説明

携帯端末、及びプログラム

【課題】カードゲームのプレー時の臨場感を出すことができる携帯端末を提供する。
【解決手段】携帯端末1の筐体の動きを検出する動きセンサ11と、画像を表示するディスプレイ13と、カードゲームのカードを識別するカード識別情報と、各カードの画像とを少なくとも含むカード情報が記憶されるカード情報記憶部14と、あらかじめ決められた動きが動きセンサ11で検出されたかどうか判断する判断部12と、あらかじめ決められた動きが検出されたと判断部12によって判断された場合に、カード情報に関する処理を行い、処理結果に応じたカードの画像をディスプレイ13に表示するカード制御部18と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カードゲームに関するカードの表示等を行う携帯端末等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、トランプ等のカードゲームをテレビゲーム装置でプレーすることが行われていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−187273号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のゲーム装置においては、カードゲームをしている臨場感が得られないという問題があった。例えば、実際のカードゲームでは、カードをめくったり、カードが配付されたりする際に、一種のスリル感を味わうことができたが、単にボタン操作のみでカードをめくったり、カードが配付されたりする場合には、そのようなスリル感が得られなかった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、カードゲームをプレーする際に臨場感を出すことができる携帯端末等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明による携帯端末は、ユーザが操作する携帯端末であって、携帯端末の筐体の動きを検出する動きセンサと、画像を表示するディスプレイと、カードゲームのカードを識別するカード識別情報と、各カードの画像とを少なくとも含むカード情報が記憶されるカード情報記憶部と、あらかじめ決められた動きが動きセンサで検出されたかどうか判断する判断部と、あらかじめ決められた動きが検出されたと判断部によって判断された場合に、カード情報に関する処理を行い、処理結果に応じたカードの画像をディスプレイに表示するカード制御部と、を備えたものである。
このような構成により、携帯端末に対してユーザの行った動作に応じた携帯端末の動きに応じて、カードゲームに関する処理が行われることになる。そのため、携帯端末に対するユーザの動作と、カードゲームに関する処理とがリンクされることになり、カードゲームのプレーにより臨場感を出すことができる。その結果、ユーザの興趣をそそるカードゲームを提供することができるようになる。
【0007】
また、本発明による携帯端末では、あらかじめ決められた動きは、ディスプレイの表示面が伏せられた状態から表示面が上向きの状態となる動作であってもよい。
このような構成により、携帯端末をひっくり返す動作に応じて、カードゲームに関する処理が行われるようになる。
【0008】
また、本発明による携帯端末では、携帯端末は、ディスプレイの表示面を閉じることができるものであり、あらかじめ決められた動きは、ディスプレイの表示面が閉じられた状態から表示面が開けられた状態となる動作であってもよい。
このような構成により、ディスプレイを開ける動作に応じて、カードゲームに関する処理が行われるようになる。
【0009】
また、本発明による携帯端末では、カード情報は、ユーザに配付される前のカードのカード識別情報を有する配付前カード情報と、ユーザに配付されたカードのカード識別情報を有する配付カード情報とを少なくとも有し、カード制御部は、あらかじめ決められた動きが検出されたと判断部によって判断された場合に、少なくとも一のカード識別情報を配付前カード情報から配付カード情報に変更し、変更されたカード識別情報に対応するカードの画像をディスプレイに表示してもよい。
このような構成により、携帯端末に対するあらかじめ決められた動作に応じて、新しいカードの配付が行われることになる。
【0010】
また、本発明による携帯端末では、カード情報は、ユーザに配付されたカードのカード識別情報を有する配付カード情報を少なくとも有し、あらかじめ決められた動きが検出されたと判断部によって判断された場合に、ユーザに配付される前のカードからカードを配付することを要求する配付要求を送信する送信部と、送信部による配付要求の送信に応じて、ユーザに配付される前の配付前カードから配付されたカードを識別するカード識別情報を受信する受信部と、をさらに備え、カード制御部は、受信部が受信したカード識別情報を配付カード情報に追加し、受信部が受信したカード識別情報に対応するカードの画像をディスプレイに表示してもよい。
このような構成により、携帯端末に対するあらかじめ決められた動作に応じて、新しいカードの配付が行われることになる。また、そのカードゲームを、複数人で行うことができるようになる。
【0011】
また、本発明による携帯端末では、カード情報は、カード識別情報と、カード識別情報に対応するカードの位置を示す位置情報とを少なくとも有し、携帯端末の位置を取得する位置取得部をさらに備え、カード制御部は、あらかじめ決められた動きが検出されたと判断部によって判断された場合に、位置取得部が取得した位置に対応するカード識別情報を特定し、特定したカード識別情報に対応するカードの画像をディスプレイに表示してもよい。
このような構成により、携帯端末に対するあらかじめ決められた動作に応じて、その動作の行われた位置に対応するカードが表示されることになる。したがって、この形態端末により、例えば、神経衰弱と同様のカードゲームをプレーすることができる。
【0012】
また、本発明による携帯端末では、カード識別情報と、カードの位置とが対応付けられており、携帯端末の位置を取得する位置取得部と、あらかじめ決められた動きが検出されたと判断部によって判断された場合に、位置取得部が取得した位置を送信する送信部と、送信部による位置の送信に応じて、位置に対応するカード識別情報を受信する受信部と、をさらに備え、カード制御部は、受信部が受信したカード識別情報に対応するカードの画像をディスプレイに表示してもよい。
このような構成により、携帯端末に対するあらかじめ決められた動作に応じて、その動作の行われた位置に対応するカードが表示されることになる。したがって、この形態端末により、例えば、神経衰弱と同様のカードゲームをプレーすることができる。また、そのカードゲームを、複数人で行うことができるようになる。
【発明の効果】
【0013】
本発明による携帯端末等によれば、カードゲームをプレーする際に臨場感を出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態1による携帯端末の構成を示すブロック図
【図2】同実施の形態によるサーバの構成を示すブロック図
【図3】同実施の形態による携帯端末の動作を示すフローチャート
【図4】同実施の形態によるサーバの動作を示すフローチャート
【図5】同実施の形態によるサーバと携帯端末とを含むシステムの構成を示す図
【図6】同実施の形態におけるカード識別情報とカードの画像との対応の一例を示す図
【図7】同実施の形態における伏せられている携帯端末の一例を示す図
【図8】同実施の形態における配付前カード情報等の一例を示す図
【図9】同実施の形態における配付カード情報の一例を示す図
【図10】同実施の形態における表示の一例を示す図
【図11】同実施の形態における表示の一例を示す図
【図12】本発明の実施の形態2による携帯端末の構成を示すブロック図
【図13】同実施の形態による携帯端末の動作を示すフローチャート
【図14】同実施の形態によるサーバの動作を示すフローチャート
【図15】同実施の形態における位置情報とカード情報等の対応の一例を示す図
【図16】同実施の形態における各領域の座標の一例を示す図
【図17】同実施の形態における直前に特定されたカード識別情報等の一例を示す図
【図18】同実施の形態における表示の一例を示す図
【図19】同実施の形態におけるユーザごとの得点の一例を示す図
【図20】上記各実施の形態における携帯端末の他の一例を示す図
【図21】上記各実施の形態におけるコンピュータシステムの外観一例を示す模式図
【図22】上記各実施の形態におけるコンピュータシステムの構成の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明による携帯端末について、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。
【0016】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1による携帯端末について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態による携帯端末は、あらかじめ決められた動きに応じて、カードゲームに関する処理を行うものである。
【0017】
図1は、本実施の形態による携帯端末1の構成を示すブロック図である。本実施の形態による携帯端末1は、動きセンサ11と、判断部12と、ディスプレイ13と、カード情報記憶部14と、送信部15と、受信部16と、受付部17と、カード制御部18とを備える。なお、本実施の形態による携帯端末1は、ユーザが操作するものであり、後述するサーバ2と通信しながらゲームを行うネットワーク型の装置である。携帯端末1は、例えば、専用のゲーム装置であってもよく、あるいは、ゲームをプレー可能な携帯電話やスマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレットPC(Personal Computer)等であってもよい。なお、携帯端末1は、ユーザが自由に移動させたり、向きを変更したりすることができる可搬型のものである。また、携帯端末1は、一般のスマートフォンやPDA、あるいは、タブレットPCのように、ディスプレイ13の表示面を折りたためないものであってもよく、あるいは、折りたたみ式の携帯電話のように、ディスプレイ13の表示面を閉じることができるものであってもよい。本実施の形態では、前者をストレート式、後者を折りたたみ式と呼ぶことがある。また、本実施の形態では、携帯端末1がストレート式のものである場合について説明する。
【0018】
動きセンサ11は、携帯端末1の筐体の動きを検出する。動きセンサ11は、携帯端末1の筐体の何らかの動きを検出するものであれば、どのようなものであってもよい。例えば、動きセンサ11は、3次元での向きを検出可能な3次元ジャイロセンサであってもよく、3次元の動きを検出可能な3次元モーションセンサであってもよく、携帯端末1が折りたたみ式である場合に、ディスプレイ13の表示面が閉じられているかどうかを検出する開閉センサであってもよく、その他の動きを検出するセンサであってもよい。
【0019】
判断部12は、あらかじめ決められた動きが動きセンサ11で検出されたかどうか判断する。そのあらかじめ決められた動きを示す情報は、図示しない記録媒体において記憶されており、判断部12は、その記録媒体で記憶されている情報を用いることにより、動きセンサ11で検出された動きが、あらかじめ決められた動きであるかどうかを判断することになる。以下、そのいくつかの例について説明する。
【0020】
[例1]
あらかじめ決められた動きは、ディスプレイ13の表示面が伏せられた状態から表示面が上向きの状態となる動作であってもよい。この場合には、動きセンサ11は、例えば、3次元ジャイロセンサである。そして、判断部12は、その3次元ジャイロセンサである動きセンサ11によって、表示面の法線の向きと鉛直下方とのなす角度があらかじめ決められた角度(例えば、20度や30度など)の範囲内にあらかじめ決められた時間(例えば、1秒や2秒など)あり、その後に、表示面の法線の向きと鉛直上方とのなす角度があらかじめ決められた角度(例えば、20度や30度など)範囲内にあらかじめ決められた時間(例えば、1秒や2秒など)ある場合に、あらかじめ決められた動きが動きセンサ11で検出されたと判断してもよい。なお、表示面の法線の向きは、ディスプレイ13の表示面の法線方向のうち、表示面から携帯端末1の外側に向かう向きである。すなわち、表示面の法線の向きは、ディスプレイ13を正視するユーザの視線の向きのちょうど逆である。本実施の形態及び実施の形態2では、主にこの場合について説明する。
【0021】
[例2]
携帯端末1が折りたたみ式のものである場合に、あらかじめ決められた動きは、ディスプレイ13の表示面が閉じられた状態から表示面が開けられた状態となる動作であってもよい。この場合には、動きセンサ11は、例えば、開閉センサである。そして、判断部12は、その開閉センサである動きセンサ11によって、ディスプレイ13の表示面が閉じられた状態にあらかじめ決められた時間(例えば、1秒や2秒など)あり、その後に、ディスプレイの開閉が開けられた状態にあらかじめ決められた時間(例えば、1秒や2秒など)ある場合に、あらかじめ決められた動きが動きセンサ11で検出されたと判断してもよい。
【0022】
[例3]
あらかじめ決められた動きは、携帯端末1が振られる動作であってもよい。この場合には、動きセンサ11は、例えば、3次元ジャイロセンサや3次元モーションセンサである。そして、判断部12は、その3次元ジャイロセンサ等である動きセンサ11によって検出された加速度の絶対値が、あらかじめ決められたしきい値を超えた場合に、あらかじめ決められた動きが動きセンサ11で検出されたと判断してもよい。なお、この場合には、例えば、判断部12は、その加速度の向きを図示しない記録媒体に蓄積してもよい。
【0023】
ディスプレイ13は、画像を表示する。このディスプレイ13は、携帯端末1に設けられるものであるため、薄型のものであることが好適である。したがって、ディスプレイ13は、例えば、液晶ディスプレイであってもよく、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイであってもよく、あるいは、その他の薄型のディスプレイであってもよい。また、本実施の形態では、このディスプレイ13は、タッチパネルであるとする。
【0024】
カード情報記憶部14では、カード情報が記憶される。このカード情報は、カードゲームのカードを識別するカード識別情報と、各カードの画像とを少なくとも含む情報である。なお、あるカード識別情報で識別されるカードの画像がどれであるのかが分かるように、カード識別情報と、カードの画像とが対応付けられていることが好適である。また、カードゲームは、例えば、トランプであってもよく、あるいは、その他のカードゲームであってもよい。カードの画像は、ディスプレイ13にカードを表示するために用いられるものであり、結果としてカードを表示できるのであれば、どのようなものであってもよい。カードの画像は、例えば、カードそのもののラスターデータの画像であってもよく、カードの画像を構成可能なベクタデータの画像であってもよく、あるいは、キャラクタベースの画像であってもよい。また、カードの画像がラスターデータである場合であっても、例えば、トランプのランク(数字等)と、スート(ダイヤ等の種類)との画像をそれぞれ保持しており、それらを組み合わせることによって、各カードが表示されるようになっていてもよい。また、本実施の形態では、カード情報には、ユーザに配付されたカードのカード識別情報を有する配付カード情報が少なくとも含まれるものとする。そのユーザは、携帯端末1を使用しているユーザである。配付カード情報は、結果として、ユーザに配付されたカードを特定することができる情報であれば、どのような情報であってもよい。配付カード情報は、ユーザに配付されたカードを識別するカード識別情報のみを有する情報であってもよく、すべてのカードに関する、カード識別情報とそのカード識別情報で識別されるカードがユーザに配付されているかどうかを示すフラグとを対応付けた情報であってもよく、その他の情報であってもよい。他の情報が1以上のカード識別情報を有する情報である場合にも、同様であるとする。カードがトランプである場合には、カード識別情報は、スートとランクとを含むものであってもよい。また、カード識別情報は、カードの画像そのものであってもよい。その場合には、カード識別情報と、カードの画像とは一体の情報となる。なお、ユーザに配付されたカードを、「配付カード」を呼ぶこともある。したがって、配付カード情報は、配付カードを特定可能な情報であると言うこともできる。本実施の形態では、カードがトランプである場合について説明する。
【0025】
なお、カード情報記憶部14にカード情報の少なくとも一部(例えば、カード識別情報やカードの画像等)が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介してそれらの情報がカード情報記憶部14で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信されたそれらの情報がカード情報記憶部14で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力されたそれらの情報がカード情報記憶部14で記憶されるようになってもよい。また、配付カード情報については、後述するように、カード制御部18によって蓄積される。カード情報記憶部14での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。カード情報記憶部14は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。ここで、例えば、カードの画像等の情報は、その情報そのものであってもよく、あるいは、その情報の格納されている位置を示すポインタやアドレスであってもよい。その他の情報についても同様であるとする。
【0026】
送信部15は、あらかじめ決められた動きが検出されたと判断部12によって判断された場合に、ユーザに配付される前のカードからカードを配付することを要求する配付要求を、後述するサーバ2に送信する。その配付要求には、例えば、配付を要求する枚数を特定可能な情報が含まれていてもよい。その情報は、例えば、配付を要求する枚数そのものであってもよく、配付カード情報に含まれるカード識別情報の個数であってもよく、あるいは、携帯端末1のユーザが捨てたカードを識別するカード識別情報であってもよい。配付要求に、配付カード情報に含まれるカード識別情報の個数が含まれている場合であっても、ユーザの手持ちのカード数があらかじめ決まっている場合には、配付を要求する枚数を特定することができる。配付要求に、ユーザが捨てたカードのカード識別情報が含まれる場合には、そのカード識別情報の個数が配付を要求する枚数となりうる。本実施の形態では、配付要求に携帯端末1のユーザが捨てたカードを識別するカード識別情報が含まれる場合について主に説明する。
【0027】
なお、送信部15は、配付要求を、後述するサーバ2に直接送信してもよく、あるいは、他のサーバ等を介して間接的に送信してもよい。また、送信部15は、図示しない記録媒体で保持しているアドレスを送信先として送信を行ってもよく、あるいは、送信までに他の構成要素や他のサーバ等から受け取ったアドレスを送信先として送信を行ってもよい。また、送信部15は、無線で送信を行ってもよく、有線で送信を行ってもよい。本実施の形態では、前者の場合について説明する。また、送信部15は、送信を行うための送信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、送信部15は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは送信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0028】
受信部16は、送信部15による配付要求の送信に応じて、ユーザに配付される前の配付前カードから配付されたカードを識別するカード識別情報を受信する。受信部16は、無線で受信を行ってもよく、有線で受信を行ってもよい。本実施の形態では、前者の場合について説明する。なお、受信部16は、受信を行うための有線または無線の受信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、受信部16は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは受信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0029】
受付部17は、携帯端末1に関する入力を受け付ける。その入力は、例えば、表示されている配付カードの並びを変える指示の入力であってもよく、配付カードの少なくとも一部を捨てる(配付カードでないようにする)指示の入力であってもよく、その他のカードに関する入力であってもよく、その他のカードに関する以外の入力であってもよい。
【0030】
受付部17は、例えば、入力デバイス(例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなど)からの入力を受け付ける。本実施の形態では、受付部17が、タッチパネルを介した入力を受け付ける場合について説明する。なお、受付部17は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、入力デバイスなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、受付部17は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0031】
カード制御部18は、あらかじめ決められた動きが検出されたと判断部12によって判断された場合に、カード情報に関する処理を行い、処理結果に応じたカードの画像をディスプレイ13に表示する。なお、結果として、あらかじめ決められた動きが検出されたと判断されたことに応じて、カード情報に関する処理等が行われるのであれば、その過程は問わない。本実施の形態では、受信部16がカード識別情報を受信した場合に、カード情報に関する処理等が行われるものとする。カード情報に関する処理は、カードゲームのゲームに関する処理であり、例えば、カード制御部18が、受信部16が受信したカード識別情報を、カード情報に含まれる配付カード情報に追加し、その受信部16が受信したカード識別情報に対応するカードの画像をディスプレイ13に表示する処理であってもよい。本実施の形態では、その場合について説明する。
【0032】
なお、カード制御部18は、それ以外の処理を行ってもよい。例えば、受付部17が、表示中の配付カードを並び変える指示を受け付けた場合に、その指示に応じて、配付カードに応じた画像の表示の並びを変更してもよい。また、受付部17が、配付カードの少なくとも一部を捨てる指示を受け付けた場合に、その捨てる対象のカードのカード識別情報を配付カード情報から削除し、その捨てる対象のカードの画像を表示しないようにしてもよい。なお、その捨てる対象のカードのカード識別情報は、図示しない記録媒体で一時的に記憶されてもよい。また、カード制御部18は、それら以外のカード情報に関する処理を行ってもよい。
【0033】
図2は、本実施の形態によるサーバ2の構成を示すブロック図である。図2において、本実施の形態によるサーバ2は、サーバ受信部21と、サーバ記憶部22と、サーバ制御部23と、サーバ送信部24とを備える。サーバ2は、1個または2個以上の携帯端末1と通信を行うことにより、各携帯端末1へのカードの配付に関する処理を行うものである。
【0034】
サーバ受信部21は、携帯端末1の送信部15が送信した配付要求を、有線または無線の通信回線を介して受信する。その配付要求には、配付を要求する枚数を特定可能な情報が含まれていてもよい。本実施の形態では、前述のように、その情報がユーザの捨てたカードを識別するカード識別情報である場合について説明する。その通信回線は、例えば、インターネットやイントラネット、公衆電話回線網等であってもよい。
【0035】
なお、サーバ受信部21は、受信を行うための有線または無線の受信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、サーバ受信部21は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは受信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0036】
サーバ記憶部22では、ユーザに配付される前のカードのカード識別情報を有する配付前カード情報が記憶される。配付前カード情報は、結果として、ユーザに配付される前のカードを特定することができる情報であれば、どのような情報であってもよい。また、サーバ記憶部22では、ユーザが捨てたカードのカード識別情報を有する不要カード情報が記憶されてもよい。不要カード情報は、サーバ受信部21が受信した配付要求に含まれる、ユーザの捨てたカードのカード識別情報を有するものであってもよい。
サーバ記憶部22での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。サーバ記憶部22は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
【0037】
サーバ制御部23は、サーバ受信部21による配付要求の受信に応じて、サーバ記憶部22で記憶されている配付前カード情報の有するカード識別情報から、所定の数のカード識別情報を選択する。そして、配付前カード情報が、その選択したカード識別情報を有さなくなるように、配付前カード情報を更新する。なお、その「所定の数」は、例えば、配付要求に配付を要求する枚数を特定可能な情報が含まれている場合には、その枚数の示す数であり、配付要求に配付を要求する枚数を特定可能な情報が含まれていない場合には、あらかじめ決められた数であってもよい。また、配付要求に、ユーザが捨てたカードのカード識別情報が含まれる場合には、サーバ制御部23は、サーバ記憶部22で記憶されている不要カード情報が、そのカード識別情報を有するようになるように、不要カード情報を更新してもよい。また、サーバ制御部23は、サーバ記憶部22において不要カード情報が記憶されている場合であって、配付によって、配付前カード情報の有するカード識別情報がなくなってしまった場合に、不要カード情報の有するすべてのカード識別情報を、配付前カード情報が有するようにし、不要カード情報の有するカード識別情報がなくなるように、不要カード情報と、配付前カード情報とを更新してもよい。
【0038】
サーバ送信部24は、サーバ制御部23が選択したカード識別情報を、サーバ受信部21が受信した配付要求の送信元である携帯端末1に送信する。なお、サーバ送信部24は、カード識別情報を携帯端末1に直接送信してもよく、あるいは、他のサーバ等を介して間接的に送信してもよい。また、サーバ送信部24は、送信先のアドレスをサーバ受信部21から受け取ってもよい。また、サーバ送信部24は、送信を行うための送信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、サーバ送信部24は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは送信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0039】
前述のように、サーバ2は、通常、2個以上の携帯端末1と通信を行い、その2個以上の携帯端末1にカード識別情報を送信するものである。なお、サーバ2は、2以上のゲームに関する管理を行ってもよい。例えば、グループAのカードゲームと、グループBのカードゲームとを管理してもよい。その場合には、サーバ記憶部22において、グループごとに配付前カード情報や不要カード情報が管理されるものとする。そして、グループAに属する携帯端末1から配付要求を受信した場合には、そのグループAに対応する配付前カード情報を用いてカード識別情報を送信し、そのグループAに対応する配付前カード情報や不要カード情報を更新してもよい。その場合には、例えば、携帯端末1から送信される配付要求に、グループを識別する情報が含まれていてもよい。なお、本実施の形態では、説明を簡単にするため、1個のグループのカードゲームのみをサーバ2が管理する場合について説明する。
【0040】
次に、携帯端末1の動作について、図3のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)判断部12は、あらかじめ決められた動きを動きセンサ11が検出したかどうか判断する。そして、検出した場合には、ステップS102に進み、そうでない場合には、ステップS106に進む。
【0041】
(ステップS102)送信部15は、配付要求をサーバ2に送信する。その際に、送信部15は、カード制御部18によって一時的に記憶されている、ユーザが捨てたカードのカード識別情報を含む配付要求を送信してもよい。なお、その配付要求の送信後、その一時的に記憶されていたカード識別情報はクリアされてもよい。
【0042】
(ステップS103)受信部16は、サーバ2からカード識別情報を受信したかどうか判断する。そして、受信した場合には、ステップS104に進み、そうでない場合には、受信するまでステップS103の処理を繰り返す。
【0043】
(ステップS104)カード制御部18は、カード情報記憶部14で記憶されているカード情報に含まれる配付カード情報が、受信部16が受信したカード識別情報を有するようになるように、配付カード情報を更新する。
【0044】
(ステップS105)カード制御部18は、受信部16が受信したカード識別情報に対応する画像がディスプレイ13に表示されるように、ディスプレイ13の表示を更新する。この表示によって、携帯端末1のユーザは、新たに配付されたカードについて知ることができるようになる。そして、ステップS101に戻る。
【0045】
(ステップS106)受付部17は、入力を受け付けたかどうか判断する。そして、入力を受け付けた場合には、ステップS107に進み、そうでない場合には、ステップS101に戻る。
【0046】
(ステップS107)カード制御部18は、受付部17が受け付けた入力に応じた処理を行う。この処理は、例えば、カードを捨てる処理や、カードを並び替える処理等であってもよい。そして、ステップS101に戻る。
なお、図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0047】
次に、本実施の形態によるサーバ2の動作について、図4のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS201)サーバ受信部21は、配付要求を受信したかどうか判断する。そして、配付要求を受信した場合には、ステップS202に進み、そうでない場合には、配付要求を受信するまで、ステップS201の処理を繰り返す。
【0048】
(ステップS202)サーバ制御部23は、配付要求をはじめて受信したかどうか判断する。そして、はじめて受信した場合には、ステップS203に進み、そうでない場合には、ステップS204に進む。なお、はじめて受信したかどうかは、例えば、サーバ記憶部22で配付前カード情報が記憶されているかどうかに応じて判断してもよい。配付前カード情報が記憶されている場合には、はじめての受信でないと判断し、記憶されていない場合には、はじめての受信であると判断してもよい。
【0049】
(ステップS203)サーバ制御部23は、サーバ記憶部22に、一揃えのカード(カードデッキ)のカード識別情報を有する配付前カード情報を設定する。すなわち、その設定された配付前カード情報には、各スート(ハード、ダイヤ、スペード、クラブ(クローバ))のそれぞれについて、A(エース)からK(キング)までの13のランクが含まれるものとする。その配付前カード情報に、1個または2個のジョーカーのカード識別情報が含まれてもよく、あるいは、含まれなくてもよい。設定された配付前カード情報が有するカード識別情報は、ジョーカーを含まない場合には52個であり、1個または2個のジョーカーを含む場合には、53個または54個である。この設定は、例えば、あらかじめ記憶されている一揃えのカードの各カード識別情報を読み出して、その複数のカード識別情報を、配付前カード情報が有するように設定することであってもよい。
【0050】
(ステップS204)サーバ制御部23は、配付前カード情報から、所定の数のカード識別情報を選択する。なお、その所定の数は、前述のように、あらかじめ決まっていてもよく、あるいは、受信された配付要求に応じて決まってもよい。
【0051】
(ステップS205)サーバ制御部23は、ステップS204で選択したカード識別情報が、配付前カード情報に含まれなくなるように、配付前カード情報を更新する。
【0052】
(ステップS206)サーバ送信部24は、ステップS204でサーバ制御部23が選択したカード識別情報を送信する。カード識別情報の送信先は、サーバ受信部21が受信した配付要求の送信元であってもよい。そして、ステップS201に戻る。
【0053】
なお、図4のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。また、図4のフローチャートのステップS204において、選択対象のカード識別情報がなくなった場合であって、かつ、サーバ記憶部22において不要カード情報が記憶されている場合には、配付前カード情報が、不要カード情報の有するすべてのカード識別情報を有するように配付前カード情報を更新し、不要カード情報が有するカード識別情報がなくなるように、不要カード情報を更新してもよい。また、サーバ記憶部22において不要カード情報が記憶されている場合には、配付要求に、ユーザが捨てたカードのカード識別情報が含まれているものとする。そして、サーバ制御部23は、その配付要求に含まれているカード識別情報を、サーバ記憶部22で記憶されている不要カード情報に含めるようにしてもよい。
【0054】
次に、本実施の形態による携帯端末1及びサーバ2の動作について、具体例を用いて説明する。この具体例では、図5で示されるように、4個の携帯端末1と、サーバ2とが、通信回線500を介して接続されているものとする。その通信回線500は、無線の通信回線であるとする。また、携帯端末1は、ユーザが持ち運びできるものであり、異なるユーザは、異なる携帯端末1を保持しているものとする。4個の携帯端末1を保持しているユーザは、ユーザU001〜U004であるとする。そして、携帯端末1を保持しているユーザU001〜U004によって、トランプを用いたポーカーゲームが行われるものとする。
【0055】
この具体例において、各携帯端末1のカード情報記憶部14で記憶されているカード情報には、図6で示されるように、カード識別情報と、そのカード識別情報で識別されるカードに対応したカードの画像とを対応付ける情報が含まれるものとする。カード識別情報は、スートと、ランクとを有している。例えば、ハートのエースのカードに対応する画像は、「P001.gif」である。
【0056】
また、この具体例では、前述の例1のように、判断部12は、ディスプレイ13の表示面が伏せられた状態から表示面が上向きの状態となる動作が、動きセンサ11で検出されたかどうかを判断するものとする。
【0057】
まず、ユーザU001が、図7で示されるように、携帯端末1のディスプレイ13の表示面を伏せたとする。そして、その後に、携帯端末1をひっくり返して、ディスプレイ13の表示面を見たとする。すると、判断部12は、あらかじめ決められた動作である、ディスプレイ13の表示面が伏せられた状態から表示面が上向きの状態となる動作が、動きセンサ11で検出されたと判断し(ステップS101)、その旨をカード制御部18に渡す。カード制御部18は、その判断部12による判断に応じて、カード情報記憶部14を参照し、「5」から、配付カード情報に含まれるカード識別情報の数を引いた数である要求枚数と、ユーザが捨てたカードのカード識別情報とを送信部15に渡すものとする。この場合には、配付カード情報にはカード識別情報が含まれておらず、ユーザが捨てたカードのカード識別情報もないため、カード制御部18は、要求枚数「5」のみを送信部15に渡す。すると、送信部15は、あらかじめ保持しているサーバ2のアドレスを送信先として、要求枚数「5」を含む配付要求のパケットを送信する(ステップS102)。
【0058】
携帯端末1から送信された配付要求のパケットは、通信回線500を介して、サーバ2のサーバ受信部21で受信され、サーバ制御部23に渡される(ステップS201)。また、サーバ受信部21は、図示しない経路を介して、配付要求のパケットの送信元アドレスを、サーバ送信部24に渡す。サーバ制御部23は、サーバ記憶部22を参照し、配付前カード情報が存在するかどうか判断する。この場合には、配付前カード情報がサーバ記憶部22で記憶されていなかったとする。すると、サーバ制御部23は、配付要求をはじめて受信したと判断し(ステップS202)、一揃えのカードのカード識別情報を有する配付前カード情報をサーバ記憶部22に蓄積する(ステップS203)。図8(a)は、そのようにして蓄積された配付前カード情報を示す図である。図8(a)の配付前カード情報には、52個のカード識別情報が含まれているものとする。
【0059】
また、サーバ制御部23は、サーバ受信部21が受信した配付要求に、要求枚数「5」が含まれているため、その図8(a)で示される52個のカード識別情報から、5個のカード識別情報を選択し、サーバ送信部24に渡す(ステップS204)。その選択したカード識別情報は、ダイヤの9、ダイヤのジャック、ダイヤの6、ダイヤの3、ハートの2であったとする。また、サーバ制御部23は、その選択した5個のカード識別情報を、サーバ記憶部22で記憶されている配付前カード情報から削除する(ステップS205)。その結果、サーバ記憶部22で記憶されている配付前カード情報は、図8(b)で示されるようになる。その後、サーバ送信部24は、サーバ制御部23から受け取った5個のカード識別情報を含むパケットであり、サーバ受信部21からあらかじめ受け取っていたアドレスを送信先とするパケットを構成して送信する(ステップS206)。
【0060】
サーバ2から送信されたカード識別情報を含むパケットは、通信回線500を介して、ユーザU001の携帯端末1の受信部16で受信され、カード制御部18に渡される(ステップS103)。すると、カード制御部18は、カード情報記憶部14で記憶されているカード情報の配付カード情報に、受信部16から受け取った5個のカード識別情報を追加する。その結果、カード情報記憶部14で記憶されている配付カード情報は、図9(a)で示されるようになる(ステップS104)。また、カード制御部18は、その配付カード情報に含まれる各カード識別情報に対応する画像をカード情報から読み出し、その画像を表示する画面を構成してディスプレイ13に表示する(ステップS105)。その表示の際に、新しく追加されたカードの画像に対応付けて、「NEW」の文字列を表示するものとする。その結果、ユーザU001は、図10で示されるように、配付カード情報に対応する各カードの画像と、5個のカードが新しく配付された旨を示す「NEW」の画像とを見ることができる。
【0061】
また、ユーザU001と同様に、ユーザU002,U003,U004も、携帯端末1をひっくり返す動作を行うことにより、上述の説明と同様にして、5個のカード識別情報がそれぞれ送信され、各ユーザU002〜U004は、ディスプレイ13に表示された5枚のカードの画像を見ることができる。
【0062】
その後、ユーザU001が、図10で示される画面において、指でハートの2のカードの画像をドラッグして、ディスプレイ13の外側に向かってドラッグしたとする。すると、その指示が受け付けられ、カード制御部18に渡される(ステップS106)。そして、カード制御部18は、ハートの2のカードが捨てられたと判断して、ハートの2のカード識別情報を配付カード情報から削除すると共に、図示しない記録媒体で保持されている、ユーザが捨てたカードのカード識別情報に、ハートの2のカード識別情報を追加する。また、カード制御部18は、ハートの2のカードの画像をディスプレイ13に表示しないようにする(ステップS107)。
【0063】
その後、ユーザU001が、図7で示されるように、携帯端末1のディスプレイ13を伏せてから、ひっくり返す動作を、再度、行ったとする。すると、前回と同様に、判断部12は、あらかじめ決められた動作が動きセンサ11で検出されたと判断し(ステップS101)、その旨をカード制御部18に渡す。そして、カード制御部18は、「5」から、その時点に配付カード情報に含まれるカード識別情報の個数「4」を引いた要求枚数「1」と、ユーザが捨てたカードのカード識別情報である、ハートの2のカード識別情報を読み出し、それらを送信部15に渡す。なお、その後、カード制御部18は、ユーザが捨てたカードのカード識別情報をクリアする。また、送信部15は、要求枚数「1」と、ユーザの捨てたカードのカード識別情報とを含む配付要求のパケットを構成し、サーバ2に送信する(ステップS102)。
【0064】
その配付要求のパケットは、サーバ受信部21で受信され、サーバ制御部23に渡される(ステップS201)。この場合には、すでに配付前カード情報がサーバ記憶部22で記憶されているため(ステップS202)、サーバ制御部23は、配付要求に含まれる、ハートの2のカード識別情報を不要カード情報に追加する。その結果、不要カード情報は、図8(c)で示されるようになる。また、サーバ制御部23は、配付前カード情報から1個のカード識別情報を選択して、サーバ送信部24に渡す(ステップS204)。その選択されたカード識別情報は、ダイヤのエースのカード識別情報であったとする。すると、サーバ制御部23は、ダイヤのエースのカード識別情報を配付前カード情報から削除する(ステップS205)。また、サーバ送信部24は、そのダイヤのエースのカード識別情報を含むパケットを、ユーザU001の携帯端末1に送信する(ステップS206)。
【0065】
そのカード識別情報のパケットは、受信部16で受信され、カード制御部18に渡される(ステップS103)。すると、カード制御部18は、カード情報記憶部14で記憶されている配付カード情報に、受信されたダイヤのエースのカード識別情報を追加する。その結果、カード情報記憶部14で記憶されている配付カード情報は、図9(b)で示されるようになる(ステップS104)。また、カード制御部18は、その配付カード情報に含まれる各カード識別情報に対応する画像をカード情報から読み出し、その画像を表示する画面を構成してディスプレイ13に表示する(ステップS105)。その表示の際に、新しく追加されたダイヤのエースのカードの画像に対応付けて、「NEW」の文字列を表示するものとする。その結果、ユーザU001は、図11で示されるように、配付カード情報に対応する各カードの画像と、ダイヤのエースのカードが新しく配付された旨を示す「NEW」の画像とを見ることができる。
【0066】
なお、このように、ユーザが、ディスプレイ13を伏せてから携帯端末1をひっくり返す動作に応じてカードが配付されることによって、ユーザは、ポーカーゲームを楽しむことができる。なお、ゲームが終了した場合には、ゲームが終了した旨をいずれかの携帯端末1からサーバ2に送信することによって、サーバ2で記憶されている配付前カード情報や不要カード情報がクリアされてもよい。
【0067】
以上のように、本実施の形態による携帯端末1によれば、ディスプレイ13を伏せてから、携帯端末1をひっくり返す動作に応じて、新しいカードが配付されることになる。したがって、カードをめくる動作と同様の動作によって、カードの配付が行われることになり、カードゲームのプレー時の臨場感を出すことができ、その結果、より興趣をそそるカードゲームを提供することができるようになる。
【0068】
なお、本実施の形態では、サーバ2と、携帯端末1とがサーバ・クライアントシステムを構成する場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、複数の携帯端末1を用いてゲームをプレーする場合に、1個の携帯端末1が、本実施の形態におけるサーバ2と同様の機能を持ち、他の携帯端末1は、そのサーバ2の機能を有する携帯端末1との通信を行いながらゲームをプレーしてもよい。
【0069】
また、携帯端末1は、他の装置やサーバと通信を行わないスタンドアロンのものであってもよい。その場合には、サーバ2の機能を携帯端末1が持つことになる。すなわち、カード情報記憶部14で記憶されるカード情報に、配付前カード情報と、配付カード情報との両方が含まれることになる。また、カード情報に、不要カード情報が含まれてもよい。また、カード制御部18は、あらかじめ決められた動きが検出されたと判断部12によって判断された場合に、少なくとも一のカード識別情報を配付前カード情報から配付カード情報に変更し、その変更されたカード識別情報に対応するカードの画像をディスプレイ13に表示する。その変更を行うカード識別情報の個数は、例えば、規定の枚数(例えば、ポーカーゲームであれば5枚)に足りない分の個数であってもよい。例えば、ユーザが捨てたカードの枚数に応じた個数のカード識別情報が、配付前カード情報から配付カード情報に変更されてもよい。また、配付前カード情報から配付カード情報に変更するカード識別情報がランダムに選択されることなどは、上述の説明の場合と同様である。また、携帯端末1においてカードを捨てる処理が行われた場合には、そのカードのカード識別情報が、不要カード情報に追加されてもよい。また、携帯端末1がスタンドアロンで処理を行う場合には、携帯端末1は、送信部15や受信部16を備えていなくてもよい。このようにして、ユーザは、1個の携帯端末1のみを用いてカードゲームを行うことも可能となる。
【0070】
また、本実施の形態では、主にポーカーゲームが行われる場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、ブラックジャックや、コントラクトブリッジ、大富豪、ババ抜き等におけるカードを配付する処理を、本実施の形態で説明した方法によって行ってもよい。
【0071】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2による携帯端末について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態では、カード識別情報と、カードの位置とが対応付けられており、携帯端末は、あらかじめ決められた動きに応じて、カードゲームに関する処理、特に位置に応じたカードの画像の表示を行うものである。すなわち、本実施の形態において携帯端末を用いてプレーされるカードゲームは、神経衰弱と類似のものである。
【0072】
図12は、本実施の形態による携帯端末3の構成を示すブロック図である。本実施の形態による携帯端末3は、動きセンサ11と、判断部12と、ディスプレイ13と、カード情報記憶部14と、送信部15と、受信部16と、受付部17と、カード制御部18と、位置取得部31とを備える。動きセンサ11、判断部12、ディスプレイ13、カード情報記憶部14、送信部15、受信部16、受付部17、カード制御部18の構成及び動作は、以下で説明する相違以外、実施の形態1と同様のものである。
【0073】
位置取得部31は、携帯端末3の位置を取得する。その位置の取得は、例えば、GPS(Global Positioning System)を用いてなされてもよく、ジャイロなどの自律航法装置を用いてなされてもよく、その両方を用いることによって互いの欠点を補うようにしてもよい。なお、位置の取得方法は、これらに限定されないことは言うまでもない。例えば、RFID(Radio Frequency Identification)や無線LAN、Bluetooth(登録商標)等を用いて3点測量を行うことによって携帯端末3の位置が取得されてもよい。また、テーブル面や床面などの環境側に配置されたセンサ等によって携帯端末3の位置が検知され、それに応じて、携帯端末3に送信された位置を位置取得部31が受信することによって、携帯端末3の位置が取得されてもよい。例えば、テーブルやフィールドに複数の領域が設定されており、領域ごとにRFIDが配設されており、携帯端末3がそのRFIDにタッチされることに応じて、位置取得部31が、そのRFIDから領域に対応した位置を読み出してもよい。また、テーブル面や床面などの環境側に領域ごとに領域を示す情報が表示されており、携帯端末3でその情報を撮影し、位置に変換することによって、携帯端末3の位置が取得されてもよい。例えば、テーブルやフィールドに複数の領域が設定されており、領域ごとに領域を示す文字列や2次元バーコード等が表示されており、携帯端末3がその表示を撮影し、位置取得部31が、その撮影画像を文字認識したり、2次元バーコードの解釈をしたりすることによって位置の情報を取得してもよい。取得された位置は、図示しない記録媒体で記憶されてもよい。
【0074】
本実施の形態では、カード情報記憶部14には、カード識別情報と、カードの画像とを含むカード情報が記憶されているだけであってもよい。
また、本実施の形態では、送信部15は、あらかじめ決められた動きが検出されたと判断部12によって判断された場合に、位置取得部31が取得した位置を送信する。なお、送信部15は、位置と共に、携帯端末3のユーザを識別するユーザIDをも送信してもよい。そのユーザIDは、例えば、携帯端末3を識別する情報であってもよい。また、携帯端末3を識別する情報は、例えば、製造番号であってもよく、通信で用いられるアドレス(例えば、IPアドレスやMACアドレス等)であってもよく、あるいは、その他の情報であってもよい。そのユーザIDは、携帯端末3の図示しない記憶媒体で記憶されており、送信部15は、それを読み出して送信してもよい。
【0075】
また、本実施の形態では、受信部16は、送信部15による位置の送信に応じて、位置に対応するカード識別情報を受信する。本実施の形態では、受信部16が受信するカード識別情報は、通常、1個である。なお、受信部16は、カード識別情報以外の情報を受信してもよい。例えば、ユーザごとの得点を受信してもよい。
【0076】
また、本実施の形態では、カード制御部18は、受信部16が受信したカード識別情報に対応するカードの画像をディスプレイ13に表示する。また、受信部16がカード識別情報以外の情報を受信した場合には、カード制御部18は、その情報をディスプレイ13に表示してもよい。このように、本実施の形態では、カード制御部18が行うカード情報に関する処理が、例えば、携帯端末3の位置に対応するカードの画像をディスプレイ13に表示する処理である場合について説明する。
【0077】
なお、本実施の形態によるサーバ2の構成は、実施の形態1の図2と同様である。但し、本実施の形態では、サーバ受信部21は、配付要求に代えて、位置やユーザIDを受信する。また、本実施の形態では、サーバ記憶部22において、配付前カード情報や不要カード情報に代えて、カード識別情報と、そのカード識別情報に対応するカードの位置を示す位置情報とが記憶されているものとする。なお、あるカード識別情報で識別されるカードの位置を示す位置情報がどれであるのかが分かるように、カード識別情報と、位置情報とが対応付けられていることが好適である。また、その位置情報は、例えば、カードに対応する領域を示す情報であってもよく、領域を識別する情報であってもよい。領域を示す情報は、例えば、領域の輪郭の座標を示す情報であってもよく、領域の頂点の座標を示す情報であってもよい。領域を示す情報が領域の頂点の座標を示す情報である場合に、その情報は、矩形領域の対角の2点を示す情報であってもよい。また、領域を識別する情報は、例えば、領域を識別するアドレスのような情報であってもよい。例えば、トランプの52枚に対応して、52個の領域が存在する場合に、その領域を識別する情報は、「1」から「52」までの情報であってもよい。また、そのカード識別情報に対応してカードが取得済であるかどうかを示すフラグがサーバ記憶部22で記憶されていてもよい。また、本実施の形態では、サーバ制御部23は、サーバ受信部21が受信した位置に応じたカード識別情報を特定する。受信された位置に応じたカード識別情報とは、例えば、位置情報が領域を識別する情報であり、受信された位置も領域を識別する情報である場合には、受信された位置と一致する位置情報に対応するカード識別情報となり、位置情報が領域を示す情報であり、受信された位置がピンポイントの位置を示す情報である場合には、受信された位置を含む領域を示す位置情報に対応するカード識別情報となる。なお、その位置に応じたカード識別情報に対応付けられて、取得済であることを示すフラグら設定されている場合には、サーバ制御部23は、カード識別情報と共に、取得済である旨をも特定してもよい。また、2回連続して、同じランクのカードのカード識別情報に対応する位置と同じユーザIDとが受信された場合には、サーバ制御部23は、そのユーザIDに対応する得点を加算し、その2個のカード識別情報に対応するフラグを取得済であることを示すように更新してもよい。また、本実施の形態では、サーバ送信部24は、サーバ制御部23が特定したカード識別情報を送信する。また、サーバ送信部24は、サーバ制御部23が取得済である旨を特定した場合に、その取得済である旨を送信してもよい。また、サーバ送信部24は、カード識別情報と共に、ユーザの得点をも送信してもよい。
【0078】
次に、携帯端末3の動作について図13のフローチャートを用いて説明する。なお、ステップS106,S107の処理は、実施の形態1の図3のフローチャートと同様であり、その説明を省略する。なお、そのステップS106,S107において受け付ける入力や、その入力に応じた処理は、実施の形態1と異なっていてもよいことは言うまでもない。
【0079】
(ステップS301)判断部12は、あらかじめ決められた動きを動きセンサ11が検出したかどうか判断する。そして、検出した場合には、ステップS302に進み、そうでない場合には、ステップS106に進む。
【0080】
(ステップS302)位置取得部31は、携帯端末3の位置を取得する。
【0081】
(ステップS303)送信部15は、位置取得部31が取得した位置をサーバ2に送信する。本実施の形態では、その際に、送信部15が携帯端末3の図示しない記録媒体で記憶されているユーザIDを読み出して、その位置と一緒に送信する場合について説明する。
【0082】
(ステップS304)受信部16は、サーバ2からカード識別情報等を受信したかどうか判断する。そして、受信した場合には、ステップS305に進み、そうでない場合には、受信するまでステップS304の処理を繰り返す。
【0083】
(ステップS305)カード制御部18は、受信部16がカード識別情報を受信した場合に、そのカード識別情報に対応する画像をディスプレイ13に表示する。また、カード制御部18は、受信部16が取得済である旨を受信した場合に、その取得済である旨をディスプレイ13に表示する。また、カード制御部18は、受信部16が得点をも受信した場合に、その得点をもディスプレイ13に表示する。この表示によって、携帯端末3のユーザは、携帯端末3の位置に対応するカードがどれであるのかなどを知ることができるようになる。そして、ステップS301に戻る。
なお、図13のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0084】
次に、本実施の形態によるサーバ2の動作について、図14のフローチャートを用いて説明する。図14のフローチャートでは、サーバ記憶部22において、カード識別情報と、位置と、取得済であるかどうかを示すフラグとが対応付けられて記憶されている場合について説明する。
【0085】
(ステップS401)サーバ受信部21は、位置とユーザIDとを受信したかどうか判断する。そして、受信した場合には、ステップS402に進み、そうでない場合には、受信するまでステップS401の処理を繰り返す。
【0086】
(ステップS402)サーバ制御部23は、サーバ記憶部22を参照し、受信された位置に対応するカード識別情報を特定する。
【0087】
(ステップS403)サーバ制御部23は、ステップS402で特定したカード識別情報に対応するフラグが取得済であることを示すかどうか判断する。そして、取得済であることを示す場合には、ステップS404に進み、そうでない場合には、ステップS405に進む。
【0088】
(ステップS404)サーバ送信部24は、受信した位置に対応するカード識別情報で識別されるカードがすでに取得済である旨を示す情報を携帯端末3に送信する。その送信先は、サーバ受信部21が受信した位置等の送信元であってもよく、あるいは、ゲームに参加しているすべての携帯端末3であってもよい。本実施の形態では、後者の場合について説明する。そして、ステップS401に戻る。
【0089】
(ステップS405)サーバ制御部23は、2回連続して同じランクのカードのカード識別情報に対応する位置と同じユーザIDとが受信されたかどうか判断する。この判断は、図示しない記録媒体で記憶されている、前回受信された位置に対応するカード識別情報と、前回受信されたユーザIDとを用いて行われてもよい。すなわち、今回受信された位置に対応するカード識別情報のランクと、前回受信された位置に対応するカード識別情報のランクとが同じであり、今回受信されたユーザIDと、前回受信されたユーザIDとが同じである場合に、2回連続して、同じランクのカードのカード識別情報に対応する位置と同じユーザIDとが受信されたと判断されてもよい。そして、そのように判断された場合には、ステップS406に進み、そうでない場合に、ステップS411に進む。なお、ステップS406に進む場合には、図示しない記録媒体で記憶されている、前回受信された位置に対応するカード識別情報と、前回受信されたユーザIDとがクリアされてもよい。本実施の形態では、そのようなクリアが行われる場合について説明する。
【0090】
(ステップS406)サーバ制御部23は、受信された位置に対応するカード識別情報に対応する取得済であるかどうかを示すフラグを、取得済である旨を示すように設定する。
【0091】
(ステップS407)サーバ制御部23は、受信されたユーザIDに対応する得点を、あらかじめ決められた得点だけインクリメントする。本実施の形態では、得点が取得されたカードの枚数である「2」だけインクリメントされるものとする。
【0092】
(ステップS408)サーバ制御部23は、まだ取得済でないカードが存在するかどうか判断する。この判断は、例えば、サーバ記憶部22においてカード識別情報に対応付けられているフラグに、取得済でないことを示すフラグが存在するかどうかに応じて判断されてもよい。取得済でないことを示すフラグが存在する場合には、取得済でないカードが存在すると判断されてステップS412に進み、そうでない場合には、すべてのカードが取得済であると判断されてステップS409に進む。
【0093】
(ステップS409)サーバ送信部24は、サーバ制御部23が最新に特定したカード識別情報と、サーバ制御部23が更新した得点とを携帯端末3に送信する。その送信先は、サーバ受信部21が受信した位置等の送信元であってもよく、あるいは、ゲームに参加しているすべての携帯端末3であってもよい。本実施の形態では、後者の場合について説明する。
【0094】
(ステップS410)サーバ制御部23は、サーバ記憶部22で記憶されている情報をリセットする。そのリセットの処理は、例えば、取得済であるかどうかを示すフラグをすべて、取得済でない旨を示すように更新し、位置とカード識別情報との対応を変更し、各ユーザの得点をすべてクリアすることであってもよい。そして、ステップS401に戻る。
【0095】
(ステップS411)サーバ制御部23は、ステップS401で受信された位置に対応するカード識別情報と、ステップS401で受信されたユーザIDとを、前回受信された位置に対応するカード識別情報及び前回受信されたユーザIDとして、図示しない記録媒体に蓄積する。
【0096】
(ステップS412)サーバ送信部24は、ステップS402で特定されたカード識別情報を携帯端末3に送信する。その送信先は、サーバ受信部21が受信した位置等の送信元であってもよく、あるいは、ゲームに参加しているすべての携帯端末3であってもよい。本実施の形態では、後者の場合について説明する。そして、ステップS401に戻る。
【0097】
なお、図14のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。また、図14のフローチャートのステップS404やS412において、ステップS402で特定されたカード識別情報に対応する位置を示す情報も一緒に送信されてもよい。その位置を示す情報は、例えば、位置そのものであってもよく、あるいは、位置を識別する情報(例えば、領域ID等であってもよい)であってもよい。
【0098】
次に、本実施の形態による携帯端末3及びサーバ2の動作について、具体例を用いて説明する。この具体例でも、図5と同様に、4個の携帯端末3と、サーバ2とが通信回線500を介して接続されているものとする。また、携帯端末3は、ユーザが持ち運びできるものであり、異なるユーザは、異なる携帯端末1を保持しているものとする。4個の携帯端末1を保持しているユーザは、ユーザU001〜U004であるとする。そして、携帯端末1を保持しているユーザU001〜U004によって、トランプを用いた神経衰弱と類似のゲームが行われるものとする。なお、ユーザU001〜U004のユーザIDは、それぞれU001〜U004であるとする。
【0099】
この具体例でも、実施の形態1の具体例と同様に、各携帯端末3のカード情報記憶部14で記憶されているカード情報に、図6で示される情報が含まれているものであるとする。また、この具体例でも、実施の形態の例1のように、判断部12は、ディスプレイ13の表示面が伏せられた状態から表示面が上向きの状態となる動作が、動きセンサ11で検出されたかどうかを判断するものとする。
【0100】
また、この具体例において、サーバ2のサーバ記憶部22では、図15で示される情報が記憶されているものとする。図15の情報において、領域を識別する領域IDと、その領域IDで示される領域の座標を示す位置情報と、カード識別情報と、カードが取得済であるかどうかを示す取得済フラグとが対応付けられている。位置情報は、図16で示される矩形の各領域の対角となる2点の座標の情報である。この位置情報によって、各矩形領域の位置が示されることになる。また、取得済フラグ「0」は、対応するカード識別情報で識別されるカードがまだ取得されていないことを示し、取得済フラグ「1」は、対応するカード識別情報で識別されるカードがすでに取得されたことを示すものとする。
【0101】
また、この具体例において、位置取得部31は、GPSにより携帯端末3の位置を取得するものであり、図16で示される各領域は、GPSの精度によって区別できる程度の広さの領域であるとする。例えば、GPSが1mの精度で測位できるのであれば、矩形の一辺が1mであってもよく、GPSが10mの精度で測位できるのであれば、矩形の一辺が10mであってもよい。また、その領域の設定されているところは、GPSの使用できる屋外であるとする。また、図16で示される設定に応じて、地面に各領域の境界線と、各領域の領域IDとが表示されていてもよい。
【0102】
まず、ユーザU001〜U004がそれぞれ、各自の携帯端末3を用いて、サーバ2にユーザIDと、携帯端末3のアドレスとを登録したとする。その後、ユーザU001が、携帯端末3を持って領域2の位置に移動し、そこで図7で示されるように、携帯端末3のディスプレイ13の表示面を伏せたとする。そして、その後に、携帯端末3をひっくり返して、ディスプレイ13の表示面を見たとする。すると、判断部12は、あらかじめ決められた動作である、ディスプレイ13の表示面が伏せられた状態から表示面が上向きの状態となる動作が、動きセンサ11で検出されたと判断し(ステップS301)、その旨をカード制御部18に渡す。カード制御部18は、その判断部12による判断に応じて、位置取得部31にその時点の位置を取得する旨の指示を渡す。位置取得部31は、その指示に応じて、その時点の位置(X101,Y101)を取得し、送信部15に渡す(ステップS302)。送信部15は、図示しない記録媒体で記憶されているユーザID「U001」を読み出し、そのユーザID「U001」と位置(X101,Y101)とを含むパケットを構成し、あらかじめ保持しているサーバ2のアドレスを送信先として送信する(ステップS303)。
【0103】
携帯端末3から送信されたユーザIDと位置とを含むパケットは、通信回線500を介して、サーバ2のサーバ受信部21で受信され、サーバ制御部23に渡される(ステップS401)。サーバ制御部23は、サーバ記憶部22を参照し、位置(X101,Y101)を含む位置情報を特定する。例えば、位置情報が「(X100,Y100),(X200,Y200)」であるとすると、X100≦X101<X200、かつ、Y100≦Y101<Y200の場合に、位置(X101,Y101)が、位置情報が「(X100,Y100),(X200,Y200)」で示される領域に含まれると判断されてもよい。この具体例では、位置(X101,Y101)は、領域ID「2」に対応する位置情報に含まれたとする。すると、サーバ制御部23は、その位置情報と同じレコードに含まれるダイヤの2のカード識別情報を特定する(ステップS402)。そして、サーバ制御部23は、その同じレコードに含まれる取得済フラグが取得済を示す「1」であるかどうか判断する(ステップS403)。この場合には、その取得済フラグは「0」であるため、サーバ制御部23は、連続して同じランクのカード識別情報に対応する位置が受信されたかどうか判断する(ステップS405)。具体的には、サーバ制御部23は、直前に特定されたカード識別情報のランクと、このたび特定されたカード識別情報のランク「2」とが同じであるかどうか、また、直前に受信されたユーザIDと、このたび受信されたユーザID「U001」とが同じであるかどうか判断する。この場合には、直前に特定されたカード識別情報等が存在しないため、サーバ制御部23は、連続して同じランクのカード識別情報に対応する位置が受信されていないと判断し、サーバ受信部21が受信したユーザID「U001」と、サーバ受信部21が受信した位置(X101,Y101)に対応して特定された、ダイヤの2のカード識別情報とを図17で示されるように図示しない記録媒体に蓄積する(ステップS411)。また、サーバ制御部23は、特定したカード識別情報と、そのカード識別情報に対応する領域ID「2」とをサーバ送信部24に渡す。すると、サーバ送信部24は、ダイヤの2のカード識別情報と、領域ID「2」とを含むパケットを構成し、あらかじめ登録されているユーザU001〜U004に対応するアドレスをそれぞれ送信先として送信する(ステップS412)。
【0104】
サーバ2から送信されたカード識別情報等を含むパケットは、通信回線500を介して、ユーザU001〜U004の各携帯端末3の受信部16で受信され、カード制御部18に渡される(ステップS304)。すると、カード制御部18は、カード情報記憶部14で記憶されているカード情報を参照し、受信部16から受け取ったカード識別情報に対応する画像を読み出し、その画像をディスプレイ13に表示する(ステップS305)。その表示の際に、受信された領域IDをも表示するものとする。その結果、ユーザU001〜U004は、図18で示されるように、携帯端末3が存在する領域2に対応するカードの画像と、そのカードに対応する領域が「領域2」である旨とを知ることができる。その後、ユーザが順次、携帯端末3を伏せてからひっくり返す動作を行うことによって、神経衰弱のゲームが行われることになる。
【0105】
その後、例えば、ユーザU001が、ハートの2に対応する領域で携帯端末3を伏せてからひっくり返す動作を行った後に、領域2まで移動し、携帯端末3を伏せてからひっくり返す動作を行ったとする。すると、上記説明と同様にして、位置等がサーバ2に送信される(ステップS301〜S303)。そして、サーバ2において、その位置等が受信され、ダイヤの2のカード識別情報が特定され、また、そのカードが取得済でないと判断されたとする(ステップS401〜S403)。この場合には、直前に特定されたカード識別情報と、ユーザIDとして、ハートの2と、U001とが記憶されているため、サーバ制御部23は、連続して、同じランクのカード識別情報に対応する位置と、同じユーザIDとが受信されたと判断し(ステップS405)、図示しない記録媒体で記憶されている、直前に受信された位置に対応するカード識別情報と、直前に受信されたユーザIDとをクリアする。また、サーバ制御部23は、サーバ記憶部22で記憶されている、ハートの2のカード識別情報に対応する取得済フラグと、ダイヤの2のカード識別情報に対応する取得済フラグとをそれぞれ「1」に設定する(ステップS406)。また、ユーザU001が2枚のカードを取得したため、サーバ制御部23は、サーバ記憶部22で記憶されている、ユーザID「U001」に対応する得点に「2」を加算する(ステップS407)。その結果、その得点の一覧は、図19で示されるようになったとする。また、サーバ制御部23は、取得済フラグが「0」であるレコードがまだ存在すると判断する(ステップS408)。そして、特定されたカード識別情報と、それに対応する領域IDとが各携帯端末3に送信される(ステップS412)。なお、この送信の際に、ユーザU001の得点が2点に更新された旨や、図19の得点表そのものを一緒に送信してもよい。その送信に応じて、図18で示されるように、各携帯端末3でダイヤの2のカード識別情報等が表示されることになる。また、すべてのカードが取得されると、カード識別情報や領域IDと共に、各ユーザの得点も送信され、その回のゲームが終了となる(ステップS409)。そして、サーバ制御部23は、サーバ記憶部22で記憶されている取得済フラグをすべて「0」にリセットし、カード識別情報をランダムに入れ替える(ステップS410)。また、携帯端末3では、サーバ2から送信されたカード識別情報に応じたカードの画像等が表示されると共に、各ユーザの得点も表示され、その回のゲームの勝者が誰であるのかを知ることができるようになる。
【0106】
また、ユーザが、すでにカードが取得済である領域において、携帯端末3を伏せてからひっくり返す動作を行った場合には、それに応じて、取得済である旨がサーバ2から送信され、ディスプレイ13で表示されることになる(ステップS301〜S305,S401〜S404)。
また、携帯端末3において、取得済の領域の領域IDを管理し、その取得済の領域を示す表示を行ってもよい。例えば、携帯端末3において、52個の領域に応じた図形を表示し、取得済の領域については、取得済であることを示す表示(例えば、黒く塗りつぶされた表示や、「済」マークの表示など)がなされてもよい。このような表示がなされることによって、ユーザが、取得済の領域において、携帯端末3を伏せてからひっくり返す動作を行うことがないようにすることができる。
また、この具体例では、図17で示されるように、前回受信された位置に対応するカード識別情報が一時的に記憶される場合について説明したが、そのカード識別情報のうち、利用されるのはランクのみである。したがって、カード識別情報に代えて、ランクのみが記憶されるようにしてもよい。
【0107】
以上のように、本実施の形態による携帯端末3によれば、ディスプレイ13を伏せてから、携帯端末3をひっくり返す動作に応じて、その動作が行われた位置に対応するカードが表示されることになる。したがって、カードをめくる動作と同様の動作によって、カードの表示が行われることになり、カードゲームのプレー時の臨場感を出すことができ、その結果、より興趣をそそるカードゲームを提供することができるようになる。
【0108】
なお、本実施の形態では、サーバ2と、携帯端末3とがサーバ・クライアントシステムを構成する場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、複数の携帯端末3を用いてゲームをプレーする場合に、1個の携帯端末3が、本実施の形態におけるサーバ2と同様の機能を持ち、他の携帯端末3は、そのサーバ2の機能を有する携帯端末3との通信を行いながらゲームをプレーしてもよい。
【0109】
また、携帯端末3は、他の装置やサーバと通信を行わないスタンドアロンのものであってもよい。その場合には、サーバ2の機能を携帯端末3が持つことになる。すなわち、カード情報記憶部14で記憶されるカード情報に、カード識別情報と、そのカード識別情報に対応するカードの位置を示す位置情報とが含まれることになる。また、そのカード識別情報に、取得済フラグが対応付けられていてもよい。また、カード制御部18は、あらかじめ決められた動きが検出されたと判断部12によって判断された場合に、位置取得部31が取得した位置に対応するカード識別情報を特定し、その特定したカード識別情報に対応するカードの画像をディスプレイ13に表示する。また、カード制御部18は、本実施の形態によるサーバ制御部23と同様に、取得済フラグの更新や、得点の管理等を行ってもよい。また、携帯端末3がスタンドアロンで処理を行う場合には、携帯端末3は、送信部15や受信部16を備えていなくてもよい。このようにして、ユーザは、1個の携帯端末3のみを用いてカードゲームを行うことも可能となる。また、例えば、サーバ2等からカード識別情報と位置情報との対応関係を示す情報が、複数の携帯端末3に送信され、その複数の携帯端末3において、その対応関係を示す情報をカード情報記憶部14に蓄積して使用することによって、複数の携帯端末3を用いた複数のユーザが、神経衰弱と同様のゲームをプレーすることもできるようになる。なお、その場合には、あるユーザが表示させたカードの種類を他のユーザが知ることができないので、カードを表示させたユーザが口頭で他のユーザにカードの種類を知らせてもよい。
【0110】
また、本実施の形態では、取得されたカードに対応するカード識別情報に対応付けて取得済であることを示すフラグが設定される場合について説明したが、それ以外の方法によって、カードが取得されたことを管理してもよい。例えば、取得されたカードを識別するカード識別情報を削除してもよい。また、取得されたカードを識別するカード識別情報の格納領域を変更してもよい。
【0111】
また、本実施の形態において、あらかじめ決められた動きは、例えば、動いていた(移動していた)携帯端末3が止まる動作であってもよい。この場合には、動きセンサ11は、例えば、3次元ジャイロセンサや3次元モーションセンサである。そして、判断部12は、その3次元ジャイロセンサ等である動きセンサ11によって検出された加速度の絶対値が、あらかじめ決められた第1のしきい値を超えている状態から、あらかじめ決められた第2のしきい値より小さくなる状態となった場合に、あらかじめ決められた動きが動きセンサで検出されたと判断してもよい。そして、その携帯端末3が止まった位置に対応するカードの画像が表示されるようになってもよい。ここで、第1のしきい値は、第2のしきい値よりも大きい値である。第2のしきい値は、通常、0に近い値となりうる。なお、ユーザが携帯端末3を持ち歩いている場合に、このように携帯端末3が動いている状態から止まる状態になる状況が多く、そのたびにカードの画像が表示されたのでは、目的としない位置に対応するカードの画像も表示される可能性がありうる。したがって、例えば、ゲームモードになっている場合にのみ上述のような処理を行い、非ゲームモードになっている場合には、上述のような処理を行わないようにしてもよい。例えば、ゲームモード・非ゲームモードの切り替えがボタンの押下によってなされてもよく、あるいは、ゲームモードボタンが押下されている状況でのみゲームモードとなってもよい。
【0112】
また、本実施の形態において、受付部17が、カード画像を表示する旨の指示を受け付けた場合に、その時点での携帯端末3の位置に応じたカードの画像が表示されるようになってもよい。すなわち、サーバ・クライアントシステムの場合には、例えば、送信部15は、カード画像を表示する旨の指示が受け付けられた場合に、位置取得部31が取得した位置を送信し、受信部16は、その送信に応じて、その位置に対応するカード識別情報を受信し、カード管理部18は、受信部16が受信したカード識別情報に対応するカードの画像をディスプレイ13に表示してもよい。また、スタンドアロンの場合には、例えば、カード管理部18は、カード画像を表示する旨の指示が受け付けられた場合に、位置取得部31が取得した位置に対応するカード識別情報を特定し、その特定したカード識別情報に対応するカードの画像をディスプレイ13に表示してもよい。これらの場合には、携帯端末3は、動きセンサ11や判断部12を備えていなくてもよい。一方、携帯端末3は、その指示を受け付ける受付部17を備えている必要がある。
【0113】
また、上記各実施の形態において、ディスプレイ13の表示面が伏せられた状態から、表示面が上向きの状態となる動作が検出されたと判断された場合に、カード制御部18等が処理を行う場合について説明したが、前述のように、例えば、折りたたみ式の携帯端末1,3の場合には、図20(a)のようにディスプレイ13の表示面が閉じられた状態から、図20(b)のようにディスプレイ13の表示面が開けられた状態となる動作が動きセンサ11によって検出されたと判断部12が判断した場合に、カード制御部18等による処理が行われてもよい。この場合であっても、カードをめくる動作と近似した動作によって、カードが配付されたり、カードのスートやマークを知ることができたりすることになり、臨場感のあるカードゲームのプレーが可能となる。
【0114】
また、上記各実施の形態において、サーバ2を用いてカードゲームがプレーされる場合には、サーバ2がカードゲームの進行をも管理してもよい。すなわち、次のどのユーザがどのようなプレーを行うことができるのかを、そのユーザに対応する携帯端末1,3に送信するようにしてもよい。このようなサーバ2の処理は、ゲームのプレーを管理する装置としてすでに公知であり、その詳細な説明を省略する。
【0115】
また、あらかじめ決めあれた動きが検出されたと判断された場合に、実施の形態1では、カードが配付される処理が行われ、実施の形態2では、どのカードであるのかが表示される処理が行われる場合について説明したが、あらかじめ決められた動きが検出されたと判断された場合に、その他の処理が行われてもよい。例えば、上述の例3のように、第1の携帯端末1が振られる動作が検出された場合に、第1の携帯端末1から、第2の携帯端末1にカードが移動される処理、すなわち、第1の携帯端末1に対応する配付カード情報から選択された1個または2個以上のカード識別情報が削除され、その1個または2個以上のカード識別情報が、第2の携帯端末1に対応する配付カード情報に追加される処理が行われてもよい。このような処理により、例えば、ババ抜きにおけるカードの授受を、携帯端末1を振ることによって実現することができる。また、例えば、各携帯端末1の位置を、位置取得部31等によって取得しておき、振られた動きが検出された携帯端末1から、その振られた向きの先に存在する携帯端末1に対して、ランダムに選択されたカードが渡されるようにしてもよい。
また、例えば、上述の例1と反対の動作、すなわち、ディスプレイ13の表示面が上向きの状態から、その表示面が伏せられた状態となった場合に、ユーザが選択していたカードが捨てられる処理が行われてもよい。
【0116】
また、上記各実施の形態において、カードゲームがトランプゲームである場合について主に説明したが、そうでなくてもよい。トランプ以外のカードゲームが、携帯端末1,3等において行われてもよい。
【0117】
また、上記各実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0118】
また、上記各実施の形態において、各構成要素間で行われる情報の受け渡しは、例えば、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に異なるものである場合には、一方の構成要素による情報の出力と、他方の構成要素による情報の受け付けとによって行われてもよく、あるいは、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に同じものである場合には、一方の構成要素に対応する処理のフェーズから、他方の構成要素に対応する処理のフェーズに移ることによって行われてもよい。
【0119】
また、上記各実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりした情報や、各構成要素が処理で用いるしきい値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していない場合であっても、図示しない記録媒体において、一時的に、あるいは長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、あるいは、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、あるいは、図示しない読み出し部が行ってもよい。
【0120】
また、上記各実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いるしきい値やアドレス、各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していない場合であっても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、あるいは、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
【0121】
また、上記各実施の形態において、携帯端末1,3、サーバ2に含まれる2以上の構成要素が通信デバイスや入力デバイス等を有する場合に、2以上の構成要素が物理的に単一のデバイスを有してもよく、あるいは、別々のデバイスを有してもよい。
【0122】
また、上記各実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。なお、上記各実施の形態における携帯端末1,3を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、カードゲームのカードを識別するカード識別情報と、各カードの画像とを少なくとも含むカード情報が記憶されるカード情報記憶部にアクセス可能なコンピュータを、ユーザが操作する携帯端末として機能させるためのプログラムであって、コンピュータを、あらかじめ決められた動きが、携帯端末の筐体の動きを検出する動きセンサで検出されたかどうか判断する判断部、あらかじめ決められた動きが検出されたと判断部によって判断された場合に、カード情報に関する処理を行い、処理結果に応じたカードの画像をディスプレイに表示するカード制御部として機能させるためのプログラムである。なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。
【0123】
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0124】
図21は、上記プログラムを実行して、上記各実施の形態による携帯端末1,3、サーバ2を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記各実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
【0125】
図21において、コンピュータシステム900は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ905、FD(Floppy(登録商標) Disk)ドライブ906を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
【0126】
図22は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図22において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905、FDドライブ906に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM(Random Access Memory)913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANやWAN等への接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
【0127】
コンピュータシステム900に、上記各実施の形態による携帯端末1,3、サーバ2の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921、またはFD922に記憶されて、CD−ROMドライブ905、またはFDドライブ906に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921やFD922、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
【0128】
プログラムは、コンピュータ901に、上記各実施の形態による携帯端末1,3、サーバ2の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
【0129】
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0130】
以上より、本発明による携帯端末等によれば、携帯端末を用いて行われるカードゲームに臨場感を出すことができるという効果が得られ、例えば、カードゲームがプレーされるゲーム装置等として有用である。
【符号の説明】
【0131】
1,3 携帯端末
2 サーバ
11 センサ
12 判断部
13 ディスプレイ
14 カード情報記憶部
15 送信部
16 受信部
17 受付部
18 カード制御部
21 サーバ受信部
22 サーバ記憶部
23 サーバ制御部
24 サーバ送信部
31 位置取得部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが操作する携帯端末であって、
当該携帯端末の筐体の動きを検出する動きセンサと、
画像を表示するディスプレイと、
カードゲームのカードを識別するカード識別情報と、各カードの画像とを少なくとも含むカード情報が記憶されるカード情報記憶部と、
あらかじめ決められた動きが前記動きセンサで検出されたかどうか判断する判断部と、
あらかじめ決められた動きが検出されたと前記判断部によって判断された場合に、カード情報に関する処理を行い、処理結果に応じたカードの画像を前記ディスプレイに表示するカード制御部と、を備えた携帯端末。
【請求項2】
前記あらかじめ決められた動きは、前記ディスプレイの表示面が伏せられた状態から当該表示面が上向きの状態となる動作である、請求項1記載の携帯端末。
【請求項3】
前記携帯端末は、前記ディスプレイの表示面を閉じることができるものであり、
前記あらかじめ決められた動きは、前記ディスプレイの表示面が閉じられた状態から当該表示面が開けられた状態となる動作である、請求項1記載の携帯端末。
【請求項4】
前記カード情報は、ユーザに配付される前のカードのカード識別情報を有する配付前カード情報と、ユーザに配付されたカードのカード識別情報を有する配付カード情報とを少なくとも有し、
前記カード制御部は、あらかじめ決められた動きが検出されたと前記判断部によって判断された場合に、少なくとも一のカード識別情報を配付前カード情報から配付カード情報に変更し、当該変更されたカード識別情報に対応するカードの画像を前記ディスプレイに表示する、請求項1から請求項3のいずれか記載の携帯端末。
【請求項5】
前記カード情報は、ユーザに配付されたカードのカード識別情報を有する配付カード情報を少なくとも有し、
あらかじめ決められた動きが検出されたと前記判断部によって判断された場合に、ユーザに配付される前のカードからカードを配付することを要求する配付要求を送信する送信部と、
前記送信部による配付要求の送信に応じて、ユーザに配付される前の配付前カードから配付されたカードを識別するカード識別情報を受信する受信部と、をさらに備え、
前記カード制御部は、前記受信部が受信したカード識別情報を配付カード情報に追加し、前記受信部が受信したカード識別情報に対応するカードの画像を前記ディスプレイに表示する、請求項1から請求項3のいずれか記載の携帯端末。
【請求項6】
前記カード情報は、カード識別情報と、当該カード識別情報に対応するカードの位置を示す位置情報とを少なくとも有し、
前記携帯端末の位置を取得する位置取得部をさらに備え、
前記カード制御部は、あらかじめ決められた動きが検出されたと前記判断部によって判断された場合に、前記位置取得部が取得した位置に対応するカード識別情報を特定し、当該特定したカード識別情報に対応するカードの画像を前記ディスプレイに表示する、請求項1から請求項3のいずれか記載の携帯端末。
【請求項7】
カード識別情報と、カードの位置とが対応付けられており、
前記携帯端末の位置を取得する位置取得部と、
あらかじめ決められた動きが検出されたと前記判断部によって判断された場合に、前記位置取得部が取得した位置を送信する送信部と、
前記送信部による位置の送信に応じて、当該位置に対応するカード識別情報を受信する受信部と、をさらに備え、
前記カード制御部は、前記受信部が受信したカード識別情報に対応するカードの画像を前記ディスプレイに表示する、請求項1から請求項3のいずれか記載の携帯端末。
【請求項8】
カードゲームのカードを識別するカード識別情報と、各カードの画像とを少なくとも含むカード情報が記憶されるカード情報記憶部にアクセス可能なコンピュータを、ユーザが操作する携帯端末として機能させるためのプログラムであって、
当該コンピュータを、
あらかじめ決められた動きが、当該携帯端末の筐体の動きを検出する動きセンサで検出されたかどうか判断する判断部、
あらかじめ決められた動きが検出されたと前記判断部によって判断された場合に、カード情報に関する処理を行い、処理結果に応じたカードの画像をディスプレイに表示するカード制御部として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2012−228290(P2012−228290A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−96755(P2011−96755)
【出願日】平成23年4月25日(2011.4.25)
【出願人】(503051888)株式会社プロフィールド (43)
【Fターム(参考)】