説明

携帯情報端末及び携帯情報端末を用いた電子決済方法

【課題】 適切な利用を促すことができ、セキュリティ性を向上できる、携帯情報端末及び電子決済システムを提供すること。
【解決手段】 ユーザは、電子決済可能な店舗の位置情報や店舗名と各店舗毎の利用制限額とを予め店舗情報記憶部120に登録しておく。電子決済を行う場合、位置情報取得部130によって携帯情報端末1の現在位置が取得される。支払い可否判定部160は、現在位置と予め登録された店舗の位置とが適合するか否かを判定し、また、その店舗の利用制限額を超えない範囲の決済であるか否かを判定する。位置情報が適合し、利用制限額の範囲内である場合、その決済は許可され、決済制御部140は、レジスター端末2との間で電子的な決済を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯情報端末及び携帯情報端末を用いた電子決済方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話の普及及び通信技術の進展に伴い、いわゆるモバイルコマース等として知られているように、移動体通信網を利用した電子決済が実現されている。携帯電話による電子決済を行う場合、安全性を確保する観点から、購入場所の位置情報を考慮して電子決済の可否を制御する技術が提案されている。
【0003】
第1の従来技術では、クレジットカードと携帯電話とを提携させることにより、ショッピングを可能としている(特許文献1)。この従来技術では、ユーザは、ショッピング前に、利用限度額や一回の決済上限などのカードの利用制限を設定することができる。そして、決済時に、携帯電話とクレジットカード会社とは、支払額と限度額に関する情報を交換し、利用限度額範囲内かどうかを判定して、決済するようになっている。予め設定した限度額に近づいた場合、ユーザに警告を与えることもできる。
【0004】
第2の従来技術では、携帯電話にデビットカード機能とGPS(Global Positioning System)機能とを設ける(特許文献2)。デビットカードによる決済では、ユーザの預金残高が利用可能な上限値となるので、預金残高を超えた決済が行われることはない。また、ユーザは、電子決済可能な店舗を携帯電話に予め登録しておくことができる。携帯電話による電子決済を行う場合は、GPS機能により現在位置を特定し、予め登録された場所であるか否かを判断する。そして、登録された場所の場合は決済を許可し、登録されていない場所の場合は決済を拒否する。これにより、万が一、携帯電話を紛失したり盗まれたりした場合でも、第三者による不正な使用を抑止できるようになっている。
【特許文献1】特開2001−338249
【特許文献2】特開2003−242428
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記第1の従来技術では、利用限度額や一回の決済上限額を設定できるので、クレジットカードを使いすぎるという心配はない。しかし、万が一紛失した場合、利用限度額のみ設定されており、どこでも利用可能なので、第三者に悪用されてしまう恐れがある。
【0006】
一方、第2の従来技術では、予めショッピングが可能な店舗を携帯電話に登録することができる。従って、ユーザが携帯電話を紛失した場合でも、登録されている店舗以外での利用はできないため、第三者による不正な使用を抑止できる。しかし、この従来技術では、予め登録された各店舗のそれぞれにおいて、預金残高の上限一杯まで商品やサービスを購入可能である。従って、ユーザは、電子決済を利用し過ぎる可能性があり、計画的な利用を行うのが難しい。
【0007】
そこで、本発明の一つの目的は、電子決済の安全性及び使い勝手を向上することができる携帯情報端末及び携帯情報端末を用いた電子決済方法を提供することにある。本発明のさらなる目的は、後述する実施形態の記載から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決すべく、本発明に係る携帯情報端末は、決済可能な店舗の位置を示す店舗位置情報と店舗での利用制限額を示す利用制限額情報とを対応づけてそれぞれ記憶する店舗情報記憶手段と、現在位置に関する現在位置情報を取得する位置情報取得手段と、支払額を受信する支払額受信手段と、決済に必要な決済用情報を記憶する決済用情報記憶手段と、店舗位置情報及び現在位置情報と、支払額及び利用制限額と、決済用情報とに基づいて、店舗での決済を制御する決済制御手段とを備え、決済制御手段は、店舗位置情報と現在位置情報とが適合し、かつ、支払額が利用制限額範囲内であると判定した場合に、店舗での決済を許可する。
【0009】
「携帯情報端末」としては、例えば、携帯電話、個人情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、電子手帳、携帯可能なパーソナルコンピュータ等のように、外部との通信機能やデータ処理機能を備えた端末を用いることができる。「決済可能な店舗」とは、例えば、携帯情報端末を用いた電子決済が可能な店舗を意味する。「店舗での利用制限額」とは、例えば、その店舗で利用可能な上限金額を意味する。「現在位置情報」とは、携帯情報端末の現在位置を示す情報である。「支払額」とは、例えば、店舗のレジスター端末から受信される請求金額を意味する。あるいは、例えば、いわゆるICタグと呼ばれるような小型の記憶媒体を各商品にそれぞれ設ける場合も考えられる。この場合、小型記憶媒体から商品名、商品コード、金額等の情報を取得し、携帯情報端末内で金額を積算することにより、支払額を算出することもできる。「決済用情報」とは、電子決済に必要な情報を意味し、例えば、クレジットカード決済の場合は、クレジットカードの種類、カード番号、有効期限、ユーザ名等が該当する。いわゆる電子貨幣決済の場合、電子貨幣の残高等に関する情報が該当する。このほか、銀行名や口座種類及び口座番号等を決済用情報として用いることもできる。
【0010】
決済制御手段は、現在位置情報と店舗位置情報とを比較し、両者が適合するか否かを判定する。つまり、登録された店舗の位置情報と携帯情報端末の現在の位置情報とが一致または一致するとみなせる場合に、両者が適合するものと判定される。さらに、決済制御手段は、店舗から要求された支払額(請求額)と予め設定された利用制限額とを比較し、支払額が利用制限額の範囲内に収まっているか否かを判定する。予め登録された店舗の位置と携帯情報端末の現在位置とが適合し、かつ、支払額が利用制限額内に収まっている場合に、決済制御手段は、その決済を許可する。また、決済制御手段は、例えば、その店舗で利用可能なクレジットカードであるか、支払額以上の電子貨幣を有しているか等のように、決済情報を考慮して決済の可否を判定することができる。
【0011】
店舗位置情報と利用制限額とは、ユーザによって予め設定することができる。例えば、ユーザは、どの店舗で商品やサービスを購入するかと、各店舗で利用可能な金額とについて、予め設定することができる。
【0012】
ここで、利用可能な店舗及び利用制限額のような決済条件を設定する決済条件設定者と、携帯情報端末による電子決済を利用するエンドユーザとは、それぞれ別人とすることもできる。例えば、決済条件設定者としての保護者が、エンドユーザとしての被保護者(子供または自分の親等)の有する携帯情報端末に、電子決済可能な店舗と利用制限額とを予め登録する。所定の条件設定権限(ユーザ名、パスワード等)を有する決済条件設定者以外の者は、電子決済の条件を設定することはできない。従って、エンドユーザは、決済条件設定者が設定した範囲内でのみ電子決済を利用することができる。これにより、被保護者が無計画に電子決済を利用等するのを未然に防止することができる。
【0013】
時間管理手段を備え、利用制限額を所定期間単位で管理可能としてもよい。例えば、毎月1万円まで、毎週水曜日のみ利用可能等のように、利用制限額と時間的な情報とを対応付けて管理することができる。
【0014】
さらに、店舗の位置に制限されずに利用可能な予備金額情報を予め記憶しておき、決済制御手段は、所定の場合に、予備金額情報の範囲内で決済を許可してもよい。
【0015】
「予備金額情報」とは、予備の金額に関する情報であり、店舗の位置に制限されずに使用可能な金額を示す情報である。「所定の場合」とは、例えば、店舗情報記憶手段に記憶されていない店舗で電子決済を利用しようとする場合や、その店舗での利用制限額を超えた支払いを行おうとする場合等を挙げることができる。即ち、予備金額は、登録済の店舗及び未登録の店舗のいずれにおいても使用することができる。予備金額情報は、店舗情報記憶手段に記憶させることもできるし、別の記憶手段に記憶させることもできる。
【0016】
店舗情報記憶手段は、外部装置から店舗情報を取得することができる。「外部装置」としては、例えば、サーバやパーソナルコンピュータ、あるいは他の携帯情報端末等を挙げることができる。即ち、サーバやパーソナルコンピュータあるいは他の携帯情報端末等の外部装置から、電子決済を利用する店舗に関する情報を取得し、店舗情報記憶手段に記憶させることができる。
【0017】
位置情報取得手段は、位置に関する情報を外部から受信することにより、現在位置情報を取得することができる。
【0018】
例えば、GPS(Global Positioning System)衛星やGPS基地局から発信されている電波を受信することにより、位置情報取得手段は、現在位置情報を取得可能である。または、例えば、移動体通信網の基地局との交信レベル等に基づいて、位置情報取得手段は、現在の位置を特定して取得することもできる。あるいは、例えば、店舗内に、その店舗の位置情報を発信する装置が設けられている場合は、その位置情報発信装置から現在位置情報を取得することもできる。
【0019】
決済用情報記憶手段は、着脱可能な記憶媒体として構成することができる。決済用情報は、クレジットカード決済に必要な情報でもよいし、電子貨幣情報でもよい。決済用情報は、携帯情報端末内のローカルメモリやローカルディスク内に保存することもできるし、ICカードやメモリカード等のような着脱可能な記憶媒体に保存することもできる。また、着脱可能な記憶媒体には、例えば、電磁誘導や近距離無線通信等により、店舗に設置されたレジスター端末との間でデータ通信を行うための通信機能を備えてもよい。
【0020】
本発明の機能、手段、ステップの全部または一部は、例えば、マイクロコンピュータにより実行されるコンピュータプログラムとして構成可能な場合がある。そして、このコンピュータプログラムは、例えば、ハードディスク、光ディスク、半導体メモリ等の記憶媒体に固定して配布することができる。または、コンピュータプログラムをインターネット等の通信ネットワークを介して、配信することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態を説明する。本実施の形態は、以下に述べるように、利用可能な店舗の位置情報を予め登録しておくと共に、各店舗での利用制限額を個別に管理することができるようになっている。
【実施例1】
【0022】
図1〜図7は、本発明の第1の実施例である。図1は、携帯情報端末1を用いた電子決済システムの概略ブロック図である。携帯情報端末1は、携帯情報端末全体の制御を行う制御部10と、入力手段の一例としてのキーパッド20と、表示手段の一例としてのディスプレイ30とを備えて構成することができる。
【0023】
制御部10は、それぞれ後述するように、通信制御部110と、店舗情報記憶部120と、位置情報取得部130と、決済制御部140と、ユーザ情報記憶部150と、支払い可否判定部160と、日付取得部170と、支払済額記憶部180と、カード情報記憶部190とを備えて構成することができる。
【0024】
通信制御部110は、レジスター端末(以下「レジ端末」)2との間で、データ通信を行うためのものである。通信制御部110としては、例えば、無線USB(Universal Serial Bus)や無線LAN(Local Area Network)等のような無線通信回路及び制御プログラムから構成することができる。あるいは、赤外線等の光信号や超音波信号によって、データ通信を行う構成としてもよい。
【0025】
店舗情報記憶部120は、ユーザ(エンドユーザ)が利用可能な店舗の位置情報と、その店舗で利用可能な金額(利用制限額)とを対応付けて記憶するものである。店舗の位置情報は、例えば、全国または地方の各店舗の位置に関する情報を配信するサーバ3から取得することができる。また、各店舗毎の利用制限額は、キーパッド20を介して入力することができる。店舗情報記憶部120は、例えば、図2と共に後述するRAM13を用いて構成することができる。
【0026】
位置情報取得部130は、携帯情報端末1の現在位置情報をGPS基地局4から取得するものである。GPS基地局4に限らず、衛星軌道を周回するGPS衛星から電波を受信する構成でもよい。また、GPSに加えて、例えば、ジャイロセンサ等を用いた自律的な位置特定機能を備えることもできる。
【0027】
決済制御部140は、携帯情報端末1による電子的な決済を実行するものである。決済制御部140は、支払い可否判定部160からの指示に基づいて、決済処理の実行を制御する。支払い可否判定部160から「決済可」が指示された場合、決済制御部140は、決済に必要な情報をレジ端末2に送信させる。決済制御部140及び支払い可否判定部160は、「決済制御手段」の一例に相当する。
【0028】
ユーザ情報記憶部150は、ユーザ認証用の情報を記憶するためのものである。認証情報としては、例えば、ユーザ名やパスワード等を挙げることができる。あるいは、ユーザ名等に加えて、指紋情報や声紋情報あるいは虹彩情報等のような生体情報を用いることもできる。携帯情報端末1に電子決済の条件を設定する場合、携帯情報端末1を用いて電子決済を行う場合には、それぞれユーザ認証が行われる。
【0029】
ここで、電子決済の条件を設定する条件設定者と電子決済を利用するエンドユーザとがそれぞれ異なる場合は、電子決済条件を設定する場合のユーザ認証と、電子決済時のユーザ認証とは別々に実行される。別々の異なるユーザ認証を行う場合、認証情報は各ユーザ認証毎にそれぞれ用意される。
【0030】
支払い可否判定部160は、その電子決済を許可するか否かを判定し、その判定結果を決済制御部140に通知するものである。支払い可否判定部160は、例えば、位置情報判定部161と支払額判定部162とを備えて構成することができる。位置情報判定部161は、エンドユーザが買い物を行う場合に、ユーザの現在位置(携帯情報端末1の現在位置)が、店舗情報記憶部120に登録されている店舗の位置に一致するか否かを判定するためのものである。支払額判定部162は、レジ端末2から受信した支払額(請求額)が、その店舗に関連付けられている利用制限額の範囲内に収まっているか否かを判定するためのものである。
【0031】
日付取得部170は、日付情報(あるいは時刻情報と呼ぶこともできる)を取得するためのものである。日付取得部170は、例えば、内蔵タイマや時刻サーバ(いずれも不図示)から時刻情報を取得することができる。携帯情報端末1による電子決済の履歴は、日付情報に対応付けられて保存される。従って、決済制御部140は、例えば、予め設定された所定の期間単位で利用制限額を管理可能である。例えば、毎月1万円以内まで利用可能、または、特定の日付や曜日において3万円まで利用可能等のように、利用制限額と所定の期間とを対応付けて決済を制御することができる。未使用の残高を翌月に繰越可能とするか否かは、ユーザ(決済条件設定者)が自由に設定することができる。
【0032】
支払済額記憶部180は、携帯情報端末1による電子決済の履歴を記憶するための手段である。決済履歴記憶部と呼ぶこともできる。支払額記憶部180は、例えば、決済が行われた店舗名、店舗位置、商品名、購入金額等を対応付けて記憶することができる。
【0033】
カード情報記憶部190は、電子決済に必要な決済用情報を記憶するものである。決済用情報は、決済の種類に応じてそれぞれ相違する。例えば、クレジットカード決済の場合は、クレジットカードの種類、有効期限、カード番号、ユーザ名等が決済用情報として記憶される。あるいは、銀行名や口座番号等を決済用情報として用いることもできる。
【0034】
なお、例えば、ユーザ情報記憶部150やカード情報記憶部190等に記憶される情報は、セキュリティ性を確保する観点から、暗号化して記憶される。
【0035】
図2は、携帯情報端末1のハードウェア構成の概略を示す構成説明図である。携帯情報端末1は、制御部10と、キーパッド20と、ディスプレイ30と、通信回路40と、GPS受信回路50と、無線通信部60と、外部メモリ70とを備えて構成可能である。
【0036】
制御部10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14とを備えて構成するこができる。ROM12には、各種の制御プログラムやデータが記憶されており、CPU11は、この制御プログラム等を読出して実行することにより、所定の機能を実現する。RAM13には、CPU11によって利用される作業領域等が確保される。また、ROM12またはRAM13のいずれかを利用して、ユーザ認証に用いる認証情報、電子決済の履歴情報、店舗情報等を記憶させることができる。これらの情報を記憶するメモリとしては、例えば、書換または追記可能で、記憶保持動作の不要なメモリを用いることができる。図1中で述べた各種の機能(決済制御部140、支払い可否判定部160等)は、CPU11が所定の制御プログラムを実行することにより、実現することができる。
【0037】
キーパッド20は、例えば、0〜9の数字キーや十字キー等を含む情報入力装置として構成される。ディスプレイ30は、例えば、液晶ディスプレイやEL(Electronic Luminescent)ディスプレイ等を含む情報出力装置として構成される。なお、情報入力装置としては、キーパッド20に限らず、例えば、マイクロフォン等を用いた音声入力装置やタッチパネル等のような他の装置を用いることもできる。また、情報出力装置としては、ディスプレイ30に限らず、合成音声出力装置等を用いることもできる。
【0038】
通信回路40は、移動体通信網を利用した通信を行う回路である。通信回路40は、アンテナ41を介して、移動体通信網の基地局と交信する。これにより、携帯情報端末1は、移動体通信網を介して、音声通話やデータ通信が行えるようになっている。
【0039】
GPS受信回路50は、GPSアンテナ51を介して、GPS基地局4やGPS衛星から電波を受信するための回路である。GPS受信回路50によって受信された電波信号に基づいて、携帯情報端末1は、現在位置を特定することができる。
【0040】
無線通信回路60は、例えば、無線LANや無線USB等のような比較的近距離の無線データ通信を行うための回路である。無線通信部60は、レジ端末2から支払額に関する情報を受信したり、レジ端末2にカード番号等の決済用情報を送信したりする。
【0041】
外部メモリ70は、例えば、フラッシュメモリ、ICカード、メモリカード等として知られているような着脱可能な記憶媒体として構成されるものである。この外部メモリ70には、例えば、ユーザ認証に使用する情報の全部または一部や、後述の実施例で用いる電子貨幣の残高情報等を記憶させることができる。外部メモリ70は、半導体メモリ装置から構成される必要はなく、例えば、小型の光ディスク装置、小型の光磁気ディスク装置、小型のハードディスク装置等から構成することもできる。
【0042】
次に、図3,図4に基づいて、データの記憶構造を説明する。図3は、店舗情報記憶部120に記憶されるテーブルT1の一例を示す。このテーブルT1は、例えば、店舗名称と、店舗位置情報と、各月の利用制限額とを対応付けることにより構成可能である。また、「総計」として示されているように、各月毎に利用可能な金額の上限値(総制限額)も予め算出されている。各店舗における月毎の利用制限額は、それぞれ月毎に変えることもできる。なお、各月の総制限額を先に設定した後で、各店舗の月毎の利用制限額をそれぞれ設定することもできるし、各店舗の月毎の利用制限額をそれぞれ設定した後で、各月の総制限額を算出することもできる。前者のように、毎月の総制限額を先に設定し、この総制限額の範囲内で各店舗の利用制限額を設定するように構成すれば、毎月決まった金額の範囲内で計画的に商品やサービスを購入することができ、支出を適切に管理することができる。
【0043】
図4は、支払済額記憶部180に記憶されるテーブルT2の一例を示す。このテーブルT2は、例えば、店舗名称と、店舗位置情報と、各月の支払済額とを対応付けることにより構成することができる。また、テーブルT2には、店舗名称として「未登録」が含まれている。この「未登録」とは、事前に登録された店舗以外の店舗での決済を許可するために設けられた情報である。後述のように、未登録の店舗で商品等を購入する場合、その月の総制限額を超えない範囲内で決済が許可される。
【0044】
図5〜図9に基づいて、本実施例の動作を説明する。まず、図5は、携帯情報端末1に電子決済の条件を事前に設定するための決済条件設定処理を示す。決済条件は、エンドユーザが設定することもできるし、エンドユーザの保護者が設定することもできる。エンドユーザとは別人の保護者等が決済条件を設定することにより、例えば、計画的な利用が困難なお年寄りや子供による電子決済の過度の利用を未然に防止することができる。
【0045】
まず最初に、ユーザ認証が行われる(S101)。ユーザ認証としては、例えば、ユーザ名やパスワード等を照合することにより行われる。ユーザがキーパッド20から入力したユーザ名等は、ユーザ情報記憶部150に予め記憶されているユーザ名等と照合され、決済条件を設定する権限を有するか否かが判断される。
【0046】
ユーザ認証が正常に行われた場合は、決済用情報の設定を行う(S102)。クレジットカード決済を利用する場合は、クレジットカードの種類やカード番号、ユーザ名及び有効期限を登録する。
【0047】
次に、電子決済可能な一つまたは複数の店舗を設定する(S103)。本実施例では、電子決済可能な店舗は、その店舗の位置情報によって特定される。即ち、一つまたは複数の店舗の位置情報を携帯情報端末1に登録することにより、その店舗での電子決済が許可される。店舗の位置情報を登録する方法としては、種々のものを採用可能である。一つの方法として、店舗の緯度や経度をキーパッド20から直接入力することができる。また別の一つの方法として、地図データベースを有するサーバ3にアクセスし、サーバ3上で店舗を指定することもできる。この場合、サーバ3は、指定された店舗の位置情報や店舗名等を携帯情報端末1に送信する。これらの情報は、店舗情報記憶部120に記憶される。さらに別の一つの方法として、携帯情報端末1内に地図データベースを設け、このローカルな地図データベースを検索することにより、所望の店舗を設定することもできる。
【0048】
電子決済を利用する店舗を設定した場合は、その店舗で利用可能な金額の上限値(利用制限額)を設定する(S104)。例えば、毎月1万円まで等のように、利用制限額には、時期的な制限を加えることもできる。
【0049】
以上のように、電子決済が可能な店舗の位置及び利用制限額を設定することにより、携帯情報端末1を用いた電子決済の準備が整う。なお、電子決済を利用する全ての店舗を登録した後で、各店舗毎の利用制限額を設定してもよいし、店舗を一つ登録するたびにその店舗での利用制限額を設定するようにしてもよい。
【0050】
図6は、電子決済の概略処理を示すフローチャートである。まず、ユーザは、携帯情報端末1に実装された電子決済用アプリケーションプログラムを起動させる。これにより、図4の処理が開始する。
【0051】
ユーザは、決済方法選択画面で、クレジットカードによる決済を選択することができる(S110)。クレジットカード決済しか選択の余地が無い場合、このS110は省略することができる。
【0052】
次に、買い物の支払額を入力する(S111)。支払額の入力方法(取得方法)としては、種々のものを採用できる。例えば、一つの方法として、ユーザがキーパッド20を介して金額を手動入力することができる。他の一つの方法として、レジ端末2から支払額を携帯情報端末1に送信することもできる。さらに別の一つの方法として、買い物かごの中に収容された商品自身から商品代金に関する情報を取得することもできる。商品名や商品コード及び商品代金等の商品情報を予め記憶する無線タグを商品に設け、外部からの要求に応じて、または自発的に無線タグから携帯情報端末1に商品情報を送信することにより、購入した商品の総額を携帯情報端末1内で算出することもできる。いずれの方法を採用してもよい。
【0053】
次に、位置情報取得部130によって、GPS基地局4から携帯情報端末1の現在位置情報を測定する(S112)。そして、携帯情報端末1は、レジ端末2とデータ通信を行うことにより、レジ端末2からその店舗の名称データを取得する(S113)。
【0054】
携帯情報端末1(正確には、電子決済用アプリケーションプログラム)は、現在位置情報及び店舗名称が店舗情報記憶部120に記憶されているか否かを判定し、位置情報と店舗名称の両方がテーブルT1に登録されている場合は、その店舗で電子決済可能であると判定する(S114:YES)。そして、携帯情報端末1は、その店舗の利用制限額をテーブルT1から読出し(S115)、また、テーブルT2から支払済額を取得する。
【0055】
携帯情報端末1は、その店舗で過去に決済された支払済額と今回の支払額との合計が、利用制限額を超えるか否かを判定する(S117)。そして、今回の支払額及び過去の支払済総額との合計値が利用制限額を超えない場合(S117:YES)、携帯情報端末1は、ディスプレイ30に支払可能である旨を表示させる(S118)。
【0056】
次に、決済制御部140は、カード情報記憶部190からクレジットカードの情報を取得し(S119)、レジ端末2へ送信する(S120)。レジ端末2は、携帯情報端末1から受信したクレジットカード情報及び今回の支払額を決済サーバ5に送信し、そのクレジットカードによる決済が可能か否かを問い合わせる。そのクレジットカードが有効で、かつ、与信残高が今回の支払額以上の場合は、決済処理が行われる(S123)。
【0057】
電子決済の結果は、決済サーバ5と携帯情報端末1の両方で記憶される。決済が正常に行われた場合、携帯情報端末1は、テーブルT2の支払済額を更新し(S123)、決済が完了した旨をディスプレイ30に表示させる(S124)。
【0058】
一方、S114で、携帯情報端末1の現在位置と店舗の位置が適合しなかった場合、または、位置情報は一致するが店舗名称が異なる場合は(S114:NO)、事前に登録されている店舗以外での決済が要求されている場合である。
【0059】
そこで、携帯情報端末1は、テーブルT1から総制限額を取得し(S125)、支払済額記憶部180から総支払済額を取得する(S126)。そして、携帯情報端末1は、総支払済額と今回の支払額との合計が総制限額未満であるか否かを判定し(S127)、総制限額未満の場合(S127:YES)、S118に進んで支払可能である旨をディスプレイ30に表示させる。
【0060】
総支払済額と支払額との合計が総制限額を超えている場合(S127:NO)、当月の決済を行うことはできないため、携帯情報端末1は、ディスプレイ30に決済不可である旨を表示させる(S128)。
【0061】
図7〜図9は、決済用アプリケーションプログラムを起動させた場合に、ディスプレイ30に表示される画面の一部を示す説明図である。
【0062】
図7には、店舗位置情報と利用制限額とを設定する様子が示されている。即ち、図7は、決済用アプリケーションプログラムにより実行される電子決済条件を設定する場合の画面例である。電子決済条件の設定に際しては、サーバ3を利用可能である。
【0063】
図7の上側では、エリア選択でY市を選択している様子が示されている。そして、Y市に存在する複数の店舗の中から、C店とD店とを選択している。図7の下側には、C店及びD店の利用制限額を、キーパッド20を介して入力している様子が示されている。C店に設定される利用制限額は3万円であり、D店の利用制限額は未入力となっている。
【0064】
図8は、電子決済が成立した様子を示す画面例である。図6中のS124で表示される画面の例であり、この決済が成立した時の決済情報は携帯情報端末1内に保存される。
【0065】
図9は、決済が不成立の場合の様子を示す画面例である。図6中のS128で表示される画面に相当する。ここで、決済が不成立の場合の情報は、例えば、決済履歴の一部として、携帯情報端末1内に保存することができる。これにより、決済履歴に基づいて、電子決済条件の設定者(保護者)は、エンドユーザの購買行動を事後に確認し、分析することができる。また、第三者による不正な利用の痕跡を発見することもできる。
【0066】
本実施例は、上述のように構成されるので、携帯情報端末1を用いた電子決済を安全かつ手軽に行うことができる。本実施例では、各店舗毎の利用制限額を予め設定し、利用制限額の範囲内で決済可能としたため、セキュリティ性を向上させることができ、また、計画的な電子決済を行うことができる。本実施例では、店舗を特定しない未登録店舗についても、総制限額を超えない範囲内で決済を許可するため、例えば、旅先等でも電子決済を行うことができ、使いすぎを防止しつつ、利便性を向上することができる。
【0067】
また、本実施例では、条件設定者が電子決済の条件を設定する場合のユーザ認証と、電子決済の利用者(エンドユーザ)が携帯情報端末1を用いて電子決済する場合のユーザ認証とを別々に独立して行う構成とした。従って、例えば、保護者と被保護者のように、電子決済の条件設定者と電子決済の利用者とが別人である場合に、電子決済の利用のし過ぎを未然に防止でき、適切な利用を図ることができる。
【実施例2】
【0068】
図10〜図12は、本発明の第2の実施例である。本実施例は、第1実施例の変形例に相当し、第1実施例で述べた構成の多くを備えている。本実施例の特徴は、クレジットカード決済に代えて、電子貨幣による決済を適用した点にある。
【0069】
図10のブロック図に示すように、本実施例の携帯情報端末1は、図1中のカード情報記憶部190に代えて、電子貨幣管理部191を備えている。電子貨幣管理部191は、電子的な貨幣情報を暗号化して電子貨幣記憶部192に記憶させている。電子貨幣の入金や出金操作が行われた場合、電子貨幣管理部191は、その入出金操作に応じて、電子貨幣の残高を更新させる。電子貨幣記憶部192は、例えば、外部メモリ70内に設けることもできる。
【0070】
図11は、電子貨幣記憶部192に電子貨幣を記憶させるための入金処理(記憶処理)を示す概略フローチャートである。まず最初に、電子貨幣の入金権限を有する者であるか否かを判定するために、ユーザ認証を行う(S201)。そして、入金権限を有する者である場合は、所望の金額を電子貨幣として設定する(S202)。入金された電子貨幣は、暗号化されて電子貨幣記憶部192に記憶される。
【0071】
電子貨幣を携帯情報端末1に記憶させる方法としては、例えば、金融機関や各種店舗等に設置された専用の電子貨幣記憶装置を用いることが考えられる。
【0072】
なお、電子貨幣を電子貨幣記憶部192に記憶させる場合、ユーザ認証(S201)を省略することもできる。但し、電子貨幣の入金登録時に、入金権限を有する者であるか否かを判断することにより、セキュリティ性を向上できる場合がある。例えば、電子貨幣の残高内において、未登録店舗での決済を許可する構成としたような場合は、保護者の許可を得ていない多額の電子貨幣を被保護者が入金可能であるとすると、結果的に不適切な電子決済が行われる可能性を生じる。これに対し、本実施例では、電子貨幣の入金に際して、ユーザ認証を求めるため、セキュリティ性を向上できる。また、本実施例では、第1実施例と同様に、未登録店舗では、当月の総制限額を超えない範囲で決済を許可するため、この総制限額による制限と電子貨幣入金時のユーザ認証とが結合することにより、より一層セキュリティ性を向上することができる。
【0073】
図12は、携帯情報端末1による電子貨幣を用いた電子決済処理の概略を示すフローチャートである。図12中のS210〜S218は、図6中のS110〜S118にそれぞれ対応する。また、図12中のS225〜S228は、図6中のS125〜S128にそれぞれ対応する。重複した記述を低減するために、対応するステップの説明は省略し、本実施例に特徴的なステップを中心に説明する。
【0074】
その店舗での決済が可能であると判定された場合(S217:YES)、支払可能である旨がディスプレイ30に表示される(S218)。支払額、即ちレジ端末2に送金すべき金額の情報は、電子貨幣管理部191に送信される(S219)。
【0075】
次に、電子貨幣管理部191は、電子貨幣記憶部192に記憶されている残高を参照し、支払可能であるか否かを判定する(S220)。最初の支払可否判定(S217,S227)では、予め設定された電子決済条件を満たすか否かについて判断される。2回目の支払可否判定(S220)では、実際の電子貨幣残高が支払額以上であるか否かが判断される。
【0076】
電子貨幣残高が支払額以上の場合(S220:YES)、支払額と同額の電子貨幣がレジ端末2に送金され、決済処理が行われる(S221)。携帯情報端末1は、支払済額を更新し(S222)、また、電子貨幣の残高を更新させる(S223)。支払済額は支払額の分だけ増加し、電子貨幣の残高は支払額の分だけ減少する。そして、決済が完了した旨がディスプレイ30に表示される(S224)。
【実施例3】
【0077】
図13は、第3の実施例である。この実施例では、店舗情報記憶部120に登録されている店舗内に携帯情報端末1(ユーザ)が位置する場合に、その店舗での買い物利用制限額を自動的に算出してディスプレイ30に表示する例である。
【0078】
携帯情報端末1は、GPSアンテナ51を介してGPS基地局4と随時交信することにより、所定の間隔で現在位置情報を取得している(S301)。携帯情報端末1は、現在位置情報と登録済の店舗の位置情報とが適合するか否かを判定する(S302)。もし、それぞれの位置情報が適合しない場合は(S302:NO)、再びS401に戻り、現在位置情報を取得し続ける。
【0079】
携帯情報端末1の位置情報が登録済の店舗の位置情報に適合した場合(S302:YES)、携帯情報端末1は、その店舗での利用制限額を店舗情報記憶部120から取得する(S303)。また、携帯情報端末1は、その店舗での支払済を支払済額記憶部180から取得する(S304)。
【0080】
次に、携帯情報端末1は、その店舗での利用制限額と支払済額とを比較し(S305)、支払済額が利用制限額に達していない場合(S305:YES)、利用制限額と支払済額との差を算出し(S306)、計算結果をディスプレイ30に表示させる(S307)。つまり、その店舗で利用可能な金額がディスプレイ30に表示される。一方、携帯情報端末1は、利用制限額が既に支払済額に達している場合(S305:NO)、その店舗での買い物は許可されない旨をディスプレイ30に表示させる(S308)。
【0081】
これにより、ユーザは、その店舗での買い物が可能か否かを決済時まで待つ必要はなく、店舗に入った時点で、その店舗での買い物が可能か否か、幾らまで購入可能かを把握することができ、使い勝手が向上する。
【0082】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されない。当業者であれば、本発明の範囲内で構成の追加や削除、変更等を行うことができる。例えば、図示のフローチャートは、発明の理解及び実施を損なわないように、処理の流れを端的に示したものに過ぎないから、当業者であれば、ステップの入れ替えや削除、変更等を容易に行うことができる。
【0083】
また、電子決済の条件設定者は、電子決済の利用者の保護者である必要はなく、商品やサービスの提供者が電子決済の条件を設定できるようにしてもよい。例えば、テーマパークや大規模販売店舗等のような場合、ユーザは、予め受付で所定の金額を支払い、自己の携帯情報端末1または一時的に貸与された携帯情報端末に、利用可能な店舗及び利用制限額の情報を設定してもらうことができる。これにより、ユーザは、事前に登録された店舗において、その利用制限額内で電子決済を行うことができる。このような構成は、例えば、テーマパークにおける電子的な一日券として、大学等における食堂利用券として、利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の第1実施例による携帯情報端末を用いた電子決済システムの全体概要を示すブロック図である。
【図2】携帯情報端末のハードウェア構成の概略を示すブロック図である。
【図3】店舗情報記憶部に記憶される記憶内容を示す説明図である。
【図4】支払済額記憶部に記憶される記憶内容を示す説明図である。
【図5】電子決済の条件を設定する処理を示すフローチャートである。
【図6】電子決済処理を示すフローチャートである。
【図7】電子決済条件を設定する場合の端末画面を模式的に示す説明図である。
【図8】電子決済が正常に完了した場合の端末画面を模式的に示す説明図である。
【図9】電子決済を行うことができなかった場合の端末画面を模式的に示す説明図である。
【図10】本発明の第2実施例に係る電子決済システムの全体ブロック図である。
【図11】電子貨幣を携帯情報端末に記憶させる入金処理を示すフローチャートである。
【図12】電子決済処理のフローチャートである。
【図13】本発明の第3実施例に係り、その店舗で決済が可能か否かを事前にユーザに通知させる決済可能性通知処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0085】
1…携帯情報端末、2…レジスター端末、3…サーバ、4…GPS基地局、5…決済サーバ、10…制御部、11…CPU、12…ROM、13…RAM、14…バス、20…キーパッド、30…ディスプレイ、40…通信回路、41…アンテナ、50…GPS受信回路、51…GPS用アンテナ、60…無線通信回路、70…外部メモリ、110…通信制御部、120…店舗情報記憶部、130…位置情報取得部、140…決済制御部、150…ユーザ情報記憶部、160…支払い可否判定部、161…位置情報判定部、162…支払額判定部、170…日付取得部、180…支払済額記憶部、190…カード情報記憶部、191…電子貨幣管理部、192…電子貨幣記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
決済可能な店舗の位置を示す店舗位置情報と前記店舗での利用制限額を示す利用制限額情報とを対応づけてそれぞれ記憶する店舗情報記憶手段と、
現在位置に関する現在位置情報を取得する位置情報取得手段と、
支払額を受信する支払額受信手段と、
決済に必要な決済用情報を記憶する決済用情報記憶手段と、
前記店舗位置情報及び前記現在位置情報と、前記支払額及び前記利用制限額と、前記決済用情報とに基づいて、前記店舗での決済を制御する決済制御手段とを備え、
前記決済制御手段は、前記店舗位置情報と前記現在位置情報とが適合し、かつ、前記支払額が前記利用制限額範囲内であると判定した場合に、前記店舗での決済を許可する携帯情報端末。
【請求項2】
前記店舗位置情報と前記利用制限額とは、ユーザによって予め設定されるものである請求項1に記載の携帯情報端末。
【請求項3】
時間管理手段を備え、前記利用制限額を所定期間単位で管理可能な請求項1に記載の携帯情報端末。
【請求項4】
さらに、店舗の位置に制限されずに利用可能な予備金額情報を予め記憶しておき、
前記決済制御手段は、所定の場合に、前記予備金額情報の範囲内で決済を許可する請求項1に記載の携帯情報端末。
【請求項5】
前記店舗情報記憶手段は、外部装置から店舗情報を取得する請求項1に記載の携帯情報端末。
【請求項6】
前記位置情報取得手段は、位置に関する情報を外部から受信することにより、前記現在位置情報を取得する請求項1に記載の携帯情報端末。
【請求項7】
前記決済用情報記憶手段は、着脱可能な記憶媒体として構成される請求項1に記載の携帯情報端末。
【請求項8】
前記決済用情報は、クレジットカード決済に必要な情報である請求項1に記載の携帯情報端末。
【請求項9】
前記決済用情報は、電子貨幣情報が含まれている請求項1に記載の携帯情報端末。
【請求項10】
携帯情報端末を用いた電子決済方法であって、
店舗の位置を示す店舗位置情報と前記店舗での利用制限額とを対応付けて登録する第1ステップと、
支払額を受信する第2ステップと、
現在の位置を示す現在位置情報を取得する第3ステップと、
前記現在位置情報が前記店舗位置情報に適合するか否かを判定する第4ステップと、
前記支払額が前記利用制限額内であるか否かを判定する第5ステップと、
前記現在位置情報が前記店舗位置情報に適合し、かつ、前記支払額が前記利用制限額内である場合に、前記支払額についての決済を許可し、決済に必要な決済用情報を外部に送信する第6ステップと、
を含む携帯情報端末を用いた電子決済方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−4264(P2006−4264A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−181210(P2004−181210)
【出願日】平成16年6月18日(2004.6.18)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)