説明

掛け具

【課題】 本発明は物を吊す、あるい洗濯物を吊して乾燥する際に使用する、掛け具を提供する。
【解決手段】 板状あるいはフレーム状のベース体と、ベース体に形成された複数の開口部と、開口部下辺から上方へ立設され、ハンガー等の任意の吊持補助具のフックを着脱可能に掛けられる突起体とよりなり、フックや棚等に任意の固定手段により利用可能な角度で固定されるものであることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は物を吊す、あるいは洗濯物を吊して乾燥する際に使用する、掛け具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、掛け具として格子状に形成されたワイヤーネットがあり、このワイヤーネットに対応しこれに対象物を吊すために設ける、突起状やS字状の補助具がある。干し具として竿があり、竿に吊すためのつ字状の口部を有するハンガー類や、竿を噛む目的で口部が開閉するハンドルの、複雑な構造をしたハンガー類がある。他にステイック体を放射状に設けた集合体の吊し具がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのために次のような問題点があった。
(イ)従来のワイヤーネットでは、口部がフック状のハンガーなどは掛けられるが、リング状の対象物を吊すためには、突起状やS字状の補助具を別に用意する必要があった。
(ロ)突起状の補助具は、その先端付近が手前に向いているので、危険であった。
S字状の補助具はぐらついて、かけにくかった。
(ハ)竿にハンガーを引っかけた時、風で飛ばされたり吹き寄せられたりしていた。
(ニ)ハンガーが風で竿上を移動しないようにするためには、ハンガー口部先端を差し込むための狭い穴を有するストッパーや、その他の留め具を、別に用意しなければならなかった。
狭い穴に、ハンガーの口部の先端を差し込む吊し方はやりにくかった。
(ホ)竿にかけたハンガーが風で移動しないようにするために設けられた、開閉を操作出来るハンガーの口部の構造は複雑であり、硬くて開きにくく扱いづらかった。
また、複雑な構造のため高価であった。
(ヘ)ハンガーの口部に生じたワイヤーの切り口が、手に当たり易くて痛かった。
また、対象物に当たり易く、傷つき易かった。
(ト)竿は重く、これをいちいち持ち上げなければ干せない場合があった。
(チ)竿は並列に並べて増やしていくもので場所を取り、洗濯物は重なり合い乾きが遅かった。
(リ)竿は庭に固定し、この固定具と共に置きっ放しにするもので、庭の日当たりの良い個所を常に占領している。
(ヌ)竿は、雨天の場合もそのまま庭に置かれているため、その時は洗濯物を別の干し具に干し変えなければならなかった。
(ル)ステイック体が放射状に広げられている集合体の円状の吊し具は、半径に一定の長さが必要なため、取って部はその長さで設けたステイック体をおいて奥にあり、従ってこれを持つ時、遠く扱いにくかった。
また、洗濯物を全部かければ重く壊れそうで、重なり合い乾きは悪く、隙間を設けて干す方がよりよくなり、ステイック体の一部は使用されてないことが多かった。
(オ)集合体の円状の干し具に濡れた洗濯物をかければ重く、これをぶら下げるための竿以外の固定具対象によっては中心が取りにくく、風でふらつき、倒れたりしていた。
(ワ)洗濯物はもともと人目にさらしたくないものであるが、日光を必要とするためそれが不可能であった。そのため、竿上の吊し具にわざわざ布などでカバーをして下着などを干すこともあった。
本発明はこれらの問題点を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
板状あるいはフレーム状のベース体と、ベース体に形成された複数の開口部と、開口部下辺から上方へ立設され、ハンガー等の任意の吊持補助具のフックを着脱可能に掛けられる突起体とよりなり、フックや棚等に任意の固定手段により利用可能な角度で固定されるものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
突起状やS字状の補助具を別に用意する必要がなくなった。
突起を設けたので、シンプルなリング状の口部の干し具が多く干せるようになった。
リング状の口部を突起に吊した場合、風に吹き飛ばされることがなくなった。
リング状なので口部には切断面がなく、端部の尖りが当たらず痛くなく、対象物に当たっても傷をつけなくなった。
口部がリング状なので、フック状の口部が吊す物の重さで広がることがなくなった。
掛け具本体をいちいち持ち上げる必要はなくなった。
ハンガーは斜めに向いて固定され洗濯物は面より離れ、通風がより効果的に行われる。
ステック体を半円状に放射させた集合体のハンガーが固定できる。これは軽く、着脱が自由に出来、重さのバランスがとれかつ取って部に届き易く、ベース体の両面側を利用して、無理なく多くの洗濯物を干すことが可能となった。
ボード部を有することで構造的により強固になり、またボード面を利用することで、多くの対象物を吊したり留めたりすることが可能になった。
補助ベース体を有することで、掛け具一体の収容力が増えた。
ボード部とそれに対応する吊り具に磁石機能を持たせることにより、口部の端部が別のものにひっかかったり、ひっかけたりしなくなった。
自立が可能なので、移動も出来、雨天、曇天、荒天の際の対策がし易くなった。
衝立の代用ともなり、洗濯物がかけられていない場合でも、プライバシーが守られている。
ベース体の表裏に干せ、人目にさらしたくない洗濯物は裏側に隠すことが出来、しかも、目の空間を通し日光は当たっている。
庭の景観を損なわない上に、物干しを好ましい状態に創作していくことも可能となった。
乾燥が終わった時点で、物干し状態が跡形なく片づけられることが可能となり、庭の広さが確保出来るようになった。あるいは庭の広さを邪魔することなく、掛け具を設置することが出来るようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
整理用のベース体と物干し用のベース体に分類して説明する。
先ず、片面の利用を主とする整理用のベース体について、図1〜図24を用いて説明する。
図1〜図7を用いて、線状材からなる、突起体を内蔵するフレーム状のベース体について説明する。
図1、図2を説明する。図1は縦材(1)と横材(2)の線状材を格子状に組み、この交叉個所を避けて横材上に突起体(3)を設け、フレーム体(4)とするものである。突起体を設ける個数や位置について整然にあるいはランダムに設けるかは、目の大きさや目の数、かつ使用対象によって決まる。図2は突起体に関する拡大図で、縦横材と同じ線状材で設ける例である。aは横材に突起体を固着した正面図、bはこの場合に考えられる横材における断面図である。フレーム体本体と突起体は一体、別体を問わない。この条件は以下に通じる。
図3〜図5を用いて使い方を説明する。図3はフレーム体の設置方法の例を示し、壁等の面に平行位置に取り付けた釘等のフックの凸部(5)に、フレーム体の上端の目を引っかけた場合である。あるいは突起体を上向きにした時、任意の格子目を好都合な位置の凸部に引っかけてもよい。図4、図5で当フレーム体への吊し具(6)等の吊り下げ方を示している。図4aは口部がリング状の吊し具を突起体につり下げた場合、bはその時の横材における断面図である。吊し具のリング状の口部の頂点付近が突起体の裏面側にかかり、口部の左右が横材に載り、表面側にある吊り具の本体側の重さにより、本体側の先端に向けて下がる傾斜状を呈する。図5は突起体に紐のような柔軟な吊り具をかけた場合の、横材における断面図である。曲がり個所(7)が生じている。
図6、図7を用いて、前記形態に対し突起体の位置の違いによるフレーム体の別型について説明する。
図6は縦材と横材の線状材を格子状に組み、その交叉個所に突起体を斜め向きに設け、フレーム体としたものである。aはその正面図である。bでは当フレーム体の設置方法の例を示し、壁等の面に取り付けた釘等のフックの凸部に、突起体を上向きにした状態でフレーム体の上側の角部を引っかけたものである。より固定を安定させるために、左端、右端の角部辺りに、別に凸部を設け左右の角をこれに引っかける、又は当角部を少し切り外して横幅を狭くする場合等も考えられる。図7は突起体に関する拡大図である。ここでは縦横材の一方に突起体をあらかじめ固着して又はその状態の型で設けた場合とする。aはその正面図、bは縦材の方に突起体を固着した場合の縦材の正面図、cは突起体の右側面側からの断面図である。縦材に対し突起体はここでは少し斜め向きに設けられている。また必ずしも交叉個所の中心に突起体中心がくるとは限らない。
吊し具の使い方は前記に準じる。
【0007】
図8〜図10を用いてその他のフレーム体の外枠並びに盤形状について説明する。
図8は縦横材とは別に外枠部として斜め用材を必要とするものである。縦横材を組み交叉個所に突起体(3)を設け、縦横材に対し斜めになるように四角形状の外枠部(8)を設けて、フレーム体(4)とした例である。aは正面図、bは壁等の面に平行位置に取り付けた釘等のフックの凸部(5)に、フレーム体の上端の目を引っかけた図である。
図9、図10を説明する。
図9aは図1の形態を斜めに切断したものである。切断個所に斜め用材が使用され、これが外枠部の一部となる。bは横材に対し突起体を固着した縦材を斜め向きに交叉するもので、このフレーム体を反対向きで2枚用意し、中央に支柱部(9)を設ける。支柱部の設け方は、支柱用の板材の両端と外枠部との接触個所を溶着する。他の線状材との接触個所の横材の中心部や縦材同士の交叉個所も溶着する。
図10はこれまで説明した、三角状や四角状以外のフレーム体の盤形状を示し、突起体を交叉個所に有するものである。aは図6bの盤形状を円状にしたもので、これに支柱部を設ける。bは花の具象形にしたもので、これにはがくに見立てた横向きのボード部(10)を設ける。この設け方は、外枠部の下部のラインに添ってボード部下部を溶着する。他の接触個所も溶着してもよい。
その他、ベース体の盤形状は様々あるが、突起体が常に上方向に向く。吊したものが落下しない範囲で少し斜めに向く場合も含む。
ボード部が木材の場合には画鋲類を使用して、対象物を掲示したり、また画鋲を突起体のように扱うことも出来る。その他の使い方は前記に準じる。
【0008】
図11〜図18を用いて突起体(3)の別型を説明する。
先ず図11〜図14を説明する。
図11は上端付近を広げた形状にしたもので、aは正面からの拡大図である。この際考えられる側面側からの断面図はb又はcで、bのように突起体の先端を潰して平たく広くする、又はcのように厚く球状にすることも可能である。図12は別に帯状材を用意し、これで横材(2)を下からくるんで溶着する。aはその正面からの拡大図、bは突起体の右側面側からの断面図である。図13は別に線状材を用意し、これで横材を下からくるんで上でねじる。必要なら溶着する。aはその正面からの拡大図、bは突起体の右側面側からの断面図である。図14は横材そのものを細工することによって、突起体を設ける場合の正面からの拡大図ある。aは横材を摘んで設け、bは横材を摘んでねじって設け、cは分離した横材をねじり合って設けるものである。必要なら溶着する。
次に図15を用いて、突起体が同じ格子内に2個ある場合について説明する。フレーム体(4)と同一面上にある場合で、aはその正面からの拡大図、bは突起体の右側面側からの断面図である。
図16〜図18を用いて、交叉個所に突起体を設けた図6,図8、図10のフレーム体に対応する場合の、図7以外の設け方を説明する。これは縦材(1)と横材の交叉した個所に突起体を有する
図16は、棒状の突起体の一端を薄くしそこを、交叉個所の縦材と横材の間に差し込んで溶着したものである。aはその正面からの拡大図、bは突起体の右側面側からの断面図である。図17は帯状材等で、交叉個所を下からくるんで、向かい合う上部を接触させ溶着する。aはその正面からの拡大図、bは突起体の中心位置における右側からの断面図である。図18はその他の方法を示す正面からの拡大図で、aは交叉個所をくるんでねじり合い溶着する。bは前記図17の過程に加え、突起体の中程の左右についても、表裏が向かい合い触れ合うまで広げて延ばし、それらも溶着する。
使い方は前記に準じる。吊し具に関する使用状態は図4、図5と同様になる。
【0009】
図19〜図24を用いて、目の構成について説明する。
これまで格子状の目について説明してきたが、その他の多角形や円が考えられ、また、線状材以外の材料からなる板状のベース体の場合も考えられる。使い方は前記に準じる。
図19はフレーム体での多角形の場合とし、線状材の交叉個所に突起体(3)を有する。aは、前記図6の格子目の交叉個所に第2横材(11)が加わった形状で、三角状を呈する。突起体を第2横材に固着して設けてもよい。bは前記図6の交叉状態を直角以外の角度にしたもので、菱形及び平行四辺形状を呈する。
図20〜図24について説明する。円状や多角形状の空間に突起体を残して、板状材からくり抜くことで設け、これを類似的フレーム体の板体とする。
図20〜図22について説明する。図20は正面図で、板状材より突起体を残して円形で数個切り抜き板体(12)とし、この上端の目とする空間を、壁等の面に平行位置に取り付けた釘等のフックの凸部(5)に、引っかけて固定している。図21は突起体付近の拡大図である。図22はリング状の吊し具(6)の取り付け方を示し、aは表側からの、bは裏側からの突起体付近の拡大図である。
図23、図24でその他の空間形状の説明をする。図23は直線上に突起体を残してaは三角状、bは半円状に、板状材から切り抜いたものである。図24は角部に凸部を残してaは三角状、bは扇形状に切り抜いたものである。
以下、当板体をフレーム体に含めて説明を行う
【00010】
次に、図25〜図37を用いて、両面の利用を主とする。物干し用の掛け具について、説明する。図9b、図10aでフレーム体に支柱部を設けたが、この支柱部がフレーム体から外部へ延長された場合、又はこれに固定機能を加えた場合を掛け具とする。使い方については特記のない場合はこれまで同様とする。
室内用その1として、図25〜図27を説明する。
図25、図26は支柱部(9)を外枠部外の下方に延長して有した掛け具の、自立の方法の例である。円状の外枠部(8)を持つフレーム体から支柱部を延ばし、固定部(14)を設け、掛け具(13)とした。支柱部は図9b、図10aと同様に設ける。又は板状材を2枚用意してフレーム体の中心線上の表裏にあてがった時の、外枠部並びに線状材との接触個所をそれぞれ溶着する。かつ、延長した支柱部下部で表裏の板状材を溶着する方法等がある。図25はその正面図で、aは円盤状の固定部とし、bは籠で囲みこれを固定部とした。支柱部下部裏を円盤中央や、籠の底面の中央で固着する。図26は図25の形態に於ける平面図の種類を示したもので、aは図25aに対応し、bは図25bに対応している。
図27は支柱部の下端にフレーム体の面方向の支柱片(16)を設けて、固定しやすい形状にしたものである。支柱片の幅は固定部の内径に近い長さで設ける。
掛け具の使い方を図27を用いて説明する。洗濯物(15)をかけたハンガー類を表裏の両面から突起体(3)や外枠部にかける。屋外に持ち出したい場合は全体を持ち上げて移動する。固定部の裏部にキャスターを設けた場合は、押したり引いたりして移動する。
【00011】
室内用その2として、図28〜図31を用いて、これまで説明したものを主のフレーム体とし、これと同形状あるいは簡略化した類似形状の補助フレーム体を、複数設ける場合の説明をする。場所をなるべくとらずに多くの洗濯物を干せるようにする目的である。主の又は補助フレーム体について、これを固定して設ける場合があるが、他に引っかけ式や差し込み式があり、設置数が選べるものや回転機能を有するもの等がある。
図28は主のフレーム体(4)に対し補助フレーム体(17)を交叉して、平面から見て十文字状にしたものである。同時に支柱片(16)もそれぞれに設けた。ここでは他にボード部(10)を2枚設けている。aは斜視図、bは平面図である。
図29、図30の要部拡大図を利用して説明する。溝部を設け、掛け具や補助フレーム体を着脱式にするものである。
図29は、固定部(14)に溝部(18)を設けて、固定部に対し掛け具を着脱する斜視図で、aはその断面図、bは取り付け方を断面で示し、溝部に支柱片を填め込んでいる。
図30は支柱部(9)側に溝部を設け、支柱部に対し補助フレーム体又は掛け具(13)状態の補助フレーム体が着脱するものである。aは支柱部の中間辺りの断面の斜視図、bは半円状の直径側を直線部(19)とする、補助フレーム体の正面図である。取り付け方は溝部に直線部を填め込み、平面から見て1枚ならT字状、2枚なら十文字状に成形する。
図31は支柱部を筒状にするものである。aの断面を示す斜視図より、まず支柱部の面に上下2個所を一組として数組の穴(20)を設ける。次にbの正面図より、補助フレーム体側の直線部分に、穴に差し込める太さのかぎ部(21)を、前述の穴に対応する位置に1対ずつ設ける。取り付け方は、支柱部の周囲にこれらの数枚の補助フレーム体を、必要なだけ差し込んで固定する。
【00012】
室外用について説明する。
室外用その1として、先ず、固定部を有さず、他の屋根やひさし、フェンス等の何かに頼って固定可能とする形態を、図32〜図34を用いて説明する。
図32、図33はベランダやテラスの柱や天井を利用して、三角状のフレーム体(4)を設置するものである。図32は柱やポール部(22)に凸部(5)を設けて、これにフレーム体の側面側の目を引っかける。aは使用図、bはその拡大図である。フレーム体の上端部に引っかけ部(23)を設けた場合は天井側にも凸部を用意し、この凸部に引っかけ部を引っかける。図33は支柱部の代わりに突っ張り棒(24)の機能を持たせたもので固定する。aは使用図で、端部に設けた引っかけ部で、天井側に設けた凸部に引っかけて固定したもの、bは回転個所の拡大図で、突っ張り棒とフレーム体をリング体や蝶番等の繋ぎ具(25)で繋いだものである。回転させたい時は、凸部から引っかけ部を外し、好みの個所の凸部に引っかけて落ち着かせる。
図34は三角状のフレーム体に、回転可能なステイック体(26)を設けたものである。aは正面図、bは回転個所の拡大図である、使い方は平生は折り畳んでフレーム体に添わせておき、必要に応じて好みの本数をフレーム体の面より離し、洗濯物(15)を干す。
室外用その2として、図35〜図37の説明をする。目隠しの目的をより可能にする形態である。
図35は三角状の盤の掛け具とし、この2枚を逆向きにし、テラスやベランダの端に、これまでに説明した方法、又は後記する固定方法等で固定するものである。
図36、図37は前記形態に於いて回転をする掛け具の例である。図36aは正面図、bは使用図で、左側のフレーム体を手前に少し回転している。図37は回転個所の一部の拡大図である。支柱部(9)に設けたストッパー(27)を断面図で示したが、これは落下止めの補助をしている。aはフレーム体の端部で柱をくるむ、bは支柱部をくるむ端部を処理し易いように、シート状の材料で、フレーム体の線状材をまとめてここを結束体(28)とし、これで柱をくるむ場合である。使い方としてはフレーム体が、邪魔になる時や日差しの具合等で好みの個所まで回転する。
【00013】
室外用その3として、図38、図39を用いて、地面へ刺し込んで固定をする形態の説明をする。
図38は掛け具(13)を木の具象形で表し、外枠部(8)やボード部(10)を設けた本発明の固定方法を示したものである。小枝(29)状の突起体(3)を設けている。図39は図38に、当発明のフレーム体、あるいは突起を有さない既存のフレーム体を重ねて設けたものである。当発明のフレーム体の場合は、小枝を設けなくてもよい。
室外用その4として、図40を用いて、室外に固定部を別の方法で有し、これを利用する形態について説明する。
aは側面側からの断面図で、掛け具にかぎ部(21)を設け、これでフェンス(30)に引っかけて固定するものである。又はかぎ部と同じ位置のフェンスの目にかぎ部を差し込んで固定する。bは正面図で、フエンスの繋ぎ目等に、筒状の固定部とする筒体(31)を取り付け、これに掛け具を必要に応じて、差し込んで使用する場合である。木等の具象形にして常備し、目隠し用の植木代わりにしたい場合は、それなりの枝数で設ける。あるいは前図39のように二重構造にする。
【00014】
その他、当フレーム体及び掛け具を使用するために必要な形態、あるいは発展可能な形態について、図41〜図57を用いて補足する。
先ず、これまで直線状の突起体について説明してきたが、図41〜図44を用いて、くの字型の突起体の場合を説明する。
図41、図42でくの字型の形状の説明をする。この突起体(3)は縦材(1)と横材(2)からなるフレーム体の面上より、その一部が突き出す形態である。図41aはくの字型の正面図である。bは使用側面図で、吊し具(6)を吊した場合に、これがフレーム体の面より少し離れることを示す。風通しはよりよくなり、フレーム体に汚れが有ってもそれを避けることが出来る。図42は図41の場合で考えられる右側面側からの断面図で、3種類の形状を示した。aは先端部をフレーム体の面の位置に届く個所まで戻す場合、bは直線状に斜めに突き出し先端を少し曲げる場合、cは先ずフレーム体の面側から直角状に突きだし次に上へ向けフレーム体の面に添う形状である。
図43、図44で同じ格子目内に2個の突起体を設ける場合の説明をする。図43は同じ目内で横材の別位置に並べて設けた場合である。aはその正面からの拡大図、b、cはこの時考えられる右側面側からの断面図で、bは突起体を同じ向きに、cは反対向きに設けた場合である。図44は横材の同じ位置の表裏に対称的に設けた場合で、aはその正面からの拡大図、bはこの時考えられる突起体の右側面側の断面図である。
図45〜図47は当突起体の使い方の別例で、硬質な吊し具に於いて、これがフレーム体の面より離れて吊せる方が好都合な場合の説明をする。
図45は口部以外の個所については従来の布巾かけ等に見られる吊し具で、aはこれをくの字型の突起に引っかけた側面図である。リング状の口部を有する側と洗濯物をかけるためのステイック体(26)があり、当2体を結合した個所を結合部(32)とする。この結合部とフレーム体との接触面がぐらつかないように、スティック体の端部ラインを一直線を示すように設ける。bは正面図である。
図46は前記吊し部の口部を突起体に引っかけ、ステイック体をそれぞれ任意の位置まで広げた時の平面図である。図47は前記状態に洗濯物(15)をステイック体にかけた側面側からの使用図である。フレーム体の表裏の両面を使用して反対向きに2体を固定することが出来る。
【00015】
次に、図48〜図51でボード部の利用の例を示す。
図48は前記吊し具を固定する場合に、ボード部(10)を利用することにより、吊し具(6)の固定をよりしっかりさせるものである。吊し具にはボード部にかけるために裏面側に折り返されたフック部が形成されている。ボード部は左右の端部をフレーム体(4)の外枠部(8)前面と溶着している。この際、外枠部はフレーム体より厚くなっており、フレーム体に対して前面に突出しているため、ボード部とフレーム体との間に隙間が形成され、前記吊し具のフック先端を差し込むことが出来るようになっている。
使い方は吊し具の口部の先端をフレーム体とボード部の間に差し込む。aはその時の側面図、bはボード部のフレーム体と接する側からの正面図である。フレーム体を同時に噛む余裕を設けた場合は、フレーム体の横材も同時に噛む。この時は隙間となる空間は必要ないので、外枠部に厚みを設けなくてもよい。突起体があるなら突起体を避けるか、吊し具の口部のリング内に突起体を入れて噛む。従来のフックならば図のようなV状ではなく1本状で留めることになる。
図49、図50はボード部に引っかけ吊した時、本体が上へ突き出す例である。うさぎの具象形で説明する。
図49aはボード部より上部、ここでは耳を突きだし部(33)とする斜視図である。他に本体下部と同じ向きに、差し込み片(34)を設ける。bはボード部に固定した時の側面からの断面図である。図50は突起体とボード部の両方に掛ける場合の裏面側からの拡大図で、aは差し込み片に穴を設けた、bは差し込み片に切り込みを設けたものである。cは側面側からの断面図である。使い方は、これに靴下のような袋状の洗濯物(15)を、図49cの斜視図のように上から被せて干す。
図51はボード部を金属板(36)にした場合に使用出来る、磁石式の吊し具の例で、aの斜視図のように、ハンガーの口部の代わりに、磁石部(35)を設けたものである。使い方はbのように、磁石部を金属のボード部に接触して吊し具を固定する。
【00016】
続けて、図52〜図54で、曲がり個所を設ける場合の説明をつけくわえる。
図52は図45の例をとって説明するが、当発明に対応する吊し具(6)側に、曲がり個所(7)を設けた場合の側面図である。図53は前記図51の磁石使用のハンガーに於いて洋服の型くずれを避けるために、吊し具の中程に曲がり個所を設けるものである。aは側面図、bは使用斜視図である。図54は固定を安定したものにする目的で、一度面まで戻し再び斜めに突きだした形状の吊し具の側面図で、横材(2)は断面図で表した。
図55でフレーム体の外枠部をはみ出した個所を有する形態について説明する。
フレーム体の上部に、線状材を継ぎ足して外枠部(8)を越え、洗濯物に応じた形状の突きだし部(33)を設けた正面図である。靴下、手袋のような袋状の洗濯物を覆うものである。ここでは靴下用とする。
図56、図57で、数枚の掛け具(13)を、屏風状に繋ぎ合ったタイプについて説明する。目的は衝立を兼ね、目隠し効果をより大きくしようとするものである。
図56は掛け具の3枚をリング体や蝶番の繋ぎ具(25)で繋ぎ合った正面図である。図57の平面図で、図56を互いに立たせ合い自立させる場合の別の例を示す。aは端部同士を繋ぎ合った場合であり、b、cは竿やその他の棒体(37)を利用して自立させた例で、棒体を2枚の掛け具の格子目に通して固定する。
【00017】
尚、片面利用タイプとしてフレーム体や板体を、両面利用タイプとして掛け具を説明したが、これは便宜的な分類にすぎないことを明言する。また物干し用に関して室内、室外の区別を設けて説明したが、移動可能な形態の場合、室内、室外の用途や天候の変化等で、臨機応変にその場所的に使い方が代わりうることも同様である。掲示用としての扱いも同様である。その他、フレーム体の材料について、竹材や木材での成形も可能であり、この時の突起体の設け方は、釘等を利用して突起体を縦横材に接合することが出来、または釘を突起体として成形することも出来る。
【図面の簡単な説明】
【00018】
【図1】 本発明の正面図である。
【図2】 本発明の正面からの断面図である。
【図3】 本発明の正面図である。
【図4】 本発明の拡大図と断面図である。
【図5】 本発明の断面図である。
【図6】 本発明の正面図である。
【図7】 本発明の拡大図と断面図である。
【図8】 本発明の正面図である。
【図9】 本発明の正面図である。
【図10】 本発明の正面図である。
【図11】 本発明の拡大図と断面図である。
【図12】 本発明の拡大図と断面図である。
【図13】 本発明の拡大図と断面図である。
【図14】 本発明の拡大図である。
【図15】 本発明の拡大図と断面図である。
【図16】 本発明の拡大図と断面図である。
【図17】 本発明の拡大図と断面図である。
【図18】 本発明の拡大図である。
【図19】 本発明の拡大図である。
【図20】 本発明の正面図である。
【図21】 本発明の拡大図である。
【図22】 本発明の拡大図である。
【図23】 本発明の拡大図である。
【図24】 本発明の拡大図である。
【図25】 本発明の正面図である。
【図26】 本発明の平面図である。
【図27】 本発明の使用図である。
【図28】 本発明の斜視図と平面図である。
【図29】 本発明の斜視図である。
【図30】 本発明の斜視図と正面図である。
【図31】 本発明の斜視図と正面図である。
【図32】 本発明の使用図である。
【図33】 本発明の使用図と拡大図である。
【図34】 本発明の正面図と拡大図である。
【図35】 本発明の正面図である。
【図36】 本発明の正面図と使用図である。
【図37】 本発明の拡大図である。
【図38】 本発明の正面図である。
【図39】 本発明の正面図である。
【図40】 本発明の断面図と正面図である。
【図41】 本発明の正面図と側面図である。
【図42】 本発明の断面図である。
【図43】 本発明の正面図と断面図である。
【図44】 本発明の正面図と断面図である。
【図45】 本発明の側面図と正面図である。
【図46】 本発明の平面図である。
【図47】 本発明の使用図である。
【図48】 本発明の側面図と正面図である。
【図49】 本発明の斜視図と断面図である。
【図50】 本発明の拡大図と断面図である。
【図51】 本発明の斜視図と使用図である。
【図52】 本発明の側面図である。
【図53】 本発明の側面図と使用図である。
【図54】 本発明の側面図である。
【図55】 本発明の正面図である。
【図56】 本発明の正面図である。
【図57】 本発明の平面図である。
【符号の説明】
【00018】
1 縦材 2 横材 3 突起体
4 フレーム体 5 凸部 6 吊し具
7 曲がり個所 8 外枠部 9 支柱部
10 ボード部 11 第2横材 12 板体
13 掛け具 14 固定部 15 洗濯物
16 支柱片 17 補助フレーム体 18 溝部
19 直線部 20 穴 21 かぎ部
22 柱やポール部 23 引っかけ部 24 突っ張り棒
25 繋ぎ具 26 ステイック体 27 ストッパー
28 結束体 29 小枝 30 フェンス
31 筒体 32 結合部 33 突きだし部
34 差し込み片 35 磁石部 36 金属板
37 棒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状あるいはフレーム状のベース体と、ベース体に形成された複数の開口部と、開口部下辺から上方へ立設され、ハンガー等の任意の吊持補助具のフックを着脱可能に掛けられる突起体とよりなり、フックや棚等に任意の固定手段により利用可能な角度で固定されるものであることを特徴とする、掛け具。
【請求項2】
ベース体の一部に画鋲や磁石等の任意の着脱固定具を利用出来る、ボード部を有したことを特徴とする、請求項1記載の、掛け具。
【請求項3】
ベース体の回動角度変更を行う角度変更機構を具備することを特徴とする、請求項1、2又は3記載の掛け具。
【請求項4】
ベース体と交叉する角度に補助ベース体を具備し、該補助ベース体はベース体との間に各々、任意の吊持補助具を掛けられる空間を構成するものであることを特徴とする、請求項1、2、3又は4記載の掛け具。
【請求項5】
開口部及び突起体は、任意のハンガーフックを吊した際に、ハンガーフックとベース体及び突起体の接触によりハンガーが傾斜した状態となるものであることを特徴とする、請求項1、2、3又は4記載の掛け具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【公開番号】特開2006−204854(P2006−204854A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−49694(P2005−49694)
【出願日】平成17年1月27日(2005.1.27)
【出願人】(593208083)
【Fターム(参考)】