説明

手袋及びその製造方法

【課題】 通気性および柔軟性に優れる新規な手袋及びその製造方法を提供する。
【解決手段】
伸縮性を有する繊維製手袋基体1の表面に、該繊維製手袋基体1の伸縮に伴って伸縮する樹脂皮膜2が形成されている。樹脂皮膜2は繊維製手袋基体1に通じる多数の通気部26を有する。通気部26は手袋Gを手に装着する前は閉じており、手袋Gを手に装着して繊維製手袋基体1が伸びると繊維製手袋基体1の伸びに伴って通気部26が開くように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手袋及びその製造方法に係り、更に詳しくは、通気性および柔軟性に優れる手袋及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、繊維製手袋基体(以下、「手袋基体」という。)の表面に樹脂皮膜を形成する過程において、樹脂皮膜を形成するための樹脂液中に空気を取り込み(以下、空気を取り込んだ樹脂液を「発泡樹脂液」という。)、この発泡樹脂液が固化する前に発泡樹脂液中の気泡を破泡させてすべり止め効果と通気性を持たせる作業用手袋が、下記特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特公平1−23561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された発明によれば、すべり止め効果と通気性を持たせる作業用手袋が提供できる。しかし、発泡樹脂液が固化する前に発泡樹脂液中の気泡を破泡させるために、樹脂液として界面活性剤を含む水系ポリマーを使用する場合は、破泡自体が難しい。
【0005】
また、特許文献1の実施例にも記載されているように、塩化ビニルなどの非水系液体(具体的にはポリ塩化ビニル樹脂に可塑剤を加えてペースト状にして、可塑化効果のない溶剤で粘度を調整したもの)を使用する場合は、破泡を確実にする為に、液の粘度をできるだけ低くする必要がある。しかし、液の粘度を低くすると破泡した液が平坦な面になりやすくなる。従って尖鋭な突起状を形成するには、粒状物の添加が必要となるが、その分余分な原料と工程が必要となる。
【0006】
更には、粘度の低い液が手袋基体内面に染み出さないようにする為には、手袋基体の繊維間隔に隙間ができないように密度を高くする必要がある。しかし、密度を高くすると手袋基体の柔軟性が損なわれる、などの課題がある。
【0007】
本発明者等は、前記課題を解決し、通気性、柔軟性及びすべり止め効果に優れる新規な作業用手袋の開発に取り組み研究を重ねた。
【0008】
ところで、手袋の製造過程において、ラテックスの表面を溶剤によって処理して樹脂皮膜の表面に隆起を生成させ凹凸状のいわゆる滑り止め模様を付与するようにした手袋は、実公昭59−40410号公報にも記載されているように公知である。
【0009】
本発明者等は、この凹凸状の模様が、まれに大きくなって手袋基体まで達すると手袋表面の樹脂皮膜に空孔ができることに着目した。そしてその原因として、付着した液層の厚さが薄い場合に、手袋基体近辺に凹部の底ができると、その部分が薄い膜になり、収縮応力に耐えられずに裂け目または亀裂が入る。厚い膜の時でも厚さ方向に大きい(深い)凹部ができると、同様の状態になることによって空孔ができるものと考えられた。
【0010】
そして更に鋭意検討を重ねた結果、手袋表面に樹脂皮膜を形成するにあたり、樹脂皮膜の原料として発泡樹脂液を使用し、発泡樹脂液を手袋基体に付着させて手袋基体の表面を覆い、その後溶剤に浸漬することにより、製造された手袋の樹脂皮膜部分に略均一に分散した空孔が形成され、この空孔が通気部となることを知見した。
【0011】
また、手袋基体に伸縮性を有するものを使用し、この手袋基体に前記方法で樹脂皮膜を形成したところ、空孔による通気部は、手袋を手に装着する前は閉じており、手袋を手に装着することにより手袋基体が伸びると手袋基体の伸びに伴って通気部が開くことも知見した。
本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記課題を解決するために本発明が講じた手段は次のとおりである。
【0013】
本発明は、伸縮性を有する手袋基体の表面に、該手袋基体の伸縮に伴って伸縮する樹脂皮膜が形成されており、該樹脂皮膜は手袋基体に通じる多数の通気部を有し、該通気部は手袋を手に装着する前は閉じており、手袋を手に装着して手袋基体が伸びると該手袋基体の伸びに伴って通気部が開くように構成されている、手袋である。
【0014】
前記樹脂皮膜には、ラテックスが好適に使用される。
【0015】
本発明は、伸縮性を有する繊維製手袋基体の表面に、溶剤を吸収して膨潤する性質を有する樹脂を使用した発泡樹脂液を付着させ、付着した発泡樹脂液が未固化状態のときに溶剤を吸収させて樹脂を膨潤させた後付着した樹脂から溶剤を蒸発させることにより、繊維製手袋基体の表面に凹凸模様及び繊維製手袋基体に通じる多数の通気部を有する樹脂皮膜を形成する、
手袋の製造方法である。
【0016】
前記樹脂には、ラテックスが好適に使用される。
【0017】
本発明によれば、樹脂皮膜の表面には、不定形の凸部と該凸部の形成に伴って相対的に形成される凹部からなる皺状の凹凸模様が形成される。凹部には、皺の生成に伴って生じた空孔からなる通気部を多数含んでいる。
通気部は手袋を手に装着する前は閉じており、手袋を手に装着して手袋基体が伸びると該手袋基体の伸びに伴って通気部が開くように構成されている。
【0018】
従って、通気部には手袋を装着する際に引っ張られる樹脂皮膜の弾性が作用しないので手袋は伸び易くなり、手袋全体としては樹脂皮膜の緊締力が緩和され、手への装着が容易となる。
【0019】
また、装着によって通気部が開くので通気性が良くなり、樹脂皮膜部分の手の蒸れが低減されるだけでなく、手への装着によって開いた通気部は、指を曲げたり、手掌を湾曲させるときに生じる樹脂膜に作用する圧縮応力の逃げ場所となるので、指を曲げたり、手掌を湾曲しても疲れにくく、手袋を装着することによる手の疲れが軽減される。
【0020】
また、手袋基体が伸びると該手袋基体の伸びに伴って通気部が開くように構成されているので、より大きな通気部を求める場合は、小さいサイズの手袋を選択すると、樹脂皮膜の伸びによって、より大きな空孔、つまり通気部にすることができ通気性が大になる。
【0021】
なお、樹脂皮膜に形成される空孔の形成メカニズムははっきりしないが、一応次のように考えられる。即ち、未固化状態の樹脂皮膜を溶剤に浸漬すると樹脂皮膜が溶剤を吸収して膨潤する。それと同時に溶剤吸収率のばらつきによって樹脂皮膜の表面に皺が寄りはじめる。
その後、樹脂皮膜から溶剤を蒸発させ樹脂皮膜を乾燥させるが、乾燥中にも乾燥速度の部分的なばらつきにより皺も発生し、徐々に皺が固定される。
【0022】
乾燥中に発生する部分による乾燥速度の微妙な差により、フィルム厚さの薄い部分、特に発泡樹脂液中の気泡部分に応力集中が起こった場合、そこに裂け目または亀裂ができ、この裂け目または亀裂と発泡樹脂液中の気泡があいまって、「空孔」が生じ、空気の通り道、即ち通気部となるようである。
【0023】
空孔の形成メカニズムは、一応前記のように考えられるが、前記理由が、仮に正しくないとしても、本発明の完成や評価、或いは本発明に基づく特許権の効力に関しては、些かも影響を与えるものではない。
【発明の効果】
【0024】
本願発明によれば、通気性および柔軟性に優れる新規な手袋及びその製造方法が提供できる。
【0025】
また、通気部は手袋を手に装着する前は閉じており、手袋を手に装着して手袋基体が伸びると該手袋基体の伸びに伴って通気部が開くので、通気部には手袋を装着する際に引っ張られる樹脂皮膜の弾性が作用せず手袋は伸び易くなり、手袋全体としては樹脂皮膜の緊締力が緩和され、手への装着が容易となる。
【0026】
また、装着によって通気部が開くので通気性が良くなり、樹脂皮膜部分の手の蒸れが低減されるだけでなく、手への装着によって開いた通気部は、指を曲げたり、手掌を湾曲させるときに生じる樹脂膜に作用する圧縮応力の逃げ場所となるので、指を曲げたり、手掌を湾曲しても疲れにくく、手袋を装着することによる手の疲れが軽減される。
【0027】
また、繊維製手袋基体が伸びると該繊維製手袋基体の伸びに伴って通気部が開くように構成されているので、より大きな通気部を求める場合は、小さいサイズの手袋を選択すると、樹脂皮膜の伸びによって、より大きな空孔、つまり通気部にすることができ通気性が大になる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に係る手袋の一実施の形態を示したもので、手背側から見た斜視説明図。
【図2】図1に示す手袋の樹脂皮膜部分の拡大図を示しており、(a)は手への未装着状態の樹脂皮膜部分の説明図、(b)は手に装着されて樹脂皮膜が伸びた状態を示す説明図である。
【図3】図2に示す説明図を断面方向から示したもので、(a)は手への未装着状態の樹脂皮膜部分の説明図、(b)は手に装着されて樹脂皮膜が伸びた状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の一実施の形態を図1ないし図3に基づいて説明する。
手袋Gは、繊維製の手袋基体1とその上に形成されている樹脂皮膜2を備える。樹脂皮膜2の表面には、不定形の凸部22と該凸部22の形成に伴って相対的に形成される凹部24からなる皺状の凹凸模様が形成される。
【0030】
凹部24には、皺の生成に伴って生じた空孔からなる通気部26を多数含んでいる。通気部26は手袋Gを手に装着する前は閉じている裂け目または亀裂であり、手袋Gを手に装着して手袋基体1が矢印A,A方向に伸びると、手袋基体1の伸びに伴って樹脂皮膜2も伸び、通気部26が開くように構成されている。
【0031】
手袋基体1の原料としては、綿・麻などのセルロース繊維を用いることにより吸湿性を向上させることができるが、抗菌性、肌触りの良さ、放湿性、乾きやすさからは、竹繊維を使用するのが好ましい。
なお、竹繊維に関しては、特開2008−101291公報にその製造方法の例が記載されている。また、東京都立産業技術研究センター研究報告,第1号,2006年に、竹繊維の鑑別と消費性能についての詳細な報告がある。
【0032】
樹脂皮膜2に使用する樹脂としては、天然ゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン樹脂など既存のもので、溶剤等による処理によって、凹凸の滑り止め模様を付与することのできるものを使用する。
【0033】
前記樹脂を含む樹脂液には、安定剤、架橋剤、架橋分散体、老化防止剤、増粘剤、起泡剤、気泡安定剤、可塑剤、消泡剤等、必要な薬品を適宜配合して使用することができ、手袋の使用用途に応じて調整が可能である。
【0034】
架橋分散体は、硫黄や過酸化物などの架橋剤の他に、BZ、TT、CZ、PZなどの架橋促進剤、亜鉛華などの架橋促進助剤、あるいは老化防止剤などの固体物を水に分散させることで得ることができる。架橋分散体は、樹脂液がゴムラテックスの場合に主に用いられ、これを使用することで、ゴム分子を網目状に結合させ、樹脂皮膜の強度などの物性を上げることができる。
【0035】
樹脂液には空気を包含させて発泡樹脂液とする。発泡樹脂液は、既存の機械的な方法や化学的な方法でつくることができる。機械的方法の場合の、発泡樹脂液中の気泡量の調整は、樹脂液を攪拌しながら、ホース等を使用し空気を吹き込み、所定の体積に達したら空気の吹き込みをやめ、泡が安定するまで攪拌することで行う。
【0036】
樹脂皮膜2に含まれる気泡の量は、樹脂皮膜2の単位体積に対して15vol%未満が好ましい。更に好ましくは5〜10vol%である。気泡量が10vol%を越える場合は、通気性は良くなるが耐摩耗性が低下する。逆に気泡量が5vol%に満たない場合は、通気性は悪くなるが耐摩耗性は向上する。従って、耐摩耗性と通気性を実用段階で満足するには5〜10vol%が好ましい。
【0037】
この気泡の容量の測定は、次の方法によって測定した。
重量既知のメスシリンダーに500mlの発泡樹脂液をいれ、この発泡樹脂液の重量を測定する。発泡前の樹脂液の比重は概略1なので、以下の式により気泡の容量を算出する。
気泡の容量=(500−発泡樹脂液の重量)/500
【0038】
手袋基体1上に、樹脂皮膜を形成する方法としては、塩凝固法、感熱凝固法、ストレート法等が挙げられる。塩凝固法は、樹脂液を塩によってゲル化させる方法である。感熱凝固法は、樹脂液にあらかじめ感熱剤を添加しておき、温度によってゲル化させる方法である。ストレート法は、凝固剤や感熱剤を使用せず、乾燥によってゲル化させる方法である。
【0039】
塩凝固法に使用する凝固剤としては、通常、硝酸カルシウム、塩化カルシウムなどの金属塩が使用され、メタノール、水などの溶媒に溶解して凝固液として使用する。
樹脂皮膜に凹凸状を形成させる為の溶剤には、この溶剤により膨潤させられた樹脂を凝固させる能力のあるもの、たとえば酢酸などを添加しておくのが好ましい。
【0040】
前記、所定量の気泡を含んだ発泡樹脂液を基材手袋1に付着させ、引き続き、凹凸模様を形成させることができる溶剤に浸漬することにより、樹脂皮膜2に凹凸模様を形成することができるとともに、樹脂皮膜2中の気泡により凹部の手袋基体側に空気が通ることのできる空孔が形成されることにより、より均一な通気部26となり蒸れの防止性を付与することができた。
【0041】
なお、手袋基体1に使用する糸として竹繊維を使用して手袋を製造し、実際に手に装着して使用したところ、他の繊維を使用した場合に比べて手が蒸れることがなかった。また、天然竹繊維は、製造時の環境負荷が小さいので、環境保護の観点から環境負荷の小さい好ましい繊維と言える。
【実施例1】
【0042】
乾燥重量部で、天然ゴムラテックス(ゴム分60%)100部、硫黄1.0部、酸化亜鉛1.0部、メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩0.2部、ジエチルジチオカーバメートの亜鉛塩0.8部、2,2’−メチレンビス(4ーメチルー6−t−ブチルフェノール)1.0部となるように樹脂液を作成した。
【0043】
硫黄、酸化亜鉛、メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、ジエチルジチオカーバメートの亜鉛塩、2,2’−メチレンビス(4ーメチルー6−t−ブチルフェノール)は、溶媒を水とした分散液をあらかじめ作成しておいたものを使用した。
【0044】
次に、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩を使用し、粘度を500mPa・sに調整した。粘度は、液の温度を23℃にして測定した。粘度計は東京計器BM型粘度計でNo3ローターを使用し60回転で測定した。
【0045】
(発泡樹脂液の調整)
発泡樹脂液の調整には、円柱状で円の直径の2倍以上の高さのある縦長の容器を使用し、容積が0.9立方メートルになる高さの位置と1.0立方メートルになる高さの位置に印を入れておいた。
【0046】
この容器に、前記樹脂液を0.9立方メートルの高さの印部分まで入れ、プロペラ式攪拌機で攪拌しながら、空気を吹き込むために用意したホースの片方を液中に差し込み、他の端をエアコンプレッサーに接続し空気を液中に吹き入れた。吹き込まれた空気は小さな気泡を形成しながら次第に液中に取り込まれるため、液面が上昇した。
【0047】
液面が容器の容積1.0立方メートルを示す高さまで達したところで空気の吹き込みをやめ、攪拌を止めても表面の気泡がすぐには消えない程度に安定するまで攪拌し、樹脂発泡液とした。
【0048】
(手袋の作成)
金型を50℃に調整し、所望の繊維製の手袋基体(以下、「原手」という。)を装着し、硝酸カルシウムのメタノール溶液に浸漬した。硝酸カルシウムのメタノール溶液は、この発泡樹脂液を凝固させる効果があり、樹脂液が原手に染み込みすぎるのを防止する為に使用した。
【0049】
これを、前記の発泡樹脂液に浸漬して引き揚げると、凝固剤の作用により発泡樹脂液は原手内面には染み込まない状態で凝固し、外面はまだ未凝固の状態で、原手表面に発泡樹脂液が付着した。
【0050】
付着した発泡樹脂液が固化する前に、トルエンに氷酢酸を1%添加した溶液に浸漬した。トルエンには樹脂液を膨潤させる作用があるため、浸漬の進行とともに樹脂液の体積が増加する。而して、膨潤作用のばらつきにより固化しつつある樹脂の表面に皺状の凹凸が形成される。ここでいう膨潤とはトルエンが樹脂中に入り込み、樹脂の体積を増加させる作用をいう。
【0051】
膨潤状態の皺状の凹凸は、トルエン溶液中に添加しておいた氷酢酸の作用で凝固され皺状の凹凸が固定される。
【0052】
トルエン溶液から引き上げ、60℃で30分間加熱してトルエンを揮発(蒸発)させ、ついで、120℃で60分間加熱して樹脂部の加硫を行った。その後、冷却工程を経て、手袋を型から取り外した。
【0053】
トルエンが揮発する過程で、樹脂の収縮応力が発生し、気泡壁を形成する薄い部分で裂け目または亀裂が発生する。型から取り外した手袋の樹脂部分を引き伸ばすと、上記工程で生じた裂け目または亀裂が空気の通り穴(空孔または通気部)となっているのが確認できた。
【0054】
(比較例1)
気泡を含まない樹脂液を使用し、その他は前記方法と同じにして手袋を作成した。樹脂の表面に凹凸は形成されたが、樹脂皮膜を10%以上引き伸ばして透かして見ても、空孔或いは通気部は視認できなかった。
【0055】
なお、本明細書で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるということは言うまでもない。
【符号の説明】
【0056】
G 手袋
1 手袋基体
2 樹脂皮膜
22 凸部
24 凹部
26 通気部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸縮性を有する繊維製手袋基体の表面に、該繊維製手袋基体の伸縮に伴って伸縮する樹脂皮膜が形成されており、該樹脂皮膜は繊維製手袋基体に通じる多数の通気部を有し、該通気部は手袋を手に装着する前は閉じており、手袋を手に装着して繊維製手袋基体が伸びると該繊維製手袋基体の伸びに伴って通気部が開くように構成されている、
手袋。
【請求項2】
樹脂皮膜にラテックスが使用されている請求項1記載の手袋。
【請求項3】
伸縮性を有する繊維製手袋基体の表面に、溶剤を吸収して膨潤する性質を有する樹脂を使用した発泡樹脂液を付着させ、付着した発泡樹脂液が未固化状態のときに溶剤を吸収させて樹脂を膨潤させた後付着した樹脂から溶剤を蒸発させることにより、繊維製手袋基体の表面に凹凸模様及び繊維製手袋基体に通じる多数の通気部を有する樹脂皮膜を形成する、
手袋の製造方法。
【請求項4】
樹脂皮膜にラテックスが使用されている請求項3記載の手袋の製造方法。

【図1】
image rotate

【図3】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2011−1662(P2011−1662A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−147031(P2009−147031)
【出願日】平成21年6月19日(2009.6.19)
【出願人】(591009369)株式会社東和コーポレーション (14)
【Fターム(参考)】