説明

接続部品

【目的】 接続部品の端子と検出ピンとの接触圧を安定させて、適切な導通検査を行う。
【構成】 接続端子部1のばね性を利用し、かつ、コネクタ10の上部に開港部を設け、その中に検出ピン4を挿入することにより、はんだ付け検査が容易にできる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フレキシブルケーブルを接続する接続部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、接続部品は、それの用いる製品の小型軽量化のため小型狭ピッチ化が進んでいる。しかし、その場合の基板実装後の検査が大きな課題となっている。
【0003】以下に従来の接続部品(以下コネクタと略す)の基板実装後のはんだ付け接続の検査について説明する。図3は、従来のコネクタの基板実装時のはんだ付けの検査の様子を示すものである。コネクタ端子部1と、基板20とのはんだ付け接続部6が良好に行われているかどうかの検査の方法として、コネクタ端子部1の検出部9と基板20上のパターン21にそれぞれ検出ピン7でもって接続させ、その導通を取り、はんだ付け状態をチェックするのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従来の構成では検出ピン7とコネクタ端子部1との接続においてその位置決めや接触圧の安定性という面で良好な接触信頼性が得られず適切な検査方式にならないという問題点を有していた。
【0005】本発明は、上記従来の問題点を解決するもので、コネクタ内に検出ピンとの十分な接触信頼性が得られるようにした接続部品を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するために本発明の接続部品は本来の機能である接続に必要な端子のもつバネ性を利用しかつコネクタ上部に開口部を設けその中に検出ピンを挿入することによりそのはんだ付け検査が容易にできるという構成を有している。
【0007】
【作用】この構成によってコネクタの持つ端子部のバネ性でもって検出ピンと接触させるため検出ピン側にバネ性をもたせる必要もなく良好な接触安定性を提供することができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明のコネクタがプリント基板上にはんだ付け実装され、そのはんだ付けの状態を検査する様子を示した図である。1はコネクタ10の接続端子部であり、コネクタ10の上部開口部2からバネなし検出ピン4と接触できるようになっている。3はコネクタ10の樹脂成形部であり、接続端子部1を精度よく保持している。コネクタ端子部6とプリント基板20とのはんだ付け接続を検査するため基板パターン5を通じて検出ピン7に接触されている。これらにより4と7の検出ピンに導通があればはんだ付け6が確実に接続されていることがわかるのである。
【0009】図2はコネクタ10がフレキシブルケーブル8と接続している時の様子を示した図であり、図1ではんだ付け検出に使用した接続端子部1のバネ性の部分が本来の機能である接続にも使用していることがわかる。このように接続に必要な接続端子部1のバネ性部分をコネクタ10上部に開口部2を設け容易に検出治具と安定した接触性をもたせるためにも利用することができる。
【0010】
【発明の効果】以上のように本発明は、コネクタ中にはんだ付けの検査に必要な接触部分を本来機能である接続部のバネ性部分と共用することにより検出ピン側にバネ性をもたせることなく簡単にかつ安定した接触信頼性を得ることができる優れたコネクタを実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における接続部品の断面図
【図2】同実施例の接続部品におけるフレキシブルケーブルとの接続を示した断面図
【図3】従来の接続部品を示す断面図
【符号の説明】
1 接続端子部
2 開口部
4,7 検出ピン
5 基板パターン
6 はんだ付け部
10 コネクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】 フレキシブルケーブルを接続する接続部品であって、その接続端子部の持つバネ性を用い、部品上部より上記接続部品のプリント基板との接続状態を検査するための検出手段を挿入可能な開口部を備えたことを特徴とする接続部品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開平6−29055
【公開日】平成6年(1994)2月4日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平4−180751
【出願日】平成4年(1992)7月8日
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)