撮影保持ケースおよび補助発光器
【目的】補助発光器によって集合写真において露光不足を生ぜず、遠距離の被写体を撮影しても、被写体面に均一に照明光の到達可能なレンズ付フィルムとする。
【構成】 撮影用光学レンズ、ファインダ、感光フィルム巻上機構、シャッタ機構,小型ストロボ発光部および感光フィルムを内蔵したレンズ付フィルムと、ストロボ放電管、曲面反射鏡および光拡散板を具えた補助ストロボ発光灯や放電発光回路および電源等を内蔵した箱体とを並置して一体に収納可能で、前記レンズ付フィルム本体および前記箱体を並置収納したとき前記レンズ付フィルム本体のの操作手段、光学レンズ、ファインダおよび前記ストロボ発光灯を露呈することができる撮影保持ケース。また、箱体に放電用コンデンサ等を有するストロボ発光灯2の発光回路6および受光素子を有する補助ストロボ発光灯を具える補助発光器の構成である。
【構成】 撮影用光学レンズ、ファインダ、感光フィルム巻上機構、シャッタ機構,小型ストロボ発光部および感光フィルムを内蔵したレンズ付フィルムと、ストロボ放電管、曲面反射鏡および光拡散板を具えた補助ストロボ発光灯や放電発光回路および電源等を内蔵した箱体とを並置して一体に収納可能で、前記レンズ付フィルム本体および前記箱体を並置収納したとき前記レンズ付フィルム本体のの操作手段、光学レンズ、ファインダおよび前記ストロボ発光灯を露呈することができる撮影保持ケース。また、箱体に放電用コンデンサ等を有するストロボ発光灯2の発光回路6および受光素子を有する補助ストロボ発光灯を具える補助発光器の構成である。
【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ストロボ発光灯を具えた補助発光器をレンズ付フィルムと一体に収納することができる撮影保持ケースに関する。特に、ストロボ発光灯を備えたレンズ付フィルムに取付けられ、撮影時に照射光量を増加するための補助発光器を具えた撮影保持ケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
昨今撮影レンズと感光フィルムおよびこのフィルム搬送機構が一体に形成されたレンズ付フィルムが多く利用されている。このレンズ付フィルムは誰でも、如何なる場所でも簡単に撮影することができるように固定焦点のプラスチックレンズを固定し、シャッタ速度も一定にしてある。また、夜間や室内でも撮影できるようにストロボ発光灯を内蔵したものなどがあり、木陰や室内および逆光状態において被写体を撮影するときは自動的にストロボ発光灯が発光するようになっており、誰でも気安くレンズ付フィルムのシャッタを押して撮影することができるので観光地などでは多く利用されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、これらレンズ付フィルムは携帯に便利であり、子供等の写真機に対して未熟者でも簡単に撮影可能であるが、撮影条件を無視して撮影するため、被写体までの距離がストロボ光の到達する範囲内であれば問題とならないが、被写体がストロボ光の到達出来ない距離に離れている場合でもストロボ発光灯が発光し、撮影されている。このような場合は被写体面における光量が不足して露光量不足の暗い写真が得られた。特に、記念撮影における集合写真の場合は撮影範囲の関係で写真機と被写体との距離が離れ、全体に暗い露光不足の写真が得られる場合が多かった。そのため、別途に高価なストロボ発光灯、電灯等の補助発光器を被写体の近辺に設置しなければ良好な写真が得られなかった。このような補助発光器はプロの写真屋や街の写真館などでは設置することができるが、一般の素人の人達には高価であり、余り利用されていない現状である。
従来のレンズ付フィルム本体にストロボ発光灯が内蔵したものでは、一回の使用で廃棄されるため光量の少ない安価なものが装着されている。従って、通常の撮影には余り支障がないが、集合写真など撮影するときは被写体面の光量が不足であり、仕上がり写真で露光量不足の写真が多く見られる。
【0004】
更に、レンズ付フィルムにストロボ発光灯を具えた補助発光器と併用して撮影する場合、補助発光器の取付作業および取扱が面倒であったためあまり利用されていなかった。
この考案の目的は、上記のようなレンズ付フィルムに簡単に補助発光器を取付けることができる撮影保持ケースを提供するものである。
また、他の目的は上記のような一回の使用で廃棄するようなレンズ付フィルムによる露光量不足の写真を防止することができる安価な補助発光器を提供するものである。
更に、他の目的は前記レンズ付フィルムに簡単に装着することができる廉価であり、簡素な、補助発光器を提供するものである。
その他、複数のストロボ発光灯による被写体面における照射光量を均一にし、露光ムラを防止した補助発光器を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この考案の前記目的は、撮影用光学レンズ、ファインダ、感光フィルム巻上機構、シャッタ機構、小型ストロボ発光部および感光フィルムを内蔵したレンズ付フィルム本体と、ストロボ放電管、曲面反射鏡および光拡散板を具えた補助ストロボ発光灯を備えるとともに放電発光回路および電源等を内蔵した箱体とを並置し、一体として収納可能で、前記レンズ付フィルム本体と前記箱体とを挿入する挿入口を有し、前記レンズ付フィルム本体および前記箱体を並置収納したとき前記レンズ付フィルム本体の操作手段、撮影用光学レンズ、ファインダおよび前記箱体の補助ストロボ発光灯を露呈することができることを特徴とする撮影保持ケースによって達成できる。また、このようなレンズ付フィルム本体と補助ストロボ発光灯を備えた箱体とを並べて固定できる撮影保持ケースによっても簡単に前記目的は達成できる。例えば、レンズ付フィルム本体を挿入可能な挿入部を形成し、他方に補助ストロボ発光灯等を内蔵した箱体を嵌装する嵌装部を設けた撮影保持ケースやレンズ付フィルム本体を挿入可能な挿入部を形成し、この挿入部に伸縮する紐状の連結部材を固着した撮影保持ケース等によっても達成することができる。
【0006】
更に、撮影用光学レンズ、ファインダ、感光フィルム巻上機構、シャッタ機構、感光フィルムおよび小型ストロボ発光部等を内蔵したレンズ付フィルム本体に着脱自在であり、補助ストロボ発光灯を配設し、前記レンズ付フィルムに備付けられた小型ストロボ発光部の光を透過する透過窓を穿設し、この小型ストロボ発光部の光を受光する受光素子および前記補助ストロボ発光灯の放電発光回路を内蔵した箱体からなる補助発光器により達成できる。
この考案の補助発光器はレンズ付フィルム本体を挿入可能な挿入部を形成し、補助ストロボ発光灯等を内蔵した箱体からなる補助発光器によっても達成することができる。
【0007】
この補助ストロボ発光灯を配設し、前記レンズ付フィルムに備付けられた小型ストロボ発光部の光を透過する透過窓を穿設し、この小型ストロボ発光部の光を受光する受光素子および前記補助ストロボ発光灯の放電発光回路を内蔵した箱体として、側方に空洞を形成して前記レンズ付フィルム本体の挿入部とし、この挿入部に前記レンズ付フィルム本体を側方から嵌装して補助発光器を取付けることにより前記目的は達成できる。更に、前記箱体の外壁面に手・指等を挿入することができる保持部材を形成したり、前記レンズ付フィルム本体の壁面と前記箱体とを簡単に着脱できる粘着部材を箱体の外壁面に備えて補助発光器をレンズ付フィルムに取付けられる。その他、箱体の外壁面の対向する面を平行に形成せず、少なくとも3つの壁面をそれぞれ異なる傾斜角度で形成し、レンズ付フィルムの側面に傾斜した所定の外壁面を当接したとき、この傾斜角度に応じて光照射角度が異ならしめることができ、前記目的は達成できる。
【0008】
この考案の補助発光器は、補助ストロボ発光灯の発光面および/または反射板または箱体の透過窓の中央部分を着色したり、フィルタを配設して減光処理を施し、ストロボ光による被写体への照射ムラを防止することができ、この減光処理部材として、前記フィルタ以外に発光面の内面および/または外面に光反射性物質を塗布した物質を配設することにより、遮光された光線は反射されて被写体面に投射されるから発光光量の損失を軽減することができる。また、レンズ付フィルムの小型ストロボ発光部の発光光量を制御し、赤目現象の発生を減らすことができる。
【0009】
【作用】
この考案の補助発光器は、前記のように小型ストロボ発光部を内蔵したレンズ付フィルム本体と補助ストロボ発光灯を備えた箱体とを一個の撮影保持ケースに嵌装することにより個々に別々に把持することなく、両者を容易に片手に把持して写真撮影することができる。この場合レンズ付フィルム本体と箱体との同期機構は従来から知られるように箱体内に設けた受光素子によりレンズ付フィルム本体に設けた小型ストロボ発光部の発光光を検知して箱体の補助ストロボ発光灯を発光させる。また、補助ストロボ発光灯は小型ストロボ発光部の光の受光素子を備えて構成されているから、この撮影保持ケースに市販のレンズ付フィルムおよび補助ストロボ発光灯を備えた箱体を嵌装することができる。
また、レンズ付フィルムを把持する指等に保持部材を挿入して装着するだけで補助発光器が簡単に取付けられることができ、撮影に際して特別な器具など必要としない。
【0010】
特に、空洞を形成した撮影保持ケースの場合は、レンズ付フィルム本体と箱体とを上方または側方から挿入することができ、また、補助発光器にレンズ付フィルムの側端部分を嵌挿するように形成してある場合、容易にレンズ付フィルムに発光器を取付け装着することができ、しかも、レンズ付フィルム本体の小型ストロボ発光部の光を受光し、この光に同期して箱体の補助ストロボ発光灯が発光するように形成してあるので、集合撮影に際しても被写体全体が露光不足になったりする撮影の失敗が無い。また、箱体全体を厚紙や合成樹脂で形成することができ、廉価に製造できる。
【0011】
また、一般的にストロボ発光灯は中央部分の光量が多く、両端部分の光量が少なくなる傾向にあるため、複数のストロボ発光灯を照射した場合は、被写体に対する光の照射ムラが倍加する恐れがある。そこで、この考案の補助発光器においては補助ストロボ発光灯の発光面や反射板および/または小型ストロボ発光灯の透過窓の中央部分に発光量の減光処理を施すことによりストロボ光が平均化して照射され、被写体面における照射ムラを防止し得る。
【0011】
この考案の補助発光器は箱体の外壁面に形成した保持部材や粘着部材等により従来のレンズ付フィルムにも簡単に取付けて撮影することができる。また、この箱体の外壁面の対向する面を平行にすることなく、外壁面の少なくとも3面の傾斜角度が異ならしめることにより、レンズ付フィルム本体の側面に発光器の箱体壁側面を当接したとき、接触する傾斜角度によって光照射角度が異なるから被写体に対する照明効果が優れる。しかも、補助発光器の補助ストロボ発光灯の位置がレンズの位置から、従来の備付けのストロボ発光灯に比較して距離を隔てた位置になるので、レンズ付フィルムの小型ストロボ発光灯の透過窓にフィルタを貼ったりして減光処理を施し、補助ストロボ発光灯を主発光にして、光軸内に被写体の目の網膜からの反射光が入射しないからストロボ撮影に際して被写体の赤目現象の防止にも役立つことになる。
【0012】
【実施例】
図1はこの考案の補助発光器とレンズ付フィルムとの一実施例の斜視図、図2はこの補助発光器の一実施例の電気回路図、図3(A),(B)はこの考案の補助発光器の第1,第2実施例の斜視図、図4(A),(B),(C),(D)および(E)はこの考案の補助発光器の第3,第4,第5,第6および第7実施例の斜視図、図5はこの補助発光器の第8実施例の斜視図、図6は図5の第8実施例をレンズ付フィルムに接着したときの斜視図、図7(A),(B)はこの考案のレンズ付フィルムと補助発光器とを一体に収納する撮影保持ケースの第1,第2実施例の斜視図、図8(A),(B)はこの考案の撮影保持ケースの第3,第4実施例の斜視図、図9(A),(B)はこの考案の撮影保持ケースの第5,第6実施例の斜視図、図10はこの考案撮影保持ケースの第7実施例の連結状態を示す断面図である。
【0013】
この考案の撮影保持ケースおよび補助発光器を図面に示す各実施例に基づき以下に説明する。
1は厚紙等で組立たり、合成樹脂等によって射出成形などによって型造り形成することができる箱体で、この箱体1は図1に示されるように側面にレンズ付フィルム10を挿入するレンズ付フィルム挿入口4および補助ストロボ発光灯3を内蔵し、この補助ストロボ発光灯3を発光させる放電発光回路6を備えている。更に、この箱体1はレンズ付フィルム10の小型ストロボ発光灯11の大きさに穿設した透過窓2を有し、上部前面には補助ストロボ発光灯3を配置してある。図3において5は箱体1の外壁面に設けた保持部材で、レンズ付フィルム10を把持した状態で手指等を挿入できるように形成してある。図2は放電用コンデンサ7、受光素子8、補助ストロボ発光灯3、トリガ回路などを備えた発光回路である。図3において9はレンズ付フィルム10の側面に接着させるための粘着部材である。前記箱体1にはレンズ付フィルム10のシャッタ機構に連動して発光する小型ストロボ発光灯11の光を検知するように受光素子8がある。
【0014】
図4(A)に示される12は補助ストロボ発光灯3の発光面に施した減光処理部、13は透過窓2に貼着したフィルタである。図4(B)において4aはレンズ付フィルム10の側面を挟持する箱体1に突設した挟持部である。4bは箱体1の側面に設けた引掛片でレンズ付フィルム10に設けた係合溝に挿入して両者を連結する。4cはこの考案補助発光器の第6実施例の箱体1の補助ストロボ発光灯3と底板部とを連結する伸縮自在の連結部材で、金属スプリングや弾性紐等で構成されている。例えばゴム紐である。箱体1の片側は上部と下部とで分離され、上部の片側柱を細く形成して下部の柱内に嵌合され、摺動するように係合してある。例えば、嵌合調整部材で形成されている。
また、図5のこの考案補助発光器の第7実施例は箱体1の対向する面の傾斜を異ならしめて平行にならないように構成してある。16a,16b,16cは箱体1の外壁面の対向する面が平行でない面に形成し、傾斜角度が異なる側壁面である。
【0015】
この考案の補助発光器は箱体1の嵌合部4内にレンズ付フィルム10の側端を嵌挿して固定する。レンズ付フィルムの小型ストロボ発光灯11は箱体1の透過窓2から露呈している。撮影に際して、レンズ付フィルム10のシャッタを操作すると、小型ストロボ発光灯11が発光し、この光を箱体1に内蔵した受光素子8によって検知して、増幅し、放電発光回路6がONとなり、前記小型ストロボ発光灯11に同期して補助ストロボ発光灯3が発光する。一般的に市販されているレンズ付フィルム10に固設されている小型ストロボ発光灯11のガイドナンバ値は一般的に低いものが使用されている。例えば、ガイドナンバ値10前後であるが、この補助ストロボ発光灯3を点灯することによりガイドナンバ値を16〜20前後に光量を増加することができ、記念撮影における集合写真を得る場合など被写体の距離が所定の撮影範囲以上に離れていても、全員に均等に照射され、適性な露光光量が得られる。
【0016】
この考案の補助発光器の一実施例の放電発光回路6は図2に示される。
この場合は、レンズ付フィルム10の小型ストロボ発光灯11の発光による被写体からの反射光を受光素子8で検知してから補助ストロボ発光体3が点灯するようになっているが、レンズ付フィルム10の小型ストロボ発光灯11の光を直接検知するようにしてもよい。
また、図4(A)に示すように補助ストロボ発光灯3および/または小型ストロボ発光灯11の発光面の中央部分に減光処理、例えば、半透明のテープ等を貼付けて減光処理部12とすることが好ましい。更に、透過窓2に薄色に着色するか、減光性のフィルタ13を施す。特に、小型ストロボ発光灯11の発光面に減光処理を施した場合、小型ストロボ発光灯11の光量が少なくなるので、補助ストロボ発光灯3の光量を増加するように構成する。この場合、撮影用レンズと補助ストロボ発光灯3との距離があり、発光部がレンズ光軸から離れているから被写体の目に入射した光の反射光がレンズ光軸から感光フィルムに達しない。そのため赤目現象を防ぐことができる。
【0017】
補助ストロボ発光灯3の照射光の平均化処理方法としてはこのストロボ発光面の中央部分に減光処理、例えば、薄く着色したり、また、反射板に反射光を減らす処理を施すことにより照射面の平均化を図ることができる。更に、ストロボ発光灯の発光面の中央部分に施す減光処理部材として内面および/または外面に反射性物質を塗布して、発光した光線は遮光面上で反射させて前面に光照射することも可能で、この場合、ストロボ発光灯の発光光量の損失を少なくすることができる。
【0018】
この図1に示す補助発光器では箱体1に嵌合部4を備え、レンズ付フィルム10を側方から嵌装するように構成されているが、他の実施例である図3に示されるものでは箱体1の外壁面に固着した保持部材5に手指を挿入してレンズ付フィルム10を把持する。この場合、受光素子8の位置をレンズ付フィルム10の小型ストロボ発光体11に近接して設けることにより確実に両発光灯を同期させることができる。
【0019】
図4(B)〜(E)の第4〜7実施例について説明すると、第4実施例は箱体1の挿入口4の挟持部4aによってレンズ付フィルム10の側面を固定する。図4(C)の第5実施例によれば箱体1の引掛片4bをレンズ付フィルム10に穿設した溝内に係合させて箱体1を固定することができる。図4(D)の第6実施例は補助ストロボ発光灯3の上部側とレンズ付フィルム10の底部を支持する下部側とから形成され、それぞれの摺動ガイド部分は嵌め合わされる構造になっていて摺動自在となっている。これによって高さを自由に長性することができる。
【0020】
図4(E)の第7実施例によれば,断面コ字状の押さえ部材と箱体1の挿入部4との間の中央部分にレンズ付フィルム10を配置することができ、レンズ付きフィルム10を箱体1に簡単に取付けられる。この押さえ部材と箱体1の挿入部4との間は連結部材によって連結されている。
次に、図5に示されるように箱体1の対向する側壁面16a,16b,16cの傾斜角度を異ならしめ、レンズ付フィルム10本体の側面に当接するとその傾斜角度に基づいて、光照射角度が相違する。例えば、側壁面16aをレンズ付フィルム10の側面に当接したときは下向きになり、側壁面16b面を取付けたときは横方向に傾斜し、側壁面16cの場合はやや上向きにストロボ光が照射されることになる。また、このように形成された箱体1を適当な場所に載置して使用するとき、照射される発光光線を被写体に照射せずに、室内の天井に向けたり、壁面に向けることにより、間接照明を行うことができる。
【0021】
この考案の撮影保持ケースについて図7(A),(B)に示す各実施例について、側方にレンズ付フィルム10を挿入する挿入口14を形成し、端部上面に補助ストロボ発光灯挿入口15を配設してある。レンズ付フィルム10の挿入口14の側壁にはレンズ付フィルム10を固定するための連結部材4cが固着されている。14aはレンズ付フィルム10の挿入口14の側壁を内側に湾曲させて弾性を保持させて、レンズ付フィルム10の挿入口14内にレンズ付フィルム10を嵌合したとき挟持する作用を持たせた押圧部である。この湾曲部によってレンズ付フィルム10の側面を押圧するように形成してある。また、この押圧部を着用物のポケット等に挿入することによってクリップとして使用することもできる。
また、図7(A)に示す撮影保持ケースの実施例は補助ストロボ発光灯3を備えた箱体1より大きめに収納部を形成し、収納部内に挿入した箱体1の側面にレンズ付フィルム10を併設し、連結部材1cによってレンズ付フィルム10を固定する。次に図7(B)の場合はレンズ付フィルム10を側方から嵌装し、箱体1を上方から挿入するようにしたものである。このレンズ付フィルム10の挿入部の湾曲部は前述と同様である。
図8(A)に示されるように撮影保持ケースであるケース本体1´を二つに分割し、1a,1bとして、両端を底板で連結してある。1a側にレンズ付フィルム10を嵌装し、1b側に補助ストロボ発光灯3を備えた箱体1を嵌装する。この両者を伸縮自在の連結部材1cで連結してある。この連結部材は前述の連結部材と同じものでもよい。従って、1a側に嵌装するレンズ付フィルム10の大きさに対応して箱体1を並置収納が可能である。また、この分離したこの考案撮影保持ケースを底部のみ可撓性の板で連結し、両側からレンズ付フィルム10と箱体1とを押圧するように形成してもよい。
【0022】
更に、図8(A),(B)に示すように分離された撮影保持ケースにより両側からレンズ付フィルムを挟むようにして構成してもよい。図8(A)に示す本体1´内にはレンズ付フィルム10と箱体1とを並置し、両側から1aと1bとで挾むようにして形成してある。
また、図3(B)に示すような第2実施例における箱体1の側面に粘着部材9を貼付けたものではレンズ付フィルムの上面に載置して両者を接着してもよい。
この場合は前記実施例のようにリード線で連結することができる。
【0023】
また、図9(A),(B)に示される他の実施例によれば、ケース本体1´の上側からレンズ付フィルム10を挿入口14に、補助ストロボ発光灯3を備えた箱体1または市販のストロボ装置などを発光器挿入口15に挿入嵌合して両者を一体的に結合させることができる。他の実施例によれば側方からレンズ付フィルム10を、上側から発光器を挿入する(図9(B)参照)。
【0024】
図10に示す第7実施例はレンズ付フィルム10と補助ストロボ発光灯3を備えた箱体1とを連結する連結部材で、両端に断面コ字状の張出片を設け、この張出片の間にレンズ付フィルム10と箱体1を嵌装できるように形成してある。この張出片の先端に突起を設けて箱体1の側画を強固に挟持するようにしてもよい。また、これら張出片が弾力を備えてもよい。
【0025】
【考案の効果】
この考案の撮影保持ケースによれば、従来のレンズ付フィルムと補助ストロボ発光灯を備える箱体とを一体に一個の撮影保持ケース内に収納することができるから、機械操作の不得意な女子・子供でも補助発光器の取付け等の煩雑な操作も必要なく、レンズ付フィルムの小型ストロボ発光部の光を受光して補助ストロボ発光灯を発光させることができるから補助発光器を簡単に操作することができる。しかも、撮影に際して、発光光量の不足が予測されるときに使用して、常時鮮明な適性露光の写真を得ることができる。特に、観光地などで多く使用されているレンズ付フイルムにも簡単に補助発光器を装着することができ、しかも、この補助発光器は一回の使用で廃棄することなく数回の使用も可能であるが廉価に製作する関係で3〜4回の使用可能な程度が好ましい。また、複数のストロボ発光灯を使用して照射ムラを防止することができるばかりでなく、従来問題視されていたレンズ付フィルムの赤目現象の発生を減らすことができ、いつも鮮明なカラー写真を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の補助発光器とレンズ付フィルムとの一実施例の斜視図である。
【図2】この考案の補助発光器の一実施例の電気回路図である。
【図3(A),(B)】この考案の補助発光器の第1,第2実施例の斜視図である。
【図4(A),(B)】この考案の補助発光器の第3,第4実施例の斜視図である。
【図4(C),(D),(E)】この考案の補助発光器の第5,第6,第7実施例の斜視図である。
【図5】この考案の補助発光器の第8実施例の斜視図である。
【図6】図5の補助発光器をレンズ付フィルムの側面に接着した状態を示す斜視図である。
【図7(A),(B)】この考案のレンズ付フィルムと補助発光器とを一体に収納する撮影保持ケースの第1,第2実施例の斜視図である。
【図8(A),(B)】この考案の撮影保持ケースの第3,第4実施例の斜視図である。
【図9(A),(B)】この考案の撮影保持ケースの第5,第6実施例の斜視図である。
【図10】この考案撮影保持ケースの第7実施例の連結状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 …箱体
1´…ケース本体(撮影保持ケース)
1c…連結部材
2 …透過窓
3 …補助ストロボ発光灯
4 …嵌合部
5 …保持部材
6 …発光回路
7 …放電用コンデンサ
8 …受光素子
9 …粘着部材
12 …減光処理部
13 …フィルタ
14 …レンズ付フィルム挿入口
15 …発光器挿入口
16a,16b,16c …側壁面
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ストロボ発光灯を具えた補助発光器をレンズ付フィルムと一体に収納することができる撮影保持ケースに関する。特に、ストロボ発光灯を備えたレンズ付フィルムに取付けられ、撮影時に照射光量を増加するための補助発光器を具えた撮影保持ケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
昨今撮影レンズと感光フィルムおよびこのフィルム搬送機構が一体に形成されたレンズ付フィルムが多く利用されている。このレンズ付フィルムは誰でも、如何なる場所でも簡単に撮影することができるように固定焦点のプラスチックレンズを固定し、シャッタ速度も一定にしてある。また、夜間や室内でも撮影できるようにストロボ発光灯を内蔵したものなどがあり、木陰や室内および逆光状態において被写体を撮影するときは自動的にストロボ発光灯が発光するようになっており、誰でも気安くレンズ付フィルムのシャッタを押して撮影することができるので観光地などでは多く利用されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、これらレンズ付フィルムは携帯に便利であり、子供等の写真機に対して未熟者でも簡単に撮影可能であるが、撮影条件を無視して撮影するため、被写体までの距離がストロボ光の到達する範囲内であれば問題とならないが、被写体がストロボ光の到達出来ない距離に離れている場合でもストロボ発光灯が発光し、撮影されている。このような場合は被写体面における光量が不足して露光量不足の暗い写真が得られた。特に、記念撮影における集合写真の場合は撮影範囲の関係で写真機と被写体との距離が離れ、全体に暗い露光不足の写真が得られる場合が多かった。そのため、別途に高価なストロボ発光灯、電灯等の補助発光器を被写体の近辺に設置しなければ良好な写真が得られなかった。このような補助発光器はプロの写真屋や街の写真館などでは設置することができるが、一般の素人の人達には高価であり、余り利用されていない現状である。
従来のレンズ付フィルム本体にストロボ発光灯が内蔵したものでは、一回の使用で廃棄されるため光量の少ない安価なものが装着されている。従って、通常の撮影には余り支障がないが、集合写真など撮影するときは被写体面の光量が不足であり、仕上がり写真で露光量不足の写真が多く見られる。
【0004】
更に、レンズ付フィルムにストロボ発光灯を具えた補助発光器と併用して撮影する場合、補助発光器の取付作業および取扱が面倒であったためあまり利用されていなかった。
この考案の目的は、上記のようなレンズ付フィルムに簡単に補助発光器を取付けることができる撮影保持ケースを提供するものである。
また、他の目的は上記のような一回の使用で廃棄するようなレンズ付フィルムによる露光量不足の写真を防止することができる安価な補助発光器を提供するものである。
更に、他の目的は前記レンズ付フィルムに簡単に装着することができる廉価であり、簡素な、補助発光器を提供するものである。
その他、複数のストロボ発光灯による被写体面における照射光量を均一にし、露光ムラを防止した補助発光器を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この考案の前記目的は、撮影用光学レンズ、ファインダ、感光フィルム巻上機構、シャッタ機構、小型ストロボ発光部および感光フィルムを内蔵したレンズ付フィルム本体と、ストロボ放電管、曲面反射鏡および光拡散板を具えた補助ストロボ発光灯を備えるとともに放電発光回路および電源等を内蔵した箱体とを並置し、一体として収納可能で、前記レンズ付フィルム本体と前記箱体とを挿入する挿入口を有し、前記レンズ付フィルム本体および前記箱体を並置収納したとき前記レンズ付フィルム本体の操作手段、撮影用光学レンズ、ファインダおよび前記箱体の補助ストロボ発光灯を露呈することができることを特徴とする撮影保持ケースによって達成できる。また、このようなレンズ付フィルム本体と補助ストロボ発光灯を備えた箱体とを並べて固定できる撮影保持ケースによっても簡単に前記目的は達成できる。例えば、レンズ付フィルム本体を挿入可能な挿入部を形成し、他方に補助ストロボ発光灯等を内蔵した箱体を嵌装する嵌装部を設けた撮影保持ケースやレンズ付フィルム本体を挿入可能な挿入部を形成し、この挿入部に伸縮する紐状の連結部材を固着した撮影保持ケース等によっても達成することができる。
【0006】
更に、撮影用光学レンズ、ファインダ、感光フィルム巻上機構、シャッタ機構、感光フィルムおよび小型ストロボ発光部等を内蔵したレンズ付フィルム本体に着脱自在であり、補助ストロボ発光灯を配設し、前記レンズ付フィルムに備付けられた小型ストロボ発光部の光を透過する透過窓を穿設し、この小型ストロボ発光部の光を受光する受光素子および前記補助ストロボ発光灯の放電発光回路を内蔵した箱体からなる補助発光器により達成できる。
この考案の補助発光器はレンズ付フィルム本体を挿入可能な挿入部を形成し、補助ストロボ発光灯等を内蔵した箱体からなる補助発光器によっても達成することができる。
【0007】
この補助ストロボ発光灯を配設し、前記レンズ付フィルムに備付けられた小型ストロボ発光部の光を透過する透過窓を穿設し、この小型ストロボ発光部の光を受光する受光素子および前記補助ストロボ発光灯の放電発光回路を内蔵した箱体として、側方に空洞を形成して前記レンズ付フィルム本体の挿入部とし、この挿入部に前記レンズ付フィルム本体を側方から嵌装して補助発光器を取付けることにより前記目的は達成できる。更に、前記箱体の外壁面に手・指等を挿入することができる保持部材を形成したり、前記レンズ付フィルム本体の壁面と前記箱体とを簡単に着脱できる粘着部材を箱体の外壁面に備えて補助発光器をレンズ付フィルムに取付けられる。その他、箱体の外壁面の対向する面を平行に形成せず、少なくとも3つの壁面をそれぞれ異なる傾斜角度で形成し、レンズ付フィルムの側面に傾斜した所定の外壁面を当接したとき、この傾斜角度に応じて光照射角度が異ならしめることができ、前記目的は達成できる。
【0008】
この考案の補助発光器は、補助ストロボ発光灯の発光面および/または反射板または箱体の透過窓の中央部分を着色したり、フィルタを配設して減光処理を施し、ストロボ光による被写体への照射ムラを防止することができ、この減光処理部材として、前記フィルタ以外に発光面の内面および/または外面に光反射性物質を塗布した物質を配設することにより、遮光された光線は反射されて被写体面に投射されるから発光光量の損失を軽減することができる。また、レンズ付フィルムの小型ストロボ発光部の発光光量を制御し、赤目現象の発生を減らすことができる。
【0009】
【作用】
この考案の補助発光器は、前記のように小型ストロボ発光部を内蔵したレンズ付フィルム本体と補助ストロボ発光灯を備えた箱体とを一個の撮影保持ケースに嵌装することにより個々に別々に把持することなく、両者を容易に片手に把持して写真撮影することができる。この場合レンズ付フィルム本体と箱体との同期機構は従来から知られるように箱体内に設けた受光素子によりレンズ付フィルム本体に設けた小型ストロボ発光部の発光光を検知して箱体の補助ストロボ発光灯を発光させる。また、補助ストロボ発光灯は小型ストロボ発光部の光の受光素子を備えて構成されているから、この撮影保持ケースに市販のレンズ付フィルムおよび補助ストロボ発光灯を備えた箱体を嵌装することができる。
また、レンズ付フィルムを把持する指等に保持部材を挿入して装着するだけで補助発光器が簡単に取付けられることができ、撮影に際して特別な器具など必要としない。
【0010】
特に、空洞を形成した撮影保持ケースの場合は、レンズ付フィルム本体と箱体とを上方または側方から挿入することができ、また、補助発光器にレンズ付フィルムの側端部分を嵌挿するように形成してある場合、容易にレンズ付フィルムに発光器を取付け装着することができ、しかも、レンズ付フィルム本体の小型ストロボ発光部の光を受光し、この光に同期して箱体の補助ストロボ発光灯が発光するように形成してあるので、集合撮影に際しても被写体全体が露光不足になったりする撮影の失敗が無い。また、箱体全体を厚紙や合成樹脂で形成することができ、廉価に製造できる。
【0011】
また、一般的にストロボ発光灯は中央部分の光量が多く、両端部分の光量が少なくなる傾向にあるため、複数のストロボ発光灯を照射した場合は、被写体に対する光の照射ムラが倍加する恐れがある。そこで、この考案の補助発光器においては補助ストロボ発光灯の発光面や反射板および/または小型ストロボ発光灯の透過窓の中央部分に発光量の減光処理を施すことによりストロボ光が平均化して照射され、被写体面における照射ムラを防止し得る。
【0011】
この考案の補助発光器は箱体の外壁面に形成した保持部材や粘着部材等により従来のレンズ付フィルムにも簡単に取付けて撮影することができる。また、この箱体の外壁面の対向する面を平行にすることなく、外壁面の少なくとも3面の傾斜角度が異ならしめることにより、レンズ付フィルム本体の側面に発光器の箱体壁側面を当接したとき、接触する傾斜角度によって光照射角度が異なるから被写体に対する照明効果が優れる。しかも、補助発光器の補助ストロボ発光灯の位置がレンズの位置から、従来の備付けのストロボ発光灯に比較して距離を隔てた位置になるので、レンズ付フィルムの小型ストロボ発光灯の透過窓にフィルタを貼ったりして減光処理を施し、補助ストロボ発光灯を主発光にして、光軸内に被写体の目の網膜からの反射光が入射しないからストロボ撮影に際して被写体の赤目現象の防止にも役立つことになる。
【0012】
【実施例】
図1はこの考案の補助発光器とレンズ付フィルムとの一実施例の斜視図、図2はこの補助発光器の一実施例の電気回路図、図3(A),(B)はこの考案の補助発光器の第1,第2実施例の斜視図、図4(A),(B),(C),(D)および(E)はこの考案の補助発光器の第3,第4,第5,第6および第7実施例の斜視図、図5はこの補助発光器の第8実施例の斜視図、図6は図5の第8実施例をレンズ付フィルムに接着したときの斜視図、図7(A),(B)はこの考案のレンズ付フィルムと補助発光器とを一体に収納する撮影保持ケースの第1,第2実施例の斜視図、図8(A),(B)はこの考案の撮影保持ケースの第3,第4実施例の斜視図、図9(A),(B)はこの考案の撮影保持ケースの第5,第6実施例の斜視図、図10はこの考案撮影保持ケースの第7実施例の連結状態を示す断面図である。
【0013】
この考案の撮影保持ケースおよび補助発光器を図面に示す各実施例に基づき以下に説明する。
1は厚紙等で組立たり、合成樹脂等によって射出成形などによって型造り形成することができる箱体で、この箱体1は図1に示されるように側面にレンズ付フィルム10を挿入するレンズ付フィルム挿入口4および補助ストロボ発光灯3を内蔵し、この補助ストロボ発光灯3を発光させる放電発光回路6を備えている。更に、この箱体1はレンズ付フィルム10の小型ストロボ発光灯11の大きさに穿設した透過窓2を有し、上部前面には補助ストロボ発光灯3を配置してある。図3において5は箱体1の外壁面に設けた保持部材で、レンズ付フィルム10を把持した状態で手指等を挿入できるように形成してある。図2は放電用コンデンサ7、受光素子8、補助ストロボ発光灯3、トリガ回路などを備えた発光回路である。図3において9はレンズ付フィルム10の側面に接着させるための粘着部材である。前記箱体1にはレンズ付フィルム10のシャッタ機構に連動して発光する小型ストロボ発光灯11の光を検知するように受光素子8がある。
【0014】
図4(A)に示される12は補助ストロボ発光灯3の発光面に施した減光処理部、13は透過窓2に貼着したフィルタである。図4(B)において4aはレンズ付フィルム10の側面を挟持する箱体1に突設した挟持部である。4bは箱体1の側面に設けた引掛片でレンズ付フィルム10に設けた係合溝に挿入して両者を連結する。4cはこの考案補助発光器の第6実施例の箱体1の補助ストロボ発光灯3と底板部とを連結する伸縮自在の連結部材で、金属スプリングや弾性紐等で構成されている。例えばゴム紐である。箱体1の片側は上部と下部とで分離され、上部の片側柱を細く形成して下部の柱内に嵌合され、摺動するように係合してある。例えば、嵌合調整部材で形成されている。
また、図5のこの考案補助発光器の第7実施例は箱体1の対向する面の傾斜を異ならしめて平行にならないように構成してある。16a,16b,16cは箱体1の外壁面の対向する面が平行でない面に形成し、傾斜角度が異なる側壁面である。
【0015】
この考案の補助発光器は箱体1の嵌合部4内にレンズ付フィルム10の側端を嵌挿して固定する。レンズ付フィルムの小型ストロボ発光灯11は箱体1の透過窓2から露呈している。撮影に際して、レンズ付フィルム10のシャッタを操作すると、小型ストロボ発光灯11が発光し、この光を箱体1に内蔵した受光素子8によって検知して、増幅し、放電発光回路6がONとなり、前記小型ストロボ発光灯11に同期して補助ストロボ発光灯3が発光する。一般的に市販されているレンズ付フィルム10に固設されている小型ストロボ発光灯11のガイドナンバ値は一般的に低いものが使用されている。例えば、ガイドナンバ値10前後であるが、この補助ストロボ発光灯3を点灯することによりガイドナンバ値を16〜20前後に光量を増加することができ、記念撮影における集合写真を得る場合など被写体の距離が所定の撮影範囲以上に離れていても、全員に均等に照射され、適性な露光光量が得られる。
【0016】
この考案の補助発光器の一実施例の放電発光回路6は図2に示される。
この場合は、レンズ付フィルム10の小型ストロボ発光灯11の発光による被写体からの反射光を受光素子8で検知してから補助ストロボ発光体3が点灯するようになっているが、レンズ付フィルム10の小型ストロボ発光灯11の光を直接検知するようにしてもよい。
また、図4(A)に示すように補助ストロボ発光灯3および/または小型ストロボ発光灯11の発光面の中央部分に減光処理、例えば、半透明のテープ等を貼付けて減光処理部12とすることが好ましい。更に、透過窓2に薄色に着色するか、減光性のフィルタ13を施す。特に、小型ストロボ発光灯11の発光面に減光処理を施した場合、小型ストロボ発光灯11の光量が少なくなるので、補助ストロボ発光灯3の光量を増加するように構成する。この場合、撮影用レンズと補助ストロボ発光灯3との距離があり、発光部がレンズ光軸から離れているから被写体の目に入射した光の反射光がレンズ光軸から感光フィルムに達しない。そのため赤目現象を防ぐことができる。
【0017】
補助ストロボ発光灯3の照射光の平均化処理方法としてはこのストロボ発光面の中央部分に減光処理、例えば、薄く着色したり、また、反射板に反射光を減らす処理を施すことにより照射面の平均化を図ることができる。更に、ストロボ発光灯の発光面の中央部分に施す減光処理部材として内面および/または外面に反射性物質を塗布して、発光した光線は遮光面上で反射させて前面に光照射することも可能で、この場合、ストロボ発光灯の発光光量の損失を少なくすることができる。
【0018】
この図1に示す補助発光器では箱体1に嵌合部4を備え、レンズ付フィルム10を側方から嵌装するように構成されているが、他の実施例である図3に示されるものでは箱体1の外壁面に固着した保持部材5に手指を挿入してレンズ付フィルム10を把持する。この場合、受光素子8の位置をレンズ付フィルム10の小型ストロボ発光体11に近接して設けることにより確実に両発光灯を同期させることができる。
【0019】
図4(B)〜(E)の第4〜7実施例について説明すると、第4実施例は箱体1の挿入口4の挟持部4aによってレンズ付フィルム10の側面を固定する。図4(C)の第5実施例によれば箱体1の引掛片4bをレンズ付フィルム10に穿設した溝内に係合させて箱体1を固定することができる。図4(D)の第6実施例は補助ストロボ発光灯3の上部側とレンズ付フィルム10の底部を支持する下部側とから形成され、それぞれの摺動ガイド部分は嵌め合わされる構造になっていて摺動自在となっている。これによって高さを自由に長性することができる。
【0020】
図4(E)の第7実施例によれば,断面コ字状の押さえ部材と箱体1の挿入部4との間の中央部分にレンズ付フィルム10を配置することができ、レンズ付きフィルム10を箱体1に簡単に取付けられる。この押さえ部材と箱体1の挿入部4との間は連結部材によって連結されている。
次に、図5に示されるように箱体1の対向する側壁面16a,16b,16cの傾斜角度を異ならしめ、レンズ付フィルム10本体の側面に当接するとその傾斜角度に基づいて、光照射角度が相違する。例えば、側壁面16aをレンズ付フィルム10の側面に当接したときは下向きになり、側壁面16b面を取付けたときは横方向に傾斜し、側壁面16cの場合はやや上向きにストロボ光が照射されることになる。また、このように形成された箱体1を適当な場所に載置して使用するとき、照射される発光光線を被写体に照射せずに、室内の天井に向けたり、壁面に向けることにより、間接照明を行うことができる。
【0021】
この考案の撮影保持ケースについて図7(A),(B)に示す各実施例について、側方にレンズ付フィルム10を挿入する挿入口14を形成し、端部上面に補助ストロボ発光灯挿入口15を配設してある。レンズ付フィルム10の挿入口14の側壁にはレンズ付フィルム10を固定するための連結部材4cが固着されている。14aはレンズ付フィルム10の挿入口14の側壁を内側に湾曲させて弾性を保持させて、レンズ付フィルム10の挿入口14内にレンズ付フィルム10を嵌合したとき挟持する作用を持たせた押圧部である。この湾曲部によってレンズ付フィルム10の側面を押圧するように形成してある。また、この押圧部を着用物のポケット等に挿入することによってクリップとして使用することもできる。
また、図7(A)に示す撮影保持ケースの実施例は補助ストロボ発光灯3を備えた箱体1より大きめに収納部を形成し、収納部内に挿入した箱体1の側面にレンズ付フィルム10を併設し、連結部材1cによってレンズ付フィルム10を固定する。次に図7(B)の場合はレンズ付フィルム10を側方から嵌装し、箱体1を上方から挿入するようにしたものである。このレンズ付フィルム10の挿入部の湾曲部は前述と同様である。
図8(A)に示されるように撮影保持ケースであるケース本体1´を二つに分割し、1a,1bとして、両端を底板で連結してある。1a側にレンズ付フィルム10を嵌装し、1b側に補助ストロボ発光灯3を備えた箱体1を嵌装する。この両者を伸縮自在の連結部材1cで連結してある。この連結部材は前述の連結部材と同じものでもよい。従って、1a側に嵌装するレンズ付フィルム10の大きさに対応して箱体1を並置収納が可能である。また、この分離したこの考案撮影保持ケースを底部のみ可撓性の板で連結し、両側からレンズ付フィルム10と箱体1とを押圧するように形成してもよい。
【0022】
更に、図8(A),(B)に示すように分離された撮影保持ケースにより両側からレンズ付フィルムを挟むようにして構成してもよい。図8(A)に示す本体1´内にはレンズ付フィルム10と箱体1とを並置し、両側から1aと1bとで挾むようにして形成してある。
また、図3(B)に示すような第2実施例における箱体1の側面に粘着部材9を貼付けたものではレンズ付フィルムの上面に載置して両者を接着してもよい。
この場合は前記実施例のようにリード線で連結することができる。
【0023】
また、図9(A),(B)に示される他の実施例によれば、ケース本体1´の上側からレンズ付フィルム10を挿入口14に、補助ストロボ発光灯3を備えた箱体1または市販のストロボ装置などを発光器挿入口15に挿入嵌合して両者を一体的に結合させることができる。他の実施例によれば側方からレンズ付フィルム10を、上側から発光器を挿入する(図9(B)参照)。
【0024】
図10に示す第7実施例はレンズ付フィルム10と補助ストロボ発光灯3を備えた箱体1とを連結する連結部材で、両端に断面コ字状の張出片を設け、この張出片の間にレンズ付フィルム10と箱体1を嵌装できるように形成してある。この張出片の先端に突起を設けて箱体1の側画を強固に挟持するようにしてもよい。また、これら張出片が弾力を備えてもよい。
【0025】
【考案の効果】
この考案の撮影保持ケースによれば、従来のレンズ付フィルムと補助ストロボ発光灯を備える箱体とを一体に一個の撮影保持ケース内に収納することができるから、機械操作の不得意な女子・子供でも補助発光器の取付け等の煩雑な操作も必要なく、レンズ付フィルムの小型ストロボ発光部の光を受光して補助ストロボ発光灯を発光させることができるから補助発光器を簡単に操作することができる。しかも、撮影に際して、発光光量の不足が予測されるときに使用して、常時鮮明な適性露光の写真を得ることができる。特に、観光地などで多く使用されているレンズ付フイルムにも簡単に補助発光器を装着することができ、しかも、この補助発光器は一回の使用で廃棄することなく数回の使用も可能であるが廉価に製作する関係で3〜4回の使用可能な程度が好ましい。また、複数のストロボ発光灯を使用して照射ムラを防止することができるばかりでなく、従来問題視されていたレンズ付フィルムの赤目現象の発生を減らすことができ、いつも鮮明なカラー写真を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の補助発光器とレンズ付フィルムとの一実施例の斜視図である。
【図2】この考案の補助発光器の一実施例の電気回路図である。
【図3(A),(B)】この考案の補助発光器の第1,第2実施例の斜視図である。
【図4(A),(B)】この考案の補助発光器の第3,第4実施例の斜視図である。
【図4(C),(D),(E)】この考案の補助発光器の第5,第6,第7実施例の斜視図である。
【図5】この考案の補助発光器の第8実施例の斜視図である。
【図6】図5の補助発光器をレンズ付フィルムの側面に接着した状態を示す斜視図である。
【図7(A),(B)】この考案のレンズ付フィルムと補助発光器とを一体に収納する撮影保持ケースの第1,第2実施例の斜視図である。
【図8(A),(B)】この考案の撮影保持ケースの第3,第4実施例の斜視図である。
【図9(A),(B)】この考案の撮影保持ケースの第5,第6実施例の斜視図である。
【図10】この考案撮影保持ケースの第7実施例の連結状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 …箱体
1´…ケース本体(撮影保持ケース)
1c…連結部材
2 …透過窓
3 …補助ストロボ発光灯
4 …嵌合部
5 …保持部材
6 …発光回路
7 …放電用コンデンサ
8 …受光素子
9 …粘着部材
12 …減光処理部
13 …フィルタ
14 …レンズ付フィルム挿入口
15 …発光器挿入口
16a,16b,16c …側壁面
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】撮影用光学レンズ、ファインダ、感光フィルム巻上機構、シャッタ機構、小型ストロボ発光部および感光フィルムを内蔵したレンズ付フィルム本体と、ストロボ放電管、曲面反射鏡および光拡散板を具えた補助ストロボ発光灯を備えるとともに放電発光回路および電源等を内蔵した箱体とを並置し、一体として収納可能で、前記レンズ付フィルム本体と前記箱体とを挿入する挿入口を有し、前記レンズ付フィルム本体および前記箱体を並置収納したとき前記レンズ付フィルム本体の操作手段、撮影用光学レンズ、ファインダおよび前記箱体の補助ストロボ発光灯を露呈することができることを特徴とする撮影保持ケース。
【請求項2】前記レンズ付フィルム本体の収納部と前記補助ストロボ発光灯を有する箱体の収納部が分割され、両収納部が伸縮自在の連結部材によって連結されていることを特徴とする請求項1の撮影保持ケース。
【請求項3】前記補助ストロボ発光灯を備えた前記箱体を嵌装することができる嵌込部に隣接して前記レンズ付フィルム本体を嵌挿することができる挿入部を設け、この挿入部に嵌挿した前記レンズ付フィルム本体の挿入部からの脱落を防止する伸縮自在の連結部材を固着したことを特徴とする請求項1の撮影保持ケース。
【請求項4】前記補助ストロボ発光灯を備えた前記箱体を嵌装することができる嵌込部に隣接して前記レンズ付フィルム本体を嵌挿することができる挿入部を設け、この挿入部の側壁の一部を湾曲せしめ、弾性部材で形成し、前記レンズ付フィルム本体を挟持し、挿入部から前記レンズ付フィルム本体からの脱落を防止することができることを特徴とする請求項1の撮影保持ケース。
【請求項5】前記補助ストロボ発光灯を備えた前記箱体を嵌装することができる嵌込部に隣接して前記レンズ付フィルム本体を嵌挿することができる挿入部を設け、この挿入部の側壁の一部を湾曲せしめ、弾性部材で形成した取付け用クリップを形成したことを特徴とする請求項1の撮影保持ケース。
【請求項6】前記レンズ付フィルム本体の小型ストロボ発光部の発光光を受光する受光素子を配置し、この受光素子に入射した光信号により前記補助ストロボ発光灯を発光させる放電発光回路を内蔵した前記箱体が構成されることを特徴とする請求項1,2,3,4および5から選ばれた一つの撮影保持ケース。
【請求項7】撮影用光学レンズ、ファインダ、感光フィルム巻上機構、シャッタ機構、小型ストロボ発光部および感光フィルム等を内蔵したレンズ付フィルム本体に着脱自在であり、ストロボ放電管、曲面反射鏡および光拡散板を具えた補助ストロボ発光灯を配設し、前記レンズ付フィルムに備付けられた小型ストロボ発光部の光を透過させる透過窓を穿設し、この小型ストロボ発光部の光線を受光する受光素子および放電用コンデンサを有する放電発光回路を内蔵した箱体からなることを特徴とする補助発光器。
【請求項8】撮影用光学レンズ、ファインダ、感光フィルム巻上機構、シャッタ機構、小型ストロボ発光部および感光フィルム等を内蔵したレンズ付フィルム本体に着脱自在であり、補助ストロボ発光灯を配設し、前記レンズ付フィルムに備付けられた小型ストロボ発光部の光を透過する透過窓を穿設し、この小型ストロボ発光部の光を受光する受光素子および放電用コンデンサを有する放電発光回路を内蔵した箱体からなり、前記補助ストロボ発光灯または前記小型ストロボ発光部の発光光が平均化して照射されるように前記補助ストロボ発光灯および/または前記小型ストロボ発光部の透過窓にストロボ光の平均化処理が施されたことを特徴とする補助発光器。
【請求項9】撮影用光学レンズ、ファインダ、感光フィルム巻上機構、シャッタ機構、小型ストロボ発光部および感光フィルム等を内蔵したレンズ付フィルム本体に着脱自在であり、補助ストロボ発光灯を配設し、前記レンズ付フィルムに備付けられた小型ストロボ発光部の光を透過する透過窓を穿設し、この小型ストロボ発光部の光を受光する受光素子および放電用コンデンサを有する放電発光回路を内蔵した箱体からなり、レンズ付フイルム本体の前記小型ストロボ発光部の透過窓にストロボ光の減光処理を施したことを特徴とする補助発光器。
【請求項10】前記レンズ付フィルム本体を側方から嵌装することができる空洞が形成され、補助ストロボ発光灯を上部前面に配設し、前記レンズ付フィルム本体に備付けられた小型ストロボ発光部の光を透過する透過窓を穿設し、この小型ストロボ発光部の光を受光する受光素子および放電用コンデンサを有する放電発光回路を内蔵した箱体からなることを特徴とする請求項7,8および9から選ばれる1つの補助発光器。
【請求項11】前記補助ストロボ発光灯を備えた前記箱体が、その外壁面に手・指等を挿入することができる保持部材を形成したことを特徴とする請求項7,8および9から選ばれる1つの補助発光器。
【請求項12】前記補助ストロボ発光灯を備えた前記箱体の一部に前記レンズ付フィルム本体を嵌合する挿入部を有し、前記レンズ付フィルム本体を嵌挿した後、前記レンズ付フィルム本体に巻回して挿入部からの脱落を防止する連結紐部材を固着したことを特徴とする請求項7,8および9から選ばれる1つの補助発光器。
【請求項13】前記前記補助ストロボ発光灯を備えた前記箱体の一部に前記レンズ付フィルム本体を嵌合する挿入部を有し、この挿入部の側壁の一部を湾曲せしめ、弾力性部材で形成し、前記レンズ付フィルム本体を挟持するようにしたことを特徴とする請求項7,8および9から選ばれる1つの補助発光器。
【請求項14】前記レンズ付フィルム本体の壁面と前記箱体とを簡単に着脱できる粘着部材を前記箱体の外壁面に備えたことを特徴とする請求項7,8および9から選ばれる1つの補助発光器。
【請求項15】前記補助ストロボ発光灯を前面に配設し、前記レンズ付フィルム本体に備付けられた小型ストロボ発光部の光を受光する受光素子および放電用コンデンサを有する放電発光回路を内蔵した箱体の外壁側面の少なくとも3つの側面の傾斜角度を異ならしめたことを特徴とする請求項7,8,9および14から選ばれる1つの補助発光器。
【請求項16】前記レンズ付フィルム本体と前記補助ストロボ発光灯を前面に配設した前記箱体とを連結する連結具を介在して前記レンズ付フィルム本体と前記箱体とを結合して使用することを特徴とする請求項7,8,9,14および15から選ばれる1つの補助発光器。
【請求項17】前記補助ストロボ発光灯、受光素子等を備えた前記箱体に前記レンズ付フィルム本体を嵌挿する挿入部を形成し、この挿入部側と反対側の前記レンズ付フィルム本体の側面を挿入できる空洞を備える押さえ部を設け、この押さえ部の端部と前記箱体の端部とを連結部材で連結可能としたことを特徴とする補助発光器。
【請求項18】前記補助ストロボ発光灯、受光素子等を備えた前記箱体の一部の側壁に湾曲状のクリップ片を形成したことを特徴とする請求墳7,8,9,10および13から選ばれた1つの補助発光器。
【請求項19】前記レンズ付フィルム本体の小型ストロボ発光部の発光光量を減光するフィルタを前記透過窓に貼着し、前記箱体の補助ストロボ発光灯を主力ストロボ発光にしたことを特徴とする請求項7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17および18から選ばれた1つの補助発光器。
【請求項20】前記箱体の補助ストロボ発光灯の反射板および/または発光面にストロボ光の前記平均化処理を施すことを特徴とする7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17および18から選ばれた1つの補助発光器。
【請求項21】前記箱体の補助ストロボ発光灯および/または前記小型ストロボ発光部の発光面の内面および/または外面に光反射性物質を具えたフィルタを配置してストロボ光の前記平均化処理または減光処理を施したことを特徴とする請求項7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17および18から選ばれた1つの補助発光器。
【請求項1】撮影用光学レンズ、ファインダ、感光フィルム巻上機構、シャッタ機構、小型ストロボ発光部および感光フィルムを内蔵したレンズ付フィルム本体と、ストロボ放電管、曲面反射鏡および光拡散板を具えた補助ストロボ発光灯を備えるとともに放電発光回路および電源等を内蔵した箱体とを並置し、一体として収納可能で、前記レンズ付フィルム本体と前記箱体とを挿入する挿入口を有し、前記レンズ付フィルム本体および前記箱体を並置収納したとき前記レンズ付フィルム本体の操作手段、撮影用光学レンズ、ファインダおよび前記箱体の補助ストロボ発光灯を露呈することができることを特徴とする撮影保持ケース。
【請求項2】前記レンズ付フィルム本体の収納部と前記補助ストロボ発光灯を有する箱体の収納部が分割され、両収納部が伸縮自在の連結部材によって連結されていることを特徴とする請求項1の撮影保持ケース。
【請求項3】前記補助ストロボ発光灯を備えた前記箱体を嵌装することができる嵌込部に隣接して前記レンズ付フィルム本体を嵌挿することができる挿入部を設け、この挿入部に嵌挿した前記レンズ付フィルム本体の挿入部からの脱落を防止する伸縮自在の連結部材を固着したことを特徴とする請求項1の撮影保持ケース。
【請求項4】前記補助ストロボ発光灯を備えた前記箱体を嵌装することができる嵌込部に隣接して前記レンズ付フィルム本体を嵌挿することができる挿入部を設け、この挿入部の側壁の一部を湾曲せしめ、弾性部材で形成し、前記レンズ付フィルム本体を挟持し、挿入部から前記レンズ付フィルム本体からの脱落を防止することができることを特徴とする請求項1の撮影保持ケース。
【請求項5】前記補助ストロボ発光灯を備えた前記箱体を嵌装することができる嵌込部に隣接して前記レンズ付フィルム本体を嵌挿することができる挿入部を設け、この挿入部の側壁の一部を湾曲せしめ、弾性部材で形成した取付け用クリップを形成したことを特徴とする請求項1の撮影保持ケース。
【請求項6】前記レンズ付フィルム本体の小型ストロボ発光部の発光光を受光する受光素子を配置し、この受光素子に入射した光信号により前記補助ストロボ発光灯を発光させる放電発光回路を内蔵した前記箱体が構成されることを特徴とする請求項1,2,3,4および5から選ばれた一つの撮影保持ケース。
【請求項7】撮影用光学レンズ、ファインダ、感光フィルム巻上機構、シャッタ機構、小型ストロボ発光部および感光フィルム等を内蔵したレンズ付フィルム本体に着脱自在であり、ストロボ放電管、曲面反射鏡および光拡散板を具えた補助ストロボ発光灯を配設し、前記レンズ付フィルムに備付けられた小型ストロボ発光部の光を透過させる透過窓を穿設し、この小型ストロボ発光部の光線を受光する受光素子および放電用コンデンサを有する放電発光回路を内蔵した箱体からなることを特徴とする補助発光器。
【請求項8】撮影用光学レンズ、ファインダ、感光フィルム巻上機構、シャッタ機構、小型ストロボ発光部および感光フィルム等を内蔵したレンズ付フィルム本体に着脱自在であり、補助ストロボ発光灯を配設し、前記レンズ付フィルムに備付けられた小型ストロボ発光部の光を透過する透過窓を穿設し、この小型ストロボ発光部の光を受光する受光素子および放電用コンデンサを有する放電発光回路を内蔵した箱体からなり、前記補助ストロボ発光灯または前記小型ストロボ発光部の発光光が平均化して照射されるように前記補助ストロボ発光灯および/または前記小型ストロボ発光部の透過窓にストロボ光の平均化処理が施されたことを特徴とする補助発光器。
【請求項9】撮影用光学レンズ、ファインダ、感光フィルム巻上機構、シャッタ機構、小型ストロボ発光部および感光フィルム等を内蔵したレンズ付フィルム本体に着脱自在であり、補助ストロボ発光灯を配設し、前記レンズ付フィルムに備付けられた小型ストロボ発光部の光を透過する透過窓を穿設し、この小型ストロボ発光部の光を受光する受光素子および放電用コンデンサを有する放電発光回路を内蔵した箱体からなり、レンズ付フイルム本体の前記小型ストロボ発光部の透過窓にストロボ光の減光処理を施したことを特徴とする補助発光器。
【請求項10】前記レンズ付フィルム本体を側方から嵌装することができる空洞が形成され、補助ストロボ発光灯を上部前面に配設し、前記レンズ付フィルム本体に備付けられた小型ストロボ発光部の光を透過する透過窓を穿設し、この小型ストロボ発光部の光を受光する受光素子および放電用コンデンサを有する放電発光回路を内蔵した箱体からなることを特徴とする請求項7,8および9から選ばれる1つの補助発光器。
【請求項11】前記補助ストロボ発光灯を備えた前記箱体が、その外壁面に手・指等を挿入することができる保持部材を形成したことを特徴とする請求項7,8および9から選ばれる1つの補助発光器。
【請求項12】前記補助ストロボ発光灯を備えた前記箱体の一部に前記レンズ付フィルム本体を嵌合する挿入部を有し、前記レンズ付フィルム本体を嵌挿した後、前記レンズ付フィルム本体に巻回して挿入部からの脱落を防止する連結紐部材を固着したことを特徴とする請求項7,8および9から選ばれる1つの補助発光器。
【請求項13】前記前記補助ストロボ発光灯を備えた前記箱体の一部に前記レンズ付フィルム本体を嵌合する挿入部を有し、この挿入部の側壁の一部を湾曲せしめ、弾力性部材で形成し、前記レンズ付フィルム本体を挟持するようにしたことを特徴とする請求項7,8および9から選ばれる1つの補助発光器。
【請求項14】前記レンズ付フィルム本体の壁面と前記箱体とを簡単に着脱できる粘着部材を前記箱体の外壁面に備えたことを特徴とする請求項7,8および9から選ばれる1つの補助発光器。
【請求項15】前記補助ストロボ発光灯を前面に配設し、前記レンズ付フィルム本体に備付けられた小型ストロボ発光部の光を受光する受光素子および放電用コンデンサを有する放電発光回路を内蔵した箱体の外壁側面の少なくとも3つの側面の傾斜角度を異ならしめたことを特徴とする請求項7,8,9および14から選ばれる1つの補助発光器。
【請求項16】前記レンズ付フィルム本体と前記補助ストロボ発光灯を前面に配設した前記箱体とを連結する連結具を介在して前記レンズ付フィルム本体と前記箱体とを結合して使用することを特徴とする請求項7,8,9,14および15から選ばれる1つの補助発光器。
【請求項17】前記補助ストロボ発光灯、受光素子等を備えた前記箱体に前記レンズ付フィルム本体を嵌挿する挿入部を形成し、この挿入部側と反対側の前記レンズ付フィルム本体の側面を挿入できる空洞を備える押さえ部を設け、この押さえ部の端部と前記箱体の端部とを連結部材で連結可能としたことを特徴とする補助発光器。
【請求項18】前記補助ストロボ発光灯、受光素子等を備えた前記箱体の一部の側壁に湾曲状のクリップ片を形成したことを特徴とする請求墳7,8,9,10および13から選ばれた1つの補助発光器。
【請求項19】前記レンズ付フィルム本体の小型ストロボ発光部の発光光量を減光するフィルタを前記透過窓に貼着し、前記箱体の補助ストロボ発光灯を主力ストロボ発光にしたことを特徴とする請求項7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17および18から選ばれた1つの補助発光器。
【請求項20】前記箱体の補助ストロボ発光灯の反射板および/または発光面にストロボ光の前記平均化処理を施すことを特徴とする7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17および18から選ばれた1つの補助発光器。
【請求項21】前記箱体の補助ストロボ発光灯および/または前記小型ストロボ発光部の発光面の内面および/または外面に光反射性物質を具えたフィルタを配置してストロボ光の前記平均化処理または減光処理を施したことを特徴とする請求項7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17および18から選ばれた1つの補助発光器。
【図1】
【図2】
【図5】
【図6】
【図10】
【図3】
【図4】
【図7】
【図8】
【図4】
【図9】
【図2】
【図5】
【図6】
【図10】
【図3】
【図4】
【図7】
【図8】
【図4】
【図9】
【登録番号】第3007042号
【登録日】平成6年(1994)11月16日
【発行日】平成7年(1995)2月7日
【考案の名称】撮影保持ケースおよび補助発光器
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願平6−5268
【出願日】平成6年(1994)4月5日
【出願人】(000132518)株式会社セコニツク (22)
【登録日】平成6年(1994)11月16日
【発行日】平成7年(1995)2月7日
【考案の名称】撮影保持ケースおよび補助発光器
【国際特許分類】
【出願番号】実願平6−5268
【出願日】平成6年(1994)4月5日
【出願人】(000132518)株式会社セコニツク (22)
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