搬送システムのための偏向装置
搬送システムのための偏向装置(1)は、周囲を循環するローラ体(2)を伴う中央体(5)を有し、ローラ体は、遊びを伴って案内されかつ中央体(5)のローラ軌道(13)内を転がる複数のローラ(3)を有し、偏向装置(1)は、ユニットとして組み立てられ、分解され、そして搬送することができる独立構造ユニットを形成し、したがって搬送システムの搬送手段(20,40)を偏向するために独立構造ユニットとして設置することができる。偏向装置(1)は、好ましくは、軽量設計に構成され、プラスチック製のローラ、およびプラスチック製またはアルミニウム製の中央体(5)を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、材料の搬送技術に関する。特に、特許請求の範囲第1項のプリアンブルに従う搬送システムのための偏向装置に関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術
搬送装置は、典型的には、搬送要素である、ベルト、チェーン、ケーブル、バンド、車輪などを備え、それらは、一般的に、三次元的な走行軌道に沿って搬送される。搬送要素は、ここでは、駆動機構によって押され、および/または引かれる。カーブを曲がる際には、摩擦力が発生し、これは駆動機構の抵抗として作用する。これらの摩擦力を低減するために、たとえば国際公開WO99/35063号から、偏向領域に固定設置されたローラを配置することが知られている。しかしながら、ローラの設置は、摩擦およびノイズを生成する。
【0003】
他の偏向装置は、たとえば、独国DE10135659A1により知られている。この中では、搬送装置には、エンドレスの支持チェーンが備えられ、これはカーブにおいて搬送装置のサイドアーク(side-arc)チェーンを支持する。この目的のために、突出した運搬要素が支持チェーンに適合され、これはサイドアークチェーンに圧力をかけ、このような方法でサイドアークチェーンを支持する。この装置の構造は、全体として複雑である。
【0004】
国際公開WO2007/045105号においては、2つの平行ケーブルを有するケーブル搬送システムのための円筒状の偏向ローラが開示される。ケーブル対の各偏向においては、−偏向角度が、たとえば、10°であろうと180°であろうと、それにかかわらず−相当大きな直径を有し、したがって対応する質量慣性を有する偏向シリンダが必要となる。
【0005】
仏国2.196.281は、ローラチェーンが四分円形状(quadrant-shaped)軌道、ピニオンおよび張力装置の周りを循環する搬送システムにおける偏向装置を示す。他の実施形態においては、ローラが溝内を循環する。ローラは、低摩擦係数を有する中間要素によって互いに距離が保たれる。偏向装置は、搬送軌道のカーブ要素の固定された構成部品であり、搬送チェーン(1,2)を支える。偏向装置は独立構造ユニットを形成せず、搬送軌道が分解されるときには、偏向装置もまた45°のラインに沿って二分割される。(逆も同様である。)
独国3726059は、循環ローラチェーンを有する高負荷(チェーンスクレーパコンベア)のための、類似の搬送カーブを示す。これは、湾曲した領域、支持ローラおよび張力レールの周囲を循環する(図1)。ローラのくびれ(constriction)は、ガイドの対応する突起に沿って走行する。ここでもまた、搬送カーブは搬送軌道に統合された構成部品である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
発明の説明
本発明の目的は、したがって、序論で述べた種類の搬送システムのための偏向装置を提供することであり、その偏向装置は、上述の欠点を排除する。特に、1つの目的は、シンプルな構造を有し、かつ製造および組立の点で好ましい、低摩擦の偏向装置を提供することである。
【0007】
この目的は、特許請求の範囲第1項の特徴を有する搬送システムのための偏向装置によって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の搬送システムのための偏向装置においては、偏向装置は、周囲を循環するローラ体を伴う中央体を備え、ローラ体は、遊びを伴って案内されかつ中央体のローラ軌道内を転がる、好ましくはルーズな複数のローラを備え、中央体は、ユニットとして組立てられ、分解され、そして搬送され、したがって、方向を変更する場合に搬送システムの搬送手段を偏向または支持するために独立した構造ユニットとして設置することができる独立構造ユニットを形成する。搬送手段は、たとえば、一体の、または個々に連続した支持要素によって形成された搬送ベルト、あるいは、搬送チェーンまたはケーブルコンベアなどである。搬送手段は、したがって、中央体のローラ上を転がる。搬送手段と中応体との間の圧力は、ローラのシャフトの軸受支持をともなうことなく、実質的な負荷の下部に配置される回転するローラによって搬送される。この軸受支持は、単に互いにローラに距離を保たせるとともに、無負荷状態において、ローラが外れ出ることを防止する。
【0009】
偏向装置は、搬送手段に対して作動するように取付けられなくてはならないだけであり、搬送手段と連結するための追加要素、または個々に取付ける追加要素を必要としない独立構造ユニットであるので、モジュラー式構築システムのように、迅速にかつ簡単な態様で、モジュラー式搬送システムを設置および修正することが可能となる。偏向装置は、コンパクトで、自立した構造ユニットとして製造および供給され得る。したがって、偏向装置は、搬送システムの形状に統合されない。特に、偏向装置は、搬送システムの運搬要素上には形成されず、その運搬要素の運搬機能を損なうことなく、そのような運搬要素から解体され得る。
【0010】
好ましくは、偏向装置は、たとえば、プラスチック製のローラ、および、プラスチック製またはアルミニウム製の中央体を伴う軽量構造で実現される。ローラは、より高負荷のために、本質的に中実の円筒形として製造され、あるいは、アルミニウム(板)または鋼板製のスリーブから製造され得る。それによって、低質量慣性および低エネルギ損失を有する平滑走行システムが作り出される。顕著な摩擦力は全く生成されないので、−圧縮力はシャフトの摩擦なく、ローラによって伝達される−偏向装置は、潤滑材を用いることなく動作され、そのため、粉塵による汚損が発生しにくい傾向にある。
【0011】
偏向装置は、水平方向または垂直方向の偏向、あるいは、空間に斜めに横たわる偏向のためのユニットとして配置され得る。本発明の好ましい実施形態においては、ローラは、(搬送手段の経路に従って)ねじれた軌道に沿って走行する。このような軌道のねじれは、ローラ軌道の直線領域またはカーブ領域に存在し得る。本発明に従う2つの偏向装置の間に、たとえば堅い搬送要素のチェーンのような搬送手段をクランプし、空間に三次元的にカーブしている、ねじれた経路に沿って上記搬送手段を案内することも可能である。
【0012】
偏向装置の形状は、実質的に、中央体の形状によって定められ、所望の偏向角度に対応する。偏向角度は、たとえば、20°から200°の間である。この偏向角度に沿って、言い換えれば、回転領域において、搬送手段は、偏向装置のローラ体によって支持され、または、搬送手段はローラ体上を転がる。好ましくは、ローラ体の返送路は、回転領域の外側の最短ルート、あるいは回転領域と概して平行に走行する湾曲した軌道内を走行する。この偏向装置は、したがって、シリンダ状の偏向装置と比較して、実質的により少ない空間を占めることになる。
【0013】
本発明の好ましい実施形態においては、ローラは、ローラベルト内に案内され、互いに距離が保たれる。好ましくは、ローラベルトは、ここでは、張力体によって中央体に対して張力がかけられ、張力体は固定され、ローラベルトは張力体上をローラによって転がる。したがって、張力体は、可動部品はなく、一つの部品に成形され得る。したがって、構造的には非常にシンプルであるが、低摩擦である張力装置が得られる。
【0014】
本発明の、さらなる好ましい実施形態においては、張力体は取付具によって中央体に取付けられ、中央体は、ローラベルトおよび張力体をともない、ユニットとして組立、分解および運搬が可能な独立構造ユニットを形成する。
【0015】
好ましくは、ローラベルトは、柔軟性のある平坦な材料で製造され、特に、布テープやプラスチック含浸された布で製造される。ローラベルトのさらに好ましい使用可能な実施形態は、国際公開WO2006/094423号、特に図8から18および対応する明細書の部分に開示され、その内容は、参照によってその全体が個々に含まれる。たとえば、ローラの取付具間のローラベルトは、また、ローラベルトがローラベルトの平面に対して垂直方向の軸について折れ曲がることができるように、好ましくは中央のくびれを備え得る。
【0016】
好ましくは、ローラベルトは、軸受突起を有する凹部を備え、へこみを有するローラがその軸受突起に挿入されて、したがって、軸受突起によって緩やかに支持される。ローラは円筒状、または、好ましくは少し上反った、すなわち樽形状であり、ローラ軌道はそれに対応した凹型の形状をしている。軸方向の力は、−ローラの垂直配列の場合には、これは本質的にローラの重量のみに相当し−したがって、ローラをともなわずにローラ軌道に伝達され、その終端面で、ローラ軌道に接触してこすれる。
【0017】
本発明の他の好ましい実施形態においては、ローラベルトは、ローラとしてボールを備える。ボールは、たとえばナイロンのようなプラスチックでできた平坦な軸受要素内の所定の位置でカチッとかパチンと音がなり(clicked or snapped)、これらはローラベルト内に保持される。特に、2つまたはより多くのそのようなローラベルトが、中央体の周囲を循環するように配置される。これらの、2つまたはより多くのローラベルトは、少なくとも回転領域においては、実質的に平行、または一定の距離だけ離れて走行する。搬送システムの支持要素は、ボールの上を通過しおよびボール上を転がる回転溝を備える。この目的のために、支持は、好ましくは、それらが他の1つに対して相対的に近接して追随するように、特に、支持と支持との間にあり六角形の形状をしたケーブルのこれらの部分が、偏向装置に接しないように、ケーブル上に配置される。
【0018】
本発明の他の好ましい実施形態においては、ローラベルトは、中央体のベルト案内溝内にある2つの外縁をともなって走行し、それによって、案内されかつ外れ出ることが防止される。ベルト案内溝は、したがって、ローラ体が中央体から外れてしまうことを防止する。ベルト案内溝は、中央体の一部として成形され、原則として中央体の周囲を走行する溝(slot)を形成し、しかしながら、ローラ体は、張力体の領域において、張力体の調整が可能となるように、部分的に自由に、すなわちベルト案内溝に案内されずに走行する。
【0019】
本発明の他の好ましい実施形態においては、ローラ体は、連結されていない複数の個々のローラから形成される。ローラは、中央体の周囲を転がるように、そして離隔体によって互いに距離が保たれるように配置される。離隔体は、ローラのシャフト、好ましくは、ローラの回転部分に隣接したローラの両端に対して回転できるように取付けられ、回転するローラが互いに接触することを防止する。
【0020】
好ましくは、ローラは、上述の上反った実施形態と同様に、中央体に対する軸方向の力を伝達するための成形部(shaping)を備え、ローラ軌道は、それに対応する形に成形された成形部を備える。
【0021】
本発明の好ましい実施形態においては、ローラは、中央体の周囲を循環するとともにローラ上を転がる少なくとも1つのベルトによって、中央体に対して保持される。搬送手段の搬送された支持(conveyed support)は、次に、凹部または溝を備え、回転するベルトはその中に適合する。同様に、ローラは、少なくとも1つの循環ベルトが走行する凹型ローラ部を備え、中央体は、それに対応する案内突起を備える。したがって、ローラは、凹型ローラ部内に案内突起が係合することによって、軸方向に保持される。案内突起は、ローラ軌道の溝内に配置された、中央体のローラ軌道上の成形部、またはさらに、固定されたベルトまたはケーブルによって形成される。
【0022】
本発明のさらに好ましい実施形態においては、ローラは、離隔体またはローラ軌道の保持溝内の軸端をともなって走行し、保持溝は、ローラが中央体のローラ軌道の外側へ外れることを防止する。
【0023】
好ましくは、ローラと搬送ベルトの間の配列は、ローラ上を転がり、かつ、ローラ体をいくつかの側面、好ましくは3つの側面で取り囲む保護手段である。ローラは、それによって粉塵による汚損から保護される。本発明の好ましい実施形態においては、保護手段は、他方1つに近接して追随しかつ互いに接触しながら、ローラ上を転がる、連続する棒要素によって形成される。ローラ上のすべての形状(溝またはビード(beads))に従って、棒要素、または一般には保護手段は、軸方向の力を伝達するための、対応した形状を備える。
【0024】
本発明の他の実施形態においては、単純にベルトが存在し、ローラ体の外側のそのベルトは、ローラ体を取り囲む。搬送セクションの偏向の領域においては、したがって、ベルトはローラ体と偏向された搬送要素または搬送体との間にある。それによって、ローラ体のローラ上におけるこれらのガラガラ音は、かなり低減または排除される。
【0025】
本発明のさらなる好ましい実施形態においては、中央体は、標準化されたセクタ要素からなるモジュラー式構築システムで構築される。個々のセクタ要素は、たとえば、15°または30°または45°の角度を網羅し、セクタ要素は、より大きな角度を網羅するために、並べられかつ接続され得る。好ましくは、中央体は、さらに、終端要素を備え、これは、ローラ体をローラ軌道へ近づけたりまたは遠ざけたりするとともに、返送路からまたは返送路へローラ体を偏向させる。中央体は、この場合、2つの終端要素と、1つまたはより多くのセクタ要素によって形成される。したがって、3つまたはより多くの異なった要素を用いて、段階的な事前決定可能な偏向角度を網羅する中央体を組立てることが可能となる。次に、個々のセクタ要素は、たとえば2つのベルト案内体に挟まれた1つまたはより多くの中間体、あるいは、各々がベルト案内を備え、一方が他方の上面に配置されて中央体のセクタを形成する上部体および下部体などの、個別の部品により構成される。異なるセクタ要素の個別部品(中間体およびベルト案内体、または、上部体および下部体)は、安定した接続を可能とするために、隣接するセクタ要素または終端要素の個別部品と重なりあうことができる。さらに、たとえばローラ軌道として動作する回転板のような、特定の個別部品は、偏向角度の全体の周囲に広がり得る。たとえばプラスチックのような柔軟性のある材料で作られた、このような回転板は、長く連続した状態(by the yard)に製造された製品として存在し得、必要に応じて、所望の偏向角度に従った長さに切断され得る。
【0026】
偏向装置の組立に関しては、セクタ要素の必要数は、2つの終端要素を含めて、予め定められた偏向角度に従って選択される。エンドレスベルトとして製造されかつ供給された、ローラが挿入されたベルトは、要求される長さに切断される。ベルトの両端は、結合される(つまり、溶接、接着、および/または、縫い合わされる)。選択された要素の組立において、ベルトはベルト案内溝の中に挿入される。ベルト案内溝内のベルトの遊びは、どのような長さの誤差も補償する。
【0027】
本発明の好ましい実施形態においては、特に上述したモジュラー式構築システムに従う偏向装置は、張力装置を備えない。好ましくは、ローラ体の返送路は、ここでは、ローラ体が搬送手段に沿って走行する範囲と実質的に等距離のところを走行する。したがって、特に少スペースでかつ洗練された設計が可能である。
【0028】
本発明のさらなる好ましい実施形態においては、中央体はその形状が調整可能であり、それによって、偏向装置の偏向角度が調整可能である。たとえば、以下のようにこの調節可能性の実現が可能である。
【0029】
・中央体は、少なくとも2つのセクタを備え、各セクタは、互いに平行にかつ一方側で連結した形状に配置され、終端面を有する複数の平坦な翼板と、湾曲した回転領域とから成る。2つのセクタは、可変キャパシタ(variable capacitor)と同様の方法で、交互の翼板によって、一方が他方の中にスライドされ得る。一方が他方の中にどれだけ遠くスライドされたかに応じて、偏向角度はより大きくなったり、より小さくなったりする。
【0030】
・中央体は、回転領域において、一連の直線またはやや湾曲した部分(segment)を備え、これらは互いに調整可能であり、全体として、一連の個別部分によって偏向角度が形成される。
【0031】
・ローラ軌道を形成する、中央体の全体、または、中央体の薄い部分は、柔軟性のある材料で形成される。これは、特定の角度を有する形状の所定の位置に固定され、ならびに、開放されおよび他の角度で再固定され得る。
【0032】
ローラ体の長さは、各場合において、たとえば、張力要素によって調整され得る。
前述の偏向装置のうちの1つにおいて使用するためのローラ体を製造するための方法は、好ましくは、以下のステップを備える。
【0033】
・帯状の平坦な材料で作られた軸受突起をともなう凹部の切除によってローラベルトを形成するステップ。
【0034】
・軸受突起をローラのへこみにくるように、凹部の中にローラを挿入するステップ。
・ローラベルトの2つの両端の重ねあわせによって閉鎖式循環を形成するステップ。(重ね合わせは、1つのローラまたは複数のローラの領域の周囲に存在する)。
【0035】
・好ましくは、ローラベルトの重なり合う両端を、任意的に、一緒に接着または溶接し、あるいは、一緒にステープルで固定しまたは縫い合わせるステップ。
または、−ローラベルトの材料に依存して−、両端は、突合せ溶接もされ得る。
【0036】
ローラおよびローラベルト、または、ベルトおよびそれらの成形部の上記のすべての組合せは、偏向装置が個別の構造ユニットとして存在しなくとも、基本的には、システム内に設置可能である。このような場合としては、たとえば、ローラ体が渦巻き(螺旋)に沿った搬送ベルトの長さに沿って立ち上がりそして返ってくる螺旋コンベアの場合や、その他の複雑でかつ長い経路の場合である。
【0037】
さらに好ましい実施形態は、特許請求の範囲の従属項から現れる。類推によって、方法クレームの特徴は、ここでは、装置クレームと結合され得、その逆も同様である。
【0038】
本発明の目的は、付属の図面の、それぞれの図解的表現に示された好ましい具体例を参照して、以下においてより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】搬送ベルト用の偏向装置の図である。
【図2】搬送ベルト用の偏向装置の図である。
【図3】ローラベルトの案内を有する回転領域を通る断面図である。
【図4】部分的にローラが挿入されたローラベルトの一部分の上面図である。
【図5】ねじれた経路を有する偏向装置を示す図である。
【図6】循環ベルトをともなうローラ体を有する偏向装置を示す図である。
【図7】循環ベルトをともなうローラ体を有する偏向装置を示す図である。
【図8】循環ベルトをともなうローラ体を有する偏向装置を示す図である。
【図9】溝内で案内されたローラを有する偏向装置を示す図である。
【図10】溝内で案内されたローラを有する偏向装置を示す図である。
【図11】ローラ体としてボールベルトを有する偏向装置を示す図である。
【図12】ローラを覆うための保護手段を有する偏向装置を示す図である。
【図13】モジュラー式に組立てられ得る要素で構成される偏向装置を示す図である。
【図14】モジュラー式要素で構成される偏向装置の一部分の構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図面で用いられる参記号およびその意味は、参照記号リストの要約された形式にリスト化される。図において、同一の部品は、基本的に同じ参照記号が与えられる。
【0041】
本発明の実行方法
図1および図2は、搬送ベルト40のための偏向装置1の図である。偏向装置1は、その周囲に、ローラ体2が循環する配列で設置された中央体5を備える。ローラ体2は、中央体5および搬送ベルト40の間の回転領域を走行し、搬送ベルト40の動作時に、中央体5のローラ軌道13上を転がる。ローラ3をともなうローラ体2は、これによって、垂直方向の圧縮力をローラ軌道13へ伝達する。搬送ベルト40の方向を変更するために必要となる力は、したがって、最小限の摩擦が吸収される。個々のローラは、循環ローラベルト4内に取付けられる。図1においては、ローラベルト4は、その上部側および下部側によって概略的にのみ示されており、ローラベルト4の正確な構造は、図3および図4から明らかにされる。ローラベルト4は、中央体5の案内(ガイド)内で案内され、それは同様に図1に示されていない。この案内は、図2に示される、上部および下部のベルト案内体10,10’の各々の中のベルト案内溝によって実現される。これらのベルト案内体10,10’は、中央体5の構成部品であり、たとえば、中央体5の中間体の個別の部品(“上部カバー”および“基礎部”)として取付けられる。図2は、取付具12をさらに示し、それは、一方において、張力体9を中央体5に調整可能に接続するとともに、他方においては、偏向装置1が、全体で独立構造ユニットとして、搬送ベルト40の案内41に適合できるようにする。
【0042】
図3は、ベルト案内溝11内のローラベルト4の案内をともなう回転領域を通る断面図である。さらに、ローラ3が、一方において、中央体5のローラ軌道上をどのように転がるか、そして、他方において、中央体5およびベルト案内体10,10’上の外側にどのように突出しているかが理解し得る。これは、搬送ベルト40がローラ3にのみ接し、中央体5に対してこすれないことを保障する。代替的に、同様の効果をともなうように、ローラ3は、また、搬送ベルト40の高さより長い形状とされ得る。左側の表示に従う実施形態においては、ローラ3は円筒形であり、もし偏向装置1が図示されたように方向付けられる場合は、下部側のベルト案内体10’上の下部端で、自身の重量のためにスリップする。偏向装置1が垂直方向の支持に用いられる場合は、ローラ3のシャフトは水平に走行し、このスリップは発生しない。右側の表示に従う実施形態においては、ローラ3は上反ったまたは樽形状であり、ローラ体2の張力によってローラ軌道に対して引っ張られる。その結果として、ローラ3はローラ軌道13に対して中央に寄せられ、ローラ案内体
10上ではスリップしない。
【0043】
図4は、部分的にローラ3が挿入されたローラベルト4の一部分を示す図である。ローラベルト4は、連続的な凹部6を備え、各々の凹部6は、ベルトの両側に、内部方向を向いた軸受突起7をそれぞれ備える。ローラ3は、軸端にへこみ8が備えられ、それによって、柔軟なローラベルト4の軸上突起7がはめ込まれ、または、へこみ8内に導かれ得る。ローラベルト4は、その一方において、中央体5の周囲を走行するために曲げられ得るような柔軟性を有するとともに、他方において、ローラ3は、引き続く溝6内へ挿入、軸受突起7によって保持されるのに十分なくらいに安定または堅い。軸受突起7は、一般に、ローラ3の自身の重量のみを支持する。
【0044】
図5は、例および概略的として、偏向装置におけるローラ3のねじれた経路を示し、ローラ3だけが図示される。第1の領域14においては、ローラ体2はローラシャフトに平行な軸についてだけ曲げられる。ねじれた領域15においては、ローラ体2は、その長手方向の軸について、したがってローラ軌道について、ねじられまたは変形される。第2の領域16においては、ローラ体2は、再び、ローラシャフトに平行な軸について曲げられる。介在ねじり(intervening torsion)の結果として、第1および第2の領域におけるローラシャフトは、互いに平行には走行しないということが結果として生じる。(図4に従う接続に代えて、ローラベルトの全体幅によって形成される)ローラ間の中間接続だけを備えるローラベルト4を用いて、ローラ軌道の、より自由な、三次元的に変化する案内とすることも可能である。
【0045】
図6から図8は、その周囲を循環するベルトまたはケーブル33を有するローラ体2を備える偏向装置1を示す。それによって、ベルト33は、中央体5に対してローラ3を保持する。例示的に対応する搬送装置として、ケーブルコンベア20が示される。これにおいて、サポート22は2つの平行なケーブル21に固定され、それによって案内されかつ搬送される。サポート22は、回転溝29を備え、その形状および距離は、ベルト33のそれに一致する。サポート22は、したがって、ローラ3上を転がるときに、またはローラシャフトと平行な方向のベルト33に沿って走行するときに支持される。
【0046】
ローラ3は、ここでは、ローラベルトに代えて、離隔体23によって互いに距離が保たれる。離隔体23は、ローラ3の両端に取付けられ、走行方向の、好ましくは走行方向に垂直な方向ではないが、ローラ3上に突出している。離隔体23は、等方向に回転するローラ3が互い対して、接しかつこすれることを防止する。あるいは、離隔体23は、さらにローラ3の中間部の領域に存在し得る。ローラ3の離隔体23は、ローラに関して回転可能に取付けられる。この軸受支持は、ローラの間隔に関する力のみを吸収するので、顕著な摩擦は発生せず、簡単な軸受で十分である。
【0047】
ベルト33の受け入れについては、ローラ3は、その中にベルト33が適合する、凹型ローラ部25を備える。ローラ軌道13もまた、案内突起24、あるいは、挿入された固定ケーブルまたはさらなるベルト34を備え、それらの形状は凹型ローラ部25の形状に対応する。ローラ4に作用する軸方向の力は、したがって、中央体5に伝達され、ローラ3は、中央体5に対して支持される。
【0048】
図9および図10は、溝内で案内され、このようにして中央体5の周囲を循環するローラを備える偏向装置1を示す図である。ここでは、ローラ体2を一緒に保持するためのベルトが存在しないので、ローラ3は、それらのシャフトによって(または、離隔体23を介して間接的に)、保持溝35内に案内され、ローラ3が外れ出ることを防止する。前述の実施形態に類似して、ローラ3は、凸型ローラ部27を備え、ローラ軌道13は、対応する案内溝26および回転溝29に対応するサポート22を備える。
【0049】
図11は、ローラ体2として、中央体5の周囲を循環するボールチェーン28を備える偏向装置1を示す。ボールチェーン28は、好ましくは、上述のローラベルト4のように製造されるが、ボール36の軸受支持については、硬質プラスチック製の中間体が、好ましくは、ベルトに挿入される。好ましくは、それぞれの案内溝26内に一定距離離れて案内される2つのボールチェーン28が存在する。さらに、各ボールチェーン28は、ベルト案内溝11によって、外れ出ないように固定され、両側からベルトを包み込む。
【0050】
図12は、ローラ3を覆うための保護手段30を備える偏向装置1を示す。このような保護手段は、本発明の上記に示されたすべての実施形態において使用可能であるが、ここでは、1つの例のみを参照して図示される。保護手段は、連続したU型の棒要素30によって形成される。これらは、ローラ3および中央体5の一部を包み込み、したがって、回転部品を粉塵の汚染から防ぐ。保持要素、ローラまたは棒要素30の保持ピン17は、ローラ軌道13を掴み、ローラ3に対して棒要素30を固定する。したがって、棒要素30は、ローラ軌道13の後ろ側で部分的にスライドし、または転がり、サポート22または搬送システムの他の要素は、循環する棒要素30に連結されて、回転領域を移動する。(図示しない)サポートの支持について、棒要素30は、膨らみ32、および内側にさらなる成形部を備え、前述の実施形態のように、支持の目的のために、ローラ3の形状に合致する。
【0051】
図13は、概略図における、異なる偏向角度を有する偏向装置1を示し、偏向装置は
モジュラー式に組立てられる要素、すなわち、この場合には、セクタ要素51および終端要素52で構成され得る。一組のモジュラー要素は、たとえば、1つまたは複数有するか、あるいは全く有さないセクタ要素51と、2つの終端要素52と、偏向角度に従ったサイズに切断されるローラベルト4と、任意的に、すべての要素を超えて張り出した固定要素とを備え、そして、接続および締結要素をさらに含む。セクタ要素51および終端要素52は、さらに、複数の構成部材53,54,55で構成され得る。
【0052】
図14は、本発明の好ましい実施形態における、モジュラー要素で組立てられ得る偏向装置1のサブポーションのより詳細な構成を示す。セクタ要素51は、終端要素52も同様に、各々上部体54および下部体55を備える。次に、これらは、それぞれ、ベルト案内溝11を備え、1つまたはより多くの中間体によって互いに距離が保たれる。示された実施形態においては、中間体は、複数の離隔要素53によって形成されるが、単一のブロックによっても形成されえ得、あるいは、上部体54または下部体55上に形成され得る。終端要素52においては、各場合におけるベルト案内溝11は、ローラベルト4を(搬送体がローラベルト4上を転がる)回転領域からそらして返送路領域へ湾曲する、湾曲部を形成する。この湾曲部の領域においては、好ましくは、搬送された物体をローラベルト4に至るまで導くか、または、ローラベルト4から離れるように導く、湾曲終端ローラ56または湾曲終端スライドブロック57が配置される。返送路領域においては、ベルト案内溝11およびしたがって、ローラベルト4は、好ましくは、回転領域においてベルト案内溝11に等距離のところを走行する。
【0053】
ローラ軌道13は、ここでは、平面で柔軟性のある材料で作られたローラ軌道60によって形成され、上部体54および下部体55の保持溝内に挿入され、かつ保持される。ローラ軌道60は、個々のセクタ要素51および終端要素52上に張り出し、かつ接続され、したがって、すべてのセクタ上を通って走行するローラ軌道13を形成する。このように、セクタ間にオフセットのない構造が形成される。
【0054】
個々の要素は、ピンまたはネジ62、あるいは他の接続手段を備える接続板58によって互いに連結される。さらに、接続板58は、偏向装置1を搬送装置に締結するためのアングルブラケット59にも取付けられ得る。
【0055】
軌道開口部または誘導部61は、図14の詳細図に概略的に示される。このような誘導部61は、ベルト案内溝11の上部および下部の側面に、偏向装置1を解体しなくともローラベルト4が設置および取り外しされ得るように、閉成可能な開口部を形成する。この場合、ローラベルト4は、たとえば設置においては、最初はループ状に閉成されていないが、誘導部61によって最初にローラ軌道13内に通される。そして、ローラ軌道13内に置かれたローラベルト4は、接続されてループを形成する。
【0056】
個々の要素(ローラ体、ローラ、ケーブル、離隔体、ローラ軌道など)、および、それらの様々な変形は、本発明のさらなる好ましい実施形態において、異なるように互いに結合され得る。さらに、偏向装置1は、たとえばコンベアベルトのような移動した搬送手段に張力を与えるための張力手段としても使用でき、または、そのような搬送手段の駆動機構に力を伝達するためにも用いられ得る。しかしながら、好ましくは、偏向装置1は駆動されないが、搬送装置40によって、受動的に連動して動かされる。
【0057】
参照記号リスト
【符号の説明】
【0058】
1 偏向装置、2 ローラ体、3 ローラ、4 ローラベルト、5 中央体、6 凹部、7 軸受突起、8 へこみ、9 張力体、10,10’ ベルト案内体、11 ベルト案内溝、12 取付具、13 ローラ軌道、14 第1の領域、15 ねじれた領域、16 第2の領域、17 保持ピン、20 ケーブルコンベア、21 ケーブル、22 サポート、23 離隔体、24 案内突起、25 凹型ローラ部、26 案内溝、27 凸型ローラ部、28 ボールチェーン、29 サポート上の案内溝、30 棒要素、31 へこみ、32 膨らみ、33 ベルト、34 さらなるベルト、35 保持溝、36 ボール、40 コンベアベルト、41 コンベアベルトの案内、51 セクタ要素、52 終端要素、53 離隔要素、54 上部体、55 下部体、56 湾曲終端ローラ、57 湾曲終端スライドブロック、58 接続板、59 アングルブラケット、60 回転板、61 誘導部、62 接続ピン。
【技術分野】
【0001】
本発明は、材料の搬送技術に関する。特に、特許請求の範囲第1項のプリアンブルに従う搬送システムのための偏向装置に関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術
搬送装置は、典型的には、搬送要素である、ベルト、チェーン、ケーブル、バンド、車輪などを備え、それらは、一般的に、三次元的な走行軌道に沿って搬送される。搬送要素は、ここでは、駆動機構によって押され、および/または引かれる。カーブを曲がる際には、摩擦力が発生し、これは駆動機構の抵抗として作用する。これらの摩擦力を低減するために、たとえば国際公開WO99/35063号から、偏向領域に固定設置されたローラを配置することが知られている。しかしながら、ローラの設置は、摩擦およびノイズを生成する。
【0003】
他の偏向装置は、たとえば、独国DE10135659A1により知られている。この中では、搬送装置には、エンドレスの支持チェーンが備えられ、これはカーブにおいて搬送装置のサイドアーク(side-arc)チェーンを支持する。この目的のために、突出した運搬要素が支持チェーンに適合され、これはサイドアークチェーンに圧力をかけ、このような方法でサイドアークチェーンを支持する。この装置の構造は、全体として複雑である。
【0004】
国際公開WO2007/045105号においては、2つの平行ケーブルを有するケーブル搬送システムのための円筒状の偏向ローラが開示される。ケーブル対の各偏向においては、−偏向角度が、たとえば、10°であろうと180°であろうと、それにかかわらず−相当大きな直径を有し、したがって対応する質量慣性を有する偏向シリンダが必要となる。
【0005】
仏国2.196.281は、ローラチェーンが四分円形状(quadrant-shaped)軌道、ピニオンおよび張力装置の周りを循環する搬送システムにおける偏向装置を示す。他の実施形態においては、ローラが溝内を循環する。ローラは、低摩擦係数を有する中間要素によって互いに距離が保たれる。偏向装置は、搬送軌道のカーブ要素の固定された構成部品であり、搬送チェーン(1,2)を支える。偏向装置は独立構造ユニットを形成せず、搬送軌道が分解されるときには、偏向装置もまた45°のラインに沿って二分割される。(逆も同様である。)
独国3726059は、循環ローラチェーンを有する高負荷(チェーンスクレーパコンベア)のための、類似の搬送カーブを示す。これは、湾曲した領域、支持ローラおよび張力レールの周囲を循環する(図1)。ローラのくびれ(constriction)は、ガイドの対応する突起に沿って走行する。ここでもまた、搬送カーブは搬送軌道に統合された構成部品である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
発明の説明
本発明の目的は、したがって、序論で述べた種類の搬送システムのための偏向装置を提供することであり、その偏向装置は、上述の欠点を排除する。特に、1つの目的は、シンプルな構造を有し、かつ製造および組立の点で好ましい、低摩擦の偏向装置を提供することである。
【0007】
この目的は、特許請求の範囲第1項の特徴を有する搬送システムのための偏向装置によって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の搬送システムのための偏向装置においては、偏向装置は、周囲を循環するローラ体を伴う中央体を備え、ローラ体は、遊びを伴って案内されかつ中央体のローラ軌道内を転がる、好ましくはルーズな複数のローラを備え、中央体は、ユニットとして組立てられ、分解され、そして搬送され、したがって、方向を変更する場合に搬送システムの搬送手段を偏向または支持するために独立した構造ユニットとして設置することができる独立構造ユニットを形成する。搬送手段は、たとえば、一体の、または個々に連続した支持要素によって形成された搬送ベルト、あるいは、搬送チェーンまたはケーブルコンベアなどである。搬送手段は、したがって、中央体のローラ上を転がる。搬送手段と中応体との間の圧力は、ローラのシャフトの軸受支持をともなうことなく、実質的な負荷の下部に配置される回転するローラによって搬送される。この軸受支持は、単に互いにローラに距離を保たせるとともに、無負荷状態において、ローラが外れ出ることを防止する。
【0009】
偏向装置は、搬送手段に対して作動するように取付けられなくてはならないだけであり、搬送手段と連結するための追加要素、または個々に取付ける追加要素を必要としない独立構造ユニットであるので、モジュラー式構築システムのように、迅速にかつ簡単な態様で、モジュラー式搬送システムを設置および修正することが可能となる。偏向装置は、コンパクトで、自立した構造ユニットとして製造および供給され得る。したがって、偏向装置は、搬送システムの形状に統合されない。特に、偏向装置は、搬送システムの運搬要素上には形成されず、その運搬要素の運搬機能を損なうことなく、そのような運搬要素から解体され得る。
【0010】
好ましくは、偏向装置は、たとえば、プラスチック製のローラ、および、プラスチック製またはアルミニウム製の中央体を伴う軽量構造で実現される。ローラは、より高負荷のために、本質的に中実の円筒形として製造され、あるいは、アルミニウム(板)または鋼板製のスリーブから製造され得る。それによって、低質量慣性および低エネルギ損失を有する平滑走行システムが作り出される。顕著な摩擦力は全く生成されないので、−圧縮力はシャフトの摩擦なく、ローラによって伝達される−偏向装置は、潤滑材を用いることなく動作され、そのため、粉塵による汚損が発生しにくい傾向にある。
【0011】
偏向装置は、水平方向または垂直方向の偏向、あるいは、空間に斜めに横たわる偏向のためのユニットとして配置され得る。本発明の好ましい実施形態においては、ローラは、(搬送手段の経路に従って)ねじれた軌道に沿って走行する。このような軌道のねじれは、ローラ軌道の直線領域またはカーブ領域に存在し得る。本発明に従う2つの偏向装置の間に、たとえば堅い搬送要素のチェーンのような搬送手段をクランプし、空間に三次元的にカーブしている、ねじれた経路に沿って上記搬送手段を案内することも可能である。
【0012】
偏向装置の形状は、実質的に、中央体の形状によって定められ、所望の偏向角度に対応する。偏向角度は、たとえば、20°から200°の間である。この偏向角度に沿って、言い換えれば、回転領域において、搬送手段は、偏向装置のローラ体によって支持され、または、搬送手段はローラ体上を転がる。好ましくは、ローラ体の返送路は、回転領域の外側の最短ルート、あるいは回転領域と概して平行に走行する湾曲した軌道内を走行する。この偏向装置は、したがって、シリンダ状の偏向装置と比較して、実質的により少ない空間を占めることになる。
【0013】
本発明の好ましい実施形態においては、ローラは、ローラベルト内に案内され、互いに距離が保たれる。好ましくは、ローラベルトは、ここでは、張力体によって中央体に対して張力がかけられ、張力体は固定され、ローラベルトは張力体上をローラによって転がる。したがって、張力体は、可動部品はなく、一つの部品に成形され得る。したがって、構造的には非常にシンプルであるが、低摩擦である張力装置が得られる。
【0014】
本発明の、さらなる好ましい実施形態においては、張力体は取付具によって中央体に取付けられ、中央体は、ローラベルトおよび張力体をともない、ユニットとして組立、分解および運搬が可能な独立構造ユニットを形成する。
【0015】
好ましくは、ローラベルトは、柔軟性のある平坦な材料で製造され、特に、布テープやプラスチック含浸された布で製造される。ローラベルトのさらに好ましい使用可能な実施形態は、国際公開WO2006/094423号、特に図8から18および対応する明細書の部分に開示され、その内容は、参照によってその全体が個々に含まれる。たとえば、ローラの取付具間のローラベルトは、また、ローラベルトがローラベルトの平面に対して垂直方向の軸について折れ曲がることができるように、好ましくは中央のくびれを備え得る。
【0016】
好ましくは、ローラベルトは、軸受突起を有する凹部を備え、へこみを有するローラがその軸受突起に挿入されて、したがって、軸受突起によって緩やかに支持される。ローラは円筒状、または、好ましくは少し上反った、すなわち樽形状であり、ローラ軌道はそれに対応した凹型の形状をしている。軸方向の力は、−ローラの垂直配列の場合には、これは本質的にローラの重量のみに相当し−したがって、ローラをともなわずにローラ軌道に伝達され、その終端面で、ローラ軌道に接触してこすれる。
【0017】
本発明の他の好ましい実施形態においては、ローラベルトは、ローラとしてボールを備える。ボールは、たとえばナイロンのようなプラスチックでできた平坦な軸受要素内の所定の位置でカチッとかパチンと音がなり(clicked or snapped)、これらはローラベルト内に保持される。特に、2つまたはより多くのそのようなローラベルトが、中央体の周囲を循環するように配置される。これらの、2つまたはより多くのローラベルトは、少なくとも回転領域においては、実質的に平行、または一定の距離だけ離れて走行する。搬送システムの支持要素は、ボールの上を通過しおよびボール上を転がる回転溝を備える。この目的のために、支持は、好ましくは、それらが他の1つに対して相対的に近接して追随するように、特に、支持と支持との間にあり六角形の形状をしたケーブルのこれらの部分が、偏向装置に接しないように、ケーブル上に配置される。
【0018】
本発明の他の好ましい実施形態においては、ローラベルトは、中央体のベルト案内溝内にある2つの外縁をともなって走行し、それによって、案内されかつ外れ出ることが防止される。ベルト案内溝は、したがって、ローラ体が中央体から外れてしまうことを防止する。ベルト案内溝は、中央体の一部として成形され、原則として中央体の周囲を走行する溝(slot)を形成し、しかしながら、ローラ体は、張力体の領域において、張力体の調整が可能となるように、部分的に自由に、すなわちベルト案内溝に案内されずに走行する。
【0019】
本発明の他の好ましい実施形態においては、ローラ体は、連結されていない複数の個々のローラから形成される。ローラは、中央体の周囲を転がるように、そして離隔体によって互いに距離が保たれるように配置される。離隔体は、ローラのシャフト、好ましくは、ローラの回転部分に隣接したローラの両端に対して回転できるように取付けられ、回転するローラが互いに接触することを防止する。
【0020】
好ましくは、ローラは、上述の上反った実施形態と同様に、中央体に対する軸方向の力を伝達するための成形部(shaping)を備え、ローラ軌道は、それに対応する形に成形された成形部を備える。
【0021】
本発明の好ましい実施形態においては、ローラは、中央体の周囲を循環するとともにローラ上を転がる少なくとも1つのベルトによって、中央体に対して保持される。搬送手段の搬送された支持(conveyed support)は、次に、凹部または溝を備え、回転するベルトはその中に適合する。同様に、ローラは、少なくとも1つの循環ベルトが走行する凹型ローラ部を備え、中央体は、それに対応する案内突起を備える。したがって、ローラは、凹型ローラ部内に案内突起が係合することによって、軸方向に保持される。案内突起は、ローラ軌道の溝内に配置された、中央体のローラ軌道上の成形部、またはさらに、固定されたベルトまたはケーブルによって形成される。
【0022】
本発明のさらに好ましい実施形態においては、ローラは、離隔体またはローラ軌道の保持溝内の軸端をともなって走行し、保持溝は、ローラが中央体のローラ軌道の外側へ外れることを防止する。
【0023】
好ましくは、ローラと搬送ベルトの間の配列は、ローラ上を転がり、かつ、ローラ体をいくつかの側面、好ましくは3つの側面で取り囲む保護手段である。ローラは、それによって粉塵による汚損から保護される。本発明の好ましい実施形態においては、保護手段は、他方1つに近接して追随しかつ互いに接触しながら、ローラ上を転がる、連続する棒要素によって形成される。ローラ上のすべての形状(溝またはビード(beads))に従って、棒要素、または一般には保護手段は、軸方向の力を伝達するための、対応した形状を備える。
【0024】
本発明の他の実施形態においては、単純にベルトが存在し、ローラ体の外側のそのベルトは、ローラ体を取り囲む。搬送セクションの偏向の領域においては、したがって、ベルトはローラ体と偏向された搬送要素または搬送体との間にある。それによって、ローラ体のローラ上におけるこれらのガラガラ音は、かなり低減または排除される。
【0025】
本発明のさらなる好ましい実施形態においては、中央体は、標準化されたセクタ要素からなるモジュラー式構築システムで構築される。個々のセクタ要素は、たとえば、15°または30°または45°の角度を網羅し、セクタ要素は、より大きな角度を網羅するために、並べられかつ接続され得る。好ましくは、中央体は、さらに、終端要素を備え、これは、ローラ体をローラ軌道へ近づけたりまたは遠ざけたりするとともに、返送路からまたは返送路へローラ体を偏向させる。中央体は、この場合、2つの終端要素と、1つまたはより多くのセクタ要素によって形成される。したがって、3つまたはより多くの異なった要素を用いて、段階的な事前決定可能な偏向角度を網羅する中央体を組立てることが可能となる。次に、個々のセクタ要素は、たとえば2つのベルト案内体に挟まれた1つまたはより多くの中間体、あるいは、各々がベルト案内を備え、一方が他方の上面に配置されて中央体のセクタを形成する上部体および下部体などの、個別の部品により構成される。異なるセクタ要素の個別部品(中間体およびベルト案内体、または、上部体および下部体)は、安定した接続を可能とするために、隣接するセクタ要素または終端要素の個別部品と重なりあうことができる。さらに、たとえばローラ軌道として動作する回転板のような、特定の個別部品は、偏向角度の全体の周囲に広がり得る。たとえばプラスチックのような柔軟性のある材料で作られた、このような回転板は、長く連続した状態(by the yard)に製造された製品として存在し得、必要に応じて、所望の偏向角度に従った長さに切断され得る。
【0026】
偏向装置の組立に関しては、セクタ要素の必要数は、2つの終端要素を含めて、予め定められた偏向角度に従って選択される。エンドレスベルトとして製造されかつ供給された、ローラが挿入されたベルトは、要求される長さに切断される。ベルトの両端は、結合される(つまり、溶接、接着、および/または、縫い合わされる)。選択された要素の組立において、ベルトはベルト案内溝の中に挿入される。ベルト案内溝内のベルトの遊びは、どのような長さの誤差も補償する。
【0027】
本発明の好ましい実施形態においては、特に上述したモジュラー式構築システムに従う偏向装置は、張力装置を備えない。好ましくは、ローラ体の返送路は、ここでは、ローラ体が搬送手段に沿って走行する範囲と実質的に等距離のところを走行する。したがって、特に少スペースでかつ洗練された設計が可能である。
【0028】
本発明のさらなる好ましい実施形態においては、中央体はその形状が調整可能であり、それによって、偏向装置の偏向角度が調整可能である。たとえば、以下のようにこの調節可能性の実現が可能である。
【0029】
・中央体は、少なくとも2つのセクタを備え、各セクタは、互いに平行にかつ一方側で連結した形状に配置され、終端面を有する複数の平坦な翼板と、湾曲した回転領域とから成る。2つのセクタは、可変キャパシタ(variable capacitor)と同様の方法で、交互の翼板によって、一方が他方の中にスライドされ得る。一方が他方の中にどれだけ遠くスライドされたかに応じて、偏向角度はより大きくなったり、より小さくなったりする。
【0030】
・中央体は、回転領域において、一連の直線またはやや湾曲した部分(segment)を備え、これらは互いに調整可能であり、全体として、一連の個別部分によって偏向角度が形成される。
【0031】
・ローラ軌道を形成する、中央体の全体、または、中央体の薄い部分は、柔軟性のある材料で形成される。これは、特定の角度を有する形状の所定の位置に固定され、ならびに、開放されおよび他の角度で再固定され得る。
【0032】
ローラ体の長さは、各場合において、たとえば、張力要素によって調整され得る。
前述の偏向装置のうちの1つにおいて使用するためのローラ体を製造するための方法は、好ましくは、以下のステップを備える。
【0033】
・帯状の平坦な材料で作られた軸受突起をともなう凹部の切除によってローラベルトを形成するステップ。
【0034】
・軸受突起をローラのへこみにくるように、凹部の中にローラを挿入するステップ。
・ローラベルトの2つの両端の重ねあわせによって閉鎖式循環を形成するステップ。(重ね合わせは、1つのローラまたは複数のローラの領域の周囲に存在する)。
【0035】
・好ましくは、ローラベルトの重なり合う両端を、任意的に、一緒に接着または溶接し、あるいは、一緒にステープルで固定しまたは縫い合わせるステップ。
または、−ローラベルトの材料に依存して−、両端は、突合せ溶接もされ得る。
【0036】
ローラおよびローラベルト、または、ベルトおよびそれらの成形部の上記のすべての組合せは、偏向装置が個別の構造ユニットとして存在しなくとも、基本的には、システム内に設置可能である。このような場合としては、たとえば、ローラ体が渦巻き(螺旋)に沿った搬送ベルトの長さに沿って立ち上がりそして返ってくる螺旋コンベアの場合や、その他の複雑でかつ長い経路の場合である。
【0037】
さらに好ましい実施形態は、特許請求の範囲の従属項から現れる。類推によって、方法クレームの特徴は、ここでは、装置クレームと結合され得、その逆も同様である。
【0038】
本発明の目的は、付属の図面の、それぞれの図解的表現に示された好ましい具体例を参照して、以下においてより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】搬送ベルト用の偏向装置の図である。
【図2】搬送ベルト用の偏向装置の図である。
【図3】ローラベルトの案内を有する回転領域を通る断面図である。
【図4】部分的にローラが挿入されたローラベルトの一部分の上面図である。
【図5】ねじれた経路を有する偏向装置を示す図である。
【図6】循環ベルトをともなうローラ体を有する偏向装置を示す図である。
【図7】循環ベルトをともなうローラ体を有する偏向装置を示す図である。
【図8】循環ベルトをともなうローラ体を有する偏向装置を示す図である。
【図9】溝内で案内されたローラを有する偏向装置を示す図である。
【図10】溝内で案内されたローラを有する偏向装置を示す図である。
【図11】ローラ体としてボールベルトを有する偏向装置を示す図である。
【図12】ローラを覆うための保護手段を有する偏向装置を示す図である。
【図13】モジュラー式に組立てられ得る要素で構成される偏向装置を示す図である。
【図14】モジュラー式要素で構成される偏向装置の一部分の構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図面で用いられる参記号およびその意味は、参照記号リストの要約された形式にリスト化される。図において、同一の部品は、基本的に同じ参照記号が与えられる。
【0041】
本発明の実行方法
図1および図2は、搬送ベルト40のための偏向装置1の図である。偏向装置1は、その周囲に、ローラ体2が循環する配列で設置された中央体5を備える。ローラ体2は、中央体5および搬送ベルト40の間の回転領域を走行し、搬送ベルト40の動作時に、中央体5のローラ軌道13上を転がる。ローラ3をともなうローラ体2は、これによって、垂直方向の圧縮力をローラ軌道13へ伝達する。搬送ベルト40の方向を変更するために必要となる力は、したがって、最小限の摩擦が吸収される。個々のローラは、循環ローラベルト4内に取付けられる。図1においては、ローラベルト4は、その上部側および下部側によって概略的にのみ示されており、ローラベルト4の正確な構造は、図3および図4から明らかにされる。ローラベルト4は、中央体5の案内(ガイド)内で案内され、それは同様に図1に示されていない。この案内は、図2に示される、上部および下部のベルト案内体10,10’の各々の中のベルト案内溝によって実現される。これらのベルト案内体10,10’は、中央体5の構成部品であり、たとえば、中央体5の中間体の個別の部品(“上部カバー”および“基礎部”)として取付けられる。図2は、取付具12をさらに示し、それは、一方において、張力体9を中央体5に調整可能に接続するとともに、他方においては、偏向装置1が、全体で独立構造ユニットとして、搬送ベルト40の案内41に適合できるようにする。
【0042】
図3は、ベルト案内溝11内のローラベルト4の案内をともなう回転領域を通る断面図である。さらに、ローラ3が、一方において、中央体5のローラ軌道上をどのように転がるか、そして、他方において、中央体5およびベルト案内体10,10’上の外側にどのように突出しているかが理解し得る。これは、搬送ベルト40がローラ3にのみ接し、中央体5に対してこすれないことを保障する。代替的に、同様の効果をともなうように、ローラ3は、また、搬送ベルト40の高さより長い形状とされ得る。左側の表示に従う実施形態においては、ローラ3は円筒形であり、もし偏向装置1が図示されたように方向付けられる場合は、下部側のベルト案内体10’上の下部端で、自身の重量のためにスリップする。偏向装置1が垂直方向の支持に用いられる場合は、ローラ3のシャフトは水平に走行し、このスリップは発生しない。右側の表示に従う実施形態においては、ローラ3は上反ったまたは樽形状であり、ローラ体2の張力によってローラ軌道に対して引っ張られる。その結果として、ローラ3はローラ軌道13に対して中央に寄せられ、ローラ案内体
10上ではスリップしない。
【0043】
図4は、部分的にローラ3が挿入されたローラベルト4の一部分を示す図である。ローラベルト4は、連続的な凹部6を備え、各々の凹部6は、ベルトの両側に、内部方向を向いた軸受突起7をそれぞれ備える。ローラ3は、軸端にへこみ8が備えられ、それによって、柔軟なローラベルト4の軸上突起7がはめ込まれ、または、へこみ8内に導かれ得る。ローラベルト4は、その一方において、中央体5の周囲を走行するために曲げられ得るような柔軟性を有するとともに、他方において、ローラ3は、引き続く溝6内へ挿入、軸受突起7によって保持されるのに十分なくらいに安定または堅い。軸受突起7は、一般に、ローラ3の自身の重量のみを支持する。
【0044】
図5は、例および概略的として、偏向装置におけるローラ3のねじれた経路を示し、ローラ3だけが図示される。第1の領域14においては、ローラ体2はローラシャフトに平行な軸についてだけ曲げられる。ねじれた領域15においては、ローラ体2は、その長手方向の軸について、したがってローラ軌道について、ねじられまたは変形される。第2の領域16においては、ローラ体2は、再び、ローラシャフトに平行な軸について曲げられる。介在ねじり(intervening torsion)の結果として、第1および第2の領域におけるローラシャフトは、互いに平行には走行しないということが結果として生じる。(図4に従う接続に代えて、ローラベルトの全体幅によって形成される)ローラ間の中間接続だけを備えるローラベルト4を用いて、ローラ軌道の、より自由な、三次元的に変化する案内とすることも可能である。
【0045】
図6から図8は、その周囲を循環するベルトまたはケーブル33を有するローラ体2を備える偏向装置1を示す。それによって、ベルト33は、中央体5に対してローラ3を保持する。例示的に対応する搬送装置として、ケーブルコンベア20が示される。これにおいて、サポート22は2つの平行なケーブル21に固定され、それによって案内されかつ搬送される。サポート22は、回転溝29を備え、その形状および距離は、ベルト33のそれに一致する。サポート22は、したがって、ローラ3上を転がるときに、またはローラシャフトと平行な方向のベルト33に沿って走行するときに支持される。
【0046】
ローラ3は、ここでは、ローラベルトに代えて、離隔体23によって互いに距離が保たれる。離隔体23は、ローラ3の両端に取付けられ、走行方向の、好ましくは走行方向に垂直な方向ではないが、ローラ3上に突出している。離隔体23は、等方向に回転するローラ3が互い対して、接しかつこすれることを防止する。あるいは、離隔体23は、さらにローラ3の中間部の領域に存在し得る。ローラ3の離隔体23は、ローラに関して回転可能に取付けられる。この軸受支持は、ローラの間隔に関する力のみを吸収するので、顕著な摩擦は発生せず、簡単な軸受で十分である。
【0047】
ベルト33の受け入れについては、ローラ3は、その中にベルト33が適合する、凹型ローラ部25を備える。ローラ軌道13もまた、案内突起24、あるいは、挿入された固定ケーブルまたはさらなるベルト34を備え、それらの形状は凹型ローラ部25の形状に対応する。ローラ4に作用する軸方向の力は、したがって、中央体5に伝達され、ローラ3は、中央体5に対して支持される。
【0048】
図9および図10は、溝内で案内され、このようにして中央体5の周囲を循環するローラを備える偏向装置1を示す図である。ここでは、ローラ体2を一緒に保持するためのベルトが存在しないので、ローラ3は、それらのシャフトによって(または、離隔体23を介して間接的に)、保持溝35内に案内され、ローラ3が外れ出ることを防止する。前述の実施形態に類似して、ローラ3は、凸型ローラ部27を備え、ローラ軌道13は、対応する案内溝26および回転溝29に対応するサポート22を備える。
【0049】
図11は、ローラ体2として、中央体5の周囲を循環するボールチェーン28を備える偏向装置1を示す。ボールチェーン28は、好ましくは、上述のローラベルト4のように製造されるが、ボール36の軸受支持については、硬質プラスチック製の中間体が、好ましくは、ベルトに挿入される。好ましくは、それぞれの案内溝26内に一定距離離れて案内される2つのボールチェーン28が存在する。さらに、各ボールチェーン28は、ベルト案内溝11によって、外れ出ないように固定され、両側からベルトを包み込む。
【0050】
図12は、ローラ3を覆うための保護手段30を備える偏向装置1を示す。このような保護手段は、本発明の上記に示されたすべての実施形態において使用可能であるが、ここでは、1つの例のみを参照して図示される。保護手段は、連続したU型の棒要素30によって形成される。これらは、ローラ3および中央体5の一部を包み込み、したがって、回転部品を粉塵の汚染から防ぐ。保持要素、ローラまたは棒要素30の保持ピン17は、ローラ軌道13を掴み、ローラ3に対して棒要素30を固定する。したがって、棒要素30は、ローラ軌道13の後ろ側で部分的にスライドし、または転がり、サポート22または搬送システムの他の要素は、循環する棒要素30に連結されて、回転領域を移動する。(図示しない)サポートの支持について、棒要素30は、膨らみ32、および内側にさらなる成形部を備え、前述の実施形態のように、支持の目的のために、ローラ3の形状に合致する。
【0051】
図13は、概略図における、異なる偏向角度を有する偏向装置1を示し、偏向装置は
モジュラー式に組立てられる要素、すなわち、この場合には、セクタ要素51および終端要素52で構成され得る。一組のモジュラー要素は、たとえば、1つまたは複数有するか、あるいは全く有さないセクタ要素51と、2つの終端要素52と、偏向角度に従ったサイズに切断されるローラベルト4と、任意的に、すべての要素を超えて張り出した固定要素とを備え、そして、接続および締結要素をさらに含む。セクタ要素51および終端要素52は、さらに、複数の構成部材53,54,55で構成され得る。
【0052】
図14は、本発明の好ましい実施形態における、モジュラー要素で組立てられ得る偏向装置1のサブポーションのより詳細な構成を示す。セクタ要素51は、終端要素52も同様に、各々上部体54および下部体55を備える。次に、これらは、それぞれ、ベルト案内溝11を備え、1つまたはより多くの中間体によって互いに距離が保たれる。示された実施形態においては、中間体は、複数の離隔要素53によって形成されるが、単一のブロックによっても形成されえ得、あるいは、上部体54または下部体55上に形成され得る。終端要素52においては、各場合におけるベルト案内溝11は、ローラベルト4を(搬送体がローラベルト4上を転がる)回転領域からそらして返送路領域へ湾曲する、湾曲部を形成する。この湾曲部の領域においては、好ましくは、搬送された物体をローラベルト4に至るまで導くか、または、ローラベルト4から離れるように導く、湾曲終端ローラ56または湾曲終端スライドブロック57が配置される。返送路領域においては、ベルト案内溝11およびしたがって、ローラベルト4は、好ましくは、回転領域においてベルト案内溝11に等距離のところを走行する。
【0053】
ローラ軌道13は、ここでは、平面で柔軟性のある材料で作られたローラ軌道60によって形成され、上部体54および下部体55の保持溝内に挿入され、かつ保持される。ローラ軌道60は、個々のセクタ要素51および終端要素52上に張り出し、かつ接続され、したがって、すべてのセクタ上を通って走行するローラ軌道13を形成する。このように、セクタ間にオフセットのない構造が形成される。
【0054】
個々の要素は、ピンまたはネジ62、あるいは他の接続手段を備える接続板58によって互いに連結される。さらに、接続板58は、偏向装置1を搬送装置に締結するためのアングルブラケット59にも取付けられ得る。
【0055】
軌道開口部または誘導部61は、図14の詳細図に概略的に示される。このような誘導部61は、ベルト案内溝11の上部および下部の側面に、偏向装置1を解体しなくともローラベルト4が設置および取り外しされ得るように、閉成可能な開口部を形成する。この場合、ローラベルト4は、たとえば設置においては、最初はループ状に閉成されていないが、誘導部61によって最初にローラ軌道13内に通される。そして、ローラ軌道13内に置かれたローラベルト4は、接続されてループを形成する。
【0056】
個々の要素(ローラ体、ローラ、ケーブル、離隔体、ローラ軌道など)、および、それらの様々な変形は、本発明のさらなる好ましい実施形態において、異なるように互いに結合され得る。さらに、偏向装置1は、たとえばコンベアベルトのような移動した搬送手段に張力を与えるための張力手段としても使用でき、または、そのような搬送手段の駆動機構に力を伝達するためにも用いられ得る。しかしながら、好ましくは、偏向装置1は駆動されないが、搬送装置40によって、受動的に連動して動かされる。
【0057】
参照記号リスト
【符号の説明】
【0058】
1 偏向装置、2 ローラ体、3 ローラ、4 ローラベルト、5 中央体、6 凹部、7 軸受突起、8 へこみ、9 張力体、10,10’ ベルト案内体、11 ベルト案内溝、12 取付具、13 ローラ軌道、14 第1の領域、15 ねじれた領域、16 第2の領域、17 保持ピン、20 ケーブルコンベア、21 ケーブル、22 サポート、23 離隔体、24 案内突起、25 凹型ローラ部、26 案内溝、27 凸型ローラ部、28 ボールチェーン、29 サポート上の案内溝、30 棒要素、31 へこみ、32 膨らみ、33 ベルト、34 さらなるベルト、35 保持溝、36 ボール、40 コンベアベルト、41 コンベアベルトの案内、51 セクタ要素、52 終端要素、53 離隔要素、54 上部体、55 下部体、56 湾曲終端ローラ、57 湾曲終端スライドブロック、58 接続板、59 アングルブラケット、60 回転板、61 誘導部、62 接続ピン。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送システムのための偏向装置(1)であって、
前記偏向装置は、
周囲を循環するローラ体(2)を伴う中央体(5)を備え、
前記ローラ体(2)は、
遊びを伴って案内され、かつ前記中央体(5)のローラ軌道(13)内を転がる複数のローラ(3)を備え、
前記偏向装置(1)は、ユニットとして組み立てられ、分解され、そして搬送され、したがって搬送システムの搬送手段(20,40)を偏向するために独立した構造ユニットとして設置され得る独立構造ユニットを形成する、搬送システムのための偏向装置。
【請求項2】
前記偏向装置(1)は、軽量構造で実現され、特にプラスチック製のローラ、およびプラスチック製またはアルミニウム製の前記中央体(5)を伴う、請求項1に記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項3】
前記ローラ(3)は、ローラベルト(4)内で案内され、互いに距離が保たれる、請求項1または2に記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項4】
前記ローラベルト(4)は、好ましくは一体の張力体(9)によって、前記中央体(5)に対して張力がかけられ、
前記張力体(9)は、固定され、
前記ローラベルト(4)は、前記張力体(9)上のローラ(3)とともに転がる、先行する請求項のいずれか1つに記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項5】
前記張力体(9)は、取付具(12)とともに前記中央体(5)に取り付けられ、
前記中央体(5)は、前記ローラベルト(4)および前記張力体(9)とともに、ユニットとして組み立てられ、分解され、そして搬送され得る独立構造ユニットを形成する、請求項4に記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項6】
前記ローラベルト(4)は、柔軟性のある平坦な材料で製造される、請求項3〜5のいずれか1つに記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項7】
前記ローラベルト(4)は、布またはプラスチック含浸された布で製造される、請求項3〜6のいずれか1つに記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項8】
前記ローラベルト(4)は、
軸受突起(7)を有する凹部(6)を備え、
前記ローラ(3)は、へこみ(8)を有し、前記軸受突起(7)内に挿入されるとともに、したがって前記軸受突起(7)によって緩やかに支持される、請求項3〜7のいずれか1つに記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項9】
前記ローラベルト(4)は、
ローラとしてボール(36)を備え、
そのようなローラベルト(4)のうちの2つは、前記中央体(5)の周囲を循環するように配置される、請求項3〜7のいずれか1つに記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項10】
前記ローラベルト(4)は、前記中央体(5)のベルト案内溝(11)内の2つの外縁を伴って走行し、それによって案内されかつ外側に外れることが防止される、請求項3〜9のいずれか1つに記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項11】
前記ローラ体(2)は、互いに連結されることなく、前記中央体(5)の周囲を転がるように配置され、かつ、離隔体(23)によって互いに距離が保たれる、複数の個別のローラにより構成され、
前記離隔体(23)は、前記ローラ(3)のシャフトに回転可能に取り付けられるとともに、回転する前記ローラ(3)が互いに接触することを防止する、請求項1または2に記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項12】
前記ローラ(3)は、前記中央体(5)へ軸力を伝達するための成形部(25,27)を有し、
前記ローラ軌道(13)は、対応した形に成形された成形部(24,26)を備える、先行する請求項のいずれか1つに記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項13】
前記ローラ(3)は、少し上反った、すなわち樽形状をしており、
前記ローラ軌道(13)は、それに対応した凹型の形状である、請求項12に記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項14】
前記ローラ(3)は、少なくとも1つの循環ベルト(33)によって、前記中央体(5)に対して保持される、先行する請求項のいずれか1つに記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項15】
前記ローラ(3)は、少なくとも1つの前記循環ベルト(33)がその中を走行する、凹型ローラ部(25)を備え、
前記中央体(5)は、対応する案内突起(24)を備え、
前記ローラ(3)は、前記凹型ローラ部(25)内の前記案内突起(24)の係合によって、軸方向に保持される、請求項14に記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項16】
前記ローラ(3)は、それらの離隔部(23)または前記ローラ軌道(13)の保持溝(35)内の軸端を伴って走行し、
前記保持溝(35)は、前記ローラ(3)が、前記中央体(5)の前記ローラ軌道(13)の外側へ外れることを防止する、先行する請求項のいずれか1つに記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項17】
前記ローラ(3)と搬送ベルト(40)の間の配列は、前記ローラ(3)上を転がり、かつ、前記ローラ体(2)をいくつかの側面で取り囲む保護手段である、先行する請求項のいずれか1つに記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項18】
前記保護手段は、他方1つに近接して追随しかつ互いに接触しながら、前記ローラ(3)上を転がる、連続する棒要素(30)によって形成される、請求項17に記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項19】
前記中央体(5)は、その形状が調整可能であり、それによって前記偏向装置(1)の偏向角度が調整可能である、先行する請求項のいずれか1つに記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項20】
前記中央体(5)は、
各々が、部分的な偏向角度に対応するセクタを形成する複数のモジュラー要素(51,52)を備え、
複数のそのようなモジュラー要素(51,52)は、異なる偏向角度を有する偏向装置(1)のための中央体(5)を組立てるために用いられえる、請求項1〜18のいずれか1つに記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項21】
前記中央体(5)は、
少なくとも1つの動かない要素(60)、特にローラ軌道(13)として作動する要素(60)をさらに備え、その要素は、複数の前記モジュラー要素にわたって、および特に前記偏向装置(1)の前記偏向角度の全体にわたって拡がる、請求項20に記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項22】
請求項3〜10のいずれか1項に記載の偏向装置の使用のためのローラ体(2)を製造するための方法であって、以下の、
・凹部(6)を切り出すことにより軸受突起(7)を伴い、帯状の平坦な材料で作られたローラベルト(4)を成形するステップと、
・前記凹部(6)内にローラ(3)を挿入することで、前記軸受突起(7)が前記ローラ(3)のへこみ(8)内となるステップと、
・重ね合わせ、または、突合せ接合し、引き続いて前記ローラベルト(4)の両端を接続することによって閉鎖式循環を成形するステップとを有する、方法。
【請求項23】
・閉鎖式循環の成形時に重なり合う前記ローラベルト(4)の両端は、1つのローラ(3)または複数のローラ(3)の領域の周囲で重なり合う、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
・前記ローラベルト(4)の重なり合う両端、または突合せ接合した両端を、一緒に接着または溶接し、あるいは、一緒にステープルで固定しまたは縫い合わせるステップをさらに備える、請求項22または23に記載の方法。
【請求項1】
搬送システムのための偏向装置(1)であって、
前記偏向装置は、
周囲を循環するローラ体(2)を伴う中央体(5)を備え、
前記ローラ体(2)は、
遊びを伴って案内され、かつ前記中央体(5)のローラ軌道(13)内を転がる複数のローラ(3)を備え、
前記偏向装置(1)は、ユニットとして組み立てられ、分解され、そして搬送され、したがって搬送システムの搬送手段(20,40)を偏向するために独立した構造ユニットとして設置され得る独立構造ユニットを形成する、搬送システムのための偏向装置。
【請求項2】
前記偏向装置(1)は、軽量構造で実現され、特にプラスチック製のローラ、およびプラスチック製またはアルミニウム製の前記中央体(5)を伴う、請求項1に記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項3】
前記ローラ(3)は、ローラベルト(4)内で案内され、互いに距離が保たれる、請求項1または2に記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項4】
前記ローラベルト(4)は、好ましくは一体の張力体(9)によって、前記中央体(5)に対して張力がかけられ、
前記張力体(9)は、固定され、
前記ローラベルト(4)は、前記張力体(9)上のローラ(3)とともに転がる、先行する請求項のいずれか1つに記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項5】
前記張力体(9)は、取付具(12)とともに前記中央体(5)に取り付けられ、
前記中央体(5)は、前記ローラベルト(4)および前記張力体(9)とともに、ユニットとして組み立てられ、分解され、そして搬送され得る独立構造ユニットを形成する、請求項4に記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項6】
前記ローラベルト(4)は、柔軟性のある平坦な材料で製造される、請求項3〜5のいずれか1つに記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項7】
前記ローラベルト(4)は、布またはプラスチック含浸された布で製造される、請求項3〜6のいずれか1つに記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項8】
前記ローラベルト(4)は、
軸受突起(7)を有する凹部(6)を備え、
前記ローラ(3)は、へこみ(8)を有し、前記軸受突起(7)内に挿入されるとともに、したがって前記軸受突起(7)によって緩やかに支持される、請求項3〜7のいずれか1つに記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項9】
前記ローラベルト(4)は、
ローラとしてボール(36)を備え、
そのようなローラベルト(4)のうちの2つは、前記中央体(5)の周囲を循環するように配置される、請求項3〜7のいずれか1つに記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項10】
前記ローラベルト(4)は、前記中央体(5)のベルト案内溝(11)内の2つの外縁を伴って走行し、それによって案内されかつ外側に外れることが防止される、請求項3〜9のいずれか1つに記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項11】
前記ローラ体(2)は、互いに連結されることなく、前記中央体(5)の周囲を転がるように配置され、かつ、離隔体(23)によって互いに距離が保たれる、複数の個別のローラにより構成され、
前記離隔体(23)は、前記ローラ(3)のシャフトに回転可能に取り付けられるとともに、回転する前記ローラ(3)が互いに接触することを防止する、請求項1または2に記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項12】
前記ローラ(3)は、前記中央体(5)へ軸力を伝達するための成形部(25,27)を有し、
前記ローラ軌道(13)は、対応した形に成形された成形部(24,26)を備える、先行する請求項のいずれか1つに記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項13】
前記ローラ(3)は、少し上反った、すなわち樽形状をしており、
前記ローラ軌道(13)は、それに対応した凹型の形状である、請求項12に記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項14】
前記ローラ(3)は、少なくとも1つの循環ベルト(33)によって、前記中央体(5)に対して保持される、先行する請求項のいずれか1つに記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項15】
前記ローラ(3)は、少なくとも1つの前記循環ベルト(33)がその中を走行する、凹型ローラ部(25)を備え、
前記中央体(5)は、対応する案内突起(24)を備え、
前記ローラ(3)は、前記凹型ローラ部(25)内の前記案内突起(24)の係合によって、軸方向に保持される、請求項14に記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項16】
前記ローラ(3)は、それらの離隔部(23)または前記ローラ軌道(13)の保持溝(35)内の軸端を伴って走行し、
前記保持溝(35)は、前記ローラ(3)が、前記中央体(5)の前記ローラ軌道(13)の外側へ外れることを防止する、先行する請求項のいずれか1つに記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項17】
前記ローラ(3)と搬送ベルト(40)の間の配列は、前記ローラ(3)上を転がり、かつ、前記ローラ体(2)をいくつかの側面で取り囲む保護手段である、先行する請求項のいずれか1つに記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項18】
前記保護手段は、他方1つに近接して追随しかつ互いに接触しながら、前記ローラ(3)上を転がる、連続する棒要素(30)によって形成される、請求項17に記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項19】
前記中央体(5)は、その形状が調整可能であり、それによって前記偏向装置(1)の偏向角度が調整可能である、先行する請求項のいずれか1つに記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項20】
前記中央体(5)は、
各々が、部分的な偏向角度に対応するセクタを形成する複数のモジュラー要素(51,52)を備え、
複数のそのようなモジュラー要素(51,52)は、異なる偏向角度を有する偏向装置(1)のための中央体(5)を組立てるために用いられえる、請求項1〜18のいずれか1つに記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項21】
前記中央体(5)は、
少なくとも1つの動かない要素(60)、特にローラ軌道(13)として作動する要素(60)をさらに備え、その要素は、複数の前記モジュラー要素にわたって、および特に前記偏向装置(1)の前記偏向角度の全体にわたって拡がる、請求項20に記載の搬送システムのための偏向装置。
【請求項22】
請求項3〜10のいずれか1項に記載の偏向装置の使用のためのローラ体(2)を製造するための方法であって、以下の、
・凹部(6)を切り出すことにより軸受突起(7)を伴い、帯状の平坦な材料で作られたローラベルト(4)を成形するステップと、
・前記凹部(6)内にローラ(3)を挿入することで、前記軸受突起(7)が前記ローラ(3)のへこみ(8)内となるステップと、
・重ね合わせ、または、突合せ接合し、引き続いて前記ローラベルト(4)の両端を接続することによって閉鎖式循環を成形するステップとを有する、方法。
【請求項23】
・閉鎖式循環の成形時に重なり合う前記ローラベルト(4)の両端は、1つのローラ(3)または複数のローラ(3)の領域の周囲で重なり合う、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
・前記ローラベルト(4)の重なり合う両端、または突合せ接合した両端を、一緒に接着または溶接し、あるいは、一緒にステープルで固定しまたは縫い合わせるステップをさらに備える、請求項22または23に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2010−538934(P2010−538934A)
【公表日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−524325(P2010−524325)
【出願日】平成20年4月23日(2008.4.23)
【国際出願番号】PCT/CH2008/000184
【国際公開番号】WO2009/036580
【国際公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(506314379)ベー・エル・ハー・バルター・ライスト・ホウルディング・アクチェンゲゼルシャフト (11)
【氏名又は名称原語表記】WRH WALTER REIST HOLDING AG
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月23日(2008.4.23)
【国際出願番号】PCT/CH2008/000184
【国際公開番号】WO2009/036580
【国際公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(506314379)ベー・エル・ハー・バルター・ライスト・ホウルディング・アクチェンゲゼルシャフト (11)
【氏名又は名称原語表記】WRH WALTER REIST HOLDING AG
【Fターム(参考)】
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