説明

排泄物処理システム

排泄物処理システムは、排泄物搬送器具と、排泄物収集器具とを含む。排泄物搬送器具は、排泄物収集器具上の第2のコネクタ部材に対する解放可能に接続するように構成された第1のコネクタ部材を含むことができる。システムはまた、患者の直腸内への排泄物搬送器具の挿入を容易とするための挿入器具を含むことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2007年7月3日に出願された米国仮特許出願第60/958,217号、及び、2006年10月17日に出願された米国仮特許出願第60/829,758号の優先権の利益を主張し、それぞれは、あたかも完全に本明細書において記載されたかのように本出願に参照することによって組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
排泄物処理システムは、特に自身を世話することができない患者のために、ヘルスケア分野において重要である。そのような患者は、それらの状態(例えば、重度の熱傷、外科的な切開等)に起因して、失禁の下痢、又は、疾患等に苦しむことがあり、糞便が、開放創、熱傷、手術部位等と接触するならば、感染症に感染しやすいことがある。さらに、患者を世話しながら糞便と接触するヘルスケア専門家は、疾患及び/又はその拡散に感染しやすいことがある。したがって、適切な排泄物処理システムは、例えば、かなりの皮膚の損傷、感染リスク、病原菌の二次汚染、問題のある患者の洗浄、患者の苦痛等を回避するために、最低限、実質的に、閉じたシステム内に糞便を包含する。一方、糞便処理システムが当技術分野において記述されており、多くの既知の問題が未解決又は取り組まれていないままとなっている。
【0003】
以下の参考文献は、糞便処理システム又はその構成部品に関し、それぞれは、その全体が参照により本出願に組み込まれる。すなわち、Kimによる米国特許第5,569,216号明細書、Salamaによる米国特許第6,527,755号明細書、Kimらによる米国特許第7,147,627号明細書、Gregoryによる米国特許出願公開第2005/0054996号明細書、Machadoらによる米国特許出願公開第2005/0137526号明細書、Kimらによる米国特許出願公開第2006/0189951号明細書、Von Dyckらによる米国特許出願公開第2006/0271087号明細書、Kimらによる米国特許出願公開第2007/0049878号明細書、及び、Schneiderらによる米国特許出願公開第2007/0149922号明細書。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願人は、堅固で、患者にとって快適で、既知の問題を排除してその使用を容易とする特徴を有する排泄物処理システムを提供することが望ましいことを認識しており、その実施形態は、本明細書において記述される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
したがって、排泄物処理システムは、本明細書において記述される。システムは、排泄物搬送器具と、排泄物収集器具とを含む。排泄物搬送器具は、排泄物収集器具上の第2のコネクタ部材に対する解除可能な接続用に構成された第1のコネクタ部材を含んでもよい。システムはまた、患者の直腸内への排泄物搬送器具の挿入を容易とする挿入器具を含んでもよい。
【0006】
1つの実施形態において、排泄物処理システムは、第1の断面積を有する遠位端開口、第1の断面積よりも小さい第2の断面積を有する近位端開口を有する収集部材、該収集部材の外面のまわりに配設されている保持袖口部を含む排泄物搬送器具と、排泄物収集器具とを含む。
【0007】
他の実施形態において、排泄物搬送器具は、第1の断面積を有する遠位端開口及び第1の断面積よりも小さい第2の断面積を有する近位端開口を画定しており、膨張可能な保持袖口部を含む遠位部分と、洗浄管腔と近位部分の近位端と結合されたコネクタとを含む近位部分と、近位部分を遠位部分に接続しており、近位端から遠位端まで変化している断面形状を含む中間部分とを含む。他の実施形態において、排泄物搬送器具は、遠位端開口を近位端開口に接続する管腔と、収集部材の外面のまわりに配設されて鎮痛剤を含む保持袖口部とを含む収集部材を含む。
【0008】
1つの実施形態において、患者の糞便を取り扱う方法は、患者の直腸内に潰れた外形の排泄物搬送システムの遠位部分を挿入することを含み、膨張された外形の遠位部分が、第1の断面積を有する遠位端開口と第1の断面積よりも小さい第2の断面積を有する近位端開口とを画定しており、遠位部分が、膨張可能な保持袖口部を含み、排泄物搬送システムから挿入器具を除去し、第1の膨張した外形まで保持袖口部を膨張させる。
【0009】
他の実施形態において、排泄物搬送器具を排泄物収集器具に接続する方法は、第1のコネクタの開口を第2のコネクタの開口と揃え、第2のコネクタのスロット内に第1のコネクタの1つ以上のロックアームの端部を押し込むことにより、排泄物搬送器具と結合された第1のコネクタを、排泄物収集器具と結合された第2のコネクタと関連付け、開口を排泄物搬送器具の中央管腔及び排泄物収集器具の開口と揃えるように第1及び第2のコネクタを摺動することを含む。
【0010】
これらの及び他の実施形態、特徴、及び、効果は、最初に簡単に説明される添付図面とあわせて以下のより詳細な説明を参照した場合に、当業者にとってより明らかとなるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1A】排泄物処理システムの斜視図である。
【図1B】排泄物搬送器具が排泄物収集器具から分離された状態における図1のシステムの近位端の斜視図である。
【図2A】排泄物搬送器具の遠位部分の長手方向断面の斜視図である。
【図2B】図2Aの遠位端の長手方向断面の側面図である。
【図2C】排泄物搬送器具用の保持袖口部の1つの実施形態の斜視図である。
【図2D】排泄物搬送器具用の保持袖口部の他の実施形態の斜視図である。
【図2E】排泄物搬送器具用の保持袖口部のさらに他の実施形態の斜視図である。
【図2F】図2Bの斜視図である。
【図2G】図2Bの平面図である。
【図2H】図2Bの側面図である。
【図2I】排泄物搬送器具の一部の軸方向断面図である。
【図3A】排泄物搬送器具の保持袖口部の収縮及び折り畳みの段階を示している。
【図3B】排泄物搬送器具の保持袖口部の収縮及び折り畳みの段階を示している。
【図3C】排泄物搬送器具の保持袖口部の収縮及び折り畳みの段階を示している。
【図3D】排泄物搬送器具の保持袖口部の収縮及び折り畳みの段階を示している。
【図4A】近位袖口部を有する排泄物搬送器具の斜視図である。
【図4B】近位袖口部を有する排泄物搬送器具の斜視図である。
【図4C】膨張可能な保持袖口部の1つの実施形態である。
【図5A】収集部材の異なる実施形態の斜視図である。
【図5B】収集部材の異なる実施形態の斜視図である。
【図5C】収集部材の異なる実施形態の斜視図である。
【図5D】収集部材の異なる実施形態の斜視図である。
【図6】単一品の収集部材及び括約筋部分の1つの実施形態の断面図である。
【図7A】単一品の収集部材及び括約筋部分の他の実施形態の斜視図である。
【図7B】単一品の収集部材及び括約筋部分の他の実施形態の斜視図である。
【図7C】保持袖口部の1つの実施形態の斜視図である。
【図7D】排泄物処理システムの1つの実施形態の斜視図である。
【図7E】図7Dの排泄物処理システムの異なる領域の断面図である。
【図7F】図7Dの排泄物処理システムの異なる領域の断面図である。
【図7G】図7Dの排泄物処理システムの異なる領域の断面図である。
【図8A】排泄物処理システムの他の実施形態の斜視図である。
【図8B】図8Aの排泄物処理システムの単一品の収集部材及び括約筋部分の部分図である。
【図8C】図8Aの排泄物処理システムの体外部分の断面図である。
【図8D】図8Aの排泄物処理システムの排泄物搬送器具の断面図である。
【図9A】弁付き接続システムを有する排泄物処理システムの1つの実施形態の斜視図である。
【図9B】排泄物搬送器具と排泄物収集器具との間の接続の異なる段階における、図9Aの接続システムの拡大図である。
【図9C】排泄物搬送器具と排泄物収集器具との間の接続の異なる段階における、図9Aの接続システムの拡大図である。
【図9D】排泄物搬送器具と排泄物収集器具との間の接続の異なる段階における、図9Aの接続システムの拡大図である。
【図10A】排泄物処理システム用の接続システムの他の実施形態の斜視図である。
【図10B】排泄物処理システム用の接続システムの他の実施形態の斜視図である。
【図11A】排泄物処理システム用の接続システムの他の実施形態の斜視図である。
【図11B】排泄物処理システム用の接続システムの他の実施形態の斜視図である。
【図11C】排泄物処理システム用の接続システムの他の実施形態の斜視図である。
【図11D】排泄物処理システム用の接続システムの他の実施形態の斜視図である。
【図12】排泄物処理システム用の接続システムのさらに他の実施形態の斜視図である。
【図13A】排泄物処理システム用の接続システムの他の実施形態の斜視図である。
【図13B】排泄物処理システム用の接続システムの他の実施形態の斜視図である。
【図13C】排泄物処理システム用の接続システムの他の実施形態の斜視図である。
【図14A】排泄物処理システム用の接続システムのさらに他の実施形態の斜視図である。
【図14B】排泄物処理システム用の接続システムのさらに他の実施形態の斜視図である。
【図14C】排泄物処理システム用の接続システムのさらに他の実施形態の斜視図である。
【図14D】排泄物処理システム用の接続システムのさらに他の実施形態の斜視図である。
【図15A】排泄物処理システム用の挿入器具の1つの実施形態の斜視図である。
【図15B】排泄物処理システム用の挿入器具の1つの実施形態の斜視図である。
【図15C】排泄物処理システム用の挿入器具の1つの実施形態の斜視図である。
【図15D】排泄物処理システム用の挿入器具の1つの実施形態の斜視図である。
【図16A】排泄物処理システム用の挿入器具の他の実施形態の斜視図である。
【図16B】排泄物処理システム用の挿入器具の他の実施形態の斜視図である。
【図16C】排泄物処理システム用の挿入器具の他の実施形態の斜視図である。
【図17A】排泄物処理システム用の挿入器具の他の実施形態の斜視図である。
【図17B】排泄物処理システム用の挿入器具の他の実施形態の斜視図である。
【図17C】排泄物処理システム用の挿入器具の他の実施形態の斜視図である。
【図17D】排泄物処理システム用の挿入器具の他の実施形態の斜視図である。
【図18A】排泄物処理システム用の挿入器具のさらに他の実施形態の斜視図である。
【図18B】排泄物処理システム用の挿入器具のさらに他の実施形態の斜視図である。
【図18C】排泄物処理システム用の挿入器具のさらに他の実施形態の斜視図である。
【図19A】排泄物処理システム用の挿入器具のさらに他の実施形態の斜視図である。
【図19B】排泄物処理システム用の挿入器具のさらに他の実施形態の斜視図である。
【図20A】排泄物処理システム用の挿入器具の他の実施形態の斜視図である。
【図20B】排泄物処理システム用の挿入器具の他の実施形態の斜視図である。
【図20C】排泄物処理システム用の挿入器具の他の実施形態の斜視図である。
【図21】排泄物処理システム用の挿入器具の他の実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の記述は、異なる図面における同様の要素には同一の符号が付された図面を参照して読まれるべきである。図面は、必ずしも縮尺どおりではないが、特定の実施形態を図示し、本発明の範囲を限定することを目的としてはいない。記述は、限定ではなく例示によって本発明の原理を示している。この記述は、当業者が本発明を製造して使用することが明らかに可能であり、現時点で本発明を実施する最良の形態と考えられているものを含め、本発明のいくつかの実施形態、適用例、変形例、代替例、及び使用例を記述している。
【0013】
本明細書で使用されているように、任意の数値又は範囲に付される「約」又は「おおよそ」という用語は、部品の一部又は集合が、本明細書に記述される意図された目的のために機能するのを可能とするのに適切な寸法交差を指示している。また、本明細書で使用されているように、「患者」、「宿主」、及び「対象物」は、任意の対象人物又は対象動物を指し、人間である患者における対象発明の使用は、望ましい実施形態を表すが、人間によって使用されるシステムや方法を限定する意図ではない。
【0014】
一般に、本明細書に記述される排泄物処理システムは、排泄物搬送器具と、排泄物収集器具とを含む。排泄物搬送器具は、患者から排泄物収集器具へと糞便の搬送を開始するために患者の直腸内に配設されるよう構成された「直腸部分」と本明細書では称される遠位端部分と、患者の肛門管内に配設されるように構成された「括約筋部分」と本明細書では称される直腸部分の近位部分と、その長さの大部分が患者の体外にある「体外部分」と本明細書では称される括約筋部分の近位部分とを含む。排泄物搬送器具の近位端は、収集容器を含む排泄物収集器具と接続するように構成されている。ある実施形態において、排泄物処理システムは、排泄物搬送器具を排泄物収集器具と選択的に結合するための接続システム、及び/又は、排泄物搬送器具の患者体内への挿入を容易とするための挿入器具を含む。排泄物処理システムのこれらの実施形態及びその他の特徴は、本明細書に記述される。
【0015】
図1Aを参照すると、排泄物処理システム10は、遠位端14と近位端16とを有する一般にチューブ体(例えばカテーテル)12を含む排泄物搬送器具と、収集容器30を含む排泄物収集器具とを含む。本体12の遠位端14には、収集部材32と、収集部材32の外面のまわりに配設された保持袖口部24とを含む(図2Aから図2I)直腸部分18が配置されている。直腸部分の近位には、特に患者の肛門領域内に配設される括約筋部分20と、システムが使用される場合に一般に患者の体外に配置される(その一部は内部であってもよいが)体外部分22とがある。1つの実施形態において、収集部材32、括約筋部分20、及び、体外部分22は、同一のデュロメータ(例えば、約50ショアA)を有する材料(例えばシリコン)から作られている一方で、保持袖口部24は、異なるデュロメータ(例えば、約35ショアA)を有する材料(例えばシリコン)から作られている。他の実施形態において、上述した部品のそれぞれは、同一のデュロメータ(例えば、約50ショアA)を有する材料(例えばシリコン)から作られている。本体コネクタ26は、体外部分22の近位端と結合されており、本体12を収集容器30と流体連通して配置するように、収集容器コネクタ28と迅速で確実な結合をするように構成されている。コネクタの実施形態の様々な例は、以下に詳細に記述される。本体12は、一般に、複数の管腔を有し、管腔は、その長さの少なくとも一部に沿って延在しており、例えば、患者から収集容器30への糞便の通路用の中央管腔34と、膨張管腔36と、サンプル管腔38と、洗浄管腔44とを含み、それぞれは、以下に詳細に記述される。
【0016】
図2A及び図2Bに示される本体12の直腸部分18を参照すると、収集部材32は、通常使用の際の位置にある場合に患者の直腸内に開放する遠位開口31と、括約筋部分20に接続している近位開口33とを有する。1つの実施形態において、近位開口33は、遠位開口の断面積より小さい断面積を有する。例えば、近位開口33は、遠位開口31の内径よりも小さい内径を有していてもよい。そのような構成は、収集部材32に先細り形状(例えばじょうご状)を与え、患者から本体12内へと糞便が流れるのに役立つと考えられている。1つの実施形態にかかる先細り形状は、裁頭円錐形状であることに注目すべきである。1つの実施形態において、収集部材32は、遠位開口31の早期閉塞を防止するために十分な硬さのデュロメータを有する1つ以上の材料から形成されており、これにより、収集部材32上に作用する力にかかわらず、患者からの糞便の安全な通過を可能とする。例えば、収集部材は、ポリウレタン、シリコンゴム、天然ゴムラテックス、合成ゴム、グアユールゴム、80SHポリジメチルシロキサン、ヒュームド・シリカ、塩化ビニル(PVC)から選択される材料、及び、これらの組み合わせから作られることができる。1つの実施形態において、収集部材32は、その遠位端に配設された環状リングを含み、環状リングは、その周囲のまわりに複数の開口を含み、開口は、括約筋部分及び/又は体外部分内に配設された1つ以上の管腔に接続することができる収集部材の壁を介して管腔に接続されている。例えば、収集部材の壁を通る管腔は、括約筋部分を介して延在していてもよく、これら全ての管腔は、サンプル管腔38に接続していてもよい。
【0017】
1つの実施形態において、直腸部分18は、それを通過することが可能な流体の種類を制御するように構成された分割バルブ/バッフルを含む。例えば、1つの実施形態におけるバッフルは、直腸内への薬剤注入はバッフルを開放しない(例えば流れない)が、多量の糞便はバッフルを開放する(例えば流れる)ように構成されている。1つの実施形態において、バッフルは、流体が流れるように開放している領域が直腸部分18に沿って離隔されるように、直腸部分18(例えば収集部材32)の通路の異なる側面から交互に延在している複数のディスクを含む。したがって、患者を対象とした薬剤は、直腸内により長い時間残留する。他の実施形態において、ダックビル弁が直腸部分18内に含まれており、それを通って流れる流体を制御する。
【0018】
図2A及び図2Bにおいて示される実施形態において、保持袖口部24が、収集部材32の外面のまわりに配設されて取り付けられており、(例えば、従来又は非従来の)膨張可能なバルーンを含む。いくつかの実施形態において、バルーン24は、鎮痛剤(例えばリドカイン)等の薬剤を含む。薬剤は、バルーン24の表面に塗布されてもよく、及び/又は、薬剤がバルーン24の壁を介して緩行的に拡散するように、膨張液体(例えばリドカイン混合物)内に組み込まれていてもよい。1つの実施形態において、保持袖口部24は、バルーンを含み、バルーンの外面は、リドカインを用いて塗布され、バルーンは、リドカイン又はリドカインを含む混合物をともなって患者の体内に挿入された後に膨張する。界面活性剤及び抗菌性潤滑膜もまた、保持袖口部上に配設されてもよい。また、保持袖口部のバルーンは、患者の直腸内の配置位置において直腸部分を維持して漏洩を防止するために、発泡体に入っているか、又は、発泡体に付随していてもよい。発泡体は、臭気を低減する吸収材料及び/又は膜を含んでもよい。1つの実施形態において、比較的高い粘度の発泡体が、直腸内に導入した後に保持袖口部を膨張させるために使用される。
【0019】
図2Cから図2Eは、保持袖口部24及び収集部材32を有する直腸部分18の実施形態を示している。図2Cは、図2Aと同様であり、滑らかな連続壁(例えば、近位開口と遠位開口との間に折りひだや分割がない)を有する裁頭円錐形状を有する収集部材32と、膨張時に袖口部24と本体(例えば括約筋部分20)との接合部において肩部11を形成する保持袖口部24とを含む。図2Dは、本体まで徐々に変化している形状を有する袖口部24dを示しており、収集部材32dは、滑らかな連続壁を有する釣鐘形状の外形(すなわち、フレアーの遠位開口を有する裁頭円錐形状)を有する。図2Eは、滑らかな連続壁を有するラッパ形状の外形(すなわち、湾曲した側面とフレアーの遠位開口とを有する裁頭円錐形状)を有する収集部材32eを囲む袖口部24dを示している。いくつかの実施形態における保持袖口部はまた、図5Aから図5Dと関連して以下により完全に記述する1つ以上の構造体の機能を含んでもよい。また、保持袖口部は、膨張時に直径又は周囲部が近位端から遠位端まで増加するように先細り形状を有してもよい。
【0020】
図3Aから図3Dは、挿入のために小さい外形を有利に形成するように構成された保持袖口部のバルーン24を備えた直腸部分18の1つの実施形態を示している。図3Aは、膨張状態における袖口部24を示している。図3Bは、収縮開始時を示しており、袖口部24の周囲のまわりに間隔をあけて隆起部分24’’間に配設されたポケット24’を含む袖口部24の構成を示している。図3Cは、隆起領域24’’が直腸部分18の管腔内で潰れるのにともなう袖口部24のさらなる収縮を示しており、袖口部は、図3Dにおいて示されるように、隆起部分24’’をまとめることによって容易に折り畳まれる。ここに記述される任意の保持袖口部24が、挿入のために小さい外形を形成するように同様の構成を有してもよいことに注目すべきである。
【0021】
図4A及び図4Bは、図4Aにおいて概ね示された近位袖口部25を含む実施形態を示している。膨張可能なバルーンを含むことができる近位袖口部25は、例えば、体外部分22に沿って保持袖口部24から近接して本体12に取り付けられている。したがって、本体12が適切に挿入された場合、近位袖口部25は、患者の臀部間に配置されることができる。近位袖口部25は、患者の直腸内に挿入されて配置された場合に、保持袖口部24の上方移動を防止するように適応され、防臭剤、保湿剤、及び/又は、潤滑膜を任意に含んでもよい。1つの実施形態において、近位袖口部は、本体の周辺から漏洩する可能性がある物質を捕捉するために、広範囲部分が保持袖口部に面した傘状、円錐状、ボウル状等の形状を有する。そのような実施形態における袖口部は、軟らかくて吸収性のある材料から作られることができ、必要時に交換するために本体から除去可能に構成され、又は、代わりに、例えば軟らかいプラスチック材料等の洗浄が容易な材料から作られてもよい。
【0022】
図4Bは、袖口部24,25間の本体の壁内に(例えば括約筋部20に沿って)配設された引張部材27を有する保持袖口部24及び近位袖口部25を含む本体12の遠位部分の変形例を示している。引張部材27は、括約筋部分の壁内に埋め込まれた、及び/又は、その内壁若しくは外壁と結合された、1つ以上の細長い部材を含んでもよい。引張部材は、間隔をあけて配置された長手方向配向部材、周方向配向部材、螺旋状配列部材、これらの組み合わせ等を含むことができる。しかしながら、1つの実施形態によれば、引張部材27は、形状記憶材料(例えばニチノール)から作られた螺旋状コイルである。近位袖口部25に隣接して、引張部材がない括約筋部分29が、上述した括約筋の緊張を失うのを防止するために設けられている。
【0023】
引張部材27は、潰れた周囲部を有する潰れた外形と、潰れた周囲部よりも長い膨張した周囲部を有する膨張した外形とを有する。1つの実施形態において、引張部材27の少なくとも一部は、保持袖口部24が膨張した場合に、引張部材が潰れた周囲部から膨張した周囲部まで膨張するように、保持袖口部24に隣接して配設されている。保持袖口部24の膨張及び引張部材27の膨張の後に、近位袖口部25が膨張する。形状記憶材料のおかげで、引張部材27は、保持袖口部24に対する接続のために抵抗がかかる潰れた外形に戻ろうと働く。この抵抗は、袖口部24,25間に張力を与え、本体12の遠位端の漏洩及び移動を防止するのに役立つと考えられている。
【0024】
図4Cは、作動時に遠位開口31を閉塞するように適応される膨張可能な保持袖口部の1つの実施形態を示している。例えば、一時的に逆流を防ぎ、薬剤や薬物を直腸腔内に残存したままとするために、本体12の管腔34を閉塞することは望ましい。周知のシステムは、カテーテルの遠位端に内部バルーンを含むことによって閉塞機能を実現している。内部バルーンの存在は、非膨張時にさえカテーテルの管腔を部分的に遮断し、及び/又は、糞便が付着する表面を形成することになり得るため、糞便を蓄積して最終的には管腔を遮断する結果となる。図4Cの実施形態において、内部バルーンの代わりに、保持袖口部80は、複数の突出部82を含む。突出部82は、上述した保持袖口部24と同様に、第1の膨張外形から(図示のような)第2の膨張外形へと膨張し、遠位開口31を被覆するように収束し、さもなければ、流体が遠位開口31に到達するのを遮断することができる。第1の膨張外形から第2の膨張外形への膨張は、袖口部80圧力の読み取りに基づいて、保持袖口部80の状態(すなわち、収縮した第1の膨張外形、第2の膨張外形)をユーザに示す注入システム84によって実現されることができる。例えば、注入システム84は、突出部82が第1の膨張外形にある場合に第1の容積(例えば50mL)の読み取り値を与え、突出部82が第2の膨張外形にある場合に第2の容積(例えば150mL)の読み取り値を与えることができる。他の実施形態において、摺動袖口部又はスリーブは、保持袖口部80に近接して配置されてもよい。摺動袖口部は、摺動袖口部が保持袖口部に当たった場合に遠位開口31が閉塞されるように、袖口部80と接触することによって袖口部80を内側に押しやるように構成されたアーム又は表面を含む。したがって、例えば、保持袖口部80が第1の膨張外形まで膨張した後に、摺動袖口部は遠位方向に移動され、少なくとも部分的に保持袖口部80の上を覆って開口31を閉塞する。その後、直腸から糞便を除去することが望まれる場合には、遠位開口31がもはや閉塞されないように、摺動袖口部は、保持袖口部80との接触から外れて近位方向に移動される。
【0025】
図5Aから図5Dは、収集部材の異なる実施形態を示している。図5Aは、複数の間隔をあけて配置された支柱62を有する収集部材60を示しており、支柱62は、その遠位端においてリング64に取り付けられており、遠位開口31を画定している。示される実施形態における3つの支柱62は、患者への本体の挿入及び患者からの本体の除去のために保持袖口部24が潰れるのを容易とするためにねじられている。支柱62の近位端は、直腸部分18(例えば括約筋部分20)の直近の本体と結合されてもよく、又は、本体に対して構造的な支持を与えるように、本体の長さに沿って(例えば、体外部分22の少なくとも一部を介して)さらに延在してもよい。支柱62は、本体部分の壁内に埋め込まれてもよく、又は、その表面と結合されてもよい。直腸部分18において、ねじられた支柱62は、保持袖口部24とともに、収集部材の管腔を画定することができる。あるいは、収集部材の管腔は、支柱62が取り付けられている他の部材(例えば、先細り突起)によって画定されてもよい。支柱62及びリング64は、金属、ポリマー、又は、直腸部分18に構造的な支持を与える他の適切な材料から形成されることができ、円形断面形状、矩形断面形状、又は、他の任意の幾何的断面形状を有することができる。
【0026】
図5Bは、複数(例えば4つ)の間隔をあけて配置された支柱を有する収集部材の他の実施形態であり、支柱66は、ねじられていないままとされ(例えば、長手方向軸に沿って略揃えられて)、リングよりも袖口部24に遠位に取り付けている。勿論、リング及び/又は図5Aに関連して上述したさらなる部材が含まれることも可能である。支柱66は、近位端から遠位端まで増大する断面積を有し、示される実施形態において、近位端における円形断面形状から遠位端における楕円断面形状に変化している。図5Aに関連して上述したもののような他の断面形状も可能であり、これらは本発明の範囲内である。図5Cは、コイル68の形態である螺旋状に配列された細長い部材を含む収集部材の実施形態である。コイル68は、その長手方向軸に沿って管腔を画定しており、袖口部64又は追加の先細り部材に直接取り付けられることができる。1つの実施形態において、コイル68を形成する細長い部材は、中空であり、薬剤/流体の注入、及び/又は、テスト用のサンプルの抽出のために患者の直腸にアクセスできるようにサンプル管腔38に直接取り付けられている。図5Dは、収集部材のさらに他の実施形態である。収集部材70は、挿入及び除去のために直腸部分が潰れるのを容易とするために除去される遠位部分を有する。示される実施形態において、部分の除去は、収集部材70の周囲のまわりに均一に間隔をあけて配置された複数の花弁72をもたらす。しかしながら、非均一パターンを含む他の多くのタイプのパターンもまた、本明細書で検討され、本発明の範囲内であることに注目すべきである。
【0027】
図2A及び図2Bにおいて示される実施形態をさらに参照すると、括約筋部分20が、収集部材32と体外部分22との間に配設されている。1つの実施形態における括約筋部分20は、長時間患者の体内に配置された場合に括約筋の緊張/強度を保つように、括約筋部分がより低い圧力のもとで潰れるように構成されている点で、体外部分22及び/又は収集部材32とは異なる。例えば、1つの実施形態において、収集部材32及び括約筋部20についての材料は同一であるが、括約筋部分20の壁厚は、収集部材32の壁厚よりも薄い。他の実施形態において、括約筋部分20についての材料は、収集部材32についての材料とは異なる(例えば、より柔軟、より軟らかいデュロメータ等)。1つの実施形態において、括約筋部分20は、ポリウレタン、シリコンゴム、天然ゴムラテックス、合成ゴム、80SHポリジメチルシロキサン、ヒュームド・シリカ、塩化ビニル(PVC)から選択される材料、及び、これらの組み合わせから選択された材料から作られる。
【0028】
括約筋部20の形状は、図2A及び図2B、並びに、図2Fから図2Hにおいて示されるように、遠位端21から近位端23まで変化している断面形状を有してもよい。例えば、示される実施形態における括約筋部分20は、その遠位端21において略円形の断面形状を有し、体外部分22に取り付けられているその近位端23において楕円の断面形状を有する。換言すれば、近位端23において、括約筋部分20は、第1の軸(すなわち、図2Bにおいて示されるz軸)に対して直交する第2の軸(すなわち、図2Bにおいて示されるy軸)に沿った直径よりも大きい直径を第1の軸に沿って有する。括約筋部分の楕円の近位端23は、体外部分22の楕円の遠位端に合致しており(図2I)、1つの実施形態において、遠位端から近位端までこの楕円の断面形状を維持している。括約筋部分20についての変化している形状は、回転運動に抵抗するのに有利である。すなわち、楕円の断面を有するシステムの部分(例えば、括約筋部分の近位端23及び体外部分の遠位端)は、円形の断面を有する部分(例えば、括約筋部分の遠位端21及び収集部材の近位端33)よりも、回転に対して抵抗がある。1つの実施形態において、括約筋部分20は、砂時計形状を有する。図2A及び図2B、並びに、図2Fから図2Hの実施形態と同様に、遠位端が円形の断面形状を有する一方で、括約筋部分20の近位端は、楕円の断面形状を有してもよい。あるいは、括約筋部分の近位端及び遠位端のそれぞれは、体外部分の遠位端及び直腸部分の近位端の円形の断面形状にそれぞれ合致するように、円形の断面形状を有してもよい。
【0029】
1つの実施形態において、括約筋部分20は、その周囲部のまわりに配列された複数のリブ等の封止機能を含む。リブは、間隔をあけて配置されており、挿入のために収縮し且つ配置によって膨張されるように、膨張可能であり得る。膨張した場合、リブは、封止を形成することができ、及び/又は、括約筋部分20の回転運動を防止することができる。リブは、括約筋部分20の周囲部のまわりに、斜めに、螺旋状に、これらの組み合わせ等で、括約筋部分20の長手方向軸に略平行に配列されてもよい。1つの実施形態において、抗ねじれリングは、括約筋部分や体外部分22の遠位端等、システムの遠位端の一部のまわりに配設されている。リングは、長手方向に互いに間隔をあけて配置されてもよく、リブと同様に膨張可能であってもよい。リング及び/又はリブは、抗回転機能を与えるように、システムの遠位端に沿って組み込まれていてもよい。さらに、リング及び/又はリブは、患者から糞便を搬送するシステムの管腔の潰れを防止するように、硬い材料(例えばワイヤ)等の補強機能を含んでもよい。1つの実施形態において、硬いチューブ又はコイル状で可撓性のあるバネが、排泄物搬送器具の一部の壁内に、又は、その内面に沿って配設されている。
【0030】
図2B及び図2Iを参照すると、膨張管腔36及び注水/サンプル管腔38は、隣接して管腔34に平行で、その両側に配置されている。膨張管腔36及び注水/サンプル管腔38は、それぞれ、直腸部分18、括約筋部分20、及び、体外部分22に沿って延在して一体的に成型されて内部に埋め込まれ、さもなければ、直腸部分18、括約筋部分20、及び、体外部分22の少なくとも一部の内面に取り付けられた、可撓性のある筒状チューブであり得る。膨張管腔36の遠位端は、保持袖口部のバルーン24の内部と流体連通している一方で、膨張管腔36の近位端は、システムが適切に挿入された場合に本体の外側に体外部分22から分岐する。膨張ポート40は、膨張管腔の近位端に取り付けられており、保持袖口部のバルーン24を選択的に膨張及び収縮するための、注射器又は他の器具に対する接続用のluer式のコネクタを含むことができる。注水/サンプル管腔38の遠位端は、直腸部分18を介して延在しており、流体が患者の体内から開口を通って引き込まれるように、収集部材32の遠位開口31に隣接して配置された遠位開口を有する。注水/サンプル管腔38の近位端は、膨張管腔の近位端と同様に、体外部分22から分岐しており、注水/サンプルポート42において終結している。ポート42は、同様に、例えば、薬剤や洗浄剤が患者の直腸内へ注入されたり、糞便サンプルが患者の直腸から抽出されたりすることができるように、注射器又は他の器具に対する接続用のluer式のコネクタを含んでもよい。1つの実施形態において、膨張管腔36及びサンプリング管腔38は、双方とも、例えば6Frの膨張管腔及び8Frのサンプル管腔等、約5Frから約10Frの範囲の大きさを有するポリウレタン又はシリコンチューブである。
【0031】
また、図2A及び図2Fにおいて最もよくわかるように、体外部分22は、中央管腔34に平行で体外部分22の長さに沿って配設された洗浄管腔44を含むことができる。洗浄管腔44は、必要に応じて中央管腔34を洗い流して洗浄するように構成されている。例えば、細菌汚染を防止し、糞便の蓄積に起因する臭気の低減に役立つために、本体12の管腔34を定期的に洗浄することが望ましい。1つの実施形態において、洗浄管腔44は、遠位端(例えば体外部分22の遠位端)において閉塞されており、洗浄管腔44内に所望の洗浄液を注入するための注射器又は他の器具についてのアクセスを与える体外部分22の壁を介して延在して当該壁と結合された洗浄ポート46(図1A及び図1B)を近位端において接続する。洗浄ポート46を密封的に閉塞して開放するように構成された任意の適切な様々なポートカバー48(図1A及び図1B)が使用されてもよい。図2Aを参照すると、中央管腔34の洗浄を容易とするために、洗浄管腔44は、洗浄管腔44の長さに沿って配置された複数の開口50が穿孔されていてもよい。1つの実施形態において、開口50は、互いに洗浄管腔の長さに沿って離隔された4つのグループ等の開口群52にグループ分けされている。開口は、図示のように、略直線状に配列されてもよく、さもなければ、例えば、分離された又は連続した曲線等に沿った円形パターンで配設されてもよい。
【0032】
収集部材32及び括約筋部分20は、図6において示される部材120のように、ともに単一品に形成されてもよい。部材120は、その近位端において括約筋部分20に取り付けられていない収集部材32を含み、部材120が折れ曲がった部分122を形成する遠位端においてのみ取り付けられる。したがって、部材120を通る管腔を画定している壁121は、収集部材32の近位端118から遠位端まで延在しており、折れ曲がった部分122において括約筋部分20に向かって引き返し、保持袖口部24の近位端に取り付けられる遠位端119において終結している(保持袖口部24は、折れ曲がった部分122に隣接して取り付けられた遠位端を有する)。この構成は、括約筋部分20がねじられたり(矢印8及び破線によって示されるように)、軸方向に引っ張られたりした場合に(仮にそのような場合であっても)袖口部が大きく位置ずれしないように、保持袖口部24に対する括約筋部分20の自由運動及び移動を可能とし、これにより、保持袖口部24に負荷を移すのではなく、保持袖口部24から起こり得る負荷を取り除くことができる。本件出願人は、排泄物搬送部材の近位部分から保持袖口部への負荷の移動を一般に防止することにより、例えば、保持袖口部周辺の漏洩を最小化し、直腸腔にかかる圧力を最小化する(これにより、圧迫壊死の発生を低減する)等、いくつかの利点が実現されると確信している。
【0033】
さらに、遠位のみの取り付け構成は、器具112が部材120の長さにわたって移動するのを可能とし、収集部材32の「搾り取り」と同様に、排泄物搬送器具の挿入及び除去を容易とする。特に、器具112は、細長い部材114と結合された端片116を含んでもよく、端片116は、部材120の断面と同様の断面と、膨張外形における収集部材32の大きさよりも小さい大きさと、収集部材32のものよりも高い剛性とを有する。例えば、仮に、部材120が図7Aから図7Gにおいて示されるような一般に砂時計形状を有するものとすると、器具112の端片116は、収集部材32についての所望の挿入直径と一般に同等の直径を有する円形とすることができる。したがって、収集部材32の遠位端は、膨張外形における収集部材の外形よりも低い外形を有する潰れた外形に維持される一方で、端片116によって折れ曲がった部分122の内面から力が折れ曲がった部分122上に作用するように、細長い部材114の近位端上に単に押し込むことにより、挿入が容易とされる。挿入後に、その膨張外形まで収集部材32の膨張を可能とするように、部材120が患者の体内の所定位置に維持されている間、器具112は、近位方向に摺動されることができる。使用中、部材120は、部材120の管腔を介して排泄物を移動させるように、器具112を部材120上で摺動させ、遠位から近位への連続的な軸方向運動を可能とすることによって「搾り取られ」てもよい。排泄物搬送器具を除去するために、器具112は、適切な挿入/除去直径を有する潰れた外形へと収集部材32を潰すために、部材120上で遠位端の折れ曲がった部分122へと摺動される。
【0034】
他の実施形態において、収集部材32および括約筋部分20は、図7A及び図7Bにおいて示される連続部材90に形成されている。示される実施形態において、部材90は、収集部材32の周囲部のまわりに硬化リング92と、患者の直腸からの搬送及び回収のための収集部材32の潰れを容易とするために膨張管腔36とサンプル管腔38との間においておおよそ等距離に配設された緩和部分93とを含む。緩和部分93は、例えば、その長さに沿った半円形断面を有する収集部材の内面の隆起部分であってもよい。収集部材の遠位端は、遠位開口31の周囲部のまわりに縁96を含む。収集部材の壁内の開口94は、膨張管腔36から周囲の保持袖口部まで空気又は流体を通過させるように構成されている(空気又は流体が開口94から外に押し出されるように、これらの図において開放しているように示される膨張管腔の遠位端は、最終的なアセンブリにおいて閉塞されることに注目すべきである)。収集部材32は、一般に、裁頭円錐形状を有する一方で、括約筋部分20は、一般に、円筒形状を有する。図7Cは、本体124及び先細り遠位端125に沿った電球状の形状を有する保持袖口部123の1つの実施形態である。保持袖口部123は、収集部材32を介して嵌合するように構成されており、遠位端125において収集部材32の遠位端に取り付けられ、近位端129において収集部材32の近位端に取り付けられている。
【0035】
図7Dは、排泄物搬送器具101と排泄物収集器具102とを含む排泄物処理システム100の1つの実施形態を示している。排泄物搬送器具101は、図7Aから図7Cの部材90及び保持袖口部25と、体外部分22と、コネクタハウジング126と、コネクタ襟部127と、(以下により詳細に記述された)コネクタボール弁160とを含み、流体移動のための器具は、アーム洗浄管腔131と、アームパイロットバルーン132と、アーム注水スリーブ133とを含む。排泄物収集器具102は、収集容器30と、コネクタハウジング126を受けるように構成されたハブソケット35と、ハブソケット35に繋留されたハブプラグ6とを含み、ハブプラグ6は、収集容器30の開口を封止するために、ハブソケット35の内部のネジ面と係合するためのネジ山を含む。図7Eは、収集容器の界面の断面図であり、より詳細にコネクタハウジング126及びハブソケット35を示している。図7Fは、アーム洗浄管腔131と、体外部分22の洗浄管腔44に対する接続との断面図である。図7Gは、膨張管腔36に接続されているアームパイロットバルーン132と、サンプル管腔38に接続されているアーム注入スリーブ133との双方の断面図である。そのようなものをユーザに指示するためのライン圧力がある場合に、アームパイロットバルーンの六角形部分が外側に膨らむように構成されていることに注目すべきである。
【0036】
排泄物処理システムの他の実施形態が、図8Aから図8Dにおいて示されている。排泄物処理システム110は、排泄物搬送器具101よりも比較的短い長さを有する排泄物搬送器具111と、排泄物収集器具102とは異なる外形を有する排泄物収集器具109とを含む。特に、排泄物収集器具109は、封止隔壁105によって被覆された近位開口を有するチューブ形状を有する。炭素等の材料から作られた臭気制御フィルタは、排泄物収集器具109の壁に埋め込まれていてもよく、又は、その内部に配設された通気口を被覆していてもよい。排泄物収集器具109は、その内部に排泄物を受けると膨張する潰れた外形を有するか、又は、その壁における通気口が排水効率を高めることができるように、(図示のような)より堅固な外形を有することができる。
【0037】
排泄物搬送器具111は、排水チューブ注水ポート95と、膨張ポート107と、サンプルポート108とを有する体外部分22を含む。膨張ポート107は、膨張ポート107から保持袖口部24まで延在している膨張管腔36に接続されており、一方、サンプルポート108は、サンプルポート108から排泄物搬送器具111の遠位端まで延在しているサンプル管腔38に接続されている。図8Dにおいて示されるように、注水ポート95は、体外部分22の管腔を洗浄するためにその長さに沿ってパターン化された孔を有する洗浄管腔に接続されている。流体がポート95を介して導入されるのにともない、流体は、パターン化された孔を介して体外部分22の管腔内に流入して洗浄管腔の長さに沿って延在する。1つの実施形態における注水ポート95は、EZ−LOK(登録商標)サンプルポートである。他の実施形態において、EZ−LOK(登録商標)サンプルポートはまた、そこから糞便の周期的な採取をするためにその管腔にアクセスしながら体外部分22に配置される。
【0038】
図8Bにおいて最もよくわかるように、連続部材91は、括約筋部分20及び収集部材32の双方を含む。収集部材32は、山部及び谷部を含む起伏を有する波形の周囲部を有する。谷部97は、潰れた外形への収集部材32の潰れを容易とするように折り線を形成する。保持袖口部24は、収集部材32を囲んでいる。折り畳み支柱98は、周囲部の山部に配置されており、使用中における収集部材の潰れに抵抗するために硬化領域を形成している。支柱98は、図示のように、山部の外面に沿って周囲部から離れて円周上に延在しており、収集部材の山部の内面に沿って凹領域を形成している。そのような形状は、収集部材の潰れが容易とされるように、挿入器具を嵌合するように設計されている。他の実施形態において、支柱98は、挿入器具の形状/大きさ、及び/又は、収集部材についての所望の剛性レベルに応じて、異なる幾何形状又は構造をとることができる。排泄物搬送器具111は、その近位端において、排泄物収集器具109の接続部材104と結合するように構成された接続部材103を含み、その具体例は、以下にさらに詳細に記述される。
【0039】
本明細書において記述される実施形態において、体外部分22は、その長さに沿って均一な断面(例えば、円、楕円等)、又は、図2A及び図2Bにおいて示された括約筋部分20と同様に変化している断面を有することができる。体外部分22は、使用中にその形状を維持するために(例えば、ねじれを防止又は最小化するために、排水を容易とするために、等)、十分に固い材料から構成された非折り畳みチューブから形成されてもよいが、必要に応じて糞便を通るのを強いるようにケア専門家によって「搾り取られる」のに十分に可撓性である。例えば、1つの実施形態において、体外部分は、それ自身の重量で潰れないゴム又はプラスチック材料から作られる。1つの実施形態において、体外部分22は、管腔34の潰れを防止するのに役立つように、膨張可能なリブ、金属ワイヤ若しくはリボン、軸方向に配置されたリング等の1つ以上の硬化構造体を含む。上述したリブと同様に、硬化構造体は、長手方向に、円周上に、螺旋状等に、配設されることができる。
【0040】
1つの実施形態における「搾り取り」は、取っ手に取り付けられた対向する第1及び第2のアームを含むクランプ器具によって実施される。第1及び第2のアームは、その間に間隙を有する取っ手に対しておおよそ垂直に配置されている。括約筋部分20又は体外部分22の一部は、アーム間に配置されており、取っ手は、搾り取られる部分を介して糞便を移動させる近位方向に引っ張られる。器具は、排泄物搬送器具の部分をクランプするように第1のアームが第2のアームを保持するか又は第2のアームと結合されるように、保持機構を含んでもよい。
【0041】
本体12は、それぞれのコネクタ26、28を介して収集容器30に固定されることができる。図1Bに関して、収集容器30は、内部へのアクセスを提供する前側に配置された開口54を有するバッグの形態である。他の実施形態において、収集容器30は、その内部に1つ以上の開口を有する他の適切な形態であってもよい。中央管腔34が収集容器30の内部と流体連通しているように、収集容器30に本体12を固定するのが望ましいことから、接続システムは、本体12が収集容器30と結合される場合に、開口54と略軸方向の配列に管腔34を配置する。1つの実施形態において、収集容器30は、例えば活性炭を含む通気可能な部分を形成することにより、臭気を吸収して低減するように構成される。活性炭は、収集容器30内に挿入される交換可能な炭カートリッジを介して、必要に応じて変えられることができる。収集容器30はまた、パリレンコーティング、杭臭コーティング、及び/又は、抗菌コーティングを有することもできる。さらに、収集容器30は、その壁内に臭気を吸収/結合する材料を含むことができる。コーティング/材料の適切な例は、米国特許第6,579,539号明細書、米国特許第6,596,401号明細書、米国特許第6,716,895号明細書、米国特許第6,949,598号明細書、及び、米国特許第7,179,849号明細書において開示されたものを含み、それぞれは、参照によりその全体が本出願に組み込まれる。
【0042】
図1Bの実施形態において、収集容器コネクタ28は、本体コネクタ26から延在している環状フランジを受けて保持するのに適した摺動機構を含む。したがって、本体12は、容器コネクタ28のスロット又は溝付き部分内にカテーテルコネクタ26の環状フランジ部分を摺動することによって収集容器30に固定されることができる。本体12を収集容器30から分離することが求められる場合、本体コネクタ26は、容器コネクタ28の外へ上方に摺動されることができ、これにより、収集容器30から本体12を外す。収集容器30からの本体12の分離時における本体12及び収集容器30からの漏洩を防止することが多くの場合望ましいことから、閉鎖弁56、58が、それぞれの近位開口内に設けられることができる。1つの実施形態において、閉鎖弁56、58は、中央管腔34内の糞便及び/又は洗浄管腔流体からその上に流体圧力が作用する場合に開放する隔壁等の分割されたポリマー製の覆いである。他の実施形態において、弁は、本体12と収集容器30との間の接続によって開放する。例えば、コネクタ26及び/又はコネクタ28上の機構は、コネクタ26の環状フランジがコネクタ28のスロット内に摺動した場合に、弁56、58の一方又は双方を開放する。
【0043】
排泄物処理システムについての接続システムの他の実施形態が、図9Aから図9Dにおいて示されている。カテーテルコネクタ126は、カテーテルコネクタ126内に回転可能に保持され且つボール弁160の反対側の端部に配置された開口164、166の間に延在している内部流路162を有するボール弁160を含む。結節168は、ボール弁160の一部から延在している。図9Bは、コネクタ126が封止位置にあり且つ収集容器から分離された場合のボール弁160の構成を示している。ここで、開口164、166及び内部流路162は、カテーテルの中央管腔34と揃っておらず、これにより、本体12の近位開口を封止する。しかしながら、開放位置において、図9C及び図9Dに示されているように、コネクタ126が収集容器コネクタ128に接続された場合に、流路162及び開口164、166が中央管腔34と揃えられるように、ボール弁160は回転させられる。容器コネクタ128内に配置された窪み170は、カテーテルコネクタ126が容器コネクタ128に固定された場合に、結節168を捕捉して移動させるように構成される。図9C及び図9Dにおいて示されるように、容器コネクタ128及びカテーテルコネクタ126が接合された場合に、結節168は、後方に移動され、ボール弁160をその開放位置まで回転させる。1つの実施形態において、本体12と収集容器130との間の接続は、差し込みタイプの機構又は公知の他のタイプの固定機構により、ともに確実に保持される。
【0044】
図9Aにおいて示されるように、収集容器130は、効果的な取っ手であって、収集容器130を患者のベッドから確実に懸下するのに適しているベルクロ製ストラップ172を含むことができる。ベルクロ製ストラップ172は、容器コネクタ128に固定された端部に隣接しているストラップの一部に添着された対応する受けストリップに対する係合のために片面に添着されたベルクロ製ストリップを含む自由端を有する容器コネクタ128に対して一端において固定されることができる。したがって、患者のベッド又は他の構造体に対する取り付け具は、受けストリップからストラップ172の自由端を分離して、それを構造体における開口を通して輪を作り、自由端を受けストリップに再度取り付けることにより、容易に実現される。あるいは、収集容器130は、収集容器130を患者のベッドから懸下するようにフック又は他の同様の部材を含んでもよい。収集容器130は、容器の下側からその上側まで延在している透明ストリップ174を有して略不透明であってもよい。透明ストリップ174は、容器の複数面(例えば、前面、第1の側面、第2の側面、及び、背面)に、又は、図示のように単一面のみに配置されることができる。容器130の不透明部分は、容器の中身を実質的に隠蔽する一方で、透明ストリップ174は、容器内の排泄物が最大レベルに到達する前に空にされ得るように、容器内の排泄物の容積を視覚的に監視する手段を形成する。
【0045】
排泄物処理システムについての接続システムの他の実施形態において、図10Aから図10Eにおいて示されるギロチン式接続アセンブリは、本体コネクタ226と、容器コネクタ228とを含む。容器コネクタ228は、2つの側壁278a、278b間に保持され且つそれに沿って移動可能な第1の摺動部276を含む。第1の摺動部276の上端部は、把持するためのタブ280を有し、摺動部276の下側は、開口282を含む。第1の摺動部276が閉塞位置にある場合、図10Aにおいて示されるように、開放している収集容器は、摺動部276によって被覆される。第1の摺動部276は、開放位置に配置されるように上方に移動され、そこにおいて、摺動開口282は、開放している収集容器と揃えられる。本体コネクタ226は、コネクタ226の側から延在している一対のロックアーム284a、284bを含む。第2の摺動部286は、ロックアーム284a、284b間に保持され、第1の摺動部276上の開口282とおおよそ同じ大きさ及び形状を有するその下側に配置された開口288を含む。
【0046】
本体12と収集容器230との間の接続を形成するために、第2の摺動部286は、ロックアーム284a、284bの端部が容器コネクタ228の対応するスロット290a、290bに隣接して配置されるように配置され、開口282、288は揃えられる。その後、確動式の接続(例えば、触覚式、聴覚式等)を示す機能を含むことができるロックアームは、本体12が収集容器230と結合されるように、スロット290a、290b内に押し込まれる。そして、タブ280は、上方向に引っ張られ、第1の摺動部276及び第2の摺動部286の双方を開放位置内に移動させ、そこにおいて、本体12の管腔34は、本体12と流体連通した収集容器230を配置するように収集容器の開口と揃えられる。1つの実施形態において、上方向へのタブ280の移動は、使用中に、不用意な分離を防止するためにコネクタ226、228をともにロックする。本体12から収集容器230を除去することが求められる場合、タブ280は、下方向に押し込まれ、収集容器230の開口及び本体12における開口の双方を封止し、分離のためにコネクタ226、228を解除する。1つの実施形態において、ロックアーム284a、284bは、コネクタ226の方に近位端を押し込むことによって開放されることができ且つ端部を解放することによって閉塞されることができるクランプ機構を含む。したがって、コネクタ228からコネクタ226を解放するために、アーム284a、284b上のクランプ機構は開放される。
【0047】
ギロチン式接続アセンブリの変形例が、図11Aから図11Dにおいて示されている。図11Aにおいて示されるように、人工肛門バッグフラップ封止部310は、収集容器330の開口を封止する。本体12と結合された本体コネクタ326は、(図11Bにおいて示される)封止位置と(図11Cにおいて示される)非封止位置との間で移動されることができる面の反対側において、コネクタ326の側面に配置されたディスク312を含む。ディスク312の反対側から延在している結節314a、314bは、カテーテルコネクタ326のトラック316a、316bのそれぞれにおいて保持されており、図11Dの様々な段階において示されるように、ディスク312が上下方向に摺動するのを可能とする。カテーテルコネクタ326が容器コネクタ328から分離された場合には、ディスク312は、封止位置にある。コネクタ326は、コネクタ328上にコネクタ326を押し込むことにより、又は当業者にとって公知の他の接続方法により、コネクタ328のレール上のコネクタ326のトラックを摺動することによって容器コネクタ328に取り付けられている。接続後に、ディスクは、本体の近位開口の封止を解除して収集容器330と流体連通した本体12を配置するようにトラック316a、316bに押し上げられる。図11Cは、収集容器330に取り付けられたフック/取っ手316の実施形態を示しており、それは、収集容器コネクタ328と一体的であってもよく、収集容器330に取っ手を設けることと同様に、患者のベッド上に収集容器330を保持する役目を果たすことができる。
【0048】
カテーテルを収集容器に接続するさらに他の方法は、図12において示される。収集容器430に取り付けられた容器コネクタ428は、収集容器及びキャップ部材414の内部に開口412を有するハウジング410を含む。キャップ部材414は、開口412を封止するために開口412の全体を覆ってハウジング410上を確実に閉塞することができる。本体12と結合された本体コネクタ426は、容器コネクタのハウジング410の開口412内に挿入するように構成されたその近位端において縮径部分416を含む。ロックタブ420a、420bは、縮径部分416の反対側に配置されており、容器コネクタのハウジング410の内部に沿って延在している対応するスロット422a、422b内に摺動するように構成される。完全に挿入された場合、ロックタブ420a、420bは、カテーテルを収集容器430に固定するように、スロット422a、422bにおけるノッチ(図示しない)と係合する。さらに、ロックタブ420a、420bは、タブが完全にスロット422、422b内に挿入されて接続が確実であることをユーザに可聴表示することができる。1つの実施形態において、ボール弁424は、本体12が収集容器430から分離された場合の封止位置と、本体12が収集容器430に固定された場合の非封止位置との間で回転するコネクタハウジング416内に配置されている。カテーテルコネクタ426及び収集容器のハウジング410はまた、使用を容易とするために1つ以上の握り440を含んでもよい。さらに、図12において示されるように、コネクタハウジング416は、1つ以上の一体化されたポートを含んでもよい。したがって、例えば、第1のポート442は、注水/サンプル管腔38と流体連通することができ、第2のポート444は、膨張管腔36と流体連通することができ、第3のポート446は、洗浄管腔44と流体連通することができる。収集容器430は、その上側に添着されてそこから延在している硬くて湾曲した取っ手450を含み、それは、廃棄のために収集容器430を持ち運ぶ際、及び/又は、収集容器430を患者のベッドから迅速且つ容易に懸下するためにフックとしての役目を果たす際に、ユーザを支援することができる。
【0049】
図13Aから図13Cは、図12のものと同様の接続システムの具体例を示している。この実施形態において、本体12と結合された本体コネクタ526は、ダックビル弁510を含み、容器コネクタ528は、それと接触することによって弁510を強制的に開放するように構成された傾斜面を有する同心チューブ512を含む。本体12が収集容器530から分離され、本体コネクタ526の端部が容器コネクタ528内に挿入されるのにともなって開放する場合に、ダックビル弁510は封止される。1つの実施形態において、容器コネクタ528に対する本体コネクタ526の適切で確実な取り付けを指示するように、視覚的表示器が接続システムに設けられる。図13Aから図13Cの例において、図13Bにおいて最もよくわかるように、表示器514(例えば、それが配置される表面とは異なる色を有する隆起した表面、記号、又は、幾何学図形等)は、本体コネクタ526の縮径部分510の表面に配置されている。表示器514と同一形状を有する開口516等、容器コネクタ528上の補完的な機能は、表示器514が開口516を介して完全に視認できる場合に、確実な接続であるという確証をユーザに与える。
【0050】
接続システムの他の実施形態が、図14Aから図14Dにおいて示されている。円筒状の本体コネクタ626は、流路内部に配置された可撓チューブ610を含む。第1の環状リング612は、可撓チューブ610の遠位端及び本体コネクタ626の内壁に添着される。第2の環状リング614は、可撓チューブ610の近位端に添着され、本体コネクタ626内に回転可能に保持される。図14Aにおいて示されるように、可撓チューブ610は、本体12の近位開口を封止するようにねじれ位置に付勢される。近位開口を開放するために、図14Cにおいて示されるように、チューブ610はねじられていない。ねじられていないチューブ610は、まず、第2の環状リング614上に配置されている容器コネクタ628のタブ616が本体コネクタ626上の対応するスロット618の内部に配置されるように(図14A)、収集容器の容器コネクタ628内に本体コネクタ626の端部を挿入すること(図14D)によって実現される。次に、本体コネクタ626の端部は回転させられ、第2の環状リング614及び可撓チューブ610の近位端もまた回転させ、これにより、本体12の開口の封止を解除する。様々な適切な接続機構が、容器コネクタ628にカテーテルコネクタ626を固定するために使用されることができる。例えば、図14Dは、接続が完全である場合にユーザに正帰還を与える差し込み式の接続機構を示している。さらに、開放している収集容器は、上述したような標準的な人工肛門バッグフラップを含む様々な適切な機構によって封止されることができる。
【0051】
ここで、図15Aから図15Dを参照すると、排泄物処理システムについての挿入器具の1つの実施形態が示されている。挿入器具700は、排泄物搬送器具の挿入を容易とするように構成されている。挿入器具700は、内側スリーブ702と、外側スリーブ704とを含む。それぞれは、一般に、チューブ状の外形と、その近位端においてフランジとを有する。外側スリーブ704の外側に延在しているフランジは、器具700の過度の挿入を防止するように構成されており、フランジが患者の尻に隣接した場合に最大の安全な挿入がなされたことをユーザに知らせる。内側スリーブ702の外側に延在しているフランジは、外側スリーブのフランジが保持袖口部に隣接している場合に、保持袖口部が外側スリーブ704の遠位端を介して遠位側に移動したことをユーザに指示する。内側スリーブ702及び外側スリーブ704の双方の近位端は、各フランジ上に配置されたc状リング706a、706b及びc状リング708a、708bの各対を含む。c状リング706a、706b及びc状リング708a、708bの各対は、一対のv状切り込み710、712(図15Aにおいて片側のv状切り込みのみが示されている)によって分離されている。v状切り込み710、712は、スリーブを2片に分離する分割部分(例えばv状切り込みからスリーブの遠位端までの細長い切り込み線)内にv状切り込みが送り込むのにともない、挿入後に本体12からのスリーブ702、704の取り外しを容易とする。挿入器具700は、図15Bにおける挿入構成における本体12上に示されており、外側スリーブ704の遠位端は、直腸部分18を被覆しており、保持袖口部24は、その潰れた外形の外側スリーブ704によって保持されている。1つの実施形態において、外側スリーブ704は、器具700についてより低い外形を形成するために、保持袖口部24を圧縮するように構成される。
【0052】
図15Cは、直腸部分18から縮退したときの挿入器具700を示しており、外側スリーブの端部は、それを通って直腸部分18の通過を可能とする穿孔部分を有する。外側スリーブ704の縮退は、挿入器具700に作用する力に起因して挿入中に発生することができ、又は、挿入に続いてユーザによって手動で実施されることができる。図15Dは、外側スリーブ704の縮退及び本体12からの挿入器具700の当初の除去を示している。いくつかの実施形態において保持袖口部が外側スリーブ704の縮退後に自己膨張することができ、他は膨張を必要とすることに注目すべきである。患者体内への本体12の適切な配置後に、c状リング708a、708bの対を握り、v状切り込み712に沿って離れるように外側スリーブ704を引っ張り、そして、同様の方法で内側スリーブ702を握り、本体12から離れるように引っ張ることにより、挿入器具700は、取り外されることができる。器具700の除去は、外側スリーブ704の一部のみが直腸部分18から縮退された後、又は、器具700がさらに本体12に沿って近位に摺動された後に発生し得る。
【0053】
挿入器具の他の実施形態が、図16Aから図16Cにおいて示されている。挿入器具800は、折れ曲がったダイヤフラム配列で内側側部802の上に折り畳まれる外側部分804を有する使い捨てのスリーブを含む。内側部分802は、挿入中に器具800の移動を防止するためにその内面に配設された適切な接着剤を有することができる。当初は内側部分802であるスリーブの第1の端部は、一対の内側袖口リング806a、806bを含む一方で、当初は外側部分804であるスリーブの第2の端部は、一対の外側袖口c状リング808a、808bを含む。図16Aは、保持袖口部24が折り畳まれてスリーブ外側部分804によって折り畳まれた状態に保持された状態の挿入位置における器具800を示している。患者体内に排泄物搬送器具を配置するために、外側部分804は、図16Cにおいて示されるように、完全に内側部分802の上に引っ張られるまで、図16Bにおいて示されるように、近位方向に引っ張られる。この位置において、保持袖口部24は、その折り畳まれた位置から解放され、膨張するのが可能とされる、及び/又は、膨張される。挿入器具800は、v状切り込み810が膨張するように、c状リング808a、808bを引き離すことによって除去され、スリーブを2片に分離して、本体12から引き離す。図17Aから図17Dは、袖口806a、806bよりも長い長さを有する内側袖口部906a、906bを有する器具800の変形例を示している。袖口部の長さ(例えば、約1インチから約2インチの範囲)は、移動を防止するためにクランプを形成し、これにより、場合によっては、内側部分804の内面上の接着剤の必要性を排除する。1つの実施形態において、挿入器具800は、ユーザが正確にカテーテルを装着するのを支援するために窪んだc状リングを含む。他の実施形態において、縮径部分912が、挿入位置にある場合に、スリーブの内側部分802及び外側部分804が繋がる場所に含まれる。図17Dにおいて示されるように、外側部分が近位方向に引っ張られた場合に、縮径部分912は、挿入器具800が挿入の正確な地点まで完全に広げられたときをユーザに指示することができる。縮小部分912はまた、挿入地点においてより狭い入口を器具800に形成する。
【0054】
挿入器具の他の実施形態が、図18Aから図18Cにおいて示されている。挿入器具1000は、図15の実施形態と同様の分離した内側スリーブ1002及び外側スリーブ1004を含む。この実施形態において、外側スリーブ1004の遠位端は、より小さい外形を形成することによって挿入を容易とするために先細りヘッド1010を含む。先細りヘッド1010はまた、カテーテルの括約筋部分20からの滑らかな変化を形成することができ、不快感を最小にするように丸い端縁を有する可撓材料から構成されることができる。さらに、挿入器具1000は、外側スリーブ1004の近位端から延在している直径が増大した制限フランジ1012を含むことができる。制限フランジ1012は、ユーザが適切な挿入深さに配置するのに役立つように構成されることができる。例えば、制限フランジ1012は、本体12を管理する人物が、本体12がどの程度患者に挿入されるかを参考にして制限フランジ1012に使用することができるように、挿入器具1000に沿った所定距離に設置されることができる。制限フランジ1012はまた、挿入器具1000が患者に挿入されることができる深さを制限することができる。図18Bは、解放されて膨張された保持袖口部24を有する直腸部分18を有する縮退した構成の挿入器具1000を示している。外側スリーブ1004が縮退されるのにともない、挿入器具1000のヘッド1010は、本体12の相対的に遠位方向への移動を可能とするように、複数の引き離し用継ぎ目1024において別個に分割する。
【0055】
挿入器具1000は、引き裂き領域1014、1016において、対応するv状切り込み1018、1020からそれぞれ始めて外側スリーブ1002及び内側スリーブ1004を引き離すことによって本体12から除去される。1つの実施形態において、挿入器具1000は、挿入器具1000の取り外しを容易とするために1つ以上の「引き裂きストリップ」を含む。外側スリーブ1004から引き離されて示される典型的な引き裂きストリップ1022が、図18Cにおいて示されている。1つ以上の引き裂きストリップがまた、内側スリーブ1002に含まれてもよい。
【0056】
挿入器具のさらに他の実施形態が、図19Aから図19Cにおいて示されている。この実施形態において、挿入器具は、使い捨ての膣鏡のものと同様のハサミのような動作を利用する。本体12のようなカテーテルは、その遠位部分のまわりに配設されたプランジャ1102を有する。プランジャ1102は、患者体内への本体12の挿入後にプランジャ1102を除去するために構成されたその近位端から延在している一対の握り1104a、1104bを含む。ハサミ器具1106は、回動点1112において互いに枢着された、硬い上側アーム1108と、硬い下側アーム1110とを含む。軟らかく可撓性のあるスリーブ1114は、ハサミ器具1106の上側周辺に配置されており、挿入中に、ハサミ器具1106の締点を被覆し、本体12及び/又はプランジャ1102の少なくとも一部に保護カバーを形成する。図19Bにおいて示されるように、搾り取っ手1116、1118は、ともに、下側アーム1110から離れるような上側アーム1108の回動を生じさせ、それは、スリーブ1114によって制限されることができる。挿入に関して、ハサミ器具1106が患者に挿入される前後いずれかにおいて、本体12の遠位部分及びプランジャ1102は、ハサミ器具1106の近位開口内に挿入される。そして、器具1106の取っ手は、患者体内への本体の挿入を容易とするためにともに搾られる。プランジャの握り1104a、1104bは、プランジャから外側に延在しており、握り1104a、1104bが器具1106の近位端と接触した場合に、適切な挿入深さをユーザに指示するために、又は、最大に安全な挿入深さを指示するために、本体12の遠位端から間隔をあけて配置されることができる。除去を容易とするために、1つ以上の引き離し用ベルトがプランジャ1102に含められてもよい。
【0057】
挿入器具のさらに他の実施形態が、図20Aから図20Cにおいて示されている。挿入器具1200は、1つ以上の引き離し用継ぎ目1210に沿って下側スリーブ1204まで取り付けられた上側スリーブ1202を含む。スペーサ1212は、適切な又は安全な器具の挿入深さを指示するように設けられている。取っ手1214は、取り扱い及び挿入を容易とするために、下側スリーブ1204の近位端に設けられている。1つの実施形態における上側スリーブ1202は、下側スリーブ1204よりも可撓性のある材料から作られている。図20Aにおいて示される挿入構成において、挿入器具1200は、患者体内へのより容易な挿入のためにより低い外形を形成するように折り畳まれた保持袖口部24を圧縮する。挿入後に、器具1200は、まず、図20Bにおいて示されるように、上側スリーブ1202を剥がし、保持袖口部24を露出して膨張する(例えば開く)ことができるように先端1206を分割することによって除去される。そして、上側スリーブ1202は、図20Cにおいて示されるように、その後に下側スリーブ1204が除去されて患者から除去される。
【0058】
図21は、コンドーム導入器具又はタンポンのアプリケータと同様に構成された挿入器具1300を示している。本体12の遠位端は、器具1300内に挿入され、その外面上の潤滑コーティングを有することができる。遠位端1302は、保持袖口部24の折り畳まれた外形をともに維持するが、それを介して本体の通過を可能とするように本体12が遠位方向に押し込まれる場合に別個に分割される、複数の花弁を有する。除去するために、器具1300は、本体に沿って近位方向に摺動される。器具1300はまた、視覚的な深さ標識及び/又は固定機構を含んでもよい。
【0059】
本発明は、特定の変形例及び説明に役立つ図面に関して説明されたが、当業者は、本発明が上述した変形例や図面に限定されないことを認識するはずである。さらに、上述した方法及び工程が、ある順序で起こるある事象を指示している場合には、当業者は、ある工程の順序が変更可能であり、そのような変更が本発明の変形例にしたがうものであることを認識するはずである。さらに、ある工程は、可能である場合には、並列プロセスにおいて同時に実施されてもよく、上述したように連続的に実施されてもよい。したがって、開示の趣旨の範囲内であるか、又は、特許請求の範囲において理解される発明と均等である、本発明の変形例がある範囲で、同様に、この特許がこれらの変形例に及ぶことが意図される。最後に、この明細書において引用された全ての公報及び特許出願は、あたかも個々の公報又は特許出願のそれぞれが本明細書において具体的に且つ個別に提案されたかのように、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の断面積を有する遠位端開口、第1の断面積よりも小さい第2の断面積を有する近位端開口を有する収集部材、該収集部材の外面のまわりに配設されている保持袖口部を含む排泄物搬送器具と、
排泄物収集器具とを備える、
排泄物処理システム。
【請求項2】
排泄物搬送器具が、収集部材の管腔と流体連通している管腔を有する第1の部分を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
第1の部分が、遠位端における断面形状とは異なる断面形状を近位端において有する、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
近位端における断面形状が円形であり、遠位端における断面形状が楕円である、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
第1の部分が砂時計状の外形を有する、請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
収集部材が、糞便によって接触された場合に開放するが、患者体内に注入される流体によって接触された場合には閉塞したままとするように構成された弁を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
保持袖口部が膨張可能なバルーンを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
バルーンがその表面に配設された薬剤を含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
バルーンが発泡体に入っている、請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
バルーンが、第1の外形と第1の外形よりも大きい第2の外形とに膨張可能であり、第2の外形が、少なくとも部分的に遠位端開口を閉塞する、請求項7に記載のシステム。
【請求項11】
さらに、バルーンと流体連通している膨張管腔を備える、請求項7に記載のシステム。
【請求項12】
さらに、収集部材の遠位端開口に隣接して配置された遠位開口を有するサンプル管腔を備える、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
収集部材が、滑らかな連続壁を有する裁頭円錐形状を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
収集部材がフレアーの遠位端を含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
さらに、保持袖口部に近接して配設された近位袖口部を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
引張部材が近位袖口部と保持袖口部との間に配設されている、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
収集部材が、その遠位端において、遠位端開口を画定しているリングに取り付けられた複数の間隔をあけて配置された支柱を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
1つ以上の支柱が長手方向軸のまわりにねじられている、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
収集部材が螺旋状に配列された細長い部材を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項20】
細長い部材が、中空であり、それを通って流体が流れるように適応されている、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
排泄物搬送器具が、さらに、収集部材の近位端に接続されている遠位端を有する第1の部分を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項22】
第1の部分が収集部材の壁厚よりも小さい壁厚を有する、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
第1の部分が収集部材の材料とは異なる材料を含む、請求項21に記載のシステム。
【請求項24】
第1の部分の近位端が円形の断面形状を有し、第1の部分の遠位端が楕円の断面形状を有する、請求項21に記載のシステム。
【請求項25】
第1の部分が複数の膨張可能なリブ又はリングを含む、請求項21に記載のシステム。
【請求項26】
排泄物搬送器具が、さらに、第1の部分の近位端に接続されている遠位端を有する第2の部分を備える、請求項21に記載のシステム。
【請求項27】
第2の部分がその長さに沿って配設された洗浄管腔を含む、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
洗浄管腔がその長さに沿って複数の間隔をあけて配置された開口を備える、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
第2の部分がその長さに沿って配設された1つ以上の硬化構造体を含む、請求項27に記載のシステム。
【請求項30】
さらに、第2の部分の近位端と結合された第1のコネクタと、排泄物収集器具と結合された第2のコネクタとを備える、請求項26に記載のシステム。
【請求項31】
第2のコネクタが、第1のコネクタのフランジを受けるように構成されたスロットを含む、請求項30に記載のシステム。
【請求項32】
第1及び第2のコネクタのうちの少なくとも1つが、第2のコネクタとの第1のコネクタの係合によって開放する弁を含む、請求項30に記載のシステム。
【請求項33】
第2の部分及び第1のコネクタのうちの1つが、第2のコネクタとの第1のコネクタの係合によって開放する弁を含む、請求項30に記載のシステム。
【請求項34】
弁がボール弁であり、第1のコネクタが、第2のコネクタとの係合によってボール弁を回転させて開放するように構成されている、請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
弁がダックビル弁であり、第2のコネクタが、第2のコネクタとの係合によってダックビル弁を開放するように配置された傾斜面を有する同心チューブを含む、請求項33に記載のシステム。
【請求項36】
弁がねじられたチューブであり、チューブが、第1のコネクタの端部を回転させることによって第1及び第2のコネクタの係合後にねじれが解かれる、請求項33に記載のシステム。
【請求項37】
排泄物収集器具が取っ手を含む、請求項30に記載のシステム。
【請求項38】
排泄物収集器具が透明部分を有する略不透明な収集バッグを備える、請求項30に記載のシステム。
【請求項39】
さらに、収集部材及び保持袖口部のまわりに配置された挿入器具を備え、挿入器具が、潰れた外形の収集部材及び保持袖口部を保持するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項40】
挿入器具が、内側スリーブのまわりに同軸に配設された外側スリーブを含み、外側スリーブが、圧力がその近位表面に加えられた場合に開放するように構成された閉塞された遠位端を含む、請求項39に記載のシステム。
【請求項41】
内側スリーブ及び外側スリーブが、第1及び第2の近位フランジを有し、各フランジがc状リングを含み、各c状リングが、それに沿ってスリーブを分離するように構成された分割部分内に送り込むv状切り込みによって分離される、請求項40に記載のシステム。
【請求項42】
外側スリーブが、収集部材及び保持袖口部の上に配設されるように構成された先細りヘッドを含む、請求項40に記載のシステム。
【請求項43】
内側スリーブ及び外側スリーブのうちの少なくとも1つが引き裂きストリップを含む、請求項40に記載のシステム。
【請求項44】
挿入器具が、内側部分の上に折り畳まれる外側部分を有するスリーブを含み、外側部分が、v状切り込みによって分離された第1及び第2のフランジを含む、請求項39に記載のシステム。
【請求項45】
内側部分が、外側部分の近位方向への移動中における内側部分の移動を防止するように構成された長さを有する袖口部を含む、請求項44に記載のシステム。
【請求項46】
さらに、内側部分と排泄物搬送器具との間に配設された接着剤を備える、請求項44に記載のシステム。
【請求項47】
挿入器具が、排泄物搬送器具のまわりに配設されたプランジャと、ともに枢着された上側アーム及び下側アームを有するハサミ器具とを含む、請求項39に記載のシステム。
【請求項48】
上側アーム及び下側アームが、挿入位置において間隔をあけて配置された取っ手をそれぞれ含む、請求項47に記載のシステム。
【請求項49】
さらに、上側アーム及び下側アームのまわりに配設されたスリーブを備える、請求項47に記載のシステム。
【請求項50】
挿入器具が、1つ以上の引き離し用継ぎ目によって下側スリーブに取り付けられた上側スリーブを含み、上側スリーブが下側スリーブの材料とは異なる材料から作られている、請求項39に記載のシステム。
【請求項51】
第1の断面積を有する遠位端開口及び第1の断面積よりも小さい第2の断面積を有する近位端開口を画定しており、膨張可能な保持袖口部を含む遠位部分と、
洗浄管腔を含み、コネクタが近位部分の近位端と結合された近位部分と、
近位部分を遠位部分に接続しており、近位端から遠位端まで変化している断面形状を含む中間部分とを備える、排泄物搬送器具。
【請求項52】
中間部分が、近位端において楕円の断面を有し、遠位端において円形の断面を有する、請求項51に記載の器具。
【請求項53】
さらに、遠位部分の遠位端開口に隣接している遠位端を有する膨張可能な保持袖口部及びサンプル管腔と流体連通している膨張管腔を備える、請求項51に記載の器具。
【請求項54】
洗浄管腔が、近位部分の長手方向軸に沿って間隔をあけて配置された複数の開口を含む、請求項51に記載の器具。
【請求項55】
患者の直腸内に潰れた外形の排泄物搬送システムの遠位部分を挿入することと、
排泄物搬送システムから挿入器具を除去し、第1の膨張した外形まで保持袖口部を膨張させることとを備え、
膨張された外形の遠位部分が、第1の断面積を有する遠位端開口と、第1の断面積よりも小さい第2の断面積を有する近位端開口とを画定しており、遠位部分が膨張可能な保持袖口部を含む、患者の糞便を処理する方法。
【請求項56】
さらに、排泄物搬送システムから排泄物収集システム内への糞便の流出を監視する工程を備える、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
さらに、第1の膨張した外形よりも大きい第2の膨張した外形まで保持袖口部を膨張する工程を備え、第2の膨張した外形の保持袖口部が遠位端開口を閉塞する、請求項55に記載の方法。
【請求項58】
さらに、遠位端開口に隣接している遠位端を有するサンプル管腔を介して糞便を除去する工程を備える、請求項55に記載の方法。
【請求項59】
さらに、排泄物搬送システムの長手方向軸に沿って配設された洗浄管腔を介して洗浄流体を注入することによって排泄物搬送システムの中央管腔を洗浄する工程を備える、請求項55に記載の方法。
【請求項60】
第1のコネクタの開口を第2のコネクタの開口と揃え、第2のコネクタのスロット内に第1のコネクタの1つ以上のロックアームの端部を押し込むことにより、排泄物搬送器具と結合された第1のコネクタを、排泄物収集器具と結合された第2のコネクタと関連付けることと、
開口を排泄物搬送器具の中央管腔及び排泄物収集器具の開口と揃えるように、第1及び第2のコネクタを摺動することとを備える、排泄物搬送器具を排泄物収集器具に接続する方法。
【請求項61】
遠位端開口を近位端開口に接続している管腔を含む収集部材と、
収集部材の外面のまわりに配設されて鎮痛剤を含む保持袖口部とを備える、排泄物搬送器具。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図2G】
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【図2H】
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【図2I】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図7F】
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【図7G】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図14D】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図15D】
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【図16A】
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【図16B】
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【図16C】
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【図17A】
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【図17B】
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【図17C】
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【図17D】
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【図18A】
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【図18B】
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【図18C】
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【図19A】
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【図19B】
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【図20A】
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【図20B】
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【図20C】
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【図21】
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【公表番号】特表2010−506683(P2010−506683A)
【公表日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−533454(P2009−533454)
【出願日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際出願番号】PCT/US2007/081120
【国際公開番号】WO2008/048856
【国際公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【出願人】(502412444)シー・アール・バード・インコーポレイテツド (22)
【Fターム(参考)】