説明

排熱回収ボイラとその停缶中の腐食防止方法

【課題】排熱回収ボイラの熱源となるガスタービンが停止している期間に伝熱管に付着した硫安または酸性硫安が吸湿し腐食性が生じる事を防止し伝熱管の腐食を防ぐこと。
【解決手段】排熱回収ボイラの運転停止時や起動時には高中圧給水ポンプ37の出口配管42から高圧給水止め弁41の手前で分岐する高中圧給水ポンプミニマムフロー系統43を通過して低圧節炭器入口給水配管46から低圧節炭器1とその出口配管35を経由して前記ポンプ37に戻る閉ループの給水系を作り、給水温度を前記ポンプ37により昇温させて低圧節炭器1全体の伝熱管温度を例えば100℃以上の高温に保つことで、伝熱管に付着している硫安または酸性硫安を腐食性が生じない乾燥状態に維持する。前記閉ループの温度が上昇し過ぎると低圧節炭器バイパス弁51と給水止め弁34を開くことで復水器28からの冷水によりポンプ37入口の給水温度をフラッシング発生温度以下にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合発電プラントにおける排熱回収ボイラとその停缶中の腐食防止方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高効率発電および中間負荷運用に最適なプラントとして、LNGをガスタービンの燃料として用いる複合発電プラントがある。この複合発電プラントは、ガスタービンにより発電を行うとともに、ガスタービンから排出される排ガスの熱を回収する排熱回収ボイラを備え、排熱回収ボイラにおいて発生した蒸気で蒸気タービンを駆動して発電するものである。このような排熱回収ボイラの給水系統構成を図面により説明する。
【0003】
図3は従来の排熱回収ボイラの系統図である。
ガスタービン(図示せず)からの排ガス(図中にガス流れとして示す)が導入される排ガス流路に排熱回収ボイラが設けられ、排熱回収ボイラで熱回収された後の排ガスは出口排ガスとして排熱回収ボイラから排出される。排熱回収ボイラ内の排ガス流路は本明細書では水平方向にガスが流れる排ガス流路として説明しているが、排ガス流路は鉛直方向に向いたものでも良い。
【0004】
図3に示す排熱回収ボイラでは排ガス流路の最下流側から最上流に向けて順次、低圧節炭器1、低圧蒸発器2、中圧節炭器3、中圧蒸発器4、低圧過熱器5、高圧節炭器6、中圧過熱器7、脱硝装置8,高圧蒸発器9、高圧一次過熱器10、一次再熱器11、二次再熱器12及び高圧二次過熱器13が配置されている。また前記低圧蒸発器2、中圧蒸発器4及び高圧蒸発器9の上方にはそれぞれ低圧蒸発器2、中圧蒸発器4及び高圧蒸発器9から供給される汽水混合物から蒸気と水を分離する低圧汽水分離ドラム16、中圧汽水分離ドラム17及び高圧の汽水分離ドラム18が配置され、さらに、低圧節炭器1、中圧節炭器3及び高圧節炭器6から前記低圧、中圧及び高圧の汽水分離ドラム16,17,18に汽水混合物を供給する際の流量を調整するためのそれぞれ低圧給水流量調整弁21、中圧給水流量調整弁22及び高圧給水流量調整弁23を有する低圧、中圧及び高圧汽水分離ドラム給水管25,26,27等がそれぞれ配置されている。
【0005】
また、蒸気タービンを駆動させて発電機(図示せず)により発電に利用された蒸気は、復水器28に供給される。該復水器28出口から給水系統32に設けられた復水ポンプ29とグランド蒸気復水器(蒸気タービンのグランドシール用の復水器)30、流量計31を経由して、給水系統32の後半部分に設けられた低圧給水ポンプ33と低圧給水止め弁34を順次経由して低圧節炭器入口給水系統46から低圧節炭器1に給水として導入される。
【0006】
起動時および運転中は低圧節炭器1ではガスタービン排ガスにより給水が加熱され、その一部は低圧給水流量調整弁21を設けた低圧汽水分離ドラム給水管25を経由して低圧汽水分離ドラム16から低圧蒸発器2に供給される。また低圧節炭器1で加熱された残りの給水は高中圧給水連絡管42にある高中圧給水ポンプ37に送られ、該高中圧給水ポンプ37で昇圧される。該高中圧給水ポンプ37の中段から抽出した給水は中圧給水止め弁38を設けた中圧節炭器入口連絡管39から中圧節炭器3に送られる。また高中圧給水ポンプ37で高圧まで昇圧された給水は高圧給水止め弁41を有する高中圧給水連絡管42を経由して高圧節炭器6に供給される。さらに、高中圧給水ポンプ37を起動時にガスタービンが点火される前からスタンバイ運転しておくことにより排熱回収ボイラの起動時間を早めることができるが、このとき、高圧給水止め弁41の設置部と高中圧給水ポンプ37の設置部の間の高中圧給水連絡管42から分岐したミニマムフロー系統43を設けておき、該ミニマムフロー系統43の開閉弁44を開いておくと、該ミニマムフロー系統43を経由して復水器28へ給水を戻すことができる。
【0007】
このような従来系統において、ボイラの起動時には、まず復水器28からの低圧節炭器1に供給される給水系統32の低圧給水止め弁34は閉じられ、復水器28からの給水は低圧給水止め弁34の手前から低圧給水ポンプ33により低圧給水ポンプミニマムフロー系統45を経由して復水器28に戻される。低圧給水ポンプ33からの吐出圧が所定の圧力以上に高まった後は、低圧給水ポンプ37のミニマムフローが確保できているので、次の段階として前記低圧給水止め弁34を開いて、給水を低圧節炭器1を介して高中圧給水連絡管42に流し、閉じられた高圧給水止め弁41の上流側の高中圧給水ポンプミニマムフロー系統43を用いて高中圧給水ポンプ37のミニマムフローを確保する。
【0008】
なお、高中圧給水ポンプ37と高圧給水止め弁41の間の高中圧給水連絡管42には流量計31と逆止弁35を設けている。また、流量計31は低圧汽水分離ドラム給水管25、中圧節炭器入口連絡管39、高中圧給水連絡管42及び低圧節炭器入口温度調整系統47にも設けられ、逆止弁35は中圧節炭器入口連絡管39と高中圧給水連絡管42にも設けられている。
【0009】
さらに、低圧蒸発器2で加熱された給水は低圧汽水分離ドラム16で汽水分離され、分離された蒸気は低圧過熱器5に送られ、分離された水は再び低圧蒸発器2に送られる。低圧過熱器5で過熱された蒸気は蒸気タービンに供給される。
【0010】
中圧節炭器3で加熱された給水は中圧給水流量調整弁22を設けた中圧汽水分離ドラム給水管26を経由して中圧汽水分離ドラム17から中圧蒸発器4に供給される。また、中圧蒸発器4で加熱された給水は中圧汽水分離ドラム17で汽水分離され、蒸気は中圧過熱器7に送られ、水は再び中圧蒸発器4に送られる。中圧過熱器7で過熱された蒸気は一次再熱器11、二次再熱器12に順次送られた後、蒸気タービンに供給される。高圧節炭器6に送られた高圧給水は、高圧給水流量調整弁23を有する高圧汽水分離ドラム給水管27を経由して高圧汽水分離ドラム18から高圧蒸発器9に供給される。また、高圧蒸発器9で加熱された給水は高圧汽水分離ドラム18で汽水分離され、蒸気は高圧一次過熱器10、高圧二次過熱器13に送られて過熱された後に蒸気タービンに供給される。また高圧汽水分離ドラム18で分離され水は再び高圧蒸発器9に送られる。
また、中圧過熱器7と高圧蒸発器9の間には脱硝装置8を配置する。脱硝装置8には排熱回収ボイラの運転中に上流側からアンモニアが噴射される。
【0011】
上記排熱回収ボイラにおいて、起動時には、高圧節炭器6の伝熱管の中間部から給水の一部が抽水されて低圧節炭器入口温度調整系統47と低圧節炭器入口給水系統46を経由して低圧節炭器1に供給される。この低圧節炭器入口温度調整系統47と低圧節炭器入口給水系統46から低圧節炭器1に供給される給水の温度は、通常のLNG焚きの複合プラントの排熱回収ボイラにおいては排ガス中の水分が結露しない水の露点温度以上とするため50〜60℃に制御されている。
【0012】
従来のLNGをガスタービンの燃料とする複合発電プラントの排熱回収ボイラでは、熱源となるガスタービンの排ガス中に硫黄分は含まれないため排熱回収ボイラの伝熱管に硫安または酸性硫安は通常付着しない。したがって、プラント停止期間中(停缶中と称する)に伝熱管に付着した硫安または酸性硫安が起動後に雰囲気中の水分を吸湿し、著しく伝熱管が腐食するという問題も無いので、ボイラの起動初期や停缶中に、これら伝熱管への付着物が吸湿しないよう設備的あるいは運用としての特別な配慮はしていない。
【0013】
上記のようなLNGをガスタービン燃料とする複合発電プラントの排熱回収ボイラにおいては、通常、前記高中圧給水ポンプ37のミニマムフロー系統43は復水器28へ給水を戻す構成としており、排熱回収ボイラの起動時においてはガスタービンが点火されるまでの間、復水器28からの給水が低圧節炭器1を経由してミニマムフロー系統43に供給されるため、低圧節炭器1は復水器28からの給水温度に支配されて約29℃程度の温度に保たれる。
【0014】
このような系統構成を適用した場合、起動初期やプラント停止期間中には伝熱管が冷却された状態となるため、ガスタービンに硫黄分が含まれる燃料を用いる複合発電プラントで脱硝装置付の排熱回収ボイラなどでは、通常運転中のアンモニア注入により伝熱管に付着している硫安または酸性硫安が停缶時に雰囲気の水分を吸湿してしまい伝熱管が著しく腐食するおそれがある。
【0015】
また、下記特許文献1には亜硫酸ガスを含む製錬排ガスの廃熱回収に用いる転化器ボイラを運転停止したときに、転化器ボイラ水の温度を酸露点以上に維持して転化器ボイラを構成する機器の酸露点腐食を発生させないようにするために、他の廃熱ボイラの蒸気の一部など転化器ボイラに供給する発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】特開2008−232546号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
特許文献1記載の発明は製錬排ガスの廃熱回収用の転化器ボイラに関する発明であり、本発明に係る発電プラントのガスタービンなどの排熱を回収して蒸気を発生させる蒸気発生用の独立した排熱回収系統内での熱の利用システムではない。
【0018】
従来、図3に示すような複合発電プラントシステムで用いる蒸気発生用の独立した排熱回収系統のボイラにおいて、ボイラ起動初期や複合発電プラント停止期間中には伝熱管が冷却されないように給水系統を設備的に、あるいは運用方法として特別な配慮はしていない。
【0019】
ところが、ガスタービンに硫黄分が含まれる燃料を用いる複合発電プラントでは、脱硝装置付きの排熱回収ボイラを用いるので、この排熱回収ボイラの通常運転中には、アンモニアを注入して排ガスの脱硝を行っているが、図3に示す従来技術のままでは、排熱回収ボイラの起動初期や火力発電プラント停止期間中には、前記ボイラの伝熱管が冷却された状態となるため、アンモニア注入により伝熱管に付着している硫安または酸性硫安が雰囲気の水分を吸湿してしまい、伝熱管が著しく腐食するおそれがあるという欠点が生じていた。
【0020】
本発明の課題は、熱源となるガスタービンが停止している期間に、伝熱管に付着した硫安または酸性硫安が雰囲気の湿分を吸湿して腐食性が生じる事を防止し、伝熱管の腐食を防ぐことができる排熱回収ボイラとその停缶中の腐食防止方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明は、上記課題を解決するために次のような給水系統構成を採用した。
【0022】
すなわち、請求項1記載の発明は、硫黄分を含む燃焼排気ガスの熱を利用して、蒸気タービンから回収した水を貯めた復水器から流入する給水を加熱して蒸気を生成させるために過熱器、蒸発器、再熱器及び低圧側節炭器と該低圧側節炭器より高圧の一以上の節炭器からなる複数の節炭器のうちの少なくとも過熱器と蒸発器と節炭器、さらに脱硝装置を備えた排熱回収ボイラにおいて、硫安又は酸性硫安が付着し易い伝熱管群を有する低圧側節炭器(1)の出口から該低圧側節炭器(1)より高圧の一以上の節炭器(3,6)に順次給水する第1の給水ポンプ(37)を有する第1給水配管(42)と、低圧側の節炭器(1)入口に設けた低圧節炭器入口給水配管(46)と、 前記高圧側の一以上の節炭器(3,6)のいずれかと、前記低圧節炭器入口給水配管(46)に接続する低圧節炭器入口温度調整用の第2給水配管(47)と、 第1の給水ポンプ(37)設置部より下流側の第1給水配管(42)から分岐させて低圧側節炭器(1)の入口給水配管(46)に向けて給水を循環させる循環給水配管(43)とを備え、停缶時に第1の給水ポンプ(37)による昇温を利用して第1給水配管(42)と循環給水配管(43)と低圧節炭器入口給水配管(46)と低圧側節炭器(1)を循環する閉ループからなる給水循環系統を構成することによって低圧節炭器(1)の伝熱管群に付着した硫安又は酸性硫安を乾燥状態にする温度に保つことを特徴とした排熱回収ボイラの停缶中の腐食防止である。
【0023】
請求項2記載の発明は、第1の給水ポンプ(37)設置部より前流側の第1給水配管(42)と、循環給水配管(43)の接続部より低圧側節炭器(1)の入口に近い低圧節炭器入口給水配管(46)の間に低圧側節炭器(1)を迂回する開閉弁(51)付きの低圧節炭器バイパス用給水配管(50)を設け、該低圧節炭器バイパス用給水配管(50)と低圧節炭器入口給水配管(46)には復水器(28)からの給水を供給する第1給水止め弁(34)を有する給水系統(32)を接続し、第1の給水ポンプ(37)設置部より前流側の第1給水配管(42)には給水温度計測器(53)を設け、前記給水温度計測器(53)で計測される給水温度に応じて第1給水止め弁(34)と開閉弁(51)を開閉制御することを特徴とした請求項1記載の排熱回収ボイラの停缶中の腐食防止方法である。
【0024】
請求項3記載の発明は、復水器(28)から低圧節炭器入口給水配管(46)を経由して低圧側節炭器(1)に流入した給水量に相当する給水を低圧側節炭器(1)の出口から蒸発器(2)に向けて排出する給水排出系統(25)を設けたことを特徴とする請求項1記載の排熱回収ボイラの停缶中の腐食防止方法である。
【0025】
請求項4記載の発明は、復水器(28)からの給水系統(32)の接続部より前流側の循環給水配管(43)に、第2給水止め弁(59)を有する給水回収配管(58)の一端を接続し、給水回収配管(58)の他端を復水器(28)に接続し、第1給水配管(42)と循環給水配管(43)と低圧節炭器入口給水配管(46)と低圧側節炭器(1)を循環する閉ループからなる給水循環系統を作動させない場合には給水系統(32)に設けた第1給水止め弁(34)を開き、循環給水配管(43)からの給水を復水器(28)に流すことを特徴とした請求項2記載の排熱回収ボイラの停缶中の腐食防止方法である。
【0026】
請求項5記載の発明は、硫黄分を含む燃焼排気ガスの熱を利用して、蒸気から回収した水を貯めた復水器から流入する給水を加熱して蒸気を生成させるために過熱器、蒸発器、再熱器及び低圧側節炭器と該低圧側節炭器より高圧の一以上の節炭器からなる複数の節炭器のうちの少なくとも過熱器と蒸発器と節炭器、さらに脱硝装置を備えた排熱回収ボイラにおいて、硫安又は酸性硫安が付着し易い伝熱管群を有する低圧側節炭器(1)の出口から該低圧側節炭器(1)より高圧の一以上の節炭器(3,6)に順次給水する第1の給水ポンプ(37)を有する第1給水配管(42)と、低圧側の節炭器(1)入口に設けた低圧節炭器入口給水配管(46)と、前記高圧側の一以上の節炭器(3,6)のいずれかと、前記低圧節炭器入口給水配管(46)に接続する低圧節炭器入口温度調整用の第2給水配管(47)と、第1の給水ポンプ(37)設置部より下流側の第1給水配管(42)給水をから分岐させて低圧側節炭器(1)の低圧節炭器入口給水配管(46)に向けて循環させる循環給水配管(43)と、第1の給水ポンプ(37)による昇温を利用して第1給水配管(42)と循環給水配管(43)と低圧節炭器入口給水配管(46)と低圧側節炭器(1)を循環する閉ループを構成し得る給水循環系統を設けたことを特徴とした排熱回収ボイラである。
【0027】
請求項6記載の発明は、第1の給水ポンプ(37)設置部より前流側の第1給水配管(42)と低圧節炭器入口給水配管(46)の間に低圧側節炭器(1)を迂回する開閉弁(51)付きの低圧節炭器バイパス用給水配管(50)を設け、該低圧節炭器バイパス用給水配管(50)には復水器(28)からの給水を供給する第1給水止め弁(34)を有する給水系統(32)を接続し、第1の給水ポンプ(37)設置部より前流側の第1給水配管(42)には給水温度計測器(53)を設け、前記給水温度計測器(53)で計測される給水温度に応じて第1給水止め弁(34)と開閉弁(51)を開閉制御する制御装置(60)を設けたことを特徴とした請求項5記載の排熱回収ボイラである。
【0028】
請求項7記載の発明は、第2給水止め弁(59)を有する給水回収配管(58)の一端を給水系統(32)の循環給水配管(43)との接続部より前流側に接続し、給水回収配管(58)の他端を復水器(28)に接続したことを特徴とした請求項5記載の排熱回収ボイラである。
【0029】
(作用)
ガスタービンが停止し、排熱回収ボイラへの熱源を消失した際は、復水器28の真空を破壊せず、復水ポンプ29から低圧給水ポンプ33までの排熱回収ボイラの上流側(以下プレボイラと称することがある)の給水系統32を運転状態とし、高中圧給水ポンプ37をミニマムフロー運転の状態で、次のガスタービン起動までの期間において待機運転を行う。
【0030】
高中圧給水ポンプ37による給水のミニマムフローは高中圧給水連絡管42を流れ、高中圧給水連絡管42に設けた高圧給水止め弁41の手前で分岐し、高中圧給水ポンプミニマムフロー系統43を通過して低圧節炭器入口給水系統46から低圧節炭器1及び高中圧給水連絡管42を経由して、再度、高中圧給水ポンプ37に戻るという閉ループの系統を構成する。
【0031】
この系統構成で高中圧給水ポンプ37をミニマムフロー運転することにより、給水が高中圧給水ポンプ37を通過する毎に昇温されるため、低圧節炭器1全体の伝熱管温度を例えば100℃以上の高温に保つことが可能であり、前記伝熱管に付着している硫安または酸性硫安を腐食性が生じない乾燥状態に維持することができる。
【0032】
一方、長時間にわたり前記閉ループの系統構成でミニマムフロー運転を継続すると、系統内の温度が上昇し続け、高中圧給水ポンプ37の入口においてフラッシングが発生するおそれがあるため、高中圧給水連絡管42に復水器28からの冷水を供給できる低圧節炭器バイパス系統50を設ける。高中圧給水連絡管42に設けた低圧節炭器出口給水温度計53により温度を監視し、規定温度に到達すると低圧節炭器バイパス弁51を開くことで復水器28からの冷水を低圧節炭器バイパス系統50から前記閉ループの系統構成に流入させ、高中圧給水ポンプ37の入口給水温度をフラッシング発生温度以下に調整する。
【0033】
このとき、復水器28側から流入しただけの冷水流量を前記閉ループの系統の外に排出するため、低圧給水流量調整弁21を規定開度に微開して、低圧汽水分離ドラム16へ系統内の給水を逃す。この動作が繰り返されて低圧汽水分離ドラム16の水位が規定レベルに到達するとドラムブロー54により給水を系外へ排出する。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、ガスタービンに硫黄分が含まれる燃料を用いる複合発電プラントで用いる脱硝装置付きの排熱回収ボイラにおいて、停缶時に、前記閉ループの系統構成で高中圧給水ポンプ37をミニマムフロー運転することにより、低圧節炭器1全体の伝熱管温度を、例えば100℃以上の高温に保つことで硫安または酸性硫安を雰囲気の湿分を吸湿して腐食性が生じないように防止できる乾燥状態に維持することができる。
【0035】
また、長時間にわたり前記閉ループの系統構成でミニマムフロー運転を継続することで、該系統内の温度が上昇すると低圧節炭器バイパス系統50の低圧節炭器バイパス弁51を開くことで復水器28からの冷水を流入させて高中圧給水ポンプ37の入口の給水温度をフラッシング発生温度以下に調整することができる。
【0036】
このとき、復水器28側から冷水が流入しただけの流量を前記閉ループの系統外に排出するため、低圧給水流量調整弁21を規定開度に微開して、低圧汽水分離ドラム16へ系統内の給水を逃す。この動作が繰り返されて低圧汽水分離ドラム16の水位が規定レベルに到達するとドラムブロー54により給水を系外へ排出する。
また、本発明を適用する排熱回収ボイラにおいて、出口ダクト或いは出口煙道にダンパを設置すれば、プラント起動時のNOx排出量を低減することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の一実施例の排熱回収ボイラの構成図である。
【図2】本発明の一実施例の排熱回収ボイラの構成図である。
【図3】従来技術の排熱回収ボイラの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本発明を以下の実施の形態に基づいて説明する。
本発明が適用される複合発電プラントの一実施例の排熱回収ボイラ系統図を図1に示す。図1に示す給水系統の構成は、図3に示す構成と同一部分については、その説明を省略する。
【0039】
すなわち、高中圧給水ポンプ37の出口から中高圧給水連絡管42に設けられた高圧給水止め弁41の手前で分岐された高中圧給水ポンプ37のミニマムフロー系統43は、低圧節炭器入口給水系統46に接続され、低圧節炭器入口給水系統46から低圧節炭器1を経由して低圧節炭器1の出口から再び中高圧給水連絡管42を通り、再び高中圧給水ポンプ37に戻る閉ループを構成することができることに本実施例の特徴がある。
【0040】
ガスタービンが停止し、排熱回収ボイラへの熱源を消失した際には復水器28の真空を破壊せず、復水ポンプ29から低圧給水ポンプ33までのプレボイラの給水系統32を運転状態とし、高中圧給水ポンプ37をミニマムフロー運転の状態として、次のガスタービン起動までの期間において、待機運転を行う。
【0041】
前記閉ループの系統構成で高中圧給水ポンプ37をミニマムフロー運転することにより、給水が高中圧給水ポンプ37を通過する毎に昇温されるため、低圧節炭器1全体の伝熱管温度を例えば100℃以上の高温に保つことが可能であり、伝熱管に付着している硫安または酸性硫安を腐食性が生じない乾燥状態に維持することができる。
一方、長時間にわたり前記閉ループのミニマムフロー系統構成で運転を継続すると、当該閉ループの系統構成内の温度が上昇し続け、高中圧給水ポンプ37の入口においてフラッシングが発生するおれがあるため、ミニマムフロー系統43との接続部より低圧節炭器1の入口部に近い低圧節炭器入口給水系統46と低圧節炭器1の出口に近い中高圧給水連絡管42の間に低圧節炭器バイパス系統50を設け、該低圧節炭器バイパス系統50に復水器28からの冷水が流入可能な構成としている。すなわち、低圧節炭器バイパス系統50には復水器28からの給水を供給する給水止め弁34を有する給水系統32を接続している。
また、高中圧給水ポンプ37の設置部より前流側の中高圧給水連絡管42には給水温度計53を設けている。
【0042】
前記高中圧給水ポンプ37のミニマムフロー運転で、高中圧給水は高中圧給水ポンプ37の出口側の中高圧給水連絡管42を通り、高圧給水止め弁41の手前で分岐し、高中圧給水ポンプミニマムフロー系統43を通過して低圧節炭器入口給水配管46、低圧節炭器1及び中高圧給水連絡管42を経由して、再度、高中圧給水ポンプ37に戻るという閉ループで構成する。この系統構成で高中圧給水ポンプ37をミニマムフロー運転することにより、給水が高中圧給水ポンプ37を通過する毎に昇温されるため、低圧節炭器1全体の伝熱管温度を例えば100℃以上の高温に保つことが可能であり、伝熱管に付着している硫安または酸性硫安を腐食性が生じない乾燥状態に維持することができる。
【0043】
一方、長時間にわたり前記閉ループの系統構成でミニマムフロー運転を継続すると、系統内の温度が上昇し続け、当該ポンプ37の入口においてフラッシングが発生するおそれがあるため、低圧節炭器バイパス系統50を設け、低圧節炭器出口給水温度計53により温度を監視し、規定温度に到達すると低圧節炭器バイパス弁51と低圧給水止め弁34を開くことで復水器28からの冷水を中高圧給水連絡管42に流入させて高中圧給水ポンプ37入口の給水温度をフラッシング発生温度以下に調整する。
【0044】
このとき、復水器28側から冷水が流入しただけの流量を系統外に排出するため、低圧給水流量調整弁21を規定開度に微開して、低圧汽水分離ドラム16へ前記閉ループの系統内の給水を逃す。この動作が繰り返され、低圧汽水分離ドラム16の水位が規定レベルに到達するとドラムブロー54により給水を前記閉ループの系外へ排出する。
【0045】
また、排熱回収ボイラの起動時におけるポンプ群の起動は、まず最初に復水ポンプ29が起動し、次に低圧給水ポンプ33が起動して、最後に高中圧給水ポンプ37を起動する。復水ポンプ29と低圧給水ポンプ33の起動後は低圧給水止め弁34が閉じた状態で低圧給水止め弁34の手前から両ポンプ29,33による給水系統32のミニマムフロー給水を低圧給水ミニマムフロー系統45を経由して復水器28に戻す。
【0046】
このとき、低圧節炭器バイパス系統50を低圧給水止め弁34の前流側の給水系統32から取り出していると、高中圧給水ポンプ37の入口には圧力が掛かっていない状態なので、低圧節炭器バイパス弁51に低圧給水止め弁34に掛かる低圧給水ポンプ33の締切運転圧力が差圧として直接掛かることになる。
【0047】
このような過大な差圧を低圧給水止め弁34に掛けると破損するおそれがあるため、低圧節炭器バイパス系統50は低圧給水止め弁34の後流から取り出すことが望ましい。しかし、低圧給水止め弁34が強固であれば、低圧節炭器バイパス系統50は低圧給水止め弁34の前流側に配置してもよい。
【0048】
上記排熱回収ボイラの給水系統構成にすれば、ガスタービンが点火していない状態においても、排熱回収ボイラの伝熱管が復水器28から流入する給水の温度に支配されることにより冷却されることは無い。
【0049】
また、複合発電プラントが停止して排熱回収ボイラへ供給される熱源が消失した際にも、次の前記プラントの起動迄の期間は、復水器28の真空を破壊せずに復水ポンプ29から低圧給水ポンプ33までのプレボイラの給水系統32を運転状態として高中圧給水ポンプ37をミニマムフロー運転の状態で待機するという運転を行えば、排熱回収ボイラの伝熱管に付着した硫安または酸性硫安を乾燥状態で維持することが可能であり、伝熱管の腐食を防止できる。
【0050】
また、本発明を適用する排熱回収ボイラにおいて出口ダクトとそれに続く出口煙道にダンパを設置すれば、前述の高中圧給水ポンプ37のミニマムフロー運転による給水系統内の昇温効果を利用して排熱回収ボイラ内の雰囲気温度を高温に維持することが出来るため、次回のプラント起動時には脱硝装置8へのアンモニア注入時期を早めることが可能となり、従来と比べてプラント起動時のNOx排出量を低減することが出来る。
【0051】
なお、中高圧給水連絡管42に設けた高圧給水止め弁41は停缶時には「落水防止」のために閉じる必要がある。具体的には、次のような現象が生じることを防ぐためである。 すなわち、停缶時に各伝熱器内の流体が放熱に伴って体積が減少すると、高中圧給水ポンプ37のある給水系統(高中圧給水連絡管)42が排熱回収ボイラ(HRSG)本体に対して下方にあるため、高圧給水止め弁41が開いていると、該高圧給水止め弁41を介して排熱回収ボイラの各伝熱器から高中圧給水連絡管42へ向かう給水の流れができ、この結果、伝熱器上部に給水がない状態の箇所ができる。この一見、空洞部に見える伝熱器部分には、実際には「冷たい」蒸気が存在している。この状態でボイラが起動すると、前記空洞部が邪魔をして伝熱器内の水張りに時間が掛かる原因となり、さらに前記空洞部の蒸気は「冷たい」ながらも蒸気であり、給水との間でウオーターハンマーが生じるなどの障害となる現象を起動時に生じる原因となる。
【0052】
また、停缶時に高圧給水止め弁41を閉めないで、高圧節炭器6の出口にある高圧汽水分離ドラム給水管27にある高圧給水流量調整弁23を閉じておき、低圧節炭器1から高中圧給水連絡管42を経由して高圧節炭器6から低圧節炭器入口温度調整系統47に戻る給水系の閉ループを構成して伝熱管内を暖めておくことも考えられるが、高圧節炭器6の高圧汽水分離ドラム給水管27にある高圧給水流量調整弁23は、元々その役割が給水流量調整にあり、大きな差圧に対応するようにできていないため、破損しやすい。大きな差圧に耐えるような給水流量調節弁23は製作は可能であっても非常に高額になるため現実的ではない。
【0053】
また、本発明の他の実施例として、図1に示す構成に加えて、図2に示す高中圧給水ポンプ37のミニマムフロー系統43の給水系統32への接続部より前流側に復水器28へ給水を回収する給水回収配管58を設け、該給水回収配管58に給水止め弁59を設けた構成を追加しても良い。給水止め弁59を給水回収配管58に設けておくことで、給水回収配管58から低圧節炭器1ではなく、復水器28に給水を戻すこともできる。
【符号の説明】
【0054】
1 低圧節炭器 2 低圧蒸発器
3 中圧節炭器 4 中圧蒸発器
5 低圧過熱器 6 高圧節炭器
7 中圧過熱器 8 脱硝装置
9 高圧蒸発器 10 高圧一次過熱器
11 一次再熱器 12 二次再熱器
13 高圧二次過熱器 16 低圧汽水分離ドラム
17 中圧汽水分離ドラム 18 高圧汽水分離ドラム
21 低圧給水流量調整弁 22 中圧給水流量調整弁
23 高圧水流量調整弁 25 低圧汽水分離ドラム給水管
26 中圧汽水分離ドラム給水管 27 高圧汽水分離ドラム給水管
28 復水器 29 復水ポンプ
30 グランド蒸気復水器 31 流量計
32 給水系統 33 低圧給水ポンプ
34 低圧給水止め弁 35 逆止弁
37 高中圧給水ポンプ 38 中圧給水止め弁
39 中圧節炭器入口連絡管 41 高圧給水止め弁
42 高中圧給水連絡管 43 高中圧給水ポンプミニマムフロー系統
44 開閉弁 45 低圧給水ポンプミニマムフロー系統
46 低圧節炭器入口系統 47 低圧節炭器入口温度調整系統
50 低圧節炭器バイパス系統 51 低圧節炭器バイパス弁
53 給水温度計 54 ドラムブロー
58 給水回収配管 59 給水止め弁
60 制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
硫黄分を含む燃焼排気ガスの熱を利用して、蒸気タービンから回収した水を貯めた復水器から流入する給水を加熱して蒸気を生成させるために過熱器、蒸発器、再熱器及び低圧側節炭器と該低圧側節炭器より高圧の一以上の節炭器からなる複数の節炭器のうちの少なくとも過熱器と蒸発器と節炭器、さらに脱硝装置を備えた排熱回収ボイラにおいて、
硫安又は酸性硫安が付着し易い伝熱管群を有する低圧側節炭器(1)の出口から該低圧側節炭器(1)より高圧の一以上の節炭器(3,6)に順次給水する第1の給水ポンプ(37)を有する第1給水配管(42)と、
低圧側の節炭器(1)入口に設けた低圧節炭器入口給水配管(46)と、
前記高圧側の一以上の節炭器(3,6)のいずれかと、前記低圧節炭器入口給水配管(46)に接続する低圧節炭器入口温度調整用の第2給水配管(47)と、
第1の給水ポンプ(37)設置部より下流側の第1給水配管(42)から分岐させて低圧側節炭器(1)の入口給水配管(46)に向けて給水を循環させる循環給水配管(43)とを備え、
停缶時に第1の給水ポンプ(37)による昇温を利用して第1給水配管(42)と循環給水配管(43)と低圧節炭器入口給水配管(46)と低圧側節炭器(1)を循環する閉ループからなる給水循環系統を構成することによって低圧節炭器(1)の伝熱管群に付着した硫安又は酸性硫安を乾燥状態にする温度に保つことを特徴とした排熱回収ボイラの停缶中の腐食防止。
【請求項2】
第1の給水ポンプ(37)設置部より前流側の第1給水配管(42)と、循環給水配管(43)の接続部より低圧側節炭器(1)の入口に近い低圧節炭器入口給水配管(46)の間に低圧側節炭器(1)を迂回する開閉弁(51)付きの低圧節炭器バイパス用給水配管(50)を設け、
該低圧節炭器バイパス用給水配管(50)と低圧節炭器入口給水配管(46)には復水器(28)からの給水を供給する第1給水止め弁(34)を有する給水系統(32)を接続し、
第1の給水ポンプ(37)設置部より前流側の第1給水配管(42)には給水温度計測器(53)を設け、
前記給水温度計測器(53)で計測される給水温度に応じて第1給水止め弁(34)と開閉弁(51)を開閉制御することを特徴とした請求項1記載の排熱回収ボイラの停缶中の腐食防止方法。
【請求項3】
復水器(28)から低圧節炭器入口給水配管(46)を経由して低圧側節炭器(1)に流入した給水量に相当する給水を低圧側節炭器(1)の出口から蒸発器(2)に向けて排出する給水排出系統(25)を設けたことを特徴とする請求項1記載の排熱回収ボイラの停缶中の腐食防止方法。
【請求項4】
復水器(28)からの給水系統(32)の接続部より前流側の循環給水配管(43)に、第2給水止め弁(59)を有する給水回収配管(58)の一端を接続し、給水回収配管(58)の他端を復水器(28)に接続し、
第1給水配管(42)と循環給水配管(43)と低圧節炭器入口給水配管(46)と低圧側節炭器(1)を循環する閉ループからなる給水循環系統を作動させない場合には給水系統(32)に設けた第1給水止め弁(34)を開き、循環給水配管(43)からの給水を復水器(28)に流すことを特徴とした請求項2記載の排熱回収ボイラの停缶中の腐食防止方法。
【請求項5】
硫黄分を含む燃焼排気ガスの熱を利用して、蒸気から回収した水を貯めた復水器から流入する給水を加熱して蒸気を生成させるために過熱器、蒸発器、再熱器及び低圧側節炭器と該低圧側節炭器より高圧の一以上の節炭器からなる複数の節炭器のうちの少なくとも過熱器と蒸発器と節炭器、さらに脱硝装置を備えた排熱回収ボイラにおいて、
硫安又は酸性硫安が付着し易い伝熱管群を有する低圧側節炭器(1)の出口から該低圧側節炭器(1)より高圧の一以上の節炭器(3,6)に順次給水する第1の給水ポンプ(37)を有する第1給水配管(42)と、
低圧側の節炭器(1)入口に設けた低圧節炭器入口給水配管(46)と、
前記高圧側の一以上の節炭器(3,6)のいずれかと、前記低圧節炭器入口給水配管(46)に接続する低圧節炭器入口温度調整用の第2給水配管(47)と、
第1の給水ポンプ(37)設置部より下流側の第1給水配管(42)から分岐させて低圧側節炭器(1)の低圧節炭器入口給水配管(46)に向けて給水を循環させる循環給水配管(43)と、
第1の給水ポンプ(37)による昇温を利用して第1給水配管(42)と循環給水配管(43)と低圧節炭器入口給水配管(46)と低圧側節炭器(1)を循環する閉ループを構成し得る給水循環系統
を設けたことを特徴とした排熱回収ボイラ。
【請求項6】
第1の給水ポンプ(37)設置部より前流側の第1給水配管(42)と低圧節炭器入口給水配管(46)の間に低圧側節炭器(1)を迂回する開閉弁(51)付きの低圧節炭器バイパス用給水配管(50)を設け、
該低圧節炭器バイパス用給水配管(50)には復水器(28)からの給水を供給する第1給水止め弁(34)を有する給水系統(32)を接続し、
第1の給水ポンプ(37)設置部より前流側の第1給水配管(42)には給水温度計測器(53)を設け、
前記給水温度計測器(53)で計測される給水温度に応じて第1給水止め弁(34)と開閉弁(51)を開閉制御する制御装置(60)を設けた
ことを特徴とした請求項5記載の排熱回収ボイラ。
【請求項7】
第2給水止め弁(59)を有する給水回収配管(58)の一端を給水系統(32)の循環給水配管(43)との接続部より前流側に接続し、給水回収配管(58)の他端を復水器(28)に接続したことを特徴とした請求項5記載の排熱回収ボイラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−117703(P2012−117703A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−265542(P2010−265542)
【出願日】平成22年11月29日(2010.11.29)
【出願人】(000005441)バブコック日立株式会社 (683)
【出願人】(505438616)鹿島共同火力株式会社 (1)