説明

手乾燥装置

【課題】ケースカバーの乾燥室に吹き出された空気や水飛沫を案内する流路を、極めて容易かつ迅速に清掃することが可能となり、装置および吹き出す空気を清潔に保つことができる手乾燥装置を提供する。
【解決手段】外郭となるケースカバー11に手を挿入する乾燥室13を凹設し、ケースカバー11内に、前記乾燥室13内に向けて吹き出す空気を送る送風機30と、前記乾燥室13内に吹き出された空気を案内する循環流風路兼導水路20とを少なくとも備えた装置本体10aを組み込んで成る手乾燥装置10において、前記ケースカバー11は、その前扉12が開閉可能に形成され、前記循環流風路兼導水路20は、その所定の区間に亘る内部が、前記ケースカバー11の前扉12によって閉じられ、かつ前扉12を開いた際に外部に露出する状態に配設された。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外郭となるケースカバーに手を挿入する乾燥室を凹設し、該ケースカバー内に、前記乾燥室内に向けて吹き出す空気を送る送風機と、前記乾燥室内に吹き出された空気を案内する流風路とを少なくとも備えた装置本体を組み込んで成る手乾燥装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来この種の手乾燥装置としては、装置本体のケースカバーに手を挿入する乾燥室を凹設されており、乾燥室の吹出口から吹き出された空気と一緒に、手から離散した水飛沫も回収して、空気は外部に排出せずに循環させるタイプの装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
すなわち、ケースカバーの乾燥室に手を挿入し、乾燥室の内面に配置した電動送風機の送風気流を噴出する噴出孔から高速の気流を噴出して、手に付着した水分を万遍なく飛散ないし乾燥させて、さらにケースカバー内の循環流路により気流を循環させて、電動送風機の廃熱を得て気流の温度を高め、快適な乾燥感を得るように構成されている。
【0004】
【特許文献1】特開平09−215631号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述したような従来の手乾燥装置では、乾燥室で吹き出された空気や水飛沫を回収する循環流路が、装置本体のケースカバーの奧に内設されており、外部に露出させることが構造上不可能であり、清掃することが極めて困難であった。そのため、循環流路は特に汚れやすい部位であるにも関わらず、清潔に保つことが難しく、吹き出される空気に関しても衛生面での不安があった。
【0006】
本発明は、以上のような従来の技術の有する問題点に着目してなされたものであり、ケースカバーの乾燥室に吹き出された空気や水飛沫を案内する流路を、極めて容易かつ迅速に清掃することが可能となり、装置および吹き出す空気を清潔に保つことができる手乾燥装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するための本発明の要旨とするところは、以下の各項の発明に存する。
[1]外郭となるケースカバー(11,110)に手を挿入する乾燥室(13)を凹設し、該ケースカバー(11,110)内に、前記乾燥室(13)内に向けて吹き出す空気を送る送風機(30)と、前記乾燥室(13)内に吹き出された空気を案内する流風路(20,200)とを少なくとも備えた装置本体(10a,100a)を組み込んで成る手乾燥装置(10,100)において、
前記ケースカバー(11,110)は、その所定の区画(12,160)が開閉可能に形成され、
前記流風路(20,200)は、その所定の区間に亘る内部が、前記ケースカバー(11,110)の所定の区画(12,160)によって閉じられ、かつ所定の区画(12,160)を開いた際に外部に露出する状態に配設されたことを特徴とする手乾燥装置(10,100)。
【0008】
[2]前記流風路(20,200)は、前記乾燥室(13)の内側に開設された回収口(15c)から前記送風機(30)の吸込口(33)まで空気を案内する循環流風路(20,200)であることを特徴とする[1]に記載の手乾燥装置(10,100)。
【0009】
[3]前記循環流風路(20,200)は、前記乾燥室(13)内に吹き出された空気と一緒に、手から離散した水飛沫も前記回収口(15c)から案内する循環流風路兼導水路(20,200)であり、
前記装置本体(10a,100a)は、前記循環流風路兼導水路(20,200)に案内された水を受け入れるトレイ(50)を備えることを特徴とする[2]に記載の手乾燥装置(10,100)。
【0010】
[4]前記循環流風路兼導水路(20)は、その途中が前記トレイ(50)上方に連通する状態に配設されたことを特徴とする[3]に記載の手乾燥装置(10)。
【0011】
[5]前記循環流風路兼導水路(20)は、前記トレイ(50)上方より隔壁(51)を介して仕切られており、該隔壁(51)に排水口(52)を開設し、該排水口(52)に開閉可能なシャッター(70)を設け、
前記シャッター(70)は、前記送風機(30)の駆動時に排水口(52)を閉じる一方、前記送風機(30)の非駆動時に排水口(52)を開くように設定されたことを特徴とする[3]に記載の手乾燥装置(10)。
【0012】
[6]前記循環流風路兼導水路(200)は、その下流端が前記トレイ(50)上方に連通し、かつ下流端より上流側の途中に前記送風機(30)の吸込口(33)が連通する状態に配設されたことを特徴とする[3]に記載の手乾燥装置(100)。
【0013】
[7]前記循環流風路(20,200)の回収口(15c)は、前記乾燥室(13)の内側の底部における前方の位置に開設されたことを特徴とする[2],[3],[4],[5]または[6]に記載の手乾燥装置(10,100)。
【0014】
[8]前記循環流風路(200)の回収口(15c)は、前記乾燥室(13)の内側の底部における左右両端の位置にそれぞれ開設され、
前記循環流風路(200)は、前記各回収口(15c)から装置本体(100a)の左右両端に沿って延びる状態に配設されたことを特徴とする[2],[3],[4],[5]または[6]に記載の手乾燥装置(100)。
【0015】
[9]前記ケースカバー(11,110)における開閉可能な前記所定の区画(12,160)の内側に、前記送風機(30)の吸込口(33)を覆うフィルター(34)の取付部を設けたことを特徴とする[1],[2],[3],[4],[5],[6],[7]または[8]に記載の手乾燥装置(10,100)。
【0016】
次に、前述した解決手段に基づく作用を説明する。
前記[1]に記載の手乾燥装置(10,100)によれば、外郭となるケースカバー(11,110)は、その所定の区画(12,160)が開閉可能に形成されており、例えば、ヒンジを支点に揺動させて開閉したり、あるいは着脱して開閉することができる。
【0017】
ケースカバー(11,110)内に組み込まれている装置本体(10a,100a)には、乾燥室(13)内に吹き出された空気を案内する流風路(20,200)が備わっており、流風路(20,200)は、その所定の区間(12,160)に亘る内部が、前記ケースカバー(11,110)によって閉鎖断面に閉じられている。
【0018】
従って、ケースカバー(11,110)の所定の区画(12,160)を開くと、流風路(20,200)の所定の区画(12,160)に亘る内部が、そのまま外部に露出する状態となる。これにより、流風路(20,200)の内部まで手が届くことになり、極めて容易かつ迅速に清掃することが可能となる。その結果、装置および吹き出す空気を清潔に保つことができる。
【0019】
なお、流風路(20,200)は、装置本体(10a,100a)に対して着脱自在なユニットとして構成しても良い。また、ケースカバー(11,110)の所定の区画(12,160)の内側に凹みをつけることで、この区画を単に流風路(20,200)を仕切る隔壁のみならず、流風路(20,200)の断面積の一部を成すように構成しても良い。
【0020】
前記[2]に記載の手乾燥装置(10,100)によれば、前記流風路(20,200)は、乾燥室(13)の内側に開設された回収口(15c)から送風機(30)の吸込口(33)まで空気を案内する循環流風路(20,200)となっている。すなわち、手乾燥装置(10,100)は、乾燥室(13)内に吹き出された空気を外部に排出せずに、装置内で循環させるタイプとなる。
【0021】
このような循環させるタイプによれば、空気の吹き出し分だけ吸い込むので、周囲への吹き返しが少なくなる。また、乾燥室(13)の回収口(15c)から循環流風路(20,200)に向けて吸引力が生じて、手から水を離散させる効果がいっそう強まる。さらに、空気は循環を繰り返す間に送風機(30)の廃熱を得て温度が上昇し、別途加熱手段を設けることなく、乾燥室(13)に温風を吹き出すことができる。
【0022】
前記[3]に記載の手乾燥装置(10,100)によれば、前記循環流風路(20,200)は、乾燥室(13)内に吹き出された空気と一緒に、手から離散した水飛沫も回収口(15c)から案内する循環流風路兼導水路(20,200)となっている。これにより、水飛沫が装置周囲に飛び散ることがない。また、水専用の排出経路を特別に設ける必要もない。循環流風路兼導水路(20,200)に案内された水は、空気が送風機(30)の吸込口(33)に至るまでの途中で、装置本体(10a,100a)にあるトレイ(50)に受け入れられる。
【0023】
前記[4]に記載の手乾燥装置(10)によれば、前記循環流風路兼導水路(20)は、その途中がトレイ(50)上方に連通する状態に配設される。これにより、トレイ(50)内に溜った水を乾燥させるように空気を循環させることができる。従って、トレイ(50)が乾燥しやすくなり、異臭が低減され、またトレイ(50)内の水を捨てる頻度も低減することができる。
【0024】
前記[5]に記載の手乾燥装置(10)によれば、前記循環流風路兼導水路(20)は、トレイ(50)上方より隔壁(51)を介して仕切られており、該隔壁(51)に排水口(52)を開設し、該排水口(52)に開閉可能なシャッター(70)を設ける。ここでシャッター(70)は、送風機(30)の駆動時に排水口(52)を閉じる一方、送風機(30)の非駆動時に排水口(52)を開くように設定される。
【0025】
これにより、循環する空気がトレイ(50)上方の空気と混じり合うことがなく、乾燥室(13)内に吹き出される空気に異臭が発生することを防止することができる。また、トレイ(50)に水を導く妨げにもならない。なお、シャッター(70)の開閉は、陰圧によって自動的に開閉されるものでも良く、あるいは駆動源によって積極的に開閉するように制御しても良い。
【0026】
前記[6]に記載の手乾燥装置(100)によれば、前記循環流風路兼導水路(200)は、その下流端がトレイ(50)上方に連通し、かつ下流端より上流側の途中に送風機(30)の吸込口(33)が連通する状態に配設される。これにより、循環する空気がトレイ(50)上方の空気と混ざりにくくなり、乾燥室(13)内に吹き出される空気に異臭が含まれる事態を、前述した配置だけの簡易な構成によって低減することができる。
【0027】
前記[7]に記載の手乾燥装置(10,100)によれば、前記循環流風路(20,200)の回収口(15c)は、乾燥室(13)の内側の底部における前方の位置に開設される。これにより、回収口(15c)より通常はそのまま垂下する循環流風路(20,200)は、装置本体(10a,100a)の正面側に配設され、これに伴いケースカバー(11,110)の開閉可能な区画は、前扉など正面壁の一部ないし全部となる。
【0028】
従って、一般的な装置の設置において、スペース的に余裕のある装置前方よりケースカバー(11,110)を開閉でき、かつ循環流風路(20,200)の内部が前方に露出するため、壁や他の装置に干渉されることなく清掃する者が作業しやすくなる。また、乾燥室(13)の回収口(15c)付近には髪の毛等のごみが集まりやすいが、回収口(15c)の位置が乾燥室(13)の底部の前方だと、使用者の視野に入りにくく美観を損ねることがない。
【0029】
前記[8]に記載の手乾燥装置(100)によれば、前記循環流風路(200)の回収口(15c)は、乾燥室(13)の内側の底部における左右両端の位置にそれぞれ開設され、前記循環流風路(200)は、各回収口(15c)から装置本体(100a)の左右両端に沿って延びる状態に配設される。このように循環流風路(200)は、必ずしも装置本体(100a)の正面側に限られることなく、外部に露出させることができる位置であれば、自由なレイアウトで配置することができる。
【0030】
前記[9]に記載の手乾燥装置(10,100)によれば、前記ケースカバー(11,110)における開閉可能な所定の区画(12,160)の内側に、送風機(30)の吸込口(33)を覆うフィルター(34)の取付部を設ける。これにより、送風機(30)に空気以外の異物の混入を防ぐばかりでなく、前記循環流風路(20,200)と同様に、フィルター(34)を極めて容易かつ迅速に清掃することができ、清掃負荷が低減する。また、循環流風路(20,200)を囲むケースカバー(11,110)の区画の内側にフィルター(34)を設置することで、吸込音の低減効果もある。
【発明の効果】
【0031】
本発明に係る手乾燥装置によれば、外郭となるケースカバーは、その所定の区画が開閉可能に形成され、吹き出された空気を案内する流風路は、その所定の区間に亘る内部が、前記ケースカバーの所定の区画によって閉じられ、かつ所定の区画を開いた際に外部に露出する状態に配設されたから、流風路の内部まで手が届くことになり、極めて容易かつ迅速に清掃することが可能となる。その結果、装置および吹き出す空気を清潔に保つことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、図面に基づき、本発明を代表する各種の実施の形態を説明する。
図1〜図9は本発明の第1実施の形態を示している。
図1は本実施の形態に係る手乾燥装置の前扉を開いた状態を示す斜視図であり、図2は前扉を閉じた状態を示す斜視図である。図3は手乾燥装置の縦断面図であり、図4は前扉を開いた装置本体の前面側にカバープレートを装着した状態を示す斜視図である。
【0033】
本実施の形態に係る手乾燥装置10は、外郭となるケースカバー11に手を挿入する乾燥室13を凹設し、該ケースカバー11内に、前記乾燥室13内に向けて吹き出す空気を送る送風機30と、前記乾燥室13内に吹き出された空気を案内する流風路とを少なくとも備えた装置本体10aを組み込んで成る。手乾燥装置10は、一般に洗面室やトイレの壁面等に設置される。以下、順に構成要素を説明する。
【0034】
図1、図2に示すように、ケースカバー11は、装置本体10aを囲む箱形に合成樹脂により成形されている。ケースカバー11の正面側は、開閉可能な所定の区画である前扉12として形成されている。前扉12は、その一側端縁がヒンジ(図示せず)を介して、一方の側面板16の前端縁に揺動可能に連結されている。
【0035】
また、ケースカバー11の上面側に、手を挿入する乾燥室13が凹設されている。詳しく言えばケースカバー11の上面側が、両側方向に延びる手挿入口14として開口している。図3に示すように、手挿入口14の内側が、装置本体10aの下方に広がる袋状に内壁板15によって区画されて乾燥室13を成している。乾燥室13の両端側は、ケースカバー11の左右の側面板16,16によって仕切られている。
【0036】
乾燥室13内の手挿入口14付近には、内壁板15の上部の前側と後側とに、後述する送風機30から送風された空気を乾燥室13内に向けて吹き出す吹出口15a,15bが開設されている。前側の吹出口15a(図3参照)は、乾燥室13に挿入された手の平に向けて空気を吹き出し、後側の吹出口15bは、手の甲に向けて空気を吹き出すものとなる。
【0037】
後側の吹出口15bは、図1に示すように、それぞれ数多の小孔が横方向に密に並ぶように連設されて成る。図3に示す前側の吹出口15aも、後側の吹出口15bと同様の構成となっている。なお、前後の吹出口15a,15bは互いに対向しているが、空気の吹き出し方向は乾燥室13の奥側に向かって交差するように設定すると良い。
【0038】
また、乾燥室13内の底部における前方の位置には、前記吹出口15a,15bから吹き出された空気を手から離散した水飛沫と一緒に回収する回収口15cが開設されている。回収口15cは、具体的には例えば、数多の小孔が縦横に格子状に密に並ぶように連設されて成る。
【0039】
回収口15cは、乾燥室13内に吹き出された空気を案内する流風路20の上流端を成している。本実施の形態における流風路20は、前記回収口15cから後述する送風機30の吸込口33まで空気を案内する循環流風路20であり、さらに空気と一緒に水飛沫も案内する循環流風路兼導水路20となっている。
【0040】
循環流風路兼導水路20は、その上流端21が前記回収口15cに連通するように接続され、そのまま下方へ装置本体10aの正面側に沿って垂下している。循環流風路兼導水路20の下流側の途中は、装置本体10aの背面側に向かって屈曲し、下流端22は送風機30の吸込口33に連通している。循環流風路兼導水路20は、その所定の区間として上流端21から下流側の屈曲部位に至る部分は、断面形状が背面側および両側面側は略コ字形に閉じられているが、正面側は開口している。
【0041】
この循環流風路兼導水路20の所定の区間に亘る正面側開口は、ケースカバー11の開閉可能な所定の区画である前記前扉12によって塞がれるように設定されている。すなわち、循環流風路兼導水路20は、その所定の区間に亘る内部が、ケースカバー11の前扉12によって閉じられ、かつ前扉12を開いた際には外部に露出する状態に配設されている。
【0042】
図1、図3に示すように、装置本体10aの内部にて、循環流風路兼導水路20の下流端の両側には、左右一対の送風機30,30が配設されている。ここで送風機30は、電動モータ31と、この電動モータ31に一体的に組み付けられて回転駆動するファン32から成る。
【0043】
ファン32は、いわゆるターボファンであって、回転中心側が円筒状の中空部になっており、回転中心から放射状に多数のブレードが配設されて成る。多数のブレードが回転した際に、中空部に吸込圧が生じるように構成されている。なお、送風機30は、電動モータ31およびファン32はユニット化されており、そのハウジング内にはウレタンフォームから成る吸音材や防振ゴム等が配されている。
【0044】
送風機30のファン32側を囲むハウジングには、空気を取り込む吸込口33が開設されている(図3参照。)。循環流風路兼導水路20の下流端22は、各送風機30の吸込口33を臨む位置に上向きに連通している。この下流端22の途中を覆うようにフィルター34が配設されている。
【0045】
フィルター34は、通気性を損なうことなく集塵能力を備えたものであれば何でも良いが、具体的には例えば、樹脂フォームを3次元の骨格構造に加工したスポンジ状フィルター等が適している。なお、フィルター34は、送風機30から発せられる音を吸音する吸音材としての役目も果たしている。
【0046】
各送風機30の電動モータ31側を囲むハウジングには、送風路40の上流端41が連通するように接続されている。ここで一方(図1では左側)の送風機30に連通する送風路40は、装置本体10aの正面側に沿って上方に延びており、上端となる下流端42は、前述した前側の吹出口15aの裏側に連通するように、内壁板15の裏面に接続されている。
【0047】
他方(図1では右側)の送風機30に連通する送風路40は、図1中では隠れて見えないが、装置本体10aの背面側に沿って上方に延びており、上端となる下流端42は、前述した後側の吹出口15bの裏側に連通するように、内壁板15の裏面に接続されている(図3参照)。このような一対の送風機30,30と、前記循環流風路兼導水路20とによって、装置本体10a内にて空気は循環するように構成されている。
【0048】
また、図1、図3に示すように、装置本体10aの底面部には、前記循環流風路兼導水路20に案内された水を受け入れるトレイ50が設けられている。トレイ50は、底の浅い箱形に成形されており、前記循環流風路兼導水路20の途中より回収した水を所定量まで溜めることができるものである。トレイ50は、装置本体10aに対して着脱可能に設けられており、前扉12を開いた際に装置本体10aの底部より前方に引き出すことができる。
【0049】
トレイ50の上面上方には、前記循環流風路兼導水路20の下流側途中が、装置本体10aの奧に向かって上方に傾斜するように、すなわち循環流風路兼導水路20の下流側途中の底面23が、トレイ50の前端側に向かって下方に傾斜するように配置されている。トレイ50の上面開口は蓋板51により閉じられており、この蓋板51の前端側の中央部には排水口52が開設されている。排水口52には、前記循環流風路兼導水路20の下流側途中の底面の最下端が連通するように配置されている。
【0050】
このように、循環流風路兼導水路20に案内された水分は、循環流風路兼導水路20の下流側途中で、その底面23の最下端より排水口52を通ってトレイ50内に導入される。言い換えれば、循環流風路兼導水路20は、その途中が前記排水口52によってトレイ50上方に連通する状態に配設されている。また、図4に示すように、ケースカバー11の前扉12を開いた際に、装置内部10aを隠蔽するためのカバープレート60を備えても良い。カバープレート60には、循環流風路兼導水路20の正面側の開口に合致する開口部61と、トレイ50を正面側より引き出すための開口部62が形成されている。
【0051】
ところで、循環流風路兼導水路20は、前記トレイ50上方から隔壁となる蓋板51によって仕切られており、前述したように蓋板51の排水口52を通じてトレイ50上方と連通しているが、図5に示すように、排水口52に開閉可能なシャッター70を設けても良い。ここでシャッター70は、前記送風機30の駆動時に図5(b)に示すように排水口52を閉じる一方、前記送風機30の非駆動時に図5(a)に示すように排水口52を開くように設定されている。
【0052】
詳しく言えば、シャッター70は、枢軸71を介して排水口52を開く位置(図5(a)参照)と、排水口52を閉じる位置(図5(b)参照)とに揺動可能に支持されている。ここでシャッター70の開閉は、送風機30の駆動時には循環流風路兼導水路20内の陰圧により閉じ状態に変位し、送風機30の非駆動時には自重により開く位置に変位するように構成したり、あるいは、ソレノイド等の駆動源により送風機30の駆動・非駆動に応じて積極的に開閉制御するように設定しても良い。
【0053】
さらに、図6に示す手乾燥装置10には、オプション品としてケースカバー11の上面側に上部カバー80を装着している。図7〜図9に示すように上部カバー80は、ケースカバー11の上面側の形状・大きさに合致する矩形に成形されており、その内側には手挿入口81が大きく開設されている。手挿入口81には、その内周縁に沿って下方に所定幅で延出するフランジ状の返し部82が設けられている。なお、上部カバー80の両側端縁とケースカバー11の両側面板の上端との間には隙間があるが、かかる隙間はなくしても良い。
【0054】
次に、本実施の形態に係る手乾燥装置10の作用を説明する。
図1に示すように、手乾燥装置10の外郭となるケースカバー11は、その前扉12が開閉可能であり、ケースカバー11内に組み込まれている装置本体10aの正面側を覗くことができる。装置本体10aの正面側に配設された循環流風路兼導水路20は、その所定の区間に亘る正面側開口(内部)が、前記前扉12によって閉鎖断面に閉じられている。従って、ケースカバー11の前扉12を開くと、循環流風路兼導水路20の前扉12に亘る内部が、そのまま外部に露出する状態となる。
【0055】
これにより、循環流風路兼導水路20の内部まで手が届くことになり、極めて容易かつ迅速に清掃することが可能となる。その結果、装置および吹き出す空気を清潔に保つことができる。また、吹出風の臭い発生の防止にもなる。さらに、図3に示すように、送風機30の吸込口33は、循環流風路兼導水路20の内部空間を介して前扉12と接するため、送風機30の駆動時のモータ回転音や空気吸い込み音等の騒音の外部漏れを抑制することができる。
【0056】
図2において、手乾燥装置10の利用者は、洗浄した後の濡れた手を手挿入口14から乾燥室13内に挿入する。すると、装置本体10aにあるセンサ(図示せず)が手の存在を検出し、装置本体10aにある制御部(図示せず)は、センサからの出力信号に基づき送風機30を駆動させる。
【0057】
送風機30の駆動により吸込口33から吸い込まれた空気は、送風路40内を強制的に送られて、乾燥室13の手挿入口14付近にある前後の吹出口15a,15bから、利用者の手に向けて吹き出される。なお、図3に示すように、吸込口33を覆うようにフィルター34が設けられているため、送風機30に空気以外の異物が混入することを防止することができる。
【0058】
乾燥室13内に吹き出された空気によって、利用者の手に付着した水滴は離散し、手を乾燥させることができる。ここで吹き出された空気や離散した水飛沫は、乾燥室13内の回収口15cから回収される。このように、手乾燥装置10では空気を循環させて、空気の吹き出し分だけ吸い込むので、周囲への吹き返しが少なくなり、汚れた空気の外部への流出は抑制される。
【0059】
また、乾燥室13の回収口15cから循環流風路兼導水路20に向けて吸引力が生じるから、使用者の手から水滴を離散させる効果がいっそう強まる。さらに、装置本体10a内にて空気は循環を繰り返す間に、送風機30の廃熱を得て温度が上昇する。これにより、別途加熱手段を設けることなく、乾燥室13に温風を吹き出すことが可能となる。
【0060】
ところで、回収口15cは、乾燥室13の内側の底部における前方の位置に開設されている。これにより、回収口15cより垂下する循環流風路兼導水路20は、前述したように装置本体10aの正面側に配設される。従って、手乾燥装置10の通常の設置において、スペース的に余裕のある装置前方より前扉12を開いて循環流風路兼導水路20の内部を露出するため、壁や他の装置に干渉されることなく清掃する者が作業しやすくなる。また、回収口15c付近には髪の毛等のごみが集まりやすいが、回収口15cの位置が乾燥室13の底部の前方だと、使用者の視野に入りにくく美観を損ねることがない。
【0061】
乾燥室13の回収口15cから回収された空気および水飛沫は、循環流風路兼導水路20を通過して送風機30の吸込口33に導かれ、送風機30の駆動により送風路40を通過して再び乾燥室13に向けて送風される。このような循環時に、図3において、空気と共に回収口15cから回収された水滴は、循環流風路兼導水路20をそのまま下方へ流下した後、下流側の底面23上に落下し、その傾斜によって排水口52からトレイ50内に導入される。
【0062】
循環流風路兼導水路20は、乾燥室13内に吹き出された空気と一緒に、手から離散した水飛沫も案内するので、水飛沫が装置周囲に飛び散ることもない。また、水専用の排出経路を特別に設ける必要もない。図3に示す例では、循環流風路兼導水路20は、その途中が排水口52を通してトレイ50上方に連通する状態となっている。これにより、トレイ50内に溜った水を乾燥させるように空気を循環させることができる。従って、トレイ50が乾燥しやすくなり、またトレイ50内の水を捨てる頻度も低減する。
【0063】
ただし、循環流風路兼導水路20の途中が排水口52を介してトレイ50上方に連通する状態だと、トレイ50内の水に発生する臭気が循環流風路兼導水路20内を流れる空気に混じり、乾燥室13に吹き出された空気に異臭が生じるおそれがある。かかる異臭の発生防止を、前述したトレイ50の乾燥効果より重視するような場合には、図5に示すように、排水口52に開閉可能なシャッター70を設けると良い。
【0064】
シャッター70は、送風機30の駆動時に排水口52を閉じる一方、送風機30の非駆動時に排水口52を開くように設定される。これにより、循環する空気がトレイ50上方の空気と混じり合うことがなく、乾燥室13内に吹き出される空気に異臭が発生することを防止することができる。また、トレイ50に水を導く妨げにもならない。このように異臭防止の効果は、乾燥促進という効果を上回って評価される場合もある。
【0065】
さらに、図6に示すように、ケースカバー11の上面側に上部カバー80を装着しても良い。これにより、ケースカバー11の手挿入口14付近における吹き返しを低減することができ、手挿入口14の外部に空気が漏れることを極力防止することができる。また、手乾燥装置10を設置してある壁(例えば、前方にある鏡等。)や使用者に対して水飛沫が飛散することも防止することができる。さらに、吹き出し空気の外部漏れによる騒音も低減することが可能となる。
【0066】
図10〜図13は、本発明の第2実施の形態を示している。
本実施の形態に係る手乾燥装置100は、基本的な構成は前述した手乾燥装置10と共通するが、循環流風路兼導水路200の回収口15cが、前記乾燥室13の内側の底部における左右両端の位置にそれぞれ開設されている。また、循環流風路兼導水路200は、前記各回収口15cから装置本体100aの左右両端に沿って延びる状態に一対配設されている。
【0067】
図10,図12,図13に示すように、一対の循環流風路兼導水路200,200は、それぞれの上流端が前記回収口15cに連通するように接続し、そのまま下方へ装置本体100aの両側面に沿って垂下している。循環流風路兼導水路200の途中は、真下位置にある送風機30の吸込口33に連通するように接続されている。
【0068】
循環流風路兼導水路200の下流端は、トレイ50の上面開口を塞ぐ蓋板51の両端部にある排水口52に連通している。これにより、循環流風路兼導水路200は、その下流端がトレイ50上方に連通し、かつ下流端より上流側の途中に前記送風機30の吸込口33が連通する状態に配設されている。
【0069】
各循環流風路兼導水路200の所定の区間(ほぼ全長)に亘る側面側開口は、ケースカバー110の開閉可能な所定の区画である側面板160によって塞がれる。すなわち、各循環流風路兼導水路200は、その所定の区間に亘る内部が、ケースカバー110の側面板160によって閉じられ、かつ側面板160を開いた際には外部に露出する状態に配設されている。
【0070】
側面板160は、ケースカバー110に対して着脱可能に構成されており、着脱することで開閉するものである。詳しく言えば側面板160は、図11(a)に示す外板161に、同図(b)に示す内板162を装着して形成される。ここで内板162の下側には、前記循環流風路兼導水路200の側面側開口に合致する凹部163が形成されている。凹部163は、循環流風路兼導水路200と相俟って空気を通過させる流路断面を広げるための部位となる。
【0071】
このような手乾燥装置100のように、循環流風路兼導水路200は、必ずしも装置本体100aの正面側に限られることなく、外部に露出させることができる位置であれば、自由なレイアウトで配置することができる。特に第2実施の形態では、循環流風路兼導水路200をその全長に亘り下方へ垂下させ、その真下位置に送風機30の吸込口33を配設したレイアウトにより、循環流風路兼導水路200の長さを短くすることができ、循環効率を高めることができる。
【0072】
また、循環流風路兼導水路200は、その下流端がトレイ50上方に連通し、かつ下流端より上流側の途中に送風機30の吸込口33が連通する状態に配設されている。そのため、循環する空気がトレイ50上方の空気と混ざりにくくなり、乾燥室13内に吹き出される空気に異臭が含まれる事態を、各部品の配置だけの簡易な構成によって低減することができる。なお、第1実施の形態と同種の部位には同一符号を付して重複した説明を省略する。
【0073】
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は前述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば、前記各実施の形態では、乾燥室13内に吹き出された空気を案内する流風路を循環流風路兼導水路20としたが、必ずしも流風路は循環式に限られるものではなく、さらに、水路は別に設けて空気だけを通すように構成しても良い。
【0074】
また、循環流風路兼導水路20,200を、装置本体10a,100aに対して着脱自在なユニットとして構成しても良い。また、ケースカバー11の前扉12の内側にも、側面板160と同様に凹部を設けることにより、前扉12を単に循環流風路兼導水路20を仕切る壁のみならず、循環流風路兼導水路20の断面積の一部を成すように構成しても良い。
【0075】
また、ケースカバー11,110における開閉可能な前扉12,側面板160の内側に、送風機30の吸込口33を覆うフィルター34の取付部(図示せず)を設けるように構成しても良い。これにより、送風機30に空気以外の異物の混入を防ぐばかりでなく、前記循環流風路兼導水路20,200と同様に、フィルター34を極めて容易かつ迅速に清掃することが可能となり、特に循環流風路兼導水路20,200の清掃と同時に行うことができるので、清掃負荷が低減する。
【0076】
さらにまた、前記各実施の形態におけるトレイ50内、あるいは循環流風路兼導水路20,200より水分が分離する箇所に、銀(Ag)電極を配置して、集められた水を銀(Ag)イオン化することにより、殺菌効果ないし脱臭効果を得ることができる。なお、銀(Ag)電極は、使用者の保護および取り替えの便宜を図るために、カートリッジ化して構成すると良い。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の第1実施の形態に係る手乾燥装置の前扉を開いた状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施の形態に係る手乾燥装置の前扉を閉じた状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1実施の形態に係る手乾燥装置を示す縦断面図である。
【図4】本発明の第1実施の形態に係る手乾燥装置において、装置本体の正面側にカバープレートを装着して前扉を開いた状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の第1実施の形態に係る手乾燥装置において、トレイの排水口にシャッターを設けた状態を示す部分拡大図である。
【図6】本発明の第1実施の形態に係る手乾燥装置において、ケースカバーの上面側に上部カバーを装着した状態を示す斜視図である。
【図7】本発明の第1実施の形態に係る手乾燥装置における上部カバーを示す斜視図である。
【図8】本発明の第1実施の形態に係る手乾燥装置における上部カバーを示す平面図である。
【図9】図8のIX−IX線断面図である。
【図10】本発明の第2実施の形態に係る手乾燥装置の側面板を外した状態を示す斜視図である。
【図11】本発明の第2実施の形態に係る手乾燥装置の側面板を構成する外板および内板を示す斜視図である。
【図12】本発明の第2実施の形態に係る手乾燥装置の前扉と側面板を外した状態を示す斜視図である。
【図13】本発明の第2実施の形態に係る手乾燥装置を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0078】
10…手乾燥装置
10a…装置本体
11…ケースカバー
12…前扉
13…乾燥室
14…手挿入口
15…内壁板
15a…吹出口
15b…吹出口
15c…回収口
16…側面板
20…循環流風路兼導水路
21…上流端
22…下流端
23…底面
30…送風機
31…電動モータ
32…ファン
33…吸込口
34…フィルター
40…送風路
41…上流端
42…下流端
50…トレイ
51…蓋板
52…排水口
60…カバープレート
61…開口部
62…開口部
70…シャッター
71…枢軸
80…上部カバー
81…手挿入口
82…返し部
100…手乾燥装置
100a…装置本体
110…ケースカバー
160…側面板
161…外板
162…内板
163…凹部
200…循環流風路兼導水路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外郭となるケースカバーに手を挿入する乾燥室を凹設し、該ケースカバー内に、前記乾燥室内に向けて吹き出す空気を送る送風機と、前記乾燥室内に吹き出された空気を案内する流風路とを少なくとも備えた装置本体を組み込んで成る手乾燥装置において、
前記ケースカバーは、その所定の区画が開閉可能に形成され、
前記流風路は、その所定の区間に亘る内部が、前記ケースカバーの所定の区画によって閉じられ、かつ所定の区画を開いた際に外部に露出する状態に配設されたことを特徴とする手乾燥装置。
【請求項2】
前記流風路は、前記乾燥室の内側に開設された回収口から前記送風機の吸込口まで空気を案内する循環流風路であることを特徴とする請求項1に記載の手乾燥装置。
【請求項3】
前記循環流風路は、前記乾燥室内に吹き出された空気と一緒に、手から離散した水飛沫も前記回収口から案内する循環流風路兼導水路であり、
前記装置本体は、前記循環流風路兼導水路に案内された水を受け入れるトレイを備えることを特徴とする請求項2に記載の手乾燥装置。
【請求項4】
前記循環流風路兼導水路は、その途中が前記トレイ上方に連通する状態に配設されたことを特徴とする請求項3に記載の手乾燥装置。
【請求項5】
前記循環流風路兼導水路は、前記トレイ上方より隔壁を介して仕切られており、該隔壁に排水口を開設し、該排水口に開閉可能なシャッターを設け、
前記シャッターは、前記送風機の駆動時に排水口を閉じる一方、前記送風機の非駆動時に排水口を開くように設定されたことを特徴とする請求項3に記載の手乾燥装置。
【請求項6】
前記循環流風路兼導水路は、その下流端が前記トレイ上方に連通し、かつ下流端より上流側の途中に前記送風機の吸込口が連通する状態に配設されたことを特徴とする請求項3に記載の手乾燥装置。
【請求項7】
前記循環流風路の回収口は、前記乾燥室の内側の底部における前方の位置に開設されたことを特徴とする請求項2,3,4,5または6に記載の手乾燥装置。
【請求項8】
前記循環流風路の回収口は、前記乾燥室の内側の底部における左右両端の位置にそれぞれ開設され、
前記循環流風路は、前記各回収口から装置本体の左右両端に沿って延びる状態に配設されたことを特徴とする請求項2,3,4,5または6に記載の手乾燥装置。
【請求項9】
前記ケースカバーにおける開閉可能な前記所定の区画の内側に、前記送風機の吸込口を覆うフィルターの取付部を設けたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7または8に記載の手乾燥装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−247397(P2009−247397A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−95245(P2008−95245)
【出願日】平成20年4月1日(2008.4.1)
【出願人】(390010054)小糸工業株式会社 (136)