説明

搾乳器

【課題】搾乳空間と連通した母乳が通過する密閉空間である一次側と、圧力変更手段と接続されたケースが存在する側である二次側とを容易に着脱することができる搾乳器を提供すること。
【解決手段】搾乳器本体21と、圧力変更手段51とを備えた搾乳器であって、搾乳部が密閉空間もしくは、これと連通した空間と、前記圧力変更手段とを液密的に分離するように配置され、前記圧力変更手段により変更された圧力を伝達するための圧力伝達部30を有しており、前記圧力伝達部が、前記密閉空間もしくは、この密閉空間と連通した空間内で占める体積もしくは容積が、前記圧力変更手段によって生じた圧力変動により変形する変形部32と、該変形部を収容するとともに、一端が前記圧力変更手段側と接続されたケース31を有しており、該ケースの他端には、該ケース内と前記密閉空間とを連通可能に着脱するための着脱手段33を備えている搾乳器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、母乳を搾るための搾乳器の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
母親等が母乳を搾るために使用する搾乳器は、例えば、乳房に当接させるためのラッパ部と、このラッパ部に乳房を当接することで形成される空間に負圧を作るためのポンプなどの負圧形成手段を備えている。負圧空間に吸引された母乳は、ボトルなどに落とし込むことで貯留されるようにされており、負圧形成空間と前記ポンプは接続手段により接続されている(特許文献1参照)。
【0003】
このような搾乳器は、前記接続手段に設けたハウジングに収容されている弁体が、母乳液面の上昇により可動して、負圧形成手段である前記ポンプ側への開口を塞ぐようになっている。これにより、母乳が負圧形成手段であるポンプ側に回ることを防止し、機械構造が錆びたり、汚染されることを防止することができる。また、負圧形成手段がポンプなどの機械構造ではなく、レバーなどの手動機構で構成されている場合にも、母乳がこのレバーなどに回り込んで、使用者の手を汚す等の不都合を回避できるものである。
【0004】
しかしながら、このような搾乳器にあっては、前記接続手段に設けられ、前記負圧空間と前記ポンプ側とを連絡する開口が、弁体の動作によって塞がれる構造となっている。
このため、負圧空間とポンプ側は、常時完全に液密的に分離された構造となっておらず、前記開口を弁体が塞いでも僅かな隙間から、母乳自体や、負圧に伴って霧状となった母乳等がポンプ側に回る危険がある。
このため、ポンプの機械部分が汚損してしまったり、雑菌が繁殖したりするおそれがあり、手動の負圧形成手段においても同様に汚損や非衛生的なものとなる。
【0005】
そこで、本出願には、特許文献2に示す搾乳器を提案している。
この搾乳器では、搾乳部が搾乳に際して、使用者の乳房に当接されることにより形成される密閉空間もしくは、この密閉空間と連通した空間と、前記圧力変更手段とを液密的に分離するように配置され、前記圧力変更手段により変更された圧力を伝達するための圧力伝達部を有しており、前記圧力伝達部が、前記密閉空間もしくは、この密閉空間と連通した空間内で占める体積もしくは容積が、前記圧力変更手段の動きにより変化する変形部を有するようにされている。
このため、圧力伝達部が、前記搾乳部に形成される前記密閉空間と、ポンプなどの圧力変更手段とを完全に液密的に分離しているので、前記密閉空間側から、搾乳した母乳が前記圧力変更手段に回り込むことが有効に防止される。その結果、圧力変更手段側が母乳に触れて腐食や破損を生じたり、汚れて非衛生な状態となることが有効に防止されるというものである。
【0006】
【特許文献1】特開平11−226117
【特許文献2】特開2006−102220
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2の搾乳器にあっては、搾乳空間と連通した母乳が通過する密閉空間である一次側と、圧力変更手段と接続されたケースが存在する側である二次側が液密的に分離される構造は実現されているものの、これらは構造的に結合された構造である。
このため、持ち運びの際、収納の際などにおいては、一次側の構造と二次側の構造が結合したままであり、取り扱いや清掃の際などには不便であるという別の問題が生じていた。
【0008】
そこで、本発明は、搾乳空間と連通した母乳が通過する密閉空間である一次側と、圧力変更手段と接続されたケースが存在する側である二次側とを容易に着脱することができ、清掃などの取り扱いをきわめて容易にした搾乳器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的は、第1の発明にあっては、使用者の乳房に当接されるほぼ円錐状の搾乳部と、前記搾乳部を含み、ボトルと連通するように着脱される搾乳器本体と、前記搾乳部と接続され、負圧状態と、この負圧状態よりも高い圧力として少なくとも大気圧状態とを交互に生じさせる圧力変更手段とを備えた搾乳器であって、前記搾乳部が搾乳に際して、使用者の乳房に当接されることにより形成される密閉空間もしくは、この密閉空間と連通した空間と、前記圧力変更手段とを液密的に分離するように配置され、前記圧力変更手段により変更された圧力を伝達するための圧力伝達部を有しており、前記圧力伝達部が、前記密閉空間もしくは、この密閉空間と連通した空間内で占める体積もしくは容積が、前記圧力変更手段によって生じた圧力変化により変形する変形部と、該変形部を収容するとともに、一端が前記圧力変更手段側と接続されたケースを有しており、該ケースの他端には、該ケース内と前記密閉空間とを連通可能に着脱するための着脱手段を備えている搾乳器により、達成される。
【0010】
第1の発明の構成によれば、前記圧力伝達手段は、ケース内に収容された前記変形部の体積変化により前記密閉空間の内圧を変化させることで、前記搾乳部に当接させた乳房に対する吸引圧を変更するようになっている。
そして、このため、前記圧力伝達部が、前記搾乳部に形成される前記密閉空間と、ポンプなどの圧力変更手段とを完全に分離しているので、前記密閉空間側から、搾乳した母乳が前記圧力変更手段に回り込むことが有効に防止される。このため、圧力変更手段側が母乳に触れて腐食や破損を生じたり、汚れて非衛生な状態となることが有効に防止される。
しかも、前記圧力伝達部は、一端が前記圧力変更手段側と接続されたケースを有しており、該ケースの他端には、該ケース内と前記密閉空間とを連通可能に着脱するための着脱手段を備えている。このため、たとえば、変形部を収容したケースを容易に着脱して、密閉空間側と分離することができ、携帯や移動に便利なだけでなく、洗浄の際などにおいても、特に、頻繁に洗浄を必要とする一次側である密閉空間側だけを容易に分離・洗浄することができる。
【0011】
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記ケースが、内部に前記変形部を収容した筒状体であり、該筒状体に前記着脱手段として、前記他端に対応する端部から突出する管状突出部を有しており、他方、前記密閉空間には、該空間内に延びる筒状接続部を有していて、前記筒状接続部の内径は、前記ケース側の前記管状突出部の外径よりも僅かに大きな径とされることにより、前記管状突出部を前記筒状接続部に挿入して、前記ケースと前記密閉空間とが気密に接合される構成としたことを特徴とする。
第2の発明の構成によれば、前記密閉空間には筒状接続部が設けられていて、この筒状接続部は、ケース側の管状突出部の外径よりも僅かに大きな内径を有しているため、該管状突出部を筒状接続部に挿入するだけの簡単な作業により圧力変更手段側と密閉空間側とを接続することができる。
【0012】
第3の発明は、第2の発明の構成において、前記ケースの前記管状突出部の周辺が平らな底部とされており、前記搾乳器本体の前記筒状接続部の開口周辺には平らな座面部が形成されており、前記管状突出部を前記筒状接続部に挿入して、前記ケースの前記平らな底部を前記平らな座面部に当接させる位置まで押し込むことにより、前記ケースと前記密閉空間とが気密に接合される構成としたことを特徴とする。
第3の発明の構成によれば、前記ケースの前記管状突出部の周辺が平らな底部とされており、前記搾乳器本体の前記筒状接続部の開口周辺には平らな座面部が形成されており、前記管状突出部を前記筒状接続部に挿入して、前記ケースの前記平らな底部を前記平らな座面部に当接させる位置まで押し込むだけで、前記ケースと前記密閉空間とをきわめて容易に接合することができる。
【0013】
第4の発明は、第3の発明の構成において、前記筒状接続部は、前記ボトルに前記搾乳器本体を載置した状態でボトル下方に向かってほぼ垂直に延びるように形成されており、かつ、前記管状突出部は先端に向かって徐々に細くなるように形成されている。
第4の発明の構成によれば、管状突出部を下に向けて、筒状接続部に挿入するだけで、先端が細いから挿入が容易な上に、深く挿入すると、該管状突出部の外径が拡大するに従って、筒状接続部の内面に緊密に接触し、嵌合することができ、きわめて容易に接合することができる。
【0014】
第5の発明は、第1ないし4のいずれかの発明の構成において、前記変形部を収納する前記ケースの一端側を覆うとともに、前記圧力変更手段としての負圧形成手段と接続するパイプが着脱される蓋部材を有しており、前記ケースと前記密閉空間とが接合された状態において、前記蓋部材を前記ケースの一端側に装着する位置で、該蓋部材を前記搾乳器本体の前記密閉空間側に対して係止するための係止手段を備えることを特徴とする。
第5の発明の構成によれば、前記蓋部材が、前記係止手段を備えることで、ケースの密閉空間側に対する接合状態が容易に外れないようにすることができる。
【0015】
第6の発明は、第5の発明の構成において、前記係止手段が、前記蓋部材の周縁部に設けられており、該係止手段が、前記搾乳器本体側から上方に突出する支持手段に対して、係止される構成としたことを特徴とする。
第6の発明の構成によれば、係止手段が、前記蓋部材の周縁部に設けられており、該係止手段が、前記搾乳器本体側から上方に突出する支持手段に対して、係止される構成であるから、前記管状突出部と筒状接続部とによる接合位置と異なる位置で、前記係止手段による係止が行われることになり、接合状態をより安定的に維持できる。
【0016】
第7の発明は、第5の発明の構成において、前記搾乳器本体の前記筒状接続部の開口周辺に設けた座面部の周縁部に対して、前記蓋部材の周縁部から延びる係止手段を係止させる構成としたことを特徴とする。
第7の発明の構成によれば、搾乳器本体の前記筒状接続部の開口周辺に設けた座面部を利用して蓋部材を係止できるので、搾乳器本体側に係止のための特別な手段を形成する必要がなく、また、その分小型化を図ることもできる。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように、本発明によれば、搾乳空間と連通した母乳が通過する密閉空間である一次側と、圧力変更手段と接続されたケースが存在する側である二次側とを容易に着脱することができ、清掃などの取り扱いをきわめて容易にした搾乳器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0019】
図1は本発明の実施形態に係る搾乳器の構成を示す概略斜視図である。
図1は搾乳器20の全体を示しており、図において、搾乳器20は、搾乳ユニット50と、この搾乳ユニット50とパイプ43により接続された圧力変更手段としてのポンプユニット51とを備えている。
【0020】
先ず、搾乳ユニット50について説明する。
図2は搾乳ユニット50の概略断面図であり、図1および図2において、搾乳ユニット50は、搾乳した母乳を貯留するための容器であるボトル47に着脱できる搾乳器本体21(以下、「本体」という)を備えている。
本体21は、例えば、全体が、比較的軽く、丈夫な合成樹脂材料により成形されており、例えば、ポリカーボネート、ポリシクロオレフィン、ポリエーテルサルフォン、ポリアミド、ポリプロピレン等により形成されている。
図2に示すように、本体21は、搾乳した母乳を貯留するためのボトル47と着脱する着脱部25を備えている。着脱部25は、例えば、偏平な筒状部分であって、内側に雌ネジ部25aを備えており、ボトル47の瓶口の周囲に形成された雄ネジ部と螺合されるようになっている。尚、ボトル47は、搾乳器20の専用品でもよいし、着脱部25に適合した哺乳瓶等の瓶体を利用してもよい。なお、ボトル47は、支持台48に載置されている。
【0021】
図2において、本体21の着脱部25の上部には、斜めに傾斜した状態で外方に開く円錐状もしくはラッパ状の搾乳部22が設けられている。
この搾乳部22は、通気路23を構成するやや拡開した開き通路11と、開き通路11の先端側に一体に設けられ、ラッパ状に大きく拡開した開き先端部12とを備えている。これらは本体21と同じ材料で成形され、比較的高い剛性を有していて、変形しにくい。
【0022】
また、開き先端部12の内側には、開き先端部12と略同じ形状とされた筒状の搾乳口変形部材13が設けられている。搾乳口変形部材13は、開き先端部12に着脱される。この搾乳口変形部材13は、シリコーンゴムやエラストマー、天然ゴム等の弾性体で形成されている。
また、搾乳口変形部材13の開き先端部12にはその全周を覆うように凸状刺激部14が設けられている。
【0023】
凸状刺激部14は、密閉空間の負圧が高まった際に乳房と当接して乳房と密閉空間の密閉性を高めるとともに、乳房を押圧し、搾乳に伴う好ましい刺激を与え、マッサージ効果を発揮する。
搾乳部22の通気路23は、通気及び搾乳した母乳の通路とされ、斜め上方に向けて徐々に拡大した筒状であり、下端側は下方に曲折してボトル47側に向かうようにされている。
また、搾乳部22の通気路23の開口M1は、本体21とボトル47との着脱部25の内側に位置しており、小室弁26が取付けられている。通気路23と隣接して、もうひとつの通気路27が設けられている。
通気路27の下端開口M2は、図示されているように小室弁26で通気路23と連通しており、通気路27の上端は上方に延びて圧力伝達部30のケース31下端に連絡している。
したがって、搾乳部22の内側と、通気路23、通気路27により搾乳の際に母乳を吸引する負圧が形成される密閉空間29を形成している。
【0024】
上記小室弁26は、図2に示されているように、全体がシリコーンゴムやエラストマー、天然ゴム等の弾性体で形成されたキャップ状の形態であり、図2の両側壁26b,26cは下端に向けて互いに幅が徐々に接近するように形成された弾性体の傾斜壁となっている。両側壁26b,26cの接近した下端には、スリット26dが設けられており、搾乳した母乳が小室26aに所定量まで貯留されると、その重量や、後述するように負圧が解除された際の圧力の変化に伴い、両側壁26b,26cの先端側が開き、スリット26dが開いて、母乳はボトル47内に落とされるようになっている。また、傾斜壁の下端にスリット26dを形成したことにより、負圧時にボトル47内の空気が小室26aに入ることを防ぐ空気弁としても機能するようになっている。
【0025】
本体21の通気路27の上部は、後述する筒状接続部28が一体に形成されており、その上部には、該筒状接続部28の開口の周辺部に沿って座面部18が形成されている。該座面部18は後述するケース31を着脱する際に当接・配置される部分であり、該ケース31の底面を受容するのに適合した形態の平坦な、もしくは僅かに凹状となった皿状の部分であり、その外縁にはフランジ部19が形成されている。
さらに、本体21の搾乳部22が張り出した箇所と反対側には、上方に突出する支持手段15が形成されている。支持手段15は、この実施形態では、例えば、上記した座面部18の側方の位置から上方に延びる部分であり、支柱状もしくはアーム状に起立した突出体である。支持手段15の上端は図2のケース31の上端付近に達している。この支持手段15に対して、後述するように、ケース31の蓋部材35が支持されることにより、該蓋部材35を介して、ケース31が安定的に支持されるようになっている。
【0026】
図3は、ケース31を示す下から見た概略斜視図であり、図3(a)はケース31に蓋部材35を装着した状態、図3(b)は、分解斜視図である。
圧力伝達部30のケース31は、この場合、例えば、縦方向に長い円筒体であり、その内部空間も縦方向に長い空間とされており、変形部を収容している。変形部はこの実施形態では、ケース31とは別体の独立した部材とされており、ケース31に着脱される変形部材32として構成されている。
変形部材32は、空気を通さない薄い材料で形成されていて、柔軟な性質を有しており、容易に変形が可能である。
【0027】
特に、この実施形態では、変形部材32は、図2および図3に示されているように、硬質の合成樹脂の成形品などでなる円筒ケースであるケース31の内側空間に内接する形状でなる一端が開口とされ他端が塞がれた有底円筒形の変形部材であり、例えばシリコーンやエラストマー、天然ゴム等の弾性体でなり、極めて柔軟で、伸縮の繰り返しの変形により破断等のおそれのない材料で形成されている。
図2および図3に示されているように、変形部材32は、その上端の開口周縁部にフランジ部32aを一体に備えており、ケース31の上端開口の周縁部に載置・当接されるようになっている。
ケース31の上端開口の外縁部には、雄ネジ部などの着脱手段34が形成されており、蓋部材35の下側内周35aにネジ込み等されることにより、ケース31に対して蓋部材35が着脱されるようになっている(図2参照)。
蓋部材35の内側において、その下端には低く下方に突出するリブ37が設けられている。
【0028】
これにより、ケース31に対して、蓋部材35がネジ込みにより装着された図2の状態では、変形部材32の内側は、該変形部材32のフランジ部32aがケース31の開口周縁部の上面と蓋部材35の下面とに緊密に接触して挟まれているので、空気的に密閉された状態となる。
さらに、蓋部材35の上端には、この実施形態の場合、横方向に臨んで僅かに突出する取り付け部38を有しており、図1に示すように可撓性のパイプ43の端部に挿入することにより、該パイプ43と着脱できるようになされており、図2の状態では、パイプ43は、変形部材32の内側空間と、蓋部材35を介して連通されている。したがって、この空間は、パイプ43を介して、後述する圧力変更手段と連通した二次側の空間となる。
この二次側の空間は、図2の搾乳部22の通気路23から続く小室26aを介して連通した通気路27および後述する着脱手段33を介して接続されたケース31の内部を含む一次側の空間である密閉空間29と、変形部材32により液密的に分離されている。つまり、完全に気体も液体も漏れないように気密および液密的に封止されている。
【0029】
さらに、図2および図3に示されているように、ケース31の下端は、平らな底部39の中央部が細く下方へ垂直に突出されており、内部が空洞である筒状とされた前記着脱手段としての管状突出部33が形成されている。この管状突出部33は、好ましくは、先端にいくほど徐々に外径が細くなるようにされている。
これに対応して、図2で説明した本体21の座面部18の中心付近には、筒状接続部28が形成されている。図示されているように、この筒状接続部28は、ボトル47に向かって垂直に延びて小室26aに連通している。そして、筒状接続部28の内径は、ケース31の管状突出部33の外径よりも僅かに大きくされることによって、該管状突出部33が挿入された際には、これに密接に外接するようにされており、その状態で気密状態を保つようになっている。
【0030】
図2はこのようにして、管状突出部33を筒状接続部28に嵌入した状態を示しているが、さらに、蓋部材35がケース31に装着された状態では、蓋部材35の係止手段36が、支持手段15に係止されて、ケース31の装着状態を安定的に維持するようにされている。
すなわち、蓋部材35の外周縁部が横方向に延長されており、支持手段15の上端を受容する凹部等でなる係止手段36が形成されている。
これにより、変形部材32を収容したケース31の上端に対して、蓋部材35をネジ込みなどにより装着した状態において、該ケース31の管状突出部33を筒状接続部28に嵌入すると同時に、支持手段15の先端を蓋部材35の係止手段36に受容させることにより、簡単に装着できるだけでなく、装着部と係止部の2点で支持して、装着状態を安定的に保持できるものである。
【0031】
次に圧力変更手段としてのポンプユニット51を説明する。
図1にポンプユニット51の概略斜視図が示されている。
図1で説明したように、ポンプユニット51は、搾乳ユニット50と可撓性のパイプ43により接続されている。ポンプユニット51は、真空ポンプとして、後述するスイッチがオンされると、搾乳ユニット50の二次側の空間、すなわち圧力伝達部30のケース31内および、これと連通する空間を負圧に引くことができるようになっている。この場合、後述する構造に基づいて、負圧形成を脈動状態で実現することができる。すなわち、圧力を変動させて、負圧状態から少なくとも大気圧状態までの変動を連続して行う、脈動となる圧力変動を行うものである。
【0032】
図1において、ポンプユニット51の筐体52には、ポンプユニット51の駆動をオンオフするオンオフスイッチ(ノブ)54と、負圧形成における脈動の周期を調整するためのサイクルノブ55と、負圧の圧力を調整するためのツマミ53が露出しており、さらに、可撓性のパイプ43が取付けられている。
【0033】
図4乃至図6を参照する。
ポンプユニット51の筐体52の内側に、モータ部70、シリンダ部60、圧力調整部90等を収容している。
モータ部70は、モータ72と該モータ72のモータ軸が結合されたギヤユニット73を有している。モータ72は、この実施形態では直流モータを使用している。
ギヤユニット73は、モータ軸の回転を適切に減速して伝える駆動シャフト74が延びており、偏心カム63に接続されている。偏心カム63のカムシャフトは、シリンダ部60のピストンロッドに接続されており、駆動シャフト74の回転運動がピストンロッドの往復運動に変換されるようになっている。
【0034】
すなわち、シリンダ部60は、シリンダ62を有しており、該シリンダ62内には、ピストンロッド67が進退可能に挿入されている。ピストンロッド67のピストンヘッドには、間にスペーサ66を挟んで二つのピストンリング64a,64bが取り付けられており、それを固定板65を用いてビス止め固定している。
シリンダ62内部には、吸引チューブ85と、排気チューブ86と、圧力調整チューブ87が連通されている。これにより、ピストンロッド67が往復運動することによって、所定の弁駆動により、シリンダ62内に負圧が形成され、該負圧は吸引チューブ85を介して伝達されるようになっている。
ここで、ピストンリング64a,64bの材質を適切なものに選定することにより、ピストンロッド67のシリンダ62内での摺動抵抗を低減して、電力ロスを減らし、省エネルギーをはかることができるとともに、シール性を向上することができる。
そのため、これらピストンリング64a,64bは、好ましくは、テフロン(登録商標)やナイロン、ポリアセタールなどの比較的耐熱性に優れかつ摺動抵抗の低い材料で形成されており、シリンダ内径よりも僅かに大きな外径を備えるようにして、ピストンロッド67の往復運動にともなって、シリンダ62の内壁に当たるフランジ状の外縁部が変形できるようにされたピストンフィンを形成するようにされている。
ピストンロッド67のシリンダ62内における摺動抵抗の低減をはかり、シール性を良好にするためには、ピストンリング64a,64bの材質として、テフロン(登録商標)を選択することができる。
しかしながら、テフロン(登録商標)は、型内で成形することができないため、製造コストが高くなるという欠点がある。
そこで、本実施形態では、これらピストンリング64a,64bをポリアセタールの成形品により形成するようにしている。これにより、ピストンロッド67のシリンダ62内での摺動抵抗を低減して、電力ロスを減らし、省エネルギーをはかることができるとともに、シール性を向上させつつ、製造コストの低減を実現している。
【0035】
排気チューブ86は排気弁と接続されている。吸引チューブ85はチューブ取付口を介して、図1に示すように、筐体52から露出して、可撓性のパイプ43と接続され、搾乳ユニット50の蓋部材35と接続されるようになっている。圧力調整チューブ87は、圧力調整部90と接続されている。
筐体52内には制御回路基板が収納されており、例えば、収納ユニットに固定支持されており、該制御回路基板は、ポンプユニット51の駆動を制御するとともに、ポンプユニット51のオンオフスイッチ(ノブ)54と、負圧形成における脈動の周期を調整するためのサイクルノブ55などが接続されている。
【0036】
圧力調整部90は、シリンダ部60のシリンダ62と連通しており、部品の収納ケース91を有している。該収納ケース91内には、シリンダ62内の負圧を調整するために、径の大きな負圧調整用の孔と、径の小さな負圧調整用の孔とを有した、プレート92を備えている。プレート92のこれらの孔は、該プレート92を回転させることで切り替えられる。プレート92は、クッション93とコマ94を介してツマミ53に固定されている。
【0037】
本実施形態にかかる搾乳器20は以上のように構成されており、図1において、ポンプユニット51のオンオフスイッチノブ54を操作して、該ポンプユニット51を起動すると、モータ72が回転し、ギヤユニット73を介して駆動シャフト74が回転し、該回転運動は偏心カム63を介して、シリンダ62内でのピストンロッド67の往復運動に変換される。ピストンロッドの往復運動によりシリンダ62内で形成される負圧は脈動して変化し、吸引チューブ85および可撓性のパイプ43を介して、図示の搾乳ユニット50の圧力伝達部30に伝えられる。
【0038】
これにより、図2において、ケース31内の変形部材32内部の気圧が低下する。このため、ケース31内で、変形部材32の外側の空間との気圧差により、変形部材32の内部空間は押し潰されるように変形し、その底部が上昇して蓋部材35側に近接する。すなわち、変形部32は、ケース31内で大きく体積を減らすので、変形部材32の外側のケース31の空間と連通している密閉空間29内は、気圧が大きく減じることになる。
すなわち、密閉空間29内では負圧が増大することから、乳房から母乳が吸引され、搾乳された母乳は通気路23内を通って、小室26aに落ちる。しかも、この時、圧力差に伴って搾乳口変形部材13の凸状刺激部14が乳房側に変形し、乳房を押圧して刺激するため、より母乳の分泌を促すことができる。
【0039】
次いで、ポンプユニット51のシリンダロッド67の往復動作に基づいて、負圧状態が解除されると、ふたたび図2のように変形部材32が、その形態を復元するよう変位する。これによりケース31内で変形部材32は体積を増大させることで、密閉空間内の気圧が高まると、母乳の吸引圧は低下する。
以上の動作を繰り返すことにより、圧力変更手段としてのポンプユニット51の動作は、圧力伝達部30の変形部材32の動きにより密閉空間29に伝えられ、密閉空間29の負圧が増減されることで、乳幼児の哺乳動作に近い状態を実現させ、ボトル47に搾乳した母乳を貯留させることができる。
なお、ここで、上記動作において、パイプ43を介して負圧が作用すると、変形部材32は、蓋部材35側に貼りつくように収縮変形する。この際、収縮変形した変形部材32は蓋部材35側に貼りつこうとするが、リブ37の存在により完全に貼りつくことが阻止される。
【0040】
しかも、圧力伝達部30は、上端が蓋部材35を介してポンプユニット51と接続されたケース31を有しており、該ケース31の下端には、該ケース31内と密閉空間29とを連通可能に着脱するための着脱手段33を備えている。このため、たとえば、変形部材32を収容したケース31を容易に着脱して、密閉空間29側と分離することができ、携帯や移動に便利なだけでなく、洗浄の際などにおいても、特に、頻繁に洗浄を必要とする一次側である密閉空間29側だけを容易に分離・洗浄することができる。
かくして、搾乳空間と連通した母乳が通過する密閉空間29である一次側と、圧力変更手段であるポンプユニット51側と接続されたケース31の側である二次側とを容易に着脱することができ、清掃などの取り扱いをきわめて容易である。
【0041】
また、圧力伝達部30が、搾乳部22に形成される密閉空間と、ポンプなどの圧力変更手段とを完全に液密的及び気密的に分離しているので、密閉空間側、すなわち、小室26aなどに滞留した母乳や霧状となった母乳がポンプユニット51に回り込むことが有効に防止される。このため、ポンプユニット51などの圧力変更手段側が母乳に触れて腐食や破損を生じたり、汚れて非衛生な状態となることが有効に防止される。
【0042】
また、本実施形態では、ケース31が、内部に変形部材32を収容した筒状体であり、この筒状体に着脱手段として、管状突出部33を有している。
しかも、密閉空間29には、この密閉空間29内に延びる筒状接続部28を有していて、筒状接続部28の内径は、管状突出部33の外径よりも僅かに大きな径とされることにより、管状突出部33を筒状接続部28に挿入して、ケース31と密閉空間29とが気密に接合される構成としている。
これにより、管状突出部33を筒状接続部28に挿入するだけの簡単な作業によりポンプユニット51側と密閉空間29側とを接続することができる。
【0043】
さらに、上述したように、ケース31の管状突出部33の周辺が平らな底部とされており、本体21の筒状接続部28の開口周辺には平らな座面部18が形成されている。このため、管状突出部33を筒状接続部28に挿入して、ケース31の平らな底部を平らな座面部18に当接させる位置まで押し込むだけで、ケース31と密閉空間29とがきわめて容易に気密状態で接合されるものである。
【0044】
しかも、上記筒状接続部28は、図2のようにボトル47を載置した状態でボトル47下方に向かってほぼ垂直に延びるように形成されており、管状突出部33は先端に向かって徐々に細くなるように形成されている。
このため、管状突出部33を下に向けて、筒状接続部28に挿入するだけで、先端が細いから挿入が容易な上に、深く挿入すると、該管状突出部33の外径が拡大するに従って、筒状接続部28の内面に緊密に接触し、嵌合することができ、きわめて容易に接合することができる。
【0045】
さらに、この実施形態では、変形部32を収納するケース31の上端側を覆うとともに、圧力変更手段としての負圧形成手段であるパイプユニット51と接続するパイプ43が着脱される蓋部材35を有している。
そして、ケース31と密閉空間29とが接合された状態において、蓋部材35をケース31の上端側に装着する位置で、蓋部材35を本体21の密閉空間29側に対して係止するための係止手段36を備えているので、ケース31の密閉空間29側に対する接合状態が安定的に支持され、容易に外れないようにすることができる。
【0046】
さらに、この実施形態では、図3の係止手段36が、蓋部材35の周縁部に設けられている。この係止手段36は、図2で説明したように、本体21側から上方に突出する支持手段15に対して、係止される構成としている。
これにより、管状突出部33と筒状接続部28とによる接合位置とが異なる位置で、該係止が行われることになり、接合状態をより安定的に維持できる。
【0047】
図7および図8は、蓋部材に設けた係止手段の変形例を示している。
図7は第1の変形例を示しており、蓋部材の構成が図3の場合と少し異なっている。
この例では、蓋部材35−1の外縁が下方に延長された一対の脚片36−1,36−1を有しており、該脚片36−1,36−1は所定の弾性に基づいて、互いに接近・離間する方向に変形が可能である。各脚片36−1,36−1の下端付近にはフック状の係止部45,45が形成されている。
【0048】
したがって、図7の下部に示されているように、蓋部材35−1をケース31に対して上方から降ろして被せると、各脚片36−1,36−1が座面部18のフランジ部19に当たり、各脚片36−1,36−1を僅かに開くことで、フランジ部19の外縁を乗り越えて、該フランジ部19が各脚片36−1,36−1の係止部45,45に入り込んで、係止されることになる。
【0049】
図8は第2の変形例を示しており、蓋部材の構成が図3の場合と少し異なっている。
この例では、蓋部材35−2には、図3の蓋部材35と同じ係止手段36が形成されているだけでなく、その反対側の端部外縁が下方に延長されて、脚片36−2が形成されている。この脚片36−2の下端部には、フック状の係止部46が形成されている。
これにより、蓋部材35−2は、係止部46によりフランジ部19に係止されると同時に支持手段15に対しても係止される。
【0050】
かくして、各変形例によれば、管状突出部と筒状接続部とによる接合位置と異なる位置で、係止手段による係止が行われることになり、接合状態をより安定的に維持できる。それだけでなく、本体21の筒状接続部の開口周辺に設けた座面部18を利用して蓋部材を係止できるので、本体21側に係止のための特別な手段を形成する必要がなく、また、その分小型化を図ることもできる。
【0051】
図9は、第2の実施形態の要部を示しており、図示した構成以外の構成は、第1の実施形態と共通するので、以下、相違点を中心に説明する。
図9(a)において、搾乳ユニット50−1の本体21には、ケース31が着脱されるようになっている。このケース31の下端部は、図9(b)に示すように、径方向に張出すフランジ状の係止手段41とされている。
【0052】
すなわち、該係止手段41は、フランジ状に張り出した周縁が下方に曲折されてその先端が内側に向いた段部41bを有しており、該段部に、座面部18のフランジ部19の先端を係止できるようにされている。
図9(a)に示すように、係止手段41にはその周方向に沿って、複数のスリット41aが形成されることによって、該係止手段41は弾性変形できるようにされており、図9(b)に示すように座面部18のフランジ部19を嵌めこむことで、容易に変形し、着脱できるようにされている。
【0053】
本実施形態は以上のように構成されており、第1の実施形態と同様の作用効果を発揮できるだけでなく、図2のような支持手段15を用いなくてもケース31の接合状態を支持する係止手段を形成することができる。
このため、図2のような支持手段15を省略しても第1の実施形態と同等の接合安定性を得ることができる。
【0054】
ところで本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、ケース31に収容される変形部材は、ケースと一体に構成して、その一部としての「変形部」としてもよい。
変形部は、単なる有底円筒体でなく、ジャバラ構造など種々の形態をとることができる。
着脱手段である管状突出部33は、実施形態と異なる形状、構造に適宜改変することができる。
なお、上述の各実施形態、変形例の個別の構成は、必要により省略したり、説明しない他の構成と組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る搾乳器の概略斜視図。
【図2】図1の搾乳器の搾乳ユニットの概略断面図。
【図3】図1の搾乳器の蓋部材の概略斜視図。
【図4】図1の搾乳器のモータ部の分解斜視図。
【図5】図1の搾乳器のピストン部の分解斜視図。
【図6】図1の搾乳器の圧力調整部の分解斜視図。
【図7】図1の搾乳器の変形例1の説明図。
【図8】図1の搾乳器の変形例2の説明図。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る搾乳器の要部の図。
【符号の説明】
【0056】
15・・・支持手段、20・・・搾乳器、21・・・(搾乳器)本体、22・・・搾乳部、23・・・通気路、28・・・筒状接続部、29・・・密閉空間、30・・・圧力伝達部、31・・・ケース、32・・・変形部(材)、33・・・(着脱手段)管状突出部、35・・・蓋部材、50・・・搾乳ユニット、51・・・ポンプユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の乳房に当接されるほぼ円錐状の搾乳部と、前記搾乳部を含み、ボトルと連通するように着脱される搾乳器本体と、前記搾乳部と接続され、負圧状態と、この負圧状態よりも高い圧力として少なくとも大気圧状態とを交互に生じさせる圧力変更手段とを備えた搾乳器であって、
前記搾乳部が搾乳に際して、使用者の乳房に当接されることにより形成される密閉空間もしくは、この密閉空間と連通した空間と、前記圧力変更手段とを液密的に分離するように配置され、前記圧力変更手段により変更された圧力を伝達するための圧力伝達部を有しており、
前記圧力伝達部が、前記密閉空間もしくは、この密閉空間と連通した空間内で占める体積もしくは容積が、前記圧力変更手段によって生じた圧力変化により変形する変形部と、該変形部を収容するとともに、一端が前記圧力変更手段側と接続されたケースを有しており、
該ケースの他端には、該ケース内と前記密閉空間とを連通可能に着脱するための着脱手段を備えている
ことを特徴とする搾乳器。
【請求項2】
前記ケースが、内部に前記変形部を収容した筒状体であり、該筒状体に前記着脱手段として、前記他端に対応する端部から突出する管状突出部を有しており、他方、前記密閉空間には、該空間内に延びる筒状接続部を有していて、前記筒状接続部の内径は、前記ケース側の前記管状突出部の外径よりも僅かに大きな径とされることにより、前記管状突出部を前記筒状接続部に挿入して、前記ケースと前記密閉空間とが気密に接合される構成としたことを特徴とする請求項1に記載の搾乳器。
【請求項3】
前記ケースの前記管状突出部の周辺が平らな底部とされており、前記搾乳器本体の前記筒状接続部の開口周辺には平らな座面部が形成されており、前記管状突出部を前記筒状接続部に挿入して、前記ケースの前記平らな底部を前記平らな座面部に当接させる位置まで押し込むことにより、前記ケースと前記密閉空間とが気密に接合される構成としたことを特徴とする請求項2に記載の搾乳器。
【請求項4】
前記筒状接続部は、前記ボトルに前記搾乳器本体を載置した状態でボトル下方に向かってほぼ垂直に延びるように形成されており、かつ、前記管状突出部は先端に向かって徐々に細くなるように形成されていることを特徴とする請求項3に記載の搾乳器。
【請求項5】
前記変形部を収納する前記ケースの一端側を覆うとともに、前記圧力変更手段としての負圧形成手段と接続するパイプが着脱される蓋部材を有しており、前記ケースと前記密閉空間とが接合された状態において、前記蓋部材を前記ケースの一端側に装着する位置で、該蓋部材を前記搾乳器本体の前記密閉空間側に対して係止するための係止手段を備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の搾乳器。
【請求項6】
前記係止手段が、前記蓋部材の周縁部に設けられており、該係止手段が、前記搾乳器本体側から上方に突出する支持手段に対して、係止される構成としたことを特徴とする請求項5に記載の搾乳器。
【請求項7】
前記搾乳器本体の前記筒状接続部の開口周辺に設けた座面部の周縁部に対して、前記蓋部材の周縁部から延びる係止手段を係止させる構成としたことを特徴とする請求項5に記載の搾乳器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−247558(P2009−247558A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−98492(P2008−98492)
【出願日】平成20年4月4日(2008.4.4)
【出願人】(000112288)ピジョン株式会社 (144)
【Fターム(参考)】