承認端末装置
【課題】承認者によって情報伝送装置による承認依頼に対する応答ができない場合であっても、承認者または代理承認者に承認させるための情報を即座に通知することができる承認端末装置を提供する。
【解決手段】承認端末装置は、伝送の承認を要求する第1承認依頼情報を情報伝送装置から取得する承認情報取得部と、伝送についての承認権限を有する第1承認者が、承認端末装置を操作することができる場所にいないことを示す不在情報を記憶する記憶部と、記憶部に不在情報が記憶されている場合、不在情報を記憶部から取得する不在情報取得部と、第1承認依頼情報および不在情報が取得された場合、第1承認者または第1承認者とは別の第2承認者によって伝送を承認させるための第2承認依頼情報を生成する生成部と、第2承認依頼情報を第1承認者または第2承認者に通知する通知部とを備える。
【解決手段】承認端末装置は、伝送の承認を要求する第1承認依頼情報を情報伝送装置から取得する承認情報取得部と、伝送についての承認権限を有する第1承認者が、承認端末装置を操作することができる場所にいないことを示す不在情報を記憶する記憶部と、記憶部に不在情報が記憶されている場合、不在情報を記憶部から取得する不在情報取得部と、第1承認依頼情報および不在情報が取得された場合、第1承認者または第1承認者とは別の第2承認者によって伝送を承認させるための第2承認依頼情報を生成する生成部と、第2承認依頼情報を第1承認者または第2承認者に通知する通知部とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報伝送装置と通信網を介した通信が可能であり、かつ、前記情報伝送装置による情報の伝送を承認する承認端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、文書の改訂版の発行に関する承認処理を電子的なワークフローによって管理するシステムとして様々なものが提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の承認システムでは、承認依頼端末側に代行承認者を登録しておき、承認者から承認メールを受信できない場合には、予め承認依頼端末側に登録されている代理承認者に承認依頼メールを送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−74389号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載された承認システムでは、承認依頼端末側に代理承認者を登録しておき、代理承認者への通知の要否を承認依頼端末側で判断するため、承認者による承認(承認メールの受信)を所定時間待つ必要がある。すなわち、承認依頼端末は、承認者が外出中である等の状態が不明であるため、承認者からの応答を所定時間待った後に、承認メールを受信できないと判断した場合に、代理承認者に承認依頼を通知する。したがって、文書の承認に係る処理効率が著しく低下する可能性がある。
【0006】
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、承認者によって情報伝送装置による承認依頼に対する応答ができない場合であっても、即座に承認者または代理承認者に承認させるための情報を通知することができる承認端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の一形態に係る承認端末装置は、情報伝送装置と通信網を介した通信が可能であり、かつ、前記情報伝送装置による情報の伝送を承認する承認端末装置であって、前記伝送の承認を要求する第1承認依頼情報を前記情報伝送装置から取得する承認情報取得部と、前記伝送についての承認権限を有する第1承認者が、前記承認端末装置を操作することができる場所にいないことを示す不在情報を記憶する記憶部と、前記記憶部に前記不在情報が記憶されている場合、前記不在情報を前記記憶部から取得する不在情報取得部と、前記第1承認依頼情報および前記不在情報が取得された場合、前記第1承認者または前記第1承認者とは別の第2承認者によって前記伝送を承認させるための第2承認依頼情報を生成する生成部と、前記第2承認依頼情報を前記第1承認者または前記第2承認者に通知する通知部とを備える。
【0008】
これにより、第1承認者が不在である旨を即座に判断することができるので、第1承認者または第2承認者に承認させるための情報を即座に通知することができる。
【0009】
また、さらに、前記第1承認者が前記第2承認者に前記伝送の承認を許可しているかどうかを判定する判定部を備え、前記記憶部はさらに、前記第2承認者の宛先情報を記憶し、前記生成部は、前記第1承認依頼情報および前記不在情報が取得され、かつ、前記判定部によって前記伝送の承認を許可していると判定された場合、前記第2承認者によって前記伝送を承認させるための第2承認依頼情報を生成し、前記通知部は、前記第2承認依頼情報を前記第2承認者に通知してもよい。
【0010】
これにより、第1承認者によって第2承認者による承認が認められている場合には、第2承認者に承認させるための情報を即座に通知することができる。
【0011】
また、前記第2承認依頼情報は、前記第2承認者の宛先情報を含み、前記通知部は、前記第2承認依頼情報を前記情報伝送装置に送信することで、前記情報伝送装置に前記第2承認依頼情報を前記第2承認者に通知させてもよい。
【0012】
これにより、第2承認者の宛先情報を情報伝送装置に通知することができる。
【0013】
また、前記通知部は、前記第1承認依頼情報を含む前記第2承認依頼情報を、前記第2承認者に通知してもよい。
【0014】
これにより、第1承認依頼情報を第2承認者に直接通知することができる。
【0015】
また、前記記憶部はさらに、第1承認者が、前記承認端末装置を操作することができない場合に、前記第1承認者に情報を通知するための外部端末装置の宛先情報を記憶し、前記不在情報は、前記第1承認者が不在である原因を示す情報であり、前記生成部は、前記第1承認依頼情報および前記不在情報が取得された場合、前記第1承認者によって前記伝送を承認させるための第2承認依頼情報を生成し、前記第2承認依頼情報は、前記不在である原因を含み、前記通知部は、前記第2承認依頼情報を前記情報伝送装置に送信することで、前記不在である原因を前記情報伝送装置に通知してもよい。
【0016】
これにより、承認依頼者は、第1承認者が不在である原因を知ることができる。
【0017】
また、前記記憶部は、前記不在である原因と前記外部端末装置の宛先情報とが対応づけられたテーブルを保持してもよい。
【0018】
これにより、第1承認者が不在である原因に応じて、第1承認者の外部端末装置の宛先情報を記憶することができる。
【0019】
また、前記第2承認依頼情報は、前記テーブルを参照することにより得られる、前記不在である原因に対応づけられた前記外部端末装置の宛先情報を含み、前記通知部は、前記第2承認依頼情報を前記情報伝送装置に送信することで、前記情報伝送装置に、前記第1承認者への前記第2承認依頼情報の通知を行わせてもよい。
【0020】
これにより、不在である原因に応じて対応づけられている、第1承認者の外部端末装置の宛先情報を情報伝送装置に通知することができる。
【0021】
また、前記通知部は、前記第1承認依頼情報を含む前記第2承認依頼情報を、前記テーブルを参照することにより得られる、前記不在情報に対応づけられた前記外部端末装置の宛先に通知してもよい。
【0022】
これにより、第1承認者が不在である原因に応じて対応付けられている、第1承認者の外部端末装置の宛先に第1承認依頼情報が発行されている旨を直接通知することができる。
【0023】
また、情報伝送装置による情報の伝送を承認する承認端末装置であって、前記伝送の承認を要求する第1承認依頼情報を前記情報伝送装置から取得する承認情報取得部と、前記承認情報取得部が前記第1承認依頼情報を取得できない場合に、前記情報伝送装置が前記第1承認依頼情報を通知すべき外部端末装置の宛先情報を記憶する記憶部と、前記外部端末装置の宛先情報を前記情報伝送装置に通知する通知部とを備えていてもよい。
【0024】
これにより、通信障害等が発生した際に備えて、予め第1承認者の外部端末装置の宛先情報を情報伝送装置に通知することができる。
【0025】
また、前記通知部は、前記承認情報取得部が初めて前記第1承認依頼情報を取得した際に、前記外部端末装置の宛先情報を前記情報伝送装置に通知してもよい。
【0026】
これにより、通信障害等が発生した際に備えて、初回の通信時に第1承認者の外部端末装置の宛先情報を情報伝送装置に通知することができる。
【0027】
なお、本発明は、装置として実現できるだけでなく、その装置を構成する処理手段をステップとする方法として実現したり、それらステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したり、そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体として実現したり、そのプログラムを示す情報、データ又は信号として実現したりすることもできる。そして、それらプログラム、情報、データ及び信号は、インターネット等の通信ネットワークを介して配信してもよい。
【発明の効果】
【0028】
本発明により、承認者によって情報伝送装置による承認依頼に対する応答ができない場合であっても、承認者または代理承認者に承認させるための情報を即座に通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施の形態に係る承認端末装置を含む通信システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る承認端末装置のハードウェア構成を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るファクシミリ装置のハードウェア構成を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る承認端末装置の特徴的な機能の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る承認端末装置が保持する、不在情報と通知方法とが対応づけられたテーブルを示す図である。
【図6A】本発明の実施の形態に係る承認端末装置によるファクシミリ送信の承認の手順を示すフローチャート(ファクシミリ装置側)である。
【図6B】本発明の実施の形態に係る承認端末装置によるファクシミリ送信の承認の手順を示すフローチャート(承認端末装置側)である。
【図7】本発明の実施の形態1に係る承認端末装置を含む、ファクシミリ送信の承認の手順を簡略化した図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係る承認端末装置を含む、ファクシミリ装置の承認の手順を簡略化した図である。
【図9】本発明の実施の形態3に係る承認端末装置を含む、ファクシミリ送信の承認の手順を簡略化した図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、本発明の実施の形態では、情報伝送装置がファクシミリ(FAX)装置である場合について説明する。また、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。本発明は、特許請求の範囲だけによって限定される。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成するものとして説明される。
【0031】
以下、本発明の実施の形態について、共通する構成を、図1〜図5を用いて説明し、その後、実施の形態1〜3について図6A〜図9を用いて説明する。
【0032】
図1は、本発明の実施の形態に係る承認端末装置を含む通信システムの構成を示す図である。この通信システムでは、ファクシミリ送信に対する承認処理が可能なシステムであり、PSTN(Public Switched Telephone Networks;公衆電話交換回線網)5を介してファクシミリの送受信の相手先となる相手先ファクシミリ装置4に接続されるファクシミリ装置3、そのファクシミリ装置3とインターネットによる通信が可能であり、LAN6を介して接続された承認端末装置1および端末装置2から構成される。
【0033】
本発明の実施の形態におけるファクシミリ装置3は、ファクシミリ送信するために承認が必要となるFAX承認モード機能が搭載されている。
【0034】
承認端末装置1は、ファクシミリ送信を承認するための常駐アプリケーションソフトがインストールされているコンピュータである。本発明の実施の形態では、ファクシミリ送信に対する承認を与える承認者(ユーザの上長など)が使用するパーソナルコンピュータである。
【0035】
端末装置2は、例えば、承認者が代理でファクシミリ送信に対する承認を与えている代理承認者が使用するパーソナルコンピュータである。なお、端末装置2は、LAN6に接続されている必要はない。また、端末装置2は、承認者が所持している携帯電話、または、承認者が会議を行っている部屋に備え付けられている電話機等(本発明の外部端末装置に相当する)でもよい。また、端末装置2は、ファクシミリ送信を承認するための常駐アプリケーションソフトがインストールされているコンピュータであってもよい。
【0036】
図2は、本発明の実施の形態に係る承認端末装置のハードウェア構成を示す図である。ハードウェア構成として、図2に示されるように、CPU10、ROM20、制御プログラム25、RAM30、操作部40、ディスプレイ50およびLANI/F(LANインターフェース)60を備える。
【0037】
CPU10は、ROM20に格納された制御プログラム25を実行するプロセッサである。
【0038】
ROM20は、制御プログラム25等を保持する読み出し専用メモリである。
【0039】
RAM30は、CPU10が制御プログラム25を実行するときに使用するワークエリア、操作部40によって入力されたデータ等を一時的に保持する揮発性の記憶領域等を有する読み書き可能なメモリである。
【0040】
操作部40は、キーボードやマウス等によって、ユーザからの操作(例えば、ファクシミリ送信の承認等)を受け付ける。
【0041】
ディスプレイ50は、液晶表示装置(LCD)等であり、ユーザとの対話に使用する。
【0042】
LANI/F60は、承認端末装置1とLAN6とを接続する通信アダプタである。
【0043】
図3は、本発明の実施の形態に係るファクシミリ装置のハードウェア構成を示す図である。
【0044】
ファクシミリ装置3は、例えば、MFP(Multi Function Peripherals;複合機)等である。ファクシミリ装置3は、ハードウェア構成として、図3に示されるように、CPU110、ROM120、RAM130、モデム140、NCU(Network Control Unit)150、操作パネル160、ディスプレイ170、スキャナ180、プリンタ190およびLANI/F200を備える。
【0045】
CPU110は、ROM120に格納された制御プログラム125を実行するプロセッサである。
【0046】
ROM120は、制御プログラム125等を保持する読み出し専用メモリである。
【0047】
RAM130は、CPU110が制御プログラム25を実行するときに使用するワークエリア、操作パネル160によって入力されたデータ、スキャナ180で読み込まれた画像データおよび相手先ファクシミリ装置4から送信されてきた画像データ等を一時的に保持する揮発性の記憶領域等を有する読み書き可能なメモリである。
【0048】
モデム140は、ファクシミリ送信される画像データを変調する。また、モデム140は、外部からファクシミリ送信されてきた画像データを復調するファックスモデムである。
【0049】
NCU150は、PSTN5と接続される回線終端装置である。
【0050】
操作パネル160は、ユーザからの操作(例えば、FAX番号の入力等)を受け付けるパネルである。
【0051】
ディスプレイ170は、液晶表示装置(LCD)等であり、ユーザとの対話に使用する。また、ディスプレイ170は、承認端末装置1から通知された各種情報およびファクシミリ装置3の動作状態等を表示する。
【0052】
スキャナ180は、ファクシミリ送信およびプリンタ190に複写を行う原稿の内容をCCD等で読み取り、画像データを生成する画像読み取り装置である。
【0053】
プリンタ190は、印刷するための装置であり、例えば、相手先ファクシミリ装置4からPSTN5、NCU150およびモデム140を介して送信された画像データ(ファクシミリ受信データ)およびスキャナ180からの読み取り内容等を印刷する。
【0054】
LANI/F200は、このファクシミリ装置3とLAN6とを接続する通信アダプタである。
【0055】
図4は、本発明の実施の形態に係る承認端末装置の特徴的な機能の構成を示すブロック図である。つまり、図2に示されるハードウェア構成によって発揮される承認端末装置1の機能のうち、本発明に関わる機能を示すブロック図である。
【0056】
この承認端末装置1は、機能的には、承認情報取得部300、不在情報取得部310、判定部320、記憶部330、生成部340および通知部350を備える。
【0057】
承認情報取得部300は、例えば、CPU10と制御プログラム25等によって実現される。承認情報取得部300は、ファクシミリ装置3から通知された、ファクシミリ送信を要求する第1承認依頼情報を取得する。
【0058】
不在情報取得部310は、例えば、CPU10と制御プログラム25等によって実現される。不在情報取得部310は、第1承認依頼情報の通知先である承認者(本発明の第1承認者に相当する)が不在である場合に、不在である原因を示す情報(例えば、会議中、外出中、来客中等)を記憶部330から取得する。なお、「承認者が不在である」とは、例えば、承認者が、直接承認端末装置1を操作することができない場所にいるような場合を示す。
【0059】
判定部320は、例えば、CPU10と制御プログラム25等によって実現される。判定部320は、承認者がファクシミリ送信に対する承認を代理承認者(本発明の第2承認者に相当する)に許可しているかどうかを判定する。
【0060】
記憶部330は、例えば、RAM30等によって実現される。なお、記憶部330は、ハードディスクドライブ等の不揮発性媒体によって実現されていてもよい。記憶部330は、図2における操作部40によって、承認者が入力した代理承認者の宛先情報を記憶する。また、記憶部330は、図5に示すように、承認者等によって入力された、不在である原因を示す情報と承認者の外部端末装置の宛先情報(例えば、会議室の電話番号、承認者の携帯番号、承認者の携帯メールアドレス等)とが対応付けられたテーブル400を保持する。
【0061】
生成部340は、例えば、CPU10と制御プログラム25等によって実現される。生成部340は、承認情報取得部300により取得された第1承認依頼情報および不在情報取得部310により取得された不在である原因を示す情報を取得ている場合、ファクシミリ送信を承認させるための情報である、第2承認依頼情報を生成する。
【0062】
通知部350は、例えば、CPU10と制御プログラム25とLANI/F60等によって実現される。通知部350は、第2承認依頼情報をファクシミリ装置3に通知する。また、通知部350は、第2承認依頼情報を代理承認者または承認者の外部端末装置に直接通知する。
【0063】
次に、以上のように構成された本実施の形態に係る承認端末装置を含むシステムの動作について、図6A〜図9を用いて説明する。
【0064】
図6Aは、本発明の実施の形態に係る承認端末装置によるファクシミリ送信の手順を示すフローチャート(ファクシミリ装置側)である。
【0065】
図6Bは、本発明の実施の形態に係る承認端末装置によるファクシミリ送信の手順を示すフローチャート(承認端末装置側)である。
【0066】
以下、ファクシミリ装置3の承認モードがONになっている場合(S100でON)を前提として記載する。なお、ファクシミリ装置3の承認モードがOFF(S100でOFF)となっている場合、ファクシミリ装置3は、ファクシミリ送信の承認を要求する第1承認依頼情報(以下、承認依頼情報とも呼ぶ)を発行せず、ファクシミリ送信がなされる(S180)。
【0067】
以下、実施の形態1に係る承認端末装置を含むシステムの動作について、図6A、図6Bおよび図7を用いて説明する。
【0068】
(実施の形態1)
実施の形態1では、通常時、すなわち、承認者が不在情報を設定していない場合におけるファクシミリ送信の承認の手順について、図6A、図6Bおよび図7を用いて説明する。
【0069】
図7は、本発明の実施の形態1に係る承認端末装置を含む、ファクシミリ送信の承認の手順を簡略化した図である。
【0070】
まず、ファクシミリ送信者が承認モードにてファクシミリ送信をするための操作が行われた場合、ファクシミリ装置3は、承認依頼情報を発行する(S110)。
【0071】
この場合、承認端末装置1は、以下に記載する、承認を行うための処理をする。すなわち、承認情報取得部300は、承認依頼情報を取得したかどうか判断する(S5)。
【0072】
承認情報取得部300が承認依頼情報を取得した場合(S5でYES)、不在情報取得部310は、不在情報を承認者から取得したかどうかを判断する(S10)。
【0073】
不在情報取得部310が、不在情報を取得していない場合、(S10でNO)、承認者によって承認結果が送信される(S20)。なお、不在情報取得部310が、不在情報を取得していない場合とは、承認者によって不在情報が入力されていないため、記憶部330が不在情報を記憶していない場合を示す。
【0074】
そして、ファクシミリ装置3は、承認依頼装置1からの応答があったかどうかを判断する(S120)。
【0075】
承認依頼装置1からの応答があった場合(S120でYES)、ファクシミリ装置3は、不在情報を受信したか、または、承認結果を受信したかを判断する(S130)。
【0076】
ファクシミリ装置3が承認結果を受信した場合(S130で承認結果を受信)、ファクシミリ装置3は、承認結果を参照することで、ファクシミリ送信が許可されたどうかを判断する(S160)。
【0077】
ファクシミリ送信が許可された場合(S160でYES)、ファクシミリ送信がなされる(S180)。
【0078】
ファクシミリ送信が許可されなかった場合(S160でNO)、ファクシミリ装置3は、承認ジョブを破棄(S200)する。
【0079】
以下、実施の形態2に係る承認端末装置を含むシステムの動作について、図6A、図6Bおよび図8を用いて説明する。
【0080】
(実施の形態2)
実施の形態2では、承認者が不在情報を設定している場合におけるファクシミリ送信の承認の手順について、図6A、図6Bおよび図8を用いて説明する。
【0081】
図8は、本発明の実施の形態2に係る承認端末装置を含む、ファクシミリ装置の承認の手順を簡略化した図である。
【0082】
まず、ファクシミリ送信者が承認モードにてファクシミリ送信をするための操作が行われた場合、ファクシミリ装置3は、承認依頼情報を発行する(S110)。
【0083】
この場合、承認端末装置1は、以下に記載する、承認を行うための処理をする。すなわち、承認情報取得部300は、承認依頼情報を取得したかどうか判断する(S5)。
【0084】
承認情報取得部300が承認依頼情報を取得した場合(S5でYES)、不在情報取得部310は、不在情報を取得したかどうかを判断する(S10)。
【0085】
不在情報取得部310が、不在情報を取得した場合(S10でYES)、判定部320は、代理承認者によるファクシミリ送信の承認が許可されているかどうかを判断する(S50)。なお、不在情報取得部310が、不在情報を取得した場合とは、承認者によって不在情報(不在である原因)が入力されているため、記憶部330が不在情報を記憶している場合を示す。
【0086】
判定部320が、代理承認者による承認が許可されていると判断した場合(S50でYES)、生成部340は、不在情報と代理承認者が使用する端末の宛先とを含む情報(第2承認依頼情報)を生成する(S55)。そして、通知部350は、生成部340で生成された第2承認依頼情報をファクシミリ装置3に通知する(S60)。
【0087】
判定部320が、上記承認が許可されていないと判断した場合(S50でNO)、生成部340は、記憶部330で保持している、図5に示すようなテーブル400に基づき、承認者の不在である原因と、それに対応した承認者の外部端末装置の宛先とを含む情報(第2承認依頼情報)を生成する(S25)。そして、通知部350は、生成部340で生成された第2承認依頼情報をファクシミリ装置3に通知する(S30)。
【0088】
なお、判定部320が、代理承認者による承認が許可されていると判断する場合とは、例えば、承認者によって、代理承認者の宛先等が入力されているため、記憶部330が代理承認者の宛先を記憶している場合を示す。
【0089】
本実施の形態において、不在情報、承認者の外部端末装置の宛先および代理承認者が使用する端末の宛先(本実施の形態において、承認者の外部端末装置および代理承認者が使用する端末を総称して端末装置2とも呼ぶ)は、承認者等によって予めアプリケーションで設定しておく必要がある。承認者等によって設定が行われた場合、不在情報および端末装置2の宛先は、記憶部330によって記憶される。
【0090】
そして、ファクシミリ装置3は、承認依頼装置1からの応答があったかどうかを判断する(S120)。
【0091】
承認依頼装置1からの応答があった場合(S120でYES)、ファクシミリ装置3は、不在情報を受信したか、または、承認結果を受信したかを判断する(S130)。
【0092】
ファクシミリ装置3が不在情報を受信した場合(S130で不在情報を受信)、通知部350によって通知された、承認者が不在である原因と、それに対応した端末装置2の宛先とがディスプレイ170に表示される。
【0093】
承認依頼者(ファクシミリ送信者)は、ディスプレイ170に表示された情報に基づいて、処理の選択を行う(S140)。
【0094】
承認依頼者が、承認者の変更を選択した場合(S140で承認者変更)、ファクシミリ装置3は、通知部350によって通知された代理承認者の宛先へ承認依頼を発行する。なお、承認依頼者が承認者の変更を選択する際には、判定部320によって、代理承認者によるファクシミリ送信の承認が許可されている(S50でYES)必要がある。
【0095】
承認依頼者が、承認依頼をキャンセルした場合(S140で承認依頼をキャンセル)、ファクシミリ装置3は、承認ジョブを破棄(S200)する。
【0096】
承認依頼者が、何も行わなかった場合(S140でそのまま待つ)、ファクシミリ装置3は、S30にて通知された、承認者の外部承認端末の宛先に承認依頼があった旨を通知する(S150)。そして、ファクシミリ装置3は、ファクシミリ送信が許可されたどうかを判断する(S160)。ファクシミリ送信が許可された場合(S160でYES)、ファクシミリ送信がなされる(S180)。ファクシミリ送信が許可されなかった場合(S160でNO)、ファクシミリ装置3は、承認ジョブを破棄(S200)する。
【0097】
本実施の形態において、承認者が変更されている場合(S140)、もとの承認者への承認依頼を削除(S170)してからファクシミリ送信(S180)がされる。また、承認者が変更されている場合(S140)、もとの承認者への承認依頼を削除(S190)してから承認ジョブの破棄(S200)がされる。
【0098】
なお、承認端末装置1が端末装置2へ承認依頼情報または代理承認者の宛先情報を直接通知してもよい。この場合、承認端末装置1は、端末装置2に上記情報が通知された旨を、ファクシミリ装置3に通知するのが好ましい。
【0099】
以下、実施の形態3に係る承認端末装置を含むシステムの動作について、図6A、図6Bおよび図9を用いて説明する。
【0100】
(実施の形態3)
実施の形態3では、承認情報取得部300が承認依頼情報を取得していない、つまり、承認端末装置1とファクシミリ装置3とが通信不能である場合におけるファクシミリ送信の承認の手順について、図6A、図6Bおよび図9を用いて説明する。
【0101】
図9は、本発明の実施の形態3に係る承認端末装置を含む、ファクシミリ送信の承認の手順を簡略化した図である。
【0102】
まず、ファクシミリ送信者が承認モードにてファクシミリ送信をするための操作が行われた場合、ファクシミリ装置3は、承認依頼情報を発行する(S110)。
【0103】
この場合、承認端末装置1は、以下に記載する、承認を行うための処理をする。すなわち、承認情報取得部300は、承認依頼情報を取得したかどうか判断する(S5)。
【0104】
承認情報取得部300によって、承認依頼情報を取得していない場合(S5でNO)、ファクシミリ装置3は、承認依頼装置1からの応答があったかどうかを判断する(S120)。
【0105】
承認依頼装置1からの応答がない場合(S120でNO)、ファクシミリ装置3は、予め定められた端末装置2の宛先に承認依頼情報を通知することにより、承認者に承認依頼があった旨を通知する(S150)。なお、本実施の形態において、端末装置2は、承認者の外部端末装置である。端末装置2の宛先は承認端末装置1の記憶部330によって予め記憶されており、例えば、ファクシミリ装置3からの承認依頼を初めて承認情報取得部300が取得した際に、通知部350は、ファクシミリ装置3に通知することにより、ファクシミリ装置3は、端末装置2の宛先を記憶する。なお、予めユーザによって入力された端末装置2の宛先がファクシミリ装置3に記憶されていてもよい。
【0106】
そして、ファクシミリ装置3は、ファクシミリ送信が許可されたどうかを判断する(S160)。
【0107】
ファクシミリ送信が許可された場合(S160でYES)、ファクシミリ送信がなされる(S180)。
【0108】
ファクシミリ送信が許可されなかった場合(S160でNO)、ファクシミリ装置3は、承認ジョブを破棄(S200)する。
【0109】
以上、本発明の実施の形態に係る承認端末装置について説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
【0110】
例えば、上記実施の形態は、情報伝送装置がファクシミリ装置であるとして説明したが、例えば、情報伝送装置がパーソナルコンピュータとして、電子メール送信時に本発明を用いてもよい。
【0111】
また、構成要素間の接続関係は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明の機能を実現する接続関係はこれに限定されない。
【0112】
また、図4における機能ブロックの種類および数等は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現してもよい。また、一つの機能ブロックを複数に分割してもよく、ある機能ブロックの一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。
【0113】
また、上記承認端末装置の構成は、本発明を具体的に説明するために例示するためのものであり、本発明に係る承認端末装置は、上記構成の全てを必ずしも備える必要はない。言い換えると、本発明に係る承認端末装置は、本発明の効果を実現できる最小限の構成のみを備えればよい。
【0114】
同様に、図6Aおよび図6Bは、本発明を具体的に説明するために例示するためのものであり、上記ステップの全てを必ずしも含む必要はない。言い換えると、図6Aおよび図6Bは、本発明の効果を実現できる最小限のステップのみを含めばよい。また、上記のステップが実行される順序は、本発明を具体的に説明するために例示するためのものであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
【0115】
さらに、本発明の主旨を逸脱しない限り、本実施の形態に対して当業者が思いつく範囲内の変更を施した各種変形例も本発明に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0116】
本発明は、例えば、ファクシミリ送信の際において、承認者によってファクシミリ装置による承認依頼に対する応答ができない場合であっても、承認者または代理承認者に承認させるための情報を即座に通知することができる承認端末装置として利用することができる。
【符号の説明】
【0117】
1 承認端末装置
2 端末装置
3 ファクシミリ装置
4 相手先ファクシミリ装置
5 PSTN
6 LAN
10、110 CPU
20、120 ROM
25、125 制御プログラム
30、130 RAM
40 操作部
50、170 ディスプレイ
60、200 LANI/F
140 モデム
150 NCU
160 操作パネル
180 スキャナ
190 プリンタ
300 承認情報取得部
310 不在情報取得部
320 判定部
330 記憶部
340 生成部
350 通知部
400 テーブル
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報伝送装置と通信網を介した通信が可能であり、かつ、前記情報伝送装置による情報の伝送を承認する承認端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、文書の改訂版の発行に関する承認処理を電子的なワークフローによって管理するシステムとして様々なものが提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の承認システムでは、承認依頼端末側に代行承認者を登録しておき、承認者から承認メールを受信できない場合には、予め承認依頼端末側に登録されている代理承認者に承認依頼メールを送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−74389号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載された承認システムでは、承認依頼端末側に代理承認者を登録しておき、代理承認者への通知の要否を承認依頼端末側で判断するため、承認者による承認(承認メールの受信)を所定時間待つ必要がある。すなわち、承認依頼端末は、承認者が外出中である等の状態が不明であるため、承認者からの応答を所定時間待った後に、承認メールを受信できないと判断した場合に、代理承認者に承認依頼を通知する。したがって、文書の承認に係る処理効率が著しく低下する可能性がある。
【0006】
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、承認者によって情報伝送装置による承認依頼に対する応答ができない場合であっても、即座に承認者または代理承認者に承認させるための情報を通知することができる承認端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の一形態に係る承認端末装置は、情報伝送装置と通信網を介した通信が可能であり、かつ、前記情報伝送装置による情報の伝送を承認する承認端末装置であって、前記伝送の承認を要求する第1承認依頼情報を前記情報伝送装置から取得する承認情報取得部と、前記伝送についての承認権限を有する第1承認者が、前記承認端末装置を操作することができる場所にいないことを示す不在情報を記憶する記憶部と、前記記憶部に前記不在情報が記憶されている場合、前記不在情報を前記記憶部から取得する不在情報取得部と、前記第1承認依頼情報および前記不在情報が取得された場合、前記第1承認者または前記第1承認者とは別の第2承認者によって前記伝送を承認させるための第2承認依頼情報を生成する生成部と、前記第2承認依頼情報を前記第1承認者または前記第2承認者に通知する通知部とを備える。
【0008】
これにより、第1承認者が不在である旨を即座に判断することができるので、第1承認者または第2承認者に承認させるための情報を即座に通知することができる。
【0009】
また、さらに、前記第1承認者が前記第2承認者に前記伝送の承認を許可しているかどうかを判定する判定部を備え、前記記憶部はさらに、前記第2承認者の宛先情報を記憶し、前記生成部は、前記第1承認依頼情報および前記不在情報が取得され、かつ、前記判定部によって前記伝送の承認を許可していると判定された場合、前記第2承認者によって前記伝送を承認させるための第2承認依頼情報を生成し、前記通知部は、前記第2承認依頼情報を前記第2承認者に通知してもよい。
【0010】
これにより、第1承認者によって第2承認者による承認が認められている場合には、第2承認者に承認させるための情報を即座に通知することができる。
【0011】
また、前記第2承認依頼情報は、前記第2承認者の宛先情報を含み、前記通知部は、前記第2承認依頼情報を前記情報伝送装置に送信することで、前記情報伝送装置に前記第2承認依頼情報を前記第2承認者に通知させてもよい。
【0012】
これにより、第2承認者の宛先情報を情報伝送装置に通知することができる。
【0013】
また、前記通知部は、前記第1承認依頼情報を含む前記第2承認依頼情報を、前記第2承認者に通知してもよい。
【0014】
これにより、第1承認依頼情報を第2承認者に直接通知することができる。
【0015】
また、前記記憶部はさらに、第1承認者が、前記承認端末装置を操作することができない場合に、前記第1承認者に情報を通知するための外部端末装置の宛先情報を記憶し、前記不在情報は、前記第1承認者が不在である原因を示す情報であり、前記生成部は、前記第1承認依頼情報および前記不在情報が取得された場合、前記第1承認者によって前記伝送を承認させるための第2承認依頼情報を生成し、前記第2承認依頼情報は、前記不在である原因を含み、前記通知部は、前記第2承認依頼情報を前記情報伝送装置に送信することで、前記不在である原因を前記情報伝送装置に通知してもよい。
【0016】
これにより、承認依頼者は、第1承認者が不在である原因を知ることができる。
【0017】
また、前記記憶部は、前記不在である原因と前記外部端末装置の宛先情報とが対応づけられたテーブルを保持してもよい。
【0018】
これにより、第1承認者が不在である原因に応じて、第1承認者の外部端末装置の宛先情報を記憶することができる。
【0019】
また、前記第2承認依頼情報は、前記テーブルを参照することにより得られる、前記不在である原因に対応づけられた前記外部端末装置の宛先情報を含み、前記通知部は、前記第2承認依頼情報を前記情報伝送装置に送信することで、前記情報伝送装置に、前記第1承認者への前記第2承認依頼情報の通知を行わせてもよい。
【0020】
これにより、不在である原因に応じて対応づけられている、第1承認者の外部端末装置の宛先情報を情報伝送装置に通知することができる。
【0021】
また、前記通知部は、前記第1承認依頼情報を含む前記第2承認依頼情報を、前記テーブルを参照することにより得られる、前記不在情報に対応づけられた前記外部端末装置の宛先に通知してもよい。
【0022】
これにより、第1承認者が不在である原因に応じて対応付けられている、第1承認者の外部端末装置の宛先に第1承認依頼情報が発行されている旨を直接通知することができる。
【0023】
また、情報伝送装置による情報の伝送を承認する承認端末装置であって、前記伝送の承認を要求する第1承認依頼情報を前記情報伝送装置から取得する承認情報取得部と、前記承認情報取得部が前記第1承認依頼情報を取得できない場合に、前記情報伝送装置が前記第1承認依頼情報を通知すべき外部端末装置の宛先情報を記憶する記憶部と、前記外部端末装置の宛先情報を前記情報伝送装置に通知する通知部とを備えていてもよい。
【0024】
これにより、通信障害等が発生した際に備えて、予め第1承認者の外部端末装置の宛先情報を情報伝送装置に通知することができる。
【0025】
また、前記通知部は、前記承認情報取得部が初めて前記第1承認依頼情報を取得した際に、前記外部端末装置の宛先情報を前記情報伝送装置に通知してもよい。
【0026】
これにより、通信障害等が発生した際に備えて、初回の通信時に第1承認者の外部端末装置の宛先情報を情報伝送装置に通知することができる。
【0027】
なお、本発明は、装置として実現できるだけでなく、その装置を構成する処理手段をステップとする方法として実現したり、それらステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したり、そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体として実現したり、そのプログラムを示す情報、データ又は信号として実現したりすることもできる。そして、それらプログラム、情報、データ及び信号は、インターネット等の通信ネットワークを介して配信してもよい。
【発明の効果】
【0028】
本発明により、承認者によって情報伝送装置による承認依頼に対する応答ができない場合であっても、承認者または代理承認者に承認させるための情報を即座に通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施の形態に係る承認端末装置を含む通信システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る承認端末装置のハードウェア構成を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るファクシミリ装置のハードウェア構成を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る承認端末装置の特徴的な機能の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る承認端末装置が保持する、不在情報と通知方法とが対応づけられたテーブルを示す図である。
【図6A】本発明の実施の形態に係る承認端末装置によるファクシミリ送信の承認の手順を示すフローチャート(ファクシミリ装置側)である。
【図6B】本発明の実施の形態に係る承認端末装置によるファクシミリ送信の承認の手順を示すフローチャート(承認端末装置側)である。
【図7】本発明の実施の形態1に係る承認端末装置を含む、ファクシミリ送信の承認の手順を簡略化した図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係る承認端末装置を含む、ファクシミリ装置の承認の手順を簡略化した図である。
【図9】本発明の実施の形態3に係る承認端末装置を含む、ファクシミリ送信の承認の手順を簡略化した図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、本発明の実施の形態では、情報伝送装置がファクシミリ(FAX)装置である場合について説明する。また、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。本発明は、特許請求の範囲だけによって限定される。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成するものとして説明される。
【0031】
以下、本発明の実施の形態について、共通する構成を、図1〜図5を用いて説明し、その後、実施の形態1〜3について図6A〜図9を用いて説明する。
【0032】
図1は、本発明の実施の形態に係る承認端末装置を含む通信システムの構成を示す図である。この通信システムでは、ファクシミリ送信に対する承認処理が可能なシステムであり、PSTN(Public Switched Telephone Networks;公衆電話交換回線網)5を介してファクシミリの送受信の相手先となる相手先ファクシミリ装置4に接続されるファクシミリ装置3、そのファクシミリ装置3とインターネットによる通信が可能であり、LAN6を介して接続された承認端末装置1および端末装置2から構成される。
【0033】
本発明の実施の形態におけるファクシミリ装置3は、ファクシミリ送信するために承認が必要となるFAX承認モード機能が搭載されている。
【0034】
承認端末装置1は、ファクシミリ送信を承認するための常駐アプリケーションソフトがインストールされているコンピュータである。本発明の実施の形態では、ファクシミリ送信に対する承認を与える承認者(ユーザの上長など)が使用するパーソナルコンピュータである。
【0035】
端末装置2は、例えば、承認者が代理でファクシミリ送信に対する承認を与えている代理承認者が使用するパーソナルコンピュータである。なお、端末装置2は、LAN6に接続されている必要はない。また、端末装置2は、承認者が所持している携帯電話、または、承認者が会議を行っている部屋に備え付けられている電話機等(本発明の外部端末装置に相当する)でもよい。また、端末装置2は、ファクシミリ送信を承認するための常駐アプリケーションソフトがインストールされているコンピュータであってもよい。
【0036】
図2は、本発明の実施の形態に係る承認端末装置のハードウェア構成を示す図である。ハードウェア構成として、図2に示されるように、CPU10、ROM20、制御プログラム25、RAM30、操作部40、ディスプレイ50およびLANI/F(LANインターフェース)60を備える。
【0037】
CPU10は、ROM20に格納された制御プログラム25を実行するプロセッサである。
【0038】
ROM20は、制御プログラム25等を保持する読み出し専用メモリである。
【0039】
RAM30は、CPU10が制御プログラム25を実行するときに使用するワークエリア、操作部40によって入力されたデータ等を一時的に保持する揮発性の記憶領域等を有する読み書き可能なメモリである。
【0040】
操作部40は、キーボードやマウス等によって、ユーザからの操作(例えば、ファクシミリ送信の承認等)を受け付ける。
【0041】
ディスプレイ50は、液晶表示装置(LCD)等であり、ユーザとの対話に使用する。
【0042】
LANI/F60は、承認端末装置1とLAN6とを接続する通信アダプタである。
【0043】
図3は、本発明の実施の形態に係るファクシミリ装置のハードウェア構成を示す図である。
【0044】
ファクシミリ装置3は、例えば、MFP(Multi Function Peripherals;複合機)等である。ファクシミリ装置3は、ハードウェア構成として、図3に示されるように、CPU110、ROM120、RAM130、モデム140、NCU(Network Control Unit)150、操作パネル160、ディスプレイ170、スキャナ180、プリンタ190およびLANI/F200を備える。
【0045】
CPU110は、ROM120に格納された制御プログラム125を実行するプロセッサである。
【0046】
ROM120は、制御プログラム125等を保持する読み出し専用メモリである。
【0047】
RAM130は、CPU110が制御プログラム25を実行するときに使用するワークエリア、操作パネル160によって入力されたデータ、スキャナ180で読み込まれた画像データおよび相手先ファクシミリ装置4から送信されてきた画像データ等を一時的に保持する揮発性の記憶領域等を有する読み書き可能なメモリである。
【0048】
モデム140は、ファクシミリ送信される画像データを変調する。また、モデム140は、外部からファクシミリ送信されてきた画像データを復調するファックスモデムである。
【0049】
NCU150は、PSTN5と接続される回線終端装置である。
【0050】
操作パネル160は、ユーザからの操作(例えば、FAX番号の入力等)を受け付けるパネルである。
【0051】
ディスプレイ170は、液晶表示装置(LCD)等であり、ユーザとの対話に使用する。また、ディスプレイ170は、承認端末装置1から通知された各種情報およびファクシミリ装置3の動作状態等を表示する。
【0052】
スキャナ180は、ファクシミリ送信およびプリンタ190に複写を行う原稿の内容をCCD等で読み取り、画像データを生成する画像読み取り装置である。
【0053】
プリンタ190は、印刷するための装置であり、例えば、相手先ファクシミリ装置4からPSTN5、NCU150およびモデム140を介して送信された画像データ(ファクシミリ受信データ)およびスキャナ180からの読み取り内容等を印刷する。
【0054】
LANI/F200は、このファクシミリ装置3とLAN6とを接続する通信アダプタである。
【0055】
図4は、本発明の実施の形態に係る承認端末装置の特徴的な機能の構成を示すブロック図である。つまり、図2に示されるハードウェア構成によって発揮される承認端末装置1の機能のうち、本発明に関わる機能を示すブロック図である。
【0056】
この承認端末装置1は、機能的には、承認情報取得部300、不在情報取得部310、判定部320、記憶部330、生成部340および通知部350を備える。
【0057】
承認情報取得部300は、例えば、CPU10と制御プログラム25等によって実現される。承認情報取得部300は、ファクシミリ装置3から通知された、ファクシミリ送信を要求する第1承認依頼情報を取得する。
【0058】
不在情報取得部310は、例えば、CPU10と制御プログラム25等によって実現される。不在情報取得部310は、第1承認依頼情報の通知先である承認者(本発明の第1承認者に相当する)が不在である場合に、不在である原因を示す情報(例えば、会議中、外出中、来客中等)を記憶部330から取得する。なお、「承認者が不在である」とは、例えば、承認者が、直接承認端末装置1を操作することができない場所にいるような場合を示す。
【0059】
判定部320は、例えば、CPU10と制御プログラム25等によって実現される。判定部320は、承認者がファクシミリ送信に対する承認を代理承認者(本発明の第2承認者に相当する)に許可しているかどうかを判定する。
【0060】
記憶部330は、例えば、RAM30等によって実現される。なお、記憶部330は、ハードディスクドライブ等の不揮発性媒体によって実現されていてもよい。記憶部330は、図2における操作部40によって、承認者が入力した代理承認者の宛先情報を記憶する。また、記憶部330は、図5に示すように、承認者等によって入力された、不在である原因を示す情報と承認者の外部端末装置の宛先情報(例えば、会議室の電話番号、承認者の携帯番号、承認者の携帯メールアドレス等)とが対応付けられたテーブル400を保持する。
【0061】
生成部340は、例えば、CPU10と制御プログラム25等によって実現される。生成部340は、承認情報取得部300により取得された第1承認依頼情報および不在情報取得部310により取得された不在である原因を示す情報を取得ている場合、ファクシミリ送信を承認させるための情報である、第2承認依頼情報を生成する。
【0062】
通知部350は、例えば、CPU10と制御プログラム25とLANI/F60等によって実現される。通知部350は、第2承認依頼情報をファクシミリ装置3に通知する。また、通知部350は、第2承認依頼情報を代理承認者または承認者の外部端末装置に直接通知する。
【0063】
次に、以上のように構成された本実施の形態に係る承認端末装置を含むシステムの動作について、図6A〜図9を用いて説明する。
【0064】
図6Aは、本発明の実施の形態に係る承認端末装置によるファクシミリ送信の手順を示すフローチャート(ファクシミリ装置側)である。
【0065】
図6Bは、本発明の実施の形態に係る承認端末装置によるファクシミリ送信の手順を示すフローチャート(承認端末装置側)である。
【0066】
以下、ファクシミリ装置3の承認モードがONになっている場合(S100でON)を前提として記載する。なお、ファクシミリ装置3の承認モードがOFF(S100でOFF)となっている場合、ファクシミリ装置3は、ファクシミリ送信の承認を要求する第1承認依頼情報(以下、承認依頼情報とも呼ぶ)を発行せず、ファクシミリ送信がなされる(S180)。
【0067】
以下、実施の形態1に係る承認端末装置を含むシステムの動作について、図6A、図6Bおよび図7を用いて説明する。
【0068】
(実施の形態1)
実施の形態1では、通常時、すなわち、承認者が不在情報を設定していない場合におけるファクシミリ送信の承認の手順について、図6A、図6Bおよび図7を用いて説明する。
【0069】
図7は、本発明の実施の形態1に係る承認端末装置を含む、ファクシミリ送信の承認の手順を簡略化した図である。
【0070】
まず、ファクシミリ送信者が承認モードにてファクシミリ送信をするための操作が行われた場合、ファクシミリ装置3は、承認依頼情報を発行する(S110)。
【0071】
この場合、承認端末装置1は、以下に記載する、承認を行うための処理をする。すなわち、承認情報取得部300は、承認依頼情報を取得したかどうか判断する(S5)。
【0072】
承認情報取得部300が承認依頼情報を取得した場合(S5でYES)、不在情報取得部310は、不在情報を承認者から取得したかどうかを判断する(S10)。
【0073】
不在情報取得部310が、不在情報を取得していない場合、(S10でNO)、承認者によって承認結果が送信される(S20)。なお、不在情報取得部310が、不在情報を取得していない場合とは、承認者によって不在情報が入力されていないため、記憶部330が不在情報を記憶していない場合を示す。
【0074】
そして、ファクシミリ装置3は、承認依頼装置1からの応答があったかどうかを判断する(S120)。
【0075】
承認依頼装置1からの応答があった場合(S120でYES)、ファクシミリ装置3は、不在情報を受信したか、または、承認結果を受信したかを判断する(S130)。
【0076】
ファクシミリ装置3が承認結果を受信した場合(S130で承認結果を受信)、ファクシミリ装置3は、承認結果を参照することで、ファクシミリ送信が許可されたどうかを判断する(S160)。
【0077】
ファクシミリ送信が許可された場合(S160でYES)、ファクシミリ送信がなされる(S180)。
【0078】
ファクシミリ送信が許可されなかった場合(S160でNO)、ファクシミリ装置3は、承認ジョブを破棄(S200)する。
【0079】
以下、実施の形態2に係る承認端末装置を含むシステムの動作について、図6A、図6Bおよび図8を用いて説明する。
【0080】
(実施の形態2)
実施の形態2では、承認者が不在情報を設定している場合におけるファクシミリ送信の承認の手順について、図6A、図6Bおよび図8を用いて説明する。
【0081】
図8は、本発明の実施の形態2に係る承認端末装置を含む、ファクシミリ装置の承認の手順を簡略化した図である。
【0082】
まず、ファクシミリ送信者が承認モードにてファクシミリ送信をするための操作が行われた場合、ファクシミリ装置3は、承認依頼情報を発行する(S110)。
【0083】
この場合、承認端末装置1は、以下に記載する、承認を行うための処理をする。すなわち、承認情報取得部300は、承認依頼情報を取得したかどうか判断する(S5)。
【0084】
承認情報取得部300が承認依頼情報を取得した場合(S5でYES)、不在情報取得部310は、不在情報を取得したかどうかを判断する(S10)。
【0085】
不在情報取得部310が、不在情報を取得した場合(S10でYES)、判定部320は、代理承認者によるファクシミリ送信の承認が許可されているかどうかを判断する(S50)。なお、不在情報取得部310が、不在情報を取得した場合とは、承認者によって不在情報(不在である原因)が入力されているため、記憶部330が不在情報を記憶している場合を示す。
【0086】
判定部320が、代理承認者による承認が許可されていると判断した場合(S50でYES)、生成部340は、不在情報と代理承認者が使用する端末の宛先とを含む情報(第2承認依頼情報)を生成する(S55)。そして、通知部350は、生成部340で生成された第2承認依頼情報をファクシミリ装置3に通知する(S60)。
【0087】
判定部320が、上記承認が許可されていないと判断した場合(S50でNO)、生成部340は、記憶部330で保持している、図5に示すようなテーブル400に基づき、承認者の不在である原因と、それに対応した承認者の外部端末装置の宛先とを含む情報(第2承認依頼情報)を生成する(S25)。そして、通知部350は、生成部340で生成された第2承認依頼情報をファクシミリ装置3に通知する(S30)。
【0088】
なお、判定部320が、代理承認者による承認が許可されていると判断する場合とは、例えば、承認者によって、代理承認者の宛先等が入力されているため、記憶部330が代理承認者の宛先を記憶している場合を示す。
【0089】
本実施の形態において、不在情報、承認者の外部端末装置の宛先および代理承認者が使用する端末の宛先(本実施の形態において、承認者の外部端末装置および代理承認者が使用する端末を総称して端末装置2とも呼ぶ)は、承認者等によって予めアプリケーションで設定しておく必要がある。承認者等によって設定が行われた場合、不在情報および端末装置2の宛先は、記憶部330によって記憶される。
【0090】
そして、ファクシミリ装置3は、承認依頼装置1からの応答があったかどうかを判断する(S120)。
【0091】
承認依頼装置1からの応答があった場合(S120でYES)、ファクシミリ装置3は、不在情報を受信したか、または、承認結果を受信したかを判断する(S130)。
【0092】
ファクシミリ装置3が不在情報を受信した場合(S130で不在情報を受信)、通知部350によって通知された、承認者が不在である原因と、それに対応した端末装置2の宛先とがディスプレイ170に表示される。
【0093】
承認依頼者(ファクシミリ送信者)は、ディスプレイ170に表示された情報に基づいて、処理の選択を行う(S140)。
【0094】
承認依頼者が、承認者の変更を選択した場合(S140で承認者変更)、ファクシミリ装置3は、通知部350によって通知された代理承認者の宛先へ承認依頼を発行する。なお、承認依頼者が承認者の変更を選択する際には、判定部320によって、代理承認者によるファクシミリ送信の承認が許可されている(S50でYES)必要がある。
【0095】
承認依頼者が、承認依頼をキャンセルした場合(S140で承認依頼をキャンセル)、ファクシミリ装置3は、承認ジョブを破棄(S200)する。
【0096】
承認依頼者が、何も行わなかった場合(S140でそのまま待つ)、ファクシミリ装置3は、S30にて通知された、承認者の外部承認端末の宛先に承認依頼があった旨を通知する(S150)。そして、ファクシミリ装置3は、ファクシミリ送信が許可されたどうかを判断する(S160)。ファクシミリ送信が許可された場合(S160でYES)、ファクシミリ送信がなされる(S180)。ファクシミリ送信が許可されなかった場合(S160でNO)、ファクシミリ装置3は、承認ジョブを破棄(S200)する。
【0097】
本実施の形態において、承認者が変更されている場合(S140)、もとの承認者への承認依頼を削除(S170)してからファクシミリ送信(S180)がされる。また、承認者が変更されている場合(S140)、もとの承認者への承認依頼を削除(S190)してから承認ジョブの破棄(S200)がされる。
【0098】
なお、承認端末装置1が端末装置2へ承認依頼情報または代理承認者の宛先情報を直接通知してもよい。この場合、承認端末装置1は、端末装置2に上記情報が通知された旨を、ファクシミリ装置3に通知するのが好ましい。
【0099】
以下、実施の形態3に係る承認端末装置を含むシステムの動作について、図6A、図6Bおよび図9を用いて説明する。
【0100】
(実施の形態3)
実施の形態3では、承認情報取得部300が承認依頼情報を取得していない、つまり、承認端末装置1とファクシミリ装置3とが通信不能である場合におけるファクシミリ送信の承認の手順について、図6A、図6Bおよび図9を用いて説明する。
【0101】
図9は、本発明の実施の形態3に係る承認端末装置を含む、ファクシミリ送信の承認の手順を簡略化した図である。
【0102】
まず、ファクシミリ送信者が承認モードにてファクシミリ送信をするための操作が行われた場合、ファクシミリ装置3は、承認依頼情報を発行する(S110)。
【0103】
この場合、承認端末装置1は、以下に記載する、承認を行うための処理をする。すなわち、承認情報取得部300は、承認依頼情報を取得したかどうか判断する(S5)。
【0104】
承認情報取得部300によって、承認依頼情報を取得していない場合(S5でNO)、ファクシミリ装置3は、承認依頼装置1からの応答があったかどうかを判断する(S120)。
【0105】
承認依頼装置1からの応答がない場合(S120でNO)、ファクシミリ装置3は、予め定められた端末装置2の宛先に承認依頼情報を通知することにより、承認者に承認依頼があった旨を通知する(S150)。なお、本実施の形態において、端末装置2は、承認者の外部端末装置である。端末装置2の宛先は承認端末装置1の記憶部330によって予め記憶されており、例えば、ファクシミリ装置3からの承認依頼を初めて承認情報取得部300が取得した際に、通知部350は、ファクシミリ装置3に通知することにより、ファクシミリ装置3は、端末装置2の宛先を記憶する。なお、予めユーザによって入力された端末装置2の宛先がファクシミリ装置3に記憶されていてもよい。
【0106】
そして、ファクシミリ装置3は、ファクシミリ送信が許可されたどうかを判断する(S160)。
【0107】
ファクシミリ送信が許可された場合(S160でYES)、ファクシミリ送信がなされる(S180)。
【0108】
ファクシミリ送信が許可されなかった場合(S160でNO)、ファクシミリ装置3は、承認ジョブを破棄(S200)する。
【0109】
以上、本発明の実施の形態に係る承認端末装置について説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
【0110】
例えば、上記実施の形態は、情報伝送装置がファクシミリ装置であるとして説明したが、例えば、情報伝送装置がパーソナルコンピュータとして、電子メール送信時に本発明を用いてもよい。
【0111】
また、構成要素間の接続関係は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明の機能を実現する接続関係はこれに限定されない。
【0112】
また、図4における機能ブロックの種類および数等は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現してもよい。また、一つの機能ブロックを複数に分割してもよく、ある機能ブロックの一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。
【0113】
また、上記承認端末装置の構成は、本発明を具体的に説明するために例示するためのものであり、本発明に係る承認端末装置は、上記構成の全てを必ずしも備える必要はない。言い換えると、本発明に係る承認端末装置は、本発明の効果を実現できる最小限の構成のみを備えればよい。
【0114】
同様に、図6Aおよび図6Bは、本発明を具体的に説明するために例示するためのものであり、上記ステップの全てを必ずしも含む必要はない。言い換えると、図6Aおよび図6Bは、本発明の効果を実現できる最小限のステップのみを含めばよい。また、上記のステップが実行される順序は、本発明を具体的に説明するために例示するためのものであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
【0115】
さらに、本発明の主旨を逸脱しない限り、本実施の形態に対して当業者が思いつく範囲内の変更を施した各種変形例も本発明に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0116】
本発明は、例えば、ファクシミリ送信の際において、承認者によってファクシミリ装置による承認依頼に対する応答ができない場合であっても、承認者または代理承認者に承認させるための情報を即座に通知することができる承認端末装置として利用することができる。
【符号の説明】
【0117】
1 承認端末装置
2 端末装置
3 ファクシミリ装置
4 相手先ファクシミリ装置
5 PSTN
6 LAN
10、110 CPU
20、120 ROM
25、125 制御プログラム
30、130 RAM
40 操作部
50、170 ディスプレイ
60、200 LANI/F
140 モデム
150 NCU
160 操作パネル
180 スキャナ
190 プリンタ
300 承認情報取得部
310 不在情報取得部
320 判定部
330 記憶部
340 生成部
350 通知部
400 テーブル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報伝送装置と通信網を介した通信が可能であり、かつ、前記情報伝送装置による情報の伝送を承認する承認端末装置であって、
前記伝送の承認を要求する第1承認依頼情報を前記情報伝送装置から取得する承認情報取得部と、
前記伝送についての承認権限を有する第1承認者が、前記承認端末装置を操作することができる場所にいないことを示す不在情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部に前記不在情報が記憶されている場合、前記不在情報を前記記憶部から取得する不在情報取得部と、
前記第1承認依頼情報および前記不在情報が取得された場合、前記第1承認者または前記第1承認者とは別の第2承認者によって前記伝送を承認させるための第2承認依頼情報を生成する生成部と、
前記第2承認依頼情報を前記第1承認者または前記第2承認者に通知する通知部と
を備える承認端末装置。
【請求項2】
さらに、
前記第1承認者が前記第2承認者に前記伝送の承認を許可しているかどうかを判定する判定部を備え、
前記記憶部はさらに、前記第2承認者の宛先情報を記憶し、
前記生成部は、前記第1承認依頼情報および前記不在情報が取得され、かつ、前記判定部によって前記伝送の承認を許可していると判定された場合、前記第2承認者によって前記伝送を承認させるための第2承認依頼情報を生成し、
前記通知部は、前記第2承認依頼情報を前記第2承認者に通知する
請求項1に記載の承認端末装置。
【請求項3】
前記第2承認依頼情報は、前記第2承認者の宛先情報を含み、
前記通知部は、前記第2承認依頼情報を前記情報伝送装置に送信することで、前記情報伝送装置に前記第2承認依頼情報を前記第2承認者に通知させる
請求項2に記載の承認端末装置。
【請求項4】
前記通知部は、前記第1承認依頼情報を含む前記第2承認依頼情報を、前記第2承認者に通知する
請求項2に記載の承認端末装置。
【請求項5】
前記記憶部はさらに、第1承認者が、前記承認端末装置を操作することができない場合に、前記第1承認者に情報を通知するための外部端末装置の宛先情報を記憶し、
前記不在情報は、前記第1承認者が不在である原因を示す情報であり、
前記生成部は、前記第1承認依頼情報および前記不在情報が取得された場合、前記第1承認者によって前記伝送を承認させるための第2承認依頼情報を生成し、
前記第2承認依頼情報は、前記不在である原因を含み、
前記通知部は、前記第2承認依頼情報を前記情報伝送装置に送信することで、前記不在である原因を前記情報伝送装置に通知する
請求項1に記載の承認端末装置。
【請求項6】
前記記憶部は、前記不在である原因と前記外部端末装置の宛先情報とが対応づけられたテーブルを保持する
請求項5に記載の承認端末装置。
【請求項7】
前記第2承認依頼情報は、前記テーブルを参照することにより得られる、前記不在である原因に対応づけられた前記外部端末装置の宛先情報を含み、
前記通知部は、前記第2承認依頼情報を前記情報伝送装置に送信することで、前記情報伝送装置に、前記第1承認者への前記第2承認依頼情報の通知を行わせる
請求項6に記載の承認端末装置。
【請求項8】
前記通知部は、前記第1承認依頼情報を含む前記第2承認依頼情報を、前記テーブルを参照することにより得られる、前記不在情報に対応づけられた前記外部端末装置の宛先に通知する
請求項6に記載の承認端末装置。
【請求項9】
情報伝送装置による情報の伝送を承認する承認端末装置であって、
前記伝送の承認を要求する第1承認依頼情報を前記情報伝送装置から取得する承認情報取得部と、
前記承認情報取得部が前記第1承認依頼情報を取得できない場合に、前記情報伝送装置が前記第1承認依頼情報を通知すべき外部端末装置の宛先情報を記憶する記憶部と、
前記外部端末装置の宛先情報を前記情報伝送装置に通知する通知部と
を備える承認端末装置。
【請求項10】
前記通知部は、前記承認情報取得部が初めて前記第1承認依頼情報を取得した際に、前記外部端末装置の宛先情報を前記情報伝送装置に通知する
請求項9に記載の承認端末装置。
【請求項1】
情報伝送装置と通信網を介した通信が可能であり、かつ、前記情報伝送装置による情報の伝送を承認する承認端末装置であって、
前記伝送の承認を要求する第1承認依頼情報を前記情報伝送装置から取得する承認情報取得部と、
前記伝送についての承認権限を有する第1承認者が、前記承認端末装置を操作することができる場所にいないことを示す不在情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部に前記不在情報が記憶されている場合、前記不在情報を前記記憶部から取得する不在情報取得部と、
前記第1承認依頼情報および前記不在情報が取得された場合、前記第1承認者または前記第1承認者とは別の第2承認者によって前記伝送を承認させるための第2承認依頼情報を生成する生成部と、
前記第2承認依頼情報を前記第1承認者または前記第2承認者に通知する通知部と
を備える承認端末装置。
【請求項2】
さらに、
前記第1承認者が前記第2承認者に前記伝送の承認を許可しているかどうかを判定する判定部を備え、
前記記憶部はさらに、前記第2承認者の宛先情報を記憶し、
前記生成部は、前記第1承認依頼情報および前記不在情報が取得され、かつ、前記判定部によって前記伝送の承認を許可していると判定された場合、前記第2承認者によって前記伝送を承認させるための第2承認依頼情報を生成し、
前記通知部は、前記第2承認依頼情報を前記第2承認者に通知する
請求項1に記載の承認端末装置。
【請求項3】
前記第2承認依頼情報は、前記第2承認者の宛先情報を含み、
前記通知部は、前記第2承認依頼情報を前記情報伝送装置に送信することで、前記情報伝送装置に前記第2承認依頼情報を前記第2承認者に通知させる
請求項2に記載の承認端末装置。
【請求項4】
前記通知部は、前記第1承認依頼情報を含む前記第2承認依頼情報を、前記第2承認者に通知する
請求項2に記載の承認端末装置。
【請求項5】
前記記憶部はさらに、第1承認者が、前記承認端末装置を操作することができない場合に、前記第1承認者に情報を通知するための外部端末装置の宛先情報を記憶し、
前記不在情報は、前記第1承認者が不在である原因を示す情報であり、
前記生成部は、前記第1承認依頼情報および前記不在情報が取得された場合、前記第1承認者によって前記伝送を承認させるための第2承認依頼情報を生成し、
前記第2承認依頼情報は、前記不在である原因を含み、
前記通知部は、前記第2承認依頼情報を前記情報伝送装置に送信することで、前記不在である原因を前記情報伝送装置に通知する
請求項1に記載の承認端末装置。
【請求項6】
前記記憶部は、前記不在である原因と前記外部端末装置の宛先情報とが対応づけられたテーブルを保持する
請求項5に記載の承認端末装置。
【請求項7】
前記第2承認依頼情報は、前記テーブルを参照することにより得られる、前記不在である原因に対応づけられた前記外部端末装置の宛先情報を含み、
前記通知部は、前記第2承認依頼情報を前記情報伝送装置に送信することで、前記情報伝送装置に、前記第1承認者への前記第2承認依頼情報の通知を行わせる
請求項6に記載の承認端末装置。
【請求項8】
前記通知部は、前記第1承認依頼情報を含む前記第2承認依頼情報を、前記テーブルを参照することにより得られる、前記不在情報に対応づけられた前記外部端末装置の宛先に通知する
請求項6に記載の承認端末装置。
【請求項9】
情報伝送装置による情報の伝送を承認する承認端末装置であって、
前記伝送の承認を要求する第1承認依頼情報を前記情報伝送装置から取得する承認情報取得部と、
前記承認情報取得部が前記第1承認依頼情報を取得できない場合に、前記情報伝送装置が前記第1承認依頼情報を通知すべき外部端末装置の宛先情報を記憶する記憶部と、
前記外部端末装置の宛先情報を前記情報伝送装置に通知する通知部と
を備える承認端末装置。
【請求項10】
前記通知部は、前記承認情報取得部が初めて前記第1承認依頼情報を取得した際に、前記外部端末装置の宛先情報を前記情報伝送装置に通知する
請求項9に記載の承認端末装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2013−62597(P2013−62597A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−198475(P2011−198475)
【出願日】平成23年9月12日(2011.9.12)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月12日(2011.9.12)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】
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