説明

手袋

【課題】従来の手袋のように糸でプラスチックフィルムを切断するという煩雑な作業を要することがなく、着用後において、手から引き剥がして離脱させる作業を容易且つスムーズに行うことができ、また手袋の製造工程において、糸を手袋の内側のフィルムに固定するという煩雑な作業を要することもなく、製造作業も上記従来の手袋に比べて容易になる手袋を提供する。
【解決手段】合成樹脂シートで構成された手袋本体1を備え、該手袋本体に手を挿入するための挿入口7が形成され、該挿入口から手の挿入方向と反対側に前記手袋本体を構成する合成樹脂シートが延設されることによって、着用後に前記手袋本体を手首側から指先側に向かって捲り上げるための摘み部9が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえばインクや化学薬品等を取り扱う際に、そのインクや化学薬品等が手に付着するのを防止するために着用される手袋、または食品工場等において加工食品を製造する際に、衛生上の観点から食材が直接手に触れるのを防止するために作業者に着用される手袋、或いは外食産業の店舗等において各種の食材を摘んで食するような場合に用いられる手袋であって、主として使い捨て用として用いられる手袋に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、手に付着すると除去しにくいインクや、手に付着することで皮膚に影響を与えるような化学薬品を取り扱う際には、そのインクや化学薬品等が手に付着するのを防止するために使い捨て用の手袋が着用される。また食品工場等において,握飯やサンドイッチ等の加工食品を製造する際には、米飯やパンに具材を装入する等が手作業で行われる場合があり、そのような場合にも衛生上の観点から食材が直接手に触れるのを防止するために、使い捨て用の手袋を着用することが作業者に義務付けられている。このような使い捨て用の手袋に関するものとして、たとえば下記特許文献1乃至4のような特許出願がなされている。
【0003】
しかし、このような手袋は、比較的手に密着された状態で着用されるので、作業終了等によって着用後に手袋を手から引き剥がす作業が必ずしも容易ではないという問題点が生じていた。
【0004】
そこで、着用後に手袋を手から引き剥がす作業を容易に行わせることを目的として、たとえば下記特許文献5のような特許出願がなされている。この特許文献5の特許出願に係る発明は、当該特許文献5の請求項1に記載されているように、2枚重ねのプラスチックフィルムを手袋の形に裁断し、熱溶着してなる手袋において、いずれかの指の先端に固定し、手首を通して出る糸を、手の甲となる手袋の内側のフィルムに固定してなる使い捨てポリ手袋に関するものである。
【0005】
しかしながら、この特許文献5に記載された手袋は、糸でプラスチックフィルムを切断するように構成されたものであり、そもそも糸でプラスチックフィルムを切断すること自体が容易ではなく、切断できない場合も生じ得る。このように糸でプラスチックフィルムを切断することができないと、手袋を手から引き剥がすこともできない。特に、特許文献5に記載された手袋においては、指の先端に固定され、手首を通して出るように糸が手袋の内側のフィルムに固定されているので、糸の引っ張り力がフィルムに好適に作用しない場合も生じ、糸でプラスチックフィルムを切断できない可能性がより高いものとなっている。
【0006】
また、このように指の先端に固定され、手首を通して出るように糸を手袋の内側のフィルムに固定する作業自体が煩雑であり、結果として手袋の製造作業が非常に煩雑となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−162191号公報
【特許文献2】特開2004−156155号公報
【特許文献3】特開2003−239120号公報
【特許文献4】実開平6−69218号公報
【特許文献5】特開2010−24553号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、上記特許文献5に記載の手袋のように糸でプラスチックフィルムを切断するという煩雑な作業を要することがなく、着用後において、手から引き剥がして離脱させる作業を容易且つスムーズに行うことができ、また手袋の製造工程において、糸を手袋の内側のフィルムに固定するという煩雑な作業を要することもなく、製造作業も上記従来の特許文献5に比べて容易になる手袋を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、合成樹脂シートで構成された手袋本体を備え、該手袋本体に手を挿入するための挿入口が形成され、該挿入口から手の挿入方向と反対側に前記手袋本体を構成する合成樹脂シートが延設されることによって、着用後に前記手袋本体を手首側から指先側に向かって捲り上げるための摘み部が形成されていることを特徴とする手袋を提供するものである。
【0010】
かかる構成からなる手袋は、一般の手袋と同様に、手袋本体内に手を挿入し、手袋本体を手に着用して、たとえばインク、毛染め液、化学薬品、食品等を取り扱う際に使用することができる。また、たとえば犬等の動物の排泄物のような被処理物を処理するような場合、一般には袋状のものを用いて被処理物を把持して処理されるが、本発明の手袋を用いることで、手を汚すことなく簡易に被処理物を処理することもできる。
【0011】
一方、使用後においては、手袋本体に設けられたその摘み部を把持した状態で手袋本体を捲り上げることによって、手袋本体を手から離脱させることができる。この場合において、摘み部は、挿入口から手の挿入方向と反対側に、手袋本体を構成する合成樹脂シートが延設されることによって形成されているので、その摘み部を把持した状態で手袋本体を手首側から指先側に向かって捲り上げることで、手袋本体の全体が捲り上げられることとなり、手袋本体を手から離脱させる作業を容易に行うことができる。
【0012】
また摘み部を把持して手首側から指先側に向かって捲り上げると、その摘み部が反転して裏返される状態となり、それに伴って、手袋本体も裏返されることとなる。このように手袋本体が裏返されると、手袋の使用時においてインク、毛染め液、化学薬品、動物の排泄物等が付着した手袋本体の表面側が裏面側に位置することとなり、使用後の手袋を廃棄する際に、手袋本体に付着していたインク、毛染め液、化学薬品、動物の排泄物等が不用意に手に付着するようなこともない。
【0013】
尚、本発明の手袋は、主として使い捨て用として用いられるものであるので、手袋として使用した後は、上記のように手袋本体が裏返されて廃棄されたとしても、特に不都合が生じるようなこともない。
【0014】
また、摘み部は、好ましくは手の甲側に形成される。手の甲側に形成されている方が、摘み部を把持して手首側から指先側に向かって捲り上げる作業を容易に行うことができるからである。さらに、摘み部は、好ましくは手袋本体の幅よりも細幅に形成される。摘み部が手袋本体の幅よりも細幅に形成されることによって、摘み部を捲り上げる際の引き上げ力が、手袋本体に好適に作用するからである。さらに、手袋本体及び摘み部を構成する合成樹脂シートとしては、たとえばポリエチレン樹脂シート、或いはポリプロピレン樹脂シートを用いることが望ましい。本発明の手袋が主として使い捨てを目的とすることから、製造コストが安価なポリエチレン、ポリプロピレン等が望ましいのである。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明の手袋は、使用後において、手袋本体に形成された摘み部を把持した状態で、手袋本体を手首側から指先側に向かって捲り上げることによって手袋本体を手から離脱させることができるので、上記従来の特許文献5に記載の手袋のように、糸でプラスチックフィルムを切断するという煩雑な作業を要することがなく、着用後において、手袋を手から引き剥がして離脱させる作業を容易且つスムーズに行うことができるという効果がある。また、摘み部は、挿入口から手の挿入方向と反対側に、手袋本体を構成する合成樹脂シートが延設されることによって形成されているだけであるので、手袋の製造工程が煩雑化することもなく、その製造工程において、糸を手袋の内側のフィルムに固定するという煩雑な作業を要することもなく、手袋の製造作業も上記従来の特許文献5に記載の手袋に比べて容易になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】一実施形態としての手袋の正面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】手袋を手に装着した状態の正面図。
【図4】手袋の使用後に手袋本体を捲り上げる状態を示す正面図。
【図5】一実施形態としての手袋の製造方法におけるチューブの移送工程を示す概略平面図。
【図6】図5のB−B線断面図。
【図7】手袋の輪郭部分を熱シールする工程を示す概略平面図。
【図8】熱シールした部分を切り取る工程を示す概略平面図。
【図9】他実施形態の手袋の正面図。
【図10】他実施形態の手袋の正面図。
【図11】他実施形態の手袋の正面図。
【図12】他実施形態の手袋の正面図。
【図13】他実施形態の手袋の正面図。
【図14】他実施形態の手袋の正面図。
【図15】他実施形態の手袋の正面図。
【図16】他実施形態の手袋の正面図。
【図17】他実施形態の手袋の正面図。
【図18】他実施形態の手袋の正面図。
【図19】他実施形態の手袋の正面図。
【図20】他実施形態の手袋の正面図。
【図21】他実施形態の手袋の要部拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0018】
本発明の手袋は、上述のように、合成樹脂シートで構成された手袋本体を備え、該手袋本体に手を挿入するための挿入口が形成され、該挿入口から手の挿入方向と反対側に前記手袋本体を構成する合成樹脂シートが延設されることによって、着用後に前記手袋本体を手首側から指先側に向かって捲り上げるための摘み部が形成されているものである。
【0019】
手袋本体は、たとえば、親指を挿入する指挿入部、人指し指を挿入する指挿入部、中指を挿入する指挿入部、薬指を挿入する指挿入部、及び小指を挿入する指挿入部のそれぞれ5本の指挿入部を有して構成することができる。
【0020】
手袋本体は、合成樹脂シートで構成される。この合成樹脂シートを構成する合成樹脂の種類は問うものではないが、本発明の指挿入具が主として使い捨てを目的とすることから、製造コストが安価なポリエチレン、ポリプロピレン等を用いることが望ましい。尚、本発明における合成樹脂シートには、合成樹脂を含有する不織布のような素材のものも含まれる。
【0021】
手袋本体の構成は特に限定されないが、たとえば表片と裏片との2枚のシート片を指の形状とし、その周縁部を熱シール等によりシールすることによって形成することができる。この場合、指挿入部の指先部分とは反対側の手首側はシールされず、手の挿入口として形成される。
【0022】
また、摘み部の形状や手袋本体における形成位置は問うものではなく、たとえば摘み部の形状としては、略半円形状等、任意の形状とすることができ、摘み部の手袋本体における形成位置としては、たとえば手袋本体の下端部の中央等に形成することができる。この場合、摘み部は、挿入口から手の挿入方向と反対側に手袋本体を構成する合成樹脂シートが延設されることによって形成される。より具体的には、手袋本体の下縁部から下向きに延設されるように形成される。
【0023】
さらに手袋本体の各指の指挿入部には、該指挿入部の周縁部から内側に窪んだ窪み部を形成することができる。かかる窪み部を形成することで、その窪み部が指への引っ掛かり部分となって、各指の指挿入部から、各指が不用意に抜け出るのが好適に防止されることとなる。
【0024】
以下、本発明のより具体的な実施形態について図面に従って説明する。
【0025】
(実施形態1)
本実施形態の手袋11の手袋本体1は、図1に右手に装着する場合を例にして示すように、図1の正面視左側から順に右側に向けて親指を挿入する指挿入部2、人指し指を挿入する指挿入部3、中指を挿入する指挿入部4、薬指を挿入する指挿入部5、及び小指を挿入する指挿入部6を具備して構成されている。
【0026】
手袋本体1は、全体が合成樹脂シートからなり、図2に示すように、手袋本体1が、装着時には手の甲側にあてがわれることとなる一片1aと、掌側にあてがわれることとなる他片1bからなり、各指挿入部の指先側とは反対側の手袋本体1の基端部側には、手を挿入するための挿入口7が形成されている。また手袋本体1は、指先から手首まで覆うことができるような大きさに形成されている。
【0027】
該挿入口7を除く手袋本体1の周縁部には、熱シールによるシール部8が形成されている。すなわち、手首内側に相当する部位から、指先を開いた状態における手の輪郭に沿って各指先を通って手首外側に相当する位置にまで、連続したシール部8が形成されている。
【0028】
手袋本体1には、着用後に手首側から指先側に向かって捲り上げることで該手袋本体1を手から離脱させるための摘み部9が設けられている。本実施形態では、この摘み部9は、挿入口7から手の挿入方向と反対側に手袋本体1を構成する合成樹脂シートが延設されることによって形成されている。より具体的には、手袋本体1の下縁部10の中央10aから下向きに突設されている。そして、この摘み部9は手袋本体1に一体的に形成されている。また、この摘み部9は、手袋本体1の一片1a及び他片1bの双方に形成されている。
【0029】
そして、このような構成からなる手袋11を使用する場合には、図3に示すように、各指を挿入する指挿入部2、3、4、5、6内に、それぞれ親指12、人指し指13、及び中指14、薬指15、小指16を挿入する。このように、各指挿入部2、3、4、5、6内に、それぞれ5本の指を挿入することで、手袋11が手17に着用されることとなる。
【0030】
このように手袋11を手17に着用する場合には、一般の手袋と同様に、たとえばインク、毛染め液、化学薬品等を取り扱う際に使用することができ、これらインク、毛染め液、化学薬品等が手17に付着するのを好適に防止することができる。また、たとえば食品工場等において,握飯やサンドイッチ等の加工食品を製造する際に、米飯やパンに具材を装入する等を手作業で行う場合に、衛生上の観点から食材が直接手に触れるのを防止することができる。
【0031】
このように手袋11として使用した後は、手袋本体1を手17から離脱させる。この際、摘み部9を把持し、図4に示すように摘み部9を起点として手袋本体1を手首側から指先側に向かって捲り上げることで、手袋本体1を手17から離脱させることができる。このとき、手袋本体1の側縁においては、同図にように必要に応じて一片1aと他片1bを分離することも可能であり、手袋本体1を手17から離脱させる作業を容易に行うことができる。
【0032】
このように、本実施形態においては、摘み部9を把持し、手袋本体1を捲り上げることで、手袋本体1を手17から容易に離脱させることができるのである。また、摘み部9を把持して手首側から指先側に向かって捲り上げると、その摘み部9が反転して裏返される状態となり、それに伴って、摘み部9と一体的に形成されている手袋本体1も裏返されることとなる。このように手袋本体1が裏返されると、手袋の使用時においてインク、毛染め液、化学品等が付着した手袋本体の表面側が裏面側に位置することとなり、使用後の手袋を廃棄する際に、手袋本体1に付着していたインク、毛染め液、化学薬品等が不用意に手に付着するようなこともないのである。
【0033】
次に、上記のような構成からなる手袋を製造するための製造方法について説明する。先ず、図5及び図6に示すように、チューブ状に形成された合成樹脂製の長尺シート18を移送し、平らに伸ばして合成樹脂シートが上下に2枚重なった状態にする。該長尺シート18はチューブ状に形成されているので、その両側部19、19は、図6に示すように前記手袋本体1の一片1aとなる上側シートと、前記手袋本体1の他片1bとなる下側シートとがつながった状態に形成されている。
【0034】
本実施形態においては、この上側シートと下側シートとを手の輪郭形状に熱シールした後に上側シートと下側シートとをシール部分に沿ってもぎり取ることにより手袋11を形成させる。以下に、長尺シート18の幅方向に、手袋となる部分が2つ並ぶように、且つ両側部19、19間に前記挿入口7を形成させ、長尺シート18の幅方向中心部に指先位置が位置するように、手袋となる部分が2つ並んだ状態となるように手袋11を製造する場合を例にして手袋の製造方法を説明する。
【0035】
先ず、図7に示すように、挿入口7を形成する挿入口形成予定部分21となる位置を除いて手袋の輪郭となる部分20に熱シールを施し、シール部(図7においては図示せず)を形成する。このとき、シール部8の外側で手袋の輪郭となる部分に沿っていわゆるハーフカットによる切断線を形成する。また、挿入口形成予定部分21となる位置から外側に向かって略半円状となるよう突出して摘み部9を形成する。この挿入口形成予定部分21となる位置及び摘み部9の輪郭となる部分にも、いわゆるハーフカットによる切断線を形成する。
【0036】
次に、熱シールによってシール部が形成された手袋の輪郭となる部分、挿入口形成予定部分21、及び摘み部9の輪郭となる部分に沿って手袋本体1の部分をもぎり取りつつ、長尺シート18を巻き取る。より具体的には、長尺シート18をロール等に巻き取ることによって、上記のように形成されたいわゆるハーフカットによる切断線の部分に沿って手袋本体1の部分が自動的に切り取られることとなり、それによって図8に示すように、上記のような形状の手袋11が、多数連続的に製造されることとなるのである。
【0037】
(実施形態2)
本実施形態においては、図9に示すように、手袋本体1が、親指を挿入する指挿入部2、人指し指を挿入する指挿入部3、中指を挿入する指挿入部4、薬指を挿入する指挿入部5、及び小指を挿入する指挿入部6を具備して構成されており、また摘み部9が手袋本体1の下縁部に設けられており、これらの点で上記実施形態1と共通する。
【0038】
しかし、本実施形態では、図9に示すように手袋本体1の他片1bの下縁部22bが、一片1aの下縁部22aよりも下方に延設され、その延設された部分が延設片23として形成されている。そして摘み部9は、挿入口7から手の挿入方向と反対側に手袋本体1を構成する合成樹脂シートが延設されることによって形成されている。より具体的には、手袋本体1の一片1aの下縁部22aから下向きに突出するように形成されており、上記延長片23上に摘み部9が位置するように形成されている。
【0039】
本実施形態では、上記のような延設片23が手袋本体1の他片1b側に形成され、その延設片23上に摘み部9が位置するように形成されているので、上記実施形態1に比べると、摘み部9を把持し易く、摘み部9を把持して手袋本体1を捲り上げる作業を一層容易に行うことができる。従って、手袋本体1を手17から離脱させる作業も容易に行うことができる。尚、手袋本体1の側縁においては、一片1aと他片1bとが分離されることとなる。
【0040】
手袋本体1の全体が合成樹脂製シートからなる点、手袋本体1が表裏両片1a、1bからなる点、各指挿入部の指先側とは反対側の手袋本体1の基端部側に挿入口7が形成されている点、挿入口7を除く手袋本体1の周縁部にシール部8が形成されている点等の構成は実施形態1と共通する。
【0041】
(実施形態3)
本実施形態においては、図10に示すように、親指を挿入する指挿入部2、人指し指を挿入する指挿入部3、及び中指を挿入する指挿入部4の3本の指挿入部を具備して手袋本体1が構成されており、この点で、5本の指挿入部で手袋本体1が構成されていた上記各実施形態1、2と相違する。また本実施形態では、摘み部9は挿入口7から手の挿入方向と反対側に手袋本体1を構成する合成樹脂シートが延設されることによって形成されている。より具体的には、図10に示すように、摘み部9が手袋本体1の下縁部10から下向きに突出するように形成されており、この点で上記実施形態1と共通する。
【0042】
本実施形態のように、手袋本体1が3本の指挿入部2、3、4を具備して構成された手袋は、たとえば外食産業の店舗等においてフライドチキン、ドーナツ、フライドポテト等の油分を含む食材を、3本の指で摘んで食べる場合に、親指、人指し指、中指の3本の指を指挿入部2、3、4に挿入して使用されるものである。本実施形態では、手袋本体1は、指と掌及び甲の一部のみが覆われ、手首は覆われないような大きさに形成されている。
【0043】
このような用途においても、手袋の使用後においては、摘み部9を把持し、手袋本体1を手首側から指先側に向かって捲り上げることで、手袋本体1を手17から離脱させることができる。
【0044】
手袋本体1の全体が合成樹脂製シートからなる点、手袋本体1が表裏両片1a、1bからなる点、各指挿入部の指先側とは反対側の手袋本体1の基端部側に挿入口7が形成されている点、挿入口7を除く手袋本体1の周縁部にシール部8が形成されている点等の構成は実施形態1と共通する。
【0045】
(実施形態4)
本実施形態においては、図11に示すように、親指を挿入する指挿入部2、人指し指を挿入する指挿入部3、及び中指を挿入する指挿入部4の3本の指挿入部を具備して手袋本体1が構成されており、この点で、上記実施形態3と共通する。
【0046】
本実施形態では、図11に示すように手袋本体1の他片1bの下縁部22bが、一片1aの下縁部22aよりも下方に延設され、その延設された部分が延設片23として形成されている。そして摘み部9は挿入口7から手の挿入方向と反対側に手袋本体1を構成する合成樹脂シートが延設されることによって形成されている。より具体的には、手袋本体1の一片1aの下縁部22aから下向きに突出するように形成されており、上記延設片23上に摘み部9が位置するように形成されている。この構成は、上記実施形態2と共通するものである。
【0047】
摘み部9の作用については、実施形態2と同じであるため、その説明は省略する。
【0048】
手袋本体1の全体が合成樹脂製シートからなる点、手袋本体1が表裏両片1a、1bからなる点、各指挿入部の指先側とは反対側の手袋本体1の基端部側に挿入口7が形成されている点、挿入口7を除く手袋本体1の周縁部にシール部8が形成されている点等の構成は実施形態1と共通する。
【0049】
(実施形態5)
本実施形態においては、図12に示すように、親指を挿入する指挿入部2、人指し指を挿入する指挿入部3、及び中指を挿入する指挿入部4の3本の指挿入部を具備して手袋本体1が構成されており、この点で、上記実施形態3及び4と共通する。
【0050】
本実施形態においては、指挿入部2、3、4にそれぞれ3本の指が挿入できるだけでなく、手の甲や掌の部分もある程度覆うことができるように手袋本体1が形成されている。そして、図12に示すように手袋本体1の一側縁の斜縁部分24にはシール部8が形成されておらず、薬指と小指を裸出させることができるような開口部25が形成されている。
【0051】
また本実施形態においても、摘み部9は挿入口7から手の挿入方向と反対側に手袋本体1を構成する合成樹脂シートが延設されることによって形成されている。より具体的には、図12に示すように、摘み部9が手袋本体1の下縁部10から下向きに突出するように形成されており、この点で上記各実施形態と共通する。摘み部9の構成と作用は実施形態1と同じであるため、その説明は省略する。
【0052】
手袋本体1の全体が合成樹脂製シートからなる点、手袋本体1が表裏両片1a、1bからなる点、各指挿入部の指先側とは反対側の手袋本体1の基端部側に挿入口7が形成されている点等の構成は実施形態1と共通する。
【0053】
(実施形態6)
本実施形態においては、図13に示すように、親指を挿入する指挿入部2、人指し指を挿入する指挿入部3、及び中指を挿入する指挿入部4の3本の指挿入部を具備して手袋本体1が構成されているだけでなく、実施形態5と同様に、手袋本体1の一側縁の斜縁部分24にはシール部8が形成されておらず、薬指と小指を裸出させることができるような開口部25が形成されている。
【0054】
また、図13に示すように手袋本体1の他片1bの下縁部22bが、一片1aの下縁部22aよりも下方に延設され、その延設された部分が延設片23として形成されている。そして摘み部9は、挿入口7から手の挿入方向と反対側に手袋本体1を構成する合成樹脂シートが延設されることによって形成されている。より具体的には、手袋本体1の一片1aの下縁部22aから下向きに突出するように形成されており、上記延設片23上に摘み部9が位置するように形成されている。この構成は、上記実施形態2、4と共通するものである。
【0055】
摘み部9の作用については、実施形態2と同じであるため、その説明は省略する。
【0056】
手袋本体1の全体が合成樹脂製シートからなる点、手袋本体1が表裏両片1a、1bからなる点、各指挿入部の指先側とは反対側の手袋本体1の基端部側に挿入口7が形成されている点等の構成は実施形態1と共通する。
【0057】
(実施形態7)
本実施形態においては、図14に示すように、親指を挿入する指挿入部2、人指し指を挿入する指挿入部3、及び中指を挿入する指挿入部4の3本の指挿入部を具備して手袋本体1が構成されており、この点で、上記実施形態3乃至6と共通する。
【0058】
本実施形態においては、3本の指挿入部2、3、4に対応してそれぞれ摘み部9a、9b、9cが形成されている。本実施形態においては、いずれの摘み部9a、9b、9cを把持して手袋本体1を手首側から指先側に向かって捲り上げることによっても、手袋本体1を手17から離脱させることができる。従って、手袋本体1を手から離脱させる作業を容易に行うことができる。本実施形態においても、摘み部9は、挿入口7から手の挿入方向と反対側に手袋本体1を構成する合成樹脂シートが延設されることによって形成されている。より具体的には、手袋本体1の一片1a及び他片1bの双方に形成されており、この点で実施形態1と共通する。
【0059】
手袋本体1の全体が合成樹脂製シートからなる点、手袋本体1が表裏両片1a、1bからなる点、各指挿入部の指先側とは反対側の手袋本体1の基端部側に挿入口7が形成されている点、挿入口7を除く手袋本体1の周縁部にシール部8が形成されている点等の構成は実施形態1と共通する。
【0060】
(実施形態8)
本実施形態においては、図15に示すように、親指を挿入する指挿入部2と、4本指挿入部26とを具備して手袋本体1が構成され、全体がミトン形となるように手袋本体1が形成されている。この点で上記各実施形態と相違している。
【0061】
本実施形態においても、挿入口7から手の挿入方向と反対側に手袋本体1を構成する合成樹脂シートが延設されることによって形成されている。より具体的には、図15に示すように、摘み部9が手袋本体1の下縁部10から下向きに突出するように形成されており、この点で上記各実施形態と共通する。摘み部9の構成と作用は実施形態1と同じであるため、その説明は省略する。
【0062】
手袋本体1の全体が合成樹脂製シートからなる点、手袋本体1が表裏両片1a、1bからなる点、各指挿入部の指先側とは反対側の手袋本体1の基端部側に挿入口7が形成されている点、挿入口7を除く手袋本体1の周縁部にシール部8が形成されている点等の構成は実施形態1と共通する。
【0063】
(実施形態9)
本実施形態においては、図16に示すように、親指を挿入する指挿入部2と、4本指挿入部26とを具備して手袋本体1が構成され、全体がミトン形となるように手袋本体1が形成されている。この点で実施形態8と共通している。
【0064】
また、図16に示すように手袋本体1の他片1bの下縁部22bが、一片1aの下縁部22aよりも下方に延設され、その延設された部分が延設片23として形成されている。そして摘み部9は、挿入口7から手の挿入方向と反対側に手袋本体1を構成する合成樹脂シートが延設されることによって形成されている。より具体的には、手袋本体1の一片1aの下縁部22aから下向きに突出するように形成されており、上記延設片23上に摘み部9が位置するように形成されている。この構成は、上記実施形態2と共通するものである。
【0065】
摘み部9の作用については、実施形態8と同じであるため、その説明は省略する。
【0066】
手袋本体1の全体が合成樹脂製シートからなる点、手袋本体1が表裏両片1a、1bからなる点、各指挿入部の指先側とは反対側の手袋本体1の基端部側に挿入口7が形成されている点、挿入口7を除く手袋本体1の周縁部にシール部8が形成されている点等の構成は実施形態1と共通する。
【0067】
(実施形態10)
本実施形態においては、図17に示すように、手袋本体1が、5本の指挿入部2、3、4、5、6を具備して構成されており、この点で実施形態1と共通している。
【0068】
また本実施形態においても、摘み部9は、挿入口7から手の挿入方向と反対側に手袋本体1を構成する合成樹脂シートが延設されることによって形成されている。より具体的には、手袋本体1の下縁部10から下向きに摘み部9が突設されているが、その摘み部9は、実施形態1の摘み部9よりも幅広に形成されている。すなわち実施形態1では、摘み部9の寸法が手袋本体1の下縁部10の約1/3程度に形成されているが、本実施形態では、摘み部9の寸法が手袋本体1の下縁部10の約2/3程度に形成されており、実施形態1に比べて摘み部9の幅寸法が約2倍となっている。従って、摘み部9を把持し易いという利点がある。
【0069】
摘み部9は、手袋本体1の一片1a及び他片1bの双方に形成されており、この点では実施形態1と共通する。
【0070】
本実施形態においては、図17に示すように、空気抜き孔27が手袋本体1の側縁部にそれぞれ1個ずつ穿設されており、このような空気抜き孔27が手袋本体1に穿設されている点で、上記実施形態1等と相違している。
【0071】
手袋本体1が手に装着された状態においては、ともすれば手袋本体1が手に密着されやすい状態となるが、本実施形態においては、空気抜き孔27が手袋本体1の側縁部にそれぞれ1個ずつ穿設されているので、この空気抜き孔27から空気が手袋本体1内に流入し、それによって手への手袋本体1の密着状態が緩和されることとなる。
【0072】
従って、摘み部9を把持し、手袋本体1を基端部側から指先側に向かって捲り上げることで手袋本体1を手から離脱させる作業を、実施形態1に比べて一層容易に行うことができる。摘み部9の作用については実施形態1と同じであるため、その説明は省略する。
【0073】
手袋本体1の全体が合成樹脂製シートからなる点、手袋本体1が表裏両片1a、1bからなる点、各指挿入部の指先側とは反対側の手袋本体1の基端部側に挿入口7が形成されている点、挿入口7を除く手袋本体1の周縁部にシール部8が形成されている点等の構成は実施形態1と共通する。
【0074】
(実施形態11)
本実施形態においては、図18に示すように、手袋本体1が、5本の指挿入部2、3、4、5、6を具備して構成されており、この点で実施形態1と共通している。
【0075】
また本実施形態においても、摘み部9は、挿入口7から手の挿入方向と反対側に手袋本体1を構成する合成樹脂シートが延設されることによって形成されている。より具体的には、手袋本体1の下縁部10から下向きに摘み部9が突設され、その摘み部9の寸法は、実施形態10と同様に手袋本体1の下縁部10の約2/3程度に形成され、実施形態1の摘み部9に比べて幅広に形成されている。摘み部9は、手袋本体1の一片1a及び他片1bの双方に形成されており、この点でも実施形態1と共通する。
【0076】
本実施形態においては、手袋本体1の下縁部10から指先部に至るまでの手袋本体1の縦方向の寸法が、実施形態10に比べて短く形成されている。そして手袋本体1は、手袋を手に着用した場合に、手首の部分まで覆うことができないような大きさに形成されている。手袋本体1の縦方向の寸法が短く形成されている結果、手袋本体1の縦方向の寸法に対する摘み部9の縦方向の寸法の比率が大きく形成されている。すなわち実施形態10では、摘み部9の縦方向の寸法が手袋本体1の縦方向の寸法の約1/8程度に形成されているが、本実施形態では、摘み部9の縦方向の寸法が手袋本体1の縦方向の寸法の約1/4程度に形成されている。
【0077】
このように手袋本体1の縦方向の寸法に対する摘み部9の縦方向の寸法の比率が、実施形態10に比べて大きく形成されているので、手袋本体1を手首側から指先側に向かって捲り上げる際に摘み部9を把持し易く、手袋本体1を捲り上げる作業を容易に行うことができる。
【0078】
本実施形態においては、手袋本体1の縦方向の寸法が実施形態1、10等に比べて短く形成されているので、本実施形態の手袋を手に着用した場合に、手首の部分まで覆うことができず、従って、たとえばインク、毛染め液、化学薬品等を取り扱う際に使用するには、これらインク、毛染め液、化学薬品等が手に付着するのを必ずしも好適に防止することができず、そのような用途には、上記実施形態1、10等の手袋の方が適している。また加工食品を製造する際に、米飯やパンに具材を装入する等を手作業で行う場合にも、衛生上の観点からは、
手首の部分まで覆うことができる上記実施形態1、10等の手袋の方が本実施形態の手袋に比べて適している。
【0079】
これに対して、被処理物を一時的に把持して処理するような場合、手首の部分まで手袋で覆われていなくても、主に指先に近い部分で被処理物を把持することで、被処理物を簡易に処理することができ、本実施形態の手袋は、このような用途に適している。たとえば犬等の動物の排泄物のような被処理物を処理するような場合、一般には袋状のものを用いて被処理物を把持して処理されるが、本実施形態のような手袋を用いることで、手を汚すことなく簡易に被処理物を処理することができる。
【0080】
また本実施形態では、手袋本体1の縦方向の寸法に対する摘み部9の縦方向の寸法の比率が実施形態10等に比べて大きく形成されており、手袋本体1を手首側から指先側に向かって捲り上げる際に摘み部9を把持し易いので、上記動物の排泄物のような被処理物を簡易に処理した後、手袋の廃棄処理も迅速に行うことができる。
【0081】
手袋本体1の全体が合成樹脂製シートからなる点、手袋本体1が表裏両片1a、1bからなる点、各指挿入部の指先側とは反対側の手袋本体1の基端部側に挿入口7が形成されている点、挿入口7を除く手袋本体1の周縁部にシール部8が形成されている点等の構成は実施形態1と共通する。
【0082】
(実施形態12)
本実施形態においては、図19に示すように、手袋本体1が、5本の指挿入部2、3、4、5、6を具備して構成されており、この点で実施形態1と共通している。
【0083】
本実施形態においては、手袋本体1の下縁部10から連続するような曲線を描いて摘み部9が形成されており、該手袋本体1の下縁部10から連続する部分においては、摘み部9の幅は手袋本体1の下縁部10の幅と同幅に形成されている。このように摘み部9が形成されている点で、上記実施形態1、10、11等と相違している。摘み部9は、手袋本体1の一片1a及び他片1bの双方に形成されており、この点では実施形態1等と共通する。
【0084】
本実施形態においても、手袋本体1の下縁部10から指先部に至るまでの手袋本体1の縦方向の寸法が実施形態1、10等に比べて短く形成されており、この点で上記実施形態11と共通する。本実施形態では、摘み部9の縦方向の寸法は手袋本体1の縦方向の寸法の約1/6程度に形成されており、その比率は上記実施形態11よりも小さいが、実施形態1、10等より大きく形成されている。
【0085】
このように、摘み部9の幅が手袋本体1の下縁部10の幅と同幅に形成され、且つ手袋本体1の縦方向の寸法に対する摘み部9の縦方向の寸法の比率が実施形態1、10等より大きく形成されているので、手袋本体1を手首側から指先側に向かって捲り上げる際に摘み部9を把持し易く、手袋本体1を捲り上げる作業を容易に行うことができる。
【0086】
手袋本体1の全体が合成樹脂製シートからなる点、手袋本体1が表裏両片1a、1bからなる点、各指挿入部の指先側とは反対側の手袋本体1の基端部側に挿入口7が形成されている点、挿入口7を除く手袋本体1の周縁部にシール部8が形成されている点等の構成は実施形態1と共通する。
【0087】
(実施形態13)
本実施形態においては、図20に示すように、手袋本体1が、5本の指挿入部2、3、4、5、6を具備して構成されており、この点で実施形態1と共通している。
【0088】
本実施形態においても、摘み部9は、挿入口7から手の挿入方向と反対側に手袋本体1を構成する合成樹脂シートが延設されることによって形成されている。より具体的には、手袋本体1の下縁部10から下向きに摘み部9が突設されているが、この摘み部9とは別にミシン目29、29が手袋本体1の両側に形成されている。このミシン目29、29は、摘み部9の根元部から手袋本体1の側縁部に向かって斜めに形成されている。
【0089】
また本実施形態においては、空気抜き孔を形成するための、計5個の空気抜き孔形成用ミシン目28が形成されている。
【0090】
さらに本実施形態においては、摘み部9の幅は手袋本体1の下縁部10の約1/2程度に形成され、実施形態10、11に比べると手袋本体1の下縁部10の幅に対する摘み部9の幅の比率は小さいが、実施形態1に比べるとその比率は大きい。また摘み部9の縦方向の寸法は手袋本体1の縦方向の寸法の約1/6程度に形成されており、その比率は上記実施形態11よりも小さいが、実施形態1、10等より大きく形成されている。従って、本実施形態においても、手袋本体1を手首側から指先側に向かって捲り上げる際に摘み部9を把持し易く、手袋本体1を捲り上げる作業を容易に行うことができる。
【0091】
特に、本実施形態においては、摘み部9とは別に、該摘み部9の根元部から手袋本体1の側縁部に向かってミシン目29、29が形成されているので、摘み部9を把持し、その摘み部9を起点として手袋本体1を引き上げると、その引き上げ力は、該摘み部9の根元部から連続して形成されているミシン目29に伝播されることとなる。
【0092】
このように摘み部9を把持して手袋本体1を引き上げようとする伝播力がミシン目29に伝播されることによって、ミシン目29が裂断されることとなる。本実施形態においては、摘み部9を把持して手袋本体1を捲り上げる力のみならず、ミシン目29を裂断して手袋本体1を引き裂くことができるので、手袋本体1を手から離脱させる作業をより確実に行うことができる。
【0093】
摘み部9は、手袋本体1の一片1a及び他片1bの双方に形成されており、この点で実施形態1等と共通する。
【0094】
手袋本体1の全体が合成樹脂製シートからなる点、手袋本体1が表裏両片1a、1bからなる点、各指挿入部の指先側とは反対側の手袋本体1の基端部側に挿入口7が形成されている点、挿入口7を除く手袋本体1の周縁部にシール部8が形成されている点等の構成は実施形態1と共通する。
【0095】
(その他の実施形態)
尚、図21に示すように、手袋本体1の内面側にいわゆるエンボス加工を行って多数の凹凸30を形成することも可能である。この場合には、挿入された指の不用意な抜けが、より確実に防止されることとなる。
【0096】
さらに、上記実施形態では、挿入口7の部分を除いて、手袋本体1の輪郭となる部分にシール部8を形成したが、このようなシール部8を形成することは本発明に必須の条件ではない。
【0097】
さらに、上記実施形態では、チューブ状の合成樹脂製の長尺シートを用いて手袋を製造したが、これに限らず、たとえば2枚のシ−ト状の長尺シートを用いて手袋を製造することも可能である。この場合には、チューブ状の長尺シートを用いる場合のように、側縁を切断する工程が不要となる。いずれにしても、手袋を製造する方法や、その製造方法に用いる材料の形態等も限定されるものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成樹脂シートで構成された手袋本体(1)を備え、該手袋本体(1)に手を挿入するための挿入口(7)が形成され、該挿入口(7)から手の挿入方向と反対側に前記手袋本体を構成する合成樹脂シートが延設されることによって、着用後に前記手袋本体(1)を手首側から指先側に向かって捲り上げるための摘み部(9)が形成されていることを特徴とする手袋。
【請求項2】
前記摘み部(9)が手の甲側に形成されており、前記手袋本体(1)の幅よりも細幅に形成されている請求項1記載の手袋。
【請求項3】
手袋本体(1)及び摘み部(9)を構成する合成樹脂シートが、ポリエチレン樹脂シート、又はポリプロピレン樹脂シートである請求項1又は2記載の手袋。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate


【公開番号】特開2013−108200(P2013−108200A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−256306(P2011−256306)
【出願日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【出願人】(000133537)株式会社チャレンジファイブ (13)
【Fターム(参考)】