説明

折板屋根用取付金具

【課題】取付金具をハゼ部に取り付ける際、取付ボルトの落下防止により、ハゼ部への取り付けを容易にできる折板屋根用取付金具を提供する。
【解決手段】折板屋根用取付金具1は、ハゼ部を左右両側から挟持する左右1対の挟持片2,3を備えている。各挟持片2,3は、左右に対向して近接した状態で固定具4が挿通されて固定される板状締付部6と、板状締付部6の下部に連なりハゼ部を挟持するとともに屋根に当接する挟持部8と、板状締付部6の上部から左右方向外側に延びた板状頂部7と、両挟持片2,3を所定距離左右に移動可能とするとともに回動自在に連結する前後の係合部12とを備え、板状頂部7から板状締付部6の上部にかけて、取付ボルト4のねじ部が挿通されるとともに頭部の左右両側部がはまって保持されるボルト保持凹部が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折板屋根用取付金具に関し、特に、折板構造屋根のハゼ部に固定されてソーラーパネルなどその他の物品を取り付けるために用いられる折板屋根用取付金具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、折板屋根用取付金具として、例えば、折板屋根に設けられたハゼ部を左右から挟持する第1挟持片および第2挟持片と、両挟持片を左右いずれかの方向から貫通する固定ボルトおよび固定ボルトに螺合される固定ナットからなり両挟持片を締め付けてハゼ部に固定する固定具と、ハゼ部に固定された状態の両挟持片に頭部が保持されるとともにねじ部を両挟持片から上方に突出させた取付ボルトとを備えているものが知られている。(特許文献1参照)
上記折板屋根用取付金具を折板屋根のハゼ部に対して固定するには、施工現場で、一方の挟持片をハゼ部に当接するように載置させ、取付ボルトを一方の挟持片に保持しつつ他方の挟持片をハゼ部に当接させて一方の挟持片に嵌め合わせる。そして、一方の挟持片から他方の挟持片へ固定ボルトを貫通させ固定ナットを螺合して両挟持片を連結することにより取付金具をハゼ部に固定することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009―281114号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の折板屋根用取付金具は、ハゼ部への取り付けの際、高所の屋根上での作業であるとともに傾斜面での作業であり、取付ボルトを保持しつつ一方の挟持片に他方の挟持片を嵌め合わせて組み立てる作業は煩雑な作業となり、さらに、ボルトを両挟持片に挿通させナットを螺合するという困難な作業を必要としていた。
【0005】
この発明は、取付金具をハゼ部に取り付ける際、取付ボルトの落下を防止すること等により、ハゼ部への取り付けを容易とすることができる折板屋根用取付金具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の折板屋根用取付金具は、折板屋根に上向きに突出するように設けられて前後方向に延びるハゼ部を左右両側から挟持する左右1対の挟持片と、両挟持片を連結するとともにハゼ部に固定する固定具と、ハゼ部に固定された状態の両挟持片に頭部が保持されてねじ部が両挟持片から上方に突出する取付ボルトとを備えている折板屋根用取付金具において、各挟持片は、左右に対向して近接した状態で固定具が挿通されて固定される板状締付部と、板状締付部の下部に連なりハゼ部を挟持するとともに屋根に当接する挟持部と、板状締付部の上部から左右方向外側に延びた板状頂部と、両挟持片を所定距離左右に移動可能とするとともに回動自在に連結する前後の係合部とを備え、板状頂部から板状締付部の上部にかけて、取付ボルトのねじ部が挿通されるとともに頭部の左右両側部がはまって保持されるボルト保持凹部が形成されていることを特徴とするものである。
【0007】
ハゼ部は、折板屋根に突出状に形成されるが、この明細書ではハゼ部の突出方向を上側とする。また、ハゼ部の延びる方向を前後方向とし、後から前を見たときの左右を左右とする。両挟持片の中心点から離れる方向を外側とし、両挟持片の中心点に近づく方向を内側とする。
【0008】
挟持部は、略コ字状に形成されてハゼ部に固定されたときに両挟持部の略コ字状の開口が対向するように、板状締付部の下部の前側および後側にそれぞれ設けられた当接部と、当接部の下側に設けられて前側の当接部と後側の当接部とを連結するとともにハゼ部を押さえる押さえ部とから構成される。
【0009】
各当接部の外側部分および屋根の表面に接触する下側部分に、前方向あるいは後方向に屈曲延長された補強片が形成されてもよい。補強片が形成されると、取付金具の上方からの荷重に対する挟持片の強度が強化される。
【0010】
さらに、各当接部には、取付金具の強度を高めるために補強用ビードが形成されてもよい。補強用ビードは、挟持片の内方あるいは外方に向かってわずかに突出し、例えば、当接部の開口部分を避けるように略コ字状に形成される。
【0011】
固定具は、例えば、I字状やU字状からなるボルトと、このボルトに螺合されるナットとから構成される。各挟持片の板状締付部には、固定具のボルトに対応した貫通孔が設けられる。具体的には、ボルトがI字状であれば、板状締付部に左右方向の貫通孔が1つ形成され、ボルトがU字状であれば、板状締付部に左右方向の貫通孔が前後に2つ並んで形成される。板状締付部に貫通孔が2つ並んで形成されている場合、U字状のボルトに替えて2本のI字状のボルトを使用してもよい。
【0012】
ボルト保持凹部は、固定具に対応した貫通孔と板状頂部との間の板状締付部に形成される。ボルト保持凹部の上下の長さは、ボルトの頭部を収納できる長さが必要であるので、ボルトの頭部の上下の長さよりわずかに長い長さとされる。
【0013】
両挟持片が左右に開いた際、両挟持片のボルト保持凹部の下部の相互間最大距離は、ボルト頭部の左右最小幅よりも短い距離とされる。
【0014】
各挟持片の板状頂部には半円のねじ孔が形成され、両挟持片が嵌め合わされることにより円状のねじ孔が形成される。
【0015】
この発明の折板屋根用取付金具は、両挟持片を左右方向に所定の角度開いたときに、両挟持片の係合部が係り合って互いの板状頂部が接触するとともにこの接触部分が支点となることで、両挟持片を回動自在とする。このとき、両挟持片の互いの板状頂部が接触するので、ボルトの頭部は、ボルト保持凹部および板状頂部に形成されたねじ孔によって保持される。すなわち、両挟持片を左右方向に開いた際、ボルト保持凹部およびねじ孔が取付ボルトの頭部を保持した状態で取付金具をハゼ部に取り付けることができる。したがって、施工現場において、取付ボルトが取付金具から落下することが防止できるので、取付金具をハゼ部に取り付ける作業を容易とすることができる。また、従来の特許文献1記載の取付金具は、両挟持片が左右にスライドすることから固定具を緩めた幅と同じ幅だけ開いていた。これに対し、この発明の取付金具は、互いの板状頂部の接触部分が支点となって両挟持片が回動するので、固定具を緩めた幅よりも相対的に大きな幅で開くことが可能なものとなる。
【0016】
固定具を挿通する貫通孔の上下の位置は、押さえ部よりも板状頂部に近い位置に形成されることが好ましい。このようにすると、互いの板状頂部の接触部分が支点となって両挟持片がさらに回動するので、固定具を緩めた幅よりも相対的により大きな幅で開くことが可能となる。これにより、取付金具をハゼ部に取り付ける作業をさらに容易とすることができる。
【0017】
この発明において、左右1対の挟持片は互いに同一形状とされ、各係合部は、板状締付部上部の前後端部から左右方向外側に延びたのちに前後方向外側に延びさらに先端板状部分が左右方向内側に延びたものであり、各挟持片の一方の係合部の先端板状部分に左右方向に延びる長孔が形成され、他方の係合部の先端板状部分に凸部が形成され、両挟持片の前側係合部および後側係合部の先端板状部分同士がそれぞれ前後に重ね合わされて、凸部が長孔に左右に移動しうるように嵌められることが好ましい。
【0018】
このようにすると、第1挟持片と第2挟持片とを同一の製造装置で製造することができ、第1挟持片と第2挟持片とを互いに異なる部材とするよりも製造コストを削減することができる。
【0019】
長孔は、例えば、両挟持片を大きく開口させるために、例えば、左右方向に長く形成された貫通孔とされる。
【0020】
凸部は、例えば、先端板状部分の一部を前後方向内側に切り起こされて爪状に突出したもの(爪部)とされる。
【発明の効果】
【0021】
この発明の折板屋根用取付金具によると、取付金具の頂部を閉じたまま両挟持片の下側を開口させることができるので、取付ボルトを保持しつつ取付金具をハゼ部へ取り付けることができ、さらに、固定具を緩めた幅よりも相対的に大きな幅で取付金具を開くことが可能となる。これにより、取付金具をハゼ部へ取り付けることが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、この発明による折板屋根用取付金具の一実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】図2は、この発明による折板屋根用取付金具を組み立てた状態を示す斜視図である。
【図3】図3は、図2のIII−III線に沿う側面図である。
【図4】図4は、この発明による折板屋根用取付金具の開いた状態を示す側面図である。
【図5】図5は、この発明による折板屋根用取付金具のハゼ部を挟んだ状態を示す側面図である。
【図6】図6は、図5のVI−VI線に沿う平面図である。
【図7】図7は、図5のVII−VII線に沿う平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。
【0024】
図4および図5に示すように、ハゼ部(P)が折板屋根(Y)の表面に形成されている。ハゼ部(P)の突出方向すなわち図4及び図5の上側が上側、同図の下側が下側となる。また、ハゼ部(P)は、同図の紙面直角方向に延びており、紙面裏側が前、紙面表側が後となる。さらに、同図の左右が左右となる。ハゼ部(P)は、折板屋根(Y)の断面台形状山部に突出した基端部(P1)を形成してその上に断面略円状の丸ハゼを有するものとされている。
【0025】
折板屋根用取付金具(1)は、ハゼ部(P)の基端部(P1)を左右から挟み、ハゼ部(P)に固定されているものである。そして、この折板屋根用取付金具(1)を介して、例えばソーラーパネル(図示略)が折板屋根(Y)に取り付けられる。
【0026】
図1から図7に示すように、この折板屋根用取付金具(1)は、ステンレス鋼板などの金属板材で製造されており、折板屋根(Y)に上向きに突出するように設けられて前後方向に延びるハゼ部(P)の基端部(P1)を左右から挟持するために回動する第1挟持片(2)および第2挟持片(3)と、両挟持片(2)(3)に頭部(4a)が保持されるとともにねじ部(4b)が両挟持片(2)(3)の上方に突出して備えられた取付ボルト(4)と、両挟持片(2)(3)を連結するとともにハゼ部(P)に固定する固定具(5)とを備えている。
【0027】
取付ボルト(4)は、ソーラーパネルなどを取り付けることができる汎用六角ボルトとされている。
【0028】
固定具(5)は、I字状のボルト(5a)と、このボルト(5a)にワッシャ(5b)およびばね座金(5c)を介して嵌め合わされるナット(5d)とから構成されている。
【0029】
I字状ボルト(5a)は、各挟持片(2)(3)を回動させてハゼ部(P)を挟む際に、第2挟持片(3)から抜けることが無くかつ両挟持片(2)(3)を回動させるのに十分な長さとされている。
【0030】
第1挟持片(2)と第2挟持片(3)とは、同一形状の部材として形成されている。
【0031】
両挟持片(2)(3)は、左右に対向して近接した状態で固定具(5)が挿通されて固定される板状締付部(6)を備えている。
【0032】
また、両挟持片(2)(3)は、板状締付部(6)の上部から左右方向外側に延びた板状頂部(7)を備えている。
【0033】
各挟持片(2)(3)は、板状締付部(6)の下部に連なりハゼ部(P)を挟持するとともに屋根(Y)に当接する挟持部(8)を備えている。
【0034】
挟持部(8)は、略コ字状に形成されてハゼ部(P)に固定されたときに両挟持片(2)(3)の略コ字状の開口が対向するように、締付部(6)の下部の前側および後側にそれぞれ設けられた当接部(9)と、当接部(9)の下側に設けられて前側の当接部(9)と後側の当接部(9)とを連結するとともにハゼ部(P)の基端部(P1)を押さえる押さえ部(10)とから構成されている。
【0035】
前側当接部(9)の外側側部および屋根に接触する下部には、前方向に屈曲延長された補強片(9a)が形成されている。同様に、後側当接部(9)の外側側部および屋根に接触する下部には、後方向に屈曲延長された補強片(9a)が形成されている。
【0036】
さらに各当接部(9)には、取付金具(1)の強度を高めるための1本の補強用ビード(9b)が形成されている。補強用ビード(9b)は、各挟持片(2)(3)の内方にわずかに突出しており当接部(9)の開口を避けるように略コ字状に形成されている。
【0037】
各挟持片(2)(3)には、板状締付部(6)上部の前後端部から左右方向に延びたのちに前後方向外側に延びさらに先端板状部分(11)が左右方向内側に延びた係合部(12)が形成されている。
【0038】
各挟持片(2)(3)の一方の係合部(12)の先端板状部分(11)には、左右方向に長い長孔(11a)が形成され、他方の係合部(12)の先端板状部分(11)には、爪部(凸部)(11b)が形成されている。爪部(11b)は、先端板状部分(11)の一部分が挟持片(2)(3)の内方に向かって切り起こされることで形成されている。
【0039】
板状締付部(6)には、板状頂部(7)から板状締付部(6)の上部にかけて取付ボルト(4)の頭部(4a)がはまって保持されるボルト保持凹部(13)が形成されている。ボルト保持凹部(13)の上下の長さは、取付ボルト(4)の頭部(4a)の上下の長さよりもわずかに長い長さとされている。
両挟持片(2)(3)が左右に開いた際、両挟持片(2)(3)のボルト保持凹部(13)の下部(13a)の相互間最大距離は、取付ボルト(4)の頭部(4a)の左右最小幅よりも短い距離とされている。これにより、両挟持片(2)(3)が左右に最も離れた場合でも、取付ボルト(4)の頭部(4a)が両挟持片(2)(3)から抜けないようになっている。
【0040】
本発明の取付金具(1)の組み立て手順は、取付ボルト(4)の頭部(4a)を第1挟持片(2)のボルト保持凹部(13)に嵌め合わせて取付ボルト(4)のねじ部(4b)を第1挟持片(2)の板状頂部(7)から上方に突出させた状態で保持する。そして、第1挟持片(2)と第2挟持片(3)とを対向させて、第2挟持片(3)の先端板状部分(11)の長孔(11a)と第1挟持片(2)の先端板状部分(11)の爪部(11b)とを嵌め合わせるとともに、第2挟持片(3)の先端板状部分(11)の爪部(11b)と第1挟持片(2)の先端板状部分(11)の長孔(11a)とを嵌め合わせる。これにより、両挟持片(2)(3)が取付ボルト(4)とともに一体化される。そして、爪部(11b)が長孔(11a)を左右に移動することにより取付金具(1)の開閉が可能となる。
【0041】
各挟持片(2)(3)の板状頂部(7)には半円のねじ孔が形成されており、両挟持片(2)(3)が嵌め合わされることにより円状のねじ孔(7a)が形成されている。
【0042】
取付ボルト(4)の頭部(4a)は、両挟持片(2)(3)のボルト保持凹部(13)および板状頂部(7)のねじ孔(7a)によって保持されている。
【0043】
両挟持片(2)(3)が左右方向に開いたとき、両挟持片(2)(3)の係合部(12)の爪部(11b)と長孔(11a)とが係り合って左右方向の移動を阻止し、互いに板状頂部(7)が接触する。この接触部分は各挟持片(2)(3)が回動するときの支点となる。板状頂部(7)が互いに接触していることで取付ボルト(4)がねじ孔(7a)およびボルト保持凹部(13)に保持された状態で両挟持片(2)(3)を回動させることができる。したがって、取付金具(1)は、上側を開口することなく、下側のみを開口することができる構造となっている。これにより、取付金具(1)は、取付ボルト(4)を落下させることなく下側を開口することができる。
【0044】
各挟持片(2)(3)の板状締付部(6)のボルト保持凹部(13)の下側には、固定具(5)のボルト(5a)に対応した貫通孔(6a)が設けられている。貫通孔(6a)の上下の位置は、押さえ部(10)よりも板状頂部(7)に近い位置に形成されている。第1挟持片(2)の貫通孔(6a)から第2挟持片(3)の貫通孔(6a)へI字状ボルト(5a)が挿通され、ワッシャ(5b)およびばね座金(5c)を介してナット(5d)を締めることにより各挟持片(2)(3)を連結することができる。以上により折板屋根用取付金具(1)が組み立てられる。
【0045】
本発明の折板屋根用取付金具(1)をハゼ部(P)へ装着する手順は、まず、図4に示すように、両挟持片(2)(3)を左右に回動させて取付金具(1)の下側を開く。次に、図5に示すように、両挟持片(2)(3)の当接部(9)がハゼ部(P)を挟むように押さえ部(10)をハゼ部(P)の基端部(P1)に当接させて取付金具(1)を折板屋根(Y)の上に載置する。最後に、固定具(5)を両挟持片(2)(3)に挿通させて締め付けることにより、第1挟持片(2)と第2挟持片(3)とを連結するとともにハゼ部(P)に取付金具(1)が装着される。
【0046】
従来の特許文献1記載の取付金具は、施工現場で取付ボルトを保持しつつ一方の挟持片に他方の挟持片を嵌め合わせながらハゼ部に取り付けるという煩雑な作業を必要としていた。また、従来の特許文献1記載の取付金具は、固定具を緩めた幅と同じ幅だけ開いていた。
【0047】
本発明の折板屋根用取付金具(1)は、製造段階で予め両挟持片(2)(3)に取付ボルト(4)を備えておくことによって、施工現場で取付ボルト(4)が取付金具(1)から落下することなく、取付金具(1)をハゼ部(P)に取り付けることができる。さらに、本発明の折板屋根用取付金具(1)は、固定具(5)を緩めた幅よりも相対的に大きな幅で開くことが可能なものとなっている。これにより、取付金具(1)をハゼ部(P)に取り付ける作業を容易とすることができる。
【0048】
また、第1挟持片(2)と第2挟持片(3)とが同じ形状の部材とされているので、第1挟持片(2)と第2挟持片(3)とを互いに異なる部材とするよりも製造コストを低減することができる。
【符号の説明】
【0049】
(1) 折板屋根用取付金具
(2) 第1挟持片
(3) 第2挟持片
(4) 取付ボルト
(4a) ボルト頭部
(4b) ボルトねじ部
(5) 固定具
(6) 板状締付部
(7) 板状頂部
(8) 挟持部
(11) 先端板状部分
(11a) 長孔
(11b) 爪部(凸部)
(12) 係合部
(13) ボルト保持凹部
(P) ハゼ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
折板屋根に上向きに突出するように設けられて前後方向に延びるハゼ部を左右両側から挟持する左右1対の挟持片と、両挟持片を連結するとともにハゼ部に固定する固定具と、ハゼ部に固定された状態の両挟持片に頭部が保持されてねじ部が両挟持片から上方に突出する取付ボルトとを備えている折板屋根用取付金具において、
各挟持片は、左右に対向して近接した状態で固定具が挿通されて固定される板状締付部と、板状締付部の下部に連なりハゼ部を挟持するとともに屋根に当接する挟持部と、板状締付部の上部から左右方向外側に延びた板状頂部と、両挟持片を所定距離左右に移動可能とするとともに回動自在に連結する前後の係合部とを備え、板状頂部から板状締付部の上部にかけて、取付ボルトのねじ部が挿通されるとともに頭部の左右両側部がはまって保持されるボルト保持凹部が形成されていることを特徴とする折板屋根用取付金具。
【請求項2】
左右1対の挟持片は互いに同一形状とされ、各係合部は、板状締付部上部の前後端部から左右方向外側に延びたのちに前後方向外側に延びさらに先端板状部分が左右方向内側に延びたものであり、各挟持片の一方の係合部の先端板状部分に左右方向に延びる長孔が形成され、他方の係合部の先端板状部分に凸部が形成され、両挟持片の前側係合部および後側係合部の先端板状部分同士がそれぞれ前後に重ね合わされて、凸部が長孔に左右に移動しうるように嵌められる請求項1の折板屋根用取付金具。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−57237(P2013−57237A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−249345(P2012−249345)
【出願日】平成24年11月13日(2012.11.13)
【基礎とした実用新案登録】実用新案登録第3164020号
【原出願日】平成22年8月30日(2010.8.30)
【出願人】(591194399)関西パイプ工業株式会社 (9)
【出願人】(507114864)株式会社 三原金属工業 (3)