説明

携帯機器用充電器の収容袋

【課題】充電中の携帯電話機の盗難防止対策を簡易に実現可能な携帯電話機用充電機の収容袋を提供することができる。
【解決手段】携帯機器用充電器10の本体10Aを収容可能な収容袋本体20と、携帯機器12を収容可能な少なくとも1以上の携帯機器収容部22と、を備えた携帯機器用充電器の収容袋であって、携帯機器収容部22は、携帯機器12が挿入可能な開口部が形成されるとともに、収容袋本体20の外側に設けられ、収容袋本体20は、取手20A、20Bを有するとともに、充電器本体10の充電用コード10Bを収容袋本体20の外に誘導可能な導出口20Cを有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機やPDAなど携帯機器に用いられる充電器を収容する携帯機器用充電器の収容袋に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機の普及に伴い、駅やショッピングセンターなど人が多く集まる場所に、携帯電話機のバッテリーを充電可能な充電器が設置されている。このような充電器は、携帯電話機の充電に長時間要するため、充電中の携帯電話機の盗難防止のための機能を備えている。例えば、特許文献1に記載された充電器は、充電中の携帯電話機を収容するスライドボックスを備え、このスライドボックスの開閉を暗証番号によってロックする機構を備えている。
【0003】
【特許文献1】特開2003−230229号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の携帯電話機用充電器は、このように充電中の携帯電話機の盗難防止用の機能を備えているため、装置が複雑になり、大型化するとともに、高額であるという問題がある。一方、複数の携帯電話機を同時に充電可能な小型の携帯電話機用充電器は、存在するが、充電中の携帯電話機の盗難を防止するための機構を備えていないという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、充電中の携帯電話機の盗難防止対策を簡易に実現可能な携帯電話機用充電機の収容袋を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の目的を達成するため、本発明は、携帯機器用充電器の本体を収容可能な収容袋本体と、前記携帯機器を収容可能な少なくとも1以上の携帯機器収容部と、を備えた携帯機器用充電器の収容袋であって、前記携帯機器収容部は、前記携帯機器が挿入可能な開口部が形成されるとともに、前記収容袋本体の外側に設けられ、前記収容袋本体は、取手を有するとともに、前記充電器本体の充電用コードを収容袋本体の外に誘導可能な導出口を有することを特徴とする。
【0007】
本発明に係る収容袋は、コンビニエンスストアなどで利用することができ、その場合、先ず、収容袋を充電器が収容された状態で、顧客からは手の届かないカウンター内に吊るしておき、利用者がその充電器を利用したい場合、コンビニエンスストアの店員は、収容袋を充電器が収容された状態のまま、カウンターに移動させ、利用者の携帯機器を携帯機器収容部に収容させ、次いで、収容袋をその状態で顧客からは手の届かないカウンター内に戻すことにより、利用される。このように本願発明に係る収容袋本体を用いれば、利用者の手の届かないところに収容袋を吊るし、容易に利用者の手の届くところに移動させることができるので、複雑な盗難防止の対策を施す必要がなく、充電器の構造を簡易にすることができる。
【0008】
本発明に係る収容袋において、前記導出口は、前記携帯機器収容部の開口部近傍に形成されていることが好ましく、前記携帯機器収容部は、前記収容袋本体に対して着脱可能に構成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
以上のように、本発明によれば、充電中の携帯電話機の盗難防止対策を簡易に実現可能な携帯電話機用充電機の収容袋を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
次に、本発明に係る携帯機器用充電器の収容袋の実施例について図面に基づいて説明する。図1は、本実施例に係る収容袋の正面斜視図であり、図2は、その背面斜視図であり、図3は、その使用状態を示す正面斜視図である。本実施例に係る収容袋は、携帯機器用充電器10の本体10Aを収容可能な収容袋本体20と、携帯電話機12を収容可能な携帯電話機器収容部材22と、を備えている。
【0011】
本実施例に係る収容袋に収容される充電器10は、図3に示すように本体10Aの前面下端に4本の携帯電話機12の充電用コード10Bを設けており、また背面下端に充電器10の電源用コード(図示省略)を設けている。
【0012】
収容袋本体20は、上面が開口された有底角柱状に形成されており、その両側面には、取手20A、20Bが設けられている。また、収容袋本体20の前面の下端近傍には、収容される充電器10の4本の充電用コード10Bが導出可能な第1導出口20Cが形成されており、また、その背面の下端には、収容される充電器10の電源用コードが導出可能な第2導出口20Dが形成されている。さらに、収容袋本体20の前面20Eは、透明の合成樹脂で構成されており、これにより収容された充電器本体10Aの作動状態を外部から確認することができる。
【0013】
携帯電話機器収容部22は、4つの筒状の収容部24が並列されて設けられており、収容部24内それぞれに携帯電話機12が挿入できるように開口24Aが形成されている。また、その開口24Aそれぞれには、帯状の蓋部24Bが設けられており、底面側には、収容された携帯電話機12が脱落するのを防止するため、背面から前面に亘って帯状部24Cが設けられている。蓋部24Bは、基端側が開口24Aの背面側に設けられ、その先端には、蓋側開口26Aが設けられている。また、収容部24の前面上端近傍には、収容部側開口26Bが形成されている。そして、蓋部24Bの背面側から前方に亘って橋架けし、これら蓋側開口26Aと収容部側開口26Bを整合させて、それらに南京錠などを通すことによって、蓋部24Bを施錠できるように構成されている。
【0014】
携帯電話機用収容部22の背面上端には、面ファスナー(図示省略)が設けられており、収容袋本体20の前面の第1導出口20Cと下端の間には、その面ファスナーに着脱可能な面ファスナー(図示省略)が設けられており、これら面ファスナーによって、携帯電話機収容部22を収容袋本体20に装着できるように構成されている。
【0015】
本発明に係る収容袋において、収容袋本体20や携帯電話機収容部22は、例えば布、合成樹脂又は皮などで構成されている。
【0016】
次に、本実施例に係る収容袋の利用方法について説明する。先ず、図3に示すように、充電器本体10Aを収容袋本体20内に収容し、第1導出口20から充電用コード10Bを導出するとともに、第2導出口20Cから電源用コードを導出する。携帯電話機12を充電する際には、携帯電話機12に充電用コード10Bを接続し、その状態で収容部24に収容する。そして、必要に応じて南京錠などを用いて蓋部24Bを施錠する。
【0017】
本実施例に係る収容袋は、例えば、コンビニエンスストアや高速道路を走行するバスなどで利用することができる。コンビニエンスストアで利用する場合、先ず、収容袋を充電器が収容された状態で、顧客からは手の届かないカウンター内に吊るしておく。利用者がその充電器を利用したい場合、コンビニエンスストアの店員は、取手20A、20Bを把持して、収容袋を充電器が収容された状態のまま、カウンターに移動させ、利用者の携帯電話機12を上述の充電可能な状態で収容させる。次いで、収容袋をその状態で顧客からは手の届かないカウンター内に戻す。このように本実施例に係る収容袋を用いることにより、利用者の手の届かないところに、収容袋を吊るし、容易に利用者の手の届くところに移動させることができるので、複雑な盗難防止の対策を施す必要がなく、充電器の構造を簡易にすることができる。
【0018】
また、このようなビジネスモデルは、携帯電話機を預ける際と受け取る際にコンビニエンスストアを訪ねることになるので、それに起因してそのコンビニエンスストアの売り上げが向上させる可能性がある。また、収容袋に広告を付けることによって、広告媒体として利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に携帯機器用充電器の収容袋の実施例の正面斜視図である。
【図2】本実施例に係る収容袋の背面斜視図である。
【図3】本実施例に係る収容袋の使用状態を示す正面斜視図である。
【符号の説明】
【0020】
10 携帯電話機用充電器
10B 充電用コード
12 携帯電話機
20 収容袋本体
20A、20B 取手
22 携帯電話機収容部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯機器用充電器の本体を収容可能な収容袋本体と、
前記携帯機器を収容可能な少なくとも1以上の携帯機器収容部と、を備えた携帯機器用充電器の収容袋であって、
前記携帯機器収容部は、前記携帯機器が挿入可能な開口部が形成されるとともに、前記収容袋本体の外側に設けられ、
前記収容袋本体は、取手を有するとともに、前記充電器本体の充電用コードを収容袋本体の外に誘導可能な導出口を有することを特徴とする携帯機器用充電器の収容袋。
【請求項2】
前記導出口は、前記携帯機器収容部の開口部近傍に形成されていることを特徴とする請求項1記載の携帯機器用充電器の収容袋。
【請求項3】
前記携帯機器収容部は、前記収容袋本体に対して着脱可能に構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の携帯機器用充電器の収容袋。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−131705(P2008−131705A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−312366(P2006−312366)
【出願日】平成18年11月20日(2006.11.20)
【出願人】(506388277)
【Fターム(参考)】