説明

抽選装置

【課題】 抽選を単に運に任せるだけではなく主体的に楽しむことができ、抽選結果にも納得感と満足感が得られる抽選装置を提供する。
【解決手段】 それぞれ固有の電子識別子と可視的標識を具備する複数の抽選用ボール(1a〜1g)と;これらのボールが転動可能なボール転動面(2a)とその中心部に明けられたボール回収孔開口部(2c)とを有し、鉛直軸の周りに回転せしめられる浅いすり鉢状の抽選フィールド(2)と;プレイヤーにより操作される抽選フィールドの回転停止信号発信装置(7)と;抽選フィールド(2)が停止した後、最初にボール回収孔開口部(2c)に到達したボールを当該開口部に一時拘束し得る装置(4)と;ボール回収孔開口部に拘束された抽選用ボールを識別する装置(5)と;上記識別されたボールを表示するディスプレイ装置(8)と;を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボールを用いた抽選装置に関し、特に、業務用メダルゲーム装置などに併設され、サブゲーム的な要素としての抽選のために用いるのに好適な抽選装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、円形のすり鉢状の抽選フィールド内でボールを転動させる抽選装置は、例えば下記の特許文献1ないし4に示すルーレットゲーム機に備えられたものなど、様々なものが存在したが、一旦作動を開始した抽選装置に対してプレーヤーが関与する手段を設けたものは、これまでに存在しなかった。
即ち、従来の抽選装置では、作動中の抽選装置に対してプレーヤーが関与することは一切不可能であるため、プレイヤーはその抽選結果に従うのみで、偶然と運に任せる以外なく、面白味に欠け、場合によっては、機械による抽選作業が偏向して不公正に行われているのではないかという疑念さえ生じて、抽選結果に不満が残るという問題があった。
【0003】
【特許文献1】特開平06−210046号公報
【特許文献2】特開平06−218089号公報
【特許文献3】特開2000−300827号公報
【特許文献4】特開2005−065885号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の問題点を解決するためなされたものであり、その目的とするところは、プレイヤーが抽選装置の作動に関与できる余地を設けることにより、抽選を単に運任せではなく主体的に楽しむことができると共に、抽選結果にも納得感と満足感が得られる抽選装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の上記の目的は、
それぞれ固有の電子識別子と可視的標識を具備する複数の抽選用ボールと、
周縁部には抽選用ボールの逸脱防止壁を、中心部には1個の抽選用ボールが通過可能なボール回収孔を有し、鉛直軸の周りに回転可能に水平に支持された浅く扁平なすり鉢状の抽選フィールドと、
抽選フィールドを回転駆動し、抽選フィールド上のボールを逸脱防止壁に沿って転動させる駆動装置と、
プレイヤーにより操作される、抽選フィールドの回転停止信号発信装置と、
抽選フィールドの回転停止信号が発信された後、駆動装置の作動を停止させ、抽選フィールドの回転を停止させる演算制御装置と、
抽選フィールドの回転停止信号が発信された後、最初にボール回収孔開口部に到達した抽選用ボールを当該開口部に一時拘束し得る装置と、
ボール回収孔開口部に拘束された上記ボールを識別する装置と、
上記識別されたボールを表示するディスプレイ装置と、
を備えたことを特徴とする抽選装置によって達成できる。
【0006】
抽選終了後には、拘束されていたボールの拘束が解除され、当該ボールが回収孔内に回収されるように構成したり、或いはまた、拘束されていたボールの拘束が解除され、当該ボールが抽選フィールドに戻されるように構成することも可能である。
【0007】
ボールごとに、そのボールが拘束された場合のボーナス効果を設定したり、更にまた、複数回の抽選において拘束されたボールを記録しておく記憶装置を設け、それらの拘束されたボールの組合せに応じたボーナス効果を設定するように構成することも可能である。
【0008】
なお、本発明に係る上記の抽選装置においては、
抽選フィールドのボール逸脱防止壁に沿って設けられた少なくとも一つのボール情報読取り装置と、
上記ボール情報読取り装置の出力データに基づき、転動するボールを識別し、抽選フィールド上での各ボールの位置を常時監視する装置と、
抽選フィールドの回転停止信号が発信されてから、ボールがボール回収孔開口部に到達するまでの所要時間を、抽選フィールドの回転停止信号が発信されたときのボールの分布に応じて、制御し得る演算制御装置と、
を設けることが推奨される。
【発明の効果】
【0009】
上記の如き構成を有する本発明の抽選装置によるときは次のような効果が達成できる。
(1)プレーヤーに抽選に関与する余地を与え、抽選フィールドの回転停止信号発信装置の入力のタイミング次第で抽選結果を制御できると思わせることが可能であるので、従来のように単に運任せであったのに比べて、プレイヤーのゲームに対する集中度を大幅に高めることができる。
(2)抽選フィールドの回転によるボールの撹拌から抽選までのプロセスをすべて抽選フィールド上で行うことで、従来の装置のようにストックされたボールを抽選フィールド上に打ち出す必要がなく、そのためボールの貯蓄、供給、打出し機構を設ける必要がなく、それらのスペースを割愛できる。
(3)抽選に使用するボールを抽選フィールド上でプレイヤーに対して常に開示した状態で抽選作業を行うので、抽選に対する不信感を拭うことができる。
(4)ボールにそれぞれ固有の電子識別子及び可視的標識を付しておくことで、抽選されたボールごとにボーナス(入賞)効果を持たせ、またその組合わせにより、副次的なボーナス効果を持たせることにより、数多くのボーナスの種類を設定でき、プレイヤーに多くの期待感を持たせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面に示す実施例を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【実施例】
【0011】
図1は、本発明に係る抽選装置の一実施例の全体構成を示す説明図、
図2は、図1に示した抽選装置の抽選フィールドの上面図、
図3は、抽選開始前の抽選フィールドの状態を示す上面図、
図4は、ボール撹拌中の抽選フィールドの状態を示す上面図、
図5は、抽選フィールドの回転停止時の状態を示す上面図、
図6は、抽選フィールドの回転停止後のボールの動きとボール識別時の状態を示す上面図、
図7は、抽選フィールドのボール回収孔開口部に設けられたボール拘束装置(シャッター)の動作を示す説明図である。
また、これらの図中、1a〜1gは、それぞれ固有の電子識別子と可視的標識を具備した抽選用ボール、2は抽選フィールド、2aはボール逸脱防止壁、2bはボール転動面、2cはボール回収用開口部、3は抽選フィールドの回転駆動装置、31はブレーキ付きモーター、32はローラー、4はボール拘束用シャッター、41はシャッター開閉装置、5はボール識別装置、51はボール識別センサー、6はボール位置監視装置、61〜64はボール情報読取り装置、7は回転停止信号発信装置、8はディスプレイ装置、9は抽選装置の作動を制御するためのコンピュータープログラムがインストールされた抽選装置用演算制御装置、91は記憶装置、10はゲーム機全体の作動を制御するためのコンピュータープログラムがインストールされたゲーム機用演算制御装置である。
【0012】
メダルゲーム等において、ゲーム中に所定の状況が発生したとき(例えば、特定の入賞フラグが発生した場合など)には、ゲーム機用演算制御装置10から本発明の抽選装置の演算制御装置9へ信号が送られ、本発明の抽選装置が作動を開始する。なお、図1では、説明の都合上、抽選装置用演算制御装置9とゲーム機用演算制御装置10を分けて描いたが、両者はいずれもその作動に必要なコンピュータープログラムや各種データが記録されたハードディスク等の記憶装置や、当該プログラムを実行するCPUや、CPUの演算処理をバックアップするRAM等々を備えた小型のコンピューターから構成されるものであるので、通常は、1台のコンピューター装置で抽選装置用演算制御装置9とゲーム機用演算制御装置10の機能を兼用するようにする。
【0013】
抽選装置が作動を開始した場合、まず円形のすり鉢状抽選フィールド2が回転し始め(図4参照)、その抽選フィールド上に置かれている複数の抽選用ボール1a〜1gを撹拌、回転させる。即ち、抽選フィールドの回転駆動装置3のモーター31(図2参照)が回転せしめられ、その回転軸に取り付けたローラ32を介して抽選フィールド2が回転せしめられることにより、抽選用ボール1a〜1gが抽選フィールド2のボール転動面2b上で転動し始める。すり鉢状抽選フィールド2の周縁部にはボール逸脱防止壁2aが設けられ、また、抽選フィールド2の底部にはボール回収孔開口部2cが設けられている。抽選用ボール1a〜1gの転動速度が高くなると、遠心力によってボールは抽選フィールド2の周縁部へ向けて移動し、ボール逸脱防止壁2aの内壁面に沿って転動することになる。
【0014】
抽選用ボール1a〜1gには、それぞれ固有の電子識別子と可視的標識が付されており、電子的手段によって複数の抽選用ボール1a〜1gがそれぞれ個別に識別可能なように構成されると共に、ボールの表面の色や模様、大きな記号(図では、便宜上A〜Gの文字が付されている)などによって、プレイヤーが目で見て容易に個々のボールを判別できるようになっている。
電子識別子としては、例えばRFID( Radio Frequency Identification )技術を利用したものが好適に用いられ、その場合、各ボール内に固有の識別信号を含む電磁波を発信するICチップを埋め込み、その電磁波を抽選フィールド2上又はその近傍の適宜の個所に設けた読取り装置もしくは識別センサーで受信して、個々のボールを判別するように構成する。図示した実施例では、抽選フィールド2の周縁部のボール逸脱防止壁2aに沿って4個のボール情報読取り装置61〜64が設けられると共に、抽選フィールド2の底部のボール回収孔開口部2cの近くにボール識別センサー51が設けられている(図1参照)。
なお、抽選フィールド2の回転速度は、転動中の抽選用ボール1a〜1gのそれぞれをプレイヤーが視認し、識別可能な程度の速度とすることが望ましい。
【0015】
プレイヤーは、抽選フィールド2上を転動している抽選用ボール1a〜1gを観察しながら、抽選フィールド2の回転を停止したとき、得点率の高いボールがボール回収孔開口部2cに最初に到達するように、当該回転中の所望のボールが最適と思われる位置を通過する瞬間を見計らって、回転停止信号発信装置7のスイッチを押して、抽選フィールド2の回転を停止させるようにする。
【0016】
回転停止信号発信装置7から停止信号が発せられると、当該信号は演算制御装置9を介して回転駆動装置3に送られ、そのモーター31が停止せしめられ、抽選フィールド2が即時停止もしくは減速停止せしめられる(図5参照)。即時停止させる場合には、モーター31もしくは抽選フィールド2に作用するブレーキがモーターの停止と同時に瞬時に且つ強力に作動するよう制御する。
抽選フィールド2が回転を停止すると、抽選フィールド上の抽選用ボール1a〜1gの転動速度は徐々に低下し、これに伴いボールは次第にすり鉢状の抽選フィールド2の中央に寄り集まる(図6参照)。
【0017】
図2に明瞭に示すように、抽選フィールド2の中心部には1個の抽選用ボールが通過可能なボール回収孔2cが明けられると共に、開閉可能なシャッター4が設けられ、シャッター4を全開にすると抽選用ボールはボール回収孔2c内へ落下するが、シャッター4を閉じると抽選用ボールはシャッターによって拘束され、ボール回収孔2c内へ落下しないようになっている。図2ではシャッター4が半分閉じて、ボール回収孔2cが半分開いた状態が示されている。また、図7にはシャッター4が開閉動作する様子が示されている。
図6に示した状態においては、抽選用ボール1fが最初にボール回収孔2cに到達し、このとき上記シャッターは閉じていて、抽選用ボール1fが、シャッターによって一時的に拘束された状態が示されている。
このように最初にボール回収孔開口部2cに到達した抽選用ボール1fをシャッターによって一定時間拘束することにより、プレイヤーは、最初にボール回収孔2cに到達したボールが、自分が望んだボールであるか否かを充分に納得のゆくまで念入りに確認することができる。
【0018】
また、この抽選用ボール1fの拘束期間中に、ボール回収孔開口部2cの近くに設けたボール識別センサー51(図1参照)により抽選用ボール1fを検知し、ボール識別装置5によって、ボール回収孔2cに最初に到達したのがボール1fであることを識別し、その抽選結果をディスプレイ装置8に表示するようにする。
そうすることにより、プレイヤーは、ボール回収孔2cに最初に到達したのがボール1fであることを自分の目で充分納得のゆくまで確認できると共に、ゲーム機も当該ボール1fを正しく検知したということを、確認することができ、抽選作業がゲーム機によって極めて公明正大に行われたものとプレイヤーは納得することができる。
また、プレイヤーは、自分の望んだボールがボール回収孔2cに最初に到達しなかった場合においても、自分が回転停止信号発信装置7を押すタイミングが不適切であったと自己責任として納得し得るものであるから、抽選結果に不満が残ることがない。
【0019】
上記の如く、ボール回収孔2cに最初に到達したボール1fをシャッター4により一時的(例えば2〜10秒間)に拘束し、これをプレイヤーに充分に確認させると共に、ボール識別センサー51によりこれを検知して、その抽選結果をディスプレイ装置8に表示した後に、シャッター4を開いて、ボールをボール回収孔2c内へ落下させるようにする。
このようにして1回の抽選を終えた後の進行については、例えば以下の(1)ないし(3)で説明するような様々なやり方が可能であり、これら以外のやり方も可能である。
【0020】
(1)シャッター4を一瞬だけ開き、ボール回収孔開口部2cに最初に到達したボール1fだけを回収孔2c内に落下させ、残りの6個のボールで前記と同様にして2回目の抽選を行い、更に同様にして5個のボールで3回目の抽選を行う。これら各回の抽選結果は、演算制御装置9に設けた記憶装置91に逐次記録しておき、3回目の抽選が終了した時点で、各回の抽選結果の判定及び及び3回の抽選結果の組み合わせ判定に基づき、入賞(ボーナス)判定を行い、所定の入賞効果を発生させる。各回の抽選で1個づつ回収孔開口部2c内に落下させた合計3個のボールは、プレイヤーに見える位置に設けた透明な確認ボックスへ順次導いて展示し、プレイヤーの確認と納得を得るようにする。
これらすべての操作が完了した後、上記3個のボールを自動的に抽選フィールド2内へ戻して、抽選装置を元の待機状態に復帰させる。
【0021】
(2)1回目の抽選を終えた時点で、シャッター4は閉じたままの状態を維持し、再び抽選フィールド2を回転させて1回目と同じ個数のボールで2回目の抽選を行い、以下同様にして複数回の抽選を行い、各回の抽選結果の判定及び複数回の抽選結果の組合わせ判定に基づき、入賞(ボーナス)判定を行い、所定の入賞効果を発生させる。そのようにして所定回数の抽選作業が完了した後、抽選装置を元の待機状態に復帰させる。
【0022】
(3)抽選は1回しか行わず、その1回の抽選を終えた後、シャッター4をしばらくの時間開いてすべてのボールを回収孔2c内へ落下させて回収する。当該1回の抽選結果の判定に基づき、入賞(ボーナス)判定を行い、所定の入賞効果を発生させる。その後、すべてのボールを自動的に抽選フィールド2内へ戻して、抽選装置を元の待機状態に復帰させる。
【0023】
次に、抽選フィールドのボール逸脱防止壁2aに沿って設けられたボール情報読取り装置61〜64(図1,図2参照)と、ボール位置監視装置6等の機能について説明する。
ボール情報読取り装置61〜64は、前記RFID技術を利用して、転動中の抽選用ボール1a〜1gに埋め込まれたICチップからそれぞれ発信される各ボールに固有の識別信号を含む電磁波を受信し、当該受信データをボール位置監視装置6に送る。
ボール位置監視装置6は、これに備えられた演算処理装置(抽選装置用演算制御装置9又はゲーム機用演算制御装置10と兼用のものでよい。)により、上記ボール情報読取り装置61〜64からのデータに基づき、転動するボール1a〜1gをそれぞれ識別し、抽選フィールド上での各ボールの位置を演算により求めて、それらのボールの分布状態を常時把握、監視する。
プレイヤーが回転停止信号発信装置7を押すことにより抽選フィールドの回転停止信号が演算制御装置9にもたらされると、演算制御装置9は、当該回転停止信号が発信されてから、ボールがボール回収孔開口部2cに到達するまでの所要時間を、抽選フィールドの回転停止信号が発信されたときのボールの分布(ボール位置監視装置6により求められたもの)に応じて、制御する。
これにより、演算制御装置9のプログラムにおいて予め定められたボールを、プレイヤーによる回転停止信号発信装置7の入力タイミングとは関係なく、最初にボール回収孔開口部2cに到達するよう制御することが可能となる。
この場合においても、プレイヤーは回転停止信号発信装置7を押して抽選に関与する余地が与えられるので、プレイヤーには、あたかも自分の入力タイミング次第で抽選結果を制御できると思わせることができる。
【0024】
なお、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、本発明はその目的の範囲内において、上記の説明から当業者が容易に想到し得るすべての変更実施例を包摂するものである。
【産業上の利用可能性】
【0025】
上記の如く、本発明に係る抽選装置によるときは、抽選を単に運に任せるだけではなくプレイヤーが主体的に楽しむことができると共に、抽選結果にも納得感と満足感が得られ、従来に比べて抽選に関する興趣が格段に向上し、ゲーム機の一層の普及、増産に貢献し得るものであるから、本発明は産業上多大の利用可能性を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に係る抽選装置の一実施例の全体構成を示す説明図である。
【図2】図1に示した抽選装置の抽選フィールドの上面図である。
【図3】抽選開始前の抽選フィールドの状態を示す上面図である。
【図4】ボール撹拌中の抽選フィールドの状態を示す上面図である。
【図5】抽選フィールドの回転停止時の状態を示す上面図である。
【図6】抽選フィールドの回転停止後のボールの動きとボール識別時の状態を示す上面図である。
【図7】抽選フィールドのボール回収孔開口部に設けられたボール拘束装置(シャッター)の動作を示す説明図である。
【符号の説明】
【0027】
1a〜1g 抽選用ボール
2 抽選フィールド
2a ボール逸脱防止壁
2b ボール転動面
2c ボール回収用開口部
3 抽選フィールドの回転駆動装置
31 ブレーキ付きモーター
32 ローラー
4 ボール拘束用シャッター
41 シャッター開閉装置
5 ボール識別装置
51 ボール識別センサー
6 ボール位置監視装置
61〜64 ボール情報読取り装置
7 回転停止信号発信装置
8 ディスプレイ装置
9 抽選装置用演算制御装置
91 記憶装置
10 ゲーム機用演算制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ固有の電子識別子と可視的標識を具備する複数の抽選用ボール(1a〜1g)と、
周縁部には抽選用ボールの逸脱防止壁(2a)を、中心部には1個の抽選用ボールが通過可能なボール回収孔(2c)を有し、鉛直軸の周りに回転可能に水平に支持された浅く扁平なすり鉢状の抽選フィールド(2)と、
抽選フィールド(2)を回転駆動し、抽選フィールド上のボールを逸脱防止壁(2a)に沿って転動させる駆動装置(3)と、
プレイヤーにより操作される、抽選フィールドの回転停止信号発信装置(7)と、
抽選フィールドの回転停止信号が発信された後、駆動装置(3)の作動を停止させ、抽選フィールドの回転を停止させる演算制御装置(9)と、
抽選フィールドの回転停止信号が発信された後、最初にボール回収孔開口部(2c)に到達した抽選用ボールを当該開口部に一時拘束し得る装置(4)と、
ボール回収孔開口部に拘束された上記ボールを識別する装置(5)と、
上記識別されたボールを表示するディスプレイ装置(8)と、
を備えたことを特徴とする抽選装置。
【請求項2】
抽選終了後、拘束されていたボールの拘束が解除され、当該ボールが回収孔内に回収される請求項1に記載の抽選装置。
【請求項3】
抽選終了後、拘束されていたボールの拘束が解除され、当該ボールが抽選フィールドに戻される請求項1に記載の抽選装置。
【請求項4】
ボールごとに、そのボールが拘束された場合のボーナス効果を設定した請求項1に記載の抽選装置。
【請求項5】
複数回の抽選において拘束されたボールを記録しておく記憶装置(91)を設け、それらの拘束されたボールの組合せに応じたボーナス効果を設定した請求項1に記載の抽選装置。
【請求項6】
抽選フィールドのボール逸脱防止壁(2a)に沿って設けられた少なくとも一つのボール情報読取り装置(61〜64)と、
上記ボール情報読取り装置の出力データに基づき、転動するボールを識別し、抽選フィールド上での各ボールの位置を常時監視する装置(6)と、
抽選フィールドの回転停止信号が発信されてから、ボールがボール回収孔開口部(2c)に到達するまでの所要時間を、抽選フィールドの回転停止信号が発信されたときのボールの分布に応じて、制御し得る演算制御装置(9)と、
を設けたことを特徴とする請求項1に記載の抽選装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−288847(P2006−288847A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−115232(P2005−115232)
【出願日】平成17年4月13日(2005.4.13)
【出願人】(306019111)株式会社タイトー (475)