説明

掃除機用床ノズル及び電気掃除機

【課題】塵埃の除去性能及び床面の磨き性能に優れた掃除機用床ノズルを提供する。
【解決手段】電動送風機(図示せず)を内蔵する電気掃除機本体(図示せず)に連通するように接続されると共に回転ロータ10を回転自在に収納し、回転ロータ10は、外周の長手方向に複数の溝部11を有するロータ12と、溝部11に下端が装着される複数の清掃体13からなり、清掃体13の少なくとも一つは、全体形状が略帯状で、かつ長手方向に沿って被掃除面側端部に複数のループ状部13aを有するもので、被掃除面が木床やタイルなどの場合、ループ状部13aが床面上の塵埃を掬い取るような作用をすることにより塵埃の除去性能が向上ししかも、被掃除面にループ状部13aが線状に接触するので磨き効果も向上し、又絨毯上では、ループ状部13aが絨毯のパイル(図示せず)をムチのように叩くので、塵埃がパイルからたたき出され、塵埃の除去性能が大幅に向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、掃除機用床ノズル及びそれを用いた電気掃除機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種の掃除機用床ノズルについて、図8を用いて説明する。図8は、従来の掃除機用床ノズルの上ケースをはずしたときの分解斜視図である。
図8において、従来の掃除機用床ノズル1は、前方下面に吸引用の開口部2を有する下ケース3と、下ケース3の後部に回動自在に設けられ、図示しない電気掃除機にホースや延長管を介して接続される接続管4と、一端にプーリー5aを有すると共に下ケース3に回動自在に装着された回転ロータ5と、前記プーリー5aに張架されたベルト6を介して回転ロータ5を回転駆動するモータ7から構成されている。
回転ロータ5は、掃除機用床ノズル1に回転自在に支持され外周面の長手方向に複数の溝部(図示せず)を螺旋状に形成したロータ5cと、前記溝部に装着された清掃体5dから構成され、その清掃体5dは、織布や不織布などから形成されたもの(例えば、特許文献1参照)、ブラシ状に形成されたもの(例えば、特許文献2参照)、軟質材で帯状に形成されたもの(例えば、特許文献3参照)などがあった。
上記構成により、電気掃除機を運転すると共に、モータ7に通電すると、回転ロータ5が回転し、清掃体5dにより被掃除面の塵埃が掻き上げられ、電気掃除機に内蔵された電動送風機(図示せず)による吸引力で、開口部2より、空気と共に吸引される。
【特許文献1】特開平11−009522号公報
【特許文献2】特開2001−161611号公報
【特許文献3】特開平11−318781号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来の掃除機用床ノズルの織布や不織布などから形成された清掃体は、帯状に形成されているので、回転ロータ5の回転時に撓みながら側面で塵埃を被掃除面に押し付けるような作用をするので、被掃除面からの塵埃の除去性能がよくなかった。又、上記特許文献2に開示されたブラシ状に形成された清掃体の場合、床面などの被掃除面の溝などに入った砂ゴミを掃き出すのには優れているものの、被掃除面をブラシの一本一本の毛の先端でなぞる、すなわち線状になぞるだけなので、やはり塵埃除去性能は悪かった。
【0004】
又、上記特許文献3に開示されたシリコンゴムなどの軟質材で帯状に形成された清掃体の場合も、織布や不織布などから形成された清掃体と同じく、回転時に清掃体の側面で塵埃を被掃除面に押し付けるような作用をするので、被掃除面からの塵埃の除去性能がよくなかった。
【0005】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、塵埃の除去性能は勿論拭き掃き性能にも優れた掃除機用床ノズル及び電気掃除機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記従来の課題を解決するために、本発明の掃除機用床ノズルは、電動送風機を内蔵する電気掃除機本体に連通するように接続されると共に、回転ロータを回転自在に収納する掃除機用床ノズルにおいて、前記回転ロータは、外周の長手方向に複数の溝部を有するロータと、前記溝部に下端が装着される複数の清掃体からなり、前記清掃体の少なくとも一つは、全体形状が略帯状で、かつ長手方向に沿って被掃除面側端部に複数のループ状部を有するもので、被掃除面が木床やタイルなどの場合、ループ状部が床面上の塵埃を掬い取るような作用をすることにより塵埃の除去性能が向上ししかも、被掃除面にループ状部が線状に接触するので磨き効果も向上し、又絨毯上では、ループ状部が絨毯のパイルをムチのように叩くので、塵埃がパイルからたたき出され、塵埃の除去性能が大幅に向上するもので、掃除性能に優れた掃除機用床ノズルを提供することが出来る。
【0007】
また、本発明の電気掃除機は、吸引力を発生させる電動送風機と、塵埃を捕集する集塵室と、請求項1〜8のいずれか1項に記載の掃除機用床ノズルとを備えたもので、被掃除面の種類に関わらず、塵埃の除去性能が大幅に向上し、掃除性能に優れた電気掃除機を提供することが出来る。
【発明の効果】
【0008】
本発明の掃除機用床ノズルは、被掃除面からの塵埃の除去性能に優れ、かつ木床などの磨き性能にも優れたものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
第1の発明は、電動送風機を内蔵する電気掃除機本体に連通するように接続されると共に、回転ロータを回転自在に収納する掃除機用床ノズルにおいて、前記回転ロータは、外周の長手方向に複数の溝部を有するロータと、前記溝部に下端が装着される複数の清掃体からなり、前記清掃体の少なくとも一つは、全体形状が略帯状で、かつ長手方向に沿って被掃除面側端部に複数のループ状部を有するもので、被掃除面が木床やタイルなどの場合、ループ状部が床面上の塵埃を掬い取るような作用をすることにより塵埃の除去性能が向上ししかも、被掃除面にループ状部が線状に接触するので磨き効果も向上し、又絨毯上では、ループ状部が絨毯のパイルをムチのように叩くので、塵埃がパイルからたたき出され、塵埃の除去性能が大幅に向上するもので、掃除性能に優れた掃除機用床ノズルを提供することが出来る。
【0010】
第2の発明は、特に、第1の発明の清掃体に複数のループ状部を少なくとも二重に形成したもので、ループ状部のこしが強くなり、被掃除面に附着した塵埃を確実に除去することが出来る。又、二重に形成した一方のループ状部と他方のループ状部との間に段差を設けるようにすれば、被掃除面を擦る面積が広がり、塵埃の除去性能がさらに向上する。
【0011】
第3の発明は、特に、第1又は第2の発明の掃除機用床ノズルにおいて、長手方向に沿って両側に複数のループ状部を形成し、それを略中央部で折り曲げ、その折り曲げ部をロータの溝部に装着して清掃体としたもので、二重のループ状部の形成が容易にできるので、安価に形成することができる。
【0012】
第4の発明は、特に、第3の発明の清掃体において、略中央部を折り曲げる前に、一側のループ状部の端部を切断してブラシ部を形成するもので、ブラシ部の形成が容易であると共に、そのブラシ部により、木床やタイルの凹部に入り込んだ砂ゴミなどを効率よく掃き出すことができる。
【0013】
第5の発明は、特に、第3又は第4の発明の清掃体の下部を、ループ状部を支持する支柱部と、折り曲げ部を覆う帯状体で形成したもので、清掃体の下端部をロータに設けた溝部に容易に装着することが出来るので、製造コストが低減できる。
【0014】
第6の発明は、特に、第3又は第4の発明の清掃体の下部を、ループ状部を支持する支柱部と、折り曲げ部の内側に位置する芯線と、前記折り曲げ部と共に前記芯線を覆う帯状体で形成したもので、折り曲げ部が帯状体と芯線により挟持されるので、清掃体の支柱部の取り付けが堅固になり、かつ芯線により清掃体の下端部の剛性が高まるので、帯状体をロータに設けた溝部に容易に装着することが出来る。
【0015】
第7の発明は、特に、第1〜4のいずれか一つの発明の清掃体の下端部を、熱可塑性材料で成形したもので、ロータの溝部に装着される清掃体の下端部の加工が、金型成形により容易にかつ多量にできるので、製造コストを低減することができる。
【0016】
第8の発明は、特に、第3又は第4の発明の溝部に二つ折した清掃体の下端部を挿入した後、前記溝部に押さえ部材を圧入して前記清掃体の下端部を固定するようにしたもので、清掃体の下端部に帯状体を取り付けたり熱可塑性材料で成形する必要が無く、又押さえ部材を半径方向から圧入するだけなので、溝部の一方の端部から、帯状体や、熱可塑性材料で成形された部分を挿入していくより短時間に行うことができ、安価に形成することが出来る。
【0017】
第9の発明は、吸引力を発生させる電動送風機と、塵埃を捕集する集塵室と、請求項1〜8のいずれか1項に記載の掃除機用床ノズルとを備えたもので、被掃除面の種類に関わらず、塵埃の除去性能が大幅に向上し、掃除性能に優れた電気掃除機を提供することが出来る。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0018】
図1は、本発明の第1の実施例における掃除機用床ノズルについて、図1〜5を用いて説明する。なお、本実施例における掃除機用床ノズルの全体構成は従来例(図8)と同一なので、同一部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0019】
図1は、本実施例における掃除機用床ノズルの上ケースを外した状態の分解斜視図、図2は、同掃除機用床ノズルの回転ロータの展開斜視図、図3(a)は、同回転ロータの清掃体の斜視図、(b)は、同清掃体の平帯体の平面図、(c)は、同平帯体の側面図である。
【0020】
図1において、本実施例における掃除機用床ノズル9の回転ロータ10は、アルミニウムなどの金属材料からなり外周面の長手方向に均等に4本の溝部11を外方に開口するように設けたロータ12と、略帯状で下端が溝部4に嵌合装着されると共に長手方向に沿って複数のループ状部13aを有する一対の清掃体13と、ブレード状でシリコンゴムなどの軟質材で形成された一対の清掃体A17と、清掃体13と清掃体A17をロータ12に装着した後、そのロータ12の一端に圧入されると共にモータ7で駆動されるベルト6が張架されるプーリー付きホルダー14と、ロータ12の他端に圧入される軸受けホルダー15から構成されている。16は、回転ロータ10の両端を掃除機用床ノズル1に回転自在に保持するための軸受けである。
【0021】
なお、清掃体A17の突出代は、清掃体13より低めに設定している。また、ロータ12に設けた溝部11は、本実施例では、ロータ12の全幅に渡って180度の捩り角度で螺旋状に形成されているが、その捩れ角度はそれに限定されるものではなく、90度、270度或いは360度でも良い。
【0022】
次に清掃体13の構造並びにロータ12への組み立て方法について図3を用いて説明する。図3(a)に示すように、清掃体13は、先端に複数のループ状部13aを有する平帯体13bと、略中央で折り曲げられた平帯体13bの下端部13cに挿入された芯線13dと、金属製の薄板材からなり芯線13dと共に平帯体13bの下端部13cを挟持する帯状体13eから構成され、帯状体13eをロータ12の溝部11の一方の端部から挿入して、清掃体13を回転ロータ10に取り付けるようにしている。
【0023】
図3(b)は、清掃体13の平帯体13bの展開図を示すもので、平帯体13bは、多数の細い繊維からなるフィラメントを集合させた糸13fを、両端にループ状部13aを形成しながら平帯状に織り、次に、両端のループ状部13a間に支柱部13gを残し、ほつれないようにするために綴じ糸13mで、長手方向に縫って完成される。
【0024】
次に、平帯体13bを、芯線13dを間に入れて略中央で折って両側のループ状部13aが二重に重なるようにし、次に、その下端部13cを帯状体13eで挟み込んで清掃体13が完成する。本実施例では、平帯体13bの一側のループ状部13aの先端と他側のループ状部13aの先端との間に段差Lを設けるようにしたが、段差Lをゼロ、すなわち両方のループ状部13aの先端を揃えても良い。
【0025】
なお、芯線13dは、清掃体13の組み立て上必要なもので、清掃体13の完成後、抜き取っても良い。また、芯線13dを用いることなく、清掃体13が組み立てられるのであれば、勿論芯線13dは不要である。
【0026】
図4は、上記実施例における掃除機用床ノズル9を接続した電気掃除機の全体側面図である。電気掃除機は、前部に塵埃を捕集する集塵室21と、後部に電動送風機22を内蔵した電動送風機室23をそれぞれ備えた掃除機本体20と、前記集塵室21に連通するように一端が掃除機本体20に接続されるホース24と、ホース24の他端に設けられたハンドルパイプ25に着脱自在に接続される延長管26とを備え、前記延長管26の他端に、本実施例における掃除機用床ノズル9が接続される。
【0027】
上記構成により、掃除機本体20を運転し、ハンドルパイプ25を操作して、掃除機用床ノズル9を木床や絨毯上で操作すると、掃除機用床ノズル9に内蔵されたモータ7により回転ロータ10が回転し、塵埃が清掃体13により掻き上げられ、電動送風機22による吸引力で、空気と共に塵埃が、延長管26、ホース24を通って集塵室21に流れ込みそこで塵埃が捕集される。
【0028】
ここで、清掃体13のループ状部13aの作用について、図5を用いて説明する。図5(a)は、掃除機用床ノズル9を木床上で運転したときの様子を示す拡大図で、回転ロータ10が回転すると、清掃体13のループ状部13aが線状になって床面にたたきつけられながら床面上の塵埃27を掬い取るような作用をするので、床面上の塵埃27を確実に除去し、吸引することが出来る。なお、清掃体13より突出代の小さい清掃体A17の先端は、木床やタイル面に当たらず空転するだけである。
【0029】
図5(b)は、掃除機用床ノズル9を絨毯上で運転したときの様子を示す拡大図で、回転ロータ10が回転すると、清掃体13のループ状部13aが、ムチにように絨毯のパイル28を叩くので、パイル28にこびりついた塵埃27がふるい落とされ、その後から来る清掃体A17で、ふるい落とされた塵埃27を巻き上げるようにするので、パイル28に附着した塵埃27を確実に吸引することが出来る。
【0030】
以上のように本実施例によれば、被掃除面が木床やタイルなどの場合、ループ状部13aが床面上の塵埃を掬い取るような作用をすることにより塵埃の除去性能が向上ししかも、被掃除面にループ状部13aが線状に接触するので磨き効果も向上し、又絨毯上では、ループ状部13aが絨毯のパイル28をムチのように叩くので、塵埃がパイル28からたたき出され、塵埃の除去性能が大幅に向上するので、掃除性能に優れた掃除機用床ノズル9を提供することが出来る。
【0031】
又、清掃体13にループ状部13aが二重に形成されているので、ループ状部13aのこしが強くなり、被掃除面に附着した塵埃を確実に除去することが出来る。又、二重に形成した一方のループ状部13aと他方のループ状部13aとの間に段差を設けるようにすれば、被掃除面を擦る面積が広がり、塵埃の除去性能がさらに向上する。
【0032】
又、清掃体13の平帯体13bの長手方向に沿って両側に複数のループ状部13aを形成し、それを略中央部で折り曲げるだけで、二重のループ状部13aが形成されるので、清掃体13を安価に形成することができる。
【0033】
又、平帯体13bの略中央部を折り曲げる前に、一側のループ状部13aの端部を切断してブラシ部13kを形成することにより、ブラシ部13kの形成が容易であると共に、そのブラシ部13kにより、木床やタイルの凹部に入り込んだ砂ゴミなどを効率よく掃き出すことができる。
【0034】
さらに、清掃体13の下部を、ループ状部13aを支持する支柱部13gと、折り曲げ部(下端部13c)の内側に位置する芯線13dと、前記折り曲げ部と共に前記芯線13dを覆う帯状体13eで形成することで、折り曲げ部が帯状体13eと芯線13dにより挟持されるので、清掃体13の支柱部13gの取り付けが堅固になり、かつ芯線13dにより清掃体13の下端部の剛性が高まるので、帯状体13eをロータ12に設けた溝部11に容易に装着することが出来る。
【0035】
なお、上記実施例では、清掃体13の下端部13cを帯状体13eで挟持するようにしたが、図6(a)に示すように、清掃体13の下端部13cを熱可塑性樹脂やゴムなどの熱可塑性材料13hで一体的に成形するようにすれば、芯線13dや帯状体13eが不要になり部品点数の削減が図れると共に、回転ロータ10の溝部11内での清掃体13の下端部13cのびびり音を低減することが出来る。また、清掃体13の下端部13cの加工が、金型成形により容易にかつ多量にできるので、製造コストを低減することができる。
【0036】
又、図6(b)に示すように、清掃体13の平帯体13bを二つ折りしその部分をロータ12に設けた溝部11に入れ、直接押さえ部材18で圧入するようにしても良い。この方法によれば、帯状体13eや、熱可塑性材料13hによる成形も不要で、しかも押さえ部材18を半径方向から圧入するだけなので、溝部11の一方の端部から、帯状体13eや、熱可塑性材料13hで成形された部分を挿入していくより短時間に行うことができるので、安価に形成することが出来る。
【実施例2】
【0037】
図7(a)は、本発明の第2の実施例における掃除機用床ノズルの清掃体の平帯体の部分平面図、(b)は、同清掃体の部分側面図である。尚、上記第1の実施例と同一部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0038】
本実施例は、図7(a)に示すように、平帯体13bを広げた状態で一方のループ状部13aの端部をラインLに沿って切断して、ブラシ部13kを形成したもので、この平帯体13bを折り曲げて清掃体13に組み込むことにより、図7(b)に示すように、清掃体13の端部の一方にループ状部13aが、他方にブラシ部13kが配されたものとなる。尚、本実施例では、ブラシ部13kがループ状部13aより若干突出させている。
【0039】
上記構成により、掃除機用床ノズル9を木床やタイル面上で操作したときに、ループ状部13aより突出したブラシ部13kが、木床の溝(図示せず)やタイルの表面に形成された凹部に入り込んだ砂ゴミなどを効率よく掃き出すので、塵埃除去性能が向上する。なお、ループ状部13aによる掃除の際の作用は、上記第1の実施例と同一なので説明を省略する。尚、上記実施例では、ブラシ部13kを、平帯体13bを展開した状態で一方のループ状部13aを切断して形成したが、両端にループ状部13aを有する平帯体13bを折り曲げた後に、一方のループ状部13aの端部を切断するようにしてもよい。
【0040】
また、吸引力を発生させる電動送風機22と、塵埃を捕集する集塵室21とを備えた電気掃除機に、上記第1、第2の実施例における掃除機用床ノズル9を接続することにより、被掃除面の種類に関わらず、塵埃の除去性能が大幅に向上し、掃除性能に優れた電気掃除機を提供することが出来る。
【産業上の利用可能性】
【0041】
以上のように、本発明に係る掃除機用床ノズルは、被掃除面の種類に関わらず塵埃の除去性能に優れ、かつ木床などの磨き性能にも優れたもので、電気掃除機に接続される掃除機用床ノズルに限らず、床面洗浄機や、床磨き機などにも適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施例1における掃除機用床ノズルの上ケースを外した状態の分解斜視図
【図2】同掃除機用床ノズルの回転ロータの展開斜視図
【図3】(a)同回転ロータの清掃体の斜視図、(b)同清掃体の平帯体の平面図、(c)同平帯体の側面図
【図4】同掃除機用床ノズルを接続した電気掃除機の全体側面図
【図5】(a)同清掃体の作用を示す部分拡大図(木床上)、(b)同清掃体の作用を示す部分拡大図(絨毯上)
【図6】(a)清掃体の他の例を示す断面図、(b)清掃体の他の取り付け例を示す部分断面図
【図7】(a)本発明の実施例2における掃除機用床ノズルの清掃体の平帯体の部分平面図、(b)同清掃体の部分側面図
【図8】従来の掃除機用床ノズルを示す分解斜視図
【符号の説明】
【0043】
9 掃除機用床ノズル
10 回転ロータ
11 溝部
12 ロータ
13 清掃体
13a ループ状部
13k ブラシ部
18 押さえ部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動送風機を内蔵する電気掃除機本体に連通するように接続されると共に、回転ロータを回転自在に収納する掃除機用床ノズルにおいて、前記回転ロータは、外周の長手方向に複数の溝部を有するロータと、前記溝部に下端が装着される複数の清掃体からなり、前記清掃体の少なくとも一つは、全体形状が略帯状で、かつ長手方向に沿って被掃除面側端部に複数のループ状部を有する掃除機用床ノズル。
【請求項2】
清掃体に複数のループ状部を少なくとも二重に形成した請求項1に記載の掃除機用床ノズル。
【請求項3】
長手方向に沿って両側に複数のループ状部を形成し、それを略中央部で折り曲げ、その折り曲げ部をロータの溝部に装着して清掃体とした請求項1又は2に記載の掃除機用床ノズル。
【請求項4】
略中央部を折り曲げる前に、一側のループ状部の端部を切断してブラシ部を形成した請求項3に記載の掃除機用床ノズル。
【請求項5】
清掃体の下部を、ループ状部を支持する支柱部と、折り曲げ部を覆う帯状体で形成した請求項3又は4に記載の掃除機用床ノズル。
【請求項6】
清掃体の下部を、ループ状部を支持する支柱部と、折り曲げ部の内側に位置する芯線と、前記折り曲げ部と共に前記芯線を覆う帯状体で形成した請求項3又は4に記載の掃除機用床ノズル。
【請求項7】
清掃体の下端部を、熱可塑性材料で成形した請求項1〜4のいずれか1項に記載の掃除機用床ノズル。
【請求項8】
溝部に二つ折した清掃体の下端部を挿入した後、前記溝部に押さえ部材を圧入して前記清掃体の下端部を固定するようにした請求項3又は4に記載の掃除機用床ノズル。
【請求項9】
吸引力を発生させる電動送風機と、塵埃を捕集する集塵室と、請求項1〜8のいずれか1項に記載の掃除機用床ノズルとを備えた電気掃除機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−578(P2007−578A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−213404(P2005−213404)
【出願日】平成17年6月24日(2005.6.24)
【出願人】(391044797)株式会社コーワ (283)
【Fターム(参考)】