説明

手荷物運搬用腰ベルト補助装置

【課題】手荷物である梱包物等の運搬や、宅配業務などのダンボール箱、小荷物などを積み降ろしして、頻繁に一般宅に運ぶなどの運搬に適する手荷物運搬用腰ベルト補助装置を提供する
【解決手段】腰ベルトの一側部に荷物を載置可能に水平状の受け板を設け、この受け板は非使用時には垂直状に折りたたみ可能とした手荷物運搬補助具であって、腰ベルトはベルトを着脱するための留め金具であるバックルを有して、このバックルの外側面に受け板を折りたたみ可能に支持した支持板を固着し、一方該バックルの内側下部に荷物を載置した時に発生する重量の反作用を受ける為の当接板を延長して設けてなる手荷物運搬用腰ベルト補助装置

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手荷物である出荷梱包物の運搬や、宅配業務などのダンボール箱、小荷物などを積み降ろしして、頻繁に一般宅に運ぶなどの手荷物運搬用腰ベルト補助装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、梱包物運搬用の補助装置としてはいわゆる手に提げて運搬できる程度の嵩、および重量のある重いもの、たとえばビール販売の運搬に適するものとして、肩掛け用の補助ベルトにビールケースを吊り下げた構成が特許文献1として知られている。またレジ袋やバッグ、スーツケースなどの吊り下げや運搬に適するものとして特許文献2が知られる。さらに重量物を簡易に持ち上げて腰に負荷を少なくするものとして特許文献3が知られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3067395号
【特許文献2】特許第3950162号
【特許文献3】実用新案登録番号第3024978号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1で提案されている袈裟懸け状態の補助ベルトによれば、左右一対の両端フックに販売用のビールケースを掛けて身体の前面に吊り下げる形態であり、ケースの中のビールを取り出すのに便利であるが、ビールケース自体や段ボールを頻繁に積みおろし搬送するのには不適である。また特許文献2はレジ袋やバッグ、スーツケースなどの吊り下げ運搬に適するものであり、ループ上に形成された肩掛けベルトの下端に荷物を吊り下げて離脱を防止するフック爪を有した構成であり、取手の無いダンボール等の運搬には適さない。また特許文献3は重量物を簡易に持ち上げて腰に負荷を少なくする背負い式の荷物持ち上げ装置であり大型機械になり手荷物を頻繁に配達する運搬等には適さない。
【0005】
本発明は前記問題を解決する為に提案されたもので、手荷物である出荷梱包物等の運搬や、宅配業務などのダンボール箱、小荷物などを積み降ろしして、頻繁に一般宅に運ぶなどの運搬作業者に適する手荷物運搬用腰ベルト補助装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成する為に、請求項1記載の、腰ベルトの一側部に荷物を載置可能に水平状の受け板を設け、この受け板は非使用時には垂直状に折りたたみ可能とした手荷物運搬用腰ベルト補助装置である。
また請求項2記載の、腰ベルトはベルトを着脱するための留め金具であるバックルを有して、このバックルの外側面に受け板を折りたたみ可能に支持した支持板を固着し、一方該バックルの内側下部に荷物を載置した時に発生する重量の反作用を受ける為の当接板を延長して設けてなる請求項1記載の手荷物運搬用ベルト補助装置。
また請求項3に記載の、支持板の下部には横軸を支点として回動するヒンジ機構を介して受け板を折りたたみ可能に構成し、支持板の下部に設けたストッパーによって受け板が水平状に固定されて、折り畳み時は上方に垂直状に折りたたまれ磁石によって吸着固定する請求項2記載の手荷物運搬用腰ベルト補助装置。
また請求項4に記載される、腰ベルトは肩掛けベルト、あるいは腰の腰痛を軽くするウエストサポーターと連結組み込みしてなる請求項1記載の手荷物運搬腰ベルト補助装置。
また請求項5に記載される、腰ベルトに単独の断面縦長四角形状の抱持金を移動自在に嵌装し、該抱持金の外側面に荷物を載置する水平状の受け板を設けてなる請求項1記載の手荷物運搬用腰ベルト補助装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の手荷物運搬用腰ベルト補助装置は腰ベルトの一側部に荷物を載置可能に水平状の受け板を設け、この受け板は非使用時には垂直状に折りたたみ可能としたので、手荷物である梱包物や、ダンボール箱を腰の脇の受け板に載せて片手で運搬できるので手や腕の疲れを分散させて、しかも積み下ろしが容易なので梱包物を頻繁に運ぶ業務や、宅配便の搬送作業者等に適する。またベルトのバックルを受け板の取り付けに兼用するとともにバックルの内側下部に当接板を延長したので、荷物を載置した時に発生する重量の反作用を受けるので受け板の重量によるベルトの跳ね返りを防止して荷物の載置を安定させ、また別の支持板を不要とするので軽量である。また受け板は支持板の下部に設けたストッパーによって水平状に固定されて、折り畳み時は上方に垂直状に折りたたまれ磁石によって吸着固定されるので堅固で且つシンプルな構成となり非使用時に邪魔にならない。
また腰ベルトは肩掛けベルト、あるいは腰の腰痛を軽くするウエストサポーターと連結組み込みしてなるので長時間の運搬や、長期間の搬送業務においても局部的な過度の負担を軽減させる。また腰ベルトには断面縦長四角形状の単独の抱持金を移動自在に嵌装し、該抱持金の外側面に荷物を載置する水平状の受け板を設けた構成では、従来の既存のベルトにも取り付けられて汎用性が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】は本発明を実施した概観斜視図である。
【図2】は受け板を折りたたんだ状態図
【図3】は要部を分解した斜視図
【図4】は要部の背面図
【図5】は受け板の折りたたみ作用図
【図6】は荷物を一側部に載置した状態図
【図7】は荷物を腹部前に載置した状態図
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態は腰ベルトの一側部に荷物を載置可能に水平状の受け板を設け、この受け板は非使用時には垂直状に折りたたみ可能とした手荷物運搬用腰ベルト補助装置であり、該腰ベルトはベルトを着脱するための留め金具であるバックルを有して、このバックルの外側面に受け板を折りたたみ可能に支持した支持板を固着し、一方該バックルの内側下部に荷物を載置した時に発生する重量の反作用を受ける為の当接板を延長して設けて、該支持板の下部には横軸を支点として回動するヒンジ機構を介して受け板を折りたたみ可能に構成し、支持板の下部に設けたストッパーによって受け板が水平状に固定されて、折り畳み時は上方に垂直状に折りたたまれ磁石によって吸着固定する手荷物運搬用腰ベルト補助装置である。
【実施例】
【0010】
実施した図面に基づいて、その構成を説明する。
図1は本発明を実施した概観斜視図であり、1は腰ベルトを示し運搬人が腰にまわして 2のバックルによって固着する。本実施例のバックル2は箱状金具で調整ピン10の移 動で締め上げて固定する。3は支持金を示し前記バックル2の外側面に固着し下部には ヒンジ部4を配して横軸11を支点として回動する受け板5を支承する。
ヒンジ部4は支持金3の下部に設けた支管8を貫通する横軸11を介して受け板8の基部に設けたボス管9を支承して構成される。6は磁石で受け板5を上方に折りたたんだとき吸着して固定する。受け板5は梱包物を載置可能に水平状に固定される。
図2は受け板5を折りたたんだ状態を示している。運搬作業の非使用時には受け板5を上方に折りたたみ磁石に吸着される。12は支管8の外方に水平に設けたストッパーを示して受け板5を使用時に回動させて水平状の位置に固定して安定させるものである。
7は支持金3の下方に延設した当接板を示して、梱包物を受け板3に載置したときに発生する腰ベルトの反り返り作用を支えるものである。本実施例ではバックル2と一体的に構成しているが、支持金3の下部に延長しても良い。
図3は要部を分解した斜視図を示し、既存のバックル2を兼用したもので、このバックルの外側面に支持金3を張りつけたものである。
尚、腰ベルトにはバックルと別の単独の断面縦長四角形状の抱持金を移動自在に嵌装し、該抱持金の外側面に本発明の荷物を載置する水平状の受け板を設けた構成では、腰ベルト上をスライドして任意の位置に受け板を移動可能で、従来の既存のベルトにも取り付けられて汎用性が高くなる。
図4は要部の背面図で7の当接板がバックルの内面に取り付けられて下方に延設されている。
図5は受け板の折りたたみ作用図であり、受け板5は非使用時には上方に折りたたまれて磁石6に吸着されているが、使用時には水平の位置に回動されてストッパー12によって固定する。
図6は運搬人が身体の側部に梱包物を載置した状態を示したもので、腰ベルト1に肩掛けバンド13を連結したもので、梱包物の重量の分散化を図り、特に重いダンボールなどで発生するベルトのズレ落ちを抑える。同時に腰の腰痛を軽くするウエストサポーターと連結組み込みすると、長時間の運搬作業などにおいて腰の負担を分散させてさらに軽減する。図7は荷物を腹部前に載置した状態を示したもので、腰バンドの受け板を腹部に回して位置させて、大きめな梱包物などを両手に抱えて階段を昇降する時には便利である。また、腰ベルトに単独の抱持金に受け板を設けたものは腰ベルトを装着したまま、任意の位置にスライドされるのでさらに便利である。図7は荷物を腹部前に載置した状態図であり、特に重量物などは腹部前に段ボール等を乗せて両手を持って抱えると階段等はしっかりと移動できる。
【産業上の利用可能性】
【0012】
大量生産の組み立てメーカーの出荷作業者や宅配業者の運搬作業者等に利用が図られると、搬送作業の軽作業化が図られる。また、手荷物の重量が手、肩、腰に分散化されるので局部的な腕の疲労や、腰痛等が軽減されることが期待される。
【符号の説明】
【0013】
1 腰ベルト
2 バックル
3 支持金
4 ヒンジ部
5 受け板
6 磁石
7 当接板
8 支管
9 ボス管
10 調節ピン
11 横軸
12 ストッパー
13 肩掛けバンド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
腰ベルトの一側部に荷物を載置可能に水平状の受け板を設け、この受け板は非使用時には垂直状に折りたたみ可能とした手荷物運搬用腰ベルト補助装置
【請求項2】
腰ベルトはベルトを着脱するための留め金具であるバックルを有して、このバックルの外側面に受け板を折りたたみ可能に支持した支持板を固着し、一方該バックルの内側下部に荷物を載置した時に発生する重量の反作用を受ける為の当接板を延長して設けてなる請求項1記載の手荷物運搬用腰ベルト補助装置
【請求項3】
支持板の下部には横軸を支点として回動するヒンジ機構を介して受け板を折りたたみ可能に構成し、支持板の下部に設けたストッパーによって受け板が水平状に固定されて、折り畳み時は上方に垂直状に折りたたまれ磁石によって吸着固定する請求項2記載の手荷物運搬用腰ベルト補助装置
【請求項4】
腰ベルトは肩掛けバンド、あるいは腰の腰痛を軽くするウエストサポーターと連結組み込みしてなる請求項1記載の手荷物運搬用腰ベルト補助装置
【請求項5】
腰ベルトには断面縦長四角形状の単独の抱持金を移動自在に嵌装し、該抱持金の外側面に荷物を載置する水平状の受け板を設けてなる請求項1記載の手荷物運搬用腰ベルト補助装置

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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