接続コネクタ、接続方法、及び接続構造
【課題】信号の瞬断などの生じにくい接続コネクタを提供する。
【解決手段】中心導体を有する同軸線路と、前記同軸線路に電気的に接続されたストリップラインと、前記ストリップラインの少なくとも一部を被覆する誘電体膜と、を具備する。前記ストリップラインは、平板状に設けられ、前記誘電体膜は、前記ストリップラインとは反対側の面の少なくとも一部が接続時の接合面となるように、設けられていること。
【解決手段】中心導体を有する同軸線路と、前記同軸線路に電気的に接続されたストリップラインと、前記ストリップラインの少なくとも一部を被覆する誘電体膜と、を具備する。前記ストリップラインは、平板状に設けられ、前記誘電体膜は、前記ストリップラインとは反対側の面の少なくとも一部が接続時の接合面となるように、設けられていること。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続コネクタ、接続方法、及び接続構造に関し、特に、同軸線路の接続コネクタ、接続方法、及び接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
同軸線路を接続するにあたっては、接続コネクタを用いて接続が行われる。図1に、一般的に用いられる接続コネクタの断面図を示す。この接続コネクタは、20GHz程度の同軸線路を接続するために、一般的に用いられているものである。
【0003】
図1に示されるように、一般的な接続コネクタには、雄側と雌側とがある。雄側は、同軸線路の中心導体が突き出た突起形状となっている。一方、雌側は、中心導体の先端部分の形状が、雄側の突起に対応した凹形状となっている。雌側の中心導体の先端部分は、バネ構造となっており、結合時における衝撃を緩和したり、クリアランスを生じさせない様になっている。また、雄側と雌側の双方の外周部には、タップが設けられている。接続時には、このタップによって接続状態がロックされ、中心導体およびグランドとなる外周導体が固定される様に設計されている。
【0004】
接続コネクタは、温度の変動する環境下で長期間使用される事がある。また、脱着の繰り返しが多数回行われることも想定される。図1に示したような従来の接続コネクタでは、脱着の繰り返しや、長期間の温度変動環境下にさらされることによる熱収縮等により、バネ構造部分がだんだんと劣化し、接続の安定性が脅かされることがあった。雄側と雌側とが接続された状態において、熱収縮や外部からの機械的ストレスにより、中心導体同士が接触したり離れたりした場合、信号の瞬断などが生じると考えられる。
【0005】
また、このような接続コネクタにおいては、中心導体同士の位置がお互いに一致していないと、接続することができない。従って、接続時には、雄側と雌側とを真正面から対向させて接続しなければならない。雄側と雌側とのうちのどちらかが、フレキシブルなケーブルなどに取りつけられており、相対位置を自由に調整できる場合であれば、簡単に真正面から対向させて接続させることができる。しかしながら、雄側と雌側との相対位置を自由に調整できない場合もある。例えば、同一装置内のサブパネル同士を直接接続しようとした場合(お互いの位置が固定される場合)には、中心導体同士の位置合わせが難しく、接続を行う事が困難となる場合がある。
【0006】
従って、接続の安定性が脅かされず、容易に接続を行う事のできる接続コネクタが望まれている。
【0007】
尚、関連する技術として、特許文献1には、上面と下面とを有するハウジングと、そのハウジングの上面及び下面を貫通する貫通孔と、その貫通孔に挿入される筒状の誘電体と、その誘電体に囲繞された状態で貫通孔に挿入され、ハウジングの上面及び下面側端部に高周波ICに高周波信号入出力ピンを保持する保持部を備えた接続用ピンを備える高周波IC接続構造、が開示されている。
【0008】
また、特許文献2には、点接触の状態で接続した場合の内部導体と入出力端子と間の信頼性を改善するための技術が開示されている。
【0009】
また、特許文献3には、マイクロストリップ線路信号線パターンと設置間ターンをそれぞれ備える回路基板を、同軸コネクタが取りつけられている電導性パッケージの中に実装し、同軸コネクタの心線、信号接続リボンワイヤにて回路基板並びに同軸コネクタをそれぞれ電気的に接続し、回路基板と導電性パッケージとのギャップに誘電体材料を充填することが記載されている。
【0010】
一方、特許文献4には、ストリップラインに関する記載として、間に誘電体としてのセラミックを挟んで2枚の金属帯片が対向する2層構造とする事が記載されている。
【0011】
【特許文献1】特開2003−332487号 公報
【特許文献2】特開昭58−70602号 公報
【特許文献3】特開平8−237009号 公報
【特許文献4】特開平3−163901号 公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、信号の瞬断などの生じにくい接続コネクタを提供する事にある。
【0013】
また、本発明の他の目的は、位置を自由に調整できない場合にも、容易に接続を行う事のできる接続コネクタを提供する事にある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用される番号・符号を用いて、[課
題を解決するための手段]を説明する。これらの番号・符号は、[特許請求の範囲]の記
載と[発明を実施するための最良の形態]との対応関係を明らかにするために括弧付きで
付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、[特許請求の範囲]に記載され
ている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0015】
本発明にかかる接続コネクタ(10)は、中心導体(4)を有する同軸線路(7)と、同軸線路(7)に電気的に接続されたストリップライン(1、2、3)と、ストリップライン(1、2、3)の少なくとも一部を被覆する誘電体膜(5)と、を具備する。ストリップライン(1、2、3)は、平板状に設けられる。誘電体膜(5)は、接続時において、相手方コネクタの接続面と接触する様に設けられている。
【0016】
このような構成とすれば、バネ構造などを必要としないので、温度変動のある環境下で長期使用されたり、脱着動作が多数繰り返されたとしても、接続部分が劣化することはない。従って、劣化による信号の瞬断などは生じ難い。
【0017】
また、誘電体膜(5)が接続面となるので、接続時には誘電体膜(5)を介して接続が行われることになる。接続状態では、この誘電体膜(5)がキャパシタとなる。すなわち、同軸線路(7)同士がキャパシタを介して接続された状態となる。このような構成とすれば、接続状態において、接続コネクタ(10)同士の位置が多少ずれていたとしても、接続部分のキャパシタ容量値が多少ずれるだけとなる。結果として、厳密な位置合わせは必要なく、接続コネクタ(10)の位置を自由に調整し難い場合にも、容易に接続を行う事ができるようになる。
【0018】
この接続コネクタ(10)は、更に、導電性の筐体(1)と、筐体(1)の外面上の一部に設けられた誘電体基板(2)と、誘電体基板(2)上に形成された導電性の線路(3)と、を具備することが好ましい。ここで、ストリップライン(1、2、3)は、筐体(1)、誘電体基板(2)、及び線路(3)の重なった部分として形成される。線路(3)及び誘電体基板(2)は、誘電体膜(5)に被覆されていない露出部(12)を有している。中心導体(4)、露出部(12)において線路(3)に接続されることで、同軸線路(7)とストリップライン(1、2、3)とが電気的に接続されている。
【0019】
また、筐体(1)の外面には、底面を有する凹部が形成されており、誘電体基板(2)、線路(3)、及び誘電体膜(5)は、その凹部の底面上に配置されていることが好ましい。また、その凹部の深さは、底面から誘電体膜までの厚みと一致していることが好ましい。
【0020】
このように、凹部を設け、凹部の深さと誘電体膜までの厚みとを一致させる様にすれば、接続時に接合面に対して過剰な圧力が働く事がなく、接続コネクタ(10)の劣化がより一層防止できる。
【0021】
この接続コネクタ(10)において、誘電体基板(2)の露出部(12)には、誘電体基板(2)を貫通する貫通穴(6)が設けられている事が好ましい。同軸線路(7)は、貫通穴(6)から筐体(1)の内側に延びるように取りつけられていることが好ましい。中心導体(4)は、貫通穴(6)を介して、誘電体基板(2)の線路(3)側に引き出されており、線路(3)側で線路(3)に接続されていることが好ましい。
【0022】
上記の接続コネクタ(10)は、更に、導電性の筐体(1)と、筐体(1)の外面上の一部に設けられた導電性シート(9)と、導電性シート(9)上に設けられた誘電体基板(2)と、誘電体基板(2)上に形成された導電性の線路(3)と、を具備する事が好ましい。このとき、ストリップライン(1、2、3)は、導電性シート(9)、誘電体基板(2)、及び線路(3)の重なった部分として形成される。
【0023】
このような構成とすれば、接続時に、筐体(1)と誘電体基板(2)との間に設けられた導電性シート(9)がクッションとなる。その結果、接続時における衝撃が吸収される上、より確実に接合面同士を接触させる事ができる。
【0024】
本発明にかかる接続コネクタ構造(20)は、上記の接続コネクタ(10)を用いた接続コネクタ構造である。この接続コネクタ構造(20)は、2個の接続コネクタ(10)が、接合面同士を対向させて接するように接続されている。
【0025】
本発明にかかる接続方法は、上記の接続コネクタ(10)を2個用意するステップと、2個の接続コネクタ(10)を、その接触面同士が対向して接するように接続するステップと、を具備する。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、信号の瞬断などの生じにくい接続コネクタが提供される。
【0027】
さらに本発明によれば、位置を自由に調整できない場合にも、容易に接続を行う事のできる接続コネクタが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
(第1の実施形態)
以下に、図面を参照しつつ、本発明の第1の実施形態を説明する。図2は、本実施形態に係る接続コネクタ10の斜視図、図3は、主要部を分解して示した斜視図、図4は模式断面図である。
【0029】
図2乃至4に示されるように、接続コネクタ10は、金属ケース1と、同軸線路7と、誘電体基板2と、誘電体基板2上に設けられた線路3と、誘電体膜5とを備えている。
【0030】
図3、4に示されるように、金属ケース1の一外面上には、内側に向かって凹んだ凹部が形成されている。この凹部は底面を有している。この底面には、同軸線路7を通す為の穴13と、接続時に他方の接続コネクタとの干渉を防ぐ為の窪み8とが設けられている。また、金属ケース1は、接続時には接地されるようになっている。
【0031】
同軸線路7は、RF(Radio Frequency)信号を伝送する為のものである。図4に示されるように、同軸線路7は、中心導体4と、中心導体4の周囲に設けられた誘電体14と、誘電体14の外周側に設けられた外周導体(図示は省略)とを有している。同軸線路7の先端は、金属ケース1の穴13に接続されている。同軸線路7の先端部分では、中心導体4が金属ケース1の外側に向かって突き出している。中心導体4の突き出た部分は、後述するように誘電体基板2に設けられた貫通孔6を介して、誘電体基板2上に設けられた線路3に接続されている。また、図示していないが、外周導体は金属ケース1に接続されている。
【0032】
誘電体基板2は、絶縁体であり、金属ケース1の凹部の底面上に配置されている。図3に示されるように、誘電体基板2には、金属ケースの穴13に対応する位置に、中心導体4を通すための貫通孔6が設けられている。誘電体基板2としては、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)基板や、FR4(Flame Retardant Type 4)基板を挙げることができる。この中でも、ある程度の弾性を有している事から、PTFE基板がより好ましい。PTFE基板のように弾性を有する基板を用いれば、接続時において、誘電体基板2がクッションの役割を果たし、接続コネクタ10に過度の荷重が加わることなく、確実に接続を行う事ができる。
【0033】
線路3は、導電性であり、誘電体基板2上の少なくとも一部に設けられている。線路3は所定の幅(W)を有した平板状に形成されており、貫通孔6近傍まで延びている。線路3は、貫通孔6近傍において、貫通孔6から引き出された中心導体4と、半田付け等により電気的に接続されている。
【0034】
このように、金属ケース1上に、誘電体基板2、線路3が設けられている事によって、これらが重なった部分は、平板状のストリップラインを構成していると捉えることができる。
【0035】
誘電体膜5は絶縁体であり、誘電体基板2上に、少なくとも線路3の一部を覆う様に設けられている。但し、図4に示されるように、誘電体基板2の貫通孔6近傍には誘電体膜5は設けられておらず、線路3や誘電体基板2の露出した露出部12となっている。誘電体膜5としては、例えば、グリーンレジストと呼ばれる厚み20〜50μm程度の市販の感光性樹脂等を用いる事ができる。このグリーンレジストは、コスト面、接続時における耐衝撃性の観点から好ましい。
【0036】
図4に示されるように、金属ケース1に設けられた凹部の深さaは、誘電体基板2、線路3、及び誘電体膜5の厚みの合計に等しくなるように設計されている。これにより、金属ケース1の凹部以外の外面部分と、誘電体膜5の上面が同一面上に設けられている。接続状態においては、この誘電体膜5の上面を含む面が、接合面11となる。
【0037】
続いて、図5を参照して、上述した構成を有する接続コネクタ10を用いて、2つの同軸線路7を接続した接続構造20について説明する。同軸線路7同士を接続する際には、図5(a)に示されるように、線路3同士が誘電体膜5を介して対向するように、接続コネクタ10A,10Bを対向させる。この時、中心導体4と線路3との接続部分同士が重ならない様にするため、中心導体4と線路3との接続部分が互いに反対側となるように、対向させる。そして、図5(b)に示されるように、誘電体膜5同士を接触させて、2つの接続コネクタ10Aと10Bを接続する。この時、凹部の設けられた金属ケース1の面のうち、凹部以外の部分も接触することになる。尚、窪み8が設けられている事によって、中心導体4と線路3との接続部分は金属ケース1と干渉しない。この状態で、例えば、凹部の周囲の金属ケース1同士を、ネジ等で固定することにより、接続状態を保つ事ができる。また、接続状態において、金属ケース1を接地する。これにより、金属ケース1はグランド面となる。
【0038】
この接続構造20においては、それぞれの誘電体基板2上の線路3の一部が重なり、間に誘電体膜5をはさんだ、サンドイッチ構造となる。また、誘電体基板2、線路3、及び金属ケース1の重なった部分は、既述のように、ストリップライン構造になる。よって、この接続構造20は、図6に示すような等価回路(ストリップライン−キャパシタ−ストリップライン)で表すことができる。
【0039】
このようなキャパシタを介した接続構造20において、キャパシタの容量値が、RF信号を通過させるのに十分大きい値(リアクタンスが十分小さい値)であれば、誘電体膜5を介してRF信号を伝送させる事ができる。キャパシタの容量値は、誘電体膜5の厚さをt(m)、誘電体膜5の比誘電率をεr、線路3の幅をW(m)、誘電体膜5同士が重なった部分の長さをL(m)とすると、「8.85×εr×W×L/2t」(pF)で表す事ができる。従って、接続コネクタ10の設計に際しては、WやLを、採用した誘電体基板2の厚さや誘電体膜5の厚さ等に基いて決定すればよい。具体的には、Wをストリップラインの特性インピーダンスが設計値と同一になるように、Lを上記で計算できるキャパシタの値がRF信号を通すのに十分大きくなるように、決定すればよい。
【0040】
以上説明したような構成によれば、キャパシタを介して接続が行われることになるので、必ずしも誘電体膜5同士が完全に接触していなくてもRF信号を通過させる事ができる。仮に、接続構造20において、誘電体膜5間が完全に離れていても、図6に示されるキャパシタ部分の容量値が小さくなるだけであり、RF信号が通過するのに十分な容量値でさえあれば、信号の瞬断などは生じず、問題とならない。
【0041】
また、本発明の接続構造20では、接続時に、接合面のお互いの位置にずれがあったとしても、線路3の重なり部分の面積が変化するだけである。ずれ無く接続された場合と比較して、ずれの分だけキャパシタの容量が小さくなる。だが、この場合も、上記と同様に、キャパシタの容量値が設計許容値内であれば、問題とならない。従って、位置の調整が自由に行えないような場合にも、比較的容易に接続を行う事ができる。
【0042】
また、この接続構造20では、金属ばね等の劣化の可能性のある部材を用いているわけではない。従って、長期間使用されたり、脱着動作が多数回行われたとしても、信号の瞬断を引き起こすような劣化が生じる可能性は低い。
【0043】
(第2の実施形態)
続いて、本発明の第2の実施形態にいて説明する。図7は、本実施形態に係る接続コネクタ10の構成を示す分解斜視図である。図7に示されるように、本実施形態では、第1の実施形態と比較して、金属ケース1と誘電体基板2との間に、金属シート9が追加されている。その他の点については、第1の実施形態と同様であり、説明を省略する。
【0044】
金属シート9は、導電性であり、若干のバネ性を有するようなものであれば、どのようなものでも用いる事ができる。
【0045】
このように金属シート9を追加すれば、誘電体基板2が比較的硬い基板(例示;FR4)を用いた場合でも、金属シート9がクッションの役割を果たす。従って、誘電体基板2が比較的硬い場合でも、接続時における衝撃を吸収し、誘電体膜5同士を確実に接触させる事ができる。
【0046】
尚、本実施の形態においては、脱着の繰り返しや、長期の温度変動環境下にさらされ、金属シート9のばね性が弱まることが懸念される。しかしながら、仮に誘電体膜5同士の接触が不安定になったとしても、第1の実施形態において既述の通り、キャパシタ部分の容量値が若干変化するだけであるので、RF信号を通過させる上では障害となり難い。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】従来の接続コネクタの断面図である。
【図2】第1の実施形態にかかる接続コネクタの斜視図である。
【図3】第1の実施形態にかかる接続コネクタの分解斜視図である。
【図4】第1の実施形態にかかる接続コネクタの模式断面図である。
【図5】第1の実施形態にかかる接続コネクタの接続の様子を示す断面図である。
【図6】接続時における等価回路図である。
【図7】第2の実施形態にかかる接続コネクタの分解斜視図である。
【符号の説明】
【0048】
1 金属ケース
2 誘電体基板
3 線路
4 中心導体
5 誘電体膜
6 貫通孔
7 同軸線路
8 窪み
9 金属シート
10 接続コネクタ
11 接合面
12 露出部
13 穴
14 誘電体
20 接続構造
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続コネクタ、接続方法、及び接続構造に関し、特に、同軸線路の接続コネクタ、接続方法、及び接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
同軸線路を接続するにあたっては、接続コネクタを用いて接続が行われる。図1に、一般的に用いられる接続コネクタの断面図を示す。この接続コネクタは、20GHz程度の同軸線路を接続するために、一般的に用いられているものである。
【0003】
図1に示されるように、一般的な接続コネクタには、雄側と雌側とがある。雄側は、同軸線路の中心導体が突き出た突起形状となっている。一方、雌側は、中心導体の先端部分の形状が、雄側の突起に対応した凹形状となっている。雌側の中心導体の先端部分は、バネ構造となっており、結合時における衝撃を緩和したり、クリアランスを生じさせない様になっている。また、雄側と雌側の双方の外周部には、タップが設けられている。接続時には、このタップによって接続状態がロックされ、中心導体およびグランドとなる外周導体が固定される様に設計されている。
【0004】
接続コネクタは、温度の変動する環境下で長期間使用される事がある。また、脱着の繰り返しが多数回行われることも想定される。図1に示したような従来の接続コネクタでは、脱着の繰り返しや、長期間の温度変動環境下にさらされることによる熱収縮等により、バネ構造部分がだんだんと劣化し、接続の安定性が脅かされることがあった。雄側と雌側とが接続された状態において、熱収縮や外部からの機械的ストレスにより、中心導体同士が接触したり離れたりした場合、信号の瞬断などが生じると考えられる。
【0005】
また、このような接続コネクタにおいては、中心導体同士の位置がお互いに一致していないと、接続することができない。従って、接続時には、雄側と雌側とを真正面から対向させて接続しなければならない。雄側と雌側とのうちのどちらかが、フレキシブルなケーブルなどに取りつけられており、相対位置を自由に調整できる場合であれば、簡単に真正面から対向させて接続させることができる。しかしながら、雄側と雌側との相対位置を自由に調整できない場合もある。例えば、同一装置内のサブパネル同士を直接接続しようとした場合(お互いの位置が固定される場合)には、中心導体同士の位置合わせが難しく、接続を行う事が困難となる場合がある。
【0006】
従って、接続の安定性が脅かされず、容易に接続を行う事のできる接続コネクタが望まれている。
【0007】
尚、関連する技術として、特許文献1には、上面と下面とを有するハウジングと、そのハウジングの上面及び下面を貫通する貫通孔と、その貫通孔に挿入される筒状の誘電体と、その誘電体に囲繞された状態で貫通孔に挿入され、ハウジングの上面及び下面側端部に高周波ICに高周波信号入出力ピンを保持する保持部を備えた接続用ピンを備える高周波IC接続構造、が開示されている。
【0008】
また、特許文献2には、点接触の状態で接続した場合の内部導体と入出力端子と間の信頼性を改善するための技術が開示されている。
【0009】
また、特許文献3には、マイクロストリップ線路信号線パターンと設置間ターンをそれぞれ備える回路基板を、同軸コネクタが取りつけられている電導性パッケージの中に実装し、同軸コネクタの心線、信号接続リボンワイヤにて回路基板並びに同軸コネクタをそれぞれ電気的に接続し、回路基板と導電性パッケージとのギャップに誘電体材料を充填することが記載されている。
【0010】
一方、特許文献4には、ストリップラインに関する記載として、間に誘電体としてのセラミックを挟んで2枚の金属帯片が対向する2層構造とする事が記載されている。
【0011】
【特許文献1】特開2003−332487号 公報
【特許文献2】特開昭58−70602号 公報
【特許文献3】特開平8−237009号 公報
【特許文献4】特開平3−163901号 公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、信号の瞬断などの生じにくい接続コネクタを提供する事にある。
【0013】
また、本発明の他の目的は、位置を自由に調整できない場合にも、容易に接続を行う事のできる接続コネクタを提供する事にある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用される番号・符号を用いて、[課
題を解決するための手段]を説明する。これらの番号・符号は、[特許請求の範囲]の記
載と[発明を実施するための最良の形態]との対応関係を明らかにするために括弧付きで
付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、[特許請求の範囲]に記載され
ている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0015】
本発明にかかる接続コネクタ(10)は、中心導体(4)を有する同軸線路(7)と、同軸線路(7)に電気的に接続されたストリップライン(1、2、3)と、ストリップライン(1、2、3)の少なくとも一部を被覆する誘電体膜(5)と、を具備する。ストリップライン(1、2、3)は、平板状に設けられる。誘電体膜(5)は、接続時において、相手方コネクタの接続面と接触する様に設けられている。
【0016】
このような構成とすれば、バネ構造などを必要としないので、温度変動のある環境下で長期使用されたり、脱着動作が多数繰り返されたとしても、接続部分が劣化することはない。従って、劣化による信号の瞬断などは生じ難い。
【0017】
また、誘電体膜(5)が接続面となるので、接続時には誘電体膜(5)を介して接続が行われることになる。接続状態では、この誘電体膜(5)がキャパシタとなる。すなわち、同軸線路(7)同士がキャパシタを介して接続された状態となる。このような構成とすれば、接続状態において、接続コネクタ(10)同士の位置が多少ずれていたとしても、接続部分のキャパシタ容量値が多少ずれるだけとなる。結果として、厳密な位置合わせは必要なく、接続コネクタ(10)の位置を自由に調整し難い場合にも、容易に接続を行う事ができるようになる。
【0018】
この接続コネクタ(10)は、更に、導電性の筐体(1)と、筐体(1)の外面上の一部に設けられた誘電体基板(2)と、誘電体基板(2)上に形成された導電性の線路(3)と、を具備することが好ましい。ここで、ストリップライン(1、2、3)は、筐体(1)、誘電体基板(2)、及び線路(3)の重なった部分として形成される。線路(3)及び誘電体基板(2)は、誘電体膜(5)に被覆されていない露出部(12)を有している。中心導体(4)、露出部(12)において線路(3)に接続されることで、同軸線路(7)とストリップライン(1、2、3)とが電気的に接続されている。
【0019】
また、筐体(1)の外面には、底面を有する凹部が形成されており、誘電体基板(2)、線路(3)、及び誘電体膜(5)は、その凹部の底面上に配置されていることが好ましい。また、その凹部の深さは、底面から誘電体膜までの厚みと一致していることが好ましい。
【0020】
このように、凹部を設け、凹部の深さと誘電体膜までの厚みとを一致させる様にすれば、接続時に接合面に対して過剰な圧力が働く事がなく、接続コネクタ(10)の劣化がより一層防止できる。
【0021】
この接続コネクタ(10)において、誘電体基板(2)の露出部(12)には、誘電体基板(2)を貫通する貫通穴(6)が設けられている事が好ましい。同軸線路(7)は、貫通穴(6)から筐体(1)の内側に延びるように取りつけられていることが好ましい。中心導体(4)は、貫通穴(6)を介して、誘電体基板(2)の線路(3)側に引き出されており、線路(3)側で線路(3)に接続されていることが好ましい。
【0022】
上記の接続コネクタ(10)は、更に、導電性の筐体(1)と、筐体(1)の外面上の一部に設けられた導電性シート(9)と、導電性シート(9)上に設けられた誘電体基板(2)と、誘電体基板(2)上に形成された導電性の線路(3)と、を具備する事が好ましい。このとき、ストリップライン(1、2、3)は、導電性シート(9)、誘電体基板(2)、及び線路(3)の重なった部分として形成される。
【0023】
このような構成とすれば、接続時に、筐体(1)と誘電体基板(2)との間に設けられた導電性シート(9)がクッションとなる。その結果、接続時における衝撃が吸収される上、より確実に接合面同士を接触させる事ができる。
【0024】
本発明にかかる接続コネクタ構造(20)は、上記の接続コネクタ(10)を用いた接続コネクタ構造である。この接続コネクタ構造(20)は、2個の接続コネクタ(10)が、接合面同士を対向させて接するように接続されている。
【0025】
本発明にかかる接続方法は、上記の接続コネクタ(10)を2個用意するステップと、2個の接続コネクタ(10)を、その接触面同士が対向して接するように接続するステップと、を具備する。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、信号の瞬断などの生じにくい接続コネクタが提供される。
【0027】
さらに本発明によれば、位置を自由に調整できない場合にも、容易に接続を行う事のできる接続コネクタが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
(第1の実施形態)
以下に、図面を参照しつつ、本発明の第1の実施形態を説明する。図2は、本実施形態に係る接続コネクタ10の斜視図、図3は、主要部を分解して示した斜視図、図4は模式断面図である。
【0029】
図2乃至4に示されるように、接続コネクタ10は、金属ケース1と、同軸線路7と、誘電体基板2と、誘電体基板2上に設けられた線路3と、誘電体膜5とを備えている。
【0030】
図3、4に示されるように、金属ケース1の一外面上には、内側に向かって凹んだ凹部が形成されている。この凹部は底面を有している。この底面には、同軸線路7を通す為の穴13と、接続時に他方の接続コネクタとの干渉を防ぐ為の窪み8とが設けられている。また、金属ケース1は、接続時には接地されるようになっている。
【0031】
同軸線路7は、RF(Radio Frequency)信号を伝送する為のものである。図4に示されるように、同軸線路7は、中心導体4と、中心導体4の周囲に設けられた誘電体14と、誘電体14の外周側に設けられた外周導体(図示は省略)とを有している。同軸線路7の先端は、金属ケース1の穴13に接続されている。同軸線路7の先端部分では、中心導体4が金属ケース1の外側に向かって突き出している。中心導体4の突き出た部分は、後述するように誘電体基板2に設けられた貫通孔6を介して、誘電体基板2上に設けられた線路3に接続されている。また、図示していないが、外周導体は金属ケース1に接続されている。
【0032】
誘電体基板2は、絶縁体であり、金属ケース1の凹部の底面上に配置されている。図3に示されるように、誘電体基板2には、金属ケースの穴13に対応する位置に、中心導体4を通すための貫通孔6が設けられている。誘電体基板2としては、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)基板や、FR4(Flame Retardant Type 4)基板を挙げることができる。この中でも、ある程度の弾性を有している事から、PTFE基板がより好ましい。PTFE基板のように弾性を有する基板を用いれば、接続時において、誘電体基板2がクッションの役割を果たし、接続コネクタ10に過度の荷重が加わることなく、確実に接続を行う事ができる。
【0033】
線路3は、導電性であり、誘電体基板2上の少なくとも一部に設けられている。線路3は所定の幅(W)を有した平板状に形成されており、貫通孔6近傍まで延びている。線路3は、貫通孔6近傍において、貫通孔6から引き出された中心導体4と、半田付け等により電気的に接続されている。
【0034】
このように、金属ケース1上に、誘電体基板2、線路3が設けられている事によって、これらが重なった部分は、平板状のストリップラインを構成していると捉えることができる。
【0035】
誘電体膜5は絶縁体であり、誘電体基板2上に、少なくとも線路3の一部を覆う様に設けられている。但し、図4に示されるように、誘電体基板2の貫通孔6近傍には誘電体膜5は設けられておらず、線路3や誘電体基板2の露出した露出部12となっている。誘電体膜5としては、例えば、グリーンレジストと呼ばれる厚み20〜50μm程度の市販の感光性樹脂等を用いる事ができる。このグリーンレジストは、コスト面、接続時における耐衝撃性の観点から好ましい。
【0036】
図4に示されるように、金属ケース1に設けられた凹部の深さaは、誘電体基板2、線路3、及び誘電体膜5の厚みの合計に等しくなるように設計されている。これにより、金属ケース1の凹部以外の外面部分と、誘電体膜5の上面が同一面上に設けられている。接続状態においては、この誘電体膜5の上面を含む面が、接合面11となる。
【0037】
続いて、図5を参照して、上述した構成を有する接続コネクタ10を用いて、2つの同軸線路7を接続した接続構造20について説明する。同軸線路7同士を接続する際には、図5(a)に示されるように、線路3同士が誘電体膜5を介して対向するように、接続コネクタ10A,10Bを対向させる。この時、中心導体4と線路3との接続部分同士が重ならない様にするため、中心導体4と線路3との接続部分が互いに反対側となるように、対向させる。そして、図5(b)に示されるように、誘電体膜5同士を接触させて、2つの接続コネクタ10Aと10Bを接続する。この時、凹部の設けられた金属ケース1の面のうち、凹部以外の部分も接触することになる。尚、窪み8が設けられている事によって、中心導体4と線路3との接続部分は金属ケース1と干渉しない。この状態で、例えば、凹部の周囲の金属ケース1同士を、ネジ等で固定することにより、接続状態を保つ事ができる。また、接続状態において、金属ケース1を接地する。これにより、金属ケース1はグランド面となる。
【0038】
この接続構造20においては、それぞれの誘電体基板2上の線路3の一部が重なり、間に誘電体膜5をはさんだ、サンドイッチ構造となる。また、誘電体基板2、線路3、及び金属ケース1の重なった部分は、既述のように、ストリップライン構造になる。よって、この接続構造20は、図6に示すような等価回路(ストリップライン−キャパシタ−ストリップライン)で表すことができる。
【0039】
このようなキャパシタを介した接続構造20において、キャパシタの容量値が、RF信号を通過させるのに十分大きい値(リアクタンスが十分小さい値)であれば、誘電体膜5を介してRF信号を伝送させる事ができる。キャパシタの容量値は、誘電体膜5の厚さをt(m)、誘電体膜5の比誘電率をεr、線路3の幅をW(m)、誘電体膜5同士が重なった部分の長さをL(m)とすると、「8.85×εr×W×L/2t」(pF)で表す事ができる。従って、接続コネクタ10の設計に際しては、WやLを、採用した誘電体基板2の厚さや誘電体膜5の厚さ等に基いて決定すればよい。具体的には、Wをストリップラインの特性インピーダンスが設計値と同一になるように、Lを上記で計算できるキャパシタの値がRF信号を通すのに十分大きくなるように、決定すればよい。
【0040】
以上説明したような構成によれば、キャパシタを介して接続が行われることになるので、必ずしも誘電体膜5同士が完全に接触していなくてもRF信号を通過させる事ができる。仮に、接続構造20において、誘電体膜5間が完全に離れていても、図6に示されるキャパシタ部分の容量値が小さくなるだけであり、RF信号が通過するのに十分な容量値でさえあれば、信号の瞬断などは生じず、問題とならない。
【0041】
また、本発明の接続構造20では、接続時に、接合面のお互いの位置にずれがあったとしても、線路3の重なり部分の面積が変化するだけである。ずれ無く接続された場合と比較して、ずれの分だけキャパシタの容量が小さくなる。だが、この場合も、上記と同様に、キャパシタの容量値が設計許容値内であれば、問題とならない。従って、位置の調整が自由に行えないような場合にも、比較的容易に接続を行う事ができる。
【0042】
また、この接続構造20では、金属ばね等の劣化の可能性のある部材を用いているわけではない。従って、長期間使用されたり、脱着動作が多数回行われたとしても、信号の瞬断を引き起こすような劣化が生じる可能性は低い。
【0043】
(第2の実施形態)
続いて、本発明の第2の実施形態にいて説明する。図7は、本実施形態に係る接続コネクタ10の構成を示す分解斜視図である。図7に示されるように、本実施形態では、第1の実施形態と比較して、金属ケース1と誘電体基板2との間に、金属シート9が追加されている。その他の点については、第1の実施形態と同様であり、説明を省略する。
【0044】
金属シート9は、導電性であり、若干のバネ性を有するようなものであれば、どのようなものでも用いる事ができる。
【0045】
このように金属シート9を追加すれば、誘電体基板2が比較的硬い基板(例示;FR4)を用いた場合でも、金属シート9がクッションの役割を果たす。従って、誘電体基板2が比較的硬い場合でも、接続時における衝撃を吸収し、誘電体膜5同士を確実に接触させる事ができる。
【0046】
尚、本実施の形態においては、脱着の繰り返しや、長期の温度変動環境下にさらされ、金属シート9のばね性が弱まることが懸念される。しかしながら、仮に誘電体膜5同士の接触が不安定になったとしても、第1の実施形態において既述の通り、キャパシタ部分の容量値が若干変化するだけであるので、RF信号を通過させる上では障害となり難い。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】従来の接続コネクタの断面図である。
【図2】第1の実施形態にかかる接続コネクタの斜視図である。
【図3】第1の実施形態にかかる接続コネクタの分解斜視図である。
【図4】第1の実施形態にかかる接続コネクタの模式断面図である。
【図5】第1の実施形態にかかる接続コネクタの接続の様子を示す断面図である。
【図6】接続時における等価回路図である。
【図7】第2の実施形態にかかる接続コネクタの分解斜視図である。
【符号の説明】
【0048】
1 金属ケース
2 誘電体基板
3 線路
4 中心導体
5 誘電体膜
6 貫通孔
7 同軸線路
8 窪み
9 金属シート
10 接続コネクタ
11 接合面
12 露出部
13 穴
14 誘電体
20 接続構造
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心導体を有する同軸線路と、
前記同軸線路に電気的に接続されたストリップラインと、
前記ストリップラインの少なくとも一部を被覆する誘電体膜と、
を具備し、
前記ストリップラインは、平板状に設けられ、
前記誘電体膜は、接続時において、相手方コネクタの接続面と接触する様に設けられている
接続コネクタ。
【請求項2】
請求項1に記載された接続コネクタであって、
更に、
導電性の筐体と、
前記筐体の外面上の一部に設けられた誘電体基板と、
前記誘電体基板上に形成された導電性の線路と、
を具備し、
前記ストリップラインは、前記筐体、前記誘電体基板、及び前記線路の重なった部分として形成され、
前記線路及び前記誘電体基板は、前記誘電体膜に被覆されていない露出部を有し、
前記中心導体が、前記露出部において前記線路に接続されることで、前記同軸線路と前記ストリップラインとが電気的に接続されている
接続コネクタ。
【請求項3】
請求項2に記載された接続コネクタであって、
前記筐体の外面には、底面を有する凹部が形成されており、
前記誘電体基板、前記線路、及び前記誘電体膜は、前記凹部の底面上に配置されている
接続コネクタ。
【請求項4】
請求項3に記載された接続コネクタであって、
前記凹部の深さは、前記底面から前記誘電体膜までの厚みと一致する
接続コネクタ。
【請求項5】
請求項2乃至4のいずれかに記載された接続コネクタであって、
前記露出部には、前記誘電体基板を貫通する貫通穴が設けられており、
前記同軸線路は、前記貫通穴から前記筐体の内側に延びるように取りつけられ、
前記中心導体は、前記貫通穴を介して、前記誘電体基板の前記線路側に引き出されており、前記線路側で前記線路に接続されている
接続コネクタ。
【請求項6】
請求項1に記載された接続コネクタであって、
更に、
導電性の筐体と、
前記筐体の外面上の一部に設けられた導電性シートと、
前記導電性シート上に設けられた誘電体基板と、
前記誘電体基板上に形成された導電性の線路と、
を具備し、
前記ストリップラインは、前記導電性シート、前記誘電体基板、及び前記線路の重なった部分として形成されている
接続コネクタ。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載された接続コネクタを用いた接続コネクタ構造であって、
2個の前記接続コネクタが、前記接合面同士を対向させて接するように接続されている
接続コネクタ構造。
【請求項8】
請求項1乃至6のいずれかに記載された接続コネクタを2個用意するステップと、
2個の前記接続コネクタを、前記接触面同士が対向して接するように接続するステップと、
を具備する
接続方法。
【請求項1】
中心導体を有する同軸線路と、
前記同軸線路に電気的に接続されたストリップラインと、
前記ストリップラインの少なくとも一部を被覆する誘電体膜と、
を具備し、
前記ストリップラインは、平板状に設けられ、
前記誘電体膜は、接続時において、相手方コネクタの接続面と接触する様に設けられている
接続コネクタ。
【請求項2】
請求項1に記載された接続コネクタであって、
更に、
導電性の筐体と、
前記筐体の外面上の一部に設けられた誘電体基板と、
前記誘電体基板上に形成された導電性の線路と、
を具備し、
前記ストリップラインは、前記筐体、前記誘電体基板、及び前記線路の重なった部分として形成され、
前記線路及び前記誘電体基板は、前記誘電体膜に被覆されていない露出部を有し、
前記中心導体が、前記露出部において前記線路に接続されることで、前記同軸線路と前記ストリップラインとが電気的に接続されている
接続コネクタ。
【請求項3】
請求項2に記載された接続コネクタであって、
前記筐体の外面には、底面を有する凹部が形成されており、
前記誘電体基板、前記線路、及び前記誘電体膜は、前記凹部の底面上に配置されている
接続コネクタ。
【請求項4】
請求項3に記載された接続コネクタであって、
前記凹部の深さは、前記底面から前記誘電体膜までの厚みと一致する
接続コネクタ。
【請求項5】
請求項2乃至4のいずれかに記載された接続コネクタであって、
前記露出部には、前記誘電体基板を貫通する貫通穴が設けられており、
前記同軸線路は、前記貫通穴から前記筐体の内側に延びるように取りつけられ、
前記中心導体は、前記貫通穴を介して、前記誘電体基板の前記線路側に引き出されており、前記線路側で前記線路に接続されている
接続コネクタ。
【請求項6】
請求項1に記載された接続コネクタであって、
更に、
導電性の筐体と、
前記筐体の外面上の一部に設けられた導電性シートと、
前記導電性シート上に設けられた誘電体基板と、
前記誘電体基板上に形成された導電性の線路と、
を具備し、
前記ストリップラインは、前記導電性シート、前記誘電体基板、及び前記線路の重なった部分として形成されている
接続コネクタ。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載された接続コネクタを用いた接続コネクタ構造であって、
2個の前記接続コネクタが、前記接合面同士を対向させて接するように接続されている
接続コネクタ構造。
【請求項8】
請求項1乃至6のいずれかに記載された接続コネクタを2個用意するステップと、
2個の前記接続コネクタを、前記接触面同士が対向して接するように接続するステップと、
を具備する
接続方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【公開番号】特開2008−181738(P2008−181738A)
【公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−13549(P2007−13549)
【出願日】平成19年1月24日(2007.1.24)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月24日(2007.1.24)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
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