説明

携帯式台紙無しラベル貼付け機

【課題】台紙無しラベルを移送する無端ベルトのテンションを簡単に調整することができる携帯式台紙無しラベル貼付け機を提供する。
【解決手段】台紙無しラベル3を移送する移送用無端ベルト23の内周部には、ベルト張りローラ71が挿通される。ベルト張りローラ71は、両端の軸部71L、71Rがベルト張りプレート72L、72Rに押下されることにより、移送用無端ベルト23の内周面に押圧当接される。これにより、移送用無端ベルト23にテンションが付与される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯式台紙無しラベル貼付け機に係り、特に帯状の台紙無しラベルを装填して移送し、所望の被貼付け体に貼付け操作を行う携帯式台紙無しラベル貼付け機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、携帯式ラベル貼付け機を用いて、各種商品やその他の被貼付け体にラベルを貼り付け、商品の価格やその他必要な情報を表示することが行われている。
【0003】
携帯式ラベル貼付け機の使用にあたっては、帯状のラベルをロール状に巻回した状態で、携帯式ラベル貼付け機に備えられたラベルホルダーなどのラベル保持部に装填して保持するとともに、このラベルホルダーからラベルを帯状に繰り出して、携帯式ラベル貼付け機内に挿通し、移送ないし印字可能な状態に装填している。
【0004】
携帯式ラベル貼付け機に装填するラベルとしては、帯状のラベル基材と、このラベル基材の裏面に設けた粘着剤層と、ラベル基材の表面に設けた剥離剤層と、を有する一方、台紙を持たない台紙無しラベルがある。台紙無しラベルは、台紙を持たないことから省資源にも寄与している。
【0005】
特許文献1には、台紙無しラベルを装填して使用する携帯式台紙無しラベル貼付け機が開示されている。この携帯式台紙無しラベル貼付け機では、ロール状に巻回された台紙無しラベルを移送ローラによって無端ベルトの上に移送し、更に、その無端ベルトで貼付けローラの位置まで移送して、被貼付け体に貼付ける構成とされている。
【0006】
ところで、無端ベルトで台紙無しラベルを移送する場合において、台紙無しラベルを安定して移送するためには、無端ベルトを弛みなく設置する必要がある。
【0007】
しかしながら、無端ベルトの周長誤差は製造上避けられないため、組み付けた際に弛みが発生してしまうことがある。
【0008】
この場合、バネ圧を利用して弛みを取り除くことも考えられるが、バネ圧を利用して弛みを取り除く方法では、次のような問題が発生する。すなわち、台紙無しラベルは、連続体として無端ベルト上を移送され、無端ベルト上で個々のラベルに切断される。無端ベルトの表面には、周方向(走行方向)と直交する溝が周方向に一定ピッチで形成され、溝の位置で切断刃を走行させて切断する。バネ圧を利用して弛みを取り除く構成の場合、この溝と切断刃の位置とにズレが生じる場合があり、切断不良を起こす問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2011-178435公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、台紙無しラベルを移送する無端ベルトのテンションを簡単に調整することができる携帯式台紙無しラベル貼付け機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1に係る発明は、前記目的を達成するために、本体フレームと、前記本体フレームに備えられるグリップと、前記本体フレームに揺動可能に設けられ、前記グリップとともに握持・解放操作される操作レバーと前記本体フレームに備えられ、ロール状に巻回された台紙無しラベルを保持するラベル保持部と、前記本体フレームに備えられ、前記操作レバーの握持・開放操作により回転して、前記ラベル保持部に保持された前記台紙無しラベルを移送する移送ローラと、前記本体フレームに備えられた開閉軸の回りを揺動して、前記本体フレームに開閉自在に設けられる開閉フレームと、前記開閉フレームに備えられた一対のベルトローラに掛け渡されて回転可能に設けられ、前記操作レバーの握持・開放操作により回転して、前記移送ローラによって移送された前記台紙無しラベルを更に移送する無端ベルトと、前記本体フレームに備えられ、前記無端ベルトによって移送された前記台紙無しラベルを被貼付け体に貼付ける貼付けローラと、前記無端ベルトの内周部に挿通されるベルト張りローラと、前記本体フレームに備えられ、前記ベルト張りローラを前記無端ベルトの内周面に押圧当接させて、前記無端ベルトにテンションを付与するテンション付与手段と、を備えることを特徴とする携帯式台紙無しラベル貼付け機を提供する。
【0012】
本発明によれば、ベルト張りローラを無端ベルトの内周面に押圧当接させることにより、無端ベルトにテンションを付与することができる。これにより、無端ベルトに周長誤差が生じている場合であっても、弛みなく組み付けることができる。また、無端ベルトの表面に溝が一定ピッチで形成されている場合であっても、位置ズレを生じさせることなく組み付けることができる。
【0013】
請求項2に係る発明は、前記目的を達成するために、前記ベルト張りローラ保持手段は、前記開閉フレームに移動自在に設けられ、前記ベルト張りローラの両端の軸部に係合して、前記ベルト張りローラを前記無端ベルトの内周面に向けて押下する押下部材と、前記押下部材を前記開閉フレームに固定する固定手段と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の携帯式台紙無しラベル貼付け機を提供する。
【0014】
本発明によれば、開閉フレームに移動自在に設けられた押圧部材でベルト張りローラの両端の軸部を押下し、所望の位置で押下部材を固定することにより、所望のテンションを無端ベルトに付与することができる。これにより、簡単に付与するテンションを調整することができる。
【0015】
請求項3に係る発明は、前記目的を達成するために、前記押下部材は、一対で構成され、前記ベルト張りローラの両端の軸部に個別に係合して、前記ベルト張りローラを前記無端ベルトの内周面に向けて押下し、前記固定手段は、前記一対の押下部材を個別に前記開閉フレームに固定することを徴とする請求項2に記載の携帯式台紙無しラベル貼付け機提供する。
【0016】
本発明によれば、ベルト張りローラの両端の軸部が、一対の押下部材によって個別に押下できるように構成される。これにより、たとえば、無端ベルトに蛇行が生じている場合などに、左右の押下量を調整することにより、蛇行を矯正することができる。
【0017】
請求項4に係る発明は、前記目的を達成するために、前記開閉フレームには、前記押下部材の押下量を示す指標が備えられることを特徴とする請求項2又は3に記載の携帯式台紙無しラベル貼付け機を提供する。
【0018】
本発明によれば、開閉フレームに押下部材の押下量を示す指標が備えられる。これにより、簡単にベルト張りローラの押下量(テンションの付与量)を調整することができる。特に、ベルト張りローラの両端の軸部を個別に押下する場合には、左右の押下量を知ることができ、簡単にテンションの付与量を調整することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、台紙無しラベルを移送する無端ベルトのテンションを簡単に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の携帯式台紙無しラベル貼付け機の側面図
【図2】同、ラベルホルダー及びプラテンユニットを開放した状態の側面図
【図3】同、一方の側板を取り除いた状態の概略側面図
【図4】同、プラテンユニット及び台紙無しラベル分離装置の分解斜視図
【図5】同、プラテンユニットにおける台紙無しラベル分離装置、移送ローラ及び押付けエレメントの斜視図
【図6】同、台紙無しラベルを装填した状態のプラテンユニットにおける台紙無しラベル分離装置、移送ローラ及び押付けエレメントの斜視図
【図7】同、プラテンユニットにおける台紙無しラベル分離装置を開放した状態の斜視図
【図8】同、プラテンユニットにおける台紙無しラベル分離装置を開放した状態の縦断面図
【図9】同、台紙無しラベルを装填した状態のプラテンユニットにおける台紙無しラベル分離装置、移送ローラ、押付けエレメント及び移送用無端ベルトの、分離爪片部分における縦断面図
【図10】同、台紙無しラベルを装填した状態のプラテンユニットにおける台紙無しラベル分離装置、移送ローラ、押付けエレメント及び移送用無端ベルトの、逆転防止片部分における縦断面図
【図11】テンション調整機構の分解斜視図
【図12】テンション調整機構の動作説明図
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、無端ベルトの内周部にベルト張りローラを挿通し、そのベルト張りローラで無端ベルトの内周を押圧することにより、無端ベルトにテンションを付与する携帯式台紙無しラベル貼付け機を実現した。
【実施例】
【0022】
次に、本発明の実施例による携帯式台紙無しラベル貼付け機を添付図面に基づいて説明する。
【0023】
図1は、携帯式台紙無しラベル貼付け機1の側面図、図2は、同、ラベルホルダー4、及びプラテンユニット6を開放した状態の側面図、図3は、同、一方の側板2を取り除いた状態の概略側面図、図4は、プラテンユニット6及び台紙無しラベル分離装置9の分解斜視図である。
【0024】
携帯式台紙無しラベル貼付け機1は、本体フレームを構成する左右(紙面表裏)一対の側板2、台紙無しラベル3のラベルホルダー(ラベル保持部)4、操作レバー5、プラテンユニット6、印字器7、貼付けローラ8、台紙無しラベル分離装置9を有する。
【0025】
左右一対の側板2には、操作者が握持操作するグリップ10が一体的に備えられる。また、このグリップ10の近傍には、操作レバー5が配置され、この操作レバー5は、レバー軸11(図3)の周り揺動自在に取り付けられることにより、グリップ10に対して近づく方向、及び離れる方向に動作される。
【0026】
操作レバー5は、コイルスプリング12などの付勢部材を介してグリップ10に接続され、コイルスプリング12の付勢力によって、グリップ10に対して離れる方向に付勢されている。
【0027】
操作者は、グリップ10及び操作レバー5を片手で握持し、コイルスプリング12の付勢力に抗して操作レバー5をグリップ10に向けて回動操作する。これにより、携帯式台紙無しラベル貼付け機1内のプラテンユニット6及び印字器7が駆動される。そして、操作レバー5の握持操作を解放することによって、携帯式台紙無しラベル貼付け機1の貼付けローラ8(図1)による台紙無しラベル3の貼付け操作が行われる。
【0028】
帯状の台紙無しラベル3(図3)は、ロール状に巻回されてラベルホルダー4に保持されるとともに、操作レバー5の握持操作に連動するプラテンユニット6によって印字器7(図1)の方向に繰り出される。そして、台紙無しラベル3は、プラテンユニット6(図2)の先端部でプラテンユニット6から分離され、貼付けローラ8によって被貼付け体(図示せず)に貼り付けられる。台紙無しラベル3(図3)には、台紙無しラベル3の長手方向に直交する方向に所定ピッチで移送用スリット(被係合部)3Aが形成されている。この移送用スリット3Aは、プラテンユニット6を移送される際に、切断分離ユニット(図示せず)によって切断される。この切断動作によって、帯状の台紙無しラベル3から単葉のラベル片3Bが分離され、ラベル片3Bが前記被貼付け体に貼り付けられる。
【0029】
ラベルホルダー4は、側板2の上面に設けられたホルダー軸13の周りに側板2に対して開閉回動可能とした断面半円弧状のホルダーカバー14、ホルダーカバー14の内部に設けられたラベル保持軸15、及び側板2への固定用フック16を有し、ラベル保持軸15にロール状の台紙無しラベル3が装填される。
【0030】
プラテンユニット6は図3の如く、ラベルホルダー4から帯状に繰り出された台紙無しラベル3を移送するものであり、開閉フレーム17、移送ローラ18、及び図4の押付けエレメント19を有している。また、移送ローラ18から移送されてきた台紙無しラベル3は、台紙無しラベル分離装置9によって移送ローラ18から分離される。
【0031】
開閉フレーム17は、側板2に設けた開閉軸20の周りに回動可能に配置される。プラテンユニット6は、台紙無しラベル3が移送不良、いわゆるジャムリを起こしたときや保守点検などのときに、開閉フレーム17を回動させることにより、側板2に対し、その全体が開閉されるようになっている。
【0032】
開閉フレーム17には、移送用無端ベルト23が設けられる。移送用無端ベルト23は、移送ローラ18によって移送されてくる台紙無しラベル3を更に移送する。移送用無端ベルト23は、開閉フレーム17に設けられた駆動ベルトローラ21と従動ベルトローラ22とに巻き掛けられて、開閉フレーム17に回転可能に設けられる。
【0033】
駆動ベルトローラ21と従動ベルトローラ22とは、開閉フレーム17に一定の間隔をもって配置される。駆動ベルトローラ21には、駆動ギア21Aが固着される。駆動ギア21Aは、移送ローラ18のローラギア24に係合される。したがって、移送ローラ18が回転すると、駆動ベルトローラ21も回転する。そして、この駆動ベルトローラ21が回転することにより、移送用無端ベルト23が走行する。
【0034】
移送用無端ベルト23は、移送ローラ18によって移送されてくる台紙無しラベル3の移送手段として機能するとともに、印字器7による台紙無しラベル3への押印動作の受け台としても機能する。このため、移送用無端ベルト23の内側には、受圧用プレート23A(図8)が配置される。受圧用プレート23Aは、印字器7に対向して配置される。
【0035】
台紙無しラベル3を移送する際、移送用無端ベルト23の表面には、台紙無しラベル3の裏面(糊面:粘着剤塗布面)が接触する。このため、移送用無端ベルト23は、表面に剥離剤などが塗布される。あるいは、移送用無端ベルト23自体が、非粘着性の物性を有するシリコーンや、フッ素系のゴム材で構成される。また、移送用無端ベルト23の表面には、周方向と直交する溝が、周方向に一定ピッチで形成される(移送用無端ベルト23の表面には凹凸が周方向に繰り返し形成される)。また、移送用無端ベルト23は、強度を確保するため、糸芯が内蔵される。
【0036】
移送用無端ベルト23は、弛みが生じていると、台紙無しラベル3を安定して移送することができない。このため、開閉フレーム17には、移送用無端ベルト23のテンションを調整するテンション調整機構が備えられる。テンション調整機構については、のちに詳述する。
【0037】
なお、開閉フレーム17の先端側の左右には、一対の係脱軸25が突出されており、側板2に設けられた開閉用つまみ26(図1、図2)に連動してつまみ軸27(図3)の周りに回動する開閉用係脱片28の係脱用凹部28Aに係脱される。ただし、つまみ軸27には任意のバネ材(図示せず)が設けられており、このバネ材によって開閉用係脱片28が係脱軸25に係合する方向に付勢されている。
【0038】
すなわち、開閉用つまみ26は、係脱軸25に係脱する開閉用係脱片28を操作して、プラテンユニット6と開閉用係脱片28とを互いに係脱可能としている。
【0039】
移送ローラ18は、開閉フレーム17に設けられたローラ軸29の周りに移送方向に所定ピッチで回転可能に配置されている。
【0040】
操作レバー5のレバー軸11の下方部に延びる連結アーム30の連結軸31に、移送回動用爪32が往復動可能に取り付けられており、この移送回動用爪32が移送ローラ18におけるローラギア24の側面に放射状に設けられた複数個の移送用突起33それぞれに係脱される。
【0041】
なお、連結軸31には、連結ガイドプレート34が取り付けられており、連結ガイドプレート34の左右先端部の連結突起35が、開閉フレーム17の底部におけるガイド溝36内に往復摺動可能に嵌め込まれ、操作レバー5の握持及びその解放に伴う連結軸31及び移送回動用爪32の往復作動を保証している。
【0042】
かくして、操作レバー5をグリップ10とともに握持及び解放することにより、連結アーム30、移送回動用爪32及びローラギア24などを介してローラ軸29の周りに移送ローラ18を所定ピッチだけ回転して台紙無しラベル3を移送可能とするとともに、移送ローラ18のローラギア24と駆動ギア21Aとの連結係合により移送用無端ベルト23を回転させて台紙無しラベル3をその上面に移送する。
【0043】
更に移送ローラ18は、その中央円周溝37の左右に所定ピッチで左右一対の移送用爪(係合部)38が突出され、移送用爪38の外周側に左右一対の外周円周溝39が備えられている。この移送用爪38は台紙無しラベル3の移送用スリット3Aに係脱される。移送用爪38が、移送用スリット3Aに係合して移送ローラ18が所定量回動することにより、台紙無しラベルがラベル片3B毎に間欠移送される。
【0044】
また、操作レバー5は、その先端側に二股状のヨーク部5Aを有し、このヨーク部5Aに印字器7(図1)が取り付けられている。
【0045】
図5は、プラテンユニット6における台紙無しラベル分離装置9、移送ローラ18及び押付けエレメント19の斜視図、図6は、台紙無しラベル3を装填した状態のプラテンユニット6における台紙無しラベル分離装置9、移送ローラ18及び押付けエレメント19の斜視図、図7は、プラテンユニット6における台紙無しラベル分離装置9を開放した状態の斜視図、図8は、プラテンユニット6における台紙無しラベル分離装置9を開放した状態の縦断面図である。
【0046】
押付けエレメント19は、移送ローラ18に台紙無しラベル3を押し付けるためのものであり、エレメントフレーム40と、上下左右二対のバックアップローラ41と、バックアップローラ41の間で中央に位置するバックアップリング42と、ねじりコイルバネ43及び左右一対の板バネ44と、を有する。
【0047】
ねじりコイルバネ43及び左右一対の板バネ44は、プラテンユニット6が開閉用係脱片28から離脱したときに、移送ローラ18と押付けエレメント19とを互いに離反させる付勢部材として機能し、押付けエレメント19から移送ローラ18を離反させ、その間に台紙無しラベル3を挿通可能とする間隙45(図3)を形成可能とする。
【0048】
ただし、開閉フレーム17は、係脱軸25と開閉用係脱片28との係合により、ねじりコイルバネ43及び板バネ44の付勢力に抗して側板2に取り付けられる。
【0049】
なお、エレメントフレーム40は、開閉フレーム17の外壁面に設けたエレメント軸46(図4)の周りに開閉フレーム17に対して回動可能に連結されており、プラテンユニット6において押付けエレメント19に対して開閉フレーム17を相対的に開閉可能としている。また、エレメントフレーム40は、バックアップローラ41及びバックアップリング42を取り付ける上下一対の回転軸47を有する。
【0050】
バックアップローラ41及びバックアップリング42は、台紙無しラベル3の裏面(糊面)が接触移送されるため、非粘着性の物性を有するシリコーン、或いはフッ素系のゴム材から構成されるか、剥離剤などが塗布されているもので、台紙無しラベル3を移送ローラ18側に押し付け可能である。
【0051】
また、バックアップローラ41及びバックアップリング42は、台紙無しラベル3の糊面に線接触するため、糊面との粘着力を極力小さくすることができるとともに、所定のバネ弾性をもった押付けが可能である。
【0052】
バックアップローラ41は、移送ローラ18の移送用爪38の外周部の外周円周溝39に接触回転するとともに、バックアップリング42が、移送ローラ18の移送用爪38の内周部の中央円周溝37に接触回転することにより、移送ローラ18と押付けエレメント19との間に台紙無しラベル3を挟持しつつ、また、移送用爪38が台紙無しラベル3の表面側からその移送用スリット3Aに係合し移送ローラ18の回転によって台紙無しラベル3を移送用無端ベルト23上に送り出す。
【0053】
ねじりコイルバネ43は、移送ローラ18と押付けエレメント19との間において、間隙45から側方にずれた位置に設けられたバネ取付け軸(図示せず)に取り付けられており、開閉フレーム17(プラテンユニット6)全体を押付けエレメント19に対して常時開放方向(図3)に付勢する。
【0054】
板バネ44は、移送ローラ18とは反対側のエレメントフレーム40の背面に取り付けられており、操作レバー5のレバー軸11部分に当接して、ねじりコイルバネ43と協動して、開閉フレーム17(プラテンユニット6)全体を押付けエレメント19に対して常時開放方向(図3)に付勢する。
【0055】
印字器7は、操作レバー5における二股状のヨーク部5Aの先端部側に取り付けられており、インキローラ48(図1)により印字器7の活字にインキを塗布し、プラテンユニット6における移送用無端ベルト23の上面に移送されてきた台紙無しラベル3(ラベル片3B)に所定の情報を印字する。
【0056】
貼付けローラ8は、側板2の先端下方部に位置し、プラテンユニット6における移送用無端ベルト23の先端部分で移送用無端ベルト23から剥離されたラベル片3Bを、携帯式台紙無しラベル貼付け機1全体の貼付け操作にともなって、貼付けローラ8によるラベル片3Bを被貼付け体に貼り付ける。
【0057】
すなわち、貼付けローラ8は、側板2の端部(図1中、左端下方端部)に位置するとともに、その円周部の一部が側板2の外部に露出しており、側板2の外部に排出するようにプラテンユニット6及びその移送用無端ベルト23を通って側板2の外部に移送されてきたラベル片3Bを、貼付けローラ8を被貼付け体に打ち付けるようにして回転させることにより、被貼付け体に貼り付け可能とする。
【0058】
図4に示すように、台紙無しラベル分離装置9は、プラテンユニット6の開閉フレーム17に回動可能に設けた分離爪エレメント49を有する。
【0059】
分離爪エレメント49は、移送ローラ18と移送用無端ベルト23との間に配置されるとともに、押付けエレメント19によって移送ローラ18に押し付けられていた台紙無しラベル3を移送ローラ18から確実に分離可能とし、移送ローラ18と移送用無端ベルト23との間において台紙無しラベル3を移送ローラ18から移送用無端ベルト23に移行させる。
【0060】
具体的に、分離爪エレメント49は、左右一対の回動アーム50及びその間の横断アーム51を有する爪エレメント本体52と、横断アーム51から移送ローラ18に向かって突出形成した左右一対の分離爪片53と、分離爪片53に対してほぼ直角方向に分離爪片53の間に形成した逆転防止片54と、回動アーム50の基部に弾性的に形成した爪エレメント係合片55と、を有する。
【0061】
分離爪エレメント49は、プラテンユニット6の開閉フレーム17においてこれをその周りに回動可能な回動突起56を回動アーム50の先端部に有する。
【0062】
すなわち、開閉フレーム17におけるローラ軸29近傍には、回動用凹部57が形成され、この回動用凹部57に回動突起56が係合し、この回動突起56の周りにおいて、分離爪エレメント49が、移送ローラ18から台紙無しラベル3を分離可能な第1の姿勢(図5及び図6を参照)と、移送ローラ18から離脱し、移送ローラ18の周りにおける台紙無しラベル3の状態を確認可能な第2の姿勢(図7及び図8を参照)との間に、回動可能である。
【0063】
図9は、台紙無しラベル3を装填した状態のプラテンユニット6における台紙無しラベル分離装置9、移送ローラ18、押付けエレメント19及び移送用無端ベルト23の、分離爪片53部分における縦断面図、図10は、台紙無しラベル3を装填した状態のプラテンユニット6における台紙無しラベル分離装置9、移送ローラ18、押付けエレメント19及び移送用無端ベルト23の、逆転防止片54部分における縦断面図である。
【0064】
図10に示すように、逆転防止片54は、移送ローラ18の中央円周溝37に移送用爪38と同じ所定ピッチで形成した逆転防止凹部58それぞれに係脱可能である。
【0065】
爪エレメント係合片55は、開閉フレーム17に形成した爪エレメント係脱孔部59に弾性的に係脱可能であって、分離爪エレメント49の上記第2の姿勢を解除可能にロックする。
【0066】
既述のように、移送ローラ18の移送用爪38を台紙無しラベル3の移送用スリット3Aに係脱可能としているとともに、分離爪エレメント49の分離爪片53は、移送ローラ18の外周円周溝39の部位、ないしは、外周円周溝39と押付けエレメント19におけるバックアップローラ41との間に臨むことができるようにしているとともに、分離爪片53の先端部は、移送用爪38と移送用スリット3Aとの係合部位より上流側に位置可能としている。
【0067】
こうした構成の携帯式台紙無しラベル貼付け機1、及び台紙無しラベル分離装置9において、開閉用つまみ26を操作し、開閉用係脱片28の係脱用凹部28Aと係脱軸25との間の係合を解除することにより、プラテンユニット6を側板2に対して開放すると、板バネ44を介してレバー軸11ないしは側板2からの反力を受けて、ねじりコイルバネ43が押付けエレメント19から移送ローラ18部分を離反させ、移送ローラ18と押付けエレメント19との間が最大限に開いて間隙45が形成される。
【0068】
したがって、移送ローラ18の円周部における中央円周溝37、移送用爪38及び外周円周溝39と、押付けエレメント19のバックアップローラ41及びバックアップリング42との間に形成される間隙45の部分に台紙無しラベル3の先頭部を挿通することができる。
【0069】
次いで、プラテンユニット6を図1の状態に閉鎖して、開閉用係脱片28の係脱用凹部28Aと係脱軸25とを係合させ、操作レバー5及びグリップ10を何回か握持して、台紙無しラベル3の移送用スリット3Aに移送用爪38を係合させれば、台紙無しラベル3の移送を可能として装填を完了する。
【0070】
プラテンユニット6を閉鎖した状態の携帯式台紙無しラベル貼付け機1において、操作レバー5及びグリップ10を握持することにより、印字器7が移送用無端ベルト23上の台紙無しラベル3に印字を行うとともに、移送回動用爪32が移送ローラ18におけるローラギア24の移送用突起33から隣接する(図3中、右側の)移送用突起33側に移行し、ついで操作レバー5の解放によって、移送回動用爪32がこの移送用突起33を前方に(図3中、左方向に)回動させて、移送ローラ18を所定ピッチで回動して台紙無しラベル3を移送する。
【0071】
更に、移送ローラ18に係合している駆動ギア21Aが回動することにより移送用無端ベルト23を回動させて、その上面の台紙無しラベル3を側板2の外方に送り出し可能とする。
【0072】
移送用無端ベルト23の先頭部(下流側)において側板2の外方に送り出された台紙無しラベル3のラベル片3Bを貼付けローラ8により所定の被貼付け体に貼り付けることができる。
【0073】
なお、上述した、操作レバー5及びグリップ10の握持により、移送回動用爪32が移送ローラ18におけるローラギア24の移送用突起33から隣接する(図3中、右側の)移送用突起33側に移行する際、図10に示すように、分離爪エレメント49の逆転防止片54が、移送ローラ18の逆転防止凹部58に係合しているので、移送ローラ18が図10中、反時計方向には回動(逆転)することがなく、移送ローラ18による台紙無しラベル3の安定した移送を保証している。
【0074】
もちろん、操作レバー5及びグリップ10の解放により移送ローラ18が時計方向(移送方向)に回動する際に、逆転防止片54は次の逆転防止凹部58に移行して係合する。
【0075】
更に、台紙無しラベル分離装置9により、移送ローラ18における左右一対の外周円周溝39と台紙無しラベル3との間には、分離爪エレメント49の左右一対の分離爪片53がそれぞれ位置しているので(第1の姿勢)、移送ローラ18の移送用爪38と係合して分離爪片53の部分まで移送されてきた台紙無しラベル3は、その表面側が分離爪片53の底面に接触しつつ、移送用爪38から台紙無しラベル3の移送用スリット3Aが離脱する結果、移送用爪38から強制的に分離され、移送用無端ベルト23上に移行することになる。
【0076】
移送ローラ18のローラギア24と、移送用無端ベルト23の駆動ギア21Aとの係合回転により、移送用無端ベルト23上の台紙無しラベル3は更に従動ベルトローラ22の方向に向かって移送される。
【0077】
また、移送ローラ18と移送用無端ベルト23との間において台紙無しラベル3がジャミングしたり、あるいは、その周りの部品や機構への糊の付着などを除去清掃する作業その他のためにメンテナンスが必要なったりしたときには、図7及び図8に示すように、台紙無しラベル分離装置9における分離爪エレメント49(回動アーム50)を回動突起56の周りに上方へ引っ張り上げるように回動開放して、移送ローラ18と移送用無端ベルト23との間から退避させて第2の姿勢とする。すなわち、分離爪エレメント49を簡単にその作動位置から解除して、移送ローラ18の周りにおける台紙無しラベル3の状態を確認可能とするとともに、糊が付着した部分の必要な清掃その他の作業を行うことができる。
【0078】
かくして、上述のような簡単な構成の台紙無しラベル分離装置9により、移送ローラ18における台紙無しラベル3の移送、及びその移送用無端ベルト23への移行を確実に行うことができるとともに、必要時には、内部のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0079】
図11は、移送用無端ベルト23のテンションを調整するテンション調整機構70の分解斜視図である。
【0080】
同図に示すように、テンション調整機構70は、主として、ベルト張りローラ71と、そのベルト張りローラ71の両端を保持する左右一対のベルト張りプレート72L、72Rとで構成される。
【0081】
ベルト張りローラ71は、移送用無端ベルト23の幅とほぼ同じ幅をもって形成され、両端に丸棒状の軸部71L、71Rが突出して形成される。このベルト張りローラ71は、開閉フレーム17の左右の側板部17L、17Rに形成された左右一対の軸受穴73L、73Rに軸部71L、71Rが挿通されて(図7、図12参照、ただし、片側の軸部71Rのみ図示)、開閉フレーム17に保持される。この際、ベルト張りローラ71は、移送用無端ベルト23の内周部に挿通され、駆動ベルトローラ21及び従動ベルトローラ22と平行に配置される(移送用無端ベルト23の走行方向に対して直交して配置される。)。
【0082】
ベルト張りプレート72L、72Rは、長尺状に形成され、基端部に軸穴74L、74Rが形成される。ベルト張りプレート72L、72Rは、この軸穴74L、74Rが、開閉フレーム17の左右の側板部17L、17Rに形成された左右一対のベルト張りプレート揺動軸75L、75Rに個別に嵌合されて(図7、図12参照、ただし、片側のベルト張りプレート揺動軸75Rのみ図示)、開閉フレーム17に個別に揺動自在に支持される。ベルト張りプレート揺動軸75L、75Rは、駆動ベルトローラ21及び従動ベルトローラ22と平行に設けられる。したがって、ベルト張りプレート72L、72Rは、駆動ベルトローラ21及び従動ベルトローラ22と平行な軸を中心に揺動自在に支持される。
【0083】
ベルト張りプレート72L、72Rの先端部には、前後一対の固定用長穴76L1、76L2、76R1、76R2が形成される。
【0084】
前後一対の固定用長穴76L1、76L2、76R1、76R2は、ベルト張りプレート72L、72Rをベルト張りプレート固定ネジ77L1、77L2、77R1、77R2を用いて開閉フレーム17に固定するための穴であり、軸穴74L、74Rを中心とした円に沿って円弧状に形成される。ベルト張りプレート72L、72Rは、この固定用長穴76L1、76L2、76R1、76R2にベルト張りプレート固定ネジ77L1、77L2、77R1、77R2を通して、ベルト張りプレート固定ネジ77L1、77L2、77R1、77R2で開閉フレーム17に固定される。開閉フレーム17の左右の側板部17L、17Rには、このベルト張りプレート固定ネジ77L1、77L2、77R1、77R2が螺合されるネジ穴(図示せず)が形成される。
【0085】
ベルト張りプレート72L、72Rの先端部には、更に軸部係合部78L、78Rが形成される。軸部係合部78L、78Rは、ベルト張りプレート72L、72Rの先端の下辺部に矩形状の切欠きとして形成され、前後一対の固定用長穴76L1、76L2、76R1、76R2の間に形成される。上記のように、ベルト張りローラ71は、両端の軸部71L、71Rが軸受穴73L、73Rに挿通されて、開閉フレーム17に移動可能に保持される。軸受穴73L、73Rに挿通されたベルト張りローラ71の軸部71L、71Rは、開閉フレーム17の左右の側板部17L、17Rから突出し、切欠きとして形成された軸部係合部78L、78Rに中に収容される。
【0086】
ここで、ベルト張りローラ71の両端の軸部71L、71Rが挿通される軸受穴73L、73Rは、長穴として形成され、ベルト張りプレート揺動軸75L、75Rを中心とする円に沿って円弧状に形成される。ベルト張りローラ71は、両端の軸部71L、71Rが、軸受穴73L、73Rに挿通されることにより、軸受穴73L、73Rに沿って移動可能に保持され、移送用無端ベルト23の内周面に対して進退移動可能に保持される。
【0087】
ベルト張りプレート72L、72Rを下方に向けて揺動させると、ベルト張りローラ71の軸部71L、71Rにベルト張りプレート72L、72Rの軸部係合部78L、78Rが係合し、ベルト張りローラ71の軸部71L、71Rを下方に向けて個別に押圧する。この結果、ベルト張りローラ71が、移送用無端ベルト23の内周面を押圧し、移送用無端ベルト23にテンションが付与される。このテンションの付与量は、ベルト張りプレート72L、72Rの押下量に応じて増大する。すなわち、ベルト張りプレート72L、72Rの押下量を増やせば、移送用無端ベルト23に対するベルト張りローラ71の押圧力が強まり、移送用無端ベルト23のテンションが高くなる。したがって、所望のテンションになるようにベルト張りプレート72L、72Rの押下量を調整し、ベルト張りプレート固定ネジ77L1、77L2、77R1、77R2でベルト張りプレート固定ネジ77L1、77L2、77R1、77R2を固定すれば、移送用無端ベルト23を所望のテンションに設定することができる。
【0088】
開閉フレーム17の左右の側板部17L、17Rには、ベルト張りプレート72L、72Rの押下量を示すための目盛80L、80Rが設けられる(図7、図12参照、ただし、片側の目盛80Rのみ図示)。一方、ベルト張りプレート72L、72Rの先端部には、この目盛80L、80Rを指し示すための指標82L、82Rが形成される。ベルト張りプレート72L、72Rの揺動に合わせて、指標82L、82Rが目盛80L、80R上を動き、ベルト張りプレート72L、72Rの押下量を視認することができる。
【0089】
テンション調整機構70は、以上のように構成される。このテンション調整機構70を用いた移送用無端ベルト23のテンションの調整方法は、次のとおりである。
【0090】
移送用無端ベルト23に弛みが生じている場合、まず、ベルト張りプレート72L、72Rを固定しているベルト張りプレート固定ネジ77L1、77L2、77R1、77R2を緩める。これにより、左右のベルト張りプレート72L、72Rが揺動可能な状態になる。
【0091】
次に、左右のベルト張りプレート72L、72Rを押下する。これにより、図12に示すように、ベルト張りローラ71の軸部71L、71Rがベルト張りプレート72L、72Rに形成された軸部係合部78L、78Rに押下され、ベルト張りローラ71が移送用無端ベルト23の内周面に押し付けられる。そして、このベルト張りローラ71が移送用無端ベルト23の内周面に押し付けられることにより、移送用無端ベルト23にテンションが付与される。
【0092】
移送用無端ベルト23に付与するテンションは、ベルト張りプレート72L、72Rの押下量で調整される。ユーザは、開閉フレーム17の左右の側板部17L、17Rに形成された目盛80L、80Rと、ベルト張りプレート72L、72Rの先端に形成された指標82L、82Rの位置を確認して、ベルト張りプレート72L、72Rの押下量を調整する。
【0093】
ところで、上記のように、左右のベルト張りプレート72L、72Rは、各々独立して揺動させることができる。ユーザは、必要に応じて左右のベルト張りプレート72L、72Rの押下量を変えて、移送用無端ベルト23に付与するテンションを調整する。たとえば、移送用無端ベルト23に蛇行が生じている場合などには、左右の押下量を調整して、蛇行を矯正する。移送用無端ベルト23は、成型時に内部歪みが生じる場合があり、これが原因で蛇行が生じる場合がある。このような場合も、ベルト張りプレート72L、72Rの左右の押下量を調整することにより、蛇行を矯正して、正常に走行させることができる。
【0094】
以上のようにして、移送用無端ベルト23にテンションを付与する。そして、所望のテンションが移送用無端ベルト23に付与されたところで、ベルト張りプレート72L、72Rを固定する。すなわち、ベルト張りプレート固定ネジ77L1、77L2、77R1、77R2を締め付ける。これにより、ベルト張りプレート72L、72Rが固定される。
【0095】
ベルト張りプレート72L、72Rが固定されることにより、移送用無端ベルト23は、所定のテンションが付与された状態で保持される。
【0096】
以上により、移送用無端ベルト23のテンションの調整作業は終了する。
【0097】
移送用無端ベルト23は、バネ圧でテンションが付与されるのではなく、ベルト張りローラ71で押圧されて、テンションが付与されるので、表面に形成された溝の位置ズレも生じることなく安定して走行することができる。
【0098】
また、ベルト張りプレート72L、72Rを揺動させるだけで、簡単に所望のテンションを移送用無端ベルト23に付与することができる。
【0099】
また、ベルト張りローラ71は、左右の軸部71L、71Rが左右一対のベルト張りプレート72L、72Rによって独立して押下される構成のため、蛇行の矯正を合わせて行うことができる。
【0100】
さらに、目盛80L、80Rと指標82L、82Rとを備えることにより、左右の押下量を確認することができ、簡単に押下量の調整や蛇行の矯正作業を行うことができる。
【符号の説明】
【0101】
1 携帯式台紙無しラベル貼付け機
2 左右一対の側板
3 台紙無しラベル
3A 台紙無しラベルの移送用スリット
3B 台紙無しラベルの単葉のラベル片
4 ラベルホルダー
5 操作レバー
5A 操作レバーの二股状のヨーク部
6 プラテンユニット
7 印字器
8 貼付けローラ
9 携帯式台紙無しラベル貼付け機の台紙無しラベル分離装置
10 グリップ
11 レバー軸
12 コイルスプリング
13 ホルダー軸
14 ホルダーカバー
15 ラベル保持軸
16 固定用フック
17 開閉フレーム
18 移送ローラ
19 押付けエレメント
20 開閉軸
21 駆動ベルトローラ
21A 駆動ギア
22 従動ベルトローラ
23 移送用無端ベルト
23A 受圧用プレート
24 ローラギア
25 係脱軸
26 開閉用つまみ
27 つまみ軸
28 開閉用係脱片
28A 開閉用係脱片の係脱用凹部
29 ローラ軸
30 連結アーム
31 連結軸
32 移送回動用爪
33 移送ローラの移送用突起
34 連結ガイドプレート
35 連結突起
36 開閉フレームの底部におけるガイド溝
37 中央円周溝
38 左右一対の移送用爪
39 左右一対の外周円周溝
40 エレメントフレーム
41 上下左右二対のバックアップローラ
42 バックアップリング
43 ねじりコイルバネ
44 左右一対の板バネ
45 移送ローラと押付けエレメントとの間の間隙
46 エレメント軸
47 上下一対の回転軸
48 インキローラ
49 分離爪エレメント
50 左右一対の回動アーム
51 横断アーム
52 爪エレメント本体
53 左右一対の分離爪片
54 逆転防止片
55 左右一対の爪エレメント係合片
56 左右一対の回動突起
57 左右一対の回動用凹部
58 逆転防止凹部
59 爪エレメント係脱孔部
60 塗布手段
62 スポンジローラ
64 ブラケット
66 開閉フレームの開放開口部
70 テンション調整機構
71 ベルト張りローラ
71L、71R ベルト張りローラの軸部
72L、72R ベルト張りプレート
73L、73R 軸受穴
74L、74R ベルト張りプレートの軸穴
75L、75R ベルト張りプレート揺動軸
76L1、76L2、76R1、76R2 固定用長穴
77L1、77L2、77R1、77R2 ベルト張りプレート固定用ネジ
78L、78R 軸部係合部
80L、80R 目盛
82L、82R 指標

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体フレームと、
前記本体フレームに備えられるグリップと、
前記本体フレームに揺動可能に設けられ、前記グリップとともに握持・解放操作される操作レバーと
前記本体フレームに備えられ、ロール状に巻回された台紙無しラベルを保持するラベル保持部と、
前記本体フレームに備えられ、前記操作レバーの握持・開放操作により回転して、前記ラベル保持部に保持された前記台紙無しラベルを移送する移送ローラと、
前記本体フレームに備えられた開閉軸の回りを揺動して、前記本体フレームに開閉自在に設けられる開閉フレームと、
前記開閉フレームに備えられた一対のプーリに掛け渡されて回転可能に設けられ、前記操作レバーの握持・開放操作により回転して、前記移送ローラによって移送された前記台紙無しラベルを更に移送する無端ベルトと、
前記本体フレームに備えられ、前記無端ベルトによって移送された前記台紙無しラベルを被貼付け体に貼付ける貼付けローラと、
前記無端ベルトの内周部に挿通されるベルト張りローラと、
前記本体フレームに備えられ、前記ベルト張りローラを前記無端ベルトの内周面に押圧当接させて、前記無端ベルトにテンションを付与するテンション付与手段と、
を備えることを特徴とする携帯式台紙無しラベル貼付け機。
【請求項2】
前記ベルト張りローラ保持手段は、
前記開閉フレームに移動自在に設けられ、前記ベルト張りローラの両端の軸部に係合して、前記ベルト張りローラを前記無端ベルトの内周面に向けて押下する押下部材と、
前記押下部材を前記開閉フレームに固定する固定手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の携帯式台紙無しラベル貼付け機。
【請求項3】
前記押下部材は、一対で構成され、前記ベルト張りローラの両端の軸部に個別に係合して、前記ベルト張りローラを前記無端ベルトの内周面に向けて押下し、
前記固定手段は、前記一対の押下部材を個別に前記開閉フレームに固定することを特徴とする請求項2に記載の携帯式台紙無しラベル貼付け機。
【請求項4】
前記開閉フレームには、前記押下部材の押下量を示す指標が備えられることを特徴とする請求項2又は3に記載の携帯式台紙無しラベル貼付け機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−75707(P2013−75707A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−217544(P2011−217544)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(307010993)株式会社サトー知識財産研究所 (588)
【出願人】(000130581)サトーホールディングス株式会社 (1,153)
【Fターム(参考)】