説明

排水精製方法、装置及び薬剤

【課題】排水中の有機汚染物質の酸化を最適化する方法、装置、及び薬剤を提供する
【解決手段】フェントン反応に基づく排水処理に使用される方法、装置及び薬剤であって、排水中の有機物と酸素化した水との反応を主酸化反応器(12)内で金属触媒の存在下、110℃と120℃の間の温度そして1Kg/cmと1.5Kg/cmの間の圧力で行わせ、処理後冷却して中和層(6)に送り、そこでpHを7以上に上げて水酸化物の沈殿として固体廃棄物を分離する。さらに、安全性チェックは自動的に行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排水中の有機汚染物質の酸化反応がフェントン反応によって最適化されるような排水精製のための装置及び薬剤に関する。
処理の目的は排水の化学的酸素要求量(COD)を減少させ、それによって生分解性を増加させることである。
【0002】
本方法は安全条件下での完全自動化によって特徴付けられる。
本方法は、また反応器内で起こるフェントン反応が、或る温度及び圧力そして本方法の効率を増大させそして同時に汚染や沈殿を最小化するために特別に調製された触媒で最適化されることによって特徴付けられる。
【背景技術】
【0003】
本発明はフェントン反応に基づく排水精製のための装置及び薬剤に関する。
化学プロセスの効率と生産性を高めるための開発における重大な進歩は生分解性を伴うものであるが、有機汚染物質を含む工業排水の処理は解決すべき重大な問題を残している。
【0004】
その有機物負荷とその毒性の効果的な分解をもたらす経済的な代替法を開発することには重大な関心が払われている。特に重要な代替法は酸化プロセスによって有機汚染物質を無害な化合物である二酸化炭素と水に変換するための薬剤を使用する化学的処理である。
1894年に、フェントンは水溶性鉄触媒と過酸化水素を同時に添加することによって水溶液中の有機分子を酸化することを発見した(非特許文献1)。
【0005】
フェントン反応(鉄塩存在下の過酸化水素)は、酸化剤としての酸素化した水の制御された分解から生ずるヒドロキシルラジカルを使用する、排水中に含まれる有機物質酸化法である。鉄は過酸化水素活性化剤として作用し、過酸化マンガンのヒドロキシルラジカルよりも酸化能力の大きなヒドロキシルラジカルを発生する。
+Fe+2→Fe+3+OH+HO
フェントン反応は有機物を単純な化合物に分解させ最終的にCOとHOを生成する。
包括的な反応は下記の通りである:
+(4n+m)/2HO→nCO+(2n+m)H
【0006】
Oの化学量論的な消費量は酸化される有機分子に依り、それは化学的酸素要求量(COD)を規定する。排水中の遊離のHと塩素の存在はCOD分析で干渉するので、制御分析としてはTOC(合計有機炭素)を使用することを推奨する。
【0007】
特許文献は、例えば、排水を遷移金属の存在下で酸素処理した水で処理することによって排水の化学的酸素要求量を減少させる、特許文献1のような、フェントン試薬で処理する排水精製を記載している。
【0008】
特許文献2は、鉄塩と酸素化した水を加え60分以上の間、50℃−70℃に加熱することによって有機物を分解させる排水処理を示している。それは引き続き、撹拌下で、分解物質を吸収するアニオン交換樹脂で処理される。
【0009】
特許文献3は、有機物で汚染された工業排水を、過酸化水素と均一触媒、好ましくはフェントン試薬の添加によって精製するための連続又は非連続操作のための方法を記載している。反応は35℃−40℃で行われる。
【0010】
【特許文献1】EP0022525
【特許文献2】JP56113400
【特許文献3】DE4314521
【非特許文献1】Walling C.,“Fenton‘s Reagent Revisited”,Accounts of Chemical Research,Vol.8,No.5,125−131(1977)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の課題は、流れの処理に有利な高められた条件下での排水中の有機汚染物質の酸化を最適化する方法、装置、及び薬剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は排水精製方法、装置及び薬剤に関する。
本装置は、ゾーンA、排水調製;ゾーンB、薬剤調製;ゾーンC、反応;ゾーンD、中和及びろ過なる文言で、本明細書を通して区分けしている四つの工程と同義である四つのゾーンから構成されている。
【0013】
ゾーンAにおいては、排水が集められそして撹拌又は再循環によって均質化され、そして二基の熱交換器を使用して反応器内が所望の温度に到達するまで温度を上昇させる。
第一の排水−排水熱交換器では、均質化システムを使用して排水の温度を処理することなしで上昇させ、同時に反応器を出て中和タンクに移される排水の温度は低下する。
【0014】
ゾーンBにおいては、薬剤が調製され、薬剤としては35%の過酸化水素及び金属塩、有機酸、錯化剤からなり、酸化反応プロセスを最適化するために特別に調製された触媒であり、それらは反応器供給ラインにおいてゾーンAからの排水に添加される。酸性化剤は均質化タンクに添加されそしてアルカリ性剤は所望のpHとなるように中和タンクに添加される。
【0015】
反応器はゾーンCに置かれている。過酸化水素及びゾーンBからの触媒とゾーンAからの排水は供給ラインを通って反応器に入る。
有機物と酸素化した水との酸化反応は反応器内で金属触媒の存在下で起こる。
フェントン反応は反応器内で1Kg/cmと1.5Kg/cmの間の絶対圧力及び110℃と120℃の間の温度で起こる。
【0016】
処理されそして冷却された後、排水はゾーンDの中和タンクに移送され、そこでpHは7まで上昇し、それによって水酸化物の沈殿を生ずる。
ポンプはその水を中和タンクからフィルター又は後続のデカンターに送り、処理排水から固体廃棄物を分離する。
安全性チェックは自動的に行われる。
【0017】
本方法を通して、成分と条件は反応器操作に悪影響を与えないように、又は反応器の物理的限界を超えないように選択される。本方法の過程で、安全性に影響する全ての変数は連続的に測定されそして予備シャットダウンと緊急シャットダウン警報を有している。
【発明の効果】
【0018】
本発明の排水精製方法により、反応器内で起こるフェントン反応を、温度及び圧力そして効率を増大させそして同時に汚染や沈殿を最小化するために特別に調製された触媒で最適化することができ、また安全性のチェックも自動的に行うことができ、且つ予備シャットダウンと緊急シャットダウン警報を有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明は排水精製方法に関する。図1は、常に安全な条件を維持しながら特定の条件下でフェントン反応による排水処理に要求される方法、装置、及び薬剤の系統図を示す。
【0020】
本方法は四つの工程:A、排水調製;B、薬剤調製;C、反応;D、中和及びろ過;に分割され、それらは装置において区分けされる四つのゾーンA、B、C、及びDに対応している。
【0021】
装置の記述:
本装置は四つの異なるゾーンをもっている。
ゾーンA−排水調製
これは均質化タンク(1)において、撹拌機(1.1)により又はポンプ(1.4)を使用する再循環により均質化が起こる排水回収ゾーンである。
【0022】
2−5の範囲の第一pH調節は均質化タンク(1)内で酸性化剤貯蔵タンク(10.1)からの酸性化剤を添加することによって行われる。pHは、いちいちpHチェックする必要がないように連続的に比較を行っている二個のpHメーターが接続されているバイパス(1.2)によってチェックされている。
【0023】
均質化タンク(1)の容積は主酸化反応器(12)の容積より大きくなければならず、それは下記に述べるように、反応器を空にする可能性を与えるためであり、その理由のためにレベル指示計(1.3)の付いた均質化タンク(1)を有している。
【0024】
均質化タンクの出口には均質化タンク(1)からの排水を回収しそしてそれを処理するために主酸化反応器(12)に移送する複数のポンプ(2、3)がある。ポンプの後には流量を測定する流量計(13)がある。
【0025】
排水は主酸化反応器(12)に入る前に、反応温度、好ましくは110℃−120℃に到達していなければならない。エコノマイザー(4)は最初に主酸化反応器(12)からの処理された排水(115℃)と熱交換することによって処理すべき水の温度を85℃まで上昇させる。この排水の温度は中和タンク(6)に到達する前に45℃まで低下する。
【0026】
第二の水蒸気又はオイル蒸気熱交換器(5)は排水温度を主酸化反応器(12)内で所望の温度、即ち110℃−120℃の範囲、好ましくは115℃に到達するまで上昇させる。
熱交換器(4及び5)の材質はステンレススチール904、グラファイト、チタニウム−パラジウム、ハステロイ及びインコネルから選ばれる。
【0027】
ゾーンB−薬剤調製
このゾーンには、35%の過酸化水素貯蔵タンク(8.1)、H供給制御弁(8.3)、H流量を精製プラントの作動流量の最大10%に規定するH送給ポンプ(8.2)を含むH調製のための領域;アルカリ薬剤貯蔵タンク(9.1)及びアルカリ薬剤送給用ポンプ(9.2)を含むアルカリ薬剤領域(9);酸性化薬剤貯蔵タンク(10.1)及び酸性化薬剤用送給ポンプ(10.2)を含む酸性化薬剤領域(10);そして触媒溶液の調製用ポリエチレンタンク(11.1)、触媒溶液送給用タンク(11.2)及び主として金属塩からなる触媒溶液用の送給ポンプ(11.3)を含む触媒調製領域(11)がある。触媒の組成は後述する。
【0028】
触媒供給ライン(11.5)には、もし触媒溶液が主酸化反応器(12)に入らないときには予備シャットダウン及び警報を生じさせるための流量計(11.4)がある。
【0029】
及び触媒のインパルスポンプ(8.2、11.3)は主酸化反応器(12)の供給ライン(12.1)に向けて供送する。アルカリ薬剤ポンプ(9.2)は中和タンク(6)に向けて供給し、そして酸性化剤ポンプ(10.2)は均質化タンク(1)に向けて供給する。
【0030】
ゾーンC−反応
主酸化反応器(12)は、薬剤が反応器中に充分長い時間滞留するようにする必要があり、そしてこの目的のために出口ライン(12.1)内に置かれた弁(12.9)を調節するレベル調節器(12.3)を有している。主酸化反応器(12)中の滞留時間は60分である。
【0031】
主酸化反応器(12)は発生したガス及び蒸気をバブラーに放出する圧力調節器(12.6)を有している。
主酸化反応器(12)は、爆発性混合物の生成を阻止しそして発火の危険を避けるために主酸化反応器(12)を予め定められたシーケンスに従ってパージするための水蒸気又は窒素蒸気ライン(12.4)を有している。窒素又は蒸気の導入は不活性弁(12.8)によって制御される。
【0032】
主酸化反応器(12)は緊急時に開きそして主酸化反応器(12)の内容物を均質化タンク(1)に排出して空にするための自動排出弁(12.7)を有している。
主酸化反応器(12)は主酸化反応器(12)のレベルを制御するための弁(12.9)を有している。
【0033】
主酸化反応器(12)の材質はステンレススチール904又は内面をエナメル化したカーボンスチール又は内面をテフロンでコートしたカーボンスチールである。
60℃より高い温度の水ラインは内面をテフロンでコートするか又はステンレススチール904又はチタニウム−パラジウムから作られている。
【0034】
主酸化反応器(12)は反応器内のレベルが30%を超えたときに自動的に起動する撹拌機(12.2)を装備している。もし主酸化反応器(12)の撹拌機(12.2)が停止すると、本方法は機能することができない。
【0035】
排水は排水をエコノマイザー(4)に向ける出口ライン(12.10)を通って主酸化反応器(12)を出る。主酸化反応器(12)のレベルはこの目的のために弁(12.9)を調節するPIDインターロックによって制御される。
【0036】
ゾーンD−中和及びろ過
処理され冷却された後で、排水は撹拌機(6.1)付きの中和タンク(6)に移送される。
このタンクにおいては、pHはアルカリ性薬剤貯蔵タンク(9.1)からNaOH又は別のアルカリ性剤を添加することによって7以上に上げられ、金属水酸化物の沈殿を生ずる。中和タンク(6)はpH調節器(6.2)とレベル調節器(6.3)を有している。
【0037】
ポンプ(6.4)はその水を中和タンク(6)からキャンドルフィルター(7)に送る。キャンドルフィルター(7)の後には、排水用の出口ライン(7.2)と排水回収用の別の出口ライン(7.1)がある。
排水及び固体廃棄物はまたラメラ−又はスタティックデカンター又は袋式ろ過機によって分離することができる。
【0038】
排水処理限界特性は:
pH 本質的でない
流量、m/h 100L/h−100m/h
硫酸ナトリウム、g/L 最大40g/L
塩化ナトリウム、g/L 最大200g/L
TOC、g/L 最大15g/L
COD、g/L 最大40g/L
最大40g/L
懸濁液中の固体 最大500g/L
(ここで有機物濃度がCOD値40g/Lを超える排水の場合は均質化タンク内で希釈することが好ましい)である。
【0039】
スタートアップ
本方法の第一段階は系のスタートアップであり、装置の全てが統一条件に到達するまで異なった遷移条件を考慮しなければならない。
スタートアップの過程では、一連のパラメーターは動作範囲内にあることを確認するために評価される。この段階では、排水は処理されていないので均質化タンク(1)に再循環されている。pHは動作範囲3−4になければならず、そして一連のパラメーターがスタートアップ範囲を外れていれば、一連のパラメーターの制御が開始される。緊急時シャットダウンパラメーター及び本方法の自動チェックも又存在する。
【0040】
スタートアップを阻害する警報は異なったタンク及び貯蔵器のレベル、及び本方法の異なった場所におけるpH値である;即ち
・均質化タンク、高レベル−60%
・均質化タンク、低レベル−20%
・中和タンク、高レベル−50%
・中和タンク、低レベル−10%
・均質化調節、高pH−5.0
・均質化調節、低pH−2.0
・中和タンク、高pH−9.0
・中和タンク、低pH−7.0
【0041】
精製方法チェックのための該当パラメーター:
・緊急シャットダウンパラメーター、装置の全体シャットダウンは:主酸化反応器が高温度(125℃以上の温度)、主酸化反応器が高圧力(1.5Kg/cm以上の圧力)、そして最大予備シャットダウン時間、600秒を超えることである。
【0042】
・スタートアップの過程で作動する自動シーケンスパラメーター:PID(Proportional Integral−Derivative)ホモジナイザーpH調節3.0、(酸供給を調節する)反応器内PID温度115℃は熱交換器5を通る熱を調節する、PID反応器レベル(100%)は弁12.9の開口度を調節する、PID反応器圧力1.0バールは弁12.5の開口度を調節する。
【0043】
・スタートアップ過程のパージ温度50℃以上、スタートアップ許可温度105℃、プロセス内パージ温度110℃以下、プラントシャットダウンの過程の低い反応温度60℃、低い反応器レベル30%で作動される。
【0044】
・反応器の撹拌機(12.2)は30%以下のレベルではスタートアップせず、主酸化反応器(12)が低いレベルで操作されるのを防ぐ。主酸化反応器(12)中の排水の温度が50℃を超えたとき、インターロック制御コンピュータープログラムは不活性弁、窒素又は水蒸気パージ弁を開とし、そして110℃の温度に到達するまで不活性化を継続する。
【0045】
・スタートアップ許可温度(105℃)に到達したら、プラントは精製を開始する。このためには本方法が許可されなければならない。主酸化反応器(12)供給ライン(12.1)への薬剤、触媒、及び酸素化した水の供給を開始する。30分後それらは均質化タンク(1)に再循環させられそして処理された排水は中和タンク(6)に送られる。
【0046】
“スタートアップ”操作を成功裡に完了したら、プラントは“プラント運転”モードとなる。スタートアップが許可されると、一連の緊急シャットダウン警報が作動する。それらは:
・低反応温度、100℃
・触媒供給の中断
・均質化タンク内で高pH、5.0
・均質化タンク内で低pH、2.0
・2基のpHメーター間の測定値の差異
・最大反応器レベル、95%
・高反応器レベル、90%
・低反応器レベル、30%
・低排水流量又は流れなし
・低排水流量:H比が8以下でH濃度4.4%以上
・反応器撹拌機停止
である。
【0047】
排水温度が110℃を超えたとき、プログラムは不活性弁(12.8)を閉とする。この温度で、排水中で発生した蒸気は反応器を不活性化する。もし温度が110℃以下なら、不活性化は再度開始される。もし温度が100℃以下なら、主酸化反応器(12)の温度低による予備シャットダウン警報が作動する。
【0048】
恒常段階:
それぞれの工程がこの小区分で繰り返されるのではあるが、恒常段階のこの記述は精製方法に含まれる、異なった変形及び組成について記載する。
恒常又は“プラント運転”段階においては、排水は均質化タンク(1)で均質化されそしてバイパス(1.2)による2−5の範囲のpH調節とチェックが行われる。
【0049】
排水の温度は110℃−120℃の範囲、好ましくは115℃に到達するまで熱交換器(4及び5)内で上昇し、そして主酸化反応器(12)に入る前に主酸化反応器(12)供給ライン(12.1)内で酸素化した水及び触媒と混合する。
【0050】
排水は、触媒及び酸素化した水と一緒に、主酸化反応器(12)に入り、そして反応は撹拌機(12.2)を使用して連続モードで進行する。
有機物と酸素化した水との酸化反応は主酸化反応器(12)内において金属触媒の存在下で起こる。もし、排水が主酸化反応器(12)に入らないと、予備シャットダウンと警報が発動され、そして排水の導入失敗はエコノマイザー(4)の前に置かれた流量計(13)によって測定される。もし、排水が、主酸化反応器(12)の1/2の体積で決定されている設定値を下回って流れるときは、プラントは事前シャットダウン又は予備シャットダウンモードに入る。排水インパルスポンプ(2、3)は主酸化反応器(12)の2倍の体積に等しい名目流量をもち、反応時間が過度に減少することを防止する。主酸化反応器(12)内には、3.5Kg/cm以上の圧力では安全弁(12.5)又は破裂板を開口させることによる反応器内の安全システムを有している。
【0051】
主酸化反応器(12)内の温度条件は110℃−120℃の範囲でそして圧力条件は1Kg/cm−1.5Kg/cmの範囲である。
触媒の処方としては下記の化合物を含む:硫酸第一鉄又は塩化第一鉄の形態である2%−30%濃度の鉄II、硫酸銅の形態である1%−10%濃度の銅II、酒石酸、シュウ酸、クエン酸から選ばれる1%−10%濃度の有機酸、EDTA及び/又はHDPEのような1%−5%濃度の鉄錯化剤、pHを1−2の範囲に調節するためのリン酸、塩酸又は硫酸。この触媒は処理すべき合計流れの0.01%−1%の濃度で加えられる。
【0052】
主酸化反応器(12)内の反応温度はPT−100プローブによるダブルチェック手段によって維持される。
排水は主酸化反応器(12)内で処理されそしてエコノマイザー(4)内で45℃まで冷却された後に、中和タンク(6)に移送される。このタンクにおいて、pHはNaOH又は別のアルカリ性剤を添加することによって7以上に上げられ、金属水酸化物の沈殿を生ずる。中和タンク(6)には7−9の範囲のpHを確保するためのpH調節器(6.2)、及びレベル調節器(6.3)がある。
【0053】
中和タンクの出口において、ポンプ(6.4)はその水をフィルター(7)又は後続のデカンターに送る。
通常の装置シャットダウン
この工程の目的は装置を安全にそして未処理の排水を出すことなくシャットダウンすることである。プラントのシャットダウンは自動制御される。制御システムは以下の操作を行う:H流通弁(8.3)を閉じそしてH送給ポンプ(8.2)を停止し、触媒送給ポンプ(11.3)を停止し、緊急予備−シャットダウンに導くインターロックを解除し、加熱インターロックを解除し、窒素又は蒸気パージ用自動不活性化弁(12.8)を開とする。
【0054】
タイマー(排水再循環開始時間用)作動開始、そして決められた時間の経過後に制御系は排水を均質化タンク(1)の方にそらす。
主酸化反応器(12)内の温度が60℃以下のとき、以下の操作が発動される:主酸化反応器(12)排出弁(12.7)100%開、排水ポンプ(2及び3)停止、反応器撹拌機(12.2)停止、弁(12.7)を手動−開位置に保持する反応器レベル調節器(12.3)非作動、安全弁(12.5)を手動−開位置に保持する反応器圧力調節器(12.6)非作動として、反応器排出弁(12.5、12.7、及び12.9)を安全(開)位置に保持し、そして不活性弁(12.8)を自動的に閉とする。
【0055】
安全性チェックは自動的に行われる。
本方法においては、安全性に影響する全ての変数は連続的に測定されそして予備−シャットダウン又は緊急シャットダウン警報を含む。
【0056】
緊急予備−シャットダウン
この工程の目的は、もし、重大な危険を生ずると思われる異常な操作状態が起こったときに装置を安全にシャットダウンすることである。
直ちに危険になるとは思われずそして短時間で解決できると思われる一連の信号、予備−シャットダウン又は緊急シャットダウンの引き金となる信号がある。
【0057】
これらは:
・100℃以下の温度(100℃以下では反応が進まない)、酸素化した水が反応せず、蓄積及び激しい分解のリスクが必然的に伴う。
・排水のpHが範囲外となる。pH2以下では反応は遅くなる。高いpH、5以上では金属水酸化物が沈殿し、酸化反応を阻害するリスクがある。警報を発する別の制御パラメーターは2基のpHメーター間における0.3単位の測定値の差異である。反応器内の排水の滞留時間は60分であるので、排水のpHを直ちに調節することは必須ではない。この理由により、許容できるpH値の偏差は一連のタイマーによって規定された時間になるまでは直ちにアクションを取る必要はない。pHが範囲外、高いか又は低いとき、予備シャットダウン警報は決められた時間が経過するまでは作動しない。これらのタイマーの目的はpH変動へのクッションの役目を果たす。
【0058】
・高H濃度。これは反応器内で爆発性混合物を生成する可能性のある高濃度で酸素化した水を供給するリスクを意味する。過酸化水素の最大許容濃度は35%である。酸化した水の二次チェックは、排出流量の10%を超えては排出できないH供給ポンプ(8.2)によるものである。H供給はまた調節弁(8.3)及び逆止弁で調節される。
【0059】
・高い又は低い反応器レベル
・低い排水流量。低容量の排水の処理は効果的ではない。エコノマイザー(4)の前の流量計(13)は排水流量を測定する。もし、それが反応器容積の1/2以下又は流れがないときは、予備シャットダウンが起こる。
【0060】
・低い排水流量:H比は酸素化した水の過剰供給を必要とし爆発性混合物の生成リスクをもたらす。この場合は、排水はかなりの量で希釈しなければならない。
・均質化タンク(1)、中和タンク(6)、及び反応器(12)内の低速撹拌。撹拌は常に強い撹拌モードでなければならず、有機物と酸素化した水の結合による爆発性混合物を生成する相分離を防止する。
【0061】
・低触媒流量。触媒の不在は反応を阻害する。もし、触媒供給が中断されると、緊急予備−シャットダウン警報が作動する。
これらの信号は“緊急予備−シャットダウン”を生じさせる。これは弁(8.3)を閉じることによるHの遮断、弁(11.6)を閉じることによる触媒供給の遮断、タイマーの作動開始、警報の作動、及び不活性弁(12.8)の開放であり、そしてもし、これが所定の時間内で異常を正常に戻せなければ、“緊急シャットダウン”動作が起動する。
【0062】
緊急シャットダウン
“緊急シャットダウン”は全ての弁(8.3、11.6、12.8、12.5、12.7、12.9)、ポンプ(2、3、8.2、9.2、10.2、11.3、6.4)、及び撹拌機(1.1、12.2、6.1)を“安全位置”に切り替える制御システムを含む。これらの動作は、この目的のために用意された急速排出弁(12.7)を使用して主酸化反応器(12)の内容物を均質化タンク(1)に排出することを目的としており、同時に全ての排水供給及び薬剤送入を停止しそして水蒸気又は窒素での不活性化を行う。
【0063】
“緊急シャットダウン”は、与えられた時間、600秒以内で解決されない予備−シャットダウンを含む異常によるばかりでなく、主酸化反応器(12)の温度が設定値、125℃を超えることによって誘発される。反応器が高温になると反応を加速し、主酸化反応器(12)の圧力が設定値、1.5Kg/cmを超えるために誘発されるリスクによって制御することが不能になる。過度の圧力は、この目的のために用意されたシステムが止めることができない突然の分解を示すものであり、この目的のために用意された押しボタンを手動で操作するか、制御系を通して緊急シャットダウンを作動させる。
【0064】
主酸化反応器(12)には圧力が3.5Kg/cmを超えると安全弁(12.5)又はこの目的のために組み込まれた破裂板を開放させる安全システムが存在する。
限定せずに記載された材質、形状、サイズ、及び要素部品の配列を変更することは、本発明の本質を変えるものではなく、これは熟練した当業者であれば容易になし得ることである。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、排水の化学的酸素要求量(COD)を減少させ、それによって生分解性を増加させるために最適化された自動制御された安全性の優れた工業的な排水処理法として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】図1は本方法の系統図を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記A、B、C及びDの四つの工程から構成されることを特徴とする有機物の酸化反応を改良するためのフェントン反応に基づく精製方法による排水精製方法及び薬剤:ここで、
・工程Aは、排水調製工程であり、排水を集めそしてタンク(1)内での撹拌又はポンプ(1.4)を使用した再循環によって均質化させ、pHを2−5の範囲に調節し、そして温度をまずエコノマイザー(4)により85℃に到達するまで、次いで熱交換器(5)によって反応温度115℃に到達するまで段階的に上昇させる、
・工程Bは、薬剤調製工程であり、薬剤としては35%H、pH調節用の酸性化剤、及びアルカリ性薬剤及び触媒が含まれ、好ましくは硫酸第一鉄又は塩化第一鉄の形態である鉄II、硫酸銅の形態である銅II、酒石酸、シュウ酸、クエン酸から選ばれる1%−10%の有機酸、EDTA及び/又はHDPEのような鉄錯化剤、pHを1−2の範囲に調節するためのリン酸、塩酸又は硫酸からなり、そして該触媒は処理すべき合計流れの0.01%−1%の濃度で加えられ、触媒及び酸素化した水は工程Aからの排水に主酸化反応器(12)供給ライン(12.1)に添加される、
・工程Cは、反応工程であり、工程Bからの酸素化した水及び触媒と工程Aからの排水が供給ライン(12.1)を通して主酸化反応器(12)に入り、そしてそこで有機物の酸化反応が金属触媒の存在下、好ましくは110℃と120℃の間の温度そして1Kg/cmと1.5Kg/cmの間の圧力で起こり、そして反応器は薬剤が十分長い時間、例えば60分間その中に滞留することを確実にするものであり、その目的のために好ましくは、反応器は反応器出口ライン(12.10)に設置された弁(12.9)を作動させるPIDレベル調節器(12.3)を有している、
・工程Dは、中和及びろ過工程であり、ここで反応器出口からの排水は工程Aのエコノマイザー(4)内の温度を上昇させるために使用された排水であり、その温度を好ましくは、45℃以下の温度まで低下させ、そして中和タンク(6)に移送されそこでpHを7以上に上げて水酸化物の沈殿を生じさせ、引き続き中和タンク(6)からフィルター(7)又は後続のデカンターにこれらの水を流して、処理された排水から固体廃棄物を分離する。
【請求項2】
排水処理限界特性が好ましくは:
pH 本質的でない
流量、m/h 100L/h−100m/h
硫酸ナトリウム、g/L 最大40g/L
塩化ナトリウム、g/L 最大200g/L
TOC、g/L 最大15g/L
COD、g/L 最大40g/L
最大40g/L
懸濁液中の固体 最大500g/L
(ここで有機物濃度が40g/LのCOD値を超える排水の場合は均質化タンク内で希釈することが好ましい)であることを特徴とする請求項1記載の排水精製方法及び薬剤。
【請求項3】
この方法のスタートアップの過程で、排水を均質化タンク(1)に再循環しそして異なるパラメーターの調節を開始し;もしそのパラメーターが範囲外ならスタートアップは許可されない:
・異なったタンクの排水レベルは、均質化タンクレベルが20%と60%の間、中和タンクレベルが10%と50%の間であり;もし排水が主酸化反応器(12)内で30%のレベルに到達しなければ、撹拌機(12.2)はスタートしない。
・この方法の異なった場所での排水のpH値は;均質化タンクのpHが2−5、中和タンクのpHが7−9、そして主酸化反応器(12)のpHが3−4である。
制御はまた緊急シャットダウンパラメーター、高い反応温度(125℃以上の温度)、高い反応圧力(1.5バール以上の圧力)で開始され、最大予備緊急シャットダウン時間、例えば600秒を超えると自動制御が働く:そしてこの方法の自動制御は、例えば、PIDホモジナイザーpH調節3.0、反応器内PID温度115℃、PID反応器レベル100%、PID反応器圧力1.0バール、スタートアップ過程のパージ温度50℃以上、スタートアップ許可温度105℃、プロセス内パージ温度110℃以上、プラントシャットダウンの過程の低い反応温度60℃、低い反応器レベル30%で作動される。
・異なったパラメーターが適切であると認められたときに緊急時予備シャットダウン警報が作動し、インターロックプログラムが窒素又は水蒸気パージ用不活性ガス弁(12.8)を開き、そして温度が110℃に到達するまで不活性化が維持される。排水温度が110℃を超えると、プログラムは不活性弁(12.8)を閉じる。もし温度が110℃以下に低下するなら、不活性化を再度開始する。スタートアップ許可温度(105℃)に到達したとき、プラントは精製を開始し、本方法を適用しなければならない、即ち主酸化反応器(12)の供給ライン(12.1)への薬剤、触媒及び酸化した水の投入を開始し、そして30分後に均質化タンク(1)に再循環させそして処理排水を中和タンク(6)に送る。“スタートアップ”操作を成功裡に完了したら、プラントは“プラント運転”モードとなる態様を特徴とする請求項1又は2に記載の排水精製方法及び薬剤。
【請求項4】
プラントの標準シャットダウンが制御系によって自動化されており、そこではH流量弁(8.3)が閉、H送入ポンプ(8.2)停止、触媒送入ポンプ(11.3)停止、緊急シャットダウンにつながるインターロックを解除、加熱インターロックを解除、窒素又は水蒸気パージ用自動不活性弁(12.8)開、タイマー(排水再循環開始時間用)作動開始、そして決められた時間の経過後に;主酸化反応器(12)内の温度が60℃以下のとき制御系は排水を均質化タンク(1)の方にそらす:主酸化反応器(12)排出弁(12.7)100%開、排水ポンプ(2及び3)停止、反応器撹拌機(12.2)停止、弁(12.7)を手動−開位置に保持する反応器レベル調節器(12.3)非作動、安全弁(12.5)を手動−開位置に保持する反応器圧力調節器(12.6)非作動、反応器排出弁(12.5、12.7、及び12.9)を安全(開)位置に保持し、そして最終的に不活性弁(12.8)を自動的に閉とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の排水精製方法及び薬剤。
【請求項5】
安全性に影響する全ての変数が連続的に測定されそして事前−シャットダウン又は予備シャットダウン警報があることを特徴とする請求項1又は2に記載の排水精製方法及び薬剤。
【請求項6】
四つの工程A、B、C、及びDに対応する四つのゾーンがあることを特徴とする排水精製用装置、ここで各ゾーンは:
ゾーンA−排水調製:主酸化反応器(12)の容積の3倍より大きい容積をもつ第一均質化タンク(1)をもち、均質化は撹拌機(1.1)を使用して或いはポンプ(1.4)を使用した再循環によりなされる;このタンク(1)はpH調節のためのバイパス(1.2)及びレベル指示計(1.3)をもち、そして均質化タンク(1)の出口にはエコノマイザー(4)を通ってゾーンCの主酸化反応器(12)に送るための複数のインパルスポンプ(2、3)及び排水温度を上昇させるための水蒸気又はオイル熱交換器があり、そしてエコノマイザー(4)の前には流量計(13)がある。
ゾーンB−薬剤調製:このゾーンには35%H貯蔵タンク(8.1)、供給制御弁(8.2)、H流量を規定するH送給ポンプ(8.3)から構成されているH調製領域;アルカリ薬剤貯蔵タンク(9.1)及びアルカリ薬剤送給ポンプ(9.2)から構成されているアルカリ薬剤領域(9);酸性化薬剤貯蔵タンク(10.1)及び酸性化薬剤送給ポンプ(10.2)から構成されている酸性化薬剤領域(10);そして触媒溶液の調製用タンク(11.1)、触媒溶液送給タンク(11.2)及び触媒溶液送給ポンプ(11.3)から構成されている触媒調製領域(11);があり、触媒送給ライン(11.5)には流量計(11.4)がある。
ゾーンC−反応:主酸化反応器(12)、レベル調節器(12.3)、生じたガスや蒸気をバブラーに放出する圧力調節器(12.6)、主酸化反応器(12)をパージする一連の操作に従う水蒸気又は窒素蒸気ライン(12.4)、窒素又は水蒸気の導入を調節する不活性弁(12.8)、及び緊急時に開とし主酸化反応器(12)の内容物を空にする自動放出弁(12.7)、撹拌機(12.2)、3.5Kg/cm以上の圧力では安全弁(12.5)又は破裂板を開口させることによる反応器内の安全システム、及び排水を反応器から出すためのラインから構成されている。
ゾーンD−中和及びろ過:搬入された排水を処理し冷却するための撹拌機(6.1)付きの中和タンク(6)、pH調節器(6.2)及びレベル調節器(6.3)、水をタンク(6)からフィルター(7)に送るためのポンプ(6.4)から構成されており;フィルターの後に排水出口ライン(7.2)と廃棄物回収のための別の出口ライン(7.1)がある。
【請求項7】
排水及び廃棄物をキャンドルフィルターによって分離することを特徴とする請求項6記載の排水精製用装置。
【請求項8】
排水及び廃棄物をラメラデカンターによって分離することを特徴とする請求項6記載の排水精製用装置。
【請求項9】
排水及び廃棄物をスタティックデカンターによって分離することを特徴とする請求項6記載の排水精製用装置。
【請求項10】
排水及び廃棄物を袋式ろ過によって分離することを特徴とする請求項6記載の排水精製用装置。
【請求項11】
エコノマイザー(4)と熱交換器(5)の材質がステンレススチール904、グラファイト、チタニウム−パラジウム、ハステロイ及びインコネルから選ばれ、触媒調製用タンク(11.1)の材質がポリエチレン、主酸化反応器(12)の材質がステンレススチール904又は内面をエナメル化したカーボンスチール又は内面をテフロンでコートしたカーボンスチールから選ばれそして60:℃以上の温度をもつ水のラインが内面をテフロンコートされているか又はステンレススチール904又はチタニウム−パラジウムから作られていることを特徴とする請求項6記載の排水精製用装置。
【請求項12】
・反応器内で温度が100℃以下であることをPT−100プローブによって検知したとき、
・pHが2−5の範囲からずれていることを検知したか又は二つのpHメーター測定値間の差異が0.3を越えるとき、
・H濃度が高い;最大許容過酸化水素濃度は35%である。H供給ポンプ(8.2)が排出流量の10%を超える流量を排出できず、そしてH供給もまた調節弁(8.3)及び逆止弁で調節されるとき、
・均質化タンク(1)、主酸化反応器(12)、及び中和タンク(6)のレベルは、レベル調節器(1.3、12.3、6.3)によって調節され、50%より少ない及び110%より大きい滞留時間を生ずるとき、
・排水流量が少ない、即ちエコノマイザー(4)の前に置かれた流量計(13)によって測定される流量がもし反応器の容積の半分より少ないか又は存在しないとき、
・撹拌機(1.1、12.2、及び6.1)によって実施される均質化タンク(1)、主酸化反応器(12)、及び中和タンク(6)の撹拌が少ない;即ち反応器内の機械的撹拌が消費電力計又は撹拌信号によって確認する必要のあるとき、
・流量計(11.4)によって調節される触媒流量が少なく、そしてもし異常が予め決められた時間内に正されずに“緊急シャットダウン”起動信号が発動されるときの;
緊急シャットダウンにおいて、弁(8.3)を閉じ、H供給を止め、触媒供給を止める弁(11.6)を閉じ、タイマーをスタートさせ、警報音を発生させ、そして不活性弁(12.8)を開とすることを特徴とする請求項6記載の排水精製用装置。
【請求項13】
“緊急シャットダウン”における自動駆動制御、即ちこの目的のために用意された急速排出弁(12.7)を使用して主酸化反応器(12)の内容物を均質化タンク(1)に排出するための全ての弁(8.3、11.6、12.8、12.5、12.7、12.9)、ポンプ(2、3、8.2、9.2、10.2、11.3、6.4)、及び撹拌機(1.1、12.2、6.1)を“安全位置”に切り替える制御システムをもち、全ての排水供給及び薬剤送入を停止すると同時に水蒸気又は窒素での不活性化を行うことを特徴とする請求項6記載の排水精製用装置、但し、その不活性化は下記の信号のいずれかを受け取ったときに行う:
・予備−シャットダウンを含む異常が或る時間、600秒で解決しなかったことによる信号、
・反応器温度が130℃を超えたことによる信号、
・反応圧力が2.5Kg/cmを超えたことによる信号、
・現場においてこの目的のために用意された押しボタンを手動起動させたことによる信号、
・緊急シャットダウンが調節系において起動されたことによる信号。
【請求項14】
、酸性化剤、及びpH調節用のアルカリ性薬剤に加えて、下記:
・鉄II、硫酸第一鉄又は塩化第一鉄の形態である2%−30%濃度の鉄II
・硫酸銅の形態である1%−10%濃度の銅III、
・酒石酸、シュウ酸、又はクエン酸から選ばれる1%−10%濃度の有機酸、
・EDTA及び/又はHDPEのような1%−5%濃度の鉄錯化剤、
・pHを1−2の範囲に調節するためのリン酸、塩酸、又は硫酸
からなる処方の触媒を混合することを特徴とする排水精製用薬剤。

【図1】
image rotate


【公表番号】特表2007−514515(P2007−514515A)
【公表日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−508158(P2005−508158)
【出願日】平成15年8月22日(2003.8.22)
【国際出願番号】PCT/ES2003/000433
【国際公開番号】WO2005/019118
【国際公開日】平成17年3月3日(2005.3.3)
【出願人】(506053249)エフエムシー フォーレット エスエイ (1)
【Fターム(参考)】