説明

採血装置用の安全システム

システムは、流体を吸引するための針を含む。ホルダが針を支持し、ガードが針を選択的に覆うように移動可能である。最初に、ガード状の片持ちタブを応力状態に移動させ、ガードに加わる遠位方向の力が、タブをホルダの当接部と接触するように押し付ける。これにより、ガードが遠位方向にさらに移動するのが防止される。続いて、近位方向の力に応じて、タブが当接部から解放されて受動的な非応力状態に戻り、ガードが吸引用の針を露出させるように移動する。その後、ガードに加わる近位方向の力を取り除くと、ガードは、針の遠位端を覆って針を保護する最終ロック位置に付勢される。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[発明の分野]
本発明は、包括的には流体採取システムに関する。より詳細には、本発明は、採血に有用な流体吸引システムに関する。本発明は、特に、血液の採取後の誤った「刺傷」からユーザを保護するために針を覆う自動的に作動可能なガードを有する、採血システムとして有用であるが、これに限定されない。
【背景技術】
【0002】
[発明の背景]
針を用いる場合は常に、取り扱いの注意及び用心深さが必要である。当然ながら、その主な目的は、負傷を引き起こすおそれがあると共に疾病の伝播を生じかねない、不注意による「刺傷」から保護することである。このような注意は、針が皮下注射針であり、送血又は採血処置で注射針又は吸引針として用いられている場合に、特に重要である。針の取り扱いの注意に加えて、針を使用中でない場合は常に効果的に覆うことができれば、針による処置の安全性を高めることができる。
【0003】
これまでに、ユーザによる使用及び保護の双方を容易とするように設計された、いくつかの異なるタイプの安全システムが開示されている。通常、これらのシステムは、処置において針を効果的に用いるために必要な操作を最小限にするための自動機構を組み込んでいる。例えば、「Protective Device for Injection or Aspiration Needle」という名称の発明でAsbaghi等に付与され、本発明と同じ譲受人に譲渡された米国特許第6,379,336号は、使用後に針の周りのガードを自動的にロックするシステムを開示している。
【0004】
針システムが採血に用いられる特定の用途では、使用前に何らかの形で針システムの準備を行う必要はない。例えば、採血処置では、シリンジに薬物を予め充填する必要もなければ、その他の目的で使用前に針の覆いを外して準備する必要もない。したがって、吸引針はいつでもすぐに使用できることが好ましい。しかしながら、使用後に針がそれ以上必要とされない場合、ユーザ及び他の人々を誤った刺傷から保護するために、針を永久的に覆ってしまうことが望ましい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記に鑑みて、本発明の目的は、使用後に針を覆って保護するための自動的ですぐに作動できる針ガードを有する、採血装置用の安全システムを提供することにある。本発明の別の目的は、針の使用後に針ガードを所定位置で自動的にロックする、採血装置用の安全システムを提供することである。本発明のさらに別の目的は、製造しやすく、使用しやすく、且つ比較的経済的な、採血装置用の安全システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[発明の概要]
本発明によれば、採血装置用の安全システムは、管状のホルダ及び管状のガードを含む。ホルダ及びガードは、装置の針を使用後に保護するように互いに相互作用する。構造上、ホルダは長手方向軸を画定し、内腔を囲む内面を有する。ホルダの内面には、複数の長手方向に向いたリブとともに、遠位当接部及び近位当接部が形成される。より詳細には、リブはホルダの内面から個別に延出し、各リブには戻り止めが形成される。この構成を用いて、針はアダプタに取り付けられ、アダプタは、各戻り止めとのスナップ係合によりリブに固定される。これにより、ホルダの軸に沿って針が位置合わせされる。
【0007】
互いに相互作用するために、ガードの外面がホルダの内面に面するようにガードがホルダの内腔内に位置決めされる。また、ばねがガードとアダプタとの間に位置決めされて、軸に沿って遠位方向にガードを付勢する。重要なことには、ガードには、応力を受けたとき(応力状態)にガードの表面から外方に撓むことができる片持ちタブが形成される。片持ちタブが応力を受けると、ばねがタブをホルダの遠位当接部に対して付勢して、ガードが遠位方向にさらに移動するのを防止する。これにより、ガードはすぐに作動できる状態になる。一方、タブは、遠位当接部から持ち上げられると、応力状態から非応力状態へと移行する。この非応力状態では、片持ちタブはガードの外面と同一面上にあり、ホルダと全く相互作用しなくなる。
【0008】
本発明のシステムの動作では、ガードは3つの明確に識別可能な位置に順次移動する。これらは、初期位置、後退位置、及び最終(ロック)位置である。初期位置(すなわち、上述のすぐに作動できる状態)では、ガードの片持ちタブは応力状態になる。また、タブは、遠位当接部に対して付勢されて、ホルダに対してガードを固定保持している。この初期位置では、針の遠位部がガードから延出する。カバーをホルダと係合させて、針の露出した遠位端を保護することができる。
【0009】
採血処置でシステムを使用するためには、カバーをホルダから取り外す。次に、針を患者(流体源)と流体連通させるように挿入する。この挿入により、ガードが針の上で後退位置に向かって近位方向に移動する。これにより、針がさらに露出され、片持ちタブが遠位当接部から持ち上げられる。次に、片持ちタブが非応力状態に移行する。
【0010】
採血処置が完了すると、針が引き抜かれ、ガードが最終位置に向かって遠位方向に移動する。この最終位置で、ガードは針の遠位部を覆い、ガードに形成されている伸張制限部が近位当接部と係合して、針の遠位部が露出するのを防止する。
【0011】
構造及び動作の双方に関する本発明の新規な特徴並びに本発明自体は、以下の説明と共に添付図面を見ればよく理解されるであろう。なお、添付図面において、同様の参照符号は同様の部品を示している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
[好ましい実施形態の説明]
まず、図1を参照すると、採血装置用の安全システムが全体的に10で示されている。図示のように、システム10は、ホルダ12と、このホルダ12に係合可能なカバー14とを含んでいる。ホルダ12及びカバー14に加えて、システム10の種々の構成部品の全て及びそれらの互いの相互関係は、おそらく図2を参照すると最もよく理解することができる。
【0013】
図2では、システム10は、ガード16、ばね18、針20、アダプタ22、並びにシース24を含むように示されている。これらの構成部品は、軸26に沿って整列して示され、カバー14は遠位に示されており、シース24は近位に示されている。
【0014】
ホルダ12の細部は、図3及び図4の両方を参照すると最もよく理解されるであろう。図3は、ホルダ12の外側につまみ28(つまみ28a及び28bは例示的なものである)及びベースフランジ30が形成されていることを示している。より詳細には、図4に、ホルダ12がほぼ管状の形状であり、その内側に内腔34を囲む内面32を有することが示されている。さらに、内面32には、1つの遠位当接部36と少なくとも1つの近位当接部38が形成されている。さらにまた、ホルダ12の内面32には、ホルダ12の内腔34に軸26とほぼ平行に長手方向に延びるリブ40(リブ40a及び40bは例示的なものである)が形成されている。また、リブ40の全て(例えば、リブ40a及び40b)に、それぞれ戻り止め42(例えば、戻り止め42a及び42b)が形成されることが示されている。
【0015】
ガード16は、図5及び図6を参照すると最もよく理解される。特に、図5は、ガード16に、片持ちタブ44と、一対の伸張制限部46a及び46b(図6も参照)とが形成されていることを示している。より詳細には、図5において、片持ちタブ44はガード16の外面48と同一面上に示されている。この状態では(すなわち、タブ44が外面48と同一面上にある場合)、片持ちタブ44は応力を受けていない。しかしながら、片持ちタブ44は、ガード16の外面48から外方に撓むと、応力状態になる。この応力状態では、片持ちタブ44は、非応力状態に戻るように付勢される。図5は、片持ちタブ44に溝路50が形成されることを示している。特に、溝路50は、システム10の組み立て中にガード16の近位端から溝路50に工具(図示せず)を挿入して、片持ちタブ44を応力状態に撓ませることができるように設けられている。さらに、図6は、ガード16に一対のリッジ52a及び52bが形成されて、これにより溝54が形成されていることを示している。
【0016】
図7は、アダプタ22がショルダ58を有する延長部56を含むことを示している。アダプタ22のこの延長部56には内腔60が形成され、アダプタ22は、延長部56に対してほぼ垂直な向きのディスク62を含んでいる。さらに、アダプタ22は、延長部56に対してほぼ垂直な一対の平行なプロング64a及び64bを有している。
【0017】
システム10の組み立ての際には、針20をアダプタ22の内腔60に通し、溶剤接着等、当該技術分野で既知の手段によりアダプタ22に保持させる。次に、ばね18を針20の遠位端(部)68の上に通し、同様にアダプタ22の延長部56の上にも通す。これにより、ばね18の近位端66がショルダ58に当接する位置にくる。次に、針20の遠位端(部)68及びばね18の遠位端70をガード16に挿入する。この挿入により、ばね18の遠位端70はガード16の遠位端72に対して位置決めされ、針20の遠位端(部)68は、ガード16の遠位端72にある開口74を通って延出することができる。次に、この組み立て体をホルダ12と係合させる。
【0018】
ガード16をホルダ12と係合させるためには、工具(図示せず)を片持ちタブ44の溝路50に押し込んで、片持ちタブ44を応力状態に撓ませる。次に、ガード16をホルダ12の内腔34に挿入する。この挿入中に、ガード16は、リブ40の一つ(例えばリブ40b)がリッジ52a及び52bにより形成される溝54に受け入れられるように位置決めされる。この相互作用により、ガード16がホルダ12に対して回転するのが防止される。また、この挿入中に、アダプタ22のプロング64a及び64bも、リブ40の一つに跨るように位置決めされる。これらの構成部品がこのような向きになると、アダプタ22のディスク62がリブ40の戻り止め42とスナップ係合するまで挿入が続けられる。
【0019】
アダプタ22がリブ40の戻り止め42とスナップ係合すると、片持ちタブ44(このとき応力状態にある)は、圧縮したばね18により付勢されて遠位当接部36と接触する。特に、ガード16に対して近位方向の力が加わらない限り、ばね18による遠位方向の力が片持ちタブ44を遠位当接部36に対して応力状態に保持する。次に、カバー14をホルダ12と係合させて、それまで露出していた針20の遠位端(部)68を保護する。これにより、ガード16は、すぐに作動可能な状態である初期位置となる(図8A参照)。
【0020】
本発明のシステム10の動作の際には、カバー14がまず取り外される。図8Aにおいて分かるように、これにより、針20の遠位端(部)68が露出するため、針20を患者(図示せず)に挿入して採血処置のために用いることができる。針20が患者に挿入されると、ばね18の圧縮力に抗する力が発生する。これにより、ガード16が軸26に沿って後退位置(図8Bに示される)に向かって近位方向に移動する。ガード16がこの後退位置に移動すると、片持ちタブ44が遠位当接部36から持ち上げられる。これにより、片持ちタブ44は非応力状態に戻る。重要なことには、非応力状態では、片持ちタブ44はガード16の外面48と同一面上にあり、ホルダ12とその後は全く相互作用しなくなる。
【0021】
ガード16が後退位置(図8B)にある間に、流体採取バイアル(図示せず)を針20の近位端76と流体連通するように接続することができる。当業者には理解されるように、後続の流体採取バイアルも同様に接続することができる。次に、流体採取処置が完了した後、針20を患者から引き抜くことができる。この引き抜きに伴い、ばね18の圧縮力がガード16を軸26に沿って遠位方向に移動させ、ガード16を最終(ロック)位置(図8C)に移動させる。この最終位置で、ガード16のリッジ52a及び52bがホルダ12と接触して、ガード16がホルダ12に対して遠位方向にさらに移動するのを防止する。また、この最終位置では、ガード16の伸張制限部46a及び46bのそれぞれが近位当接部38と係合して、ガード16がホルダ12に対して近位方向にさらに移動するのを防止する。従って、ガード16は、針20の遠位端(部)68を覆って針20による誤った「刺傷」からユーザを保護するようにロックされる。このようにして、システム10を廃棄することができる。
【0022】
以上詳細に図示及び開示したような採血装置用の特定の安全システムは、上述した目的を達成すると共に上述した利点を提供することが十分に可能であるが、本発明の目下好ましい実施形態を例示しているにすぎず、上述した構成又は設計の詳細に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明による流体採取装置用の安全システムの斜視図である。
【図2】構成部品の相互関係を示すシステムの分解図である。
【図3】ホルダの斜視図である。
【図4】図3の線4−4に沿ったホルダの断面図である。
【図5】ガードの斜視図である。
【図6】図5の線6−6に沿ったガードの端面図である。
【図7】アダプタの斜視図である。
【図8A】ガードが初期位置にあるときの図1の線8−8に沿ったシステムの断面図である。
【図8B】ガードが後退位置にあるときの図1の線8−8に沿ったシステムの断面図である。
【図8C】ガードが最終ロック位置にあるときの図1の線8−8に沿ったシステムの断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の当接部及び第2の当接部を有し且つ針を支持するためのホルダと、
前記針の上で前記ホルダに対して移動可能で且つ表面上に片持ちタブ及び伸張制限部が形成されたガードであって、前記片持ちタブは、前記第1の当接部に接触して前記ガードが前記ホルダに対して第1の方向に移動するのを防止するように位置決めされる応力状態と、前記ガードの前記表面と同一面上に位置して前記第1の当接部と接触しない非応力状態との間で移動可能であるガードと、
該ガードが前記第1の方向に対してほぼ逆方向である第2の方向に移動することで前記片持ちタブを前記第1の当接部から解放して前記応力状態から前記非応力状態に移行するまで前記片持ちタブを前記応力状態に維持するように前記片持ちタブを前記第1の当接部に対して付勢し、続いて、前記針を覆うと共に前記伸張制限部を前記第2の当接部と接触させて前記ガードが前記第2の方向に戻って移動するのを防止することにより前記針を保護するように前記ガードを前記第1の方向に付勢する付勢手段と
を備えることを特徴とする針の保護システム。
【請求項2】
前記ホルダは、長手方向軸を画定するほぼ管状の形状を有すると共に内腔を囲む内面を有し、前記第1の当接部及び前記第2の当接部は、前記ホルダの前記内面に形成される請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記針が取り付けられるアダプタをさらに備え、前記アダプタは、前記長手方向軸に沿って前記針を位置合わせするように前記ホルダの前記内面に固定される請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記ホルダの前記内面に取り付けられ且つそれぞれ長手方向に向いた複数のリブをさらに備え、各リブは、前記ホルダの前記内面から個別に延出すると共に前記アダプタとスナップ係合する戻り止めを有する請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記ガードの前記表面には、リブの1つを受け入れて前記ガードが前記ホルダ内で回転するのを防止する溝を形成するための一対の軸方向を向いたリッジが形成される請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記ガードは、前記針を受け入れる内腔が形成されたほぼ管状の形状を有し、前記表面が前記ホルダの前記内面に面した状態で前記針の上で前記第1の方向及び前記第2の方向に軸方向に往復移動するように前記ホルダの前記内腔に位置決めされる請求項3に記載のシステム。
【請求項7】
前記付勢手段は、前記ガードと前記アダプタとの間で前記ガードの前記内腔に位置決めされ且つ前記ガードを前記長手方向軸に沿って前記第1の方向に付勢するばねである請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記ガードは、前記片持ちタブが前記第1の当接部に対して付勢されて前記針の遠位部が前記ガードから延出する初期位置から、前記片持ちタブが前記第1の当接部から解放されて前記非応力状態に移行することで前記針がさらに露出される後退位置に向かって、前記第2の方向に移動し、続いて、前記ガードが前記針の前記遠位部を覆って前記伸張制限部を前記近位当接部と係合させて前記針の前記遠位部の露出を防止する最終位置に向かって前記第1の方向に移動するように、前記針の上で順次移動可能である請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記針が前記初期位置にある場合に前記針の前記遠位部を覆うように前記ホルダと係合可能なカバーをさらに備える請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
長手方向軸を画定すると共に内腔を囲む内面を有するほぼ管状のホルダと、
前記ホルダの前記内面に形成される遠位当接部と、
前記ホルダの前記内面に形成される近位当接部と、
前記針が取り付けられると共に前記針を前記長手方向軸に沿って位置合わせするように前記ホルダの前記内面に固定されるアダプタと、
前記針を受け入れる内腔が形成されると共にその外面が前記ホルダの前記内面に面した状態で前記針の上で遠位方向及び近位方向に軸方向に往復移動するように前記ホルダの前記内腔に位置決めされるほぼ管状のガードと、
該ガードに形成され、前記ガードの前記外面から、前記遠位当接部と係合して前記ガードが遠位方向に移動するのを防止する応力状態に撓み可能であり、さらに、前記ガードの近位方向への移動に応答して前記応力状態から解放されて、前記ガードの前記外面と同一面上にあり且つ前記ホルダと全く相互作用しなくなる非応力状態に移動する片持ちタブと、
前記ガードと前記アダプタとの間で前記ガードの前記内腔に位置決めされ、前記片持ちタブが前記非応力状態にある場合に前記針を覆うように前記ガードを前記長手方向軸に沿って遠位方向に付勢するばねと、
前記ガードに形成され、前記ガードが近位方向に移動することにより前記針が露出するのを防止するように前記近位当接部と係合可能な伸張制限部と
を備えることを特徴とする針の保護装置。
【請求項11】
前記ガードは、前記片持ちタブが前記第1の当接部に対して付勢されて前記針の遠位部が前記ガードから延出する初期位置から、前記片持ちタブが前記第1の当接部から解放されて前記非応力状態に移行することで前記針がさらに露出される後退位置に向かって、前記第2の方向に移動し、続いて、前記ガードが前記針の前記遠位部を覆って前記伸張制限部を前記近位当接部と係合させて前記針の前記遠位部の露出を防止する最終位置に向かって前記第1の方向に移動するように、前記針の上で順次移動可能である請求項10に記載の保護装置。
【請求項12】
前記針が前記初期位置にある場合に前記針の前記遠位部を覆うように前記ホルダと係合可能なカバーをさらに備える請求項11に記載の保護装置。
【請求項13】
前記ホルダの前記内面に取り付けられ且つそれぞれ長手方向に向いた複数のリブをさらに備え、各リブは、前記ホルダの前記内面から個別に延出すると共に前記アダプタとスナップ係合する戻り止めを有する請求項12に記載の保護装置。
【請求項14】
前記ガードの前記表面には、リブの1つを受け入れて前記ガードが前記ホルダ内で回転するのを防止する溝を形成するための一対の軸方向を向いたリッジが形成され、前記リッジは、前記針が前記最終位置にある場合に前記第1の方向への移動を防止するように前記ホルダに押圧される請求項13に記載の保護装置。
【請求項15】
前記針は、傾斜した第1の端と第2の端とを有し、前記アダプタはさらに、前記リブに跨って前記針の向きを定めると共に前記アダプタが前記長手方向軸の周りに回転するのを防止するための、前記アダプタから延出された一対のプロングを有する請求項14に記載の保護装置。
【請求項16】
前記針は吸引針である請求項10に記載の保護装置。
【請求項17】
長手方向軸を画定すると共に内腔を囲む内面を有するほぼ管状のホルダと、前記ホルダの前記内面に形成される遠位当接部と、前記ホルダの前記内面に形成される近位当接部と、前記針が取り付けられると共に前記針を前記長手方向軸に沿って位置合わせするように前記ホルダの前記内面に固定されるアダプタと、前記針を受け入れる内腔が形成されると共にその外面が前記ホルダの前記内面に面した状態で前記針の上で遠位方向及び近位方向に軸方向に往復移動するように前記ホルダの前記内腔に位置決めされるほぼ管状のガードと、該ガードに形成され、前記ガードの前記外面から、前記遠位当接部と係合して前記ガードが遠位方向に移動するのを防止する応力状態に撓み可能であり、さらに、前記ガードの近位方向への移動に応答して前記応力状態から解放されて、前記ガードの前記外面と同一面上にあり且つ前記ホルダと全く相互作用しなくなる非応力状態に移動する片持ちタブと、前記ガードと前記アダプタとの間で前記ガードの前記内腔に位置決めされ、前記片持ちタブが前記非応力状態にある場合に前記針を覆うように前記ガードを前記長手方向軸に沿って遠位方向に付勢するばねと、前記ガードに形成され、前記ガードが近位方向に移動することにより前記針が露出するのを防止するように前記近位当接部と係合可能な伸張制限部とを備える装置を設けるステップと、
前記針を前記流体源と流体連通するように係合させることにより、前記ガードを、前記片持ちタブが前記第1の当接部に対して付勢されると共に前記針の遠位部が前記ガードから延出する初期位置から、前記片持ちタブが前記第1の当接部から解放されて前記針をさらに露出させる前記非応力状態に移行する後退位置まで移動させるステップと、
前記針を前記流体源から引き抜いて、前記ガードを、前記後退位置から、前記ガードが前記針の前記遠位部を覆うと共に前記伸張制限部が前記近位当接部と係合して前記針の前記遠位部の露出を防止する最終位置まで移動させるステップと、
前記装置を廃棄するステップと
を含むことを特徴とする流体吸引方法。
【請求項18】
前記針が前記初期位置にある場合に前記ホルダからカバーを取り外して前記針の前記遠位部を露出させるステップをさらに含む請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記装置は、前記ホルダの前記内面に取り付けられ且つそれぞれ長手方向に向いた複数のリブをさらに備え、各リブは、前記ホルダの前記内面から個別に延出すると共に前記アダプタとスナップ係合する戻り止めを有し、前記ガードの前記表面には、リブの1つを受け入れて前記ガードが前記ホルダ内で回転するのを防止する溝を形成するための一対の軸方向を向いたリッジが形成され、前記リッジは、前記針が前記最終位置にある場合に前記第1の方向への移動を防止するように前記ホルダに押圧される請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記針は、傾斜した第1の端と第2の端とを有し、前記アダプタはさらに、前記リブに跨って前記針の向きを定めると共に前記アダプタが前記長手方向軸の周りに回転するのを防止するための、前記アダプタから延出された一対のプロングを有する請求項17に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【公表番号】特表2007−523690(P2007−523690A)
【公表日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−520351(P2006−520351)
【出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【国際出願番号】PCT/US2004/022828
【国際公開番号】WO2005/009507
【国際公開日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願人】(506018156)ヴァキュメイト・エルエルシー (1)
【氏名又は名称原語表記】VACUMATE, LLC
【住所又は居所原語表記】201 W. Short Street ♯820, Lexington, KY 40507, United States of America
【Fターム(参考)】