説明

提灯の脚の取付構造、提灯の脚の取付構造の保持部材及び提灯

【課題】立脚型の提灯において、基台に対して脚をワンタッチで取り付け及び取り外しできるようにする。
【解決手段】基台20に脚保持部130を配設し、脚50の上端の脚挿着部210を脚保持部130の下側収容空間に挿入して、脚挿着部210の係止凹部214に脚保持部130の係止片160の係止突部163を嵌合して係止することにより、脚挿着部210を脚保持部130に装着して固定することで、脚50を基台20に取り付ける。脚保持部130の上側収容空間のプッシュボタン140を押下げることにより、脚保持部130の下側収容空間内で解除部材170が係止片160の係止突部163による係止を解除することで、脚50を基台20から取り外す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数本(通常は3本)の下足と呼ばれる脚を備える立脚型または自立式の提灯(一般に「大内行灯」と呼ばれるタイプの提灯)に関し、特に、立脚型の提灯においてツバまたはロクロと呼ばれる円盤状の基台に対して複数本の脚を取り付ける提灯の脚の取付構造、当該脚の取付構造で使用される保持部材、及び、当該脚の取付構造を備えた提灯に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の技術として、例えば、特許文献1に記載の技術がある。特許文献1には、円盤状の基台の下面側の脚用の取付凹部及び上足と呼ばれる支柱用の取付凹部の加工作業性、並びに、基台に対する脚の取付部である取付凸部及び取付部である取付凸部の加工作業性を改善することができる提灯が開示されている。具体的には、この提灯は、基台の上面に、支柱を上下に延びるよう取り付けるための上側凹部を形成している。支柱の下端には、基台の上側凹部に対応する形状の嵌合突部を一体形成すると共に、嵌合突部の水平方向略中央に上下に延びる割溝を形成している。また、基台の下面には、脚を上下に延びるよう取り付けるための下側凹部を形成している。更に、脚の上端には、基台の下側凹部に対応する形状の嵌合突部を一体形成すると共に、嵌合突部の水平方向略中央に上下に延びる割溝を形成している。
【0003】
この提灯によれば、支柱または脚の突部及び基台の対応する凹部の加工作業性、及び、支柱または脚の基台への取付作業性を改善することができると共に、取付後における脚連結具の脚からの脱落を効果的に防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−319301号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、本発明者らは、立脚型の提灯の脚の取付構造について鋭意研究を重ねた結果、全く新しい発想に基づく立脚型の提灯の脚の取付構造について着想した。そして、本発明者らは、この着想を具体化すべく、各種の試行錯誤及び鋭意研究を重ねた結果、具体的な製品に適用可能な提灯の脚の取付構造を発明した。
【0006】
即ち、本発明は、立脚型の提灯において、その組み立て時には基台に対して複数の脚をそれぞれワンタッチで簡単かつ迅速に装着できると共に、基台に対する脚の装着後はガタつきのない装着状態を安定的に維持することができ、一方、脚の分解時には基台から複数の脚をワンタッチで簡単かつ迅速に取り外すことができる提灯の脚の取付構造、当該脚の取付構造で使用される保持部材、及び、当該脚の取付構造を備えた提灯の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る提灯の脚の取付構造は、立脚型の提灯の基台の下面側に脚の上端部を取り付けるためのものであって、脚の上端に配設された脚挿着部と、基台における脚の取付位置に配設されて前記脚挿着部を保持自在な脚保持部とを備える。前記脚挿着部は、脚の上端から上方に突出する筒状または柱状をなすと共に、側面に凹部または凸部からなる脚側係止部を有する。一方、前記脚保持部は、軸方向が前記基台の厚さ方向となるよう前記基台に埋設される筒状をなす。また、脚保持部は基部を有し、基部は、内部空間として、前記基台の上面側に配置される上側収容空間と、前記基台の下面側に配置される下側収容空間とを有する。基部は、前記下側収容空間を前記脚挿着部の外形に対応する空間形状として、前記脚挿着部を挿入及び収容自在としている。押圧部が、前記基部の上側収容空間に配設されて上下動自在とされ、下方に弾性的に押し下げ操作自在となっている。基部側係止部が、前記基部の下側収容空間において前記脚挿着部を前記下側収容空間に収容したときに前記脚側係止部に対応する部位に配設され、前記脚挿着部を前記下側収容空間に収容したときに前記脚挿着部の脚側係止部を凹凸の関係で係止する凸部または凹部を有する。基部側係止部と、前記基部の内部において前記押圧部に連結された連結部と、前記基部の下側収容空間における上方位置である原位置に配設され、前記押圧部の押し下げ操作により前記連結部を介して前記原位置から下方の解除位置に移動すると共に、前記押圧部の押し下げ操作の解除により前記連結部を介して前記解除位置から前記原位置に復帰する解除部とを備える。前記解除部は、前記脚挿着部を前記下側収容空間に収容した状態で、前記押圧部の押し下げ操作により前記解除位置となることで、前記基部側係止部による前記脚側係止部の係止を解除する。
【0008】
請求項2に係る提灯の脚の取付構造は、請求項1の構成において、前記脚挿着部が、更に、前記脚側係止部を設けた側面以外の側面に、長さ方向に直線的に延びる凹部または凸部からなる脚側案内部を備える。一方、請求項2に係る提灯の脚の取付構造は、前記脚保持部が、更に、前記基部の下側収容空間において前記脚挿着部を前記下側収容空間に収容したときに前記脚側案内部に対応する部位に配設され、前記脚挿着部を前記下側収容空間に収容したときに前記脚挿着部の脚側案内部と凹凸の関係で嵌合して当該脚挿着部の挿入動作を案内する凸部または凹部からなる基部側案内部を備える。前記脚挿着部の上端部を前記脚保持部の下側収容空間に挿入した状態では、互いに嵌合状態となる前記脚側案内部及び前記基部側案内部のそれぞれの幅方向における対向側面の間に所定の間隙が設けられるよう、かつ、前記脚挿着部の全体を前記脚保持部の下側収容空間に挿入した状態では、互いに嵌合状態となる前記脚側案内部及び前記基部側案内部のそれぞれの幅方向における対向側面が密接状態となるよう、前記脚側案内部の幅と前記基部側案内部の幅とを設定した。
【0009】
請求項3に係る提灯の脚の取付構造は、請求項1または2の構成において、前記脚側係止部が、前記脚挿着部において幅方向に対向する一対の側面の先端部にそれぞれ設けた一対の係止凹部である一方、前記基部側係止部が、前記基部の下側収容空間において180度の角度間隔をおいた位置に対向配置されると共に、前記基部の軸方向に沿って延びる一対の板状の弾性体からなる係止片である。前記一対の係止片は、それぞれ、前記脚挿着部を前記下側収容空間に収容したときに前記係止凹部に整合する部位に、前記係止凹部に嵌合して前記脚挿着部を係止する係止突部を配設している。前記一対の係止片の対向側面間の間隔は、その基端から前記係止突部までの部分では、前記脚挿着部を前記基部の下側収容空間に挿入するときに当該一対の係止片が前記脚挿着部の前記係止凹部を設ける一対の側面を弾性的に押圧しないよう、前記脚挿着部の前記係止凹部を設ける一対の側面間の間隔以上の間隔とされている。また、前記一対の係止片は、前記脚挿着部を前記基部の下側収容空間に挿入して前記脚挿着部の係止凹部よりも先端側の部分が前記係止突部に当接してから当該係止突部を乗り越えるときに、前記下側収容空間内で互いに離間する方向に弾性変形して、前記脚挿着部の係止凹部よりも先端側の部分が前記係止突部を乗り越えることを許容すると共に、前記脚挿着部の係止凹部よりも先端側の部分が前記係止突部を完全に乗り越えたときに弾性復帰して、前記係止突部を前記脚挿着部の係止凹部に嵌合することにより、前記脚挿着部の係止凹部よりも先端側の部分が前記係止突部に当接してから当該係止突部を完全に乗り越えるまでの距離範囲で、前記脚挿着部の基端の外周にある前記脚の上端面が前記基部の下端面に衝突して打撃音を発生するようにした。
【0010】
請求項4に係る提灯の脚の取付構造は、請求項3の構成において、前記解除部が前記原位置にあるときに、前記基部の下側収容空間において前記一対の係止片の上端に離間状態で対向する一対の係合部と、前記一対の係合部の下面から突出する一対の押圧突起とを有する。前記一対の係合部は、前記解除部が前記押圧部の押し下げ操作により前記連結部を介して前記原位置から下方の解除位置に移動したときに、前記一対の係止片の上端に当接して当該一対の係止片を外方に弾性変形させる。そして、前記一対の押圧突起は、前記解除部を前記押圧部の押し下げ操作により前記連結部を介して前記解除位置から更に下方に移動することにより、前記脚挿着部の上端面に当接して当該脚挿着部を強制的に前記基部の下側収容空間から下方に押し出す。
【0011】
請求項5に係る提灯の脚の取付構造は、請求項1乃至4のいずれかの構成において、前記基部が、前記基台の上面から上方に突出する部分を有すると共に、前記基台の半径方向に沿って一対の切欠部を並設配置している。また、請求項5に係る提灯の脚の取付構造は、前記基部が、前記基台の上面から上方に突出する部分の内部空間を前記上側収容空間として、当該上側収容空間に前記押圧部を配設している。
【0012】
請求項6に係る提灯の脚の取付構造の保持部材は、立脚型の提灯の基台の下面側に脚の上端部を取り付ける提灯の脚の取付構造で使用されるものである。請求項6に係る提灯の脚の取付構造の保持部材は、基台における脚の取付位置に配設されて、当該脚の上端から上方に突出する筒状または柱状をなすと共に、側面に凹部または凸部からなる脚側係止部を有する脚挿着部を保持自在な脚保持部を備える。前記脚保持部は、軸方向が前記基台の厚さ方向となるよう前記基台に埋設される筒状をなすと共に、内部空間として、前記基台の上面側に配置される上側収容空間と、前記基台の下面側に配置される下側収容空間とを有し、前記下側収容空間を前記脚挿着部の外形に対応する空間形状として前記脚挿着部を挿入及び収容自在とした基部と、前記基部の上側収容空間に配設されて上下動自在とされ、下方に弾性的に押し下げ操作自在な押圧部と、前記基部の下側収容空間において前記脚挿着部を前記下側収容空間に収容したときに前記脚側係止部に対応する部位に配設され、前記脚挿着部を前記下側収容空間に収容したときに前記脚挿着部の脚側係止部を凹凸の関係で係止する凸部または凹部を有する基部側係止部と、前記基部の内部において前記押圧部に連結された連結部と、前記基部の下側収容空間における上方位置である原位置に配設され、前記押圧部の押し下げ操作により前記連結部を介して前記原位置から下方の解除位置に移動すると共に、前記押圧部の押し下げ操作の解除により前記連結部を介して前記解除位置から前記原位置に復帰する解除部とを備える。前記解除部は、前記脚挿着部を前記下側収容空間に収容した状態で、前記押圧部の押し下げ操作により前記解除位置となることで、前記基部側係止部による前記脚側係止部の係止を解除する。
【0013】
請求項7に係る提灯は、盤状の基台と、前記基台の上面側に下端部が着脱自在に取り付けられる支柱と、前記支柱により支持される火袋と、前記基台の下面側に上端部が着脱自在に取り付けられる複数本の脚と、前記複数本の脚間を掛け渡して連結する脚連結具とを備えた立脚型の提灯である。また、請求項7に係る提灯は、前記脚の上端部として当該脚の上端に配設された脚挿着部と、前記基台における前記脚の取付位置に配設されて前記脚挿着部を保持自在な脚保持部とを備える。前記脚挿着部は、脚の上端から上方に突出する筒状または柱状をなすと共に、側面に凹部または凸部からなる脚側係止部を有する。一方、前記脚保持部は、軸方向が前記基台の厚さ方向となるよう前記基台に埋設される筒状をなすと共に、内部空間として、前記基台の上面側に配置される上側収容空間と、前記基台の下面側に配置される下側収容空間とを有し、前記下側収容空間を前記脚挿着部の外形に対応する空間形状として前記脚挿着部を挿入及び収容自在とした基部と、前記基部の上側収容空間に配設されて上下動自在とされ、下方に弾性的に押し下げ操作自在な押圧部と、前記基部の下側収容空間において前記脚挿着部を前記下側収容空間に収容したときに前記脚側係止部に対応する部位に配設され、前記脚挿着部を前記下側収容空間に収容したときに前記脚挿着部の脚側係止部を凹凸の関係で係止する凸部または凹部を有する基部側係止部と、前記基部の内部において前記押圧部に連結された連結部と、前記基部の下側収容空間における上方位置である原位置に配設され、前記押圧部の押し下げ操作により前記連結部を介して前記原位置から下方の解除位置に移動すると共に、前記押圧部の押し下げ操作の解除により前記連結部を介して前記解除位置から前記原位置に復帰する解除部とを備える。前記解除部は、前記脚挿着部を前記下側収容空間に収容した状態で、前記押圧部の押し下げ操作により前記解除位置となることで、前記基部側係止部による前記脚側係止部の係止を解除する。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る提灯の脚の取付構造、提灯の脚の取付構造の保持部材及び提灯は、立脚型の提灯において、その組み立て時には基台に対して複数の脚をそれぞれワンタッチで簡単かつ迅速に装着できると共に、基台に対する脚の装着後はガタつきのない装着状態を安定的に維持することができ、一方、脚の分解時には基台から複数の脚をワンタッチで簡単かつ迅速に取り外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は本発明の実施の形態1に係る提灯の脚の取付構造、提灯の脚の取付構造の保持部材及び提灯の全体構成を示す正面図である。
【図2】図2は本発明の実施の形態1に係る提灯の脚の取付構造、提灯の脚の取付構造の保持部材及び提灯の基台から保持部材と取外した状態を示す底面図である。
【図3】図3は本発明の実施の形態1に係る提灯の脚の取付構造、提灯の脚の取付構造の保持部材及び提灯の基台を示す平面図である。
【図4】図4は本発明の実施の形態1に係る提灯の脚の取付構造、提灯の脚の取付構造の保持部材及び提灯の基台を示す底面図である。
【図5】図5は本発明の実施の形態1に係る提灯の脚の取付構造、提灯の脚の取付構造の保持部材及び提灯の基台を示す正面図である。
【図6】図6は本発明の実施の形態1に係る提灯の脚の取付構造、提灯の脚の取付構造の保持部材及び提灯の基台を示す斜視図である。
【図7】図7は本発明の実施の形態1に係る提灯の脚の取付構造、提灯の脚の取付構造の保持部材及び提灯の第1の保持部材を示し、(a)は正面図、(b)は背面図、(c)は右側面図、(d)は左側面図、(e)は平面図である。
【図8】図8は本発明の実施の形態1に係る提灯の脚の取付構造、提灯の脚の取付構造の保持部材及び提灯の第1の保持部材を示し、(a)は底面図、(b)は斜視図である。
【図9】図9は本発明の実施の形態1に係る提灯の脚の取付構造、提灯の脚の取付構造の保持部材及び提灯の第2の保持部材を示し、(a)は正面図、(b)は背面図、(c)は右側面図、(d)は左側面図、(e)は平面図である。
【図10】図10は本発明の実施の形態1に係る提灯の脚の取付構造、提灯の脚の取付構造の保持部材及び提灯の第2の保持部材を示し、(a)は底面図、(b)は斜視図である。
【図11】図11は図3のA−A線断面図である。
【図12】図12は本発明の実施の形態1に係る提灯の脚の取付構造、提灯の脚の取付構造の保持部材及び提灯の保持部材の基部及び解除部材を示し、基部のみを略直径方向に切断して基部の内部構造を表す分解断面図である。
【図13】図13は本発明の実施の形態1に係る提灯の脚の取付構造、提灯の脚の取付構造の保持部材及び提灯の基部から脚を取外した状態を示すと共に、脚の脚挿着部を拡大して示す説明図である。
【図14】図14は本発明の実施の形態1に係る提灯の脚の取付構造、提灯の脚の取付構造の保持部材及び提灯の脚及び脚の脚挿着部を示し、(a)は平面図であり、(b)は脚挿着部の係止凹部を有する側面を示す正面図である。
【図15】図15は本発明の実施の形態1に係る提灯の脚の取付構造、提灯の脚の取付構造の保持部材及び提灯の脚の脚挿着部を保持部材に装着する動作を示す部分断面図であり、(a)は脚挿着部の一部を保持部材内に挿入した状態を示し、(b)は(a)より更に脚挿着部を保持部材内に挿入した状態を示す。
【図16】図16は本発明の実施の形態1に係る提灯の脚の取付構造、提灯の脚の取付構造の保持部材及び提灯の脚の脚挿着部を保持部材に装着する動作を示す部分断面図であり、(a)は脚挿着部のほぼ全体を保持部材内に挿入した状態を示し、(b)は脚挿着部が保持部材に装着した状態を示す。
【図17】図17は本発明の実施の形態1に係る提灯の脚の取付構造、提灯の脚の取付構造の保持部材及び提灯の脚の脚挿着部を保持部材から取り外す動作を示す部分断面図であり、(a)は脚挿着部が保持部材に装着している状態を示し、(b)はプッシュボタンが押し下げられ脚挿着部が保持部材から係止解除された状態を示す。
【図18】図18は本発明の実施の形態1に係る提灯の脚の取付構造、提灯の脚の取付構造の保持部材及び提灯の脚の脚挿着部を保持部材から取り外す動作を示す部分断面図であり、(a)は脚挿着部が保持部材内で解除部材に押し出されている状態を示し、(b)は脚挿着部が保持部材の下方に抜け出る状態を示す。
【図19】図19は本発明の実施の形態1に係る提灯の脚の取付構造、提灯の脚の取付構造の保持部材及び提灯の基部に脚を取り付ける状態を示す説明図である。
【図20】図20は本発明の実施の形態1に係る提灯の脚の取付構造、提灯の脚の取付構造の保持部材及び提灯の基部に支柱を取り付ける動作を示す平面図である。
【図21】図21は本発明の実施の形態1に係る提灯の脚の取付構造、提灯の脚の取付構造の保持部材及び提灯の基部に支柱を取り付ける動作を示す背面図であり、(a)は基部に支柱が密接して押圧された状態を示し、(b)は基部に支柱が保持して固定された状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施の形態という)を説明する。なお、各実施の形態を通じ、同一の部材、要素または部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0017】
実施の形態1
実施の形態1に係る提灯の脚の連結構造は、図1に示すように、大内行灯と呼ばれる立脚型の提灯10の脚の連結のために適用される。詳細には、提灯10は、円盤状の基台20の上面側に2本の支柱30の下端部を着脱自在に嵌合等によって取付及び固定している。また、2本の支柱30の上端間には雲手または手と呼ばれる柱連結具35が掛け渡して着脱自在に固定され、両支柱30の上端間を連結している。そして、支柱30の上端の柱連結具35より下方の位置において、火袋40が支柱30により支持されて展開されるようになっている。なお、図1では、内部構造を示すため、火袋40は仮想線で示している。また、図示はしないが、火袋40の内部において基台20の上面側には、ソケット、電球、回転筒等が取り付けられるようになっている。一方、基台20の下面側には、3本の脚50の上端部が嵌合等によって取付及び固定されている。各脚50は、上端から下端に向かって外方に湾曲状に傾斜して広がる形状(略S字状)をなしている。そして、基台20に上端部が取り付けられた複数本の脚50の間を掛け渡すよう、脚連結具70の装着部72が複数本の脚50に対してそれぞれ着脱自在に装着される。また、3本の脚50における前記脚連結具70の連結位置、即ち、脚連結具70の先端に設けた装着部72の装着位置には、それぞれ、被装着部としての保持部材60が内装される。保持部材60は、脚50の長さ方向の中間部に設けられる。なお、前記基台20、支柱30、柱連結具35、脚50、及び脚連結具70は、通常、木製とされるが、その他の材料により形成することも可能である。
【0018】
[基台]
図2〜図5に示すように、基台20は円盤状をなし、下端側にリング状のフランジ21を外方に張り出し形成している。基台20のフランジ21より上方の円筒状の外周面は、火袋40の下輪41を嵌め込んで固定するための輪止め部22となっている。基台20の中心部には、軸方向に貫通する円形の中心孔23が形成されている。また、基台20には、中心孔23に隣接して、中心孔23に連通する大径孔24が形成されている。前記基台20の中心孔23及び大径孔24は、電球を支持するソケットを取り付けるために使用される。基台20の左右には、それぞれ、(合計2個となる)柱用孔25が形成されている。2個の柱用孔25は、中心孔23を中心として放射方向乃至半径方向に対向する位置であって、基台20の輪止め部22から半径方向に所定距離だけ内側の位置に配置されている。即ち、2個の柱用孔25は、基台20の輪止め部22から半径方向に所定距離だけ内側の位置の仮想的な円形乃至円周(以下、「仮想円周」という。)上に180度の角度間隔をおいて配置されている。各柱用孔25は、基台20の上面から下面まで厚さ方向に貫通して延びる所定直径の断面円形の(円柱状の)貫通孔である。また、基台20の前側、右後側及び左後側には、それぞれ、合計3個となる脚用孔26が形成されている。3個の脚用孔26は、基台20の輪止め部22から半径方向に前記柱用孔25と同一の所定距離だけ内側の位置に配置されている。即ち、3個の脚用孔26は、基台20の輪止め部22から半径方向に所定距離だけ内側の位置の前記仮想円周上に120度の角度間隔をおいて配置されている。このように、2個の柱用孔25と3個の脚用孔26とが、基台20の周方向において同一円周上となる位置に配置されている。各脚用孔26は、基台20の上面から下面まで厚さ方向に貫通して延びる所定直径の断面円形の(円柱状の)貫通孔である。
【0019】
ここで、右側の柱用孔25と右後側の脚用孔26とは、隣接配置されると共に、それらの間(対向部)が連通孔27により互いに連通されて、基台20の厚さ方向に同一断面となる異形の一体の貫通孔を形成している。即ち、右側の柱用孔25と右後側の脚用孔26とは、連通孔27により互いに連通されて、全体で断面略眼鏡形状の貫通孔となる第1の保持孔25,26,27を構成している。同様に、左側の柱用孔25と左後側の脚用孔26とは、隣接配置されると共に、それらの間(対向部)が連通孔27により互いに連通されて、全体で断面略眼鏡形状の貫通孔となる第1の保持孔25,26,27を構成している。また、連通孔27も、柱用孔25及び脚用孔26と同一の円周上に配置され、結果として、第1の保持孔25,26,27は、平面視で、前記仮想円周に沿って延びる所定角度の円弧状(第1の保持孔25から第2の保持孔26まで延びる円弧状)をなしている。なお、上側の脚用孔26は単一の貫通孔とされ、第2の保持孔を構成している。更に、基台20の裏面側(下面側)において、第1の保持孔25,26,27の両端、即ち、柱用孔25及び脚用孔26の非連結側である円弧方向の外側には、それぞれ、半楕円形平板状の浅い凹部状をなす収容凹部28,29が、前記柱用孔25及び脚用孔26の外周に連続して一体形成されている。収容凹部28,29は、第1の保持孔25,26,27が描く円弧の延長線上に沿って延びるよう形成されている。同様に、基台20の裏面側(下面側)において、第2の保持孔としての脚用孔26の放射方向の両側には、それぞれ、前記収容凹部28,29が脚用孔26の外周に連続して一体形成されている。第2の保持孔26の収容凹部28,29は、第1の保持孔25,26,27に対する収容凹部28,29の配置態様と同様、第2の保持孔26に連続する円弧を描くよう配置されている。このように、第1の保持孔25,26,27及びその収容凹部28,29と、第2の保持孔26及びその収容凹部28,29とは、全て、前記仮想円周上に配置されている。
【0020】
[第1の保持部材]
図6に示すように、基台20の左右一対の第1の保持孔25,26,27には、それぞれ、第1の保持部材100が収容保持して固定されている。第1の保持部材100は、前記第1の保持孔25,26,27に対応して、一対の略円筒体を互いの軸が平行となるよう立設した状態で連結した平面略眼鏡形状の異形連筒状をなしている。詳細には、第1の保持部材100は、柱保持部110と、脚保持部130と、柱保持部110及び脚保持部130を互いに連結する連結部120とを備えている。柱保持部110は、前記柱用孔25の形状と同一の外形を有し、柱用孔25の直径と同一の外径の円筒状をなしている。また、脚保持部130は、前記脚用孔26の形状と同一の外形を有し、脚用孔26の直径と同一の外径の円筒状をなしている。連結部120は、前記連結孔27の形状と同一の外形を有し、連結孔27と同一の断面形状で軸方向(基台20の厚さ方向)に延設されている。また、連結部120は、前記柱用孔25及び脚用孔26に対する連結孔27の位置関係乃至配置関係と同一の位置関係乃至配置関係となるよう、柱保持部110及び脚保持部130間に配設されている。これにより、柱保持部110及び脚保持部130が、連結部120を介して、その平面視で、前記第1の保持孔25,26,27の配置態様である所定角度の円弧状に対応する所定角度の円弧状となっている。更に、図3に示すように、第1の保持部材100の両端、即ち、柱保持部110及び脚保持部130の非連結側である円弧方向の両端には、それぞれ、半楕円形平板状の突片状をなす固定部125,126が一体形成されている。固定部125,126は、柱保持部110、連結部120及び脚保持部130が描く円弧の延長線上に沿って延びるよう形成されている。固定部125,126は、中央部に挿通孔(図示略)を貫通形成している。なお、第1の保持部材100における固定部125,126の配置態様は、前記第1の保持孔25,26,27に対する収容凹部28,29の配置態様と同一となっている。
【0021】
[柱保持部]
図4〜図6に示すように、柱保持部110は、基台20の輪止め部22の厚さと同一高さの円筒状をなす基部111を備え、基台20の柱用孔25に挿入したときに、柱保持部110の基部111の上端面及び下端面が、それぞれ、基台20の輪止め部22の上面及び下面と面一となるようになっている。また、柱保持部110の基部111の内部には、軸挿通部113及び上下一対の凸部挿通部114を形成するよう、左右一対の中空壁112が一体形成されている。詳細には、一対の中空壁112は、それぞれ、略半円形の中空壁の円弧方向中央に隔壁を設けた(2つの略四分円弧状の空間を有する)形状を有し、基部111の放射方向の両側に対向配置されている。また、中空壁112は、基部111の上端面から下側へと所定距離だけ(基部111の高さの約1/3程度の距離だけ)延設されている。即ち、基部111において中空壁112の下側は、単純円形の断面形状となっている。これにより、基部111の上側には、前記中空壁112の内面間に形成される小円形の軸挿通部113が同芯状に形成されると共に、軸挿通部113の放射方向両側に、一対の幅狭の直線帯状をなす凸部挿通部114が形成されている。一対の凸部挿通部114は、第1の保持部材100の前記円弧方向(基台20の半径方向と直交する方向)に沿って延びている。
【0022】
[脚保持部]
図4〜図7に示すように、脚保持部130は、柱保持部110より所定寸法だけ大きい高さの円筒状をなす基部131を備え、基台20の脚用孔26に挿入したときに、脚保持部130の基部131の下端面が基台20の輪止め部22の下面と面一となると共に、基部131の上端面が基台20の輪止め部22の上面から前記所定寸法だけ上方に突出する(即ち、基台20の上面から前記所定寸法だけ上方に突出する)ようになっている。これにより、保持部材110を基台20に装着した状態で、脚保持部130の基部131は、柱保持部110の基部111から前記所定寸法(所定の突出寸法)だけ上方に突出するようになっている。また、基部131の上端部には、円盤状の基台20の円周方向に沿って(前記仮想円形上に)左右一対の支持突部132が一体形成されている。これにより、一対の支持突部132間には、基台20の半径方向に沿って前後一対の切欠部133が形成配置されている。各支持突部132は、上端部の左右両角部を角丸状とした所定高さの角丸矩形状をなし、これに対応して、各切欠部133は、基部131の上端面から下方に前記所定高さだけ延設された凹部状をなす。脚保持部130の支持突部132及び切欠部133の高さは、前記脚保持部130の柱保持部110からの突出寸法より小さい高さ(好ましくは、1/2〜1/3程度の高さ)とされる。また、脚保持部130の凹部133の周方向長さは、通常の人の指先部分(特に親指の第1指の主要部分)を収容できる程度の長さにすることが好ましい。
【0023】
[着脱機構]
図8〜図9に示すように、脚保持部130の基部131の内部には、着脱機構140,150,160,170が配設され、脚50の上端部を押し込み動作(プッシュ動作)によりワンタッチで装着自在とすると共に、ボタン押圧動作(プッシュ動作)によりワンタッチで取り外し自在としている。着脱機構は、プッシュボタン140、案内部150、係止片160及び解除部材170を備えている。詳細には、基部131内において前記切欠部133の下端より更に下方の位置には、水平方向(基台20と平行な面上)に延びる隔壁135が一体形成されている。隔壁135の中心部には小径の円形の挿通孔136が穿設されている。隔壁135は、基部131の基台20への装着状態で、基台20の上面より若干上方の位置に配置される。また、基部131の内部において隔壁135より上側の空間は上側収容空間とされ、その上側収容空間には、プッシュボタン140が同軸状となるよう収容配置されている。図10〜図11に示すように、プッシュボタン140は、下端を円形の開口とした有底短円筒状をなす押圧部141を備えている。押圧部141の上端面には、押圧時の使用者の指の滑り止め等の目的で、ローレット加工等の滑り止め加工を施すことが好ましい。また、押圧部141の円盤状の底壁の中心部には、小径の円筒状をなす軸固着部142が、押圧部141と同軸状となるよう下方に突出して一体形成されている。これにより、プッシュボタン140の押圧部141の周壁(側壁)と軸固着部142との間には、円環状の収容空間が形成されている。プッシュボタン140の収容空間には、押圧コイルばねからなる付勢部材143が収容配置されている。プッシュボタン140の押圧部141の外径は、脚保持部130の基部131の内径よりも若干小さい直径とされ、また、押圧部141の高さは、基部131の隔壁135より上側の部分(プッシュボタン140の収容空間)の高さより所定寸法だけ小さい高さに設定されている。
【0024】
[案内部150]
図12に示すように、基部131の内部において隔壁135より下側の空間は下側収容空間とされ、その下側収容空間には、案内部150及び前後一対の係止片160が一体形成により配設されると共に、解除部材170が同軸状となるように収容して配設されている。まず、案内部150について説明すると、前記下側収容空間における基部131の内周面には、前記一対の支持突部132に対応する角度範囲に、それぞれ、平板状の支持壁154が、基部131の直径方向に対向配置されて互いに平行に延びている。支持壁154は、基部131の下端から隔壁135まで、下側収容空間の全長を延びている。また、支持壁154は、支持突部132に対応する角度範囲の円弧に対する弦を構成するよう配設されている。そして、支持壁154の内側面には、支持突部132と対応する角度範囲(正確には支持突部132の幅方向中央部に対応する所定幅領域の両側)に、それぞれ、一対の案内突起151が一体形成されている。即ち、一対の案内突起151は、基部131の内周面上において、支持壁154を介して、180度反対側の位置(直径方向に対向する左右位置)に配置されている。案内突起151は、基部131の軸方向に延びる所定突出高さの断面矩形状の直線リブ状をなしている。一対の案内突起151は、幅方向に所定間隔をおいた状態で、基部131の軸方向に延びるよう並設して配置されている。これにより、一対の案内突起151の内側面(対向側面)と支持壁154の内側面との間に、基部131の下側収容空間の軸心に沿って直線状に延びる案内溝が形成されている。案内突起151は、支持壁154において、隔壁135から下方に所定距離(下側収容空間の軸長の約1/5程度の距離)だけ延設されている。また、基部131の内周面上に設けた支持壁154の内側面において、一対の案内突起151間における前記案内溝の幅方向中央には、摺接突起152が一体形成されている。摺接突起152は、案内突起151と平行となるよう、基部131の軸方向に延びる所定突出高さの断面矩形状の直線リブ状をなしている。即ち、摺接突起152は、前記案内溝の軸方向(幅方向中央線)に沿って延びるよう配置されている。摺接突起152の突出高さは、案内突起151の突出高さより小さく設定され、好ましくは、1/3〜1/2程度の高さに設定されている。また、摺接突起152は、案内突起151と同一長さ(同一軸長)だけ、隔壁135から下方に延設されている。
【0025】
基部131の内周面上の支持壁154の内側面には、一対の案内突起151に連続して、それぞれ、延長突起153が一体形成されている。一対の延長突起153は、それぞれ、基部131の軸方向に延びる所定突出高さの断面矩形状の直線リブ状をなしている。延長突起153の突出高さは、案内突起151の突出高さより小さく設定され、好ましくは、1/3〜1/2程度の高さに設定されている。また、延長突起153は、案内突起151の先端(下端)から基部131の下端まで下方に延設されている。延長突起153は、案内突起151と同一直線状となるよう延びている。即ち、一対の延長突起153も、一対の案内突起151と同様、基部131の内周面上において支持壁154を介して180度反対側の位置(直径方向に対向する左右位置)に配置されている。また、延長突起153は、幅方向に所定間隔をおいた状態で、基部131の軸方向に延びるよう並設して配置されている。これにより、一対の延長突起153の内側面及び支持壁154の内側面の間に、基部131の下側収容空間の軸心に沿って直線状に延びる案内溝が形成されている。ここで、一対の案内突起151(及びその案内溝)は、解除部材170の上下動を案内する解除部材用案内手段として機能し、一対の延長突起153(及びその案内溝)は、後述する脚50の上端の脚挿着部210を基部131の下側収容空間に挿入したり取り外したりする際の動作(上下動)を案内する脚挿着部案内手段として機能する。また、一対の延長突起153は、脚挿着部210を基部131の下側収容空間に挿入して固定した際に脚挿着部210のガタつきや位置ずれを防止する規制手段としても機能する。
【0026】
[係止片160]
次に、一対の係止片160は、下側収容空間における基部131の内周面において、前記切欠部133と同一角度位置(正確には切欠部133の幅方向中央位置)に、それぞれ一体的に配設されている。即ち、一対の係止片160は、基部131の内周面において180度反対側の位置(直径方向に対向する前後位置)に配置されている。具体的には、係止片160は、基部131の内周面の下端から軸方向に沿って上方に直線的に延びる弾性部161を有している。即ち、弾性部161は、その下端が基部131の内周面の下端に一体形成により固着され、基部131の軸方向に沿って、基部131の内周面との間にほぼ一定の間隙を置いた状態で(内周面から内方に若干浮き上がった状態で)上方に向かって延設されている。また、弾性部161は、所定の弾性を有し、外力により、原位置(非弾性変形状態)から基部131の内周面に向かって半径方向に弾性変形自在であると共に、外力を解除すると、自身の弾性復帰力により原位置へと復帰するようになっている。そして、弾性部161は、その上端が前記案内突起151の下端よりも所定距離だけ上方の位置に来るよう、その長さ(軸長)が設定されている。また、弾性部161の表面側(基部131の中心に面する側)の先端部(上端部)は、湾曲状の傾斜面162となっている。更に、弾性部161の表面側(内側面側)の長さ方向中央部(上下中央部)の所定高さ位置には、係止突部163が所定突出高さで突出するよう一体形成されている。係止突部163は、平面視で横長長方形状のブロック状をなし、その上端面が基部131内の所定高さ位置にくるよう、弾性部161に配置されている。詳細には、係止突部163は、上端面が平坦面となると共に、少なくとも下端面が下方に向かって外方(弾性部161に向かう方向)に傾斜する傾斜面となる断面形状を有している。
【0027】
[解除部材170]
次に、解除部材170は、連結軸171及び座部172を備えている。連結軸171は、基部131の隔壁135の挿通孔136に挿通自在な(略同一径の)円柱状または棒状をなしている。連結軸171は、隔壁135の挿通孔136に挿通されると共に、上端側の所定長さ部分(約1/2程度の軸長部分)が、基部131の上側収容空間に収容したプッシュボタン140の軸固着部142内に挿入して固着されている。このとき、プッシュボタン140の収容空間に収容した付勢部材143が連結軸171の露出部分の外側を包囲する。また、座部172は、連結軸171より大径の短円柱状または円環状をなし、連結軸171の下端に同軸状に一体形成されている。連結軸171を隔壁135の挿通孔136に挿通してプッシュボタン140に固着すると、付勢部材143の押圧付勢力により押圧部141が隔壁135から上方に離間する方向に付勢され、軸固着部142に固着した連結軸171を介して、座部172の上端面が隔壁135の下面の挿通孔136の周縁部に圧接するようになっている。解除部材170において、座部172の下端には、解除部173,174,176が一体形成されている。解除部173,174,176は、被案内部173、係合部174及び押圧突起176から構成される。
【0028】
[被案内部173]
具体的には、被案内部173は、断面矩形状の直方体棒状をなし、その中央部が前記座部172の下端に固着された状態で一体形成されている。被案内部173の長さは、基部131の下側収容空間において直径方向の対向位置に配置される一対の案内部150の摺接突起152の対向面間の距離と同一とされている。また、被案内部173の幅(平面視における幅方向の寸法)は、各案内部150の一対の案内突起151間の幅(即ち、案内溝の幅)と同一とされている。これにより、連結軸171を隔壁135の挿通孔136に挿通してプッシュボタン140に固着すると、被案内部173の長さ方向両端部を、基部131の下側収容空間内で直径方向に対向配置された一対の案内部150の案内溝(各案内部150の一対の案内突起151間に形成される溝)に摺動自在に収容できるようになる。そして、被案内部173の長さ方向両端部を案内部150の案内溝に収容して装着すると、被案内部173の長さ方向両端部(案内部150の一対の案内突起151間に収容される部分)の幅方向両側面が、それぞれ、一対の案内突起151の内側面(対向側面)に当接すると共に、被案内部173の両端の端面が、それぞれ、一対の案内部150の摺接突起152に当接し、解除部材170の軸方向の往復動に伴い、被案内部173の長さ方向両端部の幅方向両側面が、それぞれ、一対の案内突起151に案内される(即ち、案内突起151の内側面状を摺動することにより案内溝を上下方向に案内される)と共に、被案内部173の両端の端面が、それぞれ、一対の案内部150の摺接突起152の対向面(基部131の中心乃至軸心に向かう内側面)上を摺動するようになっている。このとき、付勢部材143の押圧付勢力により連結軸171を介して座部172が隔壁135の下面に圧接するため、被案内部173は最上位置(座部172の厚み分だけ隔壁135の下面から下方に配置された状態)に位置する。即ち、このとき、被案内部173は、案内部150の案内溝内の最上位置に配置される。なお、被案内部173は、少なくとも、各案内部150の一対の案内突起151間(案内溝)に収容して装着される先端部が、一対の案内突起151間の幅と略同一の幅を有して案内溝に沿って案内自在となるものであれば、上記以外の任意の構成とすることができる。例えば、被案内部173は、全体として同一断面形状の棒状とする以外にも、先端部のみを案内部150の案内溝に装着して案内移動(摺動)自在な形状とし、先端部以外の部分を別の形状とすることもできる。
【0029】
[係合部174]
また、係合部174は、断面矩形状の直方体棒状部分である支持部174aと、支持部174aの両端を下方に約90度の角度で折り曲げて形成した係合突部174bとを備え、全体として、下方を解放する略チャンネル形状の棒状をなしている。係合部174は、支持部174aの中央部を被案内部173の中央部に対して交差した状態で連結し、被案内部173に対して直交して延びるよう一体形成されている。即ち、被案内部173及び係合部174は、全体として、平面視で十字形状をなしている。また、係合部171の両端の係合突部174の下面側の角部には、それぞれ、所定曲率の湾曲面状の摺動面175が形成されている。これにより、連結軸171を隔壁135の挿通孔136に挿通してプッシュボタン140に固着すると共に、被案内部173の長さ方向両端部を案内部150の案内溝に収容して案内溝内の最上位置に配置すると、係合部174の摺動面175が、基部131の下側収容空間内で直径方向に180度の角度間隔を置いた位置に配置されると共に、前記一対の案内部150に対して90度の角度間隔をおいて配置された一対の係止片160の傾斜面162に対して当接状態となるようになっている。即ち、付勢部材143の押圧付勢力により連結軸171を介して座部172を隔壁135の下面に圧接させた状態(解除部の原位置)では、係合部174は最上位置(座部172の厚み分だけ隔壁135の下面から下方に配置された状態)に位置する。即ち、係合部174の最上位置では、係合部174の摺動面175が係止片160の傾斜面162に対して当接状態となるよう、係合部174の係合突部174bの高さ(正確には、係合突部174bの上端面から摺動面175までの寸法)が設定されている。ここで、係合部174の長さ(両側の係合突部174bの外側面間の寸法)は、基部131内の一対の係止片160の内側面(対向側面)間の寸法より所定寸法だけ大きい寸法とされている。具体的には、係合部174の長さは、前記解除部の原位置で、係合突部174bの最外端が係止片160の内側面よりも基部131の半径方向外側に位置し、摺動面175が係止片160の傾斜面162に当接するような長さに設定されている。好ましくは、係合部174の長さは、一対の係止片160の内側面間の寸法より、係止片160の厚み寸法の約1/1〜1/2の寸法だけ大きい長さとされている。なお、前記解除部の原位置で、一対の係止片160に若干の間隙を置いて近接状態となるよう、係合部174の長さや係合突部174bの高さを設定することもできる。
【0030】
[押圧突起176]
更に、係合部174の両端部の係合突部174bの下端面には、それぞれ、押圧突起176が下方に突出するよう一体形成されている。押圧突起176は、係合突部174bの下端面の内縁側から下方に突出する小肉厚の突起状をなしている。
【0031】
[第2の保持部材]
基台20の第2の保持孔としての柱用孔26には、第2の保持部材180が収容保持して固定されている。第2の保持部材180は、第1の保持部材100の脚保持部130と同一構成の脚保持部130の両側に、前記固定部125,126を一体形成したものである。即ち、第2の保持部材180は、第1の保持部材100から柱保持部110及び連結部120を省略して脚保持部130のみ残した構成となっている。よって、第2の保持部材180の脚保持部130は、前記脚用孔26の形状と同一の外形を有し、脚用孔26の直径と同一の外径の円筒状をなしている。また、固定部125,126は、脚保持部130の両側で前記が描く円弧の延長線上に沿って延びるよう形成されている。なお、第2の保持部材180の脚保持部130の内部構造は、第1の保持部材100の脚保持部130の内部構造と同一であるため、説明は省略する。
【0032】
[保持部材の固定]
第1の保持部材100は、柱保持部110及び脚保持部130を基台20の下面側から柱用孔25及び脚用孔26にそれぞれ挿入して収容し、固定部125,126を基台20の収容凹部28,29にそれぞれ載置して、固定部125,126の挿通孔にビス等の締結部材127をそれぞれ挿通して基台20にねじ込み等することにより、固定部125,126及び締結部材127を介して、基台20の定位置に固定される。同様に、第2の保持部材180は、脚保持部130を基台20の下面側から脚用孔26に挿入して収容し、固定部125,126を基台20の収容凹部28,29にそれぞれ載置して、固定部125,126の挿通孔に締結部材127を挿通して基台20にねじ込み等することにより、固定部125,126及び締結部材127を介して、基台20の定位置に固定される。このとき、第1の保持部材100及び第2の保持部材180の下面は、共に、基台20の下面と面一となる。また、第1の保持部材100の柱保持部110の上端面も、基台20の上面と面一となる。一方、第1の保持部材100及び第2の保持部材180の両方とも、脚保持部130は、基台20の輪止め部22の上面から上方に所定距離だけ突出する。また、このとき、全体として平面円弧状をなす第1の保持部材100と、同じく全体として平面円弧網をなす第2の保持部材180とは、基台20における前記仮想円形上に所定間隔で配置され、基台20の上面側では、各脚保持部130の一対の切欠部133は、基台20の半径方向に並設して配置されている。また、基台20の下面側では、各脚保持部130の案内部150は、基台20における前記仮想円形上に配置され、一方、各脚保持部130の係止片160は、基台20における前記仮想円形と直交して延びる直径方向において互い対向するよう配置されている。
【0033】
[脚挿着部210]
図13〜図15に示すように、脚50の上端の平坦面51において最も内側の位置には、脚挿着部210が固着されている。脚挿着部210は、前記脚保持部130の下側収容空間に全体を挿入して収容自在な略四角柱状をなしている。詳細には、脚挿着部210は、脚保持部130の下側収容空間において、一対の案内部150と一対の係止片160とにより形成される断面略矩形状の直方体状の空間に対応する略四角柱状(略直方体柱状)をなしている。
【0034】
[案内溝211]
具体的には、脚挿着部210の左右の側面には、それぞれ、一対の案内溝211が、幅方向に間隔を置いた状態で、脚挿着部210の長さ方向に延びるよう並設して形成されている。一対の案内溝211は、脚保持部130の一対の延長突起153に対応する位置に形成されている。図15中の脚挿着部210の拡大図(一点鎖線の円形で囲む部分)に示すように、一対の案内溝211は、それぞれ、平面視で脚挿着部210の長さ方向に直線状に延びる細長い逆台形状をなしている。即ち、各案内溝211は、上端側の幅が下端側の幅よりも大きくなっており、上端の幅(最大幅)は下端の幅(最少幅)より所定割合だけ大きい幅(例えば、15〜25%だけ大きい幅)となっている。また、本実施の形態では、図示の簡略化のため、図14及び図15の拡大図以外の図中では、脚挿着部210は先細ではない単純な四角柱状として描画しているが、正確には、脚挿着部210は、先端(上端)に向かって若干先細となるような(例えば、約5〜10%だけ幅が小さくなるような)テーパー状の四角柱状をなしている。更に、脚挿着部210の左右幅(左右側面の幅寸法)及び前後幅(前後側面の幅寸法)は、同一とされ、その左右両側面及び前後両側面のいずれも、同様に上端に向かって若干先細となるテーパー状の長方形状となっている。そして、一対の案内溝211は、それぞれの軸心(幅方向の中心線)が脚挿着部210の軸心(幅方向の中心線)と平行となるように延設され、結果として、脚挿着部210の高さ方向に延びている。なお、一対の案内溝211間に形成される脚挿着部210の隆起部212は、脚挿着部210の左右側面の基準面(案内溝211形成前の面と面一の面)を構成するが、一対の案内溝211の形状に対応して平面視で台形状となっている。
【0035】
[案内溝211と延長突起153の関係]
一対の案内溝211は、脚挿着部210の下端から上端まで延設されるため、その高さは脚挿着部210の高さ(上下両端間の高さ寸法)と同一である。また、脚挿着部210の高さ(及び案内溝211の高さ)は、脚保持部130の一対の延長突起153の高さより所定寸法だけ小さい高さとされている。即ち、脚挿着部210を脚保持部130の下側収容空間に完全に収容した状態で、案内溝211内に延長突起153が完全に収容される一方で、脚挿着部210の上端部(及び案内溝213の上端部)と延長突起153の対応する部分との間には、前記所定寸法の間隙が残されるよう、それらの配置関係が設定されている。一方、一対の延長突起153は、互いに平行に配置され、また、各延長突起153の幅寸法は、上端から下端まで同一となっている。これにより、一対の延長突起153の間の間隔(配置間隔)も、上端から下端まで同一となっているが、この一対の延長突起153の配置間隔は、一対の案内溝211の配置間隔のうち、最小となる下端の配置間隔(即ち、隆起部212の下端の幅寸法)と同一または若干大きい寸法(例えば、20〜30%だけ大きい寸法)とされている。また、各延長突起153の幅は、長さ方向に同一であるが、各案内溝211の幅は、上記のように、上端が最大幅となり、下端が最少幅となるよう上端から下端に向かって漸減している。なお、延長突起153の幅は、案内溝211の下端の最少幅と同一または若干小さい寸法(例えば、20〜30%だけ小さい寸法)とされている。これにより、脚挿着部210を脚保持部130の下側収容空間に挿入するときには、まず、脚挿着部210の案内溝211の上端が、延長突起153の下端に嵌合して挿入開始されることになるが、このとき、延長突起153の下端部は案内溝211の上端部内で幅方向にある程度の余裕を持って嵌合する。そして、脚挿着部210を脚保持部130の下側収容空間の奥側(上端側)に順次挿入していくと、延長突起153と案内溝211との間の幅方向の余裕が漸減し、最終的に、脚挿着部210を脚保持部130の下側収容空間に完全に収容した状態(図15中の脚挿着部210の拡大図に示す状態)では、延長突起153と案内溝211との間の幅方向の余裕が最少となって、脚挿着部210の下端部(基端部)では、案内溝211内に延長突起153が略密接状態または密嵌状態で幅方向への移動を阻止された状態となる。
【0036】
即ち、一対の延長突起153間の配置間隔を一対の案内溝211の下端の配置間隔と同一とした場合は、少なくとも一対の延長突起153の内側縁部が案内溝211の対向側面(即ち、隆起部212の対向側面)に完全な密接状態となって、脚保持部130に対する脚挿着部210の保持力を高める。なお、一対の延長突起153間の配置間隔を一対の案内溝211の下端の配置間隔より若干小さくすることも可能であるが、この場合は、少なくとも一対の延長突起153の内側縁部が案内溝211の対向側面に完全な密接状態となると共に、配置間隔が小さい分だけ圧接状態となって、脚保持部130に対する脚挿着部210の保持力を更に高める。また、延長突起153の幅を案内溝211の下端の最少幅と同一とした場合も、延長突起153の下端両側面が案内溝211の下端両側面に密接状態となって、脚保持部130に対する脚挿着部210の保持力を高める。なお、延長突起153の幅を案内溝211の下端の最少幅より若干小さくすることも可能であるが、この場合も、延長突起153の下端両側面が案内溝211の下端両側面に圧接状態となって、脚保持部130に対する脚挿着部210の保持力を更に高める。また、延長突起153の配置間隔及び幅を案内溝153の下端の配置間隔及び幅と同一寸法または若干小さい寸法とすることにより、上記の効果の相乗的な効果を発揮することができる。なお、一対の延長突起153間の配置間隔を一対の案内溝211の下端の配置間隔より若干大きくした場合や、延長突起153の幅を案内溝211の下端の最少幅より若干大きくした場合も、脚挿着部210の下端部で案内溝211に対して延長突起153が略密接状態となり、脚保持部130に対する脚挿着部210の保持力を高める点で同等の効果を発揮する。
【0037】
[係止凹部214]
脚挿着部210の前後の側面には、それぞれ、一対の係止凹部214が、脚挿着部210の前後方向に対向するよう形成されている。一対の係止凹部214は、脚保持部130の一対の係止片160の係止突部163に対応する位置に形成されている。図14に示すように、係止凹部214は、断面横長長方形状の同一断面形状であり、脚挿着部210の上端から所定距離だけ下方の位置で、かつ、脚挿着部210の前後の側面の幅方向中央に配置されている。係止凹部214の幅(図14中の左右寸法)は、係止突部163の幅(図14中の左右寸法)と同一寸法とされている。一方、係止凹部214の高さは、係止突部163の高さより大きな寸法(例えば、1.25〜1.75倍程度の寸法、通常は、1.5倍程度の寸法)とされている。また、係止凹部214の深さは、係止突部163の突出高さとほぼ同一に設定されている。更に、脚挿着部210を脚保持部130の下側収容空間に完全に収容した状態では、係止突部163が係止凹部214の上端側に完全に収容配置されて、係止突部163の上端面が係止凹部214の上端壁面に密接し、かつ、係止突部163の左右両側面が係止凹部214の左右両側壁面に密接する状態となるよう、それらの配置関係が設定されている。脚挿着部210の前後の側面には、それぞれ、一対の係止凹部214より上側部分に、一対の案内面213が形成されている。案内面213は、脚挿着部210の幅方向中央部に、係止凹部214の幅と同一幅となるよう、係止凹部214の上端から脚挿着部210の上端まで傾斜して延びる平面横長長方形状をなしている。即ち、一対の案内面213は、係止凹部214の上端の基準面(脚挿着部210の前後側面と面一の面)から脚挿着部210の内部側へと傾斜して上方に延び、一対の案内面213部分で脚挿着部210が若干のテーパー状をなす断面となっている。
【0038】
[係止凹部214と係止片160の関係]
脚挿着部210を脚保持部130の下側収容空間に完全に収容した状態では、係止片161が脚挿着部210の前後の側面にそれぞれ対向配置される共に、係止突部163が係止凹部214の上端側に完全に収容配置して密嵌されるが、かかる係止片161の長さ(高さ寸法)は、脚挿着部210の長さ(高さ寸法)より所定寸法だけ大きな寸法とされている。具体的には、脚保持部130の下側収容空間において、係止片161は、基部131の下端から、前記延長突起153の上端(即ち、案内突起151の下端)よりも所定寸法だけ上方の位置まで延びている。詳細には、図11及び図15に示すように、解除部材170の原位置では、係止片161の傾斜面162の下端位置が、前記解除部材170の押圧突起176の突出高さ若しくはこれとほぼ同等の高さだけ案内突起151の下端より上方位置にくるよう、係止片161の長さが設定されている。これにより、解除部材170の原位置では、係止片160の上端部の傾斜面162が、係合部174の傾斜面176の全体と重なって、少なくともその一部(上下方向中央部)が当接するようになっている。また、係止片160の非弾性変形状態(原位置)で、一対の係止片160の弾性部161の内側面間の間隔(配置間隔)は、脚挿着部210の前後両側面間の寸法とほぼ同一の間隔とされている。
【0039】
[脚挿着部210と脚保持部130の相対寸法]
なお、脚挿着部210の左右両側面間の幅(左右幅)は、最大寸法となる下端では、基部131の案内部150の支持壁154の内側面(対向側面)間の間隔とほぼ同一(正確には、若干小さい幅)となっている。したがって、先細となるテーパー状の四角柱状をなす脚挿着部210の左右幅は、最小寸法となる上端では、基部131の案内部150の支持壁154の内側面間の間隔より、テーパー分だけ小さな幅となっている。なお、脚挿着部210の案内溝214の深さは、延長突起151の支持壁154からの突出高さとほぼ同一(正確には、若干大きい深さ)となっている。一方、脚挿着部210の前後両側面間の幅(前後幅)は、最大寸法となる下端では、基部131の係止片160の弾性部161内側面(対向側面)間の間隔とほぼ同一(正確には、若干小さい幅)となっている。したがって、先細となるテーパー状の四角柱状をなす脚挿着部210の前後幅は、最小寸法となる上端では、基部131の係止片160の弾性部161内側面間の間隔よりテーパー分だけ小さい幅となっている。
【0040】
ここで、図示の簡略化のため、各図中では、係止片160の弾性部161は直線的に延びるよう描画しているが、正確には、係止片160の弾性部161は、全体として、中央部が若干内方に(基部131の中心に向かって)湾曲した湾曲板状をなしている。即ち、弾性部161の内側面は、基端で最も外方位置(基部131の内周面寄りの位置)となり、そこから中央部に向かって若干(厚みの10〜20%程度の寸法)内方に湾曲し、中央部で最も内方位置(基部131の中心寄りの位置)となる。したがって、一対の係止片160の弾性部161の内側面(対向側面)間の間隔(配置間隔)は、高さ方向の下端で最大となり、高さ方向の中央部(係止突部163部分)で最少となって、高さ方向の上端で再び最大となる。これにより、脚挿着部210を脚保持部130の下側収容空間に完全に挿入して収容した装着状態では、脚挿着部210の前後側面のうち、係止凹部214よりも下側の部分で係止片160に対向する面部分が、それぞれ、係止片160の弾性部161の内側面のうち係止突部163より下側の面部分に略密接状態(密接状態または若干の隙間を置いた近接状態)となる。即ち、後述の作用効果の説明で述べるとおり、脚挿着部210の装着状態では、一対の係止片160は、脚挿着部210を両側から弾性的に圧接して保持するのではなく、係止突部163による係止凹部214の係止により、脚挿着部210を脚保持部130内の定位置に固定的に保持し、係止片161を外方に(互いに離間させるように)弾性変形させる外力が働かない限り、その状態を維持するようになっている。一方、弾性部161の先端部は、中央部に比べると基部131の半径方向において外方位置にあるが、弾性部161のうち、脚挿着部210の前後側面と当接するのは、係止突部163の位置までであるため、弾性部161の先端部は、基部131の半径方向において中央部と同一位置としたり、極端な場合は内方位置としたりすることもできる。なお、弾性部161は、先端(上端)に向かって徐々に肉薄となる断面テーパー状とし、先端側の弾性変形率が基端側よりも大きくなるよう構成することが好ましい。
【0041】
[保持部材の成形材料]
第1の保持部材100及び第2の保持部材180は、それぞれ、全体を合成樹脂材料等の所定の材料から射出成形等の成型方法により一体成形することができるが、脚保持部130の全体、または、脚保持部130の少なくとも基部131は、提灯の脚50の素材である黒檀、紫檀等の硬質木材と同等の高い硬度を有する合成樹脂材料により形成することが好ましい。例えば、脚保持部130または少なくとも基部131は、スチレン・ブタジエン・アクリロニトリル共重合体(ABS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)、ポリプロピレン(PP)等の硬質合成樹脂材料により形成することが好ましく、このうち、脚50を木質材料として最も硬度の高い材料の一つである黒檀により形成した場合、硬質合成樹脂材料としてはABS樹脂を使用することが好ましい。また、この場合も、硬質合成樹脂材料の硬度は、充填剤や添加剤により調節可能であるため、脚50の硬質木材と同等の硬度となるよう、硬質合成樹脂材料の硬度を調節することが好ましい。こうすると、脚50を脚保持部130に挿着するときに、脚50の上端面における挿着部180の幅方向両側の端面が、基部131の下端に衝突するときに、心地よい衝突音を発生する。一方、係止片160は、厚さ方向に弾性変形する必要があるため、その寸法(長さ、幅及び厚み)と合成樹脂材料の材質とに応じた固有の弾性力を付与されているが、脚保持部130の全体を硬質合成樹脂材料により一体形成した場合、係止片160も同様の高い硬度を付与されることにより、その強度が高まる。したがって、脚挿着部210を脚保持部130の下側収容空間に完全に収容した状態で、係止片160の係止突部163が脚挿着部210の係止凹部214に嵌合して係止したときに、係止片160全体が脚挿着部210に対して高い保持力を発揮することになる。
【0042】
[脚50の装着時の動作]
上記のように構成した提灯の脚の取付構造を使用して脚50を基台20に取り付ける場合の取付手順、作用及び効果について説明する。
脚50を提灯10の基台20に取り付けるには、まず、図16(a)に示すように、各脚50の上端の脚挿着部210を、対応する脚保持部130の下側収容空間の下端開口から内部上方に向かって挿入する。このとき、脚挿着部210の左右側面が一対の案内部150と対向するよう、かつ、前後側面が一対の係止片160と対向するように挿入する。すると、脚挿着部210の左右側面の一対の案内溝214が、一対の案内部150の延長突起153に対応して位置決めされると共に、対応する延長突起153にそれぞれ嵌合する。このとき、脚挿着部210は、上端に向かって若干の先細となる四角柱状をなすため、脚挿着部210の上端部を基部131の下端開口から内部に円滑に挿入することができる。そして、脚挿着部210は、一対の案内溝214が延長突起153に摺接して案内されて、脚保持部130の内部に直線的に進入していく。このとき、上記のとおり、挿入開示時点では、脚挿着部210の案内溝214の形状・寸法や配置態様、及び、脚保持部130の園長突起の形状・寸法や配置態様の設定により、脚保持部130の延長突起153の下端部と脚挿着部201の案内溝214の上端部との間で、幅方向の所定の余裕(幅方向における相互の間隙)が確保されているため、脚挿着部210を延長突起153により案内しながら円滑に挿入していくことができる。また、脚挿着部210の前後側面の幅方向中央部が、一対の係止片160の弾性部161の内側面に摺接して移動する。そして、脚挿着部210の前後両側面は、上記のように、一対の弾性部161の内側面に対して弾性的な圧接状態とならないよう(弾性部161を弾性変形させることがないよう)、弾性部161の内側面との位置関係が設定されているため、脚挿着部210は、その上端の案内面213が係止片160の係止突部163の下側面(湾曲状の傾斜面)に当接するまで、脚保持部130の下側収容空間を上方に移動する。
【0043】
そして、脚挿着部210の案内面213が係止突部163に当接し、更に、上方に移動すると、図16(b)に示すように、前後一対の案内面213が、それぞれ、一対の係止片161の係止突部163の下側の傾斜面に乗り上げる形となり、弾性部161を外方に押圧して弾性変形させる。そして、図17(a)に示すように、脚挿着部210の案内面213(正確には、案内面213と係止凹部214上端との間の境界線)が係止突部163を完全に乗り越えた瞬間(乗り越えると同時に)、係止突部163の上端が係止凹部214の上端と一致し、図17(b)に示すように、弾性部161が弾性復帰力により原位置に瞬時に復帰して、係止突部163が係止凹部214内に完全に嵌合する。これにより、係止突部163の上端の平坦面が係止凹部214の上端壁の平坦面を密接的に係止して、脚挿着部210が脚保持部130に対して固定的に保持され、脚挿着部210を介して、脚50が基台20の所定位置に所定姿勢で安定的に固定される。脚挿着部210の脚保持部130への装着状態では、上記のように、脚挿着部210の案内溝214の形状・寸法や配置態様、及び、脚保持部130の園長突起の形状・寸法や配置態様の設定により、脚保持部130の延長突起153の下端部と脚挿着部201の案内溝214の下端部との間で、幅方向の余裕(幅方向における相互の間隙)が消滅し、延長突起153の下端部と脚挿着部201の案内溝214の下端部とがほぼ密接状態(完全な密接状態または若干の隙間を有するものの実質的に幅方向への移動が行われない程度の近接状態)で嵌合状態となるため、脚挿着部210を脚保持部130内に非常に高い安定性を持って固定保持して、確実に抜止めすることができる。
【0044】
[衝突音発生]
また、図16(b)から図17(a)への脚挿着部210の移動段階では、脚50の上端面51における脚挿着部210の両側の面部分である衝突面52が、脚保持部130の下端面を構成する基部131の下端面の対向部分(左右両側の面部分)に瞬間的に衝突する。即ち、当該位置までは、脚挿着部210の側面は、延長突起153や弾性部161も含めて、いかなる部材からも挿入を妨げる力(進行抑制力)を受けていないため、脚保持部130内を円滑に進行するが、傾斜面213が係止突部163に当接したときから、係止突部163による進行抑制力が脚挿着部210に働いて、脚挿着部210の進行がある程度妨げられ、案内面213と係止凹部214との間の境界線が係止突部163の上端を乗り越えた瞬間に、係止凸部163による進行抑制力が解除される。したがって、脚挿着部210の案内面213が弾性部161の下面に当接する位置(以下、「下側当接位置」という。)から、案内面213と係止凹部214との間の境界線が係止突部163の上端を乗り越える瞬間の位置(以下、「上側当接位置」)までの間の非常に短い距離及び非常に短かい時間の間で、脚50の衝突面52が脚保持部130の下端面に接近して衝突する。このとき、使用者(作業者)が脚50に加える挿入方向の押圧力が、上記短距離及び短時間の間だけ、係止突部163による脚挿着部210への進行抑制力により妨げられ、当該短距離及び短時間の後に瞬時に解放される(図16(b)から図17(a)の状態)。その結果、脚50の衝突面52が、前記短距離及び短時間で、瞬間的に脚保持部130の下面に接近して衝突するため、その衝突力が非常に大きくなる。また、脚50は、一般の木材よりも硬度の高い黒檀や紫檀等の硬質木材により形成される一方、脚保持部130の少なくとも衝突面部分である基部131も、一般の合成樹脂材料よりも硬度の高いABS樹脂のような硬質樹脂材料により形成されているため、基部131の下端面に対する衝突面52の衝突音が、硬質材料特有の(拍子木を打ち合わせたときのような)心地よい打撃音となる。
【0045】
[脚50の取り外し時の動作]
次に、上記のように構成した提灯の脚の取付構造を使用して脚50を基台20から取り外す場合の取り外し手順、作用及び効果について説明する。
上記のようにして提灯10の基台20に装着した脚50を基台20から取り外すには、まず、図18(a)から図18(b)に示すように、プッシュボタン140の押圧部141を指先等により上方から下方へと押し下げる。すると、付勢部材142の押圧付勢力に抗して、押圧部141が基部131の上側収容空間内を下方に移動し、軸固着部142及び連結軸171を介して、解除部材170を下方に移動することができる。即ち、脚挿着部210の装着状態では、座部172が隔壁135に当接し、係合部174の両端部の摺動面175が、係止片160の上端部の案内面162に当接している。また、被案内部173の両端部が、案内部150の案内突起151間の案内溝内に嵌合すると共に、被案内部173の両端面が案内突起151間の摺接突起152に当接している。そして、プッシュボタン140の押し下げ動作にしたがって、座部172が下方に移動して隔壁135から離間すると、被案内部173が案内突起151間の案内溝にそって下方に直線的に移動案内され、係合部174の摺動面175が係止片160の傾斜面162上を下方に摺動する。図18(b)に示すように、この係合部174の下方移動にしたがって、摺動面175が傾斜面162を介して弾性部161を外方に弾性変形させる。そして、弾性部161の弾性変形に伴い、係止突部163の上端が脚挿着部210の係止凹部214の上端から完全に離脱した瞬間(図18(b)の瞬間)に、係止突部163による係止凹部214の係止が解除され、脚挿着部210に対する保持力が解放される。これにより、基台20の脚保持部130から脚50を円滑に取り外すことができる。なお、基台20を上側とし脚50を下側とした状態では、脚50が自重により脚保持部130から下方に抜け出る。
【0046】
[押圧突起176による押し出し動作]
係止突部163が係止凹部214から抜け出る直前の状態、即ち、係合部174の摺動面175の当接位置が係止片160の傾斜面162の高さ方向中央位置(図18(aの位置)から高さ方向下端位置(図18(b)の位置)になるまでの非常に短い距離及び時間の間は、押圧突起176の下端と脚挿着部210の上端面との間は離間しているが、係合部174の摺動面175の当接位置が係止片160の傾斜面162の下端位置となると、押圧突起176の下端が脚挿着部210の上端面に当接する。そして、図18(b)から図19(a)に示すように、係合部174の摺動面175が、係止片160の傾斜面162から弾性部161の内側面の上端部まで更に下方に摺動して、係止突部163による脚挿着部210の係止凹部214の係止が解除されるまでの非常に短い距離及び時間の間で、押圧突起176の下端が脚挿着部210の上端面に当接して、プッシュボタン140の押圧力を脚挿着部210に直接的に伝達して下方に押圧する。これにより、押圧突起176により、脚保持部130からの脚挿着部210の能動的な押し出し動作を行うことができ、基台20から脚50をより一層円滑に取り外すことができる。このように、脚挿着部210の取付側である基台20の下面側とは反対側である基台20の上面側に、脚挿着部210の取り外し時の操作手段であるプッシュボタン140を配設し、プッシュボタン140を脚挿着部210と同軸状に脚挿着部210に向かって移動する方向(接近する方向)に押し下げるだけで、解除部材170によって、脚挿着部210の係止片161との係止を解除できるようにしたため、脚50の取り外しのために基台20の下面側で面倒な操作を行う必要はなく、基台20の上面側でプッシュボタン140を押し下げするだけで、脚50を基台20からワンタッチで取り外すことができる。なお、係止片160の係止突部163による脚挿着部210の係止凹部214の係止を解除した後は、プッシュボタン140の押圧を解除することにより、付勢部材143の押圧付勢力によって、押圧部141が原位置に復帰して、図19(b)の状態となる。
【0047】
[押圧突起176による係止解除動作]
ここで、18(b)の状態において、一対の係止片160の外方への弾性変形によって弾性部161が脚挿着部210の側面から離間する距離(即ち、係止突部163が係止凹部214から抜け出る方向の移動距離)を、係止突部163が脚挿着部210の係止凹部214から完全に抜け出る距離とするのではなく、係止突部163の上端面の微小部分(内側縁部分)が係止凹部214の上端壁面の外側縁部分に係止状態となる距離に設定することも可能である。こうすると、係合部174の摺動面175が、係止片160の弾性部161を外方に弾性変形して係止突部163を外方に移動しただけでは、係止突部163は係止凹部214から完全には抜け出ることがなく、係止突部163の内側縁部分と係止凹部214の外側縁部分との係止を解除するような外力が、脚挿着部210の軸方向(押し出し方向)に加わらない限り、脚挿着部210が脚保持部130から抜け出ることはない。即ち、押圧突起176の下端が脚挿着部210の上端面に当接するまでは、脚挿着部210は依然として脚保持部に対して(係止突部163の内側縁部分と係止凹部214の外側縁部分との係止による微小な係止力によって)保持状態にある。そして、押圧突起176の下端が脚挿着部210の上端面に当接した状態(図18(b)の状態)から、更にプッシュボタン140を押し下げることにより、押圧突起176が、係止突部163の内側縁部分と係止凹部214の外側縁部分との係止を解除するような外力(押し下げ力)を脚挿着部210に印加し、係止突部163の内側縁部分と係止凹部214の外側縁部分との係止を瞬間的に解除するため、クリック感をもって脚挿着部210を脚保持部130から強制的または能動的に押し出すことができる。即ち、このとき、係合部174の摺動面175が係止片160の傾斜面162から弾性部161の内側面の上端部まで更に下方に摺動して、前記係止突部163による脚挿着部210の係止凹部214の係止が解除されるまでの非常に短い距離及び時間の間で、押圧突起176の下端が脚挿着部210の上端面に当接して、プッシュボタン140の押圧力を脚挿着部210に直接的に伝達して下方に押圧し、クリック感を持って脚50を基台20からワンタッチで取り外すことができる。また、プッシュボタン140の押圧部141に対する押圧力の押圧方向が、脚保持部材130の軸方向となり、かつ、脚挿着部210の軸方向及び押し出し方向と一致するため、プッシュボタン140の押し下げ力を脚挿着部210の押し出しのために効率的に利用することができる。
【0048】
[切欠部143による円滑押し下げ]
脚保持部130の基部131は、指先を挿入できる大きさの一対の切欠部133が、基台20の半径方向において手前側(基台20の外周側)及び奥側(基台20の中心側)に並ぶよう配置されるため、上記脚50の取り外し動作において、指先を自然な状態で一対の切欠部133に沿って配置して、プッシュボタン140の押圧部141の上面に載置することができ、プッシュボタン140を押し下げ動作を非常に円滑に行うことができる。また、脚50の基台20への装着後は、一対の支持突部132がプッシュボタン140の両側を完全に覆うよう配設されているため、意図せずにプッシュボタン140の押圧部141に指先を触れた場合でも、指先を一対の切欠部133にそって意図的に配置しようとしない限り、支持突部132によって指先によるプッシュボタン140の押圧動作が阻止されるため、意図せずに脚50が基台20から外れるといった事態を防止することができる。
【0049】
[脚50の取付手順の別例]
上記のように構成した提灯の脚の取付構造を使用して脚50を基台20に取り付ける場合の取付手順の別例について説明する。
提灯の脚の取付構造では、合計で3個の脚保持部130が、基台20の円周方向に沿って等角度間隔で配設されると共に、その基部131の上側部(プッシュボタン140を収容する上側収容空間)が基台20の上面から上方に同一高さで突出している(即ち、基部131の支持突部131の上端位置が同一に設定されている)。したがって、図20に示すように、基台20を逆向きにして(上面を下側として)平坦面(床面や机の面)の上に載置すると、3個の脚保持部130の基部131の支持突部131の先端が平坦面に当接して、基部131を介して基台20を平坦面状に安定的に保持する。その結果、基台20を逆向きにした状態で、脚挿着部210を上方から基台20の下面側の脚保持部130の下側収容空間に挿入することができ、脚挿着部210の挿入による取付作業をより一層簡単に行うことができる。
【0050】
[支柱30の取付構造]
図21〜図22に示すように、支柱30の下端には、柱挿着部190が同軸状となるよう固着されている。柱挿着部190は、平板状(例えば、支柱30の断面形状に対応する矩形平板状)の支持部191を支柱30の下端に固着している。また、支持部191の一側端面(支柱30の湾曲面に対応する端面)には、直線棒状の係合部192が直交して突出するよう一体形成されている。係合部192は、基端側が断面矩形状であり、先端側の下面が先端に向かって上方に傾斜する傾斜面を有している。更に、図示はしないが、支持部191の下面の中央には、円筒状または円柱状の挿入部が直交して下方に突出するよう一体形成されている。挿入部は、前記柱保持部110の連通孔である軸挿通部113の断面形状と同一の外形及び直径を有し、軸挿通部113に上方から挿入して保持されるようになっている。また、挿入部の下端部の外周面には、その周方向に180度の角度間隔を置いた位置に、それぞれ、放射方向に突出する係合凸部が一体形成されている。一対の係合凸部は、前記柱保持部110の連通孔である一対の凸部挿通部114の断面形状と同一の外形及び寸法を有し、凸部挿通部114に上方から挿入されるようになっている。そして、柱保持部110の凸部挿通部114に柱挿着部190の係合凸部を位置決めして挿入すると共に、軸挿通部113に柱挿着部190の挿着部を挿入し、支持部191の下面を基台20の上面と面一の柱保持部110の上面に当接させるまで下方に移動した後(図21の実線及び図22(a)に示す状態)、支柱30を介して柱挿着部190を基台20の内方に(図中の左方に)90度回転すると、柱挿着部190の一対の係止凸部の上面が、柱保持部110の中空壁112の下面に密接して押圧され、支柱30を基台20に保持して固定することができる(図21の仮想線及び図22(b)に示す状態)。なお、支柱30を基台20から取り外すには、上記と逆の手順をとる。
【0051】
[本発明と実施の形態との関係]
上記のように、実施の形態1の提灯の脚の取付構造は、立脚型の提灯10の基台20の下面側に脚50の上端部を取り付けるためのものであって、脚50の上端に配設された脚挿着部210と、基台20における脚50の取付位置に配設されて脚挿着部210を保持自在な脚保持部130とを備える。なお、脚挿着部210は、脚50の上端から上方に突出する四角柱状をなし、脚保持部130は脚挿着部210を収容自在な空間形状である基部131の下側収容空間を有するが、本発明では、脚挿着部を脚保持部の下側収容空間に収容して保持できる限りにおいて、脚挿着部を四角柱状以外の柱状(四角形以外の角形柱状、円柱状等)としたり、筒状(円筒状、角筒状)としたり、上端部のみを筒状とすると共に下端部を柱状としたりすることもできる。この場合、脚保持部の下側収容空間は、脚装着部と対応する形状に形成する。
【0052】
また、実施の形態1は、脚挿着部210の前後側面にそれぞれ設けられる係止凹部214により脚側係止部を構成すると共に、基部131の下側収容空間の対応する位置に配置される一対の係止片160により基部側係止部を構成しているが、脚挿着部を脚保持部の下側収容空間に完全に収容したときに、互いに係止状態となる脚側係止部及び基部側形成部とする限りにおいて、凸部により脚側係止部を構成すると共に基部側係止部には前記凸部を係止する凹部を設けたり、脚側係止部を脚挿着部の左右側面に設けると共に基部側係止部を基部内において対応する位置に設けたりする等、他の構成とすることもできる。
【0053】
また、脚保持部130は、軸方向が基台20の厚さ方向となるよう基台20に埋設される円筒状をなすが、プッシュボタン等の押圧部を上側収容空間に収容し、かつ、脚挿着部を下側収容空間に収容自在な限りにおいて、角筒状等の他の筒形状とすることができる。また、脚保持部130の基部131は、内部空間として、基台20の上面から上方に突出して配置される上側収容空間(プッシュボタン140を収容する部分)と、基台20の下面側に配置されて下端が基台20の下面と面一となる下側収容空間(脚装着部210を収容する部分)とを有するが、上側収容空間の一部または全部を基台20の内部において厚さ方向上側部に配置するよう構成したり、下側収容空間の一部または全部を基台20の下面から下方に突出させたりする等、他の構成とすることもできる。
【0054】
また、基部131は、下側収容空間を脚挿着部210の外形に対応する空間形状として、脚挿着部210を挿入及び収容自在としているが、基部の下側収容空間の形状は、脚装着部を挿入して収容自在な限りにおいて任意の形状とすることができる。また。押圧部141は、基部131の上側収容空間に配設されて上下動自在とされ、付勢部材143の弾性的押圧付勢力に抗して下方に弾性的に押し下げ操作自在となっているが、押圧部の構成は、上記実施の形態のボタン状に限定されず、基部の上側収容空間に配設されて上下動自在とされ、下方に弾性的に押し下げ操作自在である限りにおいて、任意の構成とすることができる。
【0055】
また、基部側係止部としての係止片160は、基部20の下側収容空間において脚挿着部210を下側収容空間に収容したときに脚側係止部としての係止凹部214に対応する部位(係止凹部214の移動軌跡に対応する基部131の内周面の前側及び後側)に配設され、脚挿着部210を下側収容空間に収容したときに脚挿着部210の係止凹部214と整合して係止凹部214を凹凸の関係で係止する係止突部163を有するが、上記のとおり、脚挿着部を脚保持部の下側収容空間に完全に収容したときに、互いに係止状態となる脚側係止部及び基部側形成部とする限りにおいて、任意の構成とすることができる。
【0056】
また、基部131の内部において押圧部141の軸固着部142に連結された連結部は連結軸171により構成されているが、連結部は、押圧部の押圧動作を解除部に伝達できる限りにおいて任意の構成とすることができる。また、解除部174は、基部131の下側収容空間における上方位置である原位置に配設され、押圧部141の押し下げ操作により連結軸171を介して原位置から下方の解除位置に移動すると共に、押圧部141の押し下げ操作の解除による付勢部材143の押圧付勢力により連結軸171を介して解除位置から原位置に復帰するが、解除部は、上記の動作によって、脚挿着部を下側収容空間に収容した状態で、押圧部の押し下げ操作により解除位置となることで、基部側係止部による脚側係止部の係止を解除する機能を発揮できる限りにおいて、上記構成の解除部174と異なる構成とすることができる。なお、解除部の構成は、解除対象となる基部側係止部の構成に依存する。
【0057】
また、脚挿着部210は、更に、脚側係止部としての係止凹部214を設けた前後側面以外の側面である左右側面に、長さ方向に直線的に延びる凹部からなる脚側案内部としての案内溝211を備えているが、脚側案内部とは、脚側係止部と干渉しない側面に設ける限りにおいて、その他の側面に設けることができる。例えば、上記のように、脚側係止部を脚挿着部の左右側面に設けた場合は、脚側案内部な脚挿着部の前後側面に設けることができる。また、この場合、脚側案内部は脚側係止部とは異なる側面に設けられるが、好ましくは、一対の脚側係止部と90度の角度間隔を置いた側面の位置に設ける。また、脚挿着部の少なくとも上端部を筒状として内側面を設け、その内側面に脚側係止部を設けてもよい。この場合、基部側係止部は、基部の上部収容空間の上端(実施の形態1の隔壁135等)から前記脚挿着部の筒状の上端部の内部空間に挿入される突出部を配設し、その突出部に基部側係止部を設ける。即ち、本発明においては、脚挿着部を基部の下側収容空間に完全に挿入したときに脚側係止部と基部側係止部とが互いに係止状態となるものであれば、任意の構成を採用することができる。
【0058】
また、脚保持部130の基部側案内部としての延長突起153は、基部131の下側収容空間において脚挿着部210を下側収容空間に収容したときに脚側案内部としての案内溝214に対応する(対向する)部位に配設され、脚挿着部210を下側収容空間に収容したときに脚挿着部210の脚側案内部としての案内溝214と凹凸の関係で嵌合して当該脚挿着部210の挿入動作を案内する凸部からなるが、基部側案内部と脚側案内部とが互いに凹凸の関係で係合して案内機能を発揮する限りにおいて、基部側案内部を凹部として脚側案内部を凸部とする等、その他の構成とすることができる。
【0059】
また、脚挿着部210の上端部を脚保持部130の下側収容空間に挿入した状態では、互いに嵌合状態となる脚側案内部としての案内溝214及び基部側案内部としての延長突起153のそれぞれの幅方向における対向側面の間に所定の間隙が設けられるよう、かつ、脚挿着部210の全体を脚保持部130の下側収容空間に挿入した状態では、互いに嵌合状態となる脚側案内部としての案内溝214及び基部側案内部としての延長突起153のそれぞれの幅方向における対向側面が密接状態となるよう、脚側案内部としての案内溝214の幅と基部側案内部としての延長突起153の幅とを設定して幅方向に余裕(調節しろ)を持たせているが、これらの幅をほぼ同一として余裕を持たせない構成とすることも可能である。
【0060】
ところで、上記実施の形態では、脚50を基台50に固定するための取付構造として、脚保持部130及び脚挿着部210を構成したが、脚保持部130及び脚挿着部210と同様の構成を、支柱30を基台にするための構成として採用してもよい。即ち、柱保持部110及び柱挿着部190に代えて、脚保持部130及び脚挿着部210と同様の構成を、基台20の支柱30の保持箇所に設けてもよい。
【符号の説明】
【0061】
10:提灯、20:基台、21:フランジ、23:中心孔、24:大径孔、25,26,27:保持孔、25:柱用孔、26:脚用孔、27:締結部材、28,29:収容凹部
30:支柱、35:柱連結具、40:火袋、41:下輪、50:脚
60:保持部材(脚連結具用)、70:脚連結具、72:装着部
100:第1の保持部材、110:柱保持部、111:基部、112:中空壁、113:軸挿通部、114:凸部挿通部
120:連結部、125,126:固定部、127:締結部材
130:脚保持部、131:基部、132:支持突部、133:切欠部、135:隔壁、136:挿通孔
140:プッシュボタン、140,150,160,170:着脱機構
141:押圧部、142:軸固着部、143:付勢部材
150:案内部、151:案内突起、152:摺接突起、153:延長突起
160:係止片、161:弾性部、162:傾斜面、163:係止突部
170:解除部材、171:連結軸、172:座部、173,174,175:解除部、173:被案内部、174:係合部、174a:支持部、174b:係合突部、175:摺動面、176:押圧突起
180:第2の保持部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
立脚型の提灯の基台の下面側に脚の上端部を取り付ける提灯の脚の取付構造であって、
脚の上端に配設された脚挿着部と、
基台における脚の取付位置に配設されて前記脚挿着部を保持自在な脚保持部とを備え、
前記脚挿着部は、
脚の上端から上方に突出する筒状または柱状をなすと共に、側面に凹部または凸部からなる脚側係止部を有し、
前記脚保持部は、
軸方向が前記基台の厚さ方向となるよう前記基台に埋設される筒状をなすと共に、内部空間として、前記基台の上面側に配置される上側収容空間と、前記基台の下面側に配置される下側収容空間とを有し、前記下側収容空間を前記脚挿着部の外形に対応する空間形状として前記脚挿着部を挿入及び収容自在とした基部と、
前記基部の上側収容空間に配設されて上下動自在とされ、下方に弾性的に押し下げ操作自在な押圧部と、
前記基部の下側収容空間において前記脚挿着部を前記下側収容空間に収容したときに前記脚側係止部に対応する部位に配設され、前記脚挿着部を前記下側収容空間に収容したときに前記脚挿着部の脚側係止部を凹凸の関係で係止する凸部または凹部を有する基部側係止部と、
前記基部の内部において前記押圧部に連結された連結部と、
前記基部の下側収容空間における上方位置である原位置に配設され、前記押圧部の押し下げ操作により前記連結部を介して前記原位置から下方の解除位置に移動すると共に、前記押圧部の押し下げ操作の解除により前記連結部を介して前記解除位置から前記原位置に復帰する解除部とを備え、
前記解除部は、前記脚挿着部を前記下側収容空間に収容した状態で、前記押圧部の押し下げ操作により前記解除位置となることで、前記基部側係止部による前記脚側係止部の係止を解除する
ことを特徴とする提灯の脚の取付構造。
【請求項2】
前記脚挿着部は、更に、前記脚側係止部を設けた側面以外の側面に、長さ方向に直線的に延びる凹部または凸部からなる脚側案内部を備え、
前記脚保持部は、更に、前記基部の下側収容空間において前記脚挿着部を前記下側収容空間に収容したときに前記脚側案内部に対応する部位に配設され、前記脚挿着部を前記下側収容空間に収容したときに前記脚挿着部の脚側案内部と凹凸の関係で嵌合して当該脚挿着部の挿入動作を案内する凸部または凹部からなる基部側案内部を備え、
前記脚挿着部の上端部を前記脚保持部の下側収容空間に挿入した状態では、互いに嵌合状態となる前記脚側案内部及び前記基部側案内部のそれぞれの幅方向における対向側面の間に所定の間隙が設けられるよう、かつ、前記脚挿着部の全体を前記脚保持部の下側収容空間に挿入した状態では、互いに嵌合状態となる前記脚側案内部及び前記基部側案内部のそれぞれの幅方向における対向側面が密接状態となるよう、前記脚側案内部の幅と前記基部側案内部の幅とを設定したことを特徴とする請求項1記載の提灯の脚の取付構造。
【請求項3】
前記脚側係止部は、前記脚挿着部において幅方向に対向する一対の側面の先端部にそれぞれ設けた一対の係止凹部であり、
前記基部側係止部は、前記基部の下側収容空間において180度の角度間隔をおいた位置に対向配置されると共に、前記基部の軸方向に沿って延びる一対の板状の弾性体からなる係止片であり、
前記一対の係止片は、それぞれ、前記脚挿着部を前記下側収容空間に収容したときに前記係止凹部に整合する部位に、前記係止凹部に嵌合して前記脚挿着部を係止する係止突部を配設し、
前記一対の係止片の対向側面間の間隔は、その基端から前記係止突部までの部分では、前記脚挿着部を前記基部の下側収容空間に挿入するときに当該一対の係止片が前記脚挿着部の前記係止凹部を設ける一対の側面を弾性的に押圧しないよう、前記脚挿着部の前記係止凹部を設ける一対の側面間の間隔以上の間隔とされ、
前記一対の係止片は、前記脚挿着部を前記基部の下側収容空間に挿入して前記脚挿着部の係止凹部よりも先端側の部分が前記係止突部に当接してから当該係止突部を乗り越えるときに、前記下側収容空間内で互いに離間する方向に弾性変形して、前記脚挿着部の係止凹部よりも先端側の部分が前記係止突部を乗り越えることを許容すると共に、前記脚挿着部の係止凹部よりも先端側の部分が前記係止突部を完全に乗り越えたときに弾性復帰して、前記係止突部を前記脚挿着部の係止凹部に嵌合することにより、前記脚挿着部の係止凹部よりも先端側の部分が前記係止突部に当接してから当該係止突部を完全に乗り越えるまでの距離範囲で、前記脚挿着部の基端の外周にある前記脚の上端面が前記基部の下端面に衝突して打撃音を発生するようにしたことを特徴とする請求項1または2記載の提灯の脚の取付構造。
【請求項4】
前記解除部は、
当該解除部が前記原位置にあるときに、前記基部の下側収容空間において前記一対の係止片の上端に離間状態で対向する一対の係合部と、
前記一対の係合部の下面から突出する一対の押圧突起とを有し、
前記一対の係合部は、前記解除部が前記押圧部の押し下げ操作により前記連結部を介して前記原位置から下方の解除位置に移動したときに、前記一対の係止片の上端に当接して当該一対の係止片を外方に弾性変形させ、
前記一対の押圧突起は、前記解除部を前記押圧部の押し下げ操作により前記連結部を介して前記解除位置から更に下方に移動することにより、前記脚挿着部の上端面に当接して当該脚挿着部を強制的に前記基部の下側収容空間から下方に押し出すことを特徴とする請求項3記載の提灯の脚の取付構造。
【請求項5】
前記基部は、前記基台の上面から上方に突出する部分を有すると共に、前記基台の半径方向に沿って一対の切欠部を並設配置し、
前記基部は、前記基台の上面から上方に突出する部分の内部空間を前記上側収容空間として、当該上側収容空間に前記押圧部を配設していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の提灯の脚の取付構造。
【請求項6】
立脚型の提灯の基台の下面側に脚の上端部を取り付ける提灯の脚の取付構造で使用される保持部材であって、
基台における脚の取付位置に配設されて、当該脚の上端から上方に突出する筒状または柱状をなすと共に、側面に凹部または凸部からなる脚側係止部を有する脚挿着部を保持自在な脚保持部を備え、
前記脚保持部は、
軸方向が前記基台の厚さ方向となるよう前記基台に埋設される筒状をなすと共に、内部空間として、前記基台の上面側に配置される上側収容空間と、前記基台の下面側に配置される下側収容空間とを有し、前記下側収容空間を前記脚挿着部の外形に対応する空間形状として前記脚挿着部を挿入及び収容自在とした基部と、
前記基部の上側収容空間に配設されて上下動自在とされ、下方に弾性的に押し下げ操作自在な押圧部と、
前記基部の下側収容空間において前記脚挿着部を前記下側収容空間に収容したときに前記脚側係止部に対応する部位に配設され、前記脚挿着部を前記下側収容空間に収容したときに前記脚挿着部の脚側係止部を凹凸の関係で係止する凸部または凹部を有する基部側係止部と、
前記基部の内部において前記押圧部に連結された連結部と、
前記基部の下側収容空間における上方位置である原位置に配設され、前記押圧部の押し下げ操作により前記連結部を介して前記原位置から下方の解除位置に移動すると共に、前記押圧部の押し下げ操作の解除により前記連結部を介して前記解除位置から前記原位置に復帰する解除部とを備え、
前記解除部は、前記脚挿着部を前記下側収容空間に収容した状態で、前記押圧部の押し下げ操作により前記解除位置となることで、前記基部側係止部による前記脚側係止部の係止を解除する
ことを特徴とする提灯の脚の取付構造の保持部材。
【請求項7】
盤状の基台と、
前記基台の上面側に下端部が着脱自在に取り付けられる支柱と、
前記支柱により支持される火袋と、
前記基台の下面側に上端部が着脱自在に取り付けられる複数本の脚と、
前記複数本の脚間を掛け渡して連結する脚連結具とを備えた立脚型の提灯であって、
前記脚の上端部として当該脚の上端に配設された脚挿着部と、
前記基台における前記脚の取付位置に配設されて前記脚挿着部を保持自在な脚保持部とを備え、
前記脚挿着部は、
脚の上端から上方に突出する筒状または柱状をなすと共に、側面に凹部または凸部からなる脚側係止部を有し、
前記脚保持部は、
軸方向が前記基台の厚さ方向となるよう前記基台に埋設される筒状をなすと共に、内部空間として、前記基台の上面側に配置される上側収容空間と、前記基台の下面側に配置される下側収容空間とを有し、前記下側収容空間を前記脚挿着部の外形に対応する空間形状として前記脚挿着部を挿入及び収容自在とした基部と、
前記基部の上側収容空間に配設されて上下動自在とされ、下方に弾性的に押し下げ操作自在な押圧部と、
前記基部の下側収容空間において前記脚挿着部を前記下側収容空間に収容したときに前記脚側係止部に対応する部位に配設され、前記脚挿着部を前記下側収容空間に収容したときに前記脚挿着部の脚側係止部を凹凸の関係で係止する凸部または凹部を有する基部側係止部と、
前記基部の内部において前記押圧部に連結された連結部と、
前記基部の下側収容空間における上方位置である原位置に配設され、前記押圧部の押し下げ操作により前記連結部を介して前記原位置から下方の解除位置に移動すると共に、前記押圧部の押し下げ操作の解除により前記連結部を介して前記解除位置から前記原位置に復帰する解除部とを備え、
前記解除部は、前記脚挿着部を前記下側収容空間に収容した状態で、前記押圧部の押し下げ操作により前記解除位置となることで、前記基部側係止部による前記脚側係止部の係止を解除する
ことを特徴とする提灯。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2011−165473(P2011−165473A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−26553(P2010−26553)
【出願日】平成22年2月9日(2010.2.9)
【出願人】(501029685)岐阜工芸株式会社 (2)
【出願人】(510037422)有限会社イタクラ工芸 (2)
【Fターム(参考)】