説明

携帯電話とICチップを利用した展示会支援システム

【課題】来場者の受付管理及び展示ブースへの訪問履歴情報を管理する仕組み、来場者の携帯電話で出展情報を検索できる仕組みを可能にした、携帯電話とICチップを利用した展示会支援システムを提供する。
【解決手段】センタサーバ101は、来場者が所有する携帯電話30又はICカード31に組み込まれたICチップに格納されたUIDやリーダーIDを、展示ブース221〜224のICチップリーダー231〜234から会場内サーバ240を介して受信すると、訪問履歴情報DBへ受信データを登録する手段と、来場者のクライアント22又は携帯電話30から出展情報検索要求を受信すると、出展情報検索要求に基づき各DBを検索し、検索条件に合致した情報を出展情報として要求元に送信する手段等を備えた、携帯電話とICチップを利用した展示会支援システムを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は展示会場内において、来場者と出展企業が出会うきっかけ作りを提供するシステムに関し、特に、来場者が所持しているIC(Integrated
Circuit)チップで受付管理及び訪問履歴情報を管理するシステム、出展企業の出展情報を検索するシステム、及び、出展企業が配布しているカタログを電子媒体でダウンロードできるシステムを提供する、携帯電話とICチップを利用した展示会支援システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
産業界では、各業者で提供する商品やサービス、ソリューションを紹介するために展示会を開いている。会場の広さが2万m規模の展示会も多く開催されており、数多くの企業が出展ブースを設けている。来場者は複数の出展ブースを訪問して名刺交換を行い、カタログを受け取る。
一般的に、出展企業はブースに訪れた来場者と名刺交換を行うが、展示会会期中に取得する名刺は数百枚以上になるケースも多く、名刺の管理にコストと労力をかけている。来場者は訪問前もしくは展示会会場に到着してから、自分が訪問するブースを選び、選択した展示ブースを訪問する。ただし、展示会の案内図を参照しただけでは、展示ブースでの展示内容を把握できない場合や、展示ブースで開催されるミニセミナーの内容を把握できない場合がある。
【0003】
そこで上記の課題を解決する手段として、来場者は名刺情報が含まれているカードを利用して出展企業へ名刺情報を提供し、カタログを請求できるシステムが提案されている(特許文献1参照)。又、来場者がより効率の良いブース訪問を行えるように、来場者個人の興味の対象を的確に判断し、展示会の最適な訪問先を立案できるシステムが提案されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−152225号公報
【特許文献2】特開2007−48171号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1記載の発明では、カードを発行するコストと手間が発生してしまう。特許文献2記載の発明では、来場者向けサービスのみの提供であり、出展企業や主催企業向けのサービスがない。
【0006】
以上の現状に鑑み、本発明は、来場者の受付管理及び展示ブースへの訪問履歴情報を管理する仕組み、来場者へ訪問ブースの製品カタログを電子媒体で提供する仕組み、来場者の携帯電話で出展情報を検索できる仕組み、出展企業へ展示ブースに訪問した人の電子化された名刺情報を提供する仕組みを可能にした、携帯電話とICチップを利用した展示会支援システムを提供することを目的とする。
又、来場者が既に持っているICチップを搭載した媒体を利用することで、ICチップを搭載した媒体を発行するコストと手間を省き、安価なサービスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決すべく、本発明は以下の構成を提供する。
請求項1に係る発明は、センタサーバが、展示会場内に設置された会場内サーバと、
展示会を主催する主催企業のクライアントと、
展示会に出品する出展企業のクライアントと、
展示会の来場者のクライアントと、
来場者の持つ携帯電話とにネットワークを介して通信自在に接続され、
前記会場内サーバが、展示会場内のサービス利用登録所に設置されたICチップリーダー及びスキャナを備えた端末と、
展示ブースに設置されたICチップリーダーとに接続された、携帯電話とICチップを利用した展示会支援システムであって、
前記センタサーバは、来場者が所有する携帯電話又はICカードに組み込まれたICチップのUID及び個人情報を来場者のクライアントから来場者の入場前に受信すると、前記ICチップのUIDをICチップ情報DBに事前登録し、前記個人情報に来場者IDを設定して個人情報DBに事前登録する手段と、
前記サービス利用登録所の事前登録者用ICチップリーダーによって読み取られた、来場者の携帯電話又はICカードに組み込まれたICチップに格納されたUIDを前記会場内サーバを介して受信すると、個人情報DBの来場フラグを更新する手段と、
前記サービス利用登録所の当日登録者用ICチップリーダーによって読み取られた、来場者の携帯電話又はICカードに組み込まれたICチップのUIDと、前記スキャナによって読み取られた来場者の名刺情報である個人情報とを前記会場内サーバを介して受信すると、前記ICチップのUIDをICチップ情報DBへ、前記個人情報を個人情報DBへ夫々登録し、登録済みである場合は、個人情報DBの来場フラグを更新する手段と、
登録又は更新が完了すると、来場者専用携帯サイトにアクセスするURLを作成する手段と、
専用携帯サイトにアクセスするためのID及びパスワードと、前記URLが含まれたQRコードを発行し、前記端末へ送信する手段と、
来場者が所有する携帯電話又はICカードに組み込まれたICチップに格納されたUIDやリーダーIDを、前記展示ブースのICチップリーダーから前記会場内サーバを介して受信すると、訪問履歴情報DBへ受信データを登録する手段と、
来場者のクライアント又は携帯電話から認証要求を受信すると、来場者専用サイト又は来場者専用携帯サイトを介して来場者へ来場者IDとパスワードの入力を促す手段と、
入力された来場者IDおよびパスワードを前記来場者のクライアント又は携帯電話から受信すると、受信した来場者IDおよびパスワードに基づき認証処理を行い、正しい場合は接続を許可する手段と、
前記来場者のクライアント又は携帯電話から出展情報検索要求を受信すると、出展情報検索要求に基づきミニセミナー情報DB、出展企業情報DB及び製品情報DBを検索し、検索条件に合致した情報を出展情報として要求元に送信する手段とを備え、
前記端末は、前記来場者専用携帯サイトへアクセスするID及びパスワードおよびURLが含まれたQRコードを受信すると、それを画面へ表示する手段と、
前記端末に接続されている出力機器に前記QRコードを出力する手段とを備え、
前記携帯電話は、前記出力機器に出力されたQRコードを読み取る手段と、
QRコードを介して来場者専用携帯サイトへアクセスする手段とを備えたことを特徴とする、携帯電話とICチップを利用した展示会支援システムを提供するものである。
【0008】
請求項2に係る発明は、前記センタサーバは、前記来場者のクライアントまたは携帯電話から訪問履歴表示要求を受信すると、訪問履歴情報DBから来場者の訪問履歴を来場者IDで検索し、更にその検索結果に、ファイルサーバに格納されているカタログに対応する出展企業ID及び製品IDを含むかどうかを電子カタログDBから検索し、含む場合は、その検索結果を追加して、検索結果を要求元に送信する手段とを備えたことを特徴とする、請求項1記載の携帯電話とICチップを利用した展示会支援システムを提供するものである。
【0009】
請求項3に係る発明は、前記センタサーバは、前記来場者のクライアントまたは携帯電話から電子カタログダウンロード要求を受信すると、電子カタログDBからダウンロードするファイルのパスを検索し、ファイルサーバからそのパスに対応するファイルデータを取得する手段と、
取得したファイルデータを要求元へ送信する手段と、
送信と同時に、カタログタウンロード履歴情報DBへ履歴情報を登録する手段とを備えたことを特徴とする、請求項1又は2記載の携帯電話とICチップを利用した展示会支援システムを提供するものである。
【0010】
請求項4に係る発明は、センタサーバが、展示会場内に設置された会場内サーバと、
展示会を主催する主催企業のクライアントと、
展示会に出品する出展企業のクライアントと、
展示会の来場者のクライアントと、
来場者の持つ携帯電話とにネットワークを介して通信自在に接続され、
前記会場内サーバが、展示会場内のサービス利用登録所に設置されたICチップリーダー及びスキャナを備えた端末と、
展示ブースに設置されたICチップリーダーとに接続された、携帯電話とICチップを利用した展示会支援システムであって、
前記センタサーバは、前記センタサーバが提供する出展企業専用サイトを介して出展企業のクライアントから認証要求を受信すると、サイトにログインするための出展企業IDとパスワードを入力させ、入力された出展企業IDおよびパスワードを基に認証処理を行い、正しい場合は接続を許可する手段と、
前記出展企業のクライアントから受信した、ミニセミナー情報をミニセミナー情報DBへ、出展企業情報を出展企業情報DBへ、製品情報を製品情報DBへ、電子カタログ情報を電子カタログDBへそれぞれ登録し、電子カタログデータをファイルサーバへ送信する手段と
登録及び送信が完了すると、その旨を前記主催企業のクライアントに通知する手段と、
前記出展企業のクライアントからICチップリーダー利用申請が行われると、リーダー情報DBに製品IDを登録する手段と、
前記センタサーバが提供する主催企業専用サイトを介して前記主催企業のクライアントから認証要求を受信すると、主催企業IDとパスワードを入力させ、入力された主催企業IDおよびパスワードを基に認証処理を行い、正しい場合は接続を許可する手段と、
前記主催企業のクライアントから確認要求を受信すると、確認要求があった出展企業のミニセミナー情報をミニセミナー情報DBから、出展企業情報を出展企業情報DBから、製品情報を製品情報DBから、カタログ情報を電子カタログDBからそれぞれ取得し、
取得した情報を要求元へ送信する手段とを備えたことを特徴とする、携帯電話とICチップを利用した展示会支援システムを提供するものである。
【0011】
請求項5に係る発明は、前記センタサーバは、出展企業のクライアントから電子カタログダウンロード者情報問い合わせ要求を受けると、カタログダウンロード履歴情報DBから対象製品の電子カタログをダウンロードした来場者の来場者IDを抽出し、抽出したデータをキーに個人情報DBから検索した名刺情報を要求元へ送信する手段を備えたことを特徴とする、請求項4記載の携帯電話とICチップを利用した展示会支援システムを提供するものである。
【0012】
請求項6に係る発明は、前記センタサーバは、主催企業のクライアントから来場者訪問履歴問い合わせ要求を受けると、訪問履歴情報DB及び個人情報DBから要求にあった項目を検索して検索結果を要求元へ送信する手段を備えたことを特徴とする、請求項4又は5記載の携帯電話とICチップを利用した展示会支援システムを提供するものである。
【0013】
請求項7に係る発明は、前記センタサーバは、前記主催企業のクライアントから名刺リスト作成問い合わせ要求を受けると、訪問履歴情報DB及び個人情報DBから名刺情報を取得して、ICチップリーダー毎の名刺リストを作成し、暗号化して出力し、リスト作成が完了すると、各出展企業のクライアントへ名刺リスト作成完了通知を送信する手段を備えたことを特徴とする、請求項4乃至6のうちいずれか一に記載の携帯電話とICチップを利用した展示会支援システムを提供するものである。
【0014】
請求項8に係る発明は、前記センタサーバは、出展企業のクライアントから名刺リスト取得依頼を受信すると、前記名刺リストを依頼元へ送信する手段を備えたことを特徴とする、請求項7記載の携帯電話とICチップを利用した展示会支援システムを提供するものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明では、来場者の来場者の受付管理及び展示ブースへの訪問履歴情報を管理する仕組み、来場者へ訪問ブースの製品カタログを電子媒体で提供する仕組み、来場者の携帯電話で出展情報を検索できる仕組み、出展企業へ展示ブースに訪問した人の電子化された名刺情報を提供する仕組みを可能にする。これらによって、来場者はどのブースに行ったかを振り返り、訪問したブースの製品カタログを電子媒体で取得できるので、重いカタログを持ち帰らずに済む。又、出展企業は電子化された名刺情報を取得することができるので、自社で名刺をリスト化する手間が省ける。更に主催企業はどのブースでどの程度来場者が入ったか集計することが可能になる。
又、来場者が既に持っているICチップを搭載した媒体を利用することで、ICチップを搭載した媒体を発行するコストと手間を省き、安価なサービスを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の携帯電話とICチップを利用した展示会支援システムのシステム構成例を示す図である。
【図2】本発明のシステムサーバの構成例を示す図である。
【図3】本発明のICチップ情報DBのデータ構造例を示す図である。
【図4】本発明の訪問履歴情報DBのデータ構造例を示す図である。
【図5】本発明の個人情報DBのデータ構造例を示す図である。
【図6】本発明のリーダー情報DBのデータ構造例を示す図である。
【図7】本発明のミニセミナー情報DBのデータ構造例を示す図である。
【図8】本発明の出展企業情報DBのデータ構造例を示す図である。
【図9】本発明の製品情報DBのデータ構造例を示す図である。
【図10】本発明の電子カタログDBのデータ構造例を示す図である。
【図11】本発明のカタログダウンロード履歴情報DBのデータ構造例を示す図である。
【図12】本発明の主催企業・出展企業を対象としたシステムの動作の流れの一例を示す図である。
【図13】本発明の来場者を対象としたシステムの動作の流れの一例を示す図である。
【図14】本発明の来場者のクライアントにて行われる事前登録処理を表すフローチャートである。
【図15】本発明のセンタサーバにて行われる事前登録処理を表すフローチャートである。
【図16】本発明の利用登録場所の当日登録者用端末で行われるサービス利用登録処理を表すフローチャートである。
【図17】本発明の利用登録場所の事前登録者用端末で行われるサービス利用登録処理を表すフローチャートである。
【図18】本発明のセンタサーバで行われるサービス利用登録処理を表すフローチャートである。
【図19】本発明のICチップリーダーにて行われる訪問履歴蓄積処理の手順を示すフローチャートである。
【図20】本発明のセンタサーバにて行われる訪問履歴蓄積処理の手順を示すフローチャートである。
【図21】本発明の検索結果の一例を示す図である。
【図22】本発明の検索処理の手順を示すフローチャートである。
【図23】本発明の訪問履歴一覧の一例を示す図である。
【図24】本発明の訪問履歴一覧画面表示の手順の前半部分を示すフローチャートである。
【図25】本発明の来場者訪問履歴画面の一例を示す図である。
【図26】本発明の名刺情報提供用ファイル作成処理を表すフローチャートである。
【図27】本発明の名刺リストファイル出力例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、実施例を示した図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。
なお、上記サーバ及びクライアントはコンピュータであり、上記各手段は、コンピュータのCPUが必要なコンピュータプログラムを読み込んで実行することにより実現される手段であり、そのシーケンス図が図12及び図13であり、フローチャート図が図14乃至20、図22、図24及び図26である。
【実施例1】
【0018】
図1は、本実施の形態のシステム構成例を示す図である。図1に示すように、ネットワーク10には、会場内サーバ240、センタサーバ101、主催企業のクライアント20、出展企業のクライアント21、来場者のクライアント22、基地局24が接続されている。
センタサーバ101は、各クライアント20〜22、及び会場内サーバ240から収集した情報を処理し、各クライアント20〜22や基地局24を経由して携帯電話30から問い合わせを受けると、情報を提供する。
ファイルサーバ102は、出展企業が配布するカタログの電子ファイルを格納しており、センタサーバ101に接続している。
【0019】
展示会場200には、会場内サーバ240が設置されている。会場内サーバ240は、展示会場200内の各展示ブース221〜224のICチップリーダー231〜234やサービス利用登録所210のICチップリーダー213、214に接続される端末212、215に接続されている。
各展示ブース221〜224およびサービス利用登録所210に配置されているICチップリーダー231〜234、213、214は来場者23の後述するICチップからUID(user ID)のみを読み取り、会場内サーバ240を通してセンタサーバ101へ送信する。ICチップリーダー231〜234は展示ブース221〜224に複数台設置しても良い。なお、ICチップリーダーは一意のIDで識別できるように、リーダーIDという識別子を持つ。
【0020】
サービス利用登録所210に配置されている端末212、215は、接続されているICチップリーダー213、214が読み取ったUIDの情報と、スキャナ211が読み取った名刺情報を会場内サーバ240へ送信する。次にセンタサーバ101から会場内サーバ240を介して送られてきた来場者専用携帯サイトURL情報が含まれたQRコードを来場者23へ提供する。
サービス利用登録所210に設置されているスキャナ211は、来場者23の名刺32から名刺情報を読みとる。
基本的には来場者23は予め携帯電話30とICカード31、および名刺32を所有しているものとする。その場合、原則的に、携帯電話30および名刺32と同様に、ICカード31も既に持っているものを利用する。携帯電話30にICチップが内蔵されている場合、ICカード31は携帯電話30でも代用できる。又、事前登録者の場合、名刺32は不要である。
【0021】
携帯電話30は、電話機能・電子メール送受信機能に加え、携帯サイトへアクセスする機能及びQRコードを読み取る機能を備えている。また、携帯電話30にはICチップが内蔵されていても良い。来場者23は携帯電話30を利用して携帯サイトへアクセスし、出展情報や自身の訪問履歴情報等を閲覧する。
ICカード31はICチップが内蔵されている。携帯電話30やICカード31に内蔵されているICチップには所有者である来場者23を一意に識別するための識別子(UID)が格納されているものとする。
【0022】
ここで、本発明のセンタサーバ101のシステム構成の実施例を図2で示す。
来場者情報取得手段M01は、来場者のICチップのUID情報と名刺情報を収集し、両者を紐づけて管理する機能と、来場者の入場を管理する機能を持つ。
専用携帯サイトURL作成手段M02は、来場者個人の専用携帯サイト(来場者専用携帯サイト)URLを作成し、作成されたURLからQRコードを作成する機能と、QRコードを専用の用紙に印刷する機能を持つ。
検索手段M03は来場者23から入力されたキーワードに合致する出展企業情報をミニセミナー情報DB(データベース、以下同様) D05、出展企業情報DB D06、製品情報DB D07から検索する機能と、検索結果を来場者23の携帯電話30や来場者のクライアント22へ表示する(送信し表示させる)機能を持つ。
【0023】
訪問履歴管理手段M04は来場者23の訪問ブースをリーダー情報DB D04を基に収集し、訪問情報を訪問履歴情報DB D02へ蓄積する機能と、来場者23に訪問履歴を訪問履歴情報DB D02から抽出して、来場者23の携帯電話30や来場者のクライアント22へ表示する機能と、来場者に提供可能な電子カタログのカタログ情報を、カタログ提供手段M10を利用して、電子カタログDB D08から抽出する機能と、主催企業にどのような属性の来場者がどのような行動をとったのかを提供する機能を持つ。
【0024】
来場者認証手段M05は来場者23に来場者個人の専用携帯サイトやWEBサイトへアクセスするためのIDとパスワードを発行する機能と、来場者23所有の携帯電話30や来場者のクライアント22から入力されたIDとパスワードによって、来場者の操作を認証する機能を持つ。
名刺情報提供手段M06は訪問履歴管理手段M04を利用して、個人情報DB D03から来場者の名刺情報を抽出し、出展製品別にブース訪問者の名刺情報リストを作成する機能と、出展企業へブース訪問者の名刺情報リストを提供する機能を持つ。
カタログダウンロード者情報提供手段M07はカタログダウンロード履歴情報DB D09と個人情報DB D03から、カタログをダウンロードした来場者の名刺情報を提供する機能を持つ。
【0025】
出展情報登録・確認手段M08は出展企業専用WEBサイトを通してミニセミナー情報、出展企業情報、製品情報をそれぞれのデータベースD05〜D07に登録又は修正する機能と、ICチップリーダーの利用申請を行う機能と、ミニセミナー情報DB D05、出展企業情報DB D06、製品情報DB D07に格納されているデータを主催企業に主催企業専用WEBサイトを通して確認させる機能を持つ。
【0026】
主催企業認証手段M09は主催企業に主催企業専用WEBサイトへアクセスするためのIDとパスワードを発行する機能と、主催企業のクライアント20から入力されたIDとパスワードによって、主催企業の操作を認証する機能を持つ。
カタログ提供手段M10は来場者23に電子カタログを提供する機能と電子カタログがダウンロードされた時刻とダウンロード者の情報をカタログダウンロード履歴情報DB D09へ蓄積する機能を持つ。
出展企業認証手段M11は出展企業に出展企業専用WEBサイトへアクセスするためのIDとパスワードを発行する機能と、出展企業のクライアント21から入力されたIDとパスワードによって、出展企業専用WEBサイトへのアクセスを認証する機能を持つ。
【0027】
図3〜11は本発明で利用するデータベースの例である。この例を使って本発明が管理するデータについて述べる。
ICチップ情報DB D01は来場者23が所持するICチップのUIDを管理する。具体的には図3のようなデータである。実施例では、来場者ID、UIDが保存されている。個人情報DB D03とICチップ情報DB D01がどちらも来場者IDを保持することで、ICチップのUIDと名刺情報を紐付けて管理している。
【0028】
訪問履歴情報DB D02は来場者の訪問した展示ブースの履歴を管理する。具体的には図4のようなデータである。実施例では、来場者ID、出展企業ID、製品ID、時刻が保存されている。
個人情報DB D03は来場者の名刺情報を管理する。具体的には図5のようなデータである。実施例では、来場者ID、氏名、住所、電話番号、会社名、部署名、役職、来場フラグが保存されている。来場フラグとは、実際に来場者が来場したかどうかを示すフラグである。
【0029】
リーダー情報DB D04は展示ブース221〜224に配置されているICチップリーダー231〜234の情報を管理する。具体的には図6のようなデータである。実施例では、リーダーID、出展企業ID、製品IDが保存されている。
ミニセミナー情報DB D05は出展企業が展示ブース221〜224で開催するミニセミナーの情報を管理する。具体的には図7のようなデータである。実施例では、ミニセミナーID、出展企業ID、時刻、タイトル、内容が保存されている。
【0030】
出展企業情報DB D06は出展企業の出展内容を管理する。具体的には図8のようなデータである。実施例では、出展企業ID、出展概要、企業名、確認完了フラグが保存されている。確認完了フラグとは、主催企業による登録内容確認が完了したかどうかを示すフラグである。フラグには、確認未了の場合は0、確認完了の場合は1を登録する。
製品情報DB D07は出展企業が出展している製品情報を管理する。製品が複数ある出展企業の場合は、主力製品を一つ選択し、そのデータの主力製品フラグを1として出展企業の主力製品が分かるようにしておく。具体的には図9のようなデータである。実施例では、出展企業ID、製品ID、主力製品フラグ、製品名、製品説明が保存されている。
【0031】
電子カタログDB D08はファイルサーバ102に格納されている電子カタログファイルのパス情報を管理する。具体的には図10のようなデータである。実施例では、カタログID、出展企業ID、製品ID、ファイルパスが保存されている。
カタログダウンロード履歴情報DB D09は来場者がいつどのようなカタログをダウンロードしたのかという情報を管理する。具体的には図11のようなデータである。実施例では、来場者ID、カタログID、時刻が保存されている。
【0032】
次に図12〜図13を使って本発明のシステムの動作について述べる。
図12は主催企業向けのシステムと出展企業向けのシステムの利用の流れを示す。出展企業は出展企業のクライアント21を利用して出展企業専用サイトへアクセスし、センタサーバ101が出展企業から認証要求を受信すると、センタサーバ101は、出展企業認証手段M11によってサイトにログインするための出展企業IDとパスワードを入力させ(F111)、入力された出展企業IDおよびパスワードを基に認証処理を行い、正しい場合は接続を許可する(F112)。認証処理が完了すると、出展企業のクライアント21へ出展情報を登録する機能、電子カタログダウンロード者の情報を取得する機能、ブースに訪問した来場者の名刺情報を取得する機能を提供する。
【0033】
展示会開催前では、出展企業情報、製品情報、ミニセミナー情報を登録し、ICチップリーダーの利用申請を行う(F113)。これは、出展情報登録・確認手段M08によって、出展企業のクライアント21から受信した、ミニセミナー情報をミニセミナー情報DB D05へ、出展企業情報を出展企業情報DB D06へ、製品情報を製品情報DB D07へ、電子カタログ情報を電子カタログDB D08へそれぞれ登録し、電子カタログデータをファイルサーバ102へ送信する。なお、ICチップリーダーの利用申請とは、ICチップをかざした来場者に提供する電子カタログの製品IDを申請するということである。登録する際には、それぞれのDBで一意であるIDを設定する。登録及び送信が完了すると、その旨主催企業のクライアント20に通知する(F114)。ICチップリーダー利用申請が行われると、センタサーバ101はリーダー情報DB D04に製品IDを登録する(F115)。なお、リーダーIDはシステム提供者によって、システム提供前に登録済みであるものとする。
【0034】
主催企業は主催企業のクライアント20を利用して主催企業専用サイトへアクセスし、センタサーバ101が主催企業から認証要求を受信すると、センタサーバ101は、主催企業認証手段M09によって主催企業へ主催企業IDとパスワードを入力させ(F121)、入力された主催企業IDおよびパスワードを基に認証処理を行い、正しい場合は接続を許可する(F122)。認証処理が完了すると、主催企業へ出展情報を確認する機能、名刺リスト作成実行機能、来場者の訪問履歴を参照する機能を提供する。
【0035】
主催企業はF114の通知を受け取ると、出展情報の確認を行う(F123)。これは、出展情報登録・確認手段M08によって出展情報DB D06の確認完了フラグが0のデータを表示する。主催企業から確認要求があった出展企業のミニセミナー情報をミニセミナー情報DB D05から、出展企業情報を出展企業情報DB D06から、製品情報を製品情報DB D07、カタログ情報を電子カタログDB D08からそれぞれ取得し、送信する(F124)。主催企業はそのデータを基に登録内容を校正する。
【0036】
図13は来場者のシステム利用の流れを示す。展示会来場希望者は自身でICチップリーダーを所有している場合、それを利用して展示会当日に持参するICチップのUIDを調べて登録する(F211)。登録は来場者情報取得手段M01で、訪問希望者のICチップのUIDをICチップ情報DB D01へ、個人情報を個人情報DB D03へそれぞれ登録する。その際には、個人情報DB D03で一意であるIDを来場者IDとして設定し、登録する。事前登録は強制ではなく、当日会場で登録することも可能である。
【0037】
展示会当日、事前登録を行った来場者は、サービス利用登録所210の事前登録者用として設置された事前登録者用ICチップリーダー214に事前に登録済みのICチップをかざす(F221)。これによって読み取られたUIDは、事前登録者用端末212及び会場内サーバ240を介してセンタサーバ101に送信される(F222)。事前登録を行っていない来場者は、サービス利用登録所210の当日登録者用として設置された当日登録者用ICチップリーダー213にICチップをかざし、スキャナ211に名刺32をスキャンさせる(F221)。ICチップリーダー213によって取得されたUID及びスキャナ211によって読み取られた名刺情報は当日登録者用端末212及び会場内サーバ240を介してセンタサーバ101に送信される(F222)。
【0038】
センタサーバ101はサービス利用登録所210の端末212、215から送信されたUIDや名刺情報を受信すると、来場者取得手段M01によって、受信したデータが未登録の場合はICチップのUIDをICチップ情報DB D01へ、個人情報を個人情報DB D03へそれぞれ登録する。登録済みである場合は、個人情報DB D03の来場フラグを更新する。登録又は更新が完了すると、専用携帯サイトURL作成手段M02によって来場者専用携帯サイトにアクセスするURLを作成する(F223)。
【0039】
次に来場者認証手段M05によって作成された専用携帯サイトにアクセスするためのID及びパスワードと、専用携帯サイトURL作成手段M02によって作成された来場者専用携帯サイトへアクセスするURLが含まれたQRコードを発行し、そのID及びパスワードとQRコードをサービス利用登録所210の端末212、215へ送信する(F224)。サービス利用登録所210の端末212、215は専用携帯サイトへアクセスするID及びパスワード、URLが含まれたQRコードを受信すると、それを画面へ表示すると同時に、QRコードについては端末212、215に接続されているプリンターなどの出力機器216、217へ出力する。
来場者は端末212、215に表示されたQRコード又は出力機器216、217に出力されたQRコードを携帯電話で読み取り、QRコードを介して来場者自身の専用携帯サイト(来場者専用携帯サイト)へアクセスすることができる。
【0040】
来場者は展示ブース訪問時に、そこに設置されているICチップリーダーに登録済みのICチップをかざす(F231)。ICチップリーダーはICチップのUIDを読み取り、リーダーのリーダーIDと共にセンタサーバ101へ送信する(F232)。センタサーバ101は展示ブース221〜224に設置されているICチップリーダー231〜234から送信されたUIDやリーダーID等を受信すると、訪問履歴管理手段M04によって訪問履歴情報DB D02へデータを登録する。
【0041】
来場者23は来場者のクライアント22又は携帯電話30を利用して来場者専用サイトへアクセスし、センタサーバ101が来場者23から認証要求を受信すると、来場者認証手段M05によって来場者23へ来場者IDとパスワードを入力させ(F241)、入力された来場者IDおよびパスワードを基に認証処理を行い、正しい場合は接続を許可する(F242)。認証処理が完了すると、来場者へ出展情報を検索する機能、訪問履歴を表示する機能、電子カタログをダウンロードする機能を提供する。
【0042】
センタサーバ101が来場者のクライアント22又は携帯電話30から出展情報検索要求(F243)を受信すると、検索手段M03によって検索条件に合致した情報をミニセミナー情報DB D05、出展企業情報DB D06及び製品情報DB D07から出展情報として要求元へ送信する(F244)。
センタサーバ101が来場者のクライアント22または携帯電話30から訪問履歴表示要求(F245)を受信すると、訪問履歴管理手段M04によって訪問履歴情報DB D02から来場者23の訪問履歴を来場者IDで検索する。更に検索結果に、ファイルサーバ102に格納されているカタログに対応する出展企業ID及び製品IDを含むかどうかを電子カタログDB D08から検索し、含む場合は、その検索結果を追加して、検索結果を要求元へ送信する(F246)。
【0043】
センタサーバ101が来場者のクライアント22または携帯電話30から電子カタログダウンロード要求(F247)を受信すると、カタログ提供手段M10によって電子カタログDB D08からダウンロードするファイルのパスを検索し、ファイルサーバ102からそのパスに対応するファイルデータを取得して、要求元へ送信する(F248)。同時に、カタログタウンロード履歴情報DB D09へ履歴情報を登録する。
来場者が来場者専用サイトで利用できるサービスを終了する場合は、サイトからログアウトする(F249)。
【0044】
図12のように、センタサーバ101が出展企業のクライアント21から電子カタログダウンロード者情報問い合わせ要求(F116)を受けると、センタサーバ101は、カタログダウンロード者情報提供手段M07によってカタログダウンロード履歴情報DB D09から対象製品の電子カタログをダウンロードした来場者の来場者IDを抽出し、抽出したデータをキーに個人情報DB D03から検索した名刺情報を要求元へ送信する(F117)。
展示会終了後、主催企業は来場者の訪問履歴を参照することができ、来場者分析に役立てることが出来る。センタサーバ101が主催企業のクライアント20から来場者訪問履歴問い合わせ要求(F125)を受けると、センタサーバ101は、訪問履歴管理手段M04によって訪問履歴情報DB D02及び個人情報DB D03から要求にあった項目を検索して検索結果をマージして送信する(F126)。送信可能な項目は、訪問履歴情報DB D02及び個人情報DB D03、出展企業情報DB D06、製品情報DB D07の項目のうち、来場者ID、出展企業ID、製品IDを除いたものである。
【0045】
展示会終了後、出展企業は展示ブースに訪問した来場者の名刺情報をファイルで取得することができ、名刺リスト作成の手間を軽減することができる。センタサーバ101が主催企業のクライアント20から名刺リスト作成問い合わせ要求(F127)を受けると、訪問履歴管理手段M04によってICチップリーダー毎の名刺リストを作成し、暗号化して出力する(F128)。これは、訪問履歴管理手段M04によって訪問履歴情報DB D02及び個人情報DB D03から名刺情報を取得することで実現する。リスト作成が完了すると、各出展企業へ名刺リスト作成完了通知を送信する(F129)。出展企業は名刺リスト作成完了通知を受けると、センタサーバ101へ名刺リスト取得依頼(F130)を発行する。センタサーバ101は名刺リスト取得依頼を受信すると、名刺リストを依頼元へ送信する(F131)。
【0046】
図14は来場者のクライアント22にて行われる事前登録処理を表すフローチャートである。これは来場者情報取得手段M01によって実現されるもので、まず事前登録画面を表示する(S001)。来場者は展示会場に持参するICチップのUID及び名刺情報を入力し(S002、S003)、送信ボタンを押下し、登録情報をセンタサーバ101へ送信する(S004)。通常ICチップのUIDは、ICチップが搭載されたカード又は携帯電話を市販のICチッリーダーにかざすことで取得できる。
【0047】
図15はセンタサーバ101にて行われる事前登録処理を表すフローチャートである。これは来場者取得手段M01によって実現されるもので、まず来場者のクライアント22から送信されたUIDと名刺情報を受信する(S011)。来場者IDを採番し(S012)、来場者IDとUIDをICチップ情報DB D01へ、来場者IDと個人情報を個人情報DB D03へそれぞれ登録する(S013)。このとき、来場フラグは0を登録する。
【0048】
図16はサービス利用登録所210の当日登録者用端末212で行われるサービス利用登録処理を表すフローチャートである。まずICチップをICチップリーダーにかざすような指示が含まれている当日登録用画面を表示する(S101)。来場者がICチップをICチップリーダーにかざすとICチップのUIDがリーダーによって読み取られ(S102)、端末212がそれを認識すると、読取完了画面を表示する(S103)。読取完了画面には、名刺をスキャンするような指示も含まれている。スキャナ211によって来場者の名刺情報が読み取られると(S104)、端末212がそれを認識し、読取完了画面を表示する(S105)。読み取ったUIDと名刺情報をセンタサーバ101へ送信する(S106)。
【0049】
図17はサービス利用登録所210の事前登録者用端末215で行われるサービス利用登録処理を表すフローチャートである。まず事前登録済みのICチップをICチップリーダー214にかざすような指示が含まれている事前登録者用画面を表示する(S111)。来場者がICチップをICチップリーダー214にかざすとICチップのUIDがリーダー214によって読み取られ(S112)、端末215がそれを認識すると、読取完了画面を表示し(S113)、UIDをセンタサーバ101へ送信する(S114)。
【0050】
図18はセンタサーバ101で行われるサービス利用登録処理を表すフローチャートである。これは来場者取得手段M01によって実現されるもので、まずセンタサーバ101がUIDまたはUID及び名刺情報を受信すると(S121)、このUIDに対応する来場者IDを個人情報DB D03から検索する(S122)。検索した結果、該当するUIDが存在する場合には、来場者IDの来場フラグを1に変更し(S123)、S126へ処理を進める。該当するUIDが存在しない場合には、来場者IDを採番し(S124)、来場者IDとUIDをICチップ情報DB D01へ、来場者IDと個人情報を個人情報DB D03へそれぞれ登録する(S125)。このとき、来場フラグは1を登録する。S123又はS125の処理が完了すると、専用携帯サイトURL作成手段M02で、来場者IDを利用して、来場者専用携帯サイトへアクセスするURLを作成(S126)し、そのデータからQRコードを発行(S127)する。又、来場者認証手段M05によって、専用携帯サイトにアクセスするためのパスワードを発行(S128)する。
【0051】
図19は展示ブース221〜224に設置されているICチップリーダー231〜234にて行われる訪問履歴蓄積処理の手順を示すフローチャートである。来場者がICチップをICチップリーダーにかざすと、ICチップリーダーはUIDを読み取り(S201)、UIDとICチップリーダーIDをセンタサーバ101へ送信する(S202)。
【0052】
図20はホストサーバ101にて行われる訪問履歴蓄積処理の手順を示すフローチャートである。これは訪問履歴管理手段M04によって実現されるもので、まず展示ブースに設置されているICチップリーダーからUIDとリーダーIDを受信し(S211)、時刻を取得する(S212)。UIDに対応する来場者IDをICチップ情報DB D01から、ICチップリーダーに対応する出展企業IDと製品IDをリーダー情報DB D04から取得する(S213、S214)。取得した来場者ID、出展企業ID、製品ID及び時刻を訪問履歴情報DB D02へ登録する(S215)。
【0053】
図21は検索結果の一例を示す図である。これは検索手段M03によって実現されるもので、検索結果は503のように表示される。502の企業名を選択すると、企業情報の詳細が記載されているページへリンクする。企業情報の詳細とは、ミニセミナー情報DB D05、出展企業情報DB D06、製品情報DB D07に登録されているデータのうち、ミニセミナーID、出展企業ID、確認完了フラグ、主力製品フラグを除いたものを指す。来場者は図の501部分に検索キーワードを入力し、504の検索ボタンを押下することで、検索結果の画面でも新たな条件で検索することができる。
【0054】
図22はセンタサーバ101にて行われる検索処理の手順を示すフローチャートである。これは検索手段M03によって実現されるもので、検索条件を受信すると(S301)、検索条件に該当するレコードをミニセミナー情報DB D05、出展企業情報DB D06、製品情報DB D07から取得する(S302)。来場者IDに対応する出展企業IDと製品IDを訪問履歴情報DB D02から取得する(S303)。取得したデータのうち、主力フラグが1となっている出展企業IDを取得する(S304)。S302で取得したレコードを検索結果として図21のような画面を表示するが、S304で取得した出展企業IDに該当するレコードを上位に表示させる(S305)。
【0055】
図23は来場者の訪問履歴を表示する機能の画面の一例を示す図である。602のように、訪問した展示ブースの出展企業名と訪問した時間が時系列に表示される。出展企業名を選択すると、企業情報の詳細が記載されているページへリンクする。その出展ブースで配布しているカタログの電子カタログがファイルサーバ102に登録されている場合は、603のようにダウンロード可能であることが表示される。これを選択すると、電子カタログをダウンロードすることができる。
【0056】
図24は訪問履歴一覧画面表示の手順の前半部分を示すフローチャートである。これは訪問履歴管理手段M04によって実現されるもので、まず、訪問履歴一覧画面の表示要求を受信する(S401)と、来場者の来場者IDに対応する出展企業IDと製品IDを訪問履歴情報DB D02から取得する(S402)。これに対応するカタログIDを全て電子カタログDB D08から取得し(S403、S404)、S403、S404の処理をS402で取得した出展企業IDと製品IDに対して行う(S405)。S402で取得したデータを時刻順にソートし、図23のような画面を表示する。S403でカタログIDを取得できた場合は、図23の603のように電子カタログをダウンロード可能であることが分かる。
【0057】
図25は来場者訪問履歴画面の一例である。701〜704は項目タイトル部分であり、表示項目はプルダウン形式で選択することができる。701〜704のように表示項目を決定し、705の表示ボタンを選択すると、名刺情報を表示する。
【0058】
図26は名刺情報提供用ファイル作成処理を表すフローチャートである。このファイルは出展企業の製品毎に作成される。これは名刺情報提供手段M06によって実現されるもので、名刺リスト作成要求を受信する(S501)と、出展企業情報DB D06に登録されている出展企業IDの数だけS502〜S511の処理を繰り返し、その出展企業IDに対応する製品IDの数だけS503〜S510の処理を繰り返す。まず出展企業IDに対応する来場者IDを訪問履歴情報DB D02から取得する(S502)。取得したデータの中から製品IDに対応する来場者IDを取得し(S503)、来場者IDでソートする(S504)。ソートしたデータを全件に対してS505の処理を行う。S505の処理とは、一つ前のレコードと現在着目しているレコードの来場者IDが同じかどうかを判定する処理であり、同じ場合にはレコード数をインクリメント(S506)、異なる場合にはレコード数を保存する(S507)ことで、来場者IDの重複件数をカウントする。S503で取得した来場者ID全件に対応する個人情報を重複無しで個人情報DB D03から抽出(S508)し、個人情報とS507で保存したレコード数をファイルへ暗号化して出力する(S509)。
【0059】
図27は名刺リストファイル出力例を示す図で、図26のS509の処理で出力される。
なお、本発明は、上述の実施の形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることができる。
なお、名刺32にICチップやQRコードが搭載されている場合、名刺情報読取手段としてそれらの読取機能を装備させることにより、ICチップやQRコードを読み取り、個人情報DB D03へ格納することができる。格納した情報を名刺リストへ名刺情報と共に出力することで、出展企業へ情報を提供する。
【符号の説明】
【0060】
10 ネットワーク
20 主催企業のクライアント
21 出展企業のクライアント
22 来場者のクライアント
23 来場者
30 携帯電話
31 ICカード
32 名刺
101 センタサーバ
102 ファイルサーバ
200 展示会場
210 サービス利用登録所
211 スキャナ
212,215 端末
213,214,231〜234 ICチップリーダー
216,217 出力機器
221〜224 展示ブース
240 会場内サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
センタサーバが、展示会場内に設置された会場内サーバと、
展示会を主催する主催企業のクライアントと、
展示会に出品する出展企業のクライアントと、
展示会の来場者のクライアントと、
来場者の持つ携帯電話とにネットワークを介して通信自在に接続され、
前記会場内サーバが、展示会場内のサービス利用登録所に設置されたICチップリーダー及びスキャナを備えた端末と、
展示ブースに設置されたICチップリーダーとに接続された、携帯電話とICチップを利用した展示会支援システムであって、
前記センタサーバは、来場者が所有する携帯電話又はICカードに組み込まれたICチップのUID及び個人情報を来場者のクライアントから来場者の入場前に受信すると、前記ICチップのUIDをICチップ情報DBに事前登録し、前記個人情報に来場者IDを設定して個人情報DBに事前登録する手段と、
前記サービス利用登録所の事前登録者用ICチップリーダーによって読み取られた、来場者の携帯電話又はICカードに組み込まれたICチップに格納されたUIDを前記会場内サーバを介して受信すると、個人情報DBの来場フラグを更新する手段と、
前記サービス利用登録所の当日登録者用ICチップリーダーによって読み取られた、来場者の携帯電話又はICカードに組み込まれたICチップのUIDと、前記スキャナによって読み取られた来場者の名刺情報である個人情報とを前記会場内サーバを介して受信すると、前記ICチップのUIDをICチップ情報DBへ、前記個人情報を個人情報DBへ夫々登録し、登録済みである場合は、個人情報DBの来場フラグを更新する手段と、
登録又は更新が完了すると、来場者専用携帯サイトにアクセスするURLを作成する手段と、
専用携帯サイトにアクセスするためのID及びパスワードと、前記URLが含まれたQRコードを発行し、前記端末へ送信する手段と、
来場者が所有する携帯電話又はICカードに組み込まれたICチップに格納されたUIDやリーダーIDを、前記展示ブースのICチップリーダーから前記会場内サーバを介して受信すると、訪問履歴情報DBへ受信データを登録する手段と、
来場者のクライアント又は携帯電話から認証要求を受信すると、来場者専用サイト又は来場者専用携帯サイトを介して来場者へ来場者IDとパスワードの入力を促す手段と、
入力された来場者IDおよびパスワードを前記来場者のクライアント又は携帯電話から受信すると、受信した来場者IDおよびパスワードに基づき認証処理を行い、正しい場合は接続を許可する手段と、
前記来場者のクライアント又は携帯電話から出展情報検索要求を受信すると、出展情報検索要求に基づきミニセミナー情報DB、出展企業情報DB及び製品情報DBを検索し、検索条件に合致した情報を出展情報として要求元に送信する手段とを備え、
前記端末は、前記来場者専用携帯サイトへアクセスするID及びパスワードおよびURLが含まれたQRコードを受信すると、それを画面へ表示する手段と、
前記端末に接続されている出力機器に前記QRコードを出力する手段とを備え、
前記携帯電話は、前記出力機器に出力されたQRコードを読み取る手段と、
QRコードを介して来場者専用携帯サイトへアクセスする手段とを備えたことを特徴とする、携帯電話とICチップを利用した展示会支援システム。
【請求項2】
前記センタサーバは、前記来場者のクライアントまたは携帯電話から訪問履歴表示要求を受信すると、訪問履歴情報DBから来場者の訪問履歴を来場者IDで検索し、更にその検索結果に、ファイルサーバに格納されているカタログに対応する出展企業ID及び製品IDを含むかどうかを電子カタログDBから検索し、含む場合は、その検索結果を追加して、検索結果を要求元に送信する手段とを備えたことを特徴とする、請求項1記載の携帯電話とICチップを利用した展示会支援システム。
【請求項3】
前記センタサーバは、前記来場者のクライアントまたは携帯電話から電子カタログダウンロード要求を受信すると、電子カタログDBからダウンロードするファイルのパスを検索し、ファイルサーバからそのパスに対応するファイルデータを取得する手段と、
取得したファイルデータを要求元へ送信する手段と、
送信と同時に、カタログタウンロード履歴情報DBへ履歴情報を登録する手段とを備えたことを特徴とする、請求項1又は2記載の携帯電話とICチップを利用した展示会支援システム。
【請求項4】
センタサーバが、展示会場内に設置された会場内サーバと、
展示会を主催する主催企業のクライアントと、
展示会に出品する出展企業のクライアントと、
展示会の来場者のクライアントと、
来場者の持つ携帯電話とにネットワークを介して通信自在に接続され、
前記会場内サーバが、展示会場内のサービス利用登録所に設置されたICチップリーダー及びスキャナを備えた端末と、
展示ブースに設置されたICチップリーダーとに接続された、携帯電話とICチップを利用した展示会支援システムであって、
前記センタサーバは、前記センタサーバが提供する出展企業専用サイトを介して出展企業のクライアントから認証要求を受信すると、サイトにログインするための出展企業IDとパスワードを入力させ、入力された出展企業IDおよびパスワードを基に認証処理を行い、正しい場合は接続を許可する手段と、
前記出展企業のクライアントから受信した、ミニセミナー情報をミニセミナー情報DBへ、出展企業情報を出展企業情報DBへ、製品情報を製品情報DBへ、電子カタログ情報を電子カタログDBへそれぞれ登録し、電子カタログデータをファイルサーバへ送信する手段と
登録及び送信が完了すると、その旨を前記主催企業のクライアントに通知する手段と、
前記出展企業のクライアントからICチップリーダー利用申請が行われると、リーダー情報DBに製品IDを登録する手段と、
前記センタサーバが提供する主催企業専用サイトを介して前記主催企業のクライアントから認証要求を受信すると、主催企業IDとパスワードを入力させ、入力された主催企業IDおよびパスワードを基に認証処理を行い、正しい場合は接続を許可する手段と、
前記主催企業のクライアントから確認要求を受信すると、確認要求があった出展企業のミニセミナー情報をミニセミナー情報DBから、出展企業情報を出展企業情報DBから、製品情報を製品情報DBから、カタログ情報を電子カタログDBからそれぞれ取得し、
取得した情報を要求元へ送信する手段とを備えたことを特徴とする、携帯電話とICチップを利用した展示会支援システム。
【請求項5】
前記センタサーバは、出展企業のクライアントから電子カタログダウンロード者情報問い合わせ要求を受けると、カタログダウンロード履歴情報DBから対象製品の電子カタログをダウンロードした来場者の来場者IDを抽出し、抽出したデータをキーに個人情報DBから検索した名刺情報を要求元へ送信する手段を備えたことを特徴とする、請求項4記載の携帯電話とICチップを利用した展示会支援システム。
【請求項6】
前記センタサーバは、主催企業のクライアントから来場者訪問履歴問い合わせ要求を受けると、訪問履歴情報DB及び個人情報DBから要求にあった項目を検索して検索結果を要求元へ送信する手段を備えたことを特徴とする、請求項4又は5記載の携帯電話とICチップを利用した展示会支援システム。
【請求項7】
前記センタサーバは、前記主催企業のクライアントから名刺リスト作成問い合わせ要求を受けると、訪問履歴情報DB及び個人情報DBから名刺情報を取得して、ICチップリーダー毎の名刺リストを作成し、暗号化して出力し、リスト作成が完了すると、各出展企業のクライアントへ名刺リスト作成完了通知を送信する手段を備えたことを特徴とする、請求項4乃至6のうちいずれか一に記載の携帯電話とICチップを利用した展示会支援システム。
【請求項8】
前記センタサーバは、出展企業のクライアントから名刺リスト取得依頼を受信すると、前記名刺リストを依頼元へ送信する手段を備えたことを特徴とする、請求項7記載の携帯電話とICチップを利用した展示会支援システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図26】
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【図27】
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【図25】
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【公開番号】特開2011−43953(P2011−43953A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−191003(P2009−191003)
【出願日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000233055)株式会社日立ソリューションズ (1,610)
【Fターム(参考)】