説明

接着試験方法

【課題】ゴム金属複合製品の脱型の際における金属部材からのゴム部材の剥離困難性を評価する。
【解決手段】接着試験方法は、試験片成形型に加硫接着剤を塗布した金属片11及び未加硫ゴム組成物をセットし、それを加熱して金属片11に加硫接着剤を介してゴム組成物12が部分的に加硫接着した接着試験片10を作製する試験片作製ステップと、試験片作製ステップで作製した接着試験片10を試験片成形型から脱型し、その温度が室温まで低下する前に、金属片11からゴム組成物12を剥離するゴム剥離ステップと、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は接着試験方法に関する。
【背景技術】
【0002】
各種製品について、JIS等の規格以外にも、その使用態様に則した接着試験方法が種々提案されている。
【0003】
特許文献1には、測定サンプル基板と対向基板とを熱硬化性接着剤にて貼り合わせた測定評価用基板を作製し、その測定評価用基板の接着部分に荷重を加えることにより被膜の剥離状態及び剥離強度を測定する被膜の密着性評価方法が開示されている。
【0004】
特許文献2には、基板上に形成した第一の膜の上に第二の膜を形成し、この第二の膜上に剥離補助膜を接着し、第一の膜と第二の膜との界面を部分的に剥離させた後、基板を固定し、第二の膜と剥離補助膜とからなる積層膜の剥離させた端部を保持しつつ基板面に対して所定の引張り角度で引っ張り、第一の膜と第二の膜との界面を剥離させるために必要な引っ張り強度を測定することにより、第一の膜と第二の膜との界面の接着力を測定する接着力測定方法が開示されている。
【0005】
特許文献3には、基材フィルム上に転写層として少なくとも剥離層及び感熱性接着剤層が形成されている転写箔シートの熱圧着側を被転写体に重ね、転写箔シートを感熱性接着剤が熱融着する温度にて熱圧着し、得られた転写物積層体に対して、JIS6854の手法を用いて剥離強度の変化を測定することにより、熱圧着部位の境界における破断強度と、基材フィルムと転写層間の剥離強度を簡易的に得る転写箔シートの剥離性及び破断性の評価方法が開示されている。
【0006】
特許文献4には、試験体の粘着テープもしくはシートの基材を鋼板等の容易に変形せず平滑な表面を有する固定部に固定し、粘着テープもしくはシートの粘着層に厚さの異なる数種類の剥離体をそれぞれ別々に貼着し、それぞれの剥離体を剥離し、粘着層の糊残りの有無を観察する粘着テープもしくはシートのアンカー力評価方法が開示されている。
【0007】
特許文献5には、ゴム組成物−金属複合体に交流を通電させる手段と、ゴム組成物−金属複合体の複素インピーダンスを測定する手段と、測定した複素インピーダンス値から低周波側分散の実抵抗値を計算する手段とを備えた接着界面評価装置が開示されている。
【特許文献1】特開2007−285795号公報
【特許文献2】特開2002−122533号公報
【特許文献3】特開2002−90276号公報
【特許文献4】特開平6−34520号公報
【特許文献5】特開2008−51521号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、一般に、金属部材にゴム部材が加硫接着したゴム金属複合製品を製造する場合、金型に加硫接着剤を塗布した金属部材及び未加硫ゴム組成物をセットし、それを加熱及び加圧することによりゴム部材を成型加硫すると共に金属部材に加硫接着する。
【0009】
ところが、種々の原因からゴム金属複合製品の脱型が困難となる場合があり、その場合に力を加えて脱型しようとすると、接着部に過大な力が作用して金属部材からゴム部材が剥離することが起こり得る。
【0010】
本発明は、ゴム金属複合製品の脱型の際における金属部材からのゴム部材の剥離困難性を評価することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の接着試験方法は、
試験片成形型に加硫接着剤を塗布した金属片及び未加硫ゴム組成物をセットし、それを加熱して金属片に加硫接着剤を介してゴム組成物が部分的に加硫接着した接着試験片を作製する試験片作製ステップと、
上記試験片作製ステップで作製した接着試験片を試験片成形型から脱型し、その温度が室温まで低下する前に、金属片からゴム組成物を剥離するゴム剥離ステップと、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、接着試験片を試験片成形型から脱型し、その温度が室温まで低下する前に、金属片からゴム組成物を剥離するので、現実のゴム金属複合製品の製造が模され、その剥離状態等により、ゴム金属複合製品の脱型の際における金属部材からのゴム部材の剥離困難性を評価することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。
【0014】
本実施形態に係る接着試験方法は、ゴム金属複合製品の脱型の際における金属部材からのゴム部材の剥離困難性を評価するものである。ここで、ゴム金属複合製品としては、例えば、ブッシュなどの自動車部品や防振ゴム装置等が挙げられる。
【0015】
(準備ステップ)
まず、接着試験片を作製するための試験片成形型、金属片、加硫接着剤、及び未加硫ゴム組成物を準備する。なお、図1及び2には、接着試験片10の例として、JIS K6256における金属片11とゴムの90度剥離試験用試験片と同一形状のものを示す。
【0016】
ここで、試験片成形型としては、特に限定されるものではないが、汎用の金型を転用して使用できるという観点から、JIS K6256における金属片とゴムの90度剥離試験用試験片の金型が好適である。
【0017】
金属片11としては、ゴム金属複合製品の金属部材と同材質或いは類似材質の例えば板状のものが挙げられる。JIS K6256における金属片とゴムの90度剥離試験用試験片と同一形状の接着試験片10を作製する場合には、厚さ1.5±0.1mm、幅25.0±0.1mm、及び長さ60±1mmの金属板である。
【0018】
金属片11には、所定の部分に加硫接着剤を塗布して乾燥させる。
【0019】
加硫接着剤としては、例えば、単一剤で構成される一層型接着剤、金属側に塗布されるプライマーとその上に塗布されてゴム側となる上塗り剤とで構成される二層型接着剤が挙げられる。なお、後者の場合、金属片11にプライマーと塗布して乾燥させた後、その上に上塗り剤を塗布して乾燥させる。加硫接着剤の具体例としては、例えば、ロード・ファー・イースト社製のケムロックシリーズや株式会社東洋化学研究所社製のメタロックシリーズが挙げられる。加硫接着剤の膜厚は例えば2〜50μmである。また、二層型接着剤の場合、そのうちプライマーの膜厚は例えば1〜30μmである。
【0020】
未加硫ゴム組成物としては、ゴム金属複合製品のゴム部材を形成するものと同材質或いは類似材質のものが挙げられる。未加硫ゴム組成物は、バンバリーミキサー等のゴム混練機に原料ゴムを投入して素練りし、しかる後、ゴム配合剤を投入してそれらを混練することにより作製される。原料ゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR)、エチレン−α−オレフィンエラストマー(EPR、EPDM)、スチレンブタジエン共重合体(SBR)、アクリロニトリルブタジエン共重合体(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)等が挙げられる。ゴム配合剤としては、例えば、ゴム軟化剤、カーボンブラックなどの補強材、加硫促進助剤、加工助剤、老化防止剤、加硫促進剤、加硫剤等が挙げられる。
【0021】
(試験片作製ステップ)
試験片成形型に加硫接着剤を塗布した金属片11及び所定量の未加硫ゴム組成物をセットする。このとき、金属片11の加硫接着剤を塗布した面に未加硫ゴム組成物を当接させるが、金属片11にゴム組成物12が接着部13で部分的に加硫接着するように、金属片11と未加硫ゴム組成物との間の非接着部14にセロハンや離型紙等を介在させ、接着部13のみに加硫接着剤が介在するようにする。なお、金属片11の接着部13のみに加硫接着剤を塗布した場合にはそのまま金属片11の加硫接着剤を塗布した面に未加硫ゴム組成物を当接させればよい。
【0022】
ここで、接着部13は、剥離方向が長さ方向となるように細長であることが好ましく、長さが例えば10〜30mmである。接着部13の幅は、後のゴム剥離ステップにおける金属片11からのゴム組成物12の剥離幅が5mm以下となるように、同じく5mm以下であることが好ましい。剥離幅が5mmよりも太いと、金属片11からゴム組成物12を剥離しようとした際にゴム組成物12自身が破壊して接着性能の評価ができない場合が生じる得る。
【0023】
次に、金属片11及び所定量の未加硫ゴム組成物をセットした試験片成形型を熱板プレス機で挟んで所定時間だけ加熱及び加圧する。このとき、未加硫ゴム組成物が加硫されたゴム組成物12が成型されると共に金属片11に加硫接着され、接着試験片10が得られる。JIS K6256における金属片とゴムの90度剥離試験用試験片と同一形状の接着試験片10の場合には、厚さ6.0±0.1mm、幅25.0±0.1mm、及び長さ125mmである。
【0024】
ここで、成型加工条件は、ゴム組成等によって相異するが、一般的には、例えば、温度が120〜200℃、圧力が3〜50MPa、及び時間が3〜30分である。
【0025】
(ゴム剥離ステップ)
接着試験片10を試験片成形型から脱型し、その温度が室温(例えば25℃)まで低下する前に、図3に示すように金属片11からゴム組成物12を90°方向に或いは180°方向に剥離する。
【0026】
ここで、脱型から剥離までの時間は、60秒以内であることが好ましく、10秒以内であることがより好ましいが、金属片11からのゴム組成物12の剥離を、接着試験片10の試験片成形型からの脱型直後に行うことが最も好ましい。
【0027】
剥離時の接着試験片10の温度は、成型温度から−10℃以内であることが好ましく、−5℃以内であることがより好ましい。
【0028】
剥離操作は、手で行ってもよく、また、治具を用いて行ってもよく、さらに、剥離装置を用いて行ってもよい。
【0029】
金属片11からゴム組成物12を剥離した後は、例えば、その破壊状態を目視により、ゴム部の破損をR、ゴム部と接着剤間の破損をRC、接着剤間の破損をCP、及び金属と接着剤間の破損をMと分類し、それらの割合を評価することができる。
【0030】
以上のような方法によれば、接着試験片10を試験片成形型から脱型し、その温度が室温まで低下する前に、金属片11からゴム組成物12を剥離するので、現実のゴム金属複合製品の製造が模され、その剥離状態等により、ゴム金属複合製品の脱型の際における金属部材からのゴム部材の剥離困難性を評価することができる。
【0031】
なお、JIS K6256によれば、接着試験片を試験室に16時間以上放置した後に剥離試験を実施することとなっているが、仮に接着試験片が一旦室温まで低下した後にオーブン等により昇温させて剥離した場合、温度が室温まで低下する前に剥離する場合と同じ結果は得られず、従って、ゴム金属複合製品の脱型の際における金属部材からのゴム部材の剥離困難性を評価することはできない。
【実施例】
【0032】
[試験評価1]
(接着試験片材料)
<金属片>
金属片として、厚さ1.5mm、幅25.0mm、及び長さ60mmの鋼板(SPH)を準備した。
【0033】
<加硫接着剤>
以下の接着剤A及びBを準備した。
【0034】
−接着剤A−
プライマーをロード・ファー・イースト社のケムロック205、及び上塗り剤をロード・ファー・イースト社のケムロック6108とした加硫接着剤を接着剤Aとした。
【0035】
−接着剤B−
プライマーをローム・アンド・ハース社のメガム3351、及び上塗り剤をローム・アンド・ハース社のメガム531とした加硫接着剤を接着剤Bとした。
【0036】
<ゴム組成物>
以下のゴムA及びBを準備した。それぞれの配合を表1にも示す。
【0037】
−ゴムA−
天然ゴムを原料ゴムとし、この原料ゴム100質量部に対し、オイル3質量部、カーボンブラック50質量部、酸化亜鉛5質量部、ステアリン酸2質量部、老化防止剤4質量部、加硫剤3質量部、及び加硫促進剤1質量部を混練して配合した未加硫ゴム組成物をゴムAとした。
【0038】
−ゴムB−
天然ゴムとスチレンブタジエンゴムとを前者/後者=70/30(質量比)の割合でブレンドしたブレンドゴムを原料ゴムとし、この原料ゴム100質量部に対し、オイル18質量部、カーボンブラック75質量部、酸化亜鉛10質量部、ステアリン酸1質量部、老化防止剤6質量部、加硫剤0.8質量部、及び加硫促進剤2質量部を混練して配合した未加硫ゴム組成物をゴムBとした。
【0039】
【表1】

【0040】
(接着試験)
<実施例1>
接着剤AとゴムAとの組合せで、接着部の幅が5mm及び長さが25mmとなるようにし、JIS K6256における金属片とゴムの90度剥離試験用試験片と同一形状の接着試験片を、成型加工の温度条件を165℃、170℃、175℃、180℃、及び185℃のそれぞれで作製した。なお、プライマーの膜厚を1〜3μm及び接着剤トータルの膜厚を3〜5μmとした。成型加工の圧力条件を8MPa及び時間を10分とした。
【0041】
そして、各温度で作製した接着試験片を試験片成形型から脱型した直後に金属片からゴム組成物を90°方向に剥離し、その破壊状態を目視により、ゴム部の破損をR、ゴム部と接着剤間の破損をRC、接着剤間の破損をCP、及び金属と接着剤間の破損をMと分類し、それらの割合を評価した。なお、試行を2回行った
<実施例2>
接着剤AとゴムBとの組合せとし、接着試験片の成型加工の温度条件を165℃、170℃、175℃、180℃、185℃、190℃、195℃、及び200℃としたことを除いて実施例1と同一の接着試験を行った。
【0042】
<実施例3>
接着剤BとゴムAとの組合せとし、接着試験片の成型加工の温度条件を165℃、170℃、175℃、180℃、及び185℃としたことを除いて実施例1と同一の接着試験を行った。
【0043】
<実施例4>
接着剤BとゴムBとの組合せとし、接着試験片の成型加工の温度条件を150℃、155℃、160℃、165℃、170℃、及び175℃としたことを除いて実施例1と同一の接着試験を行った。
【0044】
(試験結果)
試験結果を表2に示す。
【0045】
【表2】

【0046】
実施例1では、165℃のとき2度の試行共にR100%であった。170℃のとき2度の試行共にR100%であった。175℃のとき2度の試行共にR100%であった。180℃のとき1回目の試行がR100%、2回目の試行がR98%/M2%であった。185℃のとき1回目の試行がR85%/M15%、2回目の試行がR60%/M40%であった。
【0047】
実施例2では、165℃のとき2度の試行共にR100%であった。170℃のとき2度の試行共にR100%であった。175℃のとき2度の試行共にR100%であった。180℃のとき2度の試行共にR100%であった。185℃のとき2度の試行共にR100%であった。190℃のとき2度の試行共にR100%であった。195℃のとき2度の試行共にR95%/M5%であった。200℃のとき1回目の試行がR50%/M50%、2回目の試行がM100%であった。
【0048】
実施例3では、165℃のとき2度の試行共にR100%であった。170℃のとき2度の試行共にR100%であった。175℃のとき2度の試行共にR100%であった。180℃のとき1回目の試行がR100%、2回目の試行がR98%/M2%であった。185℃のとき1回目の試行がR100%、2回目の試行がR95%/M5%であった。
【0049】
実施例4では、150℃のとき1回目の試行がR10%/RC90%、2回目の試行がRC100%であった。155℃のとき1回目の試行がR20%/RC80%、2回目の試行がRC100%であった。160℃のとき1回目の試行がR90%/RC10%、2回目の試行がR95%/RC5%であった。165℃のとき2度の試行共にR90%/RC10%であった。170℃のとき1回目の試行がR70%/RC30%、2回目の試行がR85%/RC15%であった。160℃のとき1回目の試行がR5%/RC95%、2回目の試行がRC100%であった。
【0050】
以上の結果から、ゴム金属複合製品の脱型の際における金属部材からのゴム部材の剥離困難性について、成型加工の温度条件を、接着剤AとゴムAとの組合せでは165〜175℃とすることが好ましく、接着剤AとゴムBとの組合せでは165〜190℃とすることが好ましく、接着剤BとゴムAとの組合せでは165〜175℃とすることが好ましく、接着剤BとゴムBとの組合せでは160〜165℃とすることが好ましいことが分かる。
【0051】
[試験評価2]
上記実施例1の成型加工の温度条件を185℃とした場合と同一条件で接着試験片を作製した。そして、それを1日試験室に放置して一旦室温まで冷却し、その後185℃に温度設定したギアオーブンに入れて30分間加熱して取り出した直後に金属片からゴム組成物を90°方向に剥離し、上記と同様に評価した。なお、試行を2回行った
その結果、2度の試行共にR100%であった。脱型直後に剥離した場合(実施例1の185℃)には、1回目の試行がR85%/M15%、2回目の試行がR60%/M40%であり、両者の結果は異なることが分かる。これは、1日試験室に放置して一旦室温まで冷却したものは、その間にも加硫接着剤の反応が進行するためであると考えられる。従って、一旦冷却した接着試験片を昇温させて剥離しても、ゴム金属複合製品の脱型の際における金属部材からのゴム部材の剥離困難性を評価することはできない。
【0052】
[試験評価3]
接着部の幅を7mm及び9mmとしたことを除いて上記実施例1の成型加工の温度条件を165℃とした場合と同一条件で接着試験片を作製して接着試験を行った。
【0053】
しかしながら、接着部の幅を7mm及び9mmとした場合、いずれもゴム組成物自身が破壊して接着性能を評価することができなかった。これは、ゴムAの場合、接着部の幅、つまり、剥離幅が5mmよりも広いと、接着強度よりもゴムAの強度の方が低くなってしまうためであると考えられる。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明はゴム金属複合製品の脱型の際における金属部材からのゴム部材の剥離困難性を評価する接着試験方法について有用である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】接着試験片の斜視図である。
【図2】接着試片片の(a)平面図及び(b)側面図である。
【図3】ゴム剥離ステップを示す説明図である。
【符号の説明】
【0056】
10 接着試験片
11 金属片
12 ゴム組成物
13 接着部
14 非接着部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試験片成形型に加硫接着剤を塗布した金属片及び未加硫ゴム組成物をセットし、それを加熱して金属片に加硫接着剤を介してゴム組成物が部分的に加硫接着した接着試験片を作製する試験片作製ステップと、
上記試験片作製ステップで作製した接着試験片を試験片成形型から脱型し、その温度が室温まで低下する前に、金属片からゴム組成物を剥離するゴム剥離ステップと、
を備えたことを特徴とする接着試験方法。
【請求項2】
請求項1に記載された接着試験方法において、
上記ゴム剥離ステップにおいて、金属片からのゴム組成物の剥離を、接着試験片の試験片成形型からの脱型直後に行うことを特徴とする接着試験方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された接着試験方法において、
上記試験片作製ステップにおいて、上記ゴム剥離ステップにおける金属片からのゴム組成物の剥離幅が5mm以下となるように、接着試験片を作製することを特徴とする接着試験方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載された接着試験方法において、
上記試験片作製ステップにおいて用いる試験片成形型を、JIS K6256における金属片とゴムの90度剥離試験用試験片の金型とすることを特徴とする接着試験方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−139336(P2010−139336A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−314953(P2008−314953)
【出願日】平成20年12月10日(2008.12.10)
【出願人】(000201869)倉敷化工株式会社 (282)