損傷組織、骨折、骨減少症、または骨粗鬆症の治療のための装置および方法
損傷組織、骨折、骨減少症状、または骨粗鬆症を治療するためのシステムおよび方法。本発明の様々な実施形態に係るシステムおよび方法は、損傷組織、骨折、骨減少症、骨粗鬆症、または他の身体の組織の状態を治療するための振動プラットフォームを含む。振動プラットフォームは、身体を支持する。振動プラットフォームは、上板、下板、下板から支持された駆動レバー、駆動レバーに当接する制動部材、および上板に当接する分配レバーアームを含む。駆動レバーは、所定の第1周波数で作動する。次に、制動部材は、所定の第2周波数の振動力を生成しながら駆動レバーの作動を制動する。振動力の一部は、制動部材から分配レバーアームに伝達する。その後、振動力の一部は、分配レバーアームからプラットフォームに伝達して、プラットフォーム上の身体が、損傷組織、骨折、骨減少症状、骨粗鬆症、または他の組織状態の治療に効果的な周波数の振動を受ける。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
発明の背景
発明の分野
本発明は、概して、組織の成長を促して回復させる分野に関し、より具体的には、損傷組織、骨折、骨減少症、または骨粗鬆症の治療のための装置および方法に関する。
【0002】
関連技術の説明
結合組織、靱帯、骨などの人体組織はすべて、損傷すると回復に時間がかかる。人体組織の中でも、骨折などの回復には、相対的により長い期間が必要である。通常、骨折骨は接合されなければならず、その骨は、その後、ギブス、副木、または同種の器具で固定されてよい。この種の治療は、自然に治癒過程を開始させることができる。しかしながら、人体の骨折を回復させる過程は、数週間かかるものであり、骨折位置、患者の年齢、患者の全体的な健康状態、および患者によるその他の要因によって異なる可能性がある。骨折位置によっては、骨折部位、または患者自身をも固定して、骨折の完治を促す必要があり得る。患者および/または骨折部位の固定は、患者の実行可能な身体活動数を減少させるので、他の健康状態を害する結果になる可能性がある。
【0003】
骨量を失う骨減少症は、筋活動の減少から生じ得るので、骨折、安静、骨折の固定、関節の再構成、関節炎などの結果として現れる可能性がある。しかしながら、その骨の上で筋肉を使用する作用が再生されることによって、この影響が生じるのは遅く、止まることもあり、また逆に良くなることさえある。これには、通常、骨に機械的圧力をかける作用を利用し、またはこの作用を活性化させることなどが必要である。
【0004】
骨折治療においても、また、補装具面に骨が成長するように促進し、安定化させて固定しようとする場合、「人工」の股関節、膝関節、脊椎盤などとして一般に知られている医療補装具を好適に装着するときにも、骨の成長を促進することが重要である。
【0005】
骨量の損失を減少させるために様々な技術が多く開発されている。たとえば、電圧または電流信号を利用して骨折を治療することが提案されている(たとえば米国特許第4,105,017号、第4,266,532号、第4,266,533号、第4,315,503号明細書)。また、磁場を利用して骨折の回復を促すことも提案されている(たとえば米国特許第3,890,953号明細書)。超音波を利用して組織の成長を促進することも開示されている(たとえば米国特許第4,530,360号明細書)。
【0006】
骨に機械的負荷を与え、または作成して成長を促進する多数の技術案は、低周波で高レベルの負荷を骨に使用するが、これは不必要であり、場合によっては骨の保全に有害であることが判ってきた。たとえば、衝撃荷重を所望の高いピーク値に到達させることがよく提案されるが、そのような高い衝撃荷重によって骨折し、骨折の治療目的を無にする可能性がある。
【0007】
従来技術では、骨に低レベルで高周波の圧力をかけることができることが知られており、これによって骨の成長が好都合に促進されることも知られている。この種の圧力を達成した技術が、米国特許第5,103,806号、第5,191,880号、第5,273,028号、第5,376,065号明細書、第5,997,490号明細書、および第6,234,975号明細書などに開示されており、これらの全内容は、それぞれ参照として本明細書に組込まれる。この技術において、患者は、鉛直振動するように作動可能なプラットフォームによって支持される。その結果、プラットフォームの振動は患者の体重によって加速しながら、圧力レベルを、骨量の減少を防ぎ、または減少させるとともに新たな骨の形成を高めるのに充分な周波帯域にする。プラットフォーム振動のピーク間の垂直変位は、わずか2mm程度でよい。
【0008】
しかしながら、これらのシステムおよび関連方法は、プラットフォームを支持する複数のばねの配列によく左右されるので、プラットフォーム上での患者の正確な位置付けが重要になる。また、適切に位置付けられた患者が自然に立っていても、プラットフォームのある部分に他よりも力がかかるので、患者が本当に垂直な運動をすることは困難となるか、または不可能となる。
【0009】
そこで、この技術において、損傷組織、骨組織、または他の組織状態の回復および/または成長を促進して、骨減少症または骨粗鬆症、または他の組織状態を減少させ、または防止するのに充分な低変位で高周波の機械的負荷を骨組織に与えながら、相対的にプラットフォーム上の患者の位置に反応しない、非常に安定した振動プラットフォーム装置の技術の必要性が残る。
【0010】
さらに、損傷組織、骨折、骨減少症、骨粗鬆症、または他の組織状態を治療するための装置および方法の必要性が残る。
【0011】
発明の要約
ここに記載する本発明は、上述の必要性を満たす。より具体的には、本発明の様々な実施形態に係る装置および方法は、損傷組織、骨折、骨減少症、骨粗鬆症、または他の組織状態を治療するためのものである。さらに、本発明の様々な実施形態に係る装置および方法は、骨組織、または他の組織状態の回復および/または成長を促進して、骨減少症または骨粗鬆症、または他の組織状態を減少させ、または防止するのに充分な低変位で高周波の機械的負荷を骨、筋肉、組織などに与えながら、プラットフォーム上の患者の位置に相対的に反応しない、非常に安定した振動プラットフォーム装置であってもよい。なお、本発明に係るプラットフォームは、「振動プラットフォーム」または「機械的圧力プラットフォーム」とも呼ばれる。
【0012】
本発明の様々な実施形態に係る装置および発明の一局面として、骨折、骨減少症、骨粗鬆症、または他の組織状態を治療するためのプラットフォームに重点を置いている。このプラットフォームは、身体を支持する。プラットフォームは、上板、下板、下板から支持された駆動レバー、駆動レバーに当接するばね、および上板に当接する分配レバーアームを含む。駆動レバーは、所定の第1周波数で作動する。次に、制動部材は、駆動レバー上で所定の第2周波数の振動力を生成する。振動力の一部は、分配レバーアームに伝達する。その後、分配レバーアームからの振動力の一部は、プラットフォームに伝達して、プラットフォーム上の身体が振動を受ける。
【0013】
質量を有する身体の組織を治療する具体的な方法として、身体をプラットフォームで支持する。この方法では、第1周波数でフラットフォームを作動させてから、プラットフォームを振動させて、身体の質量の共振周波数と関連した第2周波数の振動力を生成する。最後に、プラットフォーム上の身体の質量に振動力を分配する。
【0014】
身体の組織を治療するための他の具体的な方法として、質量を有する身体をプラットフォーム上で支持する。このプラットフォームは、上板、下板、下板に支持された駆動レバー、駆動レバーに当接する制動部材、および上板に当接する分配レバーを含む。この方法においても、所定の第1周波数で駆動レバーを作動させる。制動部材を振動させて所定の第2周波数の振動力を生成し、振動力の一部を制動部材から分配レバーアームに伝達する。そして、プラットフォーム上の身体の質量が振動を受けるように、振動力の一部を分配レバーアームからプラットフォームに分配する。
【0015】
本発明は、身体の組織を治療する装置であって、装置は、
身体を支持するように構成されるプラットフォームであって、
上板、および
下板、
を備えるプラットフォームと、
下板から支持された駆動レバーと、
上板および下板に対して所定の第1周波数で駆動レバーを作動させるように構成されたアクチュエータと、
所定の第2周波数の振動力を生成するように構成された制動部材と、
ばねからの振動力を受けて、振動力の一部を上板に伝達するように構成された分配レバーアームとを含む。
【0016】
本発明の様々な実施形態に係る多様な装置および方法の目的、特徴および利点として、
1.損傷組織、骨折、骨減少症、骨粗鬆症、他の身体の組織の状態を治療する能力を提供すること、
2.身体の組織を治療する能力によって、骨減少症または骨粗鬆症を減少させ、または防止すること、
3.損傷組織、骨折、骨減少症、骨粗鬆症、または他の身体の組織の状態を、組織または骨の回復、成長および/または再生を促進するために効果的な周波数で治療する能力を提供すること、および
4.損傷組織、骨折、骨減少症、骨粗鬆症、または他の身体の組織の状態の治療に適合した装置を提供することが含まれる。
【0017】
本発明に係る装置および方法の様々な局面および実施形態の目的、特徴、および利点は、本明細書の他の部分から明白である。
【0018】
特定の実施形態の詳細な説明
本発明の様々な実施形態に係る装置および方法は、組織の損傷、骨折、骨減少症、骨粗鬆症、または他の組織状態を治療するためのものである。さらに、本発明の様々な実施形態に係る装置および方法は、組織の損傷、骨組織、および他の組織状態の回復および/または成長を促進して、骨減少症または骨粗鬆症、または他の組織状態を減少させ、または防止するのに充分な低変位で高周波の機械的負荷を骨組織に与えながら、プラットフォーム上の患者の位置に相対的に反応しない、非常に安定した振動プラットフォーム装置を備える。
【0019】
図1〜3は、本発明の様々な実施形態に係る振動プラットフォームを図示する。図1は、筺体102内に収納されるプラットフォーム100の平面図を示す。このプラットフォーム100は、振動プラットフォームまたは機械的圧力プラットフォームとも呼ばれる。筺体102は、上板104(図2および3で最もよく見える)、下板106、および側壁108を含む。なお、上板104は、一般的に長方形または正方形であるが、そうでなくとも、上板104の上部に直立した、またはプラットフォーム100に対する位置に身体を支持するために、幾何学的に構成されてもよい。また、上部に直立した、またはプラットフォームに対する位置に身体を支持するために、その他の構成または構造を使用してもよい。図1は上板104を通して見たプラットフォーム100を示しているので、内部機構の図示が可能になっている。振動アクチュエータ110は、振動装置載置板112によって下板106に載置され、1以上のコネクタ116によって駆動レバー114に接続されている。
【0020】
振動アクチュエータ110によって、駆動レバー114は、駆動レバー載置台120上の駆動レバー回転軸118の周りを一定距離回転する。振動アクチュエータ110は、所定の第1周波数で駆動レバーを作動させる。駆動レバー回転軸118の周囲における駆動レバー114の動作は、図2および3で最もよく見えるばね122などの制動部材によって制動される。制動部材またはばね122は、所定の第2周波数の振動力を生成する。ばね122の一端は、載置台126によって支持されたばね載置柱124に接続され、ばね122の他端は、分配レバー支持プラットフォーム128に接続される。分配レバー支持プラットフォーム128は、接続板130によって駆動レバー114に接続される。分配レバー支持プラットフォーム128は、第1分配レバー回転軸134の周りを回転する第1分配レバー132を支持する。この第1分配レバー回転軸134は、下板106から延びる支持材138のノッチ136の端部で支えられる第1分配レバー132の表面によって形成されてもよい。第2分配レバー140は、連結材142によって第1分配レバー132に接続される。この連結材142は、簡単に相互係合する溝であってもよい。第2分配レバー132は、回転軸144の周りを上述の第1分配レバー132の場合と同様に回転する。
【0021】
上板104は、複数の当接点146によって支持される。この当接点146は、上板104の裏側に調節可能に固定されてもよく、第1分配レバー132、第2分配レバー140、またはこれらの組合わせの上面に当接する。
【0022】
作動中、患者(図示せず)は、第1分配レバー132と第2分配レバー140との組合わせによって交互に支持される上板104上に座るか、または立つ。装置の作動時、振動アクチュエータ110は上下に相互動作して、所定の第1周波数で駆動レバー114をその回転軸118の周りで振動させる。駆動レバー114と分配レバー支持プラットフォーム128とが強固に接続しているので、この振動は、ばね122によって生成または発揮される力で制動される。このばね122は、所定の第2周波数で所望に駆動されることが可能であり、複数の実施形態においては、その共振周波数および/または共振周波数の高調波または副高調波で駆動され得る。振動変位は、分配レバー支持プラットフォーム128から第1分配レバー132に伝達されることによって、第2分配レバー140に伝達される。第1分配レバー132および/または第2分配レバー140のうち1以上が、振動によって伝えられた動作を、当接点146によって自由に動く上板104に分配する。そして、この振動変位は、上板104によって支持された患者に伝えられる。これによって、プラットフォーム100によって支持された患者の骨構造などの患者の組織に高周波で低変位の機械的負荷を伝える。
【0023】
この特定の実施形態において、振動アクチュエータ110は、振動を発生させるように構成された圧電トランスデューサまたは電磁トランスデューサであってもよい。他の従来型トランスデューサもこの発明に適切に使用可能である。たとえば、約0.002インチ(0.05mm)以下の小さい変位範囲が予期される場合、圧電トランスデューサ、カム付きモータ、または油圧式に駆動されるシリンダが使用可能である。もう1つの方法として、大きな変位範囲が予期される場合、電磁トランスデューサが使用可能である。コイルが動く高性能な円筒型の線形アクチュエータなどの適切な電磁トランスデューサは、BEI
Motion Systems Company, Kimchee Magnetic Division of San Marcos, Californiaから入手可能である。このような電磁トランスデューサは、10〜100Hzの範囲におけるコイル励磁状態および0.8インチ(2mm)以下の低い範囲におけるショートストローク作用に対して、ヒステリシスのない直線の力を送る。
【0024】
さらに、ばね122は、規定周波数または共振周波数で共振するように構成される従来型のばねであってもよい。このばねの共振周波数は、方程式:共振周波数(Hz)= [ばね定(k)/質量(lbs)]1/2から決定可能である。たとえば、振動プラットフォームが人間の治療のために設計されている場合、ばね122は約30〜36Hzの周波数で共振するような大きさであってもよい。振動プラットフォームが動物の治療のために設計されている場合、ばね122は120Hzまでの周波数で共振するような大きさであってもよい。約30〜36Hzで振動するように構成される振動プラットフォームは、ここに示す実施形態において、約9ポンド(lbs)/インチのばね定数(k)を有する圧縮ばねを利用する。振動プラットフォームの他の構成において、同様の範囲の振動および周波数は、1以上のばねによって、または振動力を所望の範囲または周波数に生成し、そうでない場合は所望の範囲または周波数まで制動させるように設計された他の機器または機構によって、発生させられてもよい。
【0025】
図2は、図1の線1−1についての側断面図であって、振動アクチュエータ110の駆動レバー114に対する接続の詳細を示すために一部を切り欠いて示す。駆動レバー114は、コネクタ116を受ける長穴148(図1および3にも図示)を含む。長穴148によって、駆動レバー114の長さ部分に沿って振動アクチュエータ110を選択的に位置付けることが可能になる。コネクタ116を手動で調節して、振動アクチュエータを駆動レバー114に対して位置付けて、その後、長穴148の長さに沿って振動アクチュエータ110の所望の位置が選択されれば、コネクタ116を再度調節することが可能である。振動アクチュエータ110の位置を調節することによって、駆動レバー114の鉛直運動または変位の調節が可能である。たとえば、振動アクチュエータ110が駆動レバー回転軸118側に位置付けられた場合、ばね122に近い他端における駆動レバー114の鉛直運動または変位は、振動アクチュエータ110がばね側に位置付けられるときよりも相対的に大きい。逆に、振動アクチュエータ110がばね122側に位置付けられたときは、ばね122に近い他端における駆動レバー114の上下運動または変位は、振動アクチュエータ110が駆動レバー回転軸118側に位置付けられるときよりも相対的に小さい。
【0026】
図3は、図1の振動プラットフォーム100の分解斜視図であって、プラットフォーム100の内部機構を示すため一部を切り欠いて示す。他の実施形態と同様にこの実施形態においても、本発明は筺体102内に収納される。筺体102は、ここに記載した目的に対して充分強い材質であれば、たとえば上板上の患者の体重に耐え得る材質であれば、どのような材質から形成されていてもよい。たとえば、適応する材質として、鋼、アルミニウム、鉄などの金属、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、アクリル、ポリオレフィンなどのプラスチック、またはこれらの物質のうち、いずれかの合成物または化合物が可能である。
【0027】
プラットフォーム100の上板104を通して機械加工される一連の穴150もこの実施形態に示される。この穴150は、第1分配レバー132および第2分配レバー140のそれぞれに平行に配列される。これらの穴150(図1にも図示)は、当接点146を異なる点で接続または付着させることによって、これらの当接点が分配レバー132、140に当接する点を変化させる。このように、上板104を駆動して振動させるときに使用されるレバーアーム量および機械的利点が変化する。
【0028】
図4〜10は、本発明の様々な実施形態に係る他の振動プラットフォームを図示する。図4は、筐体402内に収納されたプラットフォーム400の平面図を示す。このプラットフォーム400は、「振動プラットフォーム」または「機械的圧力プラットフォーム」とも呼ばれる。筐体402は、上板404(図5〜9で最もよく見える)、下板406、および側壁408を含む。なお、上板404は、一般的に長方形または正方形であるが、そうでなくとも、上板404の上部に直立した、またはプラットフォームに対する位置に身体を支持するために、幾何学的に構成されてもよい。また、上部に直立した、またはプラットフォームに対する位置に身体を支持するために、その他の構成または構造を使用してもよい。図4は上板404を通して見たプラットフォーム400を示しているので、内部機構の図示が可能になっている。振動アクチュエータ410は、下板406に載置される。振動アクチュエータ410は、固定コイル412および電機子414から成る電磁式アクチュエータである。振動アクチュエータ410は、固定コイル412が励起されると、電機子414が固定コイル412に対して作動できるように構成される。電機子414が1以上のコネクタ418によって駆動レバー416に接続されている間、固定コイル412は下板406に載置される。
【0029】
振動アクチュエータ410によって、駆動レバー416は、駆動レバー載置台422上の駆動レバー回転軸420の周りを一定距離回転する。振動アクチュエータは、所定の第1周波数で駆動レバー416を作動させる。駆動レバー載置台は下板406に載置される。駆動レバー回転軸420の周囲における駆動レバー416の動作は、図5〜8で最もよく見えるばね424などの制動部材によって制動される。制動部材またはばね424は、その共振周波数、または共振周波数の高調波または副高調波などの所定の第2周波数の振動力を生成する。ばね424は、ばね載置台428などの制動部材載置台から上板404に延びるばね載置柱426などの制動部材載置柱の周囲に取付けられる。ばね載置柱426は下板406に載置される。
【0030】
駆動レバー416の一端近くの穴430によって、ばね載置柱426はばね載置台428から駆動レバー416を貫いて上方に上板404の底面まで延びることが可能となる。ばね424の一端は、ばね載置台428に接続されて、ばね424の他端は、駆動レバー416の底面で、かつ駆動レバー416を貫く穴430の周囲に載置されたレバー支持面432に接続される。レバー支持面430は、穴430内に適合したねじ込みコネクタ434によって駆動レバー416に接続される。このように、ばね424は、駆動レバー416の底面からばね載置台428まで延びる。
【0031】
交差棒436は、コネクタ438を伴って、駆動レバー416の底面に載置され、駆動レバー416の長さ対してほぼ垂直に延びる。交差棒436の各端において、各側面分配レバー440の一端にコネクタ442を伴って、側面分配レバー440は交差棒436に載置される。そして、各側面分配レバー440は、交差棒436の長さからほぼ垂直に、かつプラットフォーム400の各側壁408にほぼ平行に延びる。各側面分配レバー440は、側面分配レバー440の他端近くに位置する側面分配レバー回転軸444の周りを回転する。側面分配レバー回転軸444に隣接し、かつ側面分配レバーアーム440からほぼ垂直に延びるリフトピン446は、上板404から延びる支持材450のノッチ448の端部に支持される。
【0032】
上板404は、支持材450においてリフトピン446の上面とノッチ448の一部とが支持当接することによって成る複数の当接点452によって支持される。
【0033】
プリント回路基板(PCB)454は、コネクタ456によって下板406に載置される。PCB454は、制御回路を備え、振動アクチュエータ410を操作するための関連する実行可能な指令または指示を出す。
【0034】
上板404のアクセスパネル458は、プラットフォーム400の内部機構に対するメンテナンスアクセスを提供する。
【0035】
作動中、患者(図示せず)は、リフトピン446によって交互に支持される上板404上に座るか、または立つ。装置の作動時、振動アクチュエータ410は上下に相互動作して、所定の第1周波数で駆動レバー416をその回転軸420の周りで振動させる。駆動レバー416と分配レバー載置台422とが強固に接続しているので、この振動は、ばね424によって発揮される力で制動される。このばね424は、所定の第2周波数で所望に駆動されることが可能であり、複数の実施形態においては、その共振周波数、または共振周波数の高調波または副高調波で駆動され得る。制動された振動変位は、駆動レバー416から交差棒436に伝達されることによって、側面分配レバーアーム440に伝達される。1以上の側面分配レバーアーム440は、振動によって伝えられた動作を、リフトピン446および当接点452によって自由に動く上板404に分配する。そして、この振動変位は、上板404によって支持された患者に伝えられる。これによって、プラットフォーム400によって支持された患者の骨構造などの患者の組織に高周波で低変位の機械的負荷を伝える。
【0036】
高周波で低変位の機械的負荷がプラットフォームによって支持された患者の骨構造に伝わることが望ましい。この負荷を達成するために、複数の実施例において、制動部材またはばね424から駆動レバー回転軸420までの水平中心線距離を約12インチ(304.8mm)とし、振動アクチュエータ410から駆動レバー回転軸420までの水平中心線距離を約3インチ(76.2mm)とする。制動部材またはばね424から駆動レバー回転軸420までの距離と、振動アクチュエータ410から駆動レバー回転軸420までの距離との割合は、約4対1であってよく、駆動比とも呼ばれる。さらに、この実施形態において、駆動レバー回転軸420に近い側面分配レバー回転軸444から制動部材またはばね424に近い側面分配レバー回転軸444までの水平中心線距離は、約12インチ(304.8mm)であるはずであり、各側面分配レバー回転軸444から各リフトピンまでの水平中心線距離は、約3/4インチ(19mm)であってよい。複数の実施形態では、駆動レバー回転軸420に近い側面分配レバー回転軸444からばね424に近い側面分配レバー回転軸444までの距離と、各側面分配レバー回転軸444から各リフトピンまでの距離の割合は、約16対1であり、リフト比とも呼ばれる。図示して説明したこの構成において、振動プラットフォーム400は、特定の駆動比およびリフト比を備える。駆動比およびリフト比の他の組合せを使用してもよく、本発明の様々な実施形態に応じて結果は変化する。
【0037】
また、この特殊な実施形態において、振動アクチュエータ410は、振動を作動または発生させるように構成された電磁式アクチュエータであって、たとえばコイルと電機子またはソレノイドとの組合せである。他の従来型アクチュエータも本発明に適切に使用可能である。図示して説明したこの構成において、振動アクチュエータは約30〜36Hzで作動するように構成されてもよい。
【0038】
さらに、制動部材またはばね424は、規定周波数の範囲内で共振するように構成された従来型のコイルばねでもよい。たとえば、振動プラットフォームが人間の治療のために設計されている場合、制動部材またはばねは、約30〜36Hzの周波数で共振するような大きさである。振動プラットフォームが脊椎動物の治療のために設計されている場合、制動部材またはばねは、約30〜120Hzの周波数範囲で共振するような大きさである。図示した構成において、制動部材またはばねは、約9ポンド(lbs)/インチのばね定数を有する圧縮ばねである。振動プラットフォームの他の構成において、同様の範囲の振動および周波数は、1以上の制動部材またはばねによって、または振動力を所望の範囲または周波数に生成し、そうでない場合は所望の範囲または周波数まで制動させるように設計された他の機器または機構によって、発生させられてもよい。
【0039】
図5〜7は、作動中の図4のプラットフォーム400を図示する。図5は、図4の線A−Aについての側断面図であって、上位の振動プラットフォーム400を示す。図6は、図4の線A−Aについての側断面図であって、中位の振動プラットフォーム400を示す。図7は、図4の線A−Aについての側断面図であって、下位の振動プラットフォーム400を示す。図5〜7では、上板404にかかる負荷(図示せず)に関して、作動中のプラットフォーム400の内部構造を示す。これらの図は、上板404に様々な負荷がかかっている間の駆動レバー416、側面分配レバーアーム440、およびばね424の相対的位置を図示する。
【0040】
図5〜7に示されるように、上板404に特定の負荷がかかる時、側面分配レバーア0ム440は、上板404上の各負荷に対応する。すべての場合に、負荷は上板404上で下方の力を生成し、その力は、支持材450から各リフトピン446に伝達し、さらに側面分配レバーアーム440、交差棒436、そして駆動レバー416およびばね424まで伝達する。たとえば、図5において、約50ポンド(22.5kg)の重さの負荷が上板404にかかるとき、駆動レバー回転軸420に最も近く、隣接する側面分配レバーアーム440は交差棒436側が上方に変位し、ばね424に最も近く、隣接する側面分配レバーアーム440は交差棒436側が下方に変位する。駆動レバー416は、相対的に延びた位置にあるばね424を伴って、駆動レバー回転軸420からほぼ上方に変位する。
【0041】
図6において、約140ポンド(63kg)の重さの負荷が上板404にかかるとき、駆動レバー回転軸420に最も近く、隣接する側面分配レバーアーム440は、ばね424に最も近く、隣接する正面分配レバーアーム440にほぼ平行な位置に変位する。駆動レバー416は、図5と比べて相対的に圧縮された位置にあるばね424を伴って、駆動レバー回転軸420からほぼ水平に変位する。
【0042】
最後に、図7において、約300ポンド(135kg)の相対的に大きい負荷が上板404にかかるとき、駆動レバー回転軸420に最も近く、隣接する側面分配レバーアーム440は、交差棒436側が下方に変位し、ばね424に最も近く、隣接する側面分配レバーアーム440は、交差棒436から上方に変位する。駆動レバー416は、図5および6と比べて相対的に圧縮された位置にあるばね424を伴って、駆動レバー回転軸420からほぼ下方に変位する。
【0043】
図8は、図4の線B−Bについてのプラットフォーム400の側断面図を示す。この図は、負荷がかからない位置にあるプラットフォーム400を図示しており、負荷がかからない位置にある上板404、側面分配レバーアーム440および交差棒436の相対的位置を詳述する。
【0044】
図9は、図4の線A−Aについてのプラットフォーム400の側断面図を示す。この図は、負荷がかからない位置にあるプラットフォーム400をさらに図示しており、負荷がかからない位置にある駆動レバー416、交差棒436、ばね424および振動アクチュエータ410の相対的位置を詳述する。
【0045】
図10は、図4のC−Cについてのプラットフォーム400の後断面図であって、負荷がかからない位置にある振動プラットフォーム400を示し、駆動レバー416、振動アクチュエータ410、交差棒436、側面分配レバーアーム440、および上板404の相対的位置を詳述する。
【0046】
図11は、本発明の様々な実施形態に係る他の振動プラットフォーム1100を図示する。図11では、振動プラットフォーム1100の内部構造の断面図を示す。この実施形態は、上板1104、下板1106および側壁1108を含む筐体1102を伴って示される。なお、上板1104は、一般的に長方形または正方形であるが、そうでなくとも、上板1104の上部に直立した、またはプラットフォームに対する位置に身体を支持するために、幾何学的に構成されてもよい。また、上部に直立した、またはプラットフォームに対する位置に身体を支持するために、その他の構成または構造を使用してもよい。振動アクチュエータ1110は、振動装置載置板1112によって下板1106に載置され、1以上のコネクタ(図示せず)によって駆動レバー1114に接続される。
【0047】
振動アクチュエータ1100によって、駆動レバー1114は、駆動レバー載置台1118上の駆動レバー回転軸1116の周りを一定距離回転する。駆動レバー回転軸1116の周囲における駆動レバー1114の動作は、片持ちばね1120などの制動部材によって制動される。そして、片持ちばね1120は、その共振周波数、または共振周波数の高調波または副高調波などの所定の第2周波数の振動力を生成する。片持ちばねの一端は、ばね載置台1122に載置され、片持ちばね1120の他端は、駆動レバー1114またはばね当接点1124に当接する。ばね当接点1124は、駆動レバー1114の裏側に載置され、かつ片持ちばね1120に当接するように構成された延長片であってもよい。
【0048】
1以上のリフトピン1126が駆動レバー1114の側面から延びる。リフトピン1126は、上板1104の裏側に載置された1以上の対応する支持材1130の各ノッチ1128と係合する。自由に動く上板1104は、リフトピン1126と支持材1130との間にある1以上の当接点1132によって支持される。
【0049】
片持ちばね1120の共振周波数、または共振周波数の高調波または副高調波などの所定の第2周波数は、節点1134によって調節可能である。節点1134は、2つ一組のローラ1136、ローラ載置台1138、コネクタ1140、および外ノブ1142から成る。片持ちばね1120は、2つ一組のローラ1136の間に載置されるので、ローラ1136は片持ちばね1120の長さに沿って位置付けられることが可能である。2つ一組のローラ1136は、コネクタ1140を介して、ローラ載置台1138に載置される。ローラ載置台1138の位置は、片持ちばね1120の長さに平行な軌道1144に沿ってスライドする外ノブ1142によって、片持ちばね1120の長さに沿って調節可能である。
【0050】
節点1134の位置は、手動または自動で調節可能であり、そうでない場合は、片持ちばね1120の長さに沿って予め設定可能である。節点1134が片持ちばね1120に沿って特定の位置に調節されると、節点1120は、定点または片持ちばね1120の支柱として作用するので、片持ちばね1120の共振長は特定量に設定可能である。なお、片持ちばね1120の共振長は、上板1104にかかる負荷の質量および駆動レバー1114と片持ちばね1120とを組合わせた質量に左右される。そして、駆動レバー1114またはばね当接点1124に当接する片持ちばね1120の端部は、振動アクチュエータ1110が作動した時に共振可能である。たとえば、上板1104上に一定の質量を伴って、節点1134が駆動レバー1114側、またはばね当接点1124側に位置付けられると、片持ちばね1120の共振長は相対的に小さくなる。もう1つの方法として、節点1134がばね載置台1122側に位置付けられると、片持ちばね1120の共振長は相対的に大きくなる。
【0051】
図12は、本発明の様々な実施形態に係る他の振動プラットフォーム1200の側断面図であって、プラットフォームの内部機構を示す。この実施形態の図は、スライドするノブを伴う片持ちばねを備えた振動プラットフォーム1200の内部機構の他の構成を詳述する。また、振動プラットフォームの開示した機能を発揮するために、その他の構成または構造を使用してもよい。
【0052】
一般的に、筐体(図示せず)は内部機構を収納する。筐体は下板1202または基底を含む。身体または質量を支持する上板(図示せず)は、下板1202の反対に位置する。前記実施形態で開示したもののような振動アクチュエータ(図示せず)は、下板1202に載置され、かつ図11に示すものと同様、駆動レバー1204に当接する。通常、駆動レバー1204は上板に隣接して位置付けられて、振動運動を駆動レバーから上板へ伝えてから、上板によって支持された、または上板と当接する身体に伝える。
【0053】
節点載置台1206および関連するサーボ・ステッピング・モータ1208は、下板1202に載置される。節点載置台1206およびサーボ・ステッピング・モータ1208は、コネクタ1210を介して、互いに接続する。調節されると、節点載置台1206は、下板1202に機械加工された溝1212を介して、下板1202に対して移動できる。節点載置台1206は第1ローラ1214を含み、第1ローラ1214は節点載置台1206の上部に載置され、かつ節点載置台1206の上部から延びる。
【0054】
片持ちばね1216などの制動部材は、固定台1218を伴って、下板1202に載置される。片持ちばね1216は、固定台1218から節点載置台1206近辺に向かって延びる。節点載置台1206に載置された第1ローラ1214は、延長した片持ちばね1216の下部に当接する。節点載置台1206を溝1212内で移動させると、片持ちばね1216に対して第1ローラ1214が移動する。図11に示す構成と同様に、この型の構成を「スライドする節点」と呼ぶ。スライドする節点型の構成によって、節点載置台1206が片持ちばね1216などの制動部材に対する位置を変化させると、片持ちばね1216などの制動部材はその周波数応答を変化させる。
【0055】
上述のように、駆動レバー1204は上板の下部に載置されるか、または当接する。ローラ台1220は、駆動レバー1204の下部から片持ちばね1216に向かって延びる。第2ローラ1222は、ローラ台1220に載置され、延長した片持ちばね1216の上部に当接する。
【0056】
この構成において、振動アクチュエータ(図示せず)によって、駆動レバー1204は、所定の第1周波数で駆動レバー回転軸(図示せず)の周りを一定距離回転する。駆動レバー回転軸の周囲における駆動レバー1204の動作は、片持ちばね1216などの制動部材によって制動される。そして、片持ちばね1216は、その共振周波数、または共振周波数の高調波または副高調波などの所定の第2周波数の振動力を生成する。
【0057】
片持ちばね1216の共振周波数、または共振周波数の高調波または副高調波などの所定の第2周波数は、節点載置台1206の位置を片持ちばねに対して変化させる、すなわち節点の構成をスライドさせると、調節できる。節点載置台1206の位置は、手動または自動で調節可能であり、そうでない場合は、制動した部材または片持ちばね1216の長さに沿って予め設定可能である。なお、片持ちばね1216などの制動した部材の共振長は、上板にかかる負荷の質量および駆動レバー1204と片持ちばね1216とを組合わせた質量に左右される。そして、駆動レバー1204またはばね当接点に当接する片持ちばね1216の端部は、振動アクチュエータが作動した時に共振可能である。
【0058】
図11および12に示す振動プラットフォームの実施形態において、また本発明の様々な実施形態に係る他の構造において、プラットフォーム(「振動プラットフォーム」または「機械的圧力プラットフォーム」とも呼ばれる)は、様々な使用者がプラットフォームを選択的に調節して、各使用者で異なる体重を補償できるように構成可能である。たとえば、身体のリハビリテーションの環境では、体重の異なる患者または使用者が同じ振動プラットフォームを使用することが望まれる可能性がある。各患者または使用者は、上板にかかると予想される使用者の体重に合わせて、振動プラットフォームを設定できるので、使用者が上板上に座る、または立つと、振動プラットフォームは所望の共振周波数、または共振周波数の高調波または副高調波の振動力を使用者に与えることができる。使用者の体重に応じて、使用者が振動プラットフォームを選択的に調節できるように、振動プラットフォーム上には外ノブが備えられてもよい。
【0059】
図11および12に示したような複数の実施形態において、外ノブはスライドする節点の位置を制御して、片持ちばねなどの制動された部材の共振長を効果的に変化させる。他の実施形態では、外ノブは、駆動レバーに対して振動アクチュエータの位置を制御する。この型の構成によれば、使用者が駆動レバーの「有効長さ」を調節し、必要に応じて駆動レバーの鉛直変位を増減させることができる。駆動レバーの「有効長さ」は、振動アクチュエータの中心線から、制動部材またはばねに最も近い駆動レバーの端部までの距離である。たとえば、使用者が駆動レバー回転軸側に振動アクチュエータを位置付けることによって、駆動レバーの「有効長さ」を伸ばすことが可能であり、この結果、駆動レバーの対応する鉛直変位を増加させることができる。逆に、使用者が制動部材またはばね側に振動アクチュエータを位置付けることによって、駆動レバーの「有効長さ」を縮めることが可能であり、この結果、駆動レバーの対応する鉛直変位を減少させることができる。
【0060】
このように、使用者の体重に応じて、所定の位置に振動アクチュエータを位置付けることによって、または使用者の体重に応じてスライドする節点を位置付けることによって、振動プラットフォームは、体重が異なる様々な使用者に対して、組織または骨の成長を促す最適な範囲である特定の共振周波数、または共振周波数の高調波または副高調波の範囲内にある治療のための振動を提供することができる。
【0061】
本発明の他の実施形態において、振動アクチュエータは1つの位置に構成されてもよい。たとえば、家庭環境では、ひとりの患者のみが振動プラットフォームを使用する可能性がある。振動プラットフォームの設定操作に必要な時間を短縮するために、振動アクチュエータは、特定の患者の体重に応じて予め設定された位置にあってもよい。その結果、患者は振動アクチュエータの位置を調節する必要なく、振動プラットフォームを使用できる。
【0062】
最後に、上述の実施形態は、「自己調節」機能を備えるように適合されることも可能である。たとえば、使用者が自己調節機能を備えた振動プラットフォームの上に乗れば、まず使用者の質量が測定される。この使用者の質量に基づいて、振動プラットフォームは、自動的に振動プラットフォームの様々な部品を調節する。この結果、使用者が座る、または立つと、または、そうしない場合でも振動プラットフォームによって支持されると、所望の共振周波数、または共振周波数の高調波または副高調波の振動力を使用者に与えることができる。このように、振動プラットフォームは、使用者の質量に応じて振動プラットフォームを手動で調節する必要なく、本発明の様々な実施形態に係る治療を可能にする。この結果、振動プラットフォームを所望の治療周波数に調節し、または手動で調整するときの使用者エラーの可能性が減少する。
【0063】
上述の説明は多くの特定を含むが、これらの特定は本発明の範囲についての限定と解されるべきではなく、開示した実施形態の単なる例示に過ぎない。当業者は、本明細書に添付する特許請求の範囲に定義するような本発明の範囲内で、可能な変形を他に多数想像するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の様々な実施形態に係る振動プラットフォームを上板を通して見た平面図であって、プラットフォームの内部機構を示す。
【図2】図1の線1−1についての側断面図であって、振動アクチュエータの駆動レバーに対する接続の詳細を示すために一部を切り欠いて示す。
【図3】図1の振動プラットフォームの分解斜視図であって、プラットフォームの内部機構を示すため一部を切り欠いて示す。
【図4】本発明の様々な実施形態に係る他の振動プラットフォームを上板を通して見た平面図であって、プラットフォームの内部機構を示す。
【図5】図4の線A−Aについての側断面図であって、上位の振動プラットフォームを示す。
【図6】図4の線A−Aについての側断面図であって、中位の振動プラットフォームを示す。
【図7】図4の線A−Aについての側断面図であって、下位の振動プラットフォームを示す。
【図8】図4の線B−Bについての側断面図を示す。
【図9】図4の線A−Aについての側断面図を示す。
【図10】図4のC−Cについての後断面図であって、振動プラットフォームを示す。
【図11】本発明の様々な実施形態に係る他の振動プラットフォームの側断面図であって、プラットフォームの内部機構を示す。
【図12】本発明の様々な実施形態に係る他の振動プラットフォームの側断面図であって、プラットフォームの内部機構を示す。
【発明の詳細な説明】
【0001】
発明の背景
発明の分野
本発明は、概して、組織の成長を促して回復させる分野に関し、より具体的には、損傷組織、骨折、骨減少症、または骨粗鬆症の治療のための装置および方法に関する。
【0002】
関連技術の説明
結合組織、靱帯、骨などの人体組織はすべて、損傷すると回復に時間がかかる。人体組織の中でも、骨折などの回復には、相対的により長い期間が必要である。通常、骨折骨は接合されなければならず、その骨は、その後、ギブス、副木、または同種の器具で固定されてよい。この種の治療は、自然に治癒過程を開始させることができる。しかしながら、人体の骨折を回復させる過程は、数週間かかるものであり、骨折位置、患者の年齢、患者の全体的な健康状態、および患者によるその他の要因によって異なる可能性がある。骨折位置によっては、骨折部位、または患者自身をも固定して、骨折の完治を促す必要があり得る。患者および/または骨折部位の固定は、患者の実行可能な身体活動数を減少させるので、他の健康状態を害する結果になる可能性がある。
【0003】
骨量を失う骨減少症は、筋活動の減少から生じ得るので、骨折、安静、骨折の固定、関節の再構成、関節炎などの結果として現れる可能性がある。しかしながら、その骨の上で筋肉を使用する作用が再生されることによって、この影響が生じるのは遅く、止まることもあり、また逆に良くなることさえある。これには、通常、骨に機械的圧力をかける作用を利用し、またはこの作用を活性化させることなどが必要である。
【0004】
骨折治療においても、また、補装具面に骨が成長するように促進し、安定化させて固定しようとする場合、「人工」の股関節、膝関節、脊椎盤などとして一般に知られている医療補装具を好適に装着するときにも、骨の成長を促進することが重要である。
【0005】
骨量の損失を減少させるために様々な技術が多く開発されている。たとえば、電圧または電流信号を利用して骨折を治療することが提案されている(たとえば米国特許第4,105,017号、第4,266,532号、第4,266,533号、第4,315,503号明細書)。また、磁場を利用して骨折の回復を促すことも提案されている(たとえば米国特許第3,890,953号明細書)。超音波を利用して組織の成長を促進することも開示されている(たとえば米国特許第4,530,360号明細書)。
【0006】
骨に機械的負荷を与え、または作成して成長を促進する多数の技術案は、低周波で高レベルの負荷を骨に使用するが、これは不必要であり、場合によっては骨の保全に有害であることが判ってきた。たとえば、衝撃荷重を所望の高いピーク値に到達させることがよく提案されるが、そのような高い衝撃荷重によって骨折し、骨折の治療目的を無にする可能性がある。
【0007】
従来技術では、骨に低レベルで高周波の圧力をかけることができることが知られており、これによって骨の成長が好都合に促進されることも知られている。この種の圧力を達成した技術が、米国特許第5,103,806号、第5,191,880号、第5,273,028号、第5,376,065号明細書、第5,997,490号明細書、および第6,234,975号明細書などに開示されており、これらの全内容は、それぞれ参照として本明細書に組込まれる。この技術において、患者は、鉛直振動するように作動可能なプラットフォームによって支持される。その結果、プラットフォームの振動は患者の体重によって加速しながら、圧力レベルを、骨量の減少を防ぎ、または減少させるとともに新たな骨の形成を高めるのに充分な周波帯域にする。プラットフォーム振動のピーク間の垂直変位は、わずか2mm程度でよい。
【0008】
しかしながら、これらのシステムおよび関連方法は、プラットフォームを支持する複数のばねの配列によく左右されるので、プラットフォーム上での患者の正確な位置付けが重要になる。また、適切に位置付けられた患者が自然に立っていても、プラットフォームのある部分に他よりも力がかかるので、患者が本当に垂直な運動をすることは困難となるか、または不可能となる。
【0009】
そこで、この技術において、損傷組織、骨組織、または他の組織状態の回復および/または成長を促進して、骨減少症または骨粗鬆症、または他の組織状態を減少させ、または防止するのに充分な低変位で高周波の機械的負荷を骨組織に与えながら、相対的にプラットフォーム上の患者の位置に反応しない、非常に安定した振動プラットフォーム装置の技術の必要性が残る。
【0010】
さらに、損傷組織、骨折、骨減少症、骨粗鬆症、または他の組織状態を治療するための装置および方法の必要性が残る。
【0011】
発明の要約
ここに記載する本発明は、上述の必要性を満たす。より具体的には、本発明の様々な実施形態に係る装置および方法は、損傷組織、骨折、骨減少症、骨粗鬆症、または他の組織状態を治療するためのものである。さらに、本発明の様々な実施形態に係る装置および方法は、骨組織、または他の組織状態の回復および/または成長を促進して、骨減少症または骨粗鬆症、または他の組織状態を減少させ、または防止するのに充分な低変位で高周波の機械的負荷を骨、筋肉、組織などに与えながら、プラットフォーム上の患者の位置に相対的に反応しない、非常に安定した振動プラットフォーム装置であってもよい。なお、本発明に係るプラットフォームは、「振動プラットフォーム」または「機械的圧力プラットフォーム」とも呼ばれる。
【0012】
本発明の様々な実施形態に係る装置および発明の一局面として、骨折、骨減少症、骨粗鬆症、または他の組織状態を治療するためのプラットフォームに重点を置いている。このプラットフォームは、身体を支持する。プラットフォームは、上板、下板、下板から支持された駆動レバー、駆動レバーに当接するばね、および上板に当接する分配レバーアームを含む。駆動レバーは、所定の第1周波数で作動する。次に、制動部材は、駆動レバー上で所定の第2周波数の振動力を生成する。振動力の一部は、分配レバーアームに伝達する。その後、分配レバーアームからの振動力の一部は、プラットフォームに伝達して、プラットフォーム上の身体が振動を受ける。
【0013】
質量を有する身体の組織を治療する具体的な方法として、身体をプラットフォームで支持する。この方法では、第1周波数でフラットフォームを作動させてから、プラットフォームを振動させて、身体の質量の共振周波数と関連した第2周波数の振動力を生成する。最後に、プラットフォーム上の身体の質量に振動力を分配する。
【0014】
身体の組織を治療するための他の具体的な方法として、質量を有する身体をプラットフォーム上で支持する。このプラットフォームは、上板、下板、下板に支持された駆動レバー、駆動レバーに当接する制動部材、および上板に当接する分配レバーを含む。この方法においても、所定の第1周波数で駆動レバーを作動させる。制動部材を振動させて所定の第2周波数の振動力を生成し、振動力の一部を制動部材から分配レバーアームに伝達する。そして、プラットフォーム上の身体の質量が振動を受けるように、振動力の一部を分配レバーアームからプラットフォームに分配する。
【0015】
本発明は、身体の組織を治療する装置であって、装置は、
身体を支持するように構成されるプラットフォームであって、
上板、および
下板、
を備えるプラットフォームと、
下板から支持された駆動レバーと、
上板および下板に対して所定の第1周波数で駆動レバーを作動させるように構成されたアクチュエータと、
所定の第2周波数の振動力を生成するように構成された制動部材と、
ばねからの振動力を受けて、振動力の一部を上板に伝達するように構成された分配レバーアームとを含む。
【0016】
本発明の様々な実施形態に係る多様な装置および方法の目的、特徴および利点として、
1.損傷組織、骨折、骨減少症、骨粗鬆症、他の身体の組織の状態を治療する能力を提供すること、
2.身体の組織を治療する能力によって、骨減少症または骨粗鬆症を減少させ、または防止すること、
3.損傷組織、骨折、骨減少症、骨粗鬆症、または他の身体の組織の状態を、組織または骨の回復、成長および/または再生を促進するために効果的な周波数で治療する能力を提供すること、および
4.損傷組織、骨折、骨減少症、骨粗鬆症、または他の身体の組織の状態の治療に適合した装置を提供することが含まれる。
【0017】
本発明に係る装置および方法の様々な局面および実施形態の目的、特徴、および利点は、本明細書の他の部分から明白である。
【0018】
特定の実施形態の詳細な説明
本発明の様々な実施形態に係る装置および方法は、組織の損傷、骨折、骨減少症、骨粗鬆症、または他の組織状態を治療するためのものである。さらに、本発明の様々な実施形態に係る装置および方法は、組織の損傷、骨組織、および他の組織状態の回復および/または成長を促進して、骨減少症または骨粗鬆症、または他の組織状態を減少させ、または防止するのに充分な低変位で高周波の機械的負荷を骨組織に与えながら、プラットフォーム上の患者の位置に相対的に反応しない、非常に安定した振動プラットフォーム装置を備える。
【0019】
図1〜3は、本発明の様々な実施形態に係る振動プラットフォームを図示する。図1は、筺体102内に収納されるプラットフォーム100の平面図を示す。このプラットフォーム100は、振動プラットフォームまたは機械的圧力プラットフォームとも呼ばれる。筺体102は、上板104(図2および3で最もよく見える)、下板106、および側壁108を含む。なお、上板104は、一般的に長方形または正方形であるが、そうでなくとも、上板104の上部に直立した、またはプラットフォーム100に対する位置に身体を支持するために、幾何学的に構成されてもよい。また、上部に直立した、またはプラットフォームに対する位置に身体を支持するために、その他の構成または構造を使用してもよい。図1は上板104を通して見たプラットフォーム100を示しているので、内部機構の図示が可能になっている。振動アクチュエータ110は、振動装置載置板112によって下板106に載置され、1以上のコネクタ116によって駆動レバー114に接続されている。
【0020】
振動アクチュエータ110によって、駆動レバー114は、駆動レバー載置台120上の駆動レバー回転軸118の周りを一定距離回転する。振動アクチュエータ110は、所定の第1周波数で駆動レバーを作動させる。駆動レバー回転軸118の周囲における駆動レバー114の動作は、図2および3で最もよく見えるばね122などの制動部材によって制動される。制動部材またはばね122は、所定の第2周波数の振動力を生成する。ばね122の一端は、載置台126によって支持されたばね載置柱124に接続され、ばね122の他端は、分配レバー支持プラットフォーム128に接続される。分配レバー支持プラットフォーム128は、接続板130によって駆動レバー114に接続される。分配レバー支持プラットフォーム128は、第1分配レバー回転軸134の周りを回転する第1分配レバー132を支持する。この第1分配レバー回転軸134は、下板106から延びる支持材138のノッチ136の端部で支えられる第1分配レバー132の表面によって形成されてもよい。第2分配レバー140は、連結材142によって第1分配レバー132に接続される。この連結材142は、簡単に相互係合する溝であってもよい。第2分配レバー132は、回転軸144の周りを上述の第1分配レバー132の場合と同様に回転する。
【0021】
上板104は、複数の当接点146によって支持される。この当接点146は、上板104の裏側に調節可能に固定されてもよく、第1分配レバー132、第2分配レバー140、またはこれらの組合わせの上面に当接する。
【0022】
作動中、患者(図示せず)は、第1分配レバー132と第2分配レバー140との組合わせによって交互に支持される上板104上に座るか、または立つ。装置の作動時、振動アクチュエータ110は上下に相互動作して、所定の第1周波数で駆動レバー114をその回転軸118の周りで振動させる。駆動レバー114と分配レバー支持プラットフォーム128とが強固に接続しているので、この振動は、ばね122によって生成または発揮される力で制動される。このばね122は、所定の第2周波数で所望に駆動されることが可能であり、複数の実施形態においては、その共振周波数および/または共振周波数の高調波または副高調波で駆動され得る。振動変位は、分配レバー支持プラットフォーム128から第1分配レバー132に伝達されることによって、第2分配レバー140に伝達される。第1分配レバー132および/または第2分配レバー140のうち1以上が、振動によって伝えられた動作を、当接点146によって自由に動く上板104に分配する。そして、この振動変位は、上板104によって支持された患者に伝えられる。これによって、プラットフォーム100によって支持された患者の骨構造などの患者の組織に高周波で低変位の機械的負荷を伝える。
【0023】
この特定の実施形態において、振動アクチュエータ110は、振動を発生させるように構成された圧電トランスデューサまたは電磁トランスデューサであってもよい。他の従来型トランスデューサもこの発明に適切に使用可能である。たとえば、約0.002インチ(0.05mm)以下の小さい変位範囲が予期される場合、圧電トランスデューサ、カム付きモータ、または油圧式に駆動されるシリンダが使用可能である。もう1つの方法として、大きな変位範囲が予期される場合、電磁トランスデューサが使用可能である。コイルが動く高性能な円筒型の線形アクチュエータなどの適切な電磁トランスデューサは、BEI
Motion Systems Company, Kimchee Magnetic Division of San Marcos, Californiaから入手可能である。このような電磁トランスデューサは、10〜100Hzの範囲におけるコイル励磁状態および0.8インチ(2mm)以下の低い範囲におけるショートストローク作用に対して、ヒステリシスのない直線の力を送る。
【0024】
さらに、ばね122は、規定周波数または共振周波数で共振するように構成される従来型のばねであってもよい。このばねの共振周波数は、方程式:共振周波数(Hz)= [ばね定(k)/質量(lbs)]1/2から決定可能である。たとえば、振動プラットフォームが人間の治療のために設計されている場合、ばね122は約30〜36Hzの周波数で共振するような大きさであってもよい。振動プラットフォームが動物の治療のために設計されている場合、ばね122は120Hzまでの周波数で共振するような大きさであってもよい。約30〜36Hzで振動するように構成される振動プラットフォームは、ここに示す実施形態において、約9ポンド(lbs)/インチのばね定数(k)を有する圧縮ばねを利用する。振動プラットフォームの他の構成において、同様の範囲の振動および周波数は、1以上のばねによって、または振動力を所望の範囲または周波数に生成し、そうでない場合は所望の範囲または周波数まで制動させるように設計された他の機器または機構によって、発生させられてもよい。
【0025】
図2は、図1の線1−1についての側断面図であって、振動アクチュエータ110の駆動レバー114に対する接続の詳細を示すために一部を切り欠いて示す。駆動レバー114は、コネクタ116を受ける長穴148(図1および3にも図示)を含む。長穴148によって、駆動レバー114の長さ部分に沿って振動アクチュエータ110を選択的に位置付けることが可能になる。コネクタ116を手動で調節して、振動アクチュエータを駆動レバー114に対して位置付けて、その後、長穴148の長さに沿って振動アクチュエータ110の所望の位置が選択されれば、コネクタ116を再度調節することが可能である。振動アクチュエータ110の位置を調節することによって、駆動レバー114の鉛直運動または変位の調節が可能である。たとえば、振動アクチュエータ110が駆動レバー回転軸118側に位置付けられた場合、ばね122に近い他端における駆動レバー114の鉛直運動または変位は、振動アクチュエータ110がばね側に位置付けられるときよりも相対的に大きい。逆に、振動アクチュエータ110がばね122側に位置付けられたときは、ばね122に近い他端における駆動レバー114の上下運動または変位は、振動アクチュエータ110が駆動レバー回転軸118側に位置付けられるときよりも相対的に小さい。
【0026】
図3は、図1の振動プラットフォーム100の分解斜視図であって、プラットフォーム100の内部機構を示すため一部を切り欠いて示す。他の実施形態と同様にこの実施形態においても、本発明は筺体102内に収納される。筺体102は、ここに記載した目的に対して充分強い材質であれば、たとえば上板上の患者の体重に耐え得る材質であれば、どのような材質から形成されていてもよい。たとえば、適応する材質として、鋼、アルミニウム、鉄などの金属、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、アクリル、ポリオレフィンなどのプラスチック、またはこれらの物質のうち、いずれかの合成物または化合物が可能である。
【0027】
プラットフォーム100の上板104を通して機械加工される一連の穴150もこの実施形態に示される。この穴150は、第1分配レバー132および第2分配レバー140のそれぞれに平行に配列される。これらの穴150(図1にも図示)は、当接点146を異なる点で接続または付着させることによって、これらの当接点が分配レバー132、140に当接する点を変化させる。このように、上板104を駆動して振動させるときに使用されるレバーアーム量および機械的利点が変化する。
【0028】
図4〜10は、本発明の様々な実施形態に係る他の振動プラットフォームを図示する。図4は、筐体402内に収納されたプラットフォーム400の平面図を示す。このプラットフォーム400は、「振動プラットフォーム」または「機械的圧力プラットフォーム」とも呼ばれる。筐体402は、上板404(図5〜9で最もよく見える)、下板406、および側壁408を含む。なお、上板404は、一般的に長方形または正方形であるが、そうでなくとも、上板404の上部に直立した、またはプラットフォームに対する位置に身体を支持するために、幾何学的に構成されてもよい。また、上部に直立した、またはプラットフォームに対する位置に身体を支持するために、その他の構成または構造を使用してもよい。図4は上板404を通して見たプラットフォーム400を示しているので、内部機構の図示が可能になっている。振動アクチュエータ410は、下板406に載置される。振動アクチュエータ410は、固定コイル412および電機子414から成る電磁式アクチュエータである。振動アクチュエータ410は、固定コイル412が励起されると、電機子414が固定コイル412に対して作動できるように構成される。電機子414が1以上のコネクタ418によって駆動レバー416に接続されている間、固定コイル412は下板406に載置される。
【0029】
振動アクチュエータ410によって、駆動レバー416は、駆動レバー載置台422上の駆動レバー回転軸420の周りを一定距離回転する。振動アクチュエータは、所定の第1周波数で駆動レバー416を作動させる。駆動レバー載置台は下板406に載置される。駆動レバー回転軸420の周囲における駆動レバー416の動作は、図5〜8で最もよく見えるばね424などの制動部材によって制動される。制動部材またはばね424は、その共振周波数、または共振周波数の高調波または副高調波などの所定の第2周波数の振動力を生成する。ばね424は、ばね載置台428などの制動部材載置台から上板404に延びるばね載置柱426などの制動部材載置柱の周囲に取付けられる。ばね載置柱426は下板406に載置される。
【0030】
駆動レバー416の一端近くの穴430によって、ばね載置柱426はばね載置台428から駆動レバー416を貫いて上方に上板404の底面まで延びることが可能となる。ばね424の一端は、ばね載置台428に接続されて、ばね424の他端は、駆動レバー416の底面で、かつ駆動レバー416を貫く穴430の周囲に載置されたレバー支持面432に接続される。レバー支持面430は、穴430内に適合したねじ込みコネクタ434によって駆動レバー416に接続される。このように、ばね424は、駆動レバー416の底面からばね載置台428まで延びる。
【0031】
交差棒436は、コネクタ438を伴って、駆動レバー416の底面に載置され、駆動レバー416の長さ対してほぼ垂直に延びる。交差棒436の各端において、各側面分配レバー440の一端にコネクタ442を伴って、側面分配レバー440は交差棒436に載置される。そして、各側面分配レバー440は、交差棒436の長さからほぼ垂直に、かつプラットフォーム400の各側壁408にほぼ平行に延びる。各側面分配レバー440は、側面分配レバー440の他端近くに位置する側面分配レバー回転軸444の周りを回転する。側面分配レバー回転軸444に隣接し、かつ側面分配レバーアーム440からほぼ垂直に延びるリフトピン446は、上板404から延びる支持材450のノッチ448の端部に支持される。
【0032】
上板404は、支持材450においてリフトピン446の上面とノッチ448の一部とが支持当接することによって成る複数の当接点452によって支持される。
【0033】
プリント回路基板(PCB)454は、コネクタ456によって下板406に載置される。PCB454は、制御回路を備え、振動アクチュエータ410を操作するための関連する実行可能な指令または指示を出す。
【0034】
上板404のアクセスパネル458は、プラットフォーム400の内部機構に対するメンテナンスアクセスを提供する。
【0035】
作動中、患者(図示せず)は、リフトピン446によって交互に支持される上板404上に座るか、または立つ。装置の作動時、振動アクチュエータ410は上下に相互動作して、所定の第1周波数で駆動レバー416をその回転軸420の周りで振動させる。駆動レバー416と分配レバー載置台422とが強固に接続しているので、この振動は、ばね424によって発揮される力で制動される。このばね424は、所定の第2周波数で所望に駆動されることが可能であり、複数の実施形態においては、その共振周波数、または共振周波数の高調波または副高調波で駆動され得る。制動された振動変位は、駆動レバー416から交差棒436に伝達されることによって、側面分配レバーアーム440に伝達される。1以上の側面分配レバーアーム440は、振動によって伝えられた動作を、リフトピン446および当接点452によって自由に動く上板404に分配する。そして、この振動変位は、上板404によって支持された患者に伝えられる。これによって、プラットフォーム400によって支持された患者の骨構造などの患者の組織に高周波で低変位の機械的負荷を伝える。
【0036】
高周波で低変位の機械的負荷がプラットフォームによって支持された患者の骨構造に伝わることが望ましい。この負荷を達成するために、複数の実施例において、制動部材またはばね424から駆動レバー回転軸420までの水平中心線距離を約12インチ(304.8mm)とし、振動アクチュエータ410から駆動レバー回転軸420までの水平中心線距離を約3インチ(76.2mm)とする。制動部材またはばね424から駆動レバー回転軸420までの距離と、振動アクチュエータ410から駆動レバー回転軸420までの距離との割合は、約4対1であってよく、駆動比とも呼ばれる。さらに、この実施形態において、駆動レバー回転軸420に近い側面分配レバー回転軸444から制動部材またはばね424に近い側面分配レバー回転軸444までの水平中心線距離は、約12インチ(304.8mm)であるはずであり、各側面分配レバー回転軸444から各リフトピンまでの水平中心線距離は、約3/4インチ(19mm)であってよい。複数の実施形態では、駆動レバー回転軸420に近い側面分配レバー回転軸444からばね424に近い側面分配レバー回転軸444までの距離と、各側面分配レバー回転軸444から各リフトピンまでの距離の割合は、約16対1であり、リフト比とも呼ばれる。図示して説明したこの構成において、振動プラットフォーム400は、特定の駆動比およびリフト比を備える。駆動比およびリフト比の他の組合せを使用してもよく、本発明の様々な実施形態に応じて結果は変化する。
【0037】
また、この特殊な実施形態において、振動アクチュエータ410は、振動を作動または発生させるように構成された電磁式アクチュエータであって、たとえばコイルと電機子またはソレノイドとの組合せである。他の従来型アクチュエータも本発明に適切に使用可能である。図示して説明したこの構成において、振動アクチュエータは約30〜36Hzで作動するように構成されてもよい。
【0038】
さらに、制動部材またはばね424は、規定周波数の範囲内で共振するように構成された従来型のコイルばねでもよい。たとえば、振動プラットフォームが人間の治療のために設計されている場合、制動部材またはばねは、約30〜36Hzの周波数で共振するような大きさである。振動プラットフォームが脊椎動物の治療のために設計されている場合、制動部材またはばねは、約30〜120Hzの周波数範囲で共振するような大きさである。図示した構成において、制動部材またはばねは、約9ポンド(lbs)/インチのばね定数を有する圧縮ばねである。振動プラットフォームの他の構成において、同様の範囲の振動および周波数は、1以上の制動部材またはばねによって、または振動力を所望の範囲または周波数に生成し、そうでない場合は所望の範囲または周波数まで制動させるように設計された他の機器または機構によって、発生させられてもよい。
【0039】
図5〜7は、作動中の図4のプラットフォーム400を図示する。図5は、図4の線A−Aについての側断面図であって、上位の振動プラットフォーム400を示す。図6は、図4の線A−Aについての側断面図であって、中位の振動プラットフォーム400を示す。図7は、図4の線A−Aについての側断面図であって、下位の振動プラットフォーム400を示す。図5〜7では、上板404にかかる負荷(図示せず)に関して、作動中のプラットフォーム400の内部構造を示す。これらの図は、上板404に様々な負荷がかかっている間の駆動レバー416、側面分配レバーアーム440、およびばね424の相対的位置を図示する。
【0040】
図5〜7に示されるように、上板404に特定の負荷がかかる時、側面分配レバーア0ム440は、上板404上の各負荷に対応する。すべての場合に、負荷は上板404上で下方の力を生成し、その力は、支持材450から各リフトピン446に伝達し、さらに側面分配レバーアーム440、交差棒436、そして駆動レバー416およびばね424まで伝達する。たとえば、図5において、約50ポンド(22.5kg)の重さの負荷が上板404にかかるとき、駆動レバー回転軸420に最も近く、隣接する側面分配レバーアーム440は交差棒436側が上方に変位し、ばね424に最も近く、隣接する側面分配レバーアーム440は交差棒436側が下方に変位する。駆動レバー416は、相対的に延びた位置にあるばね424を伴って、駆動レバー回転軸420からほぼ上方に変位する。
【0041】
図6において、約140ポンド(63kg)の重さの負荷が上板404にかかるとき、駆動レバー回転軸420に最も近く、隣接する側面分配レバーアーム440は、ばね424に最も近く、隣接する正面分配レバーアーム440にほぼ平行な位置に変位する。駆動レバー416は、図5と比べて相対的に圧縮された位置にあるばね424を伴って、駆動レバー回転軸420からほぼ水平に変位する。
【0042】
最後に、図7において、約300ポンド(135kg)の相対的に大きい負荷が上板404にかかるとき、駆動レバー回転軸420に最も近く、隣接する側面分配レバーアーム440は、交差棒436側が下方に変位し、ばね424に最も近く、隣接する側面分配レバーアーム440は、交差棒436から上方に変位する。駆動レバー416は、図5および6と比べて相対的に圧縮された位置にあるばね424を伴って、駆動レバー回転軸420からほぼ下方に変位する。
【0043】
図8は、図4の線B−Bについてのプラットフォーム400の側断面図を示す。この図は、負荷がかからない位置にあるプラットフォーム400を図示しており、負荷がかからない位置にある上板404、側面分配レバーアーム440および交差棒436の相対的位置を詳述する。
【0044】
図9は、図4の線A−Aについてのプラットフォーム400の側断面図を示す。この図は、負荷がかからない位置にあるプラットフォーム400をさらに図示しており、負荷がかからない位置にある駆動レバー416、交差棒436、ばね424および振動アクチュエータ410の相対的位置を詳述する。
【0045】
図10は、図4のC−Cについてのプラットフォーム400の後断面図であって、負荷がかからない位置にある振動プラットフォーム400を示し、駆動レバー416、振動アクチュエータ410、交差棒436、側面分配レバーアーム440、および上板404の相対的位置を詳述する。
【0046】
図11は、本発明の様々な実施形態に係る他の振動プラットフォーム1100を図示する。図11では、振動プラットフォーム1100の内部構造の断面図を示す。この実施形態は、上板1104、下板1106および側壁1108を含む筐体1102を伴って示される。なお、上板1104は、一般的に長方形または正方形であるが、そうでなくとも、上板1104の上部に直立した、またはプラットフォームに対する位置に身体を支持するために、幾何学的に構成されてもよい。また、上部に直立した、またはプラットフォームに対する位置に身体を支持するために、その他の構成または構造を使用してもよい。振動アクチュエータ1110は、振動装置載置板1112によって下板1106に載置され、1以上のコネクタ(図示せず)によって駆動レバー1114に接続される。
【0047】
振動アクチュエータ1100によって、駆動レバー1114は、駆動レバー載置台1118上の駆動レバー回転軸1116の周りを一定距離回転する。駆動レバー回転軸1116の周囲における駆動レバー1114の動作は、片持ちばね1120などの制動部材によって制動される。そして、片持ちばね1120は、その共振周波数、または共振周波数の高調波または副高調波などの所定の第2周波数の振動力を生成する。片持ちばねの一端は、ばね載置台1122に載置され、片持ちばね1120の他端は、駆動レバー1114またはばね当接点1124に当接する。ばね当接点1124は、駆動レバー1114の裏側に載置され、かつ片持ちばね1120に当接するように構成された延長片であってもよい。
【0048】
1以上のリフトピン1126が駆動レバー1114の側面から延びる。リフトピン1126は、上板1104の裏側に載置された1以上の対応する支持材1130の各ノッチ1128と係合する。自由に動く上板1104は、リフトピン1126と支持材1130との間にある1以上の当接点1132によって支持される。
【0049】
片持ちばね1120の共振周波数、または共振周波数の高調波または副高調波などの所定の第2周波数は、節点1134によって調節可能である。節点1134は、2つ一組のローラ1136、ローラ載置台1138、コネクタ1140、および外ノブ1142から成る。片持ちばね1120は、2つ一組のローラ1136の間に載置されるので、ローラ1136は片持ちばね1120の長さに沿って位置付けられることが可能である。2つ一組のローラ1136は、コネクタ1140を介して、ローラ載置台1138に載置される。ローラ載置台1138の位置は、片持ちばね1120の長さに平行な軌道1144に沿ってスライドする外ノブ1142によって、片持ちばね1120の長さに沿って調節可能である。
【0050】
節点1134の位置は、手動または自動で調節可能であり、そうでない場合は、片持ちばね1120の長さに沿って予め設定可能である。節点1134が片持ちばね1120に沿って特定の位置に調節されると、節点1120は、定点または片持ちばね1120の支柱として作用するので、片持ちばね1120の共振長は特定量に設定可能である。なお、片持ちばね1120の共振長は、上板1104にかかる負荷の質量および駆動レバー1114と片持ちばね1120とを組合わせた質量に左右される。そして、駆動レバー1114またはばね当接点1124に当接する片持ちばね1120の端部は、振動アクチュエータ1110が作動した時に共振可能である。たとえば、上板1104上に一定の質量を伴って、節点1134が駆動レバー1114側、またはばね当接点1124側に位置付けられると、片持ちばね1120の共振長は相対的に小さくなる。もう1つの方法として、節点1134がばね載置台1122側に位置付けられると、片持ちばね1120の共振長は相対的に大きくなる。
【0051】
図12は、本発明の様々な実施形態に係る他の振動プラットフォーム1200の側断面図であって、プラットフォームの内部機構を示す。この実施形態の図は、スライドするノブを伴う片持ちばねを備えた振動プラットフォーム1200の内部機構の他の構成を詳述する。また、振動プラットフォームの開示した機能を発揮するために、その他の構成または構造を使用してもよい。
【0052】
一般的に、筐体(図示せず)は内部機構を収納する。筐体は下板1202または基底を含む。身体または質量を支持する上板(図示せず)は、下板1202の反対に位置する。前記実施形態で開示したもののような振動アクチュエータ(図示せず)は、下板1202に載置され、かつ図11に示すものと同様、駆動レバー1204に当接する。通常、駆動レバー1204は上板に隣接して位置付けられて、振動運動を駆動レバーから上板へ伝えてから、上板によって支持された、または上板と当接する身体に伝える。
【0053】
節点載置台1206および関連するサーボ・ステッピング・モータ1208は、下板1202に載置される。節点載置台1206およびサーボ・ステッピング・モータ1208は、コネクタ1210を介して、互いに接続する。調節されると、節点載置台1206は、下板1202に機械加工された溝1212を介して、下板1202に対して移動できる。節点載置台1206は第1ローラ1214を含み、第1ローラ1214は節点載置台1206の上部に載置され、かつ節点載置台1206の上部から延びる。
【0054】
片持ちばね1216などの制動部材は、固定台1218を伴って、下板1202に載置される。片持ちばね1216は、固定台1218から節点載置台1206近辺に向かって延びる。節点載置台1206に載置された第1ローラ1214は、延長した片持ちばね1216の下部に当接する。節点載置台1206を溝1212内で移動させると、片持ちばね1216に対して第1ローラ1214が移動する。図11に示す構成と同様に、この型の構成を「スライドする節点」と呼ぶ。スライドする節点型の構成によって、節点載置台1206が片持ちばね1216などの制動部材に対する位置を変化させると、片持ちばね1216などの制動部材はその周波数応答を変化させる。
【0055】
上述のように、駆動レバー1204は上板の下部に載置されるか、または当接する。ローラ台1220は、駆動レバー1204の下部から片持ちばね1216に向かって延びる。第2ローラ1222は、ローラ台1220に載置され、延長した片持ちばね1216の上部に当接する。
【0056】
この構成において、振動アクチュエータ(図示せず)によって、駆動レバー1204は、所定の第1周波数で駆動レバー回転軸(図示せず)の周りを一定距離回転する。駆動レバー回転軸の周囲における駆動レバー1204の動作は、片持ちばね1216などの制動部材によって制動される。そして、片持ちばね1216は、その共振周波数、または共振周波数の高調波または副高調波などの所定の第2周波数の振動力を生成する。
【0057】
片持ちばね1216の共振周波数、または共振周波数の高調波または副高調波などの所定の第2周波数は、節点載置台1206の位置を片持ちばねに対して変化させる、すなわち節点の構成をスライドさせると、調節できる。節点載置台1206の位置は、手動または自動で調節可能であり、そうでない場合は、制動した部材または片持ちばね1216の長さに沿って予め設定可能である。なお、片持ちばね1216などの制動した部材の共振長は、上板にかかる負荷の質量および駆動レバー1204と片持ちばね1216とを組合わせた質量に左右される。そして、駆動レバー1204またはばね当接点に当接する片持ちばね1216の端部は、振動アクチュエータが作動した時に共振可能である。
【0058】
図11および12に示す振動プラットフォームの実施形態において、また本発明の様々な実施形態に係る他の構造において、プラットフォーム(「振動プラットフォーム」または「機械的圧力プラットフォーム」とも呼ばれる)は、様々な使用者がプラットフォームを選択的に調節して、各使用者で異なる体重を補償できるように構成可能である。たとえば、身体のリハビリテーションの環境では、体重の異なる患者または使用者が同じ振動プラットフォームを使用することが望まれる可能性がある。各患者または使用者は、上板にかかると予想される使用者の体重に合わせて、振動プラットフォームを設定できるので、使用者が上板上に座る、または立つと、振動プラットフォームは所望の共振周波数、または共振周波数の高調波または副高調波の振動力を使用者に与えることができる。使用者の体重に応じて、使用者が振動プラットフォームを選択的に調節できるように、振動プラットフォーム上には外ノブが備えられてもよい。
【0059】
図11および12に示したような複数の実施形態において、外ノブはスライドする節点の位置を制御して、片持ちばねなどの制動された部材の共振長を効果的に変化させる。他の実施形態では、外ノブは、駆動レバーに対して振動アクチュエータの位置を制御する。この型の構成によれば、使用者が駆動レバーの「有効長さ」を調節し、必要に応じて駆動レバーの鉛直変位を増減させることができる。駆動レバーの「有効長さ」は、振動アクチュエータの中心線から、制動部材またはばねに最も近い駆動レバーの端部までの距離である。たとえば、使用者が駆動レバー回転軸側に振動アクチュエータを位置付けることによって、駆動レバーの「有効長さ」を伸ばすことが可能であり、この結果、駆動レバーの対応する鉛直変位を増加させることができる。逆に、使用者が制動部材またはばね側に振動アクチュエータを位置付けることによって、駆動レバーの「有効長さ」を縮めることが可能であり、この結果、駆動レバーの対応する鉛直変位を減少させることができる。
【0060】
このように、使用者の体重に応じて、所定の位置に振動アクチュエータを位置付けることによって、または使用者の体重に応じてスライドする節点を位置付けることによって、振動プラットフォームは、体重が異なる様々な使用者に対して、組織または骨の成長を促す最適な範囲である特定の共振周波数、または共振周波数の高調波または副高調波の範囲内にある治療のための振動を提供することができる。
【0061】
本発明の他の実施形態において、振動アクチュエータは1つの位置に構成されてもよい。たとえば、家庭環境では、ひとりの患者のみが振動プラットフォームを使用する可能性がある。振動プラットフォームの設定操作に必要な時間を短縮するために、振動アクチュエータは、特定の患者の体重に応じて予め設定された位置にあってもよい。その結果、患者は振動アクチュエータの位置を調節する必要なく、振動プラットフォームを使用できる。
【0062】
最後に、上述の実施形態は、「自己調節」機能を備えるように適合されることも可能である。たとえば、使用者が自己調節機能を備えた振動プラットフォームの上に乗れば、まず使用者の質量が測定される。この使用者の質量に基づいて、振動プラットフォームは、自動的に振動プラットフォームの様々な部品を調節する。この結果、使用者が座る、または立つと、または、そうしない場合でも振動プラットフォームによって支持されると、所望の共振周波数、または共振周波数の高調波または副高調波の振動力を使用者に与えることができる。このように、振動プラットフォームは、使用者の質量に応じて振動プラットフォームを手動で調節する必要なく、本発明の様々な実施形態に係る治療を可能にする。この結果、振動プラットフォームを所望の治療周波数に調節し、または手動で調整するときの使用者エラーの可能性が減少する。
【0063】
上述の説明は多くの特定を含むが、これらの特定は本発明の範囲についての限定と解されるべきではなく、開示した実施形態の単なる例示に過ぎない。当業者は、本明細書に添付する特許請求の範囲に定義するような本発明の範囲内で、可能な変形を他に多数想像するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の様々な実施形態に係る振動プラットフォームを上板を通して見た平面図であって、プラットフォームの内部機構を示す。
【図2】図1の線1−1についての側断面図であって、振動アクチュエータの駆動レバーに対する接続の詳細を示すために一部を切り欠いて示す。
【図3】図1の振動プラットフォームの分解斜視図であって、プラットフォームの内部機構を示すため一部を切り欠いて示す。
【図4】本発明の様々な実施形態に係る他の振動プラットフォームを上板を通して見た平面図であって、プラットフォームの内部機構を示す。
【図5】図4の線A−Aについての側断面図であって、上位の振動プラットフォームを示す。
【図6】図4の線A−Aについての側断面図であって、中位の振動プラットフォームを示す。
【図7】図4の線A−Aについての側断面図であって、下位の振動プラットフォームを示す。
【図8】図4の線B−Bについての側断面図を示す。
【図9】図4の線A−Aについての側断面図を示す。
【図10】図4のC−Cについての後断面図であって、振動プラットフォームを示す。
【図11】本発明の様々な実施形態に係る他の振動プラットフォームの側断面図であって、プラットフォームの内部機構を示す。
【図12】本発明の様々な実施形態に係る他の振動プラットフォームの側断面図であって、プラットフォームの内部機構を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体の組織を治療するための装置であって、
a.身体を支持するように構成されるプラットフォームであって、
i.上板、および
ii.下板、
を備えるプラットフォームと、
b.下板から支持された駆動レバーと、
c.上板および下板に対して所定の第1周波数で駆動レバーを作動させるように構成されたアクチュエータと、
d.所定の第2周波数の振動力を生成するように構成された制動部材と、
e.ばねから振動力を受けて、振動力の一部を上板に伝達するように構成された分配レバーアームとを含むことを特徴とする装置。
【請求項2】
アクチュエータは、
a.下板に載置され、電気的に付勢されるように構成されたコイルと、
b.駆動レバーに載置され、電気的に付勢されたコイルによって作動するように構成された電機子とを含むことを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項3】
アクチュエータは、下板と駆動レバーとの間に載置されたトランスデューサを含み、トランスデューサが駆動レバーを作動するように構成されることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項4】
a.下板に載置され、駆動レバーの一端を支持するように構成された駆動レバー載置台と、
b.駆動レバー回転軸とを、
さらに含み、
駆動レバーが駆動レバー載置台に対して軸の周りを回転するように構成されることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項5】
a.下板に載置された制動部材載置箱と、
b.制動ばね載置箱に載置され、同心円状にばねを受けるように構成された制動部材柱と、
c.駆動レバーの一端に載置された制動部材プラットフォームとをさらに含み、制動部材の一端が制動部材柱に載置され、制動部材の他端は制動部材プラットフォームに載置されて、駆動レバーが作動すると、制動部材は駆動レバーの作動を制動することを特徴とする請求項4記載の装置。
【請求項6】
分配レバーアームは、
a.上板に当接し、下板に載置され、制動ばねプラットフォームに延びる第1分配レバーアームを含み、第1分配レバーアームは、ばねから制動ばねプラットフォームに伝達した振動力の一部を受けることが可能であり、第1分配レバーアームが上板に実質的に支持当接して、振動力の一部が第1分配レバーアームから上板に伝達することを特徴とする請求項5記載の装置。
【請求項7】
a.上板に当接し、下板に載置され、第1分配レバーアームの一部に延びる第2分配レバーアームをさらに含み、第2分配レバーアームは、第1分配レバーアームから伝達した振動力を受けることが可能であり、第2分配レバーアームは、第1分配レバーアームに支持当接して、振動力がさらに上板まで伝達することを特徴とする請求項6記載の装置。
【請求項8】
振動力の一部を制動部材から上板に伝達するように構成された分配レバーアームは、
a.上板に載置された支持材と、
b.駆動レバーに載置され、振動力の一部を分配レバーアームに伝達するように構成された交差棒とを、
さらに含み、
c.分配レバーアームは交差棒から伝達した振動力の一部を受け、かつ分配レバーアームが振動力の一部を支持材に伝達することを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項9】
分配レバーアームは側面分配レバーアームであることを特徴とする請求項8記載の装置。
【請求項10】
a.上板に載置された複数の支持材と、
b.交差棒から伝達した振動力の一部を受ける複数の対応する側面分配レバーアームとをさらに含み、各側面分配アームは振動力の一部を各支持材に伝達することを特徴とする請求項9記載の装置。
【請求項11】
所定の第2周波数は、上板上で支持された人体に対して、30〜36Hzであることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項12】
所定の第2周波数は、上板上で支持された動物の身体に対して、30〜120Hzであることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項13】
制動部材は、9ポンド/インチのばね定数を有することを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項14】
アクチュエータおよび制動部材は4対1の駆動比を有するようにさらに構成され、分配レバーアームは16対1のリフト比を有するように構成されることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項15】
質量を有する身体の組織を治療するための方法であって、
a.プラットフォームで身体を支持し、
b.第1周波数でプラットフォームを作動させ、
c.プラットフォームを振動させて、身体の質量の共振周波数と関連した第2周波数の振動力を生成し、
d.プラットフォーム上の身体の質量に振動力を分配することを特徴とする方法。
【請求項16】
第2周波数は30〜36Hzであり、身体は人体であることを特徴とする請求項15記載の方法。
【請求項17】
第2周波数は30〜120Hzであり、身体は生きた脊椎動物であることを特徴とする請求項15記載の方法。
【請求項18】
身体の組織を治療するための方法であって、
a.質量を有する身体をプラットフォーム上で支持し、プラットフォームは、
i.上板、
ii.下板、
iii.下板によって支持された駆動レバー、
iv.駆動レバーに当接する制動部材、および
v.上板に当接する分配レバーアームを備え、
b.所定の第1周波数で駆動レバーを作動させ、
c.制動部材を振動させて所定の第2周波数の振動力を生成し、
d.振動力の一部を制動部材から分配レバーアームに伝達させ、
e.プラットフォーム上の身体の質量が振動を受けるように、振動力の一部を分配レバーアームからプラットフォームに分配することを特徴とする方法。
【請求項19】
所定の第1周波数で駆動レバーを作動することが、振動アクチュエータを作動させて、駆動レバーの鉛直変位を生じさせることを含むことを特徴とする請求項18記載の方法。
【請求項20】
振動アクチュエータは、電磁トランスデューサ、圧電トランスデューサ、または電磁コイルおよび電機子のうち、少なくとも1つから成ることを特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項21】
制動部材はコイルばねであることを特徴とする請求項18記載の方法。
【請求項22】
制動部材は、少なくとも一端が下板に載置された片持ちばねであることを特徴とする請求項18記載の方法。
【請求項23】
身体は人体であり、所定の第2周波数は30〜36Hzであることを特徴とする請求項18記載の方法。
【請求項24】
身体は生きた脊椎動物であり、所定の第2周波数は30〜120Hzであることを特徴とする請求項18記載の方法。
【請求項25】
a.駆動レバーを付勢して、身体の体重を補償することをさらに含むことを特徴とする請求項18記載の方法。
【請求項26】
駆動レバーを付勢して身体の体重を補償することが、
a.相対的に重い体重が上板上にかかるとき、駆動レバーの有効長さを縮め、
b.相対的に軽い体重が上板上にかかるとき、駆動レバーの有効長さを伸ばすことを含むことを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項27】
a.制動部材の共振長を付勢することをさらに含むことを特徴とする請求項18記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体の組織を治療するための方法であって、
上板、
下板、
下板によって支持された駆動レバー、
駆動レバーに当接する制動部材、および
上板に当接する分配レバーアーム
を備えるプラットフォーム上で、質量を有する身体を支持する工程と、
振動アクチュエータを始動させて駆動レバーの鉛直変位を生じさせることを含む所定の第1周波数で駆動レバーを作動させる工程と、
制動部材を振動させて所定の第2周波数の振動力を生成する工程と、
振動力の一部を制動部材から分配レバーアームに伝達させる工程と、
プラットフォーム上の身体の質量が振動を受けるように、振動力の一部を分配レバーアームからプラットフォームに分配する工程とを含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
振動アクチュエータは、電磁トランスデューサ、圧電トランスデューサ、または電磁コイルおよび電機子のうち、少なくとも1つから成ることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
制動部材はコイルばねであることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項4】
制動部材は、少なくとも一端が下板に載置された片持ちばねであることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項5】
身体は人体であり、所定の第2周波数は30〜36Hzであることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項6】
身体は生きた脊椎動物であり、所定の第2周波数は30〜120Hzであることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項7】
駆動レバーを付勢して、身体の体重を補償する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項8】
駆動レバーを付勢して身体の体重を補償することは、
相対的に重い体重が上板上にかかるとき、駆動レバーの有効長さを縮め、
相対的に軽い体重が上板上にかかるとき、駆動レバーの有効長さを伸ばすことを含むことを特徴とする請求項7記載の方法。
【請求項9】
制動部材の共振長を付勢する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項10】
身体の組織を治療するための装置であって、
身体を支持するように構成されるプラットフォームであって、
上板、および
下板、
を備えるプラットフォームと、
下板から支持された駆動レバーと、
下板に載置され、駆動レバーの一端を支持するように構成された駆動レバー載置台と、
駆動レバーが駆動レバー載置台に対して軸の周りを回転するように構成された駆動レバー回転軸と、
上板および下板に対して所定の第1周波数で駆動レバーを作動させるように構成されたアクチュエータと、
所定の第2周波数の振動力を生成するように構成された制動部材と、
下板に載置された制動部材載置台と、
制動部材載置台に載置され、同心円状にばねを受けるように構成された制動部材柱と、
制動部材の一端が制動部材柱に載置され、制動部材の他端は制動部材プラットフォームに載置されて、駆動レバーが作動すると、制動部材は駆動レバーの作動を制動する、駆動レバーの一端に載置された制動部材プラットフォームと、
ばねから振動力を受けて、振動力の一部を上板に伝達するように構成された分配レバーアームとを含むことを特徴とする装置。
【請求項11】
アクチュエータは、
下板に載置され、電気的に付勢されるように構成されたコイルと、
駆動レバーに載置され、電気的に付勢されたコイルによって作動するように構成された電機子とを含むことを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項12】
アクチュエータは、下板と駆動レバーとの間に載置されたトランスデューサを含み、トランスデューサが駆動レバーを作動するように構成されることを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項13】
分配レバーアームは、上板に当接し、下板に載置され、制動ばねプラットフォームに延びる第1分配レバーアームを含み、第1分配レバーアームは、ばねから制動ばねプラットフォームに伝達した振動力の一部を受けることが可能であり、また第1分配レバーアームが上板に実質的に支持当接して、振動力の一部が第1分配レバーアームから上板に伝達することを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項14】
上板に当接し、下板に載置され、第1分配レバーアームの一部に延びる第2分配レバーアームをさらに含み、第2分配レバーアームは、第1分配レバーアームから伝達した振動力を受けることが可能であり、また第2分配レバーアームは、第1分配レバーアームに支持当接して、振動力がさらに上板まで伝達することを特徴とする請求項13記載の装置。
【請求項15】
所定の第2周波数は、上板上で支持された人体に対して、30〜36Hzであることを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項16】
所定の第2周波数は、上板上で支持された動物の身体に対して、30〜120Hzであることを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項17】
制動部材は、9ポンド/インチのばね定数を有することを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項18】
制動部材から駆動レバー回転軸までの距離と、アクチュエータから駆動レバー回転軸までの距離との割合が、4対1であり、分配レバーアームドライバから駆動レバー回転軸までの距離と、リフトピンから駆動レバー回転軸までの距離との割合は、16対1であることを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項19】
身体の組織を治療するための装置であって、
身体を支持するように構成されるプラットフォームであって、
上板、および
下板、
を備えるプラットフォームと、
下板から支持された駆動レバーと、
上板および下板に対して所定の第1周波数で駆動レバーを作動させるように構成されたアクチュエータと、
所定の第2周波数の振動力を生成するように構成された制動部材と、
ばねから振動力を受けて、振動力の一部を上板に伝達するように構成された分配レバーアームとを含み、分配レバーアームは、
上板に載置された支持材と、
駆動レバーに載置され、振動力の一部を分配レバーアームに伝達するように構成された交差棒とを含み、
分配レバーアームは交差棒から伝達した振動力の一部を受け、かつ分配レバーアームが振動力の一部を支持材に伝達することを特徴とする装置。
【請求項20】
分配レバーアームは側面分配レバーアームであることを特徴とする請求項19記載の装置。
【請求項21】
上板に載置された複数の支持材と、
交差棒から伝達した振動力の一部を受ける複数の対応する側面分配レバーアームとをさらに含み、各側面分配アームは振動力の一部を各支持材に伝達することを特徴とする請求項20記載の装置。
【請求項1】
身体の組織を治療するための装置であって、
a.身体を支持するように構成されるプラットフォームであって、
i.上板、および
ii.下板、
を備えるプラットフォームと、
b.下板から支持された駆動レバーと、
c.上板および下板に対して所定の第1周波数で駆動レバーを作動させるように構成されたアクチュエータと、
d.所定の第2周波数の振動力を生成するように構成された制動部材と、
e.ばねから振動力を受けて、振動力の一部を上板に伝達するように構成された分配レバーアームとを含むことを特徴とする装置。
【請求項2】
アクチュエータは、
a.下板に載置され、電気的に付勢されるように構成されたコイルと、
b.駆動レバーに載置され、電気的に付勢されたコイルによって作動するように構成された電機子とを含むことを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項3】
アクチュエータは、下板と駆動レバーとの間に載置されたトランスデューサを含み、トランスデューサが駆動レバーを作動するように構成されることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項4】
a.下板に載置され、駆動レバーの一端を支持するように構成された駆動レバー載置台と、
b.駆動レバー回転軸とを、
さらに含み、
駆動レバーが駆動レバー載置台に対して軸の周りを回転するように構成されることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項5】
a.下板に載置された制動部材載置箱と、
b.制動ばね載置箱に載置され、同心円状にばねを受けるように構成された制動部材柱と、
c.駆動レバーの一端に載置された制動部材プラットフォームとをさらに含み、制動部材の一端が制動部材柱に載置され、制動部材の他端は制動部材プラットフォームに載置されて、駆動レバーが作動すると、制動部材は駆動レバーの作動を制動することを特徴とする請求項4記載の装置。
【請求項6】
分配レバーアームは、
a.上板に当接し、下板に載置され、制動ばねプラットフォームに延びる第1分配レバーアームを含み、第1分配レバーアームは、ばねから制動ばねプラットフォームに伝達した振動力の一部を受けることが可能であり、第1分配レバーアームが上板に実質的に支持当接して、振動力の一部が第1分配レバーアームから上板に伝達することを特徴とする請求項5記載の装置。
【請求項7】
a.上板に当接し、下板に載置され、第1分配レバーアームの一部に延びる第2分配レバーアームをさらに含み、第2分配レバーアームは、第1分配レバーアームから伝達した振動力を受けることが可能であり、第2分配レバーアームは、第1分配レバーアームに支持当接して、振動力がさらに上板まで伝達することを特徴とする請求項6記載の装置。
【請求項8】
振動力の一部を制動部材から上板に伝達するように構成された分配レバーアームは、
a.上板に載置された支持材と、
b.駆動レバーに載置され、振動力の一部を分配レバーアームに伝達するように構成された交差棒とを、
さらに含み、
c.分配レバーアームは交差棒から伝達した振動力の一部を受け、かつ分配レバーアームが振動力の一部を支持材に伝達することを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項9】
分配レバーアームは側面分配レバーアームであることを特徴とする請求項8記載の装置。
【請求項10】
a.上板に載置された複数の支持材と、
b.交差棒から伝達した振動力の一部を受ける複数の対応する側面分配レバーアームとをさらに含み、各側面分配アームは振動力の一部を各支持材に伝達することを特徴とする請求項9記載の装置。
【請求項11】
所定の第2周波数は、上板上で支持された人体に対して、30〜36Hzであることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項12】
所定の第2周波数は、上板上で支持された動物の身体に対して、30〜120Hzであることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項13】
制動部材は、9ポンド/インチのばね定数を有することを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項14】
アクチュエータおよび制動部材は4対1の駆動比を有するようにさらに構成され、分配レバーアームは16対1のリフト比を有するように構成されることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項15】
質量を有する身体の組織を治療するための方法であって、
a.プラットフォームで身体を支持し、
b.第1周波数でプラットフォームを作動させ、
c.プラットフォームを振動させて、身体の質量の共振周波数と関連した第2周波数の振動力を生成し、
d.プラットフォーム上の身体の質量に振動力を分配することを特徴とする方法。
【請求項16】
第2周波数は30〜36Hzであり、身体は人体であることを特徴とする請求項15記載の方法。
【請求項17】
第2周波数は30〜120Hzであり、身体は生きた脊椎動物であることを特徴とする請求項15記載の方法。
【請求項18】
身体の組織を治療するための方法であって、
a.質量を有する身体をプラットフォーム上で支持し、プラットフォームは、
i.上板、
ii.下板、
iii.下板によって支持された駆動レバー、
iv.駆動レバーに当接する制動部材、および
v.上板に当接する分配レバーアームを備え、
b.所定の第1周波数で駆動レバーを作動させ、
c.制動部材を振動させて所定の第2周波数の振動力を生成し、
d.振動力の一部を制動部材から分配レバーアームに伝達させ、
e.プラットフォーム上の身体の質量が振動を受けるように、振動力の一部を分配レバーアームからプラットフォームに分配することを特徴とする方法。
【請求項19】
所定の第1周波数で駆動レバーを作動することが、振動アクチュエータを作動させて、駆動レバーの鉛直変位を生じさせることを含むことを特徴とする請求項18記載の方法。
【請求項20】
振動アクチュエータは、電磁トランスデューサ、圧電トランスデューサ、または電磁コイルおよび電機子のうち、少なくとも1つから成ることを特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項21】
制動部材はコイルばねであることを特徴とする請求項18記載の方法。
【請求項22】
制動部材は、少なくとも一端が下板に載置された片持ちばねであることを特徴とする請求項18記載の方法。
【請求項23】
身体は人体であり、所定の第2周波数は30〜36Hzであることを特徴とする請求項18記載の方法。
【請求項24】
身体は生きた脊椎動物であり、所定の第2周波数は30〜120Hzであることを特徴とする請求項18記載の方法。
【請求項25】
a.駆動レバーを付勢して、身体の体重を補償することをさらに含むことを特徴とする請求項18記載の方法。
【請求項26】
駆動レバーを付勢して身体の体重を補償することが、
a.相対的に重い体重が上板上にかかるとき、駆動レバーの有効長さを縮め、
b.相対的に軽い体重が上板上にかかるとき、駆動レバーの有効長さを伸ばすことを含むことを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項27】
a.制動部材の共振長を付勢することをさらに含むことを特徴とする請求項18記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体の組織を治療するための方法であって、
上板、
下板、
下板によって支持された駆動レバー、
駆動レバーに当接する制動部材、および
上板に当接する分配レバーアーム
を備えるプラットフォーム上で、質量を有する身体を支持する工程と、
振動アクチュエータを始動させて駆動レバーの鉛直変位を生じさせることを含む所定の第1周波数で駆動レバーを作動させる工程と、
制動部材を振動させて所定の第2周波数の振動力を生成する工程と、
振動力の一部を制動部材から分配レバーアームに伝達させる工程と、
プラットフォーム上の身体の質量が振動を受けるように、振動力の一部を分配レバーアームからプラットフォームに分配する工程とを含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
振動アクチュエータは、電磁トランスデューサ、圧電トランスデューサ、または電磁コイルおよび電機子のうち、少なくとも1つから成ることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
制動部材はコイルばねであることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項4】
制動部材は、少なくとも一端が下板に載置された片持ちばねであることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項5】
身体は人体であり、所定の第2周波数は30〜36Hzであることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項6】
身体は生きた脊椎動物であり、所定の第2周波数は30〜120Hzであることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項7】
駆動レバーを付勢して、身体の体重を補償する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項8】
駆動レバーを付勢して身体の体重を補償することは、
相対的に重い体重が上板上にかかるとき、駆動レバーの有効長さを縮め、
相対的に軽い体重が上板上にかかるとき、駆動レバーの有効長さを伸ばすことを含むことを特徴とする請求項7記載の方法。
【請求項9】
制動部材の共振長を付勢する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項10】
身体の組織を治療するための装置であって、
身体を支持するように構成されるプラットフォームであって、
上板、および
下板、
を備えるプラットフォームと、
下板から支持された駆動レバーと、
下板に載置され、駆動レバーの一端を支持するように構成された駆動レバー載置台と、
駆動レバーが駆動レバー載置台に対して軸の周りを回転するように構成された駆動レバー回転軸と、
上板および下板に対して所定の第1周波数で駆動レバーを作動させるように構成されたアクチュエータと、
所定の第2周波数の振動力を生成するように構成された制動部材と、
下板に載置された制動部材載置台と、
制動部材載置台に載置され、同心円状にばねを受けるように構成された制動部材柱と、
制動部材の一端が制動部材柱に載置され、制動部材の他端は制動部材プラットフォームに載置されて、駆動レバーが作動すると、制動部材は駆動レバーの作動を制動する、駆動レバーの一端に載置された制動部材プラットフォームと、
ばねから振動力を受けて、振動力の一部を上板に伝達するように構成された分配レバーアームとを含むことを特徴とする装置。
【請求項11】
アクチュエータは、
下板に載置され、電気的に付勢されるように構成されたコイルと、
駆動レバーに載置され、電気的に付勢されたコイルによって作動するように構成された電機子とを含むことを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項12】
アクチュエータは、下板と駆動レバーとの間に載置されたトランスデューサを含み、トランスデューサが駆動レバーを作動するように構成されることを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項13】
分配レバーアームは、上板に当接し、下板に載置され、制動ばねプラットフォームに延びる第1分配レバーアームを含み、第1分配レバーアームは、ばねから制動ばねプラットフォームに伝達した振動力の一部を受けることが可能であり、また第1分配レバーアームが上板に実質的に支持当接して、振動力の一部が第1分配レバーアームから上板に伝達することを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項14】
上板に当接し、下板に載置され、第1分配レバーアームの一部に延びる第2分配レバーアームをさらに含み、第2分配レバーアームは、第1分配レバーアームから伝達した振動力を受けることが可能であり、また第2分配レバーアームは、第1分配レバーアームに支持当接して、振動力がさらに上板まで伝達することを特徴とする請求項13記載の装置。
【請求項15】
所定の第2周波数は、上板上で支持された人体に対して、30〜36Hzであることを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項16】
所定の第2周波数は、上板上で支持された動物の身体に対して、30〜120Hzであることを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項17】
制動部材は、9ポンド/インチのばね定数を有することを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項18】
制動部材から駆動レバー回転軸までの距離と、アクチュエータから駆動レバー回転軸までの距離との割合が、4対1であり、分配レバーアームドライバから駆動レバー回転軸までの距離と、リフトピンから駆動レバー回転軸までの距離との割合は、16対1であることを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項19】
身体の組織を治療するための装置であって、
身体を支持するように構成されるプラットフォームであって、
上板、および
下板、
を備えるプラットフォームと、
下板から支持された駆動レバーと、
上板および下板に対して所定の第1周波数で駆動レバーを作動させるように構成されたアクチュエータと、
所定の第2周波数の振動力を生成するように構成された制動部材と、
ばねから振動力を受けて、振動力の一部を上板に伝達するように構成された分配レバーアームとを含み、分配レバーアームは、
上板に載置された支持材と、
駆動レバーに載置され、振動力の一部を分配レバーアームに伝達するように構成された交差棒とを含み、
分配レバーアームは交差棒から伝達した振動力の一部を受け、かつ分配レバーアームが振動力の一部を支持材に伝達することを特徴とする装置。
【請求項20】
分配レバーアームは側面分配レバーアームであることを特徴とする請求項19記載の装置。
【請求項21】
上板に載置された複数の支持材と、
交差棒から伝達した振動力の一部を受ける複数の対応する側面分配レバーアームとをさらに含み、各側面分配アームは振動力の一部を各支持材に伝達することを特徴とする請求項20記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
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【図4】
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【図6】
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【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2006−505350(P2006−505350A)
【公表日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−551635(P2004−551635)
【出願日】平成15年10月30日(2003.10.30)
【国際出願番号】PCT/US2003/034579
【国際公開番号】WO2004/043324
【国際公開日】平成16年5月27日(2004.5.27)
【出願人】(595044007)エクソジェン インコーポレイテッド (3)
【氏名又は名称原語表記】EXOGEN INC.
【公表日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年10月30日(2003.10.30)
【国際出願番号】PCT/US2003/034579
【国際公開番号】WO2004/043324
【国際公開日】平成16年5月27日(2004.5.27)
【出願人】(595044007)エクソジェン インコーポレイテッド (3)
【氏名又は名称原語表記】EXOGEN INC.
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