説明

折畳み式歩行器

【課題】歩行器としての使用が容易で、安定した状態で使用が可能であり、折り畳み作業及び使用状態に展開する作業が簡単である歩行器を提供すること。
【解決手段】歩行器使用時に使用者の前方に位置する前枠体10と、使用者の両側に位置する左右一対の側枠体20,30と、前枠体及び側枠体で構成される枠構造体の下部に設置された前輪及び後輪とを備えている歩行器であって、前枠体10は、その左右両側に、歩行器使用時、地面に対して立てた状態に配置される前枠柱状部11,12を備えており、各側枠体20,30は、その前側に、前枠柱状部に対して入れ子構造で回動可能に組み合わされる枢軸部21,31を備え、側枠体後部が前記前枠体に近接した状態になる折畳位置と、側枠体後部が前枠体から離間した状態になる使用位置とに開閉可能になっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折畳み式歩行器に関し、特に、携行が容易な折畳み歩行器に関する。
【背景技術】
【0002】
歩行器は、歩行不安定な方や肢体不自由な方の歩行支援、歩行訓練、リハビリ等のために広く使用されている。そして、歩行器としては、折畳み可能な構造の歩行器が知られている。また、枠状の本体の下部に移動のための前輪や後輪が設けられたものが知られている(特許文献1〜3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭62−246365号公報
【特許文献2】特開2007−503264号公報
【特許文献3】米国特許第2732004号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1及び特許文献2の歩行器は、一対の前輪を備えるものであるが、後輪を備えていない。従って、使用者は、当該歩行器を使って歩行する際、後輪を備えていない歩行器の後ろ足を床から浮かせた状態に保つ必要があり、安定した状態での歩行を続けることは必ずしも容易でない。また、各歩行器はその前部に大きな背もたれを備えるものであり、歩行器の前部に手で保持する部分がない。従って、使用者は、当該歩行器を使用して歩行する際、歩行器の側部のハンドルを手で掴んだ状態で使用することになり、歩行器の前部を掴んだ状態で使用することができない。
また、特許文献3の歩行器は、一対の前輪及び一対の後輪を備えていると共に折り畳み可能なものであるが、折り畳み構造が複雑であるので、折り畳み作業や使用状態に復元する作業は必ずしも容易でない。
【0005】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、歩行器としての使用が容易であると共に安定した状態で使用が可能であり、折り畳み作業及び使用状態に展開する作業が簡単である歩行器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、以下のような歩行器を提供する。
【0007】
本願発明は、歩行器使用時に使用者の前方に位置する前枠体と、使用者の両側に位置する左右一対の側枠体と、前枠体及び側枠体で構成される枠構造体の下部に設置された前輪及び後輪とを備えている歩行器であって、前枠体は、その左右両側に、歩行器使用時、地面に対して立てた状態に配置される前枠柱状部を備えており、各側枠体は、その前側に、前枠柱状部に対して入れ子構造で回動可能に組み合わされる枢軸部を備え、側枠体後部が前枠体に近接した状態になる折畳位置と、側枠体後部が前枠体から離間した状態になる使用位置とに開閉可能になっており、側枠体を折畳位置に固定する閉状態ロック部及び使用位置に固定する開状態ロック部を有するロック機構を備えていることを特徴とするものである。
【0008】
そして、各側枠体の枢軸部は、前枠体の前枠柱状部に対して枢軸部長手方向に摺動可能な状態で組み合わされており、側枠体が前枠体に対して折畳位置又は使用位置に固定される固定位置と、固定が解除されて回動が可能である解除位置とに摺動可能になっていることが好ましい。
【0009】
また、前輪は、前枠体の下部に設置されており、後輪のうち右後輪は、右側枠体の下部に設置されており、左後輪は、左側枠体の下部に設置されており、各側枠体を折畳位置に閉じ且つ固定位置に位置させた状態で前輪及び左右の後輪を地面に接地させたときに自立する歩行器が好ましい。
【0010】
また、前記各側枠体の前記枢軸部は、前記前枠体の下部に設置された前輪よりも後方の位置に配置されている歩行器が好ましい。
【0011】
また、前枠体は、左右の前枠柱状部の上端部に結合された上横枠部と、当該左右の前枠柱状部の下端部に結合された下横枠部とを備えており、上横枠部は、歩行器使用時に水平に延在する上横枠本体部と、当該上横枠本体部の両端から後側に湾曲する左右の上横枠湾曲部とを備えており、下横枠部は、歩行器使用時に水平に延在する下横枠本体部と、当該下横枠本体部の両端から後側に湾曲する左右の下横枠湾曲部とを備えており、前輪は、下横枠部に設置されており、各前枠柱状部に入れ子構造で組み合わされた各枢軸部は、歩行器使用状態で、上横枠本体部及び下横枠本体部よりも後方に位置するものであり、各側枠体は、歩行器使用状態で、枢軸部の下端から水平に延在する下側枠部を備えており、後輪は、下側枠部に設置されており、各側枠体の下側枠部は、左右の側枠体を折畳位置に折り畳んだ状態で、両下側枠部が重なる長さになっており、各側枠体を折畳位置に閉じ且つ固定位置に位置させた状態で前輪及び左右の後輪を地面に接地させたときに自立する歩行器が好ましい。
【0012】
また、各側枠体は、歩行器使用状態で、枢軸部の上端から水平に延在する上側枠部を備えており、各側枠体の上側枠部は、左右の側枠体を折畳位置に折り畳んだ状態で、両上側枠部が重ならない長さになっているものが好ましい。
【0013】
また、左右の後輪は、前輪及び左右の後輪が地面に接地する自立状態の歩行器のいずれか一方の側枠体を固定位置から解除位置に移動させると当該一方の側枠体に設置された後輪が地面から離間する状態になるように設置されており、前輪及び左右の後輪が地面に接地する自立状態の歩行器のいずれか一方の側枠体を固定位置から解除位置に移動させた状態で自立可能である歩行器が好ましい。
【0014】
また、各側枠体は、その上部に肘掛部を備えており、前枠体に椅子の座部が取り付けられており、当該座部は、その後端部に取り付けられた軸体を介して前枠体に回動自在に取り付けられており、座部の前端が前枠体に固定される格納位置と、歩行器使用状態時で前記座部の座面が水平になる着座可能位置とに回動可能になっており、前枠体は、ギプス載置台が着脱自在に設置可能であると共に、酸素ボンベ設置台が着脱自在に設置可能であるものが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本願発明に係る歩行器では、前枠体に対して折畳み自在に一対の側枠体が取り付けられているので、非使用時には折畳んでコンパクトにすることができ、折り畳んでコンパクトになった歩行器をより小さな領域に収納することができる。小さい領域に収納できる構成であれば、例えば歩行器使用者がバスなどに乗車したり飛行機などに搭乗したりするような場合に歩行器を携行することがより容易になり、使用者の足元などの身近な場所に一時的に収納することがより容易になる。また、前枠体及び側枠体から構成される枠構造体の下部に車輪が設けられているので、折畳み作業や使用状態に展開する作業を容易に行うことができる。
そして、本願発明に係る歩行器のように、歩行器の各側枠体の枢軸部を前枠体の前枠柱状部に対して入れ子構造で回動可能に組み合わせた構造にすると、側枠体の折畳作業や使用状態に展開する作業をより容易、迅速かつスムーズに行うことができる。また、側枠体を折畳位置に固定したり、使用位置に固定したりすることができるので、安定した状態で歩行器として使用できる。そして、安定した折畳状態が確保されるので、折畳状態であった側枠体が保管時に開くようなことが確実に防止され、収納状態での保管や保管した歩行器の取り出しを容易に行うことができる。
【0016】
また、各側枠体の枢軸部を前枠体の前枠柱状部に対して枢軸部長手方向に摺動可能な状態に組み合わせ、側枠体を固定位置や解除位置に摺動可能な構造にすると、摺動によって側枠体を解除位置に移動させた状態にすると、当該側枠体を容易、迅速かつスムーズに回動させることができ、これにより容易、迅速かつスムーズに折畳作業や使用状態に展開する作業を行うことができる。そして、側枠体を折畳位置や使用位置に移動させた状態で、摺動によって解除位置から固定位置に移動させると、当該側枠体を折畳状態や使用状態に安定的に固定することができる。
また、前輪を前枠体の下部に設置し、右後輪を右側枠体の下部に設置し、左後輪を左側枠体の下部に設置して、各側枠体を折畳位置に閉じ且つ固定位置に位置させた状態で前輪及び左右の後輪を地面に接地させたときに自立する構造にすると、歩行器を自立させた状態で容易、迅速かつスムーズに、歩行器を折畳む作業や使用状態に展開する作業を行うことができる。
また、前輪及び左右の後輪が地面に接地する自立状態の歩行器のいずれか一方の側枠体を固定位置から解除位置に移動させると当該一方の側枠体に設置された後輪が地面から離間する状態になるように左右の後輪を設置し、さらに前輪及び左右の後輪が地面に接地する自立状態の歩行器のいずれか一方の側枠体を固定位置から解除位置に移動させた状態で自立可能な構造にすると、歩行器を自立させた状態でより容易、迅速かつスムーズに、歩行器を折畳む作業や使用状態に展開する作業を行うことができる。
また、前枠体の上横枠部の上横枠本体部の左右両端に、後側に湾曲する上横枠湾曲部を備え、下横枠部の下横枠本体部の左右両端に、後側に湾曲する下横枠湾曲部を備え、各前枠柱状部に入れ子構造で組み合わされた各枢軸部を、歩行器使用状態で上横枠本体部及び下横枠本体部よりも後方に位置する構造にすると、側枠体を折畳んだ状態における、前輪と左右の後輪との前後方向の距離が大きくなり、前輪及び左右の後輪の接地点を結ぶ線分によって囲まれる面積(いわゆる接地面積)が大きくなり、歩行器の自立状態がより安定する。そして、各側枠体の下側枠部の長さを、左右の側枠体を折畳位置に折り畳んだ状態で、両下側枠部が重なる長さにすると、左右の側枠体を折畳んだときに左右の後輪の接地点を結ぶ線分が前枠体の延在方向(歩行器の幅方向)と平行になることが確実に防止され、接地面積をより確実に大きくすることができ、歩行器の自立状態のさらなる安定化を図ることができる。
また、歩行器使用状態で、左右の側枠体の枢軸部の上端から水平に延在する左右の上側枠部の長さを、当該左右の側枠体を折畳位置に折り畳んだ状態で両上側枠部が重ならない長さにすると、歩行器を使用状態に展開しようとする者は、展開作業開始時に、折畳状態の左右の上側枠部を左右の手で同時に保持することができる。そして、その手を上側枠部から離すことなく、一方の側枠体を回動により使用位置に展開すると共に、他方の側枠体を回動により使用位置に展開することができる。つまり、使用状態に展開する作業の開始時から展開完了時まで、常に両手で歩行器を保持した状態を維持することができるので、安定した状態を維持しつつ容易、迅速かつスムーズに展開作業を行うことができる。
仮に、左右の上側枠部の長さが折り畳んだ状態で重なる長さであると、折畳状態で内側に畳み込まれた上側枠部の保持したい部分(例えば肘掛部)が、外側に位置する他方の上側枠部と前枠体とに挟まれた状態になるので、外側に位置する他方の上側枠部を所定の角度だけ回動させた後でなければ、内側に位置する一方の上側枠体を掴むことができない。つまり、他方の上側枠部を所定角度回動させるまでは、上側枠部を両手で掴むことができない。自立する歩行器は、折り畳んだ状態が最も安定性が低い状態であるので、折り畳んだ状態でこそ両手で保持可能なものがこのましく、展開作業開始時から完了時まで、片手で保持しなければならない区間は短ければ短いほうが好ましい。
この点、本願発明のように、左右の上側枠部の長さを、左右の側枠体を折畳位置に折り畳んだ状態で左右の上側枠部が重ならない長さにすると、上述したように、歩行器を使用状態に展開しようとする者は、展開作業開始時に、折畳状態の左右の上側枠部を左右の手で同時に保持することができ、その手を上側枠部から離すことなく、左右の側枠体を回動により使用位置に展開することができる。つまり、展開する者は、展開作業開始時から完了時まで、左右の上側枠部を掴んだ左右の手を一度も離さないまま作業を行うことができるので、安定した状態を維持しつつ容易、迅速かつスムーズに展開作業を行うことができる。
【0017】
また、本願発明の歩行器のように、両側枠体の上部に肘掛部が設けられていれば、歩行器使用者は、この肘掛部に肘をかけた状態で歩行することができ、楽な状態で歩行をすることができる。そして、肘掛部があれば、歩行器を折り畳んだり、使用状態に展開したりする開閉作業の際、肘掛部を上方に持ち上げることによって、より容易に開閉を行うことができる。
また、本願発明の歩行器のように、椅子が設けられていれば、歩行器の使用者は、いつでも、この椅子を利用して腰掛けることができる。従って、例えば、足、腰、膝、心臓などが弱い方や疲れやすい方など向けの歩行器として好適である。なお、この椅子は収納可能な構造である。従って、歩行器使用者は、当該歩行器を本来の歩行補助器具として使用する際この椅子を収納することにより、歩行器を歩行補助器具として快適に使用することができる。
また、本願発明の歩行器のように、ギブス載置台があれば、足骨折者用の歩行器としても好適である。そして、このギブス載置台は、着脱自在に設置されるものであるので、非使用時は取り外すことができる。さらに、酸素ボンベ設置台があれば、酸素ボンベ使用者用の歩行器としても好適である。そして、この酸素ボンベ設置台は、着脱自在に設置されるものであるので、非使用時には取り外すことができる。
このように、本願発明の歩行器は、足骨折者や心肺機能が不十分な方のための歩行器として好適である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本願発明の歩行器を示す斜視図である。
【図2】図1に示される歩行器の前枠体と左右の側枠体を示す分解図である。
【図3】左右の側枠体を折畳んだ状態を示す背面図である。
【図4】(a)は、側枠体が前枠体に対して開状態(歩行器使用位置)に開かれ、且つ解除位置に摺動された状態のときの入れ子構造を示す拡大背面図であり、(b)は、側枠体が前枠体に対して開状態(歩行器使用状態)に開かれ、且つ固定位置に摺動されてロック機構により前枠体に固定された状態を示す拡大背面図である。
【図5】(a)は、側枠体が前枠体に対して閉状態(折畳位置)に折畳まれ、且つ解除位置に摺動された状態のときの入れ子構造を示す拡大背面図であり、(b)は、側枠体が前枠体に対して閉状態(折畳位置)に折畳まれ、且つ固定位置に摺動されてロック機構により前枠体に固定された状態を示す拡大背面図である。
【図6】歩行器に設置された椅子の構造を示す分解図である。
【図7】歩行器に着脱自在に設置されたギブス台を示す分解図である。
【図8】酸素ボンベ台の構造を説明するための分解図である。
【図9】酸素ボンベ台が取り付けられた状態の歩行器を示す側面図である。
【符号の説明】
【0019】
10…前枠体、10a…前輪、11,12…前枠柱状部、
11a,12a…開状態ロック凹部、11b,12b…閉状態ロック凹部、
13…上横枠部、14…下横枠部、20,30…側枠体、20a,30a…後輪、
21,31…枢軸部、21a,31a…ロック凸部、22,32…上側枠部、22a,32a…肘掛部、
23,33…下側枠部、24,34…後側枠部、
40…椅子、41…座部、42…軸体、43…脚部、44…滑り止め部材、
50…ギプス載置台、60…酸素ボンベ設置台、
70…クランプ機構、71a,71b…金具部、
72…クランプ機構本体部、72a…レバー部、72b…アーム部72b
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本願発明に係る歩行器を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0021】
図1及び図2に示されるように、歩行器は、歩行器使用時に使用者の前方に位置する前枠体10と、使用者の両側に位置する左右一対の側枠体20,30とを備えるものである。これらのうち、前枠体10は、その左右両側の前枠柱状部11,12と、左右の前枠柱状部11,12の上端部に結合された上横枠部13と、左右の前枠柱状部11,12の下端部に結合された下横枠部14とを備えるものである。
【0022】
前枠体10の上横枠部13は、歩行器使用時に水平に延在する上横枠本体部13aと、当該上横枠本体部13aの両端から後側に湾曲する左右の上横枠湾曲部13b,13bとを備えており、下横枠部14は、歩行器使用時に水平に延在する下横枠本体部14aと、当該下横枠本体部14aの両端から後側に湾曲する左右の下横枠湾曲部14b,14bとを備えている。そして、前枠柱状部11,12は、歩行器使用状態で、地面に対して略垂直に配置されるものであり、左側の前枠柱状部11は、後側に湾曲する左の上横枠湾曲部13bと、左の下横枠湾曲部14bの先端(後端)を連結する位置に設置されており、右側の前枠柱状部12は、後側に湾曲する右の上横枠湾曲部13bと、右の下横枠湾曲部14bの先端(後端)を連結する位置に設置されている。また、前枠体10の上横枠部13の中央部には、取っ手13dが取り付けられている。これは歩行器を持ち上げたり、吊り下げたりするときに便利である。
そして、前枠体10は、縦方向に延在する一対の縦補強材15,16と、横方向に延在する横補強材17とを備えている(図2参照)。これにより、前枠体10はより堅牢な構造になっている。また、一対の縦補強材15,16には、紐や金具などを引っ掛けるために利用される引っ掛け部18が設けられている。
【0023】
図2に示されるように、左側枠体20は、左側の前枠柱状部11に入れ子構造で組み合わされる枢軸部21と、枢軸部21の上端から水平に延在する上側枠部22と、枢軸部21の下端から水平に延在する下側枠部23と、上側枠部22の後端と下側枠部23の後端とを連結する後側枠部24とを備えている。また、側枠体20は、その上部の上側枠部22に取り付けられた肘掛部22aを備えている。枢軸部21は、前枠体10の上横枠本体部13a及び下横枠本体部14aよりも後方に配置されている(図3(a)参照)。
なお、右側枠体30は、左側枠体20と左右対称で同様の構造であるので、動揺の構成に対応する名称及び符号を付すこととし、ここでは詳細な説明を省略する。つまり、右側枠体30は、枢軸部31と、上側枠部32と、下側枠部33と、後側枠部34と、肘掛部32aとを備えている。なお、左側枠体20や右側枠体30を開位置に開いた状態(図1に示される状態)で前枠体10に固定したときに、肘掛部22a,32aの上面と面いちになる高さの前側肘掛部(不図示)を前枠体10の上横枠部13に設置してもよい。
【0024】
各側枠体20,30の上側枠部22,32は、左右の側枠体20,30を折畳位置に折り畳んだ状態で、両上側枠部22,32が重ならない長さになっている(図3(b)参照)。そして、各側枠体20,30の下側枠部は、左右の側枠体を折畳位置に折り畳んだ状態で、両下側枠部23,33が重なる長さになっている。つまり、左右の側枠体20,30の後ろ側枠部24,34は、上端から下端に向けて後方に下り勾配になるように傾斜状態で配置されている。また、別言すれば、両上側枠部22,32は、両下側枠部23,33よりも短くなる長さに設定され、且つ両上側枠部22,32の長さ(幅寸法)の和が前枠体10の幅寸法よりも短くなる長さに設定されており、両下側枠部23,33は、その長さ(幅寸法)の和が前枠体10の幅寸法よりも長くなる長さに設定されている。
【0025】
前枠体10及び側枠体20,30で構成される枠構造体の下部に前輪10a,10a及び後輪20a,30aが設置されている。より具体的に説明すると、前輪10a,10aは、下横枠部14に設置されており、歩行器使用時に使用者の左側に位置する左後輪20aが左側枠体20の下側枠部23に設置されており、歩行器使用時に使用者の左側に位置する左後輪30aが左側枠体30の下側枠部33に設置されている。なお、前輪10a,10a及び後輪20a,30aは、いわゆるキャスタであり、タイヤの転がる向きが自在に変わる状態で取り付けられている。
【0026】
図4に示されるように、各側枠体20,30の枢軸部21,31は、前枠柱状部11,12に入れ子構造で回動可能に組み合わされている。ここで、右側枠体30の枢軸部31と右側の前枠柱状部12との組み合わせ部分について詳細に説明する。
前枠柱状部12は中空の円筒形状であり、上端及び下端が開口した構造になっている。そして、当該前枠柱状部12の内側に、枢軸部31が回動可能な状態で挿入されている(入れ子構造)。枢軸部31は、その外周面が前枠柱状部12の内周面に回動可能に接する状態になっており、スムーズに回動させることができるようになっている。
そして、側枠体30は、前枠体10に対してこのような回動可能な入れ子構造を介して組み合わされているので、折畳位置(図3参照)と使用位置(図1参照)とに開閉可能である。なお、折畳位置は、図3に示されるように、側枠体30の上側枠部33や下側枠部34の後部が前枠体10に近接する状態である。別言すれば、側枠体30が前枠体10に対して略平行に向けられた状態である。また、使用位置は、側枠体30の上側枠部33や下側枠部34の後部が前枠体10から離間された状態である。別言すれば、側枠体30が前枠体10に対して略直角に向けられた状態である。
【0027】
また、図4に示されるように、側枠体30の枢軸部31は、前枠体10の前枠柱状部12に対して枢軸部長手方向Aに摺動可能である。つまり、前枠体10が立てられた状態(歩行器使用状態)で、枢軸部31を前枠柱状部12に対して摺動させることにより、側枠体30を前枠体10に対して上下動させることができる。
【0028】
そして、摺動の際に近接離間する前枠体10の前枠柱状部12の上端部位置と、側枠体30の枢軸部31の上端部位置には、側枠体30の開閉状態を前枠体10に対して固定するためのロック機構70が設けられている(図4参照)。
より詳細に説明すると、前枠体10の前枠柱状部12の上端部には、側枠体30を開位置(歩行器使用状態)に固定するための開状態ロック凹部12aと、閉位置(折畳状態)に固定するための閉状態ロック凹部12bとが設けられた連結部材12cが取り付けられている。そして、側枠体30の枢軸部31の上端部には、上記開状態ロック凹部12a及び閉状態ロック凹部12bに係脱自在に係合されるロック凸部31aが設けられている。ロック機構は、このような凹部や凸部によって構成されている。
なお、図4,5おけるロック凸部31aの位置は便宜的なものであるが、ロック凸部31aは、実際には、側枠体30を開位置(図1参照)に位置させたときに開状態ロック凹部12aに係合可能であり、しかも側枠体30を閉位置に位置させたときに閉状態ロック凹部12bに係合可能である位置に設置されている。
また、前枠体10の前枠柱状部12の下端部には、突当て部12dを備えた連結部材12eが取り付けられている。側枠体30は、固定位置に位置するとき、ロック凸部31aがいずれかのロック凹部12a,12bに係合した状態になるので、これにより、固定位置よりも下方に移動することが規制される。そして、図4に示されるように、突当て部12dがあれば、固定位置に位置する側枠体30は、枢軸部31の下端が突当て部12dに当接する状態で支持されることとなり、より安定した状態で固定位置に保持される(図4(b)及び図5(b)参照)。
さらに、歩行器には、開位置の側枠体30を前枠体10に対してより確実に固定するためのクランプ機構70が設けられている。このクランプ機構70は、いわゆるトグルクランプであり、ロック凸部31aの外側に取り付けられた引っ掛け用の金具部71a,71bと、前枠体10の前枠柱状部12の上端部位置に取り付けられたクランプ機構本体部72とを備えている。一方の金具部71aは、開状態のときに、クランプ機構本体部72の上方に位置する位置に取り付けられており、他方の金具部71bは、開状態のときに、クランプ機構本体部72の上方に位置する位置に取り付けられている。クランプ機構本体部72は、前枠柱状部12に回動可能に取り付けられたレバー部72aと、当該レバー部72aに回動可能に取り付けられた引っ掛け用のアーム部72bとを備えるものであり、レバー部72aは、アーム部72bを金具部71に引っ掛けたり、引っ掛け状態を解除したりすることが可能なアンクランプ位置(図4(a)、図5(a)参照)と、金具部71a,71bに引っ掛けたアーム部72bによって当該金具部71がレバー部72b側に引き寄せられてクランプ状態になるクランプ位置(図4(b)、図5(b)参照)とに回動可能である。クランプ機構本体部72は、開状態ロック凹部12aの下方に位置している。従って、側枠体30を開位置に位置させたときに、クランプ機構本体部72のアーム部72bを金具部71に引っ掛けることができる。このクランプ機構70を用いてクランプを行うと、枢軸部21,31の下端が突当て部11d,12dに押し付けられた状態で、開位置の側枠体30の前枠体10に対する上下方向の位置がより確実に固定される。例えば、歩行器を用いて歩行しているとき、歩行面の状態によっては、側枠体30を前枠体10に対して上下動させる力が前枠体10や側枠体30に加わり、その拍子でロック凸部31aが開状態ロック凹部12aから離脱する可能性もあるが、ここで説明したクランプ機構70を用いれば、側枠体30の前枠体10に対する上下方向の位置が強固に固定され、このような離脱が確実に防止される。
【0029】
なお、ここでは、右側枠体30の枢軸部31と右側の前枠柱状部12との組み合わせ部分について説明したが、左側枠体20の枢軸部21と左側の前枠柱状部11との組み合わせ部分も、左右対称の配置になっているだけで、構成は同様であるので、ここではその詳細な説明を省略する。そして、ロック機構を備えていることも同様である。つまり、前枠体10の左側の前枠柱状部11の上端部には、左側枠体20を開位置(歩行器使用状態)に固定するための開状態ロック凹部と、閉位置(折畳状態)に固定するための閉状態ロック凹部とが設けられた連結部材11cが取り付けられている。そして、側枠体20の枢軸部21の上端部には、上記開状態ロック凹部及び閉状態ロック凹部のいずれか一方に係脱自在に係合されるロック凸部21aが設けられている。さらに、前枠体10の前枠柱状部11の下端部には、突当て部11dを備えた連結部材11eが取り付けられている。
【0030】
このように、各側枠体20,30は、前枠体10に対して摺動可能な構造を介して組み合わされており、ロック機構を備えているので、各側枠体20,30を下方である固定位置(図4(b)及び図5(b)参照)に摺動させることにより、開位置又は閉位置に固定することができ、上方である解除位置(図4(a)及び図5(a)参照)に摺動させることにより、開位置又は閉位置からの固定解除をすることができる。
【0031】
なお、解除位置(図4(a)及び図5(a)参照)は、枢軸部21,31のロック凸部21a,31aが開状態ロック凹部11a,12aや閉状態ロック凹部11b,12bの上方に摺動しており、これらの凹部11a,11b,12a,12bに係合していない状態になる側枠体20,30の位置である。他方、固定位置(図4(b)及び図5(b)参照)は、枢軸部21,31のロック凸部21a,31aが開状態ロック凹部11a,12aや閉状態ロック凹部11b,12bに係合する状態になる側枠体20,30の位置(下方摺動位置)である。
このように、側枠体20,30は、解除位置に位置するとき、回動可能な状態になり、折畳位置と使用位置とに自在に回動させることが可能になる。解除位置に摺動された側枠体20,30の下部の後輪20a,30aは、接地面から離間した状態になる。他方、側枠体20,30は、固定位置に位置するとき、回動不能な状態になり、折畳位置又は使用位置に固定された状態になる。このとき、固定位置に摺動された側枠体20,30の下部の後輪20a,30aは、接地面から接地した状態になる。
このように、本発明に係る歩行器は、側枠体20,30を使用位置に固定する開状態ロック部11a,12a,21a,31aと折畳位置に固定する閉状態ロック部11b,12b,21a,31aとを有するロック機構を備えている。
【0032】
ところで、前枠柱状部11,12は、後側に湾曲した上横枠湾曲部13b,13b及び下横枠湾曲部14b,14bの先端位置(後端位置)に設置されている。従って、各側枠体20,30を折畳んだときに、その下部の後輪20a,30aは、前輪10a,10aよりも後方の位置に位置する。つまり、このとき後輪20a,30aは、前輪10a,10aから前後方向に離間した位置に位置する。このような構成になっているので、歩行器は、前枠体10と少なくとも一方の側枠体20,30とが平行になるように折畳んだ状態であっても自立する。従って、歩行器を自立させた状態で、使用状態に展開する作業を開始することができる。このようになっていれば、展開する作業を行う際、歩行器を支える力が不要であり、歩行器が必要な方でも、簡単に歩行器を使用状態に展開する作業を開始することができる。
【0033】
そして、上述したように、左右の側枠体20,30を折畳位置に折り畳んだ状態で(図3(b)参照)、各側枠体20,30の下側枠部23,33は相互に重なる長さになっており、しかも、側枠体下部の後輪20a,30aは、歩行器幅方向位置(前枠体幅方向位置)が前輪10a,10aに対してずれた位置になっている。つまり、このとき、後輪20a,30aは、前輪10a,10aから幅方向についても離間した位置に位置する。このような構成になっているので、歩行器は、折畳んだ状態であっても、より確実に自立する。
さらに説明すれば、図3に示されるように、本発明に係る歩行器は、各側枠体20,30を折畳んだ状態で、左側の前輪10aと左側枠体20の下部の後輪20aとの間に右側枠体30の下部の後輪30aが位置するようになっている。つまり、車輪の幅方向位置に着目すれば、各側枠体20,30を折畳んだとき、一方の側枠体の下部の後輪と当該一方側の前輪との間に、他方の側枠体の下部の後輪が位置するようになっている。従って、一方の後輪が接地面から離間した状態になっても、残る3つの車輪の接地点を結ぶ線分によって囲まれる接地面積として、比較的大きな設置面積を確保することができる。従って、一方の後輪が接地面から離間下状態になっても、歩行器の自立が可能である。つまり、前輪10a,10a及び左右の後輪20a,30aが地面に接地する自立状態の歩行器のいずれか一方の側枠体20,30を固定位置から解除位置に向けて上方に摺動移動させた状態においても自立可能である。なお、各後輪の設置位置(後輪支持軸位置)としては、当該後輪と2つの前輪とで構成される三角形が二等辺三角形になる位置が好ましい。
【0034】
また、図1に示されるように、前枠体10には椅子40の座部41が取り付けられている。図6に示されるように、座部41は、その後端部に取り付けられた軸体42を介して前記前枠体10に回動自在に取り付けられており、座部41の前端が前記前枠体10に固定される格納位置(図1参照)と、歩行器使用状態時で前記座部41の座面が水平になる着座可能位置(図9参照)とに回動可能になっている。また、座部41の前端部に脚部43の基部が取り付けられている。この脚部43の基部は座部41に対して回動可能に取り付けられており、脚部43の先端の接地部43aにはゴム製の滑り止め部材44が取り付けられている。これにより、脚部43によって座部41を安定した状態で支えることができる。そして、前枠体10には、ギプス載置台50を着脱自在に設置することができ、酸素ボンベ設置台60を着脱自在に設置することができるようになっている。ギプス載置台50は、図7に示されるように、車輪50aを備えるものが好ましい。
【0035】
歩行器の各側枠体20,30を展開する作業では、まず、両手で対応する側枠体20,30の上端の肘掛部22a,32aを保持する。上述したように、各側枠体20,30の上側枠部22,32は、左右の側枠体20,30を折畳位置に折り畳んだ状態で、両上側枠部22,32が重ならない長さになっているので(図3(b)参照)、折畳んだ状態であっても両側枠体20,30の上側枠部22,32の肘掛部を両手で保持することができる。
【0036】
次に、折畳まれた状態で外側に位置する側枠体30を展開する作業を行う。ここでは、図3(b)に示されるように、まず、外側に位置する右側の側枠体30を展開する。展開する場合は、まず、右側枠体30を上方に摺動させて、解除位置に位置させる。これにより、右側枠体30が回動可能な状態になる。そして、右側枠体30を折畳位置から使用位置に回動させる。その後、使用位置の右側枠体30を下方に摺動させて固定位置に位置させる。これにより、右側枠体30が使用位置に固定される。
このような一連の作業を行うとき、左側枠体20の肘掛部を保持した手を離す必要がない。つまり、両手で歩行器を保持した状態を維持しつつ右側枠体30の展開作業を行うことができる。そして、右側枠体30の展開が終了すると、同様にして、左側枠体20の展開作業を行う。この作業も、両手で対応する側枠体20,30の肘掛部を保持した状態を維持しつつ行うことが可能である。従って、展開作業を、安定した状態で容易、迅速かつスムーズに行うことができる。
【0037】
なお、両側枠体20,30を展開した状態から折畳み状態にする作業を行う場合は、上記展開作業を逆の順番で行うことになるが、各段階での作業の内容は、上述したとおりであるので、ここでは、折畳み作業について、詳細な説明を省略する。
また、上述したように、歩行器は、その前枠体10に引っ掛け部18を備えている。従って、両側枠体20,30を折畳んだ後、引っ掛け部18に引っ掛けた紐を用いて簡単に両側枠体20,30及び前枠体10を相互に締め付け固定することができる。これにより、折畳み状態をより確実に維持することができる。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
歩行器使用時に使用者の前方に位置する前枠体と、使用者の両側に位置する左右一対の側枠体と、前記前枠体及び側枠体で構成される枠構造体の下部に設置された前輪及び後輪とを備えている歩行器であって、
前記前枠体は、その左右両側に、歩行器使用時、地面に対して立てた状態に配置される前枠柱状部を備えており、
各側枠体は、その前側に、前記前枠柱状部に対して入れ子構造で回動可能に組み合わされる枢軸部を備え、側枠体後部が前記前枠体に近接した状態になる折畳位置と、側枠体後部が前記前枠体から離間した状態になる使用位置とに開閉可能になっており、
前記側枠体を前記折畳位置に固定する閉状態ロック部及び前記使用位置に固定する開状態ロック部を有するロック機構を備えていることを特徴とする歩行器。
【請求項2】
前記各側枠体の前記枢軸部は、前記前枠体の前記前枠柱状部に対して枢軸部長手方向に摺動可能な状態で組み合わされており、側枠体が前記前枠体に対して前記折畳位置又は前記使用位置に固定される固定位置と、固定が解除されて回動が可能である解除位置とに摺動可能になっている請求項1に記載の歩行器。
【請求項3】
前記前輪は、前記前枠体の下部に設置されており、前記後輪のうち右後輪は、右側枠体の下部に設置されており、左後輪は、左側枠体の下部に設置されており、
両側枠体を前記折畳位置に折畳み且つ前記固定位置に位置させた状態で前記前輪及び前記左右の後輪を地面に接地させたときに自立する請求項2に記載の歩行器。
【請求項4】
前記各側枠体の前記枢軸部は、前記前枠体の下部に設置された前輪よりも後方の位置に配置されている請求項3に記載の歩行器。
【請求項5】
前記前枠体は、左右の前枠柱状部の上端部に結合された上横枠部と、当該左右の前枠柱状部の下端部に結合された下横枠部とを備えており、
前記上横枠部は、歩行器使用時に水平に延在する上横枠本体部と、当該上横枠本体部の両端から後側に湾曲する左右の上横枠湾曲部とを備えており、
前記下横枠部は、歩行器使用時に水平に延在する下横枠本体部と、当該下横枠本体部の両端から後側に湾曲する左右の下横枠湾曲部とを備えており、
前記前輪は、前記下横枠部に設置されており、
各前枠柱状部に入れ子構造で組み合わされた各枢軸部は、歩行器使用状態で、前記上横枠本体部及び下横枠本体部よりも後方に位置するものであり、
前記各側枠体は、歩行器使用状態で、前記枢軸部の下端から水平に延在する下側枠部を備えており、
前記後輪は、前記下側枠部に設置されており、
前記各側枠体の下側枠部は、左右の側枠体を折畳位置に折り畳んだ状態で、両下側枠部が重なる長さになっており、
前記各側枠体を前記折畳位置に閉じ且つ前記固定位置に位置させた状態で前記前輪及び前記左右の後輪を地面に接地させたときに自立する請求項3又は請求項4に記載の歩行器。
【請求項6】
前記各側枠体は、歩行器使用状態で、前記枢軸部の上端から水平に延在する上側枠部を備えており、
前記各側枠体の上側枠部は、左右の側枠体を折畳位置に折り畳んだ状態で、両上側枠部が重ならない長さになっている請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の歩行器。
【請求項7】
前記左右の後輪は、前記前輪及び前記左右の後輪が地面に接地する自立状態の歩行器のいずれか一方の側枠体を前記固定位置から前記解除位置に移動させると当該一方の側枠体に設置された後輪が地面から離間する状態になるように設置されており、
前記前輪及び前記左右の後輪が地面に接地する自立状態の歩行器のいずれか一方の側枠体を前記固定位置から前記解除位置に移動させた状態で自立可能である請求項3から請求項6のいずれか一項に記載の歩行器。
【請求項8】
前記各側枠体は、その上部に肘掛部を備えている請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の歩行器。
【請求項9】
前記前枠体に椅子の座部が取り付けられており、
当該座部は、その後端部に取り付けられた軸体を介して前記前枠体に回動自在に取り付けられており、座部の前端が前記前枠体に固定される格納位置と、歩行器使用状態時で前記座部の座面が水平になる着座可能位置とに回動可能になっている請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の歩行器。
【請求項10】
前記前枠体は、ギプス載置台が着脱自在に設置可能であると共に、酸素ボンベ設置台が着脱自在に設置可能である請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の歩行器。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−62439(P2011−62439A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−217607(P2009−217607)
【出願日】平成21年9月18日(2009.9.18)
【特許番号】特許第4513111号(P4513111)
【特許公報発行日】平成22年7月28日(2010.7.28)
【出願人】(307032191)