説明

抗菌性ポリマーフィルム

【課題】低いヘイズと高い光沢とを含む良好な光学特性を示す抗菌性フィルムを提供することである。
【解決手段】ポリマー支持体層と、式(I)
Agabc2(PO43・nH2O (I)
(式中、
Aは、アルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンから選択される少なくとも1つのイオンであり、
Mは、四価の金属イオンであり、
aは、0.4から0.5の範囲であり、
bおよびcは、(a+b+mc)=1となるような正数であり、
mは、金属Aの価数であり、
0≦n≦6である)
の無機抗菌性化合物とを含み、
抗菌性化合物は支持体層のポリマー材料の約0.05から約0.7重量%の量で支持体層中に存在する抗菌性ポリマーフィルム;および低いヘイズを有する抗菌性ポリマーフィルムを提供するための前記無機抗菌性化合物の使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、抗菌性ポリマーフィルム、特にポリエステルフィルムに関する。
【背景技術】
【0002】
抗菌特性を有するポリマーフィルムの調製はよく知られている。このようなフィルムは、例えば医療およびケータリングといった状況における抗菌性表面の提供に用いられる。抗菌特性は、抗菌剤を用いることによって付与される。このようなフィルムの調製は、典型的には、ポリマーマトリクス中に、または1つもしくは複数の表面上にコーティングとして、抗菌剤を配置することを伴う。望ましくは、抗菌剤は、様々な微生物に対応する広い活性スペクトルを有し、高等生物にとっては低い毒性プロファイルを有しているべきである。金属イオン、特に銀イオンは、抗真菌活性、抗細菌活性、および抗藻活性(以下、抗菌活性と称する)を示すものとして長い間知られてきた。近年、リン酸ジルコニウムに担持された抗菌性金属イオンの使用が提案されてきている(例えば、特許文献1、特許文献2、および特許文献3参照)。特に、食品および医療器具の包装に有用な、PVC、ポリオレフィン、ポリエステルおよび/またはポリビニルアルコールの層を含む、共押出しフィルムまたはラミネートフィルムにおける、ゼオライト抗真菌剤の使用が開示されている(特許文献4参照)。(a)5〜40%のラクチドまたは乳酸オリゴマー、(b)0〜20%の有機可塑剤、および(c)60〜95%の乳酸ポリマーまたはコポリマーからなる抗菌組成物で、ポリマー支持体上に少なくとも5μmの厚みの層としてコーティングされるものを含む包装フィルムも開示されている(特許文献5参照)。無機および/または有機の抗細菌剤および親水性物質を含む、食品包装における使用に適した抗細菌性フィルムも開示されている(特許文献6参照)。抗菌剤は、比較的高価であり、消費者は一般に、抗菌性の対費用効果を勘案しなければならない。所定の抗菌効果においてより経済的な抗菌性フィルムか、または所定のコストにおいてより優れた抗菌効果を有するフィルムを提供することが望ましい。
【0003】
抗菌剤は典型的にはフィルム製造の重合段階の間に添加されるため、ポリマーおよびフィルム調製中に経験する加工温度において、抗菌剤は熱的に安定でなければならない。抗菌剤のいかなる分解も、フィルムの抗菌活性を低下させ、フィルムの変色を招くおそれがあり、規定のレベルの抗菌活性を発現させるために必要なフィルムのコストが増加する。特にフィルム製造中において、抗菌剤がより少ない分解を示すような、抗菌性フィルムを提供することが望ましい。
【0004】
現行の抗菌性フィルムについてのさらなる問題は、抗菌剤の存在が、抗菌剤を含まないフィルムと比較して、望ましくないヘイズと光沢の低下とを招く可能性があることである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第5441717号明細書
【特許文献2】特開平3−83905号公報
【特許文献3】米国特許第5296238号明細書
【特許文献4】米国特許第5556699号明細書
【特許文献5】米国特許第5639466号明細書
【特許文献6】欧州特許出願公開第0846418号明細書
【特許文献7】英国特許出願第838708号明細書
【特許文献8】米国特許第5328724号明細書
【特許文献9】米国特許第5151331号明細書
【特許文献10】米国特許第3959526号明細書
【特許文献11】米国特許第6004660号明細書
【特許文献12】米国特許第4375494号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、上記の問題の1つまたは複数に対処し、特に、低いヘイズと高い光沢とを含む良好な光学特性を示す抗菌性フィルムを提供することである。
【0007】
本明細書において、用語「抗菌」は、殺菌作用または微生物群における微生物増殖の抑制を意味する。1つの実施形態においては、微生物は、黒色アスペルギルス(Aspergillus niger)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、および大腸菌(Escherichia coli)からなる群から選択される。1つの実施形態において、用語「抗菌」は、対照に対し、微生物群の増殖の1ログを超える減少、好ましくは2ログを超える減少、好ましくは3ログを超える減少、より好ましくは4ログを超える減少を意味する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、ポリマー支持体層と、式(I)
Agabc2(PO43・nH2O (I)
(式中、
Aは、アルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンから選択される少なくとも1つのイオンであり、
Mは、四価の金属イオンであり、
aは、0.4から0.5の範囲であり、
bおよびcは、(a+b+mc)=1となるような正の数であり、
mは、金属Aの価数であり、
0≦n≦6である)
の無機抗菌性化合物とを含み、
抗菌性化合物は支持体層のポリマー材料の約0.05から約0.7重量%の量で支持体層中に存在する抗菌性ポリマーフィルムが提供される。
【0009】
本発明者らは、意外にも、抗菌性フィルムのポリマー支持体層における所定の最終銀含有量に対し、比較的高い割合の銀イオンを有する比較的濃度の低い抗菌剤が、比較的低い割合の銀イオンを有する比較的濃度の高い抗菌剤よりも、フィルムの光学特性を改善させることを見出した。
【発明を実施するための形態】
【0010】
抗菌性化合物は、支持体層のポリマー材料の重量の約0.1から約0.7%の量で存在することが好ましく、好ましくは約0.2から約0.6%、より好ましくは約0.3から約0.5%である。銀は、抗菌性化合物の重量の約5から約15%の量で存在することが好ましく、好ましくは約7から約13%、好ましくは約8から約12%、好ましくは、約9から11%である。
【0011】
式(I)の抗菌性化合物を、特許文献1または特許文献3に記載されている方法に従って調製してもよい(特許文献1および特許文献3参照)。抗菌性銀イオンは、リン酸ジルコニウムに担持される。金属Aは、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、およびカルシウムから選択されることが好ましく、ナトリウムであることが好ましい。金属Mは、ジルコニウム、チタン、およびスズから選択されることが好ましく、ジルコニウムおよびチタンから選択されることが好ましく、ジルコニウムであることが好ましい。パラメータ「b」の値は、少なくとも0.2であることが好ましく、0.2から0.5の範囲であることがより好ましい。1つの実施形態においては、パラメータ「b」の値は0.2から0.3の範囲である。1つの実施形態においては、抗菌性化合物はAg0.46Na0.290.25Zr2(PO43から選択される。
【0012】
好ましい実施形態においては、抗菌性化合物の粒子サイズは、体積分布平均粒径が0.4から10μmとなるようなものであり、1.0から6.0μmが好ましく、1.0から3.0μmであることがより好ましい。
【0013】
抗菌性化合物は、支持体層のポリマーマトリックス中に組み込まれる。抗菌性化合物を、支持体ポリマーを合成するための重合反応の前、その間、またはその後に添加してもよいが、重合の後、フィルム形成の前に添加することが好ましい。
【0014】
本発明のさらなる態様においては、フィルムのヘイズを低下させることを目的とする、ポリマー支持体層を含む抗菌性ポリマーフィルムの製造における式(I)の抗菌性化合物の使用であって、前記抗菌性化合物は、支持体層のポリマー材料の約0.05から約0.7重量%の量で支持体層中に存在する使用が提供される。
【0015】
本発明のさらなる態様においては、式(I)の抗菌性化合物を、支持体層のポリマー材料の約0.05から約0.7重量%の量で組み込むことによって、ポリマー支持体層を含む抗菌性ポリマーフィルムのヘイズを改善する方法が提供される。
【0016】
ポリマー支持体層は、自立型のフィルムまたはシートであり、すなわちフィルムまたはシートが支持基材なしに独立して存在できることを意味する。支持体は、(ポリエチレンおよびポリプロピレンのような)ポリオレフィン、(ナイロンを含む)ポリアミド、PVCおよびポリエステルを含む、任意の適当なフィルム形成ポリマーから形成してもよい。ポリマー支持体は、以下により詳細に論じるように、配向ポリプロピレンまたは配向ポリエチレンテレフタレート(PET)のように配向していてもよく、または非晶質であってもよい。好ましい実施形態においては、支持体はポリエステル、特に合成の線状ポリエステルである。
【0017】
支持体の好ましい合成の線状ポリエステルは、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,5−、2,6−、または2,7−ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、ヘキサヒドロ−テレフタル酸または1,2−ビス−p−カルボキシフェノキシエタンなどの、1種または複数のジカルボン酸またはそれらの(炭素原子6個までの)低級アルキルジエステルを(任意選択的に、ピバル酸のようなモノカルボン酸と共に)、例えばエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、および1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの1種または複数のグリコール、特に、脂肪族または脂環式グリコールと縮合させることによって得ることができる。芳香族ジカルボン酸が好ましい。脂肪族グリコールが好ましい。また、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシ酪酸、p−ヒドロキシ安息香酸、m−ヒドロキシ安息香酸、または2−ヒドロキシナフタレン−6−カルボン酸のようなω−ヒドロキシアルカン酸(典型的にはC3〜C12)のように、ヒドロキシカルボン酸モノマーに由来する単位を含有するポリエステルまたはコポリエステルを使用してもよい。
【0018】
好ましい実施形態においては、ポリエステルは、ポリエチレンテレフタレートおよびポリエチレンナフタレートから選択される。ポリエチレンテレフタレート(PET)が特に好ましい。
【0019】
支持体は、上記フィルム形成材料からなる1つまたは複数の分離した層を含んでいてもよい。個々の層のポリマー材料は、同じであっても、異なっていてもよい。例えば、支持体は1つ、2つ、3つ、4つまたは5つまたはそれよりも多い層を含んでいてもよく、典型的な多層構造は、AB、ABA、ABC、ABAB、ABABA、またはABCBA型のものであってもよい。
【0020】
1つの実施形態においては、支持体は2層支持体であり、1つの層は熱シール可能な層である。熱シール可能な層は、当技術分野においてよく知られており、ポリエステル、EVA、または変性ポリエチレンのようなポリマー材料を含む。1つの実施形態においては、熱シール可能な層は、線状ポリエステル樹脂、特に、上記の1種または複数のジカルボン酸と1種または複数のグリコールから誘導されるコポリエステル樹脂を含む。このような多層支持体においては、抗菌剤は各層中に存在してもよい。あるいはまた、抗菌剤は、環境に対して開放されている層、すなわち、ラミネートまたは表面に熱シールされていない層中に存在する。
【0021】
支持体の形成は、当技術分野においてよく知られている慣用の技術によって行ってもよい。支持体の形成は、以下に記載する方法に添って、押出により行うことが好都合である。大まかに言えば、プロセスは、溶融ポリマーの層を押し出すステップと、押出物を急冷するステップと、急冷した押出物を少なくとも一方向に配向させるステップとを含む。
【0022】
支持体は、上述のように、一軸配向されてもよいが、二軸配向されることが好ましい。配向は、例えば、インフレーション法またはフラットフィルム法など、配向フィルムを製造するためのものとして当技術分野において知られている任意の方法によって行われてもよい。二軸配向は、機械的および物理的性質の満足できる組合せを達成するために、フィルム平面内の互いに垂直な二方向における延伸によって行われる。
【0023】
インフレーション法においては、熱可塑性ポリマーのチューブを押出し、これを続いて急冷し、再加熱した後に、内部ガス圧によって膨張させて、横軸配向を誘起し、長手方向の配向を誘起する速度で引き出すことによって、同時二軸配向を行ってもよい。
【0024】
好ましいフラットフィルム法においては、支持体形成ポリマーをスロットダイから押出し、冷却したキャスティングドラム上で直ちに急冷して、ポリマーが非晶質状態に急冷されることを確実にする。次いで、急冷された押出物を、ポリエステルのガラス転移温度よりも高い温度で、少なくとも一方向に延伸することにより配向を行う。フラットな急冷された押出し物を、最初は一方向(通常は長手方向、すなわちフィルム延伸機を通して前進方向)に延伸し、次いで横軸方向に延伸することによって、順次的な配向を行ってもよい。押出し物の前進方向への延伸は、一組の回転ロールの上、または二組のニップロールの間で行うことが好都合であり、次いでテンター装置中で横軸方向の延伸を行う。あるいはまた、キャストフィルムを、二軸テンター中で前進方向および横軸方向の両方に同時に延伸してもよい。延伸は、ポリマーの性質によって決まる程度まで行う。例えば、ポリエチレンテレフタレートは、通常、配向フィルムの寸法が、それぞれの延伸方向において、最初の寸法の2から5倍、より好ましくは2.5から4.5倍となるように延伸される。典型的には、延伸は70から125℃の範囲の温度で行う。一方向のみの配向が必要とされるような場合には、より大きな延伸比(例えば、最大で約8倍)を用いてもよい。機械方向および横軸方向に等しく延伸する必要はないが、バランスのとれた性質が望まれる場合にはそれが好ましい。
【0025】
延伸されたフィルムを、寸法拘束下でポリエステルのガラス転移温度よりも高いがその溶融温度よりも低い温度においてヒートセットして、ポリエステルの結晶化を誘起することによって寸法安定化してもよく、またそれが好ましい。実際のヒートセット温度および時間は、フィルムの組成に応じて変わるが、フィルムの機械的性質を実質的に低下させるような選択をするべきではない。これらの制約の中で、約135℃から250℃のヒートセット温度が一般的に望ましい(特許文献7参照)。
【0026】
支持体が2以上の層を含む場合には、支持体の調製は、共押出によって行うことが好都合である。共押出は、マルチオリフィスダイの独立したオリフィスを通してそれぞれのフィルム形成層を同時共押出し、その後に依然として溶融している層を一体化させること、または、好ましくは、最初にそれぞれのポリマーの溶融流をダイマニホールドにつながるチャネル内で一体化し、その後に、相互混合のない層流条件下でダイオリフィスから一緒に押出す単一チャネル共押出のいずれかによって行われ、これにより多層ポリマーフィルムが製造される。その多層ポリマーフィルムを、前述のように配向およびヒートセットさせてもよい。多層支持体の形成はまた、慣用のラミネート技術によって、例えば予備形成した第1層と予備形成した第2層とを一緒にラミネートすること、または、例えば予備形成した第2層の上に第1層をキャスティングすることによって行ってもよい。また、支持体が熱シール可能な層を含む場合には、熱シール可能な層を慣用のコーティング技術によって塗布してもよい。
【0027】
1つの実施形態においては、支持体は熱収縮性である。当業者にはよく知られているように、フィルムの収縮特性は、その製造中に採用される延伸比率とヒートセット条件とによって決まる。一般的に、ヒートセットされていないフィルムの収縮挙動は、その製造中にフィルムが引き伸ばされた程度に対応する。ヒートセットのない場合、続いて熱にさらされた時に、高度に引き伸ばされたフィルムは、高度の収縮を示し;わずかにしか引き伸ばされていないフィルムは、少しの収縮しか示さない。ヒートセットは、引き伸ばされたフィルムに寸法安定性を与え、およびフィルムを延伸された状態に「固定」する効果を有する。ゆえに、熱作用下におけるフィルムの収縮挙動は、その製造中に行われた延伸操作後に、フィルムがヒートセットされたか否か、およびどの程度行われたかに依存する。一般的に、ヒートセット操作中に温度T1を経たフィルムは、製造後に続いて熱にさらされた時に、T1よりも低い温度では実質的に収縮を示さない。したがって、収縮特性を付与するためには、引き伸ばしが行われた後に、支持体をヒートセットしないか、比較的低い温度および/または比較的短い継続時間で部分的にヒートセットする。収縮性の支持体は、フィルムの一方向または両方向における収縮を示してもよい。1つの寸法における収縮の程度は、直交する方向における収縮の程度と同じであっても異なっていてもよい。収縮は、100℃の水浴中に30秒間置いた時に、約0から約80%の範囲であることが好ましく、約5から約80%であることが好ましく、約10から約80%であることが好ましく、約10から約60%であることがより好ましい。
【0028】
ポリマー支持体は、ポリマーフィルムの製造において慣用的に使用されている任意の添加剤を適宜含有していてもよい。よって、染料、顔料、ボイド形成剤、滑剤、抗酸化剤、ラジカル捕捉剤、UV吸収剤、難燃剤、熱安定剤、ブロッキング防止剤、界面活性剤、スリップ助剤、蛍光増白剤、光沢改良剤、劣化促進剤、粘度調整剤および分散安定化剤といった薬剤を、適宜、支持体中に組み込んでもよい。特に、支持体は粒子状のフィラーを含んでいてもよい。フィラーは、例えば、粒子状の無機質フィラー、または非相溶性の樹脂フィラー、これらのフィラーの2種またはそれ以上の混合物であってもよい。粒子状の無機質フィラーには、例えばアルミナ、シリカ(特に沈降または珪藻類シリカおよびシリカゲル)およびチタニアといった金属または半金属酸化物、焼成チャイナクレー、ならびに、例えばカルシウムおよびバリウムの炭酸塩および硫酸塩といったアルカリ金属塩が含まれる。支持体層はフィラーを含まないか、またはフィラーが典型的には少量のみ、一般に支持体ポリマーの重量に対して0.5%を超えない量、好ましくは0.2%よりも少ない量で存在することが適当である。
【0029】
層の組成物の成分は、慣用の方法で混合してもよい。例えば、層ポリマーを誘導するモノマー性反応物質と混合することによって、混合を実施してもよい。または、タンブルブレンドもしくはドライブレンドによって、あるいは押出機中で混合し、続いて冷却および通常の場合に粒子またはチップへの粉砕を行うことによって、成分をポリマーと混合してもよい。また、マスターバッチ技術を採用してもよい。
【0030】
支持体層は、約5と350μmの間の厚さであることが適当であり、12から約250μmであることが好ましく、特に約20から約75μmであることが好ましい。
【0031】
1つの実施形態においては、抗菌性フィルムを、水蒸気および/または酸素に対するバリヤーを与えるのに十分なコーティング層でコーティングする。1つの実施形態においては、コーティングは、0.01から10g/100平方インチ/日、好ましくは0.01から0.1g/100平方インチ/日、および1つの実施形態においては、0.1から1.0g/100平方インチ/日の範囲の水蒸気透過率、および/または0.01から10cm3/100平方インチ/日/atm、好ましくは0.01から1cm3/100平方インチ/日/atm、および1つの実施形態においては0.1から1cm3/100平方インチ/日/atmの範囲の酸素透過率を提供するのに十分である。適当な塗布量(coat weight)は、0.01から14g/m2、好ましくは0.02から1.5g/m2の範囲である。慣用のバリヤーコーティングは、PVDC、PCTFE、PE、PP、EVOH、およびPVOHを含む。PVDC層は、気体と水蒸気の両方に対するバリヤーを提供するのに特に適している;EVOHおよびPVOH層は、気体に対するバリヤーを提供するのに特に適している;一方、PCTFE、PE、およびPP層は、水蒸気に対するバリヤーを提供するのに特に適している。適当な層は、当技術分野において知られており、開示されている(例えば、特許文献8(EVOH)、特許文献9(PVDC)、特許文献10(PVDC)、特許文献11(PVDCおよびPVOH)参照)。適当なPVDCポリマー層は、65から96重量%の塩化ビニリデンと、4から35%の1種または複数のコモノマー(塩化ビニル、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、メチルメタクリレート、またはメチルアクリレートのようなもの)とのコポリマーであり、一般的にサラン(商標)と称される。適当なグレードは、約7重量パーセントのメタアクリロニトリル、3重量パーセントのメチルメタクリレート、および0.3重量パーセントのイタコン酸のコモノマーを含有する。
【0032】
さらなる実施形態においては、抗菌性フィルムは、本明細書において記載する試験方法に従ってこれをヒートシールした時に、100g/inから2500g/inのヒートシール強度を与えるのに十分なシーラントコーティングでコーティングされてもよい。ヒートシール強度は、少なくとも約300g/inであることが好ましく、少なくとも500g/inであることが好ましく、少なくとも750g/inであることが好ましい。適当な塗布量(coat weight)は、0.5から14g/m2の範囲であり、1.0から10g/m2であることが好ましい。適当なヒートシール可能なコーティングまたはシーラントコーティングには、エチレン酢酸ビニル(EVA)、非晶質ポリエステル(APET)、ポリエチレン(PE)のようなオレフィンポリマー、カプロラクトン、エチレンメタクリル酸(EMAA)のような酸コポリマー、サーリン(Surlyn)(登録商標)のようなアイオノマー、およびスチレンイソプレンスチレン(SIS)のようなスチレン性コポリマーが含まれる。適当な層は、当技術分野においてよく知られている。非晶質コポリエステルシーラント層についても記載されている(特許文献12および特許文献11参照)。適当なコポリエステルは、芳香族ジカルボン酸および脂肪族ジカルボン酸を含んでいてもよい。適当な芳香族ジカルボン酸は、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、または2,5−、2,6−、もしくは2,7−ナフタレンジカルボン酸を含み、適当な脂肪族ジカルボン酸は、コハク酸、セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、スベリン酸およびピメリン酸を含む。好ましい芳香族ジカルボン酸は、テレフタル酸である。好ましい脂肪族ジカルボン酸は、セバシン酸、アジピン酸、およびアゼライン酸から選択される。特に好ましい脂肪族二塩基酸は、セバシン酸である。コポリエステル中に存在する芳香族ジカルボン酸の濃度は、コポリエステルのジカルボン酸成分を基準として40から80モル%の範囲であることが好ましく、45から65モル%であることがより好ましく、50から60モル%であることが特に好ましい。コーティング層のコポリエステルのグリコール成分は、好ましくは2から8個、より好ましくは2から4個の炭素原子を含む。適当なグリコールには、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールおよび1,4−シクロヘキサンジメタノールが含まれる。脂肪族グリコール、特にエチレングリコール、または1,4−ブタンジオールが好ましい。特に好ましい実施形態では、脂肪族グリコールは1,4−ブタンジオールである。このようなコポリエステルは、10℃よりも低い、より好ましくは0℃よりも低い、特に−50℃から0℃の範囲、およびとりわけ−50℃から−10℃の範囲のガラス転移点と、90℃から250℃の範囲、より好ましくは110℃から175℃の範囲、特に110℃から155℃の範囲の融点を有することが好ましい。このようなコポリエステルの特に好ましい例は、(i)アゼライン酸およびテレフタル酸と、脂肪族グリコール、好ましくはエチレングリコールとのコポリエステル;(ii)アジピン酸およびテレフタル酸と、脂肪族グリコール、好ましくはエチレングリコールとのコポリエステル;ならびに(iii)セバシン酸およびテレフタル酸と、脂肪族グリコール、好ましくはブチレングリコールとのコポリエステルである。好ましいポリマーには、−40℃のガラス転移点(Tg)と117℃の融点(Tm)とを有するセバシン酸/テレフタル酸/ブチレングリコール(好ましくは、45〜55/55〜45/100、より好ましくは50/50/100の相対モル比で成分を有するもの)のコポリエステル、および、−15℃のTgと150℃のTmとを有するアゼライン酸/テレフタル酸/エチレングリコール(好ましくは、40〜50/60〜50/100、より好ましくは45/55/100の相対モル比で成分を有するもの)のコポリエステルが含まれる。適当なEVAポリマーは、デュポン(DuPont)社からエルバックス(Elvax)(商標)樹脂として入手することができる。典型的には、これらの樹脂は、9%から40%、典型的には15%から30%の範囲の酢酸ビニル含有量を有する。
【0033】
さらなる実施形態においては、コーティング層は、バリヤー特性およびヒートシール特性の両方を与え、この点でPVDCコーティングが適している。代替の実施形態においては、ヒートシール可能なコーティングを支持体の一方の表面上に塗布し、バリヤー層を支持体の他方の表面上に塗布してもよい。1つの実施形態においては、バリヤー特性および/またはヒートシール特性を与える前記コーティング層は、抗菌剤を含有しない。
【0034】
コーティング層は、支持体にインラインまたはオフラインのどちらで塗布してもよい。コーティングは、既に配向された支持体上に塗布してもよい。しかしながら、コーティング組成物の塗布は、延伸操作の前またはその間に行うことが好ましい。例えば、二軸延伸操作の2つの段階(長手方向および横軸方向)の間に、フィルム支持体にコーティングを塗布してもよい。よって、フィルム支持体を、最初に一連の回転ローラー上で長手方向に延伸し、コーティング組成物でコーティングし、次いでテンターオーブン中で横軸方向に延伸し、次いで好ましくはヒートセットしてもよい。コーティング組成物は、水溶液または有機溶液の形態、分散液の形態、またはエマルジョンの形態、適当にはニートの形態で、例えば、グラビアロールコーティング、リバースロールコーティング、デイップコーティング、ビードコーティング、スロットコーティング、静電吹付コーティング、押出コーティング、または溶融コーティングのような任意の適当な慣用のコーティング技術によってポリマーフィルム支持体に塗布してもよい。望ましい場合には、支持体上にコーティング組成物を堆積させる前に、当技術分野においてよく知られているように、その露出表面を化学的または物理的に表面改質処理して、当該表面とその後に塗布されるコーティングとの間の結合を改良してもよい。物理的表面改質処理には、火炎処理、イオン衝撃、電子ビーム処理、紫外光処理、およびコロナ放電が含まれる。
【0035】
コーティング層は、典型的には約0.01から14.0μmの範囲の厚さを有する。1つの実施形態においては、コーティングの厚さは約5μm以下、好ましくは約4μm以下、好ましくは約2μm以下、好ましくは約1μ以下である。好ましくは、コーティング層は、約0.02から約1.5μmの範囲であり、0.02から約1.0μmであることが好ましい。1つの実施形態においては、コーティング層の厚さは0.5ミクロンまたはこれよりも大きい。
【0036】
フィルムは、<15%、好ましくは<12%、好ましくは<9%、好ましくは<6%、より好ましくは<3.5%、特に<2%の、ASTM D 1003基準に従って測定した散乱可視光%(ヘイズ)を有していることが好ましい。
【0037】
フィルムの60゜の光沢度(本明細書に記載されるように測定)は、少なくとも70、より好ましくは少なくとも80、より好ましくは少なくとも85であることが好ましい。
【0038】
本発明を用いて得ることができるフィルムは、例えば、医療およびケータリングの環境および設備、および食品包装のような様々な用途における抗菌性表面を提供するのに用いてもよい。他の用途には、洗面所、ごみ処理、動物の餌入れ、学校、プール区域、自動車備品、パブリック・アクセス(public access)備品、公共の座席、公共交通備品、おもちゃ、および他の工業、農業、商業、または消費者製品が含まれる。
【0039】
以下の試験方法を用いて、ポリマーフィルムの特定の性質を決定することができる;
(i)ヘイズ(散乱透過可視光%)はGardner Hazegard System XL−211を用いて、ASTM D 1003に従って測定する。
(ii)フィルム表面の60°の光沢度は、Dr Lange Reflectometer REFO 3(Dr Bruno Lange、GmbH、Dusseldorf、Germanyから入手)を用いて、DIN 67530に従って測定される。反射は、3つの角度(20°、60°、および85°)で測定し、測定はフィルムの機械方向および横軸方向の両方について実施した。
(iii)水蒸気透過率は、ASTM D3985に従って測定する。
(iv)酸素透過率は、ASTM F1249に従って測定する。
(v)細菌に対する抗菌効果は、105細胞/mlのNa/Kリン酸バッファ0.4mlに対し22時間の暴露を伴う「プレート接触法」を用いて評価した。フィルム試料は、肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)ATCC #4352および黄色ブドウ球菌ATCC #6538に対して、2つの別個の実験において、2回の試験を実施した。
(vi)菌類に対する抗菌効果は、黒色アスペルギルスATTC #6275を使用し、ISO−846に基づく方法を用いて評価した。各試料には、1mlあたり105の菌胞子を有する溶液0.1mlを植菌し、29℃で最長35日間培養した。菌の増殖物が小滴に局在化した試料について、試料の目視観測により菌の増殖を評価した。次いで、効果を3つの分類にランク付けする。
【0040】
【表1】

【0041】
ここで、与えられた試料のランクは、各分類における小滴の数である。
(vii)ヒートシール強度は、Sentinel(登録商標)装置中、250°F(約121℃)で、30psi(約0.21MPa)の下、滞留時間0.35秒間で、フィルム試料をそれ自体とヒートシールする(コーティング層がコーティング層と接触する)ことにより、測定する。
(viii)収縮は、フィルム試料(約1インチ(2.54cm)の帯状片)を、100℃の水浴中に30秒間配置することにより測定し、収縮の計算には熱処理前後における長さの差を用いた。
【0042】
本発明を、以下、実施例によってさらに説明する。実施例は説明のみを目的とするものであり、上に記載した本発明を限定することを意図するものではないことは理解されよう。本発明の範囲を逸脱することなく、細部の変更を行ってもよい。
【実施例】
【0043】
(実施例1(比較例))
ポリエステル重合プロセスに抗菌剤(Alphasan(商標)RC5000;Milliken)を添加することにより、抗菌性ポリエチレンテレフタレート(PET)ポリマーを調製した。2600kg規模の反応器での慣用の直接エステル化反応を用いた。水の蒸留、圧力降下、および安定剤添加の後、重縮合容器にモノマーを移した。この時点で、265℃のモノマーと共に、最終ポリマー中の1重量%の抗菌剤のレベルに一致する抗菌剤を、グリコール中の30%スラリーとして添加した。300ppmのSb23触媒を添加した後に、重縮合反応を行って、0.636のインラインIV(in−line IV)を有するPETを提供した。
【0044】
抗菌性PETの溶融ウェブを、エチレンテレフタレートおよびエチレンイソフタレート(82%:18%)のコポリエステルと一緒に、275℃の温度で、慣用の方法で、スロットダイから冷却された回転ドラムの研磨された表面上に共押出しした。冷却されたフィルムを、最初に、76〜79℃の温度で、押出し方向に延伸比3.33にて延伸した。次いでフィルムを85℃の温度に加熱し、次いで110℃の温度で、横方向に延伸比3.5にて延伸した。二軸延伸フィルムを、慣用の方法で220、210、および200℃の温度の三段階オーブン中でヒートセットした。最終的なフィルムの厚さは20ミクロンであり、抗菌層が16ミクロンでヒートシール層が4ミクロンであった。
【0045】
(実施例2)
0.4重量%の抗菌剤を含有する組成物を与えるように、抗菌剤(Alphasan(商標)RC2000;Milliken)をPETポリマーに混合した。組成物を、上で述べた方法を用いて共押出しした。冷却されたフィルムを、最初に、72〜75℃の温度で、押出し方向に延伸率3.2にて延伸した。次いで、フィルムを85℃の温度に加熱し、次いで110℃の温度で、横方向に延伸率3.4にて延伸した。二軸延伸フィルムを、慣用の方法で220、210、および200℃の温度の三段階オーブン中でヒートセットした。最終的なフィルムの厚みは20ミクロンであり、抗菌層が16ミクロンでヒートシール層が4ミクロンであった。
【0046】
上記の実施例のフィルムは、本明細書に記載した試験を用いて分析し、結果を第1表に挙げる。対照フィルムは、抗菌剤を含まない実施例1のフィルムに対応するものとした。
【0047】
【表2】

【0048】
第1表からは、実施例2のフィルムの光沢とヘイズは、対照フィルムに十分に匹敵し、光沢とヘイズに関して(比較例の)実施例1のフィルムよりも優れていることがわかる。
【0049】
抗菌効果は、本明細書で上に述べたように評価した。下の第2表は、生存細菌の数およびパーセント減少と、そのログ減少との間の相関関係を示している。すなわち、2ログ減少は、99%の細菌が死滅したことと同じである。
【0050】
【表3】

【0051】
実施例1(比較例)および実施例2の両方は、用いた試験方法において両方の細菌に対して顕著な抗細菌効果を与えるのに効果的であることが見出された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリマー支持体層と、式(I)
Agabc2(PO43・nH2O (I)
(式中、
Aは、アルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンから選択される少なくとも1つのイオンであり、
Mは、四価の金属イオンであり、
aは、0.4から0.5の範囲であり、
bおよびcは、(a+b+mc)=1となるような正の数であり、
mは、金属Aの価数であり、
0≦n≦6である)
の無機抗菌性化合物とを含み、
抗菌性化合物は支持体層のポリマー材料の約0.05から約0.7重量%の量で支持体層中に存在することを特徴とする抗菌性ポリマーフィルム。
【請求項2】
前記ポリマー支持体はポリエステルを含むことを特徴とする請求項1に記載のフィルム。
【請求項3】
前記ポリマー支持体はポリエチレンテレフタレートを含むことを特徴とする請求項1に記載のフィルム。
【請求項4】
ヘイズは15%未満であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項5】
光沢は少なくとも70であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項6】
抗菌性化合物は、支持体層のポリマー材料の約0.2から約0.6重量%の量で存在することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項7】
金属Aは、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、およびカルシウムから選択されることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項8】
金属Aはナトリウムであることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項9】
金属Mは、ジルコニウム、チタン、およびスズから選択されることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項10】
パラメータ「b」は少なくとも0.2であることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項11】
ポリマー支持体層を含む抗菌性ポリマーフィルムの製造における、前記フィルムのヘイズを低下させることを目的とする、式(I)
Agabc2(PO43・nH2O (I)
(式中、
Aは、アルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンから選択される少なくとも1つのイオンであり、
Mは、四価の金属イオンであり、
aは、0.4から0.5の範囲であり、
bおよびcは、(a+b+mc)=1となるような正の数であり、
mは、金属Aの価数であり、
0≦n≦6である)
の抗菌性化合物の使用であって、
前記抗菌性化合物が支持体層のポリマー材料の約0.05から約0.7重量%の量で支持体層中に存在することを特徴とする使用。
【請求項12】
式(I)
Agabc2(PO43・nH2O (I)
(式中、
Aは、アルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンから選択される少なくとも1つのイオンであり、
Mは、四価の金属イオンであり、
aは、0.4から0.5の範囲であり、
bおよびcは、(a+b+mc)=1となるような正の数であり、
mは、金属Aの価数であり、
0≦n≦6である)
の抗菌性化合物を、支持体層のポリマー材料の約0.05から約0.7重量%の量で組み込むことによって、ポリマー支持体層を含む抗菌性ポリマーフィルムのヘイズを低下させることを特徴とする方法。
【請求項13】
ヘイズは15%未満であることを特徴とする請求項11または12に記載の使用または方法。

【公開番号】特開2012−12617(P2012−12617A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−230967(P2011−230967)
【出願日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【分割の表示】特願2007−517440(P2007−517440)の分割
【原出願日】平成17年6月20日(2005.6.20)
【出願人】(300038826)デュポン テイジン フィルムズ ユー.エス.リミテッド パートナーシップ (36)
【Fターム(参考)】