説明

携帯端末装置及び携帯端末装置制御プログラム

【課題】使用場所に合わせて電子メールの受信を制限できる携帯端末装置及び携帯端末装置制御プログラムを提供する。
【解決手段】無線LAN通信制御部1は、複数のメールサーバが配置されたネットワークに接続された中継装置に対して無線通信を用いて接続する。対応記憶部3は、メールサーバと中継装置との対応関係を記憶する。メール制御部2は、対応記憶部3を参照し、無線LAN通信制御部1が接続している中継装置に対応するメールサーバを特定し、特定されたメールサーバに蓄えられた電子メールを受信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末装置及び携帯端末装置制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットや無線通信網の普及によって仕事や私用で電子メールを利用することが一般的になってきている。さらに、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォンのような携帯端末装置が普及してきている。
【0003】
これらのような携帯端末装置では、一台の携帯端末装置に対して複数のメールアドレスを割り付けて複数のメールアドレスを携帯端末装置に登録することで、同一の携帯端末装置で複数の電子メールの送受信を行うことができる。
【0004】
例えば、携帯電話キャリア用の第1メールアドレス及び第2メールアドレスと、インターネット用の第3メールアドレス及び第4メールアドレスとを使用して、同時にメールの送受信を行うことができる。
【0005】
そして、携帯端末装置では、ネットワーク上のメールサーバに電子メールの着信があるか否かを問い合わせて、メールサーバ上に受信した電子メールがある場合には、操作者にその旨を通知することが一般的である。
【0006】
そして、従来技術として、複数のメールサーバにログインする複数のアカウントとパスワードとを記憶し、それぞれのメールサーバにアクセスして電子メールが届いているかを確認し、届いている場合にはその旨を操作者に報知する着信報知装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−272478号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、複数のメールアドレスを一台の携帯端末装置で使用する場合、プライベートで使用する電子メールと仕事用で使用する電子メールとを一台の携帯端末装置で利用することが考えられる。その場合、利用者が自宅で仕事用の電子メールを受信してしまい、会社の機密情報が個人の生活エリアに持ち込まれて、家族などに読まれてしまうおそれがある。また、逆に会社にいるときに、プライベートの電子メールを着信することになり、仕事に支障が出るおそれもあった。さらに、従来技術を用いても、携帯端末装置による電子メールの受信はどこでも行われるので、使用場所に合わせて電子メールの受信を適切に制御することは困難であった。
【0009】
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、使用場所に合わせて電子メールの受信を制限できる携帯端末装置及び携帯端末装置制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願の開示する携帯端末装置及び携帯端末装置制御プログラムは、一つの態様において、無線通信部は、複数のメールサーバが配置されたネットワークに接続された中継装置に対して無線通信を用いて接続する。対応記憶部は、メールサーバと中継装置との対応関係を記憶する。メール制御部は、前記対応記憶部を参照し、前記無線通信部が接続している前記中継装置に対応するメールサーバを特定し、特定された前記メールサーバに蓄えられた電子メールを受信する。
【発明の効果】
【0011】
本願の開示する携帯端末装置及び携帯端末装置制御プログラムの一つの態様によれば、使用場所に合わせて電子メールの受信を制限できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、実施例に係る携帯電話のブロック図である。
【図2】図2は、アクセスポイント対応テーブルの一例を示す図である。
【図3】図3は、実施例に係る携帯電話による電子メール受信の制限の概観を説明するための図である。
【図4】図4は、実施例に係る携帯電話による新着メール問合せのフローチャートである。
【図5】図5は、実施例に係る携帯電話のハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本願の開示する携帯端末装置及び携帯端末装置制御プログラムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施例により本願の開示する携帯端末装置及び携帯端末装置制御プログラムが限定されるものではない。特に、以下では、携帯端末装置として携帯電話を例に説明するが、携帯端末装置としてはこれに限らずPDAなどでもよい。
【実施例】
【0014】
図1は、実施例に係る携帯電話のブロック図である。図1に示すように、本実施例に係る携帯電話は、無線LAN(Local Area Network)通信制御部1、メール制御部2、対応記憶部3、入力制御部4及び表示制御部5を有している。
【0015】
無線LAN通信制御部1は、通信圏内にある無線LANのアクセスポイントを探し出す。ここで、無線LAN通信制御部1が使用する無線LANとしては、例えば、Wi‐Fi(登録商標)などがある。ここで、アクセスポイントは、インターネットなどのネットワークに接続されている。すなわち、アクセスポイントは、インターネットなどのネットワークへ接続するための中継装置である。そして、本実施例では、ネットワーク上に複数のメールサーバが配置されている場合で説明する。無線LAN通信制御部1は、通信圏内にあるアクセスポイントの中から接続先を選択する。このとき、無線LAN通信制御部1は、接続先として選択したアクセスポイントのSSIDを取得する。そして、無線LAN通信制御部1は、自装置のアンテナを介してアクセスポイントに接続する。アクセスポイントに接続することで、無線LAN通信制御部1は、当該アクセスポイントが接続しているネットワーク上に配置されたメールサーバとの間で通信を行うことができるようになる。さらに、無線LAN通信制御部1は、取得した接続先のアクセスポイントのSSIDをメール制御部2へ出力する。
【0016】
対応記憶部3には、無線LANのアクセスポイントとそのアクセスポイントにおいて電子メールの受信が許可されているメールサーバとが対応するように記載されている図2に示すアクセスポイント対応テーブルを予め記憶している。ここで、図2は、アクセスポイント対応テーブルの一例を示す図である。アクセスポイント対応テーブルは、各アクセスポイントに対する電子メールの送受信が行えるメールサーバの制限を表している。言い換えれば、登録されているアクセスポイントは、アクセスポイント対応テーブルに記載された対応するメールサーバに電子メールの送受信が行えるメールサーバが限られる。アクセスポイント対応テーブルのアクセスポイントの欄には、アクセスポイントの識別情報が記載されている。本実施例では、アクセスポイントの識別情報としてSSID(Service Set IDentifier)を用いる。また、アクセスポイント対応テーブルの対応メールサーバの欄には、メールサーバの識別情報が記載されている。
【0017】
例えば、アクセスポイントの欄11に記載されたSSID001は、SSID001を有するアクセスポイントを表している。そして、SSID001に対応するメールサーバは、対応メールサーバの欄12に記載されたメールサーバ302である。また、アクセスポイントの欄13及び欄15にはいずれもSSID903と記載されている。そして、欄13に対応する対応メールサーバの欄14には、メールサーバ301が記載されており、欄15に対応する対応メールサーバの欄16には、メールサーバ303が記載されている。すなわち、SSID903を有するアクセスポイントには、メールサーバ301及びメールサーバ303が対応している。このように、アクセスポイントに対応するメールサーバは、1つでもよいし複数でも良い。また、アクセスポイントに対応するメールサーバが無くてもよい。対応するメールサーバが無いアクセスポイントの場合、対応メールサーバの欄に対応するメールサーバが無い旨の情報が記載される。例えば、対応するメールサーバが無い旨の情報を予め「0」と決めておき、あるアクセスポイントに対応するメールサーバが無い場合には、そのアクセスポイントに対応する対応メールサーバの欄に「0」を記載するなどすればよい。例えば、アクセスポイントの欄17のSSID201を有するアクセスポイントには、対応するメールサーバが無いため、対応メールサーバの欄18が0となっている。
【0018】
また、本実施例では、アクセスポイント対応テーブルに登録されていないアクセスポイントは、利用するメールサーバ全てに対応しているものとする。言い換えれば、登録されていないアクセスポイントは、電子メールの送受信が行えるメールサーバの制限を受けていないアクセスポイントである。本実施例のように、未登録のアクセスポイントを利用するメールサーバ全てに対応しているとすることで、電子メールの送受信が行えるメールサーバの制限を受けないアクセスポイントの登録の手間を省くことができる。ただし、これは他の方法でもよく、例えば、利用するメールサーバ全てに対応するアクセスポイントの場合には、そのアクセスポイントに対応する対応メールサーバの欄に利用するメールサーバ全てに対応する旨の情報を記載してもよい。
【0019】
ここで、本実施例では、操作者がアクセスポイントとメールサーバとの対応を直接入力してアクセスポイント対応テーブルが作成される。ただし、これは他の方法でもよく、例えば、操作者の指示を受けてアクセスポイントから接続を行ったメールサーバを順次登録していくことで、アクセスポイント対応テーブルを自動的に作成してもよい。
【0020】
メール制御部2は、利用する全てのメールサーバの識別情報を予め記憶している。ここで、利用するメールサーバとは、電子メールの送受信を行うように設定されたメールサーバである。また、メール制御部2は、タイマーを有している。そして、メール制御部2は、タイマーを用いて前回の新着メールの問合せを行ってからの時間をカウントしている。
【0021】
メール制御部2は、予め決められている新着メールの確認周期が到来すると、無線LAN通信制御部1が選択した接続先のアクセスポイントのSSIDを受信する。
【0022】
そして、メール制御部2は、受信したSSIDに一致するSSIDが対応記憶部3に記憶されているアクセスポイント対応テーブルに登録されているか否かを判定する。受信したSSIDがアクセスポイント対応テーブルに登録されていない場合、メール制御部2は、接続先のアクセスポイントが電子メールの送受信を行うメールサーバの制限を受けていないと判定する。その後、メール制御部2は、利用する全てのメールサーバの識別情報を用いて、全てのメールサーバに対して新着メールの問合せを行う。
【0023】
これに対して、受信したSSIDがアクセスポイント対応テーブルに登録されている場合、メール制御部2は、受信したSSIDに対応するメールサーバの識別情報をアクセスポイント対応テーブルから取得する。そして、メール制御部2は、取得したメールサーバの識別情報を用いて新着メール問合せ一覧を作成する。具体的には、メール制御部2は、自己が有するバッファに取得したメールサーバの識別情報をコピーすることで新着メール問合せ一覧の作成を行う。その後、メール制御部2は、新着メール問合せ一覧に記載されているメールサーバの識別情報を用いて、新着メール問合せ一覧に記載されているメールサーバに対して新着メールの問合せを行う。
【0024】
メール制御部2は、新着メールの問合せに対して、新着メールをメールサーバから受信した場合、新着メールを受信した旨を表示するように表示制御部5に指示する。
【0025】
また、メール制御部2は、電子メール送信の指示を入力制御部4から受けると、接続しているアクセスポイントに対応するメールサーバを対応記憶部3に記憶されているアクセスポイント対応テーブルから取得する。アクセスポイント対応テーブルに接続先のアクセスポイントの登録が無い場合、メール制御部2は、指定されたメールサーバに向けて電子メールを送信する。これに対して、アクセスポイント対応テーブルに接続先のアクセスポイントの登録がある場合、メール制御部2は、送信先として指定されたメールサーバが接続先のアクセスポイントに対応するメールサーバとして登録されているか否かを判定する。指定されたメールサーバが接続先のアクセスポイントに対応するメールサーバとして登録されている場合、メール制御部2は、指定されたメールサーバにたいして電子メールを送信する。これに対して、指定されたメールサーバが接続先のアクセスポイントに対応するメールサーバとして登録されていない場合、メール制御部2は、電子メールの送信を行わない。
【0026】
表示制御部5は、新着メールを受信した旨の表示の指示をメール制御部2から受ける。そして、表示制御部5は、LCD(Liquid Cristal Display)などに新着メールを受信した旨を表示させる。
【0027】
入力制御部4は、キーパッドなどを用いた操作者からの入力を受ける。入力制御部4は、操作者から電子メール送信の指示が入力された場合、メール制御部2に対して電子メール送信の指示を通知する。
【0028】
次に、図3を参照して、本実施例に係る携帯電話による新着メールの問合せの概観を説明する。図3は、実施例に係る携帯電話による電子メール受信の制限の概観を説明するための図である。
【0029】
枠101で囲まれた部分は自宅を表している。また、枠102で囲まれた部分は会社を表している。そして、枠101内にある携帯電話100も枠102にある携帯電話100も同じ携帯電話である。矢印110が、携帯電話100の自宅と会社との行き来を表している。すなわち、枠101は携帯電話100が自宅にある場合を表しており、枠102は携帯電話100が会社にある場合を表している。そして、アクセスポイント201は、自宅に置かれたアクセスポイントである。また、アクセスポイント202は、会社に置かれたアクセスポイントである。さらに、アクセスポイント201及び202は、それぞれメールサーバ301〜303とネットワークで接続されているが、説明の都合上、図3ではアクセスポイントとメールサーバとを繋ぐネットワークは図示しない。また、アクセスポイント201及び202は、同じメールサーバ301〜303にネットワークを介して接続されているが、図3では説明の都合上、それぞれのアクセスポイントに対応させて、メールサーバ301〜303を記載している。さらに、会社内のアクセスポイントとして、アクセスポイント202を記載しているが、これは会社内に配置された複数のアクセスポイントを表しているものとする。本実施例では、会社内のアクセスポイントは3台設置されているものとする。
【0030】
また、ここでは、図2のアクセスポイント対応テーブルを用いるものとする。そして、アクセスポイント201は、識別情報としてSSID001を有しており、アクセスポイント202は、識別情報としてSSID901〜903を有している。
【0031】
自宅に携帯電話100が在る場合、携帯電話100は、アクセスポイント201を接続先として選択する。そして、携帯電話100は、アクセスポイント201に接続することでメールサーバ301〜303が配置されたネットワークに接続する。
【0032】
そして、携帯電話100は、アクセスポイント対応テーブルに記載されているアクセスポイント201(SSID001)に対応するメールサーバ302に対してアクセスポイント201を介して新着メールの問合せを行う。メールサーバ302に新着メールがある場合には、携帯電話100は、アクセスポイント201を介して新着メールを受け取る。このとき、携帯電話100は、メールサーバ301及びメールサーバ303には新着メールの問合せを行わない。
【0033】
また、会社に携帯電話100が在る場合、携帯電話100は、アクセスポイント202を接続先として選択する。具体的には、携帯電話100は、アクセスポイント202に含まれる9台のアクセスポイントのうちの一つを選択する。そして、携帯電話100は、選択したアクセスポイント202に接続することでメールサーバ301〜303が配置されたネットワークに接続する。
【0034】
そして、携帯電話100は、アクセスポイント対応テーブルに記載されているアクセスポイント202(SSID901〜903)に対応するメールサーバ301及び303に対してアクセスポイント202を介して新着メールの問合せを行う。メールサーバ301又は303に新着メールがある場合には、携帯電話100は、アクセスポイント202を介して新着メールを受け取る。このとき、携帯電話100は、メールサーバ302には新着メールの問合せを行わない。
【0035】
このように、本実施例に係る携帯電話は、会社では仕事用のサーバからのみ電子メールを受信し、自宅ではプライベートのメールサーバからのみ電子メールを受信することができる。
【0036】
次に、図4を参照して、本実施例に係る携帯電話における新着メールの問合せ処理の流れについて説明する。図4は、実施例に係る携帯電話による新着メール問合せのフローチャートである。図4のフローチャートは、無線LAN通信制御部1が既に接続先のアクセスポイントを選択し、その選択したアクセスポイントに接続している状態から始まるものとする。
【0037】
メール制御部2は、自己のタイマーを用いて新着メール確認の周期が到来したか否かを判定する(ステップS1)。新着メール確認周期になっていない場合(ステップS1否定)、メール制御部2は、新着メール確認周期が到来するまで待機する。
【0038】
これに対して、新着メール確認周期が到来した場合(ステップS1肯定)、メール制御部2は、接続先として選択されているアクセスポイントのSSIDを無線LAN通信制御部1から取得する(ステップS2)。
【0039】
そして、メール制御部2は、対応記憶部3に記憶されているアクセスポイント対応テーブルに取得したSSIDが登録されているか否かを判定する(ステップS3)。取得したSSIDがアクセスポイント対応テーブルに登録されていない場合(ステップS3否定)、メール制御部2は、利用している全てのメールサーバに対して新着メール問合せを行う(ステップS4)。
【0040】
これに対して、取得したSSIDがアクセスポイント対応テーブルに登録されている場合(ステップS3肯定)、メール制御部2は、取得したSSIDに対応するメールサーバがあるか否かを判定する(ステップS5)。取得したSSIDに対応するメールサーバが無い場合(ステップS5否定)、メール制御部2は、新着メールの問合せ処理を終了する。
【0041】
これに対して、取得したSSIDに対応するメールサーバがある場合(ステップS5肯定)、メール制御部2は、取得したSSIDに対応するメールサーバの識別情報を取得し、新着メール問合せ一覧を作成する(ステップS6)。
【0042】
そして、メール制御部2は、新着メール問合せ一覧を用いて接続先のアクセスポイントに対応するメールサーバに対して新着メールの問合せを行う(ステップS7)。
【0043】
そして、メール制御部2は、新着メールの問合せに対する応答として、メールサーバから新着メールを受信したか否かを判定する(ステップS8)。メールサーバから新着メールを受信しない場合(ステップS8否定)、メール制御部2は、新着メールの問合せ処理を終了する。
【0044】
これに対して、メールサーバから新着メールを受信した場合(ステップS8肯定)、メール制御部2は、新着メールの受信を通知するように表示制御部5に指示する(ステップS9)。
【0045】
以上に説明したように、本実施例に係る携帯端末装置は、接続するアクセスポイントに応じて新着メールの問合せを行うメールサーバを変更する。また、本実施例に係る携帯端末装置は、アクセスポイントに応じてメールを送信するメールサーバを制限する。これにより、アクセスポイントが設置されている場所に応じて、電子メールの送受信を制限することができる。つまり、自宅や会社といった使用場所に合わせて、受信する電子メールを制限することができる。したがって、本実施例に係る携帯端末装置は、不要な電子メールの受信を抑制することができ、機密情報の漏洩の防止などに寄与することができる。
【0046】
ここで、本実施例では、メールサーバが配置されているネットワークに接続するための無線通信として無線LANを例に説明したが、これは他のものでもよく、例えば、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)や3G(3rd Generation)移動体通信網などを利用したネットワークへの接続でも良い。3G移動体通信網の場合、例えば、海外でのローミング時においてゲートウェイが変更された場合などに、電子メールを受信するメールサーバを制限するなどに用いることができる。
【0047】
〔ハードウェア構成〕
次に、図5を参照して、本実施例に係る携帯電話のハードウェア構成について説明する。図5は、本実施例に係る携帯電話のハードウェア構成図である。
【0048】
本実施例に係る携帯電話は、アンテナ1010、無線部1020、オーディオ入出力部1030、スピーカ1031、マイク1032、無線LAN通信部1040、プロセッサ1050、記憶装置1060、表示部1070及びキー入力部1080を有している。
【0049】
無線部1020、オーディオ入出力部1030、無線LAN通信部1040、記憶装置1060、表示部1070及びキー入力部1080は、それぞれプロセッサ1050と接続されている。また、アンテナ1010は、無線部1020と接続されている。さらに、オーディオ入出力部1030は、スピーカ1031及びマイク1032が接続されている。
【0050】
無線部1020は、アンテナ1010を介して移動体通信網を用いて他の無線通信機器と通信を行う。
【0051】
表示部1070は、LCDなどの映像表示画面である。表示部1070には、新着メールの受信メッセージなどが表示される。例えば、表示部1070及びプロセッサ1050により、図1に示した表示制御部5の機能が実現される。また、キー入力部1080は、キーパッドなどである。例えば、キー入力部1080及びプロセッサ1050により、図1に示した入力制御部4の機能が実現される。操作者はキー入力部1080を操作して文字や実行命令などの入力を行う。
【0052】
オーディオ入出力部1030は、例えば、通話を行う際に、スピーカ1031から通話の相手から送られてきた音声を出力する。また、オーディオ入出力部1030は、例えば、マイク1032から操作者の音声の入力を受ける。
【0053】
無線LAN通信部1040は、無線LANを用いて他の無線LAN通信機器と通信を行う。
【0054】
記憶装置1060は、ROM(Read Only Memory)1061及びRAM(Random Access Memory)1062を有する。RAM1062は、例えば、図1に示す対応記憶部3の機能を実現する。
【0055】
無線LAN通信部1040、プロセッサ1050及び記憶装置1060は、例えば、図1に示した、無線LAN通信制御部1及びメール制御部2などの機能を実現する。例えば、ROM1061は、図1に例示した無線LAN通信制御部1及びメール制御部2などによる処理を実現する各種プログラムを記憶している。そして、プロセッサ1050及びRAM1062は、これら各種プログラムを読み出して実行することで、上述した機能を実現するプロセスを生成する。
【符号の説明】
【0056】
1 無線LAN通信制御部
2 メール制御部
3 対応記憶部
4 入力制御部
5 表示制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のメールサーバが配置されたネットワークに接続された中継装置に対して無線通信を用いて接続する無線通信部と、
メールサーバと中継装置との対応関係を記憶する対応記憶部と、
前記対応記憶部を参照し、前記無線通信部が接続している前記中継装置に対応するメールサーバを特定し、特定された前記メールサーバに蓄えられた電子メールを受信するメール制御部と
を備えたことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
前記メール制御部は、前記無線通信部が接続している前記中継装置に対応する前記メールサーバに対してのみ電子メールの送信を行うことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項3】
携帯端末装置により実行される携帯端末装置制御プログラムであって、
複数のメールサーバが配置されたネットワークに接続された中継装置に対して無線通信を用いて接続し、
メールサーバと中継装置との対応関係を記憶する対応記憶部を参照し、前記携帯端末装置が接続している前記中継装置に対応するメールサーバを特定し、特定された前記メールサーバに蓄えられた電子メールを受信する
処理を前記携帯端末装置に実行させることを特徴とする携帯端末装置制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−3659(P2013−3659A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−131283(P2011−131283)
【出願日】平成23年6月13日(2011.6.13)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【出願人】(000237639)富士通フロンテック株式会社 (667)
【Fターム(参考)】