説明

携帯端末

【課題】 ユーザ自身がオリジナルの携帯端末画面を簡単に作成することができる携帯端末を提供する。
【解決手段】 ユーザは、Web202またはCDROM203から携帯端末100用の純正のテンプレートファイル、256色パレットデータファイル、説明書をPC200へコピーする。テンプレートファイルは、携帯端末100の画面表示の色々な表示状態に対応するパーツ集のファイルである。汎用の画像処理ソフトのフォトショップ(R)201により、テンプレートファイルの各パーツを編集してオリジナルのカスタムファイルを作成し、独自の拡張子名を付けて、携帯端末100へ送信する。携帯端末100は、自動でカスタムファイルから各パーツ画像を抜き出して内部のカスタムパーツメモリに保存する。携帯端末100は、色々な表示状態に対応したパーツ画像をカスタムパーツメモリから自動で選んで表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザ自身によるオリジナルの携帯端末画面を簡単に作成することができる携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
(背景技術1)
携帯電話機のUI(ユーザインターフェース)画面を作成する専用ツールが市場で使われている。習熟した開発者がこの専用ツールにより、特殊なデータを使用して、UI画面を設計している。そして、予め決まったUI画面が携帯電話機に設定されている。
【0003】
(背景技術2)
また、着信待ち受け画面等を携帯電話機のユーザが簡易にカスタマイズできる携帯電話機がある(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1では、ユーザは、携帯電話機をインターネットに接続し、複数種類のサイト画面データの中から表示すべきデータを選択入手し、着信待ち受け画面等としてカスタマイズできる。
【特許文献1】再公表特許WO00/70794号公報(第10頁、第15頁、図1、図10)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
背景技術1の専用ツールの機能を汎用のパーソナルコンピュータに適用したとしても、特殊なデータ処理に習熟してない一般の携帯電話機のユーザは、携帯電話機のUI画面を簡単に作成することはできない。
また、背景技術2においては、携帯電話機のユーザは、予め用意されている複数種類のサイト画面データの中から選択することしかできず、ユーザ自身のオリジナルのUI画面を作成することはできなかった。本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、ユーザ自身がオリジナルの携帯端末画面を簡単に作成することができる携帯端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の携帯端末は、座標で位置決めされたパーツ画像を有する画像カスタムファイルを受信する受信手段と、前記画像カスタムファイルから切り出されたカスタムパーツ画像を保存するカスタムパーツ記憶手段と、前記携帯端末の種々の表示画像と前記カスタムパーツ画像との対応を記憶するパーツ対応記憶手段と、前記位置決めされた座標に基づいて前記画像カスタムファイルから前記カスタムパーツ画像を切り出して前記カスタムパーツ記憶手段に記憶させる第1の制御手段と、前記携帯端末の種々の表示画像を表示させる場合に前記パーツ対応記憶手段に基づいて対応する前記カスタムパーツ画像を表示させる第2の制御手段とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ユーザ自身がパーソナルコンピュータでフォトショップ(R)などの汎用画像作成ソフトを使用してオリジナルの携帯端末画面を簡単に作成し、それを携帯端末に送信することによりにオリジナルの携帯端末画面の携帯端末を得ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施例を、図面を参照して説明する。
【実施例】
【0008】
図1は、本発明の実施例に係る携帯端末画面のカスタマイズシステムを説明する図である。カスタマイズシステムは、携帯端末100、PC(パーソナルコンピュータ)200などによって構成される。PC200は、携帯端末100のユーザが使用するユーザPCである。PC200は、汎用画像処理ソフトのフォトショップ(R)201を有する。
【0009】
Web202のサイトまたはCDROM203には、携帯端末100のメーカによって、携帯端末100の画面のカスタマイズ用のテンプレートファイル(3種類)、256色パレットデータファイル、説明書が用意されている。256色パレットデータファイルは、携帯端末100が元来処理可能な色の内で画面カスタマイズ用に予め定義している256色分のパレットデータである。ユーザは、Web202またはCDROM203からテンプレートファイル、256色パレットデータファイル、説明書をPC200へコピーする。
【0010】
テンプレートファイルは、アイコンテンプレートファイル、ウィンドウズ(R)テンプレートファイル、タブリストテンプレートファイルの3種類である。これらのテンプレートファイルは、携帯端末100の画面表示の色々な表示状態に対応するパーツ集のファイルである。テンプレートファイルについては、後で詳しく説明する(図2、図3、図4)。
【0011】
ユーザは、説明書を読んで、テンプレートファイルの各パーツが携帯端末100のどの部分の表示に対応するかを理解する。そして、ユーザは、PC200でフォトショップ(R)201により、テンプレートファイルの各パーツを編集してオリジナルのカスタムファイルを作成する。そして、ユーザは、カスタムファイルのファイル名として独自の拡張子名を付けて保存する。カスタムファイルは符号化されて情報量を圧縮して保存される。
【0012】
ユーザは、作成したカスタムファイルをPC200から携帯端末100へ送信する。送信する方法は、メール通信の添付ファイルとして送信する。または、USB、IRDA(赤外線通信)、BT(ブルートゥース通信)などの近距離通信で送信する。または、SDなどの媒体メモリで送信するなどがある。
【0013】
携帯端末100は、受信したカスタムファイルを復号して画像データ形式に戻す。そして、復号したカスタムファイルから各パーツ画像を抜き出してカスタムパーツメモリに保存する。この時、カスタムの各パーツ画像が携帯端末100の色々な表示状態のどの部分に対応するかが対応付けられて保存される。また、携帯端末100には、カスタムファイルとは別に、デフォルトの画面表示用の各パーツ画像が保存されている。このデフォルトの各パーツ画像も、従来どおり、携帯端末100の色々な表示状態との対応が記憶されている。
【0014】
ユーザは、携帯端末100を操作して、カスタムファイルまたはデフォルトの画像のいずれを使用するかを初期設定で選択する。携帯端末100は、初期設定後は、選択された方から、色々な表示状態に対応したパーツ画像を自動で選んで表示する。
【0015】
図2は、本発明の実施例に係るアイコンテンプレートファイルを説明する図である。携帯端末100の色々な表示画像の中の主にアイコンに関するパーツ画像を集めたテンプレートファイルである。符号a、b、c、d、eの部分の四角い実線枠で囲まれた1つ1つがパーツ画像である。符号fは256色パレット表示である。ユーザは、PC200でフォトショップ(R)201により、アイコンテンプレートファイルを開き、フォトショップ(R)201の通常の処理により、256色パレットを使用して各パーツを編集してオリジナルのパーツ画像を作成する。
【0016】
符号aは、主に数字等の赤文字表示に関する部分であり、更に符号a1は大文字、符号a2は中文字、符号a3は小文字が備えられている。符号bは、主に数字等の黒文字表示に関する部分であり、更に符号b1は大文字、符号b2は中文字、符号b3は小文字が備えられている。携帯端末100では、例えば、複数の選択項目に黒文字が割り振られ、カーソルで選択された数字が赤文字表示される場合などに、自動で符号aと符号bの表示が選択されて表示される。また、携帯端末100では、例えば、ユーザ操作による表示文字の大きさ選択が可能であり、それに対応して自動で符号a1、a2、a3の表示が選択されて表示される。
【0017】
ユーザは、例えば数字のパーツ画像について、漢数字やギリシャ数字に書き換えてもよい。ただし、数字の意味が変わってはいけない。
符号c1、c2、c3についても数字と同様に、携帯端末100での用途が対応付けられており、表示の大きさが大中小と切り換えられる。
【0018】
符号dは、電波状態表示用であり、圏外状態から、電波の弱い順に6個のパーツ画像が備えられている。ユーザは、PC200により、これらの画像を任意に書き換えることができる。そして、携帯端末100では、電波状態に対応して、カスタマイズされた6個の1つが選択されて表示されることになる。
【0019】
符号eは、電池状態表示用であり、電池残量表示の5個と、充電中表示の1個のパーツ画像が備えられている。ユーザは、PC200により、これらの画像を任意に書き換えることができる。そして、携帯端末100では、電池状態に対応して、カスタマイズされた6個の1つが選択されて表示されることになる。
以上の内容は、説明書に詳しく書かれており、ユーザは、説明書を読むことで携帯端末100の色々な表示とパーツ画像との対応が分かるようになっている。また、携帯端末100の内部のパーツ対応リストに、これらの対応が記憶されており、携帯端末100は、色々な表示を行う場合に、パーツ対応メモリを参照して色々な表示に対応するパーツ画像を自動で表示する。
【0020】
次に、アイコンテンプレートの座標について説明する。アイコンテンプレートの座標は、ユーザは見ることはできないし、意識する必要はない。携帯端末100での各パーツ画像の自動の抜き出しで用いられる。アイコンテンプレートの左上端を座標基点(x、y=0、0)として、各パーツの位置が定義される。例えば、符号a1の数字2の位置は、パーツ座標始点(16、2)とパーツ座標終点(21、15)で定義されている。
【0021】
PC200によりカスタマイズされたアイコンのカスタムファイルが携帯端末100へ送信されると、携帯端末100は、座標に基づいて各パーツをカスタムファイルから抜き出し、カスタムパーツメモリに保存する。
【0022】
図3は、本発明の実施例に係るウィンドウテンプレートファイルを説明する図である。携帯端末100の色々な表示画像の中の主にウィンドウに関するパーツ画像を集めたテンプレートファイルである。アイコンテンプレート(図2)との相違点は、パーツ画像の種類がウィンドウに関するものが主であるというだけであり、ユーザの使い勝手を考慮して同種類のテンプレートを集めたものである。同様に、各パーツ画像と携帯端末100での用途が対応付けられている。
【0023】
符号g1、g2の部分はウィンドウではないが、携帯端末100でユーザが何らかの処理操作を行った結果表示として使用される。この部分は、携帯端末100において、ユーザが大小表示の切り換えを行うことができ、それに対応している。各パーツ画像の説明は省略する。
【0024】
また、各パーツ画像の位置は、同様に座標で定義されており、PC200によりカスタマイズされたウィンドウのカスタムファイルが携帯端末100へ送信されると、携帯端末100は、座標で定義されている各パーツをカスタムファイルから抜き出し、カスタムパーツメモリに保存する。
【0025】
図4は、本発明の実施例に係るタブテンプレートファイルを説明する図である。携帯端末100の色々な表示画像の中の主にタブ表示に関するパーツ画像を集めたテンプレートファイルである。アイコンテンプレート(図2)との相違点は、パーツ画像の種類がタブに関するものが主であるというだけであり、ユーザの使い勝手を考慮して同種類のテンプレートを集めたものである。同様に、各パーツ画像と携帯端末100での用途が対応付けられている。
【0026】
タブ表示は、タブの選択部分として、符号j1からt1に示したように、9種類の内容が重ねて表示されたものである。ユーザは、携帯端末100において、符号j1からt1のいずれかをカーソルで選択すると、選択された内容の詳細が最前面に表示されるものである。例えば、符号j1(メール)の部分がカーソルで選択されると、符号j2部で示したように、メールに関する詳細部分が最前面に表示される。符号j2部には、テキスト文字と背景画像、例えば熊の画像の「くーまん(R)」が表示される。
【0027】
ユーザは、PC200で、各タブの最前面表示の符号j2、k2、m2、n2、p2、q2、r2、s2、t2部分の背景画像をオリジナルに作成することができる。また、タブの選択部分の符号j1からt1部分にも画像が表示されるようになっており、その画像を、符号h1(赤)、h2(黒)部分にパーツ画像として作成することができる。携帯端末100においては、選択されたタブについては、符号h1(赤)部分が選択されて表示される。
【0028】
また、各パーツ画像の位置は、同様に座標で定義されており、PC200でオリジナル作成されたウィンドウのカスタムファイルが携帯端末100へ送信されると、携帯端末100は、座標で定義されている各パーツをカスタムファイルから抜き出し、カスタムパーツメモリに保存する。
【0029】
図5は、本発明の実施例に係るPCでのユーザ処理のフローチャートである。ユーザは、Web202やCDROM203から携帯端末100用の純正のテンプレートファイル(3種類)、256色パレットデータファイル、説明書をフォルダにコピーする。テンプレートファイルは、アイコンテンプレートファイル、ウィンドウズ(R)テンプレートファイル、タブリストテンプレートファイルの3種類である(ステップS1)。
【0030】
ユーザは、画像処理ソフト「フォトショップ(R)」で、前記テンプレート、例えばアイコンテンプレートファイルを開く(ステップS2)。ユーザは、アイコンテンプレートの構成パーツの内、オリジナルで作成したいパーツ部分を、前記256色パレットで画像を作成編集する(ステップS3)。ユーザは、編集後のファイルを、提供されている256色パレットデータを指定して保存する。また、携帯端末への送信用のアイコンカスタムファイルとして、拡張子「.tsbi(k)」と付けて保存する(ステップS4)。
【0031】
ユーザは、同様に、ウィンドウ テンプレートファイルとタブリストテンプレートファイルについても編集し、256色パレットデータを指定して保存する。また、携帯端末への送信用のカスタムファイルとして、拡張子をウィンドウカスタムファイルには「.tsbw(k)」と付け、タブリストカスタムファイルには、「.tsbt(k)」と付けて保存する(ステップS5)。
【0032】
そして、ユーザは、編集後のカスタムファイル3種類を携帯端末へ送信する。種類は、アイコンカスタムファイル「xxx.tsbi(k)」、ウィンドウカスタムファイル「xxx.tsbw(k)」、タブリストファイル「xxx.tsbt(k)」である(ステップS6)。
【0033】
図6は、本発明の実施例に係る携帯端末の関連部分のブロック図である。携帯端末100は、アンテナ1、通信制御部2、PCインターフェース3、SDインターフェース4、画像カスタムファイル記憶部5、256色リスト記憶部6、アイコンカスタムパーツ記憶部7、ウィンドウカスタムパーツ記憶部8、タブカスタムパーツ記憶部9、操作部10、表示部11、パーツ対応リスト記憶部12、主制御部13などによって構成される。
【0034】
アンテナ1および通信制御部2は、図示しない基地局との間で無線通信を行い、公衆網を通じてメール通信の添付ファイルとして、PC200で作成されたカスタムファイルを受信する。PCインターフェース3は、USB、IRDA(赤外線通信)、又はBT(ブルートゥース通信)などの近距離通信を行い、PC200で作成されたカスタムファイルを受信する。SDインターフェース4は、SDなどの媒体メモリのインターフェースであり、SDを介してPC200で作成されたカスタムファイルを受信する。
【0035】
画像カスタムファイル記憶部5は、PC200から送信された上記カスタムファイルを保存する。256色リスト記憶部6は、携帯端末100が元来処理可能な色の内で画面カスタマイズ用に予め定義している256色のリストを記憶するメモリである。
アイコンカスタムパーツ記憶部7は、アイコン用のカスタムファイルから抜き出された各パーツを記録するメモリである。ウィンドウカスタムパーツ記憶部8は、ウィンドウ用のカスタムファイルから抜き出された各パーツを記録するメモリである。タブカスタムパーツ記憶部9は、タブ用のカスタムファイルから抜き出された各パーツを記録するメモリである。
【0036】
操作部10は、キー等の操作入力手段である。表示部11は、LCD等により構成される表示手段である。パーツ対応リスト記憶部12は、携帯端末100の色々な表示状態とパーツ画像との対応を記憶するメモリである。
【0037】
主制御部13は、携帯端末100の全体の制御を行う。特に、本発明に関して、PC200から送信された各カスタムファイルを復号して画像データ形式に戻す。そして、復号処理された各カスタムファイルから座標に基づいて各パーツを抜き出し、アイコンカスタムパーツ記憶部7、ウィンドウカスタムパーツ記憶部8、タブカスタムパーツ記憶部9に記憶させる。そして、携帯端末100は、色々な表示を行う場合に、パーツ対応リスト記憶部12を参照して色々な表示に対応するアイコンカスタムパーツ記憶部7、ウィンドウカスタムパーツ記憶部8、タブカスタムパーツ記憶部9の中のパーツ画像を選択して表示する。
【0038】
なお、携帯端末100は、アイコンカスタムパーツ記憶部7、ウィンドウカスタムパーツ記憶部8、タブカスタムパーツ記憶部9などのカスタム部分とは別に、図示しない既存のパーツ記憶部を有する。そして、ユーザは、カスタムまたは既存のパーツ画像のどちらかを選択することができる。
【0039】
主制御部13の詳細な動作については以降で説明する。
図7は、本発明の実施例に係る携帯端末の主制御部のカスタム画面初期設定に関する動作フローチャートである。携帯端末100の主制御部13は、ユーザによりカスタム画面初期設定がセットされると、カスタム画面初期設定動作に入る。まず、ユーザにより選択されたアイコンパーツ、ウィンドウパーツ、またはタブパーツをプレビュー表示する(ステップS11)。次に、現在、通信中かどうかをチェックする(ステップS12)。これが通信中であれば、通信を優先して、カスタム画面初期設定は行わずに、終了する(ステップS13)。
【0040】
ステップS12で通信中でなければ、次に、電池残量チェックを行う(ステップS14)。これが規定値以下であれば、カスタム画面初期設定は行わずに、終了する(ステップS13)。これは、カスタム画面初期設定には、かなりの時間を必要とし、途中で電池残量がなくなってカスタム画面初期設定が中途半端に中断してしまうことを防ぐためである。
【0041】
ステップS14で電池残量が規定値以上であれば、次に、カスタムファイルの正当性チェックとして、カスタムファイル名が規定の拡張子であるかをチェックする(ステップS15)。正当でなければ、カスタム画面初期設定は行わずに、終了する(ステップS13)。
【0042】
これが正当であれば、カスタムファイルの付加データとして、デジタル著作権管理用のMIME−TYPE欄に以下のように上書きする。アイコンカスタムファイルでは、「application/x-tsbi-v(k)」、ウィンドウカスタムファイルでは、「application/x-tsbw-v(k)」、タブリストファイルでは、「application/x-tsbt-v(k)」と上書きする(ステップS16)。これは、デジタル著作権管理を行う場合に、ステップS15でカスタムファイルであることが判明した時点で、拡張子とMIME−TYPEの不整合を避けるためである。
【0043】
次に、カスタムファイルの他の正当性チェックとして、カスタムファイルのピクセルサイズが規定のものであるか、ヘッダ情報は規定どおりであるかをチェックする(ステップS17)。いずれかが正当でなければ、カスタム画面初期設定は行わずに、終了する(ステップS13)。
【0044】
これが正当であれば、次に、カスタムファイルの復号処理を行って画像データ形式に戻す(ステップS18)。この時、全てのビットの色を確認し、256色リスト記憶部6に記憶されている規定の256色以外の色が存在しないかをチェックする(ステップS19)。これは、ユーザは、PC200で、フォトショップ(R)を使って編集する時に、規定の256色以外の色を使って編集するおそれがあり、そのため、携帯端末100ではそのチェックを行う。
【0045】
ステップS19で規定の256色以外の色が存在すれば、正当ではないとしてカスタム画面初期設定は行わずに、終了する(ステップS13)。規定の256色以外の色が存在しなければ、正当として、次に、復号処理された各カスタムファイルから座標に基づいて各パーツを切り出す処理を行う(ステップS20)。そして、各パーツを分類して、アイコンカスタムパーツ記憶部7、ウィンドウカスタムパーツ記憶部8、タブカスタムパーツ記憶部9に保存する(ステップS21)。以上でカスタム画面初期設定を終了し、待ち受け画面表示へ移行する(ステップS22)。
【0046】
なお、ステップS19において、規定の256色以外の色が存在した場合には終了したが、例えば、終了せずに、規定の256色以外の色を、近似の規定の256色のどれかに変換して、ステップS20以降へ進んで、カスタム画面初期設定を完了するようにしてもよい。
【0047】
図8は、本発明の実施例に係る携帯端末の主制御部の画面表示に関する動作フローチャートである。携帯端末100の主制御部13は、パーツ対応リスト記憶部12を参照して、現在の表示ステータスに対応するアイコンカスタムパーツ記憶部7、ウィンドウカスタムパーツ記憶部8、タブカスタムパーツ記憶部9の中のパーツ画像を選択する(ステップS31)。そして、選択したパーツ画像を組み合わせて全体画像を構成し、表示する(ステップS32)。
【0048】
本発明の実施例によれば、ユーザは、汎用のPCを使って、汎用の画像処理ソフトと携帯端末メーカから提供されるテンプレートなどにより、簡単に携帯端末用のカスタム画面のパーツ画像をオリジナルで簡単に作成することができる。そして、そのカスタムファイルを携帯端末に送信することにより、携帯端末は自動で、カスタムファイルからパーツ画像を抜き出して、オリジナルのパーツ画像集が作成される。そして、携帯端末100は、自動で、携帯端末100の色々な動作状態において表示する内容に対応する各パーツ画像を読み出して表示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の実施例に係る携帯端末画面のカスタマイズシステムを説明する図。
【図2】本発明の実施例に係るアイコンテンプレートファイルを説明する図。
【図3】本発明の実施例に係るウィンドウテンプレートファイルを説明する図。
【図4】本発明の実施例に係るタブテンプレートファイルを説明する図。
【図5】本発明の実施例に係るPCでのユーザ処理のフローチャート。
【図6】本発明の実施例に係る携帯端末の関連部分のブロック図。
【図7】本発明の実施例に係る携帯端末の主制御部のカスタム画面初期設定に関する動作フローチャート。
【図8】本発明の実施例に係る携帯端末の主制御部の画面表示に関する動作フローチャート。
【符号の説明】
【0050】
1 アンテナ
2 通信制御部
3 PCインターフェース
4 SDインターフェース
5 画像カスタムファイル記憶部
6 256色リスト記憶部
7 アイコンカスタムパーツ記憶部
8 ウィンドウカスタムパーツ記憶部
9 タブカスタムパーツ記憶部
10 操作部
11 表示部
12 パーツ対応リスト記憶部
13 主制御部
100 携帯端末
200 PC
201 汎用画像処理ソフト
202 Web
203 CDROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
座標で位置決めされたパーツ画像を有する画像カスタムファイルを受信する受信手段と、
前記画像カスタムファイルから切り出されたカスタムパーツ画像を保存するカスタムパーツ記憶手段と、
前記携帯端末の種々の表示画像と前記カスタムパーツ画像との対応を記憶するパーツ対応記憶手段と、
前記位置決めされた座標に基づいて前記画像カスタムファイルから前記カスタムパーツ画像を切り出して前記カスタムパーツ記憶手段に記憶させる第1の制御手段と、
前記携帯端末の種々の表示画像を表示させる場合に前記パーツ対応記憶手段に基づいて対応する前記カスタムパーツ画像を表示させる第2の制御手段とを
具備することを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
前記第1の制御手段は、
前記受信した画像カスタムファイルの拡張子、画像サイズおよびヘッダ情報が規定どおりであるかのチェック、および画像カスタムファイルの画像の色が規定どおりであるかのチェックを行い、すべて規定どおりであれば前記切り出しを行うことを特徴とする請求項2に記載の携帯端末。
【請求項3】
前記第1の制御手段は、
前記受信した画像カスタムファイルの拡張子が規定どおりである場合、画像カスタムファイルのデジタル権利を表すデータ欄に独自のデジタル権利データ名を付加することを特徴とする請求項2に記載の携帯端末。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2007−312203(P2007−312203A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−140421(P2006−140421)
【出願日】平成18年5月19日(2006.5.19)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】