説明

提灯の脚連結具の取付構造、提灯の脚連結具の取付構造の保持部材及び提灯

【課題】提灯の組み立て時には複数の脚に対してそれぞれ脚連結具をワンタッチで安定装着でき、分解時にはワンタッチで取り外すことができるようにする。
【解決手段】脚50の内側面側に保持部材60を内装し、脚連結具70に設けた装着部72を保持部材60に挿入して、係合凹部73を係止凸部64に係止するようにする。このとき、第1の付勢部65により装着部72の傾斜面74を介して装着部72を上方に押し上げる付勢力を発揮し、かつ、第2の付勢部67により装着部72の係合凹部73を係止凸部64に向かって付勢するようにする。第1の付勢部65及び第2の付勢部67は、リップ状をなす弾性体である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数本(通常は3本)の下足と呼ばれる脚を備える立脚型または自立式の提灯(一般に「大内行灯」と呼ばれるタイプの提灯)に関し、特に、立脚型の提灯において複数本の脚の間に三角と呼ばれる脚連結具を掛け渡して連結する脚連結具の取付構造、当該脚連結具の取付構造で使用される保持部材、及び、当該脚連結具の取付構造を備えた提灯に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の技術として、例えば、特許文献1に記載の技術がある。特許文献1には、ツバまたはロクロと呼ばれる円盤状の基台に対する脚の取付作業性と上足と呼ばれる支柱の取付作業性とを改善することができると共に、複数本の脚に対する脚連結具の取付作業性を改善することができる提灯が開示されている。この提灯は、取付後における脚連結具の脚からの脱落を効果的に防止することができる。具体的には、この提灯は、脚連結具において、円盤状の基台の下面に取り付けた複数本の脚の各々の上下方向中間部に対向する位置に、それぞれ、前記中間部に向かってその内部に至るまで延びる長さの突部を設けている。また、各脚の上下方向中間部には、脚連結具の突部に対応する形状をなし、突部を嵌め込んで保持自在な保持凹部と、保持凹部の下端に連続して下方に延び、かつ、下方に向かって深さが浅くなるよう傾斜する案内凹部とを形成している。
【0003】
この提灯によれば、脚連結具の脚への取付作業性を改善することができると共に、取付後における脚連結具の脚からの脱落を効果的に防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−327749号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、本発明者らは、立脚型の提灯の脚への脚連結具の取付構造について鋭意研究を重ねた結果、全く新しい発想に基づく立脚型の提灯の脚連結具の取付構造について着想した。そして、本発明者らは、この着想を具体化すべく、各種の試行錯誤及び鋭意研究を重ねた結果、具体的な製品に適用可能な提灯の脚連結具の取付構造を発明した。
【0006】
即ち、本発明は、立脚型の提灯において、その組み立て時には複数の脚に対してそれぞれ脚連結具をワンタッチで簡単かつ迅速に装着できると共に、脚に対する脚連結具の装着後はガタつきのない装着状態を安定的に維持することができ、一方、脚連結具の分解時には複数の脚からワンタッチで簡単かつ迅速に取り外すことができる提灯の脚連結具の取付構造、当該脚連結具の取付構造で使用される保持部材、及び、当該脚連結具の取付構造を備えた提灯の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る提灯の脚連結具の取付構造は、立脚型の提灯の基台に上端部が取り付けられた複数本の脚の間を掛け渡すよう、前記複数本の脚に対応する複数の装着部を有する脚連結具の当該装着部を、前記複数本の脚に対してそれぞれ着脱自在に装着する提灯の脚連結具の取付構造である。提灯の脚連結具の取付構造は、前記脚連結具の装着部に設けられた凹部または凸部からなる係合部と、前記脚に設けられて前記脚連結具の装着部の少なくとも先端部を挿入して保持する被装着部とを備える。前記被装着部は、前記脚の内側面で開放する開口を有すると共に、当該開口から前記脚の内部に向かって延設された内部空間を有し、前記脚連結具の各装着部のうち少なくとも前記係合部に相当する部分を収容自在な収容部と、前記収容部において前記係合部に対応する位置に設けられ、前記脚連結具の係合部を凹凸の関係で着脱自在に係止する凸部または凹部からなる係止部と、前記収容部に設けられた付勢手段とを備える。前記付勢手段は、前記脚連結具の装着部の先端側の一部を前記収容部に挿入した第1の当接位置で当該装着部の先端側の一部に当接する第1の当接状態となり、前記装着部を前記第1の当接位置から更に前記収容部の奥側に挿入した第1の付勢位置で前記装着部を少なくとも前記被装着部の係止部に向かう方向に弾性的に付勢する第1の付勢力を発揮する第1の付勢状態となり、前記装着部を前記第1の付勢位置から更に前記収容部の奥側に挿入した第2の付勢位置で、前記第1の付勢状態を維持する一方で前記装着部を前記収容部から抜け出る方向に弾性的に付勢する第2の付勢力を発揮する第2の付勢状態となる。また、前記第2の付勢位置で前記装着部の係合部が前記被装着部の係止部に完全に凹凸の関係で係止される係止状態となるよう、前記装着部の係合部と前記被装着部の係止部との位置関係が設定されている。また、前記装着部を前記被装着部の開口から収容部に挿入して前記第1の付勢位置から第2の付勢位置まで変位したときに、前記第1の付勢状態にある前記付勢手段からの第1の付勢力により、前記装着部の係合部が前記被装着部の係止部に向かう方向に付勢されて前記係止部に係止されると共に、前記係合部が当該係止部に対して当該係止状態を維持する方向に継続的に付勢されることで、前記係合部と前記係止部とが前記付勢手段の前記第2の付勢力に抗してその係止状態を維持する。そして、前記付勢手段による前記第1の付勢力に抗して前記装着部の係合部を前記被装着部の係止部から離脱する方向に変位させて前記係止部から完全に離脱させることにより、前記付勢手段が、前記第2の付勢力により、前記装着部を前記被装着部の収容部から離脱する方向に付勢して、前記装着部を少なくとも前記第1の当接位置まで変位させる。
【0008】
請求項2に係る提灯の脚連結具の取付構造では、請求項1の構成において、前記装着部の係合部は、前記装着部の基端側においてその幅方向または厚さ方向の一側に形成される係合凹部からなる。前記被装着部は、前記脚とは別体で形成されて前記脚に内装される保持部材からなる。前記保持部材の係止部は、前記係合凹部の凹部形状と対応する凸部形状をなす係止凸部からなり、前記収容部の奥行き方向において、前記装着部を前記収容部に前記第2の付勢位置まで挿入したときに前記装着部の係合凹部と合致する位置に配置される。前記付勢手段は、前記収容部における前記開口側であって前記係止部と対向する側に設けられる第1の付勢部と、前記収容部における奥部側に設けられる第2の付勢部とからなる。前記第1の付勢部は、前記収容部において前記第1の当接位置における前記装着部と当接する位置である非変形位置から、前記装着部と当接して前記係止部から離間する方向へと弾性変形自在なリップ状をなす。前記第2の付勢部は、前記第2の当接位置における前記装着部と当接する位置である非変形位置から、前記装着部と当接して前記収容部の最奥部へと向かう方向へと弾性変形自在なリップ状をなす。
【0009】
請求項3に係る提灯の脚連結具の取付構造では、請求項1の構成において、前記装着部の係合部は、前記装着部の基端側においてその上側に形成される断面矩形状の係合凹部からなる。前記被装着部は、前記脚とは別体で形成されて前記脚に内装される保持部材からなる。前記保持部材の係止部は、前記係合部の凹部形状と同一の断面矩形状の凸部形状をなす係止凸部からなり、前記収容部の上側であって、かつ、前記収容部の奥行き方向において前記装着部を前記収容部に前記第2の付勢位置まで挿入したときに前記装着部の係合凹部と合致する位置に配置される。前記付勢手段は、前記収容部における前記開口側であって下側に設けられる第1の付勢部と、前記収容部における奥部側に設けられる第2の付勢部とからなる。前記第1の付勢部は、前記収容部において前記第1の当接位置における前記装着部と当接する位置である非変形位置から、前記装着部と当接して前記係止部から離間する下側方向へと弾性変形自在なリップ状をなす。前記第2の付勢部は、前記第2の当接位置における前記装着部と当接する位置である非変形位置から、前記装着部と当接して前記収容部の最奥部へと向かう方向へと弾性変形自在なリップ状をなす。
【0010】
請求項4に係る提灯の脚連結具の取付構造では、請求項2または3の構成において、前記装着部は、前記係合部と反対側の面に、前記装着部の長さ方向に延びる平坦面と、先端に向かって縮径するよう当該平坦面に対して所定の傾斜角度で傾斜する傾斜面とを有している。また、前記保持部材の第1の付勢部は、前記収容部の奥行方向に所定の湾曲率で湾曲して延びる湾曲板状の弾性体からなり、前記装着部の前記収容部への挿入時に当該装着部の傾斜面と当接して弾性変形されることにより、当該装着部に対して前記第1の付勢力を付与する。更に、前記装着部の傾斜面の傾斜角度は、前記第1の付勢部の非弾性変形状態で当該第1の付勢部の接線が前記収容部の奥行方向に対して形成する接線角度よりも小さい角度に設定されている。
【0011】
請求項5に係る提灯の脚連結具の取付構造の保持部材は、立脚型の提灯の基台に上端部が取り付けられた複数本の脚の間を掛け渡すよう、前記複数本の脚に対応する複数の装着部を有する脚連結具の当該装着部を、前記複数本の脚に対してそれぞれ着脱自在に装着する提灯の脚連結具の取付構造で使用され、前記複数本の脚の各々に設けられて前記脚連結具の装着部の少なくとも先端部を挿入して保持する保持部材である。保持部材は、前記脚の内側面で開放する開口を有すると共に、当該開口から前記脚の内部に向かって延設された内部空間を有し、前記脚連結具の各装着部のうち少なくとも前記係合部に相当する部分を収容自在な収容部と、前記収容部において前記係合部に対応する位置に設けられ、前記脚連結具の係合部を凹凸の関係で着脱自在に係止する凸部または凹部からなる係止部と、前記収容部に設けられた付勢手段とを備えている。また、前記付勢手段は、前記脚連結具の装着部の先端側の一部を前記収容部に挿入した第1の当接位置で当該装着部の先端側の一部に当接する第1の当接状態となり、前記装着部を前記第1の当接位置から更に前記収容部の奥側に挿入した第1の付勢位置で前記装着部を少なくとも前記被装着部の係止部に向かう方向に弾性的に付勢する第1の付勢力を発揮する第1の付勢状態となり、前記装着部を前記第1の付勢位置から更に前記収容部の奥側に挿入した第2の付勢位置で、前記第1の付勢状態を維持する一方で前記装着部を前記収容部から抜け出る方向に弾性的に付勢する第2の付勢力を発揮する第2の付勢状態となる。そして、前記係止部は、前記第2の付勢位置で前記装着部の係合部が当該係止部に完全に凹凸の関係で係止される係止状態となるよう、前記装着部の係合部に対する位置関係が設定されている。
【0012】
請求項6に係る提灯は、盤状の基台と、前記基台の上面側に下端部が着脱自在に取り付けられる支柱と、前記支柱により支持される火袋と、前記基台の下面側に上端部が着脱自在に取り付けられる複数本の脚と、前記複数本の脚に対応する複数の装着部を有する脚連結具とを備え、前記基台に上端部が取り付けられた複数本の脚の間を掛け渡すよう、前記脚連結具の装着部を前記複数本の脚に対してそれぞれ着脱自在に装着する提灯である。提灯は、更に、前記脚連結具の装着部に設けられた凹部または凸部からなる係合部と、前記脚に設けられて前記脚連結具の装着部の少なくとも先端部を挿入して保持する被装着部とを備えている。前記被装着部は、前記脚の内側面で開放する開口を有すると共に、当該開口から前記脚の内部に向かって延設された内部空間を有し、前記脚連結具の各装着部のうち少なくとも前記係合部に相当する部分を収容自在な収容部と、前記収容部において前記係合部に対応する位置に設けられ、前記脚連結具の係合部を凹凸の関係で着脱自在に係止する凸部または凹部からなる係止部と、前記収容部に設けられた付勢手段とを備えている。前記付勢手段は、前記脚連結具の装着部の先端側の一部を前記収容部に挿入した第1の当接位置で当該装着部の先端側の一部に当接する第1の当接状態となり、前記装着部を前記第1の当接位置から更に前記収容部の奥側に挿入した第1の付勢位置で前記装着部を少なくとも前記被装着部の係止部に向かう方向に弾性的に付勢する第1の付勢力を発揮する第1の付勢状態となり、前記装着部を前記第1の付勢位置から更に前記収容部の奥側に挿入した第2の付勢位置で、前記第1の付勢状態を維持する一方で前記装着部を前記収容部から抜け出る方向に弾性的に付勢する第2の付勢力を発揮する第2の付勢状態となる。また、前記第2の付勢位置で前記装着部の係合部が前記被装着部の係止部に完全に凹凸の関係で係止される係止状態となるよう、前記装着部の係合部と前記被装着部の係止部との位置関係が設定されている。また、前記装着部を前記被装着部の開口から収容部に挿入して前記第1の付勢位置から第2の付勢位置まで変位したときに、前記第1の付勢状態となった前記付勢手段からの第1の付勢力により、前記装着部の係合部が前記被装着部の係止部に向かう方向に付勢されて前記係止部に係止されると共に、前記係合部が当該係止部に対して当該係止状態を維持する方向に継続的に付勢されることで、前記係合部と前記係止部とが前記付勢手段の前記第2の付勢力に抗してその係止状態を維持する。そして、前記付勢手段による前記第1の付勢力に抗して前記装着部の係合部を前記被装着部の係止部から離脱する方向に変位させて前記係止部から完全に離脱させることにより、前記付勢手段が、前記第2の付勢力により、前記装着部を前記被装着部の収容部から離脱する方向に付勢して、前記装着部を少なくとも前記第1の当接位置まで変位させる。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る提灯の脚連結具の取付構造によれば、立脚型の提灯に適用した場合に、その組み立て時には複数の脚に対してそれぞれ脚連結具をワンタッチで簡単かつ迅速に装着できると共に、脚に対する脚連結具の装着後はガタつきのない装着状態を安定的に維持することができ、一方、脚連結具の分解時には複数の脚からワンタッチで簡単かつ迅速に取り外すことができるという特有の効果を発揮する。
【0014】
請求項2に係る提灯の脚連結具の取付構造は、請求項1の効果に加え、特に、付勢手段を、第1の付勢力を発揮する第1の付勢部と第2の付勢力を発揮する第2の付勢部とにより構成したため、装着部の保持部材への装着動作及び取り外し動作をより円滑かつ迅速に行い、かつ、装着状態をより安定して維持することができる。
【0015】
請求項3に係る提灯の脚連結具の取付構造は、請求項1の効果に加え、特に、付勢手段を、第1の付勢力を発揮する第1の付勢部と第2の付勢力を発揮する第2の付勢部とにより構成したため、装着部の保持部材への装着動作及び取り外し動作をより円滑かつ迅速に行い、かつ、装着状態をより安定して維持することができる。また、装着部の係合凹部及び保持部材の係止凸部を上側に設けたため、特に、装着部の取り外し時に、装着部を下側に押圧することで、より簡単かつ迅速に保持部材から取り外すことができる。
【0016】
請求項4に係る提灯の脚連結具の取付構造は、請求項2または3の効果に加え、装着部に傾斜面を設けたため、装着部の保持部材への挿入時に、傾斜面が案内面として機能して装着部の挿入動作を促進すると共に、第1の付勢部が傾斜面に対して上向きベクトル以外に斜め方向のベクトル(後ろ向きベクトル)をも発生する。
【0017】
請求項5に係る提灯の脚連結具の取付構造の保持部材は、立脚型の提灯の脚に適用した場合に、提灯の組み立て時には複数の脚に対してそれぞれ脚連結具をワンタッチで簡単かつ迅速に装着できると共に、脚に対する脚連結具の装着後はガタつきのない装着状態を安定的に維持することができ、一方、脚連結具の分解時には複数の脚からワンタッチで簡単かつ迅速に取り外すことができるという特有の作用効果を発揮する。
【0018】
請求項6に係る提灯は、立脚型の提灯に適用した場合に、その組み立て時には複数の脚に対してそれぞれ脚連結具をワンタッチで簡単かつ迅速に装着できると共に、脚に対する脚連結具の装着後はガタつきのない装着状態を安定的に維持することができ、一方、脚連結具の分解時には複数の脚からワンタッチで簡単かつ迅速に取り外すことができるという特有の作用効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は本発明の実施の形態1に係る脚連結具により脚を連結した提灯の全体構成を示す正面図である。
【図2】図2は本発明の実施の形態1に係る脚連結具の連結構造において脚連結具の装着部を脚の被装着部としての保持部材に挿着した状態を示す平面図であり、脚の被装着部部分を断面にて示す。
【図3】図3は本発明の実施の形態1に係る脚連結具の平面図である。
【図4】図4は本発明の実施の形態1に係る脚連結具の底面図である。
【図5】図5は本発明の実施の形態1に係る脚連結具の正面図である。
【図6】図6は本発明の実施の形態1に係る脚連結具の背面図である。
【図7】図7は本発明の実施の形態1に係る脚連結具の側面図である。
【図8】図8は本発明の実施の形態1に係る脚連結具の連結構造において脚に内装される保持部材を示す斜視図である。
【図9】図9は本発明の実施の形態1に係る保持部材を示し、(a)は正面図、(b)は背面図、(c)は平面図、(d)は底面図である。
【図10】図10は本発明の実施の形態1に係る脚連結具の装着部を脚の保持部材に装着する直前の状態を示す要部斜視図である。
【図11】図11は本発明の実施の形態1に係る脚連結具の装着部を脚の保持部材に挿入する途中の状態を示す要部斜視図である。
【図12】図12は本発明の実施の形態1に係る脚連結具の装着部を脚の保持部材に装着した状態を示す側面図である。
【図13】図13は本発明の実施の形態1に係る脚連結具の装着部を脚の保持部材に第1の当接位置まで挿入した状態を示す側面図である。
【図14】図14は本発明の実施の形態1に係る脚連結具の装着部を脚の保持部材に図14の第1の当接位置から更に奥側の第2の当接位置まで挿入した状態(第1の付勢状態)を、装着部に加わる力(白抜き矢印)と共に示す側面図である。
【図15】図15は本発明の実施の形態1に係る脚連結具の装着部を脚の保持部材に図14の第2の当接位置から更に奥側の位置まで挿入した状態(第2の付勢状態)を、装着部に加わる力(白抜き矢印)と共に示す側面図である。
【図16】図16は本発明の実施の形態1に係る脚連結具の装着部の係合部が、第2の付勢状態にある保持部材の第1及び第2の付勢部による第2の付勢力によって、保持部材の係止部に係止された状態を、装着部に加わる力(白抜き矢印)と共に示す側面図である。
【図17】図17は本発明の実施の形態1に係る脚連結具の装着部を脚の保持部材に装着した状態から取り外すために図15に対応する位置まで下方へと変位させた状態(第2の付勢状態)を、装着部に加わる力(白抜き矢印)と共に示す側面図である。
【図18】図18は本発明の実施の形態1に係る脚連結具の装着部を脚の保持部材に対する図18の状態から図14に対応する位置(第2の当接位置)まで後方へと変位させた状態(第1の付勢状態)を、装着部に加わる力(白抜き矢印)と共に示す側面図である。
【図19】図19は本発明の実施の形態2に係る脚連結具の装着部を脚の保持部材に装着した状態を示す側面図である。
【図20】図20は本発明の実施の形態3に係る脚連結具の連結構造の保持部材を示す側面図である。
【図21】図21は本発明の実施の形態3に係る脚連結具の連結構造の保持部材を示し、(a)は正面図、(b)は背面図、(c)は平面図、(d)は底面図である。
【図22】図22は本発明の実施の形態4に係る脚連結具の第1の別例の脚連結具を示す平面図である。
【図23】図23は本発明の実施の形態4に係る脚連結具の更に別例の脚連結具を示し、(a)は第2の別例の脚連結具の装着部を示す要部側面図、(b)は第3の別例の脚連結具の装着部を示す要部側面図である。
【図24】図24は本発明の実施の形態4に係る脚連結具の更に別例の脚連結具を示し、(a)は第4の別例の脚連結具の装着部を保持部材に装着した状態を示す要部側面図、(b)は第5の別例の脚連結具の装着部を保持部材に装着した状態を示す要部側面図である。
【図25】図25は本発明の実施の形態5に係る脚連結具の連結構造の保持部材の別例を示し、(a)は第1の別例の保持部材に脚連結具の装着部を装着した状態を示す側面図、(b)は第2の別例の保持部材に脚連結具の装着部を装着した状態を示す側面図である。
【図26】図26は本発明の実施の形態6に係る脚連結具の連結構造を示し、当該脚連結具の連結構造において装着部を保持部材に装着する前の状態示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施の形態という)を説明する。なお、各実施の形態を通じ、同一の部材、要素または部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0021】
実施の形態1
実施の形態1に係る提灯の脚連結具の連結構造は、図1に示すように、大内行灯と呼ばれる立脚型の提灯10の脚の連結のために適用される。詳細には、提灯10は、円盤状の基台20の上面側に2本の支柱30の下端部を着脱自在に嵌合等によって取付及び固定している。また、2本の支柱30の上端間には雲手または手と呼ばれる柱連結具35が掛け渡して着脱自在に固定され、両支柱30の上端間を連結している。そして、支柱30の上端の柱連結具35より下方の位置において、火袋40が支柱30により支持されて展開されるようになっている。なお、図1では、内部構造を示すため、火袋40は仮想線で示している。一方、基台20の下面側には、3本の脚50の上端部が嵌合等によって取付及び固定されている。各脚50は、上端から下端に向かって外方に湾曲状に傾斜して広がる形状(略S字状)をなしている。そして、基台20に上端部が取り付けられた複数本の脚50の間を掛け渡すよう、脚連結具70の装着部72が複数本の脚50に対してそれぞれ着脱自在に装着される。また、図2に示すように、3本の脚50における前記脚連結具70の連結位置、即ち、脚連結具70の装着部72の装着位置には、それぞれ、被装着部としての保持部材60が内装される。保持部材60は、脚50の長さ方向の中間部に設けられる。前記脚50に設けた保持部材60と脚連結具70の装着部72とにより、実施の形態1に係る提灯の脚連結具の取付構造が構成されている。なお、前記基台20、支柱30、柱連結具35、及び、脚50は、通常、木製とされるが、その他の材料により形成することも可能である。
【0022】
[脚連結具]
図3及び図4に示すように、三角と呼ばれる脚連結具70は、3本の脚50と同一本数(3本)の棒状の連結部71の基端側の部分(長さ方向における半分以上の部分)を、略三角形状となるよう互いに連結固着して構成されている。各連結部71の先端側の所定部分、即ち、脚50の保持部材60に挿入されて装着される部分により、装着部72が構成されている。図5〜図7に示すように、脚連結具70の連結部71は、長さ方向に若干湾曲して延びると共に、先端側(装着部72側)に向かって若干縮径する断面矩形状の棒状または板状であり、装着部72も断面矩形状となる。断面矩形状の装着部72の上面には、その先端から所定間隔を置いた位置に、係合部としての係合凹部73が一体形成されている。係合凹部73は、上方に開口する断面矩形状の凹部であり、連結部71の長さ方向(即ち、装着部72の長さ方向)に所定寸法だけ延びるよう形成されている。即ち、係合凹部73の長さ(装着部72の長さ方向における寸法)は予め設定した所定の寸法とされている。更に、装着部72の係合凹部73と対向する部位、即ち、下面には、所定角度の傾斜面74が形成され、装着部72が先端に向かって傾斜面74の角度で縮径している。装着部72の傾斜面74は、装着部72の先端面の下端から、係合凹部73の先端側の縁部に対応する位置まで延設されている。なお、脚連結具70は、通常、木製とされ、前記連結部71、装着部72、係合凹部73及び傾斜面74を有する形状に一体形成されるが、その他の材料により形成することも可能である。また、装着部72のみを合成樹脂材料で一体成形する等、他の材料で形成して連結部71の先端に固着する等、他の構成とすることも可能である。
【0023】
[保持部材]
図8及び図9に示すように、保持部材60は、上下方向に延びる所定長さの平板状をなす基部61と、基部61の上端から直交して延びる所定長さの平板状をなす上側部62と、基部61の下端から前記上側部62と同一方向に(平行となるよう)直交して延びる所定長さの平板状をなす下側部63とを備えている。上側部62の長さは、下側部63の長さより所定寸法だけ(若干の寸法だけ)長く設定されている。基部61の中央位置(上下左右の中央位置)には、円形の挿通孔61aが形成されている。前記基部61、上側部62及び下側部63が、実施の形態1の保持部材60の収容部を構成し、それらの内側面により囲まれる空間が、実施の形態1の保持部材60の収容空間を形成している。また、保持部材60は、上側部62の先端から下方に屈曲して延びる係止凸部64を備えている。係止凸部64は、先端(下端)に向かって若干縮径する短い平板状をなしている。そして、係止凸部64の内側面は、上側部62の先端部の下面と直交していると共に、係止凸部64の外側面は、上側部62の先端部の上面から若干内方(前記収容部の奥行方向奥側に向かう方向)へと傾斜して延びている。また、係止凸部64の厚み(前後方向乃至奥行方向の寸法)、特に、下端面の厚みは、挿入時の遊びを持たせる等の目的で、装着部72の係合凹部73の奥行(装着部72の長さ方向の寸法)よりも所定寸法だけ小さく設定されているが、これらを同一寸法とすることもできる。更に、係止凸部64の高さ(突出寸法乃至上下寸法)は、挿入時の遊びを持たせる等の目的で、装着部72の係合凹部73の深さ(上下寸法)よりも所定寸法だけ小さく設定されているが、これらを同一寸法とすることもできる。更にまた、係止凸部64の幅(左右寸法)は、装着部72の係合凹部73の幅(左右寸法)と同一寸法に設定されているが、挿入時の遊びを持たせる等の目的で、係止凸部64の幅を係合凹部73の幅よりも若干大きく設定することもできる。
【0024】
保持部材60は、下側部63の先端から上方へと延びた後に後方へと延びる湾曲板状の第1の付勢部65を備えている。詳細には、第1の付勢部65は、断面四分円弧状の湾曲板状をなすリップ状の弾性体からなり、前記収容部の奥行方向に所定の湾曲率で湾曲して延びている。また、第1の付勢部65の先端部は、下方に屈曲されて屈曲部66となっている。第1の付勢部65の屈曲部66は、基部61と略平行に延びている。更に、保持部材60は、上側部62の下面の基端であって基部61との境界部または交差部から下方に傾斜して延びる第2の付勢部67を備えている。詳細には、第2の付勢部67は、所定長さの平板状をなすリップ状の弾性体からなり、前記収容部の下方かつ外方(前記奥行方向と反対方向)に傾斜して延びている。第1の付勢部65及び第2の付勢部67は、実施の形態1の付勢手段を構成する。第1の付勢部65の先端(屈曲部66の部分)と第2の付勢部67の先端部とは、収容部の奥行方向においてほぼ同一の位置に配置されている。正確には、第1の付勢部65の屈曲部66が第2の付勢部67の先端部と重なるよう、第1の付勢部65及び第2の付勢部67の寸法(奥行方向の長さ)及び配置状態が設定されている。また、第1の付勢部65の先端または上端と第2の付勢部67の下端との間には、所定の間隙が設けられている。
【0025】
ここで、保持部材60のうち、少なくとも、第1の付勢部65及び第2の付勢部67は、それぞれ、弾性材料により形成されて所定の弾性力を有し、弾性変形により所定の付勢力(第1の付勢力及び第2の付勢力)を発揮するようになっている。実施の形態1では、保持部材60は、基部61、上側部62、下側部63、係止凸部64、第1の付勢部65及び第2の付勢部67の全体を所定の弾性を有する合成樹脂材料により一体成形し、第1の付勢部65及び第2の付勢部67に弾性力を付与している。なお、第1の付勢部65及び第2の付勢部67の弾性力または第1の付勢力及び第2の付勢力は、成形材料(即ち、成形材料の弾性の大小)を選定することに加え、第1の付勢部65及び第2の付勢部67のそれぞれの厚み(及び長さと幅)を増減変更することでも、その強弱を変更することができる。
【0026】
[脚の収容凹部と保持部材の関係]
図10〜図12に示すように、脚50には、それぞれ、その長さ方向中間部にある前記保持部材60の装着部位に、保持部材60に対応する形状の収容凹部55が形成されている。脚50は、長さ方向(上下方向)にある程度湾曲して延びると共に、下端側に向かってある程度拡径する断面矩形状の板状である。そして、収容凹部55は、かかる板状の脚50の内側面で開口するように形成されている。また、収容凹部55は、3本の脚50のそれぞれの同一高さ位置に同一寸法となるよう形成されている。更に、収容凹部55は、保持部材60と同一の寸法(同一の高さ及び幅及び奥行き)を有している。したがって、脚50の収容凹部55は、保持部材60の外形である縦長長方形状と同一の断面形状(縦長長方形状)となっている。なお、実施の形態1では、脚50には、前記保持部材60の外形である縦長長方形状と同一の断面形状の収容凹部55の上端側及び下端側には、それぞれ、断面半円形状の補助部材56が、それぞれの平坦面(直径方向に延びる面)が対向するよう、固着されている。即ち、脚5には、前記補助部材56を含めた断面形状、即ち、収容凹部55の縦長長方形状の断面形状の上下にそれぞれ補助部材56の断面半円形状を連続した略トラック形状または略長円形状の断面形状の凹部57が、脚50の内面で開口するように形成されている。そして、その凹部57の上下両端に、それぞれ、補助部材56の半円周面を固着し、その後、上下の補助部材56の平坦面間に形成される断面矩形状の収容凹部55に、保持部材60を挿入して固着する。なお、補助部材56は、保持部材60の取付や固着作業を容易化する等の目的で使用されるため、省略してもよい。即ち、脚50には、収容凹部55のみを形成して、その収容凹部55に保持部材60を挿入して固着してもよい。そして、保持部材60は、脚50の収容凹部55内に完全に挿入及び収容して装着されると共に、その基部61の挿通孔61aにビス等の締結具を挿通して、脚50の収容凹部55の(基部61との)対向面に進入させて固着することにより、脚50の収容凹部55内の定位置に固定される。なお、保持部材60は、接着や圧入等の締結具以外の手段により脚50の収容凹部55に固定することもでき、この場合、締結具や基部61の挿通孔61aは省略することができる。
【0027】
[装着部と保持部材の関係]
実施の形態1は、上記のように、立脚型の提灯10の基台20に上端部が取り付けられた複数本の脚50の長手方向の中間部の間を掛け渡すよう、前記複数本の脚50に対応する複数(脚50と同一数)の装着部72を有する脚連結具70の当該装着部72(棒状の連結部71の先端部の挿入部分により構成される係合凹部73を有する部分)を、前記複数本の脚50に対してそれぞれ着脱自在に装着する提灯の脚連結具の取付構造に具体化される。ここで、脚連結具70の装着部72に一体形成して設けられた上向きの(上方に開口する)凹部からなる係合凹部73は、実施の形態1の係合部を構成している。また、脚50の長さ方向の中間部に全体を内装して設けられた保持部材60は、脚連結具70の装着部72の少なくとも先端部を挿入して保持する被装着部を構成している。そして、前記被装着部としての保持部材60において、前記収容部は、前記係止凸部64の下端と第1の付勢部65の基端との間に、脚50の内側面(即ち、基台20への組付時における複数本の脚50の対向面)で開放する開口を形成している。即ち、基台20への組付時の複数本の脚50は、その取付位置である上端が基台20の円形と同心状となる(基台20の外周面の円形より小径の仮想上の)円形上に配置されると共に、保持部材60を内装する中間部も、基台20の円形と同心状となる(基台20の外周面の円形より大径の仮想上の)円形上に配置される。したがって、脚50の収容凹部55及び保持部材60の収容部は、当該円形の中心に向かうよう、或いは、当該円形の中心と脚の軸心とを結ぶ当該円形の放射方向に延設されて、脚50の内側面で開口している。そして、保持部材60の収容部は、当該開口から脚50の内部に向かって延設された内部空間としての収容空間を有し、脚連結具70の装着部72を挿入して収容自在である。また、保持部材60の係止凸部64は、前記収容部において脚連結具70の係合凹部73に対応する位置(正確には、脚連結具70の装着部72を保持部材60の収容部に完全に収容したときの係合凹部73に対向する位置)に設けられている。そして、保持部材60の係止凸部64は、脚連結具70の係合凹部73を凹凸の関係で着脱自在に係止するようになっている。
【0028】
これにより、保持部材60の係止凸部64が、脚連結具70の係合凹部73の係止を介して、脚連結具70の先端部である装着部72を脚50の収容凹部55または保持部材60の収容部からの引き抜き方向、即ち、保持部材60の収容部から複数本の脚50が配置される前記円形の放射方向に沿って中心に向かう方向(これは、脚連結具70の装着部72の長さ方向乃至軸方向ともほぼ一致する)への離脱不能として抜止めするようになっている。また、装着部72の傾斜面74の傾斜角度(装着部72の下面に対する交差角度)は、保持部材60の第1の付勢部65の非弾性変形状態(装着部72による外力により変形されていない原位置の状態)で、当該湾曲状の第1の付勢部65の接線が、下側部63に対して形成する角度(以下、「接線角度」という。)より小さく設定されている。なお、下側部63は保持部材60の収容部の奥行方向と平行であるため、結果的に、接線角度は、第1の付勢部65の接線が収容部の奥行方向に対して形成する角度と定義することもできる。具体的には、装着部72の傾斜面74の傾斜角度は、約10度〜約30度の範囲で設定することができ、これに対応して、第1の付勢部65の接線角度は、好ましくは傾斜面の傾斜角度よりも約15度以上大きい角度、即ち、約25度〜約60度の範囲で設定することができる。或いは、原位置での第1の付勢部65の接線角度は、装着部72の傾斜面74の傾斜角度の約2倍の角度(約20度〜約60度)とすることもできる。なお、第1の付勢部65の接線角度は、非弾性変形状態での第1の付勢部65の下側部63に対する後方(基部61に向かう方向)への突出角度と湾曲率とに応じて変化する。
【0029】
[作用及び効果]
図10〜図11及び図13〜図18にしたがって、実施の形態1の提灯の組み立て方法及び脚連結具の取付構造の作用及び効果について説明する。
まず、基台20の下面側に設けた3個の脚装着部(図示略)に3本の脚50の上端の取付部をそれぞれ取り付けて固定する。この脚装着部は、図示はしないが、脚50の上端部に設けた嵌合自在な凸部形状の取付部に対応する凹部形状を有するものである。なお、基台20への脚50の取付と共に(通常は脚50の取付後)、基台20の上面側には、通常の方法により、2本の支柱30が取り付けられると共に、支柱30間が柱連結具35により連結され、火袋40が支柱に外装して取り付けられる。前記基台20への脚50の取付及び固定により、3本の脚50の内面側において、それぞれ脚50に内装した保持部材60の開口が、3本の脚50が配置される上記(仮想的な)円形の中心に向かって対面する。この状態で、脚連結具70の3個の装着部72を、それぞれ、3本の脚50の保持部材60に装着する。詳細には、まず、いずれか一つの装着部72をいずれか1本の脚50の保持部材60に挿入して装着し、次に、次の一つの装着部72を次のいずれか1本の脚50の保持部材60に挿入して装着し、最後に、残りの一つの装着部72を残りの1本の脚50の保持部材60に挿入して装着する。このとき、3本の脚50の内面間の間隔は脚連結具70の装着部72間の間隔より小さいため(正確には、各脚50の内面と上記仮想的な円形の中心との間の間隔は脚連結具70の装着部72の先端と脚連結具70の中心との間の間隔より装着部72の寸法だけ小さいため)、装着部72の寸法だけ、脚50を外方に広げて、装着部72を保持部材60に挿入していく。
【0030】
以下、装着部72を保持部材60に挿入して装着したり引き抜いて取り外したりするときの、各部材乃至各部分の関係と相互の作用効果についてより詳細に説明する。
脚50に脚連結具70を取り付ける場合、図10の状態から図11の状態へと、装着部72を保持部材60の開口に挿入していくと、まず、脚連結具70の装着部72の先端側の一部が、保持部材60の収容部に挿入されて、第1の当接位置(第1の位置)となる。このとき、図13に示すように、当該装着部72の先端側の一部(係合凹部73より先端側の部分にほぼ相当する)にある傾斜面74と装着部72の先端面との交差点である角部(コーナー部)が、保持部材60の第1の付勢部65の上面の略中間位置に当接する。即ち、装着部72の先端部の下側の傾斜面74に保持部材60の第1の付勢部65が下側から当接する第1の当接状態となる。また、このとき、装着部72の先端面は、保持部材60の開口位置(係止凸部64の内面の位置)から第1の距離D1だけ収容部の奥行方向に挿入された位置に配置される。この第1の当接状態では、第1の付勢部65は全く弾性変形せずに非弾性変形状態を維持している。
【0031】
次に、図13の状態から装着部72を更に保持部材60の収容部の奥側(奥行方向)に挿入すると、図14に示すように、装着部72の先端側の一部が、保持部材60の収容部の更に奥側に挿入されて、第2の当接位置(第2の位置)となる。このとき、図14に示すように、当該装着部72の先端面の上側(上下中間位置よりも若干上側の位置)が、保持部材60の第2の付勢部67の下端に当接する。即ち、装着部72の先端面に保持部材60の第2の付勢部67が奥側から当接する第2の当接状態となる。また、このとき、装着部72の先端面は、前記第1の位置から更に第2の距離D2だけ収容部の奥行方向に挿入された位置、即ち、保持部材60の開口位置から第1の距離D1と第2の距離D2を合計した距離D3だけ収容部の奥行方向に挿入された位置に配置される。この第2の当接状態では、第2の付勢部67は全く弾性変形せずに非弾性変形状態を維持している。なお、第1の当接位置から第2の当接位置まで装着部72を前進するときに、装着部72の傾斜面74は、第1の付勢部65の湾曲面に当接して、装着部72の前進動作を円滑にする案内面としても機能する。
【0032】
一方、図13の第1の当接状態から図14の第2の当接状態までの位置範囲、即ち、装着部72を第1の当接位置から更に保持部材60の収容部の奥側の第2の第2の当接位置に挿入するまでの範囲では、装着部72は第1の付勢位置(正確には、第1の付勢位置範囲)となる。このとき、第1の付勢部65が、装着部72の先端側部分の当接部分を少なくとも保持部材60の係止凸部64に向かう方向に弾性的に付勢する第1の付勢力を発揮する第1の付勢状態となる。具体的には、第1の付勢部65は、図14中に白抜き矢印で示すように、装着部72の傾斜面74に対して、上方に向かう付勢力(上向き矢印の上方向ベクトル)を発生する。このとき、装着部72は、係合凹部73よりも先端側の部分の上面(平坦面)が保持部材60の係止凸部64に当接して上方への移動を阻止されている。したがって、第1の付勢部65の上方向ベクトルは係止凸部64による抗力と均衡し、装着部72は上方に移動することはない(挿入時の高さ位置を維持する)。一方、第1の付勢部65は、装着部72の傾斜面74に対して、後方(奥行方向と反対方向、即ち、抜け出る方向)に向かう付勢力(後向き矢印の後方向ベクトル)を発生するが、このとき、装着部72には使用者乃至作業者の挿入方向の押圧力が後方向ベクトル以上の大きさであるため、装着部72は後方に移動することはない(挿入方向の押圧力により前進を継続する)。このように、第1の付勢状態で、第1の付勢部65は、装着部72を上方に付勢する上方向ベクトルと後方(離脱方向)に付勢する後方向ベクトルとに分割できる後斜め方向ベクトル(装着部72に対する後ろ斜め方向の付勢力)を発生する。
【0033】
前記装着部72を第1の付勢位置範囲の最終位置である第2の当接位置から、更に保持部材60の収容部の奥側に挿入した第2の付勢位置(正確には、第2の当接位置から最奥部位置乃至最押圧位置までの位置範囲である第2の付勢位置範囲)では、第1の付勢部65が、前記第1の付勢状態を維持する一方で、第2の付勢部67が、装着部72の先端部を保持部材60の収容部から前記開口を経て抜け出る方向乃至離脱方向に弾性的に付勢する第2の付勢力(後方のベクトル)を発揮する第2の付勢状態となる。このとき、図15中の白抜き矢印に示すように、第2の付勢部67は、装着部72の先端の平坦面に対して、後方に向かう第2の付勢力(後方向ベクトル)を発生するが、この状態では、装着部72には使用者乃至作業者の挿入方向の押圧力が後方向ベクトル以上の大きさであるため、装着部72は後方に移動することはない(挿入方向の押圧力によりその状態位置を継続する)。
【0034】
ここで、第2の付勢位置の最終位置である図15の位置(装着部72の最挿入位置)では、装着部72の係合凹部73が保持部材60の係止凸部64に完全に凹凸の関係で係止される係止状態となるよう、装着部72の係合凹部73と保持部材60の係止凸部64との位置関係、すなわち、装着部72の長さ方向における装着部先端からの係合凹部73の位置と、保持部材60の収容部の奥行き方向における最奥部位置からの係止凸部64の位置が設定されている。したがって、装着部72を保持部材60の開口から収容部に挿入して、前記第1の当接位置から第1の付勢位置範囲を経て第2の当接位置となった後、第2の付勢位置範囲の最終位置(図15の位置)となったとき、即ち、第1の付勢位置から第2の付勢位置の最終位置まで変位したときに、係止凸部64からの装着部72への抗力がなくなるため、図16に示すように、第1の付勢状態にある第1の付勢部65からの第1の付勢力により(正確には前記上向きベクトルにより)、装着部72の係合凹部73が保持部材60の係止凸部64に向かう方向に付勢移動されて係止凸部64に係止される。更に、係合凸部64が、第1の付勢部65の第1の付勢力のうちの上向ベクトルにより、当該係止凹部73に対して当該係止状態を維持する方向に継続的に弾性的に付勢されることで、即ち、第1の付勢部65の弾性的付勢力が継続されることで、係合凹部73と係止凸部64とが第2の付勢部67の第2の付勢力に抗してその係止状態を維持する。このようにして、脚連結具70の装着部72を脚50の保持部材60に位置決めして軽い力で挿入するだけで脚50に対してワンタッチ装着することができ、かつ、装着後は確実に抜止して定位置に安定的に保持することができる。なお、図16の状態では、第1の付勢部65の第1の付勢力の上向きベクトルは、装着部72の上面(平坦面)と保持部材60の上側部62との当接による抗力と均衡し、かつ、第2の付勢部67の第2の付勢力(後向きベクトル)は、装着部72の係合凹部73の前壁面と保持部材60の係止凸部64の内側面との当接による抗力と均衡する。また、このとき、第1の付勢部65の接線角度は、第1の付勢部65が最も装着部72の傾斜面74により下方に弾性変形された最弾性変形状態にあるため、傾斜面74の傾斜角度とほぼ同一の角度となる。
【0035】
また、脚連結具70の装着部72を脚50の保持部材60に完全に装着した状態では、図2(a)に示すように、第2の付勢部67の第2の付勢力により、装着部72が後方に押し戻されて、係合凹部73の前壁面が係止凸部64の内側面(後側面)と当接するため、係合凹部73の前後寸法(前後幅)が係止凸部64の前後寸法(厚み)より大きい場合、係合凹部73の後側の一部が保持部材60の外側面(係止凸部64の前側面)から外部に露出して、その露出部分が大きくなると外部から視認しやすくなる。この場合でも、当該露出部分は微小であるため、特に提灯の美観に影響を与えることはない。また、装着部72の係合凹部73の前後幅を保持部材60の係止凸部64より大きくすれば、装着部72を保持部材60に挿入して係止するときの遊び乃至寸法許容幅を確保することができ、その装着作業が容易になるという利点がある。しかし、装着部72の係合凹部73の露出による美観への影響を考慮する必要がある場合は、係合凹部73の前後幅と保持部材60の係止凸部64の厚みとの寸法の相違はできるだけ小さくすることが好ましい。なお、この場合、基台20への脚50の取付部に、脚50を内方(前記取付後の3本の脚が配置される仮想的な円形の中心に向かう方向)に弾性的に付勢する脚付勢手段を設け、その弾性力を、前記保持部材60の第2の付勢部67による第2の付勢力より所定力だけ大きい値に設定することにより、第2の付勢力に抗して、脚50の保持部材60を装着後の装着部72の係合凹部73の後壁面に対して押し戻し、図2(b)に示すように、係合凹部73の後側面に保持部材60の外側面を密接させて、それらの間の隙間をなくすことができる。この場合の脚付勢手段は、例えば、基台20における脚の上端取付部用の嵌合孔(嵌合凹部)と脚の上端取付部(嵌合凸部)との間に弾性体を設け、基台20への脚50の取付状態で弾性体により脚50を図2(b)の位置まで付勢するよう前記弾性体の構成(弾性力及び弾性的付勢方向)を設定することができる。
【0036】
これに対し、上記のようにして取り付けた脚連結具70を脚50から取り外す場合、図17に示すように、第1の付勢部65による第1の付勢力の上向きベクトルに抗して、作業者が、装着部72の係合凹部73を保持部材60の係止凸部64から離脱乃至離間する下向き方向に押し下げて変位させ、係止凸部64から完全に離脱させる。即ち、装着部72の係合凹部73の上端を係止凸部64の下端より下方に変位させる。これにより、図18に示すように、係止凸部64による抗力が消滅し、第2の付勢部67が、第2の付勢力の後ろ向きベクトルにより、装着部72を保持部材60の収容部から前記開口を経て離脱する方向(引き抜き方向)に弾性的に付勢して、装着部72を少なくとも前記第1の当接位置まで変位させる。このとき、第1の付勢部65の第1の付勢力のうち、ある程度の後ろ向きベクトルが装着部72の傾斜面74に働き、装着部72の後方移動を補助する。なお、第1の当接位置にある装着部72は、作業者が特にそれ以上後方に移動しなくても、その傾斜面74が(重力等により)第1の付勢部65の後方へ傾斜する湾曲状の外面上を摺動し、また、前記第1の付勢部65の後ろ向きベクトルによってもある程度後方に付勢されるため、保持部材60の収容部から自動的に離脱する。即ち、実施の形態1では、装着部72の傾斜面74の傾斜角度は、非弾性変形状態の第1の付勢部65の接線角度よりも所定角度だけ小さい角度に設定されているため、装着部72の傾斜面74を介して、第1の付勢部65から装着部72に対して2つのベクトル、即ち、上向きベクトルだけはなく後ろ向きベクトルも発生する。このようにして、脚連結具70の装着部72を脚50の保持部材60から若干下方に軽い力で押し下げるだけで、装着部72の保持部材60からの引き抜きが自動的に完了し、脚連結具70を脚50からワンタッチで取り外すことができる。
【0037】
[本発明の各部材の変更可能性]
上記のように、保持部材60の係止凸部64は、装着部72の係合凹部73の凹部形状と対応する凸部形状(係合凹部73に嵌合して係止自在な任意の凸部形状)とすることができる。また、保持部材60の係止凸部64は、保持部材60の収容部の奥行き方向において、装着部72を保持部材60の収容部に第2の付勢位置範囲の最終位置まで挿入したときに装着部72の係合凹部73と合致する位置に配置すればよく、実施の形態1のように保持部材60の開口位置に配置する以外にも、開口よりある程度奥側の位置に配置することもできる。こうすると、図2(a)に示すように装着後の装着部72の係合凹部73の一部(外側部分)が保持部材の係止凸部の外側で露出する場合でもその露出部分が外部から視認できなくなり、係合凹部73の前後幅を相当程度大きくしても美観を損なう恐れを防止することができる。また、前記装着部72の完全挿入状態でも、第2の付勢部67が更に後方へと(収容部の最奥部端まで)所定寸法だけ弾性変形できるよう(ある程度の余裕を持たせるよう)、装着部72の最挿入位置(第2の付勢位置の最終位置)で装着部72の先端面と保持部材60の最奥部(基部61の内側面)との間にある程度の間隙が残されるようそれらの寸法が設定されているが、装着部72の最挿入位置で装着部72の先端面と保持部材60の基部61の内側面とがほぼ当接するようにしてもよい。更に、係止凸部64は、保持部材60の収容部の奥行き方向において装着部72の係合凹部73と合致する位置に配置されると共に、装着部72において係合凹部73を設ける面(上面)に対応する保持部材60の上側に配置される。しかし、装着部72の係合凹部を上面側以外の部位(下面側、右側面側、左側面側等)に設けることもでき、この場合、保持部材60の係止凸部も、その部位に対向する部位(保持部材の開口部の下側、右側、左側等)に設けることになる。
【0038】
また、実施の形態1の付勢手段は、保持部材60の収容部における開口側(または、開口に近い側、即ち、最奥部よりも手前側)であって前記係止凸部64と対向する側(係止凸部64が上側に設けられるため下側)に配設される第1の付勢部65と、収容部における奥部側(開口より遠い側であって最奥部)に設けられる第2の付勢部67とからなるが、上記第1の付勢力及び第2の付勢力を発揮することができる限りにおいて、単一の付勢部材から構成する等、これ以外の構成とすることができる。また、第1の付勢部65は、収容部において、第1の当接位置における装着部72と当接する位置である非弾性変形位置から、装着部72と当接して係止凸部64から離間する方向へと弾性変形自在なリップ状をなすが、上記第1の付勢力を発揮できる限りにおいて、これ以外の構成とすることができる。また、第2の付勢部は、前記第2の当接位置における前記装着部と当接する位置である非変形位置から、前記装着部と当接して前記収容部の最奥部へと向かう方向へと弾性変形自在なリップ状をなすが、上記第2の付勢力を発揮できる限りにおいて、これ以外の構成とすることができる。
【0039】
実施の形態2
図19に示すように、本発明の実施の形態2は、脚連結具170の装着部172の構成において実施の形態1と異なる。詳細には、脚連結具170の装着部172は、実施の形態1の装着部72のような傾斜面74は備えておらず、装着部172の下面は全体として単なる平坦面(上面と平行な下面)となっている。本実施の形態の脚連結具170の場合も、実施の形態1とほぼ同様の作用効果を発揮する。
【0040】
実施の形態3
図20及び図21に示すように、本発明の実施の形態3は、被装着部としての保持部材160の構成において実施の形態1と異なる。詳細には、保持部材160は、実施の形態1の保持部材60の上下に前記補助部材56と同様の補助部161及び補助部162を一体形成した全体形状を有している。よって、脚50の収容凹部の形状も、図示はしないが、実施の形態1の収容凹部55に上下の半円形筒状の凹部を一体化した略トラック形状の凹部(前記凹部57と同様の形状)となる。本実施の形態の保持部材160の場合も、実施の形態1とほぼ同様の作用効果を発揮する。
【0041】
実施の形態4(別例1)
図22に示すように、本発明の実施の形態4の別例1は、脚連結具270の連結部271の構成において実施の形態1と異なる。詳細には、脚連結具270の連結部271は、実施の形態1のように3本の棒状の連結部71を略三角形に組み合わせたものではなく、1本の円環状の棒状体からなる。そして、かかる連結部271の外周側に、前記3個の装着部72の基端が一定角度間隔(120度間隔)を置いて固定されている。即ち、通常の提灯の脚連結具は、実施の形態1の脚連結具70のように全体として三角形状をなすものであるが、本発明を具体化する上で、脚連結具の構成はこれに限られるものではない。本実施の形態の脚連結具270の場合も、実施の形態1とほぼ同様の作用効果を発揮する。
【0042】
実施の形態4(別例2)
図23(a)に示すように、本発明の実施の形態4の別例2は、脚連結具370の装着部372の構成において実施の形態1と異なる。詳細には、脚連結具370の装着部372は、実施の形態1の装着部72のように上面にのみ係合凹部73を設け、これと反対側の下面にのみ傾斜面74を設けたものではなく、その上下両面に同一構成の係合凹部73を設けると共に、係合凹部73の先端側に、それぞれ、同一構成の傾斜面74を設けている。本実施の形態の脚連結具370の場合も、実施の形態1とほぼ同様の作用効果を発揮することに加え、実施の形態1では脚連結具70の係合凹部73側を必ず上側にして保持部材60の収容凹部に装着する必要があるのに対し、脚連結具の上面及び下面のいずれを上側にした場合でも、保持部材60の収容凹部に挿入して装着することができるという効果を発揮する。
【0043】
実施の形態4(別例3)
図23(b)に示すように、本発明の実施の形態4の別例3は、脚連結具470の装着部472の構成において実施の形態1と異なる。詳細には、脚連結具470の装着部472は、実施の形態1の装着部72のように上面にのみ係合凹部73を設けたものではなく、その上下両面に同一構成の係合凹部72を設けている。一方、装着部472は、実施の形態1の装着部72のような傾斜面74は設けていない。本実施の形態の脚連結具470の場合も、傾斜面による効果を除き、実施の形態4の別例2と同様の作用効果を発揮する。
【0044】
実施の形態4(別例4)
図24(a)に示すように、本発明の実施の形態4の別例4は、脚連結具570の装着部572の構成において実施の形態1と異なる。詳細には、脚連結具570の装着部572は、実施の形態1の装着部72のように上面に係合凹部73を設けたものではなく、係合部として、その上面に係合凸部573を設けている。即ち、係合凸部573は、その最前進位置(最挿入位置)で、後側面が係止凸部64の内側面に係止される。本実施の形態の脚連結具570の場合も、実施の形態1とほぼ同様の作用効果を発揮することに加え、装着部572の装着後に、係合凹部73のように保持部材60の外部に露出する部分が全くないため、美観低下という問題が発生する可能性はない。
【0045】
実施の形態4(別例5)
図24(b)に示すように、本発明の実施の形態4の別例5は、脚連結具670の装着部672の構成において実施の形態1と異なる。詳細には、脚連結具670の装着部672は、実施の形態1の装着部72のように保持部材60の係止凸部64よりも前後幅が大きくなる係合凹部73を設けたものではなく、係合部として、その上面に係止凸部64と同一の前後幅の係合凹部673を設けている。即ち、係合凹部673は、その最前進位置(最挿入位置)で、前側面及び後側面の両方が係止凸部64の内側面及び外側面に当接し、項側面が係止凸部64の内側面に係止される。本実施の形態の脚連結具670の場合も、実施の形態1とほぼ同様の作用効果を発揮することに加え、装着部672の装着後に、係合凹部73のように保持部材60の外部に露出する部分が全くないため、美観低下という問題が発生する可能性はない。
【0046】
実施の形態5(別例1)
図25(a)に示すように、本発明の実施の形態5の別例1は、被装着部としての保持部材760の構成において実施の形態1と異なる。詳細には、保持部材760は、実施の形態1の保持部材60の第2の付勢部67を省略し、第1の付勢部65のみによって前記第1の付勢力及び第2の付勢力を発揮するように構成している。これに伴い、特に、第1の付勢部65のみによって前記第2の付勢力を十分に発揮できるよう、図25(a)中に仮想線で示すように、装着部72の傾斜面74の傾斜角度を実施の形態1の場合よりも大きくすることが好ましい。例えば、装着部72の傾斜面74の傾斜角度を約30度〜約45度の範囲とする。こうすると、第1の付勢部65の付勢力が、装着部72の傾斜面74に対してより外方(装着部72を収容部から押し出す方向)に傾斜することになる。好ましくは、装着部72の傾斜面74の傾斜角度を約40度〜約45度の範囲として、第1の付勢部65の付勢力のベクトルが、装着部72の傾斜面74に対して約40度〜約45度の範囲となるようにする。こうすると、装着部72の保持部材760への装着状態でも、装着部72の傾斜面74に対して、第1の付勢部65の付勢力を分解した上向きベクトの他に後ろ向きベクトルを十分かつほぼ均等な値で付与することになり、装着部72の係合凹部73を保持部材760の係止凸部64に確実かつ安定的に弾性的に継続付勢して保持することができ、かつ、装着部72の押し下げによる保持部材760からの引き抜き時に、第1の付勢部65の後ろ向きベクトルにより、装着部72を確実かつ円滑に保持部材760から離脱することができる。この場合、第1の付勢部65の当接面が装着部72の傾斜面74に対して円滑に摺動するようにすれば(例えば、それらの面を摩擦抵抗の少ない面とすれば)、滑り方向の力によっても装着部72をより効果的に保持部材760から押し出すことができる。本実施の形態の保持部材760は、これ以外の場合についても、実施の形態1とほぼ同様の作用効果を発揮する。
【0047】
実施の形態5(別例2)
図25(b)に示すように、本発明の実施の形態5の別例2は、被装着部としての保持部材860の構成において実施の形態1と異なる。詳細には、保持部材860は、実施の形態1の保持部材60の第1の付勢部65を省略し、第2の付勢部67のみによって前記第1の付勢力及び第2の付勢力を発揮するように構成している。これに伴い、特に、第2の付勢部67のみによって前記第1の付勢力を十分に発揮できるよう、装着部72の先端面に下方に向かって外方へと傾斜する角度を設けることが好ましい。例えば、図25(b)中に仮想線で示すよう、装着部72の傾斜面74の角度を実施の形態1の場合よりも大幅に大きくして、傾斜面の上端から装着部72の上面に交差するよう、即ち、装着部72の先端面を構成するように構成することが好ましい。この装着部72の傾斜面74の傾斜角度は、例えば、上面からみて約30度〜約45度の範囲とする。こうすると、第2の付勢部67の付勢力が、装着部72の先端面または傾斜面74に対して上方に傾斜することになる。好ましくは、装着部72の先端面または傾斜面74の傾斜角度を約40度〜約45度の範囲として、第2の付勢部67の付勢力のベクトルが、装着部72の先端面または傾斜面74に対して約40度〜約45度の範囲となるようにする。こうすると、装着部72の保持部材860への装着状態でも、装着部72の先端面または傾斜面74に対して、第2の付勢部67の付勢力を分解した後ろ向きベクトルの他に上向きベクトを十分かつほぼ均等な値で付与することになり、装着部72の係合凹部73を保持部材860の係止凸部64に確実かつ安定的に弾性的に継続付勢して保持することができ、かつ、装着部72の押し下げによる保持部材860からの引き抜き時に、第2の付勢部67の後ろ向きベクトルにより、装着部72を確実かつ円滑に保持部材860から離脱することができる。本実施の形態の保持部材860は、これ以外の場合についても、実施の形態1とほぼ同様の作用効果を発揮する。
【0048】
実施の形態6
図26に示すように、本発明の実施の形態6は、実施の形態1の装着部72及び保持部材60の配置態様を180度反転した(反対方向にした)ものである。即ち、装着部72の係合凹部73は下面側に設けられ、傾斜面74は上面側に設けられると共に、保持部材60の係止凸部64及び第2の付勢部67は下側に、第1の付勢部65は上側に設けられている。本実施の形態も、実施の形態1とほぼ同様の作用効果を発揮する。
【0049】
[本発明の範囲]
上記のように、本発明の係合部は装着部の下側に設けることもできるが、この場合、保持部材の係止部は、これに対応して下側に設ける。この場合、装着部の係合部が重力によって保持部材の係止部に嵌合すると共に、第1の付勢部によっても下方に押圧される。また、この場合、第1の付勢部は、係止部と反対側である収容部の上側に設ける。更に、第2の付勢部は、保持部材の基部の内側面中央から係止部に向かって傾斜するリップ状とすることもできる。即ち、第2の付勢部は、係止部を上方に設ける場合及び下方に設ける場合のいずれの場合も、下方に向かって傾斜するリップ状としてもよく、上方に向かって傾斜するリップ状としてもよい。
【0050】
ところで、本発明の提灯の脚の本数は通常は3本であるが、複数本である限り、これ以外の本数として具体化することも無論可能である。この場合、脚連結具の装着部の本数乃至個数も、脚の本数と同一数となる。また、基台は、通常は、外形が円形となる円盤状であるが、盤状であり支柱及び脚の着脱自在な取付を可能とする限りにおいて、任意の形状とすることができる。更に、脚に対する脚連結具の取付位置(装着部の装着位置)は、通常、脚の長さ方向の中間部であるが、これ以外の位置に脚連結具を装着して複数本の脚を連結することもできる。また、保持部材は、別体形成して脚に内装するほか、脚に一体形成することもできる。更に、保持部材の収容部は、脚連結具の各装着部のうち少なくとも前記係合部に相当する部分を収容自在であればよい。即ち、上記第3の別例の脚連結具のように、係合凸部に相当する部分のみが収容部に収容される場合もある。また、係合部は係合凹部のほか係合凸部とすることもでき、係止部は、これに対応して、係止凸部のほか係止凹部とすることもできる。また、係止可能な限りにおいて、凹部形状及び凸部形状は任意の形状とすることができる。また、本発明の脚連結具の取付構造では、装着部の係合部は上記のように係合凹部や係合凸部とすることができるが、係合部は、装着部の基端側においてその幅方向または厚さ方向の一側に形成することができ、上面のみならず、下面、右側面、または左側面のいずれかに形成することができる。なお、基台20に取り付けた状態の複数本の脚50が上端から下端に向かって互いの間隔を広げるように延びるため、脚連結具の取付の容易性等の観点からは、上記各実施の形態及び各別例のように、係合部は装着部の上面または下面に形成することが好ましく、更に、図26の別例を除く各実施の形態や別例に示すように、装着部の上面に形成することが好ましい。一方、被装着部は、脚とは別体で形成されて脚に内装される保持部材から構成されているが、上記実施例のものに限定するものではない。
【符号の説明】
【0051】
10:提灯 20:基台 30:支柱 35:柱連結具 40:火袋
50:脚 55:収容凹部 56:補助部材 57:凹部 60:保持部材
61:基部 61a:挿通孔 62:上側部 63:下側部 64:係止凸部
65:第1の付勢部(付勢手段) 66:屈曲部 67:第2の付勢部(付勢手段)
70:脚連結具 71:連結部 72:装着部 73:係合凹部 74:傾斜面
160:保持部材 161:補助部 162:補助部
170:脚連結具 172:装着部 270:脚連結具 271:連結部
370:脚連結具 372:装着部 470:脚連結具 472:装着部
570:脚連結具 572:装着部 573:係合凸部
670:脚連結具 672:装着部 673:係合凹部
760:保持部材 860:保持部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
立脚型の提灯の基台に上端部が取り付けられた複数本の脚の間を掛け渡すよう、前記複数本の脚に対応する複数の装着部を有する脚連結具の当該装着部を、前記複数本の脚に対してそれぞれ着脱自在に装着する提灯の脚連結具の取付構造であって、
前記脚連結具の装着部に設けられた凹部または凸部からなる係合部と、
前記脚に設けられて前記脚連結具の装着部の少なくとも先端部を挿入して保持する被装着部とを備え、
前記被装着部は、
前記脚の内側面で開放する開口を有すると共に、当該開口から前記脚の内部に向かって延設された内部空間を有し、前記脚連結具の各装着部のうち少なくとも前記係合部に相当する部分を収容自在な収容部と、
前記収容部において前記係合部に対応する位置に設けられ、前記脚連結具の係合部を凹凸の関係で着脱自在に係止する凸部または凹部からなる係止部と、
前記収容部に設けられた付勢手段とを備え、
前記付勢手段は、
前記脚連結具の装着部の先端側の一部を前記収容部に挿入した第1の当接位置で当該装着部の先端側の一部に当接する第1の当接状態となり、前記装着部を前記第1の当接位置から更に前記収容部の奥側に挿入した第1の付勢位置で前記装着部を少なくとも前記被装着部の係止部に向かう方向に弾性的に付勢する第1の付勢力を発揮する第1の付勢状態となり、前記装着部を前記第1の付勢位置から更に前記収容部の奥側に挿入した第2の付勢位置で、前記第1の付勢状態を維持する一方で前記装着部を前記収容部から抜け出る方向に弾性的に付勢する第2の付勢力を発揮する第2の付勢状態となり、
前記第2の付勢位置で前記装着部の係合部が前記被装着部の係止部に完全に凹凸の関係で係止される係止状態となるよう、前記装着部の係合部と前記被装着部の係止部との位置関係が設定され、
前記装着部を前記被装着部の開口から収容部に挿入して前記第1の付勢位置から第2の付勢位置まで変位したときに、前記第1の付勢状態にある前記付勢手段からの第1の付勢力により、前記装着部の係合部が前記被装着部の係止部に向かう方向に付勢されて前記係止部に係止されると共に、前記係合部が当該係止部に対して当該係止状態を維持する方向に継続的に付勢されることで、前記係合部と前記係止部とが前記付勢手段の前記第2の付勢力に抗してその係止状態を維持し、
前記付勢手段による前記第1の付勢力に抗して前記装着部の係合部を前記被装着部の係止部から離脱する方向に変位させて前記係止部から完全に離脱させることにより、前記付勢手段が、前記第2の付勢力により、前記装着部を前記被装着部の収容部から離脱する方向に付勢して、前記装着部を少なくとも前記第1の当接位置まで変位させる
ことを特徴とする提灯の脚連結具の取付構造。
【請求項2】
前記装着部の係合部は、前記装着部の基端側においてその幅方向または厚さ方向の一側に形成される係合凹部からなり、
前記被装着部は、前記脚とは別体で形成されて前記脚に内装される保持部材からなり、
前記保持部材の係止部は、前記係合凹部の凹部形状と対応する凸部形状をなす係止凸部からなり、前記収容部の奥行き方向において、前記装着部を前記収容部に前記第2の付勢位置まで挿入したときに前記装着部の係合凹部と合致する位置に配置され、
前記付勢手段は、前記収容部における前記開口側であって前記係止部と対向する側に設けられる第1の付勢部と、前記収容部における奥部側に設けられる第2の付勢部とからなり、
前記第1の付勢部は、前記収容部において前記第1の当接位置における前記装着部と当接する位置である非変形位置から、前記装着部と当接して前記係止部から離間する方向へと弾性変形自在なリップ状をなし、
前記第2の付勢部は、前記第2の当接位置における前記装着部と当接する位置である非変形位置から、前記装着部と当接して前記収容部の最奥部へと向かう方向へと弾性変形自在なリップ状をなすことを特徴とする請求項1記載の提灯の脚連結具の取付構造。
【請求項3】
前記装着部の係合部は、前記装着部の基端側においてその上側に形成される断面矩形状の係合凹部からなり、
前記被装着部は、前記脚とは別体で形成されて前記脚に内装される保持部材からなり、
前記保持部材の係止部は、前記係合部の凹部形状と同一の断面矩形状の凸部形状をなす係止凸部からなり、前記収容部の上側であって、かつ、前記収容部の奥行き方向において前記装着部を前記収容部に前記第2の付勢位置まで挿入したときに前記装着部の係合凹部と合致する位置に配置され、
前記付勢手段は、前記収容部における前記開口側であって下側に設けられる第1の付勢部と、前記収容部における奥部側に設けられる第2の付勢部とからなり、
前記第1の付勢部は、前記収容部において前記第1の当接位置における前記装着部と当接する位置である非変形位置から、前記装着部と当接して前記係止部から離間する下側方向へと弾性変形自在なリップ状をなし、
前記第2の付勢部は、前記第2の当接位置における前記装着部と当接する位置である非変形位置から、前記装着部と当接して前記収容部の最奥部へと向かう方向へと弾性変形自在なリップ状をなすことを特徴とする請求項1記載の提灯の脚連結具の取付構造。
【請求項4】
前記装着部は、前記係合部と反対側の面に、前記装着部の長さ方向に延びる平坦面と、先端に向かって縮径するよう当該平坦面に対して所定の傾斜角度で傾斜する傾斜面とを有し、
前記保持部材の第1の付勢部は、前記収容部の奥行方向に所定の湾曲率で湾曲して延びる湾曲板状の弾性体からなり、前記装着部の前記収容部への挿入時に当該装着部の傾斜面と当接して弾性変形されることにより、当該装着部に対して前記第1の付勢力を付与し、
前記装着部の傾斜面の傾斜角度は、前記第1の付勢部の非弾性変形状態で当該第1の付勢部の接線が前記収容部の奥行方向に対して形成する接線角度よりも小さい角度に設定されていることを特徴とする請求項2または3記載の提灯の脚取付具の取付構造。
【請求項5】
立脚型の提灯の基台に上端部が取り付けられた複数本の脚の間を掛け渡すよう、前記複数本の脚に対応する複数の装着部を有する脚連結具の当該装着部を、前記複数本の脚に対してそれぞれ着脱自在に装着する提灯の脚連結具の取付構造で使用され、前記複数本の脚の各々に設けられて前記脚連結具の装着部の少なくとも先端部を挿入して保持する保持部材であって、
前記脚の内側面で開放する開口を有すると共に、当該開口から前記脚の内部に向かって延設された内部空間を有し、前記脚連結具の各装着部のうち少なくとも前記係合部に相当する部分を収容自在な収容部と、
前記収容部において前記係合部に対応する位置に設けられ、前記脚連結具の係合部を凹凸の関係で着脱自在に係止する凸部または凹部からなる係止部と、
前記収容部に設けられた付勢手段とを備え、
前記付勢手段は、
前記脚連結具の装着部の先端側の一部を前記収容部に挿入した第1の当接位置で当該装着部の先端側の一部に当接する第1の当接状態となり、前記装着部を前記第1の当接位置から更に前記収容部の奥側に挿入した第1の付勢位置で前記装着部を少なくとも前記被装着部の係止部に向かう方向に弾性的に付勢する第1の付勢力を発揮する第1の付勢状態となり、前記装着部を前記第1の付勢位置から更に前記収容部の奥側に挿入した第2の付勢位置で、前記第1の付勢状態を維持する一方で前記装着部を前記収容部から抜け出る方向に弾性的に付勢する第2の付勢力を発揮する第2の付勢状態となり、
前記係止部は、前記第2の付勢位置で前記装着部の係合部が当該係止部に完全に凹凸の関係で係止される係止状態となるよう、前記装着部の係合部に対する位置関係が設定されていることを特徴とする提灯の脚連結具の取付構造の保持部材。
【請求項6】
盤状の基台と、
前記基台の上面側に下端部が着脱自在に取り付けられる支柱と、
前記支柱により支持される火袋と、
前記基台の下面側に上端部が着脱自在に取り付けられる複数本の脚と、
前記複数本の脚に対応する複数の装着部を有する脚連結具とを備え、
前記基台に上端部が取り付けられた複数本の脚の間を掛け渡すよう、前記脚連結具の装着部を前記複数本の脚に対してそれぞれ着脱自在に装着する提灯であって、
更に、
前記脚連結具の装着部に設けられた凹部または凸部からなる係合部と、
前記脚に設けられて前記脚連結具の装着部の少なくとも先端部を挿入して保持する被装着部とを備え、
前記被装着部は、
前記脚の内側面で開放する開口を有すると共に、当該開口から前記脚の内部に向かって延設された内部空間を有し、前記脚連結具の各装着部のうち少なくとも前記係合部に相当する部分を収容自在な収容部と、
前記収容部において前記係合部に対応する位置に設けられ、前記脚連結具の係合部を凹凸の関係で着脱自在に係止する凸部または凹部からなる係止部と、
前記収容部に設けられた付勢手段とを備え、
前記付勢手段は、
前記脚連結具の装着部の先端側の一部を前記収容部に挿入した第1の当接位置で当該装着部の先端側の一部に当接する第1の当接状態となり、前記装着部を前記第1の当接位置から更に前記収容部の奥側に挿入した第1の付勢位置で前記装着部を少なくとも前記被装着部の係止部に向かう方向に弾性的に付勢する第1の付勢力を発揮する第1の付勢状態となり、前記装着部を前記第1の付勢位置から更に前記収容部の奥側に挿入した第2の付勢位置で、前記第1の付勢状態を維持する一方で前記装着部を前記収容部から抜け出る方向に弾性的に付勢する第2の付勢力を発揮する第2の付勢状態となり、
前記第2の付勢位置で前記装着部の係合部が前記被装着部の係止部に完全に凹凸の関係で係止される係止状態となるよう、前記装着部の係合部と前記被装着部の係止部との位置関係が設定され、
前記装着部を前記被装着部の開口から収容部に挿入して前記第1の付勢位置から第2の付勢位置まで変位したときに、前記第1の付勢状態となった前記付勢手段からの第1の付勢力により、前記装着部の係合部が前記被装着部の係止部に向かう方向に付勢されて前記係止部に係止されると共に、前記係合部が当該係止部に対して当該係止状態を維持する方向に継続的に付勢されることで、前記係合部と前記係止部とが前記付勢手段の前記第2の付勢力に抗してその係止状態を維持し、
前記付勢手段による前記第1の付勢力に抗して前記装着部の係合部を前記被装着部の係止部から離脱する方向に変位させて前記係止部から完全に離脱させることにより、前記付勢手段が、前記第2の付勢力により、前記装着部を前記被装着部の収容部から離脱する方向に付勢して、前記装着部を少なくとも前記第1の当接位置まで変位させることを特徴とする提灯。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2011−165470(P2011−165470A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−26543(P2010−26543)
【出願日】平成22年2月9日(2010.2.9)
【出願人】(501029685)岐阜工芸株式会社 (2)
【出願人】(510037422)有限会社イタクラ工芸 (2)
【Fターム(参考)】