説明

接続イベントに応答して電力を供給するためのシステムおよび方法

第1のエネルギ源(116)から第2のエネルギ源(118)に電力を供給するシステムおよび方法が提供される。第1のエネルギ源(116)から第2のエネルギ源(118)に電力を供給する電気システム(100)は、第2のエネルギ源に連結されるインタフェース(114)と、第1のエネルギ源とインタフェースとの間に連結されるスイッチング素子(108)と、スイッチング素子とインタフェースに連結される処理システム(122)とを含む。処理システムは、インタフェースが第2のエネルギ源に連結されていることを示すインタフェースの電気的特性に基づいて接続イベントを識別(404)し、接続イベントを識別したことに応答して、スイッチング素子(108)を作動させて第1のエネルギ源(116)からの電流路を提供するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここに記載された本発明の実施例は、広くは電気システムに関し、より詳しくは、本発明の実施例は、電子デバイスを充電する際、またはその他の目的でこのデバイスに電力を供給する際に、配電網などのエネルギ源からの電力を効率的に利用する電気システムに関する。
【背景技術】
【0002】
多くの電子デバイスは直流(DC)で動作する。しかしながら、多くの送電および/または配電システムは交流(AC)を供給する。従って、多くの電子デバイスは、ACアダプタ、ウォール・アダプタ、ウォール・ワート、またはチャージャなど、様々な名前で呼ばれるAC/DC電源アダプタを使用して、AC電源(主電源など)からのAC電力を電子デバイスの動作および/または充電に利用できるDC電力に変換する。多くの電源アダプタは待機電力を消費する、即ち、電子デバイスが抜かれていても、フル充電されていても、電源を切られていても、電源アダプタが電力を消費するということである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ユーザは、日常的に電源アダプタを差し込んだままにするか、または何らかの他の形態でAC電源に繋いだままにしている。その結果、電源アダプタが広く使われていることで待機電力が大量に消費されることになり、そのことは、殆どまたは全く有益でないうえに、電気エネルギを事実上無駄にすることになる。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【図1】本発明の一実施例による電源アダプタでの使用に適した電気システムのブロック図である。
【図2】本発明の一実施例による図1の電気システムを備えたデバイスインタフェースとしての使用に適したシールド付きケーブルの断面図である。
【図3】本発明の一実施例による電源アダプタでの使用に適した電気システムの概略図である。
【図4】本発明の一実施例による図1または図3の電気システムでの使用に適した電力管理プロセスの流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本発明についてのより完全な理解は、以下の図面と併せて詳細な説明および請求の範囲を参照することにより得られ、すべての図面を通して、同じ参照番号は同様な構成要素を示す。
【0006】
以下の詳細な説明は、本来例示的なものに過ぎず、本発明の実施例、またはかかる実施例の利用を制限することを意図するものではない。ここで用いられる「典型的(exemplary)」という語は、「例、事例、または例示になる」ということを意味する。ここで典型的と表現する場合、何れも必ずしも他の場合より好ましいまたは有利であるという趣旨に解されるべきではない。更に、前述の技術分野、背景技術、または以下の詳細な説明中の如何なる明示または暗示の理論による拘束を全く意図しない。
【0007】
以下の説明は、互いに「接続された」または「連結された」要素、ノードまたは特徴物に言及している。ここでは、特段の明示的記載がない限り、「接続された」というのは、1つの要素が他の要素に直接接続されている(または直接連通している)ことを意味するが、必ずしも機械的にということではない。同様に、特段の明示的記載がない限り、「連結された」というのは、1つの要素が他の要素に直接もしくは間接的に接続されている(または直接もしくは間接的に連通している)ことを意味するが、必ずしも機械的にということではない。従って、図面中に示す概略図は、要素の1つの典型的構成を示すものであるが、他の介在要素、デバイス、特徴物、または部品も本発明の実施例に存在してもよい。
【0008】
簡略化のため、ここでは電力変換、バッテリ充電システム、ならびに/またはシステム(およびシステムの各作動部品)のスキーム、容量検出、電圧検出、信号処理、ならびにその他の機能面に関する従来技術については詳しく説明しない。更に、ここに含まれる色々な図面に示す接続線は、様々な要素間の典型的機能的関係および/または物理的連結を示すことを意図したものである。なお、本発明の実施例には、多くの代替的または追加的な機能的関係もしくは物理的接続があり得ることに留意すべきである。また、ある用語は、以下の説明中、参照の目的のみに用いられるものかも知れず、それ故限定することを意図するものではなく、「第1の」、「第2の」およびその他の同様な数字を用いた構造に関係する用語は、文脈で明確に示されない限り、シーケンスや順序を意味しない。
【0009】
ここで説明される技術や概念は、電子デバイスおよび/または目標エネルギ源に電力を効率的に供給するためのシステムおよび/または方法に関する。電子デバイスおよび/または目標エネルギ源にインタフェースが接続されたことに応答して自動的に供給エネルギ源からの電流路を確立するには、ラッチングリレー等のスイッチング素子が用いられる。典型的一実施例において、インタフェースはシールド付きケーブルとして実現されるが、シールド付きケーブルが電子デバイスおよび/または目標エネルギ源に装着(プラグイン)されたことを示すシールドの状態または特性を検出またはその他の形態で識別したことに応答して、スイッチング素子は、供給エネルギ源からの電流の経路を提供するように作動される。電子デバイスおよび/または目標エネルギ源が電力を必要としていないとき、例えば、目標エネルギ源がフル充電されている(または充電状態閾値を超えて充電されている)とき、またはインタフェースが電子デバイスおよび/または目標エネルギ源から切断されているとき、スイッチング素子は供給エネルギ源からの電流を遮断するように作動される。その結果、インタフェースが電子デバイスおよび/もしくは目標エネルギ源に接続されていないとき、または電子デバイスおよび/もしくは目標エネルギ源が供給エネルギ源からの電力を必要としていないときには、供給エネルギ源からの電力が無駄にされることはない。
【0010】
図1は、携帯デバイス(携帯電話、個人情報端末(PDA)等)、コンピュータ(ラップトップ・コンピュータ、パーソナル・コンピュータ、ネットブック・コンピュータ等)、デジタル・オーディオ・プレーヤ、電子ブックリーダ、または他の適当な電子デバイスのような電子デバイス104用の電源アダプタ102での使用に適した電気システム100の典型的一実施例を示す。典型的一実施例において、電気システム100は、これに限定するものではないが、第1のインタフェース106と、スイッチング素子108と、電力変換モジュール110と、電力管理システム112と、第2のインタフェース114とを含む。なお、図1は図示すると共に説明を容易にするための電気システム100の簡略図であり、ここに記載された本発明を如何なる面でも限定する意図はないことが理解されるべきである。電気システム100の実用的実施例は、明細書に記載されていない追加的機能性を果たすべく構成された追加部品および/または要素を含んでいてもよいことが理解されるであろう。
【0011】
典型的一実施例において、スイッチング素子108は、第1のインタフェース106と電力変換モジュール110との間に電気的に直列に構成されており、それにより、スイッチング素子108が第1のインタフェース106に接続された供給エネルギ源116から電力変換モジュール110への電流(または電力)の流れを遮断または許可する。以下でより詳しく述べるが、典型的一実施例において、電力管理システム112は、第2のインタフェース114が電子デバイス104に接続されたことに応答して、供給エネルギ源116および/または第1のインタフェース106からの電流路を提供するように自動的に作動する(閉路またはオンする)ように構成されており、それにより、供給エネルギ源116からの電力を第2のインタフェース114経由で電子デバイス104および/または目標エネルギ源118に供給することができるようになっている。便宜上、しかしこれに限定されないが、第1のインタフェース106は、明細書において第1のインタフェース106に替わって供給インタフェースと呼称されることがあり、また、第2のインタフェース114は、明細書において第2のインタフェース114に替わってデバイスインタフェースと呼称されることがある。
【0012】
1つ以上の実施例によると、供給エネルギ源116は、電力網(主電源または送配電網電力)内の多くのビルディングや住居、またはその他の構造物に共通の単相AC電源などの交流(AC)電源として実現される。従って、便宜上、しかしこれに限定されないが、供給エネルギ源116は、明細書では供給エネルギ源116に替わってACエネルギ源と呼称されることがあり、また、第1のインタフェース106は、明細書では第1のインタフェース106に替わってACインタフェースと呼称されることがある。しかしながら、明細書では本発明をAC電源の文脈で説明しているが、他の実施例では、供給エネルギ源116は、例えば、太陽電池やバッテリ、または他の適当なDC電源などの直流(DC)電源として実現してもよいということが理解されるべきである。ACエネルギ源116の電圧および/または周波数は、電気システム100および/または電源アダプタ102が使用される地理的範囲によって変わることがあることが理解されよう。例えば、合衆国ではACエネルギ源116は240V、60Hzとして実現されることになるのに対し、他の地域においては、ACエネルギ源116は110Vまたは220V、50Hzとして実現されることもある。
【0013】
典型的一実施例において、ACインタフェース106は、電気システム100とACエネルギ源116間の電気的インタフェースを行うためにACエネルギ源116の対応する物理的特徴物(例えば壁ソケットやコンセント)とのインタフェースになったり、接続したり、または何らかの他の形態で電気的接続を確立するのに適合されたプラグまたはその他の適切な物理的特徴物を含む。1つ以上の実施例によると、電源アダプタ102は、プラグイン式または壁掛け型の電源アダプタ(またはウォール・ワート(wall wart))として実現され、スイッチング素子108、電力変換モジュール110および電力管理システム112は、ACインタフェース106の近傍に配置されるおよび/またはそれと一体化される。代替の実施例において、電源アダプタ102は、ドッキング・ステーションまたはドッキング・プラットフォーム上に実現されてもよく、スイッチング素子108、電力変換モジュール110および電力管理システム112は、当該技術分野において知られているように、デバイスインタフェース114と一体化され、ACインタフェース106から離間して配置される。
【0014】
典型的一実施例において、スイッチング素子108は、ACインタフェース106と電力変換モジュール110の入力109との間に接続され、ACインタフェース106と電力変換モジュール110との間に電気的に直列に構成されており、そのため、以下でより詳しく述べるように、スイッチング素子108を、ACエネルギ源116から入力109への電流(または電力)の流れを調整するか、何らかの他の形態で制御するのに用いることができる。典型的一実施例において、電力変換モジュール110の出力111は、電力管理システム112経由でデバイスインタフェース114に連結されている。電力管理システム112は、以下でより詳しく述べるように、電力変換モジュール110の出力111から電子デバイス104および/または目標エネルギ源118への電力の供給および/または流れを調整する。
【0015】
典型的一実施例において、スイッチング素子108は、電力管理システム112からの電気信号に応じてその状態を変化させるように構成されたラッチングリレーとして実現される。代替の実施例において、スイッチング素子108は、非ラッチングリレー、固体スイッチ、コンタクタ、または他の適切なスイッチング機構として実現されてもよい。典型的一実施例において、スイッチング素子108は、第1の状態(例えば、閉状態またはON状態)のとき、ACインタフェース106および/またはACエネルギ源116から電力変換モジュール110への電流路(または電力の流れ)を提供するか、何らかの他の形態で確立する。スイッチング素子108は、第2の状態(例えば、開状態またはOFF状態)のとき、ACインタフェース106および/またはACエネルギ源116から電力変換モジュール110への電流の流れを遮断するか、何らかの他の形態で禁止する。この点に関して、スイッチング素子108が開状態のとき、電気システム100および/または電源アダプタ102がACエネルギ源116から消費する電流または電力は実質的に零である。以下でより詳しく述べるが、典型的一実施例において、スイッチング素子108は、デバイスインタフェース114に接続された電子デバイス104および/または目標エネルギ源118から必要とされるおよび/または要求されるとき、電源アダプタ102がACエネルギ源116からの電流(または電力)を消費するが、それ以外のときには電流(または電力)を消費しないように作動される。従って、電源アダプタ102は「無駄のない(zero draw)」デバイスであり、換言すれば、電源アダプタ102が消費する待機電力は、実質的に零である。
【0016】
典型的一実施例において、電力変換モジュール110は、その入力109におけるACエネルギ源116からの電圧および/または電流を、その出力111において目標エネルギ源118に適した電圧レベルおよび/または電流レベルに変換するように構成される。典型的一実施例において、目標エネルギ源118は直流(DC)エネルギ蓄積要素として実現され、電力変換モジュール110は、ACエネルギ源116からのAC電力を目標エネルギ源118に適したDC電圧レベルに変換する。典型的一実施例において、目標エネルギ源118は、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、鉛電池等の充電式電池(または充電式電池パック)として実現される。代替の実施例において、目標エネルギ源118は、キャパシタ(例えば、ウルトラ・キャパシタやスーパー・キャパシタ)または他の適切なエネルギ蓄積要素として実現されてもよい。典型的一実施例において、電力変換モジュール110は、入力109に接続され、その後段に整流器(または整流段)が続く変圧器(または変圧器段)を含み、変圧器と整流器は、入力109におけるAC電力(または電流)に応答して、電力変換モジュール110の出力111に目標エネルギ源118に適したDC電圧レベルを生成するように協働的に構成されている。例えば、典型的一実施例において、電力変換モジュール110は、目標エネルギ源118がフル充電されているとき、実質的に目標エネルギ源118の公称電圧に等しい(例えば、実用的および/または現実的な動作許容範囲内の)DC電圧レベルを出力111に生成する。なお、代替の実施例において、供給エネルギ源116がDCエネルギ源として実現されている場合、電力変換モジュール110は、当該技術分野において知られているように、適切に構成されたDC/DCコンバータとして実現されることに留意すべきである。
【0017】
電力管理システム112は、一般的に、電力変換モジュール110の出力111および/またはACエネルギ源116から目標エネルギ源118への電力の供給および/または流れを調整するように構成されたハードウェア、ファームウェア、処理ロジック、および/またはソフトウェアの組合せを意味する。典型的一実施例において、電力管理システム112は、電力回路120と、処理システム122と、内部エネルギ源124とを含む。電力回路120は、電力変換モジュール110の出力111とデバイスインタフェース114との間に接続される。典型的一実施例において、電力回路120は、処理システム122が電力変換モジュール110の出力111から電子デバイス104および/または目標エネルギ源118への電力の流れを調整し、監視し、または何らかの他の形態で制御できるように適切に構成されたHブリッジおよび/またはその他の回路を含む。電力回路120は、内部エネルギ源124にも接続されており、内部エネルギ源124へのおよび/または内部エネルギ源124からの双方向の電流の流れ(または電力の流れ)が可能となるように、または何らかの他の形態で処理システム122が電力変換モジュール110の出力からの電力の流れを制御できるように構成された回路を含む。なお、幾つかの代替の実施例において、電力変換モジュール110の出力111は、接続要素126に直接接続されることもあることに留意すべきである。
【0018】
典型的一実施例において、電力管理システム112は、電力回路120、内部エネルギ源124およびデバイスインタフェース114に接続されている。処理システム122は、一般的に、スイッチング素子108、電力回路120を作動させ、以下でより詳しく述べる追加のタスク、機能、および/または動作を実行するように構成されたハードウェア、ファームウェア、処理ロジック、および/またはソフトウェアの組合せを意味する。典型的一実施例において、内部エネルギ源124は、スイッチング素子108が開状態のとき、電力管理システム112に電力を供給するように構成された充電式電池として実現される。典型的一実施例において、内部エネルギ源124は、小さいフォーム・ファクタ(form−factor)の充電式電池(例えば、コイン型リチウム・イオン電池)として実現されるが、代替の実施例において、内部エネルギ源124は、キャパシタ(例えば、ウルトラ・キャパシタやスーパー・キャパシタ)または他の適切なエネルギ源として実現されてもよい。
【0019】
典型的一実施例において、処理システム122は、ここで説明するタスク、機能、および/または動作を実行するように構成された1つ以上のマイクロコントローラとして実現される。代替の実施例において、処理システム122は、明細書において説明する機能を支援および/または実行するように設計された汎用プロセッサ、コントローラ、マイクロプロセッサ、ステート・マシン、連想メモリ、デジタル・シグナル・プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ、何れかの適切なプログラマブル論理デバイス、ディスクリート・ゲートもしくはトランジスタ論理、ディスクリート・ハードウェア・コンポーネント、またはそれらの何れかの組合せで実現してもよい。処理システム122は、例えば、処理コアのような計算デバイスの組合せとして、またはそれ以外の同様な構成として実装されてもよい。実際には、処理システム122は、以下でより詳しく述べるように、電気システム100の動作に関係する機能、技術および処理タスクを実行するように構成された処理ロジックを含んでいる。更に、開示される実施例に関連して明細書において説明される方法またはアルゴリズムのステップは、直接ハードウェアに、ファームウェアに、処理システム122により実行されるソフトウェア・モジュールに、またはそれらの如何なる組合せに搭載してもよい。典型的一実施例において、処理システム122と電力回路120は、単一の集積回路パッケージ(またはチップ)に封入またはそれ以外の形態で内装してもよく、代替の実施例において、処理システム122と電力回路120は、複数の集積回路パッケージ(またはチップ)、複数のディスクリート部品、またはそれらの組合せとして搭載してもよい。
【0020】
典型的一実施例において、デバイスインタフェース114は、電子デバイス104および/または目標エネルギ源118に接続するように構成され、接続要素126および検出要素128を含む。接続要素126は、電力回路120に接続されるが、電子デバイス104および/または目標エネルギ源118の対応するレセプタクルとのインタフェースになったり、接続したり、または何らかの他の形態で電気的接続を確立するのに適合したプラグ130(または他の適切な物理的特徴物)を含む。この点に関して、プラグ130が電子デバイス104に挿入されているとき、電力変換モジュール110の出力111から電子デバイス104および/または目標エネルギ源118への電流路が、接続要素126および電力回路120を経由して作られる。
【0021】
典型的一実施例において、検出要素128は、接続要素126と一体化されている。以下でより詳しく述べるように、処理システム122は、接続要素126が電子デバイス104および/または目標エネルギ源118に接続されていることを示す検出要素128の電気的特性または状態に基づいて、接続イベントを検出またはそれ以外の形態で識別し、この接続イベントに応答してスイッチング素子108を作動させて供給エネルギ源116からの電流路を提供するように構成されている。更に、処理システム122は、電子デバイス104および/または目標エネルギ源118が供給エネルギ源116からの電流を必要としていないおよび/または要求していないことを示す接続要素126および/または検出要素128の状態または特性に基づいて、切断イベントを検出またはそれ以外の形態で識別するとともに、この切断イベントに応答してスイッチング素子108を開にして供給エネルギ源116からの電流の流れを遮断するように構成されている。
【0022】
ここで図2を参照すると、図2は、図1の電気システム100のデバイスインタフェース114としての使用に適した、例えば、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)ケーブル、RS‐232シリアル・ケーブル、ディー・サブミニアチュア(またはD‐sub)ケーブル、PS/2ケーブル、HDMIケーブル、または他の同軸ケーブルのようなシールド付きケーブル200の典型的一実施例を示している。典型的一実施例において、シールド付きケーブル200は、内部導体コア202と、内部絶縁体204と、外部導体206と、外部絶縁体208とからなっている。図示の通り、典型的一実施例において、内部絶縁体204は内部導体コア202に対して同軸であるとともに内部導体コア202を被覆し、外部導体206は内部絶縁体204に対して同軸であるとともに内部絶縁体204を被覆し、外部絶縁体208は外部導体206に対して同軸であるとともに外部導体206を被覆している。内部導体コア202は、電気信号をシールド付きケーブル200の一端から(例えば、電力回路120の出力から)シールド付きケーブル200の他端へ(例えば、電子デバイス104および/または目標エネルギ源118へ)送信するための1つ以上の導体(例えば、ワイヤ)を含む。内部絶縁体204は、絶縁を施すとともに内部導体コア202への、および/または内部導体コア202からの電気信号の導通を防止する、例えば、プラスチック、ゴム、より糸などの絶縁材料を含む。外部導体206は、電磁遮蔽を施すともに放射性電磁干渉の低減効果がある導電材料を含む。従って、外部導体206は、当該技術分野において知られているように、シールドと呼ばれることもある。典型的一実施例において、シールド206は、編み銅(または他の適切な銅)或いは銅繊維として実現される。外部絶縁体208は、絶縁を施すとともにシールド206への、および/またはシールド206からの電気信号の導通を防止するプラスチック、ゴム、ポリ塩化ビニル(PVC)などの絶縁材料を含む。
【0023】
引き続き図2を参照するとともに再び図1を参照すると、1つ以上の実施例において、電源アダプタ102がプラグイン式または壁掛け型の電源アダプタとして実現されるときは、デバイスインタフェース114はシールド付きケーブル200として実現され、接続要素126がシールド付きケーブル200の内部導体コア202を含むとともに、検出要素128がシールド付きケーブル200の外部導体206を含む。以下でより詳しく述べるように、一実施例によると、デバイスインタフェース114のプラグ130は、プラグ130が電子デバイス104に接続されたとき検出要素128および/またはシールド206を接地点に接続するように構成されており、ここで、処理システム122は、検出要素128および/またはシールド206の電圧を監視するとともに、検出要素128および/またはシールド206の電圧に基づいて接続イベントを検出するように構成されている。別の実施例において、電力管理システム112は、検出要素128および/またはシールド206を容量検出電極として利用するように構成されており、検出要素128および/またはシールド206の容量に基づいて接続イベントを検出する。
【0024】
図3は、電子デバイス用の電源アダプタとの使用に適した別の実施例による典型的な電気システム300を示す。電気システム300は、これに限定されることはないが、供給インタフェース306と、スイッチング素子308と、電力変換モジュール310と、電力管理システム312と、デバイスインタフェース314とを含む。電力管理システム312は、電力回路320と、処理システム322と、内部エネルギ源324とを含む。図3の様々な要素は図1の文脈で前述した対応する要素に類似しており、ここではそのような要素は、図3の文脈では重複して説明しない。典型的一実施例において、デバイスインタフェース314の第1のノード326は、接続要素(例えば、接続要素126)と接続されているか、一体化されているかの何れかまたはその両方であり、デバイスインタフェース314の第2のノード328は、検出要素(例えば、検出要素128)と接続されているか一体化されているかの何れかまたはその両方である。なお、図3は図示すると共に説明を容易にするための電気システム300の簡略図であり、ここに記載された本発明を如何なる面でも限定する意図はないことが理解されるべきである。電気システム300の実用的実施例は、ここに記載されていない追加的機能性を果たすべく構成された追加部品および/または要素を含んでいてもよいことが理解されるであろう。
【0025】
典型的一実施例において、電力回路320は、バッテリ管理回路340と、負荷監視回路342とを含む。バッテリ管理回路340は、一般的に、内部エネルギ源324の電圧および/または充電状態を監視し、電力変換モジュール310の出力311から内部エネルギ源324を充電するように構成されたハードウェア、ファームウェア、処理ロジックおよび/もしくはソフトウェア(またはその組合せ)を意味する。バッテリ管理回路340は、電力変換モジュール310の出力311に接続され、スイッチング素子308経由で内部エネルギ源324に接続されている。典型的一実施例において、バッテリ管理回路340は処理システム322に接続されており、内部エネルギ源324の電圧および/または充電状態に関する情報を処理システム322に与えるが、これについては以下により詳しく述べる。負荷監視回路342は、一般的に、デバイスインタフェース314から/へ供給される電流および/または電圧を監視するように構成されたハードウェア、ファームウェア、処理ロジック、および/もしくはソフトウェア(またはその組合せ)を意味する。典型的一実施例において、負荷監視回路342は処理システム322に接続されており、デバイスインタフェース314に流れる電流量に関する情報を処理システム322に与えるが、これについては以下により詳しく述べる。典型的一実施例において、電力管理システム312は、処理システム322とスイッチング素子308との間に接続されたドライバ回路344を含む。ドライバ回路344は、一般的に、処理システム322からの信号に応答してスイッチング素子308の状態を変更するように構成されたハードウェアを意味する。
【0026】
図3に示すように、典型的一実施例において、スイッチング素子308は、双極双投(DPDT:double pole double throw)ラッチングリレーとして実現される。この点に関し、DPDTラッチングリレー308が第1の状態(例えば、閉状態またはON状態)にあるとき、DPDTラッチングリレー308は供給インタフェース306から電力変換モジュール310への電流路を提供するとともに、DPDTラッチングリレー308は、バッテリ管理回路340から内部エネルギ源324への電流路も提供する。DPDTラッチングリレー308が第1の状態にあるとき、電力変換モジュール310は、図1の文脈で先に述べたのと同じように、供給インタフェース306からの電力を電力変換モジュール310の出力311における電圧レベルに変換するが、その場合、バッテリ管理回路340は、内部エネルギ源324を監視するか、電力変換モジュール310の出力311から必要とされるのに応じて内部エネルギ源324を充電するかの何れかまたはその両方を実行する。以下により詳しく述べるように、処理システム322は、切断イベントに応答して、ドライバ回路344にDPDTラッチングリレー308の状態を変更させる(例えば、開にするかOFFにする)信号を生成するか、または何らかの他の形態で与える。DPDTラッチングリレー308が第2の状態(例えば、開状態またはOFF状態)にあるとき、DPDTラッチングリレー308は、供給インタフェース306から電力変換モジュール310への電流路を遮断することで、供給インタフェース306からの電流の流れを遮断する。DPDTラッチングリレー308は、第2の状態にあるとき、内部エネルギ源324がDPDTラッチングリレー308を経由してノード350で処理システム322に接続されるように構成されている。従って、開状態(またはOFF状態)のとき、内部エネルギ源324は、処理システム322に動作電力を供給する。図示の実施例では、ノード326とノード350間には第1のダイオード352が備えられ、ノード350からノード326への電流の流れを遮断するように構成され、DPDTラッチングリレー308とノード350間には第2のダイオード354が備えられて、ノード350から内部エネルギ源324への電流を遮断するようになっている。この点に関して、典型的一実施例において、内部エネルギ源324の電圧(第2のダイオード354のON電圧未満)は、好ましくは、DPDTラッチングリレー308が第2の状態にあるとき内部エネルギ源324のみが処理システム322に電力を供給するように、ノード326の電圧より低くなっている。以下により詳しく述べるように、DPDTラッチングリレー308が開状態のとき、処理システム322は、ノード326が或るデバイスおよび/または目標エネルギ源に電気的に接続されていることを示す信号に応じて、ドライバ回路344がDPDTラッチングリレー308の状態を第1の状態(または開状態)から第2の状態(または閉状態)に変化させるような信号を生成するか、または何らかの他の形態で与える。
【0027】
ここで図4を参照すると、典型的一実施例において、電気システムは、以下に説明する電源管理プロセス400と、追加のタスク、機能、および/または動作を実行するように構成することができる。様々なタスク、機能、および/または動作は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの組合せにより実行してもよい。以下の説明において、図示の目的で、図1〜図3に関連して上述した要素を参照することがある。実際、当該タスク、機能および動作は、前述のデバイスの異なる構成要素、例えば、スイッチング素子108、電力変換モジュール110、310、電力管理システム112、312、処理システム122、322、接続要素126、および/または検出要素128等によって実行してもよい。なお、如何なる個数の追加のまたは代替的タスクも含んでよく、当該タスクは、ここでは詳述されない追加的機能性を有する更に総合的な手順またはプロセスに組み入れてよいことが理解されるべきである。
【0028】
引き続き図1〜図3を参照しつつ図4を参照すると、電源管理プロセス400は、電力網或いは主電源等の供給エネルギ源からの電力を効率的に利用するとともに、電源アダプタが長期間供給エネルギ源に接続されている(またはプラグが差し込まれている)ときに有効利用されない電力を無駄することや、何らかの他の形態で消費するのを避けるため、電源アダプタ内の電気システムにより実行することができる。この点に関して、ユーザは、電源アダプタ102のACインタフェース106を、ACエネルギ源116に接続するか、それ以外の形態でプラグを差し込んで、電力を無駄にすることを気にすることなく電源アダプタ102をACエネルギ源116に接続したままにしておくことができる。典型的一実施例において、スイッチング素子108は、最初に開状態(またはOFF状態)になるよう構成されており、それ故、何もしなければ電源アダプタ102および/または電気システム100は、ACエネルギ源116からの電力を消費することはない。上述のように、スイッチング素子108が開状態のときは、スイッチング素子108は、ACエネルギ源116から電気システム100および/または電力変換モジュール110への電流(または電力)の流れを遮断するか、何らかの他の形態で禁止する。その結果、ACエネルギ源116からの電力が必要とされていないおよび/または要求されていないとき、電力変換モジュール110の変圧器またはそれ以外の部品がACエネルギ源116からの電力を消費する、および/または無駄にすることはない。以下でより詳しく述べるように、スイッチング素子108が開状態のとき、内部エネルギ源124は、ここで説明する各種タスク、機能および動作を実行する電力管理システム112用に電力を提供する。
【0029】
典型的一実施例において、電源管理プロセス400は、接続イベントを検出すべく電源アダプタのデバイスインタフェースを監視することから始まるが、このデバイスインタフェースとは電子デバイスに接続されるように構成された電源アダプタのインタフェースのことである(タスク402、404)。これに関して、接続イベントは、デバイスインタフェース114が電子デバイス104および/または目標エネルギ源118に接続されていることを示すデバイスインタフェース114および/または検出要素128の電気的特性または状態を指しているものと理解されるべきである。一実施例によると、デバイスインタフェース114は、電子デバイス104および/または目標エネルギ源118にプラグが差し込まれているか、それ以外の形態で接続されているかの何れかまたはその両方のとき、検出要素128および/またはシールド206を接地するように構成されており、その場合、電力管理システム112は、検出要素128および/またはシールド206の電圧を監視して、検出要素128および/またはシールド206の電圧が接地点に対応したときに接続イベントを識別する。1つ以上の実施例によると、電力管理システム112は、供給電圧(例えば、内部エネルギ源124からの)と検出要素128および/またはシールド206との間にプルアップ抵抗を含み、それにより、デバイスインタフェース114が電子デバイス104および/または目標エネルギ源118に接続されたとき、プルアップ抵抗と検出要素128および/またはシールド206との間のノードの電圧が、論理値‘1’(または論理的ハイ状態)から論理値‘0’(または論理的ロー状態)に移行する。これに関して、処理システム122は、処理システム122用の供給電圧と検出要素128および/またはシールド206に接続されたピンとの間に連結された内部抵抗を有したマイクロコントローラとして実現してもよく、その場合、処理システム122は、ピンの電圧を監視して、そのピンの電圧が論理値‘0’に対応したときに接続イベントを識別する。例えば、図3を参照して、一実施例によると、約1メガオームの抵抗を有する抵抗体がノード350とノード328との間に接続されて(処理システム322の内部であっても外部であってもよい)、その場合、処理システム322がノード328の電圧を監視して、ノード328の電圧が論理値‘0’に対応したときに接続イベントを識別する。
【0030】
別の実施例によると、電力管理システム112は、検出要素128および/またはシールド206の容量を監視して、検出要素128および/またはシールド206の容量が、デバイスインタフェース114が電子デバイス104および/または目標エネルギ源118に接続されたデバイスインタフェース114に対応したときに接続イベントを識別する。この点に関して、デバイスインタフェース114がシールド付きケーブル200として実現されているとき、外部絶縁体208は、シールド206とシールド付きケーブル200の外表面(例えば、外部絶縁体208の外側)との間に容量を形成する。シールド206とシールド付きケーブル200の外表面との間の容量は、シールド付きケーブル200の外表面との接触に影響されるが、それ故、電力管理システム112は、シールド付きケーブル200のプラグを電子デバイス104に挿すか、それ以外の形態で電子デバイス104に接続する目的で、ユーザがシールド付きケーブル200を掴んだことに対応して容量を識別してもよい。1つ以上の実施例によると、電力管理システム112は、入力信号(例えば、一定の電圧および/または電流)を検出要素128および/またはシールド206に印加し、応答信号(例えば、入力信号に起因する電流および/または電圧)を測定して、入力信号と応答信号との間の関係に基づいて検出要素128および/またはシールド206の容量を決定する。例えば、電力管理システム112は、入力信号に対する応答信号の立ち上がり時間に基づいて、ある時定数を求め、この時定数に基づいて検出要素128および/またはシールド206の容量を決定してもよい。この点に関して、1つ以上の実施例によると、検出要素128および/またはシールド206に接続されたピンを有したマイクロコントローラとして実現されて、その場合、処理システム122は、ピンに一定の電流を印加し、その一定の電流に応答してピンの電圧を監視および/または測定して、入力信号と応答電圧との間の関係に基づいて検出要素128および/またはシールド206の容量を決定する。例えば、図3を参照して、処理システム322は、検出要素128および/またはシールド206に接続されたノード328に一定の電流を印加し、ノード328の電圧を監視および/または測定して、入力信号と応答電圧との間の関係に基づいてノード328の容量を決定してもよい。
【0031】
典型的一実施例において、電源管理プロセス400は、接続イベントを識別したことに応答して、供給エネルギ源からの電流(または電力)の流れ経路を確立することによって継続される(タスク406)。典型的一実施例において、電力管理システム112は、接続イベントを識別したことに応答して、スイッチング素子108を自動的に作動させてACエネルギ源116から電気システム100および/または電力変換モジュール110への電流路を提供することにより、ACエネルギ源116からの電流路を確立する。典型的一実施例において、電力管理システム112が検出要素128の電圧を監視して、検出要素128の電圧が論理値‘0’に対応したときに(例えば、プラグ130が電子デバイス104の対応するレセプタクルに挿入されたことに応答して)、処理システム122は、スイッチング素子108に自動的に信号を送って素子108を閉にするか、OFFにするか、または何らかの他の形態で閉状態に変更する。例えば、図3の実施例を参照して、ノード328の電圧が接続イベントに対応したとき、処理システム322は、ドライバ回路344に信号を送って、DPDTラッチングリレー308の状態を供給インタフェース306から電力変換モジュール310への電流路を提供する閉状態に変化させるようにしてもよい。
【0032】
別の一実施例において、上記のように、処理システム122は、検出要素128の容量を監視して、検出要素128の容量によってデバイスインタフェース114が電子デバイス104に接続されたことが指示されたときに、スイッチング素子108が閉状態に変化すべく素子108に自動的に信号を送るようにすることができる。この点に関して、デバイスインタフェース114が電子デバイス104に接続されていないときは、検出要素128および/またはシールド206が浮遊電圧を持ち、結果として検出要素128および/またはシールド206に印加される一定の電流に応答して電圧の立ち上がり時間が比較的短くなり、そのため、処理システム122は、検出要素128および/またはシールド206の容量が比較的小さいと判断する。デバイスインタフェース114(例えばシールド付きケーブル200)がユーザに把握されると、検出要素128および/またはシールド206の容量が増加して、その結果、一定の電流に応答して検出要素128および/またはシールド206の電圧の立ち上がり時間がその分増加する。更に、デバイスインタフェース114が電子デバイス104に連結され、かつ検出要素128および/またはシールド206が接地されたときは、検出要素128および/またはシールド206の電圧が上昇することは禁止されているため、検出要素128および/またはシールド206の電圧の立ち上がり時間が指数関数的に増加する。従って、処理システム122は、検出要素128および/またはシールド206の容量が閾値容量より大きいときに接続イベントを識別するかそれ以外の形態で検出して、シールド206の容量が閾値容量より大きいときにスイッチング素子108に自動的に信号を送って素子108を閉状態に変化させるようにしてもよい。閾値容量は、好ましくは、ユーザがデバイスインタフェース114をしっかり把握していることを示すように選定されて、ユーザがデバイスインタフェース114をしっかり把握しているか、またはデバイスインタフェース114が電子デバイス104および/または目標エネルギ源118にプラグを差し込まれているかそれ以外の形態で接続されているかの何れにも応答して、スイッチング素子108は閉にされる。
【0033】
別の実施例によると、検出要素128は加速度計として実現されてもよく、その場合、処理システム122は、検出要素128の電圧を監視して、検出要素128の電圧が、ユーザがデバイスインタフェース114を電子デバイス104および/または目標エネルギ源118に接続したことを示す加速度に対応したときに、接続イベントを識別する。この点に関して、検出要素128は、デバイスインタフェース114の加速度および/または動きにほぼ比例する電圧を生成および/または発生して、処理システム122は、検出要素128の電圧(またはその変化)が閾値電圧よりも高いときに接続イベントを識別するかそれ以外の形態で検出できるようになる。この閾値電圧は、閾値電圧を超える電圧が、ユーザがデバイスインタフェース114を電子デバイス104および/または目標エネルギ源118に接続することによるものであるという十分に高い蓋然性を持つように選定されて、スイッチング素子108は、デバイスインタフェース114にうっかり接触しても閉にされることはない。
【0034】
典型的一実施例において、供給エネルギ源からの電流(または電力)の流れ経路を確立後、電源管理プロセス400は、供給エネルギ源から目標エネルギ源および/または電子デバイスに電力を供給することによって継続される(タスク408)。実施例によっては、電源管理プロセス400が実行されて、ACエネルギ源116から電子デバイス104に動作電力を供給するか、または電子デバイス104内の目標エネルギ源118に充電(または再充電)電流を提供する。上述のように、電力変換モジュール110は、ACエネルギ源116からの電圧および/または電流を、目標エネルギ源118に適した電圧および/または電流レベルに変換する。例えば、典型的一実施例では、ACエネルギ源116は60Hzの120VAC主電源を含み、目標エネルギ源118は5VのDC充電式電池を含み、電力変換モジュール110は、その入力109の120VACをその出力111で約5Vに変換する。処理システム122は、電子デバイス104および/または目標エネルギ源118にデバイスインタフェース114(例えば、接続要素126または内部導体コア202)経由で電力を供給するように電力回路120を作動させる。
【0035】
典型的一実施例において、電源管理プロセス400は、切断イベントの有無について、電源アダプタのデバイスインタフェースを監視することによって切断イベントを検出またはそれ以外の形態で識別する(タスク410、412)。ここで用いられる切断イベントとは、例えば、デバイスインタフェース114が電子デバイス104から切断されたかそのプラグが引き抜かれたか、または目標エネルギ源118が十分に充電されている(例えば、閾値充電状態を超えて充電されている)ときに、電子デバイスおよび/または目標エネルギ源がACエネルギ源からの電力を必要としていないおよび/または要求していないことを示すデバイスインタフェースの状態または特性を指していると理解されるべきである。一実施例によると、処理システム122は、検出要素128および/またはシールド206の電圧を監視して、シールド206が接地されていない(または浮いている)ときに切断イベントを識別するかそれ以外の形態で検出することで、デバイスインタフェース114が電子デバイス104および/または目標エネルギ源118から連結が外されているかまたは接続が外されていることを示す。上述のように、処理システム122はプルアップ抵抗を搭載してもよく、このプルアップ抵抗は、デバイスインタフェース114が電子デバイス104から接続および/または連結が外され、検出要素128および/またはシールド206が接地されていないときに、プルアップ抵抗と検出要素128および/またはシールド206との間のノードの電圧、即ち、検出要素128および/またはシールド206に連結されたピンの電圧を論理値‘0’(または論理的ロー状態)から論理値‘1’(または論理的ハイ状態)に変化させるものである。
【0036】
別の実施例によると、電力管理システム112は、接続要素126に連結され、接続要素126を流れる電流に基づいて切断イベントを識別するように構成されてよい。例えば、処理システム122は、接続要素126を流れる電流を監視するように接続要素126に連結されていてもよく、その場合、処理システム122は、接続要素126を流れる電流が閾値よりも小さいときに切断イベントを識別するかそれ以外の形態で検出する。あるいは、図3に示す実施例の場合、負荷監視回路342がノード326に流れる電流を定期的に監視して、その結果を処理システム322に提供するようにしてもよい。目標エネルギ源118がフル充電状態に近づくに連れて目標エネルギ源118に流れる電流は減少して、その場合、閾値は、例えば目標エネルギ源118が閾値量(例えば100%の充電状態)以上の充電状態を有しているときのように、目標エネルギ源118が供給エネルギ源116からの電力を要求していないことを示すように選定される。別の実施例によると、閾値は、デバイスインタフェース114および/またはプラグ130が電子デバイス104に連結されていないことを示す電流値、例えば零アンペア、として選定してもよい。
【0037】
幾つかの実施例において、電力管理システム112は、目標エネルギ源118をフル充電するのに要する公称時間量に対応するタイマを搭載して、タイマが時間切れになったときに切断イベントを識別するようにし、これによって、当該技術分野で評価されるように、電気システム100および/または電源アダプタ102が供給エネルギ源116からの電流(または電力)を永続的に消費しないことを確実にすることができる。一実施例によると、電力管理システム112は、先に述べたのと同じように、検出要素128および/またはシールド206の容量が閾値未満に低下したときに切断イベントを識別するかそれ以外の形態で検出してもよい。更に別の実施例によると、検出要素128が加速度計として実現される場合、ユーザが電子デバイス104および/または目標エネルギ源118からデバイスインタフェース114を外したことに検出要素128の電圧(またはその変化)が対応したときに、電力管理システム112は、切断イベントを識別するかそれ以外の形態で検出してもよい。
【0038】
典型的一実施例において、電源管理プロセス400は、切断イベントを検出またはそれ以外の形態で識別したことに応答して、供給エネルギ源からの電流(または電力)の流れを遮断することによって継続される(タスク414)。この点に関して、例えば、ユーザが電子デバイス104からプラグ130および/またはデバイスインタフェース114の接続を外す等の切断イベントに応答して、処理システム122は、スイッチング素子108を開にするか、OFFにするか、それ以外の形態でその状態を変更してACエネルギ源116から電気システム100への電流路を取り除くことで、ACエネルギ源116からの電流路が何もないようにする。例えば、図3の実施例を参照して、抵抗体がノード350とノード328との間に接続されているときは、ノード328の電圧が論理値‘1’に対応したときに処理システム322は接続イベントを識別し、切断イベントに応答してドライバ回路344に信号を供給してDPDTラッチングリレー308の状態を開状態に変更することができる。このようにして、電力変換モジュール110、電力管理システム112、目標エネルギ源118および/または電子デバイス104等の電気システム100の部品は、例え、電源アダプタ102および/またはプラグ106がACエネルギ源116に連結および/またはプラグが差し込まれたままになったとしても、効果的に供給エネルギ源116から電気的接続が解除される。タスク402、404、406、408、410、412、414で定義されるループは、電源アダプタ102がACエネルギ源116にプラグが差し込まれたおよび/または連結された状態になっている期間全体にわたって、必要に応じて反復してもよい。
【0039】
上述のように、典型的一実施例において、内部エネルギ源124は、スイッチング素子108が開状態の間、接続イベントを検出すべくデバイスインタフェース114を監視するための電力を処理システム122に提供する。この点に関して、デバイスインタフェース114を監視するのに必要とされる電流(または電力)量は実際には比較的小さいものであり(例えばマイクロアンペア単位)、内部エネルギ源124は、十分な期間にわたって十分な電力を提供することが可能である。典型的一実施例において、スイッチング素子108が閉のときは、処理システム122は、内部エネルギ源124に充電電流(電力)を提供するように電力回路120を作動させ、それにより、内部エネルギ源124は、スイッチング素子108が後から開にされる前に十分な充電状態を維持するか、それ以外の形態で達成する。代替の実施例において、内部エネルギ源124は完全に消耗することがあり得るが、その時点においてユーザは、例えば、消耗したコイン型電池を取り除いて未使用および/またはフル充電したコイン型電池を挿入するなどして内部エネルギ源124を交換することができる。
【0040】
典型的一実施例において、処理システム122は内部エネルギ源124の充電状態を監視するように構成され、また、内部エネルギ源124の充電状態が低充電状態閾値以下のときは、スイッチング素子108を閉にするとともに電力回路120を作動させて、内部エネルギ源を高充電状態閾値まで充電するように構成されている。処理システム122は、内部エネルギ源124の充電状態が高充電状態閾値以上のときは、スイッチング素子108を再び開にして、供給エネルギ源106からの更なる電流の流れ(または電力の流れ)を遮断するように構成されている。このようにして、処理システム122は、内部エネルギ源124の充電状態を電力管理システム112の長期運転に適した望ましい範囲内に維持する。例えば、図3の実施例を参照して、内部エネルギ源324の充電状態が低充電状態閾値以下のときは、処理システム322がドライバ回路344に信号を送って、DPDTラッチングリレー308を閉にするか、その状態を供給インタフェース306からの電流路を提供するような状態に変更する。バッテリ管理回路340は、内部エネルギ源324の充電状態が高充電状態閾値以上になるまで、電力変換モジュール310の出力311から内部エネルギ源324を充電する。内部エネルギ源324の充電状態が高充電状態閾値以上になると、処理システム322がドライバ回路344に信号を送って、DPDTラッチングリレー308を開にするか、その状態を供給インタフェース306からの電流を遮断するような状態に変更するが、これは内部エネルギ源324が処理システム322に動作電力を供給できるように、内部エネルギ源324から処理システム322に電流を供給しつつ行われる。
【0041】
ここで説明した電源管理プロセス400によって、電源アダプタ102および/または電気システム100が消費する待機電力が減少する。例えば、ユーザは、電源アダプタ102のAC電源プラグ106をACエネルギ源116用の壁ソケットに挿し、デバイスプラグ130を電子デバイス104に挿してよい。プラグ130が電子デバイス104に挿入されたこと(即ち、接続イベント)に呼応して、電力管理システム112および/または処理システム122は、スイッチング素子108を閉にして、ACエネルギ源116から電子デバイス104に電力を供給する。充電動作において、電力管理システム112および/または処理システム122は、目標エネルギ源118への電流の流れの減少に基づいて、目標エネルギ源118がフル充電またはフル充電に近いときにこれを識別してスイッチング素子108を開にすることで、電源アダプタ102および/または電子デバイス104がACエネルギ源116からそれ以上の電流(または電力)を消費することを防ぐようにしてもよい。デバイスインタフェース114および/またはプラグ130が電子デバイス104から抜かれているときは、スイッチング素子108は開のままになり、それにより、デバイスインタフェース114および/またはプラグ130が電子デバイス104に連結されるか、内部エネルギ源124が低充電状態限界に達するかの何れかまたはその両方の状態になるまでACエネルギ源116から電流(または電力)を消費することを防ぐ。電力管理システム112および/または処理システム122は、ユーザに替わって如何なる介入または努力を要することなく、切断イベントに呼応して自動的にスイッチング素子108を開にするとともに、接続イベントに呼応して自動的にスイッチング素子108を閉にするように構成されている。
【0042】
本発明の実施例によるシステムおよび方法は、以下のものに関する。
一実施例によると、第1のエネルギ源から第2のエネルギ源に電力を供給する電気システムが提供される。電気システムは、第2のエネルギ源に連結するように構成されたインタフェースと、第1のエネルギ源とインタフェースとの間に連結されたスイッチング素子と、スイッチング素子とインタフェースに連結された処理システムとを含む。処理システムは、インタフェースが第2のエネルギ源に連結されていることを示すインタフェースの電気的特性に基づいて接続イベントを識別し、接続イベントを識別したことに応答して、スイッチング素子を作動させて第1のエネルギ源からの電流路を提供するように構成されている。一実施例によると、インタフェースは、シールドを含むシールド付きケーブルを備え、ここで、処理システムは、シールドの電圧に基づいて接続イベントを識別するように構成されている。別の実施例において、処理システムは、シールドの容量に基づいて接続イベントを識別するように構成されている。別の実施例によると、処理システムは、インタフェースが第2のエネルギ源からの連結を解除されていることを示す切断イベントを識別し、切断イベントに応答して、スイッチング素子を作動させて第1のエネルギ源からの電流路を遮断するように構成されている。更に別の実施例において、電気システムは、スイッチング素子とインタフェースに連結された電力変換モジュールを更に含む。電力変換モジュールは、スイッチング素子が第1のエネルギ源からの電流路を提供したとき、インタフェース経由で第1のエネルギ源から第2のエネルギ源に電力を供給するように構成されている。更なる実施例において、処理システムは、第2のエネルギ源が第1のエネルギ源からの電力を要求していないことを示す切断イベントを識別し、切断イベントを識別したことに呼応して、第1のエネルギ源から電力変換モジュールへの電流を防ぐべくスイッチング素子を作動させるように構成されている。更なる実施例において、電気システムは、第3のエネルギ源とバッテリ管理回路とを更に含む。第3のエネルギ源は、スイッチング素子が第1のエネルギ源からの電流を遮断するとき、処理システムに連結される。バッテリ管理回路は、電力変換モジュールの出力と第3のエネルギ源との間に連結される。処理システムは、第3のエネルギ源の充電状態が第1の閾値以下のときスイッチング素子を作動させて第1のエネルギ源からの電流路を提供するように構成されているが、ここで、バッテリ管理回路は、第3のエネルギ源を電力変換モジュールの出力から充電するように構成されている。処理システムは、更に第3のエネルギ源の充電状態が第2の閾値以上のときスイッチング素子を作動させて第1のエネルギ源から電力変換モジュールへの電流を遮断するように構成されている。
【0043】
別の実施例によると、第1のエネルギ源からデバイスに電力を供給するシステムが提供される。システムは、第1のエネルギ源に連結するように構成された第1のインタフェースと、デバイスに連結するように構成された第2のインタフェースとを含む。スイッチング素子が第1のインタフェースと第2のインタフェースとの間に連結され、このスイッチング素子は、第1のインタフェースからの電力の流れを制御するように構成されている。電力管理システムは、第2のインタフェースとスイッチング素子に連結されている。電力管理システムは、第2のインタフェースがデバイスに連結されたことに応答してスイッチング素子を閉にするように構成されており、スイッチング素子を閉にすることによって第1のインタフェースからの電流路が生成される。一実施例によると、システムは、スイッチング素子と第2のインタフェースに連結された電力変換モジュールを更に含む。電力変換モジュールは、スイッチング素子が閉にされたとき、第2のインタフェース経由で第1のエネルギ源からデバイスに電力を供給するように構成されている。電力管理システムは、第2のインタフェースがデバイスからの連結を解除されたことに応答して、スイッチング素子を開にして第1のエネルギ源からの電流の流れを遮断するように構成されている。別の実施例によると、デバイスは第2のエネルギ源を含み、第2のインタフェースは、接続要素と、接続要素と一体にされた検出要素とを含む。検出要素は電力管理システムに連結されており、電力管理システムは、第2のインタフェースがデバイスに連結されていることを示す検出要素の第1の状況を検出し、この第1の状況に応答してスイッチング素子を閉にするように構成されている。ここで、接続要素は、第2のインタフェースがデバイスに連結され、かつスイッチング素子が閉にされているとき、スイッチング素子と第2のエネルギ源との間に連結されるように構成されている。更なる実施例において、電力管理システムは、第2のインタフェースがデバイスからの連結を解除されていることを示す第2のインタフェースの第2の状況を検出し、この第2の状況に応答して、スイッチング素子を開にして第1のエネルギ源からの電流の流れを遮断するように構成されている。別の実施例によると、デバイスは第2のエネルギ源を含み、第2のインタフェースは、内部導体コアと、内部導体コアに対して同軸であるとともに内部導体コアを被覆する絶縁体と、絶縁体に対して同軸であるとともに絶縁体を被覆する導体とを含む。電力管理システムは、導体に連結されるとともに、第2のインタフェースがデバイスに連結されていることを示す導体の特性を検出し、第2のインタフェースがデバイスに連結されていることを示す導体の特性を検出したことに応答して、スイッチング素子を閉にするように構成されており、第2のインタフェースがデバイスに連結されているとき、内部導体コアはスイッチング素子と第2のエネルギ源との間に連結されている。更なる実施例において、電力管理システムは、第2のインタフェースがデバイスに連結されていることを示す導体の電圧を検出し、第2のインタフェースがデバイスに連結されていることを示す導体の電圧に応答して、スイッチング素子を閉にするように構成されている。別の実施例において、電力管理システムは、導体に応答信号を生じることになる入力電気信号を導体に印加し、応答信号に基づいて導体の容量を検出し、第2のインタフェースがデバイスに連結されていることを示す導体の容量に応答して、スイッチング素子を閉にするように構成されている。
【0044】
別の実施例において、目標エネルギ源に連結されたインタフェースを用いて、供給エネルギ源から目標エネルギ源へ電力を供給する方法が提供される。インタフェースは、接続要素と、接続要素と一体にされた検出要素とを含む。方法は、検出要素の電気的特性に基づいてインタフェースが目標エネルギ源に連結されていることを示す接続イベントを検出し、接続イベントに応答して供給エネルギ源からの電流路を確立することを含む。供給エネルギ源は、供給エネルギ源からの電流路が確立されると、接続要素を経由して目標エネルギ源へ電力を供給する。更なる実施例において、接続要素は第1の導体を含み、検出要素は第1の導体に対して同軸の第2の導体を含み、接続イベントを検出することは、インタフェースが目標エネルギ源に連結していることを示す第2の導体の容量を検出することを含む。別の実施例において、接続イベントを検出することは、インタフェースが目標エネルギ源に連結していることを示す第2の導体の電圧を検出することを含む。更に別の実施例において、スイッチング素子が供給エネルギ源とインタフェースとの間に連結されている。スイッチング素子は、開状態において供給エネルギ源からの電流を遮断するように構成されており、電流路を確立することは、接続イベントに呼応してスイッチング素子を閉にすることを含む。スイッチング素子は、閉状態において供給エネルギ源からの電流路を提供する。別の実施例において、方法は、インタフェースの電気的特性に基づいて、目標エネルギ源が供給エネルギ源からの電力の供給を要求していないことを示す切断イベントを検出し、切断イベントに呼応してスイッチング素子を開にすることを更に含む。別の実施例によると、方法は、インタフェースの電気的特性に基づいて、目標エネルギ源が供給エネルギ源からの電力の供給を要求していないことを示す切断イベントを検出し、切断イベントに呼応して供給エネルギ源からの電流を防ぐことを更に含む。
【0045】
前述の詳細な説明において少なくとも1つの典型的実施例を提示したが、極めて多数の変形が存在することを理解すべきである。ここに記載された典型的な1つまたは複数の実施例は、請求する本発明の範囲、適用可能性または構造を、如何なる点においても制限することを意図していないことも理解すべきである。むしろ、前述の詳細な説明は、説明された1つまたは複数の実施例を当業者が実施するうえで便利な指針を提供するであろう。特許請求の範囲によって定義された範囲から逸脱することなく、構成要素の機能および配列に、本願提出時において既知の均等物および予見可能な均等物を含む種々の変更を施すことができることを理解すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のエネルギ源から第2のエネルギ源に電力を供給する電気システムであって、
前記第2のエネルギ源に連結するように構成されたインタフェースと、
前記第1のエネルギ源と前記インタフェースとの間に連結されたスイッチング素子と、
前記スイッチング素子および前記インタフェースに連結された処理システムと、を含み、
前記処理システムは、
前記インタフェースが前記第2のエネルギ源に連結されていることを示す前記インタフェースの電気的特性に基づいて接続イベントを識別し、
前記接続イベントを識別したことに応答して、前記スイッチング素子を作動させて前記第1のエネルギ源からの電流路を提供するように構成されている、電気システム。
【請求項2】
前記インタフェースは、シールドを含むシールド付きケーブルを備え、
前記処理システムは、前記シールドの電圧に基づいて前記接続イベントを識別するように構成されている、請求項1に記載の電気システム。
【請求項3】
前記インタフェースは、シールドを含むシールド付きケーブルを備え、
前記処理システムは、前記シールドの容量に基づいて前記接続イベントを識別するように構成されている、請求項1に記載の電気システム。
【請求項4】
前記処理システムは、
前記インタフェースが前記第2のエネルギ源からの連結を解除されていることを示す切断イベントを識別し、
前記切断イベントに応答して、前記スイッチング素子を作動させて前記第1のエネルギ源からの電流路を遮断するように構成されている、請求項1に記載の電気システム。
【請求項5】
前記スイッチング素子および前記インタフェースに連結された電力変換モジュールを更に含み、
前記電力変換モジュールは、前記スイッチング素子が前記第1のエネルギ源からの電流路を提供するとき、前記インタフェースを介して前記第1のエネルギ源から前記第2のエネルギ源に電力を供給するように構成されている、請求項1に記載の電気システム。
【請求項6】
前記処理システムは、
前記第2のエネルギ源が前記第1のエネルギ源からの電力を要求していないことを示す切断イベントを識別し、
前記切断イベントを識別したことに応答して、前記スイッチング素子を作動させて前記第1のエネルギ源から前記電力変換モジュールへの電流を遮断するように構成されている、請求項5に記載の電気システム。
【請求項7】
前記スイッチング素子が前記第1のエネルギ源からの電流を遮断しているときに前記処理システムに連結される第3のエネルギ源と、
前記電力変換モジュールの出力と前記第3のエネルギ源との間に連結されるバッテリ管理回路と、を更に含み、
前記処理システムは、前記第3のエネルギ源の充電状態が第1の閾値以下のとき、前記スイッチング素子を作動させて前記第1のエネルギ源からの電流路を提供するように構成され、ここで、前記バッテリ管理回路は、前記第3のエネルギ源を前記電力変換モジュールの出力から充電するように構成され、
更に、前記処理システムは、前記第3のエネルギ源の充電状態が第2の閾値以上のとき、前記スイッチング素子を作動させて前記第1のエネルギ源から前記電力変換モジュールへの電流を遮断するように構成されている、請求項6に記載の電気システム。
【請求項8】
第1のエネルギ源からデバイスに電力を供給するシステムであって、
前記第1のエネルギ源に連結するように構成された第1のインタフェースと、
前記デバイスに連結するように構成された第2のインタフェースと、
前記第1のインタフェースと前記第2のインタフェースとの間に連結され、前記第1のインタフェースからの電力の流れを制御するように構成されたスイッチング素子と、
前記第2のインタフェースおよび前記スイッチング素子に連結され、前記第2のインタフェースが前記デバイスに連結されたことに応答して前記スイッチング素子を閉にするように構成された電力管理システムと、を含み、
前記スイッチング素子を閉にすることによって、前記第1のインタフェースからの電流路が形成できる、システム。
【請求項9】
前記スイッチング素子と前記第2のインタフェースに連結され、前記スイッチング素子が閉にされたとき、前記第2のインタフェースを介して前記第1のエネルギ源から前記デバイスに電力を供給するように構成された電力変換モジュールを更に含み、
前記電力管理システムは、前記第2のインタフェースが前記デバイスからの連結を解除されたことに応答して、前記スイッチング素子を開にして前記第1のエネルギ源からの電流の流れを遮断するように構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記デバイスは第2のエネルギ源を含み、
前記第2のインタフェースは、
接続要素と、
前記接続要素と一体にされ、前記電力管理システムに連結された検出要素と、を含み、
前記電力管理システムは、
前記第2のインタフェースが前記デバイスに連結されていることを示す前記検出要素の第1の状況を検出し、
前記第1の状況に応答して前記スイッチング素子を閉にするように構成され、
前記第2のインタフェースが前記デバイスに連結され、かつ前記スイッチング素子が閉にされているとき、前記接続要素は、前記スイッチング素子と前記第2のエネルギ源との間に連結されるように構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記電力管理システムが、前記第2のインタフェースが前記デバイスからの連結を解除されていることを示す前記第2のインタフェースの第2の状況を検出し、
前記第2の状況に応答して、前記スイッチング素子を開にして前記スイッチング素子が前記第1のエネルギ源からの電流の流れを遮断するように構成されている、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記デバイスが第2のエネルギ源を含み、
前記第2のインタフェースは、
内部導体コアと、
前記内部導体コアに対して同軸であり、且つ前記内部導体コアを被覆する絶縁体と、
前記絶縁体に対して同軸であり、且つ前記絶縁体を被覆する導体とを含み、
前記電力管理システムは、前記導体に連結され、
前記電力管理システムは、
前記第2のインタフェースが前記デバイスに連結されていることを示す前記導体の特性を検出し、
前記第2のインタフェースが前記デバイスに連結されていることを示す前記導体の前記特性を検出したことに応答して前記スイッチング素子を閉にするように構成され、
前記第2のインタフェースが前記デバイスに連結されているとき、前記内部導体コアが前記スイッチング素子と前記第2のエネルギ源との間に連結されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
前記電力管理システムは、
前記第2のインタフェースが前記デバイスに連結されていることを示す前記導体の電圧を検出し、
前記第2のインタフェースが前記デバイスに連結されていることを示す前記導体の前記電圧に応答して前記スイッチング素子を閉にするように構成されている、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記電力管理システムは、前記導体に応答信号を生じることになる入力電気信号を前記導体に印加し、
前記応答信号に基づいて前記導体の容量を検出し、
前記第2のインタフェースが前記デバイスに連結されていることを示す前記導体の前記容量に呼応して前記スイッチング素子を閉にするように構成されている、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
目標エネルギ源に連結されたインタフェースを用いて、供給エネルギ源から前記目標エネルギ源へ電力を供給する方法であって、前記インタフェースが接続要素と、前記接続要素と一体にされた検出要素とを含み、
前記検出要素の電気的特性に基づいて前記インタフェースが前記目標エネルギ源に連結されていることを示す接続イベントを検出し、
前記接続イベントに応答して前記供給エネルギ源からの電流路を確立することを含み、
前記供給エネルギ源は、前記供給エネルギ源からの前記電流路が確立されると、前記接続要素を経由して前記目標エネルギ源へ電力を供給する、方法。
【請求項16】
前記接続要素は第1の導体を含み、
前記検出要素は前記第1の導体に対して同軸の第2の導体を含み、
前記接続イベントを検出することは、前記インタフェースが前記目標エネルギ源に連結していることを示す前記第2の導体の容量を検出することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記接続要素は第1の導体を含み、
前記検出要素は前記第1の導体に対して同軸の第2の導体を含み、
前記接続イベントを検出することは、前記インタフェースが前記目標エネルギ源に連結していることを示す前記第2の導体の電圧を検出することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
開状態において前記供給エネルギ源からの電流を遮断するように構成されたスイッチング素子が前記供給エネルギ源と前記インタフェースとの間に連結され、
前記電流路を確立することは、前記接続イベントに応答して前記スイッチング素子を閉にすることを含み、
前記スイッチング素子は、閉状態において前記供給エネルギ源からの前記電流路を提供する、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記インタフェースの電気的特性に基づいて、前記目標エネルギ源が前記供給エネルギ源からの電力の供給を要求していないことを示す切断イベントを検出し、
前記切断イベントに応答して前記スイッチング素子を開にすることを更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記インタフェースの電気的特性に基づいて、前記目標エネルギ源が前記供給エネルギ源からの電力の供給を要求していないことを示す切断イベントを検出し、
前記切断イベントに応答して前記供給エネルギ源からの電流を遮断することを更に含む、請求項15に記載の方法。

【図2】
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【図1】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−511953(P2013−511953A)
【公表日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−539933(P2012−539933)
【出願日】平成22年11月3日(2010.11.3)
【国際出願番号】PCT/US2010/055271
【国際公開番号】WO2011/062770
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
【出願人】(504199127)フリースケール セミコンダクター インコーポレイテッド (806)
【Fターム(参考)】