説明

撹拌機用撹拌パドル及びそれを備えた撹拌機

【課題】発酵させる被処理物を撹拌する際の抵抗がより小さくなり、撹拌ローターを駆動するのに要する動力をより小さくすることができる撹拌機用撹拌パドルを提供する。
【解決手段】撹拌機用撹拌パドル(30)は、撹拌ローターを有する撹拌機で使用され、撹拌ローターの回転軸に対し放射状に設けられる桿部材(34)と、桿部材(34)の先端に設けられ被処理物を掬う方向に所要角度で傾斜している掬い面(350)を有する掬い部材(35)と、桿部材(34)と掬い部材(35)をつないで回転方向側に設けられた切分け部材(36)を備えており、掬い部材(35)は回転方向側の先部に並設され回転方向側へ突出した複数の突出部(351)を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撹拌機用撹拌パドル及びそれを備えた撹拌機に関するものである。更に詳しくは、発酵処理装置等を構成し撹拌ローターを有する撹拌機において、発酵させる被処理物を撹拌する際の抵抗がより小さくなり、撹拌ローターを駆動させるのに要する動力をより小さく設定することができる、撹拌機用撹拌パドル及びそれを備えた撹拌機に関する。
【背景技術】
【0002】
畜糞等を発酵させて堆肥化する装置として、例えば所要間隔をおいて平行に設けられた槽壁を有する開放型の発酵槽と、槽壁間に渡されて槽壁上部に沿って移動しながら発酵槽内の被処理物を撹拌する撹拌機とを備えた発酵処理装置がある。
撹拌機には、モーターで駆動される撹拌ローターが設けられ、撹拌ローターは水平な回転軸を有しており、回転軸には長さ方向へ多数の撹拌パドルが放射状に取り付けられている。このような撹拌機を備えた発酵処理装置としては、例えば特許文献1に記載のものがある。
【0003】
この発酵処理装置で使用されているパドル(撹拌パドル)は、回転軸に配設したパドルのうち、槽壁側に位置するパドルを、その先端の掬い上げ部材を回動自在に構成することにより、回転軸の回転に伴って掬い上げ部材で被処理物を掬い上げる際に、掬い上げ部材の内側板部が外側板部より大きい抵抗を受けて、常に内側に向いて回動した状態で掬い上げが行われるようにしたものであり、ロータリー式撹拌機により往復動撹拌を繰り返すときに発酵槽の槽壁側の被処理物の外端部分が外方へ拡散して堆積高さが低下する不都合を解消するというものである。
【0004】
【特許文献1】特開2001−79527
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の発酵処理装置のパドルは、前記作用を得るには有用である。しかしながら、次に説明するような課題もあった。
すなわち、ロータリー式撹拌機の回転軸が回転することによって、回転軸に設けられている多数のパドルは、タイミングを違えて、またはほぼ同時に、発酵槽内の被処理物内に没入する。被処理物が、例えば牛や豚の糞尿の場合、水分を多く含んで柔らかな汚泥のような状態から撹拌が進むと、発酵熱で水分が蒸散するので、次第に粘性が増して撹拌する際の抵抗が大きくなる。特に、被処理物の堆肥化が進んで粉化する少し前の状態において抵抗が大きくなる傾向がある。
【0006】
この状態のときに、前記のようにパドルが被処理物内に没入すると、パドルの先端部の掬い上げ部材にかかる抵抗は、掬い上げ部材が没入後に多少内側に傾斜するとしても小さくはない。このため、没入して回転している全パドルにかかる抵抗は極めて大きくなり、回転軸を駆動するために大きな動力が必要になる。また、このため、パドル自体も十分な強度が必要になるために頑丈につくらなければならず、パドルの重量は重くなってしまい、これがさらに大きな動力を必要とする要因となる。
【0007】
(本発明の目的)
本発明は、発酵処理装置等を構成し撹拌ローターを有する撹拌機において、発酵させる被処理物を撹拌する際の抵抗がより小さくなり、撹拌ローターを駆動するのに要する動力をより小さくすることができる、撹拌機用撹拌パドル及びそれを備えた撹拌機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明が講じた手段は次のとおりである。
本発明は、
撹拌ローターを有する撹拌機で使用される撹拌パドルであって、
桿部材と、
該桿部材の先端に設けられ、被処理物を掬う方向に所要角度で傾斜している掬い面を有する掬い部材と、
前記桿部材と掬い部材をつないで回転方向側に設けられた切分け部材と、
を備えており、
前記掬い部材は、回転方向側の先部に並設され回転方向側へ突出した複数の突出部または切欠部を有し、被処理物を撹拌するときの抵抗を減らすようにした、
撹拌機用撹拌パドルである。
【0009】
本発明は、掬い部材において突出部または切欠部を含む先部形状が鋸刃形に形成されているのがより好ましい。
【0010】
本発明は、切分け部材の回転方向側の端辺部に両刃状または片刃状の刃部が形成されているのがより好ましい。
【0011】
本発明は、
走行輪の駆動により進退走行する走行台車と、
走行台車に上下動ができるように設けられた昇降可動台と、
昇降可動台に設けられている撹拌ローターと、
を備えており、
前記撹拌ローターには、前記撹拌機用撹拌パドルが所要数設けられている、
撹拌機である。
【0012】
本発明は、走行輪は駆動伝動系を介し駆動され、走行輪及び駆動伝動系は、走行輪による走行ができる状態でカバーにより密閉されているのがより好ましい。
【0013】
撹拌機用撹拌パドルは、撹拌ローターを有する撹拌機において撹拌ローターの構成部として使用される。撹拌機は、例えば発酵槽の両側に並行して設けられている槽壁上部に沿って往復移動しながら発酵槽の内部に収容された畜糞尿等を撹拌して発酵させるものであるが、この形態のものに限定されるものではなく、密閉槽内で撹拌ローターを回して撹拌する据え置き型の撹拌機で採用してもよい。
【0014】
桿部材の形状は、例えば細長い板状、丸棒状、角棒状等であるが、これらに限定するものではない。
掬い部材の形状は、例えば平板状、湾曲板状、隙間のあるロストル状等であるが、これらに限定するものではない。
【0015】
切分け部材の形状は、例えば三角形の板状、その他各種形状の板状、棒状等であるが、特に限定するものではない。切分け部材は、桿部材と掬い部材の取り付け強度を補強するためには、強度がより強いもので形成するのが好ましい。
【0016】
掬い部材の突出部の形状は、鋸刃形(V字形、山形)の他、例えば棒状、パルス波形状等であるが、これらに限定はされない。突出部は、掬い部材とは別につくったものを掬い部材に固着して設けてもよいし、掬い部材の先部を切り欠いて設けてもよい。
また、切欠部を設ける場合では、その形状は突出部等の残部が尖るようにV字形に設けるのが好ましいが、これに限定はされない。
【0017】
(作用)
本発明に係る撹拌機用撹拌パドル(以下、単に撹拌パドルという場合もある)の作用を説明する。なお、ここでは、説明で使用する各構成要件に、後述する実施の形態において各部に付与した符号を対応させて付与するが、この符号は、特許請求の範囲の各請求項に記載した符号と同様に、あくまで内容の理解を容易にするためであって、各構成要件の意味を上記各部に限定するものではない。
【0018】
本発明に係る撹拌パドルを前記移動型の撹拌機に採用した場合を例にとり、その作用を説明する。
発酵槽内には、適当な量の畜糞尿等の被処理物が収容されている。
撹拌機(A)は、モーター駆動により撹拌ローター(3)を回転させながら、同じくモーター駆動により各槽壁上部に沿って低速で移動する。
撹拌ローター(3)の回転に伴い、各撹拌パドル(30)はタイミングを違えて、またはほぼ同時に発酵槽内の被処理物内に没入し、回転して被処理物を撹拌する。
【0019】
撹拌機(A)が被処理物を撹拌しながら往復移動し、被処理物の発酵がある程度進むと、発酵熱によって水分が蒸散し、被処理物は次第に粘性が増して、撹拌する際の撹拌パドル(30)に対する抵抗が大きくなる。
被処理物がこの状態になったときに、撹拌パドル(30)が被処理物内に没入する際には、撹拌パドル(30)先端部の掬い部材(35)の突出部(351)が被処理物に刺さるようにして没入し、例えば掬い部材の先端辺が直線状である場合と比較して、被処理物に刺さるときの抵抗がより小さい。
【0020】
また、掬い部材(35)が没入後に被処理物の内部で移動するときも、各突出部(351)で被処理物を掻き分けるように移動すると共に、傾斜した掬い面(350)によっていわば犁(すき)と同様に被処理物を掬うように移動することができ、切分け部材(36)も被処理物を切り分けるように移動することができる。
このように、撹拌パドル(30)が被処理物を撹拌する際の撹拌パドル(30)に対する抵抗を前記従来のパドルと比べて小さくすることができる。
【0021】
これによって、撹拌ローター(3)を駆動するのに要する動力を比較的小さく設定することができるので、駆動用のモーターの容量も小さくすることができる。さらには、撹拌パドル(30)は大きな抵抗がかからない分だけ軽量につくることができ、このことからも撹拌ローター(30)を駆動するのに要する動力をより小さく設定することができる。
【発明の効果】
【0022】
(a)本発明に係る撹拌パドルは、掬い部材の先端辺が直線状である場合と比較して、掬い部材が被処理物に刺さるときの抵抗がより小さく、被処理物内を移動するときの抵抗も小さい。これにより、発酵させる被処理物を撹拌する際の撹拌パドルの抵抗は従来に比べてより小さくなり、撹拌ローターを駆動するのに要する動力が小さくて済む。
【0023】
(b)走行輪及び駆動伝動系が、走行輪による走行ができる状態でカバーにより密閉されている撹拌機は、各走行輪や駆動伝動系の可動部に塵埃等が付着して腐蝕したり走行できなくなることを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明を図面に示した実施の形態に基づき詳細に説明する。
図1は本発明に係る撹拌パドルの先部の構造を示す要部斜視図、
図2は本発明に係る撹拌機の概略を示す側面視説明図、
図3は撹拌機の概略を示す正面視説明図、
図4は撹拌機の概略を示す平面視説明図である。
【0025】
撹拌機Aは、発酵槽9の両側に並行して設けられている槽壁91、92の上部に沿って往復移動しながら発酵槽9内部の処理部93に収容された畜糞尿等の被処理物を撹拌して発酵させるものである。撹拌機Aは発酵槽9と共に開放型の発酵処理装置(符号省略)を構成する。
【0026】
撹拌機Aは走行台車1を備えている。走行台車1は、槽壁91、92間に架け渡されて、所要数の走行輪11によって往復走行できるようにして載置されている。各走行輪11は、一台の電気モーター12を動力として、回転軸やスプロケット、チェーン等の駆動伝動系13を介し正逆回転方向に駆動される。
また、各走行輪11や駆動伝動系13は、走行輪11による走行ができる状態でカバー27でほぼ密閉されており、各走行輪11や駆動伝動系13の可動部に塵埃等が付着して腐蝕したり走行できなくなることを防止している。
【0027】
走行台車1の上には、昇降可動台2が設けられている。昇降可動台2は、移動方向の一端側が軸着されており、軸着部を中心として昇降回動ができる。昇降可動台2は、左右両側に設けられた油圧シリンダ21によって、所要の角度範囲(本実施の形態では約20°:図2参照)で昇降駆動される。油圧シリンダ21は、シリンダ基端部が走行台車1に回動自在に取り付けられ、ロッド先端部が昇降可動台2の後述する枠体22に回動自在に取り付けられている。
【0028】
昇降可動台2の移動方向における中間部には、撹拌ローター3が設けられている。撹拌ローター3については後で詳述する。
昇降可動台2の移動方向における中間部には、走行台車1の幅方向の両端部に架け渡すように門型の枠体22が設けられている。枠体22には、電気モーター23が取り付けられている。後述する撹拌ローター3は、この電気モーター23を動力として、回転軸やスプロケット、チェーン等の駆動伝動系24を介し所要の回転方向に駆動される。なお、符号25は撹拌ローター3の回転域の上部側の半分を覆うカバー、26は駆動伝動系24を覆うカバーである。
【0029】
撹拌ローター3は、昇降可動台2に軸受31によって軸支されている回転軸32を備えている。回転軸32は、走行台車1の幅方向にかつ水平に軸支されている。
回転軸32には、長さ方向に一定の間隔で所要数(本実施の形態では、二十一)の取着ブラケット33が設けられている。取着ブラケット33は、軸周方向において同じ方向に60°ずつ角度をずらしながら放射状に設けられている。
【0030】
各取着ブラケット33には、鉄製の撹拌パドル30が回転軸32に対し放射方向に固着されている。撹拌パドル30は、所要長さを有する細板状の桿部材34と、桿部材34の先端に固着されている掬い部材35と、桿部材34と掬い部材35をつないで固着された切分け部材36で構成されている。
【0031】
桿部材34は、基部に複数箇所にボルト孔(図示省略)が設けられており、前記取着ブラケット33にボルト・ナット(図示省略)によって固着されている。桿部材34は、板の厚みが表れる面が回転方向を向くようにして固着されている。桿部材34の先端部は、桿部材34の長辺に対し所要の角度(本実施の形態では、約60°)をもって斜めになるように斜面340が形成されている。
【0032】
前記掬い部材35はほぼ平板状で、被処理物を掬う掬い面350を有している。掬い部材35は、掬い面350の幅方向中間の後端部が前記斜面340に溶接によって固着されている。各掬い部材35は、隣接する他の掬い部材35と回転軌跡面が回転軸32の軸線方向において一部が重なるように設けてあり、被処理物をより確実に撹拌できるようにしている。
【0033】
掬い部材35の回転方向側の先部には、幅方向に並設され回転方向側へ突出した鋸刃状の突出部351が五箇所に設けられている。なお、両端部二箇所の突出部351は片刃状である。各突出部351の前端部側の外面(図1では下面)は、各突出部351が尖るように斜めに形成されている。突出部351の数は特に限定するものではないが、後述するように切分け部材36を中央の突出部351の先端に合わせる構造上、奇数であるのが好ましい。なお、各突出部351は、板の前端部を切り欠くように設けられており、各突出部351の間の部分はV字形に形成された切欠部352となっている。
【0034】
前記切分け部材36は、板体であり三角形状である。切分け部材36は、前記桿部材34と同じ厚さに形成され、二辺を桿部材34の前面と掬い部材35の掬い面350に溶接によって固着されている。切分け部材36の回転方向側の端辺部である三角形の長辺部には両刃状の刃部360が形成されている。なお、刃部360の両面の角度は、中央の突出部351の先部角度に合わせてある。
【0035】
撹拌パドル30先端部(掬い部材35の突出部351)は、上方においては撹拌ローター3が回転することによって前記カバー25の円弧状の内面に沿って回転移動し、昇降可動台2が下降している状態では、下方において前記処理部93の底面のやや上方を通って回転移動する。
【0036】
(作用)
図1ないし図4を参照して、本実施の形態の撹拌パドル30を開放型の発酵槽9と組み合わせられる移動型の撹拌機Aに採用した場合を例にとり、その作用を説明する。
【0037】
発酵槽9の処理部93には、適当な量の畜糞尿等の被処理物が収容されている。
撹拌機Aは、電気モーター12で撹拌ローター3を駆動して回転させながら、槽壁91、92の上部に沿って低速で移動する。
撹拌ローター3の回転に伴い、各撹拌パドル30は互いにタイミングを違えて、またはほぼ同時に発酵槽9内の被処理物(符号省略)に没入し、回転しながら被処理物を撹拌する。
【0038】
撹拌機Aは、被処理物を撹拌しながら往復移動する。撹拌機Aが戻り方向へ移動する際には、油圧シリンダ21が作動して昇降可動台2を上方へ回動させ、各撹拌パドル30が被処理物に当たらないようにする。
被処理物を撹拌することによって、その発酵がある程度進むと、発酵熱によって水分が蒸散し、被処理物が次第に粘性を増すので、撹拌する際の各撹拌パドル30に対する抵抗が大きくなる。
【0039】
被処理物がこの状態になったときに、各撹拌パドル30が被処理物内に没入する際には、撹拌パドル30の先端部の掬い部材35の各突出部351が被処理物に刺さるようにして没入し、さらに没入後に被処理物の内部で移動するときも各突出部351で被処理物を掻き分けるように移動する。各突出部351は先部が尖っているので、例えば掬い部材35の先端辺が直線状である場合と比較して、被処理物に刺さるときの抵抗がより小さい。
【0040】
掬い部材35は、傾斜した掬い面350により、被処理物内において、いわば犁と同様に被処理物を掬うようにして移動することができる。詳しくは、掬い部材35の進行により被処理物を切削して起こし、次いでそれを掬い面350に沿ってずり上げ、破砕する。また、切分け部材36も被処理物を刃部360で切り分けるように移動することができる。
このように、撹拌パドル30によれば、撹拌パドル30が被処理物を撹拌する際の撹拌パドル30に対する抵抗を従来のパドルと比べて小さくすることができる。
【0041】
これによって、撹拌ローター3を駆動するのに要する動力を比較的小さく設定することができるので、駆動用の電気モーター23の容量も小さくすることができ、製造コストを低減できる。
さらには、撹拌パドル30は大きな抵抗がかからない分だけ軽量につくることができ、このことからも撹拌ローター3を駆動するのに要する動力をより小さく設定することができる。
【0042】
なお、本明細書で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるということは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明に係る撹拌パドルの先部の構造を示す要部斜視図。
【図2】本発明に係る撹拌機の概略を示す側面視説明図。
【図3】撹拌機の概略を示す正面視説明図。
【図4】撹拌機の概略を示す平面視説明図。
【符号の説明】
【0044】
A 撹拌機
1 走行台車
11 走行輪
12 電気モーター
13 駆動伝動系
2 昇降可動台
21 油圧シリンダ
22 枠体
23 電気モーター
24 駆動伝動系
25 カバー
26 カバー
27 カバー
3 撹拌ローター
30 撹拌パドル
31 軸受
32 回転軸
33 取着ブラケット
34 桿部材
340 斜面
35 掬い部材
350 掬い面
351 突出部
352 切欠部
36 切分け部材
360 刃部
9 発酵槽
91、92 槽壁
93 処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撹拌ローター(3)を有する撹拌機で使用される撹拌パドル(30)であって、
桿部材(34)と、
該桿部材(34)の先端に設けられ、被処理物を掬う方向に所要角度で傾斜している掬い面(350)を有する掬い部材(35)と、
前記桿部材(34)と掬い部材(35)をつないで回転方向側に設けられた切分け部材(36)と、
を備えており、
前記掬い部材(35)は、回転方向側の先部に並設され回転方向側へ突出した複数の突出部(351)または切欠部(352)を有し、被処理物を撹拌するときの抵抗を減らすようにした、
撹拌機用撹拌パドル。
【請求項2】
掬い部材(35)において突出部(351)または切欠部(352)を含む先部形状が鋸刃形に形成されている、
請求項1記載の撹拌機用撹拌パドル。
【請求項3】
切分け部材(36)の回転方向側の端辺部に両刃状または片刃状の刃部(360)が形成されている、
請求項1または2のいずれかに記載の撹拌機用撹拌パドル。
【請求項4】
走行輪(11)の駆動により進退走行する走行台車(1)と、
走行台車(1)に上下動ができるように設けられた昇降可動台(2)と、
昇降可動台(2)に設けられている撹拌ローター(3)と、
を備えており、
前記撹拌ローター(3)には、請求項1ないし3の何れかに記載の撹拌機用撹拌パドル(30)が所要数設けられている、
撹拌機。
【請求項5】
走行輪(11)は駆動伝動系(13)を介し駆動され、走行輪(11)及び駆動伝動系(13)は、走行輪(11)による走行ができる状態でカバー(27)により密閉されている、
請求項4記載の撹拌機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−22891(P2010−22891A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−184058(P2008−184058)
【出願日】平成20年7月15日(2008.7.15)
【出願人】(592120036)
【Fターム(参考)】