説明

手洗い洗顔用ハート形蛇口清潔節水容器

【課題】 いつも一杯の水を入れておくだけで、バイ菌が付いているかも知れない手で、蛇口に触れずに手洗いが始められ、また、水を出しっ放しにしないで手洗いや洗顔ができる小さくて可愛い手洗い洗顔用ハート形蛇口清潔節水容器を提供する。
【解決手段】 一定の深さを持ち、開口部がハート形に形成された節水容器本体において、ハート形の開口縁から、なだらかに底の方へすぼんでいく形状で、底部の中心線からの距離が、桃割れ部よりも、ハート形先端部の側に少し長く偏った形に形成し、底部外側に周回するいとじり状の底部立ち上がり部を設けたことを特徴とする手洗い洗顔用ハート形蛇口清潔節水容器である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小さなハート形の容器に、いつも一杯の水を入れておくだけで、節水はもちろん、汚れやバイ菌が付いているかも知れない手で、蛇口のハンドルや、コックに触らずに手洗いができる、手洗い洗顔用ハート形蛇口清潔節水容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、広めの流しで、バケツやホーロー引きやアルマイト製で、大きめの洗面器、または、お風呂用の木製の桶などが使われていた。
その後、プラスチック類の容器になった。
最近では、大部分が水道の蛇口の下に、大小、色、形も色々なシンクがセットされているので、洗い桶(容器類)はあまり使われなくなった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのために、次のような問題点があった。
日頃、家に居る人(特に、主婦が多い)は、家事、育児、お年寄りのお世話、花壇や菜園などの手入れ、買物などから帰宅したときと、1日に何回となく、いや何十回も手を洗うが、その都度、水がもったいないと思いつつ、多くの人が水道の水を出しっ放しで手を洗ったり、小物類の洗濯をしていた。
(イ)水道の形によっては、シンクの排水口がチェーンにゴム製の栓が付いていて、ギューッと差し込んだり、抜き取るのが大変であり、面倒であった。
(ロ)最近流行りのシャンプー台も兼ねた流し台は、シンクが大き過ぎて、水を約2l〜3lくらい入れても底の方で、約2cm〜3cmほどヒタヒタとしているので、洗顔のとき、両手で水をすくいにくかった。
(ハ)排水口の栓がコックで、上下式、または、左右に回転式でゴムパッキンが付いてないのがあって、水を入れても、手を洗い終わらないうちに、水が漏れてしまうものがあった。
(ニ)汚れた手や、泡だらけの手で、コックやハンドルを握るのが嫌なので、指を使わずに、手の甲で叩いたり、両手首などでコックを挟んで上げ下げ、または、回転させようとすると、微調整ができなくて、水が勢いよく出過ぎたり、止まってしまったりと困ることが多かった。
(ホ)特に、気になるのが、食料品の買物から帰って手を洗うとき、スーパーやデパ地下などで、不特定多数の人が、しっかりと握っていた「ショッピングカート」の取手を他人もしっかりと握りしめて買物をし、レジでお金の出し入れをして帰り、バイ菌がついているかも知れない手で、自宅の水道のハンドルに触り、水を出して手を洗っても、その汚れた手で触ったハンドルで水を止めたら、洗った意味がなかった。
本発明は、これらの問題点を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一定の深さを持ち、開口部がハート形に形成された節水容器本体において、ハート形の開口縁から、なだらかに底の方へすぼんでいく形状で、底部の中心線からの距離が、桃割れ部よりも、ハート形先端部の側に少し長く偏った形に形成し、底部外側に周回するいとじり状の底部立ち上がり部を設けたことを特徴とする手洗い洗顔用ハート形蛇口清潔節水容器。
【発明の効果】
【0005】
毎年のように、夏になると「水不足・節水・断水」など、よく耳にするが、最近では、冬が近づくと「新型インフルエンザ・ノロウイルス・学校閉鎖」、特に、平成23年は、初めて、「薬剤耐性菌」とやらが加わって、予防には「手洗い、うがいを徹底しましょう」と、新聞やテレビなどで、毎日何回も見聞きする。
(イ)手洗いや洗顔をするときの手の形は、逆ハート形とそっくりである。
この蛇口清潔節水容器はハート形にして、桃割れ部を手前にして使うことで、手首が容器の縁に当って痛いこともなくなり、必要最小量の水で、両手ですくいやすい水の深さをキープできる(図3)。
(ロ)水道の機種によっては、蛇口の真下に上下式排水口の栓が飛び出して(図2−下)いるのがあるので、容器の底に、おわんのいとじりのような立ち上がりを付けておくと、出張った栓も納まるし、平らな面が少ない小形のシンクでも底面積が小さければ安定するし、邪魔になるときは、狭い洗面台の縁にでも場所をとらずに置ける。
(ハ)現在、市販されている容器類は、小形でも大きいのと同じように、底が広いので水が沢山入ってしまうし、両手で水をすくおうとすると、手首が縁に当って痛いときもあるし、シンクの丸みと合わないでカタカタしたり、特に蛇口の短い水道には底がつかえて、水の落ちるところに容器が届かないが、その点もこのハート形容器なら底もつかえないし、ハート形の先端部(図2−4)が水受けになる。
(ニ)たとえば、海外旅行に持参すると便利である。
ホテルで顔を洗うとき、バスルーム内に「トイレと小さなシンクの水道があるだけ」なんていうのは珍しくなく、前に利用した人が「パンツやソックスを洗ったかもしれない」と、思いつつシンクに水を張って洗顔したり、ハンカチーフを洗うのは嫌なので、水を出しっ放しで洗顔や洗濯をすると、水が飛び散って衣服の胸の辺りが濡れたり、廻りや床にも水がはねて困るし、このような水道ほど蛇口が短いので、このハート形容器が役に立つ。
(ホ)最近、ある新聞の投書欄に「手洗い大事なら蛇口を衛生的に」という題で「旧来の蛇口では非衛生的だから、なるべくセンサー式にするように」というような意見が出ていましたが、それは理想的だが、公的な所は、すでにセンサー式が増えてきたが、一般家庭ではお金もかかるし、まだそこまで意識している人が少ないと思うので、とりあえず、この「ハート形蛇口清潔節水容器」が一家に1つ、または、1階と2階の洗面所にと2個あれば、衛生と節水に一歩近づくことができる。
(ヘ)節水面でも、水を出しっ放しで手洗いや洗顔をすると水の出し方にもよるが、中形バケツ2杯〜3杯くらいすぐに流れてしまうが、このハート形節水容器にいつも水を入れておけば、どんなに汚れた手も水が止めてあるので、あせらずに洗うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】 本発明の斜視図である。
【図2】 本発明の一部である底部立ち上げと先端水受け部分の特性を示したイメージの断面図である。
【図3】 本発明の実施例を示したイメージの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の形態について説明する。
一定の深さを持ち、開口部がハート形(図3)に形成された節水容器本体(1)において、ハート形の開口縁からなだらかに底の方へすぼんでいく形状である。
底の中心線(6)からの距離が、桃割れ部(3)よりも、ハート形先端部(4)の側に少し長く偏った形(図2)に形成する。
底部外側に周回するいとじり状の底部立ち上がり部(2)を設けたことを特徴とする手洗い洗顔用ハート形蛇口清潔節水容器である。
本発明は以上のような構成である。
本発明の使い方を説明する。
(イ)桃割れ部(3)を手前にしハート形先端部(4)を蛇口側にして置く。
(ロ)節水容器本体に必ず一杯の水を入れておく。
この水で手を濡らして、石けんをつけて、水が出ていないのであせらずによく手や顔を洗うことができる。
(ハ)泡を(ロ)の水でよくすすいで捨て次の水を出して仕上げのすすぎをして終わる。
そのときのすすぎ水が容器に溜まり、次の手洗いに使えば、たった一杯の水(約700cc〜800cc)の水で手洗いができる。
(ニ)仕上げのすすぎのとき、泡が多かったり、自分以外の人が家に居るときは、容器の水をぐるぐると廻してゆすいで捨ててから水を張っておくと、後に使う人も気持ち良く使える。
それでも水を出しっ放しで洗うよりも大分節水になる。
【符号の説明】
【0008】
1 節水容器本体
2 底部立ち上がり部
3 桃割れ部
4 ハート形先端部
5 開口縁
6 中心線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一定の深さを持ち、開口部がハート形に形成された節水容器本体において、ハート形の開口縁からなだらかに底の方へすぼんでいく形状で、底の中心線からの距離が、桃割れ部よりも、ハート形先端部の側に少し長く偏った形に形成し、底部外側に周回するいとじり状の底部立ち上がり部を設けたことを特徴とする手洗い洗顔用ハート形蛇口清潔節水容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−152529(P2012−152529A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−25417(P2011−25417)
【出願日】平成23年1月22日(2011.1.22)
【出願人】(505410830)