説明

折りたたみ式テーブル

【課題】実用性の高い脚折りたたみ式テーブルを提供する。
【解決手段】ステーとは別に脚柱ロック機構70を備えさせ、その脚柱ロック機構70が、基端部がフレーム20に軸支されてその基端部よりも脚柱16の基端部に近い位置に位置する先端部が自重によって揺動可能な揺動部材72を有し、(i)脚柱16が起立姿勢をとる状態において天板12のおもて面が上方に向く場合に、揺動部材72が、それの先端部が基端部よりも天板12から離れて位置する第1姿勢(図4(a))をとり、その第1姿勢においてその先端部に脚柱16が当接することで、その脚柱16の傾倒を禁止し、(ii)起立姿勢をとる状態において天板12の裏面が上方を向く場合に、揺動部材72が、それの先端部が第1姿勢をとる場合よりも天板12に近づく第2姿勢(図4(c))をとり、その第2姿勢において、脚柱16の傾倒を許容する(図4(d))ことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脚を折りたためる構造とされた折りたたみ式テーブルに関し、特に、使用時において脚をそれが傾倒しないようにロックするための構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、折りたたみ式テーブルとして、(A)天板と、(B)その天板の裏面に固定されてその天板を支持するフレームと、(C)基端部がそのフレームに軸支されて回動可能な脚柱と、(D)使用状態においてフレームと脚柱との筋交として機能するステーとを備え、その脚柱を天板の裏面に倒伏させるようにして折りたためる構造のものが存在する。そのような構造の折りたたみ式テーブルは、収納性が良く、比較的安価なものもあることから、例えば、会議用のテーブルや会場設営用のテーブル等として、広く利用されている。その折りたたみ式テーブルは、使用状態において、ステーが前記脚柱の傾倒を禁止するロック機構として機能するが、そのステーによる脚柱の保持が不十分であると、換言すれば、ステーが筋交いとして機能しない状態であると、天板や脚柱に力が加わった場合に、脚柱が天板に対して回動してしまい、テーブルが転倒してしまうという問題がある。そこで、下記特許文献には、そのステーとは別に、あるいは、そのステーに代えて、使用状態において脚柱をロックさせる脚柱ロック機構を備えることでテーブルの転倒を防止する折りたたみ式テーブルが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特願2003−135155号公報
【特許文献2】特願2002−165659号公報
【特許文献3】特願2002−119335号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、上記特許文献1に記載の折りたたみ式テーブルには、ロック機構に必要な部材が複雑な形状のものであるという問題がある。また、上記特許文献2,3に記載の折りたたみ式テーブルには、ロック機構を採用可能なステーの種類が限られてしまい、そのロック機構を、他の種類のステーを備えた折りたたみ式テーブルには適用できないという問題がある。つまり、従来の折りたたみ式テーブルは、未だ改良の余地があると考えられ、上記のような種々の問題に対処することにより、折りたたみ式テーブルの実用性を向上させ得ると考えられる。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、実用性の高い折りたたみ式テーブルを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の折りたたみ式テーブルは、それが備える脚柱ロック機構が、基端部が前記フレームに軸支されてその基端部よりも脚柱の基端部に近い位置に位置する先端部が自重によって揺動可能な揺動部材を有し、(i)脚柱が起立姿勢をとる状態において天板の表面が上方に向く場合に、揺動部材が、それの先端部が基端部よりも天板から離れて位置する第1姿勢をとり、その第1姿勢においてその先端部に脚柱の基端部よりも先端部よりの部分が当接することで、その脚柱の傾倒を禁止し、(ii)起立姿勢をとる状態において天板の裏面が上方を向く場合に、揺動部材が、それの先端部が第1姿勢をとる場合よりも天板に近づく第2姿勢をとり、その第2姿勢において、脚柱の傾倒を許容するように構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の折りたたみ式テーブルによれば、簡便な構造によって脚柱をロックして、テーブルの転倒を防止することが可能である。また、本発明の折りたたみ式テーブルは、脚柱ロック機構が有する揺動部材が自重によって動作して、脚柱が自動でロックされるとともに、そのロックが自動で解除されるため、使用時や収納時に特別な操作が必要ない。さらに、本発明の折りたたみ式テーブルが備える脚柱ロック機構は、フレームと脚柱との間で脚柱をロックするものであるため、どのようなステーを備えた折りたたみ式テーブルにも採用することが可能である。そのような種々の利点を有することで、本発明の折りたたみ式テーブルは、実用性の高いものとなる。
【発明の態様】
【0007】
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、それらの発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から何某かの構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。なお、以下の各項において、(1)項ないし(6)項が請求項1ないし請求項6の各々に相当し、(9)項および(11)項を合わせたものが請求項7に相当する
【0008】
(1)天板と、
その天板の裏面に固定されてその天板を支持するフレームと、
基端部が前記フレームに軸支され、前記天板に沿って倒伏する倒伏姿勢と前記天板に対して直角に起立する起立姿勢とを選択的にとることが可能な脚柱と、
その脚柱が起立姿勢をとる場合に、その姿勢を維持させるべく前記フレームと前記脚柱との筋交として機能するステーと、
そのステーとは別に、前記脚柱が前記起立姿勢から前記倒伏姿勢に向かって傾倒することを禁止する脚柱ロック機構と
を備えた折りたたみ式テーブルであって、
前記脚柱ロック機構が、
基端部が前記フレームに軸支され、その基端部よりも前記脚柱の基端部に近い位置に位置する先端部が自重によって揺動可能な揺動部材を有し、
(i)前記脚柱が前記起立姿勢をとる状態において前記天板の表面が上方に向く場合に、前記揺動部材が、それの先端部が基端部よりも前記天板から離れて位置する第1姿勢をとり、その第1姿勢においてその先端部に前記脚柱の基端部よりも先端部寄りの部分が当接することで、その脚柱の傾倒を禁止し、(ii)前記脚柱が前記起立姿勢をとる状態において前記天板の裏面が上方を向く場合に、前記揺動部材が、第1姿勢をとる場合よりもそれの先端部が前記天板に近づく第2姿勢をとり、その第2姿勢において、前記脚柱の傾倒を許容するように構成されたことを特徴とする折りたたみ式テーブル。
【0009】
脚を折りたたみ可能に構成された折りたたみ式テーブルには、天板,フレーム,脚柱,ステーを備え、ステーのみによって脚柱を起立姿勢に維持させるように構成されたものが多い。ところが、そのように構成された折りたたみ式テーブルは、使用状態においてステーによる脚柱の保持が不十分であったり、そのステーに下方から力が加わってステーによる脚柱を維持する状態が解除されてしまうと、天板や脚柱に力が加わった場合に、脚柱が天板に対して回動して、転倒してしまうことがある。本項に記載の折りたたみ式テーブル(以下、単に「テーブル」という場合がある)は、ステーとは別に、脚柱が起立状態から倒伏状態に向かって傾倒することを禁止する脚柱ロック機構を備えているため、上記のようなテーブルの転倒を防止することが可能である。また、本項に記載のテーブルは、脚柱ロック機構が有する揺動部材が自重によって動作して、脚柱が自動でロックされるとともに、そのロックが自動で解除されるため、使用時や収納時に特別な操作が必要ない。さらに、その脚柱ロック機構は、フレームと脚柱との間で脚柱をロックするものであるため、本項に記載のテーブルが備えるステーは、特に限定されない。つまり、本項に記載の「脚柱ロック機構」は、ステーの種類に併せて、構成や揺動部材の形状等を変更する必要がなく、どのようなステーを備えた折りたたみ式テーブルにも採用することが可能である。以上のように、本項の折りたたみ式テーブルは、様々な利点を有しており、実用性の高いものとなる。
【0010】
本項に記載の「脚柱ロック機構」は、本テーブルを使用するために脚柱を起こして天板の表面(おもて面)を上方に向けた場合に、揺動部材の先端部が自重によって下降し、脚柱が当接する位置に位置し(第1姿勢)、その状態から天板の裏面を上方に向けた場合、つまり、本テーブルを収納するために脚柱を起こしたたま反転させた場合に、揺動部材の先端部が自重によって下降し、脚柱に当接しない位置に位置する(第2姿勢)ように構成されるものである。例えば、揺動部材は、それの基端部が、フレームに軸によって回動可能に設けられたものや、蝶番によって回動可能に設けられたものとすることが可能である。ただし、上記第1姿勢においては、揺動部材の先端部と脚柱との距離は、可及的に小さいことが望ましく、脚柱ロック機構は、揺動部材が第2姿勢から第1姿勢に移る場合に、それが脚柱に向かって移動しつつ先端部が天板から離れるように構成されることが望ましい。
【0011】
上記「揺動部材」は、それの形状は特に限定されず、フレームの形状等に併せて、適切な形状のものを採用可能である。例えば、1枚の板状のもので第2姿勢においてフレームの裏面に横たわるようなものであってもよく、L字形状の断面のものでフレームの裏面に横たわるとともにそのフレームの外側面に隣接するようなものであってもよく、コの字形状の断面のものでフレームを構成する棒状の梁部材に被さるようなものであってもよい。
【0012】
本項に記載の折りたたみ式テーブルは、複数の脚柱を備えてそれらが個々に回動可能に構成されたものであってもよく、後に詳しく説明するが、2本の脚柱が連結されてそれらが一緒に回動可能に構成されたものであってもよい。なお、後者の場合には、それら2本の脚柱の少なくとも一方に対して、脚柱ロック機構が設けられればよい。
【0013】
ちなみに、本項の態様でいう「軸支」とは、回動可能に取り付けられた状態を意味するのであって、実際に軸が存在してその軸によって支持されることを意味するわけではない。
【0014】
(2)前記フレームが、前記天板に沿って延びるようにして固定された棒状の梁部材と、その梁部材の端部に設けられて前記脚柱を軸支するためのブラケットとを含んで構成され、
前記脚柱が、前記起立姿勢において前記フレームの梁部材に対して直角になり、前記倒伏姿勢において前記梁部材に横たわるように構成され、
前記脚柱ロック機構の揺動部材が、前記梁部材に軸支され、前記脚柱が前記起立姿勢をとる状態において前記天板の裏面が上方を向く場合に、その梁部材に横たわり、前記脚柱が前記倒伏姿勢をとる場合に、前記脚柱と前記梁部材との間に挟まるように構成された(1)項に記載の折りたたみ式テーブル。
【0015】
本項に記載の態様は、フレームの構成を具体化するとともに、そのフレームと揺動部材との関係を限定した態様である。本項の態様によれば、脚柱が倒伏姿勢をとる場合に、揺動部材が脚柱と梁部材との間に挟まれるため、テーブルの運搬時等に揺動部材が揺動することが防止される。
【0016】
(3)前記揺動部材が、
(a)ウェブ部と(b)そのウェブ部の縁から立設する1対のフランジ部とを有するチャンネル形状のものであり、それら1対のフランジ部の各々において前記フレームの梁部材に軸支され、
前記脚柱ロック機構が、
(ii)前記第2姿勢をとる場合に、前記揺動部材が、前記梁部材に被さって前記ウェブ部の全体がその梁部材に接するようにされることで、その第2姿勢において、前記脚柱の傾倒を許容し、(i)前記第1姿勢において、そのウェブ部の先端部に前記脚柱の当接部が当接することで、その脚柱の傾倒を禁止するように構成された(2)項に記載の折りたたみ式テーブル。
【0017】
本項に記載の態様は、揺動部材を具体化した態様であり、本項の態様によれば、倒伏姿勢をとっている脚柱と梁部材との間の距離を小さくすることが可能である。換言すれば、既存の折りたたみ式テーブルに、それの倒伏姿勢をとっている脚柱と梁部材との僅かな隙間を利用して、本項に記載の揺動部材を設けることも可能である。
【0018】
(4)前記揺動部材の前記1対のフランジ部の各々が、
その揺動部材の基端から先端に向かうにつれて前記ウェブ部に近づくように延びる長穴が形成されたものであり、
前記脚柱ロック機構が、
前記フレームの梁部材の両側面から突出し、前記1対のフランジ部の各々の長穴を挿通して前記揺動部材を軸支する軸を有する(3)項に記載の折りたたみ式テーブル。
【0019】
本項に記載の態様においては、揺動部材に上記のような長穴が形成されていることにより、揺動部材が第2姿勢から第1姿勢に移る場合に、揺動部材全体が、天板から離れるように移動するともに、脚柱に向かって前進することになる。つまり、本項の態様によれば、揺動部材を、第1姿勢をとる場合において、脚柱の当接部とほとんど隙間があかないよな位置に位置させることが可能であり、脚柱を起立姿勢から倒伏姿勢に向かってほとんど傾倒させないようにすることが可能である。したがって、本項に記載の折りたたみ式テーブルは、より確実に転倒が防止されるのである。
【0020】
(5)前記1対のフランジ部の各々の長穴が、
前記揺動部材の先端側の端部の幅が、基端側の端部の幅より大きくなる形状とされた(4)項に記載の折りたたみ式テーブル。
【0021】
本項に記載の態様においては、揺動部材が、第1姿勢をとる場合に、長穴の小さな幅とされた箇所においてフレームの軸に軸支されることで、ガタつきなく支持されて梁部材の延びる方向への変位が禁止される。つまり、揺動部材が脚柱をしっかりと係止することが可能である。また、本項の態様においては、揺動部材が、第2姿勢をとる場合に、長穴の大きな内径とされた箇所において軸支されている。そのため、第2姿勢から第1姿勢、あるいは、第1姿勢第から2姿勢に移りやすいようになっている。
【0022】
(6)前記揺動部材が
それが前記第1姿勢をとる場合に、その揺動部材の回動する軸線の延びる方向からの視点において、前記1対のフランジ部と前記フレームの梁部材と前記脚柱とによって形成された隙間のその梁部材に直角な方向の大きさが、1cm以下となるように形成された(3)項ないし(5)項のいずれか1つに記載の折りたたみ式テーブル。
【0023】
本項に記載の態様は、第1姿勢において、揺動部材と梁部材と脚柱とで形成される隙間が比較的小さくされており、指が入らないようになっている。つまり、本項の態様によれば、揺動部材が第1姿勢から第2姿勢に移り変わる場合に、揺動部材と梁部材との間に指が挟まれるのを防止することが可能である。
【0024】
指等の挟まれを防止するという観点からすれば、本項にいう「1対のフランジ部とフレームの梁部材との隙間」は、可及的に小さいことが望ましい。しかしながら、揺動部材が第1姿勢をとる場合、脚柱の傾倒を禁止するという観点からすれば、揺動部材の基端部および先端部は、脚柱が軸支されている位置から離れていることが望ましい。また、フランジ部のウェブ部に直角な方向の寸法は、ウェブ部全体が梁部材に接触している状態でそのウェブ部から天板の裏面までの距離に制限される。したがって、揺動部材の形状は、それらの内容を考慮して、定められることが望ましい。
【0025】
(7)前記ステーが、
基端部が前記フレームに軸支され、基端部より先端部側の部分において脚柱の一部に対してスライド可能に係合するものである(1)項ないし(6)項のいずれか1つに記載の折りたたみ式テーブル。
【0026】
(8)前記ステーが、
一端部において前記フレームに軸支された第1ステー部材と、一端部において前記脚柱に軸支された第2ステー部材とを有し、前記第1ステー部材の他端部と前記第2ステー部材の他端部とが互いに回動可能に連結され、前記脚柱が前記起立姿勢をとる場合に、それら第1ステー部材と第2ステー部材とが一直線上に並び、前記脚柱が前記起立姿勢から前記倒伏姿勢に移る場合に、それら第1ステー部材と第2ステー部材との連結された部分が、前記脚柱の基端に向かうようにして屈折するように構成されたものである(1)項ないし(6)項のいずれか1つに記載の折りたたみ式テーブル。
【0027】
上記2つの項に記載の態様は、ステーの種類を特定した態様である。いずれのステーに対しても、上述した脚柱ロック機構が有効である。
【0028】
(9)前記フレームが、それぞれが前記天板に沿って延びるとともに互いに平行に延びるようにして固定された1対の棒状の梁部材を含んで構成され、
それぞれが前記脚柱である4本の脚柱が、前記1対の梁部材の各々の両端部に軸支され、
それぞれが前記ステーである4つのステーが、前記4本の脚柱の各々に対応して設けられ、
当該折りたたみ式テーブルが、
それぞれが、前記4本の脚柱のうちの前記1対の梁部材の同じ側の端部に軸支された2本の脚柱と、それら2本の脚柱を繋ぐ脚柱連結部材とを含んで構成された1対の脚部と、
それぞれが、前記4つのステーのうちの前記1対の脚部の各々を構成する2本の前記脚柱に対応して設けられた2つのステーと、それら2つのステーを繋ぐステー連結部材とを含んで構成された1対のステー部と
を備えた(1)項ないし(8)項のいずれか1つに記載の折りたたみ式テーブル。
【0029】
本項に記載の態様は、折りたたみ式テーブルの構成を具体化した態様であり、4本の脚柱のうちの2本ずつを一体的に回動させることが可能であるため、使用時あるいは収納時の手間が軽減されている。
【0030】
(10)当該折りたたみ式テーブルが、前記1対のステーの各々に渡された棚を備えた(9)項に記載の折りたたみ式テーブル。
【0031】
例えば、脚柱ロック機構を備えておらず、上記のような棚を備えた折りたたみ式テーブルを考える。そのような棚が天板の下方に存在するテーブルにおいては、その棚に下方から膝が当たってしまう場合がある。そのことにより、棚の下方から力が加わると、その棚が固定されたステーにも上方への力が加わることになる。つまり、ステーが使用状態における位置から収納時における位置に向かって動作するのであり、換言すれば、脚柱が起立姿勢から倒伏姿勢に向かって傾倒することになるのである。その状態においては、ステーは筋交いとして機能せず、例えば、天板の上方から僅かな力を加えただけで、テーブルが転倒してしまうのである。したがって、上記の棚を備えた本項の折りたたみ式テーブルには、脚柱ロック機構が特に有効である。
【0032】
(11)前記1対の脚部の各々が有する2本の脚柱のうちのいずれか一方に対してのみ、前記脚柱ロック機構が設けられ、
当該折りたたみ式テーブルが、2つの脚柱ロック機構を備えるものとされた(9)項または(10)項に記載の折りたたみ式テーブル。
【0033】
本項に記載の態様においては、4本の脚柱に対して2つの脚柱ロック機構を設けただけであるため、部品点数も少なく、コストを抑えることが可能である。なお、2つの脚柱ロック機構は、4本の脚柱のうちの対角に位置する2本の脚柱に対して設けられてもよく、1対の梁部材の両端部に軸支された2本の脚柱に対して設けられてもよい。前者の態様は、2つの脚柱ロック機構がテーブルの重心を挟んで対象となる位置に設けられているため、テーブルの転倒をより確実に防止することが可能である。後者の態様は、一方向からは脚柱ロック機構が見えないため、見栄えが良くされたものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】請求可能発明の第1実施例である折りたたみ式テーブルの使用状態での全体図(斜視図)である。
【図2】第1実施例の折りたたみ式テーブルの収納状態での全体図である。
【図3】第1実施例の折りたたみ式テーブルの要部を拡大して示す図である。
【図4】揺動部材としてのロック片の第1姿勢から第2姿勢への動作を示す図である。
【図5】図1に示した状態における脚柱ロック機構を拡大して示す正面図であり、(a)が図1の拡大図であり、(b)が図2の拡大図である。
【図6】請求可能発明の第2実施例である折りたたみ式テーブルをの要部を示す正面図であり、(a)が使用状態のものであり、(b)が収納状態のものである。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、請求可能発明のいくつかの実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、請求可能発明は、下記実施例の他、前記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。また、〔発明の態様〕の各項の説明に記載されている技術的事項を利用して、下記の実施例の変形例を構成することも可能である。
【実施例1】
【0036】
請求可能発明の第1実施例である折りたたみ式テーブル10を、図1および図2に示す。図1は、その折りたたみ式テーブル10の使用状態における全体斜視図であり、図2は、それの折りたたんだ状態における全体斜視図である。それら図1、2に示すように、折りたたみ式テーブル10(以下、単に「テーブル10」という場合がある)は、長方形の天板12と、その天板12の裏面に固定されてそれを支持するフレーム14と、そのフレーム14に軸支された4本の角パイプ製の脚柱16とを含んで構成され、天板12の裏面にそれら4本の脚柱16を折りたたみ可能な構造とされたものである。
【0037】
上記フレーム14は、上記天板12の長辺側の辺縁の各々に固定された1対の梁部材としての角パイプ製の2本のビーム20を含んで構成され、それらによって天板12を補強するものとなっている。平たく言えば、天板12が、2本のビーム20によって裏打ちされている。それら1対のビーム20の各々には、それらの両端部に天板12に対して立設するように4つのブラケット22が固定されている。それら4つのブラケット22の各々には、天板12の短辺方向に延びるように挿通された軸24によって、4本の脚柱16の各々が、回動可能に支持されている。また、4本の脚柱16のうちの天板12の短辺側に並ぶ2つずつが、それぞれ、その天板12の短辺方向に延びる脚柱連結部材としての連結パイプ26によって繋がれており、それら2本の脚柱16が一体的に回動可能に構成されている。つまり、本テーブル10は、それぞれが、2本の脚柱16と連結パイプ26とを含んで構成される1対の脚部28を備えるものとなっている。そして、折りたたみ式テーブル10は、使用される場合には、図1に示すように、それら1対の脚部28の各々が、天板12に対して直角に起立する起立姿勢をとり、収納等される場合に、それら1対の脚部28の各々が、天板12に沿って倒伏する倒伏姿勢をとるようになっている。なお、1対の脚部28の各々がその倒伏姿勢をとっている場合において、4本の脚柱16の各々は、ビーム20に横たわった状態となっている。
【0038】
本折りたたみ式テーブル10は、4つのステー40を備えている。それら4つのステー40の各々は、4本の脚柱16の各々に対応して設けられ、1対の脚部28の各々が起立姿勢をとっている場合において、4本の脚柱16の各々とビーム20との筋交いとして機能するものである。それら4つのステー40の各々は、図3の拡大図に示すように、プレート状の部材であり、一端部(基端部)においてビーム20の内側の面(テーブル10の中心側に向く面)に回動可能に設けられ、自身に設けられたガイド穴42において、脚柱16の内側の面から突出するピン44に係合している。そのガイド穴42は、ステー40の延びる方向に形成された案内部46と、その案内部46のステー40の他端部側(先端部)から連続してその案内部46に交差し、かつ、天板12に向かって形成された係止部48とを有している。
【0039】
図2に示すように、脚柱16が倒伏姿勢をとる場合、ステー40はビーム20に沿って延びており、その脚柱16のピン44がそのステー40のガイド穴42の基端部側に位置している。その倒伏姿勢から起立姿勢に移り変わる場合、その脚柱16のピン44がそのステー40のガイド穴42の先端部側に移動しつつ、ステー40がビーム20に対して傾斜させられることになる。そして、図1および図3に示すように、脚柱16が起立姿勢をとる場合に、その脚柱16のピン44とガイド穴42の係止部48とが係合することで、ステー40は、ビーム20と脚柱16とを斜交いに接続してその脚柱16を係止し、その脚柱16に起立姿勢を維持させることになる。
【0040】
なお、上記4つのステー40のうちの天板12の短辺側に並ぶ2つずつが、それぞれ、その天板12の短辺方向に延びるステー連結部材としての連結パイプ50によって繋がれており、それら2つのステー40が一体的に回動可能に構成されている。つまり、本テーブル10は、それぞれが、2つのステー40と連結パイプ50とを含んで構成される1対のステー部52を備えており、それら1対のステー部52は、先に述べた1対の脚部28の各々に起立姿勢を維持させるものとなっている。また、それら1対のステー部52には、棚60が渡されている。詳しく言えば、その棚60には、それの4つの角の各々に長穴を有する被支持部62が設けられ、4つのステー40の各々には、それらの各々の内側の面から突出するピン64が設けられ、それら被支持部62の各々とピン64の各々とが係合して、棚60が支持されている。
【0041】
また、本折りたたみ式テーブル10は、先に述べたステー40とは別に、脚柱16が起立姿勢から倒伏姿勢に向かって傾倒することを禁止する脚柱ロック機構70を備えている。脚柱ロック機構70は、1対の脚部28の各々に対して1つずつ設けられており、より詳しく言えば、4本の脚柱16のうちの対角に位置する2つの脚柱16に対して設けられている(図1参照)。それら2つの脚柱ロック機構70の各々は、揺動部材としてのロック片72を主体として構成されるものである。そのロック片72は、ウェブ部74と、そのウェブ部74の縁から立設する1対のフランジ部76とを有するチャンネル形状のものであり、フレーム14のビーム20に揺動可能に設けられている。そのロック片72が有する1対のフランジ部76の各々には、長穴78が形成され、ビーム20には、短辺方向に貫通する貫通穴が形成されている。そして、ロック片72の一端部がビーム20に被さった状態で、1対のフランジ部76の各々とビーム20の貫通穴とを支持軸80が挿通させられており、ロック片72は、その支持軸80によって、ビーム20に軸支されているのである。そして、ロック片72は、上記の長穴78がロック片72の一端部寄りに形成されているため、脚柱16の基端に近い他端部が自重によって揺動可能となっているのである。以下、ロック片72の上記一端部を基端部と、それの他端部を先端部と呼ぶ場合がある。なお、そのロック片72の長穴78は、基端から先端に向かうにつれてウェブ部74に近づいて延びるように形成されている。
【0042】
上記ロック片72の動作について、図4を参照しつつ説明する。まず、本テーブル10が使用されている状態から1対の脚部28を折りたたむべく反転させた場合、詳しく言えば、脚柱16が起立姿勢をとる状態において、天板12の表面が上方に向く状態からその天板12の裏面が上方に向く状態にした場合を考える。図4(a)は、脚柱16が起立姿勢をとる状態において天板12の表面が上方に向く場合のものであり、この場合には、ロック片72は、長穴78の基端部側の端部において支持軸80により軸支され、先端部が基端部よりも天板12から離れて位置する第1姿勢をとっている。その状態での正面図である図5(a)に示すように、ロック片72が、その第1姿勢をとっている場合には、ウェブ部74の基端部側の端部74aがビーム20の下面に接した状態となっており、脚柱16が起立姿勢から倒伏姿勢に向かって(図5における黒矢印の方向に)傾倒しようとすると、脚柱16のそれが軸支されている箇所より先端部側の部分である当接部が、ウェブ部74の先端部側の端部74bに当接する。つまり、ロック片72は、ウェブ部74の両端74a,74bが、ビーム20と脚柱16との各々に接して、それらビーム20と脚柱16との筋交いとして機能し、その脚柱16の傾倒が禁止されるのである。
【0043】
例えば、本折りたたみ式テーブル10は、先に述べた棚60を備えているため、その棚60にそれの下方から膝等が接触する場合がある。その場合、棚60に上方への力が加わると、ステー40にもその力が伝わり、ステー40が上方に動作させられて、ステー40のガイド穴42の係止部48と、脚柱16のピン44との係合が解除され、ステー40が筋交いとして機能しなくなってしまうのである。その状態で、例えば、天板12の上方から力が加わると、脚柱16が起立姿勢から倒伏姿勢に向かって傾倒しようとするが、上述した脚柱ロック機構70により、その脚柱16の傾倒が禁止されるのである。したがって、本折りたたみ式テーブル10は、上記のような場合であっても転倒が防止されるようになっている。
【0044】
そして、上記の状態からテーブル10を反転させると、図4(b)に示すように、ロック片72の先端部が下方に向かって移動しつつ、上述したように長穴78が形成されていることによって、ロック片72が脚柱16から離れる方向へ移動する。そして、ロック片72は、図4(c)に示すように、ビーム20に被さってウェブ部74がビーム20にぴったりと横たわった姿勢をとる。つまり、ロック片72は、上記の第1姿勢をとる場合よりも先端部が天板12に近づく第2姿勢をとることになる。そして、ロック片72がその第2姿勢をとる場合には、図4(d)に示すように、脚柱16の傾倒が許容される。
【0045】
逆に、脚柱16を倒伏姿勢から起立姿勢へと変更し、天板12の表面が上方を向くようにテーブル10を反転させた場合を考える。図4(c)から図4(a)に移り変わるまでに、ロック片72は、長穴78に沿って移動しつつ回動する、換言すれば、先端部が下方に向かって移動しつつ、脚柱16に近づく方向へ移動するのである。そのことにより、ロック片72は、それの先端部が脚柱16の側面に近接させられるのである。ちなみに、ロック片72の1対のフランジ部76の各々に、長穴ではなく、丸穴が形成されており、ロック片が単に回動するだけである場合、ロック片72の先端は、図5(a)に二点鎖線で示す位置に位置することになる。つまり、長穴でなければ、ロック片が第1姿勢をとる場合に、脚柱16から離れてしまうのである。また、長穴78が、基端に近づくほどウェブ部74から離れているため、ロック片72が第1姿勢をとる場合に、それの先端部74bが、脚柱16のできる限り先端部側(図5(a)において下側)に位置させられるようになっている。
【0046】
図5(a)に、ロック片72が第1姿勢をとっている場合におけるそのロック片72の正面図を示し、図5(b)に、脚柱16が倒伏姿勢をとっている場合(ロック片72が第2姿勢をとっている場合)におけるロック片72の正面図を示す。なお、これらの図においては、支持軸80は断面のみ示している。ロック片72に形成された長穴78は、図5(a)に示すように、基端部側の端部の幅B1が、支持軸80の外径より僅かに大きくされている。そのため、ロック片72が第1姿勢をとる場合、脚柱16がロック片72の先端部に当接しても、ビーム20が延びる方向(白抜き矢印の方向)へのロック片72のガタつきは小さく、脚柱16の傾倒が確実に禁止される。また、長穴78は、先端部側の端部の幅B2が、基端部側の端部の幅B1より大きくされ、それらを結んだ形状とされている。そのことにより、ロック片72は、自重によってスムーズに揺動可能となっており、第1姿勢と第2姿勢との間で姿勢が移り変わり易いようになっている。
【0047】
また、図5(a)に示すように、ロック片72が第1姿勢をとる場合、そのロック片72,ビーム20,脚柱16によって形成されることになる隙間90が、比較的小さくされている。詳しく言えば、ロック片72が有する1対のフランジ部76とビーム20とのそのビーム20に直角な方向における距離が、L(本実施例のものは、8mm)とされており、その隙間90に指が入りにくくなっている。そのことにより、本折りたたみ式テーブル10は、本テーブル10が使用されている状態から折りたたむべく反転させた場合、つまり、ロック片72が第1姿勢から第2姿勢に移り変わる場合に、指が挟まれることを効果的に抑制することが可能である。さらに、図5(b)に示すように、脚柱16が倒伏姿勢をとる場合に、ロック片72が、ビーム20と脚柱16との間に挟まれるように構成されており、収納性に優れたものとなっている。
【0048】
以上のように、本折りたたみ式テーブル10は、非常に簡便な構造の脚柱ロック機構70を備えており、上述したような種々の利点に加え、部品点数が少なくコストも抑えられており、実用性の高いものとなっている。なお、脚柱ロック機構70は、既存の折りたたみ式テーブルにも設けることが容易であり、その点においても、実用性が高いものとなる。
【実施例2】
【0049】
請求可能発明の第2実施例である折りたたみ式テーブル100を、図6に示す。図6(a)は、脚部16が起立姿勢をとる状態で天板12の表面が上方に向く場合の要部を拡大して示す正面図であり、図6(b)は、脚部16が倒伏姿勢をとる場合の要部を拡大して示す正面図である。なお、本実施例のテーブル100は、ステーの形状を除いて、第1実施例のテーブル10と略同様の構成であるため、本実施例のテーブル100の説明においては、第1実施例のものと同じ機能の構成要素については、同じ符号を用いて対応するものであることを示し、それらの説明は省略するあるいは簡略に行うものとする。
【0050】
本実施例の折りたたみ式テーブル100が備えるステー110は、一端部がビーム20の内側の面に軸支されて下方に開口するコの字状の断面形状を有する第1ステー部材112と、一端部が脚柱16の内面に軸支されたプレート状の第2ステー部材114とを有し、第2ステー部材114の他端部が第1ステー部材112の他端部に挿入された状態でそれら他端部同士が回動可能に連結されたものである。そのステー110は、図6(a)に示すように、脚柱16が起立姿勢をとる場合に、一直線上に並んでおり、脚柱16がその起立姿勢から倒伏姿勢に移る場合に、2つのステー部材112,114の連結部が、脚柱の基端に向かうように屈折し、脚柱16が倒伏姿勢をとる場合に、図6(b)に示す状態となる。
【0051】
本実施例の折りたたみ式テーブル100は、第1実施例のテーブル20が備える脚柱ロック機構70と同一のものを備えている。換言すれば、2つの実施例のテーブル10,100においては、全く同じ構成とされた脚柱ロック機構70が、ステーの異なる折りたたみ式テーブルに採用されているのである。つまり、2つの実施例のテーブル10,100が備える脚柱ロック機構70は、フレーム14と脚柱16との間に設けられたものであり、ステーの種類に限定されず、2つの実施例のテーブル10,100の各々が備える脚柱ロック機構70は、汎用性が高いものとなっている。
【変形例】
【0052】
上述した第1実施例の折りたたみ式テーブル10においては、脚柱ロック機構70が、4本の脚柱16のうちの対角に位置する2本のものに対して設けられていたが、4本の脚柱16のうちの1対のビーム20のいずれか一方の両端に軸支された2本の脚柱16に対して設けられてもよい。そのように構成された折りたたみ式テーブルは、一方向からの視点において、2つの脚柱ロック機構70が見えないため、見栄えを良くすることができる。また、脚柱ロック機構70が有する揺動部材としてのロック片72は、チャンネル形状のものとされていたが、L字形状のものであっても、プレート状のものであってもよい。
【符号の説明】
【0053】
10:折りたたみ式テーブル(第1実施例) 12:天板 14:フレーム 16:脚柱 20:ビーム(梁部材) 22:ブラケット 26:連結パイプ(脚柱連結部材) 28:1対の脚部 40:ステー 42:ガイド穴 44:ピン 50:連結パイプ(ステー連結部材) 52:1対のステー部 60:棚 70:脚柱ロック機構 72:ロック片(揺動部材) 74:ウェブ部 74a:基端 74b:先端 76:フランジ部 78:長穴 80:支持軸 90:隙間 100:折りたたみ式テーブル(第2実施例) 110:ステー 112:第1ステー部材 114:第2ステー部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板と、
その天板の裏面に固定されてその天板を支持するフレームと、
基端部が前記フレームに軸支され、前記天板に沿って倒伏する倒伏姿勢と前記天板に対して直角に起立する起立姿勢とを選択的にとることが可能な脚柱と、
その脚柱が起立姿勢をとる場合に、その姿勢を維持させるべく前記フレームと前記脚柱との筋交として機能するステーと、
そのステーとは別に、前記脚柱が前記起立姿勢から前記倒伏姿勢に向かって傾倒することを禁止する脚柱ロック機構と
を備えた折りたたみ式テーブルであって、
前記脚柱ロック機構が、
基端部が前記フレームに軸支され、その基端部よりも前記脚柱の基端部に近い位置に位置する先端部が自重によって揺動可能な揺動部材を有し、
(i)前記脚柱が前記起立姿勢をとる状態において前記天板の表面が上方に向く場合に、前記揺動部材が、それの先端部が基端部よりも前記天板から離れて位置する第1姿勢をとり、その第1姿勢においてその先端部に前記脚柱の基端部よりも先端部寄りの部分が当接することで、その脚柱の傾倒を禁止し、(ii)前記脚柱が前記起立姿勢をとる状態において前記天板の裏面が上方を向く場合に、前記揺動部材が、第1姿勢をとる場合よりもそれの先端部が前記天板に近づく第2姿勢をとり、その第2姿勢において、前記脚柱の傾倒を許容するように構成されたことを特徴とする折りたたみ式テーブル。
【請求項2】
前記フレームが、前記天板に沿って延びるようにして固定された棒状の梁部材と、その梁部材の端部に設けられて前記脚柱を軸支するためのブラケットとを含んで構成され、
前記脚柱が、前記起立姿勢において前記フレームの梁部材に対して直角になり、前記倒伏姿勢において前記梁部材に横たわるように構成され、
前記脚柱ロック機構の揺動部材が、前記梁部材に軸支され、前記脚柱が前記起立姿勢をとる状態において前記天板の裏面が上方を向く場合に、その梁部材に横たわり、前記脚柱が前記倒伏姿勢をとる場合に、前記脚柱と前記梁部材との間に挟まるように構成された請求項1に記載の折りたたみ式テーブル。
【請求項3】
前記揺動部材が、
(a)ウェブ部と(b)そのウェブ部の縁から立設する1対のフランジ部とを有するチャンネル形状のものであり、それら1対のフランジ部の各々において前記フレームの梁部材に軸支され、
前記脚柱ロック機構が、
(ii)前記第2姿勢をとる場合に、前記揺動部材が、前記梁部材に被さって前記ウェブ部の全体がその梁部材に接するようにされることで、その第2姿勢において、前記脚柱の傾倒を許容し、(i)前記第1姿勢において、そのウェブ部の先端部に前記脚柱の当接部が当接することで、その脚柱の傾倒を禁止するように構成された請求項2に記載の折りたたみ式テーブル。
【請求項4】
前記揺動部材の前記1対のフランジ部の各々が、
その揺動部材の基端から先端に向かうにつれて前記ウェブ部に近づくように延びる長穴が形成されたものであり、
前記脚柱ロック機構が、
前記フレームの梁部材の両側面から突出し、前記1対のフランジ部の各々の長穴を挿通して前記揺動部材を軸支する軸を有する請求項3に記載の折りたたみ式テーブル。
【請求項5】
前記1対のフランジ部の各々の長穴が、
前記揺動部材の先端側の端部の幅が、基端側の端部の幅より大きくなる形状とされた請求項4に記載の折りたたみ式テーブル。
【請求項6】
前記揺動部材が
それが前記第1姿勢をとる場合に、その揺動部材の回動する軸線の延びる方向からの視点において、前記1対のフランジ部と前記フレームの梁部材と前記脚柱とによって形成された隙間のその梁部材に直角な方向の大きさが、1cm以下となるように形成された請求項3ないし請求項5のいずれか1つに記載の折りたたみ式テーブル。
【請求項7】
前記フレームが、それぞれが前記天板に沿って延びるとともに互いに平行に延びるようにして固定された1対の棒状の梁部材を含んで構成され、
それぞれが前記脚柱である4本の脚柱が、前記1対の梁部材の各々の両端部に軸支され、
それぞれが前記ステーである4つのステーが、前記4本の脚柱の各々に対応して設けられ、
当該折りたたみ式テーブルが、
それぞれが、前記4本の脚柱のうちの前記1対の梁部材の同じ側の端部に軸支された2本の脚柱と、それら2本の脚柱を繋ぐ脚柱連結部材とを含んで構成された1対の脚部と、
それぞれが、前記4つのステーのうちの前記1対の脚部の各々を構成する2本の前記脚柱に対応して設けられた2つのステーと、それら2つのステーを繋ぐステー連結部材とを含んで構成された1対のステー部と
を備え、
前記1対の脚部の各々が有する2本の脚柱のうちのいずれか一方に対してのみ、前記脚柱ロック機構が設けられ、
当該折りたたみ式テーブルが、さらに、2つの脚柱ロック機構を備えるものとされた請求項1ないし請求項6のいずれ1つに記載の折りたたみ式テーブル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−24867(P2011−24867A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−175119(P2009−175119)
【出願日】平成21年7月28日(2009.7.28)
【特許番号】特許第4498459号(P4498459)
【特許公報発行日】平成22年7月7日(2010.7.7)
【出願人】(509211930)サカイ工業株式会社 (1)
【Fターム(参考)】