携帯用指圧治療矯正器
弾性体又は衝撃吸収ヘッドを有するプランジャーを介して患者に矯正エネルギーを加えるための、携帯バッテリー型電動指圧治療矯正器、操作器、又は押圧器であって、プランジャーに加えられるエネルギーは非手動源によって供給され、予荷重力及び作動準備状態の表示を有するとともに、衝撃は調整又は設定可能である。電源は、内部の充電可能なバッテリー又は取外し可能な充電式のバッテリーパックであり、矯正器は直流モータで作動され、単一又は多押圧力を選択的に伝える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筋骨格の脊柱指圧療法矯正用の携帯用指圧治療矯正器に関する。特に、本発明は、衝撃力又は押圧を人体に加える脊柱操作治療用の改良電動指圧療法矯正器に関する。
【背景技術】
【0002】
指圧療法技術は、一般的に人体の様々な関節を手で操作することによって不整合人体構造を矯正することに関する。しかし、いくつかの相互連結された筋骨格構造又は椎骨で構成される脊柱は当該分野でもっと特別な興味がある。他の比較的重要性の低い人体構造と違って、脊柱は中枢神経系と繋がっているため、非常に注意して治療処置や操作を行わなければならない。
【0003】
人間の脊柱は、調整不良、様々な外傷、及び痛みを含む多くの異なる病的な異常や、老齢化又は病気の結果としての変質を受けやすい。それにもかかわらず、脊柱指圧療法士や脊柱治療技術における技術者は、様々な物理的治療技術を採用することで、病的な脊柱をうまく治療することができる。うまくいった治療は、患者が被っている痛みや、不快感を取り除くばかりではなく、その患者の生活全体の質をも改善する。
【0004】
或る普通の脊柱調整技術は、脊柱の苦しめている領域に押圧又は力を加えることを伴う。特に、この技術は、脊柱を「移動化」すること(すなわち、比較的ゆっくりとした周期的な振動的な運動で脊柱を受動的に動かすこと)、脊柱を「操作」すること(すなわち、瞬間押圧又は力を脊柱の特定の領域に十分に定まった方向に加えること)のいずれかを伴う。職業団体に応じて、この技術は、脊柱指圧療法矯正、整骨療法における操作、整形外科における物理治療や脊柱操作治療と呼ばれる。
【0005】
瞬間押圧を脊柱に「操作」したり、適用したりするための周知処置又は技術がいくつかある。一つの技術として、1回以上の急速な親指による押圧を不整合又は苦痛をもたらす椎骨に加えることをともなう。しかし、親指による押圧は、強度や位置が不明確であるとともに、疲れさせる傾向がある。他の技術は、手動指圧療法矯正器を使用することを伴う。例えば、Fuhrら(「Fuhr」という)による米国特許第4116235号明細書、Fuhrによる米国特許第6702836号明細書、Fuhrによる米国特許第6379375号明細書、Kellerらによる米国特許第5626615号明細書、Kellerらによる米国特許第5656017号明細書、Morgan,jr.による米国特許第4498464号明細書は、そのような器具を開示している。
【0006】
長年、電動装置は時々、使用中、手動装置に比べて有利又は利益を提供することがあるということも知られてきている。特に、携帯でき、手の力の弱い人でも簡単に繰り返し操作できる小型、軽量な装置の要求が現在ある。
【0007】
1989年のEvansらによる米国特許第4841955号明細書、1987年のAdelmanらによる米国特許第4682490号明細書、に記載された矯正器のような電磁作動矯正器は、手動装置に比べて調整及び操作性の利点を提供することができる。しかしながら、人体のすぐそばで規格電流で電気器具を使用することは、潜在的に危険であるとともに、政府の規制機関の規制や規則により禁じられることすらあり、また、電源コードは邪魔になることがある。
【0008】
かくして、このような装置の安全かつ様々な使用に、必要な所望の特徴及び利点のすべてを備えた電動押圧器を開発する多くの努力が払われてきた。このような方法としては、例えば、1988年のBichelらによる米国特許第4716890号明細書には、空気作動押圧器が示されている。
【0009】
Bichelによる押圧器は従来技術の装置に現れていた不利益を克服しようと努めていたが、この押圧器は、脊柱指圧療法士による幅広い受け入れ及び使用を達成するのに必要な或る特徴や利点を依然として提供していない。
【0010】
例を挙げると、Bichelを含む従来の装置は、単発の押圧又はストロークを加えることだけができ、ストローク長さの手動調整を提供するに過ぎず、ストローク長さを変えることによって力の調整を行い、コンプレッサー又は供給源でのみ空気圧を変化させることに気づく。加えて、これらの装置は、装置を製造するのにもっとコスト高にし、維持や使用をより複雑かつコスト高にする複雑な多部品デザインを伴う。Fryeによる米国特許第6503211号明細書の空気押圧器は、この分野の問題や難点をいくつか解決している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第4116235号明細書
【特許文献2】米国特許第6702836号明細書
【特許文献3】米国特許第6379375号明細書
【特許文献4】米国特許第5626615号明細書
【特許文献5】米国特許第5656017号明細書
【特許文献6】米国特許第4498464号明細書
【特許文献7】米国特許第6503211号明細書
【発明の概要】
【0012】
本発明は、直流電動プランジャーを含む携帯用指圧治療矯正器である。この矯正器は、比較的軽量であり、かつ、非常に寿命の長い充電可能な電池を有する。
【0013】
本発明は、荷重、強度、及び固有振動数の使用者の選択範囲の振動数について「調整」でき、或いは設定できる改良型の電動指圧療法矯正器を提供する。
【0014】
本発明は、予荷重力のような設定及び操作準備の表示器を備えた携帯装置を提供する。
【0015】
本発明は、調整器具のための、長寿命であり、かつ充電可能あるいは交換可能な内蔵電源を提供する。
【0016】
これらを本発明の他の特徴とともに、発明の一部をなす添付の図面を一部参照しながら以下にもっと完全に記載する。図面を通して同じ数字は同じ部分を示す。
【0017】
先の及び引き続く記載は、発明の側面や特徴のみを表すものであると認識される。かくして、発明を、図示及び記載されたとおりのものに限定することは望まれず、したがって、発明の範疇に属するあらゆる適宜な修正及び利用均等物をしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の携帯用指圧治療矯正器の一実施形態の上面図である。
【図2】図1に示す携帯用指圧治療矯正療器の右側面図である。
【図3】図1に示す携帯用指圧治療矯正療器の左側面図である。
【図4】図1に示す携帯用指圧治療矯正療器の底面図である。
【図5】図1に示す携帯用指圧治療矯正療器の正面図である。
【図6】図1に示す携帯用指圧治療矯正療器の背面図である。
【図7】図1に示す携帯用指圧治療矯正療器の線7−7の断面図である。
【図8】図1に示す携帯用指圧治療矯正療器の線7−7の別の断面図である。
【図9】図1に示す携帯用指圧治療矯正療器の図2の線9−9の断面図である。
【図10】図1に示す携帯用指圧治療矯正器治療器の分解組立図である。
【図11】図1に示す携帯用指圧治療矯正器治療器のモータとギア機構の分解図である。
【図12】図1に示す携帯用指圧治療矯正器治療器の放熱機構の分解図である。
【図13】図1に示す携帯用指圧治療矯正器の圧力伝達機構の分解図である。
【図14】図1に示す携帯用指圧治療矯正器のバレル部分の分解図である。
【図15】図1に示す携帯用指圧治療矯正器のプランジャー部分の分解図である。
【図16】図1に示す携帯用指圧治療矯正器の構成要素と通信しているコントロールボードを示す簡略ダイアグラムである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1〜16を参照して携帯用指圧治療矯正器の実施形態を示す。図1〜6を参照すると、携帯型指圧治療矯正器100は、比較的に使用者が保持、調整、操作するのに都合のよいハウジングを含む構造からなるのがよい。この矯正器は、把持するのに心地よく、且つ、都合のよい人間工学的なハンドル102を有するのがよい。携帯用指圧治療矯正器100は、また、矯正器を起動させるためのトリガー機構104を有するがよく、トリガー機構104も使用者の指を心地よく受ける。図8に示すように、トリガー104は、トリガー104を非係合状態に押圧付勢するばね106と結合されているのがよい。矯正器100を作動すべくトリガー104が押し下げられるときに、トリガー104は押し下げられるスイッチ108と接触している。
【0020】
図7〜15に目を向けると、携帯型指圧矯正器100に適当な内部構成部品が詳細に示されている。矯正器100はバッテリー112を利用することで、使用の際に扱いにくい電源コードが不要であるため、矯正器100の携帯性が高められている。さらに、バッテリーの合理的な寿命とともに、さらなる高められた携帯性を提供するために、この矯正器は、電磁駆動装置よりもエネルギー効率が良い直流モータ114を用いている。加えて、直流モータ114は、一般的に同等の量の力を供給するためのソレノイドよりも軽量であるように構成されているため、矯正器100を軽量し、それゆえ、電磁駆動装置よりもより長い時間にわたって、使用者が保持するのを容易にする。バッテリー112は、ハンドル102内に配置され、モータ114は、(以下に詳述するように)プランジャー機構154と直線上に並ぶように、ハウジング110内に配置される。
【0021】
或る実施形態では、通常、バッテリー112は一般的には使用者が取り外せないように、ハウジング110内に配置されてもよい。また、他の実施形態では、バッテリー112が使用者により取り外せて交換できてもよい。バッテリー112は、長期の使用と充電特性をもち、駆動するのに適したものであってもよい。バッテリー112は、充電後再利用できるように、充電できるのがよい。
【0022】
矯正器100は、図7、8に示すように、バッテリー112を充電するアダプターを受けるための充電ポート116を備える。バッテリー112が取り外せる或る実施形態では、バッテリー112を独立した充電器での充電のために取り外し、一方のバッテリー112が充電されているときに、予備の充電済みのバッテリーと交換することができる。矯正器100は、バッテリー112が充電中であるか、バッテリー112の充電が完了しているか、バッテリー112がほとんど充電されていないかを使用者に知らせる、図7、8、10に示すLEDライトのような充電表示器118を備えるのがよい。適当な形態のバッテリー112の表示器を利用してもよいし、矯正器100は適当な数のバッテリー表示器を利用してもよく、バッテリー表示器を適宜なバッテリーの状態を表示するのに用いてもよいことが認識されよう。或る実施形態では、バッテリー112はリチウムイオン充電池であるのがよい。
【0023】
図7〜11を参照すると、モータ114は、モータ114から矯正器100の更なる構成要素への力の伝達を補助するための複数のギアからなるギア機構120と接続されている。或る実施形態では、ギア機構120は、ギアハウジング124を含み、該ギアハウジング124はその内周面に歯を有する。ギア機構120は、一組以上の遊星ギア128を含む。遊星ギア128の組の間には、運動を伝達するピニオンギア板130が配置されている。ギア機構120は、また、突出部134のような、カム作動部を有するヘッド部分132を備えているのがよい。
【0024】
図7〜10、12を参照すると、矯正器は、該矯正器100内の熱を放散するための放熱構造136を備える。或る実施形態では、放熱構造136は、矯正器100内の一以上の構成要素からの熱を引き離す吸熱装置として作動する。放熱構造136は(後述する)押圧伝達機構138の一部分を少なくとも部分的に取り囲むのがよい。
【0025】
図7〜10、13に示すように、矯正器100は押圧伝達機構138を備える。押圧伝達機構138は、ギア機構に接触し、モータ114によってギア機構120に伝達された回転力を、モータ114から離れて、患者へ向かう軸線方向に変換するのに適した構造を含む。例えば、押圧伝達機構138は、カム機構として作動し、間に溝142を有し、傾斜構成要素144に連結された一以上の傾斜構造140を含む。ギア機構120のヘッド部分132の突出部134はこれらの傾斜構造140に沿って乗る。傾斜構成要素144は、一以上のばね146によりモータから押し離れるように押される。
【0026】
ギア機構120のヘッド部分132を回転させることで、突出部134が傾斜構造140に乗り上がり、これにより、傾斜構成要素144を押して、モータ114に向かって移動させ、一以上のばね146を圧縮する。傾斜構造140の端部に到達すると、突出部134は溝142に達し、ばねの反発力により傾斜構成要素144を前方へ推進させる。このようにして、モータ114の回転力は軸線方向力に変換される。
【0027】
図1〜5、7〜10、14を参照すると、矯正器100は、バレル部分150をハウジング100に結合させた前方端部148を備える。バレル部分150は、押圧伝達機構138からの力を受け、(後述する)プランジャー機構154に力を伝達するための、複数の構成要素を含む。例えば、バレル部分150は、トリガー104が押されるとき、傾斜構成要素144を前方に推進するばね力によって引き起こされる力を受け、その力を前方へと伝えるためのハンマー152を含む。
【0028】
図1〜5、7〜10、15を参照すると、前方端部148は、さらに、プランジャー機構154を有する。プランジャー機構154は、患者に力を加えるのに適した構造を有する。さらに、プレンジャー機構154は、使用者が、矯正器100を起動する前に患者に予荷重力を加えるのに適した構造を有する。
【0029】
プランジャー機構154は、プランジャー156と、プランジャーハウジング158と、ばね160と、力伝達ピン162と、Oリング164とを含む。組立てられたとき、ばね160は、力伝達ピン162の周りに配置され、ばね160と力伝達ピン162の両者は、プランジャーハウジング158内に少なくとも部分的に配置される。プランジャーハウジング158はバレル部分150と一体に連結されている。先端具166が患者との接触のため、プランジャー156の端部に配置される。先端具166はクッションを備える。プランジャー156は、該ブランジャーがプランジャーハウジング158により少なくとも部分的に受け入れられるように配置され、プランジャー156は、様々な単一スタイル形態又は複数スタイル形式との間で相互に変換可能である。
【0030】
プランジャー156は、力が先端具166に加えられるときに、プランジャーハウジング158に関して移動できる。プランジャー156は、力伝達ピン162に対して配置されたばね160のような適当な構造物に連結され、ばね160は、プランジャー156がプランジャーハウジング158内に、さらに押し入れられるとき、プランジャー156の内向き移動に抵抗する大きな量の力を加える。これにより、矯正器100の使用者は、トリガー104を押す前に、予荷重力を加えることができる。したがって、プランジャー機構154は、矯正器100が患者に押し付けられ、プランジャー156がプランジャーハウジング156の中へさらに移動することで、予荷重力の量が増加するような構造を有する。
【0031】
加えて、トリガー104が引かれるとき、力伝達ピン162はバレル部分150を通じて伝達される力を受け、その力をプランジャー156及び先端具166を介して患者に差し向ける。この力は、ハンマー152によりバレル部分150を介して力伝達ピン162に伝達される。Oリング164は、力伝達ピン162とハンマー152との衝撃から生じる騒音を減じ、かつ、これらの構成要素の磨耗を減ずるために、力伝達ピン162とハンマー152とに緩撃接触を提供する。力伝達ピン162に加えられる予荷重力の量は、トリガー162を作動するときに力伝達ピン162が移動する距離に影響を及ぼす。
【0032】
図2及び10を参照すると、矯正器100は、矯正器100をオンオフしたり、適宜な操作モードに設定したりするのに適した機構を備える。例えば、矯正器100は、矯正器100を所望の操作モードにするため、二つ以上の適宜な位置の間で移動できる切換スイッチ168を備えるのがよい。
【0033】
一つの実施形態では、切換スイッチは、オフモードと、単一押圧操作モードと、多押圧操作モードとの間で移動できる。単一押圧操作モードでは、矯正器100はトリガー104の作動毎に、単一の押圧を加える。これに対して、多押圧設定では、トリガー104の作動毎に、多押圧を加える。或る実施形態では、矯正器100は、トリガー104が解放されるようなときまで、押圧を加え続ける。また、他の実施形態では、矯正器100は、予定又は使用者による設定回数の押圧を加える。しかしながら、切換スイッチ168を矯正器100を適宜な操作モードにするのに用い、任意適宜な数の操作モードの間で移動可能であってもよいことが認識される。
【0034】
予荷重の設定、荷重状態、準備状態、力の設定、そして、衝撃の回数及び強度のような事項について使用者にフィードバックするため、矯正器に表示構造を設けるのがよい。この表示構造は、適宜の数の適当な構造であることが認識される。図1、7、8に示すように、ハウジングは、LEDライトのような、押圧設定を知らせる複数の表示器170を備える。矯正器100は、適宜な数の押圧設定を表示する適宜な数の表示器170を有する。或る実施形態では、例えば、予荷重状態に応じて、LEDライトは、赤から黄色、緑へと色を変えることができる。或る実施形態では、表示構造は、液晶ディスプレー及び/又は音響表示器であってもよい。液晶ディスプレーは、図表、数値、及び/又は絵であってもよい。
【0035】
例示であって、これに限られないが、図1、7、及び8に示すように、矯正器はハウジング110内に配置された一以上の予荷重力センサによって提供される情報に基づいて、或る予定量の予荷重力が患者に加えられたときを使用者に知らせる表示器170を備えるのがよい。加えられた予荷重力の量が第1の予定量に到達すると、第1の表示器が使用者に知らせる。予荷重力の量が第2の予定量まで増加すると、第2の表示器が使用者に知らせる。さらなる表示器が、予荷重力のさらなる増加量に達したときを表示するための設けられるのがよい。このようにして、トリガー104を引く前に、使用者は所望の量の予荷重力を正確に加えることができる。一実施形態では、それぞれの表示装置170は、19ポンド、34ポンド、38ポンド、55ポンドの予荷重力が加えられたときを、使用者に知らせる。他の実施形態では、各表示器170は、75N(ニュートン)、125N、250Nの予荷重力が加えられたときを、使用者に知らせる。適宜な数の表示機170が適宜なレベルの予荷重力を表示してもよいことは認識される。
【0036】
モータ114は、トリガー104の作動に応じて、先端具166の押圧を起動するためのギア機構120と接触している。トリガースイッチ108が押し下げられると、バッテリー112から電力がモータ114に供給される。矯正器100が単一押圧操作又は多押圧操作のいずれに設定されているかに応じて、モータ114は比較的短い時間だけ駆動され、モータ114は予定数の押圧を行うために所望の長い時間駆動され、或いは、モータ114は、トリガー104が解放されるまで作動される。モータ114はギア機構120を駆動し、一方ギア機構は、押圧伝達機構138に力を加える。押圧伝達機構138は、ギア機構120の回転力を軸線方向力に変換し、この軸線方向力は矯正器を介してプランジャー156及び患者に伝達される。
【0037】
図16に示すように、コントロールボードが、矯正器内に配置され、携帯型指圧治療矯正器100の操作のために、バッテリー112、モータ114、表示構造(例えば、170)、押圧設定スイッチ168、マイクロセンサ176、予荷重力センサ174、その他適宜な構造のような部品と通信するために用いられている。装置の回路は、押圧の回数及び持続時間などのデータを記録するためのマイクロ処理機も含み、集められたデータは診断ソフトや患者のデータベースを有するコンピュータにダウンロードできる。
【0038】
文中で引用した刊行物、特許出願、特許を含むすべての引用文献は、各引用文献がまるで援用されるように、個々に、そして、特別に指示され、ここに全体が記載されたのと同じ程度にまでここに援用される。
【0039】
発明を記載することとの関係において(特に、特許請求の範囲の関連において)、「不定冠詞」と「定冠詞」及び指示物は、ここに他に指示されない限り、或いは、文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数と複数の両方を含むものであると解釈されるべきである。また、「含む」「有する」「含む」「有する」といった用語は、他が指示がない限り、変更のありうる用語(すなわち「含むことを意味するがこれに限られない」)と解釈されるべきである。文中、数値の範囲の記載は、他に指摘がない限り、範囲内に入る各別々の値に個々言及する省略方法として役立つものにすぎず、各別々の値はあたかも文中に個々に引用されたごとく明細書に含まれる。文中で記載されたすべての方法は、別に指示がなく、文脈によって明らかに矛盾しない限り、適宜な順序で行うことができる。文中に出されたすべての実施例や例示的な文言の使用は、単に発明を明確にするためのものであり、他に請求されない限り、発明の範囲に限定を課すものではない。明細書の文言は、発明の実施に必要なものとして非請求要素を示すものとして解釈すべきではない。
【0040】
発明者の知る発明の最良の実施形態を含んで、本発明の好ましい実施形態をここに記載した。好ましい実施形態の変形は、先の発明を読むとき当業者に明らかになる。発明者は、熟練者にこのような変更を適当なものとして採用するよう期待する。発明者は、文中に特に記載されごとき以外の別のやり方で発明が実施されることを想定する。したがって、本発明は、適用法律で許されるようにここに添付の特許請求の範囲に記載された要旨のあらゆる修正や均等を含む。さらに、文中に他に指示されていない限り、或いは、文脈によって他に明らかに矛盾されない限り、本発明は、あらゆる可能な変形例における、上記の要素のいかなる組み合わせをも含む。
【技術分野】
【0001】
本発明は、筋骨格の脊柱指圧療法矯正用の携帯用指圧治療矯正器に関する。特に、本発明は、衝撃力又は押圧を人体に加える脊柱操作治療用の改良電動指圧療法矯正器に関する。
【背景技術】
【0002】
指圧療法技術は、一般的に人体の様々な関節を手で操作することによって不整合人体構造を矯正することに関する。しかし、いくつかの相互連結された筋骨格構造又は椎骨で構成される脊柱は当該分野でもっと特別な興味がある。他の比較的重要性の低い人体構造と違って、脊柱は中枢神経系と繋がっているため、非常に注意して治療処置や操作を行わなければならない。
【0003】
人間の脊柱は、調整不良、様々な外傷、及び痛みを含む多くの異なる病的な異常や、老齢化又は病気の結果としての変質を受けやすい。それにもかかわらず、脊柱指圧療法士や脊柱治療技術における技術者は、様々な物理的治療技術を採用することで、病的な脊柱をうまく治療することができる。うまくいった治療は、患者が被っている痛みや、不快感を取り除くばかりではなく、その患者の生活全体の質をも改善する。
【0004】
或る普通の脊柱調整技術は、脊柱の苦しめている領域に押圧又は力を加えることを伴う。特に、この技術は、脊柱を「移動化」すること(すなわち、比較的ゆっくりとした周期的な振動的な運動で脊柱を受動的に動かすこと)、脊柱を「操作」すること(すなわち、瞬間押圧又は力を脊柱の特定の領域に十分に定まった方向に加えること)のいずれかを伴う。職業団体に応じて、この技術は、脊柱指圧療法矯正、整骨療法における操作、整形外科における物理治療や脊柱操作治療と呼ばれる。
【0005】
瞬間押圧を脊柱に「操作」したり、適用したりするための周知処置又は技術がいくつかある。一つの技術として、1回以上の急速な親指による押圧を不整合又は苦痛をもたらす椎骨に加えることをともなう。しかし、親指による押圧は、強度や位置が不明確であるとともに、疲れさせる傾向がある。他の技術は、手動指圧療法矯正器を使用することを伴う。例えば、Fuhrら(「Fuhr」という)による米国特許第4116235号明細書、Fuhrによる米国特許第6702836号明細書、Fuhrによる米国特許第6379375号明細書、Kellerらによる米国特許第5626615号明細書、Kellerらによる米国特許第5656017号明細書、Morgan,jr.による米国特許第4498464号明細書は、そのような器具を開示している。
【0006】
長年、電動装置は時々、使用中、手動装置に比べて有利又は利益を提供することがあるということも知られてきている。特に、携帯でき、手の力の弱い人でも簡単に繰り返し操作できる小型、軽量な装置の要求が現在ある。
【0007】
1989年のEvansらによる米国特許第4841955号明細書、1987年のAdelmanらによる米国特許第4682490号明細書、に記載された矯正器のような電磁作動矯正器は、手動装置に比べて調整及び操作性の利点を提供することができる。しかしながら、人体のすぐそばで規格電流で電気器具を使用することは、潜在的に危険であるとともに、政府の規制機関の規制や規則により禁じられることすらあり、また、電源コードは邪魔になることがある。
【0008】
かくして、このような装置の安全かつ様々な使用に、必要な所望の特徴及び利点のすべてを備えた電動押圧器を開発する多くの努力が払われてきた。このような方法としては、例えば、1988年のBichelらによる米国特許第4716890号明細書には、空気作動押圧器が示されている。
【0009】
Bichelによる押圧器は従来技術の装置に現れていた不利益を克服しようと努めていたが、この押圧器は、脊柱指圧療法士による幅広い受け入れ及び使用を達成するのに必要な或る特徴や利点を依然として提供していない。
【0010】
例を挙げると、Bichelを含む従来の装置は、単発の押圧又はストロークを加えることだけができ、ストローク長さの手動調整を提供するに過ぎず、ストローク長さを変えることによって力の調整を行い、コンプレッサー又は供給源でのみ空気圧を変化させることに気づく。加えて、これらの装置は、装置を製造するのにもっとコスト高にし、維持や使用をより複雑かつコスト高にする複雑な多部品デザインを伴う。Fryeによる米国特許第6503211号明細書の空気押圧器は、この分野の問題や難点をいくつか解決している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第4116235号明細書
【特許文献2】米国特許第6702836号明細書
【特許文献3】米国特許第6379375号明細書
【特許文献4】米国特許第5626615号明細書
【特許文献5】米国特許第5656017号明細書
【特許文献6】米国特許第4498464号明細書
【特許文献7】米国特許第6503211号明細書
【発明の概要】
【0012】
本発明は、直流電動プランジャーを含む携帯用指圧治療矯正器である。この矯正器は、比較的軽量であり、かつ、非常に寿命の長い充電可能な電池を有する。
【0013】
本発明は、荷重、強度、及び固有振動数の使用者の選択範囲の振動数について「調整」でき、或いは設定できる改良型の電動指圧療法矯正器を提供する。
【0014】
本発明は、予荷重力のような設定及び操作準備の表示器を備えた携帯装置を提供する。
【0015】
本発明は、調整器具のための、長寿命であり、かつ充電可能あるいは交換可能な内蔵電源を提供する。
【0016】
これらを本発明の他の特徴とともに、発明の一部をなす添付の図面を一部参照しながら以下にもっと完全に記載する。図面を通して同じ数字は同じ部分を示す。
【0017】
先の及び引き続く記載は、発明の側面や特徴のみを表すものであると認識される。かくして、発明を、図示及び記載されたとおりのものに限定することは望まれず、したがって、発明の範疇に属するあらゆる適宜な修正及び利用均等物をしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の携帯用指圧治療矯正器の一実施形態の上面図である。
【図2】図1に示す携帯用指圧治療矯正療器の右側面図である。
【図3】図1に示す携帯用指圧治療矯正療器の左側面図である。
【図4】図1に示す携帯用指圧治療矯正療器の底面図である。
【図5】図1に示す携帯用指圧治療矯正療器の正面図である。
【図6】図1に示す携帯用指圧治療矯正療器の背面図である。
【図7】図1に示す携帯用指圧治療矯正療器の線7−7の断面図である。
【図8】図1に示す携帯用指圧治療矯正療器の線7−7の別の断面図である。
【図9】図1に示す携帯用指圧治療矯正療器の図2の線9−9の断面図である。
【図10】図1に示す携帯用指圧治療矯正器治療器の分解組立図である。
【図11】図1に示す携帯用指圧治療矯正器治療器のモータとギア機構の分解図である。
【図12】図1に示す携帯用指圧治療矯正器治療器の放熱機構の分解図である。
【図13】図1に示す携帯用指圧治療矯正器の圧力伝達機構の分解図である。
【図14】図1に示す携帯用指圧治療矯正器のバレル部分の分解図である。
【図15】図1に示す携帯用指圧治療矯正器のプランジャー部分の分解図である。
【図16】図1に示す携帯用指圧治療矯正器の構成要素と通信しているコントロールボードを示す簡略ダイアグラムである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1〜16を参照して携帯用指圧治療矯正器の実施形態を示す。図1〜6を参照すると、携帯型指圧治療矯正器100は、比較的に使用者が保持、調整、操作するのに都合のよいハウジングを含む構造からなるのがよい。この矯正器は、把持するのに心地よく、且つ、都合のよい人間工学的なハンドル102を有するのがよい。携帯用指圧治療矯正器100は、また、矯正器を起動させるためのトリガー機構104を有するがよく、トリガー機構104も使用者の指を心地よく受ける。図8に示すように、トリガー104は、トリガー104を非係合状態に押圧付勢するばね106と結合されているのがよい。矯正器100を作動すべくトリガー104が押し下げられるときに、トリガー104は押し下げられるスイッチ108と接触している。
【0020】
図7〜15に目を向けると、携帯型指圧矯正器100に適当な内部構成部品が詳細に示されている。矯正器100はバッテリー112を利用することで、使用の際に扱いにくい電源コードが不要であるため、矯正器100の携帯性が高められている。さらに、バッテリーの合理的な寿命とともに、さらなる高められた携帯性を提供するために、この矯正器は、電磁駆動装置よりもエネルギー効率が良い直流モータ114を用いている。加えて、直流モータ114は、一般的に同等の量の力を供給するためのソレノイドよりも軽量であるように構成されているため、矯正器100を軽量し、それゆえ、電磁駆動装置よりもより長い時間にわたって、使用者が保持するのを容易にする。バッテリー112は、ハンドル102内に配置され、モータ114は、(以下に詳述するように)プランジャー機構154と直線上に並ぶように、ハウジング110内に配置される。
【0021】
或る実施形態では、通常、バッテリー112は一般的には使用者が取り外せないように、ハウジング110内に配置されてもよい。また、他の実施形態では、バッテリー112が使用者により取り外せて交換できてもよい。バッテリー112は、長期の使用と充電特性をもち、駆動するのに適したものであってもよい。バッテリー112は、充電後再利用できるように、充電できるのがよい。
【0022】
矯正器100は、図7、8に示すように、バッテリー112を充電するアダプターを受けるための充電ポート116を備える。バッテリー112が取り外せる或る実施形態では、バッテリー112を独立した充電器での充電のために取り外し、一方のバッテリー112が充電されているときに、予備の充電済みのバッテリーと交換することができる。矯正器100は、バッテリー112が充電中であるか、バッテリー112の充電が完了しているか、バッテリー112がほとんど充電されていないかを使用者に知らせる、図7、8、10に示すLEDライトのような充電表示器118を備えるのがよい。適当な形態のバッテリー112の表示器を利用してもよいし、矯正器100は適当な数のバッテリー表示器を利用してもよく、バッテリー表示器を適宜なバッテリーの状態を表示するのに用いてもよいことが認識されよう。或る実施形態では、バッテリー112はリチウムイオン充電池であるのがよい。
【0023】
図7〜11を参照すると、モータ114は、モータ114から矯正器100の更なる構成要素への力の伝達を補助するための複数のギアからなるギア機構120と接続されている。或る実施形態では、ギア機構120は、ギアハウジング124を含み、該ギアハウジング124はその内周面に歯を有する。ギア機構120は、一組以上の遊星ギア128を含む。遊星ギア128の組の間には、運動を伝達するピニオンギア板130が配置されている。ギア機構120は、また、突出部134のような、カム作動部を有するヘッド部分132を備えているのがよい。
【0024】
図7〜10、12を参照すると、矯正器は、該矯正器100内の熱を放散するための放熱構造136を備える。或る実施形態では、放熱構造136は、矯正器100内の一以上の構成要素からの熱を引き離す吸熱装置として作動する。放熱構造136は(後述する)押圧伝達機構138の一部分を少なくとも部分的に取り囲むのがよい。
【0025】
図7〜10、13に示すように、矯正器100は押圧伝達機構138を備える。押圧伝達機構138は、ギア機構に接触し、モータ114によってギア機構120に伝達された回転力を、モータ114から離れて、患者へ向かう軸線方向に変換するのに適した構造を含む。例えば、押圧伝達機構138は、カム機構として作動し、間に溝142を有し、傾斜構成要素144に連結された一以上の傾斜構造140を含む。ギア機構120のヘッド部分132の突出部134はこれらの傾斜構造140に沿って乗る。傾斜構成要素144は、一以上のばね146によりモータから押し離れるように押される。
【0026】
ギア機構120のヘッド部分132を回転させることで、突出部134が傾斜構造140に乗り上がり、これにより、傾斜構成要素144を押して、モータ114に向かって移動させ、一以上のばね146を圧縮する。傾斜構造140の端部に到達すると、突出部134は溝142に達し、ばねの反発力により傾斜構成要素144を前方へ推進させる。このようにして、モータ114の回転力は軸線方向力に変換される。
【0027】
図1〜5、7〜10、14を参照すると、矯正器100は、バレル部分150をハウジング100に結合させた前方端部148を備える。バレル部分150は、押圧伝達機構138からの力を受け、(後述する)プランジャー機構154に力を伝達するための、複数の構成要素を含む。例えば、バレル部分150は、トリガー104が押されるとき、傾斜構成要素144を前方に推進するばね力によって引き起こされる力を受け、その力を前方へと伝えるためのハンマー152を含む。
【0028】
図1〜5、7〜10、15を参照すると、前方端部148は、さらに、プランジャー機構154を有する。プランジャー機構154は、患者に力を加えるのに適した構造を有する。さらに、プレンジャー機構154は、使用者が、矯正器100を起動する前に患者に予荷重力を加えるのに適した構造を有する。
【0029】
プランジャー機構154は、プランジャー156と、プランジャーハウジング158と、ばね160と、力伝達ピン162と、Oリング164とを含む。組立てられたとき、ばね160は、力伝達ピン162の周りに配置され、ばね160と力伝達ピン162の両者は、プランジャーハウジング158内に少なくとも部分的に配置される。プランジャーハウジング158はバレル部分150と一体に連結されている。先端具166が患者との接触のため、プランジャー156の端部に配置される。先端具166はクッションを備える。プランジャー156は、該ブランジャーがプランジャーハウジング158により少なくとも部分的に受け入れられるように配置され、プランジャー156は、様々な単一スタイル形態又は複数スタイル形式との間で相互に変換可能である。
【0030】
プランジャー156は、力が先端具166に加えられるときに、プランジャーハウジング158に関して移動できる。プランジャー156は、力伝達ピン162に対して配置されたばね160のような適当な構造物に連結され、ばね160は、プランジャー156がプランジャーハウジング158内に、さらに押し入れられるとき、プランジャー156の内向き移動に抵抗する大きな量の力を加える。これにより、矯正器100の使用者は、トリガー104を押す前に、予荷重力を加えることができる。したがって、プランジャー機構154は、矯正器100が患者に押し付けられ、プランジャー156がプランジャーハウジング156の中へさらに移動することで、予荷重力の量が増加するような構造を有する。
【0031】
加えて、トリガー104が引かれるとき、力伝達ピン162はバレル部分150を通じて伝達される力を受け、その力をプランジャー156及び先端具166を介して患者に差し向ける。この力は、ハンマー152によりバレル部分150を介して力伝達ピン162に伝達される。Oリング164は、力伝達ピン162とハンマー152との衝撃から生じる騒音を減じ、かつ、これらの構成要素の磨耗を減ずるために、力伝達ピン162とハンマー152とに緩撃接触を提供する。力伝達ピン162に加えられる予荷重力の量は、トリガー162を作動するときに力伝達ピン162が移動する距離に影響を及ぼす。
【0032】
図2及び10を参照すると、矯正器100は、矯正器100をオンオフしたり、適宜な操作モードに設定したりするのに適した機構を備える。例えば、矯正器100は、矯正器100を所望の操作モードにするため、二つ以上の適宜な位置の間で移動できる切換スイッチ168を備えるのがよい。
【0033】
一つの実施形態では、切換スイッチは、オフモードと、単一押圧操作モードと、多押圧操作モードとの間で移動できる。単一押圧操作モードでは、矯正器100はトリガー104の作動毎に、単一の押圧を加える。これに対して、多押圧設定では、トリガー104の作動毎に、多押圧を加える。或る実施形態では、矯正器100は、トリガー104が解放されるようなときまで、押圧を加え続ける。また、他の実施形態では、矯正器100は、予定又は使用者による設定回数の押圧を加える。しかしながら、切換スイッチ168を矯正器100を適宜な操作モードにするのに用い、任意適宜な数の操作モードの間で移動可能であってもよいことが認識される。
【0034】
予荷重の設定、荷重状態、準備状態、力の設定、そして、衝撃の回数及び強度のような事項について使用者にフィードバックするため、矯正器に表示構造を設けるのがよい。この表示構造は、適宜の数の適当な構造であることが認識される。図1、7、8に示すように、ハウジングは、LEDライトのような、押圧設定を知らせる複数の表示器170を備える。矯正器100は、適宜な数の押圧設定を表示する適宜な数の表示器170を有する。或る実施形態では、例えば、予荷重状態に応じて、LEDライトは、赤から黄色、緑へと色を変えることができる。或る実施形態では、表示構造は、液晶ディスプレー及び/又は音響表示器であってもよい。液晶ディスプレーは、図表、数値、及び/又は絵であってもよい。
【0035】
例示であって、これに限られないが、図1、7、及び8に示すように、矯正器はハウジング110内に配置された一以上の予荷重力センサによって提供される情報に基づいて、或る予定量の予荷重力が患者に加えられたときを使用者に知らせる表示器170を備えるのがよい。加えられた予荷重力の量が第1の予定量に到達すると、第1の表示器が使用者に知らせる。予荷重力の量が第2の予定量まで増加すると、第2の表示器が使用者に知らせる。さらなる表示器が、予荷重力のさらなる増加量に達したときを表示するための設けられるのがよい。このようにして、トリガー104を引く前に、使用者は所望の量の予荷重力を正確に加えることができる。一実施形態では、それぞれの表示装置170は、19ポンド、34ポンド、38ポンド、55ポンドの予荷重力が加えられたときを、使用者に知らせる。他の実施形態では、各表示器170は、75N(ニュートン)、125N、250Nの予荷重力が加えられたときを、使用者に知らせる。適宜な数の表示機170が適宜なレベルの予荷重力を表示してもよいことは認識される。
【0036】
モータ114は、トリガー104の作動に応じて、先端具166の押圧を起動するためのギア機構120と接触している。トリガースイッチ108が押し下げられると、バッテリー112から電力がモータ114に供給される。矯正器100が単一押圧操作又は多押圧操作のいずれに設定されているかに応じて、モータ114は比較的短い時間だけ駆動され、モータ114は予定数の押圧を行うために所望の長い時間駆動され、或いは、モータ114は、トリガー104が解放されるまで作動される。モータ114はギア機構120を駆動し、一方ギア機構は、押圧伝達機構138に力を加える。押圧伝達機構138は、ギア機構120の回転力を軸線方向力に変換し、この軸線方向力は矯正器を介してプランジャー156及び患者に伝達される。
【0037】
図16に示すように、コントロールボードが、矯正器内に配置され、携帯型指圧治療矯正器100の操作のために、バッテリー112、モータ114、表示構造(例えば、170)、押圧設定スイッチ168、マイクロセンサ176、予荷重力センサ174、その他適宜な構造のような部品と通信するために用いられている。装置の回路は、押圧の回数及び持続時間などのデータを記録するためのマイクロ処理機も含み、集められたデータは診断ソフトや患者のデータベースを有するコンピュータにダウンロードできる。
【0038】
文中で引用した刊行物、特許出願、特許を含むすべての引用文献は、各引用文献がまるで援用されるように、個々に、そして、特別に指示され、ここに全体が記載されたのと同じ程度にまでここに援用される。
【0039】
発明を記載することとの関係において(特に、特許請求の範囲の関連において)、「不定冠詞」と「定冠詞」及び指示物は、ここに他に指示されない限り、或いは、文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数と複数の両方を含むものであると解釈されるべきである。また、「含む」「有する」「含む」「有する」といった用語は、他が指示がない限り、変更のありうる用語(すなわち「含むことを意味するがこれに限られない」)と解釈されるべきである。文中、数値の範囲の記載は、他に指摘がない限り、範囲内に入る各別々の値に個々言及する省略方法として役立つものにすぎず、各別々の値はあたかも文中に個々に引用されたごとく明細書に含まれる。文中で記載されたすべての方法は、別に指示がなく、文脈によって明らかに矛盾しない限り、適宜な順序で行うことができる。文中に出されたすべての実施例や例示的な文言の使用は、単に発明を明確にするためのものであり、他に請求されない限り、発明の範囲に限定を課すものではない。明細書の文言は、発明の実施に必要なものとして非請求要素を示すものとして解釈すべきではない。
【0040】
発明者の知る発明の最良の実施形態を含んで、本発明の好ましい実施形態をここに記載した。好ましい実施形態の変形は、先の発明を読むとき当業者に明らかになる。発明者は、熟練者にこのような変更を適当なものとして採用するよう期待する。発明者は、文中に特に記載されごとき以外の別のやり方で発明が実施されることを想定する。したがって、本発明は、適用法律で許されるようにここに添付の特許請求の範囲に記載された要旨のあらゆる修正や均等を含む。さらに、文中に他に指示されていない限り、或いは、文脈によって他に明らかに矛盾されない限り、本発明は、あらゆる可能な変形例における、上記の要素のいかなる組み合わせをも含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
矯正エネルギーを患者に加えるための携帯用指圧治療矯正器であって、
プランジャーと、プランジャー先端具とを有するプランジャー機構と、
軸線方向の押圧力を前記プランジャー機構に伝達するための押圧伝達構造、カム構造、及びトリガーを有するハンドルを有するハウジングと、
前記ハウジング内に配設され、作動される前記トリガーに応答して、前記カム構造を回転駆動させるための直流モータと、
前記カム構造の回転駆動を押圧構造に加えられる軸線方向の押圧力に変換するカム作動部と、を含む携帯用指圧治療矯正器。
【請求項2】
前記直流モータはバッテリーにより駆動される請求項1記載の携帯用指圧治療矯正器。
【請求項3】
前記バッテリーは充電可能である請求項2記載の携帯用指圧治療矯正器。
【請求項4】
前記プランジャー機構は、プランジャーと接触して前記プランジャーに予荷重を加えるためのばねを有する請求項1記載の携帯用指圧治療矯正器。
【請求項5】
表示装置をさらに含む請求項1記載の携帯用指圧治療矯正器。
【請求項6】
前記表示装置は、加えられる予荷重力の量を表示する請求項5記載の携帯用指圧治療矯正器。
【請求項7】
単一押圧操作モードと、多押圧操作モードとの間で、携帯用指圧治療矯正器を変えるためのスイッチをさらに含む請求項1記載の携帯用指圧治療矯正器。
【請求項8】
前記カム構造は、前記カム作動部に接触するための傾斜部を含む請求項1記載の携帯用指圧治療矯正器。
【請求項9】
前記カム構造は、前記カム作動部を受けるための溝を含む請求項1記載の携帯用指圧治療矯正器。
【請求項10】
前記カム構造は、ばねと接触している請求項1記載の携帯用指圧治療矯正器。
【請求項1】
矯正エネルギーを患者に加えるための携帯用指圧治療矯正器であって、
プランジャーと、プランジャー先端具とを有するプランジャー機構と、
軸線方向の押圧力を前記プランジャー機構に伝達するための押圧伝達構造、カム構造、及びトリガーを有するハンドルを有するハウジングと、
前記ハウジング内に配設され、作動される前記トリガーに応答して、前記カム構造を回転駆動させるための直流モータと、
前記カム構造の回転駆動を押圧構造に加えられる軸線方向の押圧力に変換するカム作動部と、を含む携帯用指圧治療矯正器。
【請求項2】
前記直流モータはバッテリーにより駆動される請求項1記載の携帯用指圧治療矯正器。
【請求項3】
前記バッテリーは充電可能である請求項2記載の携帯用指圧治療矯正器。
【請求項4】
前記プランジャー機構は、プランジャーと接触して前記プランジャーに予荷重を加えるためのばねを有する請求項1記載の携帯用指圧治療矯正器。
【請求項5】
表示装置をさらに含む請求項1記載の携帯用指圧治療矯正器。
【請求項6】
前記表示装置は、加えられる予荷重力の量を表示する請求項5記載の携帯用指圧治療矯正器。
【請求項7】
単一押圧操作モードと、多押圧操作モードとの間で、携帯用指圧治療矯正器を変えるためのスイッチをさらに含む請求項1記載の携帯用指圧治療矯正器。
【請求項8】
前記カム構造は、前記カム作動部に接触するための傾斜部を含む請求項1記載の携帯用指圧治療矯正器。
【請求項9】
前記カム構造は、前記カム作動部を受けるための溝を含む請求項1記載の携帯用指圧治療矯正器。
【請求項10】
前記カム構造は、ばねと接触している請求項1記載の携帯用指圧治療矯正器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公表番号】特表2010−534110(P2010−534110A)
【公表日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−518220(P2010−518220)
【出願日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際出願番号】PCT/US2008/008982
【国際公開番号】WO2009/014727
【国際公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【出願人】(510023274)アクティヴェイター メソッズ インターナショナル リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際出願番号】PCT/US2008/008982
【国際公開番号】WO2009/014727
【国際公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【出願人】(510023274)アクティヴェイター メソッズ インターナショナル リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
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