揚送研磨装置
【課題】 下部搬送ガイドと案内レールとの間に横方向のズレが生じたとしても、球のジャム発生や研磨布の破断が防止された揚送研磨装置を提供する。
【解決手段】 一定方向に回転される揚送ベルトと、本体に取付けられた扉の裏面に設けられ、複数条の案内溝を有する案内レールと、扉と案内レールの間に配設された弾性体と、案内レールに案内溝を覆うように密着して張設され、揚送ベルトの上昇側に対面された研磨布とを有し、回転される揚送ベルトと研磨布の間を案内レールの案内溝に沿って球を転動させてその球を揚送研磨する揚送研磨装置において、案内レールの下端部に下部搬送ガイドの溝から案内レールの溝にそれぞれ球を一列で案内する溝を有する球ガイドブロックを設けるとともに、その球ガイドブロックの溝をハ字形に形成して、その溝の上端部の幅を案内レールの溝の幅と等しくし、その溝の下端部の幅を下部搬送ガイドの溝の幅よりも大きくした。
【解決手段】 一定方向に回転される揚送ベルトと、本体に取付けられた扉の裏面に設けられ、複数条の案内溝を有する案内レールと、扉と案内レールの間に配設された弾性体と、案内レールに案内溝を覆うように密着して張設され、揚送ベルトの上昇側に対面された研磨布とを有し、回転される揚送ベルトと研磨布の間を案内レールの案内溝に沿って球を転動させてその球を揚送研磨する揚送研磨装置において、案内レールの下端部に下部搬送ガイドの溝から案内レールの溝にそれぞれ球を一列で案内する溝を有する球ガイドブロックを設けるとともに、その球ガイドブロックの溝をハ字形に形成して、その溝の上端部の幅を案内レールの溝の幅と等しくし、その溝の下端部の幅を下部搬送ガイドの溝の幅よりも大きくした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機から排出されて回収された遊技球(以下、単に球という。)を揚送ベルトで研磨布に押し付けながら揚送することにより球を研磨し、リサイクル補給用の上部タンクに排出する揚送研磨装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、揚送研磨装置は、横断面コ字形の本体と、その本体の背面、すなわち、開口面に開閉可能に取付けられた縦長の扉とを有し、その本体の内部空間の下部と上部に設けられた駆動プーリと従動プーリの間に無端ベルトからなる揚送ベルトを巻回し、揚送ベルトの下降側に設けたテンションプーリにより揚送ベルトを張設し、前記本体の下部外側に前記駆動プーリを回転するためのモータを取付け、さらに、前記扉の裏面に、揚送される球を1列ずつ案内する複数条の案内溝を有する帯板状の案内レールと、その案内レールの表面に密着され、前記揚送ベルトの上昇側に対面する研磨布とを設けて構成されている。
【0003】
そして、モータにより回転される揚送ベルトによって球を研磨布に擦り付けながら揚送することにより球を磨くので、揚送ベルトにより揚送される球に対して研磨布を所要の圧力で押圧する必要があるため、扉の裏面と案内レールの間に弾性体を備え、その弾性体により案内レールを支持している。その弾性体には、一般的には厚板状のスポンジゴムが用いられているが、均等に分散配置されたコイルバネが用いられる場合もある。
【0004】
また、従来の揚送研磨装置においては、揚送される球に研磨布を押圧させるために弾性体のみが用いられ、揚送ベルトの上昇側を垂直面に沿って緊張状態に支持するテンションローラは、揚送ベルトの案内レールと反対側において本体に固定された軸に回転自在に支持された固定式ローラであった。
【0005】
さらに、従来の研磨布は、長尺帯状のものを扉の縦方向一端側の表面に設けた第1軸にロール状に巻き取り、その研磨布の先端を扉の縦方向他端側の表面に設けた第2軸に固定して、その二つの軸間の一定長の研磨布で案内レールの表面を覆うように張設し、揚送ベルトに対向させた状態で使用していた。そして、使用面が汚れたときは、使用済みの一定長の研磨布を第2軸に巻き取るとともに、第1軸のロールから未使用の一定長の研磨布を巻き戻して再び固定していた。
【0006】
図10は、弾性体に厚板状のスポンジゴムを用いる場合の従来の案内レール支持構造を示す縦断面図であり、図11は図10のF-F線断面図であり、図12は図10のG−G線に沿った正面図であり、(a)は正常な位置関係にある場合を示し、(b)は異常な位置関係にある場合を示している。なお、図12には下部搬送ガイドの溝から案内レールの溝に球Pが揚送される態様を解りやすく説明するために、研磨布の図示が省略してある。
【0007】
図10において、14は本体に固定された下部搬送ガイドであり、揚送研磨装置の図示されていない球流入口から揚送ベルト5の上昇面に流入する球を上側の研磨領域に案内するものである。下部搬送ガイド14の上側には、扉8が取付けられ、その扉8の裏面にスポンジゴム12’が固着され、そのスポンジゴム12’の表面に案内レール15が接着又は溶着により固定されており、その案内レール15の表面を覆うように研磨布16が張設されている。
【0008】
下部搬送ガイド14は、幅方向両端部の本体に対する取付部14aと、揚送される球を一列ずつ整列させる半円状の溝14bと、各溝を区画するランド14cとを一体に有している。案内レール15は、下部搬送ガイド14とほぼ同一の横断面形状を有し、幅方向両端部の扉8に対する取付部15aと、揚送される球を一列ずつ整列させる半円状の溝15bと、各溝を区画するランド15cとを一体に有している。そして、下部搬送ガイド14と案内レール15は、図12の(a)に示すように、それらの各溝14bと溝15bとがそれぞれの中心線が共通の垂直線上において連続するように取付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許第4183417号公報
【特許文献2】特開2003−251055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記従来装置においては、下部搬送ガイド14の溝14bと案内レール15の溝15bとの間には、次のような横方向(幅方向)及び前後方向(球の揚送面に対して直交する方向)のズレが生じ、そのズレが球の揚送に悪影響を与えるという問題があった。
すなわち、図12の(b)に示すように、下部搬送ガイド14の溝14bの中心線と案内レール15の溝15bの中心線が共通の垂直線上に存在しない横方向のズレを生じる場合がある。その横方向のズレにより、案内レール15のランド15cの下端部が下側の下部搬送ガイド14の溝14bの上端部の一部を塞ぎ、上下の溝14b、15bの連通部を狭窄する。そのため、下部搬送ガイド14の溝14bを揚送されてきた球Pがその狭窄部で止められ、後続する球はいずれも揚送不可能となり、ジャムが発生する。
また、研磨布は案内レール15のランド15cの下端部の直角切断面を被覆しているため、上記案内レール15と下部搬送ガイド14の横方向のズレに基づいて、球がそのランドの下端面に激突することにより研磨布が破断される虞があった。
【0011】
上記のように、案内レール15の溝15bが下部搬送ガイド14の溝14bに対して横方向のズレを生じる原因としては、下部搬送ガイド14は揚送研磨装置の本体に取付けられるのに対して、案内レール15は扉8に取付けられるが、扉8はヒンジ等により本体に開閉可能に取付けられるので、扉の取付精度又は経年変化などが考えられる。また、下部搬送ガイド14の溝14bの幅は、球Pの直径より僅かに大きく設定されており、球は下部搬送ガイド14の溝14b内を左右に揺動し暴れながら揚送されるため、その暴れる球が案内レール15の溝15bに進入する際、溝内面に激突することにより、扉又は案内レールの取付位置が左右方向(横方向)に移動されることが考えられる。
【0012】
また、案内レール15は、研磨布の厚みと、弾性体12'で支持されているため、球が通過する際に前後方向に移動するので、下部搬送ガイド14の溝14bと案内レール15の溝15bとの間に前後方向のズレが生じる。この前後方向のズレが生じると、下部搬送ガイド14から揚送される球の衝撃が研磨布を通して案内レール15に加わるため、研磨布が破断されるばかりでなく、最悪の場合は、案内レールも破損する虞があった。
【0013】
このように、扉の取付精度又は経年変化や揚送される球が下部搬送ガイド14から案内レール15に移動することによって生ずる横方向又は前後方向のズレが原因で、ジャム、研磨布の破断、案内レールの破損が発生し、その結果、揚送研磨装置の研磨効率が下がり、あるいは揚送研磨を停止せざるを得ない場合がある。
【0014】
そこで、本発明は、下部搬送ガイドと案内レールとの間に横方向又は前後方向のズレが生じたとしても、球のジャム発生を防止するとともに、研磨布の破断、案内レールの破損を防止し、円滑に球を揚送する揚送研磨装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、上記目的を達成するため、本体に張設されて一定方向に回転される揚送ベルトと、前記本体に取付けられた扉の裏面に設けられ、複数条の案内溝を有する案内レールと、前記扉と前記案内レールの間に配設された弾性体と、前記案内レールに案内溝を覆うように密着して張設され、前記揚送ベルトの上昇側に対面された研磨布と、前記本体下部に固定して設けられ、球流入口から前記揚送ベルトの上昇面に流入する球を前記研磨布と前記揚送ベルトによる研磨領域に案内する溝が複数形成された下部搬送ガイドとを有し、回転される前記揚送ベルトと前記研磨布の間を前記案内レールの案内溝に沿って球を転動させてその球を揚送研磨する揚送研磨装置において、前記案内レールの下端部に前記下部搬送ガイドの溝から案内レールの溝に対応してそれぞれ球を一列で案内する溝を有する球ガイドブロックを設けるとともに、その球ガイドブロックの溝をハ字形に形成して、その溝の上端部の幅を前記案内レールの溝の幅と等しくし、その溝の下端部の幅を前記下部搬送ガイドの溝の幅よりも大きくしたことを特徴としている(請求項1)。
【0016】
本発明は、前記球ガイドブロックの正面下部から下面に連続する湾曲面を形成し、研磨布の下端部でその湾曲面をも被覆したことを特徴としている(請求項2)。
【発明の効果】
【0017】
請求項1の発明によれば、案内レールが下部搬送ガイドから揚送される球の衝撃を受けることがなくなるので、案内レールの破損を防止することができる。球の衝撃を受ける球ガイドブロックは、破損する可能性は否めないが、破損した場合は、案内レールの交換に比べ、容易に可能であって、コスト面でも貢献する。
下部搬送ガイドから揚送される球は、球ガイドブロックを通過する間に、その衝撃力が軽減され、円滑に案内レールへ案内される。
【0018】
請求項2の発明によれば、球ガイドブロックは、その正面下部から下面に連続する湾曲面を有するので、下部搬送ガイドの溝から案内レールの溝に進入する球が球ガイドブロックと案内レールの下端部のいずれにも激突することがなく、また、研磨布も球ガイドブロックの湾曲面を被覆しているので、研磨布が破断することが防止される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】揚送研磨装置の扉を開放した状態の中間省略斜視図である。ただし、駆動モータ、伝動手段、揚送ベルト、球流入部及び研磨布は省略してある。
【図2】図1の要部を抽出して示す側面図である。
【図3】扉の分解斜視図である。
【図4】案内レールを取り除いた状態の扉の下部の斜視図である。
【図5】球ガイドブロックを示す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のB−B線断面図、(c)は(a)のC−C線断面図である。
【図6】下部搬送ガイドと球ガイドブロックと案内レールの位置関係を示す図である。ただし、研磨布は省略してある。
【図7】図6のD−D線断面図である。
【図8】研磨布の支持手段の一例を示す斜視図である。
【図9】図7のE−E線断面図である。
【図10】従来の揚送研磨装置の図7に対応する縦断面図である。
【図11】図10のF−F線断面図である。
【図12】図10のG−G線に沿った正面図である。ただし、研磨布は省略してある。
【発明を実施するための形態】
【0020】
続いて、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1において、1は揚送研磨装置、2は左右一対の板部材を有する横断面コ字形の本体であり、この本体2の内部空間には、図2に示すように、下部に駆動プーリ3が、上部に従動プーリ4が設けられ、それらのプーリの間に無端の揚送ベルト5が巻回されており、その揚送ベルト5は、その下降部分5dをテンションプーリ6Aにより弾力的に押圧することにより、張設されている。また、揚送ベルト5の上昇部分5uの内側には、その上昇部分5uの弛みを防止するためのテンションローラ6Bが、上下方向に所定の間隔を持って配設されている。本体2に設けられたモータ取付台7(図1参照)にモータ(図示省略)が固定され、そのモータと駆動プーリ3の間に伝動ベルト(図示省略)が巻回されている。
【0021】
本体2の左右の側板のうち、一方の側板の背後端に、扉8がヒンジ9により開閉自在に取り付けられ、他方の側板の背後端付近に設けられたフック10aを扉8に設けた受け部材10bに係合させることより、扉8を閉鎖位置に保持することができるようになっている。
【0022】
扉8は、図3に示すように、横断面凹字形に形成され、その扉8の裏面に弾性体取付板11が密着してねじ止め、その他周知の方法で固定されている。弾性体取付板11には、その縦方向に所定の間隔を持って弾性体として板バネ12が固着されている。板バネ12は、基本的には、弾性体取付板11の表面から上方及び/又は下方に斜めに起立し、先端が弾性体取付板11の表面側に湾曲するバネ片を有するものである。
【0023】
好ましい実施の形態では、板バネ12の製造及び弾性体取付板11に対する取付けを容易にするため、図4に例示するように、横長短冊状の取付部12aに、その長手方向に所定の間隔を置いて両側に登り傾斜して延びる所定の複数個(図示の例では4個、5個)のバネ片12bを一体に設けてなるもの(12A,12B)を用いている。板バネ12の形状は、12A,12Bに限定されない。
【0024】
そして、これらの1種類又は複数種類の板バネ12A,12Bは、弾性体取付板11に、その縦方向に所定の間隔をもって、あるいは、後述されるテンションローラ6Bの設置間隔とほぼ等しい間隔をもって取付けられている。
【0025】
また、板バネ12A,12Bが後述される案内レール15に適切な弾力的押圧力を与えるため、必要に応じて、一つの板バネのバネ片12bが他の板バネのバネ片12bの間に入り組むように、板バネの固着位置が設定される。図4に示す例では、最下位に板バネ12Aが固着され、その上側に板バネ12Bと板バネ12Aが交互に一部入り組んで固着されている。
【0026】
板バネ12は、弾性体取付板11に取付けることに代えて、扉8に直接取付けても良い。また、弾性体には、板バネに代えて、コイルバネ又はスポンジゴムを用いても構わない。
【0027】
弾性体取付板11の表面の下端部には、図3、4に示すように、球ガイドブロック13が固着されている。この球ガイドブロック13は、本体2の球流入口Iから揚送ベルト5の上昇部分5uと下部搬送ガイド14との間に流入した球を案内レール15の各案内溝15bに円滑に導入するためのものである。
【0028】
球ガイドブロック13は、耐衝撃性に優れた合成樹脂で成形され、弾性体取付板11の表面に密着してねじ止めされる両側の固着部13aと、それらの固着部13aの間に隣接して形成された所定数の球導入溝13bとを一体に有する。各球導入溝13bの境界にはランド(堤部)13cが形成され、各ランドの頂面と固着部13aの表面は共通の平面上に存在している。また、球導入溝13bの下部に球が導入され易いように湾曲面13dが形成されている。さらに、ランド13c及び固着部13aの下端部にも湾曲面13eが形成され、これらの湾曲面13d,13eは球ガイドブロック13の底面において一つの共通の水平面13fに連なっている。そして、球ガイドブロック13の上端面は、案内レール15の下端面と密着できるように形成されている。
【0029】
球ガイドブロック13の各球導入溝13bは、図5及び図6に示すように、上側よりも下側の幅が大きい、ハ字形に形成されていて、下側の幅は下部搬送ガイド14の溝14bの幅よりも大きく、上側の幅は案内レール15の案内溝15bの幅と等しくされている。
【0030】
球ガイドブロック13は、下部搬送ガイド14よりも軟らかい(軟性の高い)材質で構成されていることが望ましい。従来は、案内レールが研磨布を介して球の衝撃を受けており、その結果、案内レールの破損の虞があったが、本発明では、球の衝撃を球ガイドブロック13が受けることとなるので、破損の虞は案内レールから球ガイドブロックに移行する。仮に、球ガイドブロックの材質を案内レールと同じものにした場合は、形状変更だけでは、案内レールの破損する可能性は大幅には改善されない。しかし、球ガイドブロック13の材質を下部搬送ガイド14よりも軟性の高い材質とすることにより、下部搬送ガイド14から揚送される球の衝撃力を吸収し軽減することができ、また、球ガイドブロック13自体の破損も免れるという効果が得られる。
【0031】
上記案内レール15は、ナイロンなどの所要の弾性係数を有する合成樹脂で帯板状に成形されている。案内レール15は、その表面の両側に平坦な研磨布固定面15aを有し、その間に案内レールの全長に渡って平行に延びる断面形状が全て同一寸法の円弧状の案内溝15bが形成されている。研磨布固定面15a及び案内溝15bはいずれも平行であるので、押出成形が可能であり、安価に製造できる。
【0032】
そして、図示の例では、案内レール15の裏面に剛性強化部材15Aが設けられている。剛性強化部材15Aは、一例として厚み2.0mm程度のアルミニウム板の背面に厚み0.5mm程度のウレタンシートを溶着又は接着して構成されている。
【0033】
剛性強化部材15Aを背面に設けて剛性が強化された案内レール15は、その平坦な背面を弾性体取付板11(又は扉8。以下、同じ。)に配設してある弾性体12に当接させて、上下両端部において、少なくとも下端部において弾性体取付板11にねじ止め等により固定される。
【0034】
案内レール15を弾性体取付板11に取付ける場合に、板バネ12が弾性体取付板11の下端部まで配置されていると、球が下部搬送ガイド14から球ガイドブロック13を経て案内レール15に進入するたびに、球から受ける押圧力により案内レールの下端部が球ガイドブロック13に対して、従ってまた、下部搬送ガイド14に対しても、前後方向(案内レールの面に対して直交する方向)に微小移動して球ガイドブロック13の上端部と案内レール15の下端部の間に段差が生じる虞がある。
【0035】
そこで、図3及び図4に示すように、最下位の板バネ12Aと球ガイドブロック13の間に板バネを設けない空間部を設け、その空間部に、沈み防止ブロック15Bを設けてある。沈み防止ブロック15Bは、ウレタン樹脂等で成形され、案内レール15の下端面を球ガイドブロック13の上端面に当接し、かつ、案内レール15の背面全体を全ての板バネ12A,12B,・・・に当接した場合に、その案内レール15の背面下部と弾性体取付板11の表面との間に形成される空間を埋め尽くす形状と厚みを有する。そして、沈み防止ブロック15Bは、案内レール15の下端部とともに、弾性体取付板11に固着される。沈み防止ブロック15Bは、図3に示すように、案内レール15の下端部の背面に予め固着しても良いし、図4に示すように、弾性体取付板11に予め固着しておいても良い。
【0036】
案内レール15の研磨布固定面15a及び案内溝15bの横断面形状と数は、球ガイドブロック13の固着部13a及び球導入溝13bの横断面形状と数に一致している。従って、案内レール15の下端面を球ガイドブロック13の上端面に密着させて弾性体取付板11の表面に固着したときは、球ガイドブロック13の球導入溝13b及び案内レール15の案内溝15bがそれぞれ中心線を一致させて上下方向に連続する。
【0037】
図3,9に示すように、扉8に案内レール15を取付けた後に、扉8の両側の側壁部8aの内面に移動規制部材18を固着して、案内レール15が板バネ12の押圧力により揚送ベルト5の上昇側部分に最も接近できる距離(最接近距離)を規制している。
【0038】
最接近距離は、案内レール15の案内溝15bのテンションローラ6Bに最も近い位置(テンションローラ直近位置)を球Pが通過していないときの案内溝15bの底部からそのテンションローラ6Bに当接している揚送ベルト5までの距離が、球Pの直径よりも所定値だけ小さな距離となるように設定されている。所定値は球Pが案内溝15bのテンションローラ直近位置を通過するときに案内レール15がその球から受ける押圧力によりテンションローラ6Bから後退する距離である。所定値は、球の直径、案内溝15bの曲率半径、研磨布の厚みを考慮して、球Pが案内溝15bのテンションローラ直近位置を通過するときに案内レール15がその球から受ける押圧力によりテンションローラ6Bから後退したときに、その球Pが通過する案内溝15b内の後述される研磨布16Eが球を包み込むことができるように設定されている。
【0039】
図3の16Eは、研磨布である。この研磨布は、例えばパルプ55%、PET(ポリテレフタル酸エチレン)45%を原料とする厚さが一例として0.3〜0.5mm程度の薄手の不織布を、一例として、幅160mm、長さ1.7m程度の帯状に切断して構成されている。そして、扉8の上下に設けた研磨布固定手段であるクランプ17を操作して、図8に例示するような、クランプ17のハンドルレバー17aにより回転されるカム17bと扉8の間に研磨布16Eの上端部及び下端部を挟持して、研磨布16Eを緊張させた状態で固定してある。
【0040】
案内レール15は、扉8が閉鎖状態にあるときは案内溝15bが揚送ベルト5の上昇部分(5u)に対向するように固着されている。そして、案内レール15の表面にその全体を被覆するように研磨布16Eが装着される。そのとき、研磨布16Eの幅方向両端部は球ガイドブロック13の固着部14aと案内レール15の研磨布固定面15aを覆っている。
【0041】
案内レール15の表面を被覆する研磨布16Eは、揚送ベルト5と案内レール15の案内溝15bの間を通過する球から受ける押圧力により、図9に示すように、各案内溝15bに沿って変形してその案内溝15bに密着される。
【0042】
また、研磨布16Eの下端部は、図7に示すように、球ガイドブロック13の下部の湾曲面13d,13e及びこれに連続する水平面13fを覆っている。従って、扉8の取付精度により、又は経年劣化により、下部搬送ガイド14の溝14’と球ガイドブロック13の溝13bの中心線が僅かにずれても、下部搬送ガイド14から揚送される球Pは円滑に球ガイドブロック13の溝13bに進入することができるとともに、研磨布16Eの下端部が破断されることがない。
【0043】
揚送ベルト5の上昇部分5uの裏側に設置されて、揚送ベルト5の上昇部分5uを案内レール15方向に付勢するテンションローラ6Bは、固定式ローラでもよい良いが、好ましい実施の形態においては、図2に示すように、揚送ベルト5の上昇部分5uの背面に、従来の固定式ローラに代えて、揚送ベルトを案内レール方向に弾力的に押圧する可動式ローラからなるテンションローラ6Bが、揚送ベルト5の縦方向に隔てて複数個設けられている。テンションローラ6Bは、等間隔に配設して、揚送ベルトの上昇部分5uのいずれの部分からも、揚送ベルト5と研磨布16Eの間を揚送される球に均等な摩擦力が作用するようにすることが望ましい。
【0044】
沈み防止ブロック13に対応する位置にあるテンションローラ6Bは、揚送ベルトの上昇部分5uを案内レール方向に弾力的に押圧する可動式ローラである。
揚送研磨される球にかかる押圧力は、テンションローラ6Bの位置で最大となる。沈み防止ブロックが配置されていない部分では研磨布を介して案内レールと弾性体によって過剰にかかる押圧力を吸収できるが、沈み防止ブロックが配置されている部分では、弾性体はなく案内レールの沈み込みを防止しているので、テンションローラ6Bを弾力的可動式ローラにしない場合は、過剰にかかる押圧力を吸収できずに、研磨布や揚送ベルトにかかる摩擦力が増大し、揚送される球が転動出来なくなり、停滞し、更には装置を停止せざるを得ない事態がある。また、吸収できない押圧力が原因で案内レールを破損することやテンションローラの変形・破損を招くこともある。この問題を解決するために、少なくとも、沈み防止ブロックの対面に配置されたテンションローラを可動式にすることにより、球にかける押圧力を加減し、適切な押圧を与えて、球を円滑に揚送研磨するとともに、案内レール15やテンションローラ6Bの変形・破損を防いでいる。
【0045】
上記構成による作用効果を説明すると、案内レール15はその背面に剛性強化部材15Aを備えた場合は、案内レールの全体が弾性体12の弾力をほぼ均等に受けるようになる。そのため、弾性体の弾力による案内レール15の凹状撓みが起こり難くなるので、案内レール15と研磨布16Eの間に球が入り込んで揚送研磨装置が停止してしまうことを防止することができる。
【0046】
案内レール15の下端部と弾性体取付板11の下端部との間であって、最下位の板バネ12Aと球ガイドブロック13の間に板バネを設けない空間部を設け、その空間部に沈み防止ブロック15Bを固着し、その沈み防止ブロック15Bに案内レール15の下端部を固着してあるので、球が案内レール15の案内溝に進入するたびに案内レール15の下端部が前後方向に移動することが阻止されるので、球ガイドブロック13の上端部と案内レール15の下端部の間に段差が生じて、その段差により球の揚送が妨げられてジャムを発生することがない。
【0047】
また、前述のように、球ガイドブロック13の下部が湾曲面に形成されているので、図7に示すように、下部搬送ガイド14により上方に誘導される球は円滑に案内レール15の各案内溝15bに円滑に進入することができる。
【0048】
また、案内レール15の下端部に、下面に湾曲面を有する球ガイドブロック13を設けたので、下部搬送ガイド14の溝から案内レール15の溝に進入する球が球ガイドブロック13と案内レール15の下端部のいずれにも激突することがなく、研磨布16Eも球ガイドブロック13の湾曲面を被覆しているので、案内レールの下端部に球の激突によるひび割れや研磨布の破断が発生することが防止される。
【0049】
下部搬送ガイド14は本体2に固定されているのに対し、球ガイドブロック13及び案内レール15は、本体2に対して開閉可能に取付けられる扉8に、それらの溝の中心線が共通の垂直線上に存在するように取付けられている。そして、球導入溝13bは上記のようにハ字形に形成してあるので、扉閉鎖時に球ガイドブロック13の溝の中心線が下部搬送ガイド14の溝の中心線からずれることがあっても、球ガイドブロック13のランド13cの下端部が下部搬送ガイド14の溝を揚送される球を止めることがないので、球は案内レール15の案内溝15bに円滑に進入することができる。従って、本発明によれば、揚送研磨効率が格段に向上する。
【符号の説明】
【0050】
1 揚送研磨装置
2 本体
3 駆動プーリ
4 従動プーリ
5 揚送ベルト
5u 揚送ベルトの上昇部分
5d 揚送ベルトの下降部分
6B1,6B2・・・ テンションローラ
8 扉
I 球流入口
11 弾性体取付板
12,12A,12B 板バネ(弾性体)
13 球ガイドブロック
13b 球導入溝
13c ランド
13d,13e 湾曲面
14 下部搬送ガイド
14b 溝
14c ランド
15 案内レール
15b 案内溝
15A 剛性強化部材
15B 沈み防止ブロック
16E 研磨布
17 研磨布固定手段
18 移動規制部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機から排出されて回収された遊技球(以下、単に球という。)を揚送ベルトで研磨布に押し付けながら揚送することにより球を研磨し、リサイクル補給用の上部タンクに排出する揚送研磨装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、揚送研磨装置は、横断面コ字形の本体と、その本体の背面、すなわち、開口面に開閉可能に取付けられた縦長の扉とを有し、その本体の内部空間の下部と上部に設けられた駆動プーリと従動プーリの間に無端ベルトからなる揚送ベルトを巻回し、揚送ベルトの下降側に設けたテンションプーリにより揚送ベルトを張設し、前記本体の下部外側に前記駆動プーリを回転するためのモータを取付け、さらに、前記扉の裏面に、揚送される球を1列ずつ案内する複数条の案内溝を有する帯板状の案内レールと、その案内レールの表面に密着され、前記揚送ベルトの上昇側に対面する研磨布とを設けて構成されている。
【0003】
そして、モータにより回転される揚送ベルトによって球を研磨布に擦り付けながら揚送することにより球を磨くので、揚送ベルトにより揚送される球に対して研磨布を所要の圧力で押圧する必要があるため、扉の裏面と案内レールの間に弾性体を備え、その弾性体により案内レールを支持している。その弾性体には、一般的には厚板状のスポンジゴムが用いられているが、均等に分散配置されたコイルバネが用いられる場合もある。
【0004】
また、従来の揚送研磨装置においては、揚送される球に研磨布を押圧させるために弾性体のみが用いられ、揚送ベルトの上昇側を垂直面に沿って緊張状態に支持するテンションローラは、揚送ベルトの案内レールと反対側において本体に固定された軸に回転自在に支持された固定式ローラであった。
【0005】
さらに、従来の研磨布は、長尺帯状のものを扉の縦方向一端側の表面に設けた第1軸にロール状に巻き取り、その研磨布の先端を扉の縦方向他端側の表面に設けた第2軸に固定して、その二つの軸間の一定長の研磨布で案内レールの表面を覆うように張設し、揚送ベルトに対向させた状態で使用していた。そして、使用面が汚れたときは、使用済みの一定長の研磨布を第2軸に巻き取るとともに、第1軸のロールから未使用の一定長の研磨布を巻き戻して再び固定していた。
【0006】
図10は、弾性体に厚板状のスポンジゴムを用いる場合の従来の案内レール支持構造を示す縦断面図であり、図11は図10のF-F線断面図であり、図12は図10のG−G線に沿った正面図であり、(a)は正常な位置関係にある場合を示し、(b)は異常な位置関係にある場合を示している。なお、図12には下部搬送ガイドの溝から案内レールの溝に球Pが揚送される態様を解りやすく説明するために、研磨布の図示が省略してある。
【0007】
図10において、14は本体に固定された下部搬送ガイドであり、揚送研磨装置の図示されていない球流入口から揚送ベルト5の上昇面に流入する球を上側の研磨領域に案内するものである。下部搬送ガイド14の上側には、扉8が取付けられ、その扉8の裏面にスポンジゴム12’が固着され、そのスポンジゴム12’の表面に案内レール15が接着又は溶着により固定されており、その案内レール15の表面を覆うように研磨布16が張設されている。
【0008】
下部搬送ガイド14は、幅方向両端部の本体に対する取付部14aと、揚送される球を一列ずつ整列させる半円状の溝14bと、各溝を区画するランド14cとを一体に有している。案内レール15は、下部搬送ガイド14とほぼ同一の横断面形状を有し、幅方向両端部の扉8に対する取付部15aと、揚送される球を一列ずつ整列させる半円状の溝15bと、各溝を区画するランド15cとを一体に有している。そして、下部搬送ガイド14と案内レール15は、図12の(a)に示すように、それらの各溝14bと溝15bとがそれぞれの中心線が共通の垂直線上において連続するように取付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許第4183417号公報
【特許文献2】特開2003−251055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記従来装置においては、下部搬送ガイド14の溝14bと案内レール15の溝15bとの間には、次のような横方向(幅方向)及び前後方向(球の揚送面に対して直交する方向)のズレが生じ、そのズレが球の揚送に悪影響を与えるという問題があった。
すなわち、図12の(b)に示すように、下部搬送ガイド14の溝14bの中心線と案内レール15の溝15bの中心線が共通の垂直線上に存在しない横方向のズレを生じる場合がある。その横方向のズレにより、案内レール15のランド15cの下端部が下側の下部搬送ガイド14の溝14bの上端部の一部を塞ぎ、上下の溝14b、15bの連通部を狭窄する。そのため、下部搬送ガイド14の溝14bを揚送されてきた球Pがその狭窄部で止められ、後続する球はいずれも揚送不可能となり、ジャムが発生する。
また、研磨布は案内レール15のランド15cの下端部の直角切断面を被覆しているため、上記案内レール15と下部搬送ガイド14の横方向のズレに基づいて、球がそのランドの下端面に激突することにより研磨布が破断される虞があった。
【0011】
上記のように、案内レール15の溝15bが下部搬送ガイド14の溝14bに対して横方向のズレを生じる原因としては、下部搬送ガイド14は揚送研磨装置の本体に取付けられるのに対して、案内レール15は扉8に取付けられるが、扉8はヒンジ等により本体に開閉可能に取付けられるので、扉の取付精度又は経年変化などが考えられる。また、下部搬送ガイド14の溝14bの幅は、球Pの直径より僅かに大きく設定されており、球は下部搬送ガイド14の溝14b内を左右に揺動し暴れながら揚送されるため、その暴れる球が案内レール15の溝15bに進入する際、溝内面に激突することにより、扉又は案内レールの取付位置が左右方向(横方向)に移動されることが考えられる。
【0012】
また、案内レール15は、研磨布の厚みと、弾性体12'で支持されているため、球が通過する際に前後方向に移動するので、下部搬送ガイド14の溝14bと案内レール15の溝15bとの間に前後方向のズレが生じる。この前後方向のズレが生じると、下部搬送ガイド14から揚送される球の衝撃が研磨布を通して案内レール15に加わるため、研磨布が破断されるばかりでなく、最悪の場合は、案内レールも破損する虞があった。
【0013】
このように、扉の取付精度又は経年変化や揚送される球が下部搬送ガイド14から案内レール15に移動することによって生ずる横方向又は前後方向のズレが原因で、ジャム、研磨布の破断、案内レールの破損が発生し、その結果、揚送研磨装置の研磨効率が下がり、あるいは揚送研磨を停止せざるを得ない場合がある。
【0014】
そこで、本発明は、下部搬送ガイドと案内レールとの間に横方向又は前後方向のズレが生じたとしても、球のジャム発生を防止するとともに、研磨布の破断、案内レールの破損を防止し、円滑に球を揚送する揚送研磨装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、上記目的を達成するため、本体に張設されて一定方向に回転される揚送ベルトと、前記本体に取付けられた扉の裏面に設けられ、複数条の案内溝を有する案内レールと、前記扉と前記案内レールの間に配設された弾性体と、前記案内レールに案内溝を覆うように密着して張設され、前記揚送ベルトの上昇側に対面された研磨布と、前記本体下部に固定して設けられ、球流入口から前記揚送ベルトの上昇面に流入する球を前記研磨布と前記揚送ベルトによる研磨領域に案内する溝が複数形成された下部搬送ガイドとを有し、回転される前記揚送ベルトと前記研磨布の間を前記案内レールの案内溝に沿って球を転動させてその球を揚送研磨する揚送研磨装置において、前記案内レールの下端部に前記下部搬送ガイドの溝から案内レールの溝に対応してそれぞれ球を一列で案内する溝を有する球ガイドブロックを設けるとともに、その球ガイドブロックの溝をハ字形に形成して、その溝の上端部の幅を前記案内レールの溝の幅と等しくし、その溝の下端部の幅を前記下部搬送ガイドの溝の幅よりも大きくしたことを特徴としている(請求項1)。
【0016】
本発明は、前記球ガイドブロックの正面下部から下面に連続する湾曲面を形成し、研磨布の下端部でその湾曲面をも被覆したことを特徴としている(請求項2)。
【発明の効果】
【0017】
請求項1の発明によれば、案内レールが下部搬送ガイドから揚送される球の衝撃を受けることがなくなるので、案内レールの破損を防止することができる。球の衝撃を受ける球ガイドブロックは、破損する可能性は否めないが、破損した場合は、案内レールの交換に比べ、容易に可能であって、コスト面でも貢献する。
下部搬送ガイドから揚送される球は、球ガイドブロックを通過する間に、その衝撃力が軽減され、円滑に案内レールへ案内される。
【0018】
請求項2の発明によれば、球ガイドブロックは、その正面下部から下面に連続する湾曲面を有するので、下部搬送ガイドの溝から案内レールの溝に進入する球が球ガイドブロックと案内レールの下端部のいずれにも激突することがなく、また、研磨布も球ガイドブロックの湾曲面を被覆しているので、研磨布が破断することが防止される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】揚送研磨装置の扉を開放した状態の中間省略斜視図である。ただし、駆動モータ、伝動手段、揚送ベルト、球流入部及び研磨布は省略してある。
【図2】図1の要部を抽出して示す側面図である。
【図3】扉の分解斜視図である。
【図4】案内レールを取り除いた状態の扉の下部の斜視図である。
【図5】球ガイドブロックを示す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のB−B線断面図、(c)は(a)のC−C線断面図である。
【図6】下部搬送ガイドと球ガイドブロックと案内レールの位置関係を示す図である。ただし、研磨布は省略してある。
【図7】図6のD−D線断面図である。
【図8】研磨布の支持手段の一例を示す斜視図である。
【図9】図7のE−E線断面図である。
【図10】従来の揚送研磨装置の図7に対応する縦断面図である。
【図11】図10のF−F線断面図である。
【図12】図10のG−G線に沿った正面図である。ただし、研磨布は省略してある。
【発明を実施するための形態】
【0020】
続いて、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1において、1は揚送研磨装置、2は左右一対の板部材を有する横断面コ字形の本体であり、この本体2の内部空間には、図2に示すように、下部に駆動プーリ3が、上部に従動プーリ4が設けられ、それらのプーリの間に無端の揚送ベルト5が巻回されており、その揚送ベルト5は、その下降部分5dをテンションプーリ6Aにより弾力的に押圧することにより、張設されている。また、揚送ベルト5の上昇部分5uの内側には、その上昇部分5uの弛みを防止するためのテンションローラ6Bが、上下方向に所定の間隔を持って配設されている。本体2に設けられたモータ取付台7(図1参照)にモータ(図示省略)が固定され、そのモータと駆動プーリ3の間に伝動ベルト(図示省略)が巻回されている。
【0021】
本体2の左右の側板のうち、一方の側板の背後端に、扉8がヒンジ9により開閉自在に取り付けられ、他方の側板の背後端付近に設けられたフック10aを扉8に設けた受け部材10bに係合させることより、扉8を閉鎖位置に保持することができるようになっている。
【0022】
扉8は、図3に示すように、横断面凹字形に形成され、その扉8の裏面に弾性体取付板11が密着してねじ止め、その他周知の方法で固定されている。弾性体取付板11には、その縦方向に所定の間隔を持って弾性体として板バネ12が固着されている。板バネ12は、基本的には、弾性体取付板11の表面から上方及び/又は下方に斜めに起立し、先端が弾性体取付板11の表面側に湾曲するバネ片を有するものである。
【0023】
好ましい実施の形態では、板バネ12の製造及び弾性体取付板11に対する取付けを容易にするため、図4に例示するように、横長短冊状の取付部12aに、その長手方向に所定の間隔を置いて両側に登り傾斜して延びる所定の複数個(図示の例では4個、5個)のバネ片12bを一体に設けてなるもの(12A,12B)を用いている。板バネ12の形状は、12A,12Bに限定されない。
【0024】
そして、これらの1種類又は複数種類の板バネ12A,12Bは、弾性体取付板11に、その縦方向に所定の間隔をもって、あるいは、後述されるテンションローラ6Bの設置間隔とほぼ等しい間隔をもって取付けられている。
【0025】
また、板バネ12A,12Bが後述される案内レール15に適切な弾力的押圧力を与えるため、必要に応じて、一つの板バネのバネ片12bが他の板バネのバネ片12bの間に入り組むように、板バネの固着位置が設定される。図4に示す例では、最下位に板バネ12Aが固着され、その上側に板バネ12Bと板バネ12Aが交互に一部入り組んで固着されている。
【0026】
板バネ12は、弾性体取付板11に取付けることに代えて、扉8に直接取付けても良い。また、弾性体には、板バネに代えて、コイルバネ又はスポンジゴムを用いても構わない。
【0027】
弾性体取付板11の表面の下端部には、図3、4に示すように、球ガイドブロック13が固着されている。この球ガイドブロック13は、本体2の球流入口Iから揚送ベルト5の上昇部分5uと下部搬送ガイド14との間に流入した球を案内レール15の各案内溝15bに円滑に導入するためのものである。
【0028】
球ガイドブロック13は、耐衝撃性に優れた合成樹脂で成形され、弾性体取付板11の表面に密着してねじ止めされる両側の固着部13aと、それらの固着部13aの間に隣接して形成された所定数の球導入溝13bとを一体に有する。各球導入溝13bの境界にはランド(堤部)13cが形成され、各ランドの頂面と固着部13aの表面は共通の平面上に存在している。また、球導入溝13bの下部に球が導入され易いように湾曲面13dが形成されている。さらに、ランド13c及び固着部13aの下端部にも湾曲面13eが形成され、これらの湾曲面13d,13eは球ガイドブロック13の底面において一つの共通の水平面13fに連なっている。そして、球ガイドブロック13の上端面は、案内レール15の下端面と密着できるように形成されている。
【0029】
球ガイドブロック13の各球導入溝13bは、図5及び図6に示すように、上側よりも下側の幅が大きい、ハ字形に形成されていて、下側の幅は下部搬送ガイド14の溝14bの幅よりも大きく、上側の幅は案内レール15の案内溝15bの幅と等しくされている。
【0030】
球ガイドブロック13は、下部搬送ガイド14よりも軟らかい(軟性の高い)材質で構成されていることが望ましい。従来は、案内レールが研磨布を介して球の衝撃を受けており、その結果、案内レールの破損の虞があったが、本発明では、球の衝撃を球ガイドブロック13が受けることとなるので、破損の虞は案内レールから球ガイドブロックに移行する。仮に、球ガイドブロックの材質を案内レールと同じものにした場合は、形状変更だけでは、案内レールの破損する可能性は大幅には改善されない。しかし、球ガイドブロック13の材質を下部搬送ガイド14よりも軟性の高い材質とすることにより、下部搬送ガイド14から揚送される球の衝撃力を吸収し軽減することができ、また、球ガイドブロック13自体の破損も免れるという効果が得られる。
【0031】
上記案内レール15は、ナイロンなどの所要の弾性係数を有する合成樹脂で帯板状に成形されている。案内レール15は、その表面の両側に平坦な研磨布固定面15aを有し、その間に案内レールの全長に渡って平行に延びる断面形状が全て同一寸法の円弧状の案内溝15bが形成されている。研磨布固定面15a及び案内溝15bはいずれも平行であるので、押出成形が可能であり、安価に製造できる。
【0032】
そして、図示の例では、案内レール15の裏面に剛性強化部材15Aが設けられている。剛性強化部材15Aは、一例として厚み2.0mm程度のアルミニウム板の背面に厚み0.5mm程度のウレタンシートを溶着又は接着して構成されている。
【0033】
剛性強化部材15Aを背面に設けて剛性が強化された案内レール15は、その平坦な背面を弾性体取付板11(又は扉8。以下、同じ。)に配設してある弾性体12に当接させて、上下両端部において、少なくとも下端部において弾性体取付板11にねじ止め等により固定される。
【0034】
案内レール15を弾性体取付板11に取付ける場合に、板バネ12が弾性体取付板11の下端部まで配置されていると、球が下部搬送ガイド14から球ガイドブロック13を経て案内レール15に進入するたびに、球から受ける押圧力により案内レールの下端部が球ガイドブロック13に対して、従ってまた、下部搬送ガイド14に対しても、前後方向(案内レールの面に対して直交する方向)に微小移動して球ガイドブロック13の上端部と案内レール15の下端部の間に段差が生じる虞がある。
【0035】
そこで、図3及び図4に示すように、最下位の板バネ12Aと球ガイドブロック13の間に板バネを設けない空間部を設け、その空間部に、沈み防止ブロック15Bを設けてある。沈み防止ブロック15Bは、ウレタン樹脂等で成形され、案内レール15の下端面を球ガイドブロック13の上端面に当接し、かつ、案内レール15の背面全体を全ての板バネ12A,12B,・・・に当接した場合に、その案内レール15の背面下部と弾性体取付板11の表面との間に形成される空間を埋め尽くす形状と厚みを有する。そして、沈み防止ブロック15Bは、案内レール15の下端部とともに、弾性体取付板11に固着される。沈み防止ブロック15Bは、図3に示すように、案内レール15の下端部の背面に予め固着しても良いし、図4に示すように、弾性体取付板11に予め固着しておいても良い。
【0036】
案内レール15の研磨布固定面15a及び案内溝15bの横断面形状と数は、球ガイドブロック13の固着部13a及び球導入溝13bの横断面形状と数に一致している。従って、案内レール15の下端面を球ガイドブロック13の上端面に密着させて弾性体取付板11の表面に固着したときは、球ガイドブロック13の球導入溝13b及び案内レール15の案内溝15bがそれぞれ中心線を一致させて上下方向に連続する。
【0037】
図3,9に示すように、扉8に案内レール15を取付けた後に、扉8の両側の側壁部8aの内面に移動規制部材18を固着して、案内レール15が板バネ12の押圧力により揚送ベルト5の上昇側部分に最も接近できる距離(最接近距離)を規制している。
【0038】
最接近距離は、案内レール15の案内溝15bのテンションローラ6Bに最も近い位置(テンションローラ直近位置)を球Pが通過していないときの案内溝15bの底部からそのテンションローラ6Bに当接している揚送ベルト5までの距離が、球Pの直径よりも所定値だけ小さな距離となるように設定されている。所定値は球Pが案内溝15bのテンションローラ直近位置を通過するときに案内レール15がその球から受ける押圧力によりテンションローラ6Bから後退する距離である。所定値は、球の直径、案内溝15bの曲率半径、研磨布の厚みを考慮して、球Pが案内溝15bのテンションローラ直近位置を通過するときに案内レール15がその球から受ける押圧力によりテンションローラ6Bから後退したときに、その球Pが通過する案内溝15b内の後述される研磨布16Eが球を包み込むことができるように設定されている。
【0039】
図3の16Eは、研磨布である。この研磨布は、例えばパルプ55%、PET(ポリテレフタル酸エチレン)45%を原料とする厚さが一例として0.3〜0.5mm程度の薄手の不織布を、一例として、幅160mm、長さ1.7m程度の帯状に切断して構成されている。そして、扉8の上下に設けた研磨布固定手段であるクランプ17を操作して、図8に例示するような、クランプ17のハンドルレバー17aにより回転されるカム17bと扉8の間に研磨布16Eの上端部及び下端部を挟持して、研磨布16Eを緊張させた状態で固定してある。
【0040】
案内レール15は、扉8が閉鎖状態にあるときは案内溝15bが揚送ベルト5の上昇部分(5u)に対向するように固着されている。そして、案内レール15の表面にその全体を被覆するように研磨布16Eが装着される。そのとき、研磨布16Eの幅方向両端部は球ガイドブロック13の固着部14aと案内レール15の研磨布固定面15aを覆っている。
【0041】
案内レール15の表面を被覆する研磨布16Eは、揚送ベルト5と案内レール15の案内溝15bの間を通過する球から受ける押圧力により、図9に示すように、各案内溝15bに沿って変形してその案内溝15bに密着される。
【0042】
また、研磨布16Eの下端部は、図7に示すように、球ガイドブロック13の下部の湾曲面13d,13e及びこれに連続する水平面13fを覆っている。従って、扉8の取付精度により、又は経年劣化により、下部搬送ガイド14の溝14’と球ガイドブロック13の溝13bの中心線が僅かにずれても、下部搬送ガイド14から揚送される球Pは円滑に球ガイドブロック13の溝13bに進入することができるとともに、研磨布16Eの下端部が破断されることがない。
【0043】
揚送ベルト5の上昇部分5uの裏側に設置されて、揚送ベルト5の上昇部分5uを案内レール15方向に付勢するテンションローラ6Bは、固定式ローラでもよい良いが、好ましい実施の形態においては、図2に示すように、揚送ベルト5の上昇部分5uの背面に、従来の固定式ローラに代えて、揚送ベルトを案内レール方向に弾力的に押圧する可動式ローラからなるテンションローラ6Bが、揚送ベルト5の縦方向に隔てて複数個設けられている。テンションローラ6Bは、等間隔に配設して、揚送ベルトの上昇部分5uのいずれの部分からも、揚送ベルト5と研磨布16Eの間を揚送される球に均等な摩擦力が作用するようにすることが望ましい。
【0044】
沈み防止ブロック13に対応する位置にあるテンションローラ6Bは、揚送ベルトの上昇部分5uを案内レール方向に弾力的に押圧する可動式ローラである。
揚送研磨される球にかかる押圧力は、テンションローラ6Bの位置で最大となる。沈み防止ブロックが配置されていない部分では研磨布を介して案内レールと弾性体によって過剰にかかる押圧力を吸収できるが、沈み防止ブロックが配置されている部分では、弾性体はなく案内レールの沈み込みを防止しているので、テンションローラ6Bを弾力的可動式ローラにしない場合は、過剰にかかる押圧力を吸収できずに、研磨布や揚送ベルトにかかる摩擦力が増大し、揚送される球が転動出来なくなり、停滞し、更には装置を停止せざるを得ない事態がある。また、吸収できない押圧力が原因で案内レールを破損することやテンションローラの変形・破損を招くこともある。この問題を解決するために、少なくとも、沈み防止ブロックの対面に配置されたテンションローラを可動式にすることにより、球にかける押圧力を加減し、適切な押圧を与えて、球を円滑に揚送研磨するとともに、案内レール15やテンションローラ6Bの変形・破損を防いでいる。
【0045】
上記構成による作用効果を説明すると、案内レール15はその背面に剛性強化部材15Aを備えた場合は、案内レールの全体が弾性体12の弾力をほぼ均等に受けるようになる。そのため、弾性体の弾力による案内レール15の凹状撓みが起こり難くなるので、案内レール15と研磨布16Eの間に球が入り込んで揚送研磨装置が停止してしまうことを防止することができる。
【0046】
案内レール15の下端部と弾性体取付板11の下端部との間であって、最下位の板バネ12Aと球ガイドブロック13の間に板バネを設けない空間部を設け、その空間部に沈み防止ブロック15Bを固着し、その沈み防止ブロック15Bに案内レール15の下端部を固着してあるので、球が案内レール15の案内溝に進入するたびに案内レール15の下端部が前後方向に移動することが阻止されるので、球ガイドブロック13の上端部と案内レール15の下端部の間に段差が生じて、その段差により球の揚送が妨げられてジャムを発生することがない。
【0047】
また、前述のように、球ガイドブロック13の下部が湾曲面に形成されているので、図7に示すように、下部搬送ガイド14により上方に誘導される球は円滑に案内レール15の各案内溝15bに円滑に進入することができる。
【0048】
また、案内レール15の下端部に、下面に湾曲面を有する球ガイドブロック13を設けたので、下部搬送ガイド14の溝から案内レール15の溝に進入する球が球ガイドブロック13と案内レール15の下端部のいずれにも激突することがなく、研磨布16Eも球ガイドブロック13の湾曲面を被覆しているので、案内レールの下端部に球の激突によるひび割れや研磨布の破断が発生することが防止される。
【0049】
下部搬送ガイド14は本体2に固定されているのに対し、球ガイドブロック13及び案内レール15は、本体2に対して開閉可能に取付けられる扉8に、それらの溝の中心線が共通の垂直線上に存在するように取付けられている。そして、球導入溝13bは上記のようにハ字形に形成してあるので、扉閉鎖時に球ガイドブロック13の溝の中心線が下部搬送ガイド14の溝の中心線からずれることがあっても、球ガイドブロック13のランド13cの下端部が下部搬送ガイド14の溝を揚送される球を止めることがないので、球は案内レール15の案内溝15bに円滑に進入することができる。従って、本発明によれば、揚送研磨効率が格段に向上する。
【符号の説明】
【0050】
1 揚送研磨装置
2 本体
3 駆動プーリ
4 従動プーリ
5 揚送ベルト
5u 揚送ベルトの上昇部分
5d 揚送ベルトの下降部分
6B1,6B2・・・ テンションローラ
8 扉
I 球流入口
11 弾性体取付板
12,12A,12B 板バネ(弾性体)
13 球ガイドブロック
13b 球導入溝
13c ランド
13d,13e 湾曲面
14 下部搬送ガイド
14b 溝
14c ランド
15 案内レール
15b 案内溝
15A 剛性強化部材
15B 沈み防止ブロック
16E 研磨布
17 研磨布固定手段
18 移動規制部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体に張設されて一定方向に回転される揚送ベルトと、前記本体に取付けられた扉の裏面に設けられ、複数条の案内溝を有する案内レールと、前記扉と前記案内レールの間に配設された弾性体と、前記案内レールの案内溝を覆うように密着して張設され、前記揚送ベルトの上昇側に対面された研磨布と、前記本体下部に固定して設けられ、球流入口から前記揚送ベルトの上昇面に流入する球を前記研磨布と前記揚送ベルトによる研磨領域に案内する溝が複数形成された下部搬送ガイドとを有し、回転される前記揚送ベルトと前記研磨布の間を前記案内レールの案内溝に沿って球を転動させてその球を揚送研磨する揚送研磨装置において、
前記案内レールの下端部に前記下部搬送ガイドの溝から案内レールの溝に対応してそれぞれ球を一列で案内する溝を有する球ガイドブロックを設けるとともに、その球ガイドブロックの溝をハ字形に形成して、その溝の上端部の幅を前記案内レールの溝の幅と等しくし、その溝の下端部の幅を前記下部搬送ガイドの溝の幅よりも大きくしたことを特徴とする揚送研磨装置。
【請求項2】
前記球ガイドブロックの正面下部から下面に連続する湾曲面を形成し、研磨布の下端部でその湾曲面をも被覆したことを特徴とする請求項1に記載の揚送研磨装置。
【請求項1】
本体に張設されて一定方向に回転される揚送ベルトと、前記本体に取付けられた扉の裏面に設けられ、複数条の案内溝を有する案内レールと、前記扉と前記案内レールの間に配設された弾性体と、前記案内レールの案内溝を覆うように密着して張設され、前記揚送ベルトの上昇側に対面された研磨布と、前記本体下部に固定して設けられ、球流入口から前記揚送ベルトの上昇面に流入する球を前記研磨布と前記揚送ベルトによる研磨領域に案内する溝が複数形成された下部搬送ガイドとを有し、回転される前記揚送ベルトと前記研磨布の間を前記案内レールの案内溝に沿って球を転動させてその球を揚送研磨する揚送研磨装置において、
前記案内レールの下端部に前記下部搬送ガイドの溝から案内レールの溝に対応してそれぞれ球を一列で案内する溝を有する球ガイドブロックを設けるとともに、その球ガイドブロックの溝をハ字形に形成して、その溝の上端部の幅を前記案内レールの溝の幅と等しくし、その溝の下端部の幅を前記下部搬送ガイドの溝の幅よりも大きくしたことを特徴とする揚送研磨装置。
【請求項2】
前記球ガイドブロックの正面下部から下面に連続する湾曲面を形成し、研磨布の下端部でその湾曲面をも被覆したことを特徴とする請求項1に記載の揚送研磨装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−125272(P2012−125272A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−276574(P2010−276574)
【出願日】平成22年12月13日(2010.12.13)
【出願人】(000127628)株式会社エース電研 (339)
【出願人】(000146663)株式会社新興製作所 (60)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月13日(2010.12.13)
【出願人】(000127628)株式会社エース電研 (339)
【出願人】(000146663)株式会社新興製作所 (60)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]