説明

技術的技能を定量化する方法及びシステム

ユーザの臨床技能を定量化するシステム及び方法であって、外科用デバイスを使用してユーザによって行われた、外科的作業に関するデータを収集して、外科的作業に対するデータと、他の類似の外科的作業に対する他のデータとを比較して、外科的作業に対するデータと、他の類似の外科的作業に対する他のデータとを比較することに基づいて、ユーザの臨床技能を定量化して、ユーザの臨床技能を出力することを含む、システム及び方法。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本出願は、2009年3月20日に出願された「動作を訓練するために技能を自動的に評価する方法(Method for Automatically Evaluating Skill for Motion Training)」という名称の特許出願第61/162,007号に対して、優先権を主張している。
【0002】
本発明は、NSFによって与えられた、0534359と、EEC9731478と、0205348とのもとでの政府の支援と、NSF大学院研究フェローシッププログラム(NSF Graduate Research Fellowship Program)による奨励金とを用いて生成された。政府は、本発明においてある特定の権利を有する。
【0003】
本発明は、訓練、1つの実施形態では、外科医の訓練の分野に含まれる。
【発明の背景】
【0004】
近年、仮想訓練システムは、益々受け入れられ、高度化している。しかしながら、不十分な訓練は、ミスの発生率の上昇につながる場合がある。従って、臨床医は、臨床技術の技能を定量化する(quantify)より客観的な方法を求めている。
【0005】
人間−機械インターフェイスを含む様々なシステム、例えば仮想システムは、本質的にランダムな人間の動作に関与し得る。動作測定値が、同じレベルの技能を使って行なわれた同じ作業を表わしているという事実にも関わらず、反復可能な作業を複数回行なった人が、異なる動作測定値(例えば、力、速度、位置、等)を生成することがしばしばある。従って、技能のモデル化は、測定可能な動作データに隠されている技能の基礎を成す特性を明らかにして測るべきである。
【0006】
人間−機械インターフェイスを含むこのようなシステムの一例は、遠隔操作ロボットの外科システムである。遠隔操作ロボットの外科システムは、例えば、イントゥイティブサージカル社(Intuitive Surgical, Inc)によって商品化されたダヴィンチ(登録商標)外科システム(da Vinci Surgical System)である。遠隔操作ロボットの外科システムを使用したときに、熟練した手術者が、多くの作業の実行の中で、多くの小さな動作の特徴的なバリエーションを示していたとしても、熟練した手術者は、特定の作業を何回も行ない得る。更に、あまり熟達していない技能レベルを有する手術者は、特定の作業を行う場合に、熟練した手術者のその作業に対する動作特性とかなり異なる動作特性を示すことが多い。
【0007】
未熟練の又はあまり熟練していない手術者の作業の熟達度を客観的に定量化できるように、未熟練の又はあまり熟練していない手術者の動作特性と、熟練した手術者の動作特性とを、どのように比較するかを明らかにするやり方が求められている。更に、手術者の技能レベルを客観的に定量化するやり方であって、より高い技能レベルで行なうように手術者を訓練するのを助けるために使用できるやり方が求められている。特に、遠隔ロボットの外科システムを使えるようになろうとしている外科医の特定の外科的作業の実行を客観的に定量化して、次に、作業の実行情報を使用して、外科医がより熟達した実行レベルを得るのを助けることが、求められている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】幾つかの実施形態に従って、技術的技能を定量化する外科システムに関する詳細を示している。
【図2】多数の実施形態に従って、技術的技能を定量化する例を示している。
【図3】多数の実施形態に従って、技術的技能を定量化する例を示している。
【図4】多数の実施形態に従って、技術的技能を定量化する例を示している。
【図5】多数の実施形態に従って、技術的技能を定量化する例を示している。
【図6】多数の実施形態に従って、技術的技能を定量化する例を示している。
【図7】多数の実施形態に従って、技術的技能を定量化する例を示している。
【図8】多数の実施形態に従って、技術的技能を定量化する例を示している。
【図9】幾つかの実施形態に従って、技術的技能を定量化する外科システムに関する詳細を示している。
【図10】幾つかの実施形態に従って、技術的技能を定量化する方法を示している。
【図11】幾つかの実施形態に従って、技術的技能を定量化する方法を示している。
【図12】多数の実施形態に従って、技術的技能を定量化する例を示している。
【図13】幾つかの実施形態に従って、技術的技能を定量化する外科システムに関する詳細を示している。
【図14】幾つかの実施形態に従って、技術的技能を定量化する外科システムに関する詳細を示している。
【発明の実施形態の説明】
【0009】
技術的技能を定量化するシステム及び方法を提供する。ユーザが行なう外科的作業に対するデータを収集することができる。次に、このデータと、同じ外科的作業に対する他のデータとを比較することができる。次に、比較に基づいて、ユーザの専門技術のレベルを決定して、ユーザの臨床技能を定量化することができる。
【0010】
幾つかの実施形態では、熟練したユーザが外科的作業をどのように行なうか示すデータを収集することができる。このデータと、第2のユーザが外科的作業をどのように行なうかを示す収集されたデータとを比較して、第2のユーザの臨床技能を決定することができる。幾つかの実施形態では、熟練したユーザが外科的作業をどのように行なうかを示す収集されたデータを使用して、第2のユーザを訓練することができる。
【0011】
技術的技能を定量化するシステム
図1は、1つの実施形態に従って、外科システム100を示している。システム100において、データを収集して、アーカイブする。1つの実施形態において、外科システム100は、イントゥイティブサージカル社によって商品化されたダヴィンチ(登録商標)外科システムである。例えば、米国特許第6,441,577号(2001年4月3日に出願され、「ロボットによる手術のためのマニピュレータの位置を定めるリンク装置(Manipulator Positioning Linkage for Robotic Surgery)」を開示している)と、第7,155,315号(2005年12月12日に出願され、「最小侵襲手術装置においてカメラを参照する制御(Camera Referenced Control in a Minimally Invasive Surgical Apparatus)」)において、ダヴィンチ(登録商標)外科システムに関する更なる情報を見付けることができる。この両者は、参照によってここに組込まれている。1つの実施形態では、ダヴィンチ(登録商標)外科システムを使用できるが、任意の外科システムを使用できることが、当業者に分かるであろう。更に、データを収集する他のやり方があることと、本発明の実施形態が外科以外の多くの分野に含まれ得ることとが、当業者に分かるであろう。外科以外の分野は、リハビリテーション、運転、及び/又は機械の操作を含むが、これらに制限されない。
【0012】
1つの実施形態では、外科システム100は、外科医のコンソール105と、ビジョンカート(vision cart)125と、患者側のカート110とを含むことができる。システム100のこれらの主なコンポーネントは、様々なやり方で、例えば、電気又は光ケーブルによって、或いは無線接続によって相互に接続され得る。システム100を操作するために必要な電子データの処理を、主なコンポーネントのうちの1つに集中させても、或いは、主なコンポーネントのうちの2つ以上に分散させてもよい(従って、電子データプロセッサ、コンピュータ、又は同様の用語の記載は、特定の計算結果を生成するために使用され得る1つ以上の実際のハードウェア、ファームウェア、又はソフトウェアのコンポーネントを含むことができる)。
【0013】
患者側のカート110は、1つ以上のロボットマニピュレータと、このようなマニピュレータに関連する1つ以上の動かすことができる外科用器具のコンポーネントとを含むことができる。これらは、例えば、図13に示されているものである。図13は、様々な考えられる運動学的コンポーネントと、それらに関連する動き(例えば自由度であり、これはピッチ、ヨー、ロール、挿入/抜き取り、グリップ、等として様々に定義され得る)とを示しており、更に、例示的な継手(ジョイント)も示している。例示的な継手は、これらのコンポーネントに対する自由度に関連付けられ得る。図14は、これらの自由度に関係する考えられるパラメータ(データポイント)と、他のシステムコンポーネント(例えば運動学的パラメータ、例えば、マスタマニピュレータに対して、継手の位置と速度、デカルトの位置と速度、回転行列の値、等;患者側のカートに対して、継手の位置と速度、遠隔動作局(remote center of motion)のデカルトの位置と速度、回転行列の値、セットアップされた継手の値、等;システム上の様々な位置における、ボタンの位置、様々なサーボ時間、等)とを示している。外科医の動きを測定する場合に、これらのデータパラメータを使用することができる。外科医の動きは、サージム(surgeme)とデキシム(dexeme)の動作によって特徴付けられ得る。サージムとデキシムについては、後でより詳しく説明する。
【0014】
システム100によって示されているように、外科システムは、アプリケーションプログラミングインターフェイス(application programming interface, API)を含み得る。例えば、外科医のコンソール105又は別のシステムコンポーネント上のインターフェイス115において、イーサネット(登録商標)接続を介して、APIにアクセスできる。システム100の様々なパラメータ、例えば、図14を参照して特定されるパラメータは、APIを介して、監視及び記録(記憶、アーカイブ、等)され得る。
【0015】
患者側のカート110に取り付けられた内視鏡画像システムによって収集されたビデオデータは、ビジョンカート125を通して処理されて、外科医のコンソール105において外科医に出力され得る。ビデオデータは、ステレオスコピック(例えば、左目チャネルと右目チャネルで、見掛けの三次元(three-dimensional, 3D)画像において深さの錯覚を与える)であってもよく、又はモノスコピックであってもよい。システム100における1つ以上のビデオ出力ポートを介して、ビデオデータにアクセスしてもよい。ビデオ出力ポートは、例えば、インターフェイス115上に配置されたビデオ出力コネクタである。アクセスしたビデオデータを録画してもよい。ビデオデータを録画したものと、APIを介して出力されたデータとを同期させて、監視しているシステムパラメータと、ビデオデータとを、互いに同期するように記録及び記憶してもよい。
【0016】
図1に示されているように、システム100は、コンピュータ135を含んでいる。コンピュータ135は、システム100の他のコンポーネントの1つ以上と異なるプラットフォームであって、これらを互いに接続してもよい。又は、コンピュータ135と、システム100の他のコンポーネントの1つ以上は、統合されていてもよい。技能を定量化するコンピュータアプリケーション130をメモリに記憶して、コンピュータ135によってアクセスして実行することができる。
【0017】
図9は、技能を定量化するコンピュータアプリケーション130の詳細を示している。技能を定量化するコンピュータアプリケーション130は、ユーザインターフェイス910と、比較モジュール915と、モデル化モジュール905と、教示モジュール920と、セグメント化モジュール925とを含むことができる。ユーザインターフェイス910を使用して、ユーザと対話することができる。例えば、ユーザインターフェイス910は、テストのために追跡された動作と副次的な動作(sub-motion)とを表示することができる。更に、ユーザインターフェイス910は、テキストが分類されたグループを示し、その分類の背景にあるデータも開示する。セグメント化モジュール925を使用して、手順(procedure)からサージムとデキシムとに、データをセグメント化することができる。データをセグメント化するために使用する式を、後でより詳しく説明する。比較モジュール915を利用して、エキスパートのデータか、中級者のデータか、又は初心者のデータか(或いは、専門技術の任意のレベル)を表すデータと、テストユーザからのデータとを比較して、テストユーザの動きのデータに基づいて、テストユーザをどのレベルに指定すべきかを決定することができる。モデル化モジュール905は、特定の技能レベル(例えば、エキスパートの外科医)の動きをモデル化することができる。例えば、モデル化モジュール905は、エキスパートのユーザの動きを表わすデータを取り込んで、その動きをモデル化することができる。教示モジュール920を利用して、個々の作業又は副次的な作業(sub-task)をどのように行なうかをユーザに教示することができる。例えば、教示モジュール920は、エキスパートの動きをモデル化するデータを利用して、そのモデル化されたデータを使用して、ユーザを訓練することができる。幾つかの実施形態では、エキスパートの動きをモデル化するデータを、モデル化モジュール905から得ることができる。
【0018】
データ収集セッションの最後に、収集したデータを暗号化して、カートリッジドライブを使用して、(例えば、コンピュータ135に接続された)取り付けられた携帯型カートリッジ(示されていない)に転送することができる。1人以上によって行なわれた多くの記録された手順を、カートリッジに記憶することができる。カートリッジから(例えば、ネットワーク又はインターネットワーク、例えばインターネットを経由して)安全なリポジトリに、データをアップロードすることができる。或いは、記憶及び/又は分析のために、カートリッジドライブから別のシステムに、データを物理的に送信することができる。その代わりに、記憶及び/又は分析のために、コンピュータ135から直接にネットワーク又はインターネットワークを経由して、別の場所にあるコンピュータに、収集したデータを転送することができる。
【0019】
外科システム100を使用するユーザの匿名リストを維持することができ、各ユーザに固有のIDを割り当てることができる。収集されてアーカイブされたデータは、固有のIDを使用できるので、更なる分析を行なう場合に、固有のIDのみによって、ユーザを識別することができる。
【0020】
アーカイブされたデータを、個々の試行(trial)、作業(task)、又は手順(procedure)に対する様々な細分度レベルでセグメント化することができる。例えば、アーカイブされたデータを、試行(例えば、手順レベル)データ、サージム(例えば、手順の副次的な作業レベル)データ、又はデキシム(例えば、副次的な作業レベルの中の個々の動作要素)データに、セグメント化してもよい。データのこれらのレベルと、これらのレベルをどのように利用するかとを、後でより詳しく説明する。
【0021】
アーカイブされたデータは、安全に記憶され得る。1つの実施形態では、データ収集に参加しているエンティティ又はユーザのみが、アーカイブされたデータにアクセスできる。
【0022】
技術的技能を定量化する方法
図10は、技術的技能を定量化する方法を示している。1005において、外科的手順を行なうために使用される1つ以上の外科システムから、データを集めることができる。1つの実施形態では、ダヴィンチ(登録商標)外科システムのような、遠隔操作ロボットの外科システムを利用することができる。1010において、データをセグメント化して、ラベルを付す。1015において、セグメント化されたデータと、他のセグメント化されたデータとを比較して、分析することができる。次に、分析されたデータを利用して、外科システムのユーザの技能を定量化することができる。これらの要素に関する詳細を、後でより詳しく説明する。
【0023】
データの収集
図10を更に参照すると、1005において、1人以上の外科医が外科的手順を行なうために使用する1つ以上の外科システムから、データを集めることができる。従って、例えば、複数の外科医が、1つ以上の外科システムを使用して、外科的作業を行なうので、異なる専門技術レベルを有する外科医から、動作データを集めることができる。例えば、1つの実施形態では、遠隔操作ロボットの外科システムを使用して、試行(例えば、手順)を行なうことができる。試行(例えば、手順)は、縫合作業(例えば、2つの表面を外科的に継ぎ合わせること)を含む。遠隔操作ロボットの外科システムを使用して、データを収集することができる。データは、遠隔操作ロボットの外科システムの外科医のコンソールのマスタマニピュレータ及び/又は患者側マニピュレータの、多数の位置と、回転角と、速度とを含むことができる。既に記載したように、集められるデータは、試行の一部又は試行中に外科システムから収集したビデオデータも含み得る。
【0024】
データのセグメント化及び/又はラベル付け
図10を更に参照すると、1010において、試行データをセグメント化する及び/又はラベルを付すことができる。図2は、1つの実施形態に従って手順をセグメント化(分割する)ために使用できる様々なレベルを示している。既に記載したように、記録されたデータを、試行(例えば、手順)データ、作業データ、サージム(例えば、副次的な作業)データ、又はデキシム(例えば、副次的な作業の動作)データにセグメント化することができる。各レベルにおいて、技能の評価と訓練とを行うことができる。P1は、試行又は手順レベル(例えば、前立腺全摘出、子宮摘出、僧帽弁修復)であり得る。T1とT2は、様々な作業レベル(例えば、縫合)を示しており、これらは、手順の中で行なうことが必要な作業である。S1−S6は、サージムレベル(例えば、針を抜くこと)を示しており、これらは、作業に必要な副次的な作業である。図2に示されているように、例えば、作業T1は、サージムS1−S3にセグメント化される。作業T2は、サージムS4−S6にセグメント化される。M1−M6は、様々なデキシムレベルを示しており、副次的な作業の中の動作要素である(デキシムは、小さな手際の良い動作を表わす)。デキシムを使用して、1つのジェスチャの中の一時的なサブジェスチャを区別でき、更に、同じジェスチャの中のサンプル間のスタイルのバリエーションも区別できる。例えば、縫合作業における幾つかのジェスチャ、例えば組織の中に針をうまく通すことは、他のジェスチャ、例えば抜糸よりも、より多くの専門技術を示すことができる。このような細かく細分化された評価は、より良い自動的な外科的な評価と訓練とをもらし得る。図2に示されているように、例えば、サージムS2は、デキシムM1と、M4と、M2とにセグメント化され、サージムS5は、デキシムM5と、M4と、M3とにセグメント化される。従って、特定のデキシムは、1つのサージムの構成要素であり得る。或いは、特定のデキシムは、2つ以上のサージムの構成要素であり得る。同様に、任意の比較的により細かく細分化されたセグメントは、次に高いレベルの、1つのみ又は2つ以上の比較的により粗く細分化されたセグメントの構成要素であり得る。
【0025】
図3は、1つの実施形態に従って、様々なサージムをどのようにして手動でセグメント化してラベルを付すことができるかを示している。図3は、縫合作業に関連する9個のサージムの一例(必ずしも順番になっていない)を、それぞれのラベルと共に示している。次の動作ラベルが、9個のサージムに提供されている。(0)アイドル位置、(1)針を取る、(2)針の位置を定める、(3)組織を通して針を挿入する、(4)左手から右手に針を移す、(5)右手に針を持って中央に動かす、(6)左手で縫合糸を引っ張る、(7)右手で縫合糸を引っ張る、(8)両手で針の向きを定める(アイドル状態は、サージムと見なされる場合も、又は見なされない場合もある。何もしていないアイドル時間が、特徴を示している場合があり、監視することが望ましい)。この例では、データを手動でセグメント化してラベルを付している。従って、サージムをデキシムに手動でセグメント化することができる。
【0026】
幾つかの実施形態では、データをサージムに自動的にセグメント化することができる。データを正規化して、線形判別分析(linear discrimination analysis, LDA)を使用して、データをより低い次元に投影することによって、動作データを自動的にセグメント化することができる。(LDAの詳細については、フィッシャー,R:分類問題における複数の測定の使用。優生学史7(1936) 179−188(Fisher, R.: The use of multiple measurements in taxonomic problems. Annals of Eugenics 7 (1936) 179-188))を参照すべきである)。次に、ベイズ分類器は、ラベルを付したデータセットを訓練することにより学習した確率に基づいてデータ毎に最も存在する可能性が高いサージムを、より低い次元で決定することができる。データをどのように自動的にセグメント化できるかの詳細については、H.リン、他、「自動的な技能の評価に関して:ロボット支援の外科の動作の検出とセグメント化」、コンピュータ支援の手術、2006年9月、11(5):220−230(2006)(H. Lin et al., "Towards Automatic Skill Evaluation: Detection and Segmentation of Robot-Assisted Surgical Motions", Computer Aided Surgery, Sept. 2006, 11(5): 220-230 (2006))を参照すべきである。これは、参照によってここに組み込まれている。
【0027】
1つの実施形態では、この自動的な分類を精度についてチェックすることができる。チェックをするために、{σ[i],i=1,2,・・・k}を使用して、試行の中のサージムの一連のラベルを示すことができる。σ[i]のiは、集合{1,・・・11}と、
【数1】

【0028】
であり、[b,e]は、σ[i]の開始時間と終了時間であり、1≦b≦e≦Tである。なお、b=1、b+1=e+1、e=Tである。サージムのトランスクリプト
【数2】

【0029】
と時間の記号
【数3】

【0030】
とを、試験的な試行に割り当てることができる。
【0031】
以下の式を使用して、自動的なセグメント化{y・・・,y}の精度と、手動のセグメント化の精度とを比較することができる。
【数4】

【0032】
更に、他の方法を使用して、サージムを自動的にセグメント化することができる。例えば、別の実施形態では、既に記載したように、データを正規化して、線形判別分析(LDA)を使用して、そのデータをより低い次元に投影することによって、動作データを自動的にセグメント化することができる。次に、より低い次元のデータxを次の式に当てはめて、σに対する全ての候補値について行なうことができる(これは、より低い次元のデータをセグメント化する全てのタイプのやり方を表わすことができる)。
【数5】

【0033】
Pの最大値を与えるσの値が、サージムに使用されるセグメント化である。
【0034】
同じ式を使用して、より低い次元のデータをデキシムに分割することができる。ビタビアルゴリズムを使用して、HMMの状態シーケンスに関連して投影された運動学的データをセグメント化すると、データのデキシムレベルのセグメント化が得られる。このようなデキシムレベルのセグメント化は、手際を分析するのに重要である。ビタビアルゴリズムの詳細については、L.ラビナ、「音声認識における選択されたアプリケーションと隠れマルコフモデルに関する手引書」、IEEE77 (2) (1989) 257−286(L. Rabiner, "A Tutorial on Hidden Markov Models and Selected Applications in Speech Recognition", IEEE 77(2) (1989) 257-286)を参照されたい。
【0035】
ディスクリートなHMMを、λ(=A,B,π)によって表現することができる。これは、次のものを含む。即ち、状態遷移確率分布行列は、A=aijであり、aijは、状態iから状態jへの遷移の遷移確率である。観測シンボルの確率分布行列は、B=b(k)であり、b(O)=P[o=v│q=j]は、状態jによって放出されたシンボルvの出力された確率である。システムの初期状態は、πである。HMMの詳細については、L.ラビナ、「音声認識における選択されたアプリケーションと隠れマルコフモデルに関する手引書」、IEEE77 (2) (1989) 257−286(L. Rabiner, "A Tutorial on Hidden Markov Models and Selected Applications in Speech Recognition", IEEE 77(2) (1989) 257-286)を参照されたい。
【0036】
図8は、1つの実施形態に従って、「組織を通して針を挿入する」行為に対応する特定のサージムに対する5つの状態のHMMを示している。HMMの状態に対応する個々のデキシムa、b、c、d、eは、切り離すことができる。従って、ある特定のデキシム(例えば、a、b、c)は、入口から出口に針を動かすための右手の患者側の手首の回転を構成していると判断することができる。例えば、デキシムのcの動作は、外科医が、出口点に針を押し進めている一方で、躊躇する/引き戻す場合のサブジェスチャに相当し、デキシムのcの動作は、大部分は初心者の外科医からであると判断することができる。
【0037】
データの比較と臨床技能の定量化
図10を再び参照すると、1015において、試行をセグメント化及び/又はラベル付けをした後で、データを比較することによって、臨床技能を定量化することができる。
【0038】
図10の1010に従って生成されたセグメント化されたデータを使用して、ある特定のセグメント化されたデータを生成した可能性の最も高い技能モデルを識別することができる。例えば、データを、サージム又はデキシムのシーケンスにセグメント化すると、このシーケンスOtestと、様々な技能レベルのモデルとを比較することができる。様々な技能レベルのモデルは、λ(エキスパート)と、λ(中級者)と、λ(初心者)である。どの技能レベルがテストデータに最も近いかに基づいて、即ち、次の距離の式に基づいて、テストデータλtestの技能レベルに、エキスパート、中級者、又は初心者のラベルを付すことができる。
【数6】

【0039】
なお、ζ(λ,λtest)=logP(Otest│λ
λは、技能モデルであり、Ttestは、観測シーケンスOtestの長さである。
【0040】
動作ラベルを使用して、動作の技能を評価する適切なやり方を探すことができることに留意すべきできある。更に、作業当たりの時間(サージム及びデキシム当たりの時間を含む)を比較することができる。幾つかの実施形態では、試行の開始と終了とにおけるアイドルの動作時間(動作(0))を、データ分析に使用する必要はない。動作と、動作のタイミングと、ユーザによって実行された動作のシーケンスとを使用して、各試行を行なっているユーザの相対的な技能に関して結論を出すことができる。
【0041】
例えば、図4は、エキスパートと、中級者と、初心者の、外科医の動きの違いを示している。外科医の技能が向上すると、動きがより統制されることが、外科医の動きのグラフに示されている。この例では、エキスパートの外科医(グラフ(a)及び(b)として示されている)は、より少ない動きを使って、作業を達成している。一方で、初心者の外科医(グラフ(c)及び(f)として示されている)は、作業中に、より多くのミスをするので、的外れの動作をして、やり直しをしている。更に、図4は、作業中のアイドルのサージムがエラー(例えば、針を落とすこと)を表わす場合があることを示しており、従って、技能レベルの分析にとって重要であり得る。従って、実質的に類似していたであろうサージムが、別のラベルを割り当てられる場合があり、又は、サージムのシーケンスの中のそのサージムの位置が原因で、重要と識別される場合がある。
【0042】
図5は、サンプルの試行中における、サージム間の典型的な遷移を示している。サージム間の遷移は、エキスパートと初心者との間におけるアプローチの直接的な差を明らかにしている。エキスパートは、作業の全体にわたって、1つの特定の動作パターンを繰り返し使用できる。その結果、比較的により高い技能レベルを有するユーザは、比較的により低い技能レベルを有するユーザよりも、より統制された遷移グラフを作成することができる。例えば、図5の上側に示されているように、目標の入口点から、人工の組織を通って、目標の出口点に針を押し進めた後に、エキスパートの試行では、左側のツールを使って、縫合糸がピンと張るように引っ張って、次に、もう一度、針の位置を定めて挿入するために、針を右側のツールまで動かす(このシーケンスは、図5の下側において、サージム6、4、2、3として表わされている)。これに対して、経験のより少ない外科医の試行では、左側のツールを使って、行程の一部を時々引っ張って、次に、右側のツールを使って、縫合糸がピンと張るように引っ張っていることが示されている(このシーケンスは、サージム6、7、2、3(示されない)として表わされる)。更に、図5は、1つ以上のサージムのシーケンスの持続期間を測定できることを示している。人工の組織を使用した一例において、エキスパートの1回の試行当たりのサージム4、6、7の平均時間は、13.34秒であった。この同じ統計値は、それぞれ、中級者の場合は20.11秒であり、初心者の場合は16.48秒であった。従って、2段階で縫合糸を引っ張ることを選択すると、時間効率がより悪くなると結論することができる。更に、中級者と初心者の外科医は、右側の器具を使って、傷の全体にわたって縫合糸を右側に引っ張ることを選択することによって、組織に圧力をかけ過ぎていると示すことができ、これは避けるべきである。
【0043】
更に、様々な分析性能測度と、時間と、動作数も、3つの専門技術レベルグループ間の違いを明らかにすることができる。エキスパートグループは作業を完成するのに平均56.2秒を示し、中級者は平均77.4秒を使用し、初心者は平均82.5秒で作業を完成することができる。従って、試行に使用されるサージムの数と時間との間には、相関関係がある。作業を完成するために使用される平均サージム数は、エキスパートと、中級者と、初心者に対して、それぞれ、19と、21と、20であった。
【0044】
サージム毎に費やされる時間を分析することによって、次のような観測結果を生成することができる。(1)エキスパートは、初心者よりも、ある特定のサージムを効率的に行なった。(2)エキスパートは、ある特定のサージムを使用しなかった。図6は、様々なサージム動作の時間を分析する実施形態を示している。例えば、一般に、特に、マークを付けた出口点から現れるように、針先を導くために、経験のより少ない外科医は、エキスパートよりも、針の位置を定めて挿入する(それぞれ、サージム動作の2と3である)のに、より多くの時間を費やしている。1つのケースでは、動作2と3をまとめて使用すると、試行毎に、エキスパートは平均28.04秒、中級者は48.51秒、初心者は平均56.59秒を費やしていることが、手動の分析から明らかになった。図6に示されているように、技能の別のインジケータでは、エキスパートは、位置を定める中間のサージム、例えば、動作5(右手で中央に動かす)と、動作7(右手で縫合糸を引っ張る)と、動作8(両方のツールで針の向きを定める)とを、殆ど使用なかった。これは、各サージムに関連付けられている図6のバーのうちの下側のバーによって示されている。縫合位置から針を取り出すときと、縫合スロー(suture throw)間において一方のツールから他方のツールに針を持ち替えるときに、エキスパートの外科医は、再調整する必要のない向きで、針を掴むことができた。中級者は、この両手で向きを定める動作のサージムを、12回使った。相当により低い技能を有する外科医よりも迅速に作業を完成させるために、中級者は、動作を減らす必要がある。外科医の技能を評価するために、このような動作の効率性が、しばしば主観的に測られる。図6に示されている分析の実施形態によると、これが客観的に示されている。
【0045】
図7は、正確に識別された切り離されたサージムの分類体系の例示的な実施形態の分析を示している。図7は、8個のサージムと、これらがどのように分類されたかと、この分類と訓練の分類とをどのように比較するかとを示している。行に沿って読むと、各サージム動作を正確に何回認識したかと、それを別の技能レベルと何回間違ったかとを示している。例えば、エキスパートのサージム1は、8回は正しく認識され、2回は中級者に間違われ、2回は初心者に間違われた。特に、サージム1に関して、サージム1に対するエキスパートレベルは、50%はエキスパートレベルとして正しく分類され、28%は中級者レベルとして間違って分類され、22%は初心者レベルとして間違って分類された。同様に、サージム1に対する中級者レベルは、67%は中級者レベルとして正しく分類され、33%はエキスパートレベルとして間違って分類され、0%は初心者レベルとして間違って分類された。最後に、サージム1に対する初心者レベルは、69%は初心者レベルとして正しく分類され、31%はエキスパートレベルとして間違って分類され、0%は中級者レベルとして間違って分類された。
【0046】
図7には、エキスパートのサージム動作5、7、8のモデルがないことと、中級者のサージム動作7、8のモデルがないことに留意すべきである。その理由は、この例では、これらのサージム動作が、これらの専門技術グループによって使用されなかったからである。図7の例において、エキスパートが使用しなかったサージム(サージム5、7、8)よりも、エキスパートが初心者よりも効率的に行なったサージム(サージム2、3、4)の方が、認識率がより高い。エキスパートが使用しなかったサージムについては、中級者と初心者は、相互によく誤って分類されており、中級者と初心者とが行なったこれらのサージムが非常に似ていることを示唆している。サージム1(全体で66.8%、エキスパート67%、中級者75%、初心者50%)と、サージム6(全体で66.8%、エキスパート65%、中級者92%、初心者50%)は、正しく分類するのが難しかった。これは、ある特定のサージムと、他のサージムと技能とを区別できないことを示している。
【0047】
分析の実施形態の追加例として、図12の左側部分は、4回の縫合作業を行なうエキスパートの右手のデカルト位置を示している。図12の右側部分は、同じ4回の縫合作業を行なう初心者の右手のデカルト位置を示している。位置線に沿う様々な色及び/又はマークと、作業中に各外科医が使用する様々なサージムとを関連付けることができる。この図は、エキスパートの技能レベルを有する外科医と、初心者の技能レベルを有する外科医との間における、動きの多くの違いをグラフで示している。
【0048】
教示
図11は、1つの実施形態に従って、技能を定量化するアプリケーション130によって学習した情報に基づいて、外科の作業をより上手くどのように行なうかをユーザに教示する方法を示している。1105において、エキスパートの外科医が手順又は作業を(例えば、サージム又はデキシムレベルで)どのように行なうかに関する情報を、比較モジュール915によって学習する。1110において、モデル化モジュール905を使用して、エキスパートの外科医の動きをモデル化する。1115において、教示モジュール920を使用して、エキスパートの外科医のレベルで得られたモデル化された動きを使って、エキスパートの外科医の動きをユーザに教示する。例えば、ここに記載されている様々な実施形態によって示された分析データを見ることによって、ユーザの動きとエキスパートの動きとをどのように比較するかを、ユーザに示すことができる。別の実施形態では、動力を備えたマスタマニュピュレータを介して、1人のエキスパートの動作、又はエキスパートの動作を合成したものの何れかを、(関連するビデオを使用して又は使用することなく)「再生」できるので、初心者はマニピュレータを軽く握って、エキスパートがどのように動くかを運動感覚的に体験するように習うことができる。同様に、エキスパートのツールのシミュレーション動作が、外科医のコンソールに表示されると、初心者は、エキスパートのツールの動作を真似るようにシミュレーション又は実際のツールを動かすことによって習うことができる。1つ以上サージム又はデキシムが、特に習得し難いとして特定されると、初心者が動きを練習するときに、エキスパートに匹敵する技能レベルの評価が得られるまで、このようなサージム又はデキシムが初心者に繰り返し再生及び/又はモニタされ得る。更に、初心者の外科医は、エキスパートの外科医に匹敵する評価レベルスコアを得る意欲が起きる。各練習生が練習してマスターするために、個々の作業、サージム、及び/又はデキシムを特定することができる。本発明の態様に従った分析特徴により、練習生は成績を迅速に評価することができる。
【0049】
結論
本発明の様々な実施形態が上述に記載されているが、これらは、制限的ではなく、例示的に提示されていることが分かるはすである。本発明の意図と範囲とから逸脱することなく、形式又は細部の様々な変更ができることは、当業者に分かるであろう。従って、本発明は、上述の例示的な実施形態の何れかによって制限されるべきではない。
【0050】
更に、本発明の機能と利点とを強調している上述の図面は、単に例示的に提示されていることが分かるはずである。本発明の構造は、十分にフレキシブルであって設定変更可能であるので、図示されていないやり方で、本発明の構造を利用してもよい。
【0051】
更に、要約書は、米国特許商標庁と一般公衆、特に、特許又は法律の用語又は表現に精通していない科学者と、技術者と、開業医が、本出願の技術的開示の性質と本質とを大まかに調べることによって、素早く判断できるようにするものである。要約書は、本発明の範囲を何らかのやり方で制限することを目的とするものではない。
【0052】
最後に、請求項のみが、米国特許法第112条第6項のもとで解釈される「〜するための手段(means for)」又は「〜するためのステップ(step for)」という表現用語を含んでいるのは、出願人の意図である。「〜するための手段(means for)」又は「〜するためのステップ(step for)」という語句を明示的に含んでいない請求項は、米国特許法第112条第6項のもとで解釈するべきではない。
【符号の説明】
【0053】
100・・・外科システム、110・・・患者側のカート、115・・・インターフェイス、125・・・ビジョンカート。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのコンピュータにおいて動作可能な少なくとも1つのアプリケーションを具備する、少なくとも1人のユーザの臨床技能を定量化するシステムであって、
前記少なくとも1つのアプリケーションは、
少なくとも1つの外科用デバイスを使用して少なくとも1人のユーザによって行われた少なくとも1つの外科的作業に関するデータを収集して、
前記少なくとも1つの外科的作業に対する前記データと、少なくとも1つの他の類似の外科的作業に対する他のデータとを比較して、
前記少なくとも1つの外科的作業に対する前記データと、前記少なくとも1つの他の類似の外科的作業に対する前記他のデータとを前記比較することに基づいて、前記少なくとも1人のユーザの前記臨床技能を定量化して、
前記少なくとも1人のユーザの臨床技能を出力する、
ように構成されている、システム。
【請求項2】
前記外科用デバイスは、外科用ロボットである、請求項1のシステム。
【請求項3】
前記データは、ビデオデータ、動作データ、又はビデオデータと動作データとの任意の組み合わせである、請求項1のシステム。
【請求項4】
前記少なくとも1つのアプリケーションは、
前記比較することに基づいて、少なくとも1人のエキスパートのユーザを決定して、
前記少なくとも1人のエキスパートのユーザの少なくとも1つの動きをモデル化して、
前記少なくとも1人のエキスパートのユーザの前記少なくとも1つのモデル化された動きに基づいて、少なくとも1人の初心者のユーザに教示する、
ように更に構成されている、請求項1のシステム。
【請求項5】
前記少なくとも1つのアプリケーションは、
初心者レベル、中級者レベル、又はエキスパートレベルであるとして、前記少なくとも1つの外科的作業に注釈を付ける、
ように更に構成されている、請求項1のシステム。
【請求項6】
任意の人間の監督者なしに、前記教示することができる、請求項4のシステム。
【請求項7】
様々な基本的なモデルの比較を使用して、前記少なくとも1人のユーザの臨床専門技術のレベルを区別する、請求項1のシステム。
【請求項8】
物理的な動きにより技能が伸びた任意の作業を定量化することができる、請求項1のシステム。
【請求項9】
前記教示することは、
前記少なくとも1人のエキスパートのユーザの前記少なくとも1つのモデル化された動きに基づいて、前記少なくとも1つの初心者のユーザの少なくとも1つの動きを指導すること、
を更に含む、請求項4のシステム。
【請求項10】
前記少なくとも1つのアプリケーションは、
少なくとも1人の熟練したユーザが少なくとも1つの外科的作業をどのように行なうかを示すデータを収集して、
少なくとも1人の他のユーザが前記少なくとも1つの外科的作業をどのように行なうかを示すデータを収集して、
前記少なくとも1人の熟練したユーザに対する前記収集されたデータと、前記少なくとも1人の他のユーザに対する前記収集されたデータとを比較して、前記少なくとも1人の他のユーザの前記臨床技能のレベルを決定して、
前記少なくとも1人の他のユーザの前記臨床技能のレベルを出力する、
ように更に構成されている、請求項1のシステム。
【請求項11】
前記少なくとも1つの外科的作業は、
少なくとも1つの外科的試行、
前記少なくとも1つの外科的試行のうちの少なくとも1つのサージム、又は、
前記少なくとも1つのサージムのうちの少なくとも1つのデキシム、
である、請求項10のシステム。
【請求項12】
少なくとも1人のユーザの臨床技能を定量化する方法であって、
少なくとも1つの外科用デバイスを使用して少なくとも1人のユーザによって行われた少なくとも1つの外科的作業に関するデータを収集して、少なくとも1つのデータベースに記憶するステップと、
少なくとも1つの比較モジュールを使用して、前記少なくとも1つの外科的作業に対する前記データと、少なくとも1つの他の類似の外科的作業に対する他のデータとを比較するステップと、
前記少なくとも1つの比較モジュールを使用して、前記少なくとも1つの外科的作業に対する前記データと、前記少なくとも1つの他の類似の外科的作業に対する前記他のデータとを前記比較することに基づいて、前記少なくとも1人のユーザの前記臨床技能を定量化するステップと、
前記少なくとも1人のユーザの臨床技能を、少なくとも1つのユーザインターフェイスに出力するステップと、
を含む、方法。
【請求項13】
前記外科用デバイスは、外科用ロボットである、請求項12の方法。
【請求項14】
前記データは、ビデオデータ、動作データ、又はビデオデータと動作データとの任意の組み合わせである、請求項12の方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つの比較モジュールを利用して、前記比較するステップに基づいて、少なくとも1人のエキスパートのユーザを決定するステップと、
前記少なくとも1つの比較モジュールを使用して、前記少なくとも1人のエキスパートのユーザの少なくとも1つの動きをモデル化するステップと、
少なくとも1つの教示モジュールを使用して、前記少なくとも1人のエキスパートのユーザの前記少なくとも1つのモデル化された動きに基づいて、少なくとも1人の初心者のユーザに教示するステップと、
を更に含む、請求項12の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つの比較モジュールを使用して、初心者レベル、中級者レベル、又はエキスパートレベルであるとして、前記少なくとも1つの外科的作業に注釈を付けるステップ、
を更に含む、請求項12の方法。
【請求項17】
任意の人間の監督者なしに、前記教示するステップを行なうことができる、請求項15の方法。
【請求項18】
様々な基本的なモデルの比較を使用して、前記少なくとも1人のユーザの臨床専門技術のレベルを区別する、請求項12の方法。
【請求項19】
物理的な動きにより技能が伸びた任意の作業を定量化することができる、請求項12の方法。
【請求項20】
前記教示するステップは、
前記少なくとも1つの教示モジュールを使用して、前記少なくとも1人のエキスパートのユーザの前記少なくとも1つのモデル化された動きに基づいて、前記少なくとも1つの初心者のユーザの少なくとも1つの動きを指導するステップ、
を更に含む、請求項15の方法。
【請求項21】
前記少なくとも1つのユーザインターフェイスを使用して、少なくとも1人の熟練したユーザが少なくとも1つの外科的作業をどのように行なうかを示すデータを収集するステップと、
前記少なくとも1つのユーザインターフェイスを使用して、少なくとも1人の他のユーザが前記少なくとも1つの外科的作業をどのように行なうかを示すデータを収集するステップと、
前記少なくとも1つの比較モジュールを使用して、前記少なくとも1人の熟練したユーザに対する前記収集されたデータと、前記少なくとも1人の他のユーザに対する前記収集されたデータとを比較して、前記少なくとも1人の他のユーザの前記臨床技能レベルを決定するステップと、
前記少なくとも1つのユーザインターフェイスを使用して、前記少なくとも1人の他のユーザの前記臨床技能レベルを出力するステップと、
を更に含む、請求項12の方法。
【請求項22】
前記少なくとも1つの外科的作業は、
少なくとも1つの外科的試行、
前記少なくとも1つの外科的試行のうちの少なくとも1つのサージム、又は、
前記少なくとも1つのサージムのうちの少なくとも1つのデキシム、
である、請求項21の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2012−521568(P2012−521568A)
【公表日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−501005(P2012−501005)
【出願日】平成22年3月19日(2010.3.19)
【国際出願番号】PCT/US2010/028025
【国際公開番号】WO2010/108128
【国際公開日】平成22年9月23日(2010.9.23)
【出願人】(301059640)ジョンズ ホプキンス ユニバーシティ (34)
【Fターム(参考)】