説明

撮像装置

【課題】ビデオカメラのバッテリを小型化した場合の取り付け部を小型化可能としつつ、元の大型なバッテリも取り付け可能とする。
【解決手段】バッテリを有する撮像装置であって、前記バッテリは、前記撮像装置に取り付けを行う取り付け部と、回路基板、電池セル、接続コネクタ、外装カバーからなり、前記取り付け部を前面とし、取り付け部の後面に前記回路基板、前記回路基板の後面に前記電池セルを配置し、前記取り付け部から見た時の上面部に前記接続コネクタが配置され、前記バッテリを取り付け部側から見た時の投影面積に対して、前記取り付け部に設けられた取り付け機構は少ない面積で構成され、前記取り付け機構の内部に前記回路基板を有し、前記取り付け機構の上面端に前記接続コネクタを有する時、前記取り付け部側から見た前記バッテリの最大幅の中心よりも、前記取り付け機構の中心は、前記取り付け部から見て左側に偏っている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルビデオカメラ等の、バッテリを有する撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来からビデオカメラのバッテリは、ビデオカメラの後面に設けられたバッテリ取り付け部に取り付けられ、前記バッテリにはビデオカメラの取り付け部と係合する係合部が設けられていて、着脱可能に構成されていた(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−275398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のバッテリに設けられた係合部は、バッテリの外形の中心に配置されているため、バッテリ外形が小さくなっても、取り付けられるビデオカメラのバッテリ取り付け部は小型化できないという問題があった。また、取り付け部を小型化すると、元々の大型なバッテリが取り付けないという問題があった。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、バッテリの取り付け部を小型化にしつつ、大型なバッテリの取り付けにも対応する上で有利な撮像装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のバッテリを有する撮像装置は、
前記撮像装置に取り付けを行う取り付け部と、回路基板、電池セル、接続コネクタ、外装カバーからなり、
前記取り付け部を前面とし、取り付け部の後面に前記回路基板、前記回路基板の後面に前記電池セルを配置し、
前記取り付け部から見た時の上面部に前記接続コネクタが配置され、
前記バッテリを取り付け部側から見た時の投影面積に対して、前記取り付け部に設けられた取り付け機構は少ない面積で構成され、
前記取り付け機構の内部に前記回路基板を有し、前記取り付け機構の上面端に前記接続コネクタを有する時、
前記取り付け部側から見た前記バッテリの最大幅の中心よりも、前記取り付け機構の中心は、前記取り付け部から見て左側に偏っていることを特徴とする。
【0007】
また、前記取り付け部側から見た前記バッテリの投影面対して、前記取り付け機構は上面側に偏っていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
以上説明したように、本発明における撮像装置は、バッテリの取り付け部を小型化にしつつ、大型なバッテリの取り付けにも対応する上で有利な撮像装置を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1(a)】本実施例におけるデジタルビデオカメラ101の外観斜視図(その1)
【図1(b)】本実施例におけるデジタルビデオカメラ101の外観斜視図(その2)
【図1(c)】本実施例におけるデジタルビデオカメラ101の外観斜視図(その3)
【図1(d)】本実施例におけるデジタルビデオカメラ101の外観斜視図(その4)
【図1(e)】本実施例におけるデジタルビデオカメラ101の表示部103の開閉及び回転を行うためのヒンジ部114を露出させた状態の外観斜視図
【図2】デジタルビデオカメラ101のシステム図
【図3】(a)と(b)は撮像レンズ鏡筒109を表す図
【図4】(a)は図3(a)のA−A断面図、(b)は図3(b)のB−B断面図
【図5】(a)と(b)は撮像素子201を表す図、(c)は撮像素子201の断面図、(d)と(e)はセンサー貼り付け板406を表す図
【図6】(a)と(b)と(c)は撮像素子201とセンサー貼り付け板406の貼り付け状態を表す図、(d)と(e)は撮像素子201をセンサー貼り付け板406に貼り付けて撮像レンズ鏡筒109に取り付けた状態を表す図、(f)はセンサー貼り付け面506とビス穴当接面507の関係を表す図
【図7】(a)と(b)と(c)と(d)と(e)はそれぞれセンサー基板202周辺の外観図
【図8】(a)と(b)は弾性導電放熱部材707の模式図
【図9】(a)は右側面板金部材901の外観斜視図、(b)は左側面板金部材909の外観斜視図
【図10】(a)と(b)レンズ受け弾性部材の外観図
【図11】(a)は右側面板金部材901にレンズ受け弾性部材1001を装着した状態の外観斜視図、(b)は右側面板金部材909にレンズ受け弾性部材1001を装着した状態の外観斜視図、(c)は右側面板金部材901の上面図、(d)はカード基板1101取り付け状態の斜視図、(e)はカード基板1101の取り付けを行う途上の斜視図、(f)はカード基板1101取り付け状態の上面図
【図12】(a)は右側面板金部材901と左側面板金部材909とカメラユニットとを接続した状態の上面側斜視図、(b)は右側面板金部材901と左側面板金部材909とカメラユニットとを接続した状態の下面側斜視図
【図13】(a)はメイン基板204、三脚ねじ部材1301、三脚ねじ補強板金部材1302の展開斜視図、(b)と(c)はメイン基板204、三脚ねじ部材1301、三脚ねじ補強板金部材1302のユニット状態斜視図、(d)は端子基板1309及びメモリユニット基板1310接続状態斜視図
【図14】(a)は図12のユニットに図13(d)のユニットとカード基板1101を接続した図、(b)は図14(a)の状態におけるセンサー基板202、メイン基板204、カード基板1101の位置関係を示す斜視図、(c)は図14(a)の状態の上面図及びBtoB702の位置関係を示す図、(d)は図14(a)の状態におけるカメラユニットとカード基板1101、メイン基板204の位置関係を示す上面図、(e)は図14(a)の状態に、操作部ユニット1403を接続した状態の斜視図
【図15】(a)は図14(e)の状態に右側面カバー104及び表示部103を接続した状態の斜視図、(b)はデジタルビデオカメラ101の底面視図のバッテリ周辺部、(c)は図15(a)の状態の後面視図
【図16】(a)はバッテリ213の斜視図、(b)バッテリ213の取り付け面視図、(c)は図16(b)のC−C断面図、(d)と(e)は本実施例のデジタルビデオカメラ101よりもバッテリ取り付け部の小さいデジタルビデオカメラ1613にバッテリ213を取り付けた際の模式図
【図17】(a)は図15(a)の状態の右側面視図、(b)は図17(a)のD−D断面図、(c)は図17(a)の状態で表示部103を閉じた状態での上面視での断面図、(d)は図17(a)の状態で表示部103を除いた状態の外観斜視図
【図18】図15(a)の状態に前面カバー106を取り付けた状態
【図19】(a)は全てのカバーを取り付けた状態の左側面図、(b)は図19(a)から左側面カバー107を外した状態の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1(a)(b)(c)(d)に本実施例におけるデジタルビデオカメラ101の外観斜視図を示す。
図1(a)座標軸に示すx軸が本体の左右方向を示し、本体の紙面手前側を右側面、紙面奥側を左側面と定義する。
【0011】
図1(a)座標軸に示すz軸が本体の前後方向を示し、本体の紙面手前側を前面、紙面奥側を後面と定義する。また、このz軸方向はデジタルビデオカメラ101の撮像光軸方向に相当する。撮像光軸の中心は113として図示するとともに、以降の説明において文中及び図中で用いる撮像光軸中心113はすべてこの軸を意味する。
【0012】
図1(a)座標軸に示すy軸が本体の上下方向を示し、本体の紙面上側を上面、紙面下側を下面と定義する。
【0013】
以降の説明において文中及び図中で用いる座標軸は上述の座標軸を表し、上下左右前後の表現も上述に従うものとする。
【0014】
デジタルカメラ101は本体部102と表示部103からなる。
【0015】
本体部102は右側面カバー104上面カバー105前面カバー106左側面カバー107からなる。
【0016】
右側面カバー104は右側面及び後面のバッテリ取り付け部108を備える。
【0017】
右側面カバー104には表示部103が開閉及び回転を行う2軸のヒンジ部114を介して接続されている。また、表示部103は入力手段としてタッチパネルをもつ。
【0018】
図1(e)に表示部103の開閉及び回転を行うためのヒンジ部114を露出させた状態の外観斜視図を示す。表示部103は一般的なビデオカメラに用いられるもので、図1(d)に示すような右側面カバー104に沿う形の表示部収納状態と、開閉軸115を中心とした回転動作で図1(a)(b)(c)に示すような90度開いた状態にすることができる。また、表示部103の上下方向の回転軸116を中心に回転動作可能に接続されることで、被写体側との対面撮影などを行うことができる。上述の開閉及び回転動作させるための構造を以下に記す。
【0019】
ヒンジ部114は表示部103の開閉を行う開閉軸115と表示部103の回転を行う回転軸116を中心に回転可能な構造を備えており、表示部取り付け板金部材117に表示部103を取り付ける。また、ヒンジ部114はヒンジカバー118を備え、外観を形成するとともに、内部の配線を表出させない役割を持つ。
【0020】
前面カバー106に設けられた開口部の中に撮像レンズ鏡筒109を備える。
【0021】
右側面カバー104の表示部収納面に記録媒体としてのメモリーカード取り出し口110を備える。
【0022】
右側面カバー104の表示部収納面に外部入出力端子開口部111を備える。
【0023】
左側面カバー107の本体後ろ寄りの下方に電源入力端子112を備える。
【0024】
図2にデジタルビデオカメラ101のシステム図を示す。
【0025】
撮像レンズ鏡筒109から入射した被写体情報を撮像素子201で光電変換し、撮像素子201を実装したセンサー基板202上に配置されたAD変換素子203でデジタル信号に変換され、メイン基板204上のカメラ情報処理IC205で画像情報として処理した後に、ビデオ信号処理IC206でビデオ信号化される。ビデオ信号化された情報は、画像として表示部103で表示されるとともに、記録部207で所定の形式のファイルとして記録される。記録部207は取り出し可能な外部メモリーカード208および、内蔵した取り外しできない内蔵メモリー209などで構成されている。また、撮影、再生、種々の設定等は操作部210によって操作可能である。また、ビデオ信号化された情報は、映像音声信号やファイルとして外部入出力端子211から入出力を行うことができる。
【0026】
また、メイン基板204上の電源回路212には電源入力端子112が接続されるとともに、着脱可能なバッテリ213が接続されている。電源回路212からはメイン基板204を通してデジタルビデオカメラ101全体に電源を供給している。
【0027】
図3(a)(b)に撮像レンズ鏡筒109を示す。
【0028】
図4(a)に図3(a)のA−A断面図を示す。
【0029】
図4(b)に図3(b)のB−B断面図を示す。
【0030】
本実施例のデジタルビデオカメラ101に搭載されている撮像レンズ鏡筒109は一般的なビデオカメラに用いられるインナーフォーカス方式のレンズ鏡筒で、最も被写体面に近い側の前玉及び撮像素子の距離は固定され、内部のバリエータ及びアフォーカルが可動となることでズーム及び合焦を行う方式である。
【0031】
そのためレンズ鏡筒は被写体側から前玉401、バリエータ402、防振部403、アフォーカル404の4つの群からなるガラスレンズ群を有している。
【0032】
前玉401は前玉固定鏡筒301に溶着によって固定され、バリエータ402は第2鏡筒部材302内で可動に配置され、その光軸後方には絞りユニット405が配置され、その後方に防振部403が防振アクチュエータ上で第2鏡筒302と第3鏡筒303の間に挟まれて配置され、第3鏡筒部材303の内部でアフォーカル404が可動に配置されるとともに、第3鏡筒部材303には撮像素子201を貼り付けたセンサー貼り付け板406が取り付く。
【0033】
前玉401は図のように光軸の後方に行くほど直径が小さい。そして、前玉固定鏡筒301の外面で本体の右側面側に位置する側には図に示すような切り欠き407を有している。この切り欠き407はy軸に平行な軸を中心とする円弧状に切り欠かれている。
【0034】
また、第2鏡筒部材302には前玉固定鏡筒301に設けられた円弧状の切り欠き407に接する光軸と平行な面で側面が形成され、この側面の内側には反射防止の遮光形状408が施されている。この側面を光軸に近付けることによって、後述のように本体を小型に見せることができるが、撮像レンズ鏡筒109内面での不要光の反射によって起きるフレアやゴーストは側面を光軸に近付けることによって逆に起きやすくなってしまう。そのため、遮光処理として内側の面に図のような波線上の遮光形状408を設けることによって、反射光を遮断し、フレアやゴーストを低減することができる。
【0035】
絞り部405及び防振部403は一般的なデジタルビデオカメラに用いられるもので、本発明の本質にかかわりが少ないため説明を省略する。
【0036】
第3鏡筒部材303は光軸前方をアフォーカル404の移動領域、後方を撮像素子201取り付け部で構成されている。撮像素子201取り付け部は図のように赤外吸収ガラス409の収納部410及び撮像素子収納部411、センサー貼り付け板取り付け部412からなる。
【0037】
図5(a)(b)に撮像素子201を示す。
【0038】
図5(c)に撮像素子201の断面図を示す。
【0039】
図5(d)(e)にセンサー貼り付け板406を示す。
【0040】
撮像素子201は保護ガラス501及びベース部材502、リード503、チップ504からなる。
【0041】
ベース部材502にはチップ504が配置され、そのチップ504の裏面側にはセンサー貼り付け板406との貼り付け面505があり、チップ504との距離が精度良く保たれるように構成されている。
【0042】
センサー貼り付け板406はセンサー貼り付け面506と、光軸後方側に絞り加工で段差をなすビス穴当接面507からなる。
【0043】
センサー貼り付け板406には接着剤塗布穴508及び、変形防止穴509がある。前記段差を形成するために、センサー貼り付け板406には段差接続部510が4ヶ所形成される。また、位置決め穴511及び回転止め512、ビス穴513を備える。これらの用途は図6を用いて後述する。
【0044】
図6(a)(b)(c)には撮像素子201とセンサー貼り付け板406の貼り付け状態を示す。
【0045】
図6(d)(e)に撮像素子201をセンサー貼り付け板406に貼り付けて撮像レンズ鏡筒109に取り付けた状態を示す。
【0046】
センサー貼り付け板406は撮像素子201を所定精度で撮像レンズ鏡筒109に位置決め固定する部材である。センサー貼り付け板406の位置決め穴511を基準に、撮像素子201の撮像範囲を位置合わせして、撮像素子201の貼り付け面505とセンサー貼り付け板406のセンサー貼り付け面506を接着剤で貼り付ける。接着剤は接着剤塗布穴部508に塗布して接着を行う。そして、位置決め穴511及び回転止め穴512を撮像レンズ鏡筒109に設けられた位置決めボス601及び回転止めボス602に挿通して、セルフタップビス603を介して取り付けを行う。撮像レンズ鏡筒109の光軸原点と撮像面の光軸方向の位置精度はセンサー貼り付け面506と、レンズ鏡筒109の第3鏡筒部材303のセンサー貼り付け板取り付け部412に設けられたセンサー貼り付け板当接面604を当接することによって行う。センサー貼り付け面506とビス穴当接面507は前述ように段差を備えている。
【0047】
しかし、センサー貼り付け面506とビス穴当接面507が両方とも初期状態で撮像レンズ鏡筒109と接触することは、部品の量産加工精度上困難である。そして、ビス穴当接面507のみが撮像レンズ鏡筒109と接触してしまう寸法関係だと、センサー貼り付け板当接面604とセンサー貼り付け板406のセンサー貼り付け面506に隙間が生じてしまい、撮像レンズ鏡筒109の光軸原点と撮像素子201のチップ504の光軸方向の距離関係に狂いが生じてしまう。必ずセンサー貼り付け板当接面604とセンサー貼り付け板406のセンサー貼り付け面506が当接するためにはビス穴当接面507と撮像レンズ鏡筒109のビス穴面605で隙間606が生じるもしくは隙間606がゼロで接触するような寸法公差関係に構成する。
【0048】
このような寸法関係のセンサー貼り付け板406を撮像レンズ鏡筒109の第3鏡筒部材303に取り付けると、センサー貼り付け板406のビス穴当接面507が変形する。その変形が接着剤塗布穴部508に及ぶと、接着強度が著しく下がり、最悪の場合剥離してしまうという問題がある。
【0049】
そこで前述したように、センサー貼り付け板406には変形防止穴509を図のように設けることで、段差接続部510を接着剤塗布穴508の距離を離すことが可能である。接着材塗布穴508は段差接続部510に近い側514のほうが、遠い側515よりも大きな円弧形状をとることによって、接着剤塗布面積を確保しつつ段差接続部510の変形を接着剤塗布穴508に伝えない構成にすることが可能である。つまり、図6(c)に示す通り、撮像素子201を貼り付けた状態において、段差接続部510に近い側514と撮像素子201の中心の距離608の方が、遠い側515と撮像素子201の中心との距離609よりも短いことになる。
【0050】
さらに段差接続部510を、ビス穴513に対して本体x軸及びy軸方向に形成することが可能なように変形防止穴509は構成されている。そして、段差接続部510はビス穴510の中心よりも撮像光軸中心113からx軸及びy軸に沿った距離が遠い場所に形成することが可能なように変形防止穴509は構成されている。段差接続部510が直交する2方向に構成されることによって、段差接続部510がx軸回り及びy軸回りに回転変形する要素を抑制し合い、ビス穴513に挿通されたセルフタップビス603によってビス穴当接面507がビス穴面605に対して変形する際、ビス穴当接面507は光軸に沿って平行移動しやすくすることが可能である。
【0051】
図7(a)(b)(c)(d)(e)にはセンサー基板202周辺の外観図を示す。
【0052】
撮像素子201はセンサー貼り付け板406に貼り付けられた状態でセンサー基板202に実装されている。センサー基板202には撮像素子201の光電変換された信号をデジタル信号に変換するAD変換IC203及び周辺回路が実装され、AD変換IC203は撮像素子201と反対面側に実装されている。センサー基板202でAD変換された映像信号はBtoB実装部701に実装されたBtoB702を介して、図7(c)のようにメイン基板204に接続される。メイン基板204のレイアウトに関しては後述する。
【0053】
そして、センサー基板201にはセンサー放熱板703がビス留めされている。センサー放熱板703はセンサー基板202と平行な主面704と、右側面及び左側面に伸びた放熱腕部705及び706を有している。主面704のAD変換IC203と対向する個所に絞り708を付加することで、センサー放熱板406をAD変換IC203に近付けることが可能になっている。このように構成することによって、AD変換IC203の放熱を効率よく行うことが可能である。
【0054】
ここまで説明した撮像レンズ鏡筒109からセンサー放熱板703までの一体的な構造を一つのカメラユニットと称し、後述するようにカメラユニットとその他の構造部材は弾性部材を用いた接続がなされることで、弾性的に接続されている。
【0055】
撮像素子201はCMOSやCCDを使用しているため、素子自体が発する熱によってノイズ等が増え、画質が低下するという問題がある。また、センサー基板202上の回路も発熱して撮像素子201に熱を供給するため、撮像素子201及びセンサー基板202周辺の熱を放熱する必要がある。前述のセンサー放熱板703だけでは放熱が不十分であることが多く、熱を他の構造部材に放熱する必要がある。
【0056】
前述の通り、カメラユニットは構造部材に対して弾性的に接続されているため、放熱も弾性を損なわないような方法で行う必要がある。
【0057】
また、センサー基板202が発する電気ノイズを低減するためには、メイン基板204とのBtoB接続部701での接続だけでは不十分で、構造部材にセンサー基板202のグランド配線を導通させる必要がある場合が多い。
【0058】
この導電に関しても前述の放熱と同様に弾性的な接続状態を損なわないように行う必要がある。
【0059】
そこで、センサー放熱板703の放熱腕部705及び706に図7(e)のような弾性導電放熱部材707を取り付けることによって、カメラユニットの周辺にある構造部材と弾性的に導電及び放熱を行うことができる。
【0060】
図8(a)(b)に弾性導電放熱部材707の模式図を示す。
【0061】
弾性導電放熱部材707は0.05mmから0.3mm程度のプラスチックシート801に0.05mmから0.5mm程度の銅箔等の金属箔802を貼り付けたシートを、図に示す通り金属箔802面が外側を向くように折り曲げ、内側に両面テープ803を貼り付けた弾性部材804を図に示す通り挟んだ部材である。両面テープ803は、金属箔802及びプラスチックシート801に対して、両面テープ803が一部露出されるように貼り付けられ、この露出個所を用いてセンサー放熱板703に貼り付けを行う。
【0062】
金属箔802は銅箔やアルミ箔のような高熱伝導性及び低導電抵抗の金属を用いる。間に挟む弾性部材804は発泡ウレタンやスポンジなどの弾性材を用いる。図8(b)に示す通り、この弾性導電放熱部材707はセンサー放熱板703とは両面テープ803で貼りつくとともに、金属箔802部分が接触している。そして、センサー放熱板703の放熱腕部705及び706と対向する面の構造部材805にも金属箔802部分が対向し、間に挟まれた弾性部材804によって構造部材805に付勢されることで導電及び放熱を行うことが可能である。また、弾性導電放熱部材707は図のように略U字形状を有しており、図のようにU字における接続されている側806が熱源である撮像素子201やセンサー基板202と近いセンサー放熱板703の主面704側になるように貼り付けることで、放熱効果を高めることが可能である。また、金属箔802の支持材としてプラスチックシート801を用いることによって、金属箔802の塑性変形を防止し、間に挟まれた弾性部材804の反発力を妨げないように構成されている。このように構成することによって、弾性的に導電かつ放熱を1つの部材で行うことが可能で、放熱ゴムやガスケットを併用せず、安価かつ省スペースに実現することが可能である。
【0063】
本実施例では1枚の両面テープで構成する最も単純な形態を示したが、実施可能な形態はこの限りではない。弾性部材804を挟んで2枚の両面テープを用いたり、1枚の長い両面テープで弾性部材804を包むなどしてもよい。
【0064】
次にカメラユニットを本体に接続するための構造部材について説明する。
【0065】
図9(a)に右側面板金部材901の外観斜視図を示す。なお図中に示す座標軸は図1のものに相当する。
【0066】
まず、カメラユニットの本体右側面側に位置する右側面板金部材901について説明する。
【0067】
材料は熱伝導性の高い部材を用い、例えばアルミ合金や銅合金などを用いる。
【0068】
右側面板金部材901は図示の通り前面から見たときに略コの字形状を有し、主たる面902を本体右側面に形成するとともに、上面側には前後に2か所の上面部903及び904が形成され、下面側に下面部905を形成している。
【0069】
後ろ側の上面部903から、所定角度を有した曲げ部906を形成するとともに、下面部905には前記所定角度と同じ角度で設けられた引っかけスリット907を形成している。このスリット907の用途は後述する。
【0070】
右側面板金部材の主たる面902には2か所の穴部908が形成され、この穴部908には後述のレンズ受け弾性部材を配置する。
【0071】
次に、カメラユニットの本体左側面側に位置する左側面板金部材について説明する。
【0072】
図9(b)に左側面板金部材909の外観斜視図を示す。なお図中にしめす座標軸は図1のものに相当する。
【0073】
右側面板金部材901と同様に、材料は熱伝導性の高い部材を用い、例えばアルミ合金や銅合金などを用いる。
【0074】
左側面板金部材909は図示の通り前面から見たときに略逆コの字形状を有し、主たる面910を本体左側面に形成するとともに、上面側には前後に2か所の上面部911及び912が形成され、下面側に下面部913を形成している。
【0075】
下面部913には右側面部材のスリット907と同一角度の引っかけスリット914を形成している。このスリット914の用途は後述する。
【0076】
右側面板金部材の主たる面910には1か所の穴部915が形成され、この穴部915には後述のレンズ受け弾性部材を配置する。
【0077】
図10(a)(b)はレンズ受け弾性部材の外観図を示し、(a)は側面図、(b)は斜視図である。
【0078】
レンズ受け弾性部材は図に示す通り、大小中の同心円の円柱1002、1003、1004が組み合わさり、その中心に穴1005が貫通した形状をしている。また、最外形の外周及び穴1005の端部1006には呼び込みのC面が付加してある。
【0079】
図11(a)には右側面板金部材901にレンズ受け弾性部材1001を装着した状態の外観斜視図を示す。
【0080】
図11(b)には右側面板金部材909にレンズ受け弾性部材1001を装着した状態の外観斜視図を示す。
【0081】
撮像レンズ鏡筒109側に接触面の大きな円柱部1002を配するように右側面板金部材901に設けられた穴部908に挿通し、小円柱部1003が右側面板金部材901に当たり、円柱1002と円柱1004の間に右側面板金部材901が挟まれるように構成される。
【0082】
左側面板金部材側909も同様に、撮像レンズ鏡筒109側に接触面の大きな円柱部1002を配するように左側面板金部材909に設けられた穴部915に挿通し、小円柱部1003が右側面板金部材909に当たるように構成されている。
【0083】
図11(c)には右側面板金部材901の上面図を示す。
【0084】
右側面板金部材901の後ろ側上面部903に形成された曲げ部906の角度は、図のように光軸に対して約65度の角度1107を成している。また、曲げ部906を上面視した際、曲げ部906に対向する下面部904側に引っかけスリット907を設けている。
【0085】
図11(d)はカード基板1101取り付け状態の斜視図を示す。
【0086】
図11(e)はカード基板1101の取り付けを行う途上の斜視図を示す。
【0087】
図11(f)はカード基板1101取り付け状態の上面図を示す。
【0088】
右側面板金部材901に設けられた前記の曲げ部906及びスリット907、左側面板金部材のスリット914には、外部メモリカード208が接続されるメモリカードスロット1102が図のように実装されたカード基板1101が接続される。図11(e)に示す通り、カード基板1101に設けられた差し込み部1107を、スリット907とスリット914に挿通してから、曲げ部906にカード基板1101を押しあてて図示しないビスによって締結する。
【0089】
曲げ部906及び2か所のスリット907、914が撮像レンズ鏡筒109の光軸に対して傾いているため、カード基板1102は光軸に対して傾いて取り付けられる。その角度は後述の通り約65度になる。
【0090】
右側面板金部材901及び左側面板金部材909は前述の通り、それぞれが略コの字及び逆コの字状の形状を有しており、その二つが組み合わさることによってロの字型の構造を成している。そのため、ロの字が平行四辺形状に変形することに対して弱いという問題がある。しかし、カード基板1102を斜めに取り付けることによって、筋交いとして補強の役割を担うことができる。また、カード基板1101の角度である65度は、光軸方向から見たカード基板1101の投影面積が、撮像レンズ鏡筒109の投影面積にほぼ収まるように決定されるている。つまり図11(f)に示す、右側面板金部材901と左側面板金部材909によってできた撮像レンズ収納幅1103が、カード基板1101の光軸方向に占有する幅1104と略等しい構成になっている。所定角度はそのように構成することによってデジタルビデオカメラ101本体の左右方向の幅を撮像レンズ鏡筒109の幅で決定される要素以上に大型化することなく小型な筺体を実現することができる。また、カード基板1101の上下高さは、カード基板1101の左右幅1104よりも短く、撮像レンズ鏡筒109の上下高さに充分収まるように構成されている。
【0091】
また、カード基板1101のメモリカードスロット1102実装面の反対面には、デジタルビデオカメラのRAMに書き込まれた情報を外部電源が接続されていない状態でも保持可能にするためのバックアップ用蓄電池1105が実装されている。
【0092】
図12(a)には右側面板金部材901と左側面板金部材909とカメラユニットとを接続した状態の上面側斜視図を示す。
【0093】
図12(b)には右側面板金部材901と左側面板金部材909とカメラユニットとを接続した状態の下面側斜視図を示す。
【0094】
撮像レンズ鏡筒109にはレンズ受け弾性部材1001の内径と嵌合する軸部1202が形成されており、右側面板金部材901及び左側面板金部材909に取り付けられたレンズ受け弾性部材1001に挿通される。
【0095】
右側面板金部材901及び左側面板金部材909は上面及び下面で図のように締結されている。上面側では右側面板金部材901の後ろ側上面部903と左側面板金部材909の後ろ側上面部911が引っかけ爪によって引っかけ接続され、右側面板金部材901の前側上面部904と左側面板金部材909の前側上面部912が引っかけ爪によって引っかけ接続されている。下面側は、右側面板金部材901の下面部905と左側面板金部材909の下面部913がビス1201によって締結されている。
【0096】
右側面板金部材901及び左側面板金部材909とカメラユニットはレンズ受け弾性部材1001を介してのみ接続されることで、弾性的な接続状態をなしている。
【0097】
このように接続することによって、右側面板金部材901と左側面板金部材909に接続された後述の外装部品などのストレスを撮像レンズ鏡筒109及びカメラユニットに伝えにくくすることができるとともに、撮像レンズ鏡筒109の発する振動や騒音を外装部品に伝えることを低減することが可能である。
【0098】
図13(a)にはメイン基板204、三脚ねじ部材1301、三脚ねじ補強板金部材1302の展開斜視図を示す。
【0099】
図13(b)(c)にはメイン基板204、三脚ねじ部材1301、三脚ねじ補強板金部材1302のユニット状態斜視図を示す。
【0100】
右側面板金部材901と左側面板金部材909の下面側にはメイン基板204が配置される。メイン基板204は図13(a)(b)に示すように三脚ねじ部材1301に対して三脚ねじ補強板金部材1302を挟んだ状態でユニット化される。このようにユニット化された状態で右側面板金部材901及び左側面板金部材909に取り付けられる。メイン基板204には前述のセンサー基板202とのBtoB接続がなされるとともに、撮像レンズ鏡筒109の駆動アクチュエータ及び駆動系位置検出手段等を接続するFPC等が接続されている。
【0101】
また、メイン基板204の下面側にはHDMI1303、USB1304、電源入力112の端子が実装されている。
【0102】
三脚ねじ部材1301は繊維強化プラスチック等で形成されており、三脚回転止め部1305、三脚ねじ部1306及び三脚ねじ補強板金部材取り付け部1307、端子補強部1308を有する。
【0103】
三脚ねじ部1306は一般的なビデオカメラ用三脚を締結可能なねじを形成し、三脚回転止め部1305はビデオカメラ用三脚に一般的に用いられる回転止めが嵌合する凹みである。
【0104】
三脚ねじ部1306の上面は、三脚を取り付けた際に突き上げる力がかかるため、三脚ねじ補強板金部材1307を取り付けて補強する。
【0105】
端子補強部1308はHDMI1303、USB1304、電源入力112それぞれの端子の基板側と反対面を支える構成になっている。三脚ねじ部材1306の強度及び非導通性を利用して、各端子に近付けて構成することが可能である。
【0106】
図13(d)には端子基板1309及びメモリユニット基板1310接続状態斜視図を示す。
【0107】
三脚ねじ補強板金部材1302には図のように映像音声出力端子1311及び外部マイク入力端子1312を実装した端子基板1309が締結される。また、図のように揮発性メモリICで構成された不図示の内蔵メモリ209を実装したメモリユニット基板1310も締結されている。
【0108】
図14(a)には図12のユニットに図13(d)のユニットとカード基板1101を接続した図を示す。
【0109】
このように、カメラユニットを右側面板金部材901と左側面板金部材909を接続した状態の下面側にメイン基板204が接続される。
【0110】
図14(b)には図14(a)の状態におけるセンサー基板202、メイン基板204、カード基板1101の位置関係を示す斜視図を示す。
【0111】
カード基板1101の下面側には図に示すような凸形状1401が設けられている。この凸形状1401の端面には信号線が露出されていないように形成されている。そして、この凸形状1401と対向する面に、図のようにセンサー基板202のBtoB実装部701に実装されたBtoB702とメイン基板204の接続部がある。図14(c)には図14(a)の状態の上面図及びBtoB702の位置関係を示す図を示す。
【0112】
カード基板1101とBtoB702の位置関係は図に示す通り、BtoB702の略対角線上にカード基板1101の凸形状1401が配置されている。このように配置することによって、BtoB702がその短辺および長辺を軸に回転して接続不良が起きることを防止することができる。また前記凸形状1401とBtoB702が実装されたセンサー基板202のBtoB実装部701の距離は、BtoB702の係合量を上回らないように配置することで、BtoB702の接続が離間されることを防止することができる。
【0113】
図14(d)には図14(a)の状態におけるカメラユニットとカード基板1101、メイン基板204の位置関係を示す上面図を示す。
【0114】
図のようにセンサー放熱板703の主面704及びカード基板1101によって出来た三角形のスペース1402(図の点線部)にセンサー放熱板703の右側面腕部705を配置している。右側面腕部705はヘミング加工によって2重にすることで、三角形のスペース1402を放熱スペースとして利用している。また、三角形のスペース1402とカード基板1101を挟んで反対側のスペースには、バックアップ用蓄電池1105が配されることで、スペースを有効活用している。
【0115】
図14(e)に図14(a)の状態に、操作部ユニット1403を接続した状態の斜視図を示す。
【0116】
デジタルビデオカメラ101の操作部210として、ズーム操作部1404を及び電源投入指示操作部1405及び録画スタートストップ操作部1406がユニット化された操作部ユニット1403を備える。ズーム操作部1404は一般的なビデオカメラに用いられるズーム操作部で、操作部をスライド操作することによって被写体の拡大及び縮小を行う。電源投入指示操作部1405は一般的なプッシュスイッチで、押し圧動作に応じてデジタルビデオカメラ101の電源をON/OFFする。録画スタートストップ操作部1406も一般的なビデオカメラに用いられる録画スタートストップ操作部で、押し圧動作に応じて録画の開始・停止を行う。操作部ユニット1403は図のように右側面板金部材901と左側面板金部材909が上面で締結された箇所で、カード基板1101の上面に取り付けられる。操作部ユニット1403とメイン基板204の接続はFPC1407でなされ、このFPC1407が分岐してカード基板上のコネクタ1408に接続され、カード基板1101とメイン基板204の接続も兼ねている。
【0117】
図15(a)には図14(e)の状態に右側面カバー104及び表示部103を接続した状態の斜視図を示す。
【0118】
右側面カバー104は本体右側面を主たる面とするカバー部材で、製品前方では表示部との接続、製品後方ではバッテリ取り付けの役割を担っている。また、底面側にも外観部が伸びることによって、右側面・後面・底面の3面が一体となり、高剛性なカバーとなっている。
【0119】
図15(b)にはデジタルビデオカメラ101の底面視図のバッテリ周辺部を示す。
【0120】
バッテリ213は右側面カバー104の後面側に設けられたバッテリ取り付け部108に取り付けられる。バッテリ取り付け部108を底面視した時、バッテリ取り付け部108の最大左右幅1501と取り付けレール幅1502は図に示す関係で、最大左右幅1501の中心1503よりも取り付けレール幅1502の中心1504が左側面側に近く構成されている。この構成は後述するバッテリ108の特徴に起因するものである。
【0121】
図15(c)には図15(a)の状態の後面視図を示す。
【0122】
図15(b)で説明した寸法関係を、後面視で説明すると図15(c)で示すようになっている。
【0123】
次に本実施例のデジタルビデオカメラ101に取り付けられるバッテリ213について説明する。
【0124】
図16(a)にバッテリ213の斜視図を示す。
【0125】
図16(b)にバッテリ213の取り付け部の後面視図を示す。
【0126】
図16(c)に図16(b)のC−C断面図を示す。
【0127】
バッテリ213はリチウムイオン電池のセル1601、回路基板1602及びコネクタ1603を、取り付け部カバー1604及び外観カバー1605で挟んで構成されている。
【0128】
取り付け部カバー1604に設けられた取り付け部の左右幅1606及び取り付け部カバー全体の幅かつ外観カバーの左右幅1607は図16(b)に示す通りである。そして、取り付け部の左右幅1606の中心1608は、取り付けカバー全体の幅かつ外観カバーの左右幅1607の中心1609と一致せず、取り付け部の左右幅1606の中心1607の方が取り付け面から見た時の左側に偏っている。つまり、前述の右側面カバー104に設けられた取り付け部カバー108の最大左右幅1501の中心1503よりも取り付けレール幅1502の中心1504が左側面側に近く構成されているのは、このバッテリ213の取り付け部の左右幅1606の中心1607の方が取り付け面から見た時の左側に偏っていることに起因している。図16(c)の断面図にも示す通り、バッテリ213の内部においても、セル1601の中心1616に対して、紙面左側に回路基板1602の中心1617が偏って構成されている。そして、セル1601と回路基板1602の偏りは左右方向だけではなく、図16(b)に示す通り上下方向にも偏りをもって構成されている。つまり取り付け部の上下高さ1610は、取り付け部カバー全体の上下高さかつ外観カバーの上下高さ1611よりも上面側に偏っており、段差1612を生じるように構成されている。
【0129】
図16(d)(e)に、本実施例のデジタルビデオカメラ101よりもバッテリ取り付け部の小さいデジタルビデオカメラ1613にバッテリ213を取り付けた際の模式図を示す。
【0130】
図16(d)は上面から見た断面模式図、図16(e)は右側面から見た模式図である。
【0131】
デジタルビデオカメラ1613はデジタルビデオカメラ101と同様に、開閉可能な表示部1615及び本体部1614からなり、デジタルビデオカメラ1613のバッテリ取り付け部1616の左右幅は、バッテリ213の取り付け部の左右幅1606と略同じ幅からなる。このような構成のデジタルビデオカメラ1613にバッテリ213を取り付けると、図のように表示部1615は閉じ切らないものの、取り付けて使用することは可能である。また、デジタルビデオカメラ1613のバッテリ取り付け部1616の上下高さは、バッテリ213の取り付け部の上下高さ1610と略同じ高さからなる。このような構成のデジタルビデオカメラ1613にバッテリ213を取り付けると、図のように底面から段差1612が飛び出すものの、取り付けて使用することは可能である。
【0132】
次にメモリカード取り出し部110周辺について説明する。
【0133】
図17(a)に図15(a)の状態の右側面視図を示す。
【0134】
図17(b)に図17(a)のD−D断面図を示す。
【0135】
前述の通り、右側面カバー104にはメモリカード取り出し部110をもつ。前述の通り、内部でカード基板1101が斜めに傾いているため、取り出し口も斜めに傾いている。メモリカードの取り出し方向は図17(b)のように製品後方側に向けて出るように構成されている。このように構成することによって、表示部103を開けた状態であれば、メモリカード1702の取り出し方向の延長線上で表示部103と干渉することが無い。メモリカード取り出し部110はバッテリ取り出し部108近傍になるように、バッテリ取り付け部108の製品前後方向での位置が決まっている。
【0136】
また、バッテリ取り付け部108が前述のように左側面側に偏っているため、メモリーカード1702取り出し時に、取り出す指1703が入るスペース1704(図の点線囲み部)を設けることが可能である。
【0137】
図17(c)に図17(a)の状態で表示部103を閉じた状態での上面視での断面図を示す。
【0138】
図17(d)に図17(a)の状態で表示部103を除いた状態の外観斜視図を示す。
【0139】
前述したように右側面カバー104には表示部103がヒンジ部114を介して接続されている。このヒンジ部114の開閉軸115を中心としたヒンジカバー118の回転軌跡1705は、前玉固定鏡筒の切り欠き部407に配置されている。
【0140】
このように構成することによって、表示部103を撮像レンズ鏡筒109の光軸中心と近付けることが可能である。デジタルビデオカメラは光軸中心と表示部の距離を近付けるほど小型に見えるという特徴があるため、このように構成することによって小型のデジタルビデオカメラを実現することが可能である。
【0141】
また、回転軸116を光軸113よりも下側に配置することで、表示部103とメイン基板204を接続するFPC1706を撮像レンズ鏡筒109の下側に通すことが可能となり、表示部103と撮像レンズ鏡筒109の間のスペースを通すよりも、表示部103を光軸113に近付けることが可能となる。
【0142】
図18に図15(a)の状態に前面カバー106を取り付けた状態を示す。
【0143】
前面カバー106は撮像レンズ鏡筒109の開口部と音声収録用の内蔵マイクを有する。
【0144】
図19(a)は全てのカバーを取り付けた状態の左側面図を示す。
【0145】
図19(b)は図19(a)から左側面カバー107を外した状態の斜視図を示す。
【0146】
左側面カバー107は使用者が右手で把持する側であり、取り付けビスなどを表出させても外観の美観を損ないにくいことから、最終組つけのカバーとして使用されることが多い。
【0147】
そして、最終で組つけるカバーであるということは、完成品から分解する際に最初に取り外しが可能なカバーでもある。
【0148】
前述の通り、カード基板1101には蓄電池1105が実装されている。この蓄電池1105にはリチウムイオン電池が用いられることが一般的で、デジタルビデオカメラ101の廃棄時に本体から取り出して廃棄することが国の規制で要求されている国がある。そのため、廃棄時にデジタルビデオカメラ101の使用者が容易に取り出しを行う必要性がある。図のように、左側面カバー107を取り外した際に、カード基板1101が斜めに傾いているため、カード基板1101に実装された蓄電池1105が視認しやすいレイアウトになっている。そのため、デジタルビデオカメラ101の使用者が蓄電池1105の取り出しを行う際に、左側面カバー107のみを外し、ラジオペンチなどの工具1901を挿しこんで蓄電池1105をつかんで引き出すことができる。
【符号の説明】
【0149】
101 デジタルビデオカメラ
102 本体部
103 表示部
104 右側面カバー
105 上面カバー
106 前面カバー
107 左側面カバー
108 バッテリ取り付け部
109 撮像レンズ鏡筒
110 メモリーカード取り出し口
111 外部入出力端子開口部
112 電源入力端子
113 光軸
114 ヒンジ部
115 開閉軸
116 回転軸
117 表示部取り付け板金部材
118 ヒンジカバー
201 撮像素子
202 センサー基板
203 AD変換素子
204 メイン基板
205 カメラ信号処理IC
206 ビデオ信号処理IC
207 記録部
208 外部メモリーカード
209 内蔵メモリーカード
210 操作部
211 外部入出力端子
212 電源入力端子
213 バッテリ
301 前玉固定鏡筒
302 第2鏡筒
303 第3鏡筒
401 前玉
402 バリエータ
403 防振部
404 アフォーカル
405 絞りユニット
406 センサー貼り付け板
407 切り欠き
408 遮光形状
409 赤外吸収ガラス
410 赤外吸収ガラス収納部
411 撮像素子収納部
412 センサー貼り付け板取り付け部
501 保護ガラス
502 ベース部材
503 リード
504 チップ
505 貼り付け面
506 センサー貼り付け面
507 ビス穴当接面
508 接着剤塗布穴
509 変形防止穴
510 段差接続部
511 位置決め穴
512 回転止め穴
513 ビス穴
514 段差接続部に近い側
515 段差接続部から遠い側
601 位置決めボス
602 回転止めボス
603 ビス
604 センサー貼り付け板当接面
605 ビス穴面
606 隙間
608 距離
609 距離
701 BtoB実装部
702 BtoB
703 センサー放熱板
704 主面
705 放熱腕部
706 放熱腕部
707 弾性導電放熱部材
708 絞り部
801 プラスチックシート
802 金属箔
803 両面テープ
804 弾性部材
805 構造部材
806 接続部
901 右側面板金部材
902 主たる面
903 上面部
904 上面部
905 下面部
906 曲げ部
907 スリット
908 穴部
909 左側面板金部材
910 主たる面
911 上面部
912 上面部
913 下面部
914 スリット
915 穴部
1001 レンズ受け弾性部材
1002 円柱
1003 円柱
1004 円柱
1005 穴
1006 端部
1101 カード基板
1102 メモリカードスロット
1103 撮像レンズ収納幅
1104 幅
1105 バックアップ用蓄電池
1106 カード基板の幅
1107 差し込み部
1201 ビス
1202 軸部
1301 三脚ねじ部材
1302 三脚ねじ補強板金部材
1303 HDMI
1304 USB
1305 三脚回転止め部
1306 三脚ねじ部
1307 三脚ねじ補強板金部材取り付け部
1308 端子補強部
1309 端子基板
1310 メモリユニット基板
1311 映像音声出力端子
1312 外部マイク入力端子
1401 凸形状
1402 三角形のスペース
1403 操作部ユニット
1404 ズーム操作部
1405 電源投入指示操作部
1406 録画スタートストップ操作部
1407 FPC
1408 コネクタ
1501 最大左右幅
1502 レール幅
1503 中心
1504 中心
1601 セル
1602 回路基板
1603 コネクタ
1604 取り付け部カバー
1605 外観カバー
1606 取り付け部の左右幅
1607 外観カバーの左右幅
1608 中心
1609 中心
1610 上下高さ
1611 上下高さ
1612 段差
1613 デジタルビデオカメラ
1614 本体部
1615 表示部
1701 断面線
1702 メモリカード
1703 取り出す指
1704 スペース
1705 ヒンジカバーの回転軌跡
1706 FPC
1901 工具


【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリを有する撮像装置であって、
前記バッテリは、前記撮像装置に取り付けを行う取り付け部と、回路基板、電池セル、接続コネクタ、外装カバーからなり、
前記取り付け部を前面とし、取り付け部の後面に前記回路基板、前記回路基板の後面に前記電池セルを配置し、
前記取り付け部から見た時の上面部に前記接続コネクタが配置され、
前記バッテリを取り付け部側から見た時の投影面積に対して、前記取り付け部に設けられた取り付け機構は少ない面積で構成され、
前記取り付け機構の内部に前記回路基板を持ち、前記取り付け機構の上面端に前記接続コネクタを持つ時、
前記取り付け部側から見た前記バッテリの最大幅の中心よりも、前記取り付け機構の中心は、前記取り付け部から見て左側に偏っていることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記取り付け部側から見た前記バッテリの投影面対して、前記取り付け機構は上面側に偏っていることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。


【図1(a)】
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【図1(b)】
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【図1(c)】
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【図1(d)】
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【図1(e)】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2013−106180(P2013−106180A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−248640(P2011−248640)
【出願日】平成23年11月14日(2011.11.14)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】