを組合せた情報であり、前記個人関連情報は、前記個人に対応したユーザ・アイデンティティ・プロファイルに基づいて取得される情報であり、前記選択要求は、前記混成情報のうちから前記個人関連情報を選択すること、または、前記混成情報のうちから前記個人非関連情報を選択することを当該ユーザ(110)に要求するものである、送信ステップと、
前記オンライン・サービス・プロバイダ(130)が当該ユーザ(110)から選択結果を受信する(540)ステップと、
前記選択結果が前記アクセス要求(140)に正しく対応していた場合に、前記1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを当該ユーザ(110)に許可する(550)ステップと、
を含むことを特徴とするコンピュータにより実行される方法。
【請求項12】
前記混成情報の送信(520)に際して、前記個人に関連した1つまたは複数の画像と、前記個人に関連しない1つまたは複数の画像とを組合せた混成情報を提供することを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記混成情報の送信(520)に際して、前記個人に関連した1つまたは複数の履歴情報と、前記個人に関連しない1つまたは複数の情報とを組合せた混成情報を提供することを特徴とする請求項11又は12記載の方法。
【請求項14】
前記1つまたは複数の履歴情報は、前記個人の旧住所、前記個人の以前の電話番号、前記個人の以前の電子メール・アドレス、及び前記個人の以前の勤め先の名称のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記個人のアイデンティティは、前記個人の所在地を示した所在地表示を含むユーザ・アイデンティティ・プロファイルに対応しており、
前記混成情報の送信(520)の際に、前記所在地表示に示された地域に関連した情報である所在地地域関連情報と、前記所在地表示に示された地域に関連しない情報である所在地地域非関連情報とを組合せた混成情報を提供することを特徴とする請求項11乃至14の何れか1項記載の方法。
【請求項16】
コンピュータ・デバイスにより実行される複数の命令が記録されて格納されている記録可能な格納媒体において、
前記複数の命令は、それら命令がコンピュータ・デバイスにより実行されるときに、当該コンピュータ・デバイスが、
オンライン・サービスの1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを許可するよう求めるアクセス要求(140)をユーザ(110)から受信する(210)アクションと、
当該ユーザ(110)の所在地を示した所在地表示を取得する(220)アクションと、
当該ユーザ(110)へ混成情報を送信する(230)と共に選択要求を送信する(240)アクションであって、前記混成情報は、前記所在地表示に示された地域に関連した情報である所在地地域関連情報と、前記所在地表示に示された地域に関連しない情報である所在地地域非関連情報とを組合せた情報であり、前記選択要求は、前記混成情報のうちから前記所在地地域関連情報を選択すること、または、前記混成情報のうちから前記所在地地域非関連情報を選択することを当該ユーザ(110)に要求するものである、送信アクションと、
当該ユーザ(110)から選択結果を受信する(250)アクションと、
前記選択結果が前記アクセス要求(140)に正しく対応していた場合に、前記1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを当該ユーザ(110)に許可する(260)アクションと、
を実行するようにするところの命令であることを特徴とする記録可能な格納媒体。
【請求項17】
前記混成情報の送信(230)に際して、前記所在地表示に示された地域に関連した1つまたは複数の画像と、前記所在地表示に示された地域に関連しない1つまたは複数の画像とを組合せた混成情報を提供することを特徴とする請求項16記載の記録可能な格納媒体。
【請求項18】
前記混成情報の送信(230)に際して、前記所在地表示に示された地域に関連した無線ネットワークの1つまたは複数のサービスセット識別子(SSID)と、前記所在地表示に示された地域に関連しない無線ネットワークの1つまたは複数のSSIDとを組合せた混成情報を提供することを特徴とする請求項16又は17記載の記録可能な格納媒体。
【請求項19】
前記混成情報の送信(230)に際して、前記所在地表示に示された地域に関連した1つまたは複数のオーディオ・ファイルまたはビデオ・ファイルと、前記所在地表示に示された地域に関連しない1つまたは複数のオーディオ・ファイルまたはビデオ・ファイルとを組合せた混成情報を提供することを特徴とする請求項16乃至18の何れか1項記載の記録可能な格納媒体。
【請求項20】
前記複数の命令は、それら命令が実行されるときに、更に、
前記オンライン・サービスの利用状況をモニタする(410)ことと、
当該ユーザ(110)の1つまたは複数のアクションに基づいて前記オンライン・サービスの利用状況の変化を判別し(420)、当該利用状況の変化の判別結果に応じて前記混成情報の送信及び前記アクセス要求(140)の送信を実行することと、
が行われるようにするところの命令であることを特徴とする請求項16乃至19の何れか1項記載の記録可能な格納媒体。
【請求項21】
オンライン・サービス・プロバイダ・システムにおいて、
プロセッサと、
前記プロセッサに作用的に結合され、複数の命令が格納されているプログラム格納メモリとを備え、
前記複数の命令は、それら命令が前記プロセッサにより実行されるときに、
オンライン・サービスの1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを許可するよう求めるアクセス要求(140)と、個人のアイデンティティ情報とを、ユーザ(110)から受信する(510)ステップが実行され、
当該ユーザ(110)へ混成情報を送信する(520)と共に選択要求を送信する(530)ステップであって、前記混成情報は、前記個人に関連した情報である個人関連情報と、前記個人に関連しない情報である個人非関連情報とを組合せた情報であり、前記個人関連情報は、前記個人に対応したユーザ・アイデンティティ・プロファイルに基づいて取得される情報であり、前記選択要求は、前記混成情報のうちから前記個人関連情報を選択すること、または、前記混成情報のうちから前記個人非関連情報を選択することを当該ユーザ(110)に要求するものである、送信ステップが実行され、
当該ユーザ(110)から選択結果を受信する(540)ステップが実行され、更に、
前記選択結果が前記アクセス要求(140)に正しく対応していた場合に、前記1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを当該ユーザ(110)に許可する(550)ステップが実行される、
ようにするところの命令であることを特徴とするオンライン・サービス・プロバイダ・システム。
【請求項22】
前記複数の命令は、それら命令が前記プロセッサにより実行されるときに、
前記オンライン・サービスの利用状況をモニタする(410)ステップと、
当該ユーザ(110)の1つまたは複数のアクションに基づいて前記オンライン・サービスの利用状況の変化を判別し(420)、当該利用状況の変化の判別結果に応じて前記混成情報の送信及び前記アクセス要求(140)の送信を実行するステップと、
が更に実行されるようにするところの命令であることを特徴とする請求項21記載のシステム。
【請求項23】
コンピュータにより実行される方法において、
ホスト・サーバ上で運営されているオンライン・サービスの1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを許可するよう求めるアクセス要求(140)をオンライン・サービス・プロバイダ(130)がユーザ(110)から受信する(210)ステップと、
所在地表示を当該ユーザ(110)から受信する(220)ステップと、
当該ユーザ(110)へ質問と回答要求とを送信するステップであって、前記質問は、前記所在地表示に示された地域の言語による質問であり、前記回答要求は、前記質問に回答することを当該ユーザ(110)に要求するものである、送信ステップと、
前記オンライン・サービス・プロバイダ(130)が当該ユーザ(110)から回答を受信するステップと、
前記回答が前記質問に正しく対応していた場合に、前記1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを当該ユーザ(110)に許可するステップと、
を含むことを特徴とするコンピュータにより実行される方法。
【請求項24】
前記質問を送信する際に、ユーザ端末において再生可能なように構成されたオーディオ・ファイルを提供することを特徴とする請求項23記載のコンピュータにより実行される方法。
【請求項25】
コンピュータにより実行される方法において、
ホスト・サーバ上で運営されているオンライン・サービスの1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを許可するよう求めるアクセス要求(140)をオンライン・サービス・プロバイダ(130)がユーザ(110)から受信する(210)ステップと、
所在地表示を当該ユーザ(110)から受信する(220)ステップと、
当該ユーザ(110)へソフトウェアを送信する(310)と共にソフトウェア実行要求を送信する(320)ステップであって、前記ソフトウェアは、無線信号を識別するように構成されたソフトウェアであり、前記ソフトウェア実行要求は、前記ソフトウェアを実行することを当該ユーザ(110)に要求するものである、送信ステップと、
前記ソフトウェアにより識別された1つまたは複数の無線信号を示した情報を受信する(330)ステップと、
前記ソフトウェアにより識別された無線信号が、前記所在地表示に示された地域に関連した無線信号に正しく対応していた場合に、前記1つまたは複数のサービス種目へのアクセスを当該ユーザ(110)に許可する(260)ステップと、
を含むことを特徴とするコンピュータにより実行される方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2012−519328(P2012−519328A)
【公表日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−552082(P2011−552082)
【出願日】平成22年2月23日(2010.2.23)
【国際出願番号】PCT/US2010/025072
【国際公開番号】WO2010/099114
【国際公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【出願人】(502208397)グーグル インコーポレイテッド (161)