携帯端末及びプログラム
【課題】RFタグによって覆われていない表示領域にガイダンスを表示し得る携帯端末及びプログラムを提供する。
【解決手段】RFタグがかざされた際にRFタグと電磁波による無線通信を可能とする携帯端末1であって、携帯端末1の表示領域内又は表示領域近傍に配されたアンテナ41及びアンテナ42と、アンテナ41及びアンテナ42から取得された電波強度に基づいて、RFタグによって覆われていない表示領域を検知し、検知された表示領域にガイダンスを表示する制御部5と、を備えた携帯端末1。
【解決手段】RFタグがかざされた際にRFタグと電磁波による無線通信を可能とする携帯端末1であって、携帯端末1の表示領域内又は表示領域近傍に配されたアンテナ41及びアンテナ42と、アンテナ41及びアンテナ42から取得された電波強度に基づいて、RFタグによって覆われていない表示領域を検知し、検知された表示領域にガイダンスを表示する制御部5と、を備えた携帯端末1。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、RFID(Radio Frequency IDentification)により、RFタグと近距離無線通信を行い情報のやり取りを行い得る携帯端末が注目されている。「RFID」とは、電波を利用した認証技術をいう。「RFタグ」とは、RFID技術により近距離無線通信を行い情報のやり取りを行い得るものとして、ICチップをはじめとする電子素子とアンテナの構成が埋め込まれたカード形状などの非接触ICカードやRFIDタグなどのことをいう。
【0003】
RFIDを利用した携帯端末によれば、例えばRFタグが付与された商品の在庫管理が容易になる。また、RFタグに記憶された様々なキー情報により電子マネーの取引が可能となり、自身の識別コード情報などの記憶により入退室の管理が容易になる等のメリットがある。
以下、特に13.56MHz帯の周波数を利用したRFIDについて述べる。13.56MHz帯の周波数を利用したRFIDでは、携帯端末にループアンテナが使用され、電磁誘導方式が採用される。
【0004】
電磁誘導方式では、以下の特徴がある。
(1)通信距離は0mm〜20mm程度と短い。
(2)携帯端末のアンテナ付近又はRFタグとの間に金属が介在すると携帯端末から出力された電波が阻害されて通信できない。
(1)〜(2)の特徴を考慮した携帯端末について、例えば下記に示す特許文献1に記載の技術が存在する。
【0005】
特許文献1には、電子装置内での通信装置場所を示す位置指標を表示部に表示する電子装置が開示されている。すなわち、特許文献1に記載の技術によれば、携帯端末のどの位置にアンテナが設置されているのかを表示部に表示することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特表2007−536665号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、表示部を備えた携帯端末には、表示部の外周に沿ってループアンテナが設置されたものが存在する。表示部の外周にループアンテナを設置することで、表示部の表示領域を十分に確保し、ループアンテナの設置場所を余計に確保する必要がないため携帯端末の小型化を図ることができる。なお、現在普及している携帯端末には例えばPDA(Personal Digital Assistant)やハンディターミナルがある。
【0008】
特許文献1に記載の技術を上記の携帯端末に適用した場合、RFタグをかざした際にRFタグにより表示部の表示領域が覆われて各種のガイダンスが観察できなくなる問題が生じる。なお、各種のガイダンスには、例えば「この画面にカードをかざして下さい」との読み取り指示、「読み取りOK!」との読み取り結果、「読み取り位置を移動して下さい」との読み取り指示等がある。また、一般的にRFタグとしてのICカードのサイズは、85.6×54(mm)であり、画面寸法で換算すると4インチ程度であるため、携帯端末の様に表示部サイズが限られるものの場合、観察できなくなる部分の比率が大きくなってしまう傾向にある。
【0009】
図11に、携帯端末にRFタグをかざす前の状態を示す。
図12に、携帯端末にRFタグをかざした後の状態を示す。
図11及び図12に示すように、RFタグをかざすと表示領域の一部がRFタグに覆われ、ガイダンスを観察することができなくなる場合がある。ガイダンスが観察できなくなることで、ユーザの利便性が損なわれる。
【0010】
本発明の課題は、RFタグによって覆われていない表示領域にガイダンスを表示し得る携帯端末及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、RFタグがかざされた際に該RFタグと電磁波による無線通信を可能とする携帯端末であって、
前記携帯端末の表示領域内又は表示領域近傍に配された複数のアンテナと、
前記複数のアンテナから取得された電波強度に基づいて、前記RFタグによって覆われていない表示領域を検知し、検知された表示領域にガイダンスを表示する制御部と、
を備えた携帯端末が提供される。
【0012】
また、本発明によれば、RFタグがかざされた際に該RFタグと電磁波による無線通信を可能とし、表示領域内又は表示領域近傍に配された複数のアンテナを備えて構成される携帯端末のコンピュータに、
制御部により、前記複数のアンテナから取得された電波強度に基づいて、前記RFタグによって覆われていない表示領域を検知し、検知された表示領域にガイダンスを表示させる機能を実現するためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、RFタグによって覆われていない表示領域にガイダンスを表示することができ、ユーザの利便性向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】携帯端末の外観図である。
【図2】携帯端末の機能ブロック図である。
【図3】表示処理を示すフロー図である。
【図4】RFタグがかざされる前の状態を示す図である。
【図5】RFタグがかざされた後の状態を示す図である。
【図6】携帯端末の外観図である。
【図7】携帯端末の外観図である。
【図8】携帯端末の機能ブロック図である。
【図9】表示処理を示すフロー図である。
【図10】テーブルを示す図である。
【図11】RFタグがかざされる前の状態を示す図である。
【図12】RFタグがかざされた後の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
〔第1の実施形態〕
本実施形態における携帯端末の構成及び動作について、図面を用いて詳細に説明する。なお、本実施形態は一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。
【0016】
図1に、携帯端末1の外観図を示す。
携帯端末1は、表示部2、操作部3、アンテナ41及びアンテナ42等を備えて構成される。
【0017】
表示部2は、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)や有機ELディスプレイ(Organic Electro-Luminescence Display)等を備えて構成される。表示部2は、各種情報の静止画又は動画を表示する。
【0018】
操作部3は、タッチセンサーを備えて構成され、表示部2の背面に設けられるいわゆるタッチパネルである。操作部3は、抵抗膜方式、表面弾性方式、静電容量方式等の方式により、表示部2の画面上がタッチ(押下)された場合に押下信号を生成し、生成された押下信号を制御部5(図2参照)に出力する。なお、操作部3は、必ずしもタッチパネルである必要はなく、数字キー、文字キー、機能キー等を表示部2とは別領域に備えて構成されるとしてもよい。
【0019】
アンテナ41は、巻き回した銅線等のループアンテナである。なお、アンテナ41は透明色の導電性素材のループアンテナであってもよい。
アンテナ41は、表示部2の背面に設置され、表示部2の表示領域を上下に2分割したときに上側の領域を囲むようにして設置される。なお、透明色の導電性素材からなるループアンテナを用いる場合、表示部2の表面に設置されるとしてもよい。
【0020】
アンテナ42は、巻き回した銅線等のループアンテナである。なお、アンテナ42は透明色の導電性素材のループアンテナであってもよい。
アンテナ42は、表示部2の背面に設置され、表示部2の表示領域を上下に2分割したときに下側の領域を囲むようにして設置される。なお、透明色の導電性素材からなるループアンテナを用いる場合、表示部2の表面に設置されるとしてもよい。
【0021】
図2に、携帯端末1の機能ブロック図を示す。
携帯端末1は、表示部2、操作部3、アンテナ41、アンテナ42、制御部5、記憶部6、電源部7等を備えて構成される。これらの構成のうち、図1で既述した構成については同一の符号を付して簡潔に説明する。
【0022】
表示部2は、制御部5からの制御信号に基づいて、静止画又は動画を表示する。
操作部3は、表示部2の画面上が押下された場合、押下信号を生成してこれを制御部5に出力する。
アンテナ41及びアンテナ42は、RFタグに電波を送信し、送信された電波がRFタグから反射された場合にこの反射波を受信する。また、アンテナ41及びアンテナ42は、受信された反射波を「電波強度」として取得し、取得された電波強度を制御部5に出力する。
なお、アンテナ41及びアンテナ42は、ここではRFID用のアンテナとして用いるがこれに限らず、例えばLAN(Local Area Network)用やWAN(Wide Area Network)用のアンテナとして用いてもよい。
【0023】
「RFタグ」は、本発明の説明においては、RFID技術により近距離無線通信を行い情報のやり取りを行い得るものとして、ICチップをはじめとする電子素子とアンテナの構成が埋め込まれたカード形状などの非接触ICカードやRFIDタグなどの総称として記載する。なお、各説明において、RFタグの形状をカード型を例として説明しているが、これに限定されず、例えばコイン型、スティック型、ラベル型、及び腕時計や携帯電話等に埋め込むなど様々な形状のものとしてもよい。また、本件は第2の実施形態以降に関しても同様である。
【0024】
制御部5は、CPU、RAM、ROM等を備えて構成され、CPUはROMや記憶部6に記憶される各種プログラムをRAMに展開し、展開された各種プログラムとの協働により携帯端末1の動作を統括的に制御する。
例えば制御部5は、記憶部6に記憶されているアプリケーションを実行してRFタグと近距離無線通信を行い、その際に表示処理(図3参照)を行う。
【0025】
記憶部6は、ROM、RAM、HDD、フラッシュメモリ等の揮発メモリ又は不揮発メモリである。記憶部6は、制御部5により実行される各種プログラムを記憶し、また、各種プログラムが実行されたことで得られる各種情報を記憶する。
例えば記憶部6は、RFID用のアプリケーションソフト、RFタグ認証テーブル、識別コード又は管理ツール等を記憶しており、近距離無線通信により取得された各種情報を記憶する。
【0026】
電源部7は、いわゆるバッテリーとよばれる二次電池であり、携帯端末1の各部(2〜6)に電源を供給する。なお、図2において、電源供給ラインの図示は省略している。電源部7は、制御部5の制御に基づき省電力化を図るように各部に電源を供給する。
【0027】
図3を参照して、近距離無線通信時における携帯端末1の表示処理について説明する。
本処理により、携帯端末1にRFタグがかざされた際、RFタグによって覆われていない表示領域に各種のガイダンスを表示することができるため、ユーザの利便性向上が図れる。
【0028】
前提として、携帯端末1においてRFタグと近距離無線通信を行うためのアプリケーションが起動され、初期画面が表示部2に表示されているものとする。初期画面としては、例えば表示部2の表示領域中央に「カードをかざしてください。」とのガイダンスが表示される。
なお、以下の説明では、RFタグに書き込まれている情報を読み取る際に本処理が行われるものとしているが、書き込む際の場合も同様に本処理が行われる。
【0029】
制御部5は、アンテナ41及びアンテナ42によりスキャンを開始する(ステップS1)。
制御部5は、アンテナ41又はアンテナ42からRFタグの識別コードを検知したか否か判断する(ステップS2)。
【0030】
識別コードを検知しない場合(ステップS2;N)、制御部5は、検知するまでスキャンする。
識別コードを検知した場合(ステップS2;Y)、制御部5は、アンテナ41及びアンテナ42から電波強度を取得する(ステップS3)。
【0031】
制御部5は、アンテナ41からの電波強度(以下、「41e」と表現する)とアンテナ42からの電波強度(以下、「42e」と表現する)とを比較する(ステップS4)。
【0032】
41e<42eの場合(ステップS4;41e<42e)、すなわちアンテナ41からの電波強度の方が小さい場合、制御部5は、RFタグによって覆われていない表示領域の割合を算出する(ステップS5)。
例えば制御部5は、RFタグによって覆われていない表示領域の割合を41e/(41e+42e)により算出する。
【0033】
制御部5は、算出された割合が10%より大きいか否か判断する(ステップS6)。なお、ここでは判断基準値として10%を採用しているが必ずしもこれに限られず、例えば20%や30%等であってもよい。
【0034】
算出された割合が10%より大きくない場合(ステップS6;N)、すなわち表示部2の表示領域の大部分がRFタグによって覆われている場合、制御部5はエラーを通知する(ステップS7)。
エラー通知は、例えば図示しないスピーカからブザー音のみに限らず「カードを端にずらして下さい」との音声通知であってもよいし、表示部2のバックライトや図示しないLEDを点滅又は点灯する等の通知であってもよい。また、それらと同時に、RFタグによって覆われて見えない表示部2にユーザへのガイダンスを念のために表示しておくとしてもよい。更に、図示しない振動デバイスにより携帯端末1の筐体等を振動させることによる通知であってもよい。
エラーを通知した後、制御部5はステップS2に移行する。
【0035】
算出された割合が10%より大きい場合(ステップS6;Y)、すなわち表示部2の表示領域が一定領域以上確保されている場合、制御部5はアンテナ41の設置領域内をRFタグによって覆われていない表示領域として検知し、検知された表示領域に各種のガイダンスを表示する(ステップS8)。
表示される各種のガイダンスとしては、例えば「もう一度かざしてください」との読み取り指示、「読み取りOK!」との読み取り結果、「只今読み取り中です」との読み取り状況等がある。
【0036】
制御部5は、電波強度の強いアンテナ42により、RFタグに書き込まれている情報を読み取る(ステップS9)。
このとき、ユーザはRFタグをかざしつつ表示部2の表示領域に表示される読み取り状況等のガイダンスを観察することができるため、利便性向上が図れる。
【0037】
制御部5は、読み取り完了できたか否か判断する(ステップS10)。
読み取り完了できない場合(ステップS10;N)、制御部5は、ステップS3に移行する。
読み取り完了できた場合(ステップS10;Y)、制御部5は、アンテナ41及びアンテナ42への電源供給を停止してスキャンを終了し(ステップS11)、携帯端末1による近距離無線通信を終了する。
【0038】
ステップS4に戻り、制御部5は、電波強度を比較して41e≧42eの場合(ステップS4;41e≧42e)、すなわち、アンテナ42からの電波強度の方が小さい、又はアンテナ41とアンテナ42との電波強度が同一の場合、RFタグによって覆われていない表示領域の割合を算出する(ステップS12)。
例えば制御部5は、RFタグによって覆われていない表示領域の割合を42e/(41e+42e)により算出する。
【0039】
制御部5は、算出された表示領域の割合が10%より大きいか否か判断する(ステップS13)。なお、ここでも判断基準として10%を採用しているが必ずしもこれに限られず、例えば20%や30%等でもよい。
【0040】
表示領域の割合が10%より大きくない場合(ステップS13;N)、制御部5は、光又は音によりエラーを通知し(ステップS14)、ステップS2に移行する。
光又は音によるエラー通知の内容については、ステップS7のエラー通知と同様であるためここでの説明は省略する。
【0041】
表示領域の割合が10%より大きい場合(ステップS13;Y)、制御部5は、アンテナ42の設置領域に各種のガイダンスを表示する(ステップS15)。
表示されるガイダンスの内容については、ステップS8で表示されるガイダンスと同様であるためここでの説明は省略する。
【0042】
制御部5は、アンテナ41によりRFタグに書き込まれている情報を読み取る(ステップS16)。
制御部5は、その後上記説明したステップS10又はS11に移行して携帯端末1による近距離無線通信を終了する。
【0043】
なお、上記の近距離無線通信時における表示処理において、制御部5はステップS5〜S7及びステップS12〜S14を省略して処理を簡略化してもよい。具体的には、制御部5は電波強度を比較して(ステップS4)、電波強度の低い方のアンテナ(41又は42)の設置領域内に、読み取り状況等のガイダンスを表示する(ステップS8又はステップS15)としてもよい。
この場合、RFタグによって覆われていない表示領域の割合を算出しないため処理速度を向上することができる。
【0044】
図4に、携帯端末1にRFタグがかざされる前の状態を示す。
図5に、携帯端末1にRFタグがかざされた後の状態を示す。
図4及び図5に示すように、「カードをかざしてください。」との読み取り指示に従ってRFタグがかざされた場合、本実施形態によれば、RFタグによって覆われていない表示領域に「只今読み取り中です。」等の読み取り状況のガイダンス等を表示することができる。RFタグがかざされる位置に拘らずガイダンスを観察することができるため、ユーザの利便性を図ることができる。
【0045】
以上のように、第1の実施形態によれば、表示部2を備えた携帯端末1にRFタグがかざされた際、RFタグによって覆われていない表示領域を検知することができ、検知された表示領域に読み取り指示等のガイダンスを表示することができる。ユーザはRFタグをかざしつつガイダンスを観察することができるので利便性を図ることができる。
【0046】
また、アンテナ41及びアンテナ42から取得された電波強度のうち、電波強度が小さい方のアンテナの設置領域内をRFタグによって覆われていない表示領域として検知することができ、RFタグによって覆われていない表示領域にガイダンスを表示することができる。
【0047】
また、アンテナ41及びアンテナ42から取得された電波強度のうち、電波強度が大きい方のアンテナによりRFタグに書き込まれた情報を読み取ることができる。
【0048】
また、アンテナ41及びアンテナ42から取得された電波強度を加算し、加算された電波強度において、アンテナ41から取得された電波強度(又はアンテナ42から取得された電波強度)が占める割合が予め定められた値よりも大きい場合にガイダンスを表示し、小さい場合に音、光、振動又は文字表示等によりエラーを通知することができる。
【0049】
また、アンテナ41及びアンテナ42は、表示部2の表示領域を2つに分割したとき、分割された領域を囲むようにそれぞれ巻き回して設置されるため、表示領域を十分に確保しつつ携帯端末の小型化を図ることができる。
【0050】
また、RFタグをかざしつつ観察可能に表示されるガイダンスとして、読み取り指示、読み取り状況、読み取り結果等があり、これらをユーザは観察することができるため利便性を図ることができる。
【0051】
〔第2の実施形態〕
図6に、携帯端末11の外観図を示す。
なお、携帯端末1と同様の構成については同一の符号を付して説明は省略する。
携帯端末11は、携帯端末1と比較して、アンテナ数及びアンテナの設置位置が異なり他の構成は同様である。携帯端末11は、表示部2の背面に4つのアンテナ41〜44を備えて構成され、4つのアンテナ41〜44は、表示部2の表示領域を上下左右に4分割したときに各領域を囲むようにしてそれぞれ設置される。なお、透明色の導電性素材からなるループアンテナを用いる場合、表示部2の表面に設置されるとしてもよい。
【0052】
図7に、携帯端末12の外観図を示す。
なお、携帯端末11と同様の構成については同一の符号を付して説明は省略する。
携帯端末12は、携帯端末11と比較して、アンテナの設置位置が異なり他の構成は同様である。携帯端末12は、表示部2の表示領域外であり表示領域近傍に4つのアンテナ41〜44を備えて構成され、4つのアンテナ41〜44は、表示部2の4つの辺に沿ってそれぞれ設置される。
【0053】
図8に、携帯端末11の機能ブロック図を示す。
携帯端末11は、表示部2、操作部3、アンテナ41〜44、制御部5、記憶部6、電源部7等を備えて構成される。
【0054】
携帯端末11は、携帯端末1と比較して、4つのアンテナ41〜44を備える点で異なり、他の機能構成は同様であるためここでの説明は省略する。
また、携帯端末12は、携帯端末11と同様の構成であるためここでの説明は省略する。
【0055】
図9を参照して、近距離無線通信時における携帯端末11の表示処理について説明する。
本処理により、携帯端末11にRFタグがかざされた際、RFタグによって覆われていない表示領域を正確に検知し、RFタグによって覆われていない表示領域に各種のガイダンスを表示することができるため、ユーザの利便性向上が図れる。
【0056】
前提として、携帯端末11においてRFタグと近距離無線通信を行うためのアプリケーションが起動され、初期画面が表示部2に表示されているものとする。初期画面としては、例えば表示部2の表示領域中央に「カードをかざしてください。」とのガイダンスが表示される。
【0057】
制御部5は、アンテナ41〜44によりスキャンを開始する(ステップS21)。
制御部5は、アンテナ41〜44の何れかによりRFタグの識別コードを検知したか否か判断する(ステップS22)。
【0058】
識別コードを検知していない場合(ステップS22;N)、制御部5は、検知するまでスキャンする。
識別コードを検知した場合(ステップS22;Y)、制御部5は、アンテナ41〜44から電波強度を取得する(ステップS23)。
【0059】
制御部5は、記憶部6に予め記憶されているテーブルを参照し、取得された電波強度及びテーブルに基づいて、RFタグによって覆われていない表示領域を検知する(ステップS24)。
【0060】
図10に、テーブルT1を示す。
テーブルT1は、アンテナ41〜44ごとの電波強度とRFタグによって覆われていると予測される表示領域とが対応付けられており、更に、RFタグによって覆われていないと予測される表示領域が対応付けられている。
【0061】
アンテナ41〜44ごとの電波強度は、アンテナ41〜44ごとに電波強度を1〜4まで振り分けたものであり、ここでは電波強度1=最小、2=小、3=中、4=最大として説明する。電波強度が大きいアンテナほど、RFタグからの反射波を多く受信していることからRFタグとの距離が近いといえる。また、網掛け部分は、アンテナ41〜44ごとに電波強度1〜4を振り分けた中で電波強度が一番大きく、網掛け部分に該当するアンテナがRFタグに書き込まれた情報の読み取り用アンテナとして採用される。なお、電波強度が一番大きなアンテナが複数有る場合には、このテーブルT1では便宜上、アンテナ番号の小さい方のアンテナを情報の取り込み用として採用することとして網掛け表記しているが、その判断は一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。
【0062】
RFタグによって覆われていると予測される表示領域は、アンテナ41〜44ごとの電波強度の割り振り状態及びアンテナ41〜44の設置位置に基づいて予測された領域であり、RFタグがかざされた位置を予測したものである。電波強度の割り振り状態が例えばアンテナ41〜44の順に4−4−1−1の場合(テーブルT1:一行目)、アンテナ41及び42の電波強度が最大であり、アンテナ41及び42は表示部2の表示領域において左上及び右上に設置されていることから、RFタグはアンテナ41及び42の設置位置である表示領域の上側でかざされたものと予測される。
【0063】
RFタグによって覆われていないと予測される表示領域は、RFタグによって覆われていると予測される表示領域以外の表示領域であり、RFタグがかざされていない領域を予測したものである。電波強度の割り振り状態が例えばアンテナ41〜44の順に4−4−1−1の場合(テーブルT1:一行目)、RFタグはアンテナ41及び42の設置位置である表示領域の上側でかざされたものと予測されるから、RFタグによって覆われていない表示領域は下側と予測される。
【0064】
制御部5は、アンテナ41〜44から電波強度を取得した後、取得された電波強度が電波強度1〜4の何れであるか判定し、判定結果とテーブルT1とに基づいて、RFタグによって覆われていない表示領域を検知する(ステップS24)。
【0065】
制御部5は、検知された表示領域に各種のガイダンスを表示する(ステップS25)。
各種のガイダンスとしては、例えば「もう一度かざしてください」との読み取り指示、「読み取りOK!」との読み取り結果、「只今読み取り中です」との読み取り状況等がある。
【0066】
制御部5は、電波強度の大きいアンテナにより、RFタグに書き込まれている情報を読み取る(ステップS26)。
例えば制御部5は、テーブルT1において網掛け部分に該当するアンテナにより、RFタグに書き込まれている情報を読み取る。
【0067】
このとき、ユーザはRFタグをかざしつつ表示部2の表示領域に表示される読み取り状況等のガイダンスを観察することができるため、利便性向上が図れる。
【0068】
制御部5は、読み取り完了できたか否か判断する(ステップS27)。
読み取り完了できない場合(ステップS27;N)、制御部5は、ステップS23に移行する。
読み取り完了できた場合(ステップS27;Y)、制御部5は、アンテナ41〜44への電源供給を停止してスキャンを終了し(ステップS28)、携帯端末11による近距離無線通信を終了する。
【0069】
なお、携帯端末12の表示処理については、上記の処理におけるテーブルT1の内容が異なり、他は同様であるためここでの説明は省略する。
【0070】
以上のように、第2の実施形態によれば、表示部2を備えた携帯端末11又は携帯端末12にRFタグがかざされた際、RFタグによって覆われていない表示領域を正確に検知することができ、検知された表示領域に読み取り指示等のガイダンスを表示することができる。ユーザはRFタグをかざしつつガイダンスを観察することができるため、利便性が図れる。
【0071】
また、テーブルT1を参照することで、アンテナ41〜44から取得された電波強度及びテーブルT1に基づいて、高速かつ正確に、RFタグによって覆われていない表示領域を検知することができる。
【0072】
また、アンテナ41〜44を表示領域外であって、表示部2の表示画面の4辺に沿ってそれぞれ設置した携帯端末12の場合、アンテナ41〜44を表示部2の背面又は表面に配置する携帯端末11の場合と比較して端末の厚みを抑えることができる。
【符号の説明】
【0073】
1、11、12 携帯端末
2 表示部
3 操作部
41〜44 アンテナ
5 制御部
6 記憶部
7 電源部
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、RFID(Radio Frequency IDentification)により、RFタグと近距離無線通信を行い情報のやり取りを行い得る携帯端末が注目されている。「RFID」とは、電波を利用した認証技術をいう。「RFタグ」とは、RFID技術により近距離無線通信を行い情報のやり取りを行い得るものとして、ICチップをはじめとする電子素子とアンテナの構成が埋め込まれたカード形状などの非接触ICカードやRFIDタグなどのことをいう。
【0003】
RFIDを利用した携帯端末によれば、例えばRFタグが付与された商品の在庫管理が容易になる。また、RFタグに記憶された様々なキー情報により電子マネーの取引が可能となり、自身の識別コード情報などの記憶により入退室の管理が容易になる等のメリットがある。
以下、特に13.56MHz帯の周波数を利用したRFIDについて述べる。13.56MHz帯の周波数を利用したRFIDでは、携帯端末にループアンテナが使用され、電磁誘導方式が採用される。
【0004】
電磁誘導方式では、以下の特徴がある。
(1)通信距離は0mm〜20mm程度と短い。
(2)携帯端末のアンテナ付近又はRFタグとの間に金属が介在すると携帯端末から出力された電波が阻害されて通信できない。
(1)〜(2)の特徴を考慮した携帯端末について、例えば下記に示す特許文献1に記載の技術が存在する。
【0005】
特許文献1には、電子装置内での通信装置場所を示す位置指標を表示部に表示する電子装置が開示されている。すなわち、特許文献1に記載の技術によれば、携帯端末のどの位置にアンテナが設置されているのかを表示部に表示することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特表2007−536665号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、表示部を備えた携帯端末には、表示部の外周に沿ってループアンテナが設置されたものが存在する。表示部の外周にループアンテナを設置することで、表示部の表示領域を十分に確保し、ループアンテナの設置場所を余計に確保する必要がないため携帯端末の小型化を図ることができる。なお、現在普及している携帯端末には例えばPDA(Personal Digital Assistant)やハンディターミナルがある。
【0008】
特許文献1に記載の技術を上記の携帯端末に適用した場合、RFタグをかざした際にRFタグにより表示部の表示領域が覆われて各種のガイダンスが観察できなくなる問題が生じる。なお、各種のガイダンスには、例えば「この画面にカードをかざして下さい」との読み取り指示、「読み取りOK!」との読み取り結果、「読み取り位置を移動して下さい」との読み取り指示等がある。また、一般的にRFタグとしてのICカードのサイズは、85.6×54(mm)であり、画面寸法で換算すると4インチ程度であるため、携帯端末の様に表示部サイズが限られるものの場合、観察できなくなる部分の比率が大きくなってしまう傾向にある。
【0009】
図11に、携帯端末にRFタグをかざす前の状態を示す。
図12に、携帯端末にRFタグをかざした後の状態を示す。
図11及び図12に示すように、RFタグをかざすと表示領域の一部がRFタグに覆われ、ガイダンスを観察することができなくなる場合がある。ガイダンスが観察できなくなることで、ユーザの利便性が損なわれる。
【0010】
本発明の課題は、RFタグによって覆われていない表示領域にガイダンスを表示し得る携帯端末及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、RFタグがかざされた際に該RFタグと電磁波による無線通信を可能とする携帯端末であって、
前記携帯端末の表示領域内又は表示領域近傍に配された複数のアンテナと、
前記複数のアンテナから取得された電波強度に基づいて、前記RFタグによって覆われていない表示領域を検知し、検知された表示領域にガイダンスを表示する制御部と、
を備えた携帯端末が提供される。
【0012】
また、本発明によれば、RFタグがかざされた際に該RFタグと電磁波による無線通信を可能とし、表示領域内又は表示領域近傍に配された複数のアンテナを備えて構成される携帯端末のコンピュータに、
制御部により、前記複数のアンテナから取得された電波強度に基づいて、前記RFタグによって覆われていない表示領域を検知し、検知された表示領域にガイダンスを表示させる機能を実現するためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、RFタグによって覆われていない表示領域にガイダンスを表示することができ、ユーザの利便性向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】携帯端末の外観図である。
【図2】携帯端末の機能ブロック図である。
【図3】表示処理を示すフロー図である。
【図4】RFタグがかざされる前の状態を示す図である。
【図5】RFタグがかざされた後の状態を示す図である。
【図6】携帯端末の外観図である。
【図7】携帯端末の外観図である。
【図8】携帯端末の機能ブロック図である。
【図9】表示処理を示すフロー図である。
【図10】テーブルを示す図である。
【図11】RFタグがかざされる前の状態を示す図である。
【図12】RFタグがかざされた後の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
〔第1の実施形態〕
本実施形態における携帯端末の構成及び動作について、図面を用いて詳細に説明する。なお、本実施形態は一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。
【0016】
図1に、携帯端末1の外観図を示す。
携帯端末1は、表示部2、操作部3、アンテナ41及びアンテナ42等を備えて構成される。
【0017】
表示部2は、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)や有機ELディスプレイ(Organic Electro-Luminescence Display)等を備えて構成される。表示部2は、各種情報の静止画又は動画を表示する。
【0018】
操作部3は、タッチセンサーを備えて構成され、表示部2の背面に設けられるいわゆるタッチパネルである。操作部3は、抵抗膜方式、表面弾性方式、静電容量方式等の方式により、表示部2の画面上がタッチ(押下)された場合に押下信号を生成し、生成された押下信号を制御部5(図2参照)に出力する。なお、操作部3は、必ずしもタッチパネルである必要はなく、数字キー、文字キー、機能キー等を表示部2とは別領域に備えて構成されるとしてもよい。
【0019】
アンテナ41は、巻き回した銅線等のループアンテナである。なお、アンテナ41は透明色の導電性素材のループアンテナであってもよい。
アンテナ41は、表示部2の背面に設置され、表示部2の表示領域を上下に2分割したときに上側の領域を囲むようにして設置される。なお、透明色の導電性素材からなるループアンテナを用いる場合、表示部2の表面に設置されるとしてもよい。
【0020】
アンテナ42は、巻き回した銅線等のループアンテナである。なお、アンテナ42は透明色の導電性素材のループアンテナであってもよい。
アンテナ42は、表示部2の背面に設置され、表示部2の表示領域を上下に2分割したときに下側の領域を囲むようにして設置される。なお、透明色の導電性素材からなるループアンテナを用いる場合、表示部2の表面に設置されるとしてもよい。
【0021】
図2に、携帯端末1の機能ブロック図を示す。
携帯端末1は、表示部2、操作部3、アンテナ41、アンテナ42、制御部5、記憶部6、電源部7等を備えて構成される。これらの構成のうち、図1で既述した構成については同一の符号を付して簡潔に説明する。
【0022】
表示部2は、制御部5からの制御信号に基づいて、静止画又は動画を表示する。
操作部3は、表示部2の画面上が押下された場合、押下信号を生成してこれを制御部5に出力する。
アンテナ41及びアンテナ42は、RFタグに電波を送信し、送信された電波がRFタグから反射された場合にこの反射波を受信する。また、アンテナ41及びアンテナ42は、受信された反射波を「電波強度」として取得し、取得された電波強度を制御部5に出力する。
なお、アンテナ41及びアンテナ42は、ここではRFID用のアンテナとして用いるがこれに限らず、例えばLAN(Local Area Network)用やWAN(Wide Area Network)用のアンテナとして用いてもよい。
【0023】
「RFタグ」は、本発明の説明においては、RFID技術により近距離無線通信を行い情報のやり取りを行い得るものとして、ICチップをはじめとする電子素子とアンテナの構成が埋め込まれたカード形状などの非接触ICカードやRFIDタグなどの総称として記載する。なお、各説明において、RFタグの形状をカード型を例として説明しているが、これに限定されず、例えばコイン型、スティック型、ラベル型、及び腕時計や携帯電話等に埋め込むなど様々な形状のものとしてもよい。また、本件は第2の実施形態以降に関しても同様である。
【0024】
制御部5は、CPU、RAM、ROM等を備えて構成され、CPUはROMや記憶部6に記憶される各種プログラムをRAMに展開し、展開された各種プログラムとの協働により携帯端末1の動作を統括的に制御する。
例えば制御部5は、記憶部6に記憶されているアプリケーションを実行してRFタグと近距離無線通信を行い、その際に表示処理(図3参照)を行う。
【0025】
記憶部6は、ROM、RAM、HDD、フラッシュメモリ等の揮発メモリ又は不揮発メモリである。記憶部6は、制御部5により実行される各種プログラムを記憶し、また、各種プログラムが実行されたことで得られる各種情報を記憶する。
例えば記憶部6は、RFID用のアプリケーションソフト、RFタグ認証テーブル、識別コード又は管理ツール等を記憶しており、近距離無線通信により取得された各種情報を記憶する。
【0026】
電源部7は、いわゆるバッテリーとよばれる二次電池であり、携帯端末1の各部(2〜6)に電源を供給する。なお、図2において、電源供給ラインの図示は省略している。電源部7は、制御部5の制御に基づき省電力化を図るように各部に電源を供給する。
【0027】
図3を参照して、近距離無線通信時における携帯端末1の表示処理について説明する。
本処理により、携帯端末1にRFタグがかざされた際、RFタグによって覆われていない表示領域に各種のガイダンスを表示することができるため、ユーザの利便性向上が図れる。
【0028】
前提として、携帯端末1においてRFタグと近距離無線通信を行うためのアプリケーションが起動され、初期画面が表示部2に表示されているものとする。初期画面としては、例えば表示部2の表示領域中央に「カードをかざしてください。」とのガイダンスが表示される。
なお、以下の説明では、RFタグに書き込まれている情報を読み取る際に本処理が行われるものとしているが、書き込む際の場合も同様に本処理が行われる。
【0029】
制御部5は、アンテナ41及びアンテナ42によりスキャンを開始する(ステップS1)。
制御部5は、アンテナ41又はアンテナ42からRFタグの識別コードを検知したか否か判断する(ステップS2)。
【0030】
識別コードを検知しない場合(ステップS2;N)、制御部5は、検知するまでスキャンする。
識別コードを検知した場合(ステップS2;Y)、制御部5は、アンテナ41及びアンテナ42から電波強度を取得する(ステップS3)。
【0031】
制御部5は、アンテナ41からの電波強度(以下、「41e」と表現する)とアンテナ42からの電波強度(以下、「42e」と表現する)とを比較する(ステップS4)。
【0032】
41e<42eの場合(ステップS4;41e<42e)、すなわちアンテナ41からの電波強度の方が小さい場合、制御部5は、RFタグによって覆われていない表示領域の割合を算出する(ステップS5)。
例えば制御部5は、RFタグによって覆われていない表示領域の割合を41e/(41e+42e)により算出する。
【0033】
制御部5は、算出された割合が10%より大きいか否か判断する(ステップS6)。なお、ここでは判断基準値として10%を採用しているが必ずしもこれに限られず、例えば20%や30%等であってもよい。
【0034】
算出された割合が10%より大きくない場合(ステップS6;N)、すなわち表示部2の表示領域の大部分がRFタグによって覆われている場合、制御部5はエラーを通知する(ステップS7)。
エラー通知は、例えば図示しないスピーカからブザー音のみに限らず「カードを端にずらして下さい」との音声通知であってもよいし、表示部2のバックライトや図示しないLEDを点滅又は点灯する等の通知であってもよい。また、それらと同時に、RFタグによって覆われて見えない表示部2にユーザへのガイダンスを念のために表示しておくとしてもよい。更に、図示しない振動デバイスにより携帯端末1の筐体等を振動させることによる通知であってもよい。
エラーを通知した後、制御部5はステップS2に移行する。
【0035】
算出された割合が10%より大きい場合(ステップS6;Y)、すなわち表示部2の表示領域が一定領域以上確保されている場合、制御部5はアンテナ41の設置領域内をRFタグによって覆われていない表示領域として検知し、検知された表示領域に各種のガイダンスを表示する(ステップS8)。
表示される各種のガイダンスとしては、例えば「もう一度かざしてください」との読み取り指示、「読み取りOK!」との読み取り結果、「只今読み取り中です」との読み取り状況等がある。
【0036】
制御部5は、電波強度の強いアンテナ42により、RFタグに書き込まれている情報を読み取る(ステップS9)。
このとき、ユーザはRFタグをかざしつつ表示部2の表示領域に表示される読み取り状況等のガイダンスを観察することができるため、利便性向上が図れる。
【0037】
制御部5は、読み取り完了できたか否か判断する(ステップS10)。
読み取り完了できない場合(ステップS10;N)、制御部5は、ステップS3に移行する。
読み取り完了できた場合(ステップS10;Y)、制御部5は、アンテナ41及びアンテナ42への電源供給を停止してスキャンを終了し(ステップS11)、携帯端末1による近距離無線通信を終了する。
【0038】
ステップS4に戻り、制御部5は、電波強度を比較して41e≧42eの場合(ステップS4;41e≧42e)、すなわち、アンテナ42からの電波強度の方が小さい、又はアンテナ41とアンテナ42との電波強度が同一の場合、RFタグによって覆われていない表示領域の割合を算出する(ステップS12)。
例えば制御部5は、RFタグによって覆われていない表示領域の割合を42e/(41e+42e)により算出する。
【0039】
制御部5は、算出された表示領域の割合が10%より大きいか否か判断する(ステップS13)。なお、ここでも判断基準として10%を採用しているが必ずしもこれに限られず、例えば20%や30%等でもよい。
【0040】
表示領域の割合が10%より大きくない場合(ステップS13;N)、制御部5は、光又は音によりエラーを通知し(ステップS14)、ステップS2に移行する。
光又は音によるエラー通知の内容については、ステップS7のエラー通知と同様であるためここでの説明は省略する。
【0041】
表示領域の割合が10%より大きい場合(ステップS13;Y)、制御部5は、アンテナ42の設置領域に各種のガイダンスを表示する(ステップS15)。
表示されるガイダンスの内容については、ステップS8で表示されるガイダンスと同様であるためここでの説明は省略する。
【0042】
制御部5は、アンテナ41によりRFタグに書き込まれている情報を読み取る(ステップS16)。
制御部5は、その後上記説明したステップS10又はS11に移行して携帯端末1による近距離無線通信を終了する。
【0043】
なお、上記の近距離無線通信時における表示処理において、制御部5はステップS5〜S7及びステップS12〜S14を省略して処理を簡略化してもよい。具体的には、制御部5は電波強度を比較して(ステップS4)、電波強度の低い方のアンテナ(41又は42)の設置領域内に、読み取り状況等のガイダンスを表示する(ステップS8又はステップS15)としてもよい。
この場合、RFタグによって覆われていない表示領域の割合を算出しないため処理速度を向上することができる。
【0044】
図4に、携帯端末1にRFタグがかざされる前の状態を示す。
図5に、携帯端末1にRFタグがかざされた後の状態を示す。
図4及び図5に示すように、「カードをかざしてください。」との読み取り指示に従ってRFタグがかざされた場合、本実施形態によれば、RFタグによって覆われていない表示領域に「只今読み取り中です。」等の読み取り状況のガイダンス等を表示することができる。RFタグがかざされる位置に拘らずガイダンスを観察することができるため、ユーザの利便性を図ることができる。
【0045】
以上のように、第1の実施形態によれば、表示部2を備えた携帯端末1にRFタグがかざされた際、RFタグによって覆われていない表示領域を検知することができ、検知された表示領域に読み取り指示等のガイダンスを表示することができる。ユーザはRFタグをかざしつつガイダンスを観察することができるので利便性を図ることができる。
【0046】
また、アンテナ41及びアンテナ42から取得された電波強度のうち、電波強度が小さい方のアンテナの設置領域内をRFタグによって覆われていない表示領域として検知することができ、RFタグによって覆われていない表示領域にガイダンスを表示することができる。
【0047】
また、アンテナ41及びアンテナ42から取得された電波強度のうち、電波強度が大きい方のアンテナによりRFタグに書き込まれた情報を読み取ることができる。
【0048】
また、アンテナ41及びアンテナ42から取得された電波強度を加算し、加算された電波強度において、アンテナ41から取得された電波強度(又はアンテナ42から取得された電波強度)が占める割合が予め定められた値よりも大きい場合にガイダンスを表示し、小さい場合に音、光、振動又は文字表示等によりエラーを通知することができる。
【0049】
また、アンテナ41及びアンテナ42は、表示部2の表示領域を2つに分割したとき、分割された領域を囲むようにそれぞれ巻き回して設置されるため、表示領域を十分に確保しつつ携帯端末の小型化を図ることができる。
【0050】
また、RFタグをかざしつつ観察可能に表示されるガイダンスとして、読み取り指示、読み取り状況、読み取り結果等があり、これらをユーザは観察することができるため利便性を図ることができる。
【0051】
〔第2の実施形態〕
図6に、携帯端末11の外観図を示す。
なお、携帯端末1と同様の構成については同一の符号を付して説明は省略する。
携帯端末11は、携帯端末1と比較して、アンテナ数及びアンテナの設置位置が異なり他の構成は同様である。携帯端末11は、表示部2の背面に4つのアンテナ41〜44を備えて構成され、4つのアンテナ41〜44は、表示部2の表示領域を上下左右に4分割したときに各領域を囲むようにしてそれぞれ設置される。なお、透明色の導電性素材からなるループアンテナを用いる場合、表示部2の表面に設置されるとしてもよい。
【0052】
図7に、携帯端末12の外観図を示す。
なお、携帯端末11と同様の構成については同一の符号を付して説明は省略する。
携帯端末12は、携帯端末11と比較して、アンテナの設置位置が異なり他の構成は同様である。携帯端末12は、表示部2の表示領域外であり表示領域近傍に4つのアンテナ41〜44を備えて構成され、4つのアンテナ41〜44は、表示部2の4つの辺に沿ってそれぞれ設置される。
【0053】
図8に、携帯端末11の機能ブロック図を示す。
携帯端末11は、表示部2、操作部3、アンテナ41〜44、制御部5、記憶部6、電源部7等を備えて構成される。
【0054】
携帯端末11は、携帯端末1と比較して、4つのアンテナ41〜44を備える点で異なり、他の機能構成は同様であるためここでの説明は省略する。
また、携帯端末12は、携帯端末11と同様の構成であるためここでの説明は省略する。
【0055】
図9を参照して、近距離無線通信時における携帯端末11の表示処理について説明する。
本処理により、携帯端末11にRFタグがかざされた際、RFタグによって覆われていない表示領域を正確に検知し、RFタグによって覆われていない表示領域に各種のガイダンスを表示することができるため、ユーザの利便性向上が図れる。
【0056】
前提として、携帯端末11においてRFタグと近距離無線通信を行うためのアプリケーションが起動され、初期画面が表示部2に表示されているものとする。初期画面としては、例えば表示部2の表示領域中央に「カードをかざしてください。」とのガイダンスが表示される。
【0057】
制御部5は、アンテナ41〜44によりスキャンを開始する(ステップS21)。
制御部5は、アンテナ41〜44の何れかによりRFタグの識別コードを検知したか否か判断する(ステップS22)。
【0058】
識別コードを検知していない場合(ステップS22;N)、制御部5は、検知するまでスキャンする。
識別コードを検知した場合(ステップS22;Y)、制御部5は、アンテナ41〜44から電波強度を取得する(ステップS23)。
【0059】
制御部5は、記憶部6に予め記憶されているテーブルを参照し、取得された電波強度及びテーブルに基づいて、RFタグによって覆われていない表示領域を検知する(ステップS24)。
【0060】
図10に、テーブルT1を示す。
テーブルT1は、アンテナ41〜44ごとの電波強度とRFタグによって覆われていると予測される表示領域とが対応付けられており、更に、RFタグによって覆われていないと予測される表示領域が対応付けられている。
【0061】
アンテナ41〜44ごとの電波強度は、アンテナ41〜44ごとに電波強度を1〜4まで振り分けたものであり、ここでは電波強度1=最小、2=小、3=中、4=最大として説明する。電波強度が大きいアンテナほど、RFタグからの反射波を多く受信していることからRFタグとの距離が近いといえる。また、網掛け部分は、アンテナ41〜44ごとに電波強度1〜4を振り分けた中で電波強度が一番大きく、網掛け部分に該当するアンテナがRFタグに書き込まれた情報の読み取り用アンテナとして採用される。なお、電波強度が一番大きなアンテナが複数有る場合には、このテーブルT1では便宜上、アンテナ番号の小さい方のアンテナを情報の取り込み用として採用することとして網掛け表記しているが、その判断は一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。
【0062】
RFタグによって覆われていると予測される表示領域は、アンテナ41〜44ごとの電波強度の割り振り状態及びアンテナ41〜44の設置位置に基づいて予測された領域であり、RFタグがかざされた位置を予測したものである。電波強度の割り振り状態が例えばアンテナ41〜44の順に4−4−1−1の場合(テーブルT1:一行目)、アンテナ41及び42の電波強度が最大であり、アンテナ41及び42は表示部2の表示領域において左上及び右上に設置されていることから、RFタグはアンテナ41及び42の設置位置である表示領域の上側でかざされたものと予測される。
【0063】
RFタグによって覆われていないと予測される表示領域は、RFタグによって覆われていると予測される表示領域以外の表示領域であり、RFタグがかざされていない領域を予測したものである。電波強度の割り振り状態が例えばアンテナ41〜44の順に4−4−1−1の場合(テーブルT1:一行目)、RFタグはアンテナ41及び42の設置位置である表示領域の上側でかざされたものと予測されるから、RFタグによって覆われていない表示領域は下側と予測される。
【0064】
制御部5は、アンテナ41〜44から電波強度を取得した後、取得された電波強度が電波強度1〜4の何れであるか判定し、判定結果とテーブルT1とに基づいて、RFタグによって覆われていない表示領域を検知する(ステップS24)。
【0065】
制御部5は、検知された表示領域に各種のガイダンスを表示する(ステップS25)。
各種のガイダンスとしては、例えば「もう一度かざしてください」との読み取り指示、「読み取りOK!」との読み取り結果、「只今読み取り中です」との読み取り状況等がある。
【0066】
制御部5は、電波強度の大きいアンテナにより、RFタグに書き込まれている情報を読み取る(ステップS26)。
例えば制御部5は、テーブルT1において網掛け部分に該当するアンテナにより、RFタグに書き込まれている情報を読み取る。
【0067】
このとき、ユーザはRFタグをかざしつつ表示部2の表示領域に表示される読み取り状況等のガイダンスを観察することができるため、利便性向上が図れる。
【0068】
制御部5は、読み取り完了できたか否か判断する(ステップS27)。
読み取り完了できない場合(ステップS27;N)、制御部5は、ステップS23に移行する。
読み取り完了できた場合(ステップS27;Y)、制御部5は、アンテナ41〜44への電源供給を停止してスキャンを終了し(ステップS28)、携帯端末11による近距離無線通信を終了する。
【0069】
なお、携帯端末12の表示処理については、上記の処理におけるテーブルT1の内容が異なり、他は同様であるためここでの説明は省略する。
【0070】
以上のように、第2の実施形態によれば、表示部2を備えた携帯端末11又は携帯端末12にRFタグがかざされた際、RFタグによって覆われていない表示領域を正確に検知することができ、検知された表示領域に読み取り指示等のガイダンスを表示することができる。ユーザはRFタグをかざしつつガイダンスを観察することができるため、利便性が図れる。
【0071】
また、テーブルT1を参照することで、アンテナ41〜44から取得された電波強度及びテーブルT1に基づいて、高速かつ正確に、RFタグによって覆われていない表示領域を検知することができる。
【0072】
また、アンテナ41〜44を表示領域外であって、表示部2の表示画面の4辺に沿ってそれぞれ設置した携帯端末12の場合、アンテナ41〜44を表示部2の背面又は表面に配置する携帯端末11の場合と比較して端末の厚みを抑えることができる。
【符号の説明】
【0073】
1、11、12 携帯端末
2 表示部
3 操作部
41〜44 アンテナ
5 制御部
6 記憶部
7 電源部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
RFタグがかざされた際に該RFタグと電磁波による無線通信を可能とする携帯端末であって、
前記携帯端末の表示領域内又は表示領域近傍に配された複数のアンテナと、
前記複数のアンテナから取得された電波強度に基づいて、前記RFタグによって覆われていない表示領域を検知し、検知された表示領域にガイダンスを表示する制御部と、
を備えた携帯端末。
【請求項2】
前記制御部は、前記複数のアンテナから取得された電波強度に基づいて、取得された電波強度のうち最小の電波強度を取得したアンテナの設置領域内又は設置領域近傍を前記RFタグによって覆われていない表示領域として検知し、検知された表示領域にガイダンスを表示する請求項1に記載の携帯端末。
【請求項3】
前記制御部は、前記複数のアンテナから取得された電波強度に基づいて、取得された電波強度のうち最大の電波強度を取得したアンテナにより前記RFタグに書き込まれた情報を読み取る請求項1又は2に記載の携帯端末。
【請求項4】
前記制御部は、前記複数のアンテナから取得された電波強度に基づいて、前記携帯端末の全表示領域において前記RFタグによって覆われていない表示領域が占める割合を算出し、算出された割合が予め定められた値よりも大きい場合はガイダンスを表示し、算出された割合が予め定められた値以下の場合は音、光、振動又は文字によりエラーを通知する請求項1〜3の何れか一項に記載の携帯端末。
【請求項5】
前記複数のアンテナは、前記携帯端末の表示領域を複数の領域に分割したときに分割された領域を囲むようにそれぞれ配される請求項1〜4の何れか一項に記載の携帯端末。
【請求項6】
前記ガイダンスは、読み取り指示、読み取り状況、又は読み取り結果を通知する静止画又は動画である請求項1〜5の何れか一項に記載の携帯端末。
【請求項7】
前記制御部は、前記複数のアンテナから取得された電波強度及び電波強度と前記RFタグによって覆われていない表示領域とが対応付けられたテーブルに基づいて、前記RFタグによって覆われていない表示領域を検知し、検知された表示領域にガイダンスを表示する請求項1〜6の何れか一項に記載の携帯端末。
【請求項8】
前記複数のアンテナは、前記携帯端末の表示領域外であって、表示画面の4辺に沿ってそれぞれ配される請求項1〜7の何れか一項に記載の携帯端末。
【請求項9】
RFタグがかざされた際に該RFタグと電磁波による無線通信を可能とし、表示領域内又は表示領域近傍に配された複数のアンテナを備えて構成される携帯端末のコンピュータに、
制御部により、前記複数のアンテナから取得された電波強度に基づいて、前記RFタグによって覆われていない表示領域を検知し、検知された表示領域にガイダンスを表示させる機能を実現するためのプログラム。
【請求項1】
RFタグがかざされた際に該RFタグと電磁波による無線通信を可能とする携帯端末であって、
前記携帯端末の表示領域内又は表示領域近傍に配された複数のアンテナと、
前記複数のアンテナから取得された電波強度に基づいて、前記RFタグによって覆われていない表示領域を検知し、検知された表示領域にガイダンスを表示する制御部と、
を備えた携帯端末。
【請求項2】
前記制御部は、前記複数のアンテナから取得された電波強度に基づいて、取得された電波強度のうち最小の電波強度を取得したアンテナの設置領域内又は設置領域近傍を前記RFタグによって覆われていない表示領域として検知し、検知された表示領域にガイダンスを表示する請求項1に記載の携帯端末。
【請求項3】
前記制御部は、前記複数のアンテナから取得された電波強度に基づいて、取得された電波強度のうち最大の電波強度を取得したアンテナにより前記RFタグに書き込まれた情報を読み取る請求項1又は2に記載の携帯端末。
【請求項4】
前記制御部は、前記複数のアンテナから取得された電波強度に基づいて、前記携帯端末の全表示領域において前記RFタグによって覆われていない表示領域が占める割合を算出し、算出された割合が予め定められた値よりも大きい場合はガイダンスを表示し、算出された割合が予め定められた値以下の場合は音、光、振動又は文字によりエラーを通知する請求項1〜3の何れか一項に記載の携帯端末。
【請求項5】
前記複数のアンテナは、前記携帯端末の表示領域を複数の領域に分割したときに分割された領域を囲むようにそれぞれ配される請求項1〜4の何れか一項に記載の携帯端末。
【請求項6】
前記ガイダンスは、読み取り指示、読み取り状況、又は読み取り結果を通知する静止画又は動画である請求項1〜5の何れか一項に記載の携帯端末。
【請求項7】
前記制御部は、前記複数のアンテナから取得された電波強度及び電波強度と前記RFタグによって覆われていない表示領域とが対応付けられたテーブルに基づいて、前記RFタグによって覆われていない表示領域を検知し、検知された表示領域にガイダンスを表示する請求項1〜6の何れか一項に記載の携帯端末。
【請求項8】
前記複数のアンテナは、前記携帯端末の表示領域外であって、表示画面の4辺に沿ってそれぞれ配される請求項1〜7の何れか一項に記載の携帯端末。
【請求項9】
RFタグがかざされた際に該RFタグと電磁波による無線通信を可能とし、表示領域内又は表示領域近傍に配された複数のアンテナを備えて構成される携帯端末のコンピュータに、
制御部により、前記複数のアンテナから取得された電波強度に基づいて、前記RFタグによって覆われていない表示領域を検知し、検知された表示領域にガイダンスを表示させる機能を実現するためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−180698(P2011−180698A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−42470(P2010−42470)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
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