説明

抗菌ウイック

【課題】 簡単な構成によって雑菌付着によるウイックの乾燥を防止する。
【解決手段】 ウイックの布シート1、2を銀メッキしたナイロン糸3で縫い合わせ、検出端10の挿入用にも使う。
【効果】 糸3に付着した銀がウイックの吸い上げた水中に銀イオンとなって溶出し、ウイック全体に抗菌作用を発生させる。ウイックパン内に雑菌が存在しても、雑菌が銀イオンを嫌ってウイックに上がって来なくなり、ウイックは雑菌の繁殖によって乾燥せず、その寿命が延長される。直接ウイックを対象として抗菌作用を発生させるので、銀の消耗が少なく、抗菌効果が長期間持続する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下側が水に浸漬され上側が空気の湿りの程度を検出するための検出体に取り付けられるウイックに関し、特に雑菌によるウイックの乾燥防止技術に関する。
【0002】
【従来の技術】湿球温度や湿度等の検出装置としては、一般に、検出端に不織布や織布からなるウイックを被せ、その下に水を溜めたウイックパンを設けてその中にウイックの下端部を浸し、ウイックが毛管現象によって水面より高い検出端の位置まで水を吸い上げることにより、水を連続補給できるようにした装置が用いられている。このウイックパンには、通常、タンクに溜められた純水や純水器を経由した水道水が供給される。
【0003】しかし、ウイックから蒸発する水は少量であるため、ウイックパン内には長期間同じ水が滞留し、その中で細菌類(バクテリア)、糸状菌類(カビ)、その他放線菌類や酵母類等の微生物(雑菌)が繁殖する。例えばウイックを使用して湿度を検出する環境試験装置では、温度40°C程度で高湿度の運転条件があるが、このような条件では雑菌の増殖が著しく、雑菌やその死骸等でウイックが汚れて、短期間で水の吸い上げ能力を失って湿球が乾燥し、湿球温度の測定ができなくなり、環境試験装置の連続運転ができなくなるという問題があった。
【0004】この問題に対して、殺菌剤や抗菌剤を含浸させたウイックを使用する方法が採られることがある。しかしながら、この方法では、殺菌剤等を多量に使用すると、測定温度に誤差が出るという問題があった。一方、殺菌剤の量が少ないと、使用に伴って次第に殺菌剤の濃度が低下し、殺菌能力が無くなり、或る程度の期間使用するとウイック中の雑菌量が増加し、ウイックの水吸い上げ能力が不足するという問題があった。又、殺菌剤が試料に影響を与えるため、使用できる殺菌剤が制限される問題もあった。
【0005】このような問題を解決するために抗菌性材料を用いる方法が提案されている。(特開平8ー23960号公報参照)。この方法では、ウイックパン自体を抗菌性材料で形成したり、その中に抗菌性材料から成る内張りを設けるようにしている。しかしながら、ウイックパン自体を抗菌性材料にすると、その抗菌力が無くなったときには、本来的には十分な耐用年数を持つウイックパン自体を取り替えなければならず、その寿命を短くしたり、ウイックパンがフロート等の水補給部分と一体化されていて交換作業が面倒であるという問題がある。
【0006】抗菌性材料の内張り等を設ける場合には、同様にその交換が面倒であること、ウイックパン内の水全体を対象としてその中の雑菌の増殖を防止しなければならないため、必要な殺菌成分の濃度を維持するためには抗菌剤の溶出量を多くしなければならず、その消費量が多くなり、交換頻度が多くなること、抗菌性材料が高価であること等の問題がある。更に、ウイックからの水の蒸発に対してウイックパンに新たな水を補給したり、水の濃縮を解消するために間欠的にブローして水を新替えするので、抗菌剤を含む材料の消耗は一層激しくなる。
【0007】なお、ウイック自体の殺菌方法としては、同公報に、ウイックにヒータを編み込む方法及びウイックに紫外線等を照射する方法が提案されている。しかし、これらの方法では、余分の装置を必要とすること、ヒータ等を使用して殺菌するときには湿球温度を検出できないので、環境試験装置等の連続運転ができなくなること、殺菌操作が必要になると共に、雑菌が死滅するとその死骸や排泄物がウイックに残留しているので、洗い流す必要があるため、操作が面倒であること、ウイックを変質させるおそれがあること、等の問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術に於ける上記問題を解決し、簡単な構成で、製造容易で、検出精度に影響を与えることなく、連続検出が可能で、雑菌による寿命低下の少ないウイックを提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決するために、請求項1の発明は、下側が水に浸漬され上側が空気の湿りの程度を検出するための検出体に取り付けられるウイックにおいて、銀を含有する繊維が部分的に取り付けられていることを特徴とする。
【0010】請求項2の発明は、上記に加えて、前記繊維はミシン縫いによって取り付けられていることを特徴とする。
【0011】請求項3の発明は、請求項1の発明の特徴に加えて、前記繊維は銀メッキされたものであることを特徴とする。
【0012】請求項4の発明は、請求項1の発明の特徴に加えて、前記繊維は水に浸漬される範囲よりも上に取り付けられていることを特徴とする。
【0013】請求項5の発明は、請求項1の発明の特徴に加えて、前記繊維は上下方向に取り付けられていることを特徴とする。
【0014】請求項6の発明は、請求項1の発明の特徴に加えて、2枚の本体部分を備え、それぞれの部分が合わせられて前記繊維によって前記検出体を挿入可能なように縫い合わせられていることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明を適用したウイック及びその関連部分の構成例を示す。ウイックは、2枚の本体部分である不織布又は織布からなる布シート1、2を備え、それぞれの部分が重ね合わされ、その上側部分が銀メッキされた繊維である銀被覆糸3でミシン縫いによって縫い合わされることにより形成されている。縫い合わされた袋状部分4内には、空気の湿りの程度を検出するための検出体としての湿球温度検出端10が挿入される。実際には、検出端10が固定されていて、ウイックの袋状部分が検出端に取り付けられる。ウイックの下方は、ウイックパン11内に溜められた水に浸漬される。ウイックパン11は図示しないフロートタンクに接続されていて、ウイックから蒸発した水が補給されると共に、一定時期には濃縮した水が排水されるようになっている。
【0016】このようなウイックによれば、ウイックがウイックパン11から毛管現象によって水を吸い上げて銀被覆糸3の位置に到達すると、糸の表面にメッキされた銀は、ウイックが吸い上げた水中に銀イオンとなって溶出する。この場合、銀被覆糸3は、銀を他の物質に付着させてこれをウイックに含浸させたような抗菌物と異なり、その表面積が小さいので、溶出量は僅かである。しかし、ウイックの水の吸い上げ速度は十分遅いので、この銀イオンはウイックの全面に拡散する。そして、ウイックが含有している水量は少ないので、銀イオンが雑菌を寄せつけない程度の適当な濃度になり、ウイックパン11内に雑菌が存在しても、その上昇が防止される。
【0017】ウイックの水は毛管現象によって下から上に吸い上げられ、又、上端から多くの水が蒸発するので、ウイック中の水の含有量は、水面から上になるほど少なくなる。そして、銀イオンは上部の銀付着糸3のある部分から発生するので、上では銀イオンの濃度が高く下では低くなる。従って、図1のように銀付着糸3を上方に設けると、上方からの銀の溶出が制限されると共に、下方においてウイックパン内に溶出する銀イオンの量も少なくなり、銀付着糸の銀の消耗量が少ない。なお、ウイックパン内の雑菌を死滅させなくても、雑菌が銀イオンを嫌ってウイックに上がって来なければ、ウイックの水吸い上げ能力は維持されるので、ウイックの下方では銀イオンの濃度が低くてもよい。
【0018】一方、銀付着糸3は銀メッキによって製造されているので、付着した銀の厚みが厚く、その表面積の割りに銀付着量が多くなっている。更に、このように糸に付着させた銀は変質することもない。その結果、図1R>1のウイックは、銀による抗菌効果を長く持続させることができ、長期間にわたってウイックの乾燥を防止できる。
【0019】ところで、ウイックが吸い上げて蒸発させたウイックパン11内の水は、図示しない補給装置によって補給される。又、ウイックから溶出した銀イオンは、濃度が低くてもある程度は雑菌の繁殖抑制効果も有する。更に、水が次第に濃縮され、シリカ等の濃度が高くなると、ウイックパン内の水は新替えされる。従って、ウイックパン11内でも著しい雑菌の増殖が抑制されい。この場合、ウイックパン11内への銀イオンの溶出量が少ないので、水替え時の銀イオンの損失は少ない。
【0020】なお、図1のウイックでは、ウイックの製造において銀付着糸の縫い込み工程が発生するが、これにより、検出端の挿入穴が形成されるので、従来の通常の工程である2枚の布シート1、2の溶着工程を無くすることができる。従って、図1のウイックの製造は、従来の抗菌効果のないウイックと同様に容易である。従って、銀付着糸の追加はあっても、製造コストの上昇はごく僅かである。
【0021】図2及び図3は、銀被覆糸3の縫い込まれたウイックの抗菌作用の試験をした結果を示し、図2は実験結果のカラー写真から作成した図であり、図3は同じ実験結果を実測によって図示した図である。本実験に使用された繊維は、繊度(デニール)108、フィラメント数18のナイロン繊維である。ウイック寸法は、図3R>3(a)及び(c)(図2の上下のもの)では、25mm×30mm、図3(b)(図2の中央のもの)では38mm×50mmである。実験は、ブドウ糖寒天培地に緑膿菌水溶液を塗布したシャーレの中に図示のようなウイックを入れ、37°Cで24時間培養することにより行われた。
【0022】図示の如く、銀付着糸3を横線状に縫い込んだウイックでは、その周囲に約3mmの範囲で緑膿菌Vが遠ざけられ、抗菌効果が認められる。四角に縫い込んだ繊維のものでは、ウイックの周囲に10mm程度の抗菌範囲が認められた。何れの結果においても、銀付着糸が細菌を排斥する作用を発揮することが実証された。従って、銀付着糸の取り付け位置や本数がある程度細菌の排除効果に差をもたらすが、1本又は数本を適当な位置に取り付ければ、細菌が銀イオンを忌避して少なくともウイック自体への細菌の付着を防止できることが明らかになった。
【0023】次に、実際の環境試験装置に図1に示すウイックを装着して試験した結果を示す。
〔実機試験1〕ウイックパン内の水にシリカが比較的少ない条件: ウイックの種類 運転開始から雑菌の繁殖でウイックが 汚れて乾燥した日数 従来のウイック 約 1ケ月 図1のウイック 104日〔実機試験2〕ウイックパン内の水にシリカが多量に含まれた条件: ウイックの種類 運転開始から雑菌の繁殖でウイックが 汚れて乾燥した日数 従来のウイック 3日 図1のウイック 10日以上 (製品出荷のため10日で運転を打切った。その時点 では雑菌の繁殖は少なく、ウイックの乾燥なし)
【0024】以上のように、図1のウイックによれば、実際の使用においても十分な抗菌効果を発揮して、ウイックの耐用期間を大幅に延長することができる。
【0025】図4及び図5は抗菌効果のあるウイックの他の例を示す。図4(a)では、検出端用の穴4を溶着部5によって形成し、銀付着糸3を四角に縫い込み、その下端側3aがウイックパンの水面WLより下になるようにしている。このようにすれば、3a部分によってウイックパン内での殺菌効果を大きくし、それより上の部分で持続的な抗菌作用を得ることができる。
【0026】同図(b)では、上記と同様に検出端用の穴4を溶着部5によって形成し、銀付着糸3を上下方向に縫い込んでいる。2枚のウイック布シートをミシン縫いで縫い付けると、その部分が絞り込まれて断面積が縮小し、布の微小繊維間で形成されている隙間が詰まり、毛管現象による水吸い上げ作用に影響を及ぼす可能性があるが、このように上下方向に糸3を縫い込むと、通常のウイックと同様の毛管効果を得ることができる。なお、糸3を水面WLより上で止めてもよい。
【0027】同図(c)は、銀付着糸3の位置を図1の位置及び図4(b)の位置の両方に設けた例である。このようにすれば、銀付着糸の量やその縫い付け作業は増えるが、図1、図2(b)及び(c)のものの全ての効果を得ることができる。
【0028】図5は、従来のウイックと同様に溶着部5によって検出端用の穴を形成し、銀付着糸3を、図1と同様の上又は下の位置に横1列に設けた例を示す。このようにすれば、従来通りの製造工程でウイックを製造できると共に、銀付着糸3が一直線状になっているためその縫い付けが最も容易になる。そして、銀付着糸3の位置が上方にあるので、その抗菌効果の持続性は維持される。
【0029】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、請求項1の発明においては、ウイックに銀を付着させた繊維を部分的に取り付けているので、ウイックが吸い上げた水に少しづつ銀イオンが溶出し、例えば繊維が上方に取り付けられていても、毛管現象によって吸い上げる水の速度は極めて遅いので、溶出した銀イオンはウイックの下端部にも到達し、ウイックに全体的に抗菌作用が生ずる。その結果、ウイックパンに雑菌が存在しても、ウイックには上がって来なくなり、雑菌によるウイックの目詰まりが発生せず、ウイックの水吸い上げ能力が長期間持続してウイックの寿命が延長される。
【0030】銀のウイックへの適用方法としては、ゼオライトに銀をイオン結合させたものをウイックに含浸させるような方法もあるが、このような方法では、湿球温度等の測定精度に影響を及ぼす。ウイックに銀付着繊維を部分的に取り付けるのであれば、そのような不具合は生じない。
【0031】銀イオンはウイック中に存在すればよいので、処理対象となる水量が少なく、ウイックパン等に直接銀イオンを溶出させるのと異なり、銀付着繊維から溶出する銀イオンの量が少量であっても、ウイックの含有水に対して抗菌作用を生ずるだけのイオン濃度を得ることができる。従って、銀付着繊維は少量で足りる。又、適当な長さの銀付着繊維を取り付けることにより、抗菌作用を長期間持続させることができる。この場合、銀付着繊維の本数や取り付け場所を適当に選択すれば、毛管現象による水の吸い上げ速度と銀イオンの溶出状態とのバランスを良くして、銀の抗菌作用を確保しつつ、その持続期間を延ばした効率的な抗菌ウイックにすることができる。
【0032】銀を繊維に含有させる方法としては、塗布やメッキ等の容易に実施できる工法がある。又、この繊維をウイックに取り付ける方法としては、それ自体の縫い込み、編み込みや、他の繊維等による縫い付け、溶着など、種々の容易に実施できる工法がある。従って、このような抗菌作用を持つウイックの製造は容易である。又、簡単に製造できる繊維を簡単に取り付けられるので、このウイックの製造コストも低廉なものになる。更に、電気や紫外線等のエネルギーも全く不要で、当然これを使用する装置等も不要になるので、従来の雑菌繁殖防止装置と較べると、比較にならない程構造が簡単でコストが低廉である。そして、このような装置を作動させる必要がないので、湿球温度の連続検出が可能で、例えば環境試験装置等の連続運転性を確保できる。
【0033】更に、ウイック自体は消耗品に属するので、銀付着繊維の抗菌作用を著しく長期間持続させる必要はない。従って、測定精度に影響せずコスト高にならない程度の適当な本数を装着し、目的とする期間だけ雑菌の付着を防止し、性能的及び経済的にバランスのよい雑菌防止手段にすることができる。そして、このように抗菌効果を持つウイックが寿命に到達すると、通常のウイックと同様に、単にウイックだけを換装すればよいので、抗菌効果を得るために追加される操作や作業は全くない。
【0034】又、従来のようにウイックに付着した雑菌を殺すのと異なり、最初からウイックに雑菌が付着しないようにするので、雑菌の死骸や排泄物等を処理する必要がなく、メンテナンスフリーである。そして、ウイックパンに溶出する銀イオンは少ないので、ウイックパンの水を補給したり水を交換しても、銀イオンの損失が少ない。従って、この点からも、抗菌作用に持続性がある経済的な抗菌手段となる。
【0035】請求項2の発明においては、銀イオンを付着させた繊維をミシン縫いによってウイックに取り付けるので、抗菌ウイックの製造が一層容易になり、量産化も可能になる。又、ミシン縫いでは、ウイックの両面に銀付着繊維が連続的に露出するので、縫い込む長さの割りに繊維長が長くなり、ウイック面積当たりの銀の割合を高めることができる。
【0036】請求項3の発明においては、銀を付着した繊維が銀メッキされたものであるので、メッキ加工という簡単な製造工程によって繊維を安価に量産でき、これを取り付けたウイックの生産の合理化やコストの低減が図られる。又、メッキ加工により、例えばナイロン等の素材繊維に多くの銀を厚めに強固に付着させることができる。その結果、銀付着繊維は表面積の割りに多くの銀を包含し、ウイックに対する銀の量を多くして、高い抗菌作用を長期間持続させることができる。
【0037】請求項4の発明においては、ウイックのうち水に浸漬される範囲より上に銀付着繊維を取り付けるので、銀が直接ウイックパンの中に溶出ぜず、銀の消耗を少なくしてその効果をより長くし、ウイックの乾燥を防止して寿命を一層延長することができる。なお、すでに説明したように、このようにしても、ウイック全体に抗菌効果は得られる。
【0038】請求項5の発明においては、銀を付着させた繊維をウイックの上下方向に取り付けるので、ミシン縫い等によってウイックを両側から締め付けても、毛管現象によって下から上に水を吸い上げる作用に影響を及ぼさない。従って、水の吸い上げ性能が良い。なお、このようにしてもウイック全体に抗菌効果があることは、実験でも認められた通りである。
【0039】請求項6の発明においては、ウイックを構成する2枚の本体部分を合わせて、銀付着繊維で検出体の挿入が可能なように縫い合わせるので、従来行われていた溶着等のウイック製作工程と抗菌処理工程とを合体させ、1つの縫い合わせ工程にすることができる。その結果、製造工程を簡略化し、殆どコスト上昇なく抗菌処理したウイックを製造することができる。又、銀付着繊維の取り付け位置が必然的に上方になるので、銀の消耗が少なくなる効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したウイック部分の構造を示し、(a)は(b)のA−A矢視図、(b)は正面図、(c)は側面図、(d)は検出端を挿入した状態を示す側面図である。
【図2】銀付着糸を縫い込んだウイックの抗菌作用の実験結果を示す写真から作成した説明図である。
【図3】(a)乃至(c)は上記実験結果を示す説明図である。
【図4】(a)乃至(c)は、本発明を適用したウイックの他の例を示す正面図である。
【図5】(a)及び(b)は、本発明を適用したウイックの更に他の例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 布シート(本体部分)
2 布シート(本体部分)
3 銀付着糸(銀を付着させた繊維)
10 検出端(検出体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】 下側が水に浸漬され上側が空気の湿りの程度を検出するための検出体に取り付けられるウイックにおいて、銀を含有する繊維が部分的に取り付けられていることを特徴とするウイック。
【請求項2】 前記繊維はミシン縫いによって取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のウイック。
【請求項3】 前記繊維は銀メッキされたものであることを特徴とする請求項1に記載のウイック。
【請求項4】 前記繊維は水に浸漬される範囲よりも上に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のウイック。
【請求項5】 前記繊維は上下方向に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のウイック。
【請求項6】 2枚の本体部分を備え、それぞれの部分が合わせられて前記繊維によって前記検出体を挿入可能なように縫い合わせられていることを特徴とする請求項1に記載のウイック。

【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開平10−54814
【公開日】平成10年(1998)2月24日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平8−227522
【出願日】平成8年(1996)8月9日
【出願人】(000108797)タバイエスペック株式会社 (282)