説明

排水トラップ

【課題】浴槽排水を受入室内に接線方向に導入して旋回させる排水トラップにおいて、受入室を通過する浴槽排水流量を多くして浴槽排水を高速排水ことができる排水トラップを提供する。
【解決手段】浴槽排水は、浴槽排水流入口、ダクト部14、導入口22から周壁21内の受入室20に接線方向に導入され、受入室20内に旋回流を形成する。ヘアキャッチャーが旋回流で洗浄されると共に、毛髪などが中心に集められる。プレート21Pの導入口22を受入室20の周壁21の上部に位置させると、受入室20内の上部の旋回流が強力となる。プレート21Pを上下逆にすると、導入口22が下位となり、導入口22からの流入水が直ぐに受入室排出口23から流出するので、浴槽排水流量が多くなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴槽及び洗い場用の排水トラップに係り、特に洗い場排水を受け入れる受入室を有する排水トラップにおいて、浴槽排水を受入室内に接線方向に流入させて旋回させる排水トラップに関する。
【背景技術】
【0002】
洗い場排水を受け入れる受入室を有する排水トラップにおいて、該浴槽排水を受入室内に接線方向に流入させて該受入室内に旋回流を形成するよう構成した排水トラップが特許文献1(特開2009−114814号公報)に記載されている。このトラップの洗い場排水受入口には、上方が開放したカゴ(篭)状のヘアキャッチャーが着脱自在に装着されている。
【0003】
浴槽排水がトラップ内に流入し、トラップ内に旋回流が形成されると、このヘアキャッチャーが旋回流に浸漬され、ヘアキャッチャー内の毛髪などのゴミがヘアキャッチャーの中心に集められる。これにより、ゴミを摘んで捨てることができるようになると共に、ヘアキャッチャーの内外面が旋回流に浸漬されて浄化され、ヌメリ等が除去されるという作用効果が奏される。しかし、その一方で、旋回流を発生させた場合、浴槽排水をトラップ内で滞留させるため、浴槽の排水時間が長くなることがある。
【0004】
この問題を解決するものとして、特許文献1には、排水トラップを迂回するバイパス流路と、浴槽排水流量が多くなるとバイパス流量を自動的に増大させるバイパス流量調節用の堰又は弁を設けることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−114814号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1の排水トラップにあっては、浴槽排水流量が多くなると自動的にバイパス流量が増大する。したがって、旋回流を発生させヘアキャッチャーの掃除をしたいとき、浴槽排水を高速で排水させたいとき、という使用者の都合に合わせてバイパス流量を変更することはできなかった。
【0007】
本発明は、浴槽排水を受入室内に接線方向に導入して旋回させる排水トラップにおいて、流量に関わりなく、使用者の意思に応じて排水トラップの受入室を通過する流量を変更することができる排水トラップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1態様の排水トラップは、周壁によって囲まれることにより形成され、洗い場排水が上部の受入口から流入する受入室と、該受入口に配置されたヘアキャッチャーと、
該周壁に設けられた、浴槽排水を該受入室内に流入させる導入口と、該導入口に連通した浴槽排水流入流路と、該周壁の下部に設けられた受入室排出口と、該受入室排出口に連通した排水トラップ流出口とを備え、該導入口から該受入室内に浴槽排水を接線方向に流入させ、該受入室内に旋回流を形成することができる浴槽及び洗い場用の排水トラップにおいて、該導入口の位置、該導入口の開口面積、該導入口からの該受入室内への水の流入方向、該受入室排出口の位置及び該受入室排出口の開口面積の少なくとも1つを変更する手段を備えたことを特徴とするものである。
【0009】
第2態様の排水トラップでは、前記周壁の一部が着脱可能なプレートによって構成されており、該プレートに前記導入口が設けられており、該プレートを上下反転させることにより導入口の上下位置が変更される。
【0010】
第3態様の排水トラップでは、前記周壁の一部が上下動可能なプレートによって構成されており、該プレートを下位に位置させることにより該プレートの上側に前記導入口が形成され、該プレートを上位に位置させることにより、該プレートの下側に前記導入口が形成される。
【0011】
第4態様の排水トラップでは、前記導入口は前記受入室に延出した短管状であり、水の吐出方向を変更するように変形可能となっている。
【0012】
第5態様の排水トラップでは、前記周壁に内筒が内嵌され、該内筒の内部が前記受入室となっており、該周壁と内筒にそれぞれ水の通過部が設けられており、該内筒の周方向の向きを変更することにより周壁の通過部と内筒の通過部との重なり状態が変更され、内筒上部からの受入室内への水の導入と内筒下部からの受入室内への水の導入とが切り替えられる。
【0013】
第6態様の排水トラップは、封水筒によって囲まれることにより形成され、洗い場排水が上部の受入口から流入する受入室と、該受入口に配置されたヘアキャッチャーと、該受入室の下側を通って延在し、一端側から浴槽排水が流入し、他端側が排水トラップ流出口に連なる浴槽排水流路と、該浴槽排水流路の水の一部を分流させ、吐出部から該受入室内に吐出させるための導水部材と、該封水筒の下部又は下側に設けられた受入室排出口と、を備えてなる浴槽及び洗い場用の排水トラップにおいて、該吐出部の位置及び該吐出部の開口面積の少なくとも一方を変更する手段を備えたことを特徴とするものである。
【0014】
第7態様の排水トラップでは、第6態様において、該導水部材の上部に第1の吐出部が設けられ、該導水部材の下部に第2の吐出部が設けられており、該第1の吐出部は、水を前記受入室内に旋回方向に吐出させるように設けられており、該第2の吐出部に開閉手段が設けられている。
【0015】
第8態様の排水トラップでは、第7態様の前記導水部材は、導水部材本体と、該導水部材本体に装着された、前記第1の吐出部を有する冠状部と備え、該導水部材本体の下部に前記第2の吐出部が設けられている。
【0016】
第9態様の排水トラップは、洗い場排水が上部の受入口から流入する受入室と、該受入口に配置されたヘアキャッチャーと、浴槽排水の少なくとも一部を該受入室内に流入させる導入手段とを備えた浴槽及び洗い場用の排水トラップにおいて、該受入室内に浴槽排水を接線方向に流入させ、該受入室内に旋回流を形成する旋回モードと、該旋回モードよりも浴槽排水流量が多い高速排水モードとを切り替えることが可能とされたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明の第1〜第5態様の排水トラップにあっては、導入口の位置、導入口の開口面積、導入口からの受入室への水の流入方向、排出口の位置、排出口の開口面積の少なくとも1つを変更することにより、浴槽排水を受入室の上部に接続方向に流入させたり、浴槽排水を排出口に短絡的に流すように切り替えることができる。
【0018】
浴槽排水を受入室の上部に接線方向に流入させる流路選択とすることにより、受入室の上部に強力な旋回流を形成することができる。これにより、ヘアキャッチャー内の毛髪などのゴミがヘアキャッチャーの中心にくるくると効率よく集められる。また、ヘアキャッチャーの内外面が強い旋回流に浸漬されて強力に浄化され、ヌメリ等が除去される。なお、以下、このようにヘアキャッチャーを旋回法に浸すモードを「旋回モード」ということがある。
【0019】
浴槽排水を排出口に短絡的に流すように流路選択することにより、受入室を通過する浴槽排水流量を増加させることができる。これにより、浴槽排水を短時間で排出させることができる。なお、このように浴槽排水をこのように短時間で排出させるモードを「高速排水モード」ということがある。
【0020】
本発明の第6〜8態様の排水トラップにあっては、例えば第2の吐出部を閉じることにより、浴槽排水流路から分流させた浴槽排水を受入室の上部に接続方向に流入させて旋回モードとし、受入室の上部に強力な旋回流を形成することができる。これにより、ヘアキャッチャー内の毛髪などのゴミがヘアキャッチャーの中心にくるくると効率よく集められる。また、ヘアキャッチャーの内外面が強い旋回流に浸漬されて強力に浄化され、ヌメリ等が除去される。
【0021】
また、第2の吐出部を開放すると、浴槽排水流路から分流して受入室を通過する浴槽排水流量が増加する。これにより、浴槽排水を短時間で排出させることができる高速排水モードとなる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】実施の形態に係る排水トラップの斜視図である。
【図2】図1の排水トラップの長手方向の縦断面図である。
【図3】図1の排水トラップの断面斜視図である。
【図4】図1の排水トラップの断面斜視図である。
【図5】(a)図は図2のV−V線断面図、(b)図は(a)図のB−B線断面図である。
【図6】実施の形態に係る排水トラップを備えた浴室の概略的な斜視図である。
【図7】異なる実施の形態を示す断面図である。
【図8】図7において導入口位置を変更した状態を示す断面図である。
【図9】異なる実施の形態を示す断面図である。
【図10】異なる実施の形態を示す断面図である。
【図11】別の実施の形態に係る排水トラップの旋回モードの斜視図である。
【図12】図11の排水トラップの断面斜視図である。
【図13】図11の排水トラップの高速排水モード斜視図である。
【図14】図13の排水トラップの断面斜視図である。
【図15】図12のXVa−XVa及びXVb−XVb断面図である。
【図16】図14のXVIa−XVIa及びXVIb−XVIb断面図である。
【図17】別の実施の形態に係る排水トラップの斜視図である。
【図18】図17のXVIII−XVIII断面図である。
【図19】図17のXIX−XIX断面図である。
【図20】導水部材本体、封水筒及びノズル体の分解斜視図である。
【図21】導水部材本体、封水筒及びノズル体の組付斜視図である。
【図22】導水部材本体の斜視図である。
【図23】導水部材本体の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0024】
<第1の実施の形態>
第1図〜第6図は第1の実施の形態を示すものであり、第1〜3,5図は旋回モードを示し、第4図は高速排水モードを示している。第6図は浴室の全体構成を示している。
【0025】
第6図の通り、浴室1の床は浴槽パン(図示略)と洗い場パン2とによって構成され、該浴槽パン上に浴槽3が設置されている。洗い場パン2の浴槽3側には排水枡4が設けられている。該排水枡4は洗い場パン2と一体に凹み状に形成されている。この排水枡4の上面には排水目皿5が装着されている。これらの浴槽パンの排水口及び洗い場パン2の排水枡4に対し、下側から排水トラップ10が連結されている。
【0026】
第1,2図に示すように、排水トラップ10の長手方向の略中央の上面には、洗い場パン2からの排水が排水枡4を通り流入する洗い場排水受入口11が設けられている。排水トラップ10の長手方向一端側の上面には、浴槽3からの排水がダクト部14を介して流入する浴槽排水流入口12が設けられ、その近傍には浴槽パンからの排水が流入する浴槽パン排水流入口13が設けられている。また、この排水トラップ10の他端側には、封水室30からの水が流出する排水トラップ流出口31が設けられている。この排水トラップ流出口31に排水管6(第6図)が接続されている。
【0027】
この排水トラップ10内には、洗い場排水受入口11の下側に受入室20が設けられている。この受入室20は、円筒状の周壁21によって囲まれている。周壁21の一部は上下方向に着脱可能なプレート21Pにて構成されている。
【0028】
この実施の形態では、受入室20を迂回して浴槽排水流入口12と封水室30とを短絡的に連通するバイパス流路40が設けられている。このバイパス流路40は、周壁21の一部の外側を通って延在している。プレート21Pは、このバイパス流路40に臨んでいる。
【0029】
バイパス流路40の上側半分は仕切板41で封鎖されており、該仕切板41の下側を浴槽排水が通過する。仕切板41の下端は、後述の堤状部30aよりも低位となっている。なお、仕切板41を設ける代りに、バイパス流路40の天井部を仕切板41付近で低くしてもよい。
【0030】
プレート21Pは、円筒状周壁21の一部を上下方向に切り取った形状の円弧状湾曲板よりなり、その側辺にはガイド用凸条21bが上下方向に延設されている。周壁21には、この凸条21bが係合した凹条21aが設けられている。プレート21Pは、周壁21の上方から凸条21bを凹条21aに嵌合させるようにして周壁21に装着される。
【0031】
第1〜3,5図の通り、プレート21Pの上部に、周方向に延在した導入口22が設けられている。プレート21Pを第1〜3,5図と上下に逆にすると、第4図の通り導入口22はプレート21Pの下部に位置する。この導入口22が上部に位置する第1〜3,5図が旋回モードであり、導入口22が下部に位置する第4図が高速排水モードである。
【0032】
旋回モードとした場合における受入室20の底面から導入口22の下縁までの高さは、該受入室底面からヘアキャッチャー37の下端までの高さの50〜90%特に70〜80%程度であることが好ましい。
【0033】
なお、通常、ヘアキャッチャー37の中央部底面から受入室20の底面までの距離(高さ)は55〜150mm特に60〜90mm程度であり、導入口22の上下幅は5〜70mm特に10〜25mm程度である。旋回モードにおける導入口22の下縁の受入室底面からの高さは40〜160mm特に50〜100mm程度が好ましく、高速排水モードにおける導入口22の上縁の受入室底面からの高さは5〜40mm特に10〜35mm程度が好ましい。
【0034】
周壁21の排水トラップ流出口31側にあっては、周壁21の下端と排水トラップ10の底面との間に受入室排出口23が設けられている。周壁21と排水トラップ流出口31との間に封水室30が設けられている。封水室30の排水トラップ流出口31側に堤状部30aが設けられている。堤状部33aの頂面のレベルは封水室30の底面及び排水トラップ流出口31の底面よりも上位となっており、封水室30内には堤状部30aの頂面レベルにまで封水が溜る。周壁21の受入室排出口23はこの封水中に没するように設けられている。
【0035】
洗い場排水受入口11の内周面には雌ネジ(第2図参照。第3,4図では図示略)が設けられ、トラップ取付フランジ34が螺着されている。本体側の上面部35と該フランジ34との間で、排水升4の底部のトラップ取付用開口の縁部をパッキンを介して挟持することにより排水トラップ10が洗い場パン2に固着される。
【0036】
このトラップ取付フランジ34の内周面の凸部36に係止させてヘアキャッチャー37が該トラップ取付フランジ34に内嵌状に着脱可能に装着されている。
【0037】
このように構成された排水トラップ10においては、洗い場パン2からの排水は、排水枡4及び洗い場排水受入口11を通って受入室20に流入し、受入室排出口23、封水室30及び排水トラップ流出口31から排水管6に流出する。洗い場排水や浴槽排水の流出が停止すると、受入室20及び封水室30内には、封水が残り、この封水に受入室排出口23が没するので、排水管6の臭気が洗い場排水受入口11から浴室内に逆流することが防止される。
【0038】
次に、この排水トラップ10の浴槽排水の排出時の作動について詳細に説明する。
【0039】
[旋回モード]
第1〜3,5図の通り、導入口22をプレート21Pの上部側に位置させておく。浴槽3からの排水は、浴槽排水流入口12及びダクト部14を通り、導入口22から受入室20内へ接線方向に流出するため、受入室20内に旋回流が形成されるようになる。また、この浴槽排水の流入により受入室20内の水位が上昇し、ヘアキャッチャー37が旋回流に浸漬され、ヘアキャッチャー37内の毛髪などのゴミがヘアキャッチャー37の中心に集められる。これにより、ゴミを摘んで捨てることができるようになる。また、ヘアキャッチャー37の内外面が旋回流に浸漬されて浄化され、ヌメリ等が除去される。
【0040】
この実施の形態では、導入口22が受入室20の上部に設けられており、受入室20内の上部、すなわち、ヘアキャッチャー37付近に強力な旋回流が形成される。これにより、ヘアキャッチャー37内のゴミが効率よく中心付近に集められると共に、ヘアキャッチャー37が強力な旋回流によって洗浄される。なお、浴槽排水の水位が低いときでも受入室20内の上部における旋回流が十分に強いものとなる。
【0041】
また、この実施の形態では、ダクト部14が受入室20の略接線方向に直線状に延在しているので、浴槽排水が、その水勢をそがれることなく導入口22から受入室20内に流入するので、これによっても受入室20内の旋回流が強力なものとなる。
【0042】
[高速排水モード]
浴槽3からの排水を高速で排出するモードとするときには、ヘアキャッチャー37を外し、指を受入口11から差し込んでプレート21Pを上方に引き上げて取り出し、次いで第4図のように、プレート21Pを上下逆にして装着し、導入口22を下位とする。その後、ヘアキャッチャー37を再装着する。この高速排水モードにあっては、浴槽3からの排水は、導入口22から受入室20内に流入した後、周壁21に沿って約1/4周だけ流れると受入室排出口23に到達し、多くの水はそのまま受入室排出口23から封水室30に流出するようになる。このため、浴槽排水は大流量にて受入室20を通過するようになり、浴槽3の水が短時間で排出されるようになる。
【0043】
なお、プレート21Pの上下向きの変更は容易であり、一般ユーザーでも簡単に行うことができる。
【0044】
<第2の実施の形態>
第7図(a)及び第8図は、第2の実施の形態に係る排水トラップ10Aを示すものであり、前記第3,4図と同一箇所の断面を示している。第7図(b)は第7図(a)のB−B線断面図である。
【0045】
この実施の形態では、第1の実施の形態のプレート21Pの代わりにプレート21Qが設けられている。このプレート21Qは、導入口22が設けられておらず、またプレート21Pよりも上下方向長さが短くなっている他は同一構成となっている。
【0046】
周壁21には、このプレート21Qが上下方向スライド可能に係合した開口部が設けられている。開口部の上下方向長さはプレート21Qの上下方向長さよりも、第3図の状態における前記導入口22の下縁からプレート21Pの上端までの距離分だけ長いものとなっている。前記プレート21Pと同様に、第7図(b)の通り、プレート21Qの側面の凸条21bが周壁21の開口部の側面の凹条21aに係合することにより、プレート21Qが上下方向にスライド可能となっている。
【0047】
図示は省略するが、周壁21の開口部の側面に微小突起が設けられており、プレート21Qを最上位にまで移動させると微小突起がプレート21Qの下端の側部に係合し、プレート21Qから指を離しても、プレート21Qはその位置に停止するよう構成されている。なお、微小突起以外の各種の係止機構を採用してもよい。
【0048】
第2の実施の形態のその他の構成は第1の実施の形態と同一であり、第7図(a)及び第8図のその他の構成は第3図及び第4図と同一であり、同一符号は同一部分を示している。プレート21Qの周方向位置はプレート21Pと同一である。
【0049】
この第2の実施の形態においては、第7図のようにプレート21Qを最下位に位置させると、プレート21Qの上側に導入口22Aが形成され、旋回モードとなる。プレート21Qを第8図のように最上位に位置させると、プレート21Qの下側に導入口22Bが形成され、高速排水モードとなる。旋回モード及び高速排水モードにおける水の流れは第1の実施の形態の旋回モード及び高速排水モードの場合と同一である。
【0050】
<第3の実施の形態>
第9,10図は、第3の実施の形態に係る排水トラップ10Bを示すものであり、前記第3,4図と同一箇所の断面を示している。
【0051】
この第3の実施の形態では、可動式のプレート21Pを省略し、受入室20の全周が周方向に連続した周壁21によって囲まれている。この実施の形態では、導入口22Cとして可撓性のチューブ(短管)よりなるものが周壁21の上部に設けられている。この導入口22Cは、前記導入口22の旋回モード位置(第3図における導入口22の位置)に配置されている。導入口22Cは、その流出水を周壁21の内周面に沿って流すように周壁21の内周面に沿って延在している。
【0052】
導入口22Cは、人が指で触って吐水方向を変更することができ、しかも吐水の水勢によっては吐水方向が変化しない程度の柔軟性を有している。導入口22Cを構成するチューブとしては、塑性変形可能な金属線を埋設した軟質合成樹脂チューブなどが例示される。
【0053】
第3の実施の形態のその他の構成は第1の実施の形態と同一であり、第9,10図のその他の符号は第3,4図と同一部分を示している。
【0054】
この排水トラップ10Bを旋回モードとするときには、第9図の通り、導入口22Cを略水平とする。これにより、導入口22Cからの流出水によって受入室20内の上部に旋回流が形成される。この旋回モードにおける受入室20内の水の流れは上記各実施の形態と同じである。
【0055】
高速排水モードとするときには、第10図の通り、導入口22Cの流出方向を、受入室排出口23に向う斜め下向きとする。これにより、導入口22Cからの流出水が周壁21に沿って斜め下方へ約1/4周ほど流れた後、受入室排出口23に到達する。そのため、導入口22Cから流出した水の多くは、そのまま受入室排出口23から流出するようになる。この結果、受入室20の通過流量が多くなり、浴槽排水が短時間で排出される。
【0056】
<第4の実施の形態>
第11図〜第16図を参照して第4の実施の形態に係る排水トラップについて説明する。
【0057】
第11図はこの排水トラップの旋回モードを示す分解斜視図、第12図は旋回モードを示す縦断面図、第13図はこの排水トラップの高速排水モードを示す分解斜視図、第14図は高速排水モードを示す縦断面図であり、第12図及び第14図はそれぞれ前記第3,4図と同様箇所の断面を示している。第15図の(a)図は第12図のXVa−XVa断面図、第15図の(b)図は第12図のXVb−XVb断面図、第16図の(a)図は第14図のXVIa−XVIa断面図、第16図の(b)図は第14図のXVIb−XVIb断面図である。
【0058】
この実施の形態では、周壁21に、バイパス流路40に臨むようにして縦長の開放部21iが設けられている。開放部21iは周壁21の上端から下端にまで周壁21を縦断している。開放部21iの位置及び周方向幅は前記プレート21P,21Qの位置及び周方向幅と同様である。受入室排出口23は上記各実施の形態と同様に、周壁21の封水室30側の下端部に設けられている。
【0059】
この実施の形態では、この周壁21に上方から着脱可能に内筒50が内嵌している。この内筒50は円筒形であり、上部に上側導入口51が設けられ、180°反対側の下部に下側導入口52が設けられている。下側導入口52から周方向に±90°ずれた位置関係にて流出部53,54が設けられている。流出部53,54は内筒50の軸心を挟んで180°反対側に設けられている。導入口51,52及び流出部53,54はそれぞれ周方向に所定長さ延在している。
【0060】
内筒50は、周壁21に内嵌させた状態で、受入口11から手を差し込んで回すことが可能となっている。即ち、ヘアキャッチャー37(第11図〜第16図では図示略)を取り外し、受入口11から受入室20内に手を差し込んで導入口51,52又は流出部53,54に指を引っ掛けて内筒50を回し、内筒50の向きを調整することができる。
【0061】
第4の実施の形態のその他の構成は第1の実施の形態と同一であり、同一符号は同一部分を示している。
【0062】
この排水トラップ10Cを旋回モードとするには、第11,12,15図のように、上側導入口51をバイパス流路40に臨ませるように内筒50の向きを定める。
【0063】
この状態では、流出部54が周壁21の受入室排出口23に対面して開放状態となり、下部導入口52及び流出部53は周壁21に重なって閉鎖状態となっている。
【0064】
ダクト部14からの浴槽排水は、第15図(a)の通り、上部導入口51から受入室20内の上部に接線方向に流入し、受入室20内に旋回流を形成する。ヘアキャッチャー37がこの旋回流に浸漬される。受入室20内を旋回する水は、内筒50の内周面に沿って螺旋状に下降し、第15図(b)の通り流出部54及び受入室排出口23を通って封水室30へ流出する。
【0065】
高速排水モードとするには、内筒50を第13,14,16図の向きとする。この状態では、下部導入口52がバイパス流路40に臨み、流出部53が周壁21の受入室排出口23に対面して開放状態となる。上記導入口51及び流出口54は周壁21に重なって閉鎖状態となる。
【0066】
浴槽3からの排水は、ダクト部14、下部導入口52を通って受入室20内の下部に流入する。この水は、内筒50の内周面に沿って約1/4周だけ流れると流出部53に到達し、多くの水はそのまま流出部53及び受入室排出口23を通って封水室30へ流出する。このため、浴槽排水は大流量にて受入室20を通過するようになり、浴槽3の水が短時間で排出されるようになる。
【0067】
<第5の実施の形態>
第17図〜第23図を参照して第5の実施の形態について説明する。
【0068】
第17図は第5の実施の形態に係る排水トラップ10Dの斜視図、第18図は第17図のXVIII−XVIII断面図、第19図は第17図のXIX−XIX断面図である。第20図は導水部材本体、封水筒及びノズル体の分解斜視図、第21図は導水部材本体、封水筒及びノズル体の組付斜視図、第22,23図は導水部材本体の斜視図であり、第22図は旋回モードを示し、第23図は高速排水モードを示している。
【0069】
第17図に示すように、上記排水トラップ10〜10Cと同様に、排水トラップ10Dの長手方向の略中央の上面には、洗い場パンからの排水が流入する洗い場排水受入口11が設けられ、長手方向の一端側にダクト部14が設けられ、他端側に排水トラップ流出口31が設けられている。
【0070】
この排水トラップ10Dの上面に洗い場排水受入口11が設けられ、該洗い場排水受入口11の下側に封水室30が設けられている。この封水室30は排水トラップ流出口31に連通している。この封水室30の底面を構成する底板61の下側には、ダクト部14と排水トラップ流出口31とを連通する浴槽排水流路60が設けられている。
【0071】
洗い場排水受入口11の内周面の内向き鍔部64に係止されるようにして封水筒65が封水室30内に垂設されている。この封水筒65内が受入室20(第18,19図)となっている。
【0072】
この封水筒65は、上端にフランジ部65a(第20図)が設けられており、このフランジ部65aが鍔部64に係止されている。封水筒65の下端と底板61との間には受入室排出口としてクリアランスが設けてあり、封水筒65内の水がこのクリアランスを通って流出する。なお、封水筒65の下端を底板61に当接させ、代りに封水筒65の下部に切欠又は開口よりなる受入室排出口を設けてもよい。
【0073】
封水室30の底面の底板61は、排水トラップ流出口31近傍の堤状部30aに近づくほど高位となるように傾斜している。封水室30内には、この堤状部30aレベルまで封水が溜まる。前記封水筒65は、その下部がこの封水中に没する長さを有している。
【0074】
第20図の通り、封水筒65のフランジ部65aからガイド用突起65bが上方に突設されている。このガイド用突起65bは、封水筒65の直径方向に対峙して2個設けられているが、さらに多く設けられてもよい。このガイド用突起65bは、長方形板状であり、板面を封水筒65の半径方向としている。このガイド用突起65bは、後述のノズル体80の切欠部82と係合してノズル体80を係止する役割をもつが、封水筒65を着脱するときに摘むための摘み部としても利用できる。
【0075】
第17,19図の通り、前記各排水トラップ10〜10Cと同様に、洗い場排水受入口11にはトラップ取付フランジ34が螺着されており、第19図のように、本体側の上面部35と該フランジ34との間で、排水升4の底部のトラップ取付用開口4aの縁部をパッキンを介して挟持することにより排水トラップ10Dが洗い場パン2に固着される。
【0076】
このトラップ取付フランジ34の内周面の凸部36に係止させてヘアキャッチャー37が該トラップ取付フランジ34に内嵌状に着脱可能に装着されている。
【0077】
このヘアキャッチャー37の中心部の下方において、前記底板61に開口69(第18,19図)が設けられ、この開口69に導水部材本体70が取り付けられている。
【0078】
この導水部材本体70は、大径筒状の基端環状部71と、該基端環状部71の上部から上方に分岐した複数個(この実施の形態では2個)の分岐管部72とを有している。なお、第19図の通り、基端環状部71の外周面にフランジ部73と爪部74が設けられており、該フランジ部73と爪部74が開口69の縁部に対し上下から挟むように係合することにより、導水部材本体70が底板61に着脱可能に取り付けられている。
【0079】
分岐管部72は上方に向って開口した角筒状である。該分岐管部72の上端に対しノズル体80が上方から上下動自在に嵌合している。第20図の通り、ノズル体80は平たいリング状の周板部81と、該周板部81の外周縁から切り込まれた形状の切欠部82と、該周板部81の直径方向に対峙する2箇所に設けられた冠状部83と、該冠状部83の一方の周方向指向面に設けられた第1の吐出部としての吐出口84を有している。この吐出口84は、周板部81の上面に向って水を流出させるように、周板部81よりも上位側に設けられている。なお、冠状部83の一部は周板部81の内周よりも内方へ張り出しており、吐出口84の一部は周板部81の内周縁よりも内方に存在している。
【0080】
冠状部83は、分岐管部72の上端に上下動自在に嵌合し、切欠部82が前記ガイド用突起65bと係合している。各冠状部83には吐出口84は1個ずつ設けられており、各分岐管部72からの水は各吐出口84から同一旋回方向に流出する。上記の導水部材本体70と、冠状部83とによって導水部材が構成される。
【0081】
この実施の形態では、第22,23図の通り、この導水部材70の基端環状部71に第2の吐出部としてのバイパス口76が設けられ、スライド式の開閉蓋77が該バイパス口76に装着されている。
【0082】
この開閉蓋77には摘み77aが設けられており、該摘み77aを摘んで開閉蓋77をスライドさせることが可能となっている。
【0083】
図示は省略するが、基端環状部71の内周面には、この開閉蓋77をスライド可能に案内するガイド溝が設けられており、開閉蓋77を第22図に示すバイパス口76の閉鎖位置と、第23図に示すバイパス口76の開放位置とをとらせることが可能となっている。
【0084】
次に、この排水トラップ10Dの作動について説明する。
【0085】
洗い場からの排水は、洗い場排水受入口11を通って受入室20内に流入し、封水筒65の下側のクリアランスから封水室30を通って排水トラップ流出口31へ流出する。この洗い場排水の流出が停止すると、封水室30内には、封水が残り、この封水に封水筒65の下端が没するので、排水管6の臭気が洗い場排水受入口11から浴室内に逆流することが防止される。
【0086】
[旋回モード]
旋回モードとする場合、開閉蓋77を閉めて第22図のように第2の吐出部としてのバイパス口76を閉鎖する。
【0087】
浴槽からの排水は、ダクト部14から浴槽排水流路60を通って排水トラップ流出口31に流出する。この際、該浴槽排水流路60を流れる水の一部は、該浴槽排水流路60の途中で導水部材本体70に流入し、分岐管部72を通り、第1の吐出部としての吐出口84から受入室20内へ周回方向に流出するため、受入室20内に旋回流が形成されるようになる。また、この水の流入により受入室20内の水位が上昇し、ヘアキャッチャー37が旋回流に浸漬され、ヘアキャッチャー37内の毛髪などのゴミがヘアキャッチャー37の中心に集められる。これにより、ゴミを摘んで捨てることができるようになる。また、ヘアキャッチャー37の内外面が旋回流に浸漬されて浄化され、ヌメリ等が除去される。
【0088】
この実施の形態では、ノズル体80にリング状の周板部81が設けられ、吐出口84から流出した水の多くが周板部81上を旋回するので、旋回流が強力となる。
【0089】
[高速排水モード]
高速排水モードとするには、第23図の通り、開閉蓋77をスライドさせて第2の吐出部としてのバイパス口76を開ける。そうすると、浴槽排水流路60から導水部材本体70内に流入した水はバイパス口76からも流出する。そのため、導水部材本体70を経由して流出する水量が多くなり、浴槽排水が短時間で排出される。
【0090】
なお、バイパス口76を開けると共に、吐出口84を閉鎖してもよい。このように、受入室内に水を流入させる吐出部の位置を変更して高速排水モードとしてもよい。
【0091】
上記実施の形態はいずれも本発明の一例であり、本発明は図示以外の態様とされてもよい。例えば、本発明では、受入室排出口の大きさを変更することにより旋回モードと高速排水モードとを切り替えるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0092】
2 洗い場パン
3 浴槽
4 排水枡
10,10A,10B,10C,10D 排水トラップ
11 洗い場排水受入口
12 浴槽排水流入口
13 浴槽パン排水口流入口
14 ダクト部
20 受入室
20P,20Q プレート
21 周壁
21i 開放部
22,22A,22B,22C 導入口
23 受入室排出口
30 封水室
31 排水トラップ流出口
34 フランジ
37 ヘアキャッチャー
40 バイパス流路
50 内筒
51 上部導入口
52 下部導入口
53,54 流出部
60 浴槽排水流路
61 底板
65 封水筒
70 導水部材本体
71 基端環状部
72 分岐管部
76 バイパス口
77 開閉蓋
80 ノズル体
81 周板部
82 切欠状部
83 冠状部
84 流出口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周壁によって囲まれることにより形成され、洗い場排水が上部の受入口から流入する受入室と、
該受入口に配置されたヘアキャッチャーと、
該周壁に設けられた、浴槽排水を該受入室内に流入させる導入口と、
該導入口に連通した浴槽排水流入流路と、
該周壁の下部に設けられた受入室排出口と、
該受入室排出口に連通した排水トラップ流出口と
を備え、該導入口から該受入室内に浴槽排水を接線方向に流入させ、該受入室内に旋回流を形成することができる浴槽及び洗い場用の排水トラップにおいて、
該導入口の位置、該導入口の開口面積、該導入口からの該受入室内への水の流入方向、該受入室排出口の位置及び該受入室排出口の開口面積の少なくとも1つを変更する手段を備えたことを特徴とする排水トラップ。
【請求項2】
請求項1において、前記周壁の一部が着脱可能なプレートによって構成されており、
該プレートに前記導入口が設けられており、
該プレートを上下反転させることにより導入口の上下位置が変更されることを特徴とする排水トラップ。
【請求項3】
請求項1において、前記周壁の一部が上下動可能なプレートによって構成されており、
該プレートを下位に位置させることにより該プレートの上側に前記導入口が形成され、
該プレートを上位に位置させることにより、該プレートの下側に前記導入口が形成されることを特徴とする排水トラップ。
【請求項4】
請求項1において、前記導入口は前記受入室に延出した短管状であり、水の吐出方向を変更するように変形可能となっていることを特徴とする排水トラップ。
【請求項5】
請求項1において、前記周壁に内筒が内嵌され、該内筒の内部が前記受入室となっており、
該周壁と内筒にそれぞれ水の通過部が設けられており、
該内筒の周方向の向きを変更することにより周壁の通過部と内筒の通過部との重なり状態が変更され、内筒上部からの受入室内への水の導入と内筒下部からの受入室内への水の導入とが切り替えられることを特徴とする排水トラップ。
【請求項6】
封水筒によって囲まれることにより形成され、洗い場排水が上部の受入口から流入する受入室と、
該受入口に配置されたヘアキャッチャーと、
該受入室の下側を通って延在し、一端側から浴槽排水が流入し、他端側が排水トラップ流出口に連なる浴槽排水流路と、
該浴槽排水流路の水の一部を分流させ、吐出部から該受入室内に吐出させるための導水部材と、
該封水筒の下部又は下側に設けられた受入室排出口と、
を備えてなる浴槽及び洗い場用の排水トラップにおいて、
該吐出部の位置及び該吐出部の開口面積の少なくとも一方を変更する手段を備えたことを特徴とする排水トラップ。
【請求項7】
請求項6において、該導水部材の上部に第1の吐出部が設けられ、該導水部材の下部に第2の吐出部が設けられており、
該第1の吐出部は、水を前記受入室内に旋回方向に吐出させるように設けられており、
該第2の吐出部に開閉手段が設けられていることを特徴とする排水トラップ。
【請求項8】
請求項7において、前記導水部材は、導水部材本体と、該導水部材本体に装着された、前記第1の吐出部を有する冠状部とを備え、
該導水部材本体の下部に前記第2の吐出部が設けられていることを特徴とする排水トラップ。
【請求項9】
洗い場排水が上部の受入口から流入する受入室と、
該受入口に配置されたヘアキャッチャーと、
浴槽排水の少なくとも一部を該受入室内に流入させる導入手段と
を備えた浴槽及び洗い場用の排水トラップにおいて、
該受入室内に浴槽排水を接線方向に流入させ、該受入室内に旋回流を形成する旋回モードと、該旋回モードよりも浴槽排水流量が多い高速排水モードとを切り替えることが可能とされたことを特徴とする排水トラップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2012−237153(P2012−237153A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−107312(P2011−107312)
【出願日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(302045705)株式会社LIXIL (949)
【Fターム(参考)】